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C 4306

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  使用状態  

7

4.1

  標準使用状態  

7

4.2

  特殊使用状態  

7

5

  耐熱クラスによる種類  

8

6

  定格 

8

6.1

  定格容量の種類  

8

6.2

  一次電圧  

8

6.3

  定格二次電圧  

8

6.4

  定格力率  

9

7

  性能 

9

7.1

  無負荷電流  

9

7.2

  電圧変動率  

10

7.3

  効率  

10

7.4

  エネルギー消費効率  

10

7.5

  変圧比,極性及び位相変位  

12

7.6

  短絡インピーダンス  

12

7.7

  単三平衡度  

12

7.8

  温度上昇限度  

12

7.9

  絶縁強度  

13

7.10

  部分放電  

13

7.11

  騒音  

13

7.12

  短絡強度  

14

7.13

  電圧及び周波数の変化  

14

7.14

  耐クラック性  

15

7.15

  耐湿性  

15

7.16

  耐燃性  

15

7.17

  裕度  

15

8

  構造 

16

8.1

  一般  

16

8.2

  タップ切換端子  

16

8.3

  接地端子  

16


C 4306

:2013  目次

(2)

ページ

8.4

  変圧器の結線  

16

8.5

  端子記号,極性及び位相変位  

16

9

  試験 

18

9.1

  受渡試験,形式試験及び特殊試験に関する一般事項  

18

9.2

  巻線抵抗測定  

20

9.3

  無負荷損試験及び無負荷電流試験  

20

9.4

  変圧比試験,極性試験及び位相変位試験  

20

9.5

  負荷損試験及び短絡インピーダンス試験  

20

9.6

  電圧変動率  

22

9.7

  効率  

23

9.8

  エネルギー消費効率  

23

9.9

  耐電圧試験  

24

9.10

  構造試験  

26

9.11

  部分放電試験  

26

9.12

  単三平衡度試験  

27

9.13

  温度上昇試験  

27

9.14

  騒音試験  

29

9.15

  短絡強度試験  

30

9.16

  耐クラック性試験  

32

9.17

  耐湿性試験  

33

9.18

  耐燃性試験  

33

10

  表示  

33

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

35


C 4306

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電機工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS C 4306:2005

は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

4306

:2013

配電用 6 kV モールド変圧器

6 kV Encapsulated-winding distribution transformers

序文 

この規格は,IEC 60076-1:2000(第 2.1 版)

IEC 60076-2:1993(第 2 版)

IEC 60076-3:2000(第 2 版)

IEC 60076-4:2002

(第 1 版)

IEC 60076-5:2000(第 2 版)

IEC 60076-10:2001(第 1 版)

IEC 60076-11:2004

(第 1 版)及び IEC/TR 60616:1978(第 1 版)を基とし,技術的内容を変更して作成した日本工業規格で

ある。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,一般の受配電の目的に用いる特定機器に対応した,配電用 6 kV モールド変圧器(以下,変

圧器という。

)の,屋内用自冷式のものについて規定する。

なお,変圧器の容量範囲は,単相 10 kVA 以上 500 kVA 以下,及び三相 20 kVA 以上 2 000 kVA 以下とし,

定格周波数は,50 Hz 又は 60 Hz とする。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60076-1:2000

,Power transformers−Part 1: General

IEC 60076-2:1993

,Power transformers−Part 2: Temperature rise

IEC 60076-3:2000

, Power transformers − Part 3: Insulation levels, dielectric tests and external

clearances in air

IEC 60076-4:2002

,Power transformers−Part 4: Guide to the lightning impulse and switching impulse

testing−Power transformers and reactors

IEC 60076-5:2000

,Power transformers−Part 5: Ability to withstand short circuit

IEC 60076-10:2001

,Power transformers−Part 10: Determination of sound levels

IEC 60076-11:2004

,Power transformers−Part 11: Dry-type transformers

IEC/TR 60616:1978

,Terminal and tapping markings for power transformers(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様


2

C 4306

:2013

JIS K 6911

  熱硬化性プラスチック一般試験方法

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

一般 

3.1.1 

特定機器 

エネルギーの使用の合理化に関する法律(以下,省エネ法という。

)第 78 条第 1 項の規定に基づき,政

令で規定されたもの。

3.1.2 

配電用 6 kV モールド変圧器 

ビル,

工場などにおいて,

配電電圧 6 kV から使用機器に合わせて 600 V 以下の低電圧に降圧するために,

電気の需要家が受配電設備として設置するモールド変圧器。

3.1.3 

変圧器(power transformer) 

電力を送る目的で用いられ,電磁誘導作用によって,ある交流電圧及び電流の系統から同一周波数で電

圧及び電流が異なるほかの系統に電力を変成し,鉄心及び二つの巻線から構成される静止誘導機器。

3.1.4 

単相変圧器及び三相変圧器(single-phase transformer and three-phase transformer)

単相変圧器とは,単独で単相の電力授受を行う変圧器で,三相変圧器とは,単独で三相の電力授受を行

う変圧器。

3.1.5 

モールド変圧器 

一次巻線及び二次巻線の全表面が,樹脂又は樹脂を含んだ絶縁基材で覆われた変圧器。

3.1.6 

耐熱クラス(thermal classes)

変圧器を構成する絶縁材料の耐熱特性による分類。

3.1.7 

エネルギー消費効率 

省エネ法第 78 条第 1 項の規定に基づき公表された,

変圧器の性能の向上に関する製造業者の判断の基準

など(以下,判断の基準という。

)で指定する測定方法によって測定した全損失。

3.1.8 

基準エネルギー消費効率 

判断の基準で指定するエネルギー消費効率の算出式によって算出した値。

3.2 

冷却に関する気象データ 

3.2.1 

日間平均気温 

日間の最高気温と最低気温との和の 2 分の 1。

3.2.2 

月間平均気温(monthly average temperature)


3

C 4306

:2013

何年間かのある月の日間最高気温の平均値と日間最低気温の平均値との和の 2 分の 1。

3.2.3 

年間平均気温(yearly average temperature)

月間平均気温の和の 12 分の 1。

3.3 

巻線 

3.3.1 

巻線(winding)

変圧器の指定された電圧に対応する電気回路を構成するターンの集合体。

3.3.2 

相巻線(phase winding)

三相巻線のうち一相分を構成するターンの集合体。

3.3.3 

一次巻線(primary winding)

運転時,電源側の回路から電力を受け取る巻線。6 kV 側を一次とする。

3.3.4 

二次巻線(secondary winding)

運転時,負荷側の回路に電力を送る巻線。210 V,420 V 及び 440 V 側を二次とする。

3.4 

定格 

3.4.1 

定格(rating) 

この規格で規定する変圧器の動作を定義する数値で,製造業者の保証及び試験の基本となるもの。

3.4.2 

定格周波数(rated frequency)

その周波数において用いるよう設計した周波数。

3.4.3 

定格電圧(rated voltage of a winding)

基準タップに接続した一次巻線と二次巻線の端子との間に,印加するために指定する電圧又は無負荷時

に発生する電圧。実効値で表す。

注記  定格電圧を一つの巻線に印加したとき,無負荷時にはほかの巻線に定格電圧が誘起される。

3.4.4 

定格容量(rated power)

銘板に表示された皮相電力で,定格二次電圧,定格周波数及び定格力率においてこの規格に規定する温

度上昇の限度を超えることなく,二次端子間に得られる値。単位は,キロボルトアンペア(kVA)である。

3.4.5 

定格力率(rated power factor)

その力率において用いるよう設計した力率。

3.4.6 

定格電流(rated current)

定格容量を,定格電圧及び該当する相係数で除した線路電流。実効値で表す。相係数は,

表 による。


4

C 4306

:2013

表 1−相係数 

相数

相係数

1 1 
3

3

3.5 

タップ 

3.5.1 

基準タップ(principal tapping)

定格諸量に関するタップ。

3.5.2 

タップ電圧(tapping voltage)

あるタップについて,巻線の線路端子間に,無負荷時に印加する指定電圧。

3.5.3 

全容量タップ電圧(full-power tapping voltage)

規定した温度上昇の限度を超えることなく,定格容量で用いることができるタップ電圧。

3.5.4 

低減容量タップ電圧(reduced-power tapping voltage)

規定した温度上昇の限度を超えることなく用いるために,定格容量を低減しなければならないタップ電

圧。

3.5.5 

タップ電流(tapping current)

その巻線容量を,そのタップ電圧と

表 の該当する相係数とで除した線路電流。実効値で表す。

3.6 

特性 

3.6.1 

無負荷電流(no-load current)

一つの巻線に定格周波数の電圧を印加し,ほかの巻線を開路としたときの線路電流の実効値。その巻線

の定格電流に対する百分率(%)で表す。

注記  三相変圧器で各相の無負荷電流の値が異なるときは,全部の平均値をとる。

3.6.2 

無負荷損(no-load loss)

一つの巻線に定格周波数の電圧を印加し,ほかの巻線を開路としたときに消費する有効電力。

注記  無負荷損は,鉄損,無負荷電流による巻線の抵抗損,絶縁物中の誘電体損などを含む。

3.6.3 

変圧比(voltage ratio)

二次巻線を基準とした,二つの巻線の無負荷時における電圧の比。

3.6.4 

指定変圧比(rated voltage ratio)

銘板に表示された電圧の比。二次電圧を基準にして表す。

3.6.5 

基準巻線温度(reference temperature of winding)


5

C 4306

:2013

負荷損,短絡インピーダンスなどの特性値を算出する基準となる温度。単位は,度(℃)である。

3.6.6 

負荷損(load loss)

一方の巻線を短絡して,他方の巻線に定格周波数の電圧を印加し,電流を通じた場合に消費する有効電

力。負荷損は,規定した基準巻線温度に補正した値で表す。

3.6.7 

効率 

定格二次電圧及び定格周波数における有効出力を,

有効出力と変圧器の損失との和で除した値。

単位は,

百分率(%)で表す。

3.6.8 

短絡インピーダンス(short-circuit impedance)

一方の巻線を閉路とし,定格周波数において,あるタップに対して他方の巻線端子間で測定した等価的

な星形結線に置き換えたインピーダンス。特に指定がない場合,基準タップでの値を測定した巻線の基準

インピーダンスに対する百分率(%)で表す。

短絡インピーダンスは,基準巻線温度に補正した値で表す。基準インピーダンスは,各巻線のタップ電

圧の二乗を定格容量で除した値である。

百分率で表した短絡インピーダンスは,一方の巻線を短絡し,あるタップにおいてタップ電流を流す印

加電圧のタップ電圧に対する百分率に等しい。

3.6.9 

単三平衡度 

単相変圧器の 2 群の巻線に不平衡負荷をかけたときの各巻線の電磁的平衡の度合い。

3.6.10 

電圧変動率 

一方の巻線に次の電圧を印加したとき,指定された負荷及び力率において,ほかの巻線端子に発生する

電圧と無負荷電圧との算術差を,次の電圧で除した値。単位は,百分率(%)で表す。

a)

変圧器を基準タップに接続している場合,定格電圧。

b)

変圧器をほかのタップに接続している場合,タップ電圧。

3.7 

温度 

3.7.1 

温度上昇(temperature rise)

変圧器各部分の測定温度と基準周囲温度との差。

3.7.2 

基準周囲温度(cooling-air temperature)

変圧器の温度上昇を算出するときの基準となる周囲温度。

3.8 

裕度(tolerances)

