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C 2550-4

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  測定原理

1

3

  試験片

3

4

  測定装置

3

4.1

  接触子アセンブリ

3

4.2

  電源供給 

3

4.3

  電流測定 

4

4.4

  加圧力の測定 

4

5

  校正

4

6

  測定手順

4

7

  表面絶縁抵抗の評価

4

附属書 JA(参考)表面絶縁抵抗試験装置の例 

6

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

9


C 2550-4

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本電機工業会(JEMA)及び

財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって,JIS C 2550:2000 は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 2550

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 2550-1

  第 1 部:エプスタイン試験器による電磁鋼帯の磁気特性の測定方法

JIS C 2550-2

  第 2 部:寸法・形状の測定方法

JIS C 2550-3

  第 3 部:中間周波磁気特性の測定方法

JIS C 2550-4

  第 4 部:表面絶縁抵抗の測定方法

JIS C 2550-5

  第 5 部:電磁鋼帯の密度,抵抗率及び占積率の測定方法


日本工業規格

JIS

 C

2550-4

:2011

電磁鋼帯試験方法−

第 4 部:表面絶縁抵抗の測定方法

Test methods for electrical steel strip and sheet-

Part 4: Methods of test for the determination of

surface insulation resistance of electrical strip and sheet

序文 

この規格は,1999 年に第 1.1 版として発行された IEC 60404-11 を基とし,我が国で一般的となっている

技術と整合させるため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。

適用範囲 

この規格は,電磁鋼帯の表面絶縁抵抗の測定方法について規定する。

この試験方法は,片面又は両面に絶縁が施された電磁鋼帯に適用し,絶縁皮膜を塗布する製造の管理用

途に適している。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60404-11:1999

,Magnetic materials−Part 11: Method of test for the determination of surface

insulation resistance of magnetic sheet and strip(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

測定原理 

この測定原理は,当初,Franklin

1)

が記述した方法に基づくものであり,皮膜が施された面ごとに測定

することが特徴である。

1)

  Franklin, R.F., “Measurement and control of interlaminar resistance of laminated magnetic cores”,

ASTM Bulletin, no. 144, January 1947. p.57

装置の配置を,

図 に示す。一定の面積内に配置された 10 個の金属接触子電極を,鋼板の試験片の片側

の皮膜面に接触させ,規定の電圧及び圧力を印加する。


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C 2550-4

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図 1−表面絶縁抵抗測定装置の構成 

各接触子電極には,直流電源から個別に電流が供給される。電流の供給方法は,この規格で規定する次

の二つの測定法のいずれかによる。

a)  A

法(図 参照) 5 Ω±1 %抵抗の電源側とドリル接点との間の電圧を,0∼1 A の電流範囲で,500 mV

±0.5 %に安定化する。二つのドリルは,試験片金属部の電流端子の機能をもつ。

b)  B

法(図 参照) 個々の電極電流を検出するために,各々の接触子電極とドリル接点との間の電圧を,

0∼2.5 A の電流範囲で,250 mV±0.5 %に安定化する。二つのドリルは別々の機能をもつ。一つのドリ

ルは,試験片金属部の電流端子の機能をもつ。他方のドリルは,電圧安定化制御用の電圧検出端子と

なる。この方法によって,電流端子ドリルと試験片金属部との間の接触抵抗の変動の影響が除去され

る。

図 及び図 に示すように,安定化電圧を保持する範囲の外側で個々の接触子電極と直列に接続した補

助抵抗 R

s

の電圧降下で電流を検知する。

電流経路が接触子電極と試験片金属部との間であるため,この試験は,

真の層間抵抗の測定ではないが,

表面絶縁品質についての有用な指標を得る。

図 2−表面絶縁抵抗測定装置の構成(法) 


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C 2550-4

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図 3−安定化回路の構成(法) 

