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日本工業規格

JIS

 C2801

-1995

整流子片

Commutator bars

1.

適用範囲  この規格は,電気機器の整流子に用いる整流子片について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS H 1201

  銅製品分析方法

JIS H 2121

  電気銅地金

JIS Z 2243

  ブリネル硬さ試験方法

JIS Z 2244

  ビッカース硬さ試験方法

JIS Z 2246

  ショア硬さ試験方法

JIS Z 8601

  標準数

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

IEC 356 (1971)

  Dimensions for commutators and slip-rings.

2.

種類,記号及び材料  整流子片の種類,記号及び材料は,表 のとおりとする。

表 1  種類,記号及び材料

種類

記号

材料

1

種 CMB1

銅  (JIS H 2121)

2

種 CMB2

3

種 CMB3

4

種 CMB4

銀入銅 
JIS H 2121 及び純良な銀)

3.

品質

3.1

外観  整流子片は,仕上げ良好,品質均一で,使用上有害な欠点があってはならない。

3.2

化学成分  化学成分は,表 による。

表 2  化学成分

化学成分

%

種類

Cu Cu

+Ag Ag

1

種 99.9 以上

2

− 99.9 以上

0.15

∼0.25

3

− 99.9 以上

0.08

∼0.12

4

− 99.9 以上

0.06

∼0.10

3.3

硬さ  硬さは,表 によるほか,附属書による。


2

C2801-1995

表 3  硬さ

寸法

硬さ 300

℃1 時間加熱後の硬さ

ビッカース硬さ

HV20

ショア硬さ

HS

ビッカース硬さ

HV20

ショア硬さ

HS

A

mm

C

mm

1

2

種,3 種,4 種

1

2

種,3 種,4 種

2

3

2

3

60

以下 108 以上 110 以上 20 以上

21

以上 108 以上 103 以上 20 以上 18 以上

5

未満

60

を超え 105 以上 108 以上 19 以上

20

以上 105 以上 103 以上 19 以上 18 以上

60

以下 105 以上 108 以上 19 以上

20

以上 105 以上 103 以上 19 以上 18 以上

5

以上 10 未満

60

を超え 103 以上 105 以上 18 以上

19

以上 103 以上 100 以上 18 以上 17 以上

60

以下 103 以上 103 以上 18 以上

19

以上 103 以上 100 以上 18 以上 17 以上

10

以上 15 未満

60

を超え 100 以上 103 以上 17 以上

18

以上 100 以上

98

以上 17 以上 16 以上

60

以下 100 以上 100 以上 17 以上

18

以上 100 以上

98

以上 17 以上 16 以上

15

以上

60

を超え

98

以上 100 以上 16 以上

17

以上

98

以上

98

以上 16 以上 16 以上

4.

形状,寸法及び許容差  形状,寸法及び許容差は,次によるほか,附属書による。

(1)

形状  整流子片の長手方向に垂直な断面の形状は,図 の 3 形式とし,くさび形の両断面は平たんで

なければならない。両端は,長さの方向に正しく直角に切断しなければならない。

図 1  整流子片の形状

(2)

寸法  整流子片の標準寸法範囲は,次による。

A

=1.2∼25mm  B=0.5∼20mm  C=5∼125mm  C

=1∼1.5mm  R

1

2

1

A

以上  R

2

2

1

B

r

1

=約 0.4mm

r

2

=  が 5mm 未満のとき,約

2

1

B

  B

が 5mm 以上のとき,約 2.5mm

長さの指定方法は,単尺,倍尺及び定尺のいずれかとする(

1

)

(

1

)

単尺とは,切断しないでそのまま1枚の整流子片として用いるときの指定方法をいう。

倍尺とは,注文者がそれから取る整流子片の長さ,枚数及び切りしろを指定するときの指定

方法をいう。

定尺とは,注文者が全体の長さを指定するときの指定方法をいう。

(3)

寸法の許容差

(a)  A

及び の寸法の許容差  A及び の寸法の許容差は,表 による。


3

C2801-1995

表 4  寸法の許容差

単位 mm

許容差

A

C

B

A

A

B

C (

2

)

10

以上

±0.05

±0.05

10

未満

0.02

以上

±0.04

±0.04

+0.04

0

− 0.02 未満

±0.035

±0.035

±0.04

0

備考

ゲージ限界線によって測定

直接測定

(

2

)  I

形の場合 CC

(b)

