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C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

4

4

  構造の要求事項

7

4.1

  一般要求事項

7

4.2

  導体

9

4.3

  絶縁体

10

4.4

  遮へい

10

4.5

  より合せ

11

4.6

  インナーカバリング,介在物及びバインダ

11

4.7

  内部シース

12

4.8

  金属編組がい装

12

4.9

  外部シース

13

5

  試験方法

13

5.1

  試験条件

13

5.2

  出荷試験

13

6

  抜取試験

16

6.1

  一般

16

6.2

  抜取試験の回数

16

6.3

  再試験

16

6.4

  導体検査

16

6.5

  絶縁体の厚さの測定

17

6.6

  非金属シースの厚さの測定

17

6.7

  外径の測定

17

6.8

  絶縁体及びシースのホットセット試験

17

7

  電気的形式試験

17

7.1

  一般

17

7.2

  絶縁抵抗測定

18

7.3

  水中浸せき後の交流での静電容量の増加量

18

7.4

  時間耐電圧試験(1.8/3 kV 以下)

19

7.5

  線間静電容量(制御及び計装ケーブル)

19

7.6

  インダクタンスと導体抵抗との比(制御及び計装ケーブル)

19

8

  非電気的形式試験

19

8.1

  絶縁体の厚さの測定

19


C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)  目次

(2)

ページ

8.2

  非金属シースの厚さの測定(インナーカバリングを除く)

19

8.3

  絶縁体の加熱前後の機械的特性試験

19

8.4

  シースの加熱前後の機械的特性試験

20

8.5

  完成ケーブル試料での追加加熱試験(適合性試験)

20

8.6

  PVC 絶縁体及び PVCST1 及び ST2)シースの加熱減量試験

20

8.7

  PVC 絶縁体並びに PVCST1 及び ST2)及び SHF1 シースの高温特性試験(圧力試験)

20

8.8

  PVC 絶縁体並びに PVCST1 及び ST2),SHF1 及び SHF2 シースの低温での試験

21

8.9

  低温特性特殊試験(要求がある場合)

21

8.10

  銅線の金属めっき試験

21

8.11

  亜鉛めっき試験

21

8.12

  PVC 絶縁体並びに PVCST1 及び ST2)及び SHF1 シースの

      耐クラック性試験(巻付加熱試験)

21

8.13

  絶縁体及びシースのオゾン試験

21

8.14

  シースの耐油試験及び特殊耐油試験

21

8.15

  掘削時流体物試験(要求がある場合)

22

8.16

  燃焼試験

22

8.17

  HEPR 及び HF HEPR の硬さ試験

22

8.18

  HEPR 及び HF HEPR のモジュラス試験

23

8.19

  表示の耐久性試験

23

附属書 A(規定)保護被覆物の寸法決定のための仮想計算方法

24

附属書 B(参考)推奨する最小スパーク試験電圧レベル(IEC 62230 による)

29

附属書 C(規定)数値の丸め方

31

附属書 D(規定)円形銅導体ケーブルの外径の下限値及び上限値の計算

32

附属書 E(規定)低温での低温屈曲試験及び衝撃試験

34

附属書 F(規定)シースの特殊耐油試験の手順及び要求事項

36

附属書 G(規定)掘削時流体物試験の手順及び要求事項

37


C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電線工業会(JCMA)及び財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣及び国土交通大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS C 3411-350:1998 は廃止され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣,国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権にかかわる確認について,責任はもたない。


C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

3411

:2010

(IEC 60092-350

:2008

)

船用電気設備−船及びオフショア用の電力,制御

及び計装ケーブルの一般構造及び試験方法

Electrical installations in ships-General construction and test methods of

power, control and instrumentation cables for shipboard and offshore

applications

序文

この規格は,2008 年に第 3 版として発行された IEC 60092-350 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

1

適用範囲

この規格は,船及びオフショア(移動及び固定)ユニットにおける 18/30 (36) kV 以下の電圧の電気シス

テム用の銅導体をもつ電力,

制御及び計装用ケーブルの一般構造要求事項及び試験方法について規定する。

この固定システムは,船の移動又は布設によって受ける振動又は動きに適用できるが,頻繁な屈曲を意

図したものではない。頻繁又は継続的な屈曲用途にふさわしいケーブルについては,ほかの規格,例えば,

JIS C 3662

規格群及び JIS C 3663 規格群に詳述されており,それらの用途は,例えば,移動工具,現地機

具などの海洋環境に直接さらされない用途に制限されている。

次の形式のケーブルは含まない。

−  光ファイバ

−  海面下,アンビリカルケーブル

−  データ,通信ケーブル

−  同軸ケーブル

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60092-350:2008

,Electrical installations in ships−Part 350: General construction and test methods

of power, control and instrumentation cables for shipboard and offshore applications(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”こ

とを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 2133:1999

  電気絶縁用チューブの試験方法


2

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

注記  対応国際規格:IEC 60684-2:1997,Flexible insulating sleeving−Part 2: Methods of test 及び

Amendment 1:2003

1)

(IDT)

JIS C 3660-1-1:2003

  電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 1-1 部:試験法総

則−厚さ及び仕上寸法の測定−機械的特性試験

注記  対応国際規格:IEC 60811-1-1:1993,Common test methods for insulating and sheathing materials of

electric cables−Part 1: Methods for general application−Section 1: Measurement of thickness and

overall dimensions−Tests for determining the mechanical properties 及び Amendment 1:2001

2)

(IDT)

JIS C 3660-1-2:2003

  電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 1-2 部:試験法総

則−熱老化試験方法

注記  対応国際規格:IEC 60811-1-2:1985,Common test methods for insulating and sheathing materials of

electric cables−Part 1: Methods for general application−Section Two: Thermal ageing methods

(IDT)

JIS C 3660-1-4:2003

  電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 1-4 部:試験法総

則−低温試験

注記  対応国際規格:IEC 60811-1-4:1985,Common test methods for insulating and sheathing materials of

electric cables−Part 1: Methods for general application−Section Four: Tests at low temperature

(IDT)

JIS C 3660-2-1:2003

  電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 2-1 部:エラスト

マーの特性試験方法−オゾン,ホットセット及び耐油試験

注記  対応国際規格:IEC 60811-2-1:1998,Insulating and sheathing materials of electric and optical cables

−Common test methods−Part 2-1: Methods specific to elastomeric compounds−Ozone resistance,

hot set and mineral oil immersion tests 及び Amendment 1:2001

3)

(IDT)

JIS C 3660-3-1:2003

  電気・光ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 3-1 部:ビニルコ

ンパウンドの試験方法−加熱変形試験−巻付加熱試験

注記  対応国際規格:IEC 60811-3-1:1985,Common test methods for insulating and sheathing materials of

electric cables−Part 3: Methods specific to PVC compounds−Section One: Pressure test at high

temperature−Tests for resistance to cracking(IDT)

JIS C 3660-3-2:1998

  電気ケーブルの絶縁体及びシース材料の共通試験方法−第 3 部:ビニルコンパ

ウンドの試験方法−第 2 節:加熱減量試験−熱安定性試験

注記  対応国際規格:IEC 60811-3-2:1985,Common test methods for insulating and sheathing materials of

electric cables−Part 3: Methods specific to PVC compounds−Section Two: Loss of mass test−

Thermal stability test(IDT)

JIS C 3662

(規格群)  定格電圧 450/750 V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル

注記  対応国際規格:IEC 60227 (all parts),Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and

including 450/750 V(MOD)

JIS C 3663

(規格群)  定格電圧 450/750 V 以下のゴム絶縁ケーブル

注記  対応国際規格:IEC 60245 (all parts),Rubber insulated cables−Rated voltages up to and including

450/750 V(MOD)

JIS C 3664:2007

  絶縁ケーブルの導体


3

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

注記  対応国際規格:IEC 60228,Conductors of insulated cables(IDT)

JIS C 3665-1-2:2007

  電気ケーブル及び光ファイバケーブルの燃焼試験−第 1-2 部:絶縁電線又はケー

ブルの一条垂直燃焼試験−1 kW 混合ガス炎による方法

注記  対応国際規格:IEC 60332-1-2:2004,Tests on electric and optical fibre cables under fire conditions

−Part 1-2: Test for vertical flame propagation for a single insulated wire or cable−Procedure for 1

kW pre-mixed flame(IDT)

JIS C 3666-2:2002

  電気ケーブルの燃焼時発生ガス測定試験方法−第 2 部:電気ケーブル材料の燃焼

時における pH 及び導電率による発生ガスの酸性度測定

注記  対応国際規格:IEC 60754-2:1991,Test on gases evolved during combustion of electric cables−Part

2: Determination of degree of acidity of gases evolved during the combustion of materials taken from

electric cables by measuring pH and conductivity(IDT)

ISO 1817:2005

,Rubber, vulcanized−Determination of the effect of liquids

ISO 7989-2:2007

,Steel wire and wire products−Non-ferrous metallic coatings on steel wire−Part 2: Zinc or

zinc-alloy coating

IEC 60050-461

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 461: Electric cables

IEC 60092-351:2004

,Electrical installations in ships−Part 351: Insulating materials for shipboard and

offshore units,power,control,instrumentation,telecommunication and data cables

IEC 60092-359

,Electrical installations in ships−Part 359: Sheathing materials for shipboard power and

telecommunication cables

IEC 60331-11:1999

Tests for electric cables under fire conditions−Circuit integrity−Part 11: Apparatus−Fire

alone at a flame temperature of at least 750 °C

IEC 60331-12:2002

,Tests for electric cables under fire conditions−Circuit integrity−Part 12: Apparatus−

Fire with shock at a temperature of at least 830 °C

IEC 60331-21:1999

,Tests for electric cables under fire conditions−Circuit integrity−Part 21: Procedures and

requirements−Cables of rated voltage up to and including 0.6/1.0 kV

IEC 60331-31:2002

,Tests for electric cables under fire conditions−Circuit integrity−Part 31: Procedures and

requirements for fire with shock−Cables of rated voltage up to and including 0.6/1 kV

IEC 60332-3-22:2000

,Tests on electric cables under fire conditions−Part 3-22: Test for vertical flame spread

of vertically-mounted bunched wires or cables−Category A

IEC 60754-1:1994

,Test on gases evolved during combustion of materials from cables−Part 1: Determination

of the amount of halogen acid gas

IEC 61034-1:2005

,Measurement of smoke density of cables burning under defined conditions−Part 1: Test

apparatus

IEC 61034-2:2005

,Measurement of smoke density of cables burning under defined conditions−Part 2: Test

procedure and requirements

1)

  IEC 60684-2:1997 及びその Amendment 1(2003)を含めて発行された edition 2.1 (2003)がある。

2)

  IEC 60811-1-1:1993 及びその Amendment 1(2001)を含めて発行された edition 2.1 (2001)がある。

3)

  IEC 60811-2-1:1998 及びその Amendment 1(2001)を含めて発行された edition 2.1 (2001)がある。


4

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,IEC 60050-461 によるほか,次による。

3.1

概数値(approximate value)

保証も検査もしない値。

注記  例えば,他の寸法を計算するために使用する値。

3.2

編組(braid)

編んだ金属又は非金属材料からなる被覆(IEV 461-05-10 参照)

