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日本工業規格

JIS

 C

2523

-1990

電気抵抗用銅ニッケル酸化皮膜線

Oxidized Copper

−Nickel Alloy Wires for Electrical Resistance Use

1.

適用範囲  この規格は,JIS C 2521(電気抵抗用銅ニッケル線,帯,条及び板)に規定する電気抵抗

用銅ニッケル線に酸化皮膜処理を施した抵抗線(以下,線という。

)について規定する。

備考  この規格の中で  {  }  を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであっ

て,参考として併記したものである。

なお,この規格の中で従来単位及び数値と,その後に  {  }  を付けて SI による単位及びそれ

に基づく換算値が示してある部分は,平成 3 年 1 月 1 日以降,

附属書に規定する単位及び数値

に切り換える。

引用規格: 

JIS C 1202

  回路計

JIS C 2521

  電気抵抗用銅ニッケル線,帯,条及び板

JIS C 2525

  金属抵抗材料の導体抵抗及び体積抵抗率試験方法

JIS C 2526

  金属抵抗材料の電気抵抗−温度特性試験方法

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS K 6912

  熱硬化性樹脂積層板

JIS Z 2201

  金属材料引張試験片

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

2.

用語の意味  この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。

(1)

平均温度係数  電気導体の温度による電気抵抗変化率を所定の温度区間における温度差で除した値を

いい,

α

で表す。

(2)

導体抵抗  均一な断面をもつ電気導体の長さ方向における所定の長さ当たりの電気抵抗  (

Ω)。

一般に,1m 当たりの電気抵抗  (

Ω/m),又は 1km 当たりの電気抵抗  (Ω/km)。

3.

名称及び記号  名称及び記号は,表 のとおりとする。

表 1  名称及び記号

参考

名称

記号

特性

電気抵抗用銅ニッケル酸化皮膜線

OCNW

中抵抗の絶縁抵抗線で,耐食性があり,

JIS C 2521

で規定する電気抵抗用銅ニッケル線 B 級以上の平均

温度係数をもち,機械的特性はやや劣る。


2

C 2523-1990

4.

品質

4.1

外観  線は,表面が滑らかで,使用上有害なきず,ねじれ,割れ,付着物,その他の欠陥があって

はならない。

4.2

平均温度係数  線は,7.2.1 によって試験を行い,表 の規定に適合しなければならない。

表 2  平均温度係数

測定 2 点の温度

平均温度係数

α

  (

×10

6

/K)

23

±2, 53±2

−40∼+40

4.3

機械的性質  線は,7.2.2 によって試験を行い,表 の規定に合格しなければならない。ただし,直

径 0.20mm 未満の線については適用しない。

表 3  機械的性質

(平成 2 年 12 月 31 日まで適用)

引張強さ

伸び

kgf/mm

2

 {MPa}

%

42

∼55 {412∼539} 20 以上

4.4

導体抵抗及び導体抵抗許容差  線は,7.2.3 によって試験を行い,線の寸法に対する導体抵抗及びそ

の許容差は,

付表の規定に適合しなければならない。

4.5

線の絶縁抵抗

4.5.1

絶縁破壊特性  直径 0.63mm 以下の線の酸化皮膜の絶縁破壊特性は,表 の規定に適合しなければ

ならない。

表 4  酸化皮膜の絶縁破壊電圧

線の直径

絶縁破壊電圧

mm V

0.04

以上 0.63 以下

10

以上

4.5.2

絶縁抵抗  直径 0.63mm を超える線の酸化皮膜の絶縁抵抗は,7.2.4 によって試験を行って,10k

以上でなければならない。

5.

寸法及びその許容差  線の直径は,付表の規定に適合しなければならない。

6.

酸化皮膜処理方法  線は,JIS C 2521 に規定する電気抵抗用銅ニッケル線の硬質線を用い,その表面

に,酸化雰囲気中での加熱処理によって,絶縁性をもつ一様な酸化皮膜を生成させる。

7.

試験

7.1

試験場所の標準状態  7.2.27.2.6 の試験は,JIS Z 8703(試験場所の標準状態)に規定する常温で

行う。

7.2

試験方法

7.2.1

平均温度係数試験  平均温度係数試験は,JIS C 2526(金属抵抗材料の電気抵抗−温度特性試験方

法)によって行い,

表 に定める測定点の温度間の平均温度係数を求める。

7.2.2

引張試験  引張試験は,JIS Z 2241(金属材料引張試験方法)によって,JIS Z 2201(金属材料引

張試験片)に規定する 9A 号試験片を用いて行う。


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C 2523-1990

7.2.3

導体抵抗試験  導体抵抗試験は,JIS C 2525(金属抵抗材料の導体抵抗及び体積抵抗率試験方法)

によって行う。ただし,標準状態の温度は,23℃とする。

7.2.4

絶縁破壊電圧試験  絶縁破壊電圧試験は,よく磨いたニッケル丸棒又は黄銅丸棒(以下,ともに棒

という。

)に線を伸長させない程度の張力で注意しながら密着して巻き付け,線の両端を

図に示すように取

り付けた後,棒と線との間に直流電圧を 0V から約 2 秒間に 1V の割合で皮膜が破壊するまで上昇させ,そ

のときの破壊電圧を測定する。

なお,絶縁板は,フェノール樹脂積層板[JIS K 6912(熱硬化性樹脂積層板)

]又はこれと同等以上の絶

縁抵抗をもつものとする。

図  絶縁破壊電圧試験

ここに,

B

:電源

M

:ニッケル丸棒又は黄銅丸棒

V

:電圧計

S

:試料

A

:電流計

P

:試料押さえ

R

1

 R

2

:抵抗器

T

:端子

F

:絶縁板

l

:絶縁板間距離  (=20mm)

