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C 3216-6

:2011

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  耐熱衝撃(エナメル線及びテープ巻線に適用)

2

3.1

  試験片

2

3.2

  試験手順

2

3.3

  結果

2

4

  耐軟化(公称導体径 0.100 mm を超え 1.600 mm 以下のエナメル丸線及びテープ巻丸線に適用)

2

4.1

  試験装置

2

4.2

  試験手順

3

5

  温度指数

4

5.1

  エナメル線

4

5.2

  テープ巻線

4

6

  加熱減量(エナメル丸線に適用)

4

6.1

  試験片

4

6.2

  試験手順

4

附属書 A(参考)高温中破壊試験(エナメル丸線に適用)

6

附属書 JA(規定)代替試験方法

7

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表

13


C 3216-6

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電線工業会(JCMA)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済

産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,JIS C 3003:1999 及び JIS C 3006:1999 は廃止さ

れ,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

この規格は,エナメル線及び横巻線の試験方法の統一並びに試験規格の IEC 規格整合化を目的として制

定したものである。この規格は,IEC 規格への整合化に向け検討してきたが,内容によって大きな変更と

なり市場の混乱が予想されたため,整合化に向けた経過措置として整合化規格を主とし,従来の JIS によ

る試験方法を

附属書 JA として併記した。この規格の制定によって,市場に IEC 整合規格のコンセンサス

を得ることを目的とした。したがって,次回改正時には IEC 規格への整合を図る。

JIS C 3216

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

3216-1

  第 1 部:全般事項

JIS

C

3216-2

  第 2 部:寸法

JIS

C

3216-3

  第 3 部:機械的特性

JIS

C

3216-4

  第 4 部:化学的特性

JIS

C

3216-5

  第 5 部:電気的特性

JIS

C

3216-6

  第 6 部:熱的特性


日本工業規格

JIS

 C

3216-6

:2011

巻線試験方法−第 6 部:熱的特性

Winding wires

−Test methods−Part 6: Thermal properties

序文

この規格は,1996 年に第 2 版として発行された IEC 60851-6,Amendment 1(1997)及び Amendment 2

(2003)を基に,対応国際規格を翻訳し,市場に IEC 整合規格のコンセンサスを得るまでの措置として,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目を日

本工業規格として追加している。ただし,追補(Amendment)については,編集し,一体とした。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所及び

附属書 JA は,対応国際規格にはない事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。

要求事項は,この規格を引用する個別規格で規定する。

1

適用範囲

この規格は,巻線に用いる各種エナメル銅線,エナメルアルミニウム線,横巻銅線及び横巻アルミニウ

ム線の熱的特性の試験方法について規定する。

なお,試験方法の全般事項については,JIS C 3216-1 による。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60851-6:1996

,Winding wires−Test methods−Part 6:Thermal properties, Amendment 1:1997 及

び Amendment 2:2003(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 1501

  転がり軸受−鋼球

JIS C 3216-1

  巻線試験方法−第 1 部:全般事項

注記  対応国際規格:IEC 60851-1:1996,Winding wires−Test methods−Part 1:General(MOD)

JIS C 3216-3

  巻線試験方法−第 3 部:機械的特性

注記  対応国際規格:IEC 60851-3:1996,Winding wires−Test methods−Part 3:Mechanical properties

(MOD)

JIS C 3216-5

  巻線試験方法−第 5 部:電気的特性


2

C 3216-6

:2011

注記  対応国際規格:IEC 60851-5:1996,Winding wires−Test methods−Part 5:Electrical properties

(MOD)

IEC 60172:1987

,Test procedure for the determination of the temperature index of enamelled winding wires

3

耐熱衝撃(エナメル線及びテープ巻線に適用)

耐熱衝撃は,マンドレルへの巻付け,曲げ,引張りなどの負荷を加えた後に,個別規格に規定の温度に

耐えるかを検査する。

なお,受渡当事者間の協定によって,

附属書 JA.3 の試験方法を用いてもよい。

3.1

試験片

3.1.1

丸線

試験片は,次によって 1 本作製する。

−  公称導体径  1.600 mm 以下のエナメル線の場合,JIS C 3216-3 の 5.1.1(丸線)

