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C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義,並びに図記号  

2

3.1  用語及び定義  

2

3.2  図記号  

6

4  使用条件  

6

4.1  低温  

6

4.2  大気圧及び高度  

6

4.3  周囲温度  

6

4.4  相対湿度  

6

5  機械的要求事項及び材料  

6

5.1  端子強度  

6

5.2  はんだ付け性  

7

5.3  放射線  

7

5.4  表示  

7

6  一般 

7

6.1  故障率  

7

6.2  標準大気状態  

7

7  電気的要求事項  

7

7.1  一般  

7

7.2  初期値  

7

7.3  試験後の要求事項  

9

8  試験測定手順及び試験回路  

10

8.1  直流放電開始電圧  

10

8.2  インパルス放電開始電圧  

11

8.3  絶縁抵抗  

11

8.4  静電容量  

12

8.5  グロー・アーク転移電流,グロー電圧及びアーク電圧  

12

8.6  線間電圧  

13

8.7  直流ホールドオーバ電圧  

14

8.8  放電電流耐量の要求事項  

16

8.9  フェールセーフ  

19

参考文献  

21


C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人電子

情報技術産業協会(JEITA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。これによって,JIS C 5381-311:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 5381 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 5381-11  低圧サージ防護デバイス−第 11 部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバ

イスの要求性能及び試験方法

JIS C 5381-12  低圧サージ防護デバイス−第 12 部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバ

イスの選定及び適用基準

JIS C 5381-21  低圧サージ防護デバイス−第 21 部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス

(SPD)の要求性能及び試験方法

JIS C 5381-22  通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイスの選定及び適用基準

JIS C 5381-311  低圧サージ防護デバイス用部品−第 311 部:ガス入り放電管(GDT)の要求事項及び

試験回路

JIS C 5381-312  低圧サージ防護デバイス用部品−第 312 部:ガス入り放電管(GDT)の選定及び適

用基準

JIS C 5381-321  低圧サージ防護デバイス用アバランシブレークダウンダイオード(ABD)の試験方

JIS C 5381-331  低圧サージ防護デバイス用金属酸化物バリスタ(MOV)の試験方法 
JIS C 5381-341  低圧サージ防護デバイス用サージ防護サイリスタ(TSS)の試験方法

 


日本工業規格

JIS

 C

5381-311

:2016

(IEC 61643-311

:2013

)

低圧サージ防護デバイス用部品−第 311 部:

ガス入り放電管(GDT)の要求事項及び試験回路

Components for low-voltage surge protective devices-

Part 311: Performance requirements and test circuits for gas discharge tubes

(GDT)

序文 

この規格は,2013 年に第 2 版として発行された IEC 61643-311 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にない事項である。

適用範囲 

この規格は,公称システム電圧が交流 1 000 V(実効値)又は直流 1 500 V 以下の通信網,信号網及び低

圧配電システムの過電圧保護に用いる二つ又は三つの電極をもつガス入り放電管(以下,GDT という。

の電気的特性を決定するための試験回路,試験方法及び試験の合否判定について規定する。この規格は,

完成品であるサージ防護デバイスについては規定しない。また,GDT の特性及びサージ防護デバイスの耐

量との正確な協調が非常に厳しい電子機器内に使用する GDT 全体の要求事項も規定しない。

この規格は,次の事項には,適用しない。

− GDT の実装及び実装の特性に対する影響。規定する特性値は,試験に規定する実装方法の GDT だけ

に適用する。

−  機械的な寸法

−  品質保証要求

− 30

MHz を超える高周波に用いる GDT へは適用できない場合がある。

−  静電気

−  ハイブリッド過電圧防護部品又は複合形 GDT デバイス

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61643-311:2013,Components for low-voltage surge protective devices−Part 311: Performance

requirements and test circuits for gas discharge tubes (GDT)(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの


2

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 60068-2-1  環境試験方法−電気・電子−第 2-1 部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-1:2007,Environmental testing−Part 2-1: Tests−Test A: Cold

JIS C 60068-2-20  環境試験方法−電気・電子−第 2-20 部:試験−試験 T−端子付部品のはんだ付け

性及びはんだ耐熱性試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-20:2008,Environmental testing−Part 2-20: Tests−Test T: Test

methods for solderability and resistance to soldering heat of devices with leads

JIS C 60068-2-21  環境試験方法−電気・電子−第 2-21 部:試験−試験 U:端子強度試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-21:2006,Environmental testing−Part 2-21: Tests−Test U: Robustness

of terminations and integral mounting devices

JIS C 61000-4-5  電磁両立性−第 4-5 部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-5:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)  −Part 4-5: Testing and

measurement techniques−Surge immunity test

ITU-T Recommendation K.20 , Resistibility of telecommunication equipment installed in a

telecommunications centre to overvoltages and overcurrents

用語及び定義,並びに図記号 

3.1 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1.1 

アーク電流(arc current)

回路インピーダンスを通して,放電開始後グローモードからアークモードに転移する電流を超えて流れ

る電流。

3.1.2 

アーク電圧[arc voltage (arc mode voltage)]

GDT にアーク電流が流れて GDT の印加電圧が降下し,一定で推移しているときの電圧。

注記  図 1 a)の領域 A を参照。

3.1.3 

アーク・グロー転移電流(arc-to-glow transition current)

