C 61000-4-14
:2004
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人電気学会 (IEEJ)/財団法人日本規
格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 61000-4-14 : 1999,Electromagnetic
compatibility (EMC)
―Part 4-14 : Testing and measurement techniques―Voltage fluctuation immunity test を基礎
として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 61000-4-14
には,次に示す附属書がある。
附属書 A(参考)電磁環境クラス
附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表
JIS C 61000-4
群は 前付き部−主題部 を 電磁両立性−第4部:試験及び測定技術 とした次の各節
によって構成する。
JIS C 61000-4-2
静電気放電イミュニティ試験
JIS C 61000-4-3
放射無線周波電磁界イミュニティ試験
JIS C 61000-4-4
電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
JIS C 61000-4-5
サージイミュニティ試験
JIS C 61000-4-6
無線周波電磁界によって誘導された伝導妨害に対するイミュニティ
JIS C 61000-4-7
電力供給システム及びこれに接続する機器のための高調波及び次数間高調波測定方
法及び計装に関する指針
JIS C 61000-4-8
電源周波数磁界イミュニティ試験
JIS C 61000-4-11
電圧ディップ,短時間停電及び電圧変化に対するイミュニティ試験
JIS C 61000-4-14
電圧変動イミュニティ試験
JIS C 61000-4-17
直流入力電源端子におけるリプルに対するイミュニティ試験
C 61000-4-14
:2004
目 次
ページ
序文
1
1.
適用範囲
1
2.
引用規格
2
3.
一般事項
2
3.1
電圧変動の影響
2
3.2
発生源
2
4.
定義
3
4.1
イミュニティ
3
4.2
電圧変動
3
5.
試験レベル
3
6.
試験装置
4
6.1
試験電圧発生装置
4
6.2
試験電圧発生装置の特性及び性能
4
6.3
試験電圧発生装置の確認
4
7.
試験回路
4
8.
試験手順
4
8.1
試験室の基準条件
5
8.2
試験の実施
5
9.
試験結果及び試験報告書
5
附属書 A(参考)電磁環境クラス
9
附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表
11
日本工業規格
JIS
C
61000-4-14
:2004
電磁両立性−
第 4 部:試験及び測定技術−
第 14 節:電圧変動イミュニティ試験
Electromagnetic compatibility (EMC)
Part 4-14 : Testing and measurement techniques
Voltage fluctuation immunity test
序文 この規格は,1999 年に第 1 版として発行された IEC 61000-4-14 : 1999,Electromagnetic compatibility
(EMC)
―Part 4-14 : Testing and measurement techniques―Voltage fluctuation immunity test を翻訳し,技術的内
容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,
附属書 1(参考)に示す。
1.
適用範囲 この規格は,電磁環境における電気機器及び/又は電子機器に対するイミュニティ試験に
ついて規定する。一般配電系統及び産業用構内系統に接続される機器に関するイミュニティ試験を含む,
伝導現象だけを対象にしている。
この規格は,電気機器及び電子機器の正負の低振幅電圧変動に対するイミュニティを評価するための基
準を確立することを目的とする。
この規格で検討した電圧変動は,照明光の変動による生理学上の現象であるフリッカは含まない。
この規格は,相当たり 16 A 以下の定格入力電流をもつ電気機器及び/又は電子機器に適用する。直流又
は交流 400 Hz の系統に接続される電気機器及び/又は電子機器には適用しない。それらの系統を考慮した
試験は,他の JIS に規定する。
特定の電磁環境に対して要求されるイミュニティ試験レベルは,性能基準とともに該当する製品規格,
製品群規格又は共通規格の中に規定する。しかし,ほとんどの製品は電圧変動の影響を受けやすいことを
示す履歴がない。したがって,多くの場合それらの現象に関する試験は要求されていない。
備考1. この規格は,電気機器及び電子機器の正負の低振幅電圧変動に対するイミュニティ試験方法
を規定する規格であるが,特定の電磁環境に対して要求されるイミュニティ試験レベルを性
能基準とともに該当する製品規格,製品群規格又は共通規格の中に規定するために,また,
製品委員会が自らの製品に適した試験レベルを自らの責任で選択するために, 基本的で一般
的な基準を提供することを目的としている。
2.
この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)
,MOD
(修正している)
,NEQ(同等でない)とする。
2
C 61000-4-14
:2004
IEC 61000-4-14 : 1999
,Electromagnetic compatibility (EMC)―Part 4-14 : Testing and measurement
techniques
―Voltage fluctuation immunity test (MOD)
2.
