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日本工業規格

JIS

 C

4523

-1985

制御用リードリレー

Control Reed Relays

1.

適用範囲  この規格は,周波数 50Hz 若しくは 60Hz の交流 250V 以下又は直流 250V 以下の電路に使

う定格通電電流 5A 以下の工業用制御回路及び電子機器の主として信号伝達回路に使用するリードリレー

について規定する。

備考  ここでいうリードリレーとは,ガラス管封入形で水銀の入らないリードコンタクトを使用した

リードリレーをいう。

2.

用語の意味  この規格に用いる主な用語の意味は,次による。

(1)

リードリレー  コイルに操作入力を加え,又は除くことによりリードスイッチのリード接点が開閉を

行う機構の電磁継電器。

(2)

信号伝達  コイルに電圧を印加又は除去して接点を開閉することにより,電力を伝達又は遮断し,開

閉部に接続された他の回路を制御して動作させること。

(3)

コイル  リードリレーを動作状態にするための電磁力供給部分。主として巻線で構成される。

(4)

操作入力  コイルに加えられる電圧又は電流。

(5)

コイルの定格電圧  リードリレーを通常使用するためにコイルに加える基準となる電圧。

(6)

コイルの定格電流  リードリレーを通常使用するためにコイルに加える基準となる電流。

(7)

動作状態  すべての常時閉路接点が開いている状態又はすべての常時開路接点が安定に閉じている状

態。

(8)

復帰状態  すべての常時開路接点が開いている状態又はすべての常時閉路接点が安定に閉じている状

態。

(9)

動作  リードリレーが復帰状態から動作状態に移行すること。

(10)

復帰  リードリレーが動作状態から復帰状態に移行すること。

(11)

動作電圧  復帰状態のリードリレーの操作入力を増加し,リードリレーが動作状態になるときの電圧。

(12)

復帰電圧  動作状態のリードリレーの操作入力を減少し,リードリレーが復帰状態になるときの電圧。

(13)

開閉部  リードリレーにより開閉される外部回路に接続されるリードリレーの導電部分全体。開閉部

は,内部導線,端子などで構成される。

(14)

常時開路接点  復帰状態で開路し,動作状態で閉路する接点。a 接点又はメーク接点ともいう。

(15)

常時閉路接点  復帰状態で閉路し,動作状態で開路する接点。b 接点又はブレーク接点ともいう。

(16)

切換接点  常時開路接点と常時閉路接点をともに備えた接点構造で,可動接点の導電部が共通のもの。

一般にリードリレーにおいては,動作及び復帰により,開路する接点が開路したのち閉路する接点が

閉路するので,一時的に双方の接点が開路状態となる。ブレークビフォアメーク接点,c 接点又はト

                                                        

引用規格:19 ページに示す。


2

C 4523-1985

ランスファ接点ともいうが,ここでは単に切換接点と呼ぶこととする。

(17)

定格通電電流  接点を開閉することなしに連続して開閉部に通電できる電流値。

(18)

定格接点電流  開閉部の性能を定める基準となる定格通電電流以下の電流。

(19)

定格接点電圧  開閉部の性能を定める基準となる電圧。

(20)

定格負荷  開閉部の性能を定める基準となる値。(定格接点電流×定格接点電圧)。

(21)

開閉頻度  リードリレーの単位時間当たりの動作回数。

(22)

定格負荷開閉頻度  開閉部に定格負荷を加え,連続して動作及び復帰を行い,電気的耐久性を満足で

きる最大の開閉頻度。

(23)

無負荷開閉頻度  開閉部に負荷を加えず,連続して動作及び復帰を行い,機械的耐久性を満足できる

最大の開閉頻度。

(24)

動作時間  リードリレーのコイルに定格値の操作入力を加えたときから,接点が動作するまでの時間。

複数個の接点をもつリードリレーの場合には,他に規定がなければ一番遅い接点が動作するまでの時

間。

(25)

復帰時間  リードリレーのコイルから定格値の操作入力を取り除いたとき,接点が復帰するまでの時

間。複数個の接点をもつリードリレーの場合には,他に規定のない場合は,一番遅い接点が復帰する

までの時間。

(26)

バウンス時間  コイル定格値の操作入力を急激に加え,又は除去したとき,閉路動作をしつつある接

点が最初に閉路してから完全に閉路が完了するまでの時間又は開路動作をしつつある接点が最初に開

路してから開路が完了するまでの時間。

(27)

チャタリング  リードリレーに加わる外部からの衝撃,振動などに起因する接点間の間欠的開閉現象。

3.

標準使用状態  標準使用状態は,次のとおりとする。ただし,氷結又は結露しない状態とする。

(1)

周囲温度  −5∼40℃

(2)

相対湿度  45∼85%

(3)

標高  2000m 以下

4.

