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C 6101-3 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した

日本工業規格である。これによって JIS C 6101-1988 は廃止され,この規格に置き換えられる。

JIS C 6101-3 : 1998

には,次に示す附属書がある。

附属書(規定)  変調パラメータ

部編成規格  この規格の部編成規格は,次による。

JIS

C

6101

群  テレビジョン受信機試験方法

JIS

C

6101-1

  第 1 部:一般的事項−高周波テレビジョン信号及び映像周波数における電気的測定

JIS

C

6101-2

  第 2 部:音声チャネル−モノラルチャネルの電気的測定と一般的方法

JIS

C

6101-3

  第 3 部:副搬送波方式使用の音声多重テレビジョン受信機の電気的測定


C 6101-3 : 1998

(1) 

目次

ページ

序文

1

第 1 章:全般

第 1 節:はじめに

1.

  適用範囲

1

2.

  目的

1

第 2 節:用語の一般的解説

3.

  定義

1

3.1

  主チャネル

1

3.2

  左(右)チャネル

2

3.3

  ステレオ和チャネル

2

3.4

  ステレオ差チャネル

2

3.5

  副チャネル

2

3.6

  SAP (Second Audio Programme)  副チャネル

2

3.7

  二重音声モード

2

3.8

  ステレオモード

2

3.9

  ステレオ及び SAP モード

2

3.10

  モード識別

2

3.11

  コンパンダ

2

第 3 節:測定上の一般的注意

4.

  一般的状態

2

5.

  基準周波数及び基準変調率

2

6.

  標準出力電力及び電圧

2

7.

  音質調節の設定

3

8.

  ステレオバランス調節の設定

3

9.

  圧縮器の設定

3

10.

  受信機同調

3

11.

  高周波信号

3

12.

  重み付と非重み付音声雑音と妨害測定

3

13.

  カラードノイズ

4

14.

  標準試験状態

4

第 4 節:音声出力での水平走査周波数妨害の抑圧

15.

  はじめに

4

16.

  定義

4

17.

  試験方法

4

18.

  結果の表示

5


C 6101-3 : 1998

目次

(2) 

ページ

第 2 章:電気的応答測定

第 5 節:音声周波数応答特性

19.

  定義

5

20.

  試験方法

5

21.

  結果の表示

5

第 6 節:音質調節の音声周波数応答特性

22.

  定義

5

23.

  試験方法

5

24.

  結果の表示

5

第 3 章:音声周波数非直線性ひずみ

第 7 節:単一信号に存在するひずみ,高調波ひずみ

25.

  定義

5

26.

  試験方法

6

26.1

  出力電力の作用としてのひずみ測定

6

26.2

  変調率に対するひずみ測定

6

27.

  結果の表示

6

第 8 節:相互変調

28.

  全般

6

第 4 章:音声チャネル分離度

第 9 節:漏話度

29.

  定義

6

30.

  試験方法

7

30.1

  正弦波方法

7

30.2

  カラードノイズ方法

7

31.

  結果の表示

8

第 10 節:ステレオ分離渡

32.

  定義

8

33.

  試験方法

8

34.

  結果の表示

9

第 5 章:機器内発生妨害

第 11 節:飽和 SN 比及び S バズ比

35.

  定義

9

36.

  試験方法

9

36.1

  飽和 SN 比

10

36.2

  S バズ比

10

37.

  結果の表示

10

第 12 節:S バズビート比

38.

  定義

10

39.

  試験方法

11


C 6101-3 : 1998

目次

(3) 

ページ

40.

  結果の表示

11

第 6 章:感度

第 13 節:SN 比

41.

  定義

11

42.

  試験方法

11

43.

  結果の表示

11

第 14 節:雑音制限感度

44.

  定義

11

45.

  試験方法

11

46.

  結果の表示

11

第 15 節:モード識別感度

47.

  定義

11

48.

  試験方法

11

49.

