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C 4304

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  使用状態  

7

4.1

  標準使用状態  

7

4.2

  特殊使用状態  

8

5

  耐汚損特性区分  

8

6

  定格 

8

6.1

  定格容量の種類  

8

6.2

  一次電圧  

8

6.3

  定格二次電圧  

9

6.4

  定格力率  

9

7

  性能 

9

7.1

  無負荷電流  

9

7.2

  電圧変動率  

10

7.3

  効率  

10

7.4

  エネルギー消費効率  

10

7.5

  変圧比,極性及び位相変位  

12

7.6

  短絡インピーダンス  

12

7.7

  単三平衡度  

12

7.8

  温度上昇限度  

12

7.9

  絶縁強度  

13

7.10

  騒音  

13

7.11

  短絡強度  

13

7.12

  ブッシングの汚損性能  

14

7.13

  電圧及び周波数の変化  

14

7.14

  裕度  

14

8

  構造 

15

8.1

  一般  

15

8.2

  ブッシング  

15

8.3

  口出線  

15

8.4

  タップ切換端子  

16

8.5

  接地端子  

16

8.6

  変圧器の結線  

16


C 4304

:2013  目次

(2)

ページ

8.7

  端子記号,極性及び位相変位  

16

8.8

  附属品  

18

9

  試験 

19

9.1

  受渡試験,形式試験及び特殊試験に関する一般事項  

19

9.2

  巻線抵抗測定  

19

9.3

  無負荷損試験及び無負荷電流試験  

19

9.4

  変圧比試験,極性試験及び位相変位試験  

20

9.5

  負荷損試験及び短絡インピーダンス試験  

20

9.6

  電圧変動率  

22

9.7

  効率  

23

9.8

  エネルギー消費効率  

23

9.9

  耐電圧試験  

23

9.10

  構造試験  

26

9.11

  単三平衡度試験  

26

9.12

  温度上昇試験  

27

9.13

  騒音試験  

28

9.14

  短絡強度試験  

30

9.15

  ブッシングの汚損性能試験  

32

10

  表示  

33

10.1

  銘板表示  

33

10.2

  消防法令に基づく油入変圧器の運搬時の表示  

34

附属書 A(参考)巻線温度の外挿  

35

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

36


C 4304

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電機工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS C 4304:2005

は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

4304

:2013

配電用 6 kV 油入変圧器

6 kV Oil-immersed distribution transformers

序文 

この規格は, IEC 60076-1:2000(第 2 版)

IEC 60076-2:1993(第 2 版)

IEC 60076-3:2000(第 2 版)

IEC 60076-4:2002

(第 1 版)

IEC 60076-5:2000

(第 2 版)

IEC 60076-10:2001

(第 1 版)

及び IEC/TR 60616:1978

(第 1 版)を基とし,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,一般の受配電の目的に用いる特定機器に対応した配電用 6 kV 油入変圧器(以下,変圧器と

いう。

)について規定する。

なお,変圧器の容量範囲は,単相 10 kVA 以上 500 kVA 以下,及び三相 20 kVA 以上 2 000 kVA 以下とし,

定格周波数は,50 Hz 又は 60 Hz とする。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60076-1:2000

,Power transformers−Part 1: General

IEC 60076-2:1993

,Power transformers−Part 2: Temperature rise

IEC 60076-3:2000

, Power transformers − Part 3: Insulation levels, dielectric tests and external

clearances in air

IEC 60076-4:2002

,Power transformers−Part 4: Guide to the lightning impulse and switching impulse

testing−Power transformers and reactors

IEC 60076-5:2000

,Power transformers−Part 5: Ability to withstand short circuit

IEC 60076-10:2001

,Power transformers−Part 10: Determination of sound levels

IEC/TR 60616:1978

,Terminal and tapping markings for power transformers(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1509-1

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

JIS C 3609

  高圧引下用絶縁電線


2

C 4304

:2013

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

一般 

3.1.1

特定機器

エネルギーの使用の合理化に関する法律(以下,省エネ法という。

)第 78 条第 1 項の規定に基づき,政

令で規定されたもの。

3.1.2

変圧器(power transformer)

電力を送る目的で用いられ,電磁誘導作用によって,ある交流電圧及び電流の系統から同一周波数で電

圧及び電流が異なるほかの系統に電力を変成し,鉄心及び二つの巻線から構成される静止誘導機器。

3.1.3

単相変圧器及び三相変圧器(single-phase transformer and three-phase transformer)

単相変圧器とは,単独で単相の電力授受を行う変圧器で,三相変圧器とは,単独で三相の電力授受を行

う変圧器。

3.1.4

油入変圧器(oil-immersed type transformer)

鉄心及び巻線を,絶縁油に浸しており,周囲空気の自然対流によって,鉄心,巻線及び絶縁油を冷却す

る構造の変圧器。

3.1.5

配電用 6 kV 油入変圧器

ビル,

工場などにおいて,

配電電圧 6 kV から使用機器に合わせて 600 V 以下の低電圧に降圧するために,

電気の需要家が受配電設備として設置する油入変圧器。

3.1.6

耐熱クラス(thermal classes)

変圧器を構成する絶縁材料の耐熱特性による分類。

3.1.7

耐熱クラス A(thermal class A)

許容最高温度が 105 ℃の耐熱クラス。

3.1.8

普通紙(kraft paper)

巻線の温度上昇限度が 55 K の変圧器に用いる絶縁紙。

3.1.9

耐熱紙(thermally upgraded paper)

普通紙に比べて温度上昇限度を 10 K 向上させることができる絶縁紙。

3.1.10

エネルギー消費効率

省エネ法第 78 条第 1 項の規定に基づき公表された,

変圧器の性能の向上に関する製造業者の判断の基準

など(以下,判断の基準という。

)で指定する測定方法によって測定した全損失。


3

C 4304

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3.1.11

基準エネルギー消費効率

判断の基準で指定するエネルギー消費効率の算出式によって算出した値。

3.2 

冷却に関する気象データ 

3.2.1

日間平均気温

日間の最高気温と最低気温との和の 2 分の 1。

3.2.2

月間平均気温(monthly average temperature)

何年間かのある月の日間最高気温の平均値と日間最低気温の平均値との和の 2 分の 1。

3.2.3

年間平均気温(yearly average temperature)

月間平均気温の和の 12 分の 1。

3.3 

巻線 

3.3.1

巻線(winding)

変圧器の指定された電圧に対応する電気回路を構成するターンの集合体。

3.3.2

相巻線(phase winding)

三相巻線のうち一相分を構成するターンの集合体。

3.3.3

一次巻線(primary winding)

運転時,電源側の回路から電力を受け取る巻線。6 kV 側を一次とする。

3.3.4

二次巻線(secondary winding)

運転時,負荷側の回路に電力を送る巻線。210 V,420 V 及び 440 V 側を二次とする。

3.4 

定格 

3.4.1

定格(rating)

この規格の変圧器の動作を定義する数値で,製造業者の保証及び試験の基本となるもの。

3.4.2

定格周波数(rated frequency)

その周波数において用いるよう設計した周波数。

3.4.3

定格電圧(rated voltage of a winding)

基準タップに接続した一次巻線と二次巻線の端子との間に,印加するために指定する電圧又は無負荷時

に発生する電圧。実効値で表す。

注記  定格電圧を一つの巻線に印加したとき,無負荷時にはほかの巻線に定格電圧が誘起される。

3.4.4

定格容量(rated power)


4

C 4304

:2013

銘板に表示された皮相電力で,定格二次電圧,定格周波数及び定格力率においてこの規格に規定する温

度上昇の限度を超えることなく,二次端子間に得られる値。単位は,キロボルトアンペア(kVA)である。

3.4.5

定格力率(rated power factor)

その力率において用いるよう設計した力率。

3.4.6

定格電流(rated current)

定格容量を,定格電圧及び該当する相係数で除した線路電流。実効値で表す。相係数は,

表 による。

表 1−相係数

相数

相係数

1 1 
3

3

3.5 

タップ 

3.5.1

基準タップ(principal tapping)

定格諸量に関するタップ。

3.5.2

タップ電圧(tapping voltage)

あるタップについて,巻線の線路端子間に,無負荷時に印加する指定電圧。

3.5.3

全容量タップ電圧(full-power tapping voltage)

規定した温度上昇の限度を超えることなく,定格容量で用いることができるタップ電圧。

3.5.4

低減容量タップ電圧(reduced-power tapping voltage)

規定した温度上昇の限度を超えることなく用いるために,定格容量を低減しなければならないタップ電

圧。

3.5.5

タップ電流(tapping current)

その巻線容量を,そのタップ電圧と

表 の該当する相係数とで除した線路電流。実効値で表す。

3.6 

特性 

3.6.1

無負荷電流(no-load current)

一つの巻線に定格周波数の電圧を印加し,ほかの巻線を開路としたときの線路電流の実効値。その巻線

の定格電流に対する百分率(%)で表す。

注記  三相変圧器で各相の無負荷電流の値が異なるときは,全部の平均値をとる。

3.6.2

無負荷損(no-load loss)

一つの巻線に定格周波数の電圧を印加し,ほかの巻線を開路としたときに消費する有効電力。

注記  無負荷損は,鉄損,無負荷電流による巻線の抵抗損,絶縁物中の誘電体損などを含む。


5

C 4304

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3.6.3

変圧比(voltage ratio)

二次巻線を基準とした,二つの巻線の無負荷時における電圧の比。

3.6.4

指定変圧比(rated voltage ratio)

銘板に表示された電圧の比。二次電圧を基準にして表す。

3.6.5

基準巻線温度(reference temperature of winding)

負荷損,短絡インピーダンスなどの特性値を算出する基準となる温度。単位は,度(℃)である。

3.6.6

負荷損(load loss)

一方の巻線を短絡して,他方の巻線に定格周波数の電圧を印加し,電流を通じた場合に消費する有効電

力。負荷損は,規定した基準巻線温度に補正した値で表す。

3.6.7

効率

定格二次電圧及び定格周波数における有効出力を,

有効出力と変圧器の損失との和で除した値。

単位は,

百分率(%)で表す。

3.6.8

短絡インピーダンス(short-circuit impedance)

一方の巻線を閉路とし,定格周波数において,あるタップに対して他方の巻線端子間で測定した等価的

な星形結線に置き換えたインピーダンス。特に指定がない場合,基準タップでの値を測定した巻線の基準

インピーダンスに対する百分率(%)で表す。

短絡インピーダンスは,基準巻線温度に補正した値で表す。基準インピーダンスは,各巻線のタップ電

圧の二乗を定格容量で除した値である。

百分率で表した短絡インピーダンスは,一方の巻線を短絡し,あるタップにおいてタップ電流を流す印

加電圧のタップ電圧に対する百分率に等しい。

3.6.9

単三平衡度

単相変圧器の 2 群の巻線に不平衡負荷をかけたときの各巻線の電磁的平衡の度合い。

3.6.10

電圧変動率

一方の巻線に次の電圧を印加したとき,指定された負荷及び力率において,ほかの巻線端子に発生する

電圧と無負荷電圧との算術差を,次の電圧で除した値。単位は,百分率(%)で表す。

a)

変圧器を基準タップに接続している場合,定格電圧。

b)

変圧器をほかのタップに接続している場合,タップ電圧。

3.7 

温度 

3.7.1

温度上昇(temperature rise)

変圧器各部分の測定温度と基準周囲温度との差。


6

C 4304

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3.7.2

基準周囲温度(cooling-air temperature)

変圧器の温度上昇を算出するときの基準となる周囲温度。

3.8

裕度(tolerances)

