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C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 総則······························································································································· 1 

1.1 適用範囲 ······················································································································ 1 

1.2 引用規格 ······················································································································ 1 

1.3 試験による分類 ············································································································· 2 

1.4 試料採取 ······················································································································ 2 

1.5 前処理 ························································································································· 2 

1.6 試験温度 ······················································································································ 2 

1.7 試験電圧 ······················································································································ 2 

1.8 色及び表示の耐久性の確認······························································································· 2 

1.9 絶縁体厚さの測定 ·········································································································· 2 

1.10 シース厚さの測定 ········································································································· 2 

1.11 仕上り寸法及び真円度の測定 ·························································································· 3 

2 電気試験 ························································································································· 3 

2.1 導体の電気抵抗 ············································································································· 3 

2.2 完成品ケーブルの耐電圧試験···························································································· 3 

2.3 線心の耐電圧試験 ·········································································································· 3 

2.4 絶縁抵抗 ······················································································································ 3 

3 完成品可とうケーブルの機械的強度試験 ··············································································· 4 

3.1 可とう性試験 ················································································································ 4 

3.2 曲げ試験 ······················································································································ 6 

3.3 引張衝撃強度試験 ·········································································································· 7 

3.4 線心の分離試験 ············································································································· 7 

3.5 静的可とう性試験 ·········································································································· 8 

3.6 エレベータケーブルの中心補強線の引張強さ ······································································· 8 

C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本電線

工業会 (JCMA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS C 3662-2:2003は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。 

JIS C 3662の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 3662-1 第1部:通則 

JIS C 3662-2 第2部:試験方法 

JIS C 3662-3 第3部:固定配線用シースなしケーブル 

JIS C 3662-4 第4部:固定配線用シース付きケーブル 

JIS C 3662-5 第5部:可とうケーブル(コード) 

JIS C 3662-6 第6部:エレベータケーブル及び可とう接続用ケーブル 

JIS C 3662-7 第7部:遮へい付き又は遮へいなしの2心以上の多心可とうケーブル 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

C 3662-2:2009 

(IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

定格電圧450/750 V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル

−第2部:試験方法 

Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including 

450/750 V−Part 2: Test methods 

序文 

この規格は,1997年に第2版として発行されたIEC 60227-2及びAmendment 1(2003)を基に,技術的内

容を変更することなく作成した日本工業規格である。ただし,追補 (Amendment) については,編集し,

一体とした。 

総則 

1.1 

適用範囲 

この規格は,定格電圧450/750 V以下の塩化ビニル絶縁ケーブルの規格群であるJIS C 3662シリーズの

個別規格(JIS C 3662-3,JIS C 3662-4など)で規定する試験の実施方法について規定する。 

試験の実施方法は,JIS C 3660-1-1,JIS C 3662-1及びこの規格による。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 60227-2:1997,Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including 450/750 V

−Part 2: Test methods及びAmendment 1 (2003) (IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

1.2 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。 

JIS C 3660-1-1:2003 電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第1-1部:試験法総

則−厚さ及び仕上寸法の測定−機械的特性試験 

注記 対応国際規格:IEC 60811-1-1:1993,Common test methods for insulating and sheathing materials of 

electric cables−Part 1: Methods for general application−Section 1: Measurement of thickness and 

overall dimensions−Tests for determining the mechanical properties及びAmendment 1 (2001)  

(IDT) 

JIS C 3662-1:2009 定格電圧450/750 V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第1部:通則 

注記 対応国際規格:IEC 60227-1:2007,Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and 

including 450/750 V−Part 1: General requirements (MOD) 

