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日本工業規格

JIS

 C

3406

-1993

自動車用低圧電線

Low-voltage cables for automobiles

1.

適用範囲  この規格は,自動車に使用するビニル絶縁低圧電線(以下,電線という。)について規定す

る。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 3005

  ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法

JIS C 3102

  電気用軟銅線

JIS K 2203

  灯油

JIS K 2215

  内燃機関用潤滑油

JIS R 6251

  研摩布

JIS Z 8721

  色の表示方法−三属性による表示方法

2.

記号  電線の記号は AV(

1

)

とする。

(

1

)  A

は自動車用低圧電線,V はビニルを表す。

3.

特性  特性は,6.によって試験を行ったとき,表 のとおりとする。

表 1  特性

項目

特性

試験方法 
適用箇条

導体抵抗

付表 の値以下

6.2

スパーク 5 000V に 0.15 秒間以上耐えること

6.3(1)

耐電圧

水中 1

000V

に 1 分間耐えること

6.3(2)

引張強さ 16MPa 以上

6.4

絶縁体の
引張り

伸び 125%以上

6.4

耐油 50℃の油中に 20 時間浸し,屈曲後 1 000V

に 1 分間耐えること

6.5

耐熱 120℃,120 時間加熱屈曲後 1 000V に 1 分

間耐えること

6.6

低温

−40℃,3 時間冷却屈曲後 1 000V に 1 分

間耐えること

6.7

難燃

燃焼後 15 秒以内で炎が自然に消えること

6.8

摩耗

表 の最小摩耗抵抗以上

6.9

4.

材料,構造及び加工方法  材料,構造及び加工方法は,付表 及び次の各項による。

(1)

導体  導体は,JIS C 3102 に規定する軟銅線をより合わせたものとする。必要によって導体上に紙テ


2

C 3406-1993

ープを巻いてもよい。

(2)

絶縁体  絶縁体は,(1)の導体の上にビニルを導体と同心円状に被覆する。絶縁体の厚さは付表 の値

の 90%以上とし,最小厚さは

付表 の値の 80%以上でなければならない。

5.

電線の色別  電線に使用する色の記号及び標準は,表 のとおりとする。電線の色別は,地色及びマ

ーキングの色によって,その使用順位は,

表 のとおりとする。

表 2  色の記号と標準

色名

色記号

色の標準(

2

)

黒 B N2

白 W N9

赤 R

5R4/12

緑 G

7.5G4/6

黄 Y

7.5Y9/8

茶色 Br

5YR4/4

青 L

5PB4/12

若葉色 Lg  5G7/6

(

2

)

色の標準は JIS Z 8721による。

表 3  色別使用順位

色別使用順位(

3

)

1 2 3 4 5 6

B BW BY BR

W  WR WB WL WY WG

R RW RB RY RG RL

G GW GR GY GB GL

Y YR YB YG YL YW

Br BrW BrR BrY BrB

L LW LR LY LB

Lg LgR LgY LgB

LgW

(

3

)

色別が2色から構成されるものは,第1の色が電線の地
色を示し,第2の色がマーキングの色を示すものとす

る。

例 BW は,地色 B にマーキング W があることを示す。

6.

試験方法

6.1

構造  構造は,JIS C 3005 の 5.(構造)による。

6.2

導体抵抗  導体抵抗は,JIS C 3005 の 6.(導体抵抗)による。ただし,抵抗値は,1m に対する値に

換算する。

6.3

耐電圧  耐電圧は,次によって行う。

(1)

スパーク  スパークは,JIS C 3005 の 8.(3)(スパーク)による。

(2)