規定値又は保証値と,試験結果との差異の許容できる範囲。

注記  保証値とは,注文者が指定し,製造業者が請合い保証した短絡インピーダンスの値をいう。

3.9 

端子及び中性点 

3.9.1

線路端子(line terminal)

外部回路の線路導体に接続する端子。

3.9.2

中性点端子(neutral terminal)

中性点端子には,次の二つがある。

a)

三相変圧器の場合,星形結線の巻線の共通接続点に接続する端子。

b)

単相変圧器の場合,回路の中性点に接続する端子。

3.9.3

中性点(neutral point)

中性点には,次の二つの意味がある。

a)

三相平衡回路において常時ゼロ電位にある点。

b)

星形結線の三相回路の共通接続点。

3.10 

結線 

3.10.1

星形結線(star connection)

三相変圧器のそれぞれの相巻線の一端を共通点である中性点に接続し,他端をそれぞれの線路端子に接

続した巻線接続。

3.10.2

三角結線(delta connection)

三相変圧器のそれぞれの相巻線を閉回路を作るように直列接続した巻線接続。

3.10.3

位相変位(phase displacement of a three-phase winding)

中性点と二つの巻線の対応する端子との間の位相電圧ベクトルの角度差。

3.10.4

接続記号(connection symbol)

高圧巻線及び低圧巻線の結線及び位相変位を,文字及び時数で表した記号。

注記  時数とは,電圧の高い方の巻線の電圧ベクトルを時計の分針とみなし,電圧の低い方の巻線の

電圧ベクトルを時計の時針とみなした場合,分針がゼロ分の位置にあるときの時針の位置をい

う。

3.10.5

単三専用結線


7

C 4304

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単相変圧器の二次結線を,単相三線式の配電方式専用の結線にした結線方式。

3.11 

騒音レベル 

3.11.1

騒音レベル(sound levels)(特性音圧レベル)

JIS C 1509-1

に規定する A 特性で重み付けられた音圧の実効値 P

A

の二乗と,基準音圧 P

0

(20 μPa)の二

乗との比の常用対数の 10 倍。単位は,デシベル(dB)である。

3.11.2

基準放射面(principal radiating surface)

変圧器の周りに仮定した,音が放射されると考えられる面。

3.11.3

測定面(measurement surface)

基準放射面から規定の間隔をとって測定を行う面。

3.11.4

暗騒音(background noise)

騒音測定時と同一の周囲騒音条件で,変圧器を停止した状態における変圧器測定面の騒音レベル。

3.12 

試験の種類 

3.12.1

受渡試験(routine test)

個々の変圧器に行う試験。

3.12.2

形式試験(type test)

代表する変圧器に対し,受渡試験に含まれない項目について,変圧器が規定された要求に合致している

ことを証明するために行う試験。

注記  変圧器は,仕様及び構造が全く同じ場合に,ほかのものを代表すると考えることができる。仕

様又はほかの特性について僅かな違いがある変圧器に対して実施した形式試験についても,注

文者と製造業者との協定によって有効と考えることができる。

3.12.3

特殊試験(special test)

受渡試験及び形式試験以外に,受渡当事者間の協定によって行う試験。

使用状態 

4.1 

標準使用状態 

次の使用状態を全て満足する場合を標準使用状態とし,特に注文者による指定がない場合,変圧器は,

次の状態で用いる。

a)

標高  標高は,1 000 m 以下の場所で用いる。

b)

周囲温度  周囲温度は,−20 ℃∼40 ℃で用いる。

なお,日間平均気温が 35 ℃を超えず,かつ,年間平均気温が 20 ℃を超えないものとする。

c)

回路の電圧波形  変圧器を接続する回路の電圧波形は,ほぼ正弦波とする。

d)

三相回路の電圧平衡  三相変圧器を接続する三相回路の電圧は,ほぼ平衡している。


8

C 4304

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4.2 

特殊使用状態 

次の環境で用いる場合,注文者は,設置環境などを提示しなければならない。

a)  4.1

に規定する標準使用状態以外で用いる場合。

b)

間欠負荷の場合。

c)

潮風,じんあいなどによる汚損が甚だしい場合。

d)

水蒸気中,又は湿気及び水分が多い場所。

e)

爆発性,可燃性,腐食性又はその他有毒ガスがある場合。

f)

氷雪が多い場所。

g)

異常な振動又は衝撃を受ける場所。

耐汚損特性区分 

変圧器のブッシングの耐汚損特性区分は,

表 による。

表 2−耐汚損特性区分

単位  mg/cm

2

区分

汚損度(等価塩分付着量)

一般用

a)

重汚損 0.06 超え∼0.12 以下

超重汚損 0.12 超え∼0.35 以下

a)

  一般用は,塩の影響はほとんどなく,塩害

対策を特に必要としない地区の場合,等価
塩分付着量 0.01 mg/cm

2

を目安とする。

定格 

6.1 

定格容量の種類 

定格容量の種類は,

表 による。

表 3−定格容量の種類

単位  kVA

区分

定格容量の種類

単相 10 20 30 50 75 100

150

200

300

500

三相

20

30

50

75

100

150

200

300

500

750

1 000  1 500

2 000

6.2 

一次電圧 

一次電圧は,

表 による。

表 4−一次電圧

定格容量

kVA

一次電圧

V

50 以下

R6 600

F6 300

6 000

75 以上

F6 750

R6 600

F6 450

F6 300

6 150

注記 1  一次電圧の R は定格電圧,F は全容量タップ電圧,記号がないものは低減容量タ

ップ電圧を表す。

注記 2  特に指定がある場合,単相 50 kVA 以下の一次電圧は,F6 750,R6 600,F6 450,

F6 300 及び 6 150 とすることができる。


9

C 4304

:2013

6.3 

定格二次電圧 

定格二次電圧は,単相の場合は

表 5,三相の場合は表 による。

表 5−定格二次電圧(単相)

単位  V

相数

定格二次電圧

1 210−105

表 6−定格二次電圧(三相)

相数

周波数

Hz

一次結線

二次結線

定格二次電圧

V

3 50,60

星形結線

星形結線 210

星形結線

三角結線

三角結線

三角結線

 50

三角結線

星形結線(中性点端子付き)

420

 60

440

注記  定格容量による一次結線と二次結線との組合せは,8.6 を参照。

6.4 

定格力率 

定格力率は,100 %(cosφ=1)とする。

性能 

7.1 

無負荷電流 

無負荷電流は,9.3 によって試験を行ったとき,その値は,単相変圧器の場合は

表 7,三相変圧器の場合

表 による。

表 7−単相変圧器

単位  %

定格容量

(kVA)

無負荷電流

定格容量に等しい出力における

電圧変動率(cosφ=1)

定格容量に等しい出力における

効率(cosφ=1)

50 Hz

60 Hz

50 Hz

60 Hz

50 Hz

60 Hz

10 3.5 以下 3.0 以下 2.3 以下 2.1 以下 97.60 以上 97.68 以上 
20 2.8 以下 2.3 以下 1.9 以下 1.8 以下 97.94 以上 98.02 以上 
30

 1.7 以下 1.6 以下 98.10 以上 98.19 以上

50 2.5 以下   1.6 以下 1.5 以下 98.26 以上 98.34 以上 
75

98.59 以上 98.66 以上

100

98.59 以上 98.66 以上

150

 1.5 以下  98.65 以上 98.66 以上

200

98.72 以上

300

1.4 以下 98.80 以上

500 2.3 以下

1.3 以下 98.87 以上


10

C 4304

:2013

表 8−三相変圧器

単位  %

定格容量

(kVA)

無負荷電流

定格容量に等しい出力における

電圧変動率(cosφ=1)

定格容量に等しい出力における

効率(cosφ=1)

50 Hz

60 Hz

50 Hz

60 Hz

50 Hz

60 Hz

20 6.5 以下 5.5 以下 2.2 以下 2.0 以下 97.61 以上 97.66 以上 
30 5.5 以下 2.0 以下 1.9 以下 97.73 以上 97.81 以上 
50  1.9 以下 1.8 以下 97.86 以上 97.94 以上 
75

1.8 以下 98.30 以上 98.29 以上

100

 98.37 以上 98.36 以上

150

1.7 以下 98.43 以上

200

 98.51 以上 98.50 以上

300 5.0 以下 1.6 以下 98.57 以上 98.57 以上 
500 4.5 以下 1.5 以下 98.71 以上 98.72 以上 
750 4.0 以下 3.5 以下 1.4 以下 98.72 以上 98.74 以上

1 000 3.5 以下 98.80 以上 98.81 以上 
1 500 1.3 以下 98.88 以上 98.89 以上 
2 000 3.0 以下 98.97 以上 98.96 以上

7.2 

電圧変動率 

定格容量に等しい出力における電圧変動率は,定格力率において,9.6 に規定する方法で求めたとき,そ

の値は,単相変圧器の場合は

表 7,三相変圧器の場合は表 による。

7.3 

効率 

定格容量に等しい出力における効率は,9.7 に規定する方法で求めたとき,その値は,単相変圧器の場合

表 7,三相変圧器の場合は表 による。

なお,裕度は 7.14 を適用する。

7.4 

エネルギー消費効率 

エネルギー消費効率は,9.8 によって算出した値とし,

表 の基準エネルギー消費効率の値以下としなけ

ればならない。

なお,裕度は 7.14 を適用する。


11

C 4304

:2013

表 9−基準エネルギー消費効率

相数

周波数

Hz

定格容量

kVA

基準エネルギー消費効率(全損失)

W

1 50

10

60

20

100

30

135

50

196

75

264

100

326

150

438

200

541

300

728

500

1 050

 60

10

58

20

97

30

130

50

189

75

253

100

312

150

419

200

517

300

693

500

1 000

3 50

20

133

30

177

50

252

75

335

100

409

150

542

200

663

300

879

500

1 250

750

2 350

    1 000

2 960

    1 500

4 110

    2 000

5 190

 60

20

131

30

173

50

245

75

323

100

392

150

516

200

628

300

827

500

1 160

750

2 180

    1 000

2 740

    1 500

3 770

    2 000

4 740


12

C 4304

:2013

7.5 

変圧比,極性及び位相変位 

変圧比は,9.4 によって試験を行ったとき,指定変圧比に対し 7.14 の裕度を満足しなければならない。

極性及び位相変位は,9.4 によって試験を行ったとき,8.7 を満足しなければならない。

7.6 

短絡インピーダンス 

短絡インピーダンスは,その数値を保証した場合に限り,9.5 によって試験を行ったとき,保証値に対し

7.14

の裕度を満足しなければならない。

7.7 

単三平衡度 

単相変圧器の二次巻線の単三平衡度は,9.11 によって試験を行ったとき,開放端子間の電圧は,

表 10

の値以下でなければならない。ただし,一次側が並列で二次側を直列にした結線方式(

図 参照)又は受

渡当事者間の協定によっては,この限りではない。

表 10−開放端子間電圧

定格容量

kVA

開放端子間電圧

V

10 2.0 
20 1.5 
30  
50  
75 2.0

100  
150 3.5 
200  
300 5.0 
500

二次側

図 1−単三平衡度の規定を適用しない結線方式

7.8 

温度上昇限度 

温度上昇限度は,9.12 によって試験を行ったとき,その値は用いる絶縁紙の種類に応じ,

表 11 の値でな

ければならない。

一次側


13

C 4304

:2013

表 11−温度上昇限度

単位  K

変圧器の部分

温度測定方法

温度上昇限度

普通紙

耐熱紙

巻線

抵抗法 55

65

温度計法 55

60

7.9 

絶縁強度 

絶縁強度は,次の耐電圧を満足しなければならない。

7.9.1 

加圧耐電圧 

加圧耐電圧は,9.9.1 によって試験を行ったとき,

表 12 の試験電圧に耐えなければならない。

表 12−試験電圧

区分

定格電圧

V

加圧耐電圧

kV

誘導耐電圧

kV

雷インパルス耐電圧

kV

一次巻線 6 600  22

常規誘起電圧の 2 倍 60(全波)

