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C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 61340-2-3:2000,Electrostatics−Part

2-3:Methods of test for determining the resistance and resistivity of solid planar materials used to avoid electrostatic

charge accumulation

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,

このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登

録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

3.1

  体積抵抗(volume resistance)(Ω) 

2

3.2

  体積抵抗率(volume resistivity)(Ωm) 

2

3.3

  表面抵抗(surface resistance)(Ω) 

2

3.4

  表面抵抗率(surface resistivity)(Ω) 

2

3.5

  測定用電極(measuring electrode) 

2

4.

  前処理及び試験環境

2

5.

  試験方法の選定 

3

6.

  固体導電性材料の抵抗測定 

3

7.

  固体絶縁性材料の抵抗測定 

3

8.

  (静電気電荷蓄積を防止するために使用される)静電気拡散性材料の抵抗測定 

3

8.1

  計測器

3

8.2

  電極装置 

3

8.3

  試料の準備及び取扱い 

6

8.4

  表面抵抗のためのシステム検証用ジグ 

6

8.5

  体積抵抗測定のためのシステム検証 

8

8.6

  試験手順 

9

9.

  抵抗率への変換 

10

9.1

  表面抵抗 

10

9.2

  体積抵抗率 

11

10.

  繰返し性及び再現性

11

11.

  報告 

11

 


日本工業規格

JIS

 C

2170

:2004

(IEC 61340-2-3

:2000

)

静電気電荷蓄積を防止する

固体平面材料の抵抗及び抵抗率試験方法

Electrostatics

Methods of test for determining the resistance and resistivity of solid planar

materials used to avoid electrostatic charge accumulation

序文  この規格は,2000 年に第 1 版として発行された IEC 61340-2-3:2000,Electrostatics−Part 2-3 : Methods

of test for determining the resistance and resistivity of solid planar materials used to avoid electrostatic charge

accumulation

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

抵抗の測定及び関連した抵抗率の計算は,電圧及び電流の測定に付随した電気的測定技法の基本的な対

象である。抵抗率は,ほぼ完全な良導体からほぼ完全な絶縁体までの,おおよそ 30 けたの広い範囲にわた

る電気的特性である。

基本はオームの法則であり,電気的導体(金属,カーボン,など)において直流電流及び交流電流の瞬

間値に対し当てはまる。交流電流を用いる抵抗測定の値は,周波数に依存する容量的/インダクタンス的な

リアクタンスの影響を受ける。

そのため,固体物質の抵抗測定を扱う既存の国内及び国際的な規格は,通常,直流電流の適用を要求し

ている。

プラスチックのような多くの非金属材料は重合体(ポリマー)として分類され,イオン伝導体である。

電荷の移動は,測定時に印加する電界強度に依存する。測定電流の他に,材料を分極させ,及び/又は静

電気的に帯電させる充電電流が存在する。これは,測定電流の漸近的な減衰を示し,明らかな抵抗変化の

原因となる。この効果が観測される場合,直ちに規定の帯電化時間の経過後に,逆極性で電流の測定を繰

り返し,両極性で得られた値の平均値をとることが推奨される。

1. 

適用範囲  この規格は,静電気電荷蓄積を防止するための 10

4

∼10

12

Ωの範囲の固体平面材料の電気的

抵抗及び抵抗率の試験方法について規定する。

これは,既存の ISOIEC 規格及びその他の刊行されている情報を考慮し,適切な方法に関する推奨及

び指針を与える。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 61340-2-3:2000

,Electrostatics−Part 2-3 : Methods of test for determining the resistance and

resistivity of solid planar materials used to avoid electrostatic charge accumulation (IDT)


2

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。

IEC 60093:1980

  Methods of test for volume resistivity and surface resistivity of solid eletrical insulating

materials

IEC 60167:1964

  Methods of test for the determination of insulation resistance of solid insulating materials

IEC 60212:1971

  Standard conditions for use prior to and during the testing solid electrical insulating

materials

IEC 60260:1968

  Test enclosure of non-injection type for constant relative humidity

ISO 1853:1998

  Conducting and antistatic rubber−Measurement of resistivity

ISO 2951:1974

  Vulcanized rubber−Determination of insulating resistance

ISO 3915:1981

  Plastics−Measurement of resistivity of conductive plastics

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

参考  一般的な静電気用語は,TR C 0018 : 2000“静電気放電(ESD)に関する用語”に記載されてい

る。

3.1

体積抵抗(volume resistance)(Ω)  試料の対向面に接触させた二つの電極間に印加した直流電圧(V)