引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。
)を適用する。
JIS C 60068-1
環境試験方法−電気・電子−通則
備考 IEC
60068-1 : 1988, Environmental testing
―Part 1 : General and guidance が,この規格と一致し
ている。
JIS C 60050-161
EMC に関する IEV 用語
備考 IEC
60050-161 : 1990, International Electrotechnical Vocabulary (IEV)
−Chapter 161
Electromagnetic compatibility
が,この規格と一致している。
IEC 61000-2-4 : 1994, Electromagnetic compatibility (EMC)
― Part 2 : Environment ― Section 4 :
Compatibility levels in industrial plants for low-frequency conducted disturbance
備考 TR C 0024 電磁両立性 第 2 部:環境−第 4 節:産業プラントにおける低周波伝導性妨害
に対する両立性レベルが,この規格と一致している。
3.
一般事項 あ
3.1
電圧変動の影響 電気機器及び電子機器は,電圧変動の影響を受ける可能性がある。その影響の例
を,次に示す。
− 蓄電装置(
例 コンデンサ)を使用した機器の性能低下
− 制御装置の機能喪失
− 機器の内部電圧及び電流の不安定化
− リプルの増加
3.2
発生源 低圧系統には,かなりの数の家庭用電気機器がある。しかし,一般的には,家庭用機器が
原因となって発生する電圧変動は重要ではない。
電圧変動の主な発生源は,次のものである。
a)
連続的に動作するが,ランダムに大きく負荷状態が変わるもの
1)
抵抗溶接機
2)
圧延機
3)
変動負荷をもつ大形電動機
4)
アーク炉
5)
アーク溶接機
b)
負荷のオン/オフ(
例 電動機)
c)
ステップ電圧変化(変圧器のタップ電圧調整装置による。
)
これらの工業的な装置によって生じる電圧変動は,多くの需要家に影響を与える。これらの装置は,連
続又は不連続に動作する。一般配電系統によってインピーダンスはかなり異なるので,妨害の伝達の様相
は配電系統ごとに異なると考えられる。
3
C 61000-4-14
:2004
4.
定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 60050-161 によるほか,次による。
4.1
イミュニティ (immunity) 電磁妨害が存在する環境で,機器,装置又はシステムがその能力を低
下せずに動作することができる能力。
[JIS C 60050-161 の 161-01-20]
4.2
電圧変動 (voltage fluctuations) 一連の電圧変化又は電圧の実効値若しくはピーク値が周期的に変
わること。
[JIS C 60050-161 の 161-08-05]
5.
試験レベル この試験は,この種の妨害(電圧変動)に影響されそうな一般配電系統,産業用構内系
統及び発電設備に接続することを意図したすべての機器に適用できる。
この試験は,電圧変動のうちでステップ状の電圧変化が最も大きな妨害を与える,と仮定している。
供試機器(EUT)は,最初,安定した電源電圧で動作させ,その後,
付図 1 a に従った周期的なステッ
プ電圧変化を加える。
設定する初期電圧は,次による。
U
n
,U
n
−10 %U
n
,U
n
+10 %U
n
備考 U
n
は,公称電圧を意味する。
電圧ステップの大きさは,次によって選択する。
クラス 1 試験は要求しない。
クラス 2 一般配電系統又は軽度の妨害がある系統に接続することを意図した機器に対しては,
Δ
U
=8 %U
n
。
この試験レベルは,クラス 2 とする。
クラス 3 重度の妨害がある系統(
例 産業用構内系統)に接続することを意図した機器に対しては,
Δ
U
=12 %U
n
。この試験レベルは,クラス 3 とする。
クラス 1,クラス 2 及びクラス 3 は,
附属書 A で定義する。
表 1 に,次の初期電圧に対する試験レベルを示す。
U
n
,U
n
−10 %U
n
,U
n
+10 %U
n
表 1 試験レベル
クラス
U
n
U
n
−10 %U
n
U
n
+10 %U
n
1
試験は要求しない
2
Δ
U
=±8 %U
n
Δ
U
=+8 %U
n
Δ
U
=−8 %U
n
3
Δ
U
=±12 %U
n
Δ
U
=+12 %U
n
Δ
U
=−12 %U
n
x x
x
x
