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C 4554

:2014

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  標準使用状態及び標準使用電源  

3

4.1

  標準使用状態  

3

4.2

  標準使用電源  

3

5

  定格 

3

5.1

  定格電圧  

3

5.2

  定格周波数  

3

5.3

  定格ストローク  

3

5.4

  定格吸引力  

3

6

  性能 

4

6.1

  動作  

4

6.2

  吸引力  

4

6.3

  残留吸着力  

4

6.4

  保持電流  

4

6.5

  始動電流  

4

6.6

  温度上昇  

4

6.7

  絶縁抵抗  

5

6.8

  耐電圧  

5

6.9

  騒音  

5

6.10

  耐湿性  

5

6.11

  低温保管  

5

6.12

  高温保管  

5

6.13

  リード線部強度  

5

6.14

  耐久性  

5

7

  構造及び寸法  

5

7.1

  構造一般  

5

7.2

  絶縁距離  

6

7.3

  取付形式  

6

7.4

  作動形式  

7

7.5

  リード線  

7

7.6

  寸法  

8

8

  試験 

8


C 4554

:2014  目次

(2)

ページ

8.1

  標準試験状態及び標準試験電源  

8

8.2

  試験方法  

9

9

  表示 

11

10

  検査  

12

10.1

  形式検査  

12

10.2

  受渡検査  

12

11

  製品の呼び方  

12


C 4554

:2014

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電気制御機器工業会(NECA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工

業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工

業規格である。これによって,JIS C 4554:1984 は改正されこの規格に置き換えられ,また,JIS C 4552: 1984

は廃止され,その一部を分割してこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

4554

:2014

一般用交流ソレノイド

AC solenoids for general purpose

序文 

この規格は,1979 年に制定され,その後 2 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1984 年に

行われたが,その後の技術要素の進歩及び関連 JIS に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,周波数 50 Hz 又は 60 Hz の単相交流 250 V 以下の電路で,各種機構の操作に使用し,電磁

エネルギーを機械的直線運動に変換するプランジャ形の一般用交流ソレノイド(以下,交流ソレノイドと

いう。

)について規定する。ただし,一般的な用途に使用し,水中,航空機,車載用等の特殊用途を除く。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1302

  絶縁抵抗計

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 3306

  ビニルコード

JIS C 3316

  電気機器用ビニル絶縁電線

JIS C 60068-2-1:2010

  環境試験方法−電気・電子−第 2-1 部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:

A)

JIS C 60068-2-2:2010

  環境試験方法−電気・電子−第 2-2 部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:

B)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

交流ソレノイド

アクチュエータの一種として用いられ,交流を励磁コイル(以下,コイルという。

)に通電し,可動鉄心

を動かすことによって,電磁エネルギーを機械的直線運動に変換する電磁石。

3.2

ストローク(交流ソレノイドの)


2

C 4554

:2014

可動鉄心が固定鉄心に吸着した状態を基準とした可動鉄心の移動距離。

3.3

定格ストローク

交流ソレノイドの特性及び性能を規定するに当たって,基準となるストローク。

3.4

定格吸引力

定格電圧を加えたとき,定格ストロークまでの全ストロークにおける最小の吸引力。

3.5

固定鉄心

交流ソレノイドの磁気回路を形成する鉄心の固定した部分。

3.6

可動鉄心,プランジャ

固定鉄心に吸引される鉄心。

3.7

連続定格

指定条件の下で連続して使用するとき,温度上昇限度が規定の値以下であるような定格。

3.8

残留吸着力

定格電圧を加え可動鉄心を固定鉄心に吸着させた状態において,通電を断った後の残留磁気による吸着

力。

3.9

吸引力

コイルに通電したとき,可動鉄心に作用する力。

3.10

保持電流

可動鉄心を固定鉄心に吸着した位置に保ち,定格電圧を加えたときの励磁電流。

3.11

始動電流

可動鉄心を定格ストロークの位置に保ち,定格電圧を加えたときの励磁電流。

3.12

動作頻度

交流ソレノイドが規定の温度上昇限度以下の範囲で,

連続的に繰り返しできる 1 分間当たりの動作回数。

3.13

騒音

可動鉄心が固定鉄心に吸着した状態で生じる音(うなり音)