試験片 

単板又は鋼帯から,各試験片を作製する。試験片の幅及び長さは,箇条 に規定する接触子アセンブリ

の幅及び長さより,それぞれ大きくする。この測定は破壊試験であり,試験片は 1 回の測定に限り使用で

きる。

代表的な結果を得るために,鋼帯の全幅から試験片を採取する。

測定装置 

4.1 

接触子アセンブリ 

試験片は,基板と接触子アセンブリとの間で圧力を加える。接触子アセンブリは,取付けブロック内に

垂直に取り付けられた 10 本のコイルばねとともに軸方向に移動できる構成から成る。通常,これらの 10

本の接触子棒は 2 列に配置するが,便宜的にこれらの 10 本の接触子棒を一列に配置してもよい。各々の金

属棒は,青銅又は他の適切な材料(例えば,ステンレス鋼)の接触子電極を備えるとともに,取り付けて

いる装置架台から電気的に絶縁されていなければならない。

10 個の接触子電極の各々は,100 mm

2

±1 %又は 64.5 mm

2

±1 %の接触面積をもち,10 個の接触子電極で

合計 1 000 mm

2

±1 %又は 645 mm

2

±1 %の接触面積とする。

コイルばねで荷重を受けたドリル 2 個で絶縁皮膜を貫通することによって,試験片金属部との電気的な

接触を得る。

注記  装置の例を,附属書 JA に示す。

4.2 

電源供給 

接触子電極 1 個当たり 2.5 A の電流で,接触子電極に 500 mV の安定化した電圧を供給できる直流電源を

使用する。1 個の電源と 1 個の電流検知用抵抗とを,各接触子電極へ順次切り替えて使用することができ

る。又は,10 個の出力を備えたシステムによって,個々の接触子電極に同時に,かつ独立して供給するこ

とができる。


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4.3 

電流測定 

接触子電極に流れる電流は,±2 %以内の精度で測定する。この測定は低い抵抗値(例えば,0.2  Ω)の

抵抗を,電源と接触子電極との間の,安定化回路の接続点の外側に挿入し,適切な電圧計でこの抵抗器の

電圧降下を測定することによって可能となる。

安定回路と電流測定システムの構成を,A 法及び B 法について,それぞれ

図 及び図 に示す。

4.4 

加圧力の測定 

試験片に加圧する接触子電極の合計加圧力は,±5 %以内の精度で測定する。

校正 

システムは,3 種類の校正を行う。

a)

接触子電極及びドリルを,清浄な銅板に公称試験圧力で押し当てる。A 法では,10 個の接触子電極を

流れる合計電流は,1.0 A±3 %とする。B 法については,接触子電極とドリルとの間の電圧は,2.5 A

の電流が流れている状態で 25 mV 未満とする。もし,これに該当しない場合には,接触子電極が清浄

な状態か確認し,ドリルの切れ具合と接触抵抗を確認する。

b)

白い紙に重ねたカーボンペーパ又は感圧紙の上から,接触子電極を公称試験圧力で押し付け,得られ

るそれぞれの圧痕によって,力が均一に加わっていることを確認する。

c)

ドリルと各々の接触子電極との間に,0.1 Ω,1 Ω,10 Ω 及び 100 Ω の標準抵抗器を順次接続し,電圧

の安定化が十分であり,必要な電流レベルに達していることを確認する。

測定手順 

試験片は,

基板と 10 個の接触子電極との間に置き,

合計接触面積 1 000 mm

2

の場合は 2 kN±5 %,

645 mm

2

の場合は 1.29 kN±5 %の力を徐々に加える。この力は,2 MPa の圧力に相当する。

A 法及び B 法とも,安定化電源を接触子電極に接続し,電流を個別に,又はコンピュータによって読み

取る。

片面だけ絶縁皮膜をもつ場合には,10 個の接触子電極を,1 枚の試験片内の代表的な部分 10 か所に,又

は 10 枚の試験片に押し当て,10 か所分の読取り値を採取する。

両面とも絶縁皮膜をもつ場合には,各面について 10 個の接触子電極を,表面及び裏面の各面について,

試験片内の代表的な部分 5 か所,又は 5 枚の試験片に押し当てる。接触子電極を押し当てた反対側の同じ

部分を試験に使用してはならない。

表面絶縁抵抗の評価 

記録された電流値から,絶縁抵抗の報告値を,次の方法で算出する。

a)  A

法では,10 個の接触子に並列に流れる全電流値の 10 か所の測定値を(片面から 10 か所全て,又は

両面皮膜の場合には各面から 5 か所ずつ)

,式(1)に代入して,表面絶縁抵抗係数を算出する。

=

=

5

.

0

10

1

5

.

0

10

10

1

10

1

A

10

1

A

I

A

R

I

U

A

C

 (1)

ここに,

C

表面絶縁抵抗係数(Ω・mm

2

A

10 個の接触子電極の合計面積(mm

2


5

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U

接触子電極及び 5 Ω の抵抗に印加される電圧(V)

I

A

10 個の接触子電極に流れる全電流測定値(10 か所の測定値)
(A)

R

各接触子電極に直列に接続した抵抗,R=5 Ω

注記 1  各表面からの 5 個の測定値を用いる場合,の値は一つの表面についての表面絶縁抵抗係

数であり,製品の両面の平均値を表す。

注記 2  層間抵抗係数は,二つの表面が関わるため,の 2 倍の値になる。層間抵抗値は,10 個の

接触子電極に流れる全電流値から,式(2)によって算出する。層間抵抗は,隣接する鋼帯の

相対する二つの皮膜面が接触した状態での抵抗を指す。

=

=

1

10

1

1

10

10

1

2

10

1

A

10

1

A

A

I

A

R

I

U

A

R

 (2)

ここに,

R

A

層間抵抗係数(Ω・mm

2

A

10 個の接触子電極の合計面積(mm

2

U

接触子電極及び 5 Ω の抵抗に印加した電圧(V)

I

A

10 個の接触子電極に流れる全電流測定値(10 か所の測定値)
(A)

R

各接触子電極に直列に接続した抵抗,R=5 Ω

b)  B

法では,100 個の接触子電極電流値の各々から,式(3)を用いて,表面絶縁抵抗を算出する。

B

B

25

.