GDT がアークモードからグローモードに転移するために必要な電流。

3.1.4 

電流消弧時間(current turn-off time)

GDT が導通状態から非導通状態に回復するために必要な時間。

注記 GDT に直流電圧を連続的に印加した場合だけに適用する(直流ホールドオーバ参照)。

3.1.5 

直流放電開始電圧(d.c.breakdown voltage,d.c. sparkover voltage)

GDT に上昇率 2 kV/s 以下で緩やかな立ち上がりの直流電圧を印加したとき,GDT が高インピーダンス

のオフ状態から導通状態に転移を開始するときの電圧。

注記  直流放電開始電圧を測定する場合の電圧上昇率は,通常 2 kV/s 以下である。

3.1.6 


3

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

直流ホールドオーバ(d.c. holdover)

GDT に放電を起こすために十分なインパルスを印加した後,GDT が導通を続ける状態。

注記  この用語は,直流電圧が線路に存在する場合に用いる。導通状態から復帰するために必要な時

間(電流消弧時間)に影響する要因には,直流電圧及び直流電流を含んでいる。

3.1.7 

直流ホールドオーバ電圧(d.c. holdover voltage)

GDT に規定する回路条件で,サージが通過後に,GDT が高インピーダンス状態に復帰できる GDT 端子

間の最大直流電圧。

3.1.8 

放電電流(discharge current)

GDT に放電開始後に流れる電流。

注記 GDT に流れる電流が交流電流の場合,電流値は実効値である。GDT に流れる電流がインパル

ス電流の場合,電流値はピーク値である。

3.1.9 

放電電圧(discharge voltage)

GDT に放電電流が流れているときに,GDT の端子間に現れる電圧のピーク値。

3.1.10 

放電電圧−電流特性,V-I 特性(discharge voltage current characteristic,V/I characteristic)

GDT の放電電流に対応する放電電圧の変化。


4

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

V

S

:  直流放電開始電圧

V

a

:  アーク電圧

G:  グローモード範囲

V

gl

:  グロー電圧

V

e

:  消弧電圧

A:  アークモード範囲

図 1GDT の電圧及び電流特性 

3.1.11 

消弧電圧(extinction voltage)

放電(電流の流れ)が終了するときの電圧。

3.1.12 

フェールセーフ(failsafe,fail-short)

熱的に動作する外部短絡機構。

3.1.13 

続流(follow on current)

GDT が放電後に電源から流す電流。

注記  過熱を避けるために GDT が消弧することを求めている。

3.1.14 

ガス入り放電管,GDT(gas discharge tube)

高い過渡電圧から機器及び/又は人を防護するために,設計したガスの混合及び圧力をコントロールし

て封止した二つ又は三つの電極をもつ,一つ又は複数のギャップ。

a)  GDT の正弦波電圧印加時における電圧時間特性 

c)  GDT の電圧及び電流波形を結合

した V-I 特性

V

V

S

V

a

V

e

G

A

G

A

b)  GDT の正弦波電圧印加時における電流時間特性 

V

V

gl


5

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

3.1.15 

グロー電流(glow current,glow mode current)

適切な回路インピーダンスを用いて,電流を放電後グローモードからアークモードへの転移電流以下の

値に制限したときに GDT に流れる電流。

注記  図 1 b)の領域 G を参照。

3.1.16 

グロー・アーク転移電流(glow-to-arc transition current)

GDT がグローモードからアークモードに転移するのに必要な電流。

注記  図 1 b)の領域 G を参照。

3.1.17 

グロー電圧(glow voltage,glow mode voltage)

グロー電流が流れたときの GDT の電圧降下のピーク値。

注記  図 1 a)の領域 G を参照。

3.1.18 

インパルス放電開始電圧(impulse sparkover voltage)

GDT の端子間に,指定する電圧上昇率及び極性のインパルスによって放電電流が流れる前の電圧の最大

値。

3.1.19 

インパルス波形(impulse waveshape)

波頭長を“x μs”とし,波尾長を“y μs”をもつサージ波形を“x/y”で表す波形。

3.1.20 

公称交流放電電流(nominal alternating discharge current)

GDT が規定する時間に通電できる交流電流。

注記  この交流電流の周波数範囲は,15 Hz∼62 Hz である。

3.1.21 

公称直流放電開始電圧(nominal d.c. sparkover voltage)

特定の形式の放電開始電圧の目標値を示すために製造業者が指定する直流電圧。

注記 1  公称直流放電開始電圧は,一般的に 75 V,90 V,150 V,200 V,230 V,250 V,300 V,350 V,

420 V,500 V,600 V,800 V,1 000 V,1 200 V,1 400 V,1 800 V,2 100 V,2 700 V,3 000 V,

3 600 V,4 000 V 及び 4 500 V である。

注記 2  製造業者と使用者との間で同意した値を用いることが望ましい。

3.1.22 

公称インパルス放電電流(nominal impulse discharge current)

GDT の評価時に用いる規定する波形のインパルス電流のピーク値。

3.1.23 

放電開始(sparkover,breakdown)

ほとんど無限大の値から比較的低い値への急激なギャップ抵抗の変移する瞬間。

3.1.24 

線間電圧(transverse voltage)

