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C 2107

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  試験の一般条件 

3

3.1

  前処理及び試験片の調製 

3

3.2

  測定値の処理 

3

4

  厚さの測定 

3

4.1

  試験装置 

3

4.2

  試験片

3

4.3

  手順

3

4.4

  結果

3

5

  幅の測定

3

5.1

  A-1 法 

3

5.2

  A-2 法 

4

5.3

  A-3 法 

4

6

  長さの測定 

4

6.1

  原理

4

6.2

  A-1 法−巻き回数測定方式

4

6.3

  A-2 法−長さ検出器方式 

5

6.4

  法−実長測定方式

6

7

  腐食関連特性 

6

7.1

  概要

6

7.2

  pH 及び導電率測定用抽出水の調製 

7

7.3

  抽出水の pH の測定 

7

7.4

  抽出水の導電率の測定 

7

7.5

  腐食性硫黄の検出

8

7.6

  絶縁抵抗法 

8

7.7

  目視法

9

7.8

  電線引張強さ法

9

8

  引張強さ及び破断時の伸び 

11

8.1

  試験装置 

11

8.2

  試験片

11

8.3

  手順

11

8.4

  結果

11

9

  低温特性

12


C 2107

:2011  目次

(2)

ページ

9.1

  原理

12

9.2

  試験片

12

9.3

  手順

12

9.4

  柔軟性

12

9.5

  絶縁耐力 

12

9.6

  結果

12

10

  昇温貫通抵抗力

13

10.1

  装置

13

10.2

  試験片

14

10.3

  手順

14

10.4

  結果

14

11

  粘着力

15

11.1

  原理

15

11.2

  装置

15

11.3

  試験片

15

11.4

  試験手順

15

11.5

  結果

17

12

  低温での背面粘着力

18

12.1

  試験片

18

12.2

  手順

18

12.3

  結果

18

13

  液体浸せき後の背面せん断接着力

18

13.1

  装置

18

13.2

  試験片

18

13.3

  手順

18

13.4

  結果

18

14

  熱硬化性粘着テープの熱硬化特性

19

14.1

  熱処理中のはがれ(背面への接着性) 

19

14.2

  熱処理後のはがれ(背面への接着性) 

19

15

  端末はがれ試験

19

15.1

  概要

19

15.2

  装置

20

15.3

  試験片

20

15.4

  試験片の準備 

20

15.5

  試験条件 

21

15.6

  結果

21

16

  透湿度

21

16.1

  装置

21

16.2

  試験片

21


C 2107

:2011  目次

(3)

ページ

16.3

  手順

21

16.4

  結果

21

17

  絶縁耐力 

22

17.1

  概要

22

17.2

  試験片

22

17.2A

  装置

22

17.2B

  電極

22

17.3

  手順

23

17.4

  結果

23

18

  加湿処理後の絶縁耐力 

23

19

  耐燃性

23

19.1

  原理

23

19.2

  装置

23

19.3

  試験片

25

19.4

  手順

25

19.5

  結果

25

20

  火炎試験 

26

20.1

  概要

26

20.2

  装置

26

20.3

  試験片の準備 

27

20.4

  手順

27

20.5

  結果

28

21

  熱的耐久性 

28

21.1

  熱的耐久性の測定

28

21.2

  絶縁破壊 

28

21.3

  質量減少 

29

附属書 A(規定)各種試験用ローラ

31

附属書 JA(参考)耐電圧及び体積抵抗率の試験方法

32

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

34


C 2107

:2011  目次

(4)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,電気機能材料工業

会(JEIA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS C 2107:1999 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

2107

:2011

電気絶縁用粘着テープ試験方法

Methods of test for pressure-sensitive adhesive tapes for electrical purposes

序文 

この規格は,2007 年に第 3 版として発行された IEC 60454-2 を基とし,我が国の現状に合わせるため,

技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。また,附属書 JA は,対応国際規格にはない事項で

ある。

適用範囲 

この規格は,電気絶縁に用いる粘着テープ(以下,テープという。

)の試験方法について規定する。

この規格で A 法及び B 法の二つの方法で規定している場合は,A 法又は B 法のいずれかを適用する。

なお,テープの耐電圧及び体積抵抗率の試験方法を,参考として

附属書 JA に示す。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60454-2:2007

,Pressure-sensitive adhesive tapes for electrical purposes−Part 2 : Methods of test