と,電極間に流れる定常電流(A)との比。

3.2

体積抵抗率(volume resistivity)(Ωm)  材料内の直流の電界強度(V/m)と,定常電流密度(A/m

2

との比。実用的には,二つの対向面に電極をもつ単位長の立方体の体積抵抗と同等である。

備考  体積抵抗は,電気的に均一でない材料にとって,適切な特性でない。

3.3

表面抵抗  (surface resistance) (Ω)  試料表面上の二つの電極間の直流電圧(V)と,電極間に流れる

定常電流(A)との比。

3.4

表面抵抗率  (surface resistivity)  (Ω)  正方形の相対する辺を電極とする二つの電極間の表面抵抗に

等しい。

備考  表面抵抗率(Ω)の SI 単位は,しばしばΩ/□(オーム・パー・スクエア)ということがある。

3.5

測定用電極  (measuring electrode)  規定の形状,寸法及び質量をもつ導電体で,試験する試料に接触

させる電極。

4.

前処理及び試験環境  材料の静電気的特性は,相対湿度,温度などの環境条件に影響される。

このため,測定は管理された条件のもとで実施する。

試験のための適切な条件の選定は,使用中に起こることが予測される最も厳しい条件(例えば,最低の

湿度)を基本とし,材料の種類(製品の仕様書)と意図される使用に従って決定する。異なる規定がない

限り,試料は同じ環境条件で前処理し,測定する。

あるプラスチック材料を成形した後に現れる残留ひずみの影響の除去,試験を始める前に乾燥させるな

どのために,試料の予備的前処理が必要である。予備的前処理は通常,前処理及び試験条件とは異なる環

境条件で行う。

ふさわしい装置は,恒温槽内のデシケータ,又は望ましくは強制還流と換気とを装備した環境チャンバ

ーである。追加の指針は IEC 60212 及び IEC 60260 に規定する。


3

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

5. 

試験方法の選定  次の手順は,試験方法の選定のために使用する。

a)

試験する材料の電気抵抗の範囲がわかっている場合,適切な規格が掲載されている,又は方法が述べ

られている該当する項を使用する。

b)

初期に抵抗率が分からない材料では,6.に従って導電性材料のための方法を用いて測定を開始する。

測定が不可能であるか,又は得られた結果が試験方法の適用における対象の範囲を超えている場合

には,その測定法は不適切と考え,結果は採用しない。静電気拡散性材料のための 8.に従って測定を

繰り返す。上記の状況が再び発生した場合,絶縁性材料のための 7.に従って測定を繰り返す。

6.

固体導電性材料の抵抗測定  固体導電性材料(非金属)の抵抗は,プラスチックでは ISO 3915,又は

ゴムでは ISO 1853 に従って測定する。

高導電性材料では,接触抵抗及び試料内の非線形の電位分布を避けるためには4端子測定法が必要であ

る。最も重要なパラメータは,試料を通しての電流注入,より正確には材料の明確な発熱を抑えるための

消費電力である。

7.

固体絶縁性材料の抵抗測定  固体絶縁性材料の抵抗は,プラスチックでは IEC 60093IEC 60167,又

はゴムでは ISO 2951 に従って測定する。

高絶縁性材料では,表面に沿っての抵抗は,水のような吸収汚染物の影響によって,材料内の抵抗に比

べ非常に低い。さらに,印加電圧と流れる電流との間に非線形の関係が存在することがある。したがって,

従来は固体絶縁性材料の表面及び体積抵抗は,規定条件(一般的に 500 V 及び 1 分の帯電化時間)におい

てガード電極付きで測定されている。

液体を塗装,又はスプレーされた接触電極は,試験する試料の特性を変更させるので使用してはならな

い。その代わり,接触電極として導電性ゴムの使用を強く推奨する。

8.