−  公称導体径  1.600 mm を超えるエナメル線の場合,JIS C 3216-3 の 5.2[伸長試験(公称導体径が 1.600

mm を超えるエナメル丸線に適用)]

−  公称導体径  1.600 mm 以下のテープ巻線の場合,JIS C 3216-3 の 5.1.1

−  公称導体径  1.600 mm を超えるテープ巻線の場合,JIS C 3216-3 の 5.5.4[テープ巻丸線及び平角線(融

着テープ巻線)

3.1.2

平角線

平角線については,JIS C 3216-3 の 5.1.2(平角線)によって厚さ方向(flatwise)曲げの試験片 1 本を作

製する。

3.2

試験手順

試験片を規定の温度(個別規格に規定した温度±5  ℃)に保った強制循環恒温槽中で 30 分間加熱する。

強制循環恒温槽から取り出し,試験片の温度が常温に戻った後,皮膜に亀裂が生じていないかを

表 に示

す倍率の拡大鏡で調べる。

試験は,丸線は 3 本,平角線は 2 本の試験片で行う。

表 1−拡大鏡の倍率

線の寸法

倍率

0.040 mm 以下の丸線 10∼15 倍 
0.040 mm を超え 0.500 mm 以下の丸線

6∼10 倍

0.500 mm を超える丸線

1∼  6 倍

平角線

6∼10 倍

3.3

結果

亀裂の発生した本数を記録する。

4

耐軟化(公称導体径 0.100 mm を超え 1.600 mm 以下のエナメル丸線及びテープ巻丸線に適用)

耐軟化は,試験片 2 本を互いに直交するように配置し,その交点に個別規格に規定の温度で規定のおも

りを加えたとき短絡するかを検査する。

注記

多くの場合,耐軟化は絶縁の破壊した温度で表す。

なお,受渡当事者間の協定によって,

附属書 JA.4 の試験方法を用いてもよい。


3

C 3216-6

:2011

4.1

試験装置

試験装置は次による(

図 参照)。

黄銅又は銅製の金属ブロックは,電気加熱ができ,温度の測定及び制御ができるものとする。

ブロック中央の交点に 2 本の試験片を直交させて入れる二つの溝があり,その交差部分に垂直におもり

を載せるためのセラミック製ピストンがあるものとする。

変圧器は,100 VA 以上の容量をもち 100±10 V の交流試験電圧を供給できるもので,5±1 mA で動作す

る過電流装置,及び最大電流を 50 mA に制御する抵抗器を備えているものとする。

単位  mm

①  試験片 
②  試験片 
③  ピストン

④  セラミックピストン 
⑤  おもり 
⑥  金属製ブロック(銅又は黄銅)