種類

4.1

取付構造による種類  リードリレーの取付構造による種類は,次のとおりとする。

(1)

プリント基板形  図 に示すようにプリント基板に直接取り付けるもの。構造により次の 3 形がある。

(a)  DIP (Dual In Line Package) 

(b)  SIP (Single In Line Package) 

(c)

一般プリント基板形  リードリレー本体の底面より下方向にリード線端子が 2.54mm ピッチ又は

2.50mm

ピッチの格子点に引き出されているもの。


3

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図 1  プリント基板形(例)

(2)

チューブラ形  図 に示すように,リードリレー本体が筒形になっているもの。リード線の引出構造

により,両側に出ているリード線端子反対方向形,及び片側に出ているリード線端子同一方向形があ

る。

図 2  (例)

4.2

接点構成による種類  リードリレーの接点構成による種類は,表 のとおりとする。

表  1

接点形式

極  数

常時開路接点

1 2 3 4

常時閉路接点

1 2

切換接点 1

2

5.

定格

5.1

定格絶縁電圧  定格絶縁電圧は,表 のとおりとする。

表  2

単位  V

交流・直流の別

定格絶縁電圧

交  流 30

60

125

250

直  流 30

60

125

250

5.2

定格接点電圧  定格接点電圧は,表 のとおりとする。

表  3

単位 V

交流・直流の別

定格接点電圧

交流 6

12

24

48

50

100

110

200

直流 6

12

24

30

48

100

200

5.3

定格通電電流  定格通電電流は,表 のとおりとする。


4

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表  4

単位  A

定格通電電流

0.1 0.2 0.3 0.5

1.0

2.0 3.0

5.0

5.4

定格接点電流  定格接点電流は,表 のとおりとする。

表  5

単位  A

定格接点電流

0.01 0.02 0.03 0.05

0.1

0.2

0.3

0.5

1.0

2.0

5.5

コイルの定格電圧  コイルの定格電圧は,表 のとおりとする。

表  6

単位  V

コイルの定格電圧(直流)

5 6 12

24

48

6.

性能

6.1

動作電圧及び復帰電圧  8.3 の試験を行ったとき,次の各項に適合しなければならない。

(1)

動作電圧  動作電圧は,定格電圧の 80%以下であること。

(2)

復帰電圧  復帰電圧は,定格電圧の 8%以上であること。

6.2

接触抵抗  8.4 の試験を行ったとき,接触抵抗は 200m

Ω以下でなければならない。

6.3

絶縁抵抗  8.5 の試験を行ったとき,絶縁抵抗は 2M

Ω以上でなければならない。

6.4

耐電圧  8.6 の試験を行ったとき,これに耐えなければならない。

6.5

温度上昇  8.7 の試験を行ったとき,コイルの温度上昇は,表 の温度上昇限度を超えてはならない。

表  7

単位  ℃

絶縁種別

温度上昇限度(抵抗法)

A

  種 85

E

  種 100

B

  種 110

6.6

動作時間  8.8(1)の試験を行ったとき,動作時間は 3ms 以下でなければならない。

6.7

復帰時間  8.8(2)の試験を行ったとき,復帰時間は 3ms 以下でなければならない。

6.8

バウンス時間  8.9 の試験を行ったとき,バウンス時間は 3ms 以下でなければならない。

6.9

耐振動性  次の各項に適合しなければならない。

(1)

誤動作振動  8.10(1)の試験を行ったとき,共振による有害な影響がなく,接点のチャタリングが 10

µs

以下であること。

(2)

耐久振動  8.10(2)の試験を行ったとき,各部に損傷がなく,6.1 動作電圧及び復帰電圧,6.2 接触抵抗

及び 6.4

耐電圧の規定を満足すること。

6.10

耐衝撃性  次の各項に適合しなければならない。

(1)

誤動作衝撃  8.11(1)の試験を行ったとき,接点のチャタリングが 10

µs 以下であること。

(2)

耐久衝撃  8.11(2)の試験を行ったとき,各部に損傷がなく,6.1 動作電圧及び復帰電圧,6.2 接触抵抗

及び 6.4

耐電圧の規定を満足すること。


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6.11

端子強度  8.12 の試験を行ったとき,端子の切断,緩みなどの異常があってはならない。

6.12

耐寒性  次の各項に適合しなければならない。

(1)

耐寒動作  8.13(1)の試験を行ったとき,各部に損傷がなく,接点動作が良好であること。ただし,復

帰電圧は,コイルの定格電圧の 5%以上とする。

(2)

耐寒貯蔵  8.13(2)の試験を行ったとき,6.1 動作電圧及び復帰電圧,6.2 接触抵抗,6.3 絶縁抵抗,6.4

耐電圧及び 7.1 構造一般の規定を満足すること。

6.13

耐熱性  次の各項に適合しなければならない。

(1)