静電気電荷蓄積を防止するために使用される)静電気拡散性材料の抵抗測定  静電気電荷蓄積を防

止するために使用される静電気拡散性材料の抵抗測定は,次の各箇条に示す指示に従って測定する。

8.1

計測器  計測器は,直流電源及び電流計,又は集積化された装置(オームメータ)で構成してもよ

い。国の安全法規に従う。

電流値読取りのないオームメータを体積抵抗測定のために用いる場合は,少なくとも,精度±5%で 10 pA

から 10 mA まで読取ることができる別個の電流計が要求される。

開回路電圧は,1×10

6

Ω以上の測定では,100 V±5 %,1×10

6

Ω未満の場合は,10 V±5 %とする。

読取りは,少なくとも 1×10

3

Ωから 1×10

13

Ωまで可能でなければならない。

8.2

電極装置  電極は,試料表面に密着した接触が可能であり,電極抵抗,又は試料への汚染による明

らかな誤差を生じない材料から構成する。電極材料は試験条件での腐食に対する耐性があり,試験する材

料と化学反応を起こしてはならない。

8.2.1

8.2.4 に規定する装置は,適切なものとして推薦されるが,国内規格,又は国際規格に適合したそ

の他の装置を,適切な場合用いてよい。特に静電気拡散性材料の体積抵抗測定において,ガードリング型

の印加プローブは,読取り値を誤らせる浮遊電流を小さくするために,中心部(測定)とリング(ガード)

の接触電極の間の距離を十分にとることが重要である。接触電極間の距離 g が少なくとも 10 mm あること

が推奨される。問題となった場合には,この規格で規定する装置を適用する。


4

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

8.2.1

表面抵抗測定のための装置  電極装置(プローブ 1)は,試験する材料との接触をとるための導電

性材料から形成された同心円のリングに囲まれた中央の円盤によって構成する(

図 参照)。

接触表面の材料は,ステンレス又は非腐食性金属板(アルミニウムは不可)を対向電極として 10 V を印

加して試験する場合,10

3

Ω以下の体積抵抗でなければならない。

試験する材料は,8.2.4 に規定する絶縁性支持台の上に置くことが望ましい。 

  1  表面及び体積抵抗測定のための装置

全質量2.5kg±0.25kg

装置ケーブル

絶縁被覆された電線(>10

13

Ω)

絶縁体(>10

13

Ω)

導電性電極を取り付ける基盤

導電性電極(ショアA: 50-70  標準的な厚さは3 mm)

単位 mm

プローブ1

3±0.5

30.5±1

57±1


5

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

中心電極(プローブ1)

環状電極(プローブ1)

試料

支持台

 
 
 
 
 
 
 

  2  表面抵抗測定のための電極の基本接続

8.2.2

体積抵抗測定のための装置  試験する材料のどちらかの面の上に置いた二つの電極によって構成

する(

図 参照)。上面電極装置(プローブ 1)は,8.2.1 の規定及び図 に示すようにしなければならない。

裏面電極(プローブ 2)は,ステンレス,又は非腐食性金属板(アルミニウムは不可)で,試験する試

料を支えるに十分な大きさをもたなければならない。プローブ 2 は固定端子を備え付ける(例えば,プラ

グ差込口,びょう(鋲)締めされたコネクタ)

備考  わに(鰐)口クリップの使用は推奨できない。

試験前に,8.2.4 に規定する絶縁性の支持台の上に置かれるか,又は同等の絶縁性脚をもつものと共に取

り付ける。

  3  体積抵抗測定のための電極の基本接続

8.2.3

ラウンド/グラウンド可能接続点間及び点間の抵抗測定のための装置  試験する材料との接触を

とるための導電性材料から形成された円盤を含んだ一つ(グラウンド/グラウンド可能接続点間の抵抗)

又は二つ(点間の抵抗)の電極(プローブ 3)から構成される(

図 参照)。

接触表面の材料は,10 V の印加電圧で試験する場合,金属表面(例えば,プローブ 2)に置いた二つの

プローブ間の点間抵抗が 10

3

Ωより低くなるように,十分な導電性をもたなければならない。

中心電極(プローブ1)

環状電極(プローブ1)

試料

電極(プローブ2)

支持台


6

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

プローブ3

全質量(2.5kg±0.25kg)

装置ケーブル

絶縁被覆された電線

(>10

13

Ω

)

絶縁体

(>10

13

Ω

)

導電性電極(ショアA: 50-70  標準的

な厚さは3 mm)