⑦  試験片挿入用スロット 
⑧  温度制御装置挿入穴 
⑨  熱電対挿入穴

⑩  負荷ピストン挿入穴 
⑪  電熱ヒータ 
⑫  水銀温度計

⑬  試験片接続用絶縁端子 
⑭  絶縁プレート

図 1−耐軟化試験装置

4.2

試験手順

2 本の直線状の試験片を,個別規格に規定の温度に前もって加熱した金属ブロックに相互に直交させて

挿入する。温度は,できる限り交差部分の近くで測定し,個別規格に規定の温度に対し±3  ℃以内である

ものとする。交差部分は,ピストンの中心の真下になるようにする。公称導体径 0.200 mm 未満の場合は,

2 本の直線状の試験片を平行に並べて置き,その上にもう 1 本の試験片をピストンの軸に対し最初の 2 本

が対称になるように直行させて置き,

表 に示す時間保持した後,表 のおもりをピストンに載せ,直ち

に試験電圧を上下の試験片に印加する。下側に 2 本の試験片を用いる場合には,その端末をつないで導通

させておくものとする。


4

C 3216-6

:2011

交差部分にかける力及び試験電圧は 2 分間かける。試験は 3 本の試験片で行い,破壊した本数を記録す

る。

表 2−おもりを載せるまでの時間

公称導体径

mm

試験片挿入からおもりを載せるまでの時間

min

を超え

以下

− 1.000

1

1.000 1.600

2

表 3−交差部分にかける力

公称導体径

mm

交差部分にかける力

N

を超え

以下

0.100 0.125

1.25

0.125 0.315

2.20

0.315 0.500

4.50

0.500 0.800

9.00

0.800 1.250  18.00 
1.250 1.600  36.00

5

温度指数

5.1

エナメル線

5.1.1

丸線

温度指数は IEC 60172 に従って,試験する(試験片は含浸していないエナメル線とする。

なお,受渡当事者間の協定によって,

附属書 JA.5 の試験方法を用いてもよい。

5.1.2

平角線

試験は平角線と同じ皮膜のもので,丸線を作製し,5.1.1 によって丸線で行う。

5.2

テープ巻線

(対応国際規格のこの細分箇条は不採用とした。

6

加熱減量(エナメル丸線に適用)

加熱減量は,個別規格に規定の温度での皮膜の質量減少率を測定する。

6.1

試験片

皮膜の質量が 0.5 g 以上となる量の線を準備して,皮膜に影響を及ぼすことがない方法で洗浄する。試験

片は熱風循環恒温槽中にて 130±3  ℃で 1 時間加熱する。恒温槽から取り出した後,試験片をデシケータ

中に置き,室温まで 30 分以上冷却する。試験片は 0.1 mg 単位までひょう(秤)量する(M

1

6.2

試験手順

るつぼを 150±3  ℃で 2 時間加熱しておく。試験片を含むるつぼを強制循環恒温槽に個別規格に規定の

温度で 2 時間置く。各規定温度から±3  ℃以上の変化があってはならない。

恒温槽から取り出し,試験片をデシケータ中に置き,室温まで 30 分以上冷却する。試験片は 0.1 mg 単

位までひょう量する(M

2


5

C 3216-6

:2011

皮膜の

離に用いる薬品は,導体に影響がないものでなければならない。

離した後,裸導体を 150±

3  ℃にて 15±1 分乾燥する。

その後,

デシケータ中に置き,

室温まで 30 分以上冷却する。

裸導体を 0.1 mg 単位までひょう量する

M

3

質量損率(ΔM)は,次の式で計算する。

%

100

3

1

2

1

×

⎟⎟

⎜⎜

Δ

M

M

M

M

M

試験は 2 回行い,それぞれの値を記録する。


6

C 3216-6

:2011

附属書 A

参考)

高温中破壊試験

エナメル丸線に適用)

高温中破壊試験は,試験片を加熱中に個別規格に規定の試験電圧を印加した状態で加熱し,破壊した本

数で表す。

注記  この試験は線の過負荷特性が,最大 450  ℃で破壊されることを意図している。また,試験時間

が最低 15 分としているので,  数分以内での破壊は適用外であり,短時間で破壊する場合は,

他の試験を必要とする。

A.1

試験装置

試験装置は,次による。

−  恒温槽は,強制循環方式の有無にかかわらず,使用可能温度を 450  ℃とする。また,設定温度の許容

範囲を±5  ℃とすることが望ましく,試験片が設定温度±1 %に達する時間を 3 分以内とする。さら

に,恒温槽は,

表 A.1 の試験電圧を供給可能な電圧端子を備える。

−  変圧器は,100 VA 以上の容量をもち,50 Hz 又は 60 Hz の

表 A.1 の交流試験電圧を供給できるもので,

10±5 mA で動作する過電流保護装置を備えているものとする。また,過サージ電圧を避けるため,

1∼2 µF のコンデンサを変圧器の 2 次端子に並列に接続したものとする。さらに,過電流保護装置は

不具合を検知し,タイマで遮断する。

表 A.1−試験電圧

両側絶縁厚さ

mm

を超え

以下

試験電圧

(交流)