耐熱動作  8.13(3)の試験を行ったとき,各部に損傷がなく,接点動作が良好であること。ただし,動

作電圧はコイルの定格電圧の 95%以下とする。

(2)

耐熱貯蔵  8.13(4)の試験を行ったとき,6.1 動作電圧及び復帰電圧,6.2 接触抵抗,6.3 絶縁抵抗,6.4

耐電圧及び 7.1 構造一般の規定を満足すること。

6.14

耐湿性  8.14 の試験を行ったとき,6.1 動作電圧及び復帰電圧,6.2 接触抵抗,6.3 絶縁抵抗,6.4 

電圧及び 7.1 構造一般の規定を満足しなければならない。

6.15

耐久性  次の各項に適合しなければならない。

(1)

機械的耐久性  8.15(1)の試験を行ったとき,接点の粘着など各部に支障がなく,耐久回数経過後,表

26

の 1 及び 2 の規定を満足すること。

(2)

電気的耐久性  8.15(2)の試験を行ったとき,接点の粘着など,各部に支障がなく,表 26 の規定を満足

すること。

6.16

はんだ付け性  816 の試験を行ったとき,はんだに浸された端子表面の周囲方向の

4

3

以上が新しい

はんだで覆われていなければならない。

6.17

はんだ耐熱性  8.17 の試験を行ったとき,各部に損傷がなく,6.1 動作電圧及び復帰電圧,6.2 接触

抵抗,6.3 絶縁抵抗及び 6.4 耐電圧の規定を満足しなければならない。

7.

構造

7.1

構造一般  リードリレーは良質の材料を用い,次の各項に適合しなければならない。

(1)

実用上有害な変形及び著しい性能変化が生じない構造的な強度をもつこと。

(2)

さびるおそれのある部分には,めっき,塗装などによるさび止めを施すこと。ただし,構造上やむを

得ない部分で機能上の支障がない場合はこの限りでない。

(3)

ゆるむおそれのある部分には,ゆるみ止めを施すこと。

7.2

形状及び接続  リードリレーの形状及び接続は,次の各項のとおりとしなければならない。

(1)  DIP

形の形状  DIP 形の形状は,コイル及びリードスイッチを樹脂で固定し,図 に示すようにリー

ド端子を引き出したものとし,その寸法は

表 による。


6

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図 3  DIP 形の外形図

表  8

単位 mm

20.32

以下

F 2.54

以上

 

5.1

以下

G 0.3

以上

B 9.1

以下

ピンの幅 0.35∼0.65

 

13.1

以下

ピン(片側)数

N

=2,3 又は 4 ピン

C 2.54

×整数

θ

 15

℃以下

D 2.54

×整数+0.5 以下

E 2.54

×  (N−1)

(2)  DIP

形の接続  DIP 形の接続は,次の各項のとおりとすること。

(a)

接点構成 1a の接続は,

図 のとおりとする。

図 4  接点構成 1a

備考1.  コイル端子は必ずしも両側の端子に共通に引き出さなくてもよい。

2.

図中の数字は端子番号を示す。

(b)

接点構成 1b の接続は,

図 のとおりとする。

図 5  接点構成 1b

(c)

接点構成 1c の接続は,

図 のとおりとする。


7

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図 6  接点構成 1c

(d)

接点構成 2a の接続は,

図 のとおりとする。

図 7  接点構成 2a

(3)  SIP

形の形状  SIP 形の形状は,コイル及びリードスイッチを樹脂で固定し,図 に示すようにリード

端子を引き出したものとし,その寸法は

表 による。

図 8  SIP 形の外形図

表  9

単位 mm

A 28.0

以下

F 2.54

以上

 

5.1

以下

G 0.3

以上

B 9.1

以下

ピンの幅 0.35∼0.65

 

13.1

以下

ピ  ン  数

4

∼6 ピン

D 11.0

以下

 

E 2.54

×整数


8

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(4)  SIP

形の接続  SIP 形の接続は,図 のとおりとする。

図 9  SIP 

(5)

一般プリント基板形の形状  一般プリント基板形の形状は,図 10 に示すように,リード端子を引き出

したものとし,その寸法は

表 10 による。

図 10  一般プリント基板形の外形図 


9

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表 10

単位 mm

ピッチ 2.54 のもの

ピッチ 2.50 のもの

A(

1

) 30.5

以下 30.0 以下

B 37

以下

C(

1

) 5.08

以下 5.00 以下

1a 13

以下

2a 16.4

以下

3a 23

以下

4a 23

以下

1b 16.4

以下

2b 23

以下

1c 12

以下

D

2c 16.4

以下

E 15

以下

F

  3

以上

G

φ

0.65

以下又は□(

3

)0.6

以下

H 5.08

以下 5.00 以下

S(

2

) 0.3

以上

(

1

)  A

C

寸法は2.54mm ピッチ又は2.50mm ピッチであ

ること。

(

2

)  S

はスタンドオフの寸法を示す。

(

3

)