放電電流が回路に流れているときに発生する二つのギャップの端子 A−C 間及び端子 B−C 間の放電電


6

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

圧の差(

図 参照)。

注記  線間電圧は,A−C 間と B−C 間とのインパルス放電開始電圧(縦サージ電圧)の動作不ぞろえ

で発生するため,3 極 GDT だけに適用する。

3.2 

図記号 

2 極 GDT の場合は図 2,及び 3 極 GDT の場合は図 に示す図記号を用いる。

図 2極 GDT の図記号 

図 3極 GDT の図記号 

使用条件 

4.1 

低温 

GDT は,JIS C 60068-2-1 の試験 Ab に規定する温度−40  ℃で 2 時間の低温試験に,損傷することなく

耐えなければならない。GDT は,温度−40  ℃で,

表 に規定する直流及びインパルス放電開始電圧の要

求事項を満足しなければならない。

4.2 

大気圧及び高度 

大気圧は,80 kPa∼106 kPa とする。

これらの値は,海面からの高度+2 000 m∼−500 m の大気圧に相当する。

4.3 

周囲温度 

周囲温度は,次の動作範囲及び保存範囲とする。この周囲温度は,試験対象の部品に近い周辺の空気又

はその他の媒質の温度である。

フェールセーフをもたない GDT の動作範囲:−40  ℃∼+90  ℃

フェールセーフをもつ GDT の動作範囲

:−40  ℃∼+70  ℃

注記  この温度範囲は,JIS C 60721-3-3 の分類 3K7 に対応している。

フェールセーフをもたない GDT の保存範囲:−40  ℃∼+90  ℃

フェールセーフをもつ GDT の保存範囲

:−40  ℃∼+40  ℃

4.4

相対湿度 

相対湿度は,4.3 に規定する温度,及び 4.2 に規定する気圧による飽和水蒸気圧に対する実際の水蒸気圧

との比率を,パーセントで表す。

通常の相対湿度範囲は,5 %∼95 %とする。

注記  この湿度範囲は,JIS C 60364-5-51 の等級 AB4 に対応している。

機械的要求事項及び材料 

5.1 

端子強度 


7

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

使用者は,端子強度試験の適用が可能な場合,JIS C 60068-2-21 に規定する試験の中から適切な試験を

選定し試験する。

5.2 

はんだ付け性 

はんだ付け性は,JIS C 60068-2-20 の試験 Ta 方法 1 に規定する試験を行い,その要求事項を満足しなけ

ればならない。

5.3 

放射線 

GDT は,放射性物質を含んではならない。

5.4 

表示 

GDT には,次の情報を明瞭で,かつ,永久的な方法で表示しなければならない。

a)  公称直流放電電圧 
b)  製造年月日又は製造ロット番号

c)  製造業者名又は商標 
d)  形式番号 
e)  (削除)

注記 1  必要な情報は,製造業者と使用者との間の合意によってコード化してもよい。

注記 2  これらの情報の表示に必要な十分な空間がない場合,製造業者と使用者との間の合意によっ

て技術的書類で提供することが望ましい。

一般 

6.1 

故障率 

試験において,電気的特性,サンプルの寸法などによる故障率は,品質保証要求事項とし,この規格で

は規定しない。

6.2 

標準大気状態 

試験環境は,使用用途に応じて GDT に適用する。特に規定がない場合,次の周囲条件で試験を行う。

−  温度

:15  ℃∼35  ℃

−  相対湿度:25 %∼75 %

電気的要求事項 

7.1 

一般 

この規格で規定する電気的要求事項は,最小の要求事項である。使用者は,異なる値を指定してもよい。

7.2 

初期値 

7.2.1 

放電開始電圧 

図 に示す 2 極 GDT の電極 A−C 間,又は図 に示す 3 極 GDT のライン電極 A 又は B と接地電極 C

との間の放電開始電圧は,

表 の限度内とする。


8

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

表 1−直流及びインパルス放電開始電圧の要求事項(初期値) 

単位  V

公称直流放電開始電圧の推奨値

直流放電開始電圧

(初期値)

インパルス放電開始電圧

(初期値)

100 V/s∼2 kV/s

1 kV/μs

(測定数の 99.7 %が含まれる範囲)

最小値

最大値

75 57

93

650 未満

90/1

a)

 72

108 600 未満

90/2

a)

 72

108 500 未満

150 120

180

600 未満

200/1

a)

 160

240  700 未満

200/2

a)

 160

240  450 未満

230/1

a)

 184

280  700 未満

230/2

a)

 184

280  450 未満

250 200

300

700 未満

300 240

360

1

000 未満

350/1

a)

 280

420 1

000 未満

350/2

a)

 265

455  800 未満

420/1

a)

 360

520 1

100 未満

420/2

a)

 360

520  850 未満

500/1

a)

 400

600 1

200 未満

500/2

a)

 400

600  900 未満

600/1

a)

 480

720 1

400 未満

600/2

a)