断面ゲージ  整流子片を付図 の断面ゲージに挿入したとき,片面におけるすきまは,表 に適合

し,

C

寸法の上下両端は,断面ゲージの上下限界線内になければならない。

注文者は,注文の際に必ずおす・めす一組の断面ゲージを製造業者に送付しなければならない。

断面ゲージ(

付図 参照)の基準線及び上下限界線は,表 によって定める。

表 5  すきま

単位 mm

C

すきま

50

未満 0.03 以下

50

以上 0.04 以下

(c)

長さの許容差  長さの許容差は,表 による。

表 6  長さの許容差

単位 mm

長さ

許容差

単尺

+2

0

倍尺

+3

0

定尺

+3

0

(d)

長手方向のひずみの許容差  反り,ねじれ及び曲がり(

3

)

とも長さの 0.15%以下とする。ただし,長

さ 100mm 以下のものについては,受渡当事者間の協定による。

(

3

)

反り,ねじれ及び曲がりは

2のように測定する。ただし,

L

は,材料の全長とする。

図 2  反り,ねじれ及び曲がりの測定

5.

試験  整流子片の試験は,次によるほか,一般事項は,JIS H 0321 による。

(1)

外観試験  外観試験は,目視,手触りなどによって行う。

(2)

化学分析試験  化学分析試験は,JIS H 1201 による。

(3)

硬さ試験  硬さ試験は,次による。

(a)

試験片の採り方  溶解・形状・寸法の同じものを 1 ロットとし,各ロットから表 の基準によって


4

C2801-1995

任意に抜き取る。

表 7  試験片

ロットの大きさ

試験片の数

      200 以下

  2

200

を超え 1 000 以下

  200 又はその端数ごとに 1 を増す

1 000

を超えるもの

  500 又はその端数ごとに 1 を増す

(b)

測定方法  特に指定がない場合は,JIS Z 2244 によって荷重 196.1N を用い,試験片の側面を水平に

して,

図 の位置を標準として 6 か所測定し,少なくとも 5 か所以上が表 の規定に適合すること。

ただし,JIS Z 2246 による場合は,試験片の採り方,その他必要事項については,受渡当事者間の

協定による。

図 3  硬さ試験の測定点

(4)

加熱軟化試験  試験片を 300±15℃で 1 時間加熱した後,常温に戻して硬さを測定する。ただし,こ

の試験は,2 種及び 3 種だけについて行い,試験片の採り方及び測定方法については,(3)に準じる。

6.

検査  整流子片は,寸法を検査するとともに,5.によって試験を行い,3.及び 4.の規定に適合しなけれ

ばならない。ただし,

A

B

の寸法検査は,断面ゲージによって行う。

7.

包装  整流子片は,損傷のおそれがなく,屈曲しないように注意して包装しなければならない。

8.

表示  整流子片の包装には,適切な方法によって,次の事項を表示しなければならない。

(1)

名称

(2)

種類又は記号

(3)

寸法(

A

B

C

及び長さ)


5

C2801-1995

付図 1  断面ゲージ[4.(3)(b)参照]

備考1.

2

tan

2

θ

D

H

E

D

H

+

2

tan

2

θ

ここに,

D

A

又は

B

の寸法の許容差 (mm)

E

C

寸法の許容差 (mm)

2

θ

C

B

A

2

tan

1

2.

ゲージは,厚さ 2mm 以上の鋼板(材料は例えば SK3∼

SK5

とし,必要に応じて熱処理する。

)を用いて作り,

構造的にも堅固で,摩耗及び変形に耐えること。

3.

ゲージの寸法は,指定寸法に対し,許容差+0.01mm 以
下が望ましい。

4.

基準線,限界線の太さは,0.08∼0.12mm とする。


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C2801-1995

附属書  硬さ並びに寸法,形状及び許容差 

1.

適用範囲  この附属書は,本体の 3.及び 4.の規定によらない整流子片の硬さ並びに寸法,形状及び

許容差について規定する。

2.

硬さ  硬さは,附属書図 の斜線部において,本体の 5.(3)によって試験を行い,附属書表 に適合し

なければならない。

なお,受渡当事者間の合意があれば,整流子片の側面において,JIS Z 2243 によって試験を行ってもよ

い。この場合,ブリネル硬さ HB は,80∼105 の範囲になければならない。

附属書図 1  ビッカース硬さの測定箇所

附属書表 1  硬さ

ビッカース硬さ

HV

85

∼110

3. 