3.3

編組がい装(braid armour)

外部の機械的影響からケーブルを保護するための,編んだ金属線からなる被覆。

注記 1  承認団体が許可する場合は,接地用導体として編組がい装を用いてもよい。

注記 2  銅編組がい装は,効果的に接地する場合に,静電一括遮へいとして限定的に使用できる。

3.4

適合性試験(compatibility test)

絶縁体とシースとの接触,又は絶縁体及びシースとケーブル内の他の構成物質との接触によってその機

能が悪化しないことを確認する試験。

3.5

ケーブルの)導体[conductor (of a cable)]

電流を流す機能をもったケーブルの一部分(IEV 461-01-01 参照)

3.6

導体遮へい(conductor screen)

導体と絶縁体との間の電気的ストレスを均一にするために,それらの間に施す非金属導電層。

注記  導体遮へいは,絶縁体の境界を平滑にし,それらの界面の空間をなくす役割ももつ。

3.7

線心絶縁導体(北アメリカ)[core-insulated conductor (North America)]

導体及びそれ自身の絶縁体(必要なら遮へい)からなる集合体。

注記  北アメリカでの用途:ケーブル線心は,シース(ジャケット)のような一括カバリングの下に

あるケーブル集合体の構成材料と定義されている。

3.8

ドレンワイヤ(drain wire)

ケーブルの長手方向に低抵抗パスを確保することによって,静電遮へいを接地する特定の機能をもつシ

ールド又は遮へいと接触する裸線。

注記 IEV

461-03-07 を変更している。

3.9

静電遮へい(electrostatic screen)

静電シールド(北アメリカ)[electrostatic shield (North America)]

ケーブル線心,対,3 個より若しくは 4 個より内の電界を遮へいし,又はそれらを外部影響から保護す

るためのとり囲んだ接地金属層。


5

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

注記  金属シース,はく,編組,がい装及び接地した外部導体も,それらを効果的に接地した場合,

静電遮へいとして機能する。

3.10

仮想値(fictitious value)

附属書 に規定する“仮想計算方法”に従って計算した値(IEC 60502-2 の 3.1.4 参照)。

3.11

介在物(filler)

多心ケーブルの線心間のすき間を埋めるために用いる材料(IEV 461-04-05 参照)

3.12

耐火(回路保全)[fire resistance (circuit integrity)]

規定時間,規定した炎を受ける間,規定した方法によって機能を維持する能力(IEC 60331-11 の 3.1 

修正)

3.13

可とうケーブル(flexible cable)

屈曲使用するケーブルで,その構造及び材料がこの要求を十分に満たすもの(IEV 461-06-14 参照)

3.14

各心遮へいケーブル(individually screened cable)

等電界ケーブル(radial field cable)

各々の線心を個別遮へいで覆ったケーブル(IEV 461-06-12 参照)

3.15

インナーカバリング(inner covering)

多心ケーブルの線心(ある場合は介在物)のより合せ上を覆った非金属層。さらにその上に別の層が施

される。

注記 1  インナーカバリングは,押出し又はテープの連続した層で形成し,厚さの概数値だけをもち,

機械的な要求事項はない。

注記 2  テープ巻きしたインナーカバリングは,座床テープ(ラップド  ベッディング)とも呼ぶ。

注記 3 IEV

461-05-02 を変更している。

3.16

内部シース(inner sheath)

内部ジャケット(北アメリカ)[inner jacket (North America)]

一般に,金属シース,補強層又はがい装の下に施す非金属シース。非金属シースは,押出しによるもの。

3.17

絶縁ケーブル(insulated cable)

次によって構成するもの。

−  単心又は多心のもの

−  各絶縁体上に被覆を施したもの(該当する場合)

−  より合せ上に保護層を施したもの(該当する場合)

−  保護被覆を施したもの(該当する場合)

注記 1  絶縁していない導体をケーブルの中に追加してもよい。

注記 2  より合せ上の保護層は,介在物,バインダ又はインナーカバリングからなる。


6

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

注記 3  保護被覆は,金属編組,金属線,金属遮へい,熱硬化シース,熱可塑シース,(含浸)繊維編

組,織物テープ,金属がい装のための座床又は金属がい装の塗料の,一つ以上の“構成要素”

からなる。

注記 4 IEV

461-06-01 を変更している。

3.18

線心遮へい(core screen)

絶縁体遮へい(insulation screen)

絶縁体上に施した非金属及び/又は金属による電気的な遮へい(IEV 461-03-03 参照)

3.19

ピッチの長さ(length of lay)

より合わせた構造のうち,1 本の線心によって形成したら旋の完全な 1 回転の軸方向の長さ。

注記 IEV

461-04-01 を変更している。

3.20

中央値(median value)

試験によって得た数個の値を昇順(又は降順)に並べ換えたとき,有効値が奇数個の場合には中間の値,

偶数個の場合には中間の 2 個の平均の値(IEC 60502-2 参照)

3.21

多ユニットケーブル(multi-unit cable)

一つ以上の対,3 個より及び/又は 4 個よりユニットからなるケーブルで,遮へいをもたないか,各々

のユニットの周りに静電遮へいをもつか,又はユニット集合の周りに静電遮へい(一括遮へい)をもつ構

造のケーブル。

3.22

公称値(nominal value)

これによって数量を指示する値。多くの場合,表に記載する。

注記  通常,この規格では,公称値は,規定する公差を考慮して,測定によってチェックする数値の

基となる。

3.23

最外層シース(oversheath)

外部シース(outer sheath)

保護(最外層)ジャケット(北アメリカ)[protective (overall) jacket (North America)]

一般的に,

金属のカバリング上に被覆した非金属のシース。

外部からのケーブルの保護を確保するもの。

注記  シースという用語は,北アメリカにおいては,一般的に金属被覆として用い,ジャケットとい

う用語は,非金属被覆だけに用いる。

3.24

対ユニット(pair unit)

すき間の介在又はバインダの有無にかかわらず,2 個の線心をより合わせたもの。

3.25

4

個よりユニット(quad unit)

すき間の介在又はバインダの有無にかかわらず,4 個の線心をより合わせたもの。


7

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

3.26

セパレータ(separator)

導体及び絶縁体,又は絶縁体及びシースのように,ケーブルの異なった構成物質の間の有害な影響を互

いに防ぐバリアとして用いる薄い層(IEV 461-05-01 参照)

3.27

単一ユニットケーブル(single unit cable)

非遮へい又は個々の静電遮へいの有無にかかわらず,単一の対,3 個より又は 4 個よりのいずれかから

なるケーブル。

3.28

より線導体(stranded conductor)

幾つかの素線から構成した導体。そのすべて又は幾つかは,ら旋形状をもつ。

注記 1  より線導体は,円形又は扇状でもよい。

注記 2  “素線”という用語は,単線を表すために用いてもよい。

注記 3 IEV

461-01-07 を変更している。

3.29

S/Z

より(S/Z cabling)

ケーブル構成材料のより方向が周期的に反転するより合せ方法(IEV 461-04-07 参照)

3.30

3

個よりユニット(triple unit)

すき間の介在又はバインダの有無にかかわらず,3 個の線心をより合わせたもの。

3.31

試験(tests)

3.31.1

出荷試験(routine test)

規定した要求事項に適合することを実証するために,製造したケーブルの全数について製造業者が行う

試験(IEC 60502-2 の 3.2.1 参照)

3.31.2

抜取試験(sample test)

完成した製品が指定の規格に適合することを実証するために,規定の頻度で,完成ケーブルの構成材料

又は完成ケーブルについて製造業者が行う試験(IEC 60502-2 の 3.2.2 参照)

3.31.3

形式試験(type test)

この規格で規定したケーブルが一般的な商用で供給する前に,意図した特性に適合する特性をもってい

ることを確認するために行う試験。

注記  ケーブルの特性が変化すると予想する材質,設計又は製造工程の変更がない場合,それらの試

験終了後に繰り返して試験を行う必要はない性質の試験である(IEC 60502-2 の 3.2.3 参照)

4

構造の要求事項

4.1

一般要求事項

ケーブルの構造は,適用する製品規格による。


8

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

4.1.1

電圧記号

この規格で適用するケーブルの定格電圧の標準的記号は,U

0

/U(U

m

)という形式をとり,次による。

U

0

  :ケーブルを設計するときの,導体と対地又は金属遮へいとの間の定格商用周波電圧

U  :ケーブルを設計するときの,導体間の商用周波電圧

U

m

  :機器に使用する最高系統電圧の最高値

すべての電圧は,実効値とする。

4.1.2

ケーブル表示

4.1.2.1

製造業者名の表示

ケーブルには,次の一つ以上の方法によって製造業者名及び/又は商標の連続表示を行わなければなら

ない。

a)

外部シース上への印刷,インデント又はエンボス

b)

ケーブル内の印刷テープ

c)

ケーブル内の表示ひも

d) 1

線心以上の絶縁体上の印刷

表示は,読みやすくなければならない。

表示のスペース及び寸法は,適用する製品規格による。

適否は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場合は,8.19 に規定する試験に従わ

なければならない。

注記  国,規制当局又は承認団体(船級協会)は,それらの適用規則に従った表示方法を要求する場

合がある。

4.1.2.2

定格電圧及びケーブル構造の表示

適用する製品規格において規定する場合,ケーブルには,定格電圧(U

0

/U)及び構造(線心数及び導体

の断面積)を外部シース上に印刷,インデント又はエンボスで表示しなければならない。

表示は,読みやすくなければならない。

表示のスペース及び寸法は,適用する製品規格による。

適否は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場合は,8.19 に規定する試験に従わ

なければならない。

4.1.2.3

ケーブル記号のオプション−外側表示

製造業者と購入者とが同意したとき,ケーブルには,追加として,ケーブル構造に使用する絶縁体,遮

へい又はがい装及びシース材料のタイプを表示するコード記号を表示してもよい。

表示は,外部シース上にエンボス,インデント又は印刷しなければならない。

表示は,読みやすくなければならない。

表示のスペース及び寸法は,適用する製品規格による。

適否は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場合は,8.19 に規定する試験に従わ

なければならない。

4.1.3

線心識別

すべての線心は,明確に識別できなければならない。

多心ケーブルの線心,又は対,3 個より若しくは 4 個よりユニットの線心は,適用する製品規格に従っ

て色又はナンバリングによって識別できなければならない。


9

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

色及びナンバリングは,読みやすく,消えにくくなければならない。

ナンバリングのスペース及び寸法は,適用する製品規格による。

適否は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場合は,8.19 に規定する試験に従わ

なければならない。

4.1.4

ハロゲンフリーケーブル

ハロゲンフリーケーブルの場合,非金属の構成材料は,

表 の要求事項に適合しなければならない。

4.2

導体

4.2.1

材質

導体は,JIS C 3664 に適合する裸又は金属めっき軟銅線でなければならない。

4.2.2

金属めっき及びセパレータ

導体と絶縁体との間にセパレータがない場合,裸導体に対して有害でない旨を適合性試験で立証しない

限り,銅導体に熱硬化性絶縁体を被覆するものについては,導体は,金属めっき付きとする。熱可塑性絶

縁体を被覆する場合は,導体の金属めっきを省略してもよい。金属めっき付きの導体は,目視で確認した

とき,線の表面が滑らかでかつ均一で光沢があり,絶縁体が導体から張り付いていてはならない。

適合性試験の要求がある場合は,8.5 で規定する方法及び要求事項を用いる。

4.2.3

クラス及び形状

この規格で考慮する導体は,固定配線用だけとし,JIS C 3664 のクラス 2 又はクラス 5 による。最小の

公称導体断面積は,ケーブルの定格電圧によって

表 のとおりとする。

銅より線クラス 2 導体は,一般的な固定配線用に用いる。

配線を補助するため,クラス 5 導体を用いてもよい。クラス 5 導体を用いたケーブルは,繰り返し屈曲

使用に適するケーブルではない。

非圧縮又は圧縮の円形より線導体は,すべての断面積において適用する。扇形導体は,10 mm

2

以上の断

面積に適用する。

表 1−導体の最小断面積

(線間耐電圧)