  結果の表示

12

附属書(規定)  変調パラメータ

13


日本工業規格

JIS

 C

6101-3

: 1998

テレビジョン受信機試験方法

第 3 部:副搬送波方式使用の音声多重

テレビジョン受信機の電気的測定

Recommended methods of measurement on receivers for

television broadcast transmissions

Part 3 : Electrical measurements on multichannel sound

television receivers using subcarrier systems

序文  この規格は,1988 年に発行された IEC 60107-3, Recommended methods of measurement on receivers for

television broadcast transmissions-Part 3 : Electrical measurements on multichannel sound television receivers using

subcarrier systems

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格であ

る。

ただし,日本のテレビジョン放送方式に関係ない項目については省略した。

第 1 章:全般 

第 1 節:はじめに 

1.

適用範囲  この規格で規定する電気的特性の試験方法は,特に副搬送波を使う音声多重方式の受信用

に設計された放送用テレビジョン受信機に適用する。

2.

目的  この規格の目的は,規格の適用範囲内で,受信機のより重要な電気的特性を測定するために試

験方法を標準化することである。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

IEC 60107-3 : 1988, Recommended methods of measurement on receivers for television broadcast

transmissions

−Part3 : Electrical measurements on multichannel sound television receivers using

subcarrier systems

第 2 節:用語の一般的解説 

3.

定義  この規格に用いる用語の定義は,次による。

3.1

主チャネル (Main channel)   音声主搬送波を直接 FM 変調して送る音声信号チャネル。

備考  このチャネルは,モノラル方式の音声チャネルと互換性がある。


2

C 6101-3 : 1998

3.2

左(右)チャネル  [Left (right) channel]    左(右)チャネル音声信号をステレオ送信する音声チャ

ネル。

3.3

ステレオ和チャネル (Stereo sum channel)   左音声信号 (L) と右音声信号 (R) の和信号を送るチ

ャネル。

3.4

ステレオ差チャネル (Stereo subchannel)   副搬送波上の左音声信号と右音声信号の差信号 (L-R)

を送るチャネル。その周波数は水平走査周波数の 2 倍である。副搬送波の変調は,FM 変調される。

3.5

副チャネル  (The second channel)    FM 副搬送波で送る追加の音声チャネル。この副搬送波は,ステ

レオ差チャネルと副音声に使われる。

3.6

SAP (Second Audio Programme) 

副チャネル (SAP subchannel)    BTSC 方式固有のため内容省略。

3.7

二重音声モード (Dual sound mode)   一つの音声信号が主チャネル,もう一つが副チャネルによっ

て送られる送信モード。

3.8

ステレオモード (Stereo mode)   左と右の音声信号がステレオ和チャネルと差チャネルによって送

られる送信モード。

3.9

ステレオ及び SAP モード  (Stereo and SAP mode)    BTSC 方式固有のため内容省略。

3.10

モード識別 (Mode identification)   送信モードを識別する機能。

3.11

コンパンダ (Compander)   BTSC 方式固有のため内容省略。

第 3 節:測定上の一般的注意 

4.

一般的状態  規定がない限り,測定は JIS C 6101-1 : 1998 及び JIS C 6101-2 : 1998 に規定の状態で実

施する。

5.

基準周波数及び基準変調率  音声チャネルの測定及び調整のための基準周波数は,1kHz とする。

変調率は,主音声搬送波又は定格最大システム偏移に対する副搬送波の周波数偏移として定義し,百分

率で表す。

定格最大システム偏移は,

附属書(規定)による。次の変調率を基準として音声チャネルの測定及び調

整のために使う。

主チャネル

:30%

左(右)チャネル

:30%

ステレオ和チャネル  :L 又は R 信号当たり 15%

ステレオ差チャネル  :L 又は R 信号当たり 15%

副チャネル

:30%

6.