備考 クラス x のレベルは,自由に設定できる。
電圧変動の繰返し周期
T
及び電圧変動の継続時間 t は,それぞれ T=5 秒間及び t=2 秒間とする(
付図 1
c
参照)
。
電圧変動の下降時間 t
f
及び上昇時間 t
r
は,次による。
− 1 周期の電圧変動は,
公称周波数 f
n
の周期の後半
π
/2
ラジアン期間に行う
(
例 50 Hz の場合,5 ms)。
初期電圧から試験電圧への時間的な変化は,電圧が低下する場合は位相角
φ
=270°で始まり,位
相に従って線形に変化し,位相角
φ
=360°(ゼロクロス)で終える(
付図 1 b 参照)。電圧が上昇
する場合は,位相角
φ
=180°(ゼロクロス)で始まり,位相に従って線形に変化し,位相角
φ
=270°
で終える(
付図 1 ba 参照)。
− 全体の電圧変動は,公称周波数 f
n
の 5 周期の電圧変動から成る(
例 50 Hz の場合,0.1 秒間)
(
付
4
C 61000-4-14
:2004
図 1 c 参照)。
試験電圧の初期電圧からの変化は,
Δ
U/5
の連続する電圧ステップから成る。
x
は,オープン試験レベルである。この値は,系統の通常動作条件以外の状態をカバーするために製品
規格で規定してよい。
製品委員会からはすべてのレベルを提案することができるが,一般配電系統で使われる機器では,その
値はクラス 2 に対して決められた値より低くしてはならない。
備考 試験レベルは,製品の製造業者が定める動作電圧の上限及び下限を超えないことが望ましい。
6.
試験装置 あ
6.1
試験電圧発生装置 試験に使用する電圧発生器は,電源系統に流入して,試験結果に影響を与える
ような重度の妨害を引き起こすエミッションを防止したものでなければならない。
6.2
試験電圧発生装置の特性及び性能 あ
表 2 試験電圧発生器の特性
出力電圧能力
U
n
±25 %
電圧精度
±1 %
ゼロクロス精度
ゼロクロス間で 250
µs
出力電流能力
電圧発生器は,試験電圧の範囲で供試機器のタイプに応じ
た十分な電流を供給できなければならない
電圧オーバシュート/アンダシュート
電圧変化の 5 %未満
切換え時電圧上昇(又は下降)時間 1
ms
以下
最大相間誤差(三相電源) 2.5°
周波数精度
f
n
(50 Hz 又は 60 Hz)の 2.5 %
備考 JIS C 61000-4-11 で規定している電力増幅器をもつ電圧発生器は,この試験に適している。U
n
+25 %
の過電圧を出力できることが必要である。
6.3
試験電圧発生装置の確認 出力電力能力の異なる試験電圧発生器を使用してもよい。
試験電圧発生器の性能は,供試機器を接続した状態で,
表 2 に従って確認しなければならない。
7.
試験回路 付図 3 に,電源系統を模擬するための試験機器の構成を示す。
波形信号発生器と電力増幅器とを使用してもよい。
三相供試機器の試験は,同期した 3 台の試験電圧発生器を使用して行う。
8.
試験手順 供試機器を試験する前に,試験計画書を作成しなければならない。
試験計画書は,次の項目を含むことが望ましい。
− 供試機器の説明
− 接続法(プラグ,端子など)
,対応するケーブル及び周辺装置に関する情報
− 供試機器の入力電力ポート
− 供試機器の代表的な試験動作状態
− 技術仕様書で使われ,かつ,定義された性能基準
− 試験回路の説明
供試機器に対する実際の動作信号源が使用できない場合は,他の信号源を用いて模擬してもよい。
各試験において,いかなる性能低下も記録しなければならない。監視装置は,試験中及び試験後に供試
5
C 61000-4-14
:2004
機器の動作状態を表示することが望ましい。一連の試験ごとに,すべての機能を検査しなければならない。
8.1
試験室の基準条件 試験は,JIS C 60068-1 に従った標準的な気候条件で行わなければならない。
周囲温度:15 ℃〜35 ℃
相対湿度:25 %〜 75 %
気圧:86 kPa〜106 kPa
備考 他の値を製品規格で規定してもよい。
8.2
試験の実施 それぞれ選択した試験レベルと試験継続時間との組合せで,電圧変動シーケンス(電
源電圧を U
n
,U
n
−10 %及び U
n
+10 %に設定した状態で,連続して電圧変動を与える期間)には 2 回の最
小 60 秒間の間隔を設定し,各電圧変動シーケンスにおいて連続 3 回の電圧変動を供試機器に与えて試験し
なければならない(
付図 2 参照)。それぞれの代表的な動作状態で試験しなければならない。
試験継続時間は,製品委員会が決定しなければならない。
三相機器の場合は,三つの相を一括して試験しなければならない。電圧ステップは,各相ごとに同じ位
相角
ψ
で発生させるので,三相では同時とはならない。
9.