最小断面積

mm

2

250 V

1000 V

3 kV 
6 kV

10 kV 
15 kV 
20 kV 
30 kV

0.5 
1.0

10 
10 
16 
25 
35 
50

導体の公称断面積は,JIS C 3664 に規定する値に従って 630 mm

2

以下に制限する。

すべての導体は,

整った形状で,

鋭利な突起物及び他の欠陥によって絶縁体に損傷を与えてはならない。

円形銅導体ケーブルの外径の下限値及び上限値については,

附属書 によって計算する。

注記  クラス 5 導体を用いたとき,許容電流及び電圧降下に対して特別な考慮が必要となる。クラス

5 導体は,ほとんどの場合,同じ公称断面積の等価なクラス 2 導体よりも電気抵抗が大きい。

4.2.4

抵抗

適用する規格に規定しない限り,直流導体抵抗は,JIS C 3664 による最大値を超えてはならない。


10

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

多ユニット(対,3 個より又は 4 個より)ケーブルに用いる直流導体抵抗は,適用する製品規格で規定

する最大値を超えてはならない。

ドレンワイヤの直流導体抵抗は,適用する製品規格で規定する最大値を超えてはならない。

その下にオプションとして編組と連続的な接触を保つ接地リードを含む編組,及びがい装は,接地導体

として使用する場合には,相導体断面積が 16 mm

2

以下のときは相導体と同等以下,また,16 mm

2

を超え

るときは相導体の 2 倍以下の電気抵抗の値をもたなければならない。

接地線としての編組又はがい装を,ある国又はある承認団体では許容しない場合がある。

4.3

絶縁体

4.3.1

材料

絶縁体は,次の一つ以上で構成する。

a)  IEC 60092-351

に規定するコンパウンドの 1 層

b)  IEC 60092-351

に規定するコンパウンドの 2 層以上の組合せ

c) 1

層以上の無機質のテープと,1 層以上の IEC 60092-351 に規定するコンパウンドとの組合せ

d)

ワニス塗布したガラス編組とけい素ゴム(S95)又はハロゲンフリーけい素ゴム(HFS95)コンパウン

ドとの組合せ

e)

単一層の絶縁体,単一層のシースからなる構造の絶縁体及びシースの合計の厚さと同等な厚さを適用

した,IEC 60092-351 に規定するコンパウンドの 1 層

4.3.2

適用

絶縁体は,一つ又はそれ以上の堅密な層として押し出す。絶縁体は,コンパクトで同質の形状に形成し,

導体上又は該当する場合はテープの上に堅密になるように施す。

絶縁体は,導体又は該当する場合は金属めっきから損傷なく除去できなければならない。

適否は,目視検査によって確認する。

4.3.3

絶縁体の厚さ

絶縁体の厚さは,製品規格によって各断面積及び各タイプのケーブルに対し規定する。

単心又は多心ケーブルの最小部分厚さは,規定値以下であってもよいが,その差は,規定値の 10 %に

0.1 mm を加えた値を超えてはならない。

単一又は多ユニットケーブルの最小部分厚さは,規定値以下であってもよいが,その差は,規定値の 20 %

に 0.1 mm を加えた値を超えてはならない。

導体上又は絶縁体上に施すセパレータ,遮へい及び無機質テープの厚さは,絶縁体の厚さに含めてはな

らない。

有機質テープの厚さは,製品規格の要求事項に適合しなければならない。

4.4

遮へい

4.4.1

高圧ケーブルの導体遮へい及び絶縁体遮へい

4.4.1.1

導体遮へい

導体遮へいは,押出半導電性コンパウンドからなり,半導電性テープ上に施してもよい。

押出半導電性コンパウンドは,絶縁体にしっかりと接着しなければならない。

4.4.1.2

絶縁体遮へい

絶縁体遮へいは,非金属の半導電層と金属層との組合せでなければならない。半導電層は,ボンドタイ

プ又はストリップタイプの半導電性コンパウンドのいずれかを各線心の絶縁体の上に直接押し出して施す。

注記  さらに,半導電性テープ又はコンパウンドを,個々の線心又はより合せ線心の上に施してもよ


11

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

い。

金属層は,1 枚以上のテープ,編組,ワイヤシールド又はテープとワイヤとの組合せを個々の線心の上

に施す。

金属層の寸法,物理的及び電気的要求事項は,地絡時に流れる電流値を含め,他の要求事項(例えば,

国又は承認団体の法規及び規格)を考慮に入れ決定しなければならない。

4.4.2

低圧ケーブルの遮へい(シールド)

4.4.2.1

構造

遮へいは,次のいずれかで構成する。

a)

金属面がドレンワイヤと接触するように施した金属−ポリエステルラミネート静電遮へいテープ又は

適切に重ね合わせた金属遮へい。

金属−ポリエステルテープは,アルミ−ポリエステルテープでも銅−ポリエステルテープでもよい。

テープの厚さは,製品規格に規定する。金属−ポリエステルテープは,ドレンワイヤと接触しなけれ

ばならない。アルミラミネートテープの場合のドレンワイヤは,金属めっき軟銅線のより線でなけれ

ばならないが,銅ラミネートテープの場合は,裸すずめっき軟銅より線であってもよい。

ドレンワイヤの最大抵抗は,製品規格に規定する。

金属遮へいテープは,金属めっき付き又は裸のいずれでもよい。テープの厚さは,製品規格に規定

する。

b)  4.8.2

に示す計算式に従って施した軟銅又は金属めっき軟銅の編組で,必要であればドレンワイヤを施

す。

c)

a)

及び b)の組合せ。金属−ポリエステルテープと編組との組合せの場合,ドレンワイヤは省略しても

よい。

d)

横巻き線又は線と銅テープとの組合せ。

4.4.2.2

適用

遮へいは,各心遮へいとして単一ユニットの上又は一括遮へいとして多線心若しくは多ユニットの形状

の上に施してもよい。

注記  静電遮へいは,電磁遮へいとして供してもよいが,その場合,その要求事項は,購入者の確認

を必要とする。

多ユニットケーブルの場合,個別の静電遮へいは,相互遮へい及び一括遮へい(該当する場合)と電気

的に分離しなければならない。

4.5

より合せ

4.5.1

多心ケーブル

個々の線心は,右又は左方向に同心状により合わせる。S/Z よりでもよい。丸いケーブルを得るために,

必要なら 4.6 による介在物又は押出層を使用してもよい。

注記  非吸湿抑えテープを各層に施してもよい。

4.5.2

多ユニットケーブル

個々のユニットの形状及びその後のユニットの集合は,その製品規格による。

4.6

インナーカバリング,介在物及びバインダ

インナーカバリングは,関連ケーブル規格に規定する押出又はテープ巻きとする。

インナーカバリングは,その下にある材料に損傷を与えないように除去できなければならない。

テープ状のインナーカバリングは,一層又はそれ以上の重ね巻きでなければならない。


12

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

適切なテープのギャップ巻きは,押出インナーカバリングを施す前のバインダとして認める。そのバイ

ンダテープの厚さは,任意である。

インナーカバリング,介在物及びバインダは,非吸湿材料でなければならない。選択した材料は,ケー

ブル使用温度に耐え,かつ,ケーブルの構成材料に悪影響を与えてはならない。

注記  防爆区域において,内部シースの代わりに用いるインナーカバリングは,ケーブルを介しての

可燃性ガス又は微粒子の浸入を防ぐことはできない。これは,不浸透性内部シース上に施した

シール効果のある防爆ケーブルグランドによって,通常,防ぐことができる。

4.7

内部シース

4.7.1

材料

内部シース材料は,IEC 60092-359 から選択する。選択したコンパウンドは,ケーブルの使用温度に耐

え,かつ,ケーブルの構成材料に悪影響を与えてはならない。

4.7.2

適用

内部シースは,一層以上の層でしっかりと密着して押し出さなければならない。内部シースは,コンパ

クトで均質に形成し,その下にある材料の上に堅密になるように施さなければならない。

内部シースは,その下にある絶縁体及び/又は遮へいに損傷を与えないように除去できなければならな

い。

4.7.3

内部シースの厚さ

内部シースの厚さは,製品規格によって各断面積及び各タイプのケーブルに対し規定する。

製品規格に規定していない場合,部分最小厚さは,規定値以下でもよいが,その差は,平滑な円筒の上

に施すシースのときは規定値の 15 %に 0.1 mm を加えた値,平滑でない円筒の上に施すシースのときは規

定値の 20 %に 0.2 mm を加えた値を超えてはならない。

内部シースの上下に使用するテープの厚さは,内部シース厚さの測定に含めてはならない。

4.8

金属編組がい装

4.8.1

材料

金属編組がい装は,ISO 7989-2 及び 8.11 に規定する亜鉛めっき試験に合格する亜鉛めっき鋼線,銅,金

属めっき銅又は銅合金線からなる。

注記  IEC 60092-354 による高電圧の場合,2 重鋼帯がい装又は丸若しくは平角鉄線がい装を認めてい

る。構造に関する更なるガイダンスについては,IEC 60502-2 を参照。

4.8.2

適用

“編組密度”は,編組の質量が編組下の計算内径と等しい内径で,かつ,編組を構成する素線の標準径

に等しい厚さをもつ同種の金属からなる管の質量の 90 %以上でなければならない。

編組下の直径は,

附属書 による仮想計算方法で計算する。

注記  均質な“編組密度”を評価するための代わりの方法は,“フィリングファクタ”による次の式

によって求める。

α

sin

NPd

F

=

又は

2

2

2

π

1

π

2

L

D

D

mnd

+

×

ここに,

α

ケーブル軸と編組線との間の傾斜角

d

編組素線の直径

N

キャリアごとのもち数

P

ミリメートル(

mm

)ごとのピック数

m

スピンドル総数


13

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

n

スピンドルごとのエンド総数

D

編組の平均外径

L

編組線のより長さ

相当する“編組密度”