。可動鉄心が吸引されたときに生じる衝突音

は,含まない。

3.14

ミクロ環境

沿面距離の規定値の決定に特に影響を及ぼす絶縁物の近傍の環境。


3

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3.15

汚損

電気絶縁強度又は表面抵抗率の低下をもたらす異物,固体,液体又は気体のいずれかの付着物(JIS C 

60664-1

の 3.11 参照)

標準使用状態及び標準使用電源 

4.1 

標準使用状態 

標準使用状態は,次による。

a)

周囲温度  周囲温度は,次による。

1)

屋内用  −5∼40  ℃。ただし,交流ソレノイドが氷結してはならない。

2)

屋外用  −20∼40  ℃。ただし,交流ソレノイドが氷結してはならない。

b)

相対湿度  45∼85 %。ただし,交流ソレノイドが結露してはならない。

c)

標高      2 000 m 以下

4.2 

標準使用電源 

定格周波数の正弦波に近い波形の交流電源を使用する。

定格 

5.1 

定格電圧 

交流ソレノイドの定格電圧は,

表 による。

表 1−定格電圧

単位  V

定格電圧

100 200

5.2 

定格周波数 

交流ソレノイドの定格周波数は,

表 による。

表 2−定格周波数

単位  Hz

定格周波数

50 60

50/60

5.3 

定格ストローク 

交流ソレノイドの定格ストロークは,

表 による。

表 3−定格ストローク

単位  mm

定格ストローク

10 15 20 25 30

5.4 

定格吸引力 

交流ソレノイドの定格吸引力は,

表 による。


4

C 4554

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表 4−定格吸引力

単位  N

定格吸引力

3 5 10

20

25

30

40

50

性能 

6.1 

動作 

動作は,8.2.2 の試験を行ったとき,円滑でなければならない。

6.2 

吸引力 

吸引力は,8.2.3 の試験を行ったとき,

表 の値以上とする。

表 5−交流ソレノイドの性能表

呼び

定格ストローク

mm

吸引力

(最小)

N

残留吸着力

(最大)

N

保持電流(最大)

A

始動電流(最大)

A

騒音

dB(A)

100 V

200 V

100 V

200 V

AC-10 10

3

定格吸引力

の 40 %

0.3 0.15 2.0 1.0

50

AC-11 15

5

0.4

0.2

3.0

1.5

AC-12 10  0.5

0.25

4.5

2.25

AC-13 0.6

0.3

2.5

AC-14 20  20

0.8

0.4

8.0

4.0

AC-15 25  1.0

0.5

10.0

5.0

AC-16 30

定格吸引力

の 30 %

1.4 0.7 14.0 7.0

55

25 16.0

8.0

AC-17 20  40

1.7

0.85

17.0

8.5

25 20.0

10.0

AC-18 30

2.2

1.1

30.0

15.0

AC-19 50  3.0

1.5

42.0

21.0

注記  表中の数値は,連続定格の値である。

6.3 

残留吸着力 

残留吸着力は,8.2.4 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。

6.4 

保持電流 

保持電流は,8.2.5 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。

6.5 

始動電流 

始動電流は,8.2.6 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。

6.6 

温度上昇 

温度上昇は,8.2.7 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。

基準周囲温度の限度は,40  ℃とする。


5

C 4554

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表 6−コイルの温度上昇限度

単位  ℃

耐熱クラス

指定文字

温度上昇限度(抵抗法)

105 A

65

120 E

80

130 B

90

注記  耐熱クラス及び指定文字は,JIS C 4003 を参照。

6.7 

絶縁抵抗 

絶縁抵抗は,8.2.8 の試験を行ったとき,20 MΩ 以上とする。

6.8 

耐電圧 

耐電圧は,8.2.9 の試験を行ったとき,絶縁破壊してはならない。

6.9 

騒音 

騒音は,8.2.10 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。ただし,10 回の測定で 1 回までは,表 

