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C 3306 : 2000

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電線

工業会 (JCMA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査

会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって JIS C 3306 : 1993 は改正さ

れ,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願などの知的財産権にかかわる確認については,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

3306

 : 2000

ビニルコード

Polyvinyl chloride insulated flexible cords

序文  この規格は,1997 年に第 2 版として発行された IEC 60227-5, Polyvinyl chloride insulated cables of rated

voltages up to and including 450/750 V

−Part 5:Flexible cables (cords)  に対応する日本工業規格であるが,国

内事情のため技術的内容を変更して作成している。

なお,IEC 60227-5 : 1997[定格電圧 450/750V 以下の塩化ビニル絶縁ケーブル−第 5 部:可とうケーブル

(コード)

]を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格として JIS C 3662-5 : 1998 が

ある。

1.

適用範囲  この規格は,主として屋内で交流 300V 以下の小形電気器具に使用する塩化ビニル樹脂を

主体としたコンパウンド(以下,ビニルという。

)で絶縁を施したビニルコード及びビニルキャブタイヤコ

ード(以下,コードという。

)について規定する。

備考1.  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC

ガイド 21 に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している)及び NEQ(同等でない)とする。

IEC 60227-5 : 1997

  Polyvinyl chloride insulated cables of rated voltages up to and including 450/750

V

−Part 5:Flexible cables (cords). (NEQ)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 3005

  ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法

JIS C 3102

  電気用軟銅線

3.

種類及び記号  種類及び記号は,表 のとおりとする。


2

C 3306 : 2000

表 1  種類及び記号

種類

記号(

1

)

単心ビニルコード VSF

二種単心ビニルコード HVSF

2

個よりビニルコード VTF

二種 2 個よりビニルコード HVTF

ビニル平形コード VFF

二種ビニル平形コード HVFF

ビニルキャブタイヤ丸形コード VCTF

二種ビニルキャブタイヤ丸形コード HVCTF

ビニルキャブタイヤ長円形コード VCTFK

二種ビニルキャブタイヤ長円形コード

HVCTFK

(

1

)

記号の意味は,次による。

V

ビニル

SF

単心コード

TF

2

個よりコード

FF

平形コード

CTF

キャブタイヤコード

K

長円形(小判形)

H

二種絶縁体のもの

4.

特性  特性は,6.によって試験を行ったとき,表 による。

表 2  特性

特性

項目

ビニルコード

二種ビニルコード

試験方法

適用箇条

導体抵抗

付表 の値以下

6.3

水中 1

000V

に 1 分間耐えなければならない。

6.4 a)

空中 2

000V

に 1 分間耐えなければならない。

6.4 b)

耐電圧

スパーク 5 000V に 0.15 秒以上耐えなければならない。

6.4 c)

常温 5M

Ω・km 以上 (20℃)

6.5.1

絶縁抵抗

高温 0.01M

Ω・km 以上 (60℃) 0.005MΩ・km 以上 (75℃)  6.5.2

引張強さ 10MPa 以上

絶縁体

伸び 100%以上 120%以上

引張強さ 10MPa 以上

絶 縁 体
及 び シ
ー ス の

引張り

シース

伸び 120%以上

6.6

引張強さ  加熱前の値の 85%以上

加熱前の値の 90%以上

絶縁体

伸び

加熱前の値の 80%以上

加熱前の値の 75%以上

引張強さ  加熱前の値の 85%以上

加熱

シース

伸び

加熱前の値の 80%以上

6.7

巻付加熱

6.8

低温巻付

表面にひび及び割れが生じてはならない。

6.9

絶縁体

厚さの減少率 50%以下

厚さの減少率 30%以下

加熱変形

シース

厚さの減少率 50%以下

6.10

難燃 60 秒以内に自然に消えなければならない。

6.11

素線の断線率が 50%以下

曲げ(平形だけ)

線間短絡を生じず,かつ,絶縁体にひび,割れ,その
他の異状が生じてはならない。

6.12


3

C 3306 : 2000

5.