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0601

  製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状

パラメータ

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7507

  ノギス

JIS B 7512

  鋼製巻尺

JIS B 7516

  金属製直尺

JIS B 7721

  引張試験機・圧縮試験機−力計測系の校正方法及び検証方法

JIS C 2110-1

  固体電気絶縁材料−絶縁破壊の強さの試験方法−第 1 部:商用周波数交流電圧印加によ

る試験

注記  対応国際規格:IEC 60243-1:1998,Electrical strength of insulating materials−Test methods−Part

1: Tests at power frequencies(MOD)


2

C 2107

:2011

JIS C 2143-1

  電気絶縁材料−熱的耐久性−第 1 部:劣化処理手順及び試験結果の評価

注記  対応国際規格:IEC 60216-1:2001,Electrical insulating materials−Properties of thermal endurance

−Part 1: Ageing procedures and evaluation of test results(IDT)

JIS C 2143-2

  電気絶縁材料−熱的耐久性−第 2 部:熱的耐久性の測定―評価指標の選択

注記  対応国際規格:IEC 60216-2:2005,Electrical insulating materials−Thermal endurance properties

−Part 2: Determination of thermal endurance properties of electrical insulating materials−Choice of

test criteria(IDT)

JIS C 2336

  電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ

注記  対応国際規格:IEC 60454-3-1,Pressure-sensitive adhesive tapes for electrical purposes−Part 3:

Specifications for individual materials−Sheet 1: PVC film tapes with pressure-sensitive adhesive

(MOD)

JIS C 2338

  電気絶縁用ポリエステル粘着テープ

注記  対応国際規格:IEC 60454-3-2,Pressure-sensitive adhesive tapes for electrical purposes−Part 3:

Specifications for individual materials−Sheet 2: Requirements for polyester film tapes with rubber

thermosetting, rubber thermoplastic or acrylic crosslinked adhesives(MOD)

JIS C 3102

  電気用軟銅線

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS K 6253

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方

JIS K 7127

  プラスチック−引張特性の試験方法−第 3 部:フィルム及びシートの試験条件

注記  対応国際規格:ISO 527-3:1995,Plastics−Determination of tensile properties−Part 3: Test

conditions for films and sheets(IDT)

JIS K 7342

  プラスチック−火災実験−標準着火源

注記  対応国際規格:ISO 10093:1998,Plastics−Fire tests−Standard ignition sources(IDT)

JIS L 1096

  織物及び編物の生地試験方法

注記  対応国際規格:ISO 3071:2005,Textiles−Determination of pH of aqueous extract  ほか(MOD)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

注記  対応国際規格:ISO 383:1976,Laboratory glassware−Interchangeable conical ground joints(MOD)

JIS Z 8843

  工業用板ふるい

注記  対応国際規格:ISO 2194:1991,Industrial screens−Woven wire cloth, perforated plate and

electroformed sheet−Designation and nominal sizes of openings(MOD)

ISO 3599:1976

,Vernier callipers reading to 0.1 and 0.05 mm

IEC 60216-3:2006

,Electrical insulating materials−Thermal endurance properties−Part 3: Instructions for

calculating thermal endurance characteristics

IEC 60426:1973

,Test methods for determining electrolytic corrosion with insulating materials

IEC 60589:1977

,Methods of test for the determination of ionic impurities in electrical insulating materials by

extraction with liquids


3

C 2107

:2011

試験の一般条件 

3.1 

前処理及び試験片の調製 

試料の前処理は,特に指定がない限り,ロール状試料を,温度は 23±2  ℃及び相対湿度は(50±5)%

の標準状態の雰囲気中に,24 時間以上放置する。ただし,常温から持ち込む場合は 2 時間以上の放置でも

よい。

前処理したロール状試料から試験片を採取するときは,外側 3 層以上を切り捨てる。試験片は,清潔な

雰囲気の中で慎重に調製しなければならない。特定の試験片が必要な場合,詳細な作製方法は,当該試験

方法に規定する。

さらに,試験片の調整が必要な場合もある。

3.2 

測定値の処理 

この規格の全ての規定項目において,測定値は,中央値の代わりに平均値を用いてもよい。

厚さの測定 

4.1 

試験装置 

試験装置は,次のいずれかのゲージをもつ装置を用いる。

a)

