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C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人  日本電

線工業会(JCMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS C 3660-3-1:1998 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60811-3-1:1985,Common test

methods for insulating and sheathing materials of electric and optical cables - Part 3-1 : Methods specific to PVC

compounds - Pressure test at high temperature - Test for resistance to cracking

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS C 3660

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

3660-1-1

第 1-1 部 : 試験法総則−厚さ及び仕上寸法の測定−機械的特性試験

JIS

C

3660-1-2

第 1-2 部 : 試験法総則−熱老化試験方法

JIS

C

3660-1-3

第 1-3 部 : 試験法総則−密度測定の方法−耐水性試験−収縮試験

JIS

C

3660-1-4

第 1-4 部 : 試験法総則−低温試験

JIS

C

3660-2-1

第 2-1 部 : エストラマーの特性試験方法−オゾン,ホットセット及び耐油試験

JIS

C

3660-3-1

第 3-1 部 : ビニルコンパウンドの試験方法−加熱変形試験−巻付加熱試験

JIS

C

3660-3-2

第 3-2 部 : ビニルコンパウンドの試験方法−加熱減量試験−熱安定性試験

JIS

C

3660-4-1

第 4-1 部 : ポリエチレン及びポリプロピレンコンパウンドの試験方法−耐環境応力き

裂性−熱老化後の巻付試験−溶融指数の測定−PE中のカーボンブラック及び無機充てん剤の含

有量測定

JIS

C

3660-4-2

第 4-2 部 : ポリエチレン及びポリプロピレンコンパウンドの試験方法−前処理後の破

断時の伸び−前処理後の巻付試験−熱老化後の巻付試験−長期安定性試験(附属書A)−銅触媒

の酸化劣化試験(附属書B)

JIS

C

3660-5-1

第 5-1 部 : 充てんコンパウンドの試験方法−滴下点−油分離−低温ぜい化−全酸価−

腐食性試験−23℃誘電率−23℃と 100℃の直流固有抵抗


C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  総則

1

1.1

  適用範囲  

1

1.2

  引用規格 

1

2.

  試験値

2

3.

  適応性

2

4.

  形式試験及びその他の試験 

2

5.

  前処理

2

6.

  試験温度

2

7.

  中央値

2

8.

  絶縁体及びシースの加熱変形試験

2

8.1

  絶縁体の試験 

2

8.2

  シースの試験 

4

8.3

  ダイヤルマイクロメータを用いた方法 

5

9.

  絶縁体及びシースの巻付加熱試験

5

9.1

  絶縁体の巻付加熱

5

9.2

  シースの巻付加熱

6

 


日本工業規格   

JIS

 C

3660-3-1

:2003

(IEC 60811-3-1

:1985  Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001

)

電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試

験方法−第 3-1 部 : ビニルコンパウンドの試験方法

−加熱変形試験−巻付加熱試験

Common test methods for insulating and sheathing materials of electric and

optical cables - Part 3-1 : Methods specific to PVC compounds - Pressure

test at high temperature - Test for resistance to cracking

序文  この規格は,1985 年に第 1 版として発行された IEC 60811-3-1:1985,Common test methods for

insulating and sheathing materials of electric and optical cables - Part 3-1 : Methods specific to PVC compounds -

Pressure test at high temperature - Test for resistance to cracking

並びに Amendment 1(1994)及び Amendment 2

(2001)

を翻訳し,

技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。ただし,

追補(Amendment)

については,編集し,一体とした。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

1.

総則

1.1

適用範囲  この規格は,配電用,通信用及び海上設備用の電気・光ケーブルなどの,絶縁体及びシ

ース材料の試験方法について規定する。

この規格は,ビニルコンパウンドの加熱変形試験及び巻付加熱試験について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 60811-3-1:1985

,Common test methods for insulating and sheathing materials of electric and

optical cables - Part 3-1 : Methods specific to PVC compounds - Pressure test at high temperature -

Test for resistance to cracking

並びに Amendment 1(1994)及び Amendment 2(2001)(IDT)