G

は,パーセントで表記され,次の式による。

100

2

π

×

× F

G

G

の最小値(

90 %

)を得るためには,

F

の最小値は,

0.573

である。

4.9

外部シース

4.9.1

材料

外部シース材料は,IEC 60092-359 から選択する。選択したコンパウンドは,ケーブル使用温度に耐え,

かつ,ケーブルの構成材料に悪影響を与えてはならない。

4.9.2

適用

外部シースは,一層以上の層でしっかりと密着して押し出さなければならない。外部シースは,コンパ

クトで均質に形成し,その下にある材料の上に堅密になるように施さなければならない。

外部シースは,その下にある絶縁体及び/又は遮へいに損傷を与えないように除去できなければならな

い。

4.9.3

外部シースの厚さ

外部シースの厚さは,製品規格によって各断面積及び各タイプのケーブルに対し規定する。

製品規格に規定していない場合,部分最小厚さは,規定値以下でもよいが,その差は,平滑な円筒の上

に施すシースのときは規定値の

15 %

0.1 mm

を加えた値,平滑でない円筒の上に施すシースのときは規

定値の

20 %

0.2 mm

を加えた値を超えてはならない。

5

試験方法

5.1

試験条件

5.1.1

周囲温度

個別試験に規定がない場合は,試験は,

20

±

15

℃の周囲温度で行う。

5.1.2

交流試験電圧の電圧値,周波数及び波形

交流試験電圧の周波数は,

49

61 Hz

とする。波形は,正弦波に近いものとする。この規格では,交流

試験電圧は,実効値とする。

5.2

出荷試験

5.2.1

一般

出荷試験は,次による。

a

)

導体の電気抵抗の測定(5.2.2 参照)

b

)

耐電圧試験(5.2.3 参照)

c

)

絶縁抵抗試験(体積抵抗率の測定)

5.2.4 参照)

出荷試験は,通常,全製造長さについて実施するが,製造業者の判断によって,出荷長又は出荷長への

切り分け前の製造長さで実施してもよい。

5.2.2

導体の電気抵抗の測定

抵抗測定は,出荷試験用のすべてのケーブル導体について行う。


14

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

完成ケーブル又は導体の試料は,試験前

12

時間以上一定温度に保持した試験室に放置する。導体温度が

室温と異なる疑いがあるときは,更にケーブルを試験室に

24

時間放置した後,又は導体の試料を恒温水槽

1

時間以上放置した後に抵抗を測定する。

抵抗の測定値は,JIS C 3664 の式及び係数によって,

20

℃,

1 km

に換算する。

製品規格に規定がない場合,

20

℃での各導体の直流抵抗は,JIS C 3664 に規定する当該クラスの最大値

を超えてはならない。

5.2.3

耐電圧試験

5.2.3.1

一般

耐電圧試験は,製造業者の選択によって,商用周波数での交流電圧,直流電圧又はスパーク試験(高周

波,他の波形の電圧)によって,室温で行う。

5.2.3.2

金属層がない単心ケーブル

金属層がない単心ケーブルは,室温で

1

時間水中に浸せきする。

電圧は,導体と水との間に加える。

表 の試験電圧を

5

分間印加するか,又はケーブルの全長にスパーク試験を行う。5.2.3.7 参照。

5.2.3.3

多心ケーブル及び金属層をもつケーブル

電圧は,各導体と他の導体との間及び該当する場合は,各導体と金属層との間に順次加える。導体相互

間及び各導体と金属層との間に電圧を中断することなく

5

分間以上印加できる場合は,全試験時間を短縮

するため,連続して試験できるように導体を適切に結線してもよい。

等電界ケーブルでは,導体と線心遮へいとの間に電圧を印加する。

電圧及び時間は,

表 による。

5.2.3.4

シースの耐電圧試験

シース下に金属層があるケーブルについて行う。

完成ケーブルの全長にスパーク試験を行う。5.2.3.7 参照。

5.2.3.5

試験電圧

ケーブルの製品規格に規定がない場合には,標準定格電圧ごとの試験電圧値は,

表 による。

表 2−出荷試験電圧

単位  kV

5 分間の試験電圧

ケーブルの定格電圧

U

0

/U

交流(a.c.)

直流(d.c.)

0.15/0.25

0.6/1 
1.8/3 
3.6/6

6/10

8.7/15

12/20 
18/30

1.5 
3.5 
6.5

12.5 
21 
30.5 
42 
63

3.6 
8.4

15.6

− 

− 
− 

−  絶縁体厚さを増やした場合の値は,製品規格による。 
−  直流試験は,1.8/3 kV を超える定格電圧には推奨しない。

5.2.3.6

要求事項

試験電圧は,規定値まで徐々に上昇し,絶縁体の破壊が起こってはならない。


15

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

5.2.3.7

スパーク試験

製品規格に規定したとき,この試験は,製造の最終工程で行う。

ケーブルは,絶縁体又はシースが破壊されることなく規定した値に耐えなければならない。使用するス

パーク試験装置は,規定した絶縁体又はシース厚さの半分以上の大きさの径をもった穴を検出しなければ

ならない。スパーク試験装置の回復時間は,

1

秒間よりも長くてはならない。

電圧の大きさ及び/又は印加時間は,用いる電極及びケーブルがスパーク試験装置を通過する速度によ

るが,試験の要求事項を満たさなければならない。

ケーブルの製品規格に規定がなければ,絶縁体の試験電圧は,次による。

交流(

50 Hz

   3.0  kV

+[

5

×表の絶縁体厚さ(

mm

kV

直流

  V

(交流)×

1.5

 H.F.

 V

(交流)+

1.0 kV

ケーブルの製品規格に規定がなければ,シースの試験電圧は,次による。

交流(

50 Hz

   3.0  kV

直流

    V

(交流)×

1.5

注記

IEC 62230

の採用は,検討中である(

附属書 参照)。

5.2.4

絶縁抵抗試験(体積抵抗率の測定)

絶縁抵抗試験は,交流耐電圧試験の後で,直流耐電圧試験を行う前に

80

500 V

の直流電圧を使用し,

室温で測定する。

測定は,一般に電圧をかけて

1

分後に行う。ただし,安定しない場合は,最大

5

分間まで印加時間を延

ばしてもよい。

各種の電線の試験を行う場合の接続手順は,次による。

金属層のある単心ケーブルの場合,絶縁抵抗は,金属層と導体との間で測定する。

金属層のない単心ケーブルの場合,絶縁抵抗は,試験前に

1

時間以上,水中に浸せきした後に,水と

導体との間で測定する。

  2

5

心のケーブルについては,金属層のない場合,絶縁抵抗は,順次各導体と他のすべての導体をつ

ないだものとの間で測定する。金属層のある場合,順次各導体と他のすべての導体及び金属層をつな

いだものとの間で測定する。

  6

心以上のケーブルの場合,絶縁抵抗試験は,次のように行う。第

1

に,すべての層において奇数番

号のすべての導体と偶数番号のすべての導体との間で測定する。第

2

に,奇数番号の層のすべての導

体と偶数番号の層のすべての導体との間で測定する。第

3

に,必要がある場合には,奇数番号の導体

をもつ各層における最初と最後の導体との間で測定する。

各心遮へい(ユニット)ケーブルについては,各遮へいと他のすべてをつないだ遮へいとの間で,金

属がい装のある場合は,各遮へいと他のすべての遮へい及び金属がい装をつないだものとの間で測定

する。

絶縁抵抗測定値は,絶縁材料ごとに試験で得られた温度補正係数を乗じて

20

℃の値に換算する。

体積抵抗率(

ρ

)は,絶縁抵抗測定値から次の式によって計算する。

d

D

LR

ln

π

2

=

ρ


16

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

ここに,

ρ: 体積抵抗率(Ω・cm)

R: 20  ℃に換算した絶縁抵抗測定値(Ω)

L: ケーブルの長さ(cm)

D: 絶縁体の外径(mm)

d: 絶縁体の内径(mm)

計算した値 ρ は,

IEC 60092-351

に規定する絶縁材料の規定値以上でなければならない。

注記 1

  幾つかの例において,体積抵抗率の値は,0.367×10

11

×ρ と等価な“絶縁抵抗定数 K

i

(MΩ・

km)で示す場合がある。

注記 2

  扇形導体の場合,D/は,絶縁体外周と導体外周との比である。

6

抜取試験

6.1

一般

抜取試験は,次による。

a

)  導体検査(

6.4

参照)

b

)  寸法の確認(

6.5

6.7

参照)

c

)  絶縁体及びシースのホットセット試験(

6.8

参照)

6.2

抜取試験の回数

抜取試験の回数は,次による。

a

)

導体検査及び寸法の確認

  導体検査,絶縁体・シースの厚さの測定及び仕上外径の測定は,購入者が

要求する場合,同一のタイプ・断面積のケーブルについて,製造ロットごとに行う。ただし,いかな

る契約においても,抜取試験の試料数は,製造ロットの 10 %以下とする。

b

)

物理的試験

  受渡当事者間の協定によって,実施する試験は,合計契約長が単心ケーブルで 4 km,又

は多心ケーブルで 2 km を超える場合に行う。抜取試験の試料数は,

表 3

による。

表 3

ケーブル長さによる試料数

ケーブル長さ

多心ケーブル

単心ケーブル

次を超え

km

以下

km

次を超え

km

以下

km

試料数

2

10 
20

10 
20 
30

4

20 
40

20 
40 
60



3

6.3

再試験

6.2

のいずれかの試験で試料が合格しなかった場合,

同じバッチから更に合格しなかった試験ごとに二つ

の試料をとり,合格しなかった試験を行う。追加試料が共に合格した場合,採取したバッチのすべてのケ

ーブルは,この規定の要求事項を満足するとみなす。追加試料のいずれかが合格しなかった場合,そのバ

ッチは不合格とみなす。

6.4

導体検査

導体構造に関する

JIS C 3664

の要求事項に対する適否は,目視によって確認し,実行可能な場合,測定

する。


17

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

6.5

絶縁体の厚さの測定

6.5.1

一般

試料は,試験のために選定した各ケーブルの損傷している部分を取り除いた後,両端から一つずつ採取

する。

3 心を超える同一公称断面積のケーブルの場合,測定する線心数は,3 心又は線心数の 10 %のいずれか

多い本数とする。

6.5.2

手順

試験手順は,

JIS C 3660-1-1

8.

(厚さ及び仕上寸法の測定)による。

6.5.3

要求事項

各試料において,最も近い 0.01 mm 単位に丸めた最小値(

附属書 C

参照)は,製品規格に規定する値以

上とする。

2 試料のうち一つの測定値が

4.3.3

に規定する要求事項に適合しない場合は,再度 2 試料を採取し,測定

する。この 2 試料が規定する要求事項に適合する場合,そのケーブルは合格とする。2 試料のうち一つで

も要求事項に適合しない場合は,そのケーブルは不合格とする。

6.6

非金属シースの厚さの測定

6.6.1

一般

試料は,試験のために選定した各ケーブルの損傷している部分を取り除いた後,両端から一つずつ採取

する。

6.6.2

手順

試験手順は,

JIS C 3660-1-1

8.

による。

6.6.3

要求事項

各試料において,最も近い 0.01 mm 単位に丸めた最小値(

附属書 C

参照)は,製品規格に規定する値以

上とする。

2 試料のうち一つの測定値が

4.7.3

又は

4.9.3

に規定する要求事項に適合しない場合は,更に別の 2 試料

を測定する。この 2 試料が規定する要求事項に適合する場合,そのケーブルは合格とする。2 試料のうち

一つでも要求事項に適合しない場合は,そのケーブルは不合格とする。

6.7

外径の測定

ケーブル外径の測定を抜取試験として要求する場合は,測定は

JIS C 3660-1-1

8.