 480

720 1

000 未満

800 640

960

1

600 未満

1 000

800

1 200

2 000 未満

1 200

960

1 440

1 600 未満

1 400

1 120

1 680

2 800 未満

1 800

1 440

2 160

3 600 未満

2 100

1 680

2 520

4 000 未満

2 700

2 160

3 240

4 500 未満

3 000

2 400

3 600

4 500 未満

3 600

2 900

4 300

5 000 未満

4 000

3 200

4 800

5 500 未満

4 500

3 600

5 400

6 000 未満

注記 1  公称直流放電開始電圧は,2 極 GDT の場合には A−C 間,及び 3 極 GDT の場合には A

−C 間及び B−C 間の直流放電開始電圧を示す。

注記 1A 100

V/s∼2 kV/s,1 kV/μs などは,各放電開始電圧の測定に使用する波形の電圧上昇率

を示す。

a)

  “90/1”及び“90/2”のように示した“/1”及び“/2”は,インパルス放電開始電圧の違

いを示す。

3 極 GDT におけるライン電極 A−B 間の直流放電開始電圧は,ライン電極 A 又は B と接地電極 C との

間の 2 倍以下で,

表 の 2 列目にある直流放電開始電圧の最小値以上とする。

7.2.2 

絶縁抵抗 

絶縁抵抗値は,1 GΩ 以上とする。

7.2.3 

静電容量 

静電容量値は,20 pF 以下とする。


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C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

7.2.4 

線間電圧 

3 極 GDT の線間電圧において最初と 2 番目とのギャップの放電開始時間の差異は,200 ns 以下とする。

7.2.5 

直流ホールドオーバ 

電流消弧時間は,試験回路条件及び直流放電開始電圧に依存する。その値は,150 ms 未満とする。

7.3 

試験後の要求事項 

7.3.1 

一般 

表 に規定する各試験終了後,GDT の放電開始電圧及び絶縁抵抗は,7.3.2 及び 7.3.3 に規定する値を満

足しなければならない。

7.3.2 

放電開始電圧 

表 に規定する放電電流耐量試験後の放電開始電圧は,表 による。

表 2−表 に規定する試験終了後の放電開始電圧の値 

単位  V

公称直流放電開始電圧の推奨値

直流放電開始電圧

(試験後)

インパルス放電開始電圧

(試験後)

100 V/s∼2 kV/s

1 kV/μs

(測定数の 99.7 %が含まれる範囲)

最小値

最大値

75 57

100

750 未満

90/1

a)

 65

120 700 未満

90/2

a)

 65

120 600 未満

150 110

195

700 未満

200/1

a)

 150

250  800 未満

200/2

a)

 150

250  550 未満

230/1

a)

 170

300  800 未満

230/2

a)

 170

300  550 未満

250 180

325

800 未満

300 225

375

1

300 未満

350/1

a)

 260

455 1

100 未満

350/2

a)

 265

600  900 未満

420/1

a)

 360

550 1

200 未満

420/2

a)

 360

650 1

000 未満

500/1

a)

 400

650 1

300 未満

500/2

a)

 400

700 1

050 未満

600/1

a)

 450

780 1

500 未満

600/2

a)

 450

800 1

200 未満

800

600

1 000

2 000 未満

1 000

750

1 250

2 500 未満

1 200

900

1 680

2 500 未満

1 400

1 050

1 750

3 500 未満

1 800

1 350

2 250

4 500 未満

2 100

1 550

2 650

5 000 未満

2 700

2 150

3 350

5 500 未満

3 000

2 450

3 700

5 500 未満

3 600

2 550

4 700

6 000 未満

4 000

2 800

5 200

6 500 未満

4 500

3 150

5 850

7 000 未満


10

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

表 2−表 に規定する試験終了後の放電開始電圧の値(続き) 

注記 0A  公称直流放電開始電圧は,2 極 GDT の場合には A−C 間,及び 3 極 GDT の場合には

A−C 間及び B−C 間の直流放電開始電圧を示す。

注記 0B 100

V/s∼2 kV/s,1 kV/μs などは,各放電開始電圧の測定に使用する波形の電圧上昇率

を示す。

a)

  “90/1”及び“90/2”のように示した“/1”及び“/2”は,インパルス放電開始電圧の違

いを示す。

7.3.3 

絶縁抵抗 

絶縁抵抗値は,10 MΩ 以上とする。

注記  対応国際規格の注記は,我が国以外の国を対象としているため,削除した。

7.3.4 

交流続流 

特別な要求がない場合,GDT は,最初の交流電流の波形の位相角が 0°∼30°までの間に故障すること

なく消弧し,その後放電してはならない。

7.3.5 

フェールセーフ(フェールショート) 

