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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 用語の分類 ······················································································································ 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,インターホン工業会(JIIA)及び財団法人日

本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標

準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 6025:2010 

ナースコールシステム用語 

Glossary of terms for nurse call system 

序文 

この規格は,ナースコールシステムの用語を統一し,使用者に周知することによって,ナースコールシ

ステムの一層の有効利用を図ることを目的として制定した。 

適用範囲 

この規格は,病院,福祉施設などで使用するナースコールシステムについて規定する。 

ナースコールシステムは,病院,福祉施設などで患者及び看護師又は入居者,介護士などが使用者とな

る。 

図1にナースコールシステムの種類及び構成の概念図を示す。図2にナースコールシステムの使用場所,

及び使用者の概念図を示す。 

注記 図3に情報表示形ナースコールシステムの構成例を示す。 

用語の分類 

用語の分類は,次のとおりとする(対応する箇条を,括弧内に示す。)。 

a) ナースコールシステムの種類(3.1) 

b) 構成(3.2) 

c) 通話方式(3.3) 

d) 放送種別(3.4) 

e) 呼出(3.5) 

f) 

通話(3.6) 

g) 親機形状(3.7) 

h) 子機形状(3.8) 

用語及び定義 

用語及び定義は,次による。 

3.1 

ナースコールシステムの種類 

3.1.1 

基本形ナースコールシステム(basic type nurse call system) 

患者と看護師との間又は入居者と介護士などとの間の緊急時の呼出,意思疎通などを行い,呼出・通話

を主たる機能とし,親機,副親機,廊下灯,子機などによって構成するナースコールシステム。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.1.2 

携帯形ナースコールシステム(wireless phone type nurse call system) 

基本形ナースコールシステム及びナースコール用コードレス電話システム(3.2.12)によって構成するナ

ースコールシステム。ハンディナースコールシステムともいう。 

3.1.3 

情報表示形ナースコールシステム(data display type nurse call system) 

携帯形ナースコールシステムに,コンピュータを用いて患者などの情報を処理し蓄積する情報蓄積装置

及び呼出などの際に,患者情報などを処理し表示する情報表示形親機などを付加したナースコールシステ

ム。コンピュータナースコールシステムともいう。 

3.2 

構成 

3.2.1 

親機(master station) 

子機(3.2.11)からの呼出表示,通話及び制御機能をもち,各子機からの呼出又は通話などに対して優先

機能(3.3.4)をもつもの。制御機能をナースコール制御機(3.2.6)として独立させたものもある。 

3.2.2 

情報表示形親機(data display type master station) 

コンピュータを用いて呼出及び操作の際に患者情報などを処理し,画面に表示する情報表示機能を付加

した親機。 

3.2.3 

副親機(sub master station) 

親機に増設して設置し,子機からの呼出表示及び通話機能をもち,親機の一部の機能だけをもつもの。

有線式及び無線式がある。 

3.2.4 

リモート副親機(remote sub master station) 

着信専用の有線で接続された副親機。 

3.2.5 

小形携帯副親機(wireless phone type sub master station) 

構内PHSなどを使用した選局呼出及び通話が可能な無線式の副親機。 

3.2.6 

ナースコール制御機(central control unit) 

親機と子機との間の通話及びデータ通信を制御する装置。 

3.2.7 

廊下灯(corridor lamp) 

子機からの呼出を表示する灯。病室又は居室単位での子機の呼出動作の復旧機能をもつものもある。 

3.2.8 

代表廊下灯(common corridor lamp) 

当該病室又は居室内からの呼出状態を部屋単位で表示する廊下灯。 

3.2.9 

個別廊下灯(corridor lamp with individual call indicator) 

当該病室又は居室内からの呼出状態を個人単位で表示する廊下灯。いずれの患者又は入居者が呼出を行

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ったかを表示する。 

3.2.10 

個別情報廊下灯(corridor lamp with individual patient data display) 

情報表示形ナースコールシステムで,個別廊下灯に患者などの情報を画面に表示する機能を付加した廊

下灯。 

3.2.11 

子機(patient station) 

親機(3.2.1)への呼出・通話をするもの。呼出機能又は通話機能のいずれかがないものもある。 

3.2.12 

ナースコール用コードレス電話システム(wireless phone system for nurse call) 

構内PHSなどによる小形携帯用主装置(3.2.13),小形携帯用基地局(3.2.14)及び小形携帯副親機(3.2.5)

によって構成する通話システム。 

3.2.13 

小形携帯用主装置(central control unit for wireless phone system) 

小形携帯副親機間並びに小形携帯副親機及び親機間の通信制御を行う装置。主装置ともいう。 

3.2.14 

小形携帯用基地局(base station for wireless phone type sub master station) 

小形携帯用主装置(3.2.13)と有線接続されて,小形携帯副親機(3.2.5)と無線通信する基地局。 

3.3 

通話方式 

3.3.1 

交互通話式(alternative communication method) 

通話者間で交互に送受しながら通話できる方式。プレストーク方式ともいう[JIS C 6020の3.2(通話方

式)の (1) 参照。]。 

3.3.2 

自動交互通話式(automatic alternative communication method) 

通話者の音声による通話の送受切換えによって,自動で交互通話ができる方式。 

3.3.3 

同時通話式(simultaneous communication method) 

通話者間で同時に通話ができる方式[JIS C 6020の3.2(通話方式)の (2) 参照。]。 

3.3.4 

優先機能(priority function) 

