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C 4553

:2014

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  標準使用状態及び標準使用電源  

3

4.1

  標準使用状態  

3

4.2

  標準使用電源  

3

5

  定格 

3

5.1

  定格電圧  

3

5.2

  定格ストローク  

4

5.3

  定格吸引力  

4

6

  性能 

4

6.1

  一般事項  

4

6.2

  動作  

4

6.3

  吸引力  

4

6.4

  消費電力  

5

6.5

  保持力  

5

6.6

  残留吸着力  

5

6.7

  温度上昇  

5

6.8

  絶縁抵抗  

5

6.9

  耐電圧  

5

6.10

  耐湿性  

5

6.11

  低温保管  

5

6.12

  高温保管  

5

6.13

  リード線部強度  

6

6.14

  耐久性  

6

7

  構造及び寸法  

6

7.1

  構造一般  

6

7.2

  絶縁距離  

6

7.3

  取付形式  

7

7.4

  作動形式  

8

7.5

  リード線  

8

7.6

  DC ソレノイドの外形寸法及び取付寸法  

8

8

  試験 

9

8.1

  標準試験状態及び標準試験電源  

9


C 4553

:2014  目次

(2)

ページ

8.2

  試験方法  

10

9

  表示 

13

10

  検査  

13

10.1

  形式検査  

13

10.2

  受渡検査  

14

11

  製品の呼び方  

14


C 4553

:2014

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電気制御機器工業会(NECA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工

業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工

業規格である。これによって,JIS C 4553:1984 は改正されこの規格に置き換えられ,また,JIS C 4552: 1984

は廃止され,その一部を分割してこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

4553

:2014

一般用直流ソレノイド

DC solenoids for general purpose

序文 

この規格は,1979 年に制定され,その後 2 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1984 年に

行われたが,その後の技術要素の進歩及び関連 JIS に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,直流 150 V 以下の電路で,各種機構の操作に使用し,電磁エネルギーを機械的直線運動に

変換するプランジャ形の一般用直流ソレノイド(以下,直流ソレノイドという。

)について規定する。ただ

し,一般的な用途に使用し,水中,航空機,車載用等の特殊用途を除く。

なお,直流ソレノイドには次の種類があり,この規格では,この 2 種類を総称して“直流ソレノイド”

という。

− DC ソレノイド(3.1 参照)

−  自己保持形ソレノイド(3.2 参照)

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1302

  絶縁抵抗計

JIS C 3306

  ビニルコード

JIS C 3316

  電気機器用ビニル絶縁電線

JIS C 60068-2-1:2010

  環境試験方法−電気・電子−第 2-1 部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:

A)

JIS C 60068-2-2:2010

  環境試験方法−電気・電子−第 2-2 部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:

B)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

DC

ソレノイド

アクチュエータの一種で直流を励磁コイル(以下,コイルという。

)に通電し,可動鉄心を動かすことに


2

C 4553

:2014

よって,電磁エネルギーを機械的直線運動に変換する無極の電磁石。

3.2

自己保持形ソレノイド

アクチュエータの一種で磁気回路の一部に永久磁石を使用し,無通電時に保持状態を維持する機能をも

つ有極の電磁石。

3.3

保持状態

ソレノイドの可動鉄心が動作完了した状態。

この規格では,

動作完了時に鉄心同士が当たる吸着状態も,

保持状態に含める。

3.4

ストローク(直流ソレノイドの)