この試験は,一体化したフェールセーフをもつ GDT だけに適用する。

交流電流は,

図 18 及び図 19 の回路で GDT に規定する電流を流す。

試験後の GDT の抵抗値は,2 極 GDT では電極 A−C 間,3 極 GDT ではライン電極 A 又は B と接地電極

C との間で,1 Ω 未満とする。

試験測定手順及び試験回路 

8.1 

直流放電開始電圧 

GDT は,電圧を印加しない状態で暗所に 15 分間以上放置する。この状態で図 に示す試験回路を用い

て,100 V/s∼2 kV/s までの間,規定する電圧上昇率の直流電圧で直流放電開始電圧を測定する。直流電圧

U)及び直流調整抵抗器(R

1

)の値は,電圧上昇率(du/dt)を 100 V/s∼2 kV/s までの間に調整するため

に用いる。例えば,直流放電開始電圧が 230 V の場合,が 500 V 及び R

1

が 2 MΩ である。GDT は,A−

C 間の各極性における二つの測定値を記録する。測定間隔は,1 秒間以上とする。

注記 GDT の 24 時間の暗所放置は,GDT の測定前に GDT 内部が,事前にイオン化されていないこ

とを保証する。GDT 内部が,事前にイオン化されていない場合,技術に依存する僅かな放電遅

れがある場合がある。放電遅れは,最初の動作で現れ,これは初回効果(明暗特性)とよぶ(最

初の動作の後,GDT 内部はイオン化される。

。GDT の設計によっては,放電してから,又は

光にさらしてからの期間によって GDT のイオン化が持続する可能性がある。

ほとんどの場合,

イオンの減衰期間は 15 分間未満である。

3 極 GDT のそれぞれの二つのライン電極は,残りのライン電極を接続しないで,それぞれの電圧を測定

する。全ての測定値は,

表 に示す許容値を満足しなければならない。


11

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

CV  :

ピーク電圧計又はインピーダンスが 10 MΩ 以上のオシロスコープ

R

1

  :

直流保護抵抗器

S  :

スイッチ

E  :

直流電圧源

注記 1  振動を避けるように注意する。 
注記 2  その他の回路パラメータによって,電圧上昇率は 2 kV/s まで変更することができる。これは,製造業

者と使用者との間の合意による。

図 4極 GDT の 100 V/s の直流放電開始電圧試験回路 

8.2 

インパルス放電開始電圧 

GDT は,電圧を印加しない状態で暗所に 15 分間以上放置し,この状態で図 に示す試験回路を用いて

インパルス放電開始電圧を測定する。

図 に示す試験回路の直流電源,抵抗器及びコンデンサの値によっ

て電圧上昇率を 1 000 V/μs に調整する。

図 に示す値は,直流放電開始電圧が 1 000 V までの GDT に適用

する。試験は,1 000 V/μs±20 %の電圧上昇率で行う。2 極 GDT の電極 A−C 間の各極性における二つの

測定値を記録する。

測定間隔は,1 秒間以上とする。

3 極 GDT の各々の対端子は,それぞれ,その他の端子を接続しない状態で別々に試験する。

全ての測定値は,

表 に示す許容値を満足しなければならない。

CV:ピーク電圧計又はインピーダンスが 10 MΩ 以上のオシロスコープ

図 5極 GDT の 1 000 V/μs のインパルス放電開始電圧試験回路 

8.3 

絶縁抵抗 

絶縁抵抗は,GDT の各端子とその他の各端子との間で測定する。公称直流放電開始電圧が 150 V 以下の

GDT は,直流 50 V で測定する。公称直流放電開始電圧が 150 V を超える GDT は,直流 100 V で測定する。

全ての測定値は,7.2.2 に規定する要求値を満足しなければならない。3 極 GDT の場合で,測定してい

ない端子は開放する。

S

R

1

 51

kΩ

CV

2 μF

GDT

A

C

E

10 MΩ

5 nF

1 kΩ 50

CV

GDT

A

C

5 kV

0.1 μF


12

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

8.4 

静電容量 

静電容量は,特に規定がない場合,全ての端子間を周波数 1 MHz で 1 回測定する。

全ての測定値は,7.2.3 に規定する要求事項を満足しなければならない。3 極 GDT の場合で,測定して

いない端子は開放する。

8.5 

グロー・アーク転移電流,グロー電圧及びアーク電圧 

2 極 GDT の場合は,図 の試験回路に示す位置に接続する。

トランス(Tr)の 2 次側の電圧実効値は,公称直流放電開始電圧の 2 倍以上が望ましい。放電電流のピ

ーク値は,想定するグロー・アーク転移電流の約 2 倍となる。ただし,その値は 2 A 以下である。通電時

間は 1 秒以下とする。

図 の試験回路で正極の半サイクルで得た,代表的な 2 極 GDT の電圧−電流特性を図 に示す。

G

: 50

Hz 又は 60 Hz の電源

OSC  :  オシロスコープ 
R

1

調整抵抗器

R

2

電流検出抵抗器

Tr

トランス

図 6極 GDT のグロー・アーク転移電流,グロー電圧及びアーク電圧の試験回路 

電圧−電流特性で,電圧 は電流 の関数となる(概略図)


13

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

U

1

  :

直流放電開始電圧

U

2

  :

グロー電圧

U

3

  :

アーク電圧

I

1

  :

グロー・アーク転移電流

I

2

  :

ピーク電流

I

3

  :

アーク・グロー転移電流 

図 7−代表的な 極 GDT の電圧−電流特性 

(グロー・アーク転移電流,グロー電圧及びアーク電圧の測定例) 