規定値又は保証値と,試験結果との差異の許容できる範囲。

注記  保証値とは,注文者が指定し,製造業者が請合い保証した短絡インピーダンスの値をいう。


6

C 4306

:2013

3.9 

端子及び中性点 

3.9.1 

線路端子(line terminal)

外部回路の線路導体に接続する端子。

3.9.2 

中性点端子(neutral terminal)

中性点端子には,次の二つがある。

a)

三相変圧器の場合,星形結線の巻線の共通接続点に接続する端子。

b)

単相変圧器の場合,回路の中性点に接続する端子。

3.9.3 

中性点(neutral point)

中性点には,次の二つの意味がある。

a)

三相平衡回路において常時ゼロ電位にある点。

b)

星形結線の三相回路の共通接続点。

3.10 

結線 

3.10.1 

星形結線(star connection)

三相変圧器のそれぞれの相巻線の一端を共通点である中性点に接続し,他端をそれぞれの線路端子に接

続した巻線接続。

3.10.2 

三角結線(delta connection)

三相変圧器のそれぞれの相巻線を閉回路を作るように直列接続した巻線接続。

3.10.3 

位相変位(phase displacement of a three-phase winding)

中性点と二つの巻線の対応する端子との間の位相電圧ベクトルの角度差。

3.10.4 

接続記号(connection symbol)

高圧巻線及び低圧巻線の結線及び位相変位を,文字及び時数で表した記号。

注記  時数とは,電圧の高い方の巻線の電圧ベクトルを時計の分針とみなし,電圧の低い方の巻線の

電圧ベクトルを時計の時針とみなした場合,分針がゼロ分の位置にあるときの時針の位置をい

う。

3.10.5 

単三専用結線 

単相変圧器の二次結線を,単相三線式の配電方式専用の結線にした結線方式。

3.11 

騒音レベル 

3.11.1 

騒音レベル(sound levels)(特性音圧レベル)

JIS C 1509-1

に規定する A 特性で重み付けられた音圧の実効値 P

A

の二乗と,基準音圧 P

0

(20 μPa)の二

乗との比の常用対数の 10 倍。単位は,デシベル(dB)である。


7

C 4306

:2013

3.11.2 

基準放射面(principal radiating surface)

変圧器の周りに仮定した,音が放射されると考えられる面。

3.11.3 

測定面(measurement surface)

基準放射面から規定の間隔をとって測定を行う面。

3.11.4 

暗騒音(background noise)

騒音測定時と同一の周囲騒音条件で,変圧器を停止した状態における変圧器測定面の騒音レベル。

3.12 

試験の種類 

3.12.1 

受渡試験(routine test)

個々の変圧器に行う試験。

3.12.2 

形式試験(type test)

代表する変圧器に対し,受渡試験に含まれない項目について,変圧器が規定された要求に合致している

ことを証明するために行う試験。

注記  変圧器は,仕様及び構造が全く同じ場合に,ほかのものを代表すると考えることができる。仕

様又はほかの特性について僅かな違いがある変圧器に対して実施した形式試験についても,注

文者と製造業者との協定によって有効と考えることができる。

3.12.3 

特殊試験(special test)

受渡試験及び形式試験以外に,受渡当事者間の協定によって行う試験。

使用状態 

4.1 

標準使用状態 

次の使用状態を全て満足する場合を標準使用状態とし,特に注文者による指定がない場合,変圧器は,

次の状態で用いる。

a) 

標高  標高は,1 000 m 以下の場所で用いる。

b) 

周囲温度  周囲温度は,−5  ℃∼40  ℃で用いる。

なお,日間平均気温が 35  ℃を超えず,かつ,年間平均気温が 20  ℃を超えないものとする。

c) 

回路の電圧波形  変圧器を接続する回路の電圧波形は,ほぼ正弦波とする。

d) 

三相回路の電圧平衡  三相変圧器が接続される三相回路の電圧は,ほぼ平衡している。

4.2 

特殊使用状態 

次の環境で用いる場合,注文者は,設置環境などを提示しなければならない。

a)  4.1

に規定する標準使用状態以外で用いる場合。

b)

間欠負荷の場合。

c)

潮風,じんあいなどによる汚損が甚だしい場合。

d)

水蒸気中,又は湿気及び水分が多い場所。

e)

爆発性,可燃性,腐食性又はその他有毒ガスがある場合。


8

C 4306

:2013

f)

異常な振動又は衝撃を受ける場所。

耐熱クラスによる種類 

耐熱クラスは,

表 による。

表 2−耐熱クラス 

単位  ℃

耐熱クラス

許容最高温度

B 130

F 155

H 180

定格 

6.1 

定格容量の種類 

定格容量の種類は,

表 による。

表 3−定格容量の種類 

単位  kVA

区分

定格容量の種類

単相

10 20 30 50 75 100

150

200

300

500

三相

20

30

50

75

100

150

200

300

500

750

1 000  1 500

2 000

6.2 

一次電圧 

一次電圧は,

表 による。

表 4−一次電圧 

定格容量

kVA

一次電圧

V

50 以下

R6 600

F6 300

6 000

75 以上

F6 750

R6 600

F6 450

F6 300

6 150

注記 1  一次電圧の R は定格電圧,F は全容量タップ電圧,記号がないものは低減容量タッ

プ電圧を表す。

注記 2  特に指定がある場合,単相 50 kVA 以下の一次電圧は,F6 750,R6 600,F6 450,F6 300

及び 6 150 とすることができる。

6.3 

定格二次電圧 

定格二次電圧は,単相の場合は

表 5,三相の場合は表 による。

表 5−定格二次電圧(単相) 

単位  V

相数

定格二次電圧

1 210−105


9

C 4306

:2013

表 6−定格二次電圧(三相) 

相数

周波数

Hz

一次結線

二次結線

定格二次電圧

V

3 50,60

星形結線

星形結線 210

星形結線

三角結線

三角結線

三角結線

50

三角結線

星形結線(中性点端子付き) 420

60 440

注記  定格容量による一次結線と二次結線との組合せは,8.4 を参照。

6.4 

定格力率 

定格力率は,100 %(cos

φ

=1)とする。

性能 

7.1 

無負荷電流 

無負荷電流は,9.3 によって試験を行ったとき,その値は単相変圧器の場合は

表 7,三相変圧器の場合は

表 による。

表 7−単相変圧器 

単位  %

定格容量

(kVA)

無負荷電流

定格容量に等しい出力における

電圧変動率(cos

φ

=1)

定格容量に等しい出力における

効率(cos

φ

=1)

50 Hz

60 Hz

 10

7.0 以下 3.0 以下 96.57 以上 96.63 以上

 20

5.5 以下 2.5 以下 97.41 以上 97.45 以上

 30

2.2 以下 97.77 以上 97.81 以上

 50

5.0 以下 2.0 以下 98.10 以上 98.12 以上

 75

1.8 以下 98.30 以上 98.32 以上

100 4.5 以下 98.42 以上 98.43 以上 
150 4.0 以下 1.6 以下 98.58 以上 98.59 以上 
200 3.5 以下 98.66 以上 98.67 以上 
300 3.0 以下 1.5 以下 98.73 以上 
500 98.80 以上


10

C 4306

:2013

表 8−三相変圧器 

単位  %

定格容量

(kVA)

無負荷電流

定格容量に等しい出力における

電圧変動率(cos

φ

=1)

定格容量に等しい出力における

効率(cos

φ

=1)

50 Hz

60 Hz

20 7.0 以下 3.6 以下 96.24 以上 96.26 以上 
30 6.0 以下 3.3 以下 96.79 以上 96.81 以上 
50 2.8 以下 97.35 以上 97.36 以上 
75 2.4 以下 97.70 以上 97.72 以上

100 5.5 以下 2.2 以下 97.94 以上 97.95 以上 
150 2.0 以下 98.21 以上 98.22 以上 
200 1.8 以下 98.37 以上 98.38 以上 
300 5.0 以下 1.7 以下 98.52 以上 98.53 以上 
500 4.5 以下 1.5 以下 98.73 以上 98.74 以上 
750 4.0 以下 1.4 以下 98.75 以上

1 000

3.5 以下 1.3 以下 98.82 以上 98.83 以上

1 500

3.0 以下 1.2 以下 98.90 以上

2 000

2.5 以下 1.1 以下 98.98 以上 98.99 以上

7.2 

電圧変動率 

定格容量に等しい出力における電圧変動率は,定格力率において,9.6 に規定する方法で求めたとき,そ

の値は単相変圧器の場合は

表 7,三相変圧器の場合は表 による。

7.3 

効率 

定格容量に等しい出力における効率は,9.7 に規定する方法で求めたとき,その値は単相変圧器の場合は

表 7,三相変圧器の場合は表 による。

なお,裕度は 7.17 を適用する。

7.4 

エネルギー消費効率 

エネルギー消費効率は,9.8 によって算出した値とし,

表 の基準エネルギー消費効率の値以下としなけ

ればならない。

なお,裕度は 7.17 を適用する。


11

C 4306

:2013

表 9−基準エネルギー消費効率 

相数

周波数

Hz

定格容量

kVA

基準エネルギー消費効率(全損失)

W

1 50

10

79

20 127 
30 167 
50 236 
75 310

100 376 
150 494 
200 600 
300 789 
500 1

110

60 10

74

20 120 
30 159 
50 226 
75 300

100 366 
150 484 
200 591 
300 782 
500 1

110

3 50

20

172

30 224 
50 314 
75 411

100 497 
150 649 
200 784 
300 1

020

500 1

430

750 2

630

1 000

3 230

1 500

4 320

2 000

5 320

60 20

167

30 220 
50 311 
75 409

100 496 
150 653 
200 792 
300 1

040

500 1

470

750 2

550

1 000

3 150

1 500

4 250

2 000

5 250


12

C 4306

:2013

7.5 

変圧比,極性及び位相変位 

変圧比は,9.4 によって試験を行ったとき,指定変圧比に対し 7.17 の裕度を満足しなければならない。

極性及び位相変位は,9.4 によって試験を行ったとき,8.5 を満足しなければならない。

7.6 

短絡インピーダンス 

短絡インピーダンスは,その数値を保証した場合に限り,9.5 によって試験を行ったとき,保証値に対し

7.17

の裕度を満足しなければならない。

7.7 

単三平衡度 

単相変圧器の二次巻線の単三平衡度は,9.12 によって試験を行ったとき,開放端子間の電圧は,

表 10

の値以下でなければならない。ただし,一次側が並列で二次側を直列にした結線方式(

図 参照)又は受

渡当事者間の協定によっては,この限りではない。

表 10−開放端子間電圧 

定格容量

kVA

開放端子間電圧

V

 10

2.0

 20

1.5

 30 
 50 
 75

2.0

100 
150 3.5 
200 
300 5.0 
500

図 1−単三平衡度の規定を適用しない結線方式 

7.8 

温度上昇限度 

温度上昇限度は,9.13 によって試験を行ったとき,その値は

表 11 の値でなければならない。

一次側

二次側


13

C 4306

:2013

表 11−温度上昇限度 

単位  K

変圧器の部分

耐熱クラス

温度上昇限度

抵抗法

温度計法

巻線 B

75

F 95

H 120

鉄心

近接絶縁物を損傷しない温度

7.9 

絶縁強度 

絶縁強度は,次の耐電圧を満足しなければならない。

7.9.1 

加圧耐電圧 

加圧耐電圧は,9.9.1 によって試験を行ったとき,

表 12 の試験電圧に耐えなければならない。

表 12−試験電圧 

区分

定格電圧

V

加圧耐電圧

kV

誘導耐電圧

kV

雷インパルス耐電圧

kV

一次巻線 6

600

22  常規誘起電圧の 2 倍

 60(全波) 
 65(さい断波)