65(さい断波)

二次巻線 210−105 2

 210

 420

4

 440

7.9.2 

誘導耐電圧 

誘導耐電圧は,9.9.2 によって試験を行ったとき,

表 12 の試験電圧に耐えなければならない。

7.9.3 

雷インパルス耐電圧 

雷インパルス耐電圧は,9.9.3 によって試験を行ったとき,

表 12 の試験電圧に耐えなければならない。

7.10 

騒音 

騒音レベルは,9.13 によって試験を行ったとき,その値は

表 13 による。裕度は 7.14 による。

表 13−騒音レベル

定格容量

kVA

騒音レベル

dB

10 以上 300 以下 56 以下

500 58 以下 
750 60 以下

1 000 62 以下 
1 500 63 以下 
2 000 64 以下

7.11 

短絡強度 

短絡強度は,次の熱的強度及び機械的強度を満足しなければならない。

7.11.1 

熱的強度 

短絡電流による巻線の最高点の温度は,

9.14.2

によって求めたとき,

表 14 の値以下でなければならない。

ただし,導体がアルミニウム合金で,焼なましについての特性が明らかになっている場合,又は巻線の機

械的強度が完全に焼なましした導体の強度で設計されている場合は,注文者と製造業者との協定によって

250 ℃を超えない値まで引き上げてよい。


14

C 4304

:2013

表 14−短絡時の巻線温度の限度

単位  ℃

巻線温度の限度

銅巻線

アルミニウム巻線

250 200

7.11.2 

機械的強度 

短絡時における機械的強度は,9.14.4 によって試験を行ったとき,次の全ての項目に適合しなければな

らない。

a)

試験通電中,端子電圧及び短絡電流の波形に急激な変化がない。

b)

一連の短絡電流通電後,測定した各相の短絡インピーダンスが,試験前に測定した値に対し,

表 15

の値以上変化しない。

c)

再度の受渡試験に合格する。

d)

中身の目視点検の結果,変圧器に異常がない。

表 15−短絡インピーダンス変化の許容値

単位  %

短絡インピーダンス

短絡インピーダンス変化の許容値

3 未満 22.5−5 U

Z

3 以上 7.5

注記  U

Z

:短絡インピーダンス

7.12 

ブッシングの汚損性能 

重汚損用及び超重汚損用ブッシングの汚損性能は,9.15 によって試験を行ったとき,5 %フラッシオー

バ電圧は,7 200 V 以上でなければならない。

7.13 

電圧及び周波数の変化 

変圧器は,系統の最高電圧が 6 900 V 以下であり,かつ,電圧と周波数との比が対応する定格電圧と定

格周波数との比の 5 %を超えない範囲の過励磁条件下で運転する場合,実用上支障があってはならない[式

(1)参照]。

1.05

N

N

f

V

f

V

  (1)

ここに,

V: 使用時の受電電圧(V)

V

N

定格一次電圧(又は接続されているタップ電圧)

(V)

f: 使用時の周波数(Hz)

f

N

定格周波数(Hz)

注記

  “実用上支障がない”とは,温度上昇が保証値より多少上昇することがあっても,変圧器の寿

命を著しく短縮する程度にならないことをいう。この場合,効率,無負荷電流などの諸特性も,

定格状態に対して定められた仕様に必ずしも従わなくてよい。

7.14 

裕度 

エネルギー消費効率,定格容量に等しい出力における効率,変圧比,短絡インピーダンス及び騒音レベ

ルの裕度は,

表 16

による。


15

C 4304

:2013

表 16

裕度

種類

裕度

エネルギー消費効率(7.4 参照)

基準エネルギー消費効率の+10 %

定格容量に等しい出力における効率 
7.3 参照)

(

)

%

100

10

1

η

η:効率

変圧比(7.5 参照)

指定変圧比の±

10

(%)

短絡インピーダンス

(%)

ただし,最大を指定変圧比の±0.5 %とする。

短 絡 イ ン ピ ー ダ
ンス(7.6 参照)

a)

  基準タップ

短絡インピーダンスが 10 %以上のとき,保証値の±7.5 % 
短絡インピーダンスが 10 %未満のとき,保証値の±10 %

b)

  基準タップ以外  短絡インピーダンスが 10 %以上のとき,そのタップでの保証値の±10 %

短絡インピーダンスが 10 %未満のとき,そのタップでの保証値の±15 %

騒音レベル(7.10 参照)

基準値の+3 dB

構造 

8.1 

一般 

変圧器は,電気的・機械的に良質の材料で構成し,次の項目に適合しなければならない。

a)

巻線の絶縁

  巻線には,耐熱クラス A の絶縁を施す。

b)

絶縁油

  絶縁油は,耐熱クラス A の絶縁材料に支障を与えず,有害な物質を含まない。

c)

タンク

  タンクは,機械的に堅ろうな鋼板を用い,油漏れ及び内部に湿気の浸入のおそれがなく,運

転状態で外気と接触しない構造とし,外面には耐候性塗装を施す。

d)

ガスケット

  カバーなどには,良質のガスケットを用いて緊密に締め付け,油漏れのおそれがない構

造とする。

e)

固定装置

  タンクを強固に固定するための固定金具,ボルト穴などを設ける。

8.2 

ブッシング 

一次ブッシング及び二次ブッシングは,丈夫な硬質磁器製又はこれと同等以上の効力をもつがい管と,

端子金具又は

8.3

に規定する口出線とで構成する。

一次ブッシングのがい管は,外部沿面距離を 75 mm 以上とし,重汚損用及び超重汚損用ブッシングにつ

いては,

7.12

の性能を満足しなければならない。

8.3 

口出線 

口出線を付ける場合は,

表 17

に規定するよ(撚)り線とし,次による。

−  長さは,タンクの底部に達する長さを標準とする。

−  毛管現象による油漏れ及び浸水を防ぐ処置を施す。

−  タンク内における部分の被覆には,耐油性の絶縁物を用いる。


16

C 4304

:2013

表 17

より線

単位  mm

2

定格容量

 
 

(kVA)

単相

三相

一次側

二次側

一次側

二次側

JIS C 3609

に規定する

絶縁電線又はこれと同
等以上のもの

600 V ポリエチレン絶
縁電線又はこれと同等
以上のもの

JIS C 3609

に規定する

絶縁電線又はこれと同
等以上のもの

600 V ポリエチレン絶
縁電線又はこれと同等
以上のもの

10 5.5

14

20 30

5.5

22

30 50

30

50 100

50

8.4 

タップ切換端子 

一次側には,無電圧で容易に切り換えられ,適切な表示方法で電圧の識別を容易にしたタップ切換端子

を設けなければならない。

8.5 

接地端子 

タンクの適切な位置に接地端子を設けなければならない。

8.6 

変圧器の結線 

8.6.1 

単相変圧器の場合 

結線は,

表 18

による。

表 18

単相結線

相数

二次結線

1

単三専用結線

8.6.2 

三相変圧器の場合 

結線は,

表 19

による。

表 19

三相結線

相数

定格容量

kVA

一次結線

二次結線

3 20

30

50

星形結線

星形結線

75 100 150 200

300

500 星形結線

三角結線

750 1

000

星形結線

三角結線

三角結線

三角結線

1 500

2 000

三角結線

星形結線(中性点端子付き)

三角結線

三角結線

8.7 

端子記号

極性及び位相変位 

8.7.1 

単相変圧器の場合 

単相変圧器の端子記号及び極性は,次による。

a)

  一次端子を U 及び V,二次端子を u 及び v とし,二次中性点端子は o 又は n とする(

図 2

参照)

b)

  一次端子は,一次端子側から見て右から左へ U,V の順序に配列する。二次端子は,二次端子側から

見て左から右へ u,o,v の順序に配列する。

注記

  U,V,u,v の代わりに+,−を用いてもよい。


17

C 4304

:2013

図 2

単相変圧器の端子配列

c)

  極性は,減極性とする。すなわち,一次巻線及び二次巻線の各々の一端を,

図 3

に示すように接続す

るとき,

ほかの端子間において,

一次電圧と二次電圧との差に等しい電圧が現れるような方式による。

図 3

単相変圧器の極性

8.7.2 

三相変圧器の場合 

三相変圧器の端子記号及び位相変位は,次による。

a)

  一次端子を U,V 及び W,二次端子を u,v 及び w とし,二次中性点端子は o 又は n とする[

図 4

a)

及び

図 4

b)

参照]

b)

  一次側の位相順序を U,V,W の順序とする場合,二次側も u,v,w の順序とする。

c)

  一次端子は,一次端子側から見て右から左へ U,V,W の順序に配列する。二次端子は,二次端子側

から見て左から右へ u,v,w の順に配列する。中性点端子の位置は,u,v,w,o の順序となるよう


18

C 4304

:2013

にする。

d)

  位相変位は,

表 20

による。

a)

  中性点端子なし b)  中性点端子あり 

図 4

三相変圧器の端子配列

表 20

位相変位

種類

結線

一次巻線

二次巻線

接続記号

Yy0 Dd0 Yd1 Dyn11

位相変位

二 次 巻 線 は 一 次 巻
線より 30°遅れ

二 次 巻 線 は 一 次 巻
線より 30°進み

8.8 

附属品 

変圧器には,適切な位置に次の附属品を取り付けなければならない。

a)

  つり上げ装置

b)

  排油装置(75 kVA 以上のものに限る。)

c)

  温度計(上部油温を測定するものとし,75 kVA 以上のものに限る。)

d)

  油面表示装置(油面計又はタンク内の油面位置の表示)


19

C 4304

:2013

試験 

9.1 

受渡試験

形式試験及び特殊試験に関する一般事項 

試験は,0∼40 ℃の範囲の周囲温度で行う。

試験は,注文者と製造業者との間で特に協定がない場合,製造業者の施設で行い,変圧器の特性に影響

を与える外装品及び附属品類は,全て取り付けなければならない。

試験は,各試験項目で規定された場合を除き,全て定格値を基準とし,基準タップで行う。

測定値を基準巻線温度に補正する必要がある場合,その値は 75 ℃とする。

9.1.1 

受渡試験 

受渡試験は,次による。

a)

  無負荷損試験及び無負荷電流試験(

9.3

参照)

b)

  変圧比試験(

9.4

参照)

c)

  極性試験又は位相変位試験(

9.4

参照)

d)

  負荷損試験及び短絡インピーダンス試験(

9.5

参照)

e)

  電圧変動率(

9.6

参照)

f)

  効率(

9.7

参照)

g)

  エネルギー消費効率(

9.8

参照)

h)

  加圧耐電圧試験(

9.9.1

参照)

i)

誘導耐電圧試験(

9.9.2

参照)

j)

  構造試験(

9.10

参照)

9.1.2 

形式試験 

形式試験は,次による。

a)

  単三平衡度試験(

9.11

参照)

b)

  温度上昇試験(

9.12

参照)

c)

  雷インパルス耐電圧試験(

9.9.3

参照)

d)

  騒音試験(

9.13

参照)

9.1.3 

特殊試験 

特殊試験は,次による。

a)

  短絡強度試験(

9.14

参照)

b)

  ブッシングの汚損性能試験(

9.15

参照)

a)