材料,構造及び加工方法  材料,構造及び加工方法は,付表 及び次の各項による。

a)

導体  導体は,JIS C 3102 に規定する軟銅線をより合わせたもの,又は硬銅線をより合わせた後焼き

なまして軟銅にしたものとする。導体上に必要によって,糸を横巻きにするか,適切なテープを施し

てもよい。

b)

絶縁体  絶縁体は,a)の導体の上に付表 に示す厚さのビニルを被覆する。その絶縁体の平均厚さは,

付表 の値の 90%以上とし,最小厚さは,付表 の値の 80%以上でなければならない。単心コードは,

この絶縁加工を終わったものをもって完成品とする。

c)

線心の識別  線心の識別は,次による。

1)

シースのあるもの  絶縁体の色又は絶縁体表面の色,その他適切な方法によって行い,通常表 

よる。

表 3  線心の識別

線心数

2

黒,白

3

黒,白,赤又は黒,白,緑

4

黒,白,赤,緑

2)

シースのないもの  絶縁体の色又は絶縁体表面の色,絶縁体に施す突起などの形状又は絶縁体上に

施す 50mm 未満の間隔で行う直線又は数字などの連続表示によって行う。

d)

シース  キャブタイヤコードのシースはビニルを用い,その平均厚さは付表 の値の 90%以上とし,

最小厚さは,

付表 の値の 70%以上でなければならない。

e)

2

個よりコード  2 個よりコードは,線心 2 条を層心径の 20 倍以下のピッチでより合わせる。

f)

平形コード  平形コードは,a)の導体 2 条を一定の間隔で平行に配列したものに,付表 に示す厚さ

のビニルを施したもので,2 心が容易に切り離すことができる形状とする。

g)

キャブタイヤ丸形コード  キャブタイヤ丸形コードは,線心所要条数を層心径の 20 倍以下のピッチで

より合わせ,介在物としてビニルで線心間のすき間を埋めた上に d)のシースを施す。また,介在物と

して綿糸その他の柔らかい繊維を使用することができる。

なお,その上に綿糸,その他の繊維又はテープを巻いてもよい。

h)

キャブタイヤ長円形コード  キャブタイヤ長円形コードは,b)の線心 2 条を密接して平行に配列して

d)

のシースを施す。この場合線心間のすき間をシース材料で埋める。

6.

試験方法  試験方法は,次の各項による。

6.1

外観  外観は,JIS C 3005 の 4.1(外観)による。

6.2

構造  構造は,JIS C 3005 の 4.3(構造)による。

6.3

導体抵抗  導体抵抗は,JIS C 3005 の 4.4(導体抵抗)による。

6.4

耐電圧  耐電圧は,次の a)b)c)のいずれかによる。

a)

水中  水中は,JIS C 3005 の 4.6 a)(水中)による。

b)

空中  空中は,JIS C 3005 の 4.6 b)(空中)による。

c)