V

0.024

0.035

65

0.035 0.050  85 
0.050 0.070 115 
0.070 0.090 165 
0.090 0.130 200

A.2

試験片

試験片は JIS C 3216-5 の 4.4(公称導体径 0.100 mm を超え 2.500 mm 以下のエナメル丸線)による。経

験上,試験のやりやすさから,通例は 1 種で公称導体径 1.0 mm とする。

A.3

試験手順

試験片を端子に接続し,個別規格に規定の温度に保った恒温槽に設置する。設置後すぐに,個別規格に

規定の試験電圧を印加し,タイマを始動する。

5 本の試験片で行い,破壊した本数を記録する。15 分未満で破壊した場合は,記録しない。過電流保護

装置が作動した場合を絶縁破壊とする。


7

C 3216-6

:2011

附属書 JA

規定)

代替試験方法

この附属書は,本体の対応する箇条を補足するものであり,本体で規定する試験方法に対し,置き換え

て適用が可能な試験方法について規定する。

注記  この附属書で規定する試験方法は,この規格を IEC 60851-6 に整合させるに当たり,この内容

によって大きな変更となり市場の混乱が予想される事項について,完全整合化に向けた経過措

置として,廃止した JIS C 3003:1999 及び JIS C 3006:1999 に従った試験方法を代替試験方法と

して併記したものである。

JA.3

  耐熱衝撃

JA.3.1

  丸線

丸線は,導体径 0.080∼0.350 mm については次の a)伸長によって,導体径 0.370 mm 以上については次の

b)

巻付けによって行う。

a)

伸長  同一巻枠から長さ約 35 cm の試験片を 3 本とり,標線距離を 250 mm として 1 分間当たり 300 mm

以下の引張速さで規定の値まで伸ばした後,個別規格に規定の温度に保った恒温槽中で 1 時間加熱す

る。恒温槽から取り出し,試験片の温度が常温に戻った後,皮膜に導体が見える亀裂が生じていない

かを約 15 倍の拡大鏡で調べる。

b)

巻付け  同一巻枠から長さ約 50 cm の試験片 3 本をとり,個別規格に規定の径をもつ表面滑らかな丸

棒に,線と線とが接触するように緊密に 10 回巻き付けた後,個別規格に規定の温度に保った恒温槽中

で 1 時間加熱する。

恒温槽から取り出し,試験片の温度が常温に戻った後,皮膜に導体が見える亀裂が生じないかを目

視で調べる。

JA.3.2

  平角線

同一巻枠から長さ約 35 cm の試験片 3 本をとり,それぞれについて標線距離を 250 mm にして 1 分間当

たり 300 mm 以下の引張速さで個別規格に規定の値まで伸ばした後,個別規格に規定の温度に保った恒温

槽中で 1 時間加熱する。恒温槽から取り出し,試験片の温度が常温に戻った後,皮膜に導体が見える亀裂

が生じていないかを目視で調べる。

JA.4

耐軟化

導体径 0.190 mm 以下の丸線については次の a)輪状交差法によって,導体径 0.200 mm 以上の丸線につい

ては b)交差法によって,及び平角線については c)鋼球法によって行う。試験は,導体間又は導体と鋼球と

の間に 50 Hz 又は 60 Hz の正弦波に近い波形をもった交流電圧 100 V を加え,その状態で 1 分間当たり約

2  ℃の割合で温度を上昇させ,短絡する温度を試験片に最も近い部分に熱電対を固定して測定する。その

ときの短絡電流は 5∼20 mA とする。

a)

輪状交差法  同一巻枠から長さ約 30 cm の試験片 2 本をとり,これを各々輪状にして図 JA.1 のように

交差させ,下の試験片に

表 JA.1 に示すおもりをつり下げ,これを恒温槽に入れて耐軟化温度を測定す

る。


8

C 3216-6

:2011

b)

交差法  同一巻枠から長さ約 15 cm の試験片 2 本を採り,これを直角に重ねて平板上に置き,重ね部

分の上に

表 JA.1 に示すおもりを載せ,これを恒温槽に入れて耐軟化温度を測定する。

c)