及び

b)

以外の特殊試験が,注文者から製造業者に対して要求があった場合,試験方法は,注文者と製

造業者との協定による。

9.2 

巻線抵抗測定 

一次巻線抵抗及び二次巻線抵抗は,変圧器を油入状態で励磁することなく 3 時間以上放置した後に,直

流を用いて測定する。また,巻線の温度は,油の平均温度に等しいものとし,同時に油の平均温度を測定

する。温度上昇試験を行う場合は,基準タップのほかに,その試験タップにおける抵抗を測定する。

注記 1

  巻線抵抗測定は,

9.5

及び

9.12.3

に規定する試験を行う場合に,あらかじめ行っておく必要が

ある。

注記 2

  巻線抵抗測定時の油の平均温度は,油の上部温度と等しいとみなしてよい。

9.3 

無負荷損試験及び無負荷電流試験 

無負荷損及び無負荷電流は,一次巻線を開路した状態で,単相変圧器の場合は,二次巻線に定格周波数


20

C 4304

:2013

における正弦波の定格電圧を印加し,三相変圧器の場合は,二次巻線に定格周波数におけるできるだけ対

称な正弦波の定格電圧を印加し,

図 5

又は

図 6

に示す試験回路によって測定する。電圧の読みは,平均値

電圧計によって,同時に並列接続した実効値電圧計との差異が 3 %以内であることを確認する。

無負荷電流は,定格電流に対する測定電流(三相変圧器の場合は,各相の平均値)の百分率(%)で求

める。無負荷損の測定における計算には,測定器内の損失を考慮しなければならない。

図 5

単相変圧器の無負荷損試験及び無負荷電流試験回路

図 6

三相変圧器の無負荷損試験及び無負荷電流試験回路

9.4 

変圧比試験

極性試験及び位相変位試験 

変圧比は,各タップ全部について測定する。単相変圧器の極性が減極性であること及び三相変圧器の位

相変位が

表 20

に適合することを確認する。

9.5 

負荷損試験及び短絡インピーダンス試験 

負荷損及び短絡インピーダンスは,二次巻線を短絡し,一次巻線に定格周波数の電圧を印加し,定格電

流を流した状態で測定する。定格電流が通じにくい場合は,定格電流の 50 %以上の電流で測定してよい。

各測定は迅速に行い,測定間隔は十分長くとり,温度上昇が重要な誤差を引き起こさないようにする。こ

の場合,短絡インピーダンスは電流に,負荷損は電流の二乗に比例するとみなして,それぞれ定格電流に

対する値に補正する。

短絡インピーダンス及び負荷損は,基準巻線温度に補正する。

負荷損を補正する場合,抵抗損は巻線の抵抗に比例し,抵抗損以外は巻線の抵抗に反比例する。

補正は,式(2)∼式(5)による。

(単相変圧器の場合)

銅巻線の場合

0

2

0

2

0

235

235

)

(

235

235

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

+

+

+

+

+

=

R

I

P

R

I

P

  (2)

アルミニウム巻線の場合

0

2

0

2

0

225

225

)

(

225

225

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

+

+

+

+

=

R

I

P

R

I

P

  (3)


21

C 4304

:2013

(三相変圧器の場合)

銅巻線の場合

0

2

0

2

0

235

235

)

3

(

235

235

3

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

+

+

+

+

+

=

R

I

P

R

I

P

   (4)

アルミニウム巻線の場合

0

2

0

2

0

225

225

)

3

(

225

225

3

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

θ

+

+

+

+

+

=

R

I

P

R

I

P

 ··· (5)

ここに,

P

θ0

基準巻線温度に補正した負荷損(W)

θ

0

基準巻線温度(75  ℃)

P

θ

任意の温度(θ ℃)における負荷損(W)

θ: P

θ

を測定したときの巻線の温度(℃)

I: P

θ

を測定したときの一次電流(A)

R

θ

一次側に換算した θ ℃における巻線の抵抗(Ω) 
(三相変圧器の場合は,各相巻線の抵抗の平均値)

短絡インピーダンスは,リアクタンス分と抵抗分とから成り,リアクタンス分は一定で,かつ,抵抗分

は温度によって変動すると仮定し,基準巻線温度に補正する。

a)

負荷損の測定

  単相変圧器の場合,

図 7

a)

又は

図 7

b)

に示す試験回路によって測定する。三相変圧器

の場合,

図 8

a)

又は

図 8

b)

に示す試験回路によって測定する。負荷損の測定における計算には,測定

器内の損失を考慮しなければならない。また,温度上昇試験を行う場合は,その試験タップにおいて

負荷損を測定する。

a)

  電流計を二次側に接続する場合 b)  電流計を一次側に接続する場合 

図 7

単相変圧器の負荷損及び短絡インピーダンス試験回路


22

C 4304

:2013

a)

  電流計を二次側に接続する場合 

b)

  電流計を一次側に接続する場合 

図 8

三相変圧器の負荷損及び短絡インピーダンス試験回路

b)

短絡インピーダンスの測定

  短絡インピーダンスの測定は,定格容量に対する負荷損を測定したとき

の一次側端子間における電圧を測定し,基準巻線温度に補正する。この値の定格一次電圧に対する百

分率(%)を求める。

なお,特に指定がない場合,基準タップで行う。ただし,短絡試験を実施する場合は,最高タップ

及び最低タップでも行う。

9.6 

電圧変動率 

任意の力率 cosφにおける電圧変動率は,負荷損及び短絡インピーダンス試験によって求めた負荷損及

び短絡インピーダンスから,式(6)∼式(12)によって算出する。

200

)

sin

cos

(

)

sin

cos

(

2

r

x

2

x

r

φ

φ

φ

φ

ε

q

q

n

q

q

n

+

=

  (6)

ここに,

ε: 電圧変動率(%)

n: ある出力に対する定格容量の比

q

r

抵抗による電圧降下(%)

単相変圧器の場合

100

1

1

0

R

r

×

=

I

E

P

q

θ

  (7)

三相変圧器の場合

100

3

1

1

0

R

r

×

=

I

E

P

q

θ

  (8)


23

C 4304

:2013

q

x

リアクタンスによる電圧降下(%)

100

I

X

×

=

E

E

P

Rθ0

: 基準巻線温度に補正した定格容量に対する負荷損(W)

E

1

定格一次電圧(V)

I

1

定格一次電流(A)

単相変圧器の場合

000

1

1

1

×

=

E

P

I

   (9)

三相変圧器の場合

3

000

1

1

1

×

=

E

P

I

  (10)

P

定格容量(

kVA

E

X

リアクタンス電圧(

V

単相変圧器の場合

2

1

R

2

Z

X





=

I

P

E

E

θ

 (11)

三相変圧器の場合

2

1

R

2

Z

X

3 



=

I

P

E

E

θ

  (12)

E

Z

短絡インピーダンス,すなわち,

P

Rθ

を測定したときの一次端

子間における電圧(

V

P

Rθ

θ 

℃における定格容量に対する負荷損(

W

9.7 

効率 

任意の出力における効率は,9.3 に規定する無負荷損試験によって測定した無負荷損及び 9.5 に規定する

負荷損試験によって測定した負荷損から,式

(13)

によって算出する。

100

0

i

o

o

×

+

+

=

θ

η

P

P

P

P

   (13)

ここに,

η: 効率(%)

P

o

有効出力(W)

P

i

無負荷損(W)

P

θ0

基準巻線温度に補正した負荷損(W)

9.8 

エネルギー消費効率 

エネルギー消費効率は,9.3 に規定する無負荷損試験によって測定した無負荷損及び 9.5 に規定する負荷

損試験によって測定した負荷損から,式(14)によって算出する。

0

R

2

i

m

100

θ

P

m

P

P

×

+

=

  (14)

ここに,

P

m

エネルギー消費効率[全損失(W)

P

i

無負荷損(W)

m: 基準負荷率(%)

  定格容量 500 kVA 以下の場合,40 % 
  定格容量 500 kVA 超過の場合,50 %

P

Rθ0

: 基準巻線温度に補正した定格容量に対する負荷損(W)

注記  基準負荷率の値は,使用実態に即し,実際に使用される負荷が変動した際にも十分な省エネ効

果を発揮することに配慮し,省エネ法における判断の基準に定められた値である。

9.9 

耐電圧試験 

耐電圧試験は,次によって行う。

9.9.1 

加圧耐電圧試験 

加圧耐電圧試験は,供試巻線以外の巻線は全て接地し,巻線ごとにできるだけ正弦波に近い波形で基本


24

C 4304

:2013

周波数が定格周波数の 80 %以上の周波数の単相交流電圧を 1 分間印加し,絶縁破壊による急激な試験電圧

の低下がないことを確認する。

試験においては,印加電圧の波高値を測定し,その

2

/

1

を試験電圧に等しくする。

試験は,試験電圧の 1/3 以下の電圧で開始し,測定値が表示される範囲でできるだけ急速に試験電圧ま

で電圧を上げていく。試験終了時には,試験電圧の 1/3 未満まで急速に電圧を下げた後,スイッチを切る。

9.9.2 

誘導耐電圧試験 

誘導耐電圧試験は,無負荷電流が過大となるのを防ぐため,定格周波数よりも高い周波数で巻線に常規

誘起電圧の 2 倍の電圧を誘起させ,絶縁破壊による急激な試験電圧の低下がないことを確認する。

なお,試験時間は,式(15)によるが,最長 60 s,最短 15 s とする。

t

n

120

f

f

t

×

  (15)

ここに,

t

試験時間(

s

f

n

定格周波数(

Hz

f

t

試験周波数(

Hz

試験は,規定試験値の

1/3

以下の電圧で開始し,測定値が表示される範囲で,できるだけ急速に試験電

圧まで電圧を上げていく。試験終了時には,規定試験値の

1/3

未満まで急速に電圧を下げた後,スイッチ

を切る。

9.9.3 

雷インパルス耐電圧試験 

雷インパルス耐電圧試験は,次による。

a)

試験電圧波形

  試験電圧波形には,全波及びさい断波がある。全波試験電圧波形には,

1.2/50 μs

を用

い,さい断波試験電圧波形には,さい断までの時間が

2

6 μs

のさい断電圧波形を用いる。

電圧の極性は負極性とし,波形の裕度は,波頭長±

30 %

で,波尾長±

20 %

とする。

なお,波高値付近に高調波振動が重なり合った場合には,その振動はできるだけ波高値の

5 %

以内

とするが,困難な場合は

10 %

まで許容する。

b)

試験方法

  試験方法は,次による。

1)

接地雷インパルス耐電圧試験

1.1)

試験

  試験の順序及び回数を,一つの線路端子について次のように規定し,線路端子の全てにつ

いて行う。

1.1.1)

表 12

に規定する全波試験電圧の

50

75 %

の電圧を,

1

回印加する。

1.1.2)

供試端子と大地との間に設けたさい断ギャップによって,波尾がさい断された

表 12

に規定する

さい断波試験電圧を,

1

回印加する。

1.1.3)

さい断波試験電圧を印加後できる限り速やかに,

表 12

に規定する全波試験電圧を,

1

回印加す

る。

1.2)

供試巻線の結線

  供試巻線は,単相の場合は

図 9

,三相の場合は

図 10

に示すように結線する。

1.3)

タップの位置

  タップの位置は,最小巻数となる位置とする。

2)

非接地雷インパルス耐電圧試験

2.1)

試験

  試験の順序及び回数は,次による。

2.1.1)

表 12

に規定する全波試験電圧の

50

75 %

の電圧を,

1

回印加する。

2.1.2)