二次巻線 210−105

2

210 
420

4

440

7.9.2 

誘導耐電圧 

誘導耐電圧は,9.9.2 によって試験を行ったとき,

表 12 の試験電圧に耐えなければならない。

7.9.3 

雷インパルス耐電圧 

雷インパルス耐電圧は,9.9.3 によって試験を行ったとき,

表 12 の試験電圧に耐えなければならない。

7.10 

部分放電 

部分放電特性は,9.11 によって試験を行ったとき,部分放電が発生しないか又は部分放電開始電圧及び

部分放電消滅電圧が

表 13 を満足しなければならない。

表 13−部分放電特性 

方法

部分放電特性

部分放電開始電圧

部分放電消滅電圧

誘導法 1.3E

R

以上

加圧法 1.3以上

注記  表 13 の記号の意味は,次による。

E

R

  :最高タップ電圧

E  :最高タップ電圧/ 3

7.11 

騒音 

騒音レベルは,9.14 によって試験を行ったとき,その値は

表 14 による。裕度は 7.17 による。


14

C 4306

:2013

表 14−騒音レベル 

定格容量

kVA

騒音レベル

dB

10 以上 300 以下 63 以下

500 65 以下

 750

1

000

72 以下

1 500

74 以下

2 000

76 以下

7.12 

短絡強度 

短絡強度は,次の熱的強度及び機械的強度を満足しなければならない。

7.12.1 

熱的強度 

短絡電流による巻線の最高点の温度は,

9.15.2

によって求めたとき,

表 15 の値以下でなければならない。

ただし,導体がアルミニウム合金で,焼なましについての特性が明らかになっている場合,又は巻線の機

械的強度が完全に焼なましした導体の強度で設計されている場合は,注文者と製造業者との協定によって

250  ℃を超えない値まで引き上げてよい。

表 15−短絡時の巻線温度の限度 

単位  ℃

巻線温度の限度

銅巻線

アルミニウム巻線

350 200

7.12.2 

機械的強度 

短絡時における機械的強度は,9.15.4 によって試験を行ったとき,次の全ての項目に適合しなければな

らない。

a)

試験通電中,端子電圧及び短絡電流の波形に急激な変化がない。

b)

一連の短絡電流通電後,測定した各相の短絡インピーダンスが,試験前に測定した値に対し,

表 16

の値以上変化しない。

c)

再度の受渡試験に合格する。

d)

中身の目視点検の結果,変圧器に異常がない。

表 16−短絡インピーダンス変化の許容値 

単位  %

短絡インピーダンス

短絡インピーダンス変化の許容値

3 未満 22.5−5 U

Z

3 以上 7.5

注記  U

Z

:短絡インピーダンス

7.13 

電圧及び周波数の変化 

変圧器は,系統の最高電圧が 6 900 V 以下であり,かつ,電圧と周波数との比が対応する定格電圧と定

格周波数との比の 5 %を超えない範囲の過励磁条件下で運転する場合,実用上支障があってはならない[式

(1)参照]。


15

C 4306

:2013

05

.

1

N

N

f

V

f

V

  (1)

ここに,

V: 使用時の受電電圧(V)

V

N

定格一次電圧(又は接続されているタップ電圧)

(V)

f: 使用時の周波数(Hz)

f

N

定格周波数(Hz)

注記

  “実用上支障がない”とは,温度上昇が保証値より多少上昇することがあっても,変圧器の寿

命を著しく短縮する程度にならないことをいう。この場合,効率,無負荷電流などの諸特性も,

定格状態に対して定められた仕様に必ずしも従わなくてよい。

7.14 

耐クラック性 

耐クラック性は,

9.16

によって試験を行ったとき,次の全ての項目に適合しなければならない。

a) 9.16.2 

a)

  によって試験を行ったとき,巻線を覆う樹脂に破損,クラックなどがない。

b) 9.16.2 

b)

  によって試験を行ったとき,

7.9.1

を満足する。

c) 9.16.2 

c)

  によって試験を行ったとき,

7.9.2

を満足する。

d) 9.16.2 

d)

  によって試験を行ったとき,

7.10

を満足する。

7.15 

耐湿性 

耐湿性は,

9.17

によって試験を行ったとき,次の全ての項目に適合しなければならない。

a) 9.17.2 

a)

  によって試験を行ったとき,

7.9.1

を満足する。

b) 9.17.2 

b)

  によって試験を行ったとき,

7.9.2

を満足する。

c) 9.17.2 

c)

  によって試験を行ったとき,

7.10

を満足する。

7.16 

耐燃性 

耐燃性は,

9.18

によって試験を行ったとき,

JIS K 6911

5.24.1

(A 法)に規定する自消性以上でなけ

ればならない。

7.17 

裕度 

エネルギー消費効率,定格容量に等しい出力における効率,変圧比,短絡インピーダンス及び騒音レベ

ルの裕度は,

表 17

による。

表 17

裕度 

種類

裕度

エネルギー消費効率(7.4 参照)

基準エネルギー消費効率の+10 %

定格容量に等しい出力における効率
7.3 参照)

(

)

%

100

10

1

η

η:効率

変圧比(7.5 参照)

指定変圧比の±

10

%)

短絡インピーダンス(

(%)

ただし,最大を指定変圧比の±0.5 %とする。

短絡インピーダ
ンス(7.6 参照)

a)  基準タップ

短絡インピーダンスが 10 %以上のとき,保証値の±7.5 % 
短絡インピーダンスが 10 %未満のとき,保証値の±10 %

b)  基準タップ以外

短絡インピーダンスが 10 %以上のとき,そのタップでの保証値の±10 % 
短絡インピーダンスが 10 %未満のとき,そのタップでの保証値の±15 %

騒音レベル(7.11 参照)

基準値の+3 dB


16

C 4306

:2013

構造 

8.1 

一般 

変圧器は,電気的・機械的に良質の材料で構成し,次の項目に適合しなければならない。

a) 

巻線の絶縁

  巻線には,耐熱クラスに応じた絶縁を施す。

b) 

鉄心

  鉄心の表面には,防せい(錆)処理を施す。

c) 

固定装置及びつり上げ装置

  変圧器を強固に固定するための固定金具,

ボルト穴などを設ける。

また,

適切な位置につり上げ装置を設ける。

8.2 

タップ切換端子 

一次側には無電圧で容易に切り換えられ,適切な表示方法で電圧の識別を容易にしたタップ切換端子を

設けなければならない。

8.3 

接地端子 

変圧器の適切な位置に接地端子を設けなければならない。

8.4 

変圧器の結線 

8.4.1 

単相変圧器の場合 

結線は,

表 18

による。

表 18

単相結線 

相数

二次結線

1

単三専用結線

8.4.2 

三相変圧器の場合 

結線は,

表 19

による。

表 19

三相結線 

相数

定格容量

kVA

一次結線

二次結線

3 20

30

50

星形結線

星形結線

75 100 150 200

300

500

星形結線

三角結線

750

1

000

星形結線

三角結線

三角結線

三角結線

1 500  2 000

三角結線

星形結線(中性点端子付き)

三角結線

三角結線

8.5 

端子記号

極性及び位相変位 

8.5.1 

単相変圧器の場合 

単相変圧器の端子記号及び極性は,次による。

a)

  一次端子を U 及び V,二次端子を u 及び v とし,二次中性点端子は,o 又は n とする(

図 2

参照)

b)

  一次端子は,一次端子側から見て右から左へ U,V の順序に配列する。二次端子は,二次端子側から

見て左から右へ u,o,v の順序に配列する。


17

C 4306

:2013

図 2

単相変圧器の端子配列 

c)

  極性は,減極性とする。すなわち,一次巻線及び二次巻線の各々の一端を,

図 3

に示すように接続す

るとき,

ほかの端子間において,

一次電圧と二次電圧との差に等しい電圧が現れるような方式による。

図 3

単相変圧器の極性 

8.5.2 

三相変圧器の場合 

三相変圧器の端子記号及び位相変位は,次による。

a)

  一次端子を U,V 及び W,二次端子を u,v 及び w とし,二次中性点端子は,o 又は n とする[

図 4 a)

U V

一次側

u o v 

(n)

二次側

105 V

105 V

 210

V


18

C 4306

:2013

及び

図 4 b)

  参照]。

b)

  一次側の位相順序を U,V,W の順序とする場合,二次側も u,v,w の順序とする。

c)

  一次端子は,一次端子側から見て右から左へ U,V,W の順序に配列する。二次端子は,二次端子側

から見て左から右へ u,v,w の順序に配列する。中性点端子の位置は,u,v,w,o の順序となるよ

うにする。

d)

  位相変位は,

表 20

による。

a)

  中性点端子なし                            b)  中性点端子あり 

図 4

三相変圧器の端子配列 

表 20

位相変位 

種類

結線

一次巻線

二次巻線

接続記号 Yy0

Dd0

Yd1

Dyn11

位相変位

二次巻線は一次巻線

より 30°遅れ

二次巻線は一次巻線

より 30°進み

試験 

9.1 

受渡試験

形式試験及び特殊試験に関する一般事項 


19

C 4306

:2013

試験は,0

∼40  ℃の範囲の周囲温度で行う。

試験は,注文者と製造業者との間で特に協定がない場合,製造業者の施設で行い,変圧器の特性に影響

を与える外装品及び附属品類は,全て取り付けなければならない。

試験は,各試験項目で規定する場合を除き,全て定格値を基準とし,基準タップで行う。

測定値を基準巻線温度に補正する必要がある場合,その値は

表 21

による。

表 21

基準巻線温度 

単位  ℃

耐熱クラス

基準巻線温度

B 95

F 115

H 140

9.1.1 

受渡試験 

受渡試験は,次による。

a)

  無負荷損試験及び無負荷電流試験(

9.3

参照)

b)

  変圧比試験(

9.4

参照)

c)

  極性試験又は位相変位試験(

9.4

参照)

d)

  負荷損試験及び短絡インピーダンス試験(

9.5

参照)

e)

  電圧変動率(

9.6

参照)

f)

  効率(

9.7

参照)

g)

  エネルギー消費効率(

9.8

参照)

h)

  加圧耐電圧試験(

9.9.1

参照)

i)

誘導耐電圧試験(

9.9.2

参照)

j)

  構造試験(

9.10

参照)

k)

  部分放電試験(

9.11

参照)

9.1.2 

形式試験 

形式試験は,次による。

a)

  単三平衡度試験(

9.12

参照)

b)

  温度上昇試験(

9.13

参照)

c)

  雷インパルス耐電圧試験(

9.9.3

参照)

d)

  騒音試験(

9.14

参照)

9.1.3 

特殊試験 

特殊試験は,次による。

a)

  短絡強度試験(

9.15

参照)

b)

  耐クラック性試験(

9.16

参照)

c)

  耐湿性試験(

9.17

参照)

d)

  耐燃性試験(

9.18

参照)

a)

  及び

d)

