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C 4411-3

:2014

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

3

3.1

  システム及び構成要素  

3

3.2

  システム及び構成要素の性能  

7

3.3

  規定値:一般事項  

12

3.4

  入力事項(Input values  

16

3.5

  出力事項(Output values  

17

4

  環境条件  

19

4.1

  概要  

19

4.2

  通常状態  

19

4.3

  特殊状態  

21

5

  電気的使用条件,性能及び指定値  

21

5.1

  概要  

21

5.2

  UPS 入力仕様  

22

5.3

  UPS 出力仕様  

24

5.4

  蓄積エネルギー装置の仕様  

29

5.5

  UPS スイッチ仕様  

30

5.6

  通信回路  

30

6

  UPS の試験  

30

6.1

  概要  

30

6.2

  ルーチン試験手順  

33

6.3

  現地試験手順  

35

6.4

  形式試験方法(電気的)  

35

6.5

  形式試験手順(環境及び輸送)  

43

6.6

  UPS 機能ユニットの試験(完成品として試験しない場合)  

45

附属書 A(参考)UPS の構成  

47

附属書 B(参考)UPS の回路構成  

53

附属書 C(参考)UPS スイッチの適用例  

56

附属書 D(参考)購入仕様ガイドライン  

62

附属書 E(規定)基準非線形負荷  

67

附属書 F(参考)バックフィード保護に関する情報  

70

附属書 G(規定)入力電源停電−試験方法  

71

附属書 H(参考)出力過渡特性−測定方法  

72


C 4411-3

:2014  目次

(2)

ページ

附属書 I(参考)UPS 効率値  

74

附属書 J(規定)UPS 効率−測定方法  

84

附属書 K(参考)UPS 機能可用性  

87

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

91


C 4411-3

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(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電機工業会(JEMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。

これによって,JIS C 4411-3:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 4411

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 4411-2

  第 2 部:電磁両立性(EMC)要求事項 

JIS C 4411-3

  第 3 部:性能及び試験要求事項


日本工業規格

JIS

 C

4411-3

:2014

無停電電源装置(UPS)−

第 3 部:性能及び試験要求事項

Uninterruptible power systems (UPS)-

Part 3: Method of specifying the performance and test requirements

序文 

この規格は,2011 年に第 2 版として発行された IEC 62040-3 を基とし,配電系統など日本固有の事項に

関して技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,単相又は三相 1 000 V 以下の一定電圧一定周波数の交流電源を給電し,かつ,一般的に直

流リンクを介して接続するエネルギー蓄積装置をもつ,可搬形,据置形及び固定形の無停電電源装置(UPS)

について規定する。

この規格は,完成品としての UPS の性能及び試験要求事項を規定し,個々の UPS 機能ユニットの性能

及び試験要求事項は,規定しない。個々の UPS 機能ユニットは,この規格とは矛盾しない,参考文献に記

載する規格の対象とする。

この規格が対象とする UPS の主要な機能は,交流電力の連続性を確実にすることにある。UPS には,電

力を特定の特性範囲内に保つことによって,電力品質の改善に役立つものもある。UPS は,様々な負荷に

対する電力の可用性及び品質の要求事項に適合するために,数十ワット∼数メガワットの広範囲の容量の

UPS が開発されている。典型的な UPS の構成及び回路構成に関する情報を,附属書 及び附属書 に示

す。

この規格は,UPS に不可欠な部分を構成し,UPS の出力に関連する電力スイッチの試験及び性能も規定

する。電力スイッチには,インタラプタ,バイパススイッチ,分離スイッチ及びタイスイッチがある。こ

れらのスイッチは,負荷電力の連続性を維持するために,UPS の他の機能ユニットと相互に作用する。

この規格は,次のものには適用しない。

−  交流入力及び出力配電盤又は直流盤,並びに関連するスイッチ(例えば,蓄電池用,整流器出力用又

はインバータ入力用のスイッチ)

−  IEC 62310-3 の対象となる独立形の静止形切換システム

−  出力電圧を回転機によって給電するシステム

注記 1  この規格は,情報技術(IT)機器に対する電力可用性が UPS の主用途を代表するとみなして

いる。したがって,この規格で規定する UPS 出力特性は,IT 機器の要求事項との両立性を確

認することを目的としている。この規格は,UPS 製造業者の文書で記載する制限事項に応じ


2

C 4411-3

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て,IT 機器の非線形負荷及び線形負荷特性,並びに定常状態及び過渡電圧変動の要求事項を

含んでいる。

注記 2  この規格で規定する負荷は,線形及び非線形の両方を用いている。これらの使用は,UPS 製

造業者が明示する設計及び性能,試験中の負荷の簡素化,並びにエネルギー消費の最小化を

確認するために規定している。

注記 3  この規格は,50 Hz 及び 60 Hz での用途を目的としているが,IEC 60196 の範囲内の他の周波

数を除外するものではない。このような周波数に関する特別な要求事項については,製造業

者と購入者との協定が必要となる。

注記 4  この規格が対象とする単相及び三相 UPS は,単相 2 線,単相 3 線,三相 3 線及び三相 4 線負

荷を制限なしに対象としている。

注記 5  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 62040-3:2011

,Uninterruptible power systems (UPS)−Part 3: Method of specifying the

performance and test requirements(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

注記  対応国際規格:IEC 61672-1,Electroacoustics−Sound level meters−Part 1: Specifications(IDT)

JIS C 4411-2

  無停電電源装置(UPS)−第 2 部:電磁両立性(EMC)要求事項

注記  対応国際規格:IEC 62040-2,Uninterruptible power systems (UPS)−Part 2: Electromagnetic

compatibility (EMC) requirements(MOD)

JIS C 60068-2-1

  環境試験方法−電気・電子−第 2-1 部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-1,Environmental testing−Part 2-1: Tests−Test A: Cold(IDT)

JIS C 60068-2-2

  環境試験方法−電気・電子−第 2-2 部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-2,Environmental testing−Part 2-2: Tests−Test B: Dry heat(IDT)

JIS C 60068-2-27

  環境試験方法−電気・電子−第 2-27 部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-27,Environmental testing−Part 2-27: Tests−Test Ea and guidance:

Shock(IDT)

JIS C 60068-2-31

  環境試験方法−電気・電子−第 2-31 部:落下試験及び転倒試験方法(試験記号:Ec)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-31,Environmental testing−Part 2-31: Tests−Test Ec: Rough handling

shocks, primarily for equipment-type specimens(IDT)

JIS C 60068-2-78

  環境試験方法−電気・電子−第 2-78 部:高温高湿(定常)試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-78,Environmental testing−Part 2-78: Tests−Test Cab: Damp heat,

steady state(IDT)

JIS C 60364-1

  低圧電気設備−第 1 部:基本的原則,一般特性の評価及び用語の定義

注記  対応国際規格:IEC 60364-1,Low-voltage electrical installations−Part 1: Fundamental principles,


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C 4411-3

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assessment of general characteristics, definitions(IDT)

JIS C 61000-3-2

  電磁両立性−第 3-2 部:限度値−高調波電流発生限度値(1 相当たりの入力電流が

20 A 以下の機器)

注記  対応国際規格:IEC 61000-3-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 3-2: Limits−Limits for

harmonic current emissions (equipment input current ≤ 16 A per phase)(MOD)

JIS X 7779

  音響−情報技術装置から放射される空気伝搬騒音の測定

注記  対応国際規格:ISO 7779:2010,Acoustics−Measurement of airborne noise emitted by information

technology and telecommunications equipment(IDT)

IEC 60146-1-1:2009

,Semiconductor converters−General requirements and line commutated converters−Part

1-1: Specification of basic requirements

IEC 60146-2:1999

,Semiconductor converters−Part 2: Self-commutated semiconductor converters including

direct d.c. converters

IEC 61000-2-2

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 2-2: Environment−Compatibility levels for

low-frequency conducted disturbances and signalling in public low-voltage power supply systems

IEC 62040-1:2008

,Uninterruptible power systems (UPS)−Part 1: General and safety requirements for UPS

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

注記  この規格では,可能な限り JIS C 60050 の規格群及び IEC 60050 の規格群の定義,特に JIS C 

60050-551

の定義を参照している。

現状の JIS C 60050 の規格群及び IEC 60050 の規格群の定義に拡張又は追加の情報が必要な

場合,引用する JIS C 60050-551 及び IEC 60050 の規格群の番号の後に“修正”の文字を付加し

て明示している。

3.1 

システム及び構成要素 

3.1.1

無停電電源装置,UPS(uninterruptible power system)

半導体電力変換装置,スイッチ及びエネルギー蓄積装置(例えば,蓄電池)を組み合わせ,入力電源異

常のときに負荷電力の連続性を確保できるようにした電源装置。

注記 1  入力電源異常は,電圧及び周波数が定常状態及び過渡変動範囲を外れた場合,又はひずみ若

しくは電力瞬断時間が UPS の指定する限界値を超えた場合に発生する。

注記 2  無停電電源システムと呼ぶ場合もある。

3.1.2

(半導体)(電力)変換装置[(electronic) (power) converter, convertor]

1 台又はそれ以上の電子電力変換器,及び必要によって変換装置用変圧器,制御装置,附属装置などを

組み合わせたものであって,電力変換を行う装置。

注記  英語では,二つのつづり“converter”及び“convertor”が用いられ,いずれも正しい。

JIS C 60050-551551-12-01

3.1.3

UPS

機能ユニット(UPS functional unit)

UPS を構成する機能ユニット。例えば,整流器,インバータ,UPS スイッチなど。


4

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3.1.4

整流器(UPS rectifier)

交流電力を直流電力に変換する半導体電力変換装置。

JIS C 60050-551551-12-07 修正)

3.1.5

インバータ(UPS inverter)

直流電力を交流電力に変換する半導体電力変換装置。

JIS C 60050-551551-12-10 修正)

3.1.5A

双方向コンバータ(bidirectional converter)

整流器及びインバータの両方の機能をもった半導体電力変換装置で,有効電力の流れを逆にできる交直

変換装置。

3.1.6

エネルギー蓄積装置(energy storage system)

1 台以上の装置で構成し,停電補償時間の間,インバータに電力を供給するように設計した装置。

注記  再充電の方法にかかわらず,エネルギー蓄積装置には,蓄電池だけでなく,例えば,電気二重

層キャパシタ,フライホイールなどがある。

3.1.7

直流リンク(d.c. link)

整流器,又は充電器及び整流器から成る装置と,インバータ機能ユニットとの間の直流電力での接続。

注記 1  エネルギー蓄積装置の電圧は,直流リンクの電圧と異なる場合がある。

注記 2  直流リンクには,半導体電力変換装置を含む場合がある。

3.1.8

蓄電池(battery)

同時に作用するように接続した同じ形式の電気化学セルのセット。

IEC 60050-151:2001,151-12-11 修正)

3.1.9

二次電池(電気化学セルの)[secondary battery (of electrochemical cells)]

電気エネルギーが化学反応をもたらすか,又は逆に化学反応によってもたらされたエネルギーを主とし

て電気エネルギーとして伝達する複合システム。

IEC 60050-111:1996,111-15-10

注記 1  制御弁式二次電池は,通常の条件下では密閉状態にあるが,内圧が一定値を超えた場合にガ

スを放出できる制御弁をもつセルによって構成する。制御弁式鉛蓄電池には,VRLA の略語

を用いる(IEC 60050-482:2004,482-05-15 修正)

注記 2  ベント形二次電池は,セルから大気に電気分解及び蒸発による生成物が自由に,又は排気栓

を通じて逃げることができる開口部をもつセルによって構成する(IEC 60050-482:2004,

482-05-14

修正)

3.1.10

フライホイール蓄電システム(flywheel storage system)

蓄積エネルギー運転状態の間,蓄えた運動エネルギーを直流電力に変換できる機械式エネルギー蓄積シ


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ステム。

3.1.11

充電器(battery charger)

蓄電池を充電する装置。

3.1.12

UPS

スイッチ(UPS switch)

負荷電力の連続性の適用可能な要求事項に従って用いる,UPS ユニット,バイパス又は負荷の電力ポー

トを接続する,又は切り離すための制御可能なスイッチ。

注記 1 UPS スイッチの適用の詳細を,附属書 に示す。

注記 2  ポートの例には,端子及びソケットがある。

3.1.13

切換スイッチ(transfer switch)

一つの電源からほかの電源へ回路を切り換えるために用いる UPS スイッチ。

注記  切換とは,一つの電源からほかの電源への供給経路を切り換えることである。

3.1.14

半導体スイッチ[electronic (power) switch]

1 個以上の半導体デバイスで構成する UPS スイッチ。

JIS C 60050-551551-13-01 修正)

注記  静止形バイパススイッチは,半導体スイッチの一例である。

3.1.15

機械式スイッチ[mechanical (power) switch]

機械式の開閉可能な接触子をもつ UPS スイッチ。

3.1.16

ハイブリッドスイッチ[hybrid (power) switch]

機械式の開閉可能な接触子と,1 個以上の半導体デバイスとを組み合わせた UPS スイッチ。

3.1.17

自励転流形半導体スイッチ(self-commutated electronic switch)

内部の構成要素から転流電圧を供給する半導体スイッチ。

注記  強制転流形半導体スイッチともいう。

3.1.18

電源転流形半導体スイッチ(line-commutated electronic switch)

電源から転流電圧を供給する半導体スイッチ。

注記  自然転流形半導体スイッチともいう。

3.1.19

インタラプタ(interrupter)

正常な回路状態での電源の投入,通電及び遮断,並びに指定する異常回路状態での電源の投入,指定す

る時間内の通電及び遮断が可能な UPS スイッチ。

3.1.20

分離スイッチ(isolation switch)

開路状態で分離距離を確保し,かつ,UPS の操作要求事項に従って電源の投入,通電及び遮断が可能な


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機械式 UPS スイッチ。

注記  リセット可能な遮断器及び手動断路器が分離スイッチの例である。

3.1.21

タイスイッチ(tie switch)

二つ以上の交流母線を相互に接続できる UPS スイッチ。

3.1.22

保守バイパススイッチ(maintenance bypass switch)

保守期間中,安全のために UPS の保守範囲をバイパスし,かつ,負荷電力の連続性を確保するためにバ

イパスへ負荷電流を通電させるように設けた UPS スイッチ。

3.1.23

交流入力電源(a.c. input power)

UPS 及びバイパス回路(保守バイパスを含む。)に供給する常用電源又は予備電源。

3.1.24

バイパス(bypass)

UPS ユニットに対して側路を成す電力経路。

3.1.25

保守バイパス[maintenance bypass (path)]

保守期間中,負荷電力の連続性を維持するために設ける電力経路。

3.1.26

静止形バイパス,半導体バイパス[static bypass (electronic bypass)]

例えばトランジスタ,サイリスタ,トライアック,他の半導体デバイスなどの半導体スイッチを通じて

制御する場合,間接交流半導体電力変換装置の代わりとなる電力経路(常用又は予備)

3.1.27

UPS

ユニット(UPS unit)

UPS 機能ユニット,すなわち,インバータ,整流器,及び蓄電池などのエネルギー蓄積装置をそれぞれ

一つ以上ずつもっている UPS の構成要素。

注記  複数の UPS ユニットを連携して運転することによって,並列システム又は冗長システムを構成

できる。

3.1.28

単一 UPS(single UPS)

一つの UPS ユニットだけで成るシステム。

3.1.29

並列 UPS(parallel UPS)

並列運転する二つ以上の UPS ユニットから成るシステム。

3.1.30

冗長 UPS(redundant system)

システムの UPS ユニット又は UPS ユニットのグループを追加することによって,負荷電力の連続性を

向上させたシステム。

3.1.31

待機冗長 UPS(standby redundant UPS)


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常用 UPS ユニットの故障に備えて,一台以上の UPS ユニットを待機させておくシステム。

3.1.32

並列冗長 UPS(parallel redundant UPS)

複数の UPS ユニットが負荷を分担しつつ並列運転を行い,1 台以上の UPS ユニットが故障したとき,残

りの UPS ユニットで全負荷を負うことができるように構成したシステム。

3.2 

システム及び構成要素の性能 

3.2.1

常用電源(primary power)

通常は電力会社が供給し,場合によっては需要家の自家発電によって供給する外部電源。

3.2.2

予備電源(standby power)

常用電源の異常時に,常用電源の代わりに電力を供給することを目的とする電源。

3.2.3

バックフィード(backfeed)

UPS 内部の電圧又はエネルギーの一部が,入力端子に発生する状態。

3.2.4

線形負荷(linear load)

印加する正弦波電圧が変化しても,負荷インピーダンスが一定である負荷。次の式が成り立つ。

Z

U

I

=

ここに,

I: 負荷電流

U: 供給電圧

Z: 負荷インピーダンス

注記  線形負荷は,正弦波の電圧に対しては,電流も正弦波となる負荷。

3.2.5

非線形負荷(non-linear load)

時間又は電圧のような,ほかのパラメータに依存して,負荷インピーダンス(パラメータ Z)が変化す

る負荷。

注記  例えば,正弦波の電圧に対して電流が正弦波とならない負荷(ダイオード整流器負荷,トライ

アック,サイリスタなどを用いた負荷など)

3.2.6

電源異常(power failure)

負荷機器の性能に支障を来す電源の変動。

3.2.7

負荷電力の連続性(continuity of load power)

電圧及び周波数が,負荷が要求する定常的及び過渡的許容範囲以内にあり,かつ,ひずみ率及び電力瞬

断時間も負荷の要求する許容範囲以内である電力を供給している状態。

3.2.8

蓄電池リプル電流(battery ripple current)

蓄電池電流に重畳している交流成分(実効値)


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3.2.9

通常運転状態(normal mode of UPS operation)

次の条件で電源を供給しているときの,UPS の安定した運転状態。

a) UPS

に入力する交流電源が,指定する許容範囲内に存在。

b)

蓄電池が満充電状態又は充電中。

c)

負荷が UPS の定格で指定する範囲内。

d)

バイパスへの電源が存在し,電圧及び周波数が指定する許容範囲内(適用可能な場合)

3.2.10

蓄積エネルギー運転状態(stored energy mode of UPS operation)

次の条件で電源を供給しているときの,UPS の安定した運転状態。

a)

交流入力電源が入力されていない,又は指定する許容範囲から外れている。

b)

全ての電力をエネルギー蓄積装置から供給している。

c)

負荷が UPS の定格で指定する範囲内。

3.2.11

バイパス運転状態(bypass mode of UPS operation)

バイパスだけによって電力を負荷に供給しているときの UPS の運転状態。

3.2.12

バイパスなし常時インバータ給電方式(UPS double conversion)

通常運転状態では直流リンク経由のエネルギーで,

又は蓄積エネルギー運転状態では蓄積エネルギーで,

インバータによって負荷電力の連続性を維持している UPS。

注記 1  一般的には,出力電圧・出力周波数は,入力電圧・入力周波数とは関わりなく決められる。

注記 2  B.2 参照。

注記 3  この規格では,バイパスあり・バイパスなしを区別する必要がない場合は,総称して“常時

インバータ給電方式”と表記する。

3.2.13

バイパスあり常時インバータ給電方式(UPS double conversion with bypass)

バイパスなし常時インバータ給電方式 UPS の動作に加え,バイパス運転状態で給電できる UPS。

注記 1  バイパス運転状態では,負荷は入力電源電圧及び周波数変動の影響を受ける。

注記 2  この規格では,バイパスあり・バイパスなしを区別する必要がない場合は,総称して“常時

インバータ給電方式”と表記する。

注記 3  一般的な呼び方としては,“バイパスあり”を省略して,“常時インバータ給電方式”と呼ん

でもよい。

3.2.14

バイパスなしラインインタラクティブ方式(UPS line interactive operation)

通常運転状態では交流入力電源から負荷へ入力交流周波数に左右される電力を供給し,蓄積エネルギー

運転状態では双方向コンバータの出力から負荷へ電力を供給する UPS。

注記 1  B.3 参照。

注記 2  この規格では,バイパスあり・バイパスなしを区別する必要がない場合は,総称して“ライ

ンインタラクティブ方式”と表記する。

注記 3  一般的な呼び方としては,“バイパスなし”を省略して,“ラインインタラクティブ方式”と


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C 4411-3

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呼んでもよい。

3.2.15

バイパスありラインインタラクティブ方式 UPS(UPS line interactive operation with bypass)

バイパスなしラインインタラクティブ方式 UPS の動作に加え,バイパス運転状態で給電できる UPS。

注記  この規格では,バイパスあり・バイパスなしを区別する必要がない場合は,総称して“ライン

インタラクティブ方式”と表記する。

3.2.16

常時商用給電方式(UPS passive standby operation)

通常運転状態では常用電源から負荷へ電力を供給し,常用電源の電圧又は周波数が指定された許容範囲

から外れる場合,インバータは蓄電池運転状態となりインバータで負荷電力の連続性を維持する UPS。

注記 1  常用電源は,例えば鉄共振(AVR),静止形電圧調整器などの附属装置によって調整できる場

合がある。

注記 2  B.4 参照。

3.2.17

手動(操作)[manual (control)]

人が介在して行う制御操作。

IEC 60050-441:1984,441-16-04

3.2.18

自動(操作)[automatic (control)]

あらかじめ指定する条件に従って,人が介在することなしに行う制御操作。

IEC 60050-441:1984,441-16-05

3.2.19

半自動(操作)[semi-automatic (control)]

操作(開又は閉)の一つが自動操作,その逆が手動操作となる場合の制御操作。

3.2.20

同期切換(synchronous transfer)

周波数と位相とが同期状態にあり,電圧が許容範囲で一致している二つの電源の間での負荷電力の切換

え。

3.2.21

同期制御(synchronization)

周波数及び位相を,ほかの交流電源に一致させる制御。

3.2.22

非同期切換(asynchronous transfer)

周波数が,製造業者が指定する許容範囲外にある二つの電源の間での負荷電力の切換え。

3.2.23

電磁障害,EMI(electromagnetic interference, EMI)

電磁妨害によって引き起こされる装置,伝送チャネル又はシステムの性能低下。

JIS C 60050-161161-01-06

3.2.24

装置の移動性(Equipment mobility)


10

C 4411-3

:2014

3.2.24.1

可動形装置(movable equipment)

次のいずれかの装置。

−  質量が 18 kg 以下であって固定しないもの。

−  意図した用途に使用するために操作者が移動することを容易にする車輪,キャスタ,その他の手段を

もった装置。

3.2.24.2

据置形装置(stationary equipment)

可動形装置でない装置。

3.2.24.3

固定形装置(fixed equipment)

特定の場所に締付け又はその他の方法で固定する据置形装置。

3.2.24.4

組込形装置(equipment for building-in)

壁の中のようなあらかじめ準備された凹部又は類似の場所に設置することを意図した装置。

3.2.25

接近の可能性(accessibility)

注記  3.2.25.13.2.25.4 の定義は,JIS C 6950-1 から転記。

3.2.25.1

操作者アクセスエリア(operator access area)

通常運転状態の下で,次のいずれかに該当する機器の一部分。

−  工具を使用せずにアクセス可能である。

−  アクセスの手段を操作者に対して意図的に設けている。

−  アクセスするための工具の要否にかかわらず,操作者が立ち入るように指示されている。

“アクセス”及び“アクセス可能”という用語は,修飾語が付いていない場合,上で定義したような操

作者アクセスエリアに関するものである。

3.2.25.2

サービス従事者アクセスエリア(service access area)

機器が通電状態であってもサービス従事者がアクセスする必要のある,操作者アクセスエリア以外の機

器の一部分。

3.2.25.3

アクセス制限場所(restricted access location)

次の全てに該当する機器のための場所。

−  サービス従事者又はその場所がアクセス制限場所である理由及び取らなければならない事前措置につ

いて説明を受けた使用者だけが,そこにアクセスすることができる場所。

−  工具又は錠前及び鍵,その他の保安手段を用いてアクセス可能な場所であって,かつ,その場所の責

任者がそこへのアクセスを管理している場所。

3.2.25.4

工具(tool)

ドライバ又はその他のもので,ねじを締める,ラッチをかける又は同類の固定手段を操作するために使


11

C 4411-3

:2014

用するもの。

3.2.26

回路特性(circuit characteristics)

3.2.26.1

一次回路(primary circuit)

交流入力電源に直接接続している内部回路。

一次回路には,変圧器の一次巻線,電動機,その他の負荷機器,電源への接続機器を含む。

3.2.26.2

二次回路(secondary circuit)

一次回路に直接接続されず,変圧器,変換装置若しくは同等な分離デバイス又は電池から電力を得る回

路。

3.2.27

サービス従事者(service personnel,service person)

作業中にさらされる危険,及びサービス従事者又は第三者に加わる危険を最小限にする方法を知るため

に必要な,適切な技術訓練及び経験を積んでいる者。

3.2.28

操作者(operator)

サービス従事者以外の者。

注記  この規格においては,用語“操作者(operater)”は,用語“使用者(user)”と同じ意味で用い

ており,いずれの用語を用いても両者に差はない。

3.2.29

保護導体電流(protective conductor current)

無視できるインピーダンスの電流計によって測定する,保護導体を流れる電流。

注記  IEC 60990 から転記。

3.2.30

形式試験(type test)

装置を設計・製造するときに,この規格の要求事項を満足できることを確認するために,代表的な 1 台

の装置に対して行う試験。

3.2.31

ルーチン試験(routine test)

製造過程において製品が設計仕様を満足していることを確認するために,個々の部品若しくはその代表

的サンプル,材料,装置の一部,又は装置全体に対して製造業者が行う品質管理のための試験。

IEC 60050-151:2001,151-16-17

3.2.32

信頼度水準,RIL(reliability integrity level)