表 12

に規定する全波試験電圧を,

1

回印加する。

2.2)

供試巻線の結線

  供試巻線は,単相の場合は

図 11

,三相の場合は

図 12

に示すように結線する。


25

C 4304

:2013

2.3)

タップの位置

  タップの位置は,最小巻数となる位置とする。

c)

合否判定基準

表 12

に規定する全波試験電圧での試験と,全波試験電圧の

50

75 %

の電圧での試験

との電圧波形及び電流波形の比較を行い,いずれも有意差が認められない場合,適合とする。

図 9

単相変圧器の接地試験回路

注記  記号は,図 と同じ。

図 10

三相変圧器の接地試験回路

 


26

C 4304

:2013

注記  記号は,図 と同じ。

図 11

単相変圧器の非接地試験回路

注記  記号は,図 と同じ。

図 12

三相変圧器の非接地試験回路

9.9.4 

繰返し耐電圧試験 

既に運転中及び修理又は点検した変圧器において,繰返し耐電圧試験を行う場合の試験電圧値は,

表 12

に規定する試験電圧値の

80 %

を超えてはならない。また,この規格による一連の耐電圧試験に適合した新

しい変圧器に対し,受渡当事者間でこの規格の要求事項を継続的に満足していることを検証する必要が生

じ,受渡試験又は形式試験を再度実施する場合,加圧耐電圧試験,誘導耐電圧試験又は雷インパルス耐電

圧試験を行う場合の試験電圧値は,

表 12

に規定する値とする。

なお,受渡し後に使用者が繰返し耐電圧試験を行う場合の回数及び試験電圧値については,受渡当事者

間の協定による。

9.10 

構造試験 

変圧器の外観について,箇条

8

及び箇条

10

に適合しているかどうかを調べる。

9.11 

単三平衡度試験 

単相変圧器の二次巻線の単三平衡度は,

図 13

に示す試験回路によって測定する。定格周波数の正弦波に

近い電圧を一次側に印加し,二次側の

u

o

又は

v

o

端子間のいずれかを短絡して定格電流に相当する電

流を生じさせ,ほかの開放端子間の電圧を測定する。


27

C 4304

:2013

図 13

単三平衡度の試験回路

9.12 

温度上昇試験 

温度上昇試験は,次によって行う。

9.12.1 

負荷の方法 

巻線温度上昇が最高となるタップにおいて,定格容量で,変圧器の温度上昇が一定となったと認められ

る熱平衡状態(

9.12.2

参照)まで,連続して負荷を加える。試験時間を短くしたい場合は,試験の初期に

おいて適切な過負荷を加えることができる。負荷の加え方は,次のいずれかの方法による。

a)

返還負荷法

  試験する変圧器

1

台を含む

2

台の変圧器を並列接続し,定格電圧で励磁して

2

台の変圧

器の電圧比を変えるか,別の電源を付加することによって定格電流を流す。

b)

等価負荷法

  負荷の方法は,次の二段階で行う。

1)

一つの巻線に電圧を印加し,ほかの一つの巻線を短絡して,無負荷損と基準温度に換算した定格容

量に対する負荷損との和に等しい損失を発生させる電流を流す。

2)

次に,入力を減らして定格容量に相当する電流を

1

時間通電した後,速やかに二つの巻線の抵抗を

測定する。

9.12.2 

熱平衡状態 

熱平衡状態の決定は,上部油温の上昇の変化が,連続する

3

時間の間,

1

時間当たり

1 K

以内になった

ときとする。

9.12.3 

変圧器の温度の測定及び算出方法 

変圧器の温度の測定及び算出方法は,次による。

a)

上部油温

  上部油温は,タンク上部の油中に置いた

1

個以上の温度計によって測定する。

b)

底部油温及び平均油温

  底部油温は,巻線下部,又は放熱器下部の油温を

1

個以上の温度計によって

測定する。平均油温は,巻線内冷却油の平均値を意味し,試験では上部油温と底部油温との平均値と

する。

c)

巻線温度

  抵抗法による変圧器巻線の温度

θ

2

(℃)は,巻線の抵抗値の変化に基づいて,式

(16)

及び

(17)

によって算出する。

銅巻線の場合

235

)

235

(

1

1

2

2

θ

θ

×

R

R

   (16)

アルミニウム巻線の場合

225

)

225

(

1

1

2

2

θ

θ

×

R

R

   (17)

ここに,

θ

1

冷状態の巻線温度(℃)

R

1

冷状態の巻線抵抗値(


28

C 4304

:2013

θ

2

巻線の最終温度(℃)

R

2

熱状態の巻線抵抗値(最終の抵抗値)

d)

巻線温度の外挿

  巻線温度の外挿は,

附属書 A

を参照する。

e)

補正

  温度上昇試験の経過によって,供給損失,試験電流などが変動し,定格電流に満たない場合,

周囲温度に対する油温度上昇値には,定格負荷における全損失の供給損失に対する比の

0.8

乗の係数

を乗じる。また,平均油温に対する巻線温度上昇値には,定格電流の試験時の電流に対する比の

1.6

乗の係数を乗じる。

9.12.4 

基準周囲温度の決定方法 

試験中,特に定常状態に近づいた試験の最終段階では,冷却空気の温度変化を極力減らすようにしなけ

ればならない。また,温度計を適切な時定数をもつ油杯に入れるなどの対策を講じ,気流による温度指示

の変化を避けるようにする。

温度計は

4

個以上用い,異常な熱放射の影響を受けないように,タンク又は冷却表面から

1

2 m

離し,

冷却表面の約

1/2

の高さに置く。温度は,一定間隔で読み取るか又は自動連続記録計で記録し,試験最後

における各々の温度計の読みの平均値とする。

9.12.5 

温度上昇値 

温度上昇値は,次による。

a)

返還負荷法による上昇値

  変圧器の温度上昇値は,試験の最後における温度と基準周囲温度との差を

もって定める。

b)

等価負荷法による上昇値

  変圧器の油温上昇値は,

9.12.1  b)

等価負荷法の

1)

によって試験を行ったと

きの試験最後における上部油温と基準周囲温度との差をもって定める。

変圧器の巻線温度上昇値は,

9.12.1 b)

等価負荷法の

1)

及び

2)

の測定結果から,式

(18)

によって算出す

る。

θ

r

θ

c

θ

01

θ

02

  (18)

ここに,

θ

r

求める巻線の温度上昇値(

K

θ

c

等価負荷法の

2)

によって試験を行ったときの巻線温度と基準

周囲温度との差(

K

θ

01

等価負荷法の

1)

によって試験を行ったときの平均油温

1)

と基

準周囲温度との差(

K

θ

02

等価負荷法の

2)

によって試験を行ったときの平均油温

1)

と基

準周囲温度との差(

K

1)

平均油温は,上部と底部との平均値とする。

なお,平均油温と基準周囲温度との差(平均油温上昇値)は,上部油温上昇値の

80 %

とし

てもよい。

9.13 

騒音試験 

9.13.1 

試験方法 

変圧器は,正弦波に近い定格周波数の定格電圧で励磁し,無負荷状態で行う。騒音計の動特性は,

“速

fast

”を用いて測定する。

測定は,

JIS C 1509-1

に規定するクラス

1

のサウンドレベルメータ(騒音計)

,又はこれと同等以上のサ

ウンドレベルメータを用い,

A

特性音圧レベルによって行う。

9.13.2 

試験場の周囲環境 

変圧器の騒音レベル測定を行う場合は,床以外の音の反射面を基準放射面からできるだけ離すことが必

要であるために,次の環境を満足しなければならない。


29

C 4304

:2013

a)

反射面

  反射面は平らな床面とし,吸音率は測定される音の周波数領域において

0.1

未満でなければ

ならない。

b)

反射物

  被試験器以外の反射物を測定面の中に置いてはならない。

9.13.3 

暗騒音 

暗騒音の測定は,次による。この場合,暗騒音の大きさができるだけ小さく,かつ,変化が少ないこと

が望ましい。

a)

暗騒音は,変圧器の騒音レベル測定の直前及び直後に測定する。

b)

暗騒音が合成騒音レベルよりも

10 dB

以上低い場合,暗騒音測定は,測定点中の一点で行ってもよい。

9.13.4 

変圧器の騒音レベル測定方法 

変圧器の騒音レベルは,変圧器本体の床面投影(ブッシング,ベース,温度計,端子箱などの小突起物

を含まない。

)に外接する包絡線上に,

1 m

ごとに設けた点(総数が

4

点に満たない場合は,銘板に対向す

る面を前面とし,前後左右の

4

点)において,その点から水平方向に

30 cm

離れ,かつ,変圧器タンクの

ほぼ

1/2

の高さに置いたマイクロホンによって測定する。

9.13.5 

騒音レベルの算出方法 

騒音レベルの値は,式

(19)

∼式

(21)

によって算出する。

なお,測定値の採否の判定は,

表 21

による。





N

i

L

N

L

1

1

.

0

0

pA

pAi

10

1

lg

10

  (19)





M

i

L

M

L

1

1

.

0

bgA

bgAi

10

1

lg

10

  (20)

)

(

bgA

pA0

1

.

0

1

.

0

pA

10

10

lg

10

L

L

L

   (21)

ここに,

pA

: 騒音レベル(

dB

pA0

L

合成騒音レベル(

dB

L

pAi

合成騒音レベル 番目の測定値(

dB

bgA

L

暗騒音(

dB

L

bgAi

暗騒音 番目の測定値(

dB

N: 測定点数

M: 暗騒音測定点数

表 21

測定値の採否の判定

最大

)

(

bgA

pA0

L

L

a)

直前

)

(

bgA

L

b)

直後

)

(

bgA

L

c)

との差

測定値の採否

8 dB 以上

採用

8 dB 未満 3

dB 未満

採用

8 dB 未満 3

dB 超え

不採用(再試験)

3 dB 未満

不採用(再試験)

注記  再試験を実施しても,

直前

)

(

bgA

L

直後

)

(

bgA

L

との差が 3 dB 未満の場合は,次の

式に基づいて騒音レベルを算出して,採用してもよい。

3

pA0

pA

L

L

a)

最大

)

(

bgA

L

とは,変圧器騒音レベル測定の直前又は直後の暗騒音の高い方の値。

b)

直前

)

(

bgA

L

とは,変圧器騒音レベル測定の直前の暗騒音の値。

c)

直後

)

(

bgA

L

とは,変圧器騒音レベル測定の直後の暗騒音の値。


30

C 4304

:2013

9.14 

短絡強度試験 

9.14.1 

一般 

変圧器の短絡強度の検証は,次の方法で行う。

a)

熱的強度は,

9.14.2

に規定する計算による。

b)

機械的強度は,

9.14.4

に規定する方法によって検証する。

9.14.2 

熱的強度 

熱的強度は,次による。

a)

短絡電流(交流分実効値)

変圧器の短絡電流(交流分実効値)は,式

(22)

∼式

(25)

によって算出する。

ただし,算出した短絡電流が,タップの電流の

25

倍を超える場合は,

25

倍を限度とする。

(単相変圧器の場合)

(

)

s

r

s

2

Z

Z

U

I

+

=

  (22)

(三相変圧器の場合)

(

)

s

r

s

3

Z

Z

U

I

+

=

   (23)

ここに,

I

s

短絡電流(交流分実効値)

kA

U: 対象としている巻線のタップ電圧(

kV

Z

r

対象としている巻線の短絡インピーダンス(

Ω/phase

n

2

z

r

100

S

U

u

Z

×

×

=

  (24)

u

z

対象としている巻線の短絡インピーダンス(

%

S

n

変圧器の定格容量(

MVA

Z

s

系統の短絡インピーダンス(

Ω/phase

S

u

Z

2

s

s

=

   (25)

u

s

系統の定格電圧(

kV

S: 系統の短絡容量(

MVA

(一般送電系統の場合

230 MVA

,発電所の場合

460 MVA

b)