スパーク  スパークは,絶縁体について JIS C 3005 の 4.6 c)(スパーク)による。

6.5

絶縁抵抗

6.5.1

常温絶縁抵抗  常温絶縁抵抗は,JIS C 3005 の 4.7.1(常温絶縁抵抗)による。


4

C 3306 : 2000

6.5.2

高温絶縁抵抗  高温絶縁抵抗は,JIS C 3005 の 4.7.2(高温絶縁抵抗)による。ただし,規定温度

は,ビニルコードについては 60℃とし,二種ビニルコードについては 75℃とする。

6.6

絶縁体及びシースの引張り  絶縁体及びシースの引張りは,JIS C 3005 の 4.16(絶縁体及びシース

の引張り)による。

6.7

加熱  加熱は,JIS C 3005 の 4.17(加熱)による。加熱温度及び加熱時間は,絶縁体については,

ビニルコードの場合は JIS C 3005 の 4.17.2(試験方法)の

表 の B によって,二種ビニルコードの場合は,

JIS C 3005

の 4.17.2 

表 の F による。また,シースについては,ビニルコード及び二種ビニルコードの

いずれの場合も,JIS C 3005 の 4.17.2 

表 の B による。

6.8

巻付加熱  巻付加熱は,JIS C 3005 の 4.19.1(A 法)による。加熱温度は 120℃±3℃とし,巻付回

数及び円筒の径は

表 による。

なお,丸形及び長円形の線心については,単心と同様にして行わなければならない。

表 4  巻付回数及び円筒の径

種類

巻付回数

円筒の径

単心コード

仕上外径

2

個よりコード

線心径

平形コード

短径

キャブタイヤ丸形コード

仕上外径の 2 倍

キャブタイヤ長円形コード

6

短径の 2 倍

6.9

低温巻付け  低温巻付けは,JIS C 3005 の 4.20.1(A 法)による。冷却温度は−10℃±1℃とし,巻

付回数及び円筒の径は

表 による。

なお,丸形及び長円形の線心については,単心と同様にして行わなければならない。

表 5  巻付回数及び円筒の径

種類

巻付回数

円筒の径

単心コード

仕上外径の 3 倍

2

個よりコード

線心径の 3 倍

平形コード

短径の 3 倍

キャブタイヤ丸形コード

仕上外径の 3 倍

キャブタイヤ長円形コード

6

短径の 3 倍

6.10

加熱変形  加熱変形は,JIS C 3005 の 4.23(加熱変形)による。加熱温度は 120℃±3℃とし,荷重

表 による。ただし,板状試験片を用いた場合の荷重は,10N とする。

表 6  荷重

荷重  N

導体公称断面積

mm

2

絶縁体

シース

0.5

0.75

3

5

1.25 4

2 5

7

6.11

難燃  難燃は,JIS C 3005 の 4.26(難燃)による。試験方法は JIS C 3005 の 4.26.2 b)(傾斜試験)

による。

なお,炎が微風などによって動揺しないように,適切な方法を講じる。

6.12

曲げ  曲げは,0.75mm

2

以上の平形コードについて行い,JIS C 3005 の 4.27.4(平形構造)による。


5

C 3306 : 2000

7.

検査  検査は,6.の試験方法によって次の項目について行い,4.5.及び 9.の規定に適合しなければな

らない。ただし,受渡当事者間の協定によって,その一部又は全部を省略することができる。

a)

外観

b)

構造

c)

導体抵抗

d)

耐電圧

e)

絶縁抵抗

1)

常温絶縁抵抗

2)

高温絶縁抵抗

f)

絶縁体及びシースの引張り

g)

加熱

h)

巻付加熱

i)

低温巻付け

j)

加熱変形

k)

難燃

l)

曲げ

8.

製品の呼び方  製品の呼び方は,種類,線心数(丸形以外は省略してもよい。)及び公称断面積又は記

号,線心数(丸形以外は省略してもよい。

)及び公称断面積による。また,平形コード及びキャブタイヤコ

ードの細線化したものは,導体構成を追記する。

1.  ビニル平形コード 1.25mm

2

 (112/0.12mm)

又は  VFF 1.25mm

2

 (112/0.12mm)

2.  二種ビニルキャブタイヤ丸形コード

2

心×1.25mm

2

又は  HVCTF 2×1.25mm

2

9.

表示及び包装

9.1

コードの表示  コードには,その表面に次の事項を容易に消えない方法で,連続表示する。

a)

製造業者名又はその略号

b)

製造年又はその略号

c)

耐熱性のものはその旨

9.2

包装の表示  包装には,適切な方法で次の事項を表示する。

a)

種類又は記号

b)

線心数(丸形以外は省略してもよい。

)及び公称断面積

c)

導体構成(平形コード及びキャブタイヤコードの細線化したものに限る。

d)

長さ

e)

質量

f)

製造業者名又はその略号

g)

製造年月又はその略号

9.3

包装  包装は,運搬中損傷しないように適切な方法で行う。


6

C 3306 : 2000

付表 1  ビニルコード

導体

参考

種類

線心

公称

断面積

mm

2

構成

素線数/素線径

mm

外径

mm

絶縁体

厚さ

mm

シース

厚さ

mm

仕上外径
(参考)

mm

導体抵抗

(20

℃)