UPS に関して,高頻度又は運転状態の連続性に対する 1 時間当たりの出力電源異常の確率。 
UPS の信頼度水準として,RIL には四つの水準があり,RIL 4 が最高で,RIL 1 が最低の信頼性水準であ

る。

注記  四つの UPS に関する信頼度水準の目標測定値を附属書 に示す。


12

C 4411-3

:2014

3.3 

規定値:一般事項 

3.3.1

定格(rating)

構成要素,機器,装置又はシステムに指定した,定格値及び動作条件。

IEC 60050-151:2001,151-16-11 修正)

3.3.2

定格値(rated value)

構成要素,機器,装置又はシステムが正常に動作する条件を規定するために,通常,製造業者が指定す

る値。

IEC 60050-151:2001,151-16-08

3.3.3

定格負荷(rated load)

UPS が定格出力容量を供給しているときの負荷又は状態。

注記 1  定格負荷は,定格力率における皮相電力[ボルトアンペア(VA)]と有効電力[ワット(W)]

とで表す。構成する負荷は,線形負荷及び

附属書 で規定する非線形負荷から成り,適用可

能な,どのような範囲の組合せも網羅している。

注記 2  定格負荷は,通常,部品,機器,装置又はシステムの動作状態の設定のために製造業者が決

定する,仕様の目的に用いる負荷の値である。

3.3.4

基準線形負荷(reference linear load)

UPS が定格出力容量又は定格出力有効電力を供給しているときの線形負荷又は(線形)状態。

注記 1  基準線形負荷は,皮相電力[ボルトアンペア(VA),及び基本波力率によって決まる有効電

力[ワット(W)

]で表す。

注記 2  基準線形負荷の数値は,定格負荷の数値と同じである。

注記 3  基準線形負荷を用いる場合,UPS 出力電流ひずみは,UPS 出力電圧ひずみと同じ波形になる

ことが望ましい。すなわち,基準線形負荷自身は,UPS に高調波電流を発生させないことが

望ましい。

3.3.5

基準試験負荷(reference test load)

UPS が定格出力有効電力[ワット(W)]を供給しているときの負荷又は状態。

注記  この定義は,試験状態及び地域規制に従う場合,UPS の出力を入力交流電源に注入することを

許容している。

3.3.6

基準非線形負荷(reference non-linear load)

UPS に接続している場合,UPS が附属書 に従って皮相電力及び有効電力を消費している非線形負荷。

3.3.7

公称値(nominal value)

構成要素,機器,装置又はシステムを,選定又は識別するために用いる代表的な値。

注記  公称値は,一般におおよその値である。

IEC 60050-151:2001,151-16-09


13

C 4411-3

:2014

3.3.8

限度値(limiting value)

仕様において,許容する最大値又は最小値。

IEC 60050-151:2001,151-16-10

3.3.9

限流(制御)[current limit (control)]

電流を,指定した値以内に保持する機能。

3.3.10

許容範囲(tolerance band)

仕様の限度として指定された,値の範囲。

3.3.11

偏差(deviation)

ある時点における変数(量)の,目標値と実際の値との差。

IEC 60050-351:2006,351-21-04

3.3.12

定格電圧(rated voltage)

製造業者が指定した入力電圧又は出力電圧。

IEC 60050-442:1998,442-01-03 修正)

3.3.13

定格電圧範囲(rated voltage range)

定格電圧の上限値及び下限値によって指定した,入力電圧又は出力電圧の範囲。

3.3.14

実効値電圧変動(r.m.s. voltage variation)

外部要因によって発生する,電圧変動前後の実効値の差。

注記  この規格では,“変動”とは,変化を受けた値の変化前後の差をいう。

3.3.15

ピーク値電圧変動(peak voltage variation)

電圧変動前後の電圧波形のピーク値の差。

3.3.16

位相角(phase angle)

基準点からの電気角,又は二つの交流波形の基準点間の電気角(通常は,度又はラジアンで表す。

3.3.17

定格電流(rated current)

製造業者が指定した装置の入力電流又は出力電流。

IEC 60050-442:1998,442-01-02

3.3.18

有効電力,P(active power)

電圧と電流との瞬時値の積の平均。次の式で表す。


14

C 4411-3

:2014

=

T

t

p

T

P

0

d

1

注記 1

正弦波の状態において,有効電力は,次の式の電力の複素数表示の実数部分である。

Q

P

S

j

+

=

ここに,

j

虚数単位

S

皮相電力

P

有効電力

Q

無効電力

注記 2

有効電力の

SI

単位は,ワット(

W

)である。

注記 3

直流分,基本波及び高調波の電圧及び電流によって,有効電力の大きさが決まる。有効電力

を測定するために用いる適切な計測器は,非対称及び高調波成分を適切に測定するために十

分な帯域を備えている。

IEC 60050-131

:2002

131-11-42

3.3.19

力率,λ

power factor

皮相電力

S

に対する有効電力

P

の絶対値の割合。次の式で表す。

S

P

λ

=

注記

この規格の目的では,負荷力率は,理想正弦波電圧と仮定して決定する。負荷が非線形負荷の

場合,負荷力率には,高調波成分を含む。

IEC 60050-131

:2002

131-11-46 修正)

3.3.20

皮相電力,S

apparent power

電圧実効値 と電流実効値 との積。次の式で表す。

UI

S

=

IEC 60050-131

:2002

131-11-41 修正)

3.3.21

基本波力率(

displacement power factor

基本波皮相電力に対する基本波有効電力の割合。

3.3.22

効率(

UPS efficiency

規定する試験条件における,入力有効電力に対する出力有効電力の割合。

注記

効率の試験条件は,

附属書 参照。

3.3.23

定格周波数(

rated frequency

製造業者が指定した装置の入力周波数又は出力周波数。

3.3.24

定格周波数範囲(

rated frequency range

製造業者が指定した定格周波数の上限又は下限の周波数の範囲。


15

C 4411-3

:2014

3.3.25

周波数変動(

frequency variation

入力周波数又は出力周波数の変化。

3.3.26

(総合)高調波ひずみ率,THD

total harmonic distortion

交流量の基本波成分又は基準基本波成分の実効値に対する,高調波含有量の実効値の比。

JIS C 60050-551551-20-13

3.3.27

次高調波比(

individual harmonic distortion

基本波実効値に対する

n

次高調波実効値の比。

3.3.28

高調波成分(

harmonic components

周期波形をフーリエ級数で表したときの,次数及び実効値で表される高調波の成分。

3.3.29

高調波含有量(

harmonic content

周期的に変化する量の高調波成分の和。

JIS C 60050-551551-20-12

注記

高調波含有量は,時間関数又は実効値で表してもよい。

3.3.30

過渡(

transient

二つの定常状態の間を,対象とする時間スケールに比べて短い時間間隔で変化する事象。

IEC 60050-351

:2006

351-24-07 修正)

3.3.31

整定時間(回復時間)(

recovery time

ステップ状の変動が発生したときから,出力量が安定化する定常状態精度内に回復するまでの時間。

3.3.32

停電補償時間(

stored energy time

指定した使用条件において,入力電源が停電し,エネルギー蓄積装置が満充電状態から放電を開始した

ときに,

UPS

が負荷に対して,少なくともその期間連続給電ができる時間。

注記

3.3.34

で規定する回復充電時間で充電した状態からの放電である。

3.3.33

放電終止電圧(

cut-off voltage

蓄電池の放電終止限界として指定された電圧。

3.3.34

回復充電時間(

restored energy time

蓄電池を指定条件で放電した後,

UPS

が通常運転状態で,蓄電池が停電補償時間を満足する充電状態に

回復するのに必要な最長の時間。

3.3.34A

フロート寿命(

float life time

UPS

の直流回路に常に接続し,ほぼ満充電で使用した状態での蓄電池の寿命。


16

C 4411-3

:2014

3.3.35

周囲温度(

ambient temperature

装置を用いている環境の空気又はその他の媒体の温度。

IEC 60050-826

:2004

826-10-03 修正)

3.4 

入力事項(

Input values

 

3.4.1

入力電圧許容範囲(

input voltage tolerance

通常運転状態における,許容される入力電圧の定常的な最大変動範囲。

3.4.2

入力周波数許容範囲(

input frequency tolerance

通常運転状態における,許容される入力周波数の定常的な最大変動範囲。

3.4.3

入力力率(

input power factor

定格入力電圧で,蓄電池が満充電の状態,かつ,定格出力容量で通常運転状態のときの,入力皮相電力

に対する入力有効電力の割合。

3.4.4

定格入力電流(

UPS rated input current

定格入出力条件で,エネルギー蓄積装置は満充電の状態,かつ,

UPS

が定格出力容量で通常運転状態の

入力電流。

3.4.5

最大入力電流(

UPS maximum input current

エネルギー蓄積装置が放電終止の状態で,定格負荷及び入力電圧変化の最悪条件での

UPS

の最大入力電

流。

3.4.6

入力突入電流(

UPS inrush current

通常条件で

UPS

を始動したときに入力に流れる瞬時最大電流。

3.4.7

入力電流ひずみ率(

input current distortion

通常運転状態における入力電流の最大総合高調波ひずみ率。

3.4.8

電源インピーダンス(

supply impedance

UPS

を切り離した状態で,

UPS

に接続する端子からみた交流入力電源のインピーダンス。

3.4.9

開放停電(

high impedance failure

入力電源の回路が開放されて起きる停電。

3.4.10

短絡停電(

low impedance failure

入力電源の回路が短絡されて起きる停電。

3.4.11

短絡容量,S

sc

short-circuit power


17

C 4411-3

:2014

系統の公称相間電圧

U

nominal

及び

PCC

における系統の電源インピーダンス

Z

から,次の式によって計算

する三相系統における値。

Z

U

S

2

nominal

sc

=

ここに,

Z

電源周波数における系統インピーダンス

注記

 PCC

は,共通結合点を示す。JIS C 60050-161 参照。

3.4.12

装置の定格皮相電力,S

equ

rated apparent power of the equipment

製造業者が指定する装置の部分の定格相電流

I

equ

,及び定格電圧

U

p

(単相)又は

U

i

(相間)から,次の

式によって計算する値。

a)

S

equ

U

p

I

equ

(単相装置,及び複合装置の単相部分)

b)

S

equ

= 3

U

i

I

equ

(平衡三相装置,及び複合装置の三相部分)

c)

S

equ

=3

U

p

I

equ max

(不平衡三相装置で

I

equ max

が三相のいずれかの最大値の場合)

電圧が範囲をもっている場合,

U

p

又は

U

i

は,公称電圧である(例えば,単相の場合,100 V 若しくは 200

V,又は三相の場合,線間電圧 200 V 若しくは 415 V)

3.4.13

短絡比,R

sce

(short-circuit ratio)

次によって決定する,UPS の交流入力電源に対するインピーダンスの比。

a)

R

sce

S

sc

/(3

S

equ

)(単相 UPS の場合)

b)

R

sce

S

sc

/

S

equ

(三相 UPS の場合)

3.5 

出力事項(Output values) 

3.5.1

出力電圧(output voltage)

特殊な負荷に対する指定がない限り,出力端子電圧の実効値。

3.5.2

出力電圧精度(output voltage tolerance)

UPS の通常運転状態及び蓄積エネルギー運転状態での,定常的な出力電圧の最大許容範囲。

注記  入力電圧変動がそのまま出力電圧変動として現れる方式の場合は,

“出力電圧変動範囲”と呼ぶ

こともある。また,購入者からの仕様による場合は,

“出力電圧許容範囲”と呼ぶこともある。

3.5.3

周期的出力電圧変動[periodic output voltage variation (modulation)]

出力基本周波数よりも低い周波数での,出力電圧振幅の周期的変動。

3.5.4

出力周波数精度(output frequency tolerance)

UPS の通常運転状態及び蓄積エネルギー運転状態での,出力周波数の定常的な最大許容範囲。

注記  入力周波数変動がそのまま出力周波数変動として現れる方式の場合は,“出力周波数変動範囲”

と呼ぶこともある。また,購入者からの仕様による場合は,

“出力周波数許容範囲”と呼ぶこと

もある。

3.5.5

出力電流(output current)


18

C 4411-3

:2014

特殊な負荷に対する指定がない限り,出力端子に流れる電流の実効値。

3.5.6

過負荷耐量(overload capability)

UPS の通常運転状態及び蓄積エネルギー運転状態で定格出力電圧の範囲を維持して,UPS から定格出力

電流を超えて一定時間流すことができる最大出力電流比。

注記  力率を指定してもよい。

3.5.7

出力有効電力(output active power)

出力端子における有効電力。

3.5.8

負荷分担[load sharing (between power sources)]

複数の電源から同一負荷への給電。

注記 1  負荷分担の例として,二つ以上の並列インバータから負荷へ供給する一つの並列母線がある。

注記 2  それぞれの電源の分担は,均等に割り当てる必要はない。

3.5.9

負荷力率(load power factor)

負荷に対して正弦波電圧を印加したときの,皮相電力に対する有効電力の割合。

注記  原則は基本波力率であるが,高調波を含んだ総合力率として製造業者から提示してもよい。

3.5.10

出力容量(output apparent power)

出力電圧実効値と出力電流実効値との積。

3.5.11

定格出力容量(rated output apparent power)

製造業者が指定した,連続して使用できる出力容量。

3.5.12

定格出力有効電力(rated output active power)

製造業者が指定した,出力有効電力。

3.5.13

切換時間(transfer time)

切換スイッチが切換動作を開始してから,出力量の切換えが完了するまでの時間。

注記 UPS の“システム切換時間”は,異常又は指定する条件の範囲外の事象が発生してから,出力

を切り換えるまでの時間である。この時間は,切換時間に UPS の出力異常を検知するまでの時

間を加えた値である。

3.5.14

不平衡負荷(unbalanced load)

相間で電流又は力率が異なる負荷。

3.5.15

負荷急変(step load)

負荷のステップ状の増加又は減少。


19

C 4411-3

:2014

3.5.16

正弦波出力電圧(sinusoidal output voltage)

低電圧電力系統において,高調波の両立性レベルに適合する出力電圧波形(5.2.1 

表 参照)。

3.5.17

非正弦波出力電圧(non-sinusoidal output voltage)

低電圧電力系統において,高調波の両立性レベルに適合しない出力電圧波形(5.2.1 

表 参照)。

3.5.18

電圧不平衡(voltage unbalance, voltage imbalance)

三相交流において,線間電圧の実効値,又は隣り合う線間の位相角の全てが等しくない状態。

JIS C 60050-161161-08-09

3.5.19

不平衡比(unbalance ratio)

三相交流において,電流又は電圧の基本波実効値の三相間算術平均値に対する,最大値と最小値との差

の割合。

注記  不平衡は,不平衡比(この規格で規定)又は不平衡率によって表すことがある。より多くの指

針は,IEC 60146-2 参照。

3.5.19A

不平衡率

三相交流において,電圧又は電流の基本波正相成分に対する基本波逆相成分の割合。

環境条件 

4.1 

概要 

この規格に適合する UPS は,汚損度 2 の環境(ただし,結露なし。

,及びこの箇条で規定する条件に耐

えなければならない。ただし,製造業者・供給者と購入者との間で別の数値で合意された場合を除く。

注記  汚損度は,環境に関する特性である。JIS C 60664-1 で規定する汚損度の説明を次に示す。

−  汚損度 1:どのような汚損も発生しないか又は乾燥状態で非導電牲の汚損だけを発生する。

−  汚損度 2:非導電性の汚損は発生するが,たまたま結露によって一時的に導電性が引き起

こされることが予想される。

−  汚損度 3:導電性の汚損が発生する,又は予想される結露のために導電性となる乾燥した

非導電性の汚損が発生する。

輸送,保管及び運転時の通常状態(又は合意し指定した特殊状態)は,重要となる。ただし,部品の期

待寿命,特にエネルギー蓄積装置の寿命及び/又はその停電補償時間は,UPS の実際の状態に依存する。

寿命の詳細については,UPS 製造業者に確認する。例えば,蓄電池のようなエネルギー蓄積装置を UPS

とは別に購入する場合,蓄電池製造業者に確認する。

例えば,再充電を必要とする内蔵蓄電池の保管期間制限などの追加条件は,UPS 製造業者が明示してい

る場合もある。

4.2 

通常状態 

4.2.1 

運転 

4.2.1.1 

周囲温度及び相対湿度 

この規格で規定する UPS は,次の環境の範囲で定格運転ができなければならない。


20

C 4411-3

:2014

−  周囲温度:0  ℃∼+40  ℃

−  相対湿度:20 %∼80 %(結露なし)

屋内事務所での使用を意図する UPS の場合,周囲温度の最小範囲は,+10  ℃∼+35  ℃とする。

4.2.1.2 

標高 

この規格で規定する UPS は,標高 1 000 m 以下において定格状態で運転できなければならない。

1 000 m を超える特定の標高で運転することについて,製造業者又は供給者と購入者とで合意がある場

合は,標高に関して,製造業者は次の条件を明示しなければならない。

−  通常条件の定格出力容量と異なる場合,その定格出力容量

−  必要な場合,UPS が過電圧カテゴリ II を維持するための IEC 62040-1 で規定する条件

注記 1  過電圧カテゴリは,JIS C 60664-1 で規定している。

注記 2  表 は,指針を示す。表 は,要求によって標高 1 000 m を超えて用いる場合に必要な容量

低減の例である。

表 1−標高 1 000 m を超えて用いる場合の低減係数

標高

低減係数

m

自然空冷

強制空冷

1 000

1.000

1.000

1 200

0.994

0.990

1 500

0.985

0.975

2 000

0.970

0.950

2 500

0.955

0.925

3 000

0.940

0.900

3 500

0.925

0.875

3 600

0.922

0.870

4 000

0.910

0.850

4 200

0.904

0.840

4 500

0.895

0.825

5 000

0.880

0.800

注記 1  この表は,乾式配電用及び電力用配電変圧器に関する

ANSI C57.96-1999

から転記している。

注記 2  記載がない標高については,補間値を用いてもよい。

4.2.2 

保管及び輸送 

4.2.2.1 

周囲温度及び相対湿度 

この規格に適合する UPS は,次の条件の範囲内で,建物内で保管,又は空路,海路若しくは陸路によっ

て輸送できなければならない。

−  温度  −25  ℃∼+55  ℃

−  相対湿度  20 %∼95 %(結露なし)

結露がある周囲環境用に設計されていないこん包は,適切な警告ラベルによってそのことを表示しなけ

ればならない。

注記  蓄電池を内蔵している場合,蓄電池の寿命に影響するため,高温又は低温の期間が制限される

ことがある。蓄電池製造業者の輸送及び保管取扱説明を確認することが望ましい。

4.2.2.2 

標高 

UPS 製造業者が明示しない場合,UPS は,海抜 1 000 m 以下の標高,又は同等の気圧の環境で保管でき


21

C 4411-3

:2014

なければならない。

4.3 

特殊状態 

4.3.1 

概要 

この箇条は,特殊な設計及び/又は特殊な保護が必要となる可能性がある,製造業者と購入者との協定

が必要な環境について規定する。購入者は,4.2 で規定する通常状態から変更する要求事項を明示しなけれ

ばならない。

4.3.2 

動作 

通常の環境と異なる,明示する必要がある特殊な環境条件を次に示す。

−  汚損度 2 を超える汚損度(4.1 参照)

−  4.2 の規定の範囲外の温度及び相対湿度

−  4.2 の規定を超える標高

−  異常な振動,衝撃及び傾き

−  地震加速度

注記  JIS C 60068-3-3 参照

−  JIS C 4411-2 で規定する電磁イミュニティを超える電磁妨害

−  自然界に存在するレベルを超える放射線

−  湿気,蒸気,菌類,虫,害虫のじんあい,研磨によるじんあい,腐食性ガス,塩分を含んだ大気又は

汚染された冷却剤,有害ガス,じんあい又はガスの爆発性混合物,換気の制限(UPS 及び/又は蓄電

池)

,周囲からの熱の放射又は伝導

4.3.3 

保管及び輸送 

電子機器及び蓄電池に適用する通常の環境と異なる特殊な保管及び輸送条件を次に示す。

−  4.2 の規定の範囲外の温度及び相対湿度

−  4.2 の規定を超える標高

−  異常な振動,衝撃,傾き及び地震加速度

−  特殊な輸送,及び装置の取扱いに関する要求事項

電気的使用条件,性能及び指定値 

5.1 

概要 

5.1.1 UPS

の構成 

UPS の製造業者又は供給者は,次のことを含めた UPS の構成を指定及び記載する。

− UPS ユニットの数量及び接続形態

−  冗長構成(該当する場合)

−  接続,切離し,切換え,バイパス又は絶縁のために必要な主な UPS スイッチ

−  IEC 62040-1 に従った操作者アクセスエリア又はアクセス制限場所

注記 1  操作者アクセスエリア及びアクセス制限場所の定義については,JIS C 6950-1 参照。

注記 2  指定及びその記載は,附属書 A∼附属書 において,適用する箇条及び図に明記するか,又

は技術データシートに明記してもよい。

附属書 は,ガイダンスとしての技術データシート

を表す。この技術データシートは,取扱説明書に記載してもよい。

5.1.2 

表示及び取扱説明 

この規格で規定する UPS は,設置及び運転並びに操作及び表示について,適切な取扱説明を示さなけれ


22

C 4411-3

:2014

ばならない。最小限として,表示及び取扱説明は,IEC 62040-1 の 4.7 の詳細要求事項に従うことが望まし

い。

5.1.3 

安全 

感電を含む潜在的な危険,エネルギーに関連する危険,火及び熱に関連する危険,機械的危険,ふく(輻)

射並びに化学的危険から,使用者,操作者及びサービス従事者を保護する目的として,この規格に規定す

る UPS は,IEC 62040-1 に規定する UPS の安全要求を満足することが望ましい。

5.1.4 

電磁両立性 

この規格に適合する UPS は,JIS C 4411-2 の電磁妨害及びイミュニティ要求事項を満足しなければなら

ない。

5.2 UPS

入力仕様 

5.2.1 

通常使用条件 

この規格に適合する UPS は,公共低電圧電力系統に適合し,かつ,次に示す特性をもった交流入力電源

に接続したときに,通常運転状態を継続する能力をもたなければならない。

a)

定格電圧

b)

電圧変動(実効値)

:定格電圧の±10 %

c)

定格周波数

d)

周波数変動:定格周波数の±2 %

e)

三相入力で電圧不平衡率が 5 %以内

f)

入力電圧総合高調波ひずみ率が 8 %以下。ただし,各次高調波電圧は,公共低電圧電力系統に関する

IEC 61000-2-2

に規定する値以下とする(

注記 参照)。

g)

過渡電圧,重畳される高周波電圧,及び JIS C 4411-2 に規定の電磁妨害レベル範囲内の雷,又は容量

性若しくは誘導性の開閉動作に起因する電気的雑音

注記 1  周波数の低下及び入力電圧の上昇は,同時には起こらないと仮定する。また,その反対も同

様とする。

注記 2  バイパスを用いる場合には,その入力は,負荷の許容範囲以内であることが望ましい。

注記 3  上記の限度値は,公共低電圧電力系統に適用する。工業用での適用,又は分散形電源用とし

て設計した UPS は,より厳しい条件に適合することが要求される場合がある。このような場

合,購入者は,条件を明確にすることが望ましい。情報がない場合には,製造業者又は供給

者は,その経験によって,意図した設置に対する設計の適合を図ってもよい。

注記 4  公共低電圧電力系統における各次高調波電圧の両立性レベルは,IEC 61000-2-2 で規定してい

る。

表 は,その両立性レベルを規定している IEC 61000-2-2 から抜粋したものである(基

本波電圧の実効値に対する,各次高調波電圧の実効値を百分率で表示)


23

C 4411-3

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表 2−低電圧電力系統における各次高調波電圧の両立性レベル

奇数次高調波

3 の非倍数

奇数次高調波

3 の倍数

a)

偶数次高調波

高調波次数

高調波電圧

%

高調波次数

高調波電圧

%

高調波次数

高調波電圧

%

5 6 3 5 2 2 
7 5 9 1.5

4 1

11 3.5

15 0.3

6 0.5

13 3

21 0.2

8 0.5

17≦n<49 2.27×(17/n)−0.27 21≦n<45 0.2

10≦n<50 0.25×(10/n)+0.25

注記  この表の全高調波レベルは,同時に発生することを考慮していない。 

a)

  3 の倍数の奇数次高調波のレベルは,零相に適用する。また,中性相がない,又は相と大地とを接続す

る負荷がない三相系統では,系統の不平衡によっては,3 次及び 9 次高調波の値は,この表の両立性レ
ベルより大幅に低くなることがある。

5.2.2 

製造業者が指定する特性 

製造業者は,実際の入力及び適用できる入力特性を指定する。5.2.1 に加え,次の特性を指定する。

a)

相数

b)

中性点条件

c)

定格電流

d)

定格電流における力率

e)

突入電流特性

f)

最大連続入力電流[例えば,蓄電池の充電,入力電圧変動(

例  ±10 %の電圧変動),連続的な許容

範囲内の過負荷などの最悪の条件]

g)

過負荷電流(適用可能な場合には,電流−時間特性)

h)

電流の総合高調波ひずみ率

i)

JIS C 61000-3-2

(UPS が 20 A 以下)の適用。JIS C 61000-3-2 を適用しない場合は,電源電圧ひずみが

無視できる場合に,定格入力電流の条件で測定又は計算する各次高調波電流のレベル(40 次以下)を

申告する。

j)