送受切換機能,選局機能,通話及び通信信号制御機能,並びに通話及び通信信号増幅機能について,接

続する相手の装置よりも高い優先度をもたせること。 

3.4 

放送種別 

3.4.1 

一斉放送(all paging) 

親機又は副親機からの操作によって,親機からの音声を全子機に対して放送すること。 

3.4.2 

選局一斉放送(selective paging) 

親機又は副親機からの操作によって,複数選局した子機への一斉放送。 

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3.4.3 

選局外一斉放送(selective disabling of paging reception) 

親機又は副親機から,選局した子機以外への一斉放送。 

3.5 

呼出 

3.5.1 

呼出表示(call annunciation) 

子機から呼び出したときに親機若しくは副親機に視覚的及び/又は聴覚的に呼出を知らせるもの,又は

親機から呼出若しくは放送したとき,子機側に呼出を知らせるもの。視覚的にはLEDランプ,液晶などの

表示,聴覚的にはチャイム,メロディなどがある。 

3.5.2 

子機からの呼出及び復旧 

3.5.2.1 

一般呼出(routine call) 

病室又は居室において,患者,入居者などから看護師,介護士などへの呼出。ナースコールともいう。 

3.5.2.2 

スタッフ呼出(urgent call) 

看護師,介護士などが,緊急時に他の看護師,介護士などを応援要請する優先度の高い呼出。 

3.5.2.3 

脱落警報(cord-out trouble call) 

ハンド形子機(3.8.3)又は握り押しボタン(3.8.4)のコードが壁埋込子機(3.8.1)などから外れて脱落

したときにかかる呼出で,通常,呼出不可を知らせるためのもの。 

3.5.2.4 

点滴呼出(end of drop call) 

患者,入居者などが点滴終了を知らせる呼出。 

3.5.2.5 

トイレ介助呼出(toilet assist call) 

患者,入居者などがトイレ介助要請を知らせる呼出。 

3.5.2.6 

トイレ呼出(toilet station call) 

共用部のトイレなどにおいて,患者,入居者などから看護師,介護士などへの呼出。 

3.5.2.7 

浴室呼出(bath station call) 

共用部の浴室などにおいて,患者,入居者などから看護師,介護士などへの呼出。 

3.5.2.8 

復旧(call reset) 

子機から親機への呼出状態を解除すること。 

3.5.3 

親機からの呼出 

3.5.3.1 

選局呼出(selective call) 

親機又は副親機から特定の子機を選局しての呼出。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.5.3.2 

親機間呼出(master to master call) 

親機又は副親機から他の親機又は副親機を選局しての呼出。 

3.6 

通話 

3.6.1 

通話単位(communication unit) 

病棟又は居室棟の個室又は多床室において対象となる通話の範囲。 

3.6.2 

病室又は居室通話単位(communication by unit of room) 

親機又は副親機から病室又は居室単位の子機ごとに通話できる通話単位。 

3.6.3 

ベッド通話単位(communication by unit of bed) 

親機又は副親機からベッド単位の子機ごとに通話できる通話単位。 

3.7 

親機形状 

3.7.1 

卓上形親機(desk-mount type master station) 

机,卓などに置いて使用する親機。 

3.7.2 

壁掛形親機(wall mount type master station) 

壁などに取り付けて使用する親機。 

3.7.3 

自立形親機(self-standing type master station) 

卓上形又は壁掛形以外で自立した形状の親機。 

3.8 

子機形状 

3.8.1 

壁埋込子機(wall flush mount patient station) 

壁又はベッドの枕元上部付近に埋め込んで使用する子機。呼出機能又は通話機能のいずれかがないもの

がある。 

3.8.2 

天井埋込子機(ceiling flush mount patient station) 

天井に埋め込んで使用し,通話機能をもつが呼出機能はない子機。天井スピーカ・天井マイクともいう。 

3.8.3 

ハンド形子機(handheld patient station) 

患者又は入居者が手に持って使用する,呼出機能及び通話機能をもつ子機。 

3.8.4 

握り押しボタン(call cord) 

患者又は入居者が手に握って使用する,呼出機能をもつが通話機能はない子機。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1−ナースコールシステムの種類及び構成の概念図 

図2−ナースコールシステムの使用場所及び使用者の概念図 

病棟又は居室棟 

ナースステーション又は

スタッフステーション 

など 

(看護師,介護士など) 
 

親機 

副親機 

病室又は居室 

(患者,入居者など) 

子機 

共用部 



部 

 
 
 
 
 


下 

 
 
 
 



トイレ 

(患者,入居者など) 

子機 

浴室 

(患者,入居者など) 

子機 

病室又は居室 

(患者,入居者など) 

子機 

情報表示形ナースコールシステム 

携帯形ナースコールシステム 

情報蓄積装置 

情報表示形親機,個別情報廊下灯など 

ナースコール用    小形携帯用主装置 

 コードレス電話    小形携帯用基地局 

 システム       小形携帯副親機 

基本形ナースコールシステム 

親機 

副親機 

廊下灯 

子機  など 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ナースコール用コードレス電話システム 

図3−情報表示形ナースコールシステムの構成例 

参考文献 JIS C 6020 インターホン通則 

ナースコール 

制御機 

廊下灯 

廊下灯 

個別情報

廊下灯 

子機 

子機 

子機 

子機 

子機 

小形携帯用 

主装置 

情報蓄積 

装置 

小形携帯 

副親機 

小形携帯用 

基地局 

院内又は施設内の 

コンピュータネット 

ワーク 

情報表示形 

親機 

副親機 

外部システム 

無線 

システム規模に応じて
廊下灯及び子機は台数
が変動