装置 A  平面度 0.001 mm 以内の磨いた二つの面(円)が,平行度 0.003 mm 以内の同心で,かつ,上

の面が二つの面に垂直に移動できる静荷重形厚さゲージ。上の面は直径 6∼8 mm,下の面は上の面よ

り大きくする。

厚さゲージは,最小目盛 0.002 mm でなければならない。その構造は,荷重又はフットスピンドルに

触れずにきょう(筐)体に 15 N の負荷をかけたときに 0.002 mm 以上のひずみ(厚さゲージが示す。

にならないように,強固でなければならない。試験片に加える圧力は,50±5 kPa とする。

厚さゲージの精度は,スチール製ゲージを用いて校正を行い,測定誤差が 0.005 mm を超えてはなら

ない。

b)

装置 B  JIS B 7503 に規定する最小目盛 0.002 mm 又は最小目盛 0.001 mm のダイヤルゲージ。

4.2 

試験片 

長さ 75 mm 以上の試験片を,300 mm 以上の間隔でロールから 5 枚切り取る。試験片は,5 分間以上放

置してひずみを取り除く。

4.3 

手順 

試験片を,4.1 のゲージの下の面に気泡が入らないように接触させて置く。ゲージの上の面を静かに試験

片表面に下ろし,2 秒以内に読み取る。読取りは,各装置の最小目盛まで読み取る。

4.4 

結果 

結果は,読み取った 5 点の平均値をミリメートル(mm)で記録する。

幅の測定 

幅の測定は,個別製品規格に規定又は受渡当事者間で要求される精度に応じて,次のいずれかの方法で

行う。

5.1 A-1

 

5.1.1 

0.5 mm 目盛のスチール製定規を使用する。測定誤差は,0.1 mm を超えてはならない。 

5.1.2 

長さ 450 mm 以上のテープをロールから切り取り,平滑な面の上に粘着剤面を上にして置く。

間以上放置して,試験片のひずみを取り除く。 


4

C 2107

:2011

試験片の粘着面を下にして,定規で 0.5 mm の精度で測定する。試験片の長手方向に均等に,10 点測定

する。10 点の測定値の平均値を記録する。

5.2 A-2

 

5.2.1 

原理 

テープを,ノギスの外側用ジョウの間に置く。

幅は,テープの両端間の距離をミリメートル(mm)で表す。巻きがそろっていない場合,この方法は,

スリット及び巻き直ししたロールには適さないことがある。

5.2.2 

装置 

ISO 3599

に規定するノギス又は JIS B 7507 に規定する最小目盛 0.05 mm のノギスを用いる。

5.2.3 

試験片 

試験片は,テープ 1 巻とする。

5.2.4 

調製 

調製は,3.1 によって行う。ただし,損傷がない場合には外層を取り除く必要はない。

5.2.5 

手順 

ロールは,切断面が垂直に,ノギスはシャフトが水平になるようにもつ。ロールの外側が押し潰れたり,

切断面が損傷していたりする場合は,測定前にこれらを取り除く。

ノギスの外側用ジョウが,ロール表層のエッジにぴったり触れるように,注意深く閉じる。ロール幅を

0.1 mm の精度で測定する。測定箇所は,円周上に約 120 度の等間隔で 3 点とする。値は,ミリメートル(mm)

で表示する。

5.2.6 

結果 

測定値の平均値を,ミリメートル(mm)で記録する。

5.3 A-3

 

この方法は,非常に高い精度を要求される場合だけに使用する。

0.001 mm の精度をもつ目盛付きの顕微鏡を用いる。5.1.2 によって採取した試験片の幅を 10 か所,

0.001 mm 単位まで測定する。結果は,その平均値をミリメートル(mm)で記録する。

長さの測定 

6.1 

原理 

長さは,巻心に巻かれたテープの巻き回数,テープ外周長及び巻心外周長を測定し,計算によって求め

ることができる。伸びないテープでは,巻き戻すときにロール表面上で回転する車輪を備えた長さ検出器

で測定することもできる。ロールを全長巻き戻した後,巻尺で直接実長を測定することもできる。

6.2 A-1

法−巻き回数測定方式 

6.2.1 

装置(図 参照) 