  以外の特殊試験が,注文者から製造業者に対して要求があった場合,試験方法は,注文者と

製造業者との協定による。


20

C 4306

:2013

9.2 

巻線抵抗測定 

一次巻線抵抗及び二次巻線抵抗は,変圧器を励磁することなく 3 時間以上放置した後に,直流を用いて

測定する。また,巻線の温度としては,巻線表面,高低圧間のダクトなど,代表する位置に取り付けられ

た温度計の読みの平均をとる。温度上昇試験を行う場合は,基準タップのほかに,その試験タップにおけ

る抵抗を測定する。巻線の抵抗及び温度は,同時に測定しなければならない。

注記

  巻線抵抗測定は,

9.5

及び

9.13.3

に規定する試験を行う場合に,あらかじめ行っておく必要があ

る。

9.3 

無負荷損試験及び無負荷電流試験 

無負荷損及び無負荷電流は,一次巻線を開路した状態で,単相変圧器の場合は,二次巻線に定格周波数

における正弦波の定格電圧を印加し,三相変圧器の場合は,二次巻線に定格周波数におけるできるだけ対

称な正弦波の定格電圧を印加し,

図 5

又は

図 6

に示す接続方法によって測定する。電圧の読みは,平均値

電圧計によって,同時に並列接続した実効値電圧計との差異が 3 %以内であることを確認する。

無負荷電流は,定格電流に対する測定電流(三相変圧器の場合は,各相の平均値)の百分率(%)で求

める。無負荷損の測定における計算には,測定器内の損失を考慮しなければならない。

図 5

単相変圧器の無負荷損試験及び無負荷電流試験回路 

図 6

三相変圧器の無負荷損試験及び無負荷電流試験回路 

9.4 

変圧比試験

極性試験及び位相変位試験 

変圧比は,各タップ全部について測定する。単相変圧器の極性が減極性であること及び三相変圧器の位

相変位が

表 20

に適合することを確認する。

9.5 

負荷損試験及び短絡インピーダンス試験 

負荷損及び短絡インピーダンスは,二次巻線を短絡し,一次巻線に定格周波数の電圧を印加し,定格電


21

C 4306

:2013

流を流した状態で測定する。定格電流が流しにくい場合は,定格電流の 50 %以上の電流で測定してよい。

各測定は迅速に行い,測定間隔は十分長くとり,温度上昇が重要な誤差を引き起こさないようにする。こ

の場合,短絡インピーダンスは電流に,負荷損は電流の二乗に比例するとみなして,それぞれ定格電流に

対する値に補正する。

短絡インピーダンス及び負荷損は,基準巻線温度に補正する。

負荷損を補正する場合,抵抗損は巻線の抵抗に比例し,抵抗損以外は巻線の抵抗に反比例する。

補正は,式(2)∼式(5)による。

(単相変圧器の場合)

銅巻線の場合

0

2

0

2

0

235

235

)

(

235

235

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

R

I

P

R

I

P

  (2)

アルミニウム巻線の場合

0

2

0

2

0

225

225

)

(

225

225

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

R

I

P

R

I

P

   (3)

(三相変圧器の場合)

銅巻線の場合

0

2

0

2

0

235

235

)

3

(

235

235

3

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

R

I

P

R

I

P

  (4)

アルミニウム巻線の場合

0

2

0

2

0

225

225

)

3

(

225

225

3

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

R

I

P

R

I

P

 ·· (5)

ここに,

P

θ0

基準巻線温度に補正した負荷損(W)

θ

0

基準巻線温度(℃)

P

θ

任意の温度(θ ℃)における負荷損(W)

θ: P

θ

を測定したときの巻線の温度(℃)

I: P

θ

を測定したときの一次電流(A)

R

θ

一次側に換算した θ

℃における巻線の抵抗(

Ω

(三相変圧器の場合は,各相巻線の抵抗の平均値)

短絡インピーダンスは,リアクタンス分と抵抗分とから成り,リアクタンス分は一定で,かつ,抵抗分

は温度によって変動すると仮定し,基準巻線温度に補正する。

a) 

負荷損の測定

  単相変圧器の場合,

図 7 a)

  又は

図 7 b)

  に示す試験回路によって測定する。三相変圧

器の場合,

図 8 a)

  又は

図 8 b)

  に示す試験回路によって測定する。負荷損の測定における計算には,

測定器内の損失を考慮しなければならない。また,温度上昇試験を行う場合は,その試験タップにお

いて負荷損を測定する。

a)

  電流計を二次側に接続する場合                b)  電流計を一次側に接続する場合 

図 7

単相変圧器の負荷損及び短絡インピーダンス試験回路 


22

C 4306

:2013

a)

  電流計を二次側に接続する場合 

b)

  電流計を一次側に接続する場合 

図 8

三相変圧器の負荷損及び短絡インピーダンス試験回路 

b) 

短絡インピーダンスの測定

  短絡インピーダンスの測定は,定格容量に対する負荷損を測定したとき

の一次側端子間における電圧を測定し,基準巻線温度に補正する。この値の定格一次電圧に対する百

分率(%)を求める。

なお,特に指定がない場合,基準タップで行う。ただし,短絡試験を実施する場合は,最高タップ

及び最低タップでも行う。

9.6 

電圧変動率 

任意の力率 cos

φ

における電圧変動率は,負荷損及び短絡インピーダンス試験によって求めた負荷損及び

短絡インピーダンスから,式(6)∼式(12)によって算出する。

200

)

sin

cos

(

)

sin

cos

(

2

r

x

2

x

r

φ

φ

φ

φ

ε

q

q

n

q

q

n

  (6)

ここに,

ε: 電圧変動率(%)

n: ある出力に対する定格容量の比

q

r

抵抗による電圧降下(%)


23

C 4306

:2013

単相変圧器の場合

100

1

1

0

R

r

×

I

E

P

q

θ

  (7)

三相変圧器の場合

100

3

1

1

0

R

r

×

I

E

P

q

θ

  (8)

q

x

リアクタンスによる電圧降下(%)

100

1

X

×

E

E

P

Rθ0

基準巻線温度に補正した定格容量に対する負荷損(W)

E

1

定格一次電圧(V)

I

1

定格一次電流(A)

単相変圧器の場合

000

1

1

1

×

E

P

  (9)

三相変圧器の場合

3

000

1

1

1

×

E

P

   (10)

P: 定格容量(kVA)

E

X

リアクタンス電圧(V)

単相変圧器の場合

2

1

R

2

Z

X





I

P

E

E

θ

  (11)

三相変圧器の場合

2

1

R

2

Z

X

3 



I

P

E

E

θ

  (12)

E

Z

短絡インピーダンス,すなわち,P

Rθ

を測定したときの一次

端子間における電圧(V)

P

Rθ

θ ℃における定格容量に対する負荷損(W)

9.7 

効率 

任意の出力における効率は,

9.3

に規定する無負荷損試験によって測定した無負荷損及び

9.5

に規定する

負荷損試験によって測定した負荷損から,式(13)によって算出する。

100

0

i

o

o

×

θ

η

P

P

P

P

  (13)

ここに,

η: 効率(%)

P

o

有効出力(W)

P

i

無負荷損(W)

P

θ0

基準巻線温度に補正した負荷損(W)

9.8 

エネルギー消費効率 

エネルギー消費効率は,

9.3

に規定する無負荷損試験によって測定した無負荷損及び

9.5

に規定する負荷

損試験によって測定した負荷損から,式(14)によって算出する。

P

m

P

i

2

100

 m

×P

Rθ0

   (14)

ここに,

P

m

エネルギー消費効率[全損失(W)

P

i

無負荷損(W)

m: 基準負荷率(%)

  定格容量 500 kVA 以下の場合,40 % 
  定格容量 500 kVA 超過の場合,50 %

P

Rθ0

基準巻線温度に補正した定格容量に対する負荷損(W)

注記

  基準負荷率の値は,使用実態に即し,実際に使用される負荷が変動した際にも十分な省エネ効

果を発揮することに配慮し,省エネ法における判断の基準に定められた値である。


24

C 4306

:2013

9.9 

耐電圧試験 

耐電圧試験は,次によって行う。

9.9.1 

加圧耐電圧試験 

加圧耐電圧試験は,供試巻線以外の巻線は全て接地し,巻線ごとにできるだけ正弦波に近い波形で基本

周波数が定格周波数の 80 %以上の周波数の単相交流電圧を 1 分間印加し,絶縁破壊による急激な試験電圧

の低下がないことを確認する。

試験においては,印加電圧の波高値を測定し,その 1/

2

を試験電圧に等しくする。

試験は,試験電圧の

1/3

以下の電圧で開始し,測定値が表示される範囲で,できるだけ急速に試験電圧

まで電圧を上げていく。試験終了時には,試験電圧の

1/3

未満まで急速に電圧を下げた後,スイッチを切

る。

9.9.2 

誘導耐電圧試験 

誘導耐電圧試験は,無負荷電流が過大となるのを防ぐため,定格周波数よりも高い周波数で巻線に常規

誘起電圧の

2

倍の電圧を誘起させ,絶縁破壊による急激な試験電圧の低下がないことを確認する。

なお,試験時間は式

(15)

によるが,最長

60 s

,最短

15 s

とする。

t

n

120

f

f

t

×

   (15)

ここに,

t: 試験時間(

s

f

n

定格周波数(

Hz

f

t

試験周波数(

Hz

試験は,規定試験値の

1/3

以下の電圧で開始し,測定値が表示される範囲で,できるだけ急速に試験電

圧まで電圧を上げていく。試験終了時には,規定試験値の

1/3

未満まで急速に電圧を下げた後,スイッチ

を切る。

9.9.3 

雷インパルス耐電圧試験 

雷インパルス耐電圧試験は,次による。

a) 

試験電圧波形

  試験電圧波形には,全波及びさい断波がある。全波試験電圧波形には,

1.2/50 μs

を用

い,さい断波試験電圧波形には,さい断までの時間が

2

6 μs

のさい断電圧波形を用いる。

電圧の極性は負極性とし,波形の裕度は,波頭長±

30 %

で,波尾長±

20 %

とする。

なお,波高値付近に高調波振動が重なり合った場合には,その振動はできるだけ波高値の

5 %

以内

とするが,困難な場合は

10 %

まで許容する。

b) 

試験方法

  試験方法は,次による。

1) 

接地雷インパルス耐電圧試験 

1.1) 

試験

  試験の順序及び回数を,一つの線路端子について次のように規定し,線路端子の全てにつ

いて行う。

1.1.1) 

表 12

に規定する全波試験電圧の

50

75 %

の電圧を,

1

回印加する。

1.1.2)

供試端子と大地との間に設けたさい断ギャップによって,波尾がさい断された

表 12

に規定する

さい断波試験電圧を,

1

回印加する。

1.1.3)

さい断波試験電圧を印加後できる限り速やかに,

表 12

に規定する全波試験電圧を,

1

回印加す

る。

1.2) 

供試巻線の結線

  供試巻線は,単相の場合は

図 9

,三相の場合は

図 10

に示すように結線する。

1.3) 

タップの位置

  タップの位置は,最小巻数となる位置とする。


25

C 4306

:2013

2) 

非接地雷インパルス耐電圧試験 

2.1) 

試験

  試験の順序及び回数は,次による。

2.1.1) 

表 12

に規定する全波試験電圧の

50

75 %

の低減電圧を,

1

回印加する。

2.1.2) 

表 12

に規定する全波試験電圧を,

1

回印加する。

2.2) 

供試巻線の結線

  供試巻線は,単相の場合は

図 11

,三相の場合は

図 12

に示すように結線する。

2.3) 

タップの位置

  タップの位置は,最小巻数となる位置とする。

c) 