水中  水中は,(1)のスパークを行った後長さ約 600mm の試料をとり,両端約 25mm の絶縁体をはぎ

とり,その部分を互いにより合わせ,

図 のように試料中央部 300mm を 5%塩水中に浸す。


3

C 3406-1993

5

時間そのままの状態で保持後,導体と大地間に 50Hz 又は 60Hz の正弦波に近い波形の交流電圧を

加え,これを 1 000V まで徐々に上昇させた後,1 分間これに耐えるかどうかを調べる。

図 1  水中試験図例

6.4

絶縁体の引張り  絶縁体の引張りは,JIS C 3005 の 18.(絶縁体及びシースの引張り)による。

6.5

耐油  耐油は,長さ約 600mm の試料をとり,その両端 40mm を残して図 のように 50±2℃の JIS K 

2215

に規定する 1∼3 種の 1 号潤滑油と JIS K 2203 に規定するもの,又はこれと同等以上の油との等量混

合油中に 20 時間浸した後取り出し,常温になるまで放冷した後,

表 に示す径をもつ円筒のまわりに巻き

付け,6.3(2)によって行う。

図 2  耐油試験図例

表 4  耐油試験用円筒

呼び

円筒の径 mm

1.25

∼0.5f

75

8

∼2 150

100

∼15 255

6.6

耐熱  耐熱は,長さ約 600mm の試料をとり,その両端 25mm の絶縁体をはぎとり,両端各々の導体

部に

表 のおもりを加え,図 のように水中に保持した表 に示す径の円筒に振り分けてつるす。そのま

まの状態で 120±2℃の流通空気中で 120 時間加熱する。加熱後常温になるまで放冷した後,

表 に示す径

の円筒のまわりに加熱時の屈曲と反対方向に巻き付け,6.3(2)によって行う。


4

C 3406-1993

表 5  耐熱試験用円筒とおもり

呼び

円筒の径 mm

おもりの質量 g

  0.85∼0.5f 115

  2∼1.25f

  450

  3

165

  8∼5

1 350

40

∼15 2

700

 100

∼50

255

4 500

図 3  耐熱試験図例

6.7

低温  低温は,適当な長さの試料をとり−40±2℃の低温槽内に 3 時間保持した後,低温槽内で表 6

に示す径の円筒に約 10 秒間で

図 のように 180 度屈曲した後,低温槽から取り出し,次に 6.3(2)によって

行う。

表 6  低温試験用円筒

呼び

円筒の径 mm

  1.25∼0.5f

 75

  8∼2 150

30

∼15 255

 100

∼40 455

図 4  低温試験図例

6.8

難燃  難燃は,JIS C 3005 の 28.(難燃)による。試験方法は,JIS C 3005 の 28.2(1)(水平試験)に

よる。

6.9

摩耗  摩耗は,長さ約 900mm の試料をとり JIS R 6251 に規定する 150 番 G の摩耗テープに接する

ように,

図 のように試料を固定し,表 のおもりを加え,1 500mm/min の速さでテープを移動し,導体

とテープが接触するまでのテープの長さを読み取る。

1

か所の測定を行った後,試料を 25mm 移動し,時計方向に 90 度回転させて固定し,上記の試験を行う。

このようにして 1 試料に対して 8 個の測定値を読み取り,平均値を求める。次に,8 個の測定値のうち平

均値以下の測定値を再平均し,この値を摩耗抵抗値とする。


5

C 3406-1993

図 5  耐摩耗試験図例

表 7  耐摩耗試験の条件

呼び

最小摩耗抵抗 mm

おもりの質量 g

0.5, 0.5f

  457

  450

0.85, 0.75f

  535

1.25, 1.25f

  560

2

  305 1

350

3

  410

5

  510

8

  635

15   900

20

  750

80

∼30 3

430

100 4

570

7.

検査  検査は,6.の試験方法によって,次の項目について行い,3.4.及び 5.の規定に適合しなければ

ならない。ただし,(4)(9)は,受渡当事者間の協定によって,その一部又は全部を省略することができる。

(1)

構造

(2)

導体抵抗

(3)

耐電圧

(a)

スパーク

(b)

水中

(4)

絶縁体の引張り

(5)

耐油

(6)

耐熱

(7)

低温

(8)

難燃

(9)

摩耗

8.

包装  包装は,1 条ずつドラム巻き又はたば巻きとし,運搬中損傷しないように適切な方法で行う。

9.

製品の呼び方  製品の呼び方は,名称,公称断面積及び色,又は記号,公称断面積及び色記号による。


6

C 3406-1993

例  自動車用低圧電線 2 黒白,又は AV2BW

10.

表示  表示は,ドラム又はたばに適当な方法で,次の事項を表示する。

(1)

名称又は記号

(2)

呼び

(3)

長さ

(4)

質量

(5)

製造業者名,その略号又は登録商標

(6)

製造年月又はその略号

関連規格  ISO 6722-1    1984  Road vehicles−Unscreened low-tension cables−Part 1 : General requirements

andtest methods

ISO 6722-2 

  1985  Road vehicles−Unscreened low tension cables−Part 2 : Cable classes,

applicabletests and special requirements

ISO 6722-3 

  1984  Road vehicles−Unscreened low tension cables−Part 3 : Conductor sizes and

dimensions

付表 1  電線の種類と構造

導体

仕上外径 mm

参考

呼び

素線数/素線径

計算断面積

外形

ビニル
絶縁体

厚さ

導体抵抗

(20

℃)

質量

1

条の長さ

mm

2

 mm  mm

2

 mm

mm

標準

最大

Ω/m g/m  m

  0.5f

20/0.18

  0.508 7

 1.0

0.6

 2.2

 2.4

0.036 7

8

100

  0.5

  7/0.32

  0.562 9

0.032 7

9

  0.75f

30/0.18

  0.763 0

 1.2

 2.4

 2.6

0.024 4

12

  0.85

11/0.32

  0.884 6

0.020 8

  1.25f

50/0.18

  1.273

 1.5

 2.7

 2.9

0.014 7

17

  1.25

16/0.32

  1.287

0.014

3

  2

26/0.32

  2.091

 1.9

 3.1

 3.4

0.008 81

25

  3

41/0.32

  3.297

 2.4

0.7

 3.8

 4.1

0.005 59

39

  5

65/0.32

  5.228

 3.0

0.8

 4.6

 4.9

0.003 52

60

  8

50/0.45

  7.952

 3.7

0.9

 5.5

 5.8

0.002 32

90

 15

 84/0.45

 13.36

 4.8

1.1

 7.0

 7.4

0.001 38

150

50

 20

 41/0.80

 20.61

 6.0

 8.2

 8.8

0.000 887

220

 30

 70/0.80

 35.19

 8.0

1.4

10.8

11.5

0.000 520

390

 40

 85/0.80

 42.73

 8.6

11.4

12.1

0.000 428

460

 50

108/0.80

 54.29

 9.8

1.6

13.0

13.8

0.000 337

590

 60

127/0.80

 63.84

10.4

13.6

14.4

0.000 287

680

 85

169/0.80

 84.96

12.0

2.0

16.0

17.0

0.000 215

910

100 217/0.80

109.1

13.6

17.6

18.6

0.000

168

1100

備考  呼びの f は,フレキシブルを示す。