保持状態を基準とした可動鉄心の移動距離。

3.5

定格ストローク

直流ソレノイドの特性及び性能を規定するに当たって,基準となるストローク。

3.6

定格吸引力

定格電圧を加えたとき,定格ストロークまでの全ストロークにおける最小の吸引力。

3.7

固定鉄心

直流ソレノイドの磁気回路を形成する鉄心の固定した部分。

3.8

可動鉄心,プランジャ

固定鉄心に吸引される鉄心。

3.9

連続定格

指定条件の下で連続して使用するとき,温度上昇限度が規定の値以下であるような定格。

3.10

残留吸着力

DC ソレノイドにおいて,定格電圧を加え可動鉄心を固定鉄心に吸着させた状態において,通電を断っ

た後の残留磁気による保持力。

3.11

吸引力

コイルに通電したとき,可動鉄心に作用する力。

3.12

消費電力

コイルに通電したとき,コイルが消費する電力。

3.13

保持力

DC ソレノイドにおいて,定格電圧を加えたとき,可動鉄心を保持した位置で,可動鉄心が離脱しない


3

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力。

3.14

無励磁保持力

自己保持形ソレノイドにおいて,定格電圧をコイルに通電して可動鉄心を保持状態とし,定格電圧の通

電を断った後,離脱しない力。

3.15

通電率

間欠使用の下で,規定の温度上昇限度以下で連続的に繰り返し作動できる通電時間と,休止時間との比

率。次の式によって求める。

100

off

on

on

×

+

=

T

T

T

D

ここに,

D: 通電率(

%

T

on

通電時間

T

off

休止時間

3.16

ミクロ環境

沿面距離の規定値の決定に特に影響を及ぼす絶縁物の近傍の環境。

3.17

汚損

電気絶縁強度又は表面抵抗率の低下をもたらす異物,固体,液体又は気体のいずれかの付着物(JIS C 

60664-1

の 3.11 参照)

標準使用状態及び標準使用電源 

4.1 

標準使用状態 

標準使用状態は,次による。

a)

周囲温度  周囲温度は,次による。

1)

屋内用  −

5

40

℃。ただし,直流ソレノイドが氷結してはならない。

2)

屋外用  −

20

40

℃。ただし,直流ソレノイドが氷結してはならない。

b)

相対湿度

45

85 %

。ただし,直流ソレノイドが結露してはならない。

c)

標高

2 000 m

以下

4.2 

標準使用電源 

脈流分の少ない直流電源を使用する。

定格 

5.1 

定格電圧 

直流ソレノイドの定格電圧は,

表 による。

表 1−定格電圧

単位  V

定格電圧

6    12    24    48    100


4

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5.2 

定格ストローク 

直流ソレノイドの定格ストロークは,

表 による。

表 2−定格ストローク

単位  mm

定格ストローク

1    2    3    4    5    6    8

5.3 

定格吸引力 

直流ソレノイドの定格吸引力は,

表 による。

表 3−定格吸引力

単位  N

定格吸引力

1    2    3    5    7    8    12    15

性能 

6.1 

一般事項 

直流ソレノイドの種類と特性との関係を,

表 に示す。

表 4−直流ソレノイドの種類と特性との関係

特性 DC ソレノイド

自己保持形ソレノイド

動作

吸引力

×

消費電力

保持力

×

残留吸着力

×

温度上昇

絶縁抵抗

耐電圧

耐湿性

低温保管

高温保管

リード線部強度

耐久性

注記  この表の記号は,次のとおりである。

〇:適用する。

×:適用しない。

6.2 

動作 

動作は,8.2.2 の試験を行ったとき,円滑でなければならない。

6.3 

吸引力 

DC

ソレノイドの吸引力は,8.2.3 の試験を行ったとき,

表 の値以上とする。


5

C 4553

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表 5DC ソレノイドの性能表

呼び

消費電力

(最大)

a)

W

保持力

(最小)

N

吸引力(最小)

N

残留吸着力

(最大)

b)

N

ストローク  mm

1 2 4 6 8

DC-10

5  10 3 2 1 −

− 1.2

DC-11 6

12  5  3  − 1 − 1.5

DC-12 7

15  8  − 3 − 1  2

DC-13 9

20  12  − 7 − 2  3

DC-14 9

22  15  − 8 − 3  3

可動鉄心の先端形状は,円すい(錐)形(約 50°)とする。

注記  表中の数値は,連続定格の値である。 

a)

  消費電力は耐熱クラス 105(A)コイルでの値とする。耐熱クラス及び指定文字は,JIS C 4003 

参照。

b)

  残留吸着力は,可動鉄心の重量による力は含まない。

6.4 

消費電力 

消費電力は,8.2.4 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。

6.5 

保持力 

DC

ソレノイドの保持力は,8.2.5 の試験を行ったとき,

表 の値以上とする。

6.6 

残留吸着力 

DC

ソレノイドの残留吸着力は,8.2.7 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。

6.7 

温度上昇 

温度上昇は,8.2.8 の試験を行ったとき,

表 の値以下とする。

基準周囲温度の限度は,

40

℃とする。

表 6−コイルの温度上昇限度

単位  ℃

耐熱クラス

指定文字

温度上昇限度(抵抗法)