短絡時間

  短絡時間は,特に指定がない場合,

2 s

とする。

c)

短絡電流による巻線温度の計算

  短絡電流による巻線温度は,式

(26)

及び式

(27)

によって算出する。

銅巻線の場合

1

000

101

235

2

2

s

s

e

×

+

×

+

t

σ

θ

θ

θ

)

(

   (26)

アルミニウム巻線の場合

1

600

43

225

2

2

s

s

e

×

×

+

=

t

σ

θ

θ

θ

)

(

   (27)

ここに,

θ

e

最終温度(℃)

θ

s

開始温度(

105

℃)

σ: 短絡電流(交流分実効値)に対する電流密度(

A/mm

2

t: 短絡時間(

s

9.14.3 

短絡電流波高値(非対称分電流値) 

短絡電流の最大瞬時値として,

9.14.2

で算出した交流分実効値に係数 を乗じた値をとる。は,

表 22


31

C 4304

:2013

に規定する数値による。は,変圧器の抵抗分と系統の短絡インピーダンスの抵抗分との和であり,は,

同じリアクタンス分の和である。

表 22

に規定する以外の値に対しては,線形補間法によることができる。

表 22

係数 と X/との関係

X

/R 1 1.5 2 3 4 5 6 8 10

14 以上

1.51 1.64 1.76 1.95 2.09 2.19 2.27 2.38 2.46  2.55

注記  この表の係数 K(ピークファクタ)は,次の式によって算出した値である。

(

)

[

]

{

}

φ

φ

sin

1

2

/

2

/

π

X

R

e

K

+

+

×

=

ここに,e:自然対数の底

φ

:arctan (X/R)

9.14.4 

機械的強度 

機械的強度は,次による。

a)

一般

  機械的強度は,短絡試験によるか,又は類似器若しくはモデル変圧器での短絡試験の解析及び

その検討結果を用いた計算による。

b)

短絡試験前の条件

  短絡試験前の条件は,次による。

1)

特に指定がない場合,新しい変圧器で試験を行う。

2)

試験に影響しない附属品は,取り付けなくてよい。

3)

短絡試験前,受渡試験を行う。

4)

短絡インピーダンス及び必要に応じて抵抗を,各短絡試験タップで測定する。

c)

通電方法

  通電方法は,次による。

1)

変圧器の一次側又は二次側のいずれか一方の巻線を,適切な抵抗導体を用いて短絡し,他方の巻線

からそのタップに相当する短絡電流を流す。

2)

電圧は,巻線の定格電圧の

1.15

倍を超えてはならない。

3)

被試験相巻線内の電流の初期ピーク値を求めるには,同期スイッチを用いてスイッチを入れる瞬間

を調節する。

4)

三相変圧器に対しては,三相電源を用いる。ただし,試験用電源の制約から試験できない場合は,

単相電源を用いてもよい。

5)

短絡試験は,最高タップ,基準タップ及び最低タップについて行う。ただし,

50 kVA

以下で

3

タッ

プの変圧器については,各タップとする。

6)

試験回数については,規定電流の試験を各相

3

回行う。ただし,三相変圧器の場合は,一つの相の

3

回は同一タップで行う(単相変圧器は合計

3

回,三相変圧器は合計

9

回の試験となる。

7)

各試験時間は,

0.5

秒±

10 %

とする。

d)

評価方法

  評価方法は,次による。

1)

短絡試験時の端子電圧及び短絡電流の波形を調べる。

なお,短絡電流の非対称分電流値(

9.14.3

参照)は,規定値の

95 %

以上,また,交流分実効値[

9.14.2 

a)

参照]は,第

2

サイクルの中間点で測定し,規定値の

90 %

以上であることを確認する。

2)

各相の短絡インピーダンスを測定し,試験前の測定値と比較し,

表 15

に規定する値以内であること

を確認する。

3)  9.1.1

の受渡試験項目に従って試験を実施する。ただし,加圧耐電圧試験及び誘導耐電圧試験の試験

電圧は,

表 12

に規定する値とする。


32

C 4304

:2013

4)

中身をタンクからつり出し,鉄心及び巻線を目視点検する。

9.15 

ブッシングの汚損性能試験 

9.15.1 

完成品試験 

完成品試験は,次による。

a)

汚損処理

  汚損処理は,次による。

1)

変圧器と同等の取付状態の一次ブッシングの表面を,中性洗剤などで洗浄して油分などを除去し,

その後,熱風又は圧縮空気によって乾燥する。

2)

食塩と,との粉との混濁液を,

表 23

に規定する汚損度(等価塩分付着量)に合わせて,

表 24

に規

定する割合で作り,適切な台表面に,

3)

に規定する方法で塗布し,その塩分付着量を測定して規定

の付着量が出るように汚損液混合比を調合する。

表 23

汚損度

単位  mg/cm

2

区分

汚損度(等価塩分付着量)

重汚損 0.12(0.06)

超重汚損 0.35[0.12 

a)

注記  括弧内は,口出線方式によるブッシングがい管単体

での汚損性能を示す。

a)

  モールドコーンなどで口出線を強化したものは,

0.06 mg/cm

2

表 24

汚損液の混合比

等価塩分付着量

mg/cm

2

汚損液の混合比

食塩

g

との粉

g

L

0.06 24

40

1

0.12 48 
0.35 140

3)

噴霧器を用い,当該絶縁表面に漏れ抵抗が飽和するまで汚損液を吹き付ける。

なお,参考として,飽和漏れ抵抗値を記録する。

4)

試験の汚損処理は,

1

回の課電ごとに処理する。

b)

課電方法

  汚損液を付着させてから,

3

分後に電圧を印加し,

1

秒間当たり約

500 V

の割合で上昇させ,

フラッシオーバ電圧を求める(

図 14

参照)


33

C 4304

:2013

図 14

課電方法

c)

繰返し課電の過程

  課電は,

10

回行う。

d)  5 %

フラッシオーバ電圧の算出

  各回のフラッシオーバ電圧は,正規分布しているとみなし,

10

回の

フラッシオーバ電圧から式

(28)

によって算出する。必要に応じて,サンプルの標準偏差を付記する。

s

V

645

.

1

%

5

ν

=

   (28)

ここに,

V

5%

5 %フラッシオーバ電圧

ν

10 回のフラッシオーバ電圧の平均値

s

サンプルの標準偏差=不偏分散の平方根

e)

試験用変圧器の高圧側短絡電流は,5 A 以上とする。

なお,参考として,試験時の短絡電流値を記録する。

9.15.2 

口出線付ブッシングのがい管試験 

口出線付ブッシングのがい管試験は,次による。

a)

口出線付ブッシングのがい管は,9.15.1 の試験後,更にがい管先端部の口出線表面の絶縁物を除去し,

導体を露出させた状態で,

表 23 に規定する汚損度で,がい管部の汚損試験を行う。

b)

試験方法は,9.15.1 による。

10 

表示 

10.1 

銘板表示 

変圧器には,見やすい箇所に,次の事項を表示した銘板を取り付けなければならない。

a)

名称(変圧器と記す。

b)

汚損区分[重汚損用又は超重汚損用を表示する(一般用は表示しない。

c)

定格容量(kVA)

d)

相数

e)

定格周波数(Hz)

f)

定格電圧(V)

(一次電圧及び二次電圧)

g)

タップ電圧(V)

(全容量タップ電圧には,F の記号を付ける。


34

C 4304

:2013

なお,定格電圧を併記する場合,定格電圧には,R の記号を付ける。

h)

短絡インピーダンス(%)

i)

定格二次電流(A)

j)

温度上昇(巻線及び油の温度上昇限度を,K で記す。

k)

結線図

l)

油量(L)

m)

総質量(kg)

2)

2)

  総質量とは,油を含む変圧器の質量をいう。

n)

製造業者名又はその略号

o)

製造番号

p)

製造年

q)

規格番号

10.2 

消防法令に基づく油入変圧器の運搬時の表示 

消防法に基づき,油入変圧器を運搬する場合の表示をする。

参考文献  JIS C 4306  配電用 6 kV モールド変圧器

ISO 3

,Preferred numbers−Series of preferred numbers

IEC 60050-421:1990

,International Electrotechnical Vocabulary. Chapter 421: Power transformers and

reactors

IEC 60085:2007

,Electrical insulation−Thermal evaluation and designation

JEC-0301

  静止誘導器インパルス耐電圧試験

JEC-2200

  変圧器

JEM 1118:1998

  変圧器の騒音レベル基準値

JEM 1365:1978

  温度上昇 65  ℃油入変圧器


35

C 4304

:2013

附属書 A

(参考)

巻線温度の外挿

負荷遮断後の巻線温度をグラフに示すと

図 A.1 のような曲線になり,巻線温度は,数分の間に比較的速

く減少し,最終的に一定になる。

時間とともに変化する平均巻線温度の減衰は,式(A.1)で表す。

w

1

O

w

)

(

)

(

T

e

g

t

t

×

+

=

θ

θ

   (A.1)

ここに,  θ

w

(t): 平均巻線温度

θ

O

(t): 一定又は緩やかに低下する平均油温

g: 巻線温度と油温との差

t: 時間

T

w

時定数

変圧器においては,油温の変化が穏やかであり,一定[θ

O

(t)=A

0

]とみなすことができる。

巻線温度の外挿は,読み取った温度から回帰法を用いて行うと,その計算結果は式(A.2)となり,遮断時

の平均巻線温度と一致する。

θ

w

(t=0)=A

0

g  (A.2)

図 A.1−遮断後の平均巻線温度変化


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 4304:2013

  配電用 6 kV

油入変圧器

IEC 60076-1:2000

  Power transformers−Part 1: General

IEC 60076-2:1993

  Power transformers−Part 2: Temperature rise

IEC 60076-3:2000

  Power transformers−Part 3: Insulation levels, dielectric tests and external clearances in air

IEC 60076-4:2002

  Power transformers−Part 4: Guide to the lightning impulse and switching impulse testing−Power transformers and reactors

IEC 60076-5:2000

  Power transformers−Part 5: Ability to withstand short circuit

IEC 60076-10:2001

  Power transformers−Part 10: Determination of sound levels

IEC/TR 60616:1978

  Terminal and tapping markings for power transformers

(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

1  適 用
範囲

適用範囲を規定。

IEC 

60076-1 

1

小形及び特殊変圧器を除
く三相及び単相の全ての
電力変圧器(単巻変圧器
を含む。

)に適用すると規

定。

変更

適用範囲として一般の受配
電の目的に用いる特定機器
に対応した,配電用 6 kV 油
入変圧器の容量及び周波数
を規定。

JIS

では,汎用製品の配電用 6 kV

油入変圧器を規定したもので,対象
外の範囲を規定する必要がないた
め。

2  引 用
規格

3  用語及 
び定義

3.1 は,一般の用語の定義を
規定。

IEC 

60076-1 

3.1

一 般 の 用 語 の 定 義 を 規
定。

追加

JIS

では,IEC 規格の用語の

定 義 か ら 必 要 な も の に 加
え,次を追加規定している。
特定機器,配電用 6 kV 油入
変圧器,普通紙,エネルギ
ー消費効率及び基準エネル
ギー消費効率。