□は,角材を示す。

(6)

一般プリント基板形の接続  一般プリント基板形の接続は,接点構成により,次によること。

(a)

接点構成 1a,2a,3a,4a の接続は,

図 11 のとおりとする。

図 11  接点構成 1a2a3a4a

(b)

接点構成 1b,2b の接続は,

図 12 のとおりとする。

図 12  接点構成 1b2b

(c)

接点構成 1c の接続は,

図 13 のとおりとする。

図 13  接点構成 1c

(d)

接点構成 2c の接続は,

図 14 のとおりとする。


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図 14  接点構成 2c

(7)

チューブラ形の形状  チューブラ形の形状は,図 15,図 16 とし,その寸法は表 11 によること。

図 15  リード線端子反対方向形

図 16  リード線端子同一方向形

表 11

単位 mm

リード線端子反対方向形

リード線端子同一方向形

種類

1a, 2a, 1c, 2c

1a

形状

丸形

22

以下 20 以下

30

以下

A

34

以下

9.1

以下

φ9.5 以下

13.1

以下

B

15.6

以下

C

2

B

+6.5 を原則として 10 以上

10

以上

リード線径

φ

 0.65

以下

φ

 0.65

以下又は□(

3

)0

・6 以下

(8)

チューブラ形の接続  チューブラ形の接続は,接点構成により次によること。

(a)

リード線端子反対方向形の接点構成 1a,2a の接続は,

図 17 のとおりとする。

図 17  接点構成 1a2a

(b)

リード線端子反対方向形の接点構成 1c の接続は,

図 18 のとおりとする。

図 18  接点構成 1c


11

C 4523-1985

(c)

リード線端子反対方向形の接点構成 2c の接続は,

図 19 のとおりとする。

図 19  接点構成 2c

(d)

リード線端子同一方向形の接点構成 1a の接続は,

図 20 のとおりとする。

図 20  接点構成 1a

7.3

絶縁距離  絶縁距離の最小値は,表 12 のとおりとしなければならない。

表 12

定格絶縁電圧  V

沿面距離 mm

直流・交流

空間距離 mm

a b

30 0.4

0.4

0.4

60 0.5

0.5

0.5

125 0.5

0.5

1.0

250 1.0

1.0

1.5

備考1.  a は,セラミックのほかステアタイト,磁器

その他の絶縁材料でも,特に漏れ電流に対し
安全なリブ又は垂直面をもった絶縁物で,実
験的にセラミックを用いたと同様と認めら

れるも ので ,ト ラッ キング インデ ックス

140V

以上の材料(例えば,フェノール樹脂

成形品等)に適用する。

2.  b

は,その他の絶縁材料の場合に適用する。

8.

試験方法

8.1

標準試験状態及び電源  標準試験状態及び標準試験電源は,特に規定する場合を除き,次のとおり

とする。

8.1.1

標準試験状態

(1)

周囲温度  20±2℃

(2)

相対湿度  65±5%

(3)

気圧  86∼106kPa

ただし,試験結果の判定に疑義を生じない場合は,周囲温度 15∼35℃,相対湿度 25∼85%の範囲内

で試験してもよい。

8.1.2

標準試験電源  交流のときは定格周波数の正弦波電源,直流のときは蓄電池電源で試験を行うこと

を標準とする。ただし,試験結果の判定に疑義を生じない場合は,交流のときは正弦波に近い波形の交流

電源で,直流のときは,リップル率が 0.2%,内部インピーダンスは 1

Ω以下の直流電源で試験してもよい。


12

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8.2

構造試験  7.及び 11.に規定する各項について調べる。

8.3

動作電圧試験及び復帰電圧試験  動作電圧試験及び復帰電圧試験は,次による。

(1)

動作電圧試験  動作電圧試験は,標準試験状態に 30 分間以上放置し,各部の温度が一定となったとき,

徐々に操作入力を増大させ,リードリレーが動作した直後の電圧を測定する。

(2)

復帰電圧試験  復帰電圧試験は,標準試験状態に 30 分間以上放置し,各部の温度が一定となったとき,

定格電圧の操作入力を加えた後,徐々に操作入力を減少させ,リードリレーが復帰した直後の電圧を

測定する。

8.4

接触抵抗試験  接触抵抗試験は,常時開路接点の場合は定格電圧の操作入力を加えて動作状態とし

て,常時閉路接点の場合は操作入力を取り去って復帰状態として,開閉部に定格接点電圧の 25%又は直流

6V

のいずれか低い電圧を加え,

表 13 の電流を通じて電圧降下法により電源側,負荷側の両端子間で接触

抵抗(電圧降下)を測定する。

表 13

定格接点電流  A

試験電流  mA

0.01

未満 1

0.01

以上 0.1 未満 10

0.1

以上 100

8.5

絶縁抵抗試験  絶縁抵抗試験は,絶縁抵抗計で表 14 の試験箇所の絶縁抵抗を測定する。この場合,

測定に用いる絶縁抵抗計は,JIS C 1302[絶縁抵抗計(電池式)