C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1.3 

試験による分類 

規定される試験は,JIS C 3662-1の2.2に規定されているように,形式試験(記号T)及び/又は抜取試

験(記号S)である。 

記号T及びSは,個別規格(JIS C 3662-3,JIS C 3662-4など)の関連する表に使用されている。 

1.4 

試料採取 

絶縁体及びシースの表示が浮き彫りの場合,試験に使用する試料は,この表示を含んで採取する。 

多心ケーブルの場合には,1.9に規定した試験を除き,ほかに規定がなければ3線心以下について(いろ

いろな色がある場合,異なった色について)試験する。 

1.5 

前処理 

すべての試験は,絶縁体又はシースコンパウンドの押し出し後,16時間以上経過した後に行う。 

1.6 

試験温度 

ほかに規定がなければ,試験は,常温で行う。 

1.7 

試験電圧 

ほかに規定がなければ,試験電圧は,交流49〜61 Hzで,ほぼ正弦波形で最大値/実効値の比が2で,

その許容差が±7 %とする。 

試験電圧として規定する値は,実効値である。 

1.8 

色及び表示の耐久性の確認 

この要求への適合性は,製造業者名又は商標の表示及び線心の色又は数字が,水に浸した綿又は綿布で

10回軽くこすったとき,除去されるかを試験して確認する。 

1.9 

絶縁体厚さの測定 

1.9.1 

手順 

絶縁体厚さはJIS C 3660-1-1の8.1によって測定する。ケーブルの試料の各々1 m以上離れた3か所から

1試験片ずつ採取する。 

適合性は,5心以下のケーブルについてはすべての線心について,5心を超えるものにあっては任意の5

心について確認する。 

導体の引抜きが困難な場合は,導体を引張機で引っ張るか線心を引っ張る又は絶縁体に損傷を与えない

適切な方法で絶縁体を外す。 

1.9.2 

結果の評価 

それぞれの線心の絶縁体の3試験片から得られた18か所の値(mmで表示したもの)の平均は,小数点

以下第2位まで計算し,次に示す要領で丸める。これによって求めた値を,絶縁体厚さの平均値とする。 

小数点以下第2位の数値を四捨五入する。例えば,1.74は1.7に切り捨て,1.75は1.8に切り上げる。 

得られた数値の最小値を絶縁体の最小厚さとする。 

この試験は,例えば,JIS C 3662-1の5.2.3のような他の厚さの測定を兼ねてもよい。 

1.10 シース厚さの測定 

1.10.1 手順 

シース厚さは,JIS C 3660-1-1の8.2によって測定する。 

ケーブルの試料の各々1 m以上離れた3か所から1試験片ずつ採取する。 

1.10.2 結果の評価 

シースの3試験片から得られたすべての値(mmで表示したもの)の平均は,小数点以下第2位まで計

算し,次に示す要領で丸める。これによって求めた値をシース厚さの平均値とする。 

C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

小数点以下第2位の数値を四捨五入する。例えば,1.74は1.7に切り捨て,1.75は1.8に切り上げる。 

得られた数値の最小値をシースの最小厚さとする。 

この試験は,例えば,JIS C 3662-1の5.5.3のような他の厚さの測定を兼ねてもよい。 

1.11 仕上り寸法及び真円度の測定 

1.9又は1.10によって採取した3試験片について測定する。 

丸形ケーブルの仕上り寸法及び長径が15 mm以下の平形ケーブルの仕上り寸法は,JIS C 3660-1-1の8.3

によって測定する。 

長径が15 mmを超える平形ケーブルの測定には,マイクロメータ,投影機又は同等以上の装置を使用す

る。 

得られた測定値の平均を平均仕上り寸法とする。 

丸形シース付きケーブルの真円度の確認は,そのケーブルの同一断面において2か所を測定する。 

電気試験 

2.1 

導体の電気抵抗 

導体の電気抵抗は,1 m以上の長さのケーブル試料の各導体抵抗を測定し,そのときの各試料の長さも

測定する。 

20 ℃で1 kmへ換算する場合は,次の式による。 

L

t

R

R

000

1

5.

2345.

254

t

20

×

+

×

=

ここに, 

t: 測定時の試料の温度 (℃) 

R20: 20 ℃における抵抗 (Ω/km) 

Rt: t ℃におけるL mのケーブルの抵抗 (Ω) 

L: ケーブル試料の長さ (m)(完成品の試料の長さで,個々の

線心又は素線の長さではない。) 

2.2 

完成品ケーブルの耐電圧試験 

提出された状態のケーブルの試料は,金属層をもたない場合,水の中に浸す。試料の長さ,水温及び浸

せき時間は,JIS C 3662-1の表3による。 

電圧は,各線心を順番に,各線心の導体と他の導体を一括し金属層又は水と接続したものとの間,次に

一括接続されたすべての導体と金属層又は水との間に加える。 

試験電圧及び試験時間は,JIS C 3662-1の表3による。 

2.3 

線心の耐電圧試験 

この試験は,シース付きケーブル及び平形シースなしコードに適用するが,平形金糸コードには適用し

ない。 

試験は,長さ5 mの試料について行う。シース及びその他の被覆物又は介在物は,線心をきずつけずに

除去する。 

平形シースなしコードの場合は,線心間の絶縁体に短い切り込みを入れ,2 mの長さまで線心を手で引

き裂く。 

線心は,JIS C 3662-1の表3に規定するように水に浸し,導体と水との間に電圧を加える。 

試験電圧及び試験時間は,JIS C 3662-1の表3による。 

2.4 

絶縁抵抗 

この試験は,すべてのケーブルに適用する。試験は,2.2又は2.3の試験に供した長さ5 mの線心試料に

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ついて行う。 

試料は,前もって規定の温度まで加熱した水に浸すが,試料の各端末の約25 cmの長さの部分は,水に

浸らないようにする。 

試料の長さ,水温及び浸せき時間は,JIS C 3662-1の表3による。 

80〜500 Vの間の直流電圧を,浸せき後,導体と水との間に印加する。 

絶縁抵抗は,電圧印加1分後に測定し,その値を1 km当たりの値に換算する。 

換算された絶縁抵抗値は,いずれも個別規格(JIS C 3662-3,JIS C 3662-4など)に規定された絶縁抵抗

値を下回ってはならない。 

個別規格(JIS C 3662-3,JIS C 3662-4など)に規定された絶縁抵抗値は,体積抵抗率1×108 (Ω・m)に基

づいている。 

絶縁抵抗は,次の式によって計算する。 

dD

R

10

log

7

036

.0

=

ここに, 

R: 絶縁抵抗 (MΩ・km) 