単位 mm

導電性電極を取り付ける基盤

材料は,8.2.4 に規定する絶縁性の支持台の上に置くことが望ましい。

  4  グラウンド/グラウンド可能接続点間及び点間の抵抗測定のための装置

8.2.4

試験試料の支持

試験する

材料は,IEC 60093 及び IEC 60167 に適合した 500 V 印加電圧で試験す

る場合,1×10

13

Ωより高い表面抵抗をもつ滑らかで平らな支持台の上で試験する。寸法は,試験する試料

に比べ,長さ及び幅とも少なくとも 10 mm 大きくなければならない。最小の厚さは 1 mm とする。

8.3

試料の準備及び取扱い  試料作製手順は,適用できる材料仕様書を参照する。測定が実施される領

域内では,試料に手を触れたり,マークを付けてはならない。電極が接触した部分を手直しした場合,こ

のことを試験報告書に明記する。表面抵抗を測定する場合,依頼者の同意,又は指定無しには,表面をク

リーニングしてはならない。試験結果に影響を与える可能性のある汚染による電流経路の発生を少なくす

るために,測定時の電極の接触及び試料の取扱いと固定に十分な注意を払う。

試料は,シート状の単純な形状をもつことが望ましく,その最小寸法は 80 mm×120 mm,又は直径 110

mm

とする。

その他の指定がなければ,試料材料から最低限三つの試料を代表として準備する。試料は,試験する表

面を識別するために明確な表示を行うことが望ましい。

8.4

表面抵抗のためのシステム検証用ジグ

8.4.1

低い抵抗領域での手順  ジグは,8.2.1 で規定した装置の電極寸法に適合し,中心(内部)電極表

面に接触する 20 個の個別の金属表面,又はパッドをもち,また,リング(外部)電極表面と接触する 20

63.5±1

プローブ 3


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C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

単位 mm

抵抗器(20 個)10MΩ±1%

30.5±1

57±1

パッド  Φ3±0.5(標準)

個の同一のパッドをもつものでなければならない。ジグは,それぞれ 10 MΩ±1 %の抵抗器 20 個で構成す

る。各抵抗器は,内部と外部とのパッド間で個別に接続できなければならない(

図 参照)。ジグの材料は,

抵抗器を接続せず,100 V で試験する場合,パッドの 2 列間の体積抵抗は少なくとも 10

8

Ωでなければなら

ない。

備考1.  パッドはいかなる突起物もなく平たんであり,平たんな表面に取り付けなければならない。

2.

すべての抵抗器は,裏面側に取り付ける。

  5  表面抵抗測定のための低い抵抗領域検証用ジグ

試験の前に,次に従ってシステムが正しく動作することを検証する。

8.2.1

で規定した装置は,

図 に従って計測器に接続し,ジグに固定する。10 V の電圧を印加し,15 秒

後に読取る。結果は,5.0×10

5

Ω±5 %でなければならない。装置を 90°回転させた後に,この検証を繰り

返す。

備考  表面をもつジグと電極との接触面の平面度を検証するために,電極装置を回転する。

8.4.2

高い抵抗範囲及び帯電化期間の決定のための手順  ジグは,8.2.1 で規定した装置の電極寸法に適

合しなければならない。電極表面と接触させる金属表面,又はパッドを設け,それらは,1.0×10

12

Ω±5 %

の1個の抵抗器を介して,中心(内部)とリング(外部)接触表面との間で結合する(

図 参照)。IEC 60093

及び IEC 60167 に適合して,500 V で試験する場合,ジグの材料は,抵抗が接続されていない状態で,パ

ッドの 2 列間の体積抵抗は少なくとも 10

14

Ωをもたなければならない。


8

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

備考1.

パッドはいかなる突起物もなく平たんであり,平たんな表面に取り付けなければならない。

2.

パッドは線で相互に接続してよい。  又は完全な円のリングを用いてもよい。

3.

抵抗と結線は,裏面側に取り付ける。

  6  表面抵抗測定のための高抵抗領域検証用ジグ

次の手順は,システムの 1.0×10

12

Ω測定能力を確認し,帯電化期間(電圧印加期間,electrification period)

の決定方法を規定する。

8.2.1

で述べた装置は,

図 に従って計測器に接続し,ジグ上に固定する。100 V の電圧を印加し,表示

値が定常状態に達した後に読取りを行う。読取り値が抵抗の誤差範囲内であれば,この手順を 5 回繰り返

し , 機 器 が 定 常 状 態 の 値 を 示 す ま で に 要 す る 時 間 を 記 録 す る 。 5 回 の 記 録 の 平 均 が 帯 電 化 時 間