接地漏れ電流特性(3.5 mA を超える場合)

k)

交流配電系統の種類(例えば,JIS C 60364-1 で規定する TN,TT,IT)

注記  これらの指定は,技術データシートに記載するか,又は取扱説明書に記載してもよい。附属書

D

にガイダンスとしての技術データシートを示す。

5.2.3 

購入者の指定による特性及び条件 

製造業者が指定したものより厳しい条件及び特性がある場合,購入者は,それを全て明らかにしなけれ

ばならない。

さらに,国家及び民間の配線規格,又は次のような特別な使用条件から必要とされる特殊な条件がある

場合,購入者は,それを明らかにしなければならない。

a) UPS

接続予定箇所が IEC 61000-2-2 の両立性レベルの 75 %を超過する場合,UPS 接続前の高調波電圧

ひずみ率。5.2.1 の UPS 入力仕様の

注記 を参照。

b) UPS

入力電源の保護装置の特性との協調に関する要求事項

c)

交流入力電源から UPS の全ての電極を分離するための要求事項


24

C 4411-3

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d)

非常用発電機の特性

注記  IEC 60034-22 は,内燃機関駆動発電装置の特性に関して参考になる。

これらの仕様を満たすために,特別な設計及び/又は保護機能を要求してもよい。

5.3 UPS

出力仕様 

5.3.1 UPS

の負荷給電条件 

5.2.1

の入力条件を満たすか,又はエネルギー蓄積装置が利用可能な状態において,この規格で規定する

UPS は,公共低電圧電力系統に接続し,製造業者が指定する UPS の出力特性に合致する負荷(単相又は三

相)に対し,供給が可能でなければならない。

5.3.2 

製造業者が指定する特性 

製造業者は,次の項目を含む,実際の出力及び適用可能な出力特性を指定しなければならない。

a)

性能分類(5.3.4 に従った V_  _  _)

b)

定格電圧及び出力電圧精度

c)

定格周波数及び非同期時周波数精度

d) UPS

のインバータがバイパスに同期できる最大周波数範囲,及びインバータとバイパスとの間の最大

電圧位相差

e)

同期中の周波数変化率(応答速度)

f)

相数

g)

中性線の有無

h)

交流配電系統の種類(例えば,JIS C 60364-1 で規定する TN,TT,IT)

i)

定常状態における定格線形負荷運転時,及び定常状態における

附属書 で規定の定格基準非線形負荷

運転時での,通常運転状態及び蓄積エネルギー運転状態の電圧の総合高調波ひずみ率

j)

線形負荷及び非線形負荷(

附属書 参照)を急変させたときの出力電圧過渡変動(実効値,時間積)

及び回復時間

k)

定格有効出力電力[ワット(W)

,定格皮相出力電力[ボルトアンペア(VA)

]及び定格電流

1)

l)

過負荷耐量

注記 1  特に指定がない限り,エネルギー蓄積装置は,浮動充電状態とする。

m) UPS

出力電圧が負荷によって維持できなくなったとき,UPS から供給される定格出力電流に対する電

流制限比によって表す,一定時間の限流特性

n)

障害遮断能力:障害が生じた部分の負荷を除去できる能力。保護装置の最大定格として表す

1)

o)

定格負荷力率

1)

p)

負荷力率の許容範囲(cos

φ

q) 100

%不平衡負荷時の電圧不平衡比,及び線間電圧又は相電圧間の位相角偏差(三相だけ)

r) 25

%,50 %,75 %及び 100 %基準試験負荷における UPS 効率(附属書 参照)

注記 2  これらの指定は,技術データシートに記載するか,又は取扱説明書に記載してもよい。附属

書 に,ガイダンスとして技術データシートを示す。

注記 3  異常状態(例えば,非同期状態での UPS からバイパスの切換時間)における特殊な性能特性

を指定してもよい。

1)

  パイパス切換スイッチについても,単一又は並列 UPS にある場合,指定する必要がある。

5.3.3 

購入者の指定による特性及び条件 

製造業者が指定したものより厳しい条件及び特性がある場合,購入者は,それを全て明らかにしなけれ


25

C 4411-3

:2014

ばならない。

さらに,国家及び民間の配線規格,又は次のような特別な使用条件から必要とされる特殊な条件がある

場合,購入者は,それを明らかにしなければならない。

a)

負荷が JIS C 61000-3-2 に適合していない場合,発生する高調波電流(特に偶数次高調波)

b)

負荷電流に直流が含まれる場合(例えば,半波整流の電流)

c)

必要な場合,出力中性相の単独接地

d)

負荷分配設備

e)

負荷から UPS の電極を全て分離するための要求事項

f) UPS

負荷の保護装置の特性との協調の必要性

g)

拡張又は増設計画についての必要性

h)

非常用発電機特性

i)

機能可用性(

附属書 参照)及び冗長の度合い(附属書 参照)

j)

出力過電圧保護

5.3.4 

性能の分類 

製造業者は,次の記号によってこの規格に従う UPS を分類しなければならない。

AAA BB CCC

AAA は入力依存性,BB は電圧波形の特性,CCC は出力過渡特性を表し,それぞれ次のとおり表示する。

a)  AAA

入力依存性  通常運転状態の運転において,負荷への電力品質が交流入力電源の品質にどの程

度まで依存するかを記載する。

注記 1  この分類は,性能に基づくものであり,この分類への適合を達成するための手段として,

特定の技術又は回路構成を除外してはならない。

1)

VFD” VFD に分類される UPS は,停電から負荷を保護する。

VFD UPS の出力は,交流入力電圧及び周波数の変化に依存する。タップ付き変圧器のような電圧

補正機能はない。

6.2.2.7

の試験を行い,最小要求事項として,入力停電時に,UPS が通常運転状態から蓄積エネル

ギー運転状態へ切り換わることによって,VFD 分類への適合を実証する。

注記 2 VFD は,一般的には常時商用給電方式が相当する。

2)

VI” VI に分類される UPS は,VFD の要求事項に加え,更に次の入力電圧条件から負荷を保護す

る。

−  入力不足電圧の継続

−  入力過電圧の継続

入力電圧より狭い出力電圧許容範囲は,製造業者が指定する。VI UPS の出力は,交流入力周波数

に依存するが,出力電圧は,

(能動及び/又は受動回路による電圧補正機能を用意して)規定する電

圧許容範囲内にしなければならない。

6.4.1.1

の試験を行い,UPS の出力電圧の最小値が指定する範囲内であることを観測すること,か

つ,入力電圧が入力電圧範囲の最大及び最小値で(1 分間以上)継続しても UPS が通常運転を継続

することによって,VI 分類への適合を実証する。

注記 3 VI は,一般的にはラインインタラクティブ方式が相当する。

3)

VFI

  VFI に分類される UPS は,

5.2

で規定する入力電圧及び周波数変動範囲の中で変動しても,

蓄積エネルギー運転することなしに,5.2 の規定内の変動から負荷を保護する。


26

C 4411-3

:2014

6.4.1.1

及び 6.4.1.2 の試験を行い,入力電圧及び周波数が入力電圧及び周波数変動範囲の中で変動

しても,出力電圧及び周波数が指定する出力精度内であることを観測することによって,VFI 分類

への適合を実証する。

注記 4 VFI は,一般的には常時インバータ給電方式が相当する。

b)  BB

電圧波形の特性  “通常運転又はバイパス運転(最初の文字)”及び“蓄積エネルギー運転(2 番

目の文字)

”における定常状態の出力電圧波形について記載する。

1)

S

出力電圧波形が正弦波状  全ての線形及び非線形負荷条件下において,総合高調波ひずみ率

が 8 %以下,かつ,各次高調波ひずみ率が

表 の限度値以下であるもの。

2)

X

出力電圧波形が正弦波状又は非正弦波状  全ての線形負荷条件下において“S”仕様を満た

し,かつ,基準非線形負荷条件下において“S”仕様を満たさないもの。

3)

Y

出力電圧波形が非正弦波状  基準線形負荷条件下において“S”仕様を満たさないもの。

非正弦波状の電圧波形は,次による。

−  最大ピーク電圧

U

p

が,定格出力電圧に 2 を乗じた値以下

−  立上り及び立下りの傾き d

u

/d

t

が,10 V/μs 以下

代表的な非正弦波状の電圧波形を

図 に示す。

図 1−非正弦波出力電圧波形の例

6.4.2.1

6.4.2.46.4.3.1 及び 6.4.3.2 に規定する適切な定常状態の電気的な形式試験を行い,得られ

た試験結果から電圧波形特性 S,X 又は Y 特性の分類を確認する。

注記 5  スイッチング電源のように,限られた時間内であれば,非正弦波状電圧波形を許容する場

合がある。この時間は,停電補償時間(一般に,5∼30 分間)であるが,問題ないかを負

荷機器の製造業者に確認することが望ましい。

c)

CCC

出力過渡特性  次のものが引き起こす電圧変動について記載する。

−  運転状態の変化(最初の文字)


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−  線形負荷急変特性(2 番目の文字)

−  非線形負荷急変特性(3 番目の文字)

特性は,次の“1”

“2”又は“3”のいずれかの形態に分類する。

−  “1”の性能は,電源異常に敏感で重要な負荷に要求される。

UPS の出力電圧は,図 のカーブ 1 の限度値以内とする。

−  “2”の性能は,ほとんどのタイプの重要負荷に対して許容される。

UPS の出力電圧は,図 のカーブ 2 の限度値以内とする。

−  “3”の性能は,汎用的な IT 負荷(例えばスイッチング電源)に対して許容される。

UPS の出力電圧は,図 のカーブ 3 の限度値以内とする。

定常値

過渡時間(ms)

図 2−カーブ 1:出力過渡特性の分類 1

過電圧過渡限度値

不足電圧過渡限度値

電圧(%)


28

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定常値

過渡時間(ms)

図 3−カーブ 2:出力過渡特性の分類 2

定常値

過渡時間(ms)

図 4−カーブ 3:出力過渡特性の分類 3

6.4.2.11

及び 6.4.3.3 に規定する電気的な形式試験を行い,得られた試験結果からカーブ 1,2 又は 3

の出力過渡特性の分類を確認する。

注記 6  性能によって UPS を分類する目的は,全ての UPS 製造業者又は供給者のデータを評価す

るときの共通指標とすることである。購入者は,これによって,同様の電力定格の UPS に

ついて,同じ測定条件下で異なる製造業者の製品を比較できる。

注記 7 UPS 製造業者のデータが,実際に用いる標準的な負荷を想定した標準の模擬負荷で測定し

過電圧過渡限度値

不足電圧過渡限度値

電圧(%)

過電圧過渡限度値

不足電圧過渡限度値

電圧(%)


29

C 4411-3

:2014

たものであることを,購入者は,念頭におく必要がある。

注記 8  個々の負荷の定格,運転手順,及び始動電流が規定する試験条件と異なる場合があるため,

実際の負荷では,過渡特性が違う結果になることがある。

注記 9  事務所環境で,1 本のコードだけで接続して,卓上又は床置きで使用者が安全に設置でき

るように設計した UPS で,かつ,製造業者への照会なしに第三者によって販売される UPS

は,使用者への取扱説明に製造業者がその限度値を指定していない限り,定格以内で,か

つ,公共の低圧交流電源への接続に適合する全ての負荷で使用できることが望ましい。

注記 10  非線形負荷の急変試験については,6.4.3.3.3 及び 6.4.3.3.4 に規定している。

注記 11  測定方法については,附属書 に示す。

注記 12  適用可能な UPS の回路構成の例を附属書 に示す。

5.4 

蓄積エネルギー装置の仕様 

5.4.1 

概要 

この箇条は,二次電池の詳細について規定する。二次電池は,交流入力電源が利用できない場合に使用

する蓄積エネルギーを供給するために用いる,現在最も一般的な技術である。また,他の技術(例えば,

フライホイール装置)が,蓄電池と同様の用途に使える場合がある。そのような技術は,主に蓄電池を使

用する UPS と遜色がない特性をもつことがある。これを考慮して,製造業者又は供給者と購入者との間の

同意を条件としたうえで,他の蓄積エネルギー技術にこの規定を利用できる。

5.4.2 

蓄電池 

5.4.2.1 

全ての蓄電池に関する要求事項 

この規格に適合する UPS のエネルギー蓄積装置として使用する蓄電池は,設置場所,換気,表示及び蓄

電池の保護に関して IEC 62040-1 の要求事項に適合することが望ましい。

5.4.2.2 

製造業者の指定による特性 

製造業者は,次の蓄電池特性を指定しなければならない[例えば,取扱説明書及び UPS 技術データシー

ト(D.6 参照)で指定する]

a)

フロート寿命

b)

個数又はセル数,及び並列数

c)

全蓄電池の合計の公称電圧

d)

蓄電池形式(ベント形又は制御弁式鉛蓄電池,ニッケルカドミウム蓄電池など)

e)

全蓄電池の合計の定格容量

f)

停電補償時間(6.4.4.1 参照)

g)

回復充電時間

h)

基準周囲温度

i)

蓄電池が別置きの場合,直流リンクの接地条件,又は入力及び/若しくは出力と直流リンクとの絶縁

状態

j) UPS

が通常運転状態の場合のリプル電流実効値(10 時間率容量の 5 %を超える場合)

別置きの蓄電池を供給者が提供しても,配線及び/又は蓄電池保護を担当しない場合は,次の特性を追

加指定しなければならない。

k)

蓄積エネルギー運転状態の最大放電電流

l)

直流短絡電流

m)

配線の電圧降下に対する注意事項


30

C 4411-3

:2014

n)

蓄電池保護に対する要求事項

製造業者又は供給者は,購入者から要求があった場合,次の追加情報を提供しなければならない。

o)

充電方法(すなわち,定電圧充電,定電流充電,均等充電,及び定電流−定電圧充電)

p)

充電電圧及び許容範囲

q)

放電終止電圧

r)

充電電流の制限値又は制限範囲

5.4.2.3 

購入者の指定による特性及び条件 

購入者は,5.4.2.1 及び 5.4.2.2 にあるリストよりも厳しいか,又は追加の要求事項・特性・条件を明確に

しなければならない。これには,国家規制によって要求される特定の条件,及び第三者が蓄電池を供給す

る場合も含めて,厳しい又は特殊な条件を含む。

注記  国家規制は,最小停電補償時間を指定し,かつ,使用する蓄積エネルギーの形式を定義してい

ることがある。

5.5 UPS

スイッチ仕様 

UPS の構成要素である UPS スイッチは,箇条 で規定する電気的使用条件及び性能要求事項を適用する

ため,個々に指定する必要はない。

UPS とは別々に提供され,かつ,UPS とともに動作するスイッチは,適用可能な電気的使用条件及び

UPS の性能要求事項と両立しなければならない。また,そのスイッチの規格に適合した仕様でなければな

らない。

適用する特定のスイッチの規格の例を,次に示す。

−  静止形電源切換装置(STS)

IEC 62310-3

−  自動電源切換装置(ATS)

IEC 60947-6-1

−  手動の分離スイッチ,タイスイッチ及び切換スイッチ:JIS C 8201-3

5.6 

通信回路 

製造業者は,IT 機器(例えば,プログラマブルコントローラ,LAN 又は通信設備)に接続する場合,

UPS の構成要素とみなされる通信及び信号回路の使用法及び据付に関する適切な説明書を提供しなければ

ならない。

6 UPS

の試験 

6.1 

概要 

6.1.1 

試験場所,計測器及び負荷 

6.1.1.1 

試験場所 

UPS の試験は,一般に,製造業者の構内において表 に従って実施する。

試験は,完成品の UPS,又は UPS 機能ユニット若しくは部分組立品で実施してもよい。

UPS の試験では,製造業者の構内で利用できない設備,及び/又は特殊な電源の範ちゅうに入り,経済

的に妥当でない設備が必要となる場合がある。その場合,製造業者は,次のいずれかを選択してもよい。

a)

製造業者に代わって第三者機関が準拠した試験を行う。第三者機関は,関連する箇条に従った試験を

行わなければならない。

b)

計算,経験,及び/又は同様の条件での同様な設計若しくは組立品の試験から,規格に従った設計が

なされているという技術文書によって説明できなければならない。技術文書は,関連する箇条に従っ

て設計していることを示さなければならない。


31

C 4411-3

:2014

c)

購入者との合意を条件として,該当試験を現地で実施する(6.3 参照)

出荷前に全てを試験できない大形 UPS 及び/又は複雑な構成の UPS では,様々な UPS 機能ユニット又

は部分組立品は,別々に試験してもよい。その必要がある場合,6.6 の UPS 機能ユニット試験を適用し,

製造業者又は供給者と購入者とで,最終現地試験の条件に合意することが望ましい。製造業者は,この詳

細について,推奨する内容を示すことが望ましい。

6.1.1.2 

計測器 

電気量の計測器は,周波数帯域が十分に広いものを用い,高調波を含む波形でも実効値を正確に測定で

きるようにする。どの種類の計測器を用いた場合でも,計測器は,測定対象に応じて指定された精度で測

定できるものを用い,適用規格に従って定期的に校正しなければならない。計測器の選定の手引きは,IEC 

61000-4-30

を参照。

6.1.1.3 

試験負荷 

負荷試験は,代表的な実際の負荷条件を模擬する負荷を UPS 出力に接続するか,又は可能な場合には実

際の負荷を接続することで,関連する箇条の規定によって行う。

ルーチン試験で用いる負荷は,関連する箇条で規定していない場合,基準試験負荷で行う。

線形負荷試験は,関連する箇条で規定していない場合,基準線形負荷で行う。

非線形負荷試験は,関連する箇条で規定していない場合,基準非線形負荷で行う。並列運転する大形 UPS

は,各 UPS ユニットを個別に試験することによって,負荷試験を行ってもよい。

注記  特別な場合,製造業者又は供給者と購入者との間の合意によって,現地で用いる実際の負荷を

含めた,特別な負荷を用いることができる。

6.1.2 

ルーチン試験 

ルーチン試験は,この規格に適合していることを確認するためにそれぞれの UPS で行う。一般に,ルー

チン試験は,出荷前に製造業者の構内で行う。ルーチン試験の項目を

表 に,また,詳細を 6.2 に示す。

ルーチン試験以外の特性試験は,製造業者と購入者との間の合意による。

6.1.3 

現地試験 

この規格で対象とする UPS は,蓄電池を内蔵した小形の可搬形 UPS から,現地で最終組立て及び配線

を行うため,UPS 機能ユニットに分けて出荷される複数のモジュールで構成する大形 UPS まで含む。その

ような大形 UPS は,現地で完成させるため,最終性能試験を要求される場合がある。更なる詳細は,6.3

を参照。

6.1.4 

立会試験 

製造業者が実施したルーチン試験に加えて,購入者は,

表 からの選択項目及び/又は他の項目の立会

試験を要求する場合がある。

立会試験は,製造業者と購入者との間の合意による。

注記  購入者は,製造業者の品質保証状態を考慮に入れながら,立会試験の必要性を検討することが

望ましい。

6.1.5 

形式試験 

形式試験は,同一形式の UPS に実施しなければならない。形式試験は,関連する品質規格に基づき,か

つ,6.2 のルーチン試験に合格した後に出荷する同一製品が,全ての仕様を満たしていることを保証するた

めに行う。形式試験に使用する UPS を,購入者に提供する必要はない。形式試験の項目を

表 に,また,

詳細を 6.4 及び 6.5 に示す。

注記  継続して生産する UPS は,製品品質を維持していることを検証するために,製造サンプルに対


32

C 4411-3

:2014

して指定された間隔で,何度かの形式試験を繰り返して行ってもよい。

6.1.6 

試験一覧 

試験は,

表 に従って行う。

表 3UPS 試験一覧表

試験項目

ルーチン

試験

形式

試験

箇条

番号

ケーブル及び相互接続の確認

6.2.2.2 

制御装置

6.2.2.3 a)

保護装置

6.2.2.3 b)

附属装置

6.2.2.3 c)

管理,監視及び外部信号装置

6.2.2.3 d)

蓄積エネルギー運転状態への自動切換及び通常運転状態への自動復帰

6.2.2.3 e)

バイパス運転状態又は分離状態への自動切換及び通常運転状態への復帰

6.2.2.3 f)

バイパス運転状態又は分離状態への手動切換及び通常運転状態への復帰

6.2.2.3 g)

無負荷試験

6.2.2.4 

全負荷試験

6.2.2.5 

同期試験

6.2.2.6 

交流入力停電試験

6.2.2.7 

交流入力復電試験

6.2.2.8 

並列冗長 UPS 模擬故障試験

6.4.2.12 

バイパス切換試験

6.2.2.9 

交流入力電源に

対する適合性

入力電圧許容範囲試験

6.4.1.1 

入力周波数許容範囲試験

6.4.1.2 

入力突入電流試験

6.4.1.3 

入力電流高調波ひずみ率

6.4.1.4 

入力力率測定

6.4.1.5 

効率測定

6.4.1.6 

予備発電機に対する適合性試験

6.4.1.9 

UPS 出力特性試
験−線形負荷

通常運転状態−無負荷

6.4.2.1 

通常運転状態−全負荷

6.4.2.2 

蓄積エネルギー運転状態−無負荷

6.4.2.3 

蓄積エネルギー運転状態−全負荷

6.4.2.4 

三相電圧不平衡試験

6.4.2.5 

出力の直流成分測定

6.4.2.6 

負荷分担試験

6.4.2.7 

出力過電圧試験

6.4.2.8 

周期的出力電圧変動試験(変調)

6.4.2.9 

過負荷−通常運転状態

6.4.2.10.1 

過負荷−蓄積エネルギー運転状態

6.4.2.10.2 

障害遮断能力試験−通常運転状態

6.4.2.10.3 

障害遮断能力試験−蓄積エネルギー運転状態

6.4.2.10.4 

過渡特性試験−通常運転状態から蓄積エネルギー運
転状態への切換え

6.4.2.11.1 

過渡特性試験−蓄積エネルギー運転状態から通常運
転状態への切換え

6.4.2.11.2 

過渡特性試験−通常運転状態からバイパス運転状態

への切換え−過負荷

6.4.2.11.3 


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表 3UPS 試験一覧表(続き)

試験項目

ルーチン

試験

形式 
試験

箇条 
番号

UPS 出力特性試
験−線形負荷

(続き)

過渡特性試験−負荷急変試験−通常運転状態

6.4.2.11.4 

過渡特性試験−負荷急変試験−蓄積エネルギー運転
状態

6.4.2.11.5 

UPS 出力特性試
験−非線形負荷

通常運転状態−全負荷

6.4.3.1 

蓄積エネルギー運転状態−全負荷

6.4.3.2 

過渡特性試験−通常運転状態から蓄積エネルギー運

転状態への切換え

6.4.3.3.1 

過渡特性試験−蓄積エネルギー運転状態から通常運
転状態への切換え

6.4.3.3.2 

過渡特性試験−負荷急変試験−通常運転状態

6.4.3.3.3 

過渡特性試験−負荷急変試験−蓄積エネルギー運転
状態

6.4.3.3.4 

停電補償時間及
び回復充電時間

試験

停電補償時間試験

6.4.4.1 

回復充電時間試験

6.4.4.2 

蓄電池のリプル電流の測定

6.4.4.3 

再始動試験

6.4.4.4 

形式試験手順

(環境及び輸送)

繰返し衝撃試験

6.5.2.1 

自然落下試験

6.5.2.2 

高温乾燥,高温加湿及び低温環境での保管条件試験

6.5.3 

高温乾燥,高温加湿及び低温環境での運転条件試験

6.5.4 

騒音試験

6.5.5 

電磁両立性

JIS C 4411-2

参照

6.2 

ルーチン試験手順 

6.2.1 

環境試験 

ルーチン試験では,行わない。

注記  環境形式試験は,6.5 を参照。

6.2.2 

電気的試験 

6.2.2.1 

絶縁及び耐電圧 

絶縁及び耐電圧は,この規格の適用範囲外であり,安全要求事項の対象である。

注記  絶縁及び耐電圧は,適用可能な UPS の安全認証で検証される。IEC 62040-1 の 8.2 を参照。

6.2.2.2 

ケーブル及び相互接続の確認 

製造業者の据付図及び配線図に基づき,次の UPS 接続を確認する。

−  全ての交流及び直流端子の交流入力電源,エネルギー蓄積装置(該当する場合)及び負荷への接続

−  必要な通信回路の接続

さらに,絶縁及び耐電圧試験時に施した一時的な試験接続は,通常状態に戻しておく。

6.2.2.3 

軽負荷及び機能試験 

軽負荷試験は,UPS が正しく接続され,全ての機能が正常に動作することを確認するために行う試験で

ある。

適用負荷は,実用的かつ経済的な理由から,定格値の数パーセント,例えば 10 %以下とする。次の動作

が正常であるか確認する。

a) UPS

を動作させるための全ての制御スイッチ及び他の手段


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b)

保護装置(IEC 60146-1-1 の 7.5.3 参照)

c)

接触器,ファン,コンセント,表示器,通信装置などの附属装置

d)

管理,監視及び外部信号装置(ある場合)

e)

停電及びその後の復電による,蓄積エネルギー運転状態への自動切換,及び通常運転状態への自動復

帰。

注記 1  この試験は,6.2.2.7 及び 6.2.2.8 の停電試験又は復電試験と一緒に行ってもよい。

f)

インバータ出力電圧の喪失によるバイパス運転状態への自動切換又は(該当する場合)交流出力から

のインバータ分離,及びその後の復電による通常運転状態への復帰。

注記 2  この試験は,6.2.2.9 及び 6.4.2.12 のバイパス試験又は並列試験と一緒に行ってもよい。

g)