105 A  65 
120 E  80 
130 B  90

注記  耐熱クラス及び指定文字は,JIS C 4003 を参照。

6.8 

絶縁抵抗 

絶縁抵抗は,8.2.9 の試験を行ったとき,

20 MΩ

以上とする。

6.9 

耐電圧 

耐電圧は,8.2.10 の試験を行ったとき,絶縁破壊してはならない。

6.10 

耐湿性 

耐湿性は,8.2.11 の試験を行った後,6.2 及び 6.9 を満足し,絶縁抵抗が

5 MΩ

以上でなければならない。

6.11 

低温保管 

低温保管は,8.2.12 の試験を行った後,6.2 及び 6.9 を満足し,絶縁抵抗が

5 MΩ

以上でなければならな

い。

6.12 

高温保管 

高温保管は,8.2.13 の試験を行った後,6.2 及び 6.9 を満足し,絶縁抵抗が

5 MΩ

以上でなければならな


6

C 4553

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い。

6.13 

リード線部強度 

リード線部強度は,8.2.14 の試験を行った後,有害な損傷があってはならない。

6.14 

耐久性 

耐久性は,8.2.15 の試験を行い,

表 の回数から受渡当事者間で決めた回数動作させた後,6.26.3 及び

6.6

を満足し,絶縁抵抗は

5 MΩ

以上でなければならない。

表 7−耐久回数

単位  万回

耐久回数

5   10   30   50   100   300   500   1 000

構造及び寸法 

7.1 

構造一般 

直流ソレノイドの構造は,次による。

a)

鉄又は鋼(ステンレス鋼は除く。

)は,めっき,塗装などの適切な防せい(錆)処理を施す。

b)

導電材料は,銅若しくは銅合金,又はこれらと同等以上の電気的・熱的及び機械的な安定性をもち,

さ(錆)びにくいものとする。

c)

電気絶縁物は,これに接触又は近接する部分の温度に耐え,かつ,吸湿性の低いものとする。

d)

リード線を除くコイル充電部は,露出しない構造とする。

e)

リード線は,容易に抜けない構造とする。

7.2 

絶縁距離 

直流ソレノイドのコイル充電部間,及びコイル充電部と非充電金属部との間の絶縁距離は,

表 及び表

9

による。


7

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表 8−空間距離の最小値

単位  mm

定格電圧

 

V

空間距離の最小値

汚損度 1

a)

汚損度 2

a)

定格通電電流 15 A 未満

b)

汚損度 3

a)

L−L

c)

L−A

d)

L−L

c)

L−A

d)

L−L

c)

L−A

d)

12 以下 0.2 0.2 0.4 0.4  2  3

 12 を超え 30 以下 0.4 0.4 1.0 1.0  2  3 
 30 を超え 60 以下 0.5 0.5 1.0 1.0  2  3 
 60 を超え 125 以下 0.5 0.5 1.5 1.5  3  5 
 125 を超え 150 以下 1.0 1.0 2.0 3.0  3  5 

a)

  汚損度は,ミクロ環境における汚損の等級であって,次による。

−  汚損度 1:どのような汚損も発生しないか,又は乾燥状態で非導電牲の汚損だけを発生する。この

汚損は,どのような影響も及ぼさない。

−  汚損度 2:非導電性の汚損は発生するが,時には結露によって一時的に導電性が引き起こされるこ

とが予想される。

−  汚損度 3:導電性の汚損が発生するか,又は乾燥した非導電性の汚損だが予想される結露のために

導電性となる汚損が発生する。

b)

  定格通電電流が 15 A 以上の場合,汚損度 3 で使用してはならない。

c)

  裸充電部間,及び充電部と接地金属との間に適用する。

d)

  裸充電部と,絶縁が劣化することによって充電部となる絶縁金属体との間に適用する。

表 9−沿面距離の最小値

単位  mm

定格電圧

 

V

沿面距離の最小値

a)

 mm

汚損度 1

b)

汚損度 2

b)

定格通電電流 15 A 未満

c)

汚損度 3

b)

a

d)

 b

d)

 a

d)

 b

d)

 a

d)

 b

d)