表 5

線の直径

棒の直径

絶縁板の寸法

巻付回数

試料の長さ

mm mm

Dmm

ψ

回 mm

 0.45

以下 8

30

以上 4 約 200

0.45

を超え 0.63 以下 18

50

以上 2 約 250

7.2.5

絶縁抵抗試験  絶縁抵抗試験は,JIS C 1202(回路計)に規定する B 級又はそれ以上の精度をもつ

回路計を使用する。ただし,試験電圧は 3V 以下とする。

線の一端の皮膜を適当な方法で除去し,これを回路の電極の端子に接続し,負極の端子に接続した測定

用接触子が線の上から皮膜を傷つけない程度の圧力を加えて任意の 5 か所について抵抗を測定する。

7.2.6

寸法測定  線の寸法は,長さ方向に直角な同一断面の最大及び最小の直径を測定し,その平均値で

表す。

また,直径の測定は,最小

000

1

1

mm

まで測定できる測定器を用いて行う。

8.

検査  検査は,次によって行う。

(1)

線は,外観及び寸法を検査するとともに,7.によって試験を行い,4.及び 5.の規定に適合しなければな

らない。ただし,酸化皮膜の絶縁破壊電圧検査の試料の本数は,1 巻から 3 本採取し,2 本以上が適合

しなければならない。

(2)

その他の一般事項は,JIS H 0321(非鉄金属材料の検査通則)による。


4

C 2523-1990

9.

包装  線は,運搬中損傷を受けないように適当な方法によって包装する。ただし,線は,コイル又は

ボビン巻きとする。

10.

製品の呼び方  製品の呼び方は,名称又は記号並びに直径による。

例  電気抵抗用銅ニッケル酸化皮膜線 0.4mm 又は OCNW0.4mm

11.

表示  線には,コイル又はボビン巻きの外部の見やすいところに,証紙又は荷札によって,次の事項

を表示しなければならない。

(1)

名称又は記号

(2)

直径

(3)

導体抵抗

(4)

正味質量

(5)

製造番号

(6)

製造年月又はその略号

(7)

製造業者名又はその略号


5

C 2523-1990

付表  線の直径及びその許容差並びに導体抵抗及びその許容差

直径

直径の許容差

導体抵抗

導体抵抗許容差

mm mm

Ω/m %

 0.040

±0.003

  433

±12

 0.050

±0.004

  274

±11

 0.063

±0.004

  171

±11

 0.071

±0.005

  135

±10

 0.080

±0.005

  106

±10

 0.090

±0.005

   83.0

±10

 0.100

±0.006

   67.2

± 9

 0.112

±0.006

   53.5

± 9

 0.125

±0.006

   42.7

± 9

 0.140

±0.008

   33.9

± 8

 0.160

±0.008

   25.9

± 8

 0.180

±0.008

   20.4

± 8

 0.200

±0.010

   16.5

± 8

 0.224

±0.010

   13.1

± 8

 0.250

±0.010

   10.5

± 8

 0.280

±0.013

    8.35

± 7

 0.315

±0.013

    6.58

± 7

 0.355

±0.013

    5.18

± 7

0.40

±0.016

    4.06

± 7

0.45

±0.016

    3.19

± 7

0.50

±0.016

    2.58

± 7

0.56

±0.016

    2.06

± 7

0.63

±0.020

    1.62

± 6

0.71

±0.020

    1.27

± 6

0.80

±0.020

    1.00

± 6

0.90

±0.025

    0.789

± 6

1.00

±0.025

    0.639

± 6

1.12

±0.025

    0.508

± 6

1.25

±0.032

    0.407

± 5

1.40

±0.032

    0.323

± 5

1.60

±0.032

    0.248

± 5

1.80

±0.040

    0.196

± 5

2.00

±0.040

    0.158

± 5

2.24

±0.040

    0.126

± 5

2.50

±0.040

    0.101

± 5

2.80

±0.050

    0.080 5

± 5

3.15

±0.050

    0.063 5

± 5


6

C 2523-1990

附属書 

規格本体の 4.3 に規定の従来単位による引張強さの規格値は,平成 3 年 1 月 1 日以降は,ここに記載す

る SI 単位による規格値を適用するものとする。

附属書表  機械的性質

(平成 3 年 1 月 1 日から適用)

引張強さ

伸び

MPa %

410

∼540 20 以上

非鉄金属部会  電気材料用合金専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

椙  山  正  孝

東京大学

平  山  宏  之

東京都立科学技術大学

佐  藤  充  典

科学技術庁金属材料技術研究所

平  林  正  之

工業技術院電子技術総合研究所

光  川      寛

通商産業省基礎産業局

池  田      要

工業技術院標準部

三  谷      進

日本電信電話株式会社技術協力センター

久保田      節

東京特殊電線株式会社技術部

中  西  昭  男

住友特殊金属株式会社山崎製作所第一商品開発部

佐々木  幸  司

古河特殊金属工業株式会社研究開発部

島  田  次  雄

シルバー鋼機株式会社生産管理部

加  藤  仲  司

日本電気抵抗合金工業会

有  井      満

株式会社東芝原子力事業本部

山  崎      悟

三菱電機株式会社福山製作所製造管理部

加  藤  敏  男

日本電気計測器工業会

増  田  義  典

社団法人日本電子機械工業会技術部

榎  本  喬一郎

社団法人日本電機工業会

浅  川  喜  文

通信機械工業会

清  田  泰  輔

日本金属工業株式会社鋼線事業部

(事務局)

近  藤      弘

工業技術院標準部材料規格課

斉  藤  和  則

工業技術院標準部材料規格課