JIS

の特徴に合わせ,必要な定義を

追加規定した。

 3.2.1 は,冷却に関する気象デ

ータとして日間平均気温の
定義を規定。

追加

JIS

では,日間平均気温の値を規定

しているので,定義を明確にした。

36

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

3  用語及 
び定義 
(続き)

3.3 は,巻線の用語の定義を
規定。

IEC 

60076-1 

3.3

一致

3.4 は,定格の用語の定義を
規定。

IEC 

60076-1 

3.4

一致

 3.5 は,タップの用語の定義

を規定。

IEC 

60076-1 

3.5

一致

 3.6 は,特性の用語の定義を

規定。

IEC 

60076-1 

3.6

特 性 の 用 語 の 定 義 を 規
定。

追加

JIS

では,IEC 規格の必要な

特性の定義に加え,効率,
単三平衡度及び電圧変動率
を追加規定している。

JIS

では,効率,単三平衡度及び電

圧変動率の値を規定しているので,
定義を明確にした。

 3.7 は,温度上昇及び基準周

囲温度の定義を規定。

IEC 

60076-1 

3.8

温度上昇の定義を規定。

追加

JIS

では,基準周囲温度の定

義を追加規定している。

JIS

では,基準周囲温度の値を規定

しているので,定義を明確にした。

 3.8 は,裕度の定義を規定。

追加

JIS

では,裕度の定義を追加

規定している。

JIS

では,裕度の値を規定している

ので,定義を明確にした。

 3.9 は,線路端子,中性点端

子及び中性点の定義を規定。

IEC 

60076-1 

3.2

一致

 3.10 は,結線として星形結

線,三角結線,位相変位,接
続記号及び単三専用結線の
定義を規定。

IEC 

60076-1 

3.10

星形結線,三角結線,位
相変位,V 結線,千鳥形
結線,開放巻線及び結線
記号についての定義を規
定。

追加 
 
削除

JIS

では,単三専用結線の定

義を追加した。 
V 結線,千鳥形結線,開放
巻線及び結線記号の定義を
削除した。

JIS

では,対象とする変圧器の結線

に限定して定義を規定した。また,
単三専用結線は,我が国における主
要な低圧配電方式として必要であ
り,定義を規定した。

 3.11 は,騒音レベル,基準放

射面,測定面及び暗騒音の定
義を規定。

IEC 

60076-10

3

一致

 3.12 は,受渡試験,形式試験

及び特殊試験の定義を規定。

IEC 

60076-1 

3.11

一致

4  使 用
状態

4.1 は,標準使用状態として
標高,周囲温度,回路の電圧
波形及び三相回路の電圧平
衡を規定。

IEC 

60076-1 

1.2.1

標 準 使 用 状 態 と し て 標
高,周囲温度,回路の電
圧波形及び三相回路の電
圧平衡を規定。

変更

周囲温度の範囲の最低温度
が異なる。

JIS

では,長年にわたり規定・運用

されており,混乱を防ぐため従来ど
おり日間平均気温を規定した。

37

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

4  使 用
状態 
(続き)

周囲温度において,日間平均
気温及び年間平均気温を規
定。

IEC 

60076-1 

1.2.1

温度条件として最高月間
平均及び年間平均気温を
規定。

変更

JIS

では,日間平均気温を規

定しているが,IEC 規格で
は,最高月間平均気温を規
定している。

JIS

では,長年にわたり規定,運用

されており,問題ないことから従来
どおり,日間平均気温を規定した。

 4.2 は,特殊使用状態につい

て規定。

IEC 

60076-1 

1.2.2

一致

5  耐 汚
損 特 性
区分

ブッシングの耐汚損特性区
分を規定。

追加

JIS

では,ブッシングの耐汚

損特性区分を等価塩分付着
量によって,一般用,重汚
損及び超重汚損の 3 種類に
区分し規定している。

我が国固有の地理的理由によって,
塩害区分による合理的絶縁強度を
得るため,規定が必要である。

6  定格 6.1 は,定格容量の種類とし

て値を規定。

IEC 

60076-1 

4.3

ISO 3:1973

の優先番号の

シリーズで示される R10
シリーズから優先的に採
られることが望ましいと
規定。

変更

JIS

では,我が国で一般に普

及している容量を定格容量
の種類として値を規定して
いる。

JIS

で長年にわたり規定しており,

一般に普及している標準容量であ
るため,IEC 規格との整合は困難で
ある。

 6.2 は,一次電圧の値を規定。 −

追加

JIS

では,定格一次電圧及び

タップ電圧の値を規定して
いる。

標準電圧を規定することで,使用者
及び製造業者双方に利することか
ら,この規定は必要である。

 6.3 は,定格二次電圧の値を

規定。

追加

JIS

では,定格二次電圧の値

を規定している。

標準電圧を規定することで,使用者
及び製造業者双方に利することか
ら,この規定は必要である。

 6.4 は,定格力率の値を規定。 −

追加

JIS

では,定格力率の値を規

定している。

定格力率を規定することで,使用者
及び製造業者双方に利することか
ら,この規定は必要である。

7  性能 7.1 は,無負荷電流の値を規

定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 7.2 は,電圧変動率の値を規

定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

38

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

7  性能 
(続き)

7.3 は,効率の値を規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 7.4 は,エネルギー消費効率

の値を規定。

追加

エネルギー消費効率の値は,省エネ
法によって規定する必要がある。

 7.5 は,変圧比,極性及び位

相変位について規定。

IEC 

60076-1 



10.3

変圧比は箇条 9 及び 10.3
に,極性は 10.3 に,位相
変位は箇条 6 及び 10.3 に
規定している。

一致

性能と構造及び試験との関係を明
確化した。技術的内容に変更はな
い。

 7.6 は,短絡インピーダンス

について保証した場合の裕
度を規定。

IEC 

60076-1 

9

一致

 7.7 は,単相変圧器の二次巻

線の単三平衡度について規
定。

追加

単相変圧器の 100 V 回路における
配電設備の電圧降下を設計する場
合に必要である。

 7.8 は,巻線及び油の温度上

昇限度を規定。

IEC 

60076-2 

4.2

巻線及び油の温度上昇限
度を規定。

変更

JIS

と IEC 規格とでは,巻

線及び油の温度上昇限度の
値が異なる。また,JIS では,
普通紙及び耐熱紙の温度上
昇 限 度 の 値 を 規 定 し て い
る。

JIS

では,周囲冷却媒体の温度(日

間平均)が高いため温度上昇限度を
補正している。 
これに対し,耐熱紙を使用する場合
は,IEC 規格の温度上昇限度の値を
採用することとした。

 7.9.1 は,加圧耐電圧について

規定。

IEC 

60076-3 

7

加 圧 耐 電 圧 に つ い て 規
定。

変更

JIS

と IEC 規格とでは,加

圧耐電圧が異なる。

IEC

規格には,JIS と同じ高圧 6.6

kV の電圧仕様の規定がないため加
圧耐電圧が異なるが,試験レベルは
同等と考えられるため,従来の試験
方法を採用した。

 7.9.2 は,誘導耐電圧について

規定。

IEC 

60076-3 

12

一致

 7.9.3 は,雷インパルス耐電圧

について規定。

IEC 

60076-3 

7

雷インパルス耐電圧につ
いて規定。

変更

JIS

では,さい断波を規定し

ている。

JIS

では,長年にわたり規定し,か

つ,変圧器には必要な項目である。

39

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

7  性能 
(続き)

7.10 は,騒音レベルについて
規定。

特に規定していない。

追加

環境問題を考慮して規定する必要
がある。

 7.11 は,短絡強度として熱的

強度及び機械的強度の判定
基準を規定。

IEC 

60076-5 

4.1

熱的強度の判定は,JIS
に同じである。

変更

焼なましアルミニウム合金
の 巻 線 温 度 の 限 度 が 異 な
る。JIS は,250 ℃を超えて
はならない。

IEC

規格には,表の注記で“アルミ

ニウム合金による巻線の場合,製造
業者と購入者との間の合意によっ
て銅の最大温度値を超えない範囲
で,更に高い最大温度値を許容する
ことができる。

”との記載がある。

4

機 械 的 強 度 の 判 定 基 準
は,JIS に同じ。ただし,

JIS

の短絡インピーダン

ス 3 %未満の損出評価は
なし。

変更

短絡インピーダンス 3 %未
満の短絡インピーダンス変
化許容値が異なる。JIS の場
合 22.5−5U

Z

で算出。

IEC

規格には注記で“3 %未満の短

絡インピーダンスをもつ非円形同
心コイルの変圧器については,22.5
−5U

Z

に等しい変動が受け入れら

れるようになる。

”と記載がある。

 7.12 は,ブッシングの汚損性

能として重汚損用及び超重
汚損用ブッシングの汚損性
能を規定。

追加

我が国固有の地理的理由によって,
塩害区分による合理的絶縁強度を
得るため,規定が必要である。

 7.13 は,電圧及び周波数の変

化について規定。

IEC 

60076-1 

4.4

一致

 7.14 は,エネルギー消費効

率,定格容量に等しい出力に
おける効率,変圧比,短絡イ
ンピーダンス及び騒音レベ
ルの裕度を規定。

IEC 

60076-1 

9

損失,変圧比,短絡イン
ピーダンス及び無負荷電
流の裕度を規定。

追加

JIS

では,IEC 規格の裕度か

ら必要なものに加え,エネ
ルギー消費効率,定格容量
に等しい出力における効率
及び騒音レベルを追加規定
している。

JIS

では,エネルギー消費効率,定

格容量に等しい出力における効率
及び騒音レベルの値を規定してい
るので,裕度を明確にした。

8  構造 8.1

a)は,構造一般として巻線

に使用される絶縁の耐熱ク
ラスを規定。

IEC 

60076-5 

4.1

一致

 8.1

b)は,絶縁油として絶縁油

の耐熱クラスを規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

40

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

8  構造 
(続き)

8.1 c),d)及び e)は,構造一般
としてタンク,ガスケット,
固定装置の材料などを規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 8.2 は,構造としてブッシン

グの材料,仕様などを規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 8.3 は,構造として口出線の

材料,仕様などを規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 8.4 は,構造としてタップ切

換端子の仕様などを規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 8.5 は,構造として接地端子

の構造を規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 8.6 は,定格容量ごとに標準

的な結線を規定。

IEC 

60076-1 

3.10

三相変圧器全般について
規定。

追加

JIS

では,定格容量ごとに標

準的な結線を規定している。

標準結線を規定することで,使用者
及び製造業者双方に利する。

 8.7.1 は,単相変圧器の端子記

号及び極性について規定。

IEC/TR 

60616 

2.3

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

 8.7.2 は,三相変圧器の端子記

号,位相変位及び接続記号に
ついて規定。

IEC/TR 

60616 

2.3 
2.4

三相変圧器の端子記号に
ついて規定。

追加

端子記号の文字が異なる。

JIS

では長年にわたり規定してお

り,使用者に浸透している。

IEC 

60076-1 

6

三相変圧器の位相変位及
び接続記号について規定。

追加

JIS

は標準的な結線だけ規

定している。

標準結線を規定することで,使用者
及び製造業者双方に利する。

 8.8 は,附属品について規定。 −

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。

9  試験 9.1 は,試験時の周囲温度な

ど一般事項について規定。

IEC 

60076-1 

10.1

試験時の周囲温度など一
般事項について規定。

変更

JIS

と IEC 規格とでは試験

温度が異なる。JIS は 0∼40 
℃,IEC 規格は 10∼40  ℃。

JIS

では,

長年にわたり規定,

運用さ

れており,問題ないことから実状に
合わせて従来どおりの規定とした。

41

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

9  試験 
(続き)