適切なスイッチ操作及び/又は制御によるバイパス運転状態への手動切換又は交流出力からのインバ

ータ分離,及び(該当する場合)通常運転状態への復帰。

適合性は,UPS の制御,保護,監視,計測及び外部信号が期待どおりに機能しているか,並びに手動切

換及び自動切換時に負荷電圧が指定値内に入っているかで確認する。

6.2.2.4 

無負荷試験 

UPS の出力電圧は,UPS を公称入力電圧,公称入力周波数及び無負荷で運転したとき,指定値内でなけ

ればならない。

6.2.2.5 

全負荷試験 

UPS は,公称入力電圧及び公称入力周波数で基準試験負荷に電力を供給しながら運転しているとき,出

力電圧は規定値内に入っており,通常運転していなければならない。

並列接続の大形 UPS では,個々の UPS ユニットを別々に,又は全体として負荷試験を行ってもよい。

6.2.2.6 

同期試験 

この試験は,外部電源との同期が必要な場合に行う。試験は,通常運転中の軽負荷で行う。外部電源の

電圧及び周波数,例えばバイパスの電源は,試験場において一般的で,かつ,5.2.1 の特性内で安定してい

るものを用いる。

適合性は,定常状態で,インバータと外部電源との電圧波形の位相角が製造業者が指定する値以下であ

ることを確認する。

6.2.2.7 

交流入力停電試験 

この試験は,蓄電池又は同等な直流電源を用いて行う。入力停電は,実際の停電を想定して,交流入力

のできる限り上流側を遮断して停電させ,G.2(形式試験の場合は G.2 及び G.3)のように行うことが望ま

しい。

適合性は,交流入力停電に引き続き,UPS を蓄積エネルギー運転状態で運転して,出力電圧及び出力周

波数が 5.3.4 の定常状態での規定値内に入っていることによって確認する。

UPS は,運転中に 1 相の欠相で損傷してはならない(形式試験だけ)。

注記  この試験は,6.2.2.3 e)の軽負荷試験と一緒に行ってもよい。

6.2.2.8 

交流入力復電試験 

この試験は,交流入力電源を再投入して行うか,又は UPS 入力ラインを全て同時に投入することを模擬

して行う。この試験は,通常,蓄電池又は同等の直流電源を用いて行う。

ウォークイン機能がある場合は,この機能を含めて全ての整流器が正常に動作することを確認する。交

流出力電圧及び周波数も併せて測定する。

適合性は,交流入力復電に引き続き,UPS を通常運転状態で運転して,出力電圧及び出力周波数が 5.3.4


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の定常状態での規定値内に入っているか確認する。

UPS は,異常な相回転で復電しても損傷してはならない(形式試験だけ)。

注記 1  ウォークイン機能とは,UPS の始動時又は復電再始動時に指定した時間内に,ゆっくり交流

入力電流を増加させるように制御する機能をいう。ソフトスタート機能ともいう。

注記 2  この試験は,6.2.2.3 e)の軽負荷試験と一緒に行ってもよい。

6.2.2.9 

バイパス切換試験 

この試験は,バイパス機能,特に半導体スイッチを用いた UPS に適用する。

試験は,定格負荷を UPS の出力に接続して行う。模擬故障又は出力過負荷によって,負荷を,自動的に

バイパスに切り換える。次に,模擬故障又は出力過負荷を解除したとき,負荷が自動的に又は運転操作に

よって UPS に復帰することを確認する。

出力電圧過渡特性を測定し,製造業者の指定範囲内にあることを確認する。バイパスとインバータとの

間の位相角も,試験中確認する。

注記  この試験は,6.2.2.5 の全負荷試験と一緒に行ってもよい。

6.3 

現地試験手順 

現地で最終組立て及び配線を行うような,個々の機能ユニットに分割して出荷する UPS は,最終性能試

験を現地で実施する。現地試験は,一般に,製造業者に委任された手順で行う試験,及び出荷前に完了し

ていなかった

表 のルーチン試験に対して行う。

現地試験は,実運用時と同じような条件とし,現地の負荷を使って行う。負荷は,現地で組み立てた UPS

の連続定格負荷を超えてはならない。

試験は,関連試験項目で規定していない場合,3.3.5 で定義した基準試験負荷で行う。

注記 1  購入者は,製造業者との合意を条件として,購入契約で現地受入試験を取り決めてもよい。

注記 2  購入者は,経済的理由及び UPS に不必要な負担をかけないため,検証できなかった本質的特

性の検証だけに,現地試験を限定することが望ましい。

6.4 

形式試験方法(電気的) 

6.4.1 

交流入力電源に対する適合性 

交流入力電源は,UPS のための適切な電源特性[5.2.2 k)参照]として,次の特性をもたなければならな

い。

− UPS が定格出力電力での通常運転状態において,電圧波形を,IEC 61000-2-2 の規定内に維持する。

5.2.1

注記 参照。

− UPS の入力として規定した特性内で周波数及び電圧を可変させる(5.2.1 参照)

注記  周波数及び電圧を可変できる発電機がない場合は,代わりの試験方法でもよい。

6.4.1.1 

入力電圧許容範囲試験 

UPS は,通常運転状態とし,入力周波数を公称値に設定して,入力電圧を製造業者が指定した許容範囲

の最小値及び最大値に調整する。UPS は,指定許容範囲内では蓄電池を充電しながら通常運転状態を継続

しなければならない。

公称入力電圧,最小入力電圧及び最大入力電圧で,UPS の出力電圧を測定し,その変動を記録する。

UPS の設計仕様上,公称入力電圧の 10 %を超える範囲で通常運転状態から蓄電池運転状態に切り換える

場合,記録値は,運転状態切換え前の電圧とする。入力電圧は,回路を損傷させずに運転させるため,最

大定格入力電圧とする。


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6.4.1.2 

入力周波数許容範囲試験 

6.4.1.1

の入力電圧変化とともに,入力周波数を製造業者が指定した限度値に調整して,6.4.1.1 の試験を

行う(

注記参照)。UPS は,通常運転状態を継続しなければならない。

UPS の出力周波数が入力周波数と同期している場合は,入力周波数に最大応答速度で追従する間,イン

バータと入力の電圧波形との最大位相角とともに,同期範囲を確認する[5.3.2 d)及び 5.3.2 e)参照]

入力周波数範囲が上記の同期範囲を超える場合,UPS は,通常,非同期運転となる。このときの出力周

波数を記録する。

注記  周波数の降下時は,線間電圧は上昇しないと仮定している。また,電圧の上昇時は,周波数は

降下しないと仮定している。

6.4.1.3 

入力突入電流試験 

二つの突入電流試験を連続して行う。入力電圧断路後 5 分間以上経過してから,最初の試験を行う。

続いて入力電圧断とし,その後,次の試験を 1 秒間経過してから行う。1 秒間以上の時間遅れを必要と

する UPS の場合は,製造業者が指定する遅れ時間で試験を行う。この場合,取扱説明書で指定しなければ

ならない。

この試験では,入力フィルタの RFI(無線周波障害)コンデンサの充電に起因する 1 ms 以下の電流サー

ジを無視する。

交流入力電源は,短絡容量比

R

SCE

が 33 以上となる推定短絡電流をもつ電源を用いる。その結果,試験

結果が適切な計算によって補正される場合は,

R

SCE

が 33 未満で試験してもよい。

最大のピーク電流を決定するために,入力電圧の複数の位相で電源を投入する。

注記  この試験は,最大ピーク電流を得られるよう十分に繰り返して行うことが望ましい。そのピー

ク電流は,通常,UPS 入力に変圧器を含む場合には,入力電圧の零電圧点での位相の投入で得

られる。UPS 入力が,直接整流器・コンデンサ負荷の場合には,入力電圧のピーク部又はその

近くの位相での投入で,そのピーク電流が得られる。

6.4.1.4 

入力電流高調波ひずみ率 

入力電流の高調波ひずみ率は,基準試験負荷で測定する。

測定した UPS 入力電流の総合高調波ひずみ率が,製造業者が指定する値以内であることを確認する。

注記  製造業者が指定する限度値は,製造業者が用意した交流入力電源の最小短絡回路電源容量を考

慮し,JIS C 61000-3-2(UPS が 20 A 以下)によって規定した値を最低限満足することが望まし

い。

6.4.1.5 

入力力率測定 

入力力率は,基準試験負荷での通常運転状態とし,かつ,交流入力電源は定格状態で測定する。

測定した UPS 入力力率が,製造業者が指定する値以上であることを確認する。

6.4.1.6 

効率測定 

UPS 効率は,附属書 で規定する基準試験負荷の 25 %,50 %,75 %及び 100 %の負荷率で測定しなけれ

ばならない。

測定した効率値が,製造業者が指定する値以上であることを確認する。

注記  適用可能な最小効率値の検討には,附属書 を参照。

6.4.1.7 

バックフィード保護試験 

自動式のバックフィード保護は,安全要求事項の対象で,この規格の適用範囲外である。

注記  バックフィード保護は,適用可能な UPS の安全認証で検証される。IEC 62040-1 の附属書 


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参照。

6.4.1.8 

接地漏れ電流測定 

接地漏れ電流は,安全要求事項の対象であり,この規格の適用範囲外である。

注記  接地漏れ電流は,適用可能な UPS の安全認証で検証される。IEC 62040-1 の 8.1 を参照。

6.4.1.9 

予備発電機に対する適合性試験 

表 に規定する適用可能なルーチン試験を入力電源の供給源として予備発電機の出力で行う。予備発電

機の特性は,製造業者が指定する。

注記 1  この試験は,入力電圧及び周波数変動試験(6.4.1.1 及び 6.4.1.2)と一緒に行ってもよい。

注記 2  製造業者又は供給者と購入者との間の同意によって,現地試験を実施する場合がある。

注記 3  内燃機関による発電設備に関しては,IEC 60034-22 を参照。

6.4.1.10 

電磁両立性 

電磁両立性は,エミッション及びイミュニティ要求事項の対象であり,この規格の適用範囲外である。

注記  電磁両立性は,適用可能な UPS の EMC 認証で検証される。JIS C 4411-2 参照。

6.4.2 UPS

出力特性試験−線形負荷 

製造業者又は供給者が,UPS の出力に接続可能な負荷力率範囲を指定している場合,次の試験には,公

称力率での測定,及びその力率範囲の両端での測定を行う。

あらかじめ規定する試験要求事項がない限り,この試験は,基準線形負荷で行う。

6.4.2.1 

通常運転状態−無負荷 

無負荷,公称入力電圧及び公称周波数での通常運転状態で,出力電圧並びにその基本波及び高調波成分

を実効値で測定する。

6.4.2.2 

通常運転状態−全負荷 

UPS 出力に 100 %の基準試験負荷を接続する。

全負荷の定常状態において,出力電圧並びにその基本波及び高調波を測定する。無負荷及び全負荷時の

測定値から出力電圧変動率を計算する。

例外的に,通常運転状態の出力が,開閉装置だけによって入力電源と接続している UPS に関しては,高

調波の測定は,不要とする。

6.4.2.3 

蓄積エネルギー運転状態−無負荷 

無負荷での蓄積エネルギー運転状態で,出力電圧,その基本波及び高調波成分,並びに出力周波数を測

定する。

6.4.2.4 

蓄積エネルギー運転状態−全負荷 

UPS 出力に 100 %の基準試験負荷を接続する。蓄電池放電初期における定常状態で,出力電圧,その基

本波及び高調波成分,並びに出力周波数を測定する。無負荷及び全負荷時の測定値から出力電圧変動率を

計算する。

注記  この試験では,時間の経過による蓄積装置の電圧低下に起因する変化の影響を受けないような

測定が必要となる。蓄積装置の容量が 10 分間未満の場合,安定した測定のために UPS に蓄電

池又は外部電源を追加接続してもよい。

6.4.2.5 

三相電圧不平衡試験 

三相出力 UPS における出力電圧の不平衡を,平衡負荷及び不平衡負荷を加えた状態で確認する。不平衡

状態は,相間,又は中性線がある場合は相と中性相との間の 2 相間に公称定格電流の線形負荷を加え,そ

の他の相は,製造業者又は供給者が規定しない限り,無負荷とする。


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線間及び相と中性相との間(中性相がある場合)の出力電圧を測定する。電圧不平衡は,電圧不平衡比

又は電圧不平衡率のいずれかで表す。位相偏差は,線間及び相と中性相との間の電圧の値から計算によっ

て求める。

6.4.2.6 

出力の直流成分測定 

出力電圧の直流成分は,10 秒間の平均値が,実効値の 0.1 %より小さくなければならない。

6.4.2.7 

負荷分担試験 

2 台以上の UPS ユニットを並列で運転している場合,製造業者の仕様書,又は製造業者と購入者との間

の何らかの仕様上の合意に従って,負荷分担を測定しなければならない。

6.4.2.8 

出力過電圧試験 

出力過電圧に対する保護を確認する。

6.4.2.9 

周期的出力電圧変動試験(変調) 

購入者と製造業者との間の仕様上の合意を条件とし,この試験を指定した場合,異なる負荷及び運転状

態において電圧を記録することによって確認する。

試験中,UPS 出力電圧が,

図 2∼図 で示すカーブ 1,2 又は 3 の当該の限度値内でなければならない。

6.4.2.10 

過負荷及び障害遮断能力 

6.4.2.10.1 

過負荷−通常運転状態 

軽負荷で通常運転中に,製造業者が指定した全負荷定格を超える抵抗負荷を加える。製造業者が指定し

た時間及び条件範囲内で UPS の運転が継続することを確認する。

注記  製造業者が指定している場合,UPS は,運転状態をバイパス給電へ切り換えることがある。

UPS に損傷がなく,かつ,過熱表示を示してはならない。

6.4.2.10.2 

過負荷−蓄積エネルギー運転状態 

エネルギー蓄積装置を完全充電状態として,蓄積エネルギー運転で 6.4.2.10.1 の試験と同様に行う。UPS

が損傷せず,再始動時の機能が正常でなければならない。

6.4.2.10.3 

障害遮断能力試験−通常運転状態 

通常運転状態の下での 6.4.2.1 の試験,又は軽負荷で行う(6.2.2.3 参照)

。製造業者又は供給者が指定す

る UPS 出力障害遮断能力[5.3.2 n)参照]に準じた電流定格のヒューズ又は回路遮断器を介して短絡する。

製造業者又は供給者は,

静止形バイパス回路が障害遮断部分をもつかどうかを指定しなければならない。

製造業者又は供給者が特に指定しない限り,出力過渡特性は,この試験中,

図 2∼図 の限度値内でな

ければならない。

UPS が,複数の入力及び出力電圧の定格をもつ場合,短絡回路試験は,最も高い定格電圧で行う。

製造業者は,規格遵守のための現実的な状態を明記してよい。

注記 1  障害遮断能力試験は,短絡回路状態の UPS 出力特性を確認する。製造業者は,規格遵守のた

めの現実的な状態を明記してよい。代表的な状態は,UPS 出力と保護素子及び短絡回路との

間の最低限の配線接続インピーダンスを含んでもよい。

注記 2 UPS 短絡電流に関する安全要求事項は,IEC 62040-1 で規定している。

6.4.2.10.4 

障害遮断能力試験−蓄積エネルギー運転状態 

蓄積エネルギー運転状態で 6.4.2.10.3 の試験と同様に行う。ただし,UPS がこの運転状態で外部保護装

置と協調できないことを製造業者又は供給者が指定する場合を除く。

6.4.2.11 

過渡特性試験 

6.4.2.11.1 

通常運転状態から蓄積エネルギー運転状態への切換え 


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初めに,UPS を全負荷で通常運転状態としておき,入力電源を最低 1 秒間停電させる。ただし,単相入

力の場合は,次のそれぞれの時点で遮断を開始する。

a)

入力電圧が零を通る時点。

b)

入力電圧がピークとなる時点。

これらの各条件で,試験を最低 3 回繰り返し,再現性を確認する。

UPS の入出力波形を適切な記録装置で測定し,通常運転状態から蓄積エネルギー運転状態へ切り換わる

ときの出力電圧波形の過渡変動値を計算で求める。

6.4.2.11.2 

蓄積エネルギー運転状態から通常運転状態への切換え 

初めに,UPS を全負荷で蓄積エネルギー運転状態としておき,入力電源を任意の位相で投入し,蓄積エ

ネルギー運転状態から通常運転状態へ切り換わるときの出力変動を測定する。この試験は,一般に前の試

験(6.4.2.11.1)に引き続き行う。

同期運転方式の UPS では,通常運転状態に移行するまでの期間,入出力電圧波形を確認し,移行する時

点で入出力電圧波形間の位相角が,指定する限度値を超えていないことを確認する。

注記  この試験は,同期合わせに要する時間が試験時の条件によって変動するため,運転状態が移行

する時点まで待って,その時点で位相を測定できるようにする必要がある。UPS からの通信信

号又は電子回路内のトリガ信号を用いてもよい。それができないときは,同期するまでの期間

の入力電圧波形と出力電圧波形との波形を比較して測定してもよい。

6.4.2.11.3 

通常運転状態からバイパス運転状態への切換え−過負荷 

出力過負荷又はインバータ故障のとき,バイパス運転状態への自動切換機能をもつ UPS のバイパス運転

状態切換試験は,6.4.2.10.1 及び 6.4.2.10.2 の試験に引き続き,過負荷によるバイパス運転切換えを行う。

通常運転状態からバイパス運転状態への切換え,及びその逆の切換えを行い,過渡時の入出力電圧波形を

測定し,インバータ電圧が規定値内に入っていることを確認する。

バイパスの電圧又は周波数が許容範囲を外れているとき(確認時限中を除く。

)にバイパス運転状態に自

動切換えしないように設定してあることを製造業者が明示している場合は,バイパス運転に切り換わらな

いことを確認する。

6.4.2.11.4 

負荷急変試験−通常運転状態 

無負荷での通常運転状態で,20 %及び 80 %から成る 2 種類の負荷を用いて 100 %負荷の有効分に相当す

る負荷を加える。

UPS が 20 %負荷で運転中,出力電圧波形のピーク点で 80 %負荷を加え,適切な記録装置で負荷急増時

の出力電圧波形を記録する。

次に 80 %負荷を遮断して負荷を 20 %に急減する。負荷急減時の出力電圧波形を記録し,それぞれ出力

電圧波形の変動値が規定値以内に入っていることを確認する。

6.4.2.11.5 

負荷急変試験−蓄積エネルギー運転状態 

6.4.2.11.4

の試験を蓄積エネルギー運転状態においても同様に行う。

6.4.2.11.6 

試験方法−線形負荷 

UPS 出力電圧波形を観測し,電圧変化率及び整定時間を求める。

運転状態の切換試験

図 に示す試験回路を用い,関連する試験手順による要求事項の下で運転状態の切換試験を行う。運転

状態が切り換わる間,出力電圧の変化を観測し,

図 2∼図 のカーブ 1,2 又は 3 の限度値内であることを

確認する。


40

C 4411-3

:2014

負荷急変試験

図 に示す試験回路を用い,関連する試験手順による要求事項の下で規定する線形負荷急変試験を行う。

電圧偏差及び変動時間を観測し,

図 2∼図 のカーブ 1,2 又は 3 の限度値内であることを確認する。

図 5−線形負荷試験方法

6.4.2.12 

並列冗長 UPS 模擬故障試験 

この試験は,並列冗長 UPS に適用する。試験は,UPS 定格負荷運転で実施する。模擬故障によって,冗

長させた UPS 機能ユニット又は UPS ユニットで,故障(インバータ主回路の半導体素子故障など)を発

生させる。出力電圧の過渡変動及び周波数を計測し,製造業者の限度値内であることを確認する。冗長 UPS

における高及び低インピーダンス双方の故障モードを考慮する。

低インピーダンス故障モードは,冗長 UPS の適切なパワーデバイスの短絡を模擬する。高インピーダン

ス故障モードは,冗長 UPS の適切なパワーデバイス回路の開放を模擬する。

6.4.3 UPS

出力特性試験−非線形負荷 

ほかの関連する箇条で規定がない限り,試験は,

附属書 で規定する非線形負荷を用いて行う。

6.4.3.1 

通常運転状態−全負荷 

UPS を通常運転状態とし,試験時の UPS に対して定格出力容量が得られる基準非線形負荷(附属書 E

参照)を用いて試験する。

定常状態において,出力電圧波形並びにその基本波及び高調波成分を測定する。測定値が製造業者の指

定値以内であることを確認する。

6.4.3.2 

蓄積エネルギー運転状態−全負荷 

UPS を蓄積エネルギー運転状態で動作させて,6.4.3.1 と同じ試験を行う。

6.4.3.3 

過渡特性試験 

6.4.3.3.1 

通常運転状態から蓄積エネルギー運転状態への切換え 

線形負荷の代わりに 100 %の基準非線形負荷を用いて,6.4.2.11.1 と同じ試験を行う。基準非線形負荷に

ついては,

附属書 参照。

出力電圧の過渡偏差が規定値内にあることを確認する。

交流電源

基準抵抗負荷

負荷 1

負荷 2

負荷 3 など

三相の場合,全ての
線 間 又 は 相 間 を 計

測する。

負荷
電圧

出力

オ シ ロ ス コ ー プ 若 し く

は波形記録計,又は同等

の計測器


41

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6.4.3.3.2 

蓄積エネルギー運転状態から通常運転状態への切換え 

線形負荷の代わりに 100 %の基準非線形負荷を用いて,6.4.2.11.2 と同じ試験を行う。基準非線形負荷に

ついては,

附属書 参照。

6.4.3.3.3 

負荷急変試験−通常運転状態 

UPS の定格に従って,次の負荷急変を行う。

適合性は,6.4.3.3.5 に従って確認する。

a)  UPS

の定格容量が 4.0 kVA 以下  通常運転状態で無負荷運転の UPS に,基本となる負荷として定格出

力容量の 25 %が得られるように設定した基準非線形負荷を加える(

附属書 参照)。

定常状態において,出力電圧波形のピーク点で,定格出力容量の 75 %に設定した追加の基準非線形

負荷を投入する。負荷を投入した瞬間の出力電圧波形の過渡偏差を測定する。

定常状態において,出力電圧波形のピーク点で,定格出力容量の 75 %の追加の基準非線形負荷を遮

断する。断路した時点での出力電圧波形の過渡偏差を測定する。それぞれの出力電圧波形の過渡偏差

が規定値内にあることを確認する。

b)  UPS

の定格容量が 4.0 kVA を超え  通常運転状態で無負荷運転の UPS に,基本となる負荷として定格

出力容量の 33 %の基準非線形負荷を加える(

附属書 参照)。

定常状態において,出力電圧波形のピーク点で,定格出力容量の 33 %に設定した追加の基準非線形

負荷を投入する。負荷を投入した瞬間の出力電圧波形の過渡偏差を測定する。

基本となる 66 %の負荷に,出力電圧波形のピーク点で,更に 33 %の追加の基準非線形負荷を投入

し,出力電圧過渡偏差を測定する。

定常状態において,出力電圧波形のピーク点で,定格出力容量の 33 %の追加の基準非線形負荷を遮

断する。遮断した時点での出力電圧波形の過渡偏差を測定する。

続いて,次の 33 %の基準非線形負荷を遮断して,最初の 33 %の基本となる負荷に戻す。この時の

出力電圧の過渡偏差を記録する。それぞれの出力電圧波形の過渡偏差が規定値内にあることを確認す

る。

6.4.3.3.4 

負荷急変試験−蓄積エネルギー運転状態 

UPS を蓄積エネルギー運転状態で動作させて,6.4.3.3.3 と同じ試験を行う。

適合性は,6.4.3.3.5 に従って確認する。

6.4.3.3.5 

試験方法−非線形負荷 

非線形負荷のコンデンサ電圧波形を測定し,電圧変動及び過渡変動時間を決定する。

運転状態の切換試験

図 に示す試験回路を用い,関連する試験手順による要求事項の下で運転状態の切換試験を行う。運転

状態が切り換わる間,出力電圧の変化を観測し,

図 2∼図 のカーブ 1,2 又は 3 の限度値内であることを

確認する。

負荷急変試験

図 に示す試験回路を用い,関連する試験手順による要求事項の下で規定の非線形負荷急変試験を行う。

電圧偏差及び変動時間を観測し,

図 2∼図 のカーブ 1,2 又は 3 の限度値内であることを確認する。


42

C 4411-3

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注記  負荷 1,2,3 などは,附属書 に従って設計している。