によって行う。

6.8

絶縁体及びシースのホットセット試験

6.8.1

一般手順

抜取方法及び試験の手順は,絶縁体の場合は

IEC 60092-351

,シースの場合は

IEC 60092-359

の条件で,

JIS C 3660-2-1

9.

  (ホットセット試験)によって測定する。

6.8.2

要求事項

試験結果は,絶縁体の場合は

IEC 60092-351

,シースの場合は

IEC 60092-359

の要求事項を満足しなけれ

ばならない。

7

電気的形式試験

7.1

一般

形式試験は,別に規定がなければ 10∼15 m の完成ケーブル試料で行い,次による。

a

)  室温における絶縁抵抗(

7.2.1

参照)


18

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

b

)  最高定格温度における絶縁抵抗(

7.2.2

参照)

c

)  水中浸せき後の交流での静電容量の増加量(要求がある場合)(

7.3

参照)

d

) 4 時間耐電圧試験(

7.4

参照)

e

)  線間静電容量(

7.5

参照)

f

)  インダクタンス(

7.6

参照)

7.2

絶縁抵抗測定

7.2.1

室温での測定

7.2.1.1

一般

この試験は,他の電気試験を行う前の試料で行う。すべての外部被覆物を取り除き,1 時間以上線心を

水中に浸せきした後に測定する。測定は,導体と水との間で行う。

注記

  要求があれば,20±1  ℃で確認してもよい。

80∼500 V の直流電圧を 1∼5 分間印加する。

7.2.1.2

体積抵抗率の計算

体積抵抗率(ρ)は,

5.2.4

の方法によって計算する。

注記

  幾つかの例において,体積抵抗率の値は,0.367×10

11

×ρ と等価な“絶縁抵抗定数 K

i

(MΩ・

km)で示す場合がある。

7.2.1.3

要求事項

体積抵抗率の計算値は,

IEC 60092-351

に該当する絶縁体の規定値以上とする。

7.2.2

最高定格温度での測定

7.2.2.1

一般

すべての外部被覆物を取り除き,1 時間以上線心を規定温度の水中に浸せきした後に測定する。

80∼500 V の直流電圧を 1∼5 分間印加する。

7.2.2.2

計算

体積抵抗率(ρ)は,

5.2.4

の方法によって計算する。

注記

  幾つかの例において,体積抵抗率の値は,0.367×10

11

×ρ と等価な“絶縁抵抗定数 K

i

(MΩ・

km)で示す場合がある。

7.2.2.3

要求事項

体積抵抗率の計算値は,

IEC 60092-351

における該当する絶縁体の規定値以上とする。

7.3

水中浸せき後の交流での静電容量の増加量

交流での静電容量増加試験は,次による。

7.3.1

試験試料の準備

各試験試料は,絶縁体上の被覆物(加硫用のテープを含む。

)を取り除いた 4.5 m 長の試料とする。

7.3.2

装置

試験試料の中央部を 3 m 以上浸せきし,試料の両端を 0.7 m 水面上に出せる水槽を使用する。

水の温度を,自動的に 50±2  ℃に保つ。

水位は,一定に保つ。

7.3.3

手順

試験試料は,最初 24 時間 70∼75  ℃の恒温槽内で乾燥する。

試験試料は,恒温槽から出すとすぐに

7.3.2

に規定する 50  ℃に温めた水に浸せきする。

浸せきは,14 日間この温度に保つ。


19

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

導体と水との間の交流での静電容量は,周波数 900±100 Hz の低電圧で測定する。

次のとおり,3 回測定を行う。

−  1 日浸せき後の静電容量:C1

−  7 日浸せき後の静電容量:C7

− 14 日浸せき後の静電容量:C14

温度及び水位がすべての測定において,同じとなるように注意しなければならない。

交流での静電容量の増加分は,百分率で表し,次による。

a

) 1∼14 日浸せき後:(C14−C1)/C1

b

) 7∼14 日浸せき後:(C14−C7)/C7

7.3.4

要求事項

測定の計算値は,

IEC 60092-351

に規定した値以下とする。

7.4

4

時間耐電圧試験

1.8/3 kV

以下

すべての外部被覆物を取り除き,1 時間以上線心を室温で水中に浸せきする。

定格電圧 U

0

の 3 倍の商用周波電圧を徐々に印加し,連続して 4 時間,水と導体との間に印加する。

7.4.1

要求事項

絶縁破壊が生じてはならない。

7.5

線間静電容量

制御及び計装ケーブル

線間静電容量は,内層及び外層から任意に選択した二つ以上の対,3 個より又は 4 個よりについて,1 kHz

で測定する。測定結果は,ケーブル形式試験報告に記録しなければならない。

7.6

インダクタンスと導体抵抗との比

制御及び計装ケーブル

インダクタンスと導体抵抗との比(L/比)は,内層及び外層から任意に選択した二つ以上の対,3 個よ

り又は 4 個よりについて,1 kHz で行ったインダクタンス(L)測定値,及び 20  ℃で測定した直流抵抗か

ら計算する。測定結果は,ケーブル形式試験報告に記録しなければならない。

8

非電気的形式試験

非電気的形式試験は,次による。

8.1

絶縁体の厚さの測定

抜取試験は,

6.5

による。

8.2

非金属シースの厚さの測定

インナーカバリングを除く

抜取試験は,

6.6

による。

8.3

絶縁体の加熱前後の機械的特性試験

8.3.1

抜取方法

抜取方法及び試料の準備は,

JIS C 3660-1-1

9.1

(絶縁体)による。

8.3.2

熱老化処理

熱老化処理は,

IEC 60092-351

の条件下で,

JIS C 3660-1-2

8.1

(エアオーブン老化)による。

銅導体を含む加熱前後の引張試験は,0.6/1(1.2) kV を超えるケーブルには適用しない。

8.3.3

試料調整及び機械的特性試験

機械的特性の試料調整及び測定は,

JIS C 3660-1-1

9.

(絶縁体及びシースの機械的特性の測定試験)

による。


20

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

8.3.4

要求事項

加熱前後の試料の試験結果は,

IEC 60092-351

の要求事項に適合しなければならない。

8.4

シースの加熱前後の機械的特性試験

8.4.1

抜取方法

抜取方法及び試料の準備は,

JIS C 3660-1-1

9.

による。

8.4.2

熱老化処理

熱老化処理は,

IEC 60092-359

の条件下で,

JIS C 3660-1-2

8.

  (熱老化方法)による。

8.4.3

試料調整及び機械的特性試験

機械的特性の試料調整及び測定は,

JIS C 3660-1-1

9.

による。

8.4.4

要求事項

加熱前後の試料の試験結果は,

IEC 60092-359

の要求事項に適合しなければならない。

8.5

完成ケーブル試料での追加加熱試験

適合性試験

8.5.1

一般

この試験は,絶縁体とシースとの接触,又は絶縁体及びシースとケーブル内の他の構成物質との接触に

よって,その機能が悪化しないことを確認するものである。

この試験は,すべてのタイプのケーブルに適用する。

8.5.2

抜取方法

試料は,

JIS C 3660-1-2

8.1.4

(完成品ケーブル試験片の手順)によって,完成品から取る。

8.5.3

熱老化処理

ケーブル片の熱老化処理は,恒温槽中で行い,

JIS C 3660-1-2

8.

によるほか,次による。

温度

  ケーブルの定格使用導体温度から 10±2  ℃高い温度とする。使用温度が不明な場合,絶縁材料

の最高許容温度から 10±2  ℃高い温度とする(

IEC 60092-351

表 1

参照)

期間

  168 時間(又は 7 日間)

8.5.4

引張試験

加熱したケーブル片から絶縁体及びシースの試料を取り,

JIS C 3660-1-2

8.

によって準備し,引張試

験を行う。

8.5.5

要求事項

加熱前後の破断時の引張強さ及び伸びの中央値の変化が,絶縁体に対しては

IEC 60092-351

,シースに

対しては

IEC 60092-359

に規定する恒温槽に対して規定した値を超えてはならない。

8.6

PVC

絶縁体及び PVC

ST1

及び ST2

シースの加熱減量試験

8.6.1

手順

抜取方法及び試験手順は,

JIS C 3660-3-2

8.

(絶縁体及びシースの加熱減量試験)による。

8.6.2

要求事項

試験結果は,絶縁体に対しては

IEC 60092-351

,シースに対しては

IEC 60092-359

に適合しなければなら

ない。

8.7

PVC

絶縁体並びに PVC

ST1

及び ST2

及び SHF1 シースの高温特性試験

圧力試験

8.7.1

手順

抜取方法及び試験手順は,

JIS C 3660-3-1

8.

による。試験条件は,絶縁体に対しては

IEC 60092-351

シースに対しては

IEC 60092-359

による。


21

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

8.7.2

要求事項

試験結果は,絶縁体に対しては

IEC 60092-351

,シースに対しては

IEC 60092-359

に適合しなければなら

ない。

8.8

PVC

絶縁体並びに PVC

ST1

及び ST2

SHF1

及び SHF2 シースの低温での試験

8.8.1

手順

抜取方法及び試験手順は,

JIS C 3660-1-4

8.

(低温試験)による。試験温度は,絶縁体に対しては

IEC 

60092-351

,シースに対しては

IEC 60092-359

による。

8.8.2

要求事項

試験結果は,

JIS C 3660-1-4

8.

に適合しなければならない。

8.9

低温特性特殊試験

要求がある場合

8.9.1

手順

試験は,

附属書 E

によって,低温屈曲試験は−40±2  ℃,低温衝撃試験は−35±2  ℃で行う。

8.9.2

要求事項

要求事項は,

附属書 E

による。

8.10

銅線の金属めっき試験

目視検査(

6.4

参照)によって,銅線の表面が滑らかで,均一で光沢があり,かつ,絶縁体が導体に付着

していなければ,金属めっきは十分なものであるとみなす。

8.11

亜鉛めっき試験

さびに対する鋼線の抵抗を確認するために亜鉛めっき試験を要求した場合,

ISO 7989-2

5.3

に規定す

る浸せき試験をケーブルから採取した試料で行う。

8.12

PVC

絶縁体並びに PVC

ST1

及び ST2

及び SHF1 シースの耐クラック性試験

巻付加熱試験

8.12.1

手順

抜取方法及び試験手順は,

JIS C 3660-3-1

9.

(絶縁体及びシースの巻付加熱試験)による。加熱の試

験温度及び時間は,絶縁体に対しては

IEC 60092-351

,シースに対しては

IEC 60092-359

による。

8.12.2

要求事項

試験結果は,

JIS C 3660-3-1

9.

に適合しなければならない。

8.13

絶縁体及びシースのオゾン試験

8.13.1

手順

抜取方法及び試験手順は,

JIS C 3660-2-1

8.

(オゾン試験)による。オゾン濃度及び試験時間は,

IEC 

60092-351

及び

IEC 60092-359

による。

8.13.2

要求事項

試験結果は,

JIS C 3660-2-1

8.