8.6 

線間電圧 

3 極 GDT の線間電圧試験の時間及び振幅は,波頭長の仮想立上り峻度が 1 kV/μs のインパルス電圧を両

方の放電ギャップに同時に印加して測定する。測定は,

図 に示す試験回路を調整して行うことができる。

最初と 2 番目のギャップとの間の放電開始時間の差異は,両極性について各々の試験で決定する。最大時

間は,7.2.4 の規定値以下とする。

OSC  :  2 チャンネルオシロスコープ 
S

スイッチ

図 8極 GDT の線間電圧の試験回路 

5 kV

1 kΩ

0.2 μF

OSC

GDT

A

C

B

10 MΩ

10 MΩ

1 kΩ

5 nF

5 nF

50 Ω

50 Ω

S


14

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

8.7 

直流ホールドオーバ電圧 

8.7.1 

一般 

GDT の直流ホールドオーバ電圧は,試験回路及び適用する仕様に依存する。製造業者及び使用者は,特

別な試験回路,試験回数,試験定数などについて合意することが望ましい。GDT の主な適用例は,通信機

器の防護である。

図 及び図 10 の試験回路は,230 V 以上の放電開始電圧の GDT に適応する例を示す。

試験は,

図 9(2 極 GDT)又は図 10(3 極 GDT)の回路を用いて行う。試験回路の回路部品の値は,表 3

(2 極 GDT)又は

表 4(3 極 GDT)の中から選択する。3 極 GDT のギャップに同時に通電する電流は,試

験する GDT を短絡して測定したとき,10/1 000 又は 5/320 のインパルス波形で 100 A とする。GDT に流れ

るインパルス電流の極性は,PS

1

及び PS

2

からの電流と同じとする。

各々の試験条件として,電流消弧時間の測定は,インパルス電流の両極性について行う。同じ方向に 3

回のインパルスを 1 分間以下の間隔で印加し,各々のインパルスに対しての電流消弧時間を測定する。

全ての測定値は,7.2.5 に規定する要求事項を満足しなければならない。

C

1

コンデンサ(

表 参照)

D

1

アイソレーションダイオード又はその他のアイソレーションデバイス

E

1

アイソレーションギャップ又は同等のデバイス

OSC

オシロスコープ

PS

1

定電圧直流電源又はバッテリー

R

1

インパルス電流制限抵抗器又は波形形成回路

R

2

R

3

  :  抵抗器(表 参照)

SG

: 100

A  10/1 000,5/320 サージ発生器

図 9極 GDT の直流ホールドオーバ電圧試験回路 

GDT

A

C

R

3

R

2

C

1

SG

E

1

OSC

PS

1

D

1

R

1


15

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

C

1

C

2

コンデンサ(

表 参照)

E

1

アイソレーションギャップ又は同等のデバイス

OSC

2 チャンネルオシロスコープ

PS

1

,PS

2

定電圧直流電源又はバッテリー

R

1

インパルス電流制限抵抗器又は波形形成回路

R

2

R

3

R

4

  :

抵抗器(

表 参照)

SG

: 100

A  10/1 000,5/320 サージ発生器

注記  直流電源及びサージ発生器の極性が反対の場合には,D

1

∼D

4

のダイオードの極性を反対にする。

図 10極 GDT の直流ホールドオーバ電圧試験回路 

8.7.2 

直流ホールドオーバ電圧回路定数 

電話回線に適用する 2 極 GDT の試験回路定数の例を

表 に,3 極 GDT の試験回路定数の例を表 に示

す(試験回路は,

図 及び図 10 参照)。

表 3極 GDT に対する異なる直流ホールドオーバ電圧試験の回路定数 

記号

試験 1

試験 2

試験 3

試験 4

b)

PS

1

52 V

80 V

135 V

135 V

R

3

 200

Ω 330

Ω 1

300

Ω 450

R

2

a) 

150 Ω 150

Ω 150

C

1

a) 

100 nF

100 nF

100 nF

a)

  この部品は,試験では用いない。

b)

 ISDN 用の推奨値

表 4極 GDT に対する異なる直流ホールドオーバ電圧試験の回路定数 

記号

試験 1

試験 2

試験 3

試験 4

d)

PS

1

52 V

80 V

135 V

135 V

PS

2

0 V

0 V

52 V

a) 

R

3

 200

Ω 330

Ω 1

300

Ω 450

R

2

a) 

150 Ω 272

b)

150 Ω 272

b)

150 Ω 272

b)

C

1

a) 

100 nF

43 nF

b)

100 nF

43 nF

b)

100 nF

43 nF

b)

R

4

c)

 136

Ω 136

Ω 136

Ω 136

C

2

c)

83 nF

83 nF

83 nF

83 nF

R

1

SG

E

1

R

1

D

2

D

1

D

4

D

3

C

2

B

A

R

2

C

1

R

4

C

2

C

GDT

R

4

R

3

R

3

PS

1

PS

2

OSC


16

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

表 4極 GDT に対する異なる直流ホールドオーバ電圧試験の回路定数(続き) 

a)

  この部品は,試験では用いない。

b)

  選択

c)

  図 10 に示した R

2

と C

1

との組合せ及び R

4

と C

2

との組合せは,いずれかを選択する。

d)

 ISDN 用の推奨値

8.8 

放電電流耐量の要求事項 

8.8.1 

一般 

表 に,放電電流耐量のクラス分けを示す。

表 5−放電電流耐量のクラス分け 

クラス

交流放電電流

(1 秒間,

15 Hz∼62 Hz

10 回)

A

インパルス放電電流

印加回数(n)での寿命試験

8/20

10 回

a)

kA

10/350

1 回

kA

試験電流の

波高値

A

印加回数(n

電流波形

10/1 000

電流波形

5/320

b)