Ω/km

概算質量

kg/km

標準条長

m

0.5 20/0.18

0.9

2.5

36.7

11

0.75 30/0.18

1.1

2.7

24.4 14

1.25 50/0.18

1.5

3.1

14.7 20

単心ビニルコード

1

2 37/0.26

1.8

3.4

9.50

27

200

0.5 20/0.18

0.9

5.0

37.8

23

0.75 30/0.18

1.1

5.4

25.1 30

1.25 50/0.18

1.5

6.2

15.1 42

2

個よりビニルコード

2 37/0.26

1.8

6.8

9.79

55

0.5 20/0.18

0.9

2.5

×5.0

36.7 22

30/0.18 1.1

0.75

67/0.12 1.1

2.7

×5.4

24.4 28

50/0.18 1.5

1.25

112/0.12 1.5

3.1

×6.2

14.7 40

ビニル平形コード

2 37/0.26

1.8

0.8

3.4

×6.8

9.50 55

0.75 30/0.18

1.1

6.6

25.1 60

1.25 50/0.18

1.5

7.4

15.1 80

2

2 37/0.26

1.8

8.0

9.79

100

0.75 30/0.18

1.1

7.0

25.1 70

1.25 50/0.18

1.5

7.8

15.1 95

3

2 37/0.26

1.8

8.5

9.79

120

0.75 30/0.18

1.1

7.6

25.1 90

1.25 50/0.18

1.5

8.5

15.1

120

ビニルキャブタイヤ 
  丸形コード

4

2 37/0.26

1.8

9.3

9.79

150

30/0.18

0.75

67/0.12

1.1

4.3

×6.6

24.4 45

50/0.18

1.25

112/0.12

1.5

4.7

×7.4

14.7 55

ビニルキャブタイヤ 
  長円形コード

2

2 37/0.26

1.8

0.6 1.0

5.0

×8.0

9.50 75

100

備考  二種ビニルコードの場合も,付表 の値と同じ。


7

C 3306 : 2000

第 20 委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

荒  井  聰  明

東京電機大学工学部

(委員)

塚  本      修

通商産業省基礎産業局非鉄金属課

斎  藤  俊  樹

資源エネルギー庁公益事業部

八  田      勲

工業技術院標準部

高  橋  健  彦

関東学院大学工学部

樋  口      登

工業技術院電子技術総合研究所

深  川  裕  正

財団法人電力中央研究所

橋  本  欣  也

東京都立産業技術研究所

白  井  藤  雄

財団法人電気安全環境研究所

若  松  淳  一

財団法人日本品質保証機構

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

三  上  裕  久

財団法人関東電気保安協会

下  川  英  男

社団法人電気設備学会

浅  井      功

社団法人日本電気協会

萩  原  壽  夫

社団法人電線総合技術センター

小田切  司  朗

電気事業連合会

赤  嶺  淳  一

社団法人日本電機工業会

田  谷  利  明

社団法人日本電子機械工業会

石  黒  開  二

社団法人日本配線器具工業会

藤  井  信  弘

社団法人日本照明器具工業会

川  本  紀  男

社団法人日本電設工業協会

山  本      勝

全日本電気工事業工業組合連合会

勝  田  銀  造

東京電力株式会社

横  山      博

東京電力株式会社

岡  田  雅  彦

関西電力株式会社

藤  垣  伸  一

中部電力株式会社

前  川  雄  一

電源開発株式会社

横  澤  芳  廣

東日本旅客鉄道株式会社

内  田  忠  敬

株式会社関電工

辻      康次郎

社団法人日本電力ケーブル接続技術協会

久  垣  豊  一

古河電気工業株式会社

大  澤  茂  樹

住友電気工業株式会社

新  元      孝

株式会社フジクラ

薄  田  新  一

日立電線株式会社

杉  山  敬  二

三菱電線工業株式会社

矢  地  竹  男

昭和電線電纜株式会社

岩  田  聖  二

タツタ電線株式会社

松  崎  雄  二

矢崎電線株式会社

高  山  芳  郎

社団法人日本電線工業会

(事務局)

金  田  康  三

社団法人日本電線工業会

大  木  啓  一

社団法人日本電線工業会