(electrification time)である。この時間に 5 秒を加えた時間が帯電化期間となり,10

6

Ω以上の試料の測定

に使用する。

8.5

体積抵抗測定のためのシステム検証

8.5.1

低い抵抗領域での手順  試験の前に,次に従ってシステムが正しく動作することを検証する。

図 に従って計測器に電極(プローブ 1 及び 2)を接続する。ただし,それらの電極間に試料は挿入し

ない。次いで,電圧源出力とプローブ 2 の間に 500 kΩ±1 %の抵抗器を挿入する。10 V の電圧を印加し,

15

秒後に読取る。結果は,5.0×10

5

Ω±5 %でなければならない。

8.5.2

高い抵抗範囲及び帯電化期間の決定のための手順  次の手順は,システムの 1.0×10

12

Ω測定能力

を確認し,帯電化期間の決定方法を規定する。

図 に従って計測器に電極(プローブ 1 及び 2)を接続する。ただし,それらの電極間に試料は挿入し


9

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

ない。次いで,電圧源出力とプローブ 2 の間に 1.0×10

12

Ω±5 %の抵抗器を挿入する。100 V の電圧を印加

し,表示値が定常状態に達した後に読取る。読取値が抵抗の誤差範囲内である場合,手順を 5 回繰り返し,

機器が定常状態の値を示すまでに要する時間を記録する。5 回の記録の平均が帯電化時間である。この時

間に 5 秒を加えた時間が帯電化期間となり,10

6

Ω以上の試料の測定に使用する。

8.6

試験手順

8.6.1

表面抵抗測定  8.2.1 で規定した電極装置を,計測器に接続する(図 参照)。試料は,試験する表

面を上にして試験支持台の上に置く。電極装置を試料のほぼ中央か,又は端から少なくとも 10 mm 離して

置く。

計測器に 10 V の電圧を加え,他に指定のない限り,15 秒後に読取り記録する。表示された抵抗値が 1.0

×10

6

Ω未満であるなら,その値を記録して次の試料に進む。表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω以上であるな

らば,計測器の電源をいったん切り,100 V の電圧を加えて繰り返す。8.4.2 で決定した帯電化期間後の抵

抗値を記録する。

8.6.2

体積抵抗測定  8.2.1 で規定した電極装置を,計測器に接続する(図 参照)。最初に,下部電極(プ

ローブ 2)を試験支持台の上に置き,ついで試料をその上に載せる。その後,上面電極(プローブ 1)を試

料のほぼ中央か,又は端から少なくとも 10 mm 離して置く。

計測器に 10 V の電圧を加え,他に指定のない限り,15 秒後に読取り記録する。表示された抵抗値が 1.0

×10

6

Ω未満であるなら,その値を記録して次の試料に進む。表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω以上であるな

らば,計測器の電源をいったん切り,100 V の電圧を加えて繰り返す。8.5.2 で決定した帯電化期間後の抵

抗値を記録する。

積抵抗率の評価が要求される場合,

測定する前に,該当する製品仕様書に与えられている指示に従って,

各試料の平均厚さ を求める。

8.6.3

グラウンド可能接続点間の抵抗

8.6.3.1

実験室試料の測定  試験試料には,代表的なグラウンド可能接続点を設けなければならない。試

料は,試験する表面を上にして試験支持台の上に置く。電極装置(プローブ 3)を試料表面の上に,試料

端,又はグラウンド可能接続点から少なくとも 50 mm 離して置く(

図 参照)。計測器の片方のリード線

を電極装置に接続し,他のリード線をグラウンド可能接続点に接続する。

計測器に 10 V の電圧を加え,15 秒後に読取り記録する。表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω未満であるな

ら,その値を記録して次の試料に進む。表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω以上であるならば,計測器の電源

をいったん切り,100 V の電圧を加えて繰り返す。


10

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

  7  グラウンド可能接続点間の抵抗測定の原理

8.6.3.2

施工材料の測定  電極装置(プローブ 3)を試料表面の上に,試料端又はグラウンド可能接続点

から少なくとも 50 mm 離して置く(

図 参照)。計測器の片方のリード線を電極装置に接続し,他のリー

ド線をグラウンド可能接続点に接続する。

計測器に 10 V の電圧を加え,

15

秒後に読取り記録する。

表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω未満であるなら,

その値を記録して次の試料に進む。表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω以上であるならば,計測器の電源をいっ