1 0.05  0.5

− 1

300

2 0.1

1.0

− 5

3 1.0

1.0

− 10

100 −

4 2.5

2.5

0.5

50

300 500

5 5

5 1 100

6 10

10  2.5

100

7 20

10  4  100

8 20

20  4  200

9 30

10  4  100

10 40

20  4  100

詳細は,製造業者と使用者とで合意しなければならない。

a)

  印加回数は増やしてもよい(例  20 回)。

b)

  JIS C 61000-4-5 及び ITU-T Recommendation K.20 に従った開回路電圧波形 10/700 に相当。

8.8.2 

公称交流放電電流試験 

未使用の GDT を用いて,その GDT の公称放電電流に対して

表 に規定する交流電流を,2 極 GDT の場

合には

図 11,及び 3 極 GDT の場合には図 12 に規定する試験回路によって通電する。

通電間隔は,GDT に温度蓄積がないような時間にする。電流電源の交流電圧の実効値は,GDT の最大

直流放電開始電圧の 150 %以上とする。

規定する交流放電電流及び時間は,GDT を短絡回路に置き換えて測定する。3 極 GDT は,

表 に規定

する値のそれぞれの交流放電電流を,各々のライン電極から接地電極へ同時に通電する(

図 12 参照)。

規定する電流印加回数を終了後,GDT を周囲温度になるまで冷却する。最後の電流を通電後 1 時間以内

に 7.3.2 及び 7.3.3 に規定する要求事項を試験する。必要な場合,最後の電流を通電した 24 時間後再試験

してもよい。


17

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

I

公称交流電流

I

公称交流電流

R  :  負荷抵抗器(U/I) R

負荷抵抗器(U/I

S  :  スイッチ S

スイッチ

U

: 15

Hz∼62 Hz の交流電圧

U

: 15

Hz∼62 Hz の交流電圧

図 11極 GDT の公称交流放電電流試験回路    図 12極 GDT の公称交流放電電流試験回路 

8.8.3 8/20 波形の公称インパルス放電電流試験 

未使用の GDT を用いて,

表 に規定する 8/20 波形のインパルス放電電流を印加する。2 極 GDT 用の 8/20

の波形発生試験回路の例を

図 13 に示す。印加間隔は,GDT の温度蓄積がないような時間とすることが望

ましい。規定するインパルス放電電流及び時間は,GDT を短絡回路に置き換えて測定する。3 極 GDT は,

表 に規定する値のそれぞれのインパルス放電電流を各々のライン電極から共通電極へ同時に通電する

(試験回路は

図 14 参照)。

規定する電流印加回数を終了後,GDT を周囲温度になるまで冷却する。最後の電流を通電後 1 時間以内

に 7.3.2 及び 7.3.3 に規定する要求事項を試験する。必要な場合,最後の電流を通電した 24 時間後再試験

してもよい。

U

: 5kV の直流電圧

U

: 5kV の直流電圧

I

ピーク値 10 kA の 8/20 の波形

I

ピーク値  各 10 kA の 8/20 の波形 

図 13極 GDT の公称インパルス 

放電電流試験回路 

図 14極 GDT の公称インパルス 

放電電流試験回路 

8.8.4 10/1 

000 波形のインパルス放電電流での寿命試験 

未使用の GDT を用いて,GDT の公称電流に関連する

表 に規定する値に従ってインパルス電流を印加

R

GDT

A

C

t=1 s

R

R

A

GDT

B

I

I

t=1 s

S

S

U

C

A

GDT

B

I

U

C

96 μF

1.5 μH

1.5 μH

GDT

A

C

48 μF

0.21 Ω

1.5 μH

0.21 Ω

0.21 Ω

I


18

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

する。規定した試験回数の半分を一つの極性で行い,引き続き反対極性で行う。その他の手段として,試

料の半分を一極性で試験し,残りの半分を反対極性で試験してもよい。サージ繰返し印加間隔は,GDT に

温度蓄積がない値にすることが望ましい。

電源電圧は,GDT の最大インパルス放電開始電圧の 150 %以上とする。規定したインパルス放電電流及

び波形は,GDT を短絡回路に置き換えて測定する。3 極 GDT は,

表 に規定する値のそれぞれのインパ

ルス放電電流を各々のライン電極から共通電極へ同時に通電する。

10/1 000 波形で 100 A のピーク電流値の波形発生試験回路例を,2 極 GDT の場合は図 15,及び 3 極 GDT

の場合は

図 16 に示す。

GDT は,インパルス電流を通電ごとに,又は製造業者と使用者とで合意した適切な通電回数ごとに 7.3.2

及び 7.3.3 に規定する要求事項を試験する。

U

: 2 kV の直流電源又は必要な電源

I

: ピーク電流 100 A の 10/1 000 の波形

U

: 2 kV の直流電源又は必要な電源

I

: ピーク電流各 100 A の 10/1 000 の波形

図 15極 GDT のインパルス電流による 

寿命試験回路 

図 16極 GDT のインパルス電流による 

寿命試験回路 

規定するインパルス電流通電回数の終了後,GDT を周囲温度になるまで冷却する。最後の電流を通電後

1 時間以内に 7.3.27.3.3 及び直流ホールドオーバ試験の要求事項を試験する。必要な場合,最後の電流を

通電した 24 時間後再試験してもよい。

8.8.5 

交流続流試験 

未使用の 2 極の GDT を用いて,

図 17 に示す試験回路で 50 Hz 又は 60 Hz の交流電源で通電する。交流

の開回路実効電圧は,適用領域に従って製造業者と使用者との合意による。推奨する電圧実効値は,25 V,

120 V,208 V,240 V 又は 480 V である。交流電源の電流は,力率を 1 にするように抵抗器で制限する。

交流電源の位相角 0°∼30°に通電するインパルス電流の二次電源によって,素子内部で導通が開始する

ときに,交流電源は,続流電流を供給できる能力を保有していなければならない。インパルス電流は,交

流電源の通電した半波と同じ極性及び単一な方向とする。インパルスは,GDT がアークモードの導通状態

となることを確保するために十分な波高値及び時間とする。GDT が故障なしで消弧する最大電流が最大交

流続流能力を決める。

A

GDT

B

C

約 10 μH

GDT

A

C

80 μF

約 20 Ω

U

160 μF

約 10 μH

約 10 μH

約 20 Ω

約 20 Ω


19