図 6−基準非線形負荷試験方法

6.4.4 

停電補償時間及び回復充電時間試験 

6.4.4.1 

停電補償時間試験 

UPS を定格負荷で運転した状態で交流入力を遮断し,指定の出力電力を保持する時間を測定する。

エネルギー蓄積装置が蓄電池である場合,購入者と UPS 製造業者との間で特別な協定がない限り,蓄電

池の基準温度は,

25  ℃とする。蓄電池バンクの温度は,想定する停電補償時間の調整目的の計算のために,

試験前に速やかに測定する。

注記 1  蓄電池以外のエネルギー蓄積装置の場合も,類似の検討を適用してもよい。

蓄電池は,指定の停電補償時間に達する前に指定の放電終止電圧値未満になってはならない。

この試験を行う前に,UPS は,許容入力電源で,かつ,無負荷の通常運転状態で,製造業者が指定した

回復充電時間以上の時間,運転を行う。

定格出力有効電力に等しい線形負荷を加え,蓄積エネルギー運転状態に切り換えるために入力電源を遮

断する。

蓄積エネルギー運転状態の最初及び最後の出力電圧を測定する。蓄電池の放電が完了し,UPS が運転停

止するまでの蓄積エネルギー運転時間を測定する。出力電圧及びひずみ率が,製造業者が指定する値を超

オ シ ロ ス コ ー プ 若 し く

は波形記録計,又は同等

の計測器

負荷 1

負荷 2

負荷 3 など

交流電源

出力

三相の場合,

全ての線間

又は相間を計測する。

負荷 
電圧


43

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えないことを確認する。

注記 2  新しい蓄電池は初期充電の後,全容量を供給しないことがしばしばあることから,指定した

回復充電時間で最初の試験に合格できなかった場合は,停電補償時間試験は,適切な時間充

電した後に繰り返す必要がある。最終の性能を出すまでに数回の充放電サイクルが必要なこ

とがある。

6.4.4.2 

回復充電時間試験(90 %容量まで) 

6.4.4.1

の蓄積エネルギー試験終了後,UPS に再度交流入力電源を供給し,定格入力電圧,定格出力有効

電力及び定格出力容量での通常運転状態とする。充電開始時の最大入力電流を測定する。

製造業者が指定した回復充電時間を経過した後,

6.4.4.1

の試験を再度行い,

このときの停電補償時間が,

6.4.4.1

で測定した時間の 90 %以上であることを確認する。

注記 1  通常運転状態で充電容量が UPS の負荷量によって影響を受ける場合は,最悪状態を考慮する

ことが望ましい。

注記 2  停電補償時間及び回復充電時間は,周囲温度によって影響される。また,製造業者が指定し

た回復充電時間の値は,別に規定がない限り,定格容量の 90 %まで回復する時間である。

6.4.4.3 

蓄電池のリプル電流の測定 

蓄電池電流の交流成分(実効値)は,蓄電池リプル電流を指定している場合に測定する。UPS は通常運

転状態とする。

UPS の負荷によってこの測定が影響される場合は,最悪の条件でのリプル電流を記載する。平衡負荷及

び不平衡負荷状態を考慮する。

測定したリプル電流が,蓄電池製造業者が指定する値以下であることを確認する。

6.4.4.4 

再始動試験 

UPS が完全に停止した後,自動又はその他の手段による再始動の動作を確認する。

6.5 

形式試験手順(環境及び輸送) 

6.5.1 

環境試験及び輸送試験の方法 

環境条件及び輸送条件に UPS が適合しているかどうかを確認するために 6.5.26.5.5 の試験を行う。

6.5.2 

輸送 

次の試験は,輸送中の一般的な取扱いによって損傷しないことを確認するために,輸送容器中の UPS の

構造を評価する。

6.5.2.1 

繰返し衝撃試験 

繰返し衝撃試験は,質量 50 kg 未満の UPS ユニットだけに,次の手順で行う。ただし,質量は輸送容器

を含まない値とする。

a)

最初の測定  輸送のための出荷状態にこん包する前に,6.2.2 で規定する電気的ルーチン試験を行う。

b)

運転状態  UPS は,試験中は運転しないで,輸送のための標準出荷状態にこん包する。

c)

試験  こん包された供試ユニットの 3 面全てに対して,11 ms の間隔で 15  g

n

(150 m/s

2

)の大きさの

正弦半波の衝撃を 2 回加える。試験方法は,JIS C 60068-2-27 による。

d)

試験中の測定  試験中は,測定しない。

e)

試験後の確認事項  試験の後,UPS はこん包から取り出し,構成部品に物理的損傷又はひずみが生じ

ていないかを調べる。UPS は,この規格に従って機能を維持しなければならない。

f)

最終測定  軽負荷及び機能試験(6.2.2.3)を行う。

注記  必要な場合,試験後の確認事項及び要求事項は,自然落下試験(6.5.2.2)と組み合わせてもよ


44

C 4411-3

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い。

6.5.2.2 

自然落下試験 

自然落下試験は,次の手順で行う。

a)

最初の測定  UPS に対して 6.2.2 で規定する電気的ルーチン試験を行う。

b)

運転状態  UPS は,試験中は運転しないで,輸送のための標準出荷状態にこん包する。

c)

試験  供試ユニットは,規定した高さに静止した状態から硬い面に自然に落下させる。落下によって

硬い面に触れるこん包面は,こん包が通常接触する面とする。試験方法は,JIS C 60068-2-31 による。

要求事項は,次による。

1)

試験は,同じ供試ユニットに対して 2 回行う。

2)

試験は,完全な輸送ケース又は輸送のための出荷状態で行う。

3)

落下の高さは,

表 による。

4)

落下の高さは,供試ユニットから試験面の最も近い部分で測定する。

表 4−自然落下試験

こん包されていない供試ユニットの質量 M

kg

落下高さ

mm

M≦10 250

10<M≦50 100 
50<M≦100 50

100<M 25

d)

試験中の測定  試験中は,測定しない。

e)

試験後の確認事項  試験の後,UPS はこん包から取り出して構成部品の物理的損傷を観察する。UPS

は,最初の特性に従って機能し,かつ,構造上の安全要求事項を満たしていることを確認する。

f)

最終測定  軽負荷及び機能試験のルーチン試験(6.2.2.3)を行う。

6.5.3 

保管条件試験 

保管条件試験は,次の手順で行う。

a)

最初の測定  6.2.2 で規定する UPS の電気的ルーチン試験を行う。これらの試験を行う前に,蓄電池

は,製造業者が取扱説明で指定した時間充電し,満充電とする。

b)

運転状態  UPS は,試験中は運転しないで,輸送及び保管のための標準出荷状態にこん包する。

c)

試験  試験は,次の順序で行う。

1)

通常環境条件による高温乾燥  JIS C 60068-2-2 の試験 Bb によって,温度 55  ℃±2  ℃で 16 時間連

続して試験する。

2)

通常環境条件による高温加湿  JIS C 60068-2-78 によって,温度 40  ℃±2  ℃かつ湿度 90 %∼95 %

で,96 時間連続して試験する。

3)

通常環境条件による低温  JIS C 60068-2-1 の試験 Ab を実施できる場合は,温度−25  ℃±3  ℃で

16 時間連続して試験する。

4)  2)

の高温加湿を再度行う。

d)

試験中の測定  試験中は測定しない。

e)

試験後の確認事項  試験の後,UPS はこん包から取り出し,構成部品に物理的損傷が生じていないか,

また,金属部分に腐食が生じていないかを調べる。UPS は,最初の特性を維持し,構造上の安全要求


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事項を満たしていることを確認する。

f)

最終測定  標準的な周囲温度及び湿度に戻す。試験後に,軽負荷及び機能試験のルーチン試験(6.2.2.3

を行う。

6.5.4 

運転条件試験 

運転条件試験は,次の手順で行う。

a)

最初の測定  6.2.2 で規定する UPS の電気的ルーチン試験を行う。

b)

運転状態  UPS は,定格入力電圧及び定格出力容量で通常運転する。

c)

試験  試験は,次の順序で行う。

1)

通常環境条件又は製造業者が指定した高温乾燥  JIS C 60068-2-2 の試験 Bd によって,16 時間継続

連続して試験した電気的特性の変動の最大値。

2)

通常環境条件による高温加湿  JIS C 60068-2-78 によって,温度 30  ℃±2  ℃かつ湿度 82 %∼88 %

で 96 時間連続して試験する。

3)

通常環境条件又は製造業者が指定した低温  JIS C 60068-2-1 の試験 Ad によって,2 時間連続して

試験した電気的特性の変動の最小値。

4)  2)

の高温加湿を再度行う。

例外的に,蓄積エネルギー装置が蓄電池の場合は,試験温度は最低+5  ℃,最高+35  ℃とする。

d)

試験中の測定  測定は,通常運転状態,蓄積エネルギー運転状態,及び適用可能な場合,バイパス運

転状態で,UPS がこの規格で規定する機能が継続することを確認するため,試験中に行う。

e)

最終測定  最初の測定と同じ。

f)

試験後の確認事項  試験後に,軽負荷及び機能試験(6.2.2.3)を行い,適用可能な構造上の安全要求

事項に適合しなければならない。

6.5.5 

騒音試験 

測定方法は,JIS X 7779 に規定するとおりとし,製造業者は,使用上で想定される通常の配置(例えば,

卓上,壁掛け又は自立設置)によって測定した UPS の可聴騒音レベルを技術データシートの中で明記する。

UPS が定常状態の定格線形負荷運転時の次の条件で測定する。

−  通常の入力電圧での通常運転状態

−  蓄積エネルギー運転状態

測定値は,距離 1 m における騒音レベル(dBA)

JIS C 1509-1 に従った音圧計によって得られる A 特性

重み付きサウンドレベルによるデシベル値)で明記する。

可聴アラームは,測定から除外する。

あらゆる定格運転状態でのファンからの騒音は,規定値以内とする。

測定値が製造業者の指定値以内であることを確認する。

6.6 UPS

機能ユニットの試験(完成品として試験しない場合) 

6.6.1 UPS

整流器試験 

他励式整流器の場合は,IEC 60146-1-1 の箇条 で規定する適用可能な試験によって試験する。

自励式整流器の場合は,6.6.2 によって試験する。

ルーチン試験には,絶縁試験,軽負荷試験,保護装置及び制御システムの動作確認を含む。

形式試験には,このほかに負荷試験,損失の測定,温度上昇試験などがある。


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6.6.2 UPS

インバータ試験 

ルーチン試験,

形式試験及び追加試験を規定する IEC 60146-2 の箇条 に従ってインバータ試験を行う。

ラインインタラクティブ方式の双方向コンバータの試験は,この箇条の規定に従って行う。

6.6.3 UPS

スイッチ試験 

UPS の構成要素の一部とみなし,かつ,UPS の要求事項に適合している UPS スイッチは,UPS と一緒

に試験する。

UPS の構成要素の一部とみなさない UPS スイッチ(例  静止形切換システムなど)は,そのスイッチに

関する製品規格に従って試験する。

箇条 で規定する定格値を適切な計算によって確認できない場合は,UPS の形式試験においてそれを確

認する。形式試験を事前に行っている場合,スイッチ製造業者の仕様を使用でき,追加の試験は必要とし

ない。

6.6.4 

エネルギー蓄積装置又は蓄電池試験 

購入契約書に特に規定しない限り,UPS に内蔵又は別置きの制御弁式蓄電池の工場試験は,蓄電池の性

能を確認するための UPS 製造業者による最初の形式試験,及び必要と思われる製品のルーチン試験に限る。

停電補償時間及び回復充電時間,並びに設置場所での追加試験は,UPS の製造業者又は供給者と購入者

との協定による。

均等充電のような特別な充電方法が蓄電池製造業者から求められる場合は,実証実験を行う。


47

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附属書 A

(参考)

UPS

の構成

A.1 

一般事項 

この規格で規定する UPS は,電力システムである。この主な機能は,通常は公共低電圧配電系統である

交流入力電源が異常のときにも,製造業者が指定する品質の電力を継続的に使用者の装置に供給すること

である。この機能は,常用電源が有効でないか,又は条件に合わないとき,指定した時間,蓄積エネルギ

ーから電力を使用者の設備に供給することによって実現する。

一般に,重要な又は保護を要する使用者の機器は,一つだけの機器の場合も,部屋又は建物全体を占有

している機器全部の場合もある。この設備は,一般的に用いている電力よりも連続性及び品質が高い電力

を供給する必要があると,使用者が判断した設備である。その重要な負荷は,主に,ある種のデータ処理

装置である場合が多いが,照明機器,計測機器,ポンプ又は通信機器の場合もある。通常,負荷機器をバ

ックアップする蓄積エネルギー源は,蓄電池である。

このエネルギー蓄積装置は,指定する時間(瞬時の場合も数時間の場合もある。

)の最後まで負荷機器に

電力を供給しなければならないこともある。エネルギー蓄積装置から供給する時間を,一般に,停電補償

時間又はバックアップ時間と呼ぶ。

使用者の要求として数十ワット∼数メガワットまでの負荷に対する電力の連続性及び品質を維持するた

め,用途に合わせて様々な UPS が実用化されている。

次に,単一 UPS から電力の可用性を向上させた複雑なシステムまでの,UPS の種々の構成について,概

要を説明する。

要求される負荷電力の可用性の程度に応じるため,及び/又は定格出力容量を増加させるために,UPS

は種々の構成をとる。

この附属書では,UPS の典型的な構成及びその特徴を説明する。

A.2 

単一 UPS 

A.2.1 

概要 

単一 UPS は,エネルギー蓄積装置,及び例えば整流器,充電器,インバータなどの電力変換器を一つ以

上備え,製造業者の指定(5.3.4 参照)に従って動作する。

単一 UPS は,通常,機器が要求する信頼度水準 1(RIL-1,

附属書 参照)と一致する可用性を提供す

る。

A.2.2 

基本的な単一 UPS 

基本的な単一 UPS は,負荷電力の連続性を確保する目的のバイパス回路をもたない UPS ユニットであ

る。

図 A.1 を参照。


48

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図 A.1−基本的な単一 UPS

交流入力電源の異常時には,例えば蓄電池などのエネルギー蓄積装置が,直流電圧を低下させつつ,イ

ンバータなどの電力変換器の出力が維持できなくなるまで電力を供給する。

交流入力なしにシステムが運転できる時間の長さは,蓄電池の種別及び容量でおおむね決まる。

注記 1  ここでは,基本的な単一 UPS の例を示し,常時インバータ給電方式,ラインインタラクティ

ブ方式及び常時商用給電方式の UPS の回路構成は,

附属書 で詳述する。

注記 2  ある用途では,交流出力に加えて無停電の直流出力を要求されることがある。UPS の製造業

者と購入者との合意を前提に,直流リンクからの直流電力を使用してもよい。このような直

流電力の供給については,この規格の適用範囲から除外されている。

A.2.3 

バイパスあり単一 UPS 

バイパスあり単一 UPS は,

図 A.2 に示すように,基本的な単一 UPS に,次の場合において負荷電力の

連続性を確保する目的で付加されたバイパス回路をもつ。

a)

単一 UPS の故障

b)

単一 UPS の許容を超え,バイパスの許容を超えない負荷電流の過渡(過負荷,突入及び事故電流)

交流入力電源と交流出力要求事項との両立性を維持し,バイパスを設けることによって,負荷への電力

供給の可用性を増大させる。

バイパス回路は,バイパスの制御及び動作設計が,箇条 に規定する UPS の要求事項と両立しているパ

ワー半導体デバイス(

例  サイリスタ,トライアック,トランジスタ)及び/又は電気機械装置(例  リ

レー,接触器)で構成してもよい。

交流入力

交流出力

エネルギー

蓄積装置

変換器

基本的な単一 UPS


49

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注記 1  入力及び出力の周波数は,通常同じであり,電圧レベルが異なる場合は,バイパス変圧器を

用いる。負荷電力の連続性を維持するために,UPS は,バイパスの交流入力に同期させる。

注記 2 UPS のインタラプタは,交流出力と UPS とを接続又は切り離すために用いられる。 
注記 3 UPS 製造業者が了解している場合,要求事項に適合するように,バイパス交流入力を分離

した回路に設計できる。

注記 4  バイパスあり単一 UPS 全体の保守を目的とする保守バイパススイッチを付加できる。 
注記 5  バイパス給電時は,交流入力の電源異常が負荷に悪影響を及ぼすことがある。

図 A.2−バイパスあり単一 UPS

A.3 

並列 UPS 

並列 UPS は,2 台以上の単一 UPS ユニットで構成し,単一 UPS の交流出力は,通常運転状態では,共

通の交流出力母線に接続する。

注記 UPS のインタラプタは,附属書 で示すように,並列 UPS において UPS ユニットと共通の交

流出力母線とを接続又は切り離すために用いる場合がある。

単一 UPS ユニットの総個数を“

n

r

”と等しくして,1 組の並列 UPS を構成する。

n

及び

r

は,次による。

n

:負荷容量を満たすために必要な単一 UPS の台数

r

:冗長分の UPS の台数

並列冗長 UPS は,1 台以上の冗長 UPS ユニットを含む(

n

+1)台で構成し,故障の場合,及び負荷への

電力の連続性を維持しながら保守を行う場合に,幾つかの UPS ユニットを分離してもよいことから,並列

冗長 UPS は,対応する単一の UPS よりも高い可用性を提供する。

冗長性をもたない並列 UPS は,冗長 UPS モジュールをもたない UPS ユニット(

n

+0)台で構成する。

UPS ユニットの故障によって,負荷への電力供給の連続性を低下させる可能性があるため,対応する単一
UPS よりも,低い可用性となる。

A.3.1 

一括バイパス並列 UPS 

このシステムは,基本的な単一 UPS の並列で構成し,システム容量に適合したバイパスを一つもつ。

A.3

参照。

交流入力

交流出力

バイパス

バイパス交流入力

注記 参照)

エネルギー

蓄積装置

変換器

基本的な単一 UPS

バイパスあり単一 UPS


50

C 4411-3

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注記  図 A.2 の注記 1∼注記 を参照。

図 A.3−一括バイパス並列 UPS

A.3.2 

個別バイパスあり並列 UPS 

このシステムは,UPS がバイパス運転状態の場合に,定格電流が流れたときに,いずれのバイパスも過

負荷にならないように構成した個別のバイパスユニット回路をもつ並列 UPS で構成する。

図 A.4 参照。

注記  図 A.2 の注記 1∼注記 を参照。

図 A.4−個別バイパスあり並列 UPS

A.3.3 

待機冗長 UPS 

待機冗長 UPS は,バイパスありの単一 UPS が 2 台以上で構成する。負荷への電力供給を行う常用 UPS

のバイパス交流入力は,運転待機 UPS の交流出力から供給する。通常は,常用 UPS が負荷給電を行い,

常用 UPS が故障の場合に運転待機 UPS へ負荷給電を切り換える。

図 A.5 参照。

交流出力共通母線

交流入力

基本的な単一 UPS(1)

バイパス(1)

基本的な単一 UPS(2)

バイパス(2)

基本的な単一 UPS(nr)

バイパス(nr)

バ イ パ ス 交 流

入力

基本的な単一 UPS(1)

基本的な単一 UPS(2)

基本的な単一 UPS(nr)

交流入力

交流出力共通母線

バイパス交流

入力

バイパス


51

C 4411-3

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注記  図 A.2 の注記 1∼注記 を参照。

図 A.5−待機冗長 UPS

2 台以上の常用 UPS を 1 台の運転待機 UPS に接続した待機冗長 UPS もある。 

A.4 2

系統 UPS 

A.4.1 

基本的な 系統 UPS 

基本的な 2 系統 UPS は,交流出力を別々の 2 系統に接続して構成し,UPS はこの附属書に示す,いずれ

か二つの単一 UPS である。

図 A.6 参照。

注記  図 A.2 の注記 1∼注記 を参照。

図 A.6−基本的な 系統 UPS

2 系統 UPS は,電源が 2 入力になっている負荷に供給することを第一に意図する。

基本的な 2 系統 UPS は,二つの系統のいずれでも合計負荷(2

n

)台を供給できる容量をもつように,通

単一 UPS A

交流入力

交流出力 A 系

単一 UPS B

交流入力

交流出力 B 系

負荷

電源入力 A

電源入力 B

基本的な 2 系統 UPS

基本的な

単一 UPS

バイパス

交流出力

バイパス付き単一 UPS

(常用)

基本的な

単一 UPS

バイパス

バイパス付き単一 UPS

(運転待機)

負荷

交流入力

バイパス

交流入力


52

C 4411-3

:2014

常,冗長設計する。冗長 2 系統 UPS は,同じ台数の UPS ユニットで構成する並列冗長 UPS よりも,高い

可用性を提供できる。これは,電源の冗長性に加え,一つの系統の故障が他の系統に影響しないという,

交流出力系統の故障に対する耐力があるためである。

注記  2 系統 UPS では,負荷への二重の給電路が必要である。

A.4.2 

待機冗長 系統 UPS 

単一入力の負荷へ供給する 2 系統 UPS は,故障時の切換システムを用いて構成してもよい。切換システ

ムは,2 系統のうち一方の出力だけを負荷へ供給し,常用側の UPS 故障の場合に運転待機側の UPS へ負荷

給電を切り換える。

図 A.7 参照。切換システムについては,5.5 も参照。

注記  給電切換の連続性維持のため,UPS A と UPS B との同期運転が必要となる負荷もある。

図 A.7−待機冗長 系統 UPS

単一 UPS A

交流入力

交流出力 A 系

単一 UPS B

交流入力

交流出力 B 系

切換

システム

交流出力

常用側

運転待機側

待機冗長 2 系統 UPS


53

C 4411-3

:2014

附属書 B

(参考)

UPS

の回路構成

B.1 

概要 

この附属書は,ブロック図を用いて,単一 UPS の基本的な回路構成,及びそれぞれの運転状態を記載す

る。エネルギー蓄積装置は,一般的に蓄電池であり,この附属書では蓄電池の記号を用いるが,他の形態

のエネルギー蓄積装置も同等に扱う(5.4.1 参照)

回路構成,負荷の要求仕様及び交流配電系統に応じて,EMC フィルタ,絶縁変圧器などの追加回路及び

部品を要求される場合があるが,それらの詳細は単純化のために省略する。技術的な特長は説明しないの

で,購入者は,負荷機器に対してどのシステムが適しているかを製造業者に確認することが望ましい。

B.2 

常時インバータ給電方式の回路構成 

常時インバータ給電方式は,

図 B.1 に示すとおり,整流器とインバータとで構成する。

図 B.1−常時インバータ給電方式の回路構成

通常運転状態では,整流器とインバータとの組合せによって,負荷電力を連続的に給電する。

直流リンクは,エネルギー蓄積装置に直接接続してもよいし,DC/DC コンバータ,機械式スイッチ,半

導体スイッチなどを介して接続してもよい。エネルギー蓄積装置の充電は,整流器,又は専用充電器など

の他の手段を用いてもよい。

交流入力電源が UPS の指定する許容範囲を外れたとき,UPS は蓄積エネルギー運転状態に切り換わって,

停電補償時間に達するまで,又は交流入力が UPS の許容範囲内に回復するまで,蓄電池とインバータとの

組合せによって電力の供給を続ける。

注記 1  常時インバータ給電方式は,交流入力電源の状態にかかわらずインバータによって負荷に給

電することを意味し,

“on-line UPS”と呼ばれることもある。

“on-line”という用語は,常用電源に接続されているという意味もある。定義の混同を生

じないようにするため,この用語は用いず,

“常時インバータ給電方式”の用語を用いること

が望ましい。

注記 2  常時インバータ給電方式 UPS は,5.3.4 に示す VFI の性能をもつ UPS の一例である。

B.3 

ラインインタラクティブ方式の回路構成 

ラインインタラクティブ方式は,

図 B.2 に示すとおり,AC/DC 又は DC/AC の変換を行う双方向コンバ

ータ及び電力インタフェースで構成する。

(負荷電力)

通常運転状態

蓄積エネルギー運転状態


54

C 4411-3

:2014

図 B.2−ラインインタラクティブ方式の回路構成

通常運転状態では,交流入力と双方向コンバータとの並列接続によって,負荷に電力を供給する。

双方向コンバータ及び/又は電力インタフェースは,出力電圧の調整及び/又は蓄電池の充電をするた

めに動作している。

出力周波数は,交流入力周波数に依存する。

交流入力電圧又は周波数が UPS の指定された許容範囲を外れたとき,蓄電池及び双方向コンバータは,

蓄積エネルギー運転状態に切り換わり,負荷電力の連続性を確保する。このとき,電力インタフェースは,

双方向コンバータ出力からのバックフィードを防ぐため交流入力電源を双方向コンバータ出力から切断す

る。

UPS ユニットは,停電補償時間,又は交流入力が UPS の指定の許容範囲に回復するまでの時間のいずれ

か短い時間,負荷に給電する。

注記 1  ラインインタラクティブ方式は,交流入力電源と双方向コンバータとの間にインピーダンス

が必要になる。

注記 2  電力インタフェースは,受動形インピーダンスで構成してもよく,又は電圧調整機能を付加

してもよい。双方向コンバータは,逆変換機能だけでもよく,この場合,新たな蓄積エネル

ギー装置の専用充電器が必要となる。

注記 3  ラインインタラクティブ方式の UPS は,5.3.4 に示す VI の性能をもつ UPS の一例である。

B.4 

常時商用給電方式 

常時商用給電方式は,

図 B.3 に示すとおり,充電器,インバータ及び UPS スイッチで構成する。


55

C 4411-3

:2014

図 B.3−常時商用給電方式

通常運転状態では,UPS スイッチを経由して交流入力から負荷に電力が供給される。

交流入力が UPS の指定された許容範囲から外れたとき,UPS は蓄積エネルギー運転状態に入り,負荷電

力は,インバータから直接,又は UPS スイッチを経由して供給される。

UPS ユニットは,停電補償時間内又は交流入力が指定された許容範囲内に戻るまで,蓄電池からインバ

ータを通して負荷に給電する。

運転待機の常時商用給電方式の UPS は,通常,無負荷運転である。

休止待機の常時商用給電方式の UPS は,通常,停止しており交流入力の停電によって始動する。

注記 1  常時商用給電方式の UPS は,交流入力電源が許容範囲外のときにだけ,電子回路によって安

定化した負荷電力を負荷に供給することを意味して,

“off-line UPS”と呼ばれることもある。

“off-line”という用語は,

“not-on-the-mains”も意味するが,実際には常用電源の動作が正常

のときに,負荷に供給する方式である。定義の混乱を生じないようにするため,この用語は

用いず,

“休止待機の常時商用給電方式”を用いることが望ましい。

注記 2 UPS の切換スイッチは,負荷の特性に応じて機械式又は半導体式の場合もある(C.2 参照)。

注記 3  常時商用給電方式の UPS は,5.3.4 に示す VFD の性能をもつ UPS の一例である。

注記 4  例えば,鉄共振変圧器,自動タップ調整器などの交流入力を調整する附属装置を内蔵した場

合,休止待機の常時商用給電方式は,ラインインタラクティブ方式に変わる。

スイッチ

交流入力

交流出力

(負荷電力)