たん切り,100 V の電圧を加えて繰り返す。

備考  交流駆動の測定器で試験対象が接地されたアイテムを測定する場合,別の試験用リードが必要

とされる。この場合,測定器の接地用導体は信号系の接地と絶縁するのがよい。さらに,高電

位側の試験用リードは,試験対象アイテムの接地側に接続するのがよい。詳細な接続方法は,

測定器製造業者の取扱説明書を参照する。

8.6.4

点間抵抗の測定  8.2.3 で規定した電極装置(プローブ 3)二つを計測器に接続する。試料は,試験

する表面を上にして試験支持台の上に置く。二つの電極装置を試料表面上の,規定された 250 mm の間隔

を開けた位置に置く(

図 参照)。また,電極装置は,試料端から少なくとも 50 mm 以上離れた適切な位

置に置かなければならない。

計測器に 10 V の電圧を加え,

15

秒後に読取り記録する。

表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω未満であるなら,

その値を記録して次の試料に進む。表示された抵抗値が 1.0×10

6

Ω以上であるならば,計測器の電源をいっ

たん切り,100 V の電圧を加えて繰り返す。


11

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

  8  点間測定の原理

9.

抵抗率への変換  8.6.1,又は 8.6.2 で規定した試験方法によって得られた表面抵抗,又は体積抵抗を等

価な抵抗率に変換することが適切である場合,IEC 60093 に適合した次の方法によって行う。

9.1

表面抵抗      図 に従って次の式を用いる。

(

)

g

g

d

R

x

s

+

=

1

ρ

ここに,

s

ρ

表面抵抗率(Ω)

R

x

測定した表面抵抗(Ω)

d

1

内部接触電極の直径(m)

g

接触電極間の距離(すき間)

(m)

9.2

体積抵抗率      図 に従って次の式を用いる。

(

)

h

g

d

R

x

v

4

2

1

+

=

π

ρ

ここに,

v

ρ

体積抵抗率(Ωm)

R

x

測定した体積抵抗(Ω)

d

1

内部接触電極の直径(m)

g

接触電極間の距離(すき間)

(m)

h

試料の厚さ(m)

s

ρ


12

C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

  9  表面抵抗率,又は体積抵抗率に変換する電極構成

10.

繰返し性及び再現性  対象とする試料の抵抗値は,試験条件で変化する。これは,均一でない材料で

は当たり前のことである。このため,通常,決定値について±10 %以上の再現性は得られず,大幅に発散

する(明らかに同一の条件下でも,1けたの範囲の値が得られるであろう)

。同様な試料についての測定の

同等性は,同様な電圧傾斜での試験性能が要求される。

これらの試験方法の繰返し性は,約半けたの範囲を仮定している。一連の実験室試験における平均値が

5

×10

10

Ωである場合,値の幅は 2.5×10

10

Ωから 7.5×10

10

Ωと予測される。

11.

報告  報告は,次の事項を含まなければならない。

a)

材料の記述と識別(名称,等級,色,製造業者,製造日,など)

b)

形状,寸法及び試料数

c)

プローブ(電極)の型,材料及び寸法(この規格で規定したものと異なる場合)

d)

試料の処理条件(クリーニング方法を含む)

e)

試験条件(製品仕様書と異なる場合)

f)

計測器(型,校正情報,など)

g)

追加情報として試験電圧及び帯電化期間(それらのパラメータが固定されたり,異なって定義される

場合)

h)

測定回数(その個別の結果及び平均値)

i)

表面抵抗率(その個別の結果及び平均値)

(該当する場合)

j)

体積抵抗率(その個別の結果及び平均値)

(該当する場合)

k)

試験位置を識別したグラウンド/グラウンド可能接続点間の抵抗(該当する場合)

l)

適用したプローブ間の間隔及び試験位置を識別した点間抵抗(該当する場合,又はこの規格と異なる


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C 2170

:2004 (IEC 61340-2-3:2000)

場合)

m)

試料の準備及び試験実施日

n)

試験中の特別な観察事項(例:分極効果)

参考文献

次の刊行物には,この規格で採用,又は使用した情報が含まれている。

ANSI/ESD

−Association Standards for Protection of Electrostatic Discharge Susceptible Items:

ANSI/ESD-S4.1-1990: Worksurfaces

−Resistive Characterization

ANSI/ESD-S7.1-1991: Floor Materials

−Resistive Characterization of Materials

ANSI/ESD-S11.11-1993: Surface Resistance Measurements of Static Dissipative Planar Materials