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

CP  :  電流プローブ 
E

1

  :  アイソレーションギャップ又は同等の装置

G

: 50

Hz 又は 60 Hz の電源

OSC :  オシロスコープ 
R

1

  :  制限抵抗

R

2

  :  分離抵抗

SG  :  サージ発生器 
TC  :  位相投入回路

注記 1 50

Hz 又は 60 Hz の電源のリアクタンスは,R

1

よりもはるかに小さい。

注記 2  R

2

は,アイソレーションギャップが速やかに消弧するために十分に大きい。

注記 3 50

Hz 又は 60 Hz の電源のサージ防護が必要な場合がある。

図 17極 GDT の交流続流試験回路 

8.9 

フェールセーフ 

この試験は,一体化したフェールセーフをもつ GDT だけに適用する。

熱の過負荷(温度上昇)を引き起こす可能性がある未使用の GDT にフェールセーフが動作して素子を

短絡する交流電流を通電する。フェールセーフが動作するまでの時間に対する交流電流に関する性能は,

製造業者が指定する。詳細な試験手順及び試験に関する要求事項は,製造業者と使用者との間の合意によ

る。試験回路を 2 極 GDT の場合は

図 18,及び 3 極 GDT の場合は図 19 に示す。

FS  :

フェールセーフ

G

: 50

Hz 又は 60 Hz の電源

OSC :

オシロスコープ

R

可変抵抗器

S

スイッチ

図 18極 GDT のフェールセーフ試験回路 

OSC

FS

A

C

GDT

R

S

G

GDT

R

1

G

R

2

E

1

SG

A

C

TC

CP

OSC


20

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

FS  :  フェールセーフ 
G

: 50

Hz 又は 60 Hz の電源

OSC  :  2 チャンネルオシロスコープ 
R

可変抵抗器

S

スイッチ

図 19極 GDT のフェールセーフ試験回路 

OSC

A

R

S

G

GDT

C

FS

R

FS

B


21

C 5381-311

:2016 (IEC 61643-311:2013)

参考文献

JIS C 60364-5-51  低圧電気設備−第 5-51 部:電気機器の選定及び施工−一般事項

注記  対応国際規格:IEC 60364-5-51:2005,Electrical installations of buildings−Part 5-51: Selection and

erection of electrical equipment−Common rules

JIS C 5381-312  低圧サージ防護デバイス用部品−第 312 部:ガス入り放電管(GDT)の選定及び適用

基準

注記  対応国際規格:IEC 61643-312,Components for low-voltage surge protective devices−Part 312:

Selection and application principles for gas discharge tubes

IEC 61180-1:1992,High-voltage test techniques for low voltage equipment−Part 1: Definitions, test and

procedure requirements

IEEE C62.45,IEEE Guide on Surge Testing for Equipment Connected to Low-Voltage AC Power Circuits, 2002 
DIN VDE 0845-1,Protection of telecommunication systems against lightning, electrostatic discharges and

overvoltages from electric power installations, 1987

環境試験 

JIS C 60721-3-3  環境条件の分類  環境パラメータとその厳しさのグループ別分類  屋内固定使用の条

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 60721-3-3:2002 , Classification of environmental conditions − Part 3-3:

Classification of groups of environmental parameters and their severities − Stationary use at 
weatherprotected locations

IEC 61643-311 以外の GDT デバイス試験 

IEEE C62.31,IEEE Standard Test Methods for Low-Voltage Gas−Tube Surge−Protective Device Components,

2006

ITU-T Recommendation K.12 (05/2010) , Characteristics of gas discharge tubes for the protection of

telecommunications installations

RUS Specification for Gas Tube Surge Arresters (RUS Bulletin 345-83, PE 80, July 1979)

SPD 試験 

JIS C 5381-11  低圧サージ防護デバイス−第 11 部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイ

スの要求性能及び試験方法

注記  対応国際規格:IEC 61643-11:2011,Low-voltage surge protective devices−Part 11: Surge protective

devices connected to low-voltage power systems−Requirements and test methods

JIS C 5381-21  低圧サージ防護デバイス−第 21 部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス

(SPD)の要求性能及び試験方法

注記  対応国際規格:IEC 61643-21:2009,Low voltage surge protective devices−Part 21: Surge protective

devices connected to telecommunications and signalling networks−Performance requirements and

testing methods