9.1.1 は,受渡試験の項目を規
定。

IEC 

60076-1 

10.1.1 受渡試験の項目を規定。

追加

JIS

では,エネルギー消費効

率などを規定している。

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため規定した。 
エネルギー消費効率は,省エネ法に
よって規定する必要がある。

 9.1.2 は,形式試験の項目を規

定。

IEC 

60076-1 

10.1.2 形式試験の項目を規定。

追加

JIS

では,単三平衡度試験を

規定している。

 9.1.3 は,特殊試験の項目を規

定。

IEC 

60076-1 

10.1.3 特殊試験の項目を規定。

追加

JIS

では,ブッシング汚損性

能試験を規定している。

 9.2 は,巻線抵抗測定につい

て規定。

IEC 

60076-1 

10.2.3

一致

 9.3 は,無負荷損試験及び無

負荷電流試験について規定。

IEC 

60076-1 

10.5

無負荷損試験及び無負荷
電流試験について規定。

追加

JIS

では,電圧印加端を二次

側に規定し,また,無負荷
電流及び無負荷損試験回路
についても規定している。

JIS

では,定格電圧を一次 6 600 V,

二次 210−105 又は 210,420,440 V
と限定しているので,試験回路につ
いても限定している。

 9.4 は,変圧比試験,極性試

験及び位相変位試験につい
て規定。

IEC 

60076-1 

10.3

一致

 9.5 は,負荷損及び短絡イン

ピーダンス試験について規
定。

IEC 

60076-1 

10.4

負荷損及び短絡インピー
ダ ン ス 試 験 に つ い て 規
定。

追加

JIS

では,負荷損及び短絡イ

ンピーダンス試験回路につ
いても規定している。

JIS

では,定格電圧を一次 6 600 V,

二次 210−105 又は 210,420,440 V
と限定しているので,試験回路につ
いても限定している。

 9.5 は,負荷損の温度補正を

規定。

IEC 

60076-1 

附 属
書 E

負 荷 損 の 温 度 補 正 を 規
定。

追加

JIS

は,三相変圧器の場合の

温 度 補 正 式 も 規 定 し て い
る。

JIS

では,相数及び結線が限定され

ているため,それぞれについて補正
式を規定している。

 9.6 は,任意の力率における

電圧変動率の算出方法を規
定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため,その算出方法を規定
した。

 9.7 は,任意の出力における

効率の計算方法を規定。

追加

JIS

では長年にわたり規定し,

かつ,

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため,その算出方法を規定
した。

42

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

9  試験 
(続き)

9.8 は,エネルギー消費効率
の計算方法を規定。

追加

エネルギー消費効率の計算方法は,
省エネ法によって規定する必要が
ある。

 9.9.1 は,加圧耐電圧試験につ

いて規定。

IEC 

60076-3 

11

一致

 9.9.2 は,誘導耐電圧試験につ

いて規定。

IEC 

60076-3 

12

一致

 9.9.3

a)

は,雷インパルス耐

電圧試験の試験電圧波形に
ついて規定。 
試験電圧波形 
全波:1.2±30 %μs/ 
      50±20 %μs

IEC 

60076-3 

13.1

雷衝撃試験について規定。
試験電圧波形 
全波:1.2±30 %μs/ 
      50±20 %μs 
ただし,巻線がアースに
対して低いインダクタン
スか又はキャパシタンス
をもっているため,この
標準衝撃の形が,程よく
得られない場合がある。

変更

JIS

では,試験波形の裕度確

保が困難な場合についての
対応については規定してい
ない。

裕度の確保について不都合はなか
ったため,従来の表現を採用した。

 9.9.3

a)

は,波高値付近に高

調波振動が重なり合った場
合には,その振動はできるだ
け波高値の 5 %以内とする
が,

困難な場合は 10 %まで許

容する。

IEC 

60076-4 

7.1

一致

IEC 60076-3

の要求事項を補足する

ための指針を示した IEC 60076-4
の 7.1 項に記載されているため。

 9.9.3

b)

は,接地回路

低減電圧全波試験×1 
100 %さい断波試験×1 
100 %全波試験×1 
非接地回路 
低減電圧全波試験×1 
100 %全波試験×1 
最低タップにて試験する。

IEC 

60076-3 

14.3

異なる衝撃を加える場合
に推奨されるテストシー
ケンス。 
低減電圧全波試験×1 
100 %全波試験×1 
低減電圧さい断波試験×1
100 %さい断波試験×2 
100 %全波試験×1

変更

IEC

規格では,非接地回路

及び試験タップについて規
定していない。

JIS

の試験方法は,従来から国内で

適用されてきた規格に整合させた
経緯があるため,今回も同様にし
た。

43

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

9  試験 
(続き)

9.9.4 は,運転中,修理中又は
点検した変圧器の試験電圧
及び新しい変圧器において,
この規格の要求事項を継続
的に満足していることを証
明する必要が生じた場合の
試験電圧について規定。

IEC 

60076-3 

9

一致

 9.10 は,構造試験を規定。

追加

性能を確認するための試験項目で
あり,規定が必要である。

 9.11 は,単三平衡度試験とし

て単相変圧器の二次巻線の
単三平衡度に関する測定方
法について規定。

追加

変圧器の性能評価として重要な項
目であるため,規定した。

 9.12.1

a)

は,温度上昇試験の

負荷を加える方法として返
還負荷法を規定。

IEC 

60076-2 

5.2.1

一致

 9.12.1

b)

は,温度上昇試験の

負荷を加える方法として等
価負荷法を規定。

IEC 

60076-2 

5.2.2

一致

 9.12.2 は,温度上昇試験にお

ける熱平衡状態を規定。

IEC 

60076-2 

5.2.2

一致

 9.12.3 は,温度の測定及び算

出方法を規定。

IEC 

60076-2 

5.4

一致

 9.12.4 は,基準周囲温度の決

定方法を規定。

IEC 

60076-2 

5.1.1

一致

 9.12.5

a)

は,返還負荷法によ

る温度上昇値を規定。

IEC 

60076-1 

3.8

一致

 9.12.5

b)

は,等価負荷法によ

る温度上昇値を規定。

IEC 

60076-1 

3.8

一致

44

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

9  試験 
(続き)

9.13.1 は,騒音試験方法につ
いて規定。

IEC 

60076-10

6

無負荷状態及び負荷状態
について規定。

削除

JIS

では,無負荷状態につい

て規定。

JIS

では,変圧器の対象が限定され

ており,負荷状態の試験は必要がな
いため。

 9.13.2 は,試験場の周囲環境

について規定。

IEC 

60076-10

11

一致

 9.13.3 は,暗騒音について規

定。

IEC 

60076-10

11

一致

 9.13.4 は,騒音レベルの測定

方法について規定。

IEC 

60076-10



9

マイクロホン位置は最低
6 点とし,1 m 以上離さな
い。

変更

JIS

では,マイクロホン位置

を 4 点以上とし,

1 m ごとに

設ける。

JIS

では,容量 2 000  kVA 以下に限

定されており,大きさに対し 4 点で
十分であるため,従来の測定方法を
採用した。

 9.13.5 は,騒音レベルの算出

方法について規定。

IEC 

60076-10

11

合成騒音レベル,暗騒音
及び環境補正値を用いた
計算式を規定。

変更

JIS

では,合成騒音レベル及

び暗騒音を用いた計算式を
規定。

JIS

では,大きさが一定のもの以内

であり,騒音レベルの規定も一定レ
ベル以下のものでよいため,試験環
境としては暗騒音を規定するにと
どめ,環境係数は 0 として,式から
削除した。

 9.14.1 は,短絡強度の検証に

ついて規定。

IEC 

60076-5 

4.1.1

一致

 9.14.2

a)

は,短絡強度試験に

おける熱的強度で短絡電流
(交流分実効値)の限度につ
いて規定。

IEC 

60076-5 

4.1

短絡電流に制限を設けて
いない。

変更

タップの 25 倍を超える短絡
電流をもつ変圧器は,25 倍
を限度とする。

JIS

に規定している変圧器におい

て,IEC 規格では短絡インピーダン
スの最小値が 4 %であるため短絡
電流の最大値が試験タップ電流の
25 倍であること,及び IEC 規格で
は短絡電流が定格電流の 25 倍を超
える場合は製造業者と購入者の間
で合意して 2 秒未満の短絡時間を
採用してもよいとしていることか
ら,試験を円滑に行うために短絡電
流の限度を 25 倍,短絡時間を 2 秒
と規定した。

45

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

9  試験 
(続き)

単相変圧器の短絡電流計算
式を規定。

追加

JIS

では,単相変圧器についても同

一規格内で規定しているため,短絡
電流計算式を追加規定した。

系統の短絡容量について規
定。

IEC 

60076-5 

3.2

系統の短絡容量について
規定。

変更

JIS

では,一般送電系統の場

合 230 MVA,発電所の場合
460 MVA と規定。

JIS

は,欧米との電力系統の違いか

ら,国内の規定が必要である。

 9.14.2

b)

は,短絡時間につい

て規定。

IEC 

60076-5 

4.1.3

一致

 9.14.2

c)

は,短絡電流による

巻線温度の計算について規
定。

IEC 

60076-5 

4.1

短絡電流による巻線温度
の計算について規定。

変更

巻線温度計算の係数が異な
る。

JIS

では 101000(銅)

,43600

(アルミニウム)

IEC 規格

では 106000(銅)

,45700(ア

ルミニウム)

JIS

で長年使用された係数であるた

め従来どおりの数値とした。

 9.14.3 は,短絡電流波高値に

ついて規定。

IEC 

60076-5 

4.2

一致

 9.14.4

a)は,短絡強度試験に

おける機械的強度の評価方
法について規定。

IEC 

60076-5 

4.2.1

一致

 9.14.4

b)は,短絡試験前の条

件について規定。

IEC 

60076-5 

4.2.2

一致

 9.14.4

c)

は,通電方法につい

て規定。

IEC 

60076-5 

4.2

通電方法において事後短
絡法及び事前短絡法につ
いて規定している。

変更

JIS

では,事前短絡法だけ規

定。

JIS

では,標準的な測定方法だけを

規定している。

 9.14.4

d)

は,短絡試験時の短

絡電流について規定。

IEC 

60076-5 

4.2

IEC

規格では,非対称分

電流値及び対称分電流値
において,裕度を規定。

変更

JIS

では,マイナス側の裕度

だけを規定。

JIS

では,国内の慣行に従った規定

としている。

 9.15.1 は,ブッシングの汚損

性能試験の完成品試験とし
て汚損処理及び試験方法に
ついて規定。

追加

我が国固有の地理的理由によって,
塩害区分による合理的絶縁強度を
得るため,規定が必要である。

46

C

 430

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規 
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の
箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

9  試験 
(続き)

9.15.2 は,ブッシングの汚損
性能試験の口出線付ブッシ
ングのがい管試験として汚
損処理と試験方法について
規定。

追加

我が国固有の地理的理由によって,
塩害区分による合理的絶縁強度を
得るため,規定が必要である。

10  表示

表示として銘板記載事項を
規定。

IEC 

60076-1 

7

銘板記載事項について規
定。

追加

JIS

では,消防法例に基づく油入変

圧器の運搬時の表示を追加した。

附属書 A
(参考)

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:

IEC 60076-1:2000,IEC 60076-2:1993,IEC 60076-3:2000,IEC 60076-4:2002,IEC 60076-5:2000,IEC 60076-10:2001,IEC/TR 

60616:1978

,MOD) 

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  一致  技術的差異がない。

−  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。

47

C

 430

4


2

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