56

C 4411-3

:2014

附属書 C 
(参考)

UPS

スイッチの適用例

C.1 

概要 

この附属書は,UPS の一部となる UPS スイッチの一般的な特性及び適用例について記載する。

3.1.12

で定義する UPS スイッチには,インタラプタ,切換スイッチ,保守バイパススイッチ,分離スイ

ッチ及びタイスイッチがある。

特定の条件並びに故障及び保守の条件において,これらのスイッチが UPS のほかの機能ユニットととも

に動作して,負荷電力の連続性を維持する。その他のスイッチ,遮断器,接続する通常の分岐盤に用いる

遮断器,例えば,整流器入力スイッチ,蓄電池切断スイッチなどは,この説明に含めない。

注記 1 UPS に含まれない独立形の静止形切換システム(STS)は,この規格に含めない。STS の試

験及び性能要求は IEC 62310-3 で規定している。

注記 2  この附属書の図で示す UPS スイッチは,分離したユニットとして表記しているが,UPS ユニ

ットに含んでいてもよい。

C.2 

インタラプタ 

インタラプタ(INT)は,負荷を接続又は切断する(

図 C.1 参照)。

図 C.1UPS のインタラプタ

UPS のインタラプタは,UPS ユニットを共通母線へ接続,又は共通母線から切断するために,図 C.2 

示す並列 UPS に用いてもよい。インタラプタは,正常ユニットによる給電を継続させ,故障ユニットを瞬

時に解列することによって,負荷への電力品質の低下を起こさないようにする。

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.2−並列 UPS のインタラプタ

UPS

ユニット

共通母線

a) 

a) 

a) 


57

C 4411-3

:2014

インタラプタは,単独又は複数の負荷分岐母線への接続,又は負荷分岐母線から切断するために用いて

もよい(

図 C.3 参照)。

図 C.3−負荷切断のインタラプタ

注記 1  インタラプタを,次に示す。

−  半導体スイッチ:高速での開閉を必要とする場合に用いる。

−  機械式スイッチ:開放時の機械的分離,及び投入時の高負荷容量を必要とする場合に用

いる。

−  ハイブリッドスイッチ:閉路時に高速かつ大容量を必要とする場合に用いる。

注記 2  インバータの半導体デバイスを,インタラプタとして使用する場合もある。

C.3 

切換スイッチ及びバイパス切換スイッチ 

切換スイッチ(TRA)は,UPS の出力,又はバイパスなどの代替電源を負荷に接続する。切換スイッチ

は,二つの半導体スイッチ(EPS)を用いる場合が多い(

図 C.4 参照)。

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.4−バイパス切換スイッチ

バイパス切換スイッチは,UPS を過負荷にするような突入電流又は事故電流が流れたときに電源のじょ

う乱又は停電が生じないようにするとともに,UPS の故障又は保守時に電源を負荷に供給するために用い

UPS

ユニット

交流入力

a)

交流入力

a)

負荷分岐母線

UPS

ユニット


58

C 4411-3

:2014

る。

注記 1  切換前の条件によって,同期切換又は非同期切換のいずれかとなる。

注記 2  切換スイッチを,次に示す。

−  半導体スイッチ:高速での開閉を必要とする場合に用いる。

−  機械式スイッチ:開放時の機械的分離,及び投入時の高負荷容量を必要とする場合に用

いる。

−  ハイブリッドスイッチ:閉路時に高速かつ大容量を必要とする場合に用いる。

C.4 

分離スイッチ 

分離スイッチ(ISO)は,保守のために半導体スイッチを電源から分離するために用いる。

図 C.5 及び

図 C.6 に独立した分離スイッチの例を示す。図 C.7 にインタラプタの機能をもつ分離スイッチの例を示す。

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.5−バイパス切換回路での分離スイッチ

図 C.6−インタラプタでの分離スイッチ

UPS

ユニット

UPS

ユニット

交流入力

a)

交流入力

a)


59

C 4411-3

:2014

図 C.7−インタラプタ機能をもつ分離スイッチ

C.5 

保守バイパススイッチ 

保守バイパススイッチ(MBP)は,切換スイッチをバイパスにするために用い,負荷電力の連続性を確

保する。

図 C.8 及び図 C.9 に,保守バイパススイッチの例を示す。

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.8−切換ユニットに保守バイパススイッチを内蔵の場合

UPS

ユニット 1

UPS

ユニット 2

UPS

ユニット 3

MBP

UPS

ユニット

交流入力

a)

交流入力

a)


60

C 4411-3

:2014

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.9−切換ユニットと別に保守バイパススイッチを設ける場合

C.6 

タイスイッチ 

タイスイッチ(TIE)は,特に二重系の保守の期間中に,柔軟なシステムの再構築ができるように,複

数の UPS 出力母線を複数の負荷母線に接続するときに用いることが多い。

図 C.10 では,UPS ユニットに

十分な容量があるとみなせる場合,一方の UPS が使用できないときに他方の UPS から二つの負荷への電

力供給をタイスイッチが可能にする。同様な考えで

図 C.11 にも適用する。

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.10−タイスイッチの二重系への適用

UPS

ユニット 1

UPS

ユニット 2

交流入力

a)

交流入力

a)

MBP

UPS

ユニット

交流入力

a)

交流入力

a)

交流入力

a)


61

C 4411-3

:2014

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.11−タイスイッチの三重系への適用

C.7 

多機能 UPS スイッチ 

UPS スイッチを組み合わせることで複数の機能が可能となる。分離スイッチ機能をもつ二つのインタラ

プタをバイパス切換スイッチと組み合わせる並列冗長 UPS を

図 C.12 に示す。

a)

  交流入力端子を相互に接続してもよい。

図 C.12−多機能 UPS スイッチ(バイパススイッチ・インタラプタ・分離スイッチ)

交流入力

a)

交流入力

a)

交流入力

a)

交流入力

a)

交流入力

a)

交流入力

a)

UPS

ユニット 1

UPS

ユニット 2

UPS

ユニット 3


62

C 4411-3

:2014

附属書 D 
(参考)

購入仕様ガイドライン

D.1 

一般事項 

数十ワット∼数メガワットの広範囲の異なった負荷に対応して,電力の連続性及び品質を求める使用者

需要を満たすために,様々な UPS を利用できる。

この附属書は,購入者が UPS を用いるに当たり,目的に最適な UPS を選定できるように記載している。

代表的な UPS の構成の説明及び運転方式の説明を,

附属書 A∼附属書 に記載している。

この附属書の“UPS 技術データシート”は,通常及び特殊な環境及び電気的な条件を示している。この

データシートは,関連する特定の具体的な箇条も参照している(箇条 及び箇条 参照)

D.2D.5 にも

考慮することが望ましい。

D.2 UPS

から供給を受ける負荷 

負荷装置の方式及びそれらに関連した特性の多様性は,常に技術とともに変化する。この理由から,UPS

出力は,

予測される負荷が実際的である限り,

受動的な標準負荷で模擬する負荷によって特性付けられる。

ただし,これらが実際の負荷装置の全てを代表するとみなすことはできない。

UPS 業界は,一般に線形負荷,すなわち抵抗負荷,又は抵抗及びリアクトルで構成される負荷条件で,

UPS 出力特性を規定している。現在の技術においては,多くの負荷は,単相又は三相のコンデンサ入力形

整流器の電源装置を備えており,非線形的な特性をもっている(

附属書 参照)。

定常状態及び過渡状態における非線形負荷による UPS 出力への影響とは,製造業者・供給者によって線

形の負荷条件で見積もられた出力特性から逸脱する原因となる偏差を引き起こすことである。

線形負荷時より高い波高値の電流が流れるため,出力電圧の高調波ひずみは,規定された限度を超えて

増える場合がある。高調波ひずみの大きい負荷との両立性は,製造業者又は供給者と購入者との間の合意

の問題である。

非線形の負荷急変は,定常状態でも大きい過渡突入電流を生じるため,線形の出力過渡電圧特性から逸

脱してしまう場合がある。特に,UPS が通常運転状態において,電子制御で電流制限を行っている場合は,

逸脱しやすい。

出力電圧に現れる高い過渡突入電流の影響は,これらの負荷が,最初に通電されているか,又は既に接

続された負荷による悪影響を受けない場合は,許容できる場合がある。このような影響は,残留磁気の影

響を受ける変圧器などの磁気装置及びコンデンサを含む負荷を開閉する場合にも当てはまる。

UPS を経済的な規模で構築するには,交流入力の供給・バイパスを用いる方式が幾つかある。同様に,

複数のモジュールから成るシステム,又は冗長システムにおいて,単機では仕様範囲内でこれらの負荷急

変を許容できない場合があるのに対して,

システム全体ではそのような負荷急変を許容できることがある。

負荷が通常入力の限度を超える周波数変動に敏感である場合,又は電源電圧変動若しくは波形ひずみに

敏感である場合は,これらの負荷に最も適した UPS の方式を選択するために,調査しなければならない。

これらの問題に関しては,製造業者又は供給者から情報を提供することが望ましい。

購入者が明示することが望ましい負荷の例は,情報技術機器一般,電動機,飽和した電源変圧器,ダイ

オード整流器,サイリスタ整流器,スイッチング電源などがある。また,負荷の特徴又は要求事項の例は,


63

C 4411-3

:2014

運転頻度,相間不平衡,非線形(高調波電流の発生)

,分岐回路のヒューズ及び遮断器定格,最大ステップ

負荷及びその種類・手順,UPS 出力に負荷を接続するのに必要な方法などがある。

D.3 

エネルギー蓄積装置(蓄電池−適用可能な場合) 

UPS の設計との適合性の観点から,一般に,製造業者又は供給者は,エネルギー蓄積装置を推奨してい

るが,購入者は,次の要求事項を確認できる。

a)

蓄電池の形式及び構造

b)

公称電圧,セル数,定格容量(購入者によって供給される場合)

c)

定格停電補償時間

d)

定格回復充電時間

e)

要求される蓄電池寿命

f)

蓄電池へのほかの負荷の存在及びその電圧許容範囲

g)

専用蓄電池室の必要性

h)

蓄電池保護及び分離装置

i)

特殊要求事項(例えば,リプル電流)

j)

設置される蓄電池室の温度(推奨 20  ℃∼22  ℃)

k)

蓄電池放電終止電圧

l)

充電電圧の温度補償及び均等充電の要求事項

m)

換気量

D.4 

物理的及び環境要求事項 

物理的及び環境要求事項がこの規格の箇条 及び箇条 と異なる場合は,購入者は,あらかじめ次の事

項を指定することが望ましい。

a)

指定された負荷条件での効率

b)

動作周囲温度範囲

c)

冷却システム(UPS 及び蓄電池設置)

d)

計測(ローカル・リモート)

e)

遠隔制御及び監視システム

f)

特殊環境条件:装置がさらされる腐食性ガス,湿気,ほこり,塩分,熱など

g)

特殊機械条件:振動,衝撃,傾き,特殊な輸送,設置又は保管条件,寸法,質量などの制限

h)

例えば,電気ノイズ,可聴騒音に関する性能の限界

i)

システムの将来の拡張

D.5 

電磁両立性 

EMC の要求事項が,UPS の EMC 規格である JIS C 4411-2 以外である場合,購入者は,あらかじめ次の

事項を指定することが望ましい。

a) UPS

が適合することを要求されるエミッション規格及びカテゴリ

b) UPS

が適合することを要求されるイミュニティ規格及び試験レベル


64

C 4411-3

:2014

D.6 UPS

技術データシート−製造業者の明示 

UPS 技術データシートを,表 D.1 に示す。

表 D.1UPS 技術データ−製造業者の明示事項

この規格の

箇条番号

(特記事項

を除く)

装置の特性

製造業者が 
明示する値

購入者が

指定する値

モデル(製造業者による)

定格出力容量

−皮相電力

VA

−有効電力

W

5.1.1 

構成 

5.3.4 

性能の分類 

機械的 

寸法(幅×奥行き×高さ)

mm

質量

kg

蓄電池内蔵の場合,蓄電池を含んだ質量 kg

6.5.5 

1 m での騒音レベル

−通常運転状態

dBA

−蓄積エネルギー運転状態

dBA

安全 

JIS C 0920 

固形物の侵入及び水の浸入に対する保護等級 IP

電磁両立性 

JIS C 4411-2 

エミッション UPS カテゴリ

イミュニティ UPS カテゴリ

環境 

4.2.1.1 

周囲温度範囲

相対湿度範囲 %

4.2.1.2 

標高

m

4.3 

追加又は特殊状態

5.6 

通信回路 

(通信又は信号回路のリスト)

5.3.2 

交流出力仕様 

配電系統の種類(TN,TT,IT)

相数(単相・三相)

中性線(あり又はなし)

電圧 

定格(定常状態,実効値)

V

通常状態での精度

%

蓄積エネルギー運転状態での精度

%

総合高調波ひずみ率,100 %負荷

通常運転状態・線形

%

通常運転状態・非線形

%

蓄積エネルギー運転状態・線形

%

蓄積エネルギー運転状態・非線形

%

電圧不平衡比及び位相角偏差,100 %不平衡負荷

%,°

6.4.2.11.4 

出力電圧過渡変動及び回復時間,負荷急変

−線形

%,s

6.4.3.3.3 

−非線形

%,s

6.4.2.11.1

は 6.4.2.11.2

通常運転状態と蓄積エネルギー運転状態との切換え

%,s


65

C 4411-3

:2014

表 D.1UPS 技術データ−製造業者の明示事項(続き)

この規格の

箇条番号

(特記事項

を除く)

装置の特性

製造業者が 
明示する値

購入者が

指定する値

周波数 

定格(定常状態,実効値)

Hz

通常状態での精度

%

蓄積エネルギー運転状態での精度

%

自走運転時の精度

%

同期(周波数の最大追従範囲)

%

最大位相角(0°∼360°)

°

最大変化率

Hz/s

電流 

定格(実効値)

A

5.3.2 l)

過負荷耐量(定格電流の百分率・継続時間)

%,s

電流制限(定格電流の百分率・継続時間)

%,s

6.4.2.10.3

は 6.4.2.10.4

障害遮断能力(通常運転状態又は蓄積エネルギー運転状態)

負荷力率 

定格

基本波力率(許容範囲)

5.3.2 r)

又は

通常状態での UPS 効率 

6.4.1.6

100

%負荷

%

75

%負荷

%

50

%負荷

%

25

%負荷

%

バイパス 

自動(半導体又は電気機械式)

切換時間

ms

定格電流

A

5.3.2 l)

過負荷耐量(定格電流の百分率・継続時間)

%,s

保守バイパス(内部・外部)

絶縁変圧器(あり・なし)

バイパス保護用のヒューズ又は遮断器の定格

A

5.5 UPS

スイッチ(製品規格のリスト) 

5.3.3 

追加又は特殊状態 

5.2 

交流入力仕様 

電圧(定常状態,実効値) 

5.2.1 a)

定格

V

5.2.1 b)

変動範囲

%

周波数 

5.2.1 c)

定格

Hz

5.2.1 d)

変動範囲

%


66

C 4411-3

:2014

表 D.1UPS 技術データ−製造業者の明示事項(続き)

この規格の

箇条番号

(特記事項

を除く)

装置の特性

製造業者が 
明示する値

購入者が

指定する値

電流(実効値) 

5.2.2 c)

定格(エネルギー蓄積装置の充電あり)

A

5.2.2 f)

最大(低入力電圧かつエネルギー蓄積装置の充電あり)

A

5.2.2 h)

総合高調波ひずみ率(THD)

%

5.2.2 g)

過負荷(定格電流の百分率・継続時間)

%,s

5.2.2 e)

突入電流(定格電流の百分率・継続時間)

%,s

5.2.2 d)

力率

交流配電系統 

5.2.2 k)

配電系統の種類(TN,TT,IT)

5.2.2 a)

相数(単相・三相)

5.2.2 b)

中性線(あり又はなし)

5.2.3 

追加又は特殊条件 

5.4 

蓄電池又はエネルギー蓄積装置 

5.4.2.2 d)

蓄電池形式

5.4.2.2 a)

寿命

フロート寿命

5.4.2.2 b)

個数又はセル数,及び並列数

5.4.2.2 c)

公称電圧(合計)

V(直流)

5.4.2.2 e)

定格容量(C

10

) Ah

5.4.2.2 f)

停電補償時間(100 %定格負荷時のバックアップ時間)

5.4.2.2 g)

回復充電時間(90 %容量までの充電時間)

5.4.2.2 h)

基準周囲温度

5.4.2.2 i)

接地条件又は絶縁

5.4.2.2 j)

リプル電流実効値 %

5.4.2.2 k)

最大放電電流

A

5.4.2.2 l)

直流短絡電流

A(直流)

5.4.2.2 m)

配線の電圧降下による注意事項(最大放電電流時の電圧降下以下)

%

5.4.2.2 n)

蓄電池保護に対する要求事項

5.4.2.2 o)

充電方法

5.4.2.2 p)

充電電圧(浮動・均等)及び電圧精度

V(直流)

5.4.2.2 q)

放電終止電圧

V(直流)

5.4.2.2 r)

充電電流の制限値又は制限範囲

A(直流)

5.4.2.3 

追加又は特殊条件 


67

C 4411-3

:2014

附属書 E

(規定)

基準非線形負荷

E.1 

一般事項 

この規格で規定する非線形負荷試験は,UPS 出力の各相に

図 E.1 に示す基準非線形負荷を接続して行う

か,又は三相 3 線の場合は,

図 E.1A に示す三相基準非線形負荷を接続して行う。この回路は,出力にコ

ンデンサと抵抗を並列接続したダイオードブリッジから構成する。この回路の実際の実装では,幾つかの

回路の並列接続から構成してもよい。

記号 UR

S

R

1

CU

C

の意味は,E.4 参照。

注記  抵抗 R

S

は,整流器ブリッジの交流側にあっても,直流側にあってもよい。

図 E.1−基準非線形負荷

図 E.1A−三相基準非線形負荷

E.2 

基準非線形負荷の皮相電力 

非線形負荷は,次のように UPS 出力容量に従って適用する。

a) UPS

出力容量が 33 kVA 以下の単相 UPS の場合,基準非線形負荷の皮相電力

S

は,UPS の定格と等し

くなるようにする。

b) UPS

出力容量が 33 kVA を超える単相 UPS の場合,基準非線形負荷の皮相電力

S

は,33 kVA とし,そ

の UPS の定格皮相電力又は定格有効電力に達するまで線形負荷を追加接続する。

c) UPS

出力容量が 100 kVA 以下の三相 UPS の場合,次の条件の三相基準非線形負荷(

図 E.1A)又は基

準非線形負荷(

図 E.1)を 3 組接続して行う。三相基準非線形負荷,又は基準非線形負荷を 3 組用い

た場合の皮相電力

S

は,UPS の定格と等しくなるようにする。

R

S

R

S

R

S


68

C 4411-3

:2014

d) UPS

出力容量が 100 kVA を超える三相 UPS の場合,三相基準非線形負荷,又は基準非線形負荷を 3

組用いた場合の皮相電力

S

は,100 kVA とし,その三相 UPS の定格皮相電力又は定格有効電力に達す

るまで三相平衡線形負荷を追加接続する。

E.3 

調整 

非線形試験負荷の調整は,次のように行う。

a)

基準非線形負荷を,供試 UPS の定格出力電圧に等しい電圧の交流電源に接続する。

b)

交流入力電源のインピーダンスは,この試験負荷を接続したとき,交流入力電圧波形の総合高調波ひ

ずみ率が 8 %を超えないようにする(IEC 61000-2-2 の規定)

c)

供試 UPS の出力皮相電力が E.2 で規定する定格出力皮相電力(

S

)になるように抵抗

R

1

を調整する。

負荷急変試験では,定格負荷に対する規定の量(単位%)になるように抵抗

R

1

を調整する。

d)

抵抗

R

1

調整後,再調整せずに試験用基準非線形負荷をそのまま供試 UPS の出力に接続する。

e)

運転モードの過渡変動及び/又は負荷急変の試験方法については,6.4.3.3 を参照。

E.4 

回路設計 

次の記号は,

図 E.1,図 E.1A 及びこの箇条の式で用いる。

U

  :UPS の定格出力電圧,実効値(V)

f

  :UPS の出力周波数(Hz)

U

C

  :整流後の直流電圧(V)

S

  :基準非線形負荷又は三相基準非線形負荷に出力する UPS 皮相出力電力(VA)

−  単相の場合,力率 0.7,すなわち,皮相電力

S

の 70 %は,二つの抵抗

R

1

及び

R

S

で有効電力と

して消費される。

−  三相の場合,力率 0.75,すなわち,皮相電力

S

の 75 %は,二つの抵抗

R

1

及び

R

S

で有効電力と

して消費される。

R

S

  :直列抵抗(Ω)−皮相電力

S

の 4 %の有効電力を消費する(出力ケーブルでの 4 %の電圧低下の模擬

については,JIS C 60364-5-52 を参照)

R

1

  :負荷抵抗(Ω)−目安として,皮相電力

S

の 66 %の有効電力を消費する。ただし,三相の場合は,

目安として 71 %の有効電力を消費する。UPS の皮相電力に合わせて調整する。

C

  :整流後の直流電圧のリプルがシミュレーションで 5 %(ピーク−ピーク)になるように求める。

ピーク電圧,電源電圧のひずみ,電線の電圧降下及び整流電圧のリプル電圧から,整流電圧

U

C

の平均

値は,経験的に次のようになる。

U

U

U

×

×

×

×

×

22

.

1

975

.

0

96

.

0

92

.

0

2

C

これから,

図 E.1 の基準非線形負荷を用いる場合,抵抗

R

S

R

1

及びコンデンサ

C

(F)の値は,次のよ

うに算出できる。

S

U

R

2

S

04

.

0

×

=

(単相の場合)

S

U

R

2

S

04

.

0

2

×

×

=

(三相 3 線の場合)

S

U

R

×

=

66

.

0

2

C

1

(単相の場合)

3

/

66

.

0

2

C

1

S

U

R

×

=

(三相 3 線の場合)

1

5

.

7

R

f

C

×

=


69

C 4411-3

:2014

周波数が 50 Hz 又は 60 Hz の二重定格の場合,50 Hz を用いて計算する。用いるコンデンサの値は,計算

値以上とする。

注記 1  ダイオードブリッジの電圧降下は,無視している。

注記 2  計算された値に対して,実際の部品の値は,次の範囲である。

R

S

  :±10 %

R

1

  :試験によって定格出力容量を得るように調整されている。

C

  :0 %∼+25 %

注記 3  コンデンサ電圧

U

C

のリプル電圧 5 %(ピーク−ピーク電圧)は,時定数

R

1

×

C

=7.5/

f

に対応

している。

また,三相 UPS に

図 E.1A の三相基準非線形負荷を用いる場合,抵抗

R

S

R

1

及びコンデンサの静電容量

C

(F)の値は,次のように算出できる。

S

U

R

2

S

04

.

0

×

=

S

U

R

×

=

71

.

0

2

C

1

1

04

.

1

R

f

C

×

=

周波数が 50 Hz 又は 60 Hz の二重定格の場合,50 Hz を用いて計算する。用いるコンデンサの値は,計算

値以上とする。

注記 4  ダイオードブリッジの電圧降下は,無視している。

注記 5  計算された値に対して,実際の部品の値は,次の範囲である。

R

S

  :±10 %

R

1

  :試験によって定格出力容量を得るように調整されている。

C

  :0 %∼+25 %

注記 6  コンデンサ電圧

U

C

のリプル電圧 5 %(ピーク−ピーク電圧)は,時定数

R

1

×

C

=1.04/

f

に対

応している。シミュレーションによって直流電圧のリプルが 5 %になるように係数 1.04 を求

めた。

U

=200 V,

f

=50 Hz,

S

=100 kVA の場合

016

.

0

000

100

200

04

.

0

04

.

0

2

2

S

=

×

=

×

=

S

U

R

244

200

22

.

1

22

.

1

C

=

×

=

×

=

U

U

839

.

0

000

100

71

.

0

244

71

.

0

2

2

C

1

=

×

=

×

=

S

U

R

8

024

.

0

839

.

0

50

04

.

1

04

.