寸法 

3.1

標準寸法範囲  標準寸法範囲は,次による。

なお,この標準寸法から外れる整流子片については,受渡当事者間の協定による。

T

=10mm 以下  H=10∼125mm

以下

50

=

t

H

ここに,

T

上辺 (mm)

t

下辺 (mm)

H

高さ (mm)

3.2

主要寸法

  主要寸法を,

附属書図 2

に示す。

また,高さ

H

に対応する基準面からの距離

h

1

h

2

h

3

を,

附属書表 2

に示す。

なお,厚さ

t

1

t

2

t

3

は,基準面からの距離

h

1

h

2

h

3

において測定する。


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C2801-1995

附属書図 2  整流子片の断面の主要寸法並びに厚さ及び形状の測定位置

備考1.

ここに,

T

:  上辺(整流子片の外側) (mm)

t

:  下辺(整流子片の内側) (mm)

H

:  高さ (mm)

α

:  角度  (°)

2.

  基準面は,断面の左右対称線に垂直で,かつ,その最も高い先端部を通るものとす

る。

附属書表 2  基準面から測定位置までの距離

単位 mm

H

h

1

h

2

h

3

H

h

1

h

2

h

3

10

3

 5

 7

 40

6

20

 34

11.2

3

 6

 9

 45

6

23

 40

12.5

3

 6

 9

 45

6

23

 40

14

3

 7

11

 56

6

28

 50

16

3

 8

13

 63

6

32

 58

18

3

 9

15

 71

6

36

 66

20  3 10 17

80

6 40

74

22.4  3  11  19

90

6  45

84

25  3 12 21

100

6 50

94

28  3 14 25

112

6 56

106

31.5 3 15 27

125

6 63

120

35.5 3 17 31

備考1.  高さ が附属書表2にない場合は,その次に低い H

に対応する h

1

h

2

及び h

3

を用いること。

2.

  高さ は,原則として,R20 系列(

附属書表 の第

1

欄参照)から選ぶこと。ただし,中間の数値を採

用するときは,R40 系列から選ぶこと。

なお,R20 系列及び R40 系列は,JIS Z 8601 によ

る。


8

C2801-1995

4. 

寸法及び形状に対する許容差

4.1 

上辺 の許容差

4.1.1

上辺が凸状の場合

次の条件による。

附属書図 3

にこれらの三つの条件を示す。

(1) 

最も高い先端部が左右対称線から±0.2

T

の幅以内に入っていること。

(2) 

外周の張り部分は,左右対称線上を中心とし,かつ,最も高い先端部を通る半径

απ

T

R

180

=

の円弧の内側

1mm

の範囲内にあること。

(3) 

最も高い先端部は,2mm 又は 0.5

T

のどちらか小さい方よりも大きい半径

r

をもつこと。

附属書図 3  上辺が凸状の場合の許容差 

4.1.2

上辺が平滑の場合

  次の条件による。

(1) 

上辺の外周は,基準面からの距離が 1mm を超えないこと。

(2) 

角部におけるせん(尖)鋭度の低下は,厚さ

t

1

附属書図 2

参照)の 10%を超えず,0.2~1mm の範囲

内であること(

附属書図 4

参照)

附属書図 4  角部のせん鋭度の許容差 

4.2

下辺 の許容差

  下辺の外周は,左右対称線上で最も低い点を通過する垂直線との距離が 1mm 又は

0.5

t

のいずれか小さい方を超えないこと(

附属書図 5

参照)


9

C2801-1995

附属書図 5  下辺の許容差 

4.3

厚さ及び形状の許容差

  注文者は,おすゲージを供給することが推奨される。注文者と製造業者が

同じ測定方法を使用することが望ましい。厚さ及び形状の許容差は,両方の要件を同時に満足しなければ

ならない。全体の厚さの許容差だけでは,形状と角度

a

の誤差に対して有効でないため,形状の許容差を

適用する。

厚さ及び形状に対する許容差は,二つの等級に分ける。

(1) 

厚さの許容差

  基準面からの距離

h

1

h

2

及び

h

3

附属書図 2

及び

附属書表 2

参照)における厚さの測

定値は,おすゲージの同一位置における厚さ,又はこれらの位置における呼び厚さに対して,次の

属書図 6

及び

附属書表 3

に示す許容差を超えないこと。

附属書図 6  厚さの許容差

附属書表 3  厚さの許容差

厚さの許容差  ⊿

µm

H

が 80mm 以下

H

が 80mm を超過

角度

α

°

整流子片枚数

/整流子

許容差

1

許容差

2

許容差

1

許容差

2

3.6

を超過 99 以下

±32

±50

±40

±63

1.8

を超え 3.6 以下 100 以上  199 以下

±25

±40

±32

±50

 1.8

以下 200 以上

±20

±32

±25

±40

(2)

形状の許容差

  側面の形状は,呼び寸法に対する厚さの許容差[

(1)