合否判定基準  表 12

に規定する全波試験電圧での試験と,全波試験電圧の

50

70 %

の電圧での試験

との電圧波形及び電流波形の比較を行い,いずれも有意差が認められない場合,適合とする。ただし,

空気中の容量性部分放電による波形変化は無視する。

図 9

単相変圧器の接地試験回路 

注記  記号は,図 と同じ。

図 10

三相変圧器の接地試験回路 


26

C 4306

:2013

注記  記号は,図 と同じ。

図 11

単相変圧器の非接地試験回路 

注記  記号は,図 と同じ。

図 12

三相変圧器の非接地試験回路 

9.9.4 

繰返し耐電圧試験 

既に運転中及び修理又は点検した変圧器において繰返し耐電圧試験を行う場合の試験電圧値は,

表 12

に規定する試験電圧値の

80 %

を超えてはならない。また,この規格による一連の耐電圧試験に適合した新

しい変圧器に対し,受渡当事者間でこの規格の要求事項を継続的に満足していることを検証する必要が生

じ,受渡試験又は形式試験を再度実施する場合,加圧耐電圧試験,誘導耐電圧試験又は雷インパルス耐電

圧試験を行う場合の試験電圧値は,

表 12

に規定する値とする。

なお,受渡し後に使用者が繰返し耐電圧試験を行う場合の回数及び試験電圧値については,受渡当事者

間の協定による。

9.10 

構造試験 

変圧器の外観について,箇条

8

及び箇条

10

に適合しているかどうか調べる。

9.11 

部分放電試験 

部分放電試験は,変圧器の一次巻線について,誘導法及び加圧法によって行う。この試験における部分

放電試験回路及び最高印加電圧は,

表 22

による。

試験は,印加電圧を上昇させ,部分放電が開始する電圧を測定した後,印加電圧を低減させて,部分放

電が消滅する電圧を測定する。

なお,試験中のノイズはできるだけ小さくすることが望ましく,

10 pC

を超えてはならない。


27

C 4306

:2013

表 22

部分放電最高印加電圧 

方法

試験回路

最高印加電圧

誘導法

最高タップ電圧×1.8

加圧法

最高タップ電圧/ 3 ×1.8

注記  記号は,次による。

C:カップリングコンデンサ,Z:検出インピーダンス,M:測定装置

9.12 

単三平衡度試験 

単相変圧器の二次巻線の単三平衡度は,

図 13

に示す試験回路によって測定する。定格周波数の正弦波に

近い電圧を一次側に印加し,二次側の

u

o

又は

v

o

端子間のいずれかを短絡して定格電流に相当する電

流を生じさせ,ほかの開放端子間の電圧を測定する。

図 13

単三平衡度の試験回路 

9.13 

温度上昇試験 

温度上昇試験は,次によって行う。


28

C 4306

:2013

9.13.1 

負荷の方法 

巻線温度上昇が最高となるタップにおいて,定格容量で,変圧器の温度上昇が一定となったと認められ

る熱平衡状態(

9.13.2

参照)まで連続して負荷を加える。試験時間を短くしたい場合は,試験の初期にお

いて適切な過負荷を加えることができる。負荷の加え方は,次のいずれかの方法による。

a) 

返還負荷法

  試験する変圧器

1

台を含む

2

台の変圧器を並列接続し,定格電圧で励磁して

2

台の変圧

器の電圧比を変えるか,別の電源を付加することによって定格電流を流す。

b) 

等価負荷法

  負荷の方法は,次の二つの方法で行う。

1)

一つの巻線を開放し,ほかの一つの巻線に試験するタップに相当する電圧を印加する。

2)

一つの巻線を短絡し,ほかの一つの巻線に定格容量に相当する電流を流す。

9.13.2 

熱平衡状態 

熱平衡状態の決定は,温度上昇が

1

時間で許容温度上昇の

2 %

又は

2 K

のうち,小さい方の値よりも大

きく変動しなくなったときとする。

9.13.3 

変圧器の温度の測定及び算出方法 

変圧器巻線の温度測定は,抵抗法による。

抵抗法による変圧器巻線の温度 θ

2

(℃)は,巻線の抵抗の変化に基づいて,式

(16)

及び式

(17)

によって算

出する。

銅巻線の場合

235

)

235

(

1

1

2

2

θ

θ

×

R

R

   (16)

アルミニウム巻線の場合

225

)

225

(

1

1

2

2

θ

θ

×

R

R

   (17)

ここに,

θ

1

冷状態の巻線温度(℃)

R

1

冷状態の巻線抵抗値(

Ω

θ

2

巻線の最終温度(℃)

R

2

熱状態の巻線抵抗値(最終の抵抗)

Ω

9.13.4 

基準周囲温度の決定方法 

試験中,特に定常状態に近づいた試験の最終段階では,冷却空気の温度変化を極力減らすよう配慮しな

ければならない。また,温度計を適切な時定数をもつ油杯に入れるなどの対策を講じ,気流による温度指

示の変化を避けるようにする。

温度計は,

4

個以上用い,異常な熱放射の影響を受けないようにコイル表面から

1

2 m

離し,コイル表

面の約

1/2

の高さに置く。温度は,一定間隔で読み取るか又は自動連続記録計で記録し,試験最後におけ

る各々の温度計の読みの平均値とする。

9.13.5 

温度上昇値 

温度上昇値は,次による。

a) 

返還負荷法による上昇値

  変圧器の温度上昇値は,試験の最後における温度と基準周囲温度との差を

もって定める。

b) 

等価負荷法による上昇値

  変圧器の巻線温度上昇値は,

9.13.1 b)

等価負荷法の

1)

及び

2)

の測定結果

から,式

(18)

によって算出する。

8

.

0

25

.

1

c

i

c

r

1







θ

θ

θ

θ

  (18)


29

C 4306

:2013

ここに,

θ

r

求める巻線の温度上昇値(

K

θ

i

等価負荷法の

1)

によって試験を行ったときの巻線温度と基

準周囲温度との差(

K

θ

c

等価負荷法の

2)

によって試験を行ったときの巻線温度と基

準周囲温度との差(

K

9.14 

騒音試験 

9.14.1 

試験方法 

変圧器は,正弦波に近い定格周波数の定格電圧で励磁し,無負荷状態で行う。騒音計の動特性は,

“速

fast

”を用いて測定する。

測定は,

JIS C 1509-1

に規定するクラス

1

のサウンドレベルメータ(騒音計)又はこれと同等以上のサ

ウンドレベルメータを用い,

A

特性音圧レベルによって行う。

9.14.2 

試験場の周囲環境 

変圧器の騒音レベル測定を行う場合は,床以外の音の反射面を基準放射面からできるだけ離すことが必

要であるために,次の環境を満足しなければならない。

a) 

反射面

  反射面は平らな床面とし,吸音率は測定される音の周波数領域において

0.1

未満でなければ

ならない。

b) 

反射物

  被試験器以外の反射物を測定面の中に置いてはならない。

9.14.3 

暗騒音 

暗騒音の測定は,次による。この場合,暗騒音の大きさができるだけ小さく,かつ,変化が少ないこと

が望ましい。

a)

暗騒音は,変圧器の騒音レベル測定の直前及び直後に測定する。

b)

暗騒音が合成騒音レベルよりも

10 dB

以上低い場合,暗騒音測定は,測定点中の一点で行ってもよい。

9.14.4 

変圧器の騒音レベル測定方法 

変圧器の騒音レベルは,変圧器本体の床面投影(端子,ベース,温度計,端子箱などの小突起物を含ま

ない。

)に外接する包絡線上に,

1 m

ごとに設けた点(総数が

4

点に満たない場合は,銘板に対向する面を

前面とし,前後左右の

4

点)において,その点から水平方向に

30 cm

離れ,かつ,変圧器鉄心のほぼ

1/2

の高さに置いたマイクロホンによって測定する。

9.14.5 

騒音レベルの算出方法 

騒音レベルの値は,式

(19)

∼式

(21)

によって算出する。

なお,測定値の採否の判定は,

表 23

による。



N

i

L

N

L

1

pAi

1

.

0

0

pA

10

1

lg

10

  (19)



M

i

L

M

L

1

bgAi

1

.

0

bgA

10

1

lg

10

   (20)

)

(

bgA

1

.

0

pA0

1

.

0

pA

10

10

lg

10

L

L

L

  (21)

ここに,

pA

: 騒音レベル(dB)

0

pA

L

合成騒音レベル(dB)

L

pAi

合成騒音レベル  番目の測定値(dB)


30

C 4306

:2013

bgA

L

暗騒音(dB)

L

bgAi

暗騒音  番目の測定値(dB)

N: 測定点数

M: 暗騒音測定点数

表 23

測定値の採否の判定 

0

pA

L

−(

bgA

L

最大

a)

bgA

L

直前

b)

と(

bgA

L

直後

c) 

との差

測定値の採否

8 dB 以上

採用

8 dB 未満 3

dB 未満

採用

8 dB 未満 3

dB 超え

不採用(再試験)

3 dB 未満

不採用(再試験)

注記  再試験を実施しても,(

bgA

L

直前

と(

bgA

L

直後

との差が

3 dB 未満の場合は,次の

式に基づいて騒音レベルを算出して,採用してもよい。

pA

=

0

pA

L

−3

a)

bgA

L

最大

とは,変圧器騒音レベル測定の直前又は直後の暗騒音の高い方の値。 

b)

bgA

L

直前

とは,変圧器騒音レベル測定の直前の暗騒音の値。 

c)

bgA

L

直後

とは,変圧器騒音レベル測定の直後の暗騒音の値。

9.15 

短絡強度試験 

9.15.1 

一般 

変圧器の短絡強度の検証は,次の方法で行う。

a)

  熱的強度は,

9.15.2

に規定する計算による。

b)

  機械的強度は,

9.15.4

に規定する方法によって検証する。

9.15.2 

熱的強度 

熱的強度は,次による。

a) 

短絡電流(交流分実効値)

  変圧器の短絡電流(交流分実効値)は,式(22)及び式(23)によって算出す

る。ただし,算出した短絡電流が,タップ電流の 25 倍を超える場合は,25 倍を限度とする。

(単相変圧器の場合)

)

(

s

r

s

2

Z

Z

U

I

  (22)

(三相変圧器の場合)

)

(

s

r

s

3

Z

Z

U

I

  (23)

ここに,

I

s

短絡電流(交流分実効値)

(kA)

U: 対象としている巻線のタップ電圧(kV)

Z

r

対象としている巻線の短絡インピーダンス(

Ω

/phase)

n

2

z

r

100 S

U

u

Z

×

×

u

z

:対象としている巻線の短絡インピーダンス(%)

S

n

:変圧器の定格容量(MVA)

Z

s

系統の短絡インピーダンス(

Ω

/phase)


31

C 4306

:2013

S

u

Z

2

s

s

u

s

:系統の定格電圧(kV)

S:系統の短絡容量(MVA) 
    (一般送電系統の場合 230 MVA,発電所の場合 460 MVA)

b) 

短絡時間

  短絡時間は,特に指定がない場合,2 s とする。

c) 

短絡電流による巻線温度の計算

  短絡電流による巻線温度は,式(24)及び式(25)によって算出する。

銅巻線の場合

1

000

101

235

2

2

s

s

e

)

(

t

×

×

σ

θ

θ

θ

   (24)

アルミニウム巻線の場合

1

600

43

225

2

2

s

s

e

)

(

t

×

×

σ

θ

θ

θ

   (25)

ここに,

θ

e

最終温度(℃)

θ

s

開始温度(

表 2

に規定する許容最高温度とする。

(℃)

σ: 短絡電流(交流分実効値)に対する電流密度(A/mm

2

t: 短絡時間(s)

9.15.3 

短絡電流波高値(非対称分電流値) 