標準出力電力及び電圧

6.1

スピーカ標準出力電力  標準出力電力は定格出力電力(JIS C 6101-2 の 3.1 参照)よりも 10dB 低い

電力とする。代わりに,定格値には直接関係しない出力電力の選定値が使える。選定値は 500mW, 50mW

と 5mW である。対応レベルは各々,27dB (mW), 17dB (mW)  及び 7dB (mW)  となる。どの場合でも,選ん

だ値は結果に付記する。

6.2

標準ライン出力電圧  ライン出力端子の標準出力電圧は,定格負荷インピーダンスに等しい抵抗で

終端させるとき 1kHz で 150mVr. m. s.  とする。


3

C 6101-3 : 1998

備考  出力が調整できなければ,標準高周波テレビジョン信号を標準高周波入力レベルで受信機に加

えたときの出力電圧を標準出力電圧として使う。

7.

音質調節の設定  特に規定がない限り,周波数応答特性に影響がある音質調節,その他の調節は,測

定用に規定された音量調節位置で,できるだけ平たんな応答特性となるように調整する。応答特性が音量

調節位置によって変化し,規定された音量調節位置で補正が切れない場合は,音量調節位置は補正が最小

となる位置に合わせ,変調入力レベルを調節することによって標準出力電力に合わせる。このときの変調

入力レベルは結果に付記する。

ノイズリダクション及びステレオ臨場回路のようなものは,スイッチを切る。音質調節ができない場合

も,これを結果に付記する。

8.

ステレオバランス調節の設定  特に規定がない限り,バランス調節は 2 チャネルの出力電力が測定用

に規定された音量調節位置と同じ値のものとなるように調整する。

9.

圧縮器の設定  BTSC 方式固有のため内容省略。

10.

受信機同調  同調は JIS C 6101-1 : 1998, 3.6.3 に従って行い,全測定を通して変えないようにする。

3.6.3

に従って使用した判定基準を記述する。

11.

高周波信号  特に規定がない限り,映像搬送波には全黒画像の標準のカラーテレビジョン信号

(ITU-R BT.470-4)

を使用し,音声搬送波には音声多重信号を使用する。受信機の高周波信号レベルは,75

終端で 70dB(

µV)(同期パルス間の映像搬送波の実効値)に設定する。

音声多重方式では,映像変調によるバズの影響は重要である。このために,バズが補正された映像変調

器を用い,ピーク白がある映像信号で変調するときには過剰変調に気を付ける。

ピーク白レベルでの残留搬送波の振幅は,映像搬送波振幅の 10%∼12.5%の間にする。

映像変調器の非直線性は,関連音声搬送波周波数に近いスプリアス成分となる第 3 次相互変調を引き起

こす。これらの成分によってバズ妨害が生じるので注意する。これらの成分が発生する場所に,音声搬送

波がなければ,それらを映像変調器出力からろ過できる。これは分離音声変調器を使う場合である。

12.

重み付と非重み付音声雑音と妨害測定  特に規定のある場合を除き,測定は図 で示すように,水平

走査周波数でトラップをもつ帯域リミッテイングフィルタを使って行う。重み測定は,ITU-R BS.468-4 

よるウエイティングネットワークと準せん頭値計を使って行う。非重み付測定は実効値電圧計を使って行

う。


4

C 6101-3 : 1998

図 1  水平走査周波数用トラップの付いた 22.4Hz15kHz 帯域通過フィルタ

13.

カラードノイズ  ITU-R BS.559-2 で規定されたカラードノイズは,音声チャネル間の漏話度を重み付

試験方法によって測定するために使う(30.2 参照)

14.

標準試験状態  標準試験状態で,受信機に 11.に規定の高周波信号が供給され,10.で規定のように同

調する。音質調節とバランス調節は 7.8.で規定した位置に設定する。出力は 6.に規定の標準出力電力で,

音量調節を調整して設定する。

第 4 節:音声出力での水平走査周波数妨害の抑圧 

15.

はじめに  音声多重方式のデコーダの性能は,テレビジョン受信機内で発生する妨害の影響を受ける

ことがある。SN 比が結果として低い場合,音声方式のほかの特性は,後の測定が無効となる範囲までか

なり影響される。そのような妨害の一般的な原因は,水平走査回路である。したがって,17.の測定を最初

に行う。

16.