D: 絶縁体の公称外径 (mm) 

d: 導体の外径 (mm)。金糸コードの場合は絶縁体の公称内径 

完成品可とうケーブルの機械的強度試験 

3.1 

可とう性試験 

3.1.1 

総則 

要求事項は,JIS C 3662-1の5.6.3.1による。 

この試験は,金糸コード,固定配線用可とう導体の単心ケーブル,及び公称断面積が2.5 mm2を超える

線心をもつ可とう導体の多心ケーブルには適用しない。 

3.1.2 

装置 

試験は,図1に示す装置によって行う。この装置は,移動台C,移動台を動かす装置及び試料を通す4

個のプーリによって構成する。移動台Cは,同一外径のプーリA及びBを支持する。装置の両端に固定

した2個のプーリは,プーリA及びBとは直径が異なってもよいが,4個のプーリは,プーリ間で試料が

水平になるように配置する。移動台は,約0.33 m/sの一定速度で1 mの距離にわたって移動したのち左右

に反転する。 

プーリは,金属製で丸形ケーブルについては半円形の溝を,平形ケーブルについては平形の溝をもつ構

造とする。押さえ金具Dは,移動台が動く方向と逆方向のおもりによって常に張力が加わるように固定す

る。この場合,一方の押さえ金具が支持台に接しているとき,他方の押さえ金具と支持台との間隔は,最

大5 cmとする。 

移動装置は,滑らかに動作し,反転するときに衝撃が加わらない構造とする。 

3.1.3 

試料の準備 

約5 mの可とうケーブルの試料は,図1に示すように,両端におもりを付けてプーリを通して取り付け

る。このおもりの質量並びにプーリA及びBの直径は,表1による。 

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表1−おもりの質量及びプーリの直径 

可とうケーブルの種類 

線心数b) 

導体公称断面積 

mm2 

おもりの質量 

kg 

プーリの直径a) 

mm 

シースなし平形コード 

0.5 

0.5 

 60 

0.75 

1.0 

 60 

ライトビニルシースケーブル 

0.5 

0.5 

 60 

0.75 

1.0 

 80 

オーディナリービニルシース 

1.0 

 80 

ケーブル 

1.5 

1.0 

 80 

2.5 

1.5 

120 

0.5 

0.5 

 80 

0.75 

1.0 

 80 

1.0 

 80 

1.5 

1.0 

 80 

2.5 

1.5 

120 

0.5 

0.5 

 80 

0.75 

1.0 

 80 

1.0 

 80 

1.5 

1.5 

120 

2.5 

1.5 

120 

0.5 

1.0 

 80 

0.75 

1.0 

 80 

1.0 

120 

1.5 

1.5 

120 

2.5 

2.0 

120 

オーディナリービニルシース 

0.5 

1.0 

120 

ケーブル 

0.75 

1.5 

120 

1.5 

120 

1.5 

2.0 

120 

2.5 

3.5 

160 

0.5 

1.0 

120 

0.75 

1.5 

120 

1.5 

120 

1.5 

2.0 

160 

2.5 

3.5 

160 

12 

0.5 

1.5 

120 

0.75 

2.0 

160 

3.0 

160 

1.5 

4.0 

160 

2.5 

7.0 

200 

18 

0.5 

2.0 

160 

0.75 

3.0 

160 

4.0 

160 

1.5 

6.0 

200 

2.5 

7.5 

200 

注a) 直径は,溝の一番深い箇所を測定する。 

b) 線心数7〜18の間のケーブルで,この表に規定していないものは,推奨しないケーブルの種類であ

る。これらのケーブルの試験は,同じ導体公称断面積で,かつ,直近上位に位置する表1の線心数
のときのおもりの質量及びプーリの直径を適用して試験を行うことができる。 

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C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A,B:プーリ  C:移動台  D:押さえ金具 