12 以下 0.2 0.2 0.4 0.4  2  3

 12 を超え 30 以下 0.4 0.4 1.0 1.5  2  3 
 30 を超え 60 以下 0.5 0.5 1.0 2.0  2  3 
 60 を超え 125 以下 0.5 1.0 1.5 2.5  3  4 
 125 を超え 150 以下 1.0 1.5 2.0 3.0  3  4 

a)

  裸充電部と,操作者が容易に触れることができ,かつ,絶縁が劣化することによって充電部となる絶縁

金属体との間の沿面距離は,この表の値又は

表 に規定する L−A の空間距離のいずれか大きい方とす

る。

b)

  表 の注

a)

参照。

c)

  定格通電電流が 15 A 以上の場合,汚損度 3 で使用してはならない。

d)

  絶縁物の種別及び形状であって,次による。

−  a:セラミック(ステアタイト,磁器)及び他の材料でも,特に漏れ電流に対し安全なリブ,又は

垂直面をもった絶縁物で,実験的にセラミックを用いたものと同様と認められるもので,比較

トラッキングインデックス(CTI)140 以上の材料(例えば,フェノール樹脂成形品など)

−  b:a 以外の絶縁物

7.3 

取付形式 

直流ソレノイドの取付けは,可動鉄心の動作方向と取付面とが平行となる,水平取付けとする(

図 

照)


8

C 4553

:2014

図 1−水平取付け

7.4 

作動形式 

直流ソレノイドの作動形式は,引張(プル)形とする(

図 参照)。

図 2−引張(プル)形

7.5 

リード線 

リード線は,JIS C 3306 若しくは JIS C 3316,又は耐熱温度がこれらと同等以上のものを用いる。

なお,リード線の色は,電圧によって,

表 10 の規定による。その例を,図 に示す。

表 10−リード線の色別

単位  V

定格電圧

6  12 24 48 100

+側

灰色

茶色

オレンジ色

−側

(100 V の場合)

図 3−リード線の色別の例

7.6 DC

ソレノイドの外形寸法及び取付寸法 

DC

ソレノイドの外形寸法及び取付寸法は,

表 11 による。ただし,表 11 の図の形状は一例を示し,リ

ード線の引出し方向,位置及び長さは,特に定めない。


9

C 4553

:2014

表 11DC ソレノイドの外形寸法及び取付寸法

単位  mm

a)

  タップ 個の場合 

b)

  タップ 個の場合 

呼び

A

a)

B

a)

D

b)

F G

(最小)

H

(最小)

I

(最大)

J

b)

(最大)

K

(最大)

M

c)

N

d)

DC-10 8±0.25 20±0.25 15±0.6 13±0.5  2  4  38 50 22

0

0.2

3

M3

DC-11 19.4±0.25 18±0.25 18±0.6 14.5±0.5

41 53 25

DC-12 20±0.25 30±0.25 20±0.6 15±0.5

54 65 28

DC-13 17±0.6 20±0.5  3

51 60 37

DC-14 28±0.25 25±0.6 19±0.5

66 75 31

a)

  及び は,取付加工穴寸法を示す。

b)

  及び は,保持状態の寸法を示す。

c)

  は,適合ピン径を示す。

d)

  は,取付けに使用するねじの呼びを示す。

試験 

8.1 

標準試験状態及び標準試験電源 

8.1.1 

標準試験状態 

標準状態は,次による。

a)

周囲温度

20

±

2

b)

相対湿度  (

65

±

5

%


10

C 4553

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c)

気圧

1 013 hPa

なお,試験結果の判定に疑義を生じない場合は,周囲温度

20

±

15

℃,相対湿度(

65

±

20

%

,気圧

860

1 060 hPa

の範囲内で試験してもよい。

8.1.2 

標準試験電源 

直流ソレノイドの試験のための電源は,特に規定がない限り,

表 12 による。

表 12−標準試験電源

項目

許容範囲

電圧変動

±2 %

電流変動

±2 %

リップル率

a)

 3

%以下

a)

  リップル率は,次の式による。

100

dc

dc

max

×

=

U

U

U

r

ここに,

r: リップル率(%)

U

max

脈流の最大電圧(V)

U

dc

直流電圧(平均値)

(V)