定義  水平走査周波数抑圧は,希望音声信号による電圧と音声チャネルの出力で測定されたスプリア

ス水平走査周波数信号で発生した電圧との比である。

17.

試験方法  受信機を 14.で規定の標準試験状態にする。12.で規定したフィルタは,この測定には使わ

ない。試験チャネルの音量調節は,基準周波数で基準出力及び基準変調率を得られるように調整する(5.

参照)

音声変調による出力電圧 U

A

を測定し,音声変調を切り,その状態で水平走査周波数妨害による出力 U

Z

を測定する。測定は選択電圧計又は同様の機器で行う。


5

C 6101-3 : 1998

ステレオ受信では,左右のチャネルをステレオモードで順番に測定する。

二重音声では,各チャネルを二重音声モードで測定する。

18.

結果の表示  水平走査抑圧比は,次のように表す。

( )

dB

U

U

Z

A

10

log

20

第 2 章:電気的応答測定 

第 5 節:音声周波数応答特性 

19.

定義  JIS C 6101-2 : 1998 4.1.1.1 参照。

20.

試験方法  受信機を 14.で規定した標準試験状態にする。試験音声チャネルの音量調節は,基準周波数

と基準変調率で基準出力を得られるように調整する(5.参照)

。その他の音声チャネルは調整しない。

主チャネル,副チャネル及び左(右)チャネル,及び出力電力又は電圧は,50Hz∼15kHz の範囲内の幾

つかの周波数で,

変調率の基準値を保ちながら,

受信機内のデエンファシスの効果がでるように測定する。

結果は 75

µS プリエンファシスによって修正する。

ステレオ受信では,左右チャネルをステレオモードで順番に測定する。

二重音声受信では,各チャネルを二重音声モードで測定する。

21.

結果の表示  音声周波数応答特性を示す曲線は,変調周波数を対数目盛で横軸に,出力レベルは基準

周波数のそれに関連するデシベルで縦軸に均一目盛でとって,グラフで表す。ステレオ受信では,同一グ

ラフ上に 2 チャネルを表示し,チャネルを明記する。

第 6 節:音質調節の音声周波数応答特性 

22.

定義  JIS C 6101-2 : 1998 4.1.2.1 参照。

23.

試験方法  20.による測定を,少なくともそれらの最大位置を含めて,音質の幾つかの設定で繰り返す。

これらの測定の出力レベルは,20.による測定から求めた結果と比較する。

デシベルで表したさまざまな周波数のレベル差を記録する。音質調節の関連の調整値を結果に加える。

24.

結果の表示  音質調節の音声周波数応答特性を示す曲線は,周波数を対数目盛で横軸に,レベル差を

デシベルで縦軸に均一目盛でとって,グラフにする。

第 3 章:音声周波数非直線性ひずみ 

第 7 節:単一信号に存在するひずみ,高調波ひずみ 

25.

定義  JIS C 6101-2 : 1998 4.2.2.1 参照。


6

C 6101-3 : 1998

26.

試験方法

26.1

出力電力の作用としてのひずみ測定  受信機を 14.に規定した標準試験状態にする。試験用の音声チ

ャネルに対する音声変調信号は,基準周波数で,基準変調率に調整する(5.参照)

。出力電圧は

図 で示す

帯域通過フィルタ及び実効値電圧計で測定する。この電圧と増幅器擬似負荷の抵抗値とから出力電力を算

出する。その他の音声チャネルは調整しない。

音量調節の設定を変化して,高調波ひずみはひずみ計又は選択電圧計によって,音声出力電力に対して

測定する。必要ならば,その他の変調周波数で測定を繰り返す。変調周波数にプリエンファシスを使用す

ることで変化する変調率の値に注意する(5.参照)