参照]と関連して,

附属書図 7


10

C2801-1995

附属書表 4

によって確認すること。

なお,形状の許容差⊿

F

と厚さの誤差の関係は,次のとおり。

1

−⊿

3

≦⊿

F

:角度の誤差

2

−⊿

1

≦⊿

F

:凸面/凹面

2

−⊿

3

≦⊿

F

:凸面/凹面

ここに,

1

: t

1

の呼び厚さに対する誤差

2

t

2

の呼び厚さに対する誤差

3

t

3

の呼び厚さに対する誤差

また,注文者の指定があれば,⊿

1

−⊿

3

は 0 以下でなければならない(角度

α

を確実に呼び角度以下

にする場合)

断面の左右対称線の直線性について誤差を規定する場合,測定方法は受渡当事者間の協定による。

附属書図 7  側面の形状の許容差 

附属書表 4  形状の許容差

形状の許容差  ⊿

F

µm

H

が 80mm 以下

H

が 80mm を超過

許容差

1

許容差

2

許容差

1

許容差

2

20 32 25 40

4.4 

高さの許容差

高さの許容差は,次による。

H

が 80mm 以下の場合

:±0.5mm

H

が 80mm を超える場合  :±1.0mm

4.5 

直線性及びねじれの許容差

4.5.1

直線性

  側面の曲がり及び上下辺の曲がりに対して,次の二つの直線性の要件を満たすこと。

(1) 

整流子片の長さ方向に位置する 100mm 離れた 2 点間で測定した直線性の誤差が,0.1mm を超えない

こと。ただし,整流子片の長さが 100mm 未満のとき,誤差は長さの 0.1%を超えないこと。

(2) 

整流子辺の長さ方向に位置する 500mm 離れた 2 点間で測定した直線性の誤差が,長さの 0.5mm を超

えないこと。

4.5.2

ねじれ

  側面のねじれは,その面の 3 隅を通る平面から,側面の隅の残り 1 隅への誤差で定義する

附属書図 8

参照)

(1) 

長さ 100mm までの整流子片では,最大許容ねじれは,高さに関係なく長さの 0.5%。


11

C2801-1995

(2) 

長さ 100mm を超える整流子片では,最大許容ねじれは,高さに関係なくいずれの長さ 100mm 部分で

も 0.5mm,かつ,いずれの長さ 500mm 部分でも 2.5mm。

(3) 

整流子片の長さ 500mm 当たりの側面の最大許容ねじれは,2.5mm。

附属書図 8  側面のねじれ 

5.

長さ及び長さの許容差

  整流子片は,次の三つのいずれか一つの長さで指定される。

(1)

許容差±1mm の定められた長さ

  切断端は,整流子片の上下辺と直角であること。この側面の直角か

らの誤差は,高さ 1mm 当たり 0.01mm を超えないこと。

(2)

整流子片長さ

  単位長さ(切断の許容差を含む。

)の N 倍に等しい整流子片長さは,注文者が指定す

ること。合計長さの許容差は,3 000mm までは

8

0

+

mm

となり,3 000mm を超える長さは,受渡当事者

間の合意による。

(3)

引抜き長さ

  指定がある場合,引抜き長さは,

附属書表 5

に従って指定すること。

附属書表 5  引抜き長さの受渡し

整流子片長さ

m

受渡し整流子片の割合

%

1

未満

0

1

以上

2

未満

最大 40

2

以上

4

以下

最小 60


12

C2801-1995

参考  引張強さ及び伸び並びに導電率

次に示すものは参考であって,規格の一部ではない。

参考表 1  引張強さ及び伸び

300

℃1 時間加熱後

引張強さ

N/mm

2

伸び

%

引張強さ N/mm

2

伸び

%

寸法

A

mm

1

2

3

4

1

2

3

4

2

3

2

3

  5

未満 314 以上 333 以上 333 以上 333 以上  7 以上 5 以上

5

以上

5

以上 314 以上 297 以上   7 以上  7 以上

  5

以上 10 未満 294 以上 314 以上 314 以上 314 以上  8 以上 6 以上

6

以上

6

以上 294 以上 277 以上   8 以上  8 以上

10

以上 15 未満 275 以上 294 以上 294 以上 294 以上  9 以上 7 以上

7

以上

7

以上 275 以上 269 以上   9 以上  9 以上

15

以上 255 以上 275 以上 275 以上 275 以上 11以上 8 以上

8

以上

8

以上 255 以上 255 以上 11以上 11以上

備考  上の数値は,標点距離 50mm の試験片で行ったときのものである。

参考表 2  導電率

単位  %

種類

導電率

1

種 98 以上

2

種 97 以上

3

種 97 以上

4

種 97 以上