1

1

=

×

=

×

=

R

f

C


70

C 4411-3

:2014

附属書 F

(参考)

バックフィード保護に関する情報

バックフィード保護は,

UPS

の安全規格 IEC 62040-1

:2008

の Annex I

Backfeed protection test

)参照。

注記

この規格の第

1

版では,

附属書 でバックフィード保護を規定していたが,今回,二重性を避

けるため,かつ,

UPS

の安全規格と抵触することから,含めないことにした。


71

C 4411-3

:2014

附属書 G 
(規定)

入力電源停電−試験方法

G.1 

一般事項 

入力電源の停電時の

UPS

特性は,

図 G.1 の回路で試験する。

UPS

N

L

Fuse

S1

S2

Load

L:電源系統の相 
N:電源系統の中性相(中性相がない場合は相) 
S1:UPS の定格入力電流を通電でき,かつ,開放できるスイッチ又はコンタクタ 
S2:ヒューズが遮断するまで電源系統の故障電流を通電できるスイッチ又はコンタクタ 
ヒューズ:軽負荷時の UPS に通電できる定格のもの

図 G.1−試験回路

G.2 

試験 G.1−開放停電試験 

軽負荷における通常動作において,次の手順で試験する。

 S1

:閉路

 S2

:開路

 S1

を開放して停電を模擬する。

G.3 

試験 G.2−短絡停電試験 

軽負荷における通常動作において,次の順序で試験する。

 S1

:閉路

 S2

:開路

 S2

を閉じて停電を模擬する(ヒューズ断)

ヒューズの定格は,

UPS

の入力電流に適合させる。

S2

の定格は,ヒューズの定格に従う。

三相電源の場合は,各スイッチの極は,同時に開閉する。

ヒューズ

負荷


72

C 4411-3

:2014

附属書 H 
(参考)

出力過渡特性−測定方法

H.1 

評価方法 

UPS

の出力過渡特性は,5.3.4 

CCC

で規定している。出力過渡特性は,

図 2∼図 のカーブ

1

2

及び

3

を限度値として試験し,過渡状態が始まる瞬間を起点として,出力電圧が定常状態に収束するまでと定

義する。

次の a)及び b)の両方を得られるような試験を行うことが望ましい。

a)

定常状態の実効値と比較した実効値の増減。

b)

定常状態のピーク値と比較した

3 ms

以下の瞬時電圧変動。

実効値は,半サイクルごとに更新する方法を用いて導出することが望ましい。これは,直流オフセット

が存在する非対称な交流電圧を,正しく判断するために必要である。

必要な実効値及び瞬時値の測定能力をもつ測定器を用いる。評価する電圧偏差の検出機能をもつ実効値

電圧計の代わりに,過渡変動電圧を捉えることができるストレージ形のオシロスコープの連続波形を使っ

てもよい。この場合,実効値と瞬時値との電圧偏差の測定は,採取したオシロスコープの波形の解析によ

って求めることができる。詳細は H.2 参照。

注記 1

実効値電圧測定については,IEC/TR 61000-2-8 参照。

注記 2

 3

ms

以下の変動に対し測定するという瞬時電圧変動値の条件は,

Information Technology

Industry Council

ITI

)で示す産業機器の適用条件に一致させている。詳細は

http://www.itic.org

参照。

注記 3

線形負荷は,一般に

1 ms

以内で公称電圧のピーク値の

100 %

以下の単発の電圧偏差を許容し

ている。磁気部品を含んだ線形負荷は,半サイクルずつの電圧時間積の増減に対して,一般

に敏感である。このような特性をもつ実効値の増減は,H.2 に記載する測定方法が適切であ

る。

注記 4

附属書 の基準非線形負荷によって代表される非線形負荷は,少なくとも半サイクルの間,

電圧時間積に対する増減を許容する。基準非線形負荷のコンデンサには,

UPS

供給電圧が,

負荷のコンデンサ電圧を超えたときだけ電流が流れ,そのため,

UPS

のピーク電圧は,その

間低下する。この種の負荷の過渡特性については,通常試験で指定した値以内に負荷のコン

デンサ電圧が維持できるかを確認することに限られる。

注記 5

次の過渡事象は,

UPS

の出力過渡特性を決定するときには,考慮しないことが望ましい。

外部から

UPS

入力へ印加され

UPS

出力に重畳する電圧。これらは,JIS C 4411-2 のイミ

ュニティ要求事項の範囲に含まれる。

ノッチのような定常的に繰返し周期的に発生する過渡事象。これらは,5.3.4 

BB

の高

調波電圧の要求事項の範囲に含まれる。

H.2 

瞬時値に対する図式評価 

瞬時電圧変動の図式評価は,H.1 に記載する実効値電圧計及びストレージ形のオシロスコープの正負の

電圧偏差を確認するために適用する。


73

C 4411-3

:2014

評価は,じょう乱を受けていない電圧からの変動分を時間軸に移行し,

図 2∼図 のカーブ

1

2

及び

3

と比較することによって行う。移行された電圧偏差が,適合するカーブ内に入っていることを確認する。

図 H.1 は,カーブ

1

の要求事項に合った瞬時電圧変動の試験例である。

図 H.1−図 のカーブ に適合する瞬時電圧変動例

注記 1

適用カーブで示す最小時間は,電圧変動が無視される領域として定義している。

図 H.1 にお

いては,

0 ms

0.1 ms

の間の電圧変動は,無視している。

注記 2

変動率は,発生前仕様範囲内で,じょう乱のないピーク電圧に対する比率で求める。


74

C 4411-3

:2014

附属書 I

(参考)

UPS

効率値

I.1 

概要 

UPS

を用いることによって負荷に安定した電力を供給することができるが,その結果発生するエネルギ

ー損失は,

UPS

を用いないで直接供給する場合よりも大きくなる。しかし,非線形負荷及び低力率負荷へ

の無効電流及び/又は高調波電流流出において,低電圧電力系統に設置する絶縁変圧器,アクティブフィ

ルタなどの構成によって,直接供給する場合よりも,入力側の容量を低減する効果がある。この附属書は,

エネルギー損失を最小化するための効率値の指針を示す。

I.2 

対象とする UPS 

この附属書は,通常運転状態における定格出力容量

0.3 kVA

以上の

UPS

を対象とする。

I.3 UPS

効率の最小値 

UPS

の効率値は,方式によって異なるため,方式ごとに指針値を示している。

表 I.1∼表 I.6 は,最小の

UPS

効率指針値を示す(性能クラス

VFI-S

VFI

VI

及び

VFD

は,5.3.4 参照)

注記 1

通常運転状態の代替運転状態を許容している

UPS

は,それらの運転状態に対応する全ての

UPS

効率の表に対して試験することが望ましい。

注記 2

この附属書は,

2008

1

22

日に

Institute for the Environment and Sustainability Renewable

Energies Unit of the European Commission Directorate General Joint Research Centre

から発行され

た,

Uninterruptible Power System Code of Conduct V1-0a

(定格が

10 kVA

以上の

UPS

が対象)

に従っている。

注記 3

公称電圧

100 V

1 000 V

の交流電力系統に関して,

表 I.1∼表 I.6 に記載していない電力系統

で動作する

UPS

の最小効率は,直線補間によって算出してもよい。入力電圧と出力電圧とが

異なる場合,

表 I.1∼表 I.6 の趣旨から,最小電圧を用いる。この規格では,対応国際規格の

数値を,日本の電圧値に算出し直した数値を記載している。

注記 4

試験に当たっては,

25 %

50 %

75 %

及び

100 %

の負荷率について

100 %

時の±

5 %

以内でも

よい。例えば

75 %

の負荷率が適用できない場合,

70 %

80 %

の負荷率となる負荷を用いても

よい。


75

C 4411-3

:2014

表 I.10.3 kVA 以上 10.0 kVA 未満の常時インバータ給電方式 UPSVFI-S)の効率値

単位  %

電圧

(V)

出力

相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<0.8 0.8≦S

out

<1.5 1.5≦S

out

<3.5 3.5≦S

out

<5.0 5.0≦S

out

<10.0

100

単相

25

65.3 65.3 71.7 76.9 77.5

50

66.7 74.3 78.2 79.5 80.7

75

71.7 76.9 78.2 82.0 83.3

100

74.3 76.9 79.5 82.0 83.3

200

単相

25

71.2 71.2 76.6 80.8 81.4

200/100

50

72.3 78.7 81.9 83.0 84.0

75

76.6 80.8 81.9 85.1 86.2

100

78.7 80.8 83.0 85.1 86.2

200

三相

25

66.2 66.2 72.5 77.5 78.1

50

67.5 75.0 78.7 80.0 81.3

75

72.5 77.5 78.7 82.5 83.8

100

75.0 77.5 80.0 82.5 83.8

表 I.20.3 kVA 以上 10.0 kVA 未満のラインインタラクティブ方式 UPSVI,及び VFI-S を除く VFI)の

効率値

単位  %

電圧

(V)

出力

相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<0.8 0.8≦S

out

<1.5 1.5≦S

out

<3.5 3.5≦S

out

<5.0 5.0≦S

out

<10.0

100

単相

25

75.5 81.6 81.6 81.6 82.2

50

84.0 85.3 86.5 89.0 89.6

75

84.7 85.9 87.7 90.2 90.8

100

85.3 86.5 87.8 90.2 90.8

200

単相

25

79.0 84.2 84.2 84.2 84.7

200/100

50

86.3 87.4 88.4 90.5 91.1

75

86.8 87.9 89.4 91.6 92.1

100

87.4 88.4 89.5 91.6 92.1

200

三相

25

76.0 82.0 82.0 82.0 82.6

50

84.4 85.6 86.8 89.2 89.8

75

85.0 86.2 87.9 90.4 91.0

100

85.6 86.8 88.0 90.4 91.0


76

C 4411-3

:2014

表 I.30.3 kVA 以上 10.0 kVA 未満の常時商用給電方式 UPSVFD)の効率値

単位  %

電圧

(V)

出力

相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<0.8 0.8≦S

out

<1.5 1.5≦S

out

<3.5 3.5≦S

out

<5.0 5.0≦S

out

<10.0

100

単相

25

84.5 85.6 86.4 87.7 88.8

50

85.6 86.6 87.5 91.1 92.2

75

86.6 87.7 88.6 92.2 93.3

100

87.7 88.8 89.7 92.2 93.3

200

単相

25

85.6 86.7 87.5 88.7 89.7

200/100

50

86.7 87.7 88.5 91.8 92.8

75

87.7 88.7 89.5 92.8 93.8

100

88.7 89.7 90.6 92.8 93.8

200

三相

25

84.6 85.8 86.6 87.9 89.0

50

85.8 86.8 87.7 91.2 92.3

75

86.8 87.9 88.8 92.3 93.4

100

87.9 89.0 89.9 92.3 93.4

表 I.410 kVA 以上の常時インバータ給電方式 UPSVFI-S)の効率値

単位  %

電圧

(V)

出力 
相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

100

単相

25

78.2 79.5 82.7 85.9

50

85.9 86.5 87.8 89.8

75

87.8 88.4 89.8 91.0

100

88.4 89.1 89.8 91.0

200

単相

25

81.9 83.0 85.6 88.3

100/200

50

88.3 88.8 89.9 91.5

75

89.9 90.4 91.5 92.5

100

90.4 91.0 91.5 92.5

200

三相

25

78.7 80.0 83.2 86.3

50

86.3 86.9 88.1 90.0

75

88.1 88.7 90.0 91.2

100

88.7 89.4 90.0 91.2

415

三相

25

83.3 84.3 86.8 89.2

50

89.2 89.7 90.7 92.1

75

90.7 91.2 92.1 93.1

100

91.2 91.7 92.1 93.1


77

C 4411-3

:2014

表 I.510 kVA 以上のラインインタラクティブ方式 UPSVI,及び VFI-S を除く VFI)の効率値

単位  %

電圧

(V)

出力

相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

100

単相

25

85.3 85.9 86.5 89.6

  50 90.2

90.8

91.5

93.2

  75 90.8

91.5

92.1

93.2

100 90.8

91.5

92.1

93.2

200

単相

25

87.4 87.9 88.4 91.1

100/200

50

91.6 92.1 92.6 94.2

  75 92.1

92.6

93.2

94.2

100 92.1

92.6

93.2

94.2

200

三相

25

85.6 86.2 86.8 89.8

  50 90.4

91.0

91.6

93.4

  75 91.0

91.6

92.3

93.4

100 91.0

91.6

92.3

93.4

415

三相

25

88.2 88.7 89.2 91.6

  50 92.1

92.6

93.1

94.6

  75 92.6

93.1

93.6

94.6

100 92.6

93.1

93.6

94.6

表 I.610 kVA 以上の常時商用給電方式 UPSVFD)の効率値

単位  %

電圧

(V)

出力

相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

100

単相 25

92.2

92.8

93.3

94.4

  50 94.4

95.0

95.5

96.6

  75 95.2

95.8

96.3

97.5

100 95.5

96.1

96.6

97.8

200

単相 25

92.8

93.3

93.8

94.9

100/200

50

94.9

95.4

95.9

96.9

  75 95.6

96.2

96.6

97.6

100 95.9

96.4

96.9

97.9

200

三相 25

92.3

92.9

93.4

94.5

  50 94.5

95.1

95.6

96.7

  75 95.3

95.9

96.4

97.5

100 95.6

96.2

96.7

97.8

415

三相 25

93.1

93.5

94.0

95.0

  50 95.0

95.5

96.0

97.0

  75 95.7

96.3

96.7

97.7

100 96.0

96.5

97.0

98.0


78

C 4411-3

:2014

I.4 UPS

効率の低減 

絶縁変圧器及び/又は入力高調波電流抑制機能を備えた

UPS

の場合,

表 I.1∼表 I.6 に示す効率値から表

I.7

及び/又は

表 I.8 の値を低減してよい。この低減率は,

UPS

が低電圧電力系統に求められている効果が

期待できる場合に適用する。低減は,交流電力経路に対して,一つの絶縁変圧器及び一つのフィルタに限

る。I.5 に低減の計算例を示す。

表 I.7−入力又は出力絶縁変圧器をもつ UPS の効率低減率

単位  %

UPS の定格に

対する負荷率

UPS の定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<10 10≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

<500

S

out

≦500

常用

待機

常用

待機

常用

待機

常用

待機

常用

待機

25

6.0 5.5 6.0 5.5 4.0 3.5 2.8 2.3 1.9 1.4

50

3.9 2.7 3.9 2.7 2.9 1.7 2.2 1.1 1.5 0.7

75

3.5 1.8 3.5 1.8 2.9 1.2 2.4 0.8 1.7 0.5

100

3.6 1.4 3.6 1.4 3.2 0.9 2.7 0.6 2.0 0.4

表 I.8−入力高調波電流抑制機能をもつ UPS の効率低減率

単位  %

UPS の定格に

対する負荷率

UPS の定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<10 10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200

S

out

≦200

常用

待機

常用

待機

常用

待機

常用

待機

常用

待機

25

6.1 5.5 6.1 5.5 5.7 5.1 5.0 4.1 4.0 3.2

50

3.8 2.8 3.8 2.8 3.6 2.6 3.4 2.0 2.9 1.6

75

3.2 1.8 3.2 1.8 3.0 1.7 2.9 1.4 2.5 1.1

100

3.0 1.4 3.0 1.4 2.9 1.3 2.9 1.0 2.5 0.8

表 I.7 の低減率は,二つの入力電源間,又は入力と出力との間の分離を確実にするために追加の入力又

は出力絶縁変圧器が必要な場合に適用する。

表 I.8 の低減率は,高調波電流ひずみ率を JIS C 61000-3-2 で規定する限度値,又は関連する指針より低

くすることを要求する交流電源の電磁両立性を確実にするために,追加のフィルタが必要な場合に適用す

る。

高調波抑制は,受動部品,又は力率補正機能をもつ能動形

PWM

変換器を用いて行うことができる。

追加機器の容量が

UPS

出力容量よりも小さい場合,容量の比率に応じて比例低減を適用する。

“常用”の低減率は,通常運転状態で追加機器を通して給電している場合に適用する。一方,

“待機”の

低減率は,給電していない場合に適用する。

I.5 

低減の例 

低減手順は,追加機器がない場合に達成できない機能を達成できるかどうかを確認することによって行

う。我が国の代表的な

UPS

の構成の概略図及び効率値を次の a)d)に示す。図中の

UPS

として記載して

いる箇所は,サイリスタ整流器のトランスレスを想定して,

表 I.1∼表 I.6 を適用する。表 I.7 及び表 I.8 

適用する追加機器は,

UPS

の追加機能として図示している。ただし,我が国の代表的な

UPS

では,通常,

サイリスタ整流器の代わりに

PWM

整流器を適用しているため,実際には,

PWM

回路が

UPS

の一部とな


79

C 4411-3

:2014

るが,説明のために

UPS

の外に分けて記載している。

a)

常用入力に高調波低減用の

PWM

回路をもつ常時インバータ給電方式(

VFI-S

UPS

(トランスレス)

の概略図及び低減した効率値を

図 I.1 に示す。

常時インバータ給電方式(

VFI-S

UPS

の効率値には,

表 I.1

0.3 kVA

以上

10.0 kVA

未満)又は

I.4

10 kVA

以上)を用いる。

PWM

回路は,次の理由によって,

表 I.8 の“常用”の低減値を適用する。

高調波電流を JIS C 61000-3-2 で規定する限度値,又は関連する指針より低くするように設計してい

る。

通常運転状態で,

PWM

回路の損失は,負荷率に依存する。

b)

常用入力に高調波低減用の

PWM

回路及び絶縁変圧器をもつ常時インバータ給電方式(

VFI-S

UPS

の概略図及び低減した効率値を

図 I.2 に示す。

常時インバータ給電方式(

VFI-S

UPS

の効率値には,

表 I.1

0.3 kVA

以上

10.0 kVA

未満)又は

I.4

10 kVA

以上)を用いる。

絶縁変圧器には,次の理由によって,

表 I.7 の“常用”の低減値を適用する。

絶縁変圧器は,接地された交流入力電源を非接地にして

UPS

に用いる場合に適用する。

通常運転状態で,絶縁変圧器の損失は,負荷率に依存する。

PWM

回路は,次の理由によって,

表 I.8 の“常用”の低減値を適用する。

高調波電流を JIS C 61000-3-2 で規定する限度値,又は関連する指針より低くするように設計してい

る。

通常運転状態で,

PWM

回路の損失は,負荷率に依存する。

c)

常用入力に高調波低減用の

PWM

回路をもち,常用出力に絶縁変圧器をもつ常時インバータ給電方式

VFI-S

UPS

の概略図及び低減した効率値を

図 I.3 に示す。

常時インバータ給電方式(

VFI-S

UPS

の効率値には,

表 I.1

0.3 kVA

以上

10.0 kVA

未満)又は

I.4

10 kVA

以上)を用いる。

絶縁変圧器には,次の理由によって,

表 I.7 の“常用”の低減値を適用する。

絶縁変圧器は,交流入力電源と

UPS

出力とを絶縁する場合に適用する。

通常運転状態で,絶縁変圧器の損失は,負荷率に依存する。

PWM

回路は,次の理由によって,

表 I.8 の“常用”の低減値を適用する。

高調波電流を JIS C 61000-3-2 で規定する限度値,又は関連する指針より低くするように設計してい

る。

通常運転状態で,

PWM

回路の損失は,負荷率に依存する。

d)

常用入力に高調波補償フィルタをもつ常時商用給電方式(

VFD

UPS

の概略図及び低減した効率値を

図 I.4 に示す。

常時商用給電方式(

VFD

UPS

の効率値には,

表 I.3

0.3 kVA

以上

10.0 kVA

未満)又は

表 I.6

10 kVA

以上)を用いる。

高調波補償フィルタは,次の理由によって,

表 I.8 の“常用”の低減値を適用する。

高調波電流を JIS C 61000-3-2 で規定する限度値,又は関連する指針より低くするように設計してい

る。

通常運転状態では,高調波補償フィルタの損失は,負荷率に依存する。


80

C 4411-3

:2014

単位  %

電圧

(V)

出力 
相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<0.8 0.8≦S

out

<1.5 1.5≦S

out

<3.5 3.5≦S

out

<5.0 5.0≦S

out

<10.0

100

単相

25

59.2 59.2 65.6 70.8 71.4

50

62.9 70.5 74.4 75.7 76.9

75

68.5 73.7 75.0 78.8 80.1

100

71.3 73.9 76.5 79.0 80.3

200

単相

25

65.1 65.1 70.5 74.7 75.3

200/100

50

68.5 74.9 78.1 79.2 80.2

75

73.4 77.6 78.7 81.9 83.0

100

75.7 77.8 80.0 82.1 83.2

200

三相

25

60.1 60.1 66.4 71.4 72.0

50

63.7 71.2 74.9 76.2 77.5

75

69.3 74.3 75.5 79.3 80.6

100

72.0 74.5 77.0 79.5 80.8

単位  %

電圧

(V)

出力 
相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

100

単相

25

72.1 73.8 77.7 81.9

50

82.1 82.9 84.4 86.9

75

84.6 85.4 86.9 88.5

100

85.4 86.2 86.9 88.5

200

単相

25

75.8 77.3 80.6 84.3

100/200

50

84.5 85.2 86.5 88.6

75

86.7 87.4 88.6 90.0

100

87.4 88.1 88.6 90.0

200

三相

25

72.6 74.3 78.2 82.3

50

82.5 83.3 84.7 87.1

75

84.9 85.7 87.1 88.7

100

85.7 86.5 87.1 88.7

415

三相

25

77.2 78.6 81.8 85.2

50

85.4 86.1 87.3 89.2

75

87.5 88.2 89.2 90.6

100

88.2 88.8 89.2 90.6

図 I.1−常用入力に高調波低減用の PWM 回路をもつ

常時インバータ給電方式(VFI-SUPS(トランスレス)の概略図及び効率値

入力高調波電流

抑制(PWM 回路)

UPS ユニット

エ ネ ル ギ ー
蓄積装置

変換器

交流入力

バイパス

バイパス 
交流入力

常時インバータ給電方式 UPS

表 I.8

を適用

表 I.1

又は

表 I.4

を適用

交流出力


81

C 4411-3

:2014

単位  %

電圧

(V)

出力 
相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<0.8 0.8≦S

out

<1.5 1.5≦S

out

<3.5 3.5≦S

out

<5.0 5.0≦S

out

<10.0

100

単相

25

53.2 53.2 59.6 64.8 65.4

50

59.0 66.6 70.5 71.8 73.0

75

65.0 70.2 71.5 75.3 76.6

100

67.7 70.3 72.9 75.4 76.7

200

単相

25

59.1 59.1 64.5 68.7 69.3

200/100

50

64.6 71.0 74.2 75.3 76.3

75

69.9 74.1 75.2 78.4 79.5

100

72.1 74.2 76.4 78.5 79.6

200

三相

25

54.1 54.1 60.4 65.4 66.0

50

59.8 67.3 71.0 72.3 73.6

75

65.8 70.8 72.0 75.8 77.1

100

68.4 70.9 73.4 75.9 77.2

単位  %

電圧

(V)

出力 
相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

<500 500≦S

out

100

単相

25

66.1 67.8 73.7 79.1 80.0

50

78.2 79.0 81.5 84.7 85.4

75

81.1 81.9 84.0 86.1 86.8

100

81.8 82.6 83.7 85.8 86.5

200

単相

25

69.8 71.3 76.6 81.5 82.4

100/200

50

80.6 81.3 83.6 86.4 87.1

75

83.2 83.9 85.7 87.6 88.3

100

83.8 84.5 85.4 87.3 88.0

200

三相

25

66.6 68.3 74.2 79.5 80.4

50

78.6 79.4 81.8 84.9 85.6

75

81.4 82.2 84.2 86.3 87.0

100

82.1 82.9 83.9 86.0 86.7

415

三相

25

71.2 72.6 77.8 82.4 83.3

50

81.5 82.2 84.4 87.0 87.7

75

84.0 84.7 86.3 88.2 88.9

100

84.6 85.2 86.0 87.9 88.6

図 I.2−常用入力に高調波低減用の PWM 回路及び絶縁変圧器をもつ 

常時インバータ給電方式(VFI-SUPS の概略図及び効率値

入力高調波電流

抑制(PWM 回路)

UPS ユニット

エ ネ ル ギ ー
蓄積装置

変換器

交流入力

バイパス

バイパス 
交流入力

常時インバータ給電方式 UPS

表 I.8

を適用

表 I.1

又は

表 I.4

を適用

絶縁変圧器

表 I.7

を適用

交流出力


82

C 4411-3

:2014

単位  %

電圧

(V)

出力 
相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<0.8 0.8≦S

out

<1.5 1.5≦S

out

<3.5 3.5≦S

out

<5.0 5.0≦S

out

<10.0

100

単相

25

53.2 53.2 59.6 64.8 65.4

50

59.0 66.6 70.5 71.8 73.0

75

65.0 70.2 71.5 75.3 76.6

100

67.7 70.3 72.9 75.4 76.7

200

単相

25

59.1 59.1 64.5 68.7 69.3

200/100

50

64.6 71.0 74.2 75.3 76.3

75

69.9 74.1 75.2 78.4 79.5

100

72.1 74.2 76.4 78.5 79.6

200

三相

25

54.1 54.1 60.4 65.4 66.0

50

59.8 67.3 71.0 72.3 73.6

75

65.8 70.8 72.0 75.8 77.1

100

68.4 70.9 73.4 75.9 77.2

単位  %

電圧

(V)

出力 
相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

<500 500≦S

out

100

単相

25

66.1 67.8 73.7 79.1 80.0

50

78.2 79.0 81.5 84.7 85.4

75

81.1 81.9 84.0 86.1 86.8

100

81.8 82.6 83.7 85.8 86.5

200

単相

25

69.8 71.3 76.6 81.5 82.4

100/200

50

80.6 81.3 83.6 86.4 87.1

75

83.2 83.9 85.7 87.6 88.3

100

83.8 84.5 85.4 87.3 88.0

200

三相

25

66.6 68.3 74.2 79.5 80.4

50

78.6 79.4 81.8 84.9 85.6

75

81.4 82.2 84.2 86.3 87.0

100

82.1 82.9 83.9 86.0 86.7

415

三相

25

71.2 72.6 77.8 82.4 83.3

50

81.5 82.2 84.4 87.0 87.7

75

84.0 84.7 86.3 88.2 88.9

100

84.6 85.2 86.0 87.9 88.6

図 I.3−常用入力に高調波低減用の PWM 回路をもち,常用出力に絶縁変圧器をもつ 

常時インバータ給電方式(VFI-SUPS の概略図及び効率値

入力高調波電流

抑制(PWM 回路)