値を超えてもよい。

6.10 

耐湿性 

耐湿性は,8.2.11 の試験を行った後,6.1 及び 6.8 を満足し,絶縁抵抗が 5 MΩ 以上でなければならない。

6.11 

低温保管 

低温保管は,8.2.12 の試験を行った後,6.1 及び 6.8 を満足し,絶縁抵抗が 5 MΩ 以上でなければならな

い。

6.12 

高温保管 

高温保管は,8.2.13 の試験を行った後,6.1 及び 6.8 を満足し,絶縁抵抗が 5 MΩ 以上でなければならな

い。

6.13 

リード線部強度 

リード線部強度は,8.2.14 の試験を行った後,有害な損傷があってはならない。

6.14 

耐久性 

耐久性は,8.2.15 の試験を行い,

表 の回数から受渡当事者間で決めた回数動作させた後,6.16.2 及び

6.3

を満足し,絶縁抵抗は 5 MΩ 以上でなければならない。

表 7−耐久回数

単位  万回

耐久回数

5  10 30 50 100 300

構造及び寸法 

7.1 

構造一般 

交流ソレノイドの構造は,次による。

a)

鉄又は鋼(ステンレス鋼は除く。

)は,めっき,塗装などの適切な防せい(錆)処理を施す。ただし,

吸着面は除く。

b)

導電材料は,銅若しくは銅合金,又はこれらと同等以上の電気的・熱的及び機械的な安定性をもち,

さ(錆)びにくいものとする。

c)

電気絶縁物は,これに接触又は近接する部分の温度に耐え,かつ,吸湿性の低いものとする。


6

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d)

リード線を除くコイル充電部は,露出しない構造とする。

e)

リード線は,容易に抜けない構造とする。

7.2 

絶縁距離 

交流ソレノイドのコイル充電部間,及びコイル充電部と非充電金属部との絶縁距離は,

表 及び表 

よる。

表 8−空間距離の最小値

単位  mm

定格電圧

 

V

空間距離の最小値

汚損度 1

a)

汚損度 2

a)

汚損度 3

a)

15 A 未満

b)

 15

A 以上 63 A 以下

b)

 63

A 超過

b)

L−L

c)

L−A

d)

L−L

c)

L−A

d)

L−L

c)

L−A

d)

L−L

c)

L−A

d)

L−L

c)

L−A

d)

100  0.5 0.5 1.5 1.5 3  5

3

5

5  6

200 1 1 2 3 3 5  3

5  5 6

a)

  汚損度は,ミクロ環境における汚損の等級であって,次による。

−  汚損度 1:どのような汚損も発生しないか,又は乾燥状態で非導電牲の汚損だけを発生する。この汚損は,

どのような影響も及ぼさない。

−  汚損度 2:非導電性の汚損は発生するが,時には結露によって一時的に導電性が引き起こされることが予

想される。

−  汚損度 3:導電性の汚損が発生するか,又は乾燥した非導電性の汚損だが予想される結露のために導電性

となる汚損が発生する。

b)

  電流値は,始動電流の値を示す。

c)

  裸充電部間,及び充電部と接地金属との間に適用する。

d)

  充電部と,絶縁が劣化することによって充電部となる絶縁金属体との間に適用する。

表 9−沿面距離の最小値

単位  mm

定格電圧

 

V

沿面距離の最小値

a)

汚損度 1

b)

汚損度 2

b)

汚損度 3

b)

15 A 未満

c)

 15

A 以上 63 A 以下

c)

 63

A 超過

c)

a

d)

 b

d)

 a

d)

 b

d)

 a

d)

 b

d)

 a

d)

 b

d)

 a

d)

 b

d)

100 0.5

1.0 1.5

2.5

3 4  3

4  5 8

200 1 1.5 2 3 3 4  3

4  5 8

a)

  裸充電部と,操作者が容易に触れることができ,かつ,絶縁が劣化することによって充電部となる絶縁金属

体との間の沿面距離は,この表の値又は

表 に規定する L−A の空間距離のいずれか大きい方とする。

b)