に適合しなければならない。

8.14

シースの耐油試験及び特殊耐油試験

8.14.1

耐油試験

8.14.1.1

手順

抜取方法及び試験手順は,

IEC 60092-359

の条件下で,

JIS C 3660-2-1

10.

(シースの耐油試験)によ

る。

8.14.1.2

要求事項

試験結果は,

IEC 60092-359

に適合しなければならない。


22

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

8.14.2

特殊耐油試験

要求がある場合

試験手順及び要求事項は,

附属書 F

に規定する。

8.15

掘削時流体物試験

要求がある場合

耐掘削時流体物試験手順及び要求事項は,

附属書 G

に規定する。

8.16

燃焼試験

8.16.1

ケーブル 条の延焼試験

ケーブル 1 条の延焼試験は,完成ケーブルによって行う。

試験方法及び要求事項は,

JIS C 3665-1-2

による。

8.16.2

束ねたケーブルの延焼試験

束ねたケーブルの延焼試験は,

IEC 60332-3-22

によって行う。ただし,すべての導体断面積について,

密接布設(1 層又は多層)とし,標準 300 mm 垂直トレイを用いる。

8.16.3

発煙性試験

発煙性試験は,低煙性能を要求した場合,完成ケーブルからの試料で行う。

試験方法及び要求事項は,

IEC 61034-1

及び

IEC 61034-2

による。

8.16.4

ハロゲンガス発生試験

ハロゲンガス発生試験は,ハロゲンフリーを要求した場合,ケーブルの非金属構成材料について行う。

試験方法は,

IEC 60754-1

による。

試験の結果は,

表 4

の要求事項に適合しなければならない。

8.16.5

pH

及び導電率試験

pH 及び導電率試験は,ハロゲンフリーを要求した場合,ケーブルの非金属構成材料について行う。

試験方法は,

JIS C 3666-2

による。

試験の結果は,

表 4

の要求事項に適合しなければならない。

8.16.6

ふっ素含有試験

ふっ素含有試験は,ハロゲンフリーを要求した場合,ケーブルの非金属構成材料について行う。

試験方法は,

JIS C 2133

による。

試験の結果は,

表 4

の要求事項に適合しなければならない。

表 4

ハロゲンフリーの試験方法及び要求事項

試験方法及び要求項目

単位

要求事項

ハロゲンガス発生試験(IEC 60754-1) 
  臭素及び塩素含有量(HCl 換算値)

,最大値

%

0.5

pH 及び導電率試験(JIS C 3666-2) 
  pH,最小値 
  導電率,最大値

μS/mm

4.3

10

ふっ素含有試験(JIS C 2133) 
  ふっ素含有量,最大値

%

0.1

8.16.7

耐火試験

保安回路用ケーブル

試験方法及び要求事項は,当該ケーブル規格によって,

IEC 60331-12

及び

IEC 60331-31

,又は

IEC 

60331-11

及び

IEC 60331-21

による。

8.17

HEPR

及び HF HEPR の硬さ試験

抜取方法及び試験手順は,

IEC 60092-351

附属書 A

による。


23

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

試験の結果は,

IEC 60092-351

の要求事項に適合しなければならない。

8.18

HEPR

及び HF HEPR のモジュラス試験

抜取方法及び試験手順は,

IEC 60092-351

附属書 B

による。

試験の結果は,

IEC 60092-351

の要求事項に適合しなければならない。

8.19

表示の耐久性試験

耐久性要求事項への適否は,

水に浸した綿又は布片で軽く 10 回こすることによって表示又は印刷が消え

るかどうかを確認することによって行う。


24

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

附属書 A

規定)

保護被覆物の寸法決定のための仮想計算方法

A.1

まえがき

シース及びがい装のようなケーブル被覆物の厚さは,通常,

“段階表”によってケーブルの公称外径に応

じて求める。

計算した公称外径は,製造された実際の値と同じにならない場合がある。境目の場合は,計算で求めら

れた外径とわずかに異なるために,被覆物の厚さが実際の外径に対応していないのではないかという疑問

が生じる。扇形導体寸法の製造業者間の違い,計算方法の違いなどが,公称外径の違いの原因となり,そ

れゆえに基本的に同一に設計されたケーブルに用いる被覆物の厚さの違いとなることがある。

これらの問題を避けるために,仮想計算方法が考案された。この考えは,導体の形状,圧縮度などを無

視し,導体の公称断面積,絶縁体厚さ及び線心数に基づく計算式から仮想外径を計算することである。シ

ース,その他の被覆物の厚さは,公式又は表によって仮想外径に応じて求めることができる。仮想外径の

計算方法は,正確に規定し,用いる被覆物の厚さについてあいまいさはなくなり,製造方法のわずかな違

いには無関係となる。これは,厚さをあらかじめ計算し,ケーブルの各断面積に対して規定することによ

って,ケーブルの設計を標準化するものである。

仮想計算は,各シース及びケーブルの保護被覆物の寸法を決定するために用いる。仮想計算は,実際に

使用する標準外径の計算の代わりにならず,標準外径は別に計算しなければならない。

A.2

概要

ケーブルの種々の保護被覆物の厚さを計算する次の仮想法は,

個々の計算において生じるいかなる違い,

例えば,導体寸法の仮定及び標準外径と実際に得た外径との不可避な違いに起因する違いをも取り除くこ

とを保証するために採用する。

すべての厚さ及び外径の値は,

附属書 C

によって小数点以下第 1 位に丸める。

例えば,がい装上の逆方向巻きに施す押さえ巻き用の帯状のものは,厚さが 0.3 mm 以下であれば,こ

の計算方法においては無視する。

A.3

方法

A.3.1

導体

導体の仮想外径(d

L

)は,導体形状又は圧縮度に関係なく,各々の公称断面積に対して規定する(

表 A.1

参照)


25

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

表 A.1

導体の仮想外径

導体の公称断面積

mm

2

d

L

mm

導体の公称断面積

mm

2

d

L

mm

0.5 
0.75 

1.5 
2.5 

6

10 
16 
25 
35

0.8 
0.95 
1.1 
1.4 
1.8 
2.3 
2.8 
3.6 
4.5 
5.6 
6.7

50 
70 
95

120 
150 
185 
240 
300 
400 
500 
630

8.0 
9.4

11.0

12.4 
13.8 
15.3 
17.5 
19.5 
22.6 
25.2 
28.3

A.3.2

線心

線心の仮想外径 D

c

は,次の

a

)又は

b

)によって求める。

a

)  半導電層がない線心のケーブルの場合

D

c

d

L

+2t

i

(mm)

b

)  半導電層がある線心のケーブルの場合

D

c

d

L

+2t

i

+3.0(mm)

ここに,

t

i

公称絶縁体厚さ(mm)

金属遮へい,外部導体などがある場合,計算した値に,

表 A.2

に記載する外径増加の値を加算する。

表 A.2

外部導体及び金属遮へいの場合の外径増加

外部導体又は金属

遮へいの公称断面積

mm

2

外径増加

mm

外部導体又は金属

遮へいの公称断面積

mm

2

外径増加

mm

1.5 
2.5 

6

10 
16 
25 
35

0.5 
0.5 
0.5 
0.6 
0.8 
1.1 
1.2 
1.4

50 
70 
95

120 
150 
185 
240 
300

1.7 
2.0 
2.4 
2.7 
3.0 
4.0 
5.0 
6.0

外部導体又は金属遮へいの断面積が

表 A.2

の値の二つの間にある場合,外径増加は二つの断面積の大き

い方とする。

金属遮へいがある場合,

表 A.2

に記載している遮へいの断面積は,次の

c

)又は

d

)によって求める。

c

)

テープ遮へい

Sn

t

×t

t

×w

t

ここに,

S: 断面積

n

t

テープ枚数

t

t

個々のテープの標準厚さ(mm)

w

t

個々のテープの標準幅(mm)


26

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

遮へいの合計厚さが 0.15 mm 以下の場合は,外径増加は 0 である。

2 枚又は重ね巻き 1 枚の巻きテープ遮へいの場合,合計厚さは 1 枚の 2 倍である。

縦沿えテープ遮へいの場合,重ね率が 30 %未満のとき,合計厚さはテープの厚さとする。重ね率が 30 %

以上のとき,合計厚さはテープの厚さの 2 倍とする。

d

)

ワイヤ遮へい

逆方向巻きも含む。

h

h

h

2

w

w

4

w

t

n

d

n

S

×

×

+

×

×

=

π

ここに,

S: 断面積

n

w

ワイヤ数

d

w

個々のワイヤの径(mm)

n

h

逆方向巻きの枚数

t

h

逆方向巻きが 0.3 mm 以上ある場合の厚さ(mm)

w

h

逆方向巻きの幅(mm)

A.3.3

線心より合せ外径

線心より合せ外径(D

f

)は,次の式によって求める。

a

)  すべての導体が同一断面積をもつケーブル

D

f

kD

c

(mm)

ここに,

D

f

線心より合せ外径(mm)

k: より合せ係数(

表 A.3

参照)

D

c

1 線心の仮想外径(mm)


27

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

表 A.3

より合せ係数 k

線心数

より合せ係数 

線心数

より合せ係数 







7

a)


8

a)


9

a)

10 
10

a)

11

12 
12

a)

13 
14 
15 
16 
17 
18 
18

a)

19 
20 
21 
22 
23

2.00 
2.16 
2.42 
2.70 
3.00 
3.00 
3.35 
3.45 
3.66 
3.80 
4.00 
4.00 
4.40 
4.00 
4.16 
5.00 
4.41 
4.41 
4.70 
4.70 
5.00 
5.00 
7.00 
5.00 
5.33 
5.33 
5.67 
5.67

24 
25 
26 
27 
28 
29 
30 
31 
32 
33 
34 
35 
36 
37 
38 
39 
40 
41 
42 
43 
44 
45 
46 
47 
48 
52 
61

6.00 
6.00 
6.00 
6.15 
5.41 
6.41 
6.41 
6.70 
6.70 
6.70 
7.00 
7.00 
7.00 
7.00 
7.33 
7.33 
7.33 
7.67 
7.67 
7.67 
8.00 
8.00 
8.00 
8.00 
8.15 
8.41 
9.00

a)

  線心が 1 層配列の場合。

b

)  断面積が少ない 1 絶縁導体のある 4 心ケーブル

4

3

42

.