図1−可とう性試験装置 

3.1.4 線心への通電 

電流負荷の場合,低電圧又は約230/400 Vの電圧を使用する。 

可とう性試験中は,試料ケーブルに次に示す電流を通電する。 

− 2心及び3心ケーブル:すべての線心に1 A/mm2  %の電流を通電する。 

− 4心及び5心ケーブル:3線心に1 A/mm2  %の電流を通電するか,又はすべての線心に

n

/3

A/mm2  %の電流を通電する。ここに,nは線心数を示す。 

5心を超える線心には,通電しない。通電しない線心には,信号電流を流す。 

3.1.5 

線心間の電圧 

2心ケーブルの導体間については,交流約230 Vを通電する。3心以上のすべてのケーブルについては,

3心の導体間に3相交流で約400 Vを通電し,他の線心は中性線に接続する。約400 Vの電圧を通電する

線心は,隣接した3線心とする。2層構造のものは,最外層の線心を使用する。この条件は,低電圧電流

負荷システムを使用した場合にも適用する。 

3.1.6 

不具合の検知(可とう性試験装置の構造) 

可とう性試験装置は,可とう性試験中に次のいずれかのことが起きた場合,検知し停止する構造とする。 

− 電流の遮断 

− 導体間の短絡 

− 試料と試験装置のプーリとの間の短絡 

3.2 

曲げ試験 

要求事項は,JIS C 3662-1の5.6.3.2による。 

適切な長さのコードの試料を図2に示す装置に取り付け,0.5 kgの荷重を加える。導体には,約0.1 Aの

電流を通電する。 

試料を導体の軸面と垂直方向に左右90度曲げる。 

180度の曲げを1回とし,屈曲は60回/minで行う。 

試料が試験に不合格になった場合は,更に2本の試料について試験を行い,そのいずれも合格しなけれ

ばならない。 

+10 
  0 

+10 
  0 

+10 
  0 

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C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図2−曲げ試験装置 

3.3 

引張衝撃強度試験 

要求事項は,JIS C 3662-1の5.6.3.3による。 

適切な長さのコードの試料の一端を硬い支持物に固定し,固定端から0.5 m下に0.5 kgのおもりを取り

付ける。導体には,約0.1 Aの電流を通電する。おもりを固定端まで持ち上げ落下させ,これを5回繰り

返す。 

3.4 

線心の分離試験 

要求事項は,JIS C 3662-1の5.6.3.4による。 

この試験は,シースなし平形コードについて行う。 

短尺試料については,線心間の絶縁体に切れ目を入れ,線心を5 mm/sの速度で分離するのに必要な力を

引張試験機で測定する。 

C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.5 

静的可とう性試験 

要求事項は,JIS C 3662の各個別規格による。 

この試験は,公称断面積2.5 mm2以下のケーブルについて行う。 

試験前,ケーブルを20±5 ℃の温度で24時間垂直状態に保持する。 

長さ3±0.05 mの試料を図3に示すような装置で試験を行う。二つの押さえ金具A及びBは,試験装置

の底面から1.5 m以上の高さに設置する。 

押さえ金具Aは固定し,押さえ金具Bは押さえ金具Aと同じ高さで水平に動くことができる。 

試料の両端は,一端を押さえ金具Aに固定し,他端を押さえ金具Aから0.20 m離れた移動可能な押さ

え金具Bに固定し,試験中は垂直に保つ。ケーブルは,おおよそ図3の点線で示す形になる。 

移動可能な押さえ金具Bは,金具を通る二つの垂直線とケーブルの外側の線の接線とで完全に囲まれた

図3の実線で示すU字形のループを形成するまで,固定した金具Aから遠ざける。この試験は,1回目の

試験の後,ケーブルを180度回転させ,2回目の試験を行う。 

二つの垂直線間で測定したl'の1回目と2回目との値の平均を試験結果とする。 

試験結果が要求事項に適合しない場合は,試料をケーブル最小外径の約20倍の外径の巻枠に2回巻付

け・巻戻しの前処理を行う。1回巻き付けた後,試料を180°回転させる。この前処理後の試料で前記の試

験を行い,要求事項を満足しなければならない。 

3.6 

エレベータケーブルの中心補強線の引張強さ 

要求事項は,JIS C 3662の各個別規格による。 

長さ1 mの完成品の試料に荷重を加える。 

試料の両端約0.20 mの被覆及び線心をすべて除去し,中心補強索を含む中心補強線にケーブル300 mの

質量に相当する張力を1分間加える。 

つり下げおもり,又は一定荷重を加えることができる適切な引張試験機を使用してもよい。 

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C 3662-2:2009 (IEC 60227-2:1997,Amd.1:2003) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 m 

A,B:押さえ金具 

図3−静的可とう性試験 

 
 
 

参考文献 JIS C 3005 ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法 

JIS C 3662-3 定格電圧450/750 V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第3部:固定配線用シース

なしケーブル 

JIS C 3662-4 定格電圧450/750 V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第4部:固定配線用シース

付きケーブル