  表 の注

a)

参照。

c)

  電流値は,始動電流の値を示す。

d)

  絶縁物の種別及び形状であって,次による。

−  a:セラミック(ステアタイト,磁器)及び他の材料でも,特に漏れ電流に対し安全なリブ,又は垂直面

をもった絶縁物で,実験的にセラミックを用いたものと同様と認められるもので,比較トラッキング

インデックス(CTI)140 以上の材料(例えば,フェノール樹脂成形品など)

−  b:a 以外の絶縁物

7.3 

取付形式 

交流ソレノイドの取付形式は,次による(

図 参照)。

水平取付け  プランジャの動作方向に対して,取付面が平行となる取付形式。

垂直取付け  プランジャの動作方向に対して,取付面が直角となる取付形式。

両面取付け  水平取付け及び垂直取付けの両方の取付面をもつ取付形式。


7

C 4554

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a)

  水平取付け

b)

  垂直取付け

c)

  両面取付け

図 1−取付形式

7.4 

作動形式 

交流ソレノイドの作動形式は,引張(プル)形,押出(プッシュ)形又は両用(プッシュプル)形とす

る(

図 参照)。

a)

  引張(プル)形 b)  押出(プッシュ)形 

c)

  両用(プッシュプル)形 

図 2−作動形式

7.5 

リード線 

リード線は,JIS C 3306 若しくは JIS C 3316,又は耐熱温度がこれらと同等以上のものを用いる。

なお,リード線の色は,電圧及び周波数によって,

表 10 の規定による。その例を,図 に示す。

表 10−リード線の色別

定格周波数  Hz 50

60  50/60 共用

灰色

定格電圧

V 100 200 100 200 100 200

図 3−リード線の色別の例


8

C 4554

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7.6 

寸法 

交流ソレノイドの外形寸法及び取付寸法は,

表 11 による。ただし,表 11 の図の形状は一例を示し,プ

ッシュ板の形状,枚数及び長さは,特に定めない。

表 11−交流ソレノイドの外形寸法及び取付寸法

単位  mm

呼び

A

a)

B

a)

C

a)

D

b)

E

b)

F G

(最小)

H

(最小)

M

c)

N

d)

AC-10 33±0.3 33±0.3 31±0.3 17  56  21  10  4  4  M4 
AC-11 36±0.3 35±0.3 35±0.3 59

25

AC-12 42±0.3 16 
AC-13 40±0.3 40±0.3 15  60

5

AC-14 46±0.3 25

74

29

6

6

M5

AC-15 50±0.3 20 
AC-16 60±0.3 46±0.3 46±0.3 29  87  35

7

M6

AC-17 60±0.4 50±0.4 50±0.4 26  85  36 
AC-18 74±0.4 64±0.4 64±0.4 33  110  45  22  10  8 
AC-19 81±0.4 29

a)

  A及び は,取付加工穴寸法を示す。

b)

  及び は,吸着状態の寸法を示す。

c)

  は,適合ピン径を示す。

d)

  は,取付けに使用するねじの呼びを示す。

試験 

8.1 

標準試験状態及び標準試験電源 

8.1.1 

標準試験状態 

標準状態は,次による。

a)

周囲温度  20±2  ℃

b)

相対湿度  (65±5)%


9

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c)