]若しくは JIS C 1303(高絶縁抵抗計)に

規定する絶縁抵抗計又はこれらと同等以上の装置によるものとし,試験電圧は

表 14 による。

試験は,試験箇所に試験電圧を印加して,1 分間経過したときの抵抗値を測るものとする。ただし,判

定に疑義を生じない場合は,印加直後に測定してもよい。

なお,試験結果の判定に疑義を生じるおそれのある場合には,試験に先立って温度 15∼35℃(ただし,

室温との差は 1℃以下とする。

,湿度 73∼77%,気圧 86∼106kPa の条件下に 30 分間以上放置する。

表 14

単位 V

試験箇所

定格電圧

試験電圧(直流)

30 100

1.

導電部端子と露出
した非充電金属部

60 250

125 500

2.

独立した導電部端

子間

絶縁電圧

250 500

110

以下 100

3.

同極接点端子間

接点電圧

200 250

8.6

耐電圧試験  耐電圧試験は,表 15 に示す試験箇所に,50Hz 又は 60Hz の正弦波に近い表 15 の試験

電圧で行う。初めに規定電圧の

3

1

以下の電圧を加え,以後,規定値に達するまで電圧を読みながら徐々に

上昇させた後 1 分間とする。ただし,多数個を試験する場合の試験電圧は,規定の電圧の 110%とし,印

加時間 1 秒間とすることができる。


13

C 4523-1985

表 15

単位 V

試験箇所

定格電圧

試験電圧

30 250

60 500

125 1

000

1.

導電部端子と露出
した非充電金属部

2.

独立した導電部端
子間

絶縁電圧

250 1

500

110

以下 150

3.

同極接点端子間

接点電圧

200 300

備考1.  定格接点電圧が直流表示の場合は直流で行う。

2.

交流及び直流電圧表示の場合は,いずれか高い方の定格電圧に対す

る試験電圧とする。

8.7

温度試験  開閉部に定格通電電流を連続通電し,コイルには定格電圧を加えて,各部の温度がほぼ

一定となった後,コイルの温度上昇値を測定する。

なお,接続電線は

表 16 のものを使用する。

試験箇所の周囲温度は,供試リードリレーから約 1m 離れた箇所で,供試リードリレーの高さにほぼ等

しい高さにし,ほかからの熱,通風などの影響を受けないように温度計を 2 個以上置き,各温度計の読み

の平均値をとる。コイルの温度上昇値の測定方法は,抵抗法によるものとし,次の式により算出する。

(

)

a

a

t

t

t

K

R

R

R

t

t

t

+

+

=

=

1

1

1

1

2

2

ここに,

t

:  コイルの温度上昇値  (℃)

t

1

:  試験最初における周囲の温度  (℃)

t

2

:  試験後のコイルの温度  (℃)

t

a

:  最終の周囲温度  (℃)

R

1

:  温度 t

1

におけるコイルの抵抗値(

)

R

2

:  温度 t

2

におけるコイルの抵抗値(

)

K

:  定数,銅に対しては K=235

ただし,  |t

1

t

a

|≦5℃でなければならない。

表 16

公称径 0.8mm

接続電線及びコードの太さ

公称断面積

0.5mm

2

接続電線及びコードの長さ

0.4m

以上

JIS C 3307

[600V ビニル絶縁電線 (IV)]

接続電線又はコードの種類

JIS C 3301

(ゴムコード)

JIS C 3306

(ビニルコード)

8.8

動作時間試験及び復帰時間試験  動作時間試験及び復帰時間試験は,次による。接点の動作を検出

するために,接点に与える電圧又は電流は,8.4 の電圧又は電流値のいずれかを選ぶ。

(1)

動作時間試験  常時開路接点だけのリードリレー及び切換接点のリードリレーは,すべての常時開路

接点を直列に接続し,定格値の操作入力を急激に加えて接点が閉成するまでの時間を測定する。常時

閉路接点だけのリードリレーは,すべての常時閉路接点を並列に接続し,定格値の操作入力を急激に

加えて接点が開離するまでの時間を測定する。

試験に用いる装置は,時間分解能が供試リードリレーの動作時間の 5%以下であるオシロスコープ

又はデジタル時間計とする。測定は 5 回繰り返して行い,その最大値を求める。


14

C 4523-1985

(2)