ステレオ受信では,左右チャネルをステレオモードで順番に測定する。

二重音声受信では,各チャネルを二重音声モードで測定する。

26.2

変調率に対するひずみ測定  受信機を 14.の標準試験状態にする。試験用の音声チャネルに対する音

声変調信号は,基準周波数で,基準変調率に調整する(5.参照)

。音量調節は,ひずみが無視できる,出力

電力を得るように調整する。その他の音声チャネルは調整しない。

変調率を 10%から 100%まで変え,選定した標準出力電力を得るために音量調節を調整し,高調波ひず

みを測定する。必要ならば,その他の変調周波数で測定を繰り返す。変調周波数にプリエンファシスを使

用することで変化する変調率の値に注意する(5.参照)

ステレオ受信では,左右チャネルをステレオモードで順番に測定する。

二重音声受信では,各チャネルを二重音声モードで測定する。

27.

結果の表示  単一音声周波数での出力電力に対するひずみを示す曲線は,ワットによる出力電力を対

数目盛で横軸に,ひずみを縦軸に百分率で均一目盛でとりグラフにする。

一定の出力電力での音声周波数に対するひずみを示す曲線は,周波数を対数目盛で横軸に,ひずみを縦

軸に百分率で均一目盛でとり,グラフにする。

変調率に対するひずみを示す曲線は,変調率を均一目盛で横軸にとり,ひずみを縦軸に百分率で均一目

盛でとってグラフにする。

選定した標準出力電力を付記する。

第 8 節:相互変調

28.

全般  相互変調の試験方法は,検討中である。

第 4 章:音声チャネル分離度 

第 9 節:漏話度

29.

定義  音声チャネル間の漏話は,一つのチャネルに加えた信号がほかの音声チャネルの出力に漏れ成

分として現れることをいう。

漏話度は,チャネル A 向けの入力信号によるチャネル A の出力と,チャネル B 向けの入力信号による

チャネル A の出力とのデシベルで表した比率である。

チャネル B からチャネル A への漏話度は次のように定義する。


7

C 6101-3 : 1998

( )

( ) ( )

dB

U

U

B

A

A

A

10

log

20

ここでは,    (U

A

)

A

はチャネル A 向けの入力のためのチャネル A の出力

  (U

A

)

B

はチャネル B 向けの入力のためのチャネル B の漏れ出力

備考  この定義は,IEC 60268-2 と IEC 60315-4 とでは異なる。

30.

試験方法

30.1

正弦波方法  測定系統図は図 に示す。希望音声チャネルの出力端子に接続した出力計は,図 

示すように帯域通過フィルタと実効値電圧計で構成する(非重み付測定)

受信機を 14.の標準試験状態にする。希望音声チャネルの音量調節を,基準周波数で,基準変調率(5.

参照)の実効値電圧計の電圧値が,標準出力電力で得られたものに対応するように調整する(6.参照)

そこで希望チャネル A の変調を切り,非希望チャネル B の変調でチャネルの出力を測定する。

非希望チャネルの変調周波数を 50Hz∼15kHz の範囲で変化させて,測定を繰り返す。変調率は,主チャ

ネル及び副チャネルのための基準変調に保つ。

主チャネルと副チャネル間の漏話度は二重音声モードで測定する。

30.2

カラードノイズ方法  測定系統図を図 に示す。希望音声チャネルの出力端子に接続された出力計

は,

図 に示すように帯域通過フィルタ,雑音ウエイティングフィルタ,及び準せん頭値計で構成する(12.

重み付測定参照)

受信機を 14.の標準試験状態にする。希望音声チャネル A の音量調節は,基準周波数で,準せん頭値計

の基準変調率(5.参照)での電圧値が,標準出力電力で得られたものに対応するように調整する(6.参照)

そこで希望チャネルの変調を切り,このチャネルの出力を非希望チャネルの変調で測定する。非希望音

声チャネルはカラードノイズで変調する。カラードノイズのレベルは,雑音ウエイティングフィルタを付

けないで準せん頭値計によって測定された 43%の変調率で,音声搬送波又は副搬送波を変調する 500Hz 正

弦波信号と同レベルが得られるように設定する。

主チャネルと副チャネル間との漏話度は二重音声モードで測定する。

備考  この方法は,レベルが残留ノイズよりも高い場合,実際のプログラム信号によるものと同様の

漏話度レベルが求められる。


8

C 6101-3 : 1998

図 2  SN 比,漏話度及び分離度測定系統図

31.