8.2 

試験方法 

8.2.1 

構造試験 

構造試験は 7.1 及び箇条 に規定する事項について試験する。

8.2.2 

動作試験 

動作試験は,直流ソレノイドに定格電圧の

85

110 %

の電圧を加えて動作を確認する。

8.2.3 

吸引力試験 

吸引力試験は,

DC

ソレノイドを,その性能に影響を与えない支持台に取り付け,定格ストローク(又

は,定格ストローク以内の任意のストローク)で定格電圧を加え,瞬時に吸引し得る力を測定する。

なお,測定は,コイルの温度上昇が無視できる時間内に完了しなければならない。

8.2.4 

消費電力試験 

消費電力試験は,次のいずれかの方法による。

なお,測定は,コイルの温度上昇が無視できる時間内に完了しなければならない。

a)

直流ソレノイドのコイルに定格電圧を加えたときの励磁電流を測定し,次の式によって消費電力 

算出する。

I

V

P

×

=

ここに,

P

消費電力

V

定格電圧

I

励磁電流

b)

コイル抵抗値

R

を測定し,次の式によって消費電力

P

を算出する。

R

V

P

2

=

ここに,

P: 消費電力

V: 定格電圧

R: コイル抵抗値

8.2.5 

保持力試験 

保持力試験は,

DC

ソレノイドを,その性能に影響を与えない支持台に取り付け,定格電圧を加え,可


11

C 4553

:2014

動鉄心の中央に反吸引方向に力を加え,離脱しない力を測定する。

なお,測定は,コイルの温度上昇が無視できる時間内に完了しなければならない。

8.2.6 

無励磁保持力試験 

無励磁保持力試験は,自己保持形ソレノイドを,その性能に影響を与えない支持台に取り付け,定格電

圧を加え,可動鉄心を保持した状態で通電を断った直後,可動鉄心の中央に反吸引方向に力を加え,離脱

する直前の力を測定する。

8.2.7 

残留吸着力試験 

残留吸着力試験は,

DC

ソレノイドを,その性能に影響を与えない支持台に取り付け,定格電圧を加え

て,可動鉄心の保持状態で通電を断った直後,可動鉄心の中央に反吸引方向に力を加え,離脱するときの

力を測定する。

8.2.8 

温度上昇試験 

温度上昇試験は,可動鉄心を保持状態の位置に保ち,コイルに定格電圧を加え,コイルの通電を断った

直後に,発熱によって変化したコイル抵抗値を測定して,そのコイルの温度上昇値を次の式によって算出

する。ただし,t

1

t

2

5

℃でなければならない。

(

)

2

1

1

1

1

2

t

t

t

Κ

R

R

R

T

+

+

×

=

ここに,

T: コイルの温度上昇値(℃)

t

1

試験開始時の周囲温度(℃)

t

2

試験終了時の周囲温度(℃)

R

1

試験開始時のコイル抵抗値(

R

2

試験終了時のコイル抵抗値(

K: 定数。銅に対しては,K

234.5

8.2.9 

絶縁抵抗試験 

絶縁抵抗試験は,JIS C 1302 に規定する絶縁抵抗計を使用し,コイルと非充電金属部との間の絶縁抵抗

を測定する。試験電圧は,

表 13 による。

表 13−試験電圧

単位  V

定格電圧

試験電圧

30 以下 100

 30 を超え 60 以下 250 
 60 を超え 150 以下 500

8.2.10 

耐電圧試験 

耐電圧試験は,コイルと非充電金属部との間に交流の試験電圧を加え,ゼロから一様な割合(電圧計で

読み取れる速さ)で規定の耐電圧値まで上昇させた後,

1

分間保持する。ただし,受渡試験では,最初か

ら試験電圧の

120 %

の電圧を

1

秒間加えてこれに代えることができる。耐電圧値は,

表 14 による。


12

C 4553

:2014

表 14−耐電圧値

単位  V

定格電圧

耐電圧値(交流実効値)