気圧      1 013 hPa

なお,試験結果の判定に疑義を生じない場合は,周囲温度 20±15  ℃,相対湿度(65±20)%,気圧 860

∼1 060 hPa の範囲内で試験してもよい。

8.1.2 

標準試験電源 

交流ソレノイドの試験のための電源は,特に規定がない限り,

表 12 による。

表 12−標準試験電源

項目

許容範囲

電圧変動

±2 %

電流変動

±2 %

周波数変動

±2 %

波形率 0.95∼1.25

8.2 

試験方法 

8.2.1 

構造試験 

構造試験は,7.1 及び箇条 に規定する事項について試験する。

8.2.2 

動作試験 

動作試験は,交流ソレノイドに定格電圧の 85∼110 %の電圧を加えて動作を確認する。

8.2.3 

吸引力試験 

吸引力試験は,交流ソレノイドを,その性能に影響を与えない支持台に取り付け,定格ストローク(又

は,定格ストローク以内の任意のストローク)で定格電圧を加え,瞬時に吸引する力を測定する。

なお,測定は,コイルの温度上昇が無視できる時間内に完了しなければならない。

8.2.4 

残留吸着力試験 

残留吸着力試験は,交流ソレノイドを,その性能に影響を与えない支持台に取り付け,定格電圧を加え

て,

可動鉄心を固定鉄心に吸着させた状態で通電を断った直後,

可動鉄心の中央に反吸引方向に力を加え,

離脱するときの力を測定する。

8.2.5 

保持電流試験 

保持電流試験は,可動鉄心を固定鉄心に吸着させた位置に保ち,定格電圧を加えたときの電流を測定す

る。

なお,測定は,コイルの温度上昇が無視できる時間内に完了しなければならない。

8.2.6 

始動電流試験 

始動電流試験は,可動鉄心を定格ストロークの位置に保ち,定格電圧を加えたときの電流を測定する。

なお,測定は,コイルの温度上昇が無視できる時間内に完了しなければならない。

8.2.7 

温度上昇試験 

温度上昇試験は,

可動鉄心を固定鉄心に吸着させた位置に保ち,

コイルに定格周波数の定格電圧を加え,

コイルの通電を断った直後に,発熱によって変化したコイル抵抗値を測定して,そのコイルの温度上昇値

を次の式によって算出する。ただし,t

1

t

2

≦5  ℃でなければならない。

(

)

2

1

1

1

1

2

t

t

t

K

R

R

R

T

+

+

×

=

ここに,

T

コイルの温度上昇値(℃)

t

1

試験開始時の周囲温度(℃)

t

2

試験終了時の周囲温度(℃)


10

C 4554

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R

1

試験開始時のコイル抵抗値(Ω)

R

2

試験終了時のコイル抵抗値(Ω)

K

定数。銅に対しては,

K

=234.5

8.2.8 

絶縁抵抗試験 

絶縁抵抗試験は,JIS C 1302 に規定する絶縁抵抗計を使用し,コイルと非充電金属部との間の絶縁抵抗

を測定する。試験電圧は,500 V とする。

8.2.9 

耐電圧試験 

耐電圧試験は,コイルと非充電金属部との間に交流の試験電圧を加え,ゼロから一様な割合(電圧計で

読み取れる速さ)で規定の耐電圧値まで上昇させた後,1 分間保持する。ただし,受渡試験では,最初か

ら試験電圧の 120 %の電圧を 1 秒間加えてこれに代えることができる。耐電圧値は,

表 13 による。

表 13−耐電圧値

単位  V

定格電圧

耐電圧値(交流実効値)