結果の表示  チャネル B からチャネル A への漏話度は,デシベルで表し,  (U

A

)

A

と  (U

A

)

B

との測定

電圧比から算出する。

正弦波方法の測定結果は,

変調周波数を横軸に対数目盛で,

漏話度を縦軸にデシベルで均一目盛でとり,

グラフにする。

カラードノイズ方法による測定結果は,各チャネルに対する単一図を作る。

試験方法を結果に明記する。

第 10 節:ステレオ分離渡 

32.

定義  ステレオ分離度は,左(又は右)側の入力信号を使って,左(又は右)側の出力と,右(又は

左)側の出力信号との比をデシベルで表す。

左側の分離度は次のように定義する。

( )

( )

L

R

L

L

U

U

10

log

20

ここで,

  (U

L

)

L

は左入力信号による左側の出力

  (U

R

)

L

は左入力信号による右側の出力

33.

試験方法  測定系統図を図 に示す。図 で規定した帯域通過フィルタと実効値計は出力測定に使わ

れる。

受信機を 14.の標準試験状態にする。左と右の両方の音量調節は,1kHz, 30%での実効値計の指示が,基

準出力になるように調整する。

次に右側の変調を切り,左側出力を基準として右側出力への漏れ出力との比を求める。左側の変調周波

数を,100Hz∼10kHz の範囲内で変化させ,30%の変調率を保ちながら測定を繰り返す(5.参照)


9

C 6101-3 : 1998

同じ測定を右側についても行う。

必要ならば,測定をその他の高周波入力信号レベルで行う。

図 3  ステレオ分離度測定系統図

34.

結果の表示  ステレオ分離度を示す曲線は,変調周波数を横軸に対数目盛で,変調した左側  (U

L

)

L

は右側  (U

R

)

R

出力と,変調しない右側  (U

R

)

L

又は左側  (U

L

)

R

との出力に対する比を,デシベルで縦軸に均

一目盛でとり,グラフにする。曲線の例を

図 に示す。

図 4  ステレオ分離度の例

第 5 章:機器内発生妨害 

第 11 節:飽和 SN 比及び S バズ比 

35.

定義  飽和 SN 比は,十分な高周波入力信号レベルがある場合でも音声信号に残るノイズで,バズと

漏話成分がごくわずかなとき音声信号内の残留ノイズによる SN 比をいう。

ハムは飽和 SN 比に含まれる。

バズは音声信号への映像信号の混変調成分による妨害である。主にインタキャリア形式の受信機で発生

し,画像内容に大きく依存する。

36.

試験方法


10

C 6101-3 : 1998

36.1

飽和 SN 比  測定系統図を図 に示す。図 に示す帯域通過フィルタと実効値計は出力測定に使われ

る。

受信機を 14.の標準試験状態にする。試験用音声の音量調節は,1kHz, 30%変調(5.参照)で,実効値計

の指示が基準出力(6.参照)になるように調整する。

次に,音声変調を切り,出力を測定する。

ステレオ受信モードで,左と右の信号を順番に測定する。

二重音声受信モードで,主音声及び副音声を測定する。

図 5  飽和 SN 比及び信号対バズ比測定系統図

36.2

  S

バズ比  測定系統図を図 に示す。帯域通過フィルタ,及びウエイティングフィルタ付雑音計は

12.