1.2

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用

する。

JIS C 3660-1-1 

電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 1-1 部 : 試験法総則−

厚さ及び仕上寸法の測定−機械的特性試験

備考  IEC 60811-1-1 : 1993, Common test methods for insulating and sheathing materials of electric and

optical cables - Part 1-1 : Methods of general application - Measurement of thickness and overall

dimensions - Tests for determining the mechanical properties

及び Amendment 1(2001)  が,この規

格と一致している。


2

C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

JIS C 3660-1-2 

電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 1-2 部:試験法総則−

熱老化試験方法

備考  IEC 60811-1-2 : 1985, Common test methods for insulating and sheathing materials of electric and

optical cables - Part 1-2 : Methods for general application - Thermal ageing methods

並びに

Amendment 1 (1989)

及び Amendment 2(2000)が,この規格と一致している。

2.

試験値  この規格は,試験条件(温度,期間など)及び試験要求事項のすべてを規定するものではな

い。それらは,各々の関連個別ケーブル規格の規定による。

この規格で規定した試験条件は,ケーブル独自の要求に適合するよう関連個別ケーブル規格で修正する。

3.

適応性  試験条件及び試験パラメータは,一般用のケーブル,電線及びコードの,絶縁体及びシース

コンパウンドについて規定した。

4.

形式試験及びその他の試験  この規格の試験方法は,形式試験用に作成したものである。ある種の試

験で,形式試験及びその他の一般用試験(出荷試験)との間に根本的な相違がある場合は,これらの相違

を示す。

5.

前処理  すべての試験は,絶縁体及びシースコンパウンドの押出し後,又は加硫がある場合は加硫(又

は架橋)後,16 時間以上経過した後に行う。

6.

試験温度  特に規定がない限り,試験は室温で行う。

7.

中央値  試験結果の値を上位順又は下位順に並べたとき,有効な測定値の数が奇数の場合は中心値,

偶数の場合は二つの中心値の平均値とする。

8.