復帰時間試験  常時開路接点だけの供試リードリレーは,すべての常時開路接点を並列に接続し,定

格値の操作入力を加えておき,その入力を急激に取り去ってから接点が開離するまでの時間を測定す

る。常時閉路接点だけの供試リードリレー及び切換接点の供試リードリレーは,すべての常時閉路接

点を直列に接続し,定格値の操作入力を加えておき,その入力を急激に取り去って接点が閉成するま

での時間を測定する。

試験に用いる装置は,時間分解能が供試リードリレーの復帰時間の 5%以下であるオシロスコープ

又はデジタル時間計とする。測定は 5 回繰り返して行い,その最大値を求める。

8.9

バウンス時間試験  バウンス時間試験において,接点の動作を検出するために,接点に与える電圧

及び電流値は,8.4 に示す電圧及び電流とする。常時開路接点は,定格値の操作入力を急激に加えてバウン

スを測定し,常時閉路接点は,定格値の操作入力を加えておき,その励磁を急激に取り去ってバウンスを

測定する。以上の操作は,全接点について行い,それらの最大値をそのリードリレーのバウンス時間とす

る。試験に用いる装置は,時間分解能 1

µ

s

以下及び時間軸精度±3%のオシロスコープ又はデジタル時間計

とする。測定は 5 回繰り返して行い,その最大値を求める。

8.10

振動試験  振動試験方法は,次によるほか,JIS C 5442(制御用小形電磁継電器の試験方法)の 5.1

による。

(1)

誤動作振動試験  誤動作振動試験は,表 17 による。

なお,振動の波形は正弦波とする。

表 17

周波数の範囲 Hz

10

∼55

全振幅 mm

1.5

掃引の割合 Hz

10

∼55∼10  掃引で約 1 分

振動方向と時間

上下,左右,前後の 3 軸方向,各 10 分間 
このうち操作入力あり及びなしを各 5 分間

掃引周波数の変化方法

対数的又は直線近似

総試験時間 30 分間

備考1.  操作入力は定格印加とする。

2.

開閉接点部には,

表 13 に示す電流を通じて試験を行う。

(2)

耐久振動試験  耐久振動試験は,表 18 による。

なお,振動の波形は正弦波とする。

表 18

周波数の範囲 Hz

10

∼55

全振幅 mm

1.5

掃引の割合 Hz

10

∼55∼10  掃引で約 1 分

振動方向と時間

上下,左右,前後,3 軸方向
操作入力なし各 2 時間

掃引周波数の変化方法 対数的又は直線近似

総試験時間

6

時間

備考  電気的負荷はかけずに行う。

8.11

衝撃試験  衝撃試験方法は,次によるほか,JIS C 5442 の 5.2 による。

(1)

誤動作衝撃試験  誤動作衝撃試験は,表 19 による。

なお,印加する衝撃の波形は,正弦半波パルス衝撃波とする。


15

C 4523-1985

表 19

最大加速度  m/s

2

持続時間 ms

速度変化 m/s

300

約 11 2.06

衝撃方向及び回数は互いに直交する軸を選び,各軸方向に沿って操作入力を加えて 3 回,加えない

で 3 回,計 36 回とする。

なお,操作入力は定格印加とし,開閉接点部には,接点のチャタリングを判定するのに十分な 10∼

100mA

の電流を通じて試験を行う。

(2)

耐久衝撃試験  耐久衝撃試験は,表 20 による。

なお,衝撃の波形は,正弦半波パルス衝撃波とする。

表 20

最大加速度 m/s

2

持続時間 ms

速度変化 m/s

500

約 11 3.43

衝撃方向,回数は互いに直交する軸を選び,各軸方向に沿って操作入力を加えないで 3 回,計 18

回とする。

なお,電気的負荷はかけずに行う。

8.12

端子強度試験  端子強度試験方法は,次によるほか,JIS C 5442 の 5.3 による。

(1)

端子の引張試験  供試リードリレー本体を固定し,表 21 に示す引張力を徐々に加え,そのまま 10 秒

間保持する。

(2)

平端子の曲げ試験  平端子の先端に指でその厚さ方向に力を加えて,正常な位置より 45 度曲げて,次

にその反対方向に 90 度曲げ,更にその反対方向に 45 度曲げ,元の位置に戻す。この操作を 1 回とし,

2

回繰り返して行う。曲げの速さは毎秒約 15 度とする。

(3)