2

2

c

1

c

f

D

D

D

+

×

×

=

(mm)

ここに,

D

c1

金属層を含んでいる絶縁相導体の仮想外径

D

c2

断面積が少ない絶縁導体の仮想外径

c

)  制御及び計装ケーブルは,次の

1

),

2

)  又は

3

)  による。

1

)  線心より合せ外径

A.3.3 a

)の方法を用いる。

2

)  対(d

p

,3 個より(d

t

)又は 4 個より(d

q

)の外径

d

p

D

c

×2(mm)

又は

d

t

D

c

×2.16(mm)

又は

d

q

D

c

×2.42(mm)

ここに,

D

c

1 線心の仮想外径


28

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

3

)  対(D

p

,3 個より(D

t

)又は 4 個より(D

q

)をより合わせた外径

D

p

d

p

×k×c

f

(mm)

又は

D

t

d

t

×k×c

f

(mm)

又は

D

q

d

q

×k×c

f

(mm)

ここに,  係数 は,

表 A.3

による。

係数 c

f

は,

表 A.4

による。

表 A.4

係数 c

f

ケーブル種類

係数 c

f

各心遮へい(対) 0.89

一括遮へい(対) 0.82

各心遮へい(3 個より) 0.94

一括遮へい(3 個より) 0.87

各心遮へい(4 個より) 1.0

一括遮へい(4 個より) 1.0

A.3.4

インナーカバリング

インナーカバリングの仮想外径 D

B

は,次の式によって求める。

D

B

D

f

+2t

B

ここに,

t

B

仮想値(mm)

仮想値 t

B

は,線心より合せ外径(D

f

)が 40 mm 以下の場合は 0.4 mm,  D

f

が 40 mm を超える場合は 0.6

mm とする。

仮想値 t

B

は,インナーカバリングが押出又はテープのケーブルに適用する。

制御及び計装ケーブルについては,D

B

の計算式中,D

f

の値として,D

p

D

t

又は D

q

を使う。

A.3.5

シース

シース上の仮想外径 D

s

は,次の式によって求める。

D

s

D

u

+2t

s

(mm)

ここに,

D

u

シース下の仮想外径

t

s

ケーブル規格に規定する厚さ

A.3.6

編組がい装

編組がい装の場合は,がい装上の仮想外径 D

x

は,次の式によって求める。

D

x

D

A

+5d

w

(mm)

ここに,

D

A

がい装下の仮想外径

d

w

編組線の標準外径


29

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

附属書 B

参考)

推奨する最小スパーク試験電圧レベル(IEC 62230 による)

B.1

一般

次に示す試験電圧のレベルは,

IEC 62230

によって,ケーブルの規格に別の試験電圧を規定しない場合

に用いるものである。

試験方法の詳細は,

IEC 62230

による。

B.2

試験電圧

B.2.1

一般

この附属書に記載する電圧は,被覆物の中の欠陥を検出するために用いる試験の最低レベルとして推奨

する。試験電圧は,製造業者が確認した材料の厚さによって選択する。

注記

  幾つかの国は,国家規格の中でより高い試験レベルを規定している。

B.2.2

接触電極

試験電極に供給する高電圧は,

表 B.1

に規定するように,交流,直流,高周波又はパルス電圧でもよい。

表 B.1

は,定格電圧(U

0

)が 300∼3 000 V であるケーブルに対し推奨する。

表 B.1

定格電圧

U

0

300

3 000 V のケーブルに推奨する最小スパーク試験電圧

試験に供する 
被覆物の厚さ

mm

試験電圧

kV

以上

以下

交流

直流

高周波

パルス

0 0.25 3 5 4 5 
0.26

0.50 5 7 6 7

0.51

0.75 6 9 7 9

0.76 1.00

7

11

8

11

1.01

1.25  9 13 10

a)

 13

1.26 1.50  10

15

11

a)

 15

1.51

1.75 12 17 13

a)

 17

1.76

2.00 13 20 14

a)

 20

2.01

2.25 14 22 15

a)

2.26

2.50 16 24 17

a)

2.51

2.75 17 26 18

a)

2.76

3.00 19 28 20

a)

a)

  被覆物の厚さが 1.0 mm よりも厚い場合の高周波電圧試験は,500

Hz∼4 kHz の周波数に制限する。

パルス電圧試験は,被覆物の厚さが 2.0 mm 以上の場合には推奨しない。

金属層をもたない単心ケーブルに対して,水中電圧試験の代わりとして

表 B.1

を推奨するのは,被覆物

の厚さが 2.0 mm 以下で,かつ,交流又は直流波形だけである。

より合わせた線心,例えば,シースのないケーブルを試験する場合,電圧レベルは,集合した個々の絶

縁体厚さの最も薄いものの電圧レベルにしなければならない。

注記

  特殊なケーブル規格は,例外的な状況(例えば,シース材料の絶縁抵抗特性が低い,すなわち


30

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

K

i

が 100 MΩ・km 以下の場合)には,過度な漏れ電流が流れて疑似地絡を起こさないことを確

実にするために,試験電圧を下げることを推奨又は要求している。1/2 以下に電圧を下げる例は

なく,破壊検出システムの妥当性は,他の試験条件によって立証される。

B.2.3

非接触電極

この試験電極に供給する高電圧は,直流だけでなければならない。線心の導体又はシース下の金属層は

常に接地しなければならず,電極と導体又は金属層との間の電位差は,18 kV でなければならない。


31

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

附属書 C 

規定)

数値の丸め方

C.1

仮想外径計算方法における数値の丸め方

C.1.1

規則

次の規則は,

附属書 A

によって仮想外径を計算し,構成層の寸法を決める場合の数値を丸めるときに適

用する。

計算の過程において,数値が小数点以下第 2 位以下になった時点で小数点以下第 1 位,すなわち,最も

近い 0.1 mm 単位に丸める。仮想外径は,計算結果を得るたびに,0.1 mm 単位に丸め,上に施す被覆物の

厚さ又は寸法を決めるために用いる場合は,該当する計算式又は表を用いる前に丸める。丸めた仮想外径

の値から計算した厚さは,

附属書 A

の規定によって 0.1 mm 単位に丸める。

C.1.2

規則の例

これらの規則を説明するため,実際の例を次に示す。

a

)  丸める前の小数点以下第 2 位の数字が,0,1,2,3 又は 4 の場合は,小数点以下第 1 位の数字は変え

ないでそのままとする(切り捨て)

 2.12  → 2.1

2.449  → 2.4

25.047 8 → 25.0

b

)  丸める前の小数点以下第 2 位の数字が 9,8,7,6 又は 5 の場合は,小数点以下第 1 位の数字を 1 単位

だけ増やす(切り上げ)

 2.17  → 2.2

2.453  → 2.5 
30.050  → 30.1

C.2

その他の場合の数値の丸め方

C.2.1

指針

C.1.1

で考慮した場合以外の用途には,小数点以下第 2 位以下を丸めてもよい。これは,例えば,幾つか

の測定結果を計算する場合,又は公称値に対する百分率公差を適用して最小値を計算する場合に生じる。

これらの場合は,関連する項目に規定する小数点以下の数に丸める。

C.2.2

数値の丸め方

数値の丸め方は,次による。

−  丸める前のけたの次の数字が 0,1,2,3 又は 4 の場合は,そのけたの数字を変えないでそのままとす

る(切り捨て)

−  丸める前のけたの次の数字が 9,8,7,6 又は 5 の場合は,そのけたの数字を 1 だけ増やす(切り上げ)

 2.449  → 2.45  (小数点以下第 2 位に丸めた場合)

2.449  → 2.4  (小数点以下第 1 位に丸めた場合)

25.047 8 → 25.048(小数点以下第 3 位に丸めた場合)

25.047 8 → 25.05 (小数点以下第 2 位に丸めた場合) 
25.047 8 → 25.0  (小数点以下第 1 位に丸めた場合)


32

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

附属書 D 

規定)

円形銅導体ケーブルの外径の下限値及び上限値の計算

D.1

一般事項

この附属書は,円形銅導体ケーブルの外径の下限値及び上限値の計算方法について規定する。

D.2

外径の下限値

D.2.1

表 D.1

から,導体外径の下限値を得る。

D.2.2

    線心の公称外径は,

D.2.1

で得た値に,絶縁体及び個々の線心の他の被覆物厚さの規定平均値の 2

倍を加えて計算する。

D.2.3

    線心のより合せ公称外径は,

D.2.2

で得た値に

表 A.3

の適用するより合せ係数 を乗じて計算する。

D.2.4

    完成ケーブルの公称外径 D

0

は,

D.2.3

で得た値に,シース(又は多層のシース)及び該当する場

合は線心より合せ上の他の被覆物(

D.4

参照)の厚さの規定平均値の 2 倍を加えて計算する。

D.2.5

    外径の下限値 D

min

は,D

0

に 0.97 を乗じて,その得られた値を丸める。

0.97 D

0

≦5 mm の場合,0.1 とびに切り捨てる。

5 mm<0.97 D

0

≦10 mm の場合,0.2 とびに切り捨てる。

0.97 D

0

>10 mm の場合,0.5 とびに切り捨てる。

 0.97

D

0

=4.33 の場合,D

min

=4.3

0.97 D

0

=7.33 の場合,D

min

=7.2

0.97 D

0

=11.33 の場合,D

min

=11.0

0.97 D

0

=11.83 の場合,D

min

=11.5

D.3

外径の上限値

D.3.1

表 D.1

から,導体外径の上限値を得る。

D.3.2

    線心の公称外径は,

D.3.1

で得た値に,当該ケーブルに規定する導体上に被覆する絶縁体及びすべ

ての被覆物(規定したもの及び任意の両方)の規定平均厚さの 2 倍を加えて計算する。

D.3.3

    線心のより合せ公称外径は,

D.3.2

で得た値に

表 A.3

の適用するより合せ係数 を乗じて計算する。

D.3.4

    完成ケーブルの公称外径 D

1

は,

D.3.3

で得た値に,当該ケーブルに規定するシース(又は多層の

シース)及び該当する場合は線心より合せ上の他の被覆物(規定したもの及び任意の両方)の厚さの規定

平均値の 2 倍を加えて計算する(

D.4

参照)

D.3.5

    外径の上限値 D

max

は,次のとおり小数点以下第 2 位まで計算する。

D

max

=1.05D

1

X

ここに,  単心ケーブルで D

1

≦5 mm の場合,X=0.3 mm

単心ケーブルで D

1

>5 mm の場合,及び

多心ケーブルで D

1

≦5 mm の場合,X=0.4 mm

多心ケーブルで D

1

>5 mm の場合,X=0.5 mm

D

max

は,D

min

と同様の方法(

D.2.5

参照)で,最も近い低めの値の代わりに最も近い高めの値に丸める。


33

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

 1.05D

1

X= 4.84 の場合,D

max

=4.9

1.05D

1

X= 9.23 の場合,D

max

=9.4

1.05D

1

X=12.11 の場合,D

max

=12.5

1.05D

1

X=12.62 の場合,D

max

=13.0

D.4

絶縁体及びシース以外の規定した

又は任意の被覆物厚さ

導体と絶縁体との間のセパレータ  0.08 mm

各線心上の保護テープ,繊維編組  0.15 mm

シースの 2 層間のセパレータ  0.15 mm

外部繊維編組  0.3 mm

金属編組2.5×素線径(mm)

表 D.1

固定配線ケーブルの円形銅導体の下限値及び上限値

クラス 2

導体外径

クラス 5

導体外径

公称断面積

 

mm

2

下限値

mm

上限値

mm

下限値

mm

上限値

mm

0.5 
0.75 

1.5 
2.5 

6

10 
16 
25 
35 
50 
70 
95

120 
150 
185 
240 
300 
400 
500 
630

0.85 
1.10 
1.15 
1.45 
1.86 
2.35 
2.89 
3.75 
4.72 
5.95 
7.00 
8.15 
9.79

11.5

13.0 
14.4 
16.1 
18.5 
20.7 
23.8 
26.7 
31.0

0.95 
1.25 
1.35 
1.65 
2.10 
2.63 
3.22 
4.18 
5.26 
6.62 
7.80 
9.08

10.9 
12.9 
14.4 
15.9 
17.9 
20.3 
22.7 
26.1 
29.2 
34.0

0.85 
1.00 
1.15 
1.45 
1.86 
2.35 
2.95 
4.00 
5.00 
6.20 
7.60 
9.20

10.6 
12.5 
13.9 
15.5 
17.2 
19.8 
22.0 
27.8 
31.4 
35.0

0.95 
1.10 
1.35 
1.65 
2.10 
2.63 
3.25 
4.50 
5.60 
6.90 
8.50

10.2 
12.1 
14.0 
15.5 
17.3 
19.2 
22.0 
24.5 
31.0 
35.0 
39.0


34

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

附属書 E

規定)