絶縁体及びシースの加熱変形試験

参考  この試験は,絶縁体及びシースの厚さが 0.4mm 以下のものには適用しない。

8.1

絶縁体の試験

8.1.1

試験片の採取  試験に用いる各線心は,隣接した 3 試験片を 250〜500mm の長さの試料から採取す

る。各試験片の長さは,50〜100mm とする。

シースなし平形コードの線心は,切り離してはならない。

8.1.2

試験片の準備  8.1.1 によって採られた各線心の試験片から半導電層を含むすべての被覆物を取り

除く。ケーブルの形によって試験片は,円形又は扇形断面とする。

8.1.3

試験装置中の各試験片の位置  くぼみの装置は,図 に示し,先端が 0.70±0.01mm 幅の長方形の

刃型からなっており,試験片の方向に向かって圧力がかけられる。各試験片は,

図 に示す位置に置く。

シースなし平形コードは,平らな面に置く。小さい径の試験片は,刃型の圧力によって曲がらない方法で

支持台の上に固定する。扇形線心の試験片は,

図 に示すような扇形断面に適合する支持台の上に置く。

力は,線心の軸に対して垂直方向に加える。刃形も線心の軸に対して垂直とする。

8.1.4

荷重の計算  試験片(円形,扇形の両方)の上の刃型によって加えられる力 F (N)  は,次の式によ

る。


3

C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

2

2

δ

δ

=

D

k

F

ここに,  は,関連ケーブル規格に規定されている係数であり,関連ケーブル

規格にその値が与えられた場合はそれを用いるか,又は関連ケーブ
ル規格に規定されていない場合は,次の値による。

k

: 0.6 可とう性コード及び可とう性ケーブル線心の場合

k

: 0.6 固定配線用ケーブルで,D≦15mm の線心の場合

k

: 0.7 固定配線用ケーブルで,D>15mm 及び扇形線心の場合

δ

:  試験片の絶縁体厚さの平均値

D

:  試験片の外径の平均値

δ

と は,ミリメートル(mm)単位で表す。試験片の端をうすく切って JIS C 3660-1-1 に規定した試験

方法で小数点以下 1 けたまで測定する。

扇形線心の場合,は,背面又は扇形の曲面の直径で小数点以下 1 けたまでミリメートル(mm)単位

で表す。この値は,線心より合せの円周をテープ尺で 3 箇所を測定し,決定された直径の平均値である(測

定は,線心より合せの異なった 3 箇所で行う。

シースなし平形コードの試験片に加える力は,前述の式で求めた値の 2 倍とする。ここで,は,8.1.1

の試験片の小さい方の径の平均値とする。

計算した力は,3%以内で下の方に丸めてもよい。

8.1.5

荷重試験片の加熱  試験はオーブン中で行い,試験装置と試験片はオーブン中の振動がかからない

位置に置くか,又は振動を防止する支持台の上に置く。例えば,かくはん(攪拌)機のような振動の発生

源となる装置は,オーブンと接触するように設置してはならない。

空気の温度は,関連ケーブル規格で規定された値に連続的に保持する。

荷重は予熱なしで,試験片は関連ケーブル規格中に規定された時間試験位置に保持するか,又はケーブ

ル規格中に時間が規定されていない場合は,次の時間保持する。

試験片が D≦15mm の場合

4

時間

試験片が D>15mm の場合

6

時間

8.1.6

荷重試験片の冷却  規定時間の加熱が終わると(8.1.5 参照),すぐに試験片は,荷重がかかった状

態で冷やす。この操作では,恒温槽中の試験片の圧力がかかっている刃の部分に冷却水を吹きかけてもよ

い。試験片は,絶縁体の回復が起こらない温度に冷却したとき装置から取り外し,試験片を冷却水に浸し

冷やす。

8.1.7

くぼみの測定  冷却後,すぐに試験片は,くぼみの深さを測るように準備する。導体は,管状の試

験片から引き抜く。

試験片は,

図 に示すような,くぼみに対し,垂直の線心の軸方向に試験片から切り取る。短冊は,測

定用マイクロスコープ又は測定用投影機の下に平らに置く。十字線は,

図 に示すように,くぼみの底と

試験片の外径を合わせる。外径が約 6mm までの小さい試験片は,

図 に示すように,くぼみの近くで横

に切り取る。くぼみの深さは,

図 に示す断面 1 及び断面 2 のように,マイクロスコープの測定値の差で

もって測る。

すべての測定は,ミリメートル(mm)単位で小数点以下 2 けたまで測定する。

8.1.8

結果の評価  くぼみの値の中央値は,各線心から 3 試験片を採って測定し,試験片の絶縁体厚さ

8.1.4 に準じて測定する。

)の平均値の 50%以下とする。

備考  50%の値は,公式のものであり,すべての材料において同一である。試験の厳しさは,50%の


4

C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

値を変えないで,係数 だけの変化でもって変えることができる。

8.2

シースの試験

8.2.1

試験片の採取  試験する各シース用に,隣接した 3 試験片は,被覆物(もしあれば)又は内部構成

物(もしあれば,線心,介在,内部被覆,がい装など)を取り除いた長さ 250〜500mm の試料から採取す

る。

各シース試験片の長さは,50〜100mm とする(大きい外径の場合は 100mm)