サージ電圧による種別

1 種

2 種

3 種

100

  500

1 000

1 500

200

1 000

1 500

1 500

サージ電圧による種別を次に示す。

1

種:サージ電圧がほとんどなく,サージ電圧による制御機器の劣化の心配がないか,又はサージ電圧

の影響を考慮する必要がないほどに保護された制御回路に使用される制御機器。

例 CR サージ吸収回路,バリスタなどによって保護された制御回路,シールド付変圧器によっ

て外来サージを遮断した二次側制御回路。

2

種:大きなサージ電圧がない制御回路に使用される制御機器。

例  一般家庭,事務所用電源による制御回路。

3

種:通常予想されるサージ電圧を考慮した制御回路に使用される制御機器。

例  一般工場設備の制御回路。

8.2.10 

騒音試験 

騒音試験は,交流ソレノイドを共鳴の影響を受けない支持台に取り付け,定格電圧及び定格吸引力に相

当する負荷を加え,JIS C 1509-1 に規定する周波数重み付け特性 A(クラス 2)の騒音計を用いて,交流ソ

レノイドから 50 cm 離れた位置で吸着状態における騒音を A レンジで 10 回繰り返して測定する。

ただし,

暗騒音は,40 dB(A)以下とする。

8.2.11 

耐湿性試験 

耐湿性試験は,交流ソレノイドを周囲温度 40±2  ℃かつ相対湿度 90∼95 %の環境に連続 48 時間保ち,

標準試験状態に取り出して 1 時間∼2 時間放置した後,8.2.18.2.28.2.8 及び 8.2.9 の試験を行う。

8.2.12 

低温保管試験 

低温保管試験は,JIS C 60068-2-1:2010 によって,交流ソレノイドを−25±3  ℃の恒温槽に連続 72 時間

保ち,

標準試験状態に取り出して,

水滴が付着した場合は拭き取り,

1 時間∼2 時間放置した後,8.2.18.2.2

8.2.8

及び 8.2.9 の試験を行う。

8.2.13 

高温保管試験 

高温保管試験は,JIS C 60068-2-2:2010 によって,交流ソレノイドを 85±3  ℃の恒温槽に連続 16 時間保

ち,標準試験状態に取り出して,1 時間∼2 時間放置した後,8.2.18.2.28.2.8 及び 8.2.9 の試験を行う。


11

C 4554

:2014

8.2.14 

リード線部強度試験 

リード線部強度試験は,交流ソレノイドのリード線に任意の方向へ引張力を徐々に加え,20 N に達した

後,1 分間保持する。

8.2.15 

耐久性試験 

耐久性試験は,定格ストロークの位置で定格吸引力の 50 %,及び可動鉄心を固定鉄心に吸着した位置で

定格吸引力相当の一定勾配のばね負荷(

図 参照)を,可動鉄心の中心軸に軸方向に取り付けて,定格電

圧を加え,

表 の耐久回数動作させ,8.2.28.2.38.2.4 及び 8.2.8 の試験を行う。

連続定格ではない場合,コイルの温度上昇が

表 の値以下となる動作頻度で行う。また,連続定格の場

合は,原則として

表 14 の動作頻度で行う。

図 4−耐久性試験に用いるばね負荷の特性

表 14−動作頻度

呼び

動作頻度

回/分

AC-10 及び AC-11

60

AC-12 及び AC-13

50

AC-14 及び AC-15

40

AC-16 及び AC-17

20

AC-18 及び AC-19

10

表示 

交流ソレノイドには,見やすいところに次の事項を表示しなければならない。

a)

呼び

b)

定格電圧

c)

定格ストローク

d)

定格吸引力

e)

原産国

f)

製造業者名又はその略号

g)

製造年月又はその略号


12

C 4554

:2014

10 

検査 

10.1 

形式検査 

形式検査は,次の検査項目を検査し,箇条 67.1 及び箇条 の規定に適合しなければならない。

なお,a)i)については,同一試験品について試験を実施し,j)p)については,同一形式を代表する個

別の試験品でそれぞれの試験を実施する。

a)

構造

b)

動作

c)

吸引力

d)

残留吸着力

e)

保持電流

f)

始動電流

g)

温度上昇

h)

絶縁抵抗

i)

耐電圧

j)

騒音

k)

耐湿性

l)

低温保管

m)

高温保管

n)

リード線部強度

o)

耐久性

p)

表示

10.2 

受渡検査 

受渡検査は,同一試験品について次の検査項目の検査を実施し,箇条 67.1 及び箇条 の規定に適合し

なければならない。

a)

構造

b)

動作

c)

耐電圧

d)

表示

11 

製品の呼び方 

交流ソレノイドの呼び方は,呼び,作動形式及び取付形式,定格電圧,定格ストローク並びに定格吸引

力による。

例 AC-15  プッシュ形両面取付け  200 V  20 mm  25 N

参考文献  JIS C 2134  固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法

JIS C 4003

  電気絶縁−熱的耐久性評価及び呼び方

JIS C 60664-1

  低圧系統内機器の絶縁協調−第 1 部:基本原則,要求事項及び試験