リード線端子の曲げ試験  リード線端子の引出軸が鉛直となるように供試リードリレーを保持し,端

子の先端より 6mm 以内の位置に

表 21 による曲げ力を加えられる質量のおもりをつり下げ,供試リー

ドリレー本体から 6∼6.4mm の位置(端子の短いものは 2.5±1mm の位置)で曲がるように制限を加

えて,供試リードリレーを 90 度曲げた後,元の位置に戻す。この操作を 3 秒で行い,これを 1 回とし,

試験は同一平面内で同一方向に 3 回繰り返して行う。

表 21

公称断面積

mm

2

公称線径

mm

引張力

N

曲げ力

N

0.07

以下 0.3 以下 2.5 1.25

0.07

を超え 0.2 以下 0.3 を超え 0.5 以下 5  2.5

0.2

を超え 0.5 以下 0.5 を超え 0.8 以下 10

5

0.5

を超え 1.2 以下 0.8 を超え 1.25 以下 20  10

8.13

耐候性試験  耐候性試験方法は,次によるほか,JIS C 5442 の 6.による。

(1)

耐寒動作試験  供試リードリレーに電圧又は電流を加えない状態で,−5±3℃の温度の恒温槽に連続

2

時間保った後,そのままの状態で動作及び復帰試験を行う。

(2)

耐寒貯蔵試験  供試リードリレーを−25±3℃の温度の恒温槽に連続 72 時間保ち,次に標準試験状態

に取り出し,水滴をふきとり,1 時間以上,2 時間以内放置する。

(3)

耐熱動作試験  供試リードリレーに定格電圧の操作入力を加え,接点には定格通電電流を流した状態

で 40±2℃の温度の恒温槽に連続 2 時間保った後,いったん操作入力及び接点の通電を切断し,直ち

にそのままの状態で動作及び復帰試験を行う。


16

C 4523-1985

(4)

耐熱貯蔵試験  供試リードリレーを 70±2℃の温度の恒温槽に連続 16 時間保ち,標準試験状態で 1 時

間以上,2 時間以内放置する。

8.14

耐湿性試験  耐湿性試験は,供試リードリレーを温度 40±2℃,相対湿度 90∼95%の環境に連続 48

時間保ち,次に標準状態に取り出し,水滴をふきとり,1 時間以上,2 時間以内放置する。

8.15

耐久性試験

(1)

機械的耐久性試験  開閉部には通電せず,コイルには定格電圧を加えて,無負荷開閉頻度で動作させ,

耐久回数経過後,

表 26 の 1 及び 2 の試験を行う。ただし,耐久回数及び無負荷開閉頻度は,表 22 

表 23 の標準値のいずれかとする。

表 22

単位 10

4

耐久回数の標準値

10 20 30

50

100

200

300

500

1 000

2 000

3 000

5 000

10 000

表 23

単位  回/分

無負荷開閉頻度の標準値

300

600

1 500

1 800

3 000

(2)

電気的耐久性試験  開閉部には表 25 に示すいずれかの定格負荷を,コイルには定格電圧を加え,定格

負荷開閉頻度で動作させ,1 万回,3 万回及び 5 万回並びに耐久回数までのその標準値において,

26

の 1∼3 の項目について測定し,

耐久回数経過後

表 26 の 4 及び 5 の項目について測定する。ただし,

定格負荷開閉頻度の標準値は,

表 24 のいずれかにより,使用率は約 50%とする。

表 24

単位  回/分

定格負荷開閉頻度の標準値

10 20

30

60

120

180

300

600

1 500

1 800

3 000


17

C 4523-1985

表 25

試験電流

閉路

遮断

試験電圧

電流

力率

時定数

L/Rms

電流

力率

時定数

L/Rms

負荷の種類

2I

e

 0.6

∼0.7

I

e

 0.6

∼0.7

交流

E

e

I

e

 0.9

∼1.0

I

e

 0.9

∼1.0

交流ヒンジ形リレー操作用 
交流抵抗回路

I

e

7

±1

I

e

7

±1

直流

E

e

I

e

1

以下

I

e

1

以下

直流ヒンジ形リレー操作用 
直流抵抗回路

備考1.  E

e

は定格接点電圧をいう。

2.  I

e

は用途別の定格接点電流をいう。

表 26  耐久性試験の判定基準

項目

判定基準

1

動作電圧

定格値の 85%以下

2

復帰電圧

定格値の 5%以上

3

接触抵抗 10

Ω以下

4

絶縁抵抗 2M

Ω以上

5

耐電圧

定格値

(3)