低温での低温屈曲試験及び衝撃試験

E.1

規定した低温での低温屈曲試験

E.1.1

方法 1

E.1.1.1

装置

装置は,要求試験温度を保持できる低温槽を含み,その中で規定のマンドレルに試料を巻くのに十分な

大きさでなければならない。

E.1.1.2

手順

直線の試料及び該当するマンドレルを調整した低温槽に置き,4 時間保持する。試料は,低温槽内にお

いて,15∼30 秒の間に規定回数の巻き付けを終了するようマンドレルの周りに巻き付けなければならない。

試料に対する張力を規定していない場合,試料がマンドレル周囲に確実に接触するために必要な張力でな

ければならない。マンドレル回転が遠隔操作でない場合,低温試験を行うときには,試料及びマンドレル

は,防寒手袋を用いて取り扱わねばならない。

試料を低温槽から取り出さなければならない場合(取扱いが困難な場合)

,巻付けは,可能な限り早く開

始し,取出し後 30 秒以内に完了しなければならない。

E.1.2

方法 2

E.1.2.1

装置

E.1.1.1

参照。

E.1.2.2

手順

直線の試料及び完成ケーブルの仕上外径の 10 倍のマンドレルを調整した低温槽に入れ,

規定時間保持す

る。試料は,低温槽内で,マンドレルに 1 回巻き,伸ばし,反対方向に巻き,伸ばし,1 回反対方向に巻

き,伸ばす。マンドレルへの巻付けは,ゆっくりと一定速度で,加える張力は,試料がマンドレル周囲に

十分接触するものでなければならない。

E.1.3

評価及び要求事項

シース及びシース下の構成物質は,割れ又は破壊があってはならない。

屈曲操作に続き,必要によって,その下にある構成を調査するときには解体し,編組又はテープの割れ

又は破壊,ラップのら旋のスペースなどを評価しなければならない。ラッカー,塗料又はアスファルトコ

ンパウンドの割れ,はがれ及び類似のものについては,評価を特別に要求しなければ無視してもよい。

E.2

規定した低温での衝撃試験

E.2.1

装置

装置は,電線又はケーブル試料に衝撃を加える器具,試料を規定温度に保つことが可能な低温槽及び断

面が 50 mm×100 mm の短い長さの木材(表面が平滑なスプルース材)をもち,更に次の仕様による。

a

)  衝撃装置は,おもりが落下するための溝をもつ二つの垂直に組まれた直立材からなる。おもりは,1.36

kg の質量があり,試験試料を打ち付ける円筒状の鉄の頭をもつ。頭は,直径 28.5 mm で,わずかな丸

いエッジのある直径 25 mm の平らな打ち付ける表面をもつ。装置は,おもりを規定した高さから解除

できるロック機構をもつ。


35

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

b

)  この低温槽は,固定した柱を備え付け,柱の先端には,試験試料が衝撃を受ける断面が 50 mm×100 mm

の短い長さの木材(表面が平滑なスプルース材)を取り付ける。

注記

  表面が平滑なスプルース材は,試料を保持するのに効果的な材料であることを確認し,現在,

試験方法として認めている。ただし,疑義が生じた場合には参考材料とする。

E.2.2

手順

試験する電線又はケーブルで 0.13 m の直線状のもの 10 試料を低温槽に置き,規定温度に冷却する。こ

の低温槽は,その後,この温度に 4 時間保持する。その温度条件に達した後,直ちに,各試料を順次,低

温槽内にある固定柱の先端にある木片上に木目に沿って固定する。平形ケーブルの場合には,長径軸がそ

の表面に接するようにする。試料を,自由落下の衝撃試験に供し,その落下高さは,試料の先端からおも

りの下面までの間で 915 mm とする。試料が確実に衝撃を受けるよう注意する。

注記

  室温で 15 秒以内に衝撃試験を行う場合は,試料を槽から取り出してもよい。疑義が生じた場合,

槽の中での衝撃試験を正規なものとする。

E.2.3

評価及び要求事項

各試料のシース及び絶縁体は,割れ又は破壊がないことを検査する。


36

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

附属書 F

規定)

シースの特殊耐油試験の手順及び要求事項

F.1

試料の抜取方法及び準備

JIS C 3660-1-1

9.2.2

(試料採取)及び

9.2.3

(試験片の準備及び調整)の手順に従って,5 試料を準備

する。

膨張長さの測定試験は,1.25±0.25 mm 厚さのダンベル試料で実施する。

F.2

試料の断面積の決定

JIS C 3660-1-1

9.2.4

(シースの断面積の決定)の試験方法によって決定する。

F.3

使用油

ISO 1817

に規定する鉱油タイプ(IRM 902)とする。

F.4

手順

各試料の浸せき前に室温で,0.1 mg 単位までの質量及びダンベルの長軸に沿って長さをミリメートル単

位で(小数点以下第 1 位まで)測定する。

試料は,事前に 100  ℃に加熱した油槽に浸せきし,その温度に 7 日間保持する。規定時間後に,試料を

油から取り出し,過剰な油を軽くふき取り,他のケーブル規格で規定していなければ 16∼24 時間,室温に

保持する。この後,更に過剰な油を軽くふき取る。次に,各試料の機械的特性,質量及び膨張長さを測定

する。

F.5

結果の表現

引張強度の計算は,浸せき前の試料の面積による。

浸せきした 5 試料から得た中間値と,加熱前試料から得た中間値との差は,後者に対する比率で表し,

F.6

a

)及び

b

)の要求事項で規定する値を超えてはならない。

膨張長さ及び質量の変化は,次の式によって計算する。

(浸せき後の長さ/浸せき前の長さ)×100]−100 %

(浸せき後の質量/浸せき前の質量)×100]−100 %

F.6

要求事項

要求事項は,次による。

a

)

引張強度

  加熱前試料からの最大変化は,40 %。

b

)

伸び

  加熱前試料からの最大変化は,40 %。

c

)

膨張長さ

  加熱前試料からの最大変化は,15 %。

d

)

質量変化

  加熱前試料からの最大変化は,15 %。

注記

  膨張長さの要求事項は,将来

IEC 60092-359

に移される予定である。


37

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

附属書 G 

規定)

掘削時流体物試験の手順及び要求事項

G.1

耐掘削時流体物試験

掘削流体は,ほとんどすべての石油掘削に用いる。掘削流体システムで使用する流体は,ケーブルと接

触する可能性があり,ケーブルの機能に影響する可能性がある。これらの掘削流体にさらす電気ケーブル

シース材料(

IEC 60092-359

にある)の適合性は,存在する掘削流体のタイプに強く依存する。

G.2

使用する掘削流体

色々な掘削流体は,3 個のカテゴリにグループ化し,水主体及び油主体の泥に対して,試験用の掘削流

体を定義している。

次のカテゴリの一つ又はそれ以上に対して掘削時流体特性を要求するすべての材料について,SHF2 材

料に対して規定した

IEC 60092-359

の通常の耐油試験も行うことが望ましい。同様に,

附属書 F

で定義し

た手順に従って,

ISO 1817

に規定する油(IRM 903)についても行わなければならない。この IRM 903 油

試験に対して,次の要求事項を規定している。

a

)

引張強度

  加熱前試料からの最大変化は,30 %。

b

)

伸び

  加熱前試料からの最大変化は,30 %。

c

)

膨張長さ

  加熱前試料からの最大変化は,30 %。

d

)

質量変化

  加熱前試料からの最大変化は,30 %。

特定の材料をこれらのカテゴリの一つ又はそれ以上で評価するためには,その材料は,各々のカテゴリ

についての試験用掘削流体に対して個別に試験しなければならない。

掘削流体タイプ

代表タイプ

1

水主体の泥

Calcium Bromide Brine

2

油主体の泥 Carbo

Sea

3

エステル主体の泥

検討中

注記

  エステル主体の泥での試験用掘削流体及び試験方法は,検討中である。

G.3

手順

JIS C 3660-1-1

9.2.2

及び

9.2.3

に規定した手順によって,5 試料を準備する。

膨張長さの試験は,1.25±0.25 mm 厚さのダンベル試料で実施する。

試料断面積の決定方法は,

JIS C 3660-1-1

9.2.4

による。

各試料の浸せき前に室温で,0.1 mg 単位までの質量及びダンベルの長軸に沿って長さをミリメートル単

位で(小数点以下第 1 位まで)測定する。

試料は,事前に 70±2  ℃に加熱した油槽に浸せきし,その温度に 56 日間保持する。規定時間後に,試

料を油から取り出し,過剰な油を軽くふき取り,他のケーブル規格で規定していなければ 16∼24 時間,気

中に保持する。この後,更に過剰な油を軽くふき取る。次に,各試料の機械的特性,質量及び膨張長さを

測定する。


38

C 3411

:2010 (IEC 60092-350:2008)

G.4

結果の表現

引張強度の計算は,浸せき前の試料の面積による。

浸せきした 5 試料から得た中間値と,

加熱前試料から得た中間値との差は,

後者に対する比率で表現し,

G.5

a

)及び

b

)の要求事項で規定する値を超えてはならない。

膨張長さ及び質量の変化は,次の式によって計算する。

(浸せき後の長さ/浸せき前の長さ)×100]−100 %

(浸せき後の質量/浸せき前の質量)×100]−100 %

G.5

要求事項

要求事項は,次による。

a

)

引張強度

  加熱前試料からの最大変化は,25 %。

b

)

伸び

  加熱前試料からの最大変化は,25 %。

c

)

膨張長さ

  加熱前試料からの最大変化は,20 %。

d

)

質量変化

  加熱前試料からの最大変化は,15 %。

注記

  この掘削流体抵抗の評価に適合する材料は,特殊な掘削流体又は特別な操作条件を用いること

に関して,自動的に承認はされない。ケーブル製造業者との特別な合意及び/又は特殊な油及

び特別な条件での追加試験を必要とする。これらの要求事項は,将来

IEC 60092-359

に移され

る予定である。

参考文献

IEC 60092-354

,Electrical installations in ships−Part 354: Single- and three-core power cables with

extruded solid insulation for rated voltages 6 kV (U

m

=7.2 kV) up to 30 kV (U

m

=36 kV)

IEC 60502-2

,Power cables with extruded insulation and their accessories for rated voltages from 1 kV

(U

m

=1.2 kV) up to 30 kV (U

m

=36 kV)−Part 2: Cables for rated voltages from 6 kV (U

m

=7.2

kV) up to 30 kV (U

m

=36 kV)

IEC 62230

,Electric cables−Spark-test method