鋼球法  長さ約 20 cm の試験片 1 本を採り,この幅の面に JIS B 1501 に規定する直径 1.6 mm の表面

滑らかな鋼球を置き,その上に 1 kg のおもりを載せ,これを恒温槽に入れ耐軟化温度を測定する。

表 JA.1−おもりの質量

公称導体径 mm

おもりの質量 g

を超え

以下

0 種

1 種

2 種

3 種

注記

− 0.020

− 3 3

輪状交差法

0.020 0.025

5

5

0.025 0.030

7

7

0.030 0.040

12

12

0.040 0.050

20

20

0.050 0.080

36

36

0.080 0.120

64

64

64

64

0.120 0.190

112

112

112

112

0.190 0.250

400

300

200

150

交差法

0.250 0.400

500

400

300

250

0.400 0.650

600

500

400

350

0.650 0.850

700

600

500

0.850 1.100

800

700

600

1.100 1.500

900

800

1.500 2.000

1

000

900

2.000

2.600

1 200

1 000

2.600

3.200

1 500

1 200

図 JA.1−輪状交差法結線図


9

C 3216-6

:2011

JA.5

温度指数

JA.5.1

概要

温度指数は,導体径 0.260∼1.500 mm を用いて次の方法で求める。平角線の場合は,同じ皮膜でエナメ

ル丸線を作成し実施する。

JA.5.2

試験片

JIS C 3216-5

の JA.4.2 b)(2 個より法)に従って 2 個より試験片を作製する。ただし,試験片の数は各

温度ごとに 21 本を標準とする。

JA.5.3

試験手順

試験手順は,次による。

a)

試験片は,試験中外部応力を避けるため適切な方法で固定し,加熱する。

b)

試験片を

表 JA.2 に規定する加熱温度及び加熱日数で加熱した後恒温槽から取り出し常温になるまで

放置し,

寿命時間を調べるため

表 JA.3 に規定する電圧で耐電圧試験を行い,それを 1 サイクルとする。

試験片が破壊されない場合は 2 サイクル目の試験を行い,その後試験片は破壊されるまでサイクルを

繰り返す。

なお,この試験に用いる変圧器の容量は 500 VA 以上とし,検出装置は高圧側で 5 mA 以上で動作す

るように設定する。また,電圧の印加時間は 1 秒間とする。

c)

試験は 3 点以上の温度で行い,最低加熱温度は推定温度指数より 20∼40  ℃高い温度とし,加熱温度

の間隔は 20  ℃を超えてはならない。また,最高加熱温度は,寿命時間が 100 時間以上になるように

設定しなければならない。試験片の加熱温度は,±2  ℃以内にしなければならない。

平均寿命のサイクル数は 8∼20 サイクルに入るように加熱温度を選択する。

なお,特定のサイクルで既に試験を行っている場合は,平均寿命のサイクル数を 8∼20 サイクルに

入れるようにサイクルの加熱日数を増減させてもよい。

d)

試験片の平均寿命時間は,その試験片が試験電圧で破壊しなかった合計の加熱時間に破壊したときの

サイクル加熱時間の 1/2 を加えた値で示す。全ての試験片が破壊し終わったとき,各加熱温度での平

均寿命を計算する。計算した値は,

図 JA.2 に示す耐熱寿命グラフにプロットし,回帰直線

1)

を求める。

1)

  注記の回線直線の簡易計算方法を参照。

e)