8.2.2

試験片の準備  各シース試験片(8.2.1 参照)から採った短冊は,円周の約

3

1

の幅とする。

シースに突起がなければ小片は,ケーブルの軸方向に平行に切る。5 心を超えるものでシースに突起が

あれば,短冊は同じ方法で切り取り,突起は研磨して取り除く。5 心以下でシースに突起があれば,短冊

は長手方向に,真ん中に少なくとも一つの溝が入るように,突起の方向に切り取る。シースに,同心導体,

がい装,金属遮へい,研磨,研さくできない突起のあるものが直接付いている場合,

(もし,外径が大きく

なければ)シースを取り除かなくてもよい。ケーブル試験片は,1 試験片とする。

8.2.3

試験装置中の各試験片の位置  くぼみの装置は,8.1.3 及び図 と同一のものとする。短冊は,金

属棒か管で支持するか,棒又は管を軸方向に半分にして,支持する。

棒又は管の半径は,試験片の内径の約半分とする。

装置は,短冊と支持用棒(管)で棒が短冊を支持するように配置して,刃型で試験片の外側に対して加

圧する。力は,棒の軸に(ケーブル片をそのまま用いる場合はケーブルに)対して垂直方向に加える。刃

型も棒又は管の軸に(ケーブル片をそのまま用いる場合はケーブルに)対して垂直に当てる。

8.2.4

荷重の計算  特に規定がない限り,シースの各試験片の上に刃型によって加えられる力 F (N) は,

次の式による。

2

2

δ

δ

=

D

k

F

ここに,

は,関連ケーブル規格に規定される係数であり,ケーブル規格に

その値が与えられればそれを用いるか,又は関連ケーブル規格に規
定されていない場合は,次の値による。

: 0.6 可とう性コード及び可とう性ケーブルの場合

: 0.6 固定配線用ケーブルで,D≦15mm の場合

: 0.7 固定配線用ケーブルで,D>15mm の場合

δ

:  シース試験片厚さの平均値

D

:  シース試験片で平形ケーブル,コードの短径又はシース試験

片の外径の平均値

δ

と は,ミリメートル(mm)単位で小数点以下 1 けたに丸め,JIS C 3660-1-1 に規定した試験方法で

測定する(は,試験片を切り取ったケーブル外径である。

計算した力は,3%以内で下の方に丸めてもよい。

8.2.5

荷重試験片の加熱  試験片は,8.1.5 と同様に加熱され,関連ケーブル規格中に規定された時間試

験位置に保持するか,又はケーブル規格中に時間が規定されていない場合は,次の時間保持する。

試験片の外径が 15mm 以下の場合

4

時間

試験片の外径が 15mm を超える場合

6

時間

8.2.6

荷重試験片の冷却  試験片は,8.1.6 と同様の方法で冷却する。

8.2.7

くぼみの測定  8.1.7 及び図 に示したように試験片から薄片を切り出し,くぼみを測定する。

8.2.8

評価  くぼみの値の中央値は,各シース試験片から三つを採って測定し,8.2.4 で測定した試験片

の厚さの平均値の 50%以下とする。


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C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

備考  50%の値は,公式のものであり,すべての材料において同一である。試験の厳しさは,50%の

値を変えないで,係数 だけの変化でもって変えることができる。

8.3

ダイヤルマイクロメータを用いた方法  検討中。

9.

絶縁体及びシースの巻付加熱試験

9.1

絶縁体の巻付加熱

9.1.1

試験片の採取  試験する線心は,1m 以上離れた 2 箇所から採取した適切な長さの二つの試料によ

る。外部被覆がある場合,絶縁体から取り除く。

9.1.2

試験片の準備  試験片は,次の三つの方法のいずれかによって準備する。

a)

絶縁外径が 12.5mm 以下の線心の場合,各試験片は,線心試験片とする。

b)

絶縁外径が 12.5mm を超え,かつ,絶縁体厚さが 5mm 以下の線心及び扇形線心の場合,絶縁体から採

取された各試験片の幅は,少なくともその厚さの 1.5 倍以上,ただし,4mm 以上の短冊とする。

短冊は,導体の軸方向に切断する。扇形線心の場合には,線心の背面(曲面)から切り取る。

c)

絶縁外径が 12.5mm を超え,かつ,厚さが 5mm を超える線心の場合,各試験片は b)によって短冊に切

断し,外面を(加熱しないように)研磨又は研さくし,厚さを 4.0〜5.0mm とする。この厚さは,短

冊の薄い部分で測定し,幅は,厚さの少なくとも 1.5 倍以上とする。

9.1.3

マンドレルへの試験片の巻付け  試験片は,常温にて,以下の要領でマンドレルに密着させて巻き

付けて固定する。

a)

    9.1.2 a)によって準備した試料及び平形ケーブル,平形コードの場合のマンドレル外径及び巻付回数は,

表 による。マンドレル外径は,その短径寸法によって決定し,短径がマンドレルに対して垂直にな

るように巻き付ける。

表 1  試験片の外径に対するマンドレル径及び巻付回数

試験片の外径

mm

マンドレル径

(最大)

mm

巻付回数

2.5

以下

 5

6

2.5

を超え

4.5

以下

 9

6

4.5

を超え

6.5

以下

13 6

6.5

を超え

9.5

以下

19 4

9.5

を超え 12.5 以下

40 2

b)