0

I

R

=

 (3)

ここに,

R

B

表面絶縁抵抗(

I

B

個別の接触子電極電流(

A

100

個の抵抗値を小さい順に並べる。試験結果は,

R

16

及び

R

50

を指標値として表示する。ここで,

R

16

16

番目の値であり,

R

50

50

番目の値である。

注記

測定結果の技術的考察のために,

10

1

A

及び

100

1

B

を記録してもよい。

データ処理は,マイクロプロセッサで制御されたシステムで行うのが便利である。このよ

うなマイクロプロセッサを使用することによって,二つの絶縁を貫通するドリル間の抵抗を

測定して,試験片金属部と十分に接触していることを確認することができる。

B

法に使用する電圧安定化制御システムによって,電流端子ドリルと試験片金属部との間

の接触抵抗を約

1.5  Ω

まで一定にすることができる。電圧安定化制御システムは,これらの

条件の下で,接触子電極と試験片金属部との間の供給電圧を,

250 mV

に保持可能であること

が望ましい。


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附属書 JA

(参考)

表面絶縁抵抗試験装置の例

JA.1 

表面絶縁抵抗試験装置で使用する加圧装置及び電極の例 

JA.1.1 

加圧装置 

加圧装置は次による。

a)

容量約

9.8 kN

の油圧若しくは水圧ジャッキを利用した加圧機又はこれに類する加圧機を用いる。

b)

試験片と電極とが激突するのを避けるため,加圧部の動きはゆっくりと,かつ,一様であるような構

造とする。

c)

試験片を載せる定盤は平らで,かつ,試験圧力に耐えるものでなければならない。

JA.1.2 

電極 

JA.1.2.1 

構造 

電極は,試験圧力において,たわみの生じない絶縁板上に,次のように組み立てる。

a)

鉛直方向に動けるようにした

10

本の黄銅棒を

5

本ずつ

2

列にし,この軸にコイルばねを入れて,それ

ぞれの軸の先に接触子電極を取り付ける。接触子電極下面の高低差は,

0.5 mm

以内でなければならな

い。

b)

接触子電極と試験片とが平行に密着するように軸と接触子電極とを分割して,間に鋼球を入れ,接触

子電極下面が自由に動くようにするか,又はこれと類似の構造とする。その具体例を

図 JA.1 に示す。

c)

それぞれの電極は互いに絶縁し,支持枠からも絶縁しなければならない。

d)

電極と別に直径約

6 mm

のドリル

2

本をらせん形管に取り付ける。

このドリルは加圧と同時に回転し,

絶縁皮膜を破り,測定器と試験片金属部とを電気的に接続する。

JA.1.2.2 

材質及び寸法 

材質及び寸法は次による。

a)

接触子電極は JIS G 4303 に規定する

SUS304

のもので,接触面の粗さは

1.5 S

,硬さは

300 HV

以下の

ものを用い,直径

11.3 mm

±

0.03 mm

とする。

b)

コイルばねは,規定荷重におけるたわみ代が

12 mm

以上のものを用い,各ばね定数のばらつきは

1 %

以内とする。

c)

可動部分に用いる導線は,可とう性で抵抗の小さいものを用いる。


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単位  mm

①  絶縁板 
②  ドリル(2 本)

③  接触子電極(10 本) 
④  定盤

⑤  加圧機 
⑥  戻しばね

⑦  圧力ゲージ

a)

  加圧機構部全体図 

b)

  接触子電極全体図 c)  接触子電極部図 

図 JA.1−表面絶縁抵抗試験機の例 


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参考文献

JIS G 4303

  ステンレス鋼棒


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附属書 JB

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 2550-4:2011

  電磁鋼帯試験方法−第 4 部:表面絶縁抵抗の測定方法

IEC 60404-11:1999

  Magnetic materials−Part 11: Method of test for the determination

of surface insulation resistance of magnetic sheet and strip 

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇条番号 
及び題名

内容

(II) 
国際

規格
番号

箇条
番号

内容

箇条ごと 
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5  校正 a)

測定システムの校正  5 測定システムの校正

変更

IEC

規格では合計電流値の許容値

が 1 %だが,JIS では 3 %とした。

IEC

規格でも 3 %とする方向で改

正検討が進んでいる。

5  校正 b)

測定システムの校正  5 測定システムの校正

追加

IEC

規格ではカーボンペーパだけ

だが,JIS では感圧紙を追加した。

日本では感圧紙の使用が一般的で
あるため。IEC 規格の改正を提案
する。

7  表面絶縁
抵抗の評価

表面絶縁抵抗の算出方法

追加

JIS

では注記として表面絶縁抵抗

と層間抵抗の関係について記載し
た。

ユーザの理解を助けるため追加し
た。IEC 規格の改正を提案する。

附属書 JA 
(参考)

表面絶縁抵抗試験装置の

追加

JIS

では表面絶縁抵抗試験装置の

例を附属書として記載した。

ユーザの理解を助けるため例を附
属書として追加した。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60404-11:1999,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。 

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