による。

受信機を 14.の標準試験状態にする。試験音声の音量調節は,1kHz, 30%変調でウエイティングフィルタ

付雑音計の指示が基準出力になるように調整する。その他の音声チャネルは変調しない。

次に,音声変調を切り,出力を次の試験映像信号を変調して測定する。

−  白画像 (APL=50%)

−  カラーバー

−  音声信号に対して妨害を与える試験映像信号(4.5MHz/2, 4.5MHz/3 など)

ステレオ受信モードで,左と右の信号を順番に測定する。

二重音声受信モードで,主音声及び副音声を測定する。

37.

結果の表示  飽和 SN 比及び S バズ比は,基準出力レベルと音声変調を切ったときの出力レベルとの

比をデシベルで表す。S バズ比の場合,試験映像信号の種類を結果に明記する。

第 12 節:S バズビート比 

38.

定義  バズビートは,副音声信号の周波数変調波と水平走査周波数の 2 倍の高調波とが干渉によって

起こる妨害である(低い変調周波数のとき妨害が目立つ。


11

C 6101-3 : 1998

39.

試験方法  受信機を 14.の標準試験状態にする。映像信号は 36.2 の試験映像信号の一つで変調する。

試験音声の音量調節は,200Hz, 30%変調で基準出力が得られるように調整し,基準レベルとする。次に,

出力信号内の非希望成分出力を,音声ひずみ率計を使って測定しバズビート出力とする。12.及び

図 で規

定した帯域通過フィルタを用いる。

ステレオ受信モードで,左と右の信号を順番に測定する。

二重音声受信モードで,副音声を測定する。

40.

結果の表示  基準出力レベルとバズビート出力との比をデシベルで表し,S バズビート比とする。

第 6 章:感度

第 13 節:SN 比 

41.

定義  JIS C 6101-2 : 1998 6.1.1 参照。

42.

試験方法  JIS C 6101-2 : 1998 6.1.2 参照。

ステレオ受信モードで,左と右の信号を順番に測定する。

二重音声受信モードで,主音声及び副音声を測定する。

43.

結果の表示  JIS C 6101-2 : 1998 6.1.3 参照。

第 14 節:雑音制限感度 

44.

定義  JIS C 6101-2 : 1998 6.3.1 参照。

45.

試験方法  JIS C 6101-2 : 1998 6.3.2 参照。

ステレオ受信モードで,左と右の信号を順番に測定する。

二重音声受信モードで,主音声及び副音声を測定する。

46.

結果の表示  JIS C 6101-2 : 1998 6.3.3 参照。

第 15 節:モード識別感度 

47.

定義  モード識別感度とは,受信機がモード識別の機能を維持できる最低の高周波入力信号レベルと

して定義する。

48.

試験方法  受信機を 14.の標準試験状態にする。試験モードの各音声を,40%変調で,400Hz と 1kHz

のような異なった音声周波数によって変調し,音量調節は,基準出力になるように調整する。映像信号は

36.2

で規定した試験映像信号の一つで変調する。

次に,高周波入力信号レベルを,動作のモードが妨害されるまで,又は不安定状態になるまで下げる。

そして高周波入力信号レベルを低レベルから始めて,音声信号が安定した状態で再び再生されるまで,再


12

C 6101-3 : 1998

度上げる。測定から求めた二つの値を記録する。

測定は幾つかの高周波チャネルで実施する。

49.

結果の表示  結果は,使用した試験映像信号の種類を記録し表にまとめる。書式の例を表 に示す。

表 1  モード識別感度

単位 dB(

µV)

二重音声モード

ステレオ音声モード

識別動作

識別動作

試験チャネル番号

識別不可

安定動作

識別不可

安定動作


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C 6101-3 : 1998

附属書(規定)  変調パラメータ

単位 kHz

音声チャネル

主又はステレオ和チャネルに

よる主搬送波の周波数偏移

副搬送波信号による主

搬送波の周波数偏移

副又はステレオ差チャ

ネルによる副搬送波の
周波数偏移

二重音声モード主及び副

±25 (±7.5)

±15

±10 (±3)

ステレオモード

L

±12.5 (±3.75)

±20

± 5 (±1.5)

R

±12.5 (±3.75)

±20

± 5 (±1.5)

L

及び R

±25 (±7.5)

±20

   0

L

及び−R 0  ±20

±10 (±3)

備考1.  上の表は100%変調での最大(ピーク)周波数偏移を示す。括弧内は基準変調率30%の周波数偏移を

示す。

2.