耐久回数  耐久回数の標準値は,表 22 のとおりとする。

8.16

はんだ付け性試験  はんだ付け性試験は,初期測定が終了した供試リードリレーの供試端子をフラ

ックスに,常温で 5∼10 秒間浸す。次に 230±5℃の溶融はんだに,2±0.5 秒の浸せき保持時間ではんだ浸

せきを行う。

はんだ浸せきは,溶融はんだ槽内のはんだの表面のかすその他を取り除き,はんだを十分にかき回し,

規定の温度に保たれていることを確かめてから,はんだの表面が清浄に輝いているように再び,かすその

他を取り除いた後,直ちに,先にフラックスに浸したところまで浸せき装置を用いて,供試端子をはんだ

槽内のはんだ中に規定時間浸した後,引き出す。供試端子をフラックス及びはんだに浸す深さは,供試端

子の根元から 2.0∼2.5mm のところまでとする。

8.17

はんだ耐熱性試験  はんだ耐熱性試験は,初期測定が終了した供試リードリレーの供試端子につい

て,260±5℃の溶融はんだに 10±1 秒の浸せき保持時間ではんだ浸せきを行う。

はんだ浸せきに先立ってフラックスに常温で 5∼10 秒間浸す。はんだ浸せきは,溶融はんだ槽内のはん

だをかき回し,

規定の温度に保たれていることを確かめてから,はんだの表面が清浄に輝いているように,

かすその他を取り除いた後,直ちに浸せき装置を用いて,供試端子をはんだ槽内のはんだ中に規定時間浸

した後,引き出す。供試端子をはんだ槽に浸した後,引き出す速さは,毎秒 25±5mm とする。供試端子

をフラックス及びはんだに浸す深さは,供試端子の根元から 2.0∼2.5mm のところまでとする。

9.

検査

9.1

形式検査  形式検査は 8.により次の検査項目について行い,6.7.及び 11.の規定に適合しなければ

ならない。

(1)

構造

(2)

動作電圧及び復帰電圧

(3)

接触抵抗


18

C 4523-1985

(4)

絶縁抵抗

(5)

耐電圧

(6)

温度上昇

(7)

動作時間及び復帰時間並びにバウンス時間

(8)

耐振動性

(9)

耐衝撃性

(10)

端子強度

(11)

耐寒性

(12)

耐熱性

(13)

耐湿性

(14)

耐久性

(15)

はんだ付け性

(16)

はんだ耐熱性

9.2

受渡検査  受渡検査は 8.により次の検査項目について行い,6.7.及び 11.の規定に適合しなければ

ならない。ただし,受渡当事者間の協議により,検査の一部を省略することができる。

(1)

構造

(2)

動作電圧及び復帰電圧

(3)

接触抵抗

(4)

耐電圧

10.

製品の呼び方  製品の呼び方は,名称,取付構造による種類及びコイルの定格電圧による。

例: リードリレー  DIP 形  30V

11.

表示  リードリレーには,見やすいところに,次の事項を容易に消えない方法で表示しなければなら

ない。

(1)

名称

(2)

取付構造による種類

(3)

コイルの定格電圧 (V) (取付構造による種類又は略号から判断できる場合は,省略してもよい。

(4)

製造業者名又はその略号

(5)

製造年月又はその略号

12.

明示事項  次の事項を取扱説明書,カタログその他技術資料で明示しなければならない。

(1)

定格接点電圧 (V)

(2)

定格通電電流 (A)

(3)

定格接点電流 (A)

(4)

操作入力範囲及びコイルの直流抵抗

(5)

耐久性

(a)

耐久回数

(b)

負荷の種類

(6)

接続図


19

C 4523-1985

(7)

外形寸法

引用規格:

JIS C 1302

  絶縁抵抗計(電池式)

JIS C 1303

  高絶縁抵抗計

JIS C 3301

  ゴムコード

JIS C 3306

  ビニルコード

JIS C 3307

  600V ビニル絶縁電線 (IV)

JIS C 5442

  制御用小形電磁継電器の試験方法

対応国際規格:

IEC 255

  All-or-nothing relays

関連規格  JIS C 4530  ヒンジ形電磁継電器

JIS C 5033

  電子部品のはんだ付け性試験方法

JIS C 5034

  電子部品のはんだ耐熱性試験方法

リードリレー原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

真  野  国  夫

真野研究開発技術センター

太  田  健一郎

工業技術院標準部

菅  原  淳  夫

財団法人日本規格協会

桜  井  謙  次

東京都立工業技術センター

青  木      武

日本電信電話株式会社武蔵野通信研究所

五  味  勇  二

財団法人日本電子部品信頼性センター

赤  嶺  淳  一

社団法人日本電機工業会

安  武  昭  彦

社団法人日本産業用ロボット工業会

今  本      正

社団法人日本電子機械工業会

木  村  一  英

社団法人日本電気計測器工業会

久  島  重  良

社団法人日本事務機械工業会

西  沢  一  治

通信機械工業会

田  中      力

日立精機株式会社

池  田  義  載

富士通株式会社

矢  野  孝  男

沖電気株式会社

名  合  和  義

日本電気株式会社

渡  辺  富士男

株式会社日本アレフ

米  田  善  一

松下電工株式会社

浅  井  三  幸

株式会社安川電機製作所

(事務局)

神  谷  好  治

日本電気制御機器工業会