試験結果及び試験報告書 この項では,この規格に関係する試験結果の評価及び試験報告書の記載に
関する指針について規定する。
試験を行う機器及びシステムが多種多様なため,機器及びシステムの電圧変動に対する影響を確定する
ことが困難になっている。
試験結果は,製品委員会又は製品規格で別の仕様を規定していない限り,供試機器の動作条件及び機能
仕様に基づいて,次のように分類しなければならない。
a)
仕様範囲内の正常な性能
b)
自己復帰可能な,機能又は性能の,一時的な低下又は喪失
c)
操作者の介在又はシステムリセットを必要とする,機能又は性能の,一時的な低下又は喪失
d)
機器(部品)又はソフトウェアの損傷による復帰不可能な機能の低下又は喪失,若しくは回復不可能
なデータの喪失
機器は,この規格に定める試験を適用した結果,危険になったり,その安全性が損なわれてはならない。
合否判定試験の場合,試験計画及び試験結果の判定を,個別製品規格に明記しなければならない。
一般的に,機器が試験の全適用期間を通してそのイミュニティを示し,また,試験終了時点で技術仕様
書に記述した機能的要件を満たす場合,試験は合格とする。
技術仕様書には,供試機器が受けた影響のうち,重要ではなく許容できると考えられる内容を記述して
もよい。
これらの各条件に対し,当該供試機器が試験の終了時点において機器自体で動作能力を回復できること
を確認しなければならない。したがって,当該供試機器が機能的能力を喪失した時間を記録しなければな
らない。これらの確認は,試験結果の最終的な評価につながるものである。
。
試験報告書には,試験条件及び試験結果を記載しなければならない。
6
C 61000-4-14
:2004
付図 1 a 試験図
7
C 61000-4-14
:2004
付図 1 b t
r
と t
f
とが 0.25 周期の場合の電圧ステップ例(電圧が低下する場合)
付図 1 ba t
r
と t
f
とが 0.25 周期の場合の電圧ステップ例(電圧が上昇する場合)
付図 1 c t
f
と tr とが 5 周期(1 周期は 1/f
n
)
の場合の電圧変化例
付図 1 電圧変動試験の手順例
8
C 61000-4-14
:2004
付図 2 連続した電圧変動例
付図 3 電力増幅器を使用した電圧変動の試験機器構成図(単相)
9
C 61000-4-14
:2004
附属書 A(参考)電磁環境クラス
この
附属書(参考)は,IEC 61000-2-4 の電磁環境クラスの記述を翻訳,要約したもので,規定
の一部ではない。
クラス 1 クラス1は,保護された電源系統に適用し,一般配電系統よりも低い両立性レベルを
もつ。
これは電源の妨害に対して極めて敏感な機器,例えば,科学技術試験室の計測器,一部の自動
制御装置及び保護機器,一部のコンピュータなどを使用する場合を指している。
備考1. クラス 1 の環境には,通常,無停電装置(UPS),フィルタ又はサージ抑圧素子のよ
うな装置を使った保護を必要とする機器が含まれる。
2.