ステレオモードの場合,片側だけの変調率 30%とは左右を同レベル,同位相で 30%変調したものか
らほかの信号を切ったものであり,主音声搬送波及び副搬送波の変調率はそれぞれ 15%となる。


14

C 6101-3 : 1998

原案作成委員会の構成表(受信機器関係 JIS 原案作成委員会)

氏名

所属

(委員長)

高  木  幹  雄

東京理科大学基礎工学部

(副委員長)

河  口  範  夫

松下電器産業株式会社 AVC 社テレビ事業部技術部

(幹事)

竹  内      修

IEC

活動推進会議マルチメディア国際標準化推進委員

(幹事)

島      寿  一

三菱電機株式会社 AV 統括事業部テレビ統括部

東  條  喜  義

社団法人日本電子工業振興協会

伊  藤  文  一

日本消費者協会

鎌  田      環

国民生活センター

堀  越  保  博

財団法人日本品質保証機構

宮  崎  幸  夫

財団法人電波技術協会

今  川  拓  郎

郵政省放送行政局

伊  藤      章

通商産業省機械情報産業局

橋  爪  邦  隆

通商産業省工業技術院標準部

井  口  政  昭

郵政省通信総合研究所

古  澤      健

日本放送協会営業総局

伊  東  孝  司

日本テレビ放送網株式会社技術局技術部

加  藤      昇

社団法人映像情報メディア学会

井  上  英  彦

社団法人電波産業会

平  野  淳  一

ソニー株式会社ディスプレイカンパニー品質保証部

山  口  浩  保

株式会社東芝マルチメディア技術研究所

正  田  和  夫

株式会社東芝深谷工場映像技術第一部

相  良  正  治

日本アンテナ株式会社電子機器技術部

本  多  秀  雄

日本ビクター株式会社渉外部

山  下  正  行

シャープ株式会社東京支社

貴  田  富  雄

松下電器産業株式会社技術品質本部

(事務局)

小  嶋  正  男

社団法人日本電子機械工業会標準化センター

受信機器標準委員会

氏名

所属

(委員長)(96 年度)

竹  内      修

ソニー株式会社技術渉外部

(委員長)(97 年度)

河  口  範  夫

松下電器産業株式会社 AVC 社テレビ事業部技術部

テレビ関係 IEC-JIS 整合化 WG

氏名

所属

(主査)(96 年度)

平  野  淳  一

ソニー株式会社ディスプレイカンパニー品質保証部

        (97 年度)

島      寿  一

三菱電機株式会社 AV 統括事業部テレビ統括部

(委員)

吉  川      孝

アイワ株式会社テクノコア浦和技術本部

大  原  淑  人

三洋電機株式会社 CE メディア事業本部映像メディア事業部

国  井  頼  邦

シャープ株式会社 AV システム事業本部

高  島  正  雄

株式会社東芝深谷工場映像技術第一部

斎  藤  正  美

日本電気ホームエレクトロニクス株式会社映像メディア事

業部

八  木  康  雄

パイオニア株式会社情報映像事業部技術部

福  島      諭

株式会社日立製作所映像情報メディア事業部

辻  田  芳  樹

松下電器産業株式会社 AVC 社テレビ事業部

(客員)(96 年度)

藤  原  正  雄

日本放送協会営業総局受信技術センター

        (97 年度)

古  澤      健

日本放送協会営業総局受信技術センター

        (97 年度)

沼  口  安  隆

IEC/SC100A

幹事国会議委員

三  木      豊

松下電器産業株式会社 AVC 社 AVC 商品開発研究所

(事務局)

鈴  木  仁  志

社団法人日本電子機械工業会標準化センター