短絡電流の最大瞬時値として,

9.15.2

で算出した交流分実効値に係数 を乗じた値をとる。は,

表 24

に規定する数値による。は,変圧器の抵抗分と系統の短絡インピーダンスの抵抗分との和であり,は,

同じリアクタンス分の和である。

表 24

に規定する以外の値に対しては,線形補間法によることができる。

表 24

係数 と X/との関係 

X

/R 1 1.5 2 3 4 5 6 8 10

14 以上

1.51 1.64 1.76 1.95

2.09

2.19

2.27

2.38

2.46  2.55

注記  この表の係数 K(ピークファクタ)は,次の式によって算出した値である。

K= 2 ×{1+[e

(

φ

π

/

2) R

/

X

]sin

φ

}

ここに,e:自然対数の底

φ

:arctan (X/R)

9.15.4 

機械的強度 

機械的強度は,次による。

a) 

一般

  機械的強度は,短絡試験によるか,又は類似器若しくはモデル変圧器での短絡試験の解析及び

その検討結果を用いた計算による。

b) 

短絡試験前の条件

  短絡試験前の条件は,次による。

1)

  特に指定がない場合,新しい変圧器で試験を行う。

2)

  試験に影響しない附属品は,取り付けなくてよい。

3)

  短絡試験前,受渡試験を行う。

4)

  短絡インピーダンス及び必要に応じて抵抗を,各短絡試験タップで測定する。

c) 

通電方法

  通電方法は,次による。

1)

  変圧器の一次側又は二次側のいずれか一方の巻線を,適切な抵抗導体を用いて短絡し,他方の巻線

からそのタップに相当する短絡電流を流す。


32

C 4306

:2013

2)

  電圧は,巻線の定格電圧の 1.15 倍を超えてはならない。

3)

  被試験相巻線内の電流の初期ピーク値を求めるには,同期スイッチを用いてスイッチを入れる瞬間

を調節する。

4)

  三相変圧器に対しては,三相電源を用いる。ただし,試験用電源の制約から試験できない場合は,

単相電源を用いてもよい。

5)

  短絡試験は,最高タップ,基準タップ及び最低タップについて行う。ただし,50 kVA 以下で 3 タッ

プの変圧器については,各タップとする。

6)

  試験回数については,規定電流の試験を各相 3 回行う。ただし,三相変圧器の場合は,一つの相の

3 回は同一タップで行う(単相変圧器は合計 3 回,三相変圧器は合計 9 回の試験となる。)。

7)

  各試験時間は,0.5 秒±10 %とする。

d) 

評価方法

  評価方法は,次による。

1)

  短絡試験時の端子電圧及び短絡電流の波形を調べる。

なお,短絡電流の非対称分電流値(

9.15.3

参照)は,規定値の 95 %以上,また,交流分実効値[

9.15.2 

a)

  参照]は,第 2 サイクルの中間点で測定し,規定値の 90 %以上であることを確認する。

2)

  各相の短絡インピーダンスを測定し,試験前の測定値と比較し,

表 16

に規定する値以内であること

確認する。

3)

9.1.1

の受渡試験項目に従って試験を実施する。ただし,加圧耐電圧試験及び誘導耐電圧試験の試験

電圧は,

表 12

に規定する値とする。

4)

  鉄心及び巻線を目視点検する。

9.16 

耐クラック性試験 

9.16.1 

試験における加熱

冷却の方法 

試験の方法は,

巻線単体又は変圧器を,

表 25

に規定する温度差をもつ気中恒温槽に交互に各 2 時間入れ,

これを 3 回繰り返す。

この場合,気中低温槽は,−10∼0  ℃とする。

表 25

低温槽と恒温槽との温度差 

単位  ℃

耐熱クラス

温度差

B

90

F 115

H 140

注記  この表の試験温度は,裕度が±5  ℃

である。

9.16.2 

試験方法 

9.16.1

による試験後,巻線を所定の鉄心の周りに組み立てて,次の

a)

d)

  を行う。

a)

  目視点検によって,巻線を覆う樹脂の破損,クラックなどの有無を調べる。

b)

9.9.1

による加圧耐電圧試験を行う。

c)

9.9.2

による誘導耐電圧試験を行う。

d)

9.11

による部分放電試験を行う。

注記

  耐クラック性試験後,引き続いて

9.17

に規定する耐湿性試験を行うときは,

b)

d)

  の検証試験


33

C 4306

:2013

は耐湿性試験と共用してもよい。

9.17 

耐湿性試験 

9.17.1 

試験における加湿の方法 

一相分の巻線又は変圧器全体を,

周囲温度 40∼50  ℃で湿度 90 %以上の環境に 48 時間以上放置した後,

端子などの露出充電部は,表面の水分を取り去る。

9.17.2 

試験方法 

試験方法は,次による。

a)

9.9.1

による加圧耐電圧試験を行う。

b)

9.9.2

による誘導耐電圧試験を行う。

c)

9.11

による部分放電試験を行う。

9.18 

耐燃性試験 

変圧器の巻線を覆う樹脂又は樹脂を含んだ絶縁基材は,

JIS K 6911

5.24.1

(A 法)の規定によって行

う。

10 

表示 

変圧器には,見やすい箇所に,次の事項を表示した銘板を取り付けなければならない。

a)

  名称(モールド変圧器と記す。)

b)

  用途(屋内用と記す。)

c)

  耐熱クラス

d)

  定格容量(kVA)

e)

  相数

f)

  定格周波数(Hz)

g)

  定格電圧(V)(一次電圧及び二次電圧)

h)

  タップ電圧(V)(全容量タップ電圧には,F の記号を付ける。)

なお,定格電圧を併記する場合,定格電圧には,R の記号を付ける。

i)

短絡インピーダンス(%)

j)

  定格二次電流(A)

k)

  巻線の温度上昇(K)

l)

結線図

m)

  総質量(kg)

n)

  製造業者名又はその略号

o)

  製造番号

p)

  製造年

q)

  規格番号


34

C 4306

:2013

参考文献  JIS C 4304

  配電用 6 kV 油入変圧器

JIS C 4620

  キュービクル式高圧受電設備

ISO 3

,Preferred numbers−Series of preferred numbers

IEC 60050-421

:1990,International Electrotechnical Vocabulary. Chapter 421: Power transformers and

reactors

IEC 60085

:2007,Electrical insulation−Thermal evaluation and designation

JEC-0301

  静止誘導器インパルス耐電圧試験

JEC-2200

  変圧器

JEM 1118

:1998  変圧器の騒音レベル基準値


35

C 4306

:2013

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 4306:2013

  配電用 6 kV モールド変圧器

IEC 60076-1:2000

  Power transformers−Part 1: General

IEC 60076-2:1993

  Power transformers−Part 2: Temperature rise

IEC 60076-3:2000

  Power transformers−Part 3: Insulation levels, dielectric tests and external clearances in air

IEC 60076-4:2002

  Power transformers−Part 4: Guide to the lightning impulse and switching impulse testing−Power