UPS ユニット

エ ネ ル ギ ー
蓄積装置

変換器

交流入力

バイパス

バイパス 
交流入力

常時インバータ給電方式 UPS

表 I.8

を適用

表 I.1

又は

表 I.4

を適用

絶縁変圧器

表 I.7

を適用

交流出力


83

C 4411-3

:2014

単位  %

電圧

(V)

出力

相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

0.3≦S

out

<0.8 0.8≦S

out

<1.5 1.5≦S

out

<3.5 3.5≦S

out

<5.0 5.0≦S

out

<10

100

単相

25

78.4 79.5 80.3 81.6 82.7

50

81.8 82.8 83.7 87.3 88.4

75

83.4 84.5 85.4 89.0 90.1

100

84.7 85.8 86.7 89.2 90.3

200

単相

25

79.5 80.6 81.4 82.6 83.6

200/100

50

82.9 83.9 84.7 88.0 89.0

75

84.5 85.5 86.3 89.6 90.6

100

85.7 86.7 87.6 89.8 90.8

200

三相

25

78.5 79.7 80.5 81.8 82.9

50

82.0 83.0 83.9 87.4 88.5

75

83.6 84.7 85.6 89.1 90.2

100

84.9 86.0 86.9 89.3 90.4

単位  %

電圧

(V)

出力

相数

負荷率

定格出力容量 S

out

(kVA)

10≦S

out

<20 20≦S

out

<40 40≦S

out

<200 200≦S

out

<500 500≦S

out

100

単相

25

86.1 87.1 88.3 90.4 90.4

50

90.6 91.4 92.1 93.7 93.7

75

92.0 92.8 93.4 95.0 95.0

100

92.5 93.2 93.7 95.3 95.3

200

単相

25

86.7 87.6 88.8 90.9 90.9

100/200

50

91.1 91.8 92.5 94.0 94.0

75

92.4 93.2 93.7 95.1 95.1

100

92.9 93.5 94.0 95.4 95.4

200

三相

25

86.2 87.2 88.4 90.5 90.5

50

90.7 91.5 92.2 93.8 93.8

75

92.1 92.9 93.5 95.0 95.0

100

92.6 93.3 93.8 95.3 95.3

415

三相

25

87.0 87.8 89.0 91.0 91.0

50

91.2 91.9 92.6 94.1 94.1

75

92.5 93.3 93.8 95.2 95.2

100

93.0 93.6 94.1 95.5 95.5

図 I.4−常用入力に高調波補償フィルタをもつ常時商用給電方式(VFDUPS の概略図及び効率値

入力高調波電流

抑制(高調波補償

フィルタ)

待機

エ ネ ル ギ ー
蓄積装置

変換器

分離スイッ

常時商用給電方式 UPS

表 I.8

を適用

表 I.3

又は

表 I.6

を適用

交流出力

交流入力


84

C 4411-3

:2014

附属書 J

(規定)

UPS

効率−測定方法

J.1 

概要 

この附属書は,6.4.1.6 に規定する形式試験の

UPS

効率を決定するときに導入する測定条件及び方法につ

いて規定する。

J.2 

測定条件 

J.2.1 

環境条件 

周囲温度は,

20

℃∼

30

℃とし,その他の環境条件は,4.2 に規定する制限内に維持しなければならない。

J.2.2 

運転及び電気的条件 

基本波負荷力率が

1

ではない負荷条件で最適効率が得られる

UPS

がある。しかし,この附属書では,有

効電力を定格に対し,負荷率

25 %

50 %

75 %

及び

100 %

で供給できるように調整できる負荷力率

1

の基

準試験負荷で,

UPS

の効率測定を行う。各測定に対する要求事項を次に示す。

a)

 UPS

は通常運転状態で運転する。

b)

エネルギー蓄積装置とのエネルギーのやり取りは,試験中は避けなければならない。したがって,エ

ネルギー蓄積装置は,このようなエネルギーのやり取りを防ぐために切り離しておく。

c)

 UPS

及びその負荷は,安定状態に到達するまで,十分な長さの時間をかけて運転する。温度上昇試験

を行った時間の

125 %

の試験時間で,十分であるとみなす。その代わりに,

10

分以上の間隔で

3

回以

上連続して温度変化が

2

℃以下の場合も,この附属書の目的に合った安定状態とみなす。

d)

各負荷条件は,目標負荷の

95 %

105 %

の範囲とし,負荷力率は,

0.99

以上とする。

e)

通常運転状態で動作する全ての附属するシステムは,作動状態とする。

f)

 UPS

の交流入力条件は,定格電圧の

97 %

103 %

かつ定格周波数の

99 %

101 %

,又は IEC 61000-2-2

で規定する裕度以内とする。

注記

抵抗負荷を用いた試験は,繰返し性という見地から最も信頼性が高いと考えられている。また,

あらゆる負荷率での効率改善の評価に有効である。

J.2.3 

測定器 

UPS

効率の測定に用いる測定器とトランスデューサとの組合せは,

次の事項を満足しなければならない。

電圧及び電流波形に高調波成分を含んでいる場合も,

95 %

の信頼水準をもって定格負荷で

0.5 %

以内

の精度で,入力及び出力の有効電力の正確な実効値測定を行う。

入力と出力とを同時に測定する。

裕度は,次の式で示す値とする。ただし,規約効率については−

0.2 %

,実測効率については−

0.6 %

を限度とする。

 −

=

Δ

100

1

20

η

U

ここに,

η

効率の保証値(

%

注記 1

測定器の不確かさの信頼の水準は,不確かさ制限値内の正確さをもつ測定器によって提供さ

れる測定確率として解釈される。包含係数

1.960

での正規分布は,一般に,最小限の信頼の


85

C 4411-3

:2014

水準とされる

95 %

信頼の水準を表す。詳細については,ISO/IEC Guide 98-3 を参照。

注記 2

入力と出力との同時測定は,通常,入力と出力とでは個別の測定器によって行う。しかし,

高速サンプリング測定機能をもったマルチチャンネルの測定器

1

台でも,同時測定している

とみなす。

J.3 

測定方法 

J.3.1 

標準方法 

J.2.1

及び J.2.2 に規定する条件の下に J.2.3 に規定する測定器を用いて,

UPS

の効率測定は,次の手順で

行う。

a)

 100

%

基準試験負荷は,

UPS

の出力に接続し,十分な時間をかけて J.2 で規定した定常安定状態に到達

させる。

b)

入力及び出力の有効電力を,

15

分以内の間隔を空けて

3

回連続して同時に測定する。

UPS

効率は,各々

の読取値から計算する。

注記 1

 UPS

1

入力よりも多く接続される場合,対象とする有効入力電力は,全ての入力電力の

総和である。

注記 2

 UPS

1

出力よりも多く供給する場合,対象とする有効出力電力は,全ての出力電力の総

和である。

c)

b)

によって求めた

3

点の

UPS

効率の算術平均を求め,それを効率測定値とする。

d)

 75

%

50 %

及び

25 %

の負荷条件として,a)b)及び c)の手順を繰り返す。

J.3.2 

代替方法 

J.2.3

の要求事項に適合する測定器及びトランスデューサは,入手が困難な場合がある。したがって,J.2.3

によって許容する以上の不確かさをもった測定器及びトランスデューサを使用する場合は,標準方法を次

のように替えてもよい。

J.3.1

の c)を次に置き換える。

c)

入力と出力との測定器及びトランスデューサを入れ換え,b)の手順を繰り返す。全部で

6

回の

UPS

率測定結果の算術平均を効率測定値として求める。

J.4 

試験成績書 

試験成績書の推奨フォーマットは,D.6 による。D.6 

UPS

技術データシートを用いる場合は,製造業

者が明記した各給電方式に応じて作成する。

次の情報を試験成績書に記載する。

a)

装置の詳細

銘柄,モデル,形式及びシリアル番号

製品仕様(必要に応じ)

定格電圧(

V

)及び周波数(

Hz

定格出力の有効電力(

W

)及び皮相電力(

VA

複数の機能,

又は追加モジュール若しくは附属品を含んだオプションがある場合,

対象の機器構成を,

成績書に記載する。

注記

以上の詳細は,D.6 

UPS

技術データシート(製造業者の明示事項)の記載内容と合致して

いることが望ましい。


86

C 4411-3

:2014

b)

測定条件

周囲温度(℃)

入力及び出力の電圧(

V

)及び周波数(

Hz

入力電圧の総合高調波ひずみ率(

%

電気試験のための測定器,セットアップ及び回路の情報

c)

測定データ

評価する負荷において,パーセント表示で小数第

2

位を四捨五入して得られる効率値

適用した試験方法。すなわち,この規格の J.3.1 又は J.3.2 のいずれを用いたかという情報。

装置の動作に関する記述

d)

試験及び試験場所の詳細

試験成績書番号

試験日

試験者の名前及び署名


87

C 4411-3

:2014

附属書 K

(参考)

UPS

機能可用性

K.1 

導入 

この附属書は,

UPS

機能可用性について記載しており,JIS C 0508 の規格群及び IEC 61508 の規格群で

規定している信頼性の概念を含んでいる。

JIS C 0508

の規格群及び IEC 61508 の規格群で規定している機能安全は,主にその故障率及び信頼性が,

人,物又は両方の安全レベルを下げる可能性があるシステムを対象としている。一方,機能可用性の概念

は,負荷を支える

UPS

の可用性を評価するために,意味を拡張したものである。明確化のため,JIS C 0508

の規格群及び IEC 61508 の規格群で用いる“機能安全”という用語を“機能可用性”に,

“安全度水準”

を“信頼度水準”に置き換える。

この附属書では,回避しなければならない故障として,

UPS

の出力に接続する重要負荷への電源異常を

取り上げる。電源異常は,

UPS

の出力電圧(

附属書 の図の交流出力を参照)が負荷によって許容される

過渡電圧変動カーブ

1

2

又は

3

5.3.4 参照)の範囲から外れたときに発生したとみなす。機能可用性は,

フェールセーフの概念として用いることはない。

次に示す出力電力喪失の状況は,故障とみなさない。

a)

仕様の停電補償時間後の負荷への電力喪失

b)

交流出力に冗長性をもった

UPS

1

出力の電力喪失

K.2 UPS

交流出力の配電の故障 

交流出力下流の配電の故障も,電源異常を生じさせる。したがって,配電システムの設計,据付及び保

守に対しては,特別な配慮が必要となる。

K.3 

機能信頼度水準 

信頼度水準(

RIL

)は,

UPS

の電力供給に対する目標水準の下限を決定するもので,その要求水準の決

定に当たっては,リスクに基づいたアプローチ方法を採用し,数値的な目標故障尺度は,

表 K.1 に示す特

定の

RIL

とリンクして,

UPS

に対して設定する。

表 K.1UPS の信頼度水準

信頼度水準

(RIL)

高頻度又は連続モードでの出力

電源異常の 1 時間当たりの確率

h

1

4 10

9

以上 10

8

未満

3 10

8

以上 10

7

未満

2 10

7

以上 10

6

未満

1 10

6

以上 10

5

未満

K.4 

機能可用性計算 

UPS

の機能可用性は,重要負荷への電源異常を回避するという目的に応じて期待される期間の,

UPS

使用可能な期間に対する割合で示す。この附属書では,

UPS

は高頻度又は連続モードで運転する場合につ


88

C 4411-3

:2014

いて説明する。

機能可用性

A

は,

MTBF

MTTR

との和に対する,

MTBF

(故障率の逆数)の比として,次の式で表す。

MTTR

MTBF

MTBF

A

+

=

ここに,

A

UPS

の機能可用性

MTBF

: 平均故障間隔

MTTR

: 平均修復時間

信頼度水準

1

RIL1

)の

UPS

は,重要負荷への

1

時間当たりの電源異常の故障率が

10

6

10

5

である。

すなわち,

MTBF

は,

100 000

1 000 000

時間であることを意味している。このような

UPS

の可用性は,

MTTR

6

時間と仮定した場合,

99.994 0 %

100 000/100 006

)と

99.999 4 %

1 000 000/1 000 006

)との間

となり,産業分野では,

“可用性

4

5

ナイン”として一般的に知られている。

UPS

の使用可能な期間では,

MTBF

及び

MTTR

は,一定の状態とみなしてよい。可用性が増加している

ことは,定常状態又は漸近線の収束として分かる。

MTBF

は,少なくとも

t

時間運転後に,重要負荷へ給

電を継続する確率を表す式

r

(t)

e

t/MTBF

に影響を与える。

MTTR

は,修復開始から

t

時間後に,重要負荷へ電源供給が復帰している確率を表す式

m

(t)

1

e

t/MTTR

に影響を与える。

図 K.1 及び図 K.2 における時間

t

0

t

MTBF

及び

t

MTTR

は,

r

(t)

及び

m

(t)

に関する

重要な特性を規定している。

図 K.1 において,

t

0

のとき,

r

(0)

e

0/MTBF

1

100 %

となり,

UPS

は運転していることを意味してい

る。

t

MTBF

のとき,

r

(MTBF)

e

MTBF/MTBF

e

1

0.37

37 %

となり,

UPS

が次の

MTBF

時間において,

重要負荷へ給電している確率が

37 %

あることを示している。

図 K.1−経過時間に対する r(t)

図 K.2 において,

t

0

の時,

m

(0)

1

e

0/MTTR

0

0 %

となり,

UPS

は修復していないことを意味して

いる。

t

MTTR

のとき,

m

(MTTR)

1

e

MTTR/MTTR

1

e

1

0.63

63 %

となり,

UPS

MTTR

時間後に負

荷への再給電を行う確率が

63 %

であることを示している。

図 K.2−経過時間に対する m(t)


89

C 4411-3

:2014

K.5 

業界の慣例 

信頼度水準の要求事項を満足するように構築及び試験した

UPS

は,提供するサービス(保守)を着実に

実施することによって,重要負荷に求められる電力の可用性を提供できる。これらの条件には,

UPS

の監

視,サービス体制の充実(熟練したサービス員,予備品など)などがあり,

MTTR

の低減のために重要で

ある。

例えば“

4

ナインの可用性”及び“可用性のティア”のような概念は,国際規格では規定がないが,業

界では実用的に用いており,データセンターに適用されている。それらは,JIS C 0508 の規格群及び IEC 

61508

の規格群で規定する機能安全として解釈しないほうがよい。

業界で実用的に用いている可用性のティアの例として,日本データセンター協会(

http://www.jdcc.or.jp/

では,電気設備全体の信頼性をティア

1

4

4

段階に層分類して普及を図っており,その中で

UPS

の分

類は,次のとおりである。

ティア

1

:冗長なし,入出力電源経路が単一経路,周辺機器の冗長なし

ティア

2

:冗長なし,入出力電源経路が単一経路,周辺機器の冗長なし

ティア

3

:冗長

(N

1)

,入出力電源経路が複数経路,周辺機器の冗長あり

ティア

4

:冗長

(N

2)

,入出力電源経路が複数経路,周辺機器の冗長あり

注記

 UPS

に関しては,ティア

1

とティア

2

とは同一になる。

参考文献

JIS C 0508

規格群  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全

注記

対 応 国 際 規 格 : IEC 61508 

(all parts)

Functional safety of electrical/electronic/programmable

electronic safety-related systems

IDT

JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(

IP

コード)

JIS C 6950-1

  情報技術機器−安全性−第

1

部:一般要求事項

注記

対 応 国 際 規 格 : IEC 60950-1 

Information technology equipment

Safety

Part 1: General

requirements

MOD

JIS C 8201-3

  低圧開閉装置及び制御装置−第

3

部:開閉器,断路器,断路用開閉器及びヒューズ組みユ

ニット

注記

対 応 国 際 規 格 : IEC 60947-3 

Low-voltage switchgear and controlgear

Part 3: Switches,

disconnectors, switch-disconnectors and fuse-combination units

MOD

JIS C 60050-161

EMC

に関する

IEV

用語


90

C 4411-3

:2014

注記

対 応 国 際 規 格 : IEC 60050-161

:1990

International Electrotechnical Vocabulary

Chapter 161:

Electromagnetic compatibility

Amd.1:1997

及び

Amd.2:1998

MOD

JIS C 60050-551

  電気技術用語−第

551

部:パワーエレクトロニクス

注記

対応国際規格:IEC 60050-551

:1998

International Electrotechnical Vocabulary

Part 551: Power

electronics

MOD

JIS C 60068-3-3

  環境試験方法−電気・電子−機器の耐震試験方法の指針

注記

対応国際規格:IEC 60068-3-3

Environmental testing

Part 3: Guidance. Seismic test methods for

equipment

IDT

JIS C 60364-5-52

  建築電気設備−第

5-52

部:電気機器の選定及び施工−配線設備

注記

対応国際規格:IEC 60364-5-52

Low-voltage electrical installations

Part 5-52: Selection and erection

of electrical equipment

Wiring systems

IDT

JIS C 60664-1

  低圧系統内機器の絶縁協調−第

1

部:基本原則,要求事項及び試験

注記

対応国際規格:IEC 60664-1

Insulation coordination for equipment within low-voltage systems

Part

1: Principles, requirements and tests

IDT

IEC 60034-22

Rotating electrical machines

Part 22: AC generators for reciprocating internal combustion (RIC)

engine driven generating sets

IEC 60050-111

:1996

International Electrotechnical Vocabulary

Chapter 111: Physics and chemistry

IEC 60050-131

:2002

International Electrotechnical Vocabulary

Part 131: Circuit theory

IEC 60050-151

:2001

International Electrotechnical Vocabulary

Part 151: Electrical and magnetic devices

IEC 60050-351

:2006

International Electrotechnical Vocabulary

Part 351: Control technology

IEC 60050-441

:1984

International Electrotechnical Vocabulary

Switchgear, controlgear and fuses

及 び

Amd.1:2000

IEC 60050-442

:1998

International Electrotechnical Vocabulary

Part 442: Electrical accessories

IEC 60050-482

:2004

International Electrotechnical Vocabulary

Part 482: Primary and secondary cells and

batteries

IEC 60050-826

:2004

International Electrotechnical Vocabulary

Part 826: Electrical installations

IEC 60196

IEC standard frequencies

IEC 60947-6-1

Low-voltage switchgear and controlgear

Part 6-1: Multiple function equipment

Transfer

switching equipment

IEC 60990

Methods of measurement of touch current and protective conductor current

IEC/TR 61000-2-8

Electromagnetic compatibility (EMC)

Part 2-8: Environment

Voltage dips and short

interruptions on public electric power supply systems with statistical measurement results

IEC 61000-4-30

Electromagnetic compatibility (EMC)

Part 4-30: Testing and measurement techniques

Power

quality measurement methods

IEC 61508 

series

Functional safety of electrical/electronic/programmable electronic safety-related systems

IEC 62310-3

:2008

Static transfer systems (STS)

Part 3: Method for specifying performance and test

requirements

ISO/IEC Guide 98-3

:2008

Uncertainty of measurement

Part 3: Guide to the expression of uncertainty in

measurement (GUM:1995)

ANSI C57.96

:1999

Guide for Loading Dry Type Distribution and Power Transformers


91

C 4411-3

:2014

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 4411-3:2014

  無停電電源装置(UPS)−第 3 部:性能及び試験要求事項

IEC 62040-3:2011

  Uninterruptible power systems (UPS)−Part 3: Method of specifying

the performance and test requirements

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

3  用語及び定

3.1.5A  双 方 向 コ ン バ
ータ

追加

IEC

規格にはない用語の定義を追加

した。

IEC

ではラインインタラクティブ方

式の説明にインバータを用いている
が,不正確なため用語を変更した。

IEC

改正作業時に提案したが受け入

れられなかったため,JIS 独自の変
更とする。

 3.2.14

バイパスなしラ

インインタラクティブ

方式

 3.2.14

JIS

とほぼ同様

変更

IEC

規格の“インバータ”を“双方

向コンバータ”に変更した。

同上。

 3.2.26.2

二次回路  3.2.26.2

JIS

とほぼ同様

変更

IEC

規格の定義が不正確であるた

め,JIS C 6950-1 を基に変更した。

IEC

規格の改正提案を行う。

 3.3.34A

フロート寿命

追加

IEC

規格にはない用語の定義を追加

した。

本文で使用している。IEC 規格の改

正提案を行う。

 3.4.12

装置の定格皮相

電力 
3.4.13  短絡比

 3.4.12

3.4.13

JIS

とほぼ同様

削除

IEC

規格では,

“相間装置”及び“相

間 UPS”の値を規定している。

我が国の配電事情による。

 3.5.6

過負荷耐量  3.5.6

JIS

とほぼ同様

変更

IEC

規格の“又は”を“及び”に変

更した。

条件によっては両方の条件が必要と

なる。IEC 規格の改正提案を行う。

 3.5.19A

不平衡率

追加

IEC

規格にはない用語の定義を追加

した。

試験で必要となる。IEC 規格の改正

提案を行う。

4  環境条件 4.1

概要

4.1

JIS

とほぼ同様

変更

IEC

規格にはない“結露なし”の条

件を追加した。

我が国の気象条件による。

91

C

 441

1

-3


2014


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C 4411-3

:2014

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

4  環境条件 
(続き)

4.2.1.1  周 囲 温 度 及 び
相対湿度

 4.2.1.1

JIS

とほぼ同様

変更

IEC

規格にはない“結露なし”の条

件を追加した。

我が国の気象条件による。

 4.2.2.1

周 囲 温 度 及 び

相対湿度

 4.2.2.1

JIS

とほぼ同様

追加

輸送手段として IEC 規格にない海路
を追加。

我が国の実状に合わせる。IEC 規格
の改正提案を行う。

 4.2.2.2

標高

4.2.2.2

JIS

とほぼ同様

追加

標高の上限を 5 000 m から 1 000 m に

変更した。

我が国の地理条件による。

5  電気的使用
条件,性能及
び指定値

5.1.3  安全

5.1.3

JIS

とほぼ同様

削除

IEC

規格で適用している安全規格を

削除した。

実状を考慮。安全規格を JIS 化後に

取入れを検討する。

5.2.2  製造業者が指定
する特性

 5.2.2 JIS とほぼ同様

変更

IEC

規格で採用している高調波電流

規格を変更・削除した。

我が国の配電事情による。

 5.3.3

購入 者 の指 定に

よる特性及び条件

 5.3.3 JIS とほぼ同様

変更

IEC

規格で採用している高調波電流

規格を変更・削除した。

我が国の配電事情による。

 5.4.2.1

全 て の 蓄 電 池

に関する要求事項

 5.4.2.1

JIS

とほぼ同様

変更

IEC 62040-1

の適用を要求事項から

推奨に変更。

現状の国内製品は全てが対応してい

ない。

IEC 62040-1

の対応 JIS 制定後,

次期改正時に IEC に合わせる。

 5.4.2.2

製 造 業 者 の 指

定による特性

 5.4.2.2

JIS

とほぼ同様

変更

“設計寿命又はフロート寿命(ただ

し,いずれか)

”を“フロート寿命”

に変更した。 
蓄積エネルギー運転状態の放電電流

について,IEC 規格の“公称放電電

流”を“最大放電電流”に変更した。

“設計寿命”が何を表しているか不

明。 
 
蓄電池の仕様として,“公称放電電

流”は規定していない。IEC 規格の

改正提案を行う。

6 UPS の試験

6.4.2.11.1 通 常 運 転 状
態から蓄積エネルギー

運転状態への切換え

 6.4.2.11.1 JIS とほぼ同様

追加

条件として,単相入力の場合である
ことを追加した。

IEC

規格での記載漏れと思われるた

め,IEC 規格の改正提案を行う。

 6.4.2.11.6

試 験 方 法 −

線形負荷

 6.4.2.11.6 JIS とほぼ同様

変更

IEC

規格の図(図 5)を変更した。

本 文 の 規 定 に 合 わ せ て 変 更 し た 。

IEC

規格の改正提案を行う。

 6.4.3.3

過渡特性試験

6.4.3.3  JIS とほぼ同様

追加

IEC

規格では規定していない判定基

準を追加した。

判定基準が必要。IEC 規格の改正提
案を行う。

 6.4.4.3

蓄 電 池 の リ プ

ル電流の測定

 6.4.4.3

JIS

とほぼ同様

変更

IEC

規格で規定している蓄電池は満

充電状態を条件から削除した。

蓄電池製造業者は,満充電状態での

リプル電流は測定していない。IEC

規格の改正提案を行う。

92

C

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1

-3


2014


93

C 4411-3

:2014

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

附属書 E

(規定)

基準非線形負荷

附属書 E

JIS

とほぼ同様

追加

IEC

規格にはない,三相 3 線式を想

定した規定を追加した。

我が国の配電事情による。

附属書 J 
(規定)

J.2.3  測定器

J.2.3

JIS

とほぼ同様

変更

IEC

規格で NOTE としている裕度

(tolerances)について,要求事項と

して規定した。

IEC

規格の改正提案を行う。

 J.4

試験成績書

J.4

JIS

とほぼ同様

変更

ほかの規定・記載と合わない項目を

変更・削除した。

IEC

規格の改正提案を行う。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 62040-3:2011,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。

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C

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