温度指数は,回帰直線を 20 000 時間まで外挿し,その交点から求めた温度で表す。


10

C 3216-6

:2011

表 JA.2サイクルの推奨加熱日数

加熱日数  日

推定温度指数

加熱温度

105∼109 120∼130 150∼159 180∼189 200∼209 220∼229 240∼249

320       1 
310       2 
300      1 4 
290      2 7 
280     1 4

14

270     2 7

28

260       1 4 14 49 
250       2 7 28   
240        4 14 49   
230   1 7

28

220   2

14

49

210  1 4

28  

200  2 7

49  

190

1 4

14  

180

2 7

28  

170

4

14

49  

160

7

28    

150

14

49    

140

28     

130

49     

120      

表 JA.3−試験電圧

両側皮膜厚さ

mm

を超え

以下

試験電圧

V

0.015 0.024

300

0.024 0.035

400

0.035 0.050

500

0.050 0.070

700

0.070 0.090

1

000

0.090 0.130

1

200


11

C 3216-6

:2011

図 JA.2−耐熱寿命グラフ

注記  回帰直線の簡易計算方法  この注記の目的は寿命試験値に対して,簡単に回帰直線をプロット

する方法を示すことにある。この方法は,各試験温度における多くの測定値に対して適用する。

信頼限界が必要な場合は,IEC 60216-3 に従って詳細に解析することができる。

多くの絶縁材料は,次の式に従って劣化される。

LAe

B/T

 (1)

ここに,

L: 絶縁材料の寿命(h)

T: 絶対温度(K)

AB: 各絶縁材料に対する定数

e: 自然対数の底

式(1)は対数をとることによって直線関係で表される。

(

)

T

B

e

A

L

10

10

10

log

log

log

+

 (2)

ここに,

Y: log

10

L

a: log

10

A

X: 1/T

b: (log

10

e)・B

YabX (3)

高温での試験値を log

10

L−1/グラフ用紙にプロットし,直線を引き,低温まで外挿してもよ

いが,対数プロットの性質によって,試験値から最適直線を引こうとしても正確な外挿を行う

ことはできないので,精度及び一様性を上げるため,もっと厳密な方法を用いなければならな

い。


12

C 3216-6

:2011

最小二乗法によって,定数 及び を試験値から計算する。

N

X

Y

a

 (4)

( )

2

2

X

X

N

Y

X

XY

N

b

 (5)

ここに,

X: 1/T=ケルビン単位(θ  ℃+273)で表した試験温度の逆

N: 平均寿命の数

Y: log

10

L=破壊時間の対数値

∑: 個の値についての総和

参考文献

JIS C 3003

:1999  エナメル線試験方法

JIS C 3006

:1999  横巻線試験方法

JIS C 3202

  エナメル線

JIS C 3204

  横巻線

IEC 60216-3

,Electrical insulating materials−Thermal endurance properties−Part 3: Instructions for

calculating thermal endurance characteristics


附属書 JB

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 3216-6:2011

  巻線試験方法−第 6 部:熱的特性

IEC 60851-6 :1996

  Winding wires−Test methods−Part 6: Thermal properties, Amendment

1:1997 及び Amendment 2:2003

(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及び

その内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国 際 規
格番号

箇 条
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技
術的差異の理由及び今後
の対策

JA.3  耐熱衝撃

3  丸線  導体径 1.600 mm 以下

については巻付け試験,1.600 
mm を超えるものについては
伸長試験。

平角線  フラットワイズ曲
げの試験。

選択

JIS

では B 法も規定している。

丸線  導体径  0.080∼0.350 mm については伸
長,0.370 mm 以上については,巻付け試験。
平角線  伸長試験。

従来から国内では B 法に

よっており,附属書 JA と
して選択できるようにし
た。次回見直し時,IEC 

合化を図る。

JA.4  耐軟化


A 法(定温法)による。

選択

JIS

では B 法(昇温法)も規定している。

従来から国内では B 法に
よっており,IEC 法の試験
機導入の費用負担等を考

慮し,昇温法も選択できる
ようにした。次回見直し
時,IEC 整合化を図る。

附属書 JA

(規定) 
 

JA.5  温度指数 

 5

IEC 60172

  による。

選択 

IEC 60851-6

の 5.1.1 及び 5.1.2 は丸線に代用さ

れることから JIS C 3216-6 では箇条 5 で統合表
現している。また, IEC 規格の 5.2 は“検討中”

との表現となっており,内容として今回は JIS
から除外しても問題ないとの解釈をした。

今 後 , 当 該 項 目 で IEC 

60172

の改訂があった場合

見直しすることとした。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60851-6 :1996,Amd.1:1997 及び Amd.2:2003,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  選択……………… 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

13

C

 3216-

6


201

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