高感度機器は,時にはクラス 1 の環境に関連したものより低い両立性レベルを必要
とすることがある。この場合,両立性レベルは個別に決定するのがよい。
クラス 2 クラス 2 は,共通結合点(需要家の受電点,PCC)及び一般的な工業環境の構内共通
結合点(IPC)に適用する。このクラスの両立性レベルは,一般配電系統の両立性レベルと同一
である。したがって,一般配電系統に適用するように設計した機器は,この工業環境クラスでも
使用することができる。
クラス 3 クラス 3 は,工業環境の IPC にだけ適用する。これは,一部の妨害現象に対してはク
ラス2より高い両立性レベルをもつ。例えば,次の条件のいずれかが当てはまる場合には,この
クラスを考慮するのがよい。
− 負荷の大部分は,変換装置を通して供給される。
− 溶接機が存在する。
− 大形電動機が頻繁に起動される。
− 負荷が急速に変わる。
備考 一般に,分離された母線から供給されるアーク炉及び大容量変換装置といった極めて
高い妨害負荷への供給系統は,クラス 3(過酷な環境)を超える妨害を頻繁に受ける。
このような特別な状況では,両立性レベルは,個別に決定するのがよい。
新しいプラント又は既存のプラントの拡張に対して適用するクラスは,対象となる機器のタイ
プ及び工程に関係する。
10
C 61000-4-14
:2004
関連規格 TR C 0012 : 1999 電磁両立性 第 2 部:環境−第 1 節:環境の説明−一般電気供給系
統における低周波伝導性妨害及び信号の電磁環境
備考 IEC 61000-2-1 : 1990, Electromagnetic compatibility (EMC)―Part 2 : Environment
−Section 1 : Description of the environment−Electromagenetic environment for
low-frequency conducted disturbances and signaling in power supply systems
が,こ
の標準情報と一致している。
TR C 0013 : 1999
電磁両立性 第 2 部:環境−第 2 節:一般低電圧電力系統における
低周波伝導性妨害及び信号に適用する両立性レベル
備考 IEC 61000-2-2 : 1990, Electromagnetic compatibility (EMC)―Part 2:Environment
−Section 2 : Compatibility levels for low-frequency conducted disturbances and
signaling in public low-voltage power supply systems
が,この標準情報と一致し
ている。
IEC 61000-4-1 : 1992, Electromagnetic compatibility (EMC)
―Part 4 : Testing and measurement
techniques
―Section 1 : Overview of immunity tests―Basic EMC publication
JIS C 61000-4-11:2003
電磁両立性 第 4 部:試験及び測定技術−第 11 節:電圧ディ
ップ,短時間停電及び電圧変化に対するイミュニティ試験
備考 IEC 61000-4-11 : 1994, Electromagnetic compatibility (EMC)―Part 4 : Testing and
measurement techniques
―Section 11:Voltage dips, short interruptions and voltage
variation immunity tests
―Basic publication が,この規格と一致している。
11
C 61000-4-14
:2004
附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表
JIS C 61000-4-14 : 2003
電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 14 節:電圧変動イ
ミュニティ試験
IEC 61000-4-14 : 1999
電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 14 節:
電圧変動イミュニティ試験
(
Ⅰ) JIS の規定
(
Ⅲ) 国際規格の規定
(
Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線
項目
番号
内容
(
Ⅱ) 国際
規格番号
項目
番号
内容
項 目 ご と
の評価
技術的差異の内容
(
Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策
1.
適 用 範
囲
相当たり 16 A 以下の電気
機器及び電子機器
1
.
同左
IDT
2.
引 用 規
格
JIS C 60050-161
,
JIS C 60068-1
,
IEC 61000-2-4
2
.
IEC 60050(161)
,
IEC 60068-1
,
IEC 61000-2-4
IDT
TR C 0024
が一致して
いる。
3.
一 般 事
項
電圧変動の影響,電圧変動
の発生源
3
.
同左
IDT
4.
定義
イミュニティ,電圧変動の
定義
4
.
同左
IDT
5
.試験レ
ベル
クラス 1,クラス 2 及びク
ラス 3 の試験レベルを規定
5
.
試験電圧が上昇する場
合の規定が不明確であ
る。
MOD/
追
加
試験電圧が上昇する場
合の規定を明確化する
ために規定を追加し,
付図 1ba を追加して
図示した。
国際規格の規定が不明確である。IEC で
検討するため,提案する。
6
.試験装
置
試験電圧発生装置の特性及
び性能,試験電圧発生装置
の確認
同左
IDT
7
.試験回
路
電源系統を模擬するための
試験機器構成
IEC
61000-4-14
同左
IDT
11
C
61000
-4-14
:
200
4
12
C 61000-4-14
:2004
(
Ⅰ) JIS の規定
(
Ⅲ) 国際規格の規定
(
Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線
項目
番号
内容
(
Ⅱ) 国際
規格番号
項目
番号
内容
項 目 ご と
の評価
技術的差異の内容
(
Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差異の理由
及び今後の対策
8
.試験手
順
試験計画書の内容,試験室
の基準条件及び試験の実施
方法
8.
同左 IDT
9.
試 験 結
果及び試
験報告書
試験結果の分類,判定基準
及び試験報告書への記載事
項
9.
同左 IDT
附属書 A
(参考)
IEC61000-2-4
(TR C 0024)
の要約
IEC
61000-4-1
4
同左 IDT
JIS
と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― IDT……………… 技術的差異がない。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2.
JIS
と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
12
C
61000
-4-14
:
200
4