   9.1.2 b)及び c)によって準備した試料の場合のマンドレル外径及び巻付回数は,表 による。

      この場合,試験片の内面をマンドレルに接触させなければならない。

表 2  試験片の厚さに対するマンドレル径及び巻付回数

試験片の厚さ

mm

マンドレル径

(最大)

mm

巻付回数

1

以下

2

6

1

を超え

2

以下

4

6

2

を超え

3

以下

6

6

3

を超え

4

以下

8

4

4

を超え

5

以下 10

2


6

C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

表 及び表 を使用する場合,試験片の外径又は厚さは,ノギス又はその他の適切な測定器によって測

定する。

9.1.4

加熱及び検査  マンドレルに巻き付けた各試験片は,関連ケーブル規格に規定された温度に予熱さ

れたオーブンに入れる。特に,温度が関連ケーブル規格に規定されていなければ 150±3℃とする。試験片

は,規定温度に 1 時間保持する。

試験片をオーブンより取り出し,常温に戻った後,マンドレルに巻き付けたまま検査する。

9.1.5

結果の評価  試験片は,拡大しないで目視又は矯正視力で検査したとき,クラックがあってはなら

ない。

9.2

シースの巻付加熱

9.2.1

試験片の採取  試験するシースは,少なくとも 1m 離れた 2 箇所から採取し,適切な長さの二つの

ケーブル試料による。外部被覆物は,すべて取り除く。

9.2.2

試験片の準備

a)

シース外径が 12.5mm 以下のシースの場合,各試験片は,ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルを

除き,ケーブル試験片とする。

b)

シース外径が 12.5mm 超え,かつ,シース厚さが 5mm 以下の場合及びポリエチレン絶縁ケーブルのシ

ースの場合,シースから採取された各試験片の幅は,その厚さの少なくとも 1.5 倍,ただし,4mm 以

上の短冊とする。短冊は,ケーブルの軸方向に切断する。

c)

シース外径が 12.5mm を超え,かつ,シース厚さが 5mm を超える場合,各試験片は,b)によって短冊

に切断し,外面を(加熱しないように)研さく又は研磨し,厚さを 4.0〜5.0mm とする。この厚さは,

短冊の薄い部分を測定し,幅は,厚さの少なくとも 1.5 倍とする。

d)

平形ケーブルで幅が 12.5mm 以下の場合,各試験片は,完成品ケーブルの試験片とする。12.5mm を超

える場合は,各試験片は,b)の規定によってシースから短冊に採取する。

9.2.3

マンドレルへの試験片の巻付け  各試験片は,常温で次に示すように,マンドレルに密着させて

巻き付けて固定する。

a) 9.2.2 a)

によって準備する試験片及び 9.2.2 d)によって準備する試験片のうち,幅が 12.5mm を超えない

平形コードの場合,マンドレル外径と巻付回数は,9.1.3 b)による。マンドレル外径は,その短径寸法

によって,短径がマンドレルに対して垂直になるように巻き付ける。

b) 9.2.2 b)

c)によって準備した試験片及び 9.2.2 d)によって準備する試験片のうち,幅が 12.5mm を超え

る平形ケーブルの場合,マンドレル外径と巻付回数は,9.1.3 b)による。この場合,試験片の内面をマ

ンドレルに接触させる。

各試験片の外径又は厚さは,ノギス又はその他適切な測定器によって測定する。

9.2.4

加熱及び検査  加熱及び検査は,9.1.4 による。

9.2.5

結果の評価  評価は,9.1.5 による。


7

C 3660-3-1

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図 1  くぼみ装置

マイクロスコ
ープの十字線

マイクロスコープ断面図

図 2  くぼみの測定


8

C 3660-3-1

:2003 (IEC 60811-3-1 : 1985    Amendment 1 : 1994    Amendment 2 : 2001)

図 3  小試験片のくぼみの測定

関連規格  JIS C 3005  ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法