transformers and reactors 
IEC 60076-5:2000

  Power transformers−Part 5: Ability to withstand short circuit

IEC 60076-10:2001

  Power transformers−Part 10: Determination of sound levels

IEC 60076-11:2004

  Power transformers−Part 11: Dry-type transformers

IEC/TR 60616:1978

  Terminal and tapping markings for power transformers

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

1  適 用 範

適用範囲として,一般の

受配電の目的に用いる
特定機器に対応した,配
電用 6 kV モールド変圧

器の,屋内用自冷式と
し,容量及び周波数を規
定。

IEC 

60076-1 

1

小形及び特殊変圧器を除

く三相及び単相の全ての
電力変圧器(単巻変圧器
を含む。

)に適用すると規

定。

変更

JIS

では,IEC 規格の適用範囲

の一部を適用範囲として規定。

JIS

では,変圧器の限定した範囲

を規定。

2  引 用 規

35

C

 430

6


20
1

3


36

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

3  用 語 及
び定義

3.1 は,一般の用語の定
義を規定。

IEC 

60076-1 

3.1

一 般 の 用 語 の 定 義 を 規

定。

追加

JIS

では,IEC 規格の必要な用

語の定義に加え,次を追加規
定。 
特定機器,配電用 6 kV モール

ド変圧器,モールド変圧器,エ
ネルギー消費効率,及び基準エ
ネルギー消費効率

JIS

の特徴に合わせ,必要な定義

を追加規定した。

 3.2 は,冷却に関する気

象データとして日間平

均気温の定義を規定。

追加

JIS

では,日間平均気温の値を規

定しているので,定義を明確にし

た。

 3.3 は,巻線の用語の定

義を規定。

IEC 

60076-1 

3.3

一致

 3.4 は,定格の用語の定

義を規定。

IEC 

60076-1 

3.4

一致

 3.5 は,タップの用語の

定義を規定。

IEC 

60076-1 

3.5

一致

 3.6 は,特性の用語の定

義を規定。

IEC 

60076-1 

3.6

特 性 の 用 語 の 定 義 を 規
定。

追加

JIS

では,IEC 規格の必要な特

性の定義に加え,効率,単三平
衡度及び電圧変動率を追加規

定。

JIS

では,効率,単三平衡度及び

電圧変動率の値を規定している
ので,定義を明確にした。

 3.7 は,温度上昇及び基

準周囲温度の定義を規

定。

IEC 

60076-1 

3.8

温度上昇の定義を規定。

追加

JIS

では,基準周囲温度の定義

を追加規定。

JIS

では,基準周囲温度の値を規

定しているので,定義を明確にし

た。

 3.8 は,裕度の定義を規

定。

追加

JIS

では,裕度の定義を追加規

定。

JIS

では,裕度の値を規定してい

るので,定義を明確にした。

 3.9 は,線路端子,中性

点端子及び中性点の定

義を規定。

IEC 

60076-1 

3.2

一致

36

C

 430

6


2

013


37

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

3  用 語 及
び定義

3.10 は,結線として星形
結線,三角結線,位相変
位,接続記号及び単三専
用結線の定義を規定。

IEC 

60076-1 

3.10

星形結線,三角結線,位

相変位,V 結線,千鳥形
結線,開放巻線及び結線
記号についての定義を規

定。

追加 
 
削除

JIS

は,単三専用結線の定義を

追加した。 
V 結線,千鳥形結線,開放巻線
及び結線記号の定義を削除し

た。

JIS

では,対象とする変圧器の結

線に限定して定義を規定した。ま
た,単三専用結線は,我が国にお
ける主要な低圧配電方式として

必要であり定義を規定した。

 3.11 は,騒音レベル,基

準放射面,測定面及び暗
騒音の定義を規定。

IEC 

60076-10

3

一致

 3.12 は,受渡試験,形式

試験及び特殊試験の定
義を規定。

IEC 

60076-1 

3.11

一致

4  使 用 状

4.1 は,標準使用状態と
して標高,周囲温度,回
路の電圧波形及び三相

回路の電圧平衡を規定。

IEC 

60076-1 

1.2.1

標 準 使 用 状 態 と し て 標
高,周囲温度,回路の電
圧波形及び三相回路の電

圧平衡を規定。

変更

周囲温度の範囲の最低温度が
異なる。

JIS

では,長年にわたり規定・運

用されており,混乱を防ぐため従
来どおり日間平均気温を規定し

た。

周囲温度において,日間
平均気温及び年間平均

気温を規定。

IEC 

60076-1 

1.2.1

温度条件として最高月間
平均及び年間平均気温を

規定。

変更

JIS

では,日間平均気温を規定

しているが,IEC 規格では,

最高月間平均気温を規定。

JIS

では,長年にわたり規定・運

用されており,問題ないことか

ら,従来どおり,日間平均気温を
規定した。

 4.2 は,特殊使用状態に

ついて規定。

IEC 

60076-11

4.4

一致

5  耐 熱 ク
ラ ス に よ
る種類

箇条 5 は,耐熱クラスと

して B,F,H の 3 種類
を規定。

IEC 

60076-11

11.1

IEC

規格では A,E,B,

F,H 及び 200,220 の 7
種類を規定。

変更

JIS

では,A,E,200,220 を

規定していない。

JIS

では,適応範囲で標準的に用

いられている耐熱クラスだけを
規定。

6  定格 6.1 は,定格容量の種類

として値を規定。

IEC 

60076-1 

4.1.2

ISO 3:1973

の優先番号の

シリーズで示される R10
シリーズから優先的に採

られることが望ましいと
規定。

変更

JIS

では,我が国で一般に普及

している容量を定格容量の種
類として値を規定。

JIS

で長年にわたり規定してお

り,一般に普及している標準容量
であるため,IEC 規格との整合は

困難である。

37

C

 430

6


2

013


38

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

6  定格 6.2 は,一次電圧の値を

規定。

追加

JIS

では,定格一次電圧及びタ

ップ電圧の値を規定。

標準電圧を規定することで,使用

者及び製造業者双方に利するこ
とから,この規定は必要である。

 6.3 は,定格二次電圧の

値を規定。

追加

JIS

では,定格二次電圧の値を

規定。

標準電圧を規定することで,使用
者及び製造業者双方に利するこ
とから,この規定は必要である。

 6.4 は,定格力率の値を

規定。

追加

JIS

では,定格力率の値を規

定。

定格力率を規定することで,使用
者及び製造業者双方に利するこ
とから,この規定は必要である。

7  性能 7.1 は,無負荷電流の値

を規定。

追加

JIS

に長年にわたり規定してお

り,変圧器の性能評価として重要

な項目であるため規定した。

 7.2 は,電圧変動率の値

を規定。

追加

JIS

に長年にわたり規定してお

り,変圧器の性能評価として重要

な項目であるため規定した。

 7.3 は,効率の値を規定。  −

追加

JIS

に長年にわたり規定してお

り,変圧器の性能評価として重要
な項目であるため規定した。

 7.4 は,エネルギー消費

効率の値を規定。

追加

エネルギー消費効率の値は,省エ

ネ法によって規定する必要があ
る。

 7.5 は,変圧比,極性及

び位相変位について規
定。

IEC 

60076-1 



10.3

変圧比は箇条 9 及び 10.3
に,極性は 10.3 に,位相
変位は箇条 6 及び 10.3 に

規定している。

一致

性能と構造及び試験との関係を
明確化した。 
技術的内容に変更はない。

 7.6 は,短絡インピーダ

ンスについて保証した

場合の裕度について規
定。

IEC 

60076-1 

9

一致

38

C

 430

6


2

013


39

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

7  性能 7.7 は,単相変圧器の二

次巻線の単三平衡度に
ついて規定。

追加

単相変圧器の 100 V 回路における

配電設備の電圧降下を設計する
場合に必要である。

 7.8 は,巻線及び鉄心の

温度上昇限度を規定。

IEC 

60076-11

11.1

巻線及び鉄心の温度上昇
限度を規定。

変更

JIS

と IEC 規格とでは,巻線の

温度上昇限度の値が異なる。

JIS

では,周囲冷却媒体の温度(日

間平均)が高いため温度上昇限度
を補正している。

 7.9.1 は,加圧耐電圧に

ついて規定。

IEC 

60076-3 

7

加 圧 耐 電 圧 に つ い て 規
定。

変更

JIS

と IEC 規格とでは,加圧耐

電圧が異なる。

IEC

規格には,JIS と同じ高圧 6.6

kV の電圧仕様の規定がないため
加圧耐電圧が異なるが,試験レベ

ルは同等と考えられるため,従来
の試験方法を採用した。

 7.9.2 は,誘導耐電圧に

ついて規定。

IEC 

60076-3 

12

一致

 7.9.3 は,雷インパルス

耐電圧について規定。

IEC 

60076-3 

7

雷インパルス耐電圧につ

いて規定。

変更

JIS

では,さい断波を規定。

JIS

では,長年にわたり規定して

おり,変圧器には必要な項目であ
る。

 7.10 は,部分放電特性を

規定。

IEC 

60076-11

22

部 分 放 電 の 許 容 レ ベ ル
は,製造業者と購入者と
が合意の上で定める。

変更

JIS

では,許容レベルを数値で

規定。

JIS

に長年にわたり規定してお

り,変圧器の性能評価として重要
な項目であるため規定した。

 7.11 は,騒音レベルにつ

いて規定。

追加

環境問題を考慮して規定する必
要がある。

 7.12 は,短絡強度として

熱的強度及び機械的強
度の判定基準を規定。

IEC 

60076-5 

4.1

熱 的 強 度 の 判 定 は , JIS
に同じ。ただし,JIS の条
件付きアルミニウムの巻

線 温 度 の 限 界 設 定 は な
し。

追加

焼きなましアルミニウム合金
の巻線温度の限度が異なる。

JIS

は 250  ℃を超えてはなら

ない。

IEC

規格には,表の注記で“アル

ミニウム合金による巻線の場合,
製造業者と購入者との間の合意

によって銅の最大温度値を超え
ない範囲で,更に高い最大温度値
を許容することができる。”との

記載がある。

39

C

 430

6


2

013


40

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

7  性能

4.2

機 械 的 強 度 の 判 定 基 準

は,JIS に同じ。ただし,

JIS

の短絡インピーダン

ス 3 %未満の損出評価は

なし。

追加

短絡インピーダンス 3 %未満

の短絡インピーダンス変化の
許容値が異なる。JIS の場合,
22.5−5U

Z

で算出。

IEC

規格には注記で“3 %未満の

短絡インピーダンスをもつ非円
形同心コイルの変圧器について
は,22.5−5U

Z

に等しい変動が受

け入れられるようになる。”と記
載がある。

 7.13 は,電圧及び周波数

の変化について規定。

IEC 

60076-1 

4.4

一致

 7.14 は,耐クラック性と

して評価方法を規定。

IEC 

60076-11

13.4

耐クラック性として試験

方法を規定。

追加

JIS

では,一定温度差によるヒ

ートサイクル試験を規定し,

IEC

規格は過電流通電試験を

規定。

従来からの内容で不都合はなく,

国内の慣行に従った規定として
いる。

 7.15 は,耐湿性として評

価方法を規定。

IEC 

60076-11

13.4

耐湿性試験方法を規定。

追加

各規定値が異なる。

従来からの内容で不都合はなく,
国内の慣行に従った規定として

いる。

 7.16 は,耐燃性として評

価試験方法を規定。

IEC 

60076-11

13.4

耐燃性として試験方法を
規定。

追加

JIS

では,テストピースによる

試験を規定し,IEC 規格では,

実物による試験を規定。

従来からの内容で不都合はなく,
国内の慣行に従った規定として

いる。

 7.17 は,エネルギー消費

効率,定格容量に等しい
出力における効率,変圧
比,短絡インピーダンス

及び騒音レベルの裕度
を規定。

IEC 

60076-1 

9

損失,変圧比,短絡イン

ピーダンス及び無負荷電
流の裕度を規定。

追加

JIS

では,IEC 規格の裕度から

必要なものに加え,エネルギー
消費効率,定格容量に等しい出
力における効率及び騒音レベ

ルを追加規定。

JIS

では,エネルギー消費効率,

定格容量に等しい出力における
効率及び騒音レベルの値を規定
しているので,裕度を明確にし

た。

8  構造 8.1 は,構造一般として

巻線の絶縁,鉄心,固定
装置及びつり上げ装置
について規定。

追加

JIS

に長年にわたり規定されてお

り,変圧器の性能評価として重要
な項目であるため規定した。

 8.2 は,構造としてタッ

プ切換端子の仕様など

を規定。

追加

JIS

に長年にわたり規定されてお

り,変圧器の性能評価として重要

な項目であるため規定した。

40

C

 430

6


2

013


41

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

8  構造 8.3 は,構造として接地

端子の構造を規定。

IEC 

60076-11

32

一致

 8.4 は,定格容量ごとに

標準的な結線を規定。

IEC 

60076-11

6

IEC

規格では,三相変圧

器全般について規定。

追加

JIS

では,定格容量ごとに標準

的な結線を規定。

標準結線を規定することで,使用

者及び製造業者双方に利する。

 8.5.1 は,単相変圧器の

端子記号及び極性につ

いて規定。

IEC/TR 

60616 

追加

JIS

に長年にわたり規定してお

り,変圧器の性能評価として重要

な項目であるため規定した。

 8.5.2 は,三相変圧器の

端子記号,位相変位及び
接続記号について規定。

IEC/TR 

60616 

2.3 
2.4

三相変圧器の端子記号に

ついて規定。

追加

端子記号の文字が異なる。

JIS

に長年にわたり規定してお

り,使用者に浸透している。

IEC 

60076-1 

6

三相変圧器の位相変位及
び 接 続 記 号 に つ い て 規

定。

追加

JIS

は標準的な結線だけ規定。 標準結線を規定することで,使用

者及び製造業者双方に利する。

9  試験 9.1 は,試験時の周囲温

度など一般事項につい
て規定。

IEC 

60076-1 

10.1

試験時の周囲温度など一

般事項について規定。

変更

JIS

と IEC 規格では試験温度

が異なる。JIS では 0∼40  ℃,

IEC

規格では 10∼40  ℃。

JIS

に長年にわたり規定,運用さ

れており,問題ないことから実情
に合わせて従来どおりの規定と
した。

 9.1.1 は,受渡試験の項

目を規定。

IEC 

60076-1 

10.1.1

受渡試験の項目を規定。

追加

JIS

では,エネルギー消費効率

などを規定。

JIS

に長年にわたり規定してお

り,変圧器の性能評価として重要
な項目であるため規定した。

エネルギー消費効率は,省エネ法
によって規定する必要がある。

 9.1.2 は,形式試験の項

目を規定。

IEC 

60076-1 

10.1.2

形式試験の項目を規定。

追加

JIS

では,単三平衡度試験を規

定。

 9.2 は,巻線抵抗測定に

ついて規定。

IEC 

60076-1 

10.2.2

一致

 9.3 は,無負荷損試験及

び無負荷電流試験につ
いて規定。

IEC 

60076-1 

10.5

無負荷損試験及び無負荷

電流試験について規定。

追加

JIS

では,電圧印加端を二次側

に規定し,また,無負荷損試験
及び無負荷電流試験回路につ
いても規定。

JIS

では,定格電圧を一次 6 600

V,二次 210−105 又は 210,420,
440 V と限定しているので,試験
回路についても限定している。

 9.4 は,変圧比試験,極

性試験及び位相変位試

験について規定。

IEC 

60076-1 

10.3

一致

41

C

 430

6


2

013


42

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

9  試験 9.5 は,負荷損及び短絡

インピーダンス試験に
ついて規定。

IEC 

60076-1 

10.4

負荷損及び短絡インピー

ダ ン ス 試 験 に つ い て 規
定。

追加

JIS

では,負荷損及び短絡イン

ピーダンス試験回路について
も規定。

JIS

では,定格電圧を一次 6 600

V,二次 210−105 又は 210,420,
440 V と限定しているので,試験
回路についても限定している。

 9.5 は,負荷損の温度補

正を規定。

IEC 

60076-1 

附属書
E

負 荷 損 の 温 度 補 正 を 規
定。

追加

JIS

では,三相変圧器の場合の

温度補正式も規定。

JIS

では,相数及び結線が限定さ

れているため,それぞれについて

補正式を規定。

 9.6 は,任意の力率にお

ける電圧変動率の算出

方法を規定。

追加

JIS

に長年にわたり規定している

変圧器の性能評価として重要な

項目であるため,その算出方法を
規定した。

 9.7 は,任意の出力にお

ける効率の計算方法を
規定。

追加

JIS

に長年にわたり規定している

変圧器の性能評価として重要な
項目であるため,その算出方法を

規定した。

 9.8 は,エネルギー消費

効率の計算方法を規定。

追加

エネルギー消費効率の計算方法
は,省エネ法によって規定する必

要がある。

 9.9.1 は,加圧耐電圧試

験方法について規定。

IEC 

60076-11

19

一致

 9.9.2 は,誘導耐電圧試

験方法について規定。

IEC 

60076-11

20

一致

 9.9.3 a)