サージ電圧による種別

1 種

2 種

3 種

30 以下 250

500

1

000

 30 を超え 60 以下 1 000 
 60 を超え 125 以下 500

1

500

 125 を超え 150 以下 1 000

1 500

サージ電圧による種別を次に示す。

1

種:サージ電圧がほとんどなく,サージ電圧による制御機器の劣化の心配がないか,又はサージ電圧

の影響を考慮する必要がないほどに保護された制御回路に使用される制御機器。

例 CR サージ吸収回路,バリスタなどによって保護された制御回路,シールド付変圧器によっ

て外来サージを遮断した二次側制御回路。

2

種:大きなサージ電圧がない制御回路に使用される制御機器。

例  一般家庭,事務所用電源による制御回路。

3

種:通常予想されるサージ電圧を考慮した制御回路に使用される制御機器。

例  一般工場設備の制御回路。

8.2.11 

耐湿性試験 

耐湿性試験は,直流ソレノイドを周囲温度

40

±

2

℃かつ相対湿度

90

95 %

の環境に連続

48

時間保ち,

標準試験状態に取り出して

1

時間∼

2

時間放置した後,8.2.18.2.28.2.9 及び 8.2.10 の試験を行う。

8.2.12 

低温保管試験 

低温保管試験は,JIS C 60068-2-1

:2010

によって,直流ソレノイドを−

25

±

3

℃の恒温槽に連続

72

時間

保ち,

標準試験状態に取り出して,

水滴が付着した場合は拭き取り,

1

時間∼

2

時間放置した後,

8.2.1

8.2.2

8.2.9

及び 8.2.10 の試験を行う。

8.2.13 

高温保管試験 

高温保管試験は,JIS C 60068-2-2

:2010

によって,直流ソレノイドを

85

±

3

℃の恒温槽に連続

16

時間保

ち,標準試験状態に取り出して,

1

時間∼

2

時間放置した後,8.2.18.2.28.2.9 及び 8.2.10 の試験を行う。

8.2.14 

リード線部強度試験 

リード線部強度試験は,直流ソレノイドのリード線に任意の方向へ引張力を徐々に加え,

8 N

に達した

後,

1

分間保持する。

8.2.15 

耐久性試験 

耐久性試験は,定格ストロークの位置で定格吸引力の

50 %

,かつ,

1 mm

ストロークの位置で

1 mm

トロークの吸引力の

60 %

相当の一定勾配となるばね負荷[

図 4 a)

参照]を,可動鉄心の中心軸に軸方向

に取り付けて,定格電圧を加え,

表 の耐久回数動作させた後,8.2.28.2.38.2.7 及び 8.2.9 の試験を行

う。

試験中は,コイルの温度上昇が,

表 の値以下の範囲で試験を行う。ただし,定格ストローク

1 mm

場合は,定格ストロークの位置で定格吸引力の

50 %

,かつ,保持状態の位置で定格吸引力相当のばね負荷

とする[

図 4

b)

参照]


13

C 4553

:2014

a)

  定格ストローク 1 mm 超の場合 b)  定格ストローク 1 mm の場合 

図 4−耐久性試験に用いるばね負荷の特性

表示 

直流ソレノイドには,見やすいところに次の事項を表示しなければならない。ただし,本体に表示困難

な場合は,省略することができる。

a)

呼び

b)

定格電圧

c)

原産国

d)

製造業者名又はその略号

e)

製造年月又はその略号

10 

検査 

10.1 

形式検査 

形式検査は,同一試験品について次の検査項目を検査し,箇条 67.1 及び箇条 の規定に適合しなけれ

ばならない。

なお,a)i)

については,同一試験品について試験を実施し,j)o)については,同一形式を代表する個

別の試験品でそれぞれの試験を実施する。

a)

構造及び寸法

b)

動作

c)

吸引力

d)

消費電力

e)

保持力

f)

残留吸着力

g)

温度上昇

h)

絶縁抵抗

i)

耐電圧

j)

耐湿性

k)

低温保管

l)

高温保管


14

C 4553

:2014

m)

リード線部強度

n)

耐久性

o)

表示

10.2 

受渡検査 

受渡検査は,同一試験品について次の検査項目の検査を実施し,箇条 67.1 及び箇条 の規定に適合し

なければならない。

a)

構造

b)

動作

c)

耐電圧

d)

表示

11 

製品の呼び方 

直流ソレノイドの呼び方は,呼び,作動形式及び定格電圧による。

 DC-10

  プル形

24 V

参考文献

JIS C 2134

  固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法

JIS C 4003

  電気絶縁−熱的耐久性評価及び呼び方

JIS C 60664-1

  低圧系統内機器の絶縁協調−第

1

部:基本原則,要求事項及び試験