は,雷インパル

ス耐電圧試験の試験電

圧波形について規定。 
試験電圧波形 
全波:1.2±30 % μs/

      50±20 % μs

IEC 

60076-11

21

一致

42

C

 430

6


2

013


43

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

9  試験 9.9.3

a)

波 高 値 付 近 に

高調波振動が重なり合
った場合には,その振動
はできるだけ波高値の
5 %以内とするが,困難
な場合は 10 %まで許容
する。

IEC 

60076-4 

7.1

一致

IEC 60076-3

の要求事項を補足す

る た め の 指 針 を 示 し た IEC 

60076-4

の 7.1 項に記載されてい

るため。

 9.9.3 b)

は,接地回路

低減電圧全波試験×1 
100 %さい断波試験×1 
100 %全波試験×1 
非接地回路

低減電圧全波試験×1 
100 %全波試験×1 
最低タップにて試験す

る。

IEC 

60076-3 

14.3

異なる衝撃を加える場合
に推奨されるテストシー

ケンス。 
低減電圧全波試験×1 
100 %全波試験×1 
低減電圧さい断波試験×

100 %さい断波試験×2 
100 %全波試験×2

変更

IEC

規格では,非接地回路及

び試験タップについて規定し

ていない。

JIS

の試験方法は,従来から国内

で適用されてきた規格に整合さ

せた経緯があるため,今回も同様
にした。

 9.9.4 は,既に運転中及

び修理又は点検した変

圧器において,この規格
の要求事項を継続的に
満足していることを証

明する必要が生じた場
合の試験電圧について
規定。

IEC 

60076-3 

9

一致

 9.10 は,構造試験として

変圧器の外観構造につ

いての試験方法を規定。

追加

性能を確認するための試験項目
であり,規定が必要である。

43

C

 430

6


2

013


44

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

9  試験 9.11 は,部分放電試験の

試験方法について規定。

IEC 

60076-11

22

部分放電試験は,誘導法

だけ規定。

追加

JIS

では,誘導法及び加圧法に

ついて規定。

JIS

に長年にわたり規定・運用さ

れているため,規定する必要があ
る。

試験電圧について規定。  IEC  

60076-11

22.4 1.8

E

R

(E

R

:最高タップ電

圧)を 30 秒間誘導させた
後,続けて 1.3 E

R

を 3 分

間誘導させ,その際に部
分放電を測定する。

変更

誘導法:1.8 E

R

加圧法:1.8 E

R

/ 3

印加時間は規定していない。

JIS

では,対象が限定しており,

長年にわたり規定・運用されてい
るため,変更の必要はない。

試験中のノイズについ

て規定。

追加

試験中のノイズはできるだけ

小さくし,10 pC を超えない。

試験の正確性を図るため規定す

る必要がある。

 9.12 は,単三平衡度試験

として単相変圧器の二
次巻線の単三平衡度に
関する測定方法につい

て規定。

追加

変圧器の性能評価として重要な

項目であるため,規定した。

 9.13.1

a)

は,温度上昇

試験の負荷を加える方

法として返還負荷法を
規定。

IEC 

60076-2 

7.3.1

一致

 9.13.1

b)

は,温度上昇

試験の負荷を加える方
法として等価負荷法を

規定。

IEC 

60076-2 

7.3.2

一致

 9.13.2 は,温度上昇試験

における熱平衡状態を

規定。

IEC 

60076-2 

7.3.2

一致

 9.13.3 は,変圧器の温度

の測定及び算出方法を
規定。

IEC 

60076-2 

7.6

一致

44

C

 430

6


2

013


45

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

9  試験 9.13.4 は,基準周囲温度

の決定方法を規定。

IEC 

60076-2 

7.2.1

一致

 9.13.5

a)

は,返還負荷

法における温度上昇値
を規定。

IEC 

60076-1 

3.8

一致

 9.13.5

b)

は,等価負荷

法における温度上昇値
を規定。

IEC 

60076-1 

3.8

一致

 9.14.1 は,騒音試験方法

について規定。

IEC 

60076-10

6

無負荷状態及び負荷状態
について規定。

削除

JIS

では,無負荷状態について

規定。

JIS

では,変圧器の対象が限定さ

れており,負荷状態の試験は必要
がないため。

 9.14.2 は,試験場の周囲

環境について規定。

IEC 

60076-10

11

一致

 9.14.4 は,変圧器の騒音

レベル測定方法につい
て規定。

IEC 

60076-10


10 
11

測定位置は,最低 6 点以
上,最大を 10 点とし,そ
の平均レベルは計算式に

よる。

変更

JIS

は,4 点以上の測定とし,

その平均値としている。

JIS

では,変圧器の対象が限定さ

れており,細かく測定をする必要
がないため,従来の測定方法を適

用した。

マイクロホンの位置は,
最低 6 点とし 1 m 以上離

さない。

変更

JIS

では,マイクロホンの位置

を 4 点以上とし,1 m ごとに設

ける。

JIS

では,容量 2 000 kVA 以下に

限定されており,大きさに対し 4

点で十分であるため,従来の測定
方法を採用した。

 9.14.5 は,騒音レベルの

算出方法について規定。

IEC 

60076-10

11

合成騒音レベル,暗騒音
及び環境補正値を用いた
計算式を規定。

変更

JIS

では,合成騒音レベル及び

暗騒音の補正値を用いた計算
式を規定。

JIS

では,大きさが一定のもの以

内であり,騒音レベルの規定も一
定レベル以下のものでよいため,

試験環境としては暗騒音を規定
するにとどめ,環境係数は 0 とし
て,式から削除した。

 9.15.1 は,短絡強度の検

証について規定。

IEC 

60076-5 

4.1.1

一致

45

C

 430

6


2

013


46

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

9  試験 9.15.2

a)

は,短絡強度

試験における熱的強度
で短絡電流(交流分実効
値)の限度について規

定。

IEC 

60076-5 

4.1

短絡電流に制限を設けて

いない。

変更

タップの 25 倍を超える短絡電

流をもつ変圧器は,25 倍を限
度とする。

JIS

に規定している変圧器におい

て,IEC 規格では短絡インピーダ
ンスの最小値が 4 %であるため短
絡電流の最大値が試験タップ電

流の 25 倍であること,及び IEC
規格では短絡電流が定格電流の
25 倍を超える場合は製造業者と
購入者の間で合意して 2 秒未満の
短絡時間を採用してもよいとし
ていることから,試験を円滑に行

うために短絡電流の限度を 25 倍,
短絡時間を 2 秒と規定した。

単相変圧器の短絡電流
計算式を規定。

追加

JIS

は,単相変圧器の短絡電流計

算式を規定する必要がある。

系統の短絡容量につい

て規定。

IEC 

60076-5 

3.2

系統の短絡容量について

規定。

変更

JIS

では,一般送電系統の場合

230 MVA,発電所の場合 460 
MVA と規定。

JIS

は,欧米との電力系統の違い

から,国内の規定が必要である。

 9.15.2

b)

は,短絡時間

について規定。

IEC 

60076-5 

4.1.3

一致

 9.15.2

c)

は,短絡電流

による巻線温度の計算
について規定。

IEC 

60076-5 

4.1

短絡電流による巻線温度

の計算について規定。

変更

巻線温度計算の係数が異なる。

JIS

では 101 000(銅)

,43 600

(アルミニウム)

IEC 規格で

は 106 000(銅),45 700(アル

ミニウム)

JIS

で長年使用した係数であるた

め従来どおりの数値とした。

 9.15.3 は,短絡電流波高

値(非対称分電流値)に
ついて規定。

IEC 

60076-5 

4.2

一致

 9.15.4

a)

は,短絡強度

試験における機械的強
度の評価方法について
規定。

IEC 

60076-5 

4.2.1

一致

46

C

 430

6


2

013


47

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

9  試験 9.15.4

b)

は,短絡試験

前の条件について規定。

IEC 

60076-5 

4.2.2

一致

 9.15.4

c)

は,通電方法

について規定。

IEC 

60076-5 

4.2

通電方法において事後短

絡法及び事前短絡法につ
いて規定。

変更

JIS

では,事前短絡法だけを規

定。

JIS

では,標準的な測定方法だけ

を規定。

 9.15.4

d)

は,短絡試験

時の短絡電流について
規定。

IEC 

60076-5 

4.2

IEC

規格では,非対称分

電流値及び対称分電流値
において裕度を規定。

変更

JIS

では,マイナス側の裕度だ

けを規定。

JIS

では,国内の慣行に従った規

定としている。

 9.16.1 は,耐クラック性

試験として加熱・冷却の
方法を規定。

追加

従来からの内容で不都合はなく,
変圧器の環境試験の評価として
耐クラック性試験を規定した。

 9.16.2 は,耐クラック性

試験として加熱・冷却後
の試験方法を規定。

追加

従来からの内容で不都合はなく,
変圧器の環境試験の評価として
耐クラック性試験を規定した。

 9.17.1 は,耐湿性試験と

して加湿の方法を規定。

IEC 

60076-11

13.4

耐湿性試験として加湿の
方法を規定。

変更

各規定値が異なる。

IEC

規格の規定は,使用者が試験

クラスを選択するもので JIS とは

異なる。また,JIS の試験電圧は,

IEC

規格の上位試験クラスより

高く,性能に不都合はなく従来の

試験方法を採用した。

 9.17.2 は,耐湿性試験と

して試験方法を規定。

IEC 

60076-11

13.4

耐湿性試験として試験方
法を規定。

変更

各規定値が異なる。

IEC

規格の規定は,使用者が試験

クラスを選択するもので JIS とは

異なる。また,JIS の試験電圧は,

IEC

規格の上位試験クラスより

高く,性能に不都合はなく従来の

試験方法を採用した。

 9.18 は,耐燃性試験の方

法を規定。

IEC 

60076-11

13.4

燃 焼 性 試 験 に つ い て 規

定。

変更

各規定値が異なる。

IEC

規格の規定は,使用者が試験

クラスを選択するもので JIS とは
異なり,国内の設置環境及び使用
状態を考慮し従来の試験方法を

採用した。

47

C

 430

6


2

013


48

C 4306

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

10  表示

箇条 10 は,表示として

銘板記載事項を規定。

IEC 

60076-11

9

一致

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:

IEC 60076-1:2000,IEC 60076-2:1993,IEC 60076-3:2000,IEC 60076-4:2002,IEC 60076-5:2000,IEC 60076-10:2001,IEC 

60076-11

:2004,IEC/TR 60616:1978,MOD)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

48

C

 430

6


2

013