A-1 法の装置の仕様は,次による。

a) 

スピンドルによって連続的に駆動する,総回転数及び部分回転数を計数できる測定装置。スピンドル

には円すい形のシャフトをはめ込んでおり,ロール巻心の内径に素早く合わせて固定することができ

る(例えば,内径が 25 mm の巻心の場合,長さ 50 mm,直径 24.5∼28.5 mm の円すい形のシャフトが

対応する。内径 76 mm のようにかなり直径の異なる場合は,別寸法の円すい形のシャフトが必要にな

る。

b) 

狭幅(6 mm 以下)で,柔軟性があるミリメートル(mm)目盛の鋼製巻尺。


5

C 2107

:2011

6.2.2 

試験片 

試験片は,テープ 1 巻とする。

6.2.3 

手順 

鋼製巻尺を使って,ロール円周 C

r

をミリメートル(mm)単位で測定する。この場合,鋼製巻尺をベル

トのようにロールにあてがう。

計数器の円すい形シャフトにロールを取り付ける。計数器をゼロにセットし,スピンドルに対して垂直

方向にテープを引き出す。巻心からテープを全部巻き戻し,テープの最後が巻心から離れたときの回転数

回(10 分の 1 回転までの精度)を,計数器から読み取り,記録する。巻心の円周 C

o

をミリメートル(mm)

単位で測定する。

6.2.4 

結果 

テープ長さ は,次の式によって求める。

L

000

2

o

r

C

C

N

+

=

ここに,

L: テープ長さ(m)

C

r

ロール円周(mm)

C

o

巻心の円周(mm)

N: 回転数(回)

巻心に接触しているテープの長さを含めない場合は,次の式によって求める。

L

000

1

000

2

o

o

r

C

C

C

N

+

=

単位  mm

図 1−テープ長さの測定装置(巻き回数測定方式)

6.3 A-2

法−長さ検出器方式 

6.3.1 

装置(図 参照) 

巻き戻すときに低トルク,かつ,低接触圧でロール外周を回転する車輪を用いた,メートル(m)単位

で巻き長さを測定する装置。装置は,テープ取付けができるスピンドル,長さ検出器,表示装置,及び手

動又は自動のどちらでも巻戻しができる巻取りロールから成る。

6.3.2 

試験片 

試験片は,テープ 1 巻とする。


6

C 2107

:2011

6.3.3 

手順 

長さ検出器に隣接したシャフトに,ロールを取り付ける。長さ検出器がロール外周に直接接触し,ロー

ルの先端部が長さ検出器の真下にくるように配置する。長さ検出器をゼロにセットし,テープの先端部を

手で引っ張ってきて,巻取りロールに取り付ける。巻戻しを開始するとき,長さ検出器がロールと良好な

接触状態にあるかどうか,また,滑ったり又は巻き付いたりしていないかを確認する。巻戻しが完了した

ら,長さ検出器の表示を読み取る。

6.3.4 

結果 

表示器の値を,メートル(m)で記録する。

図 2−テープ長さの測定装置(長さ検出器方式)

6.4 B

法−実長測定方式 

6.4.1 

装置 

装置は,JIS B 7512 に規定する 1 級以上の鋼製巻尺,又は JIS B 7516 に規定する金属製直尺とする。

6.4.2 

試験片 

試験片は,テープ 1 巻とする。

6.4.3 

手順 

テープの粘着面を上側にして全長巻戻しを行い,10 分間以上放置後,長さを測定する。一度で全長巻戻

しが困難な場合は,適切な長さに切断し,10 分以上放置後,各切断片の長さを測定し,加算して全長とし

てもよい。

6.4.4 

結果 

測定値をメートル(m)で記録する。

腐食関連特性 

7.1 

概要 

テープの腐食特性は,個別製品規格による。試験は,7.37.8 で規定する試験方法から選択する。

腐食が重要な意味をもつ場合,例えば,直径 1 mm 以下の細線を用いる場合は,IEC 60426 に従って測

定する。


7

C 2107

:2011

個別製品規格で要求される場合は,抽出水の pH 及び導電率の測定,並びに抽出水の腐食性硫黄の検知

を行う。

7.2 pH

及び導電率測定用抽出水の調製 

7.2.1 

注意事項 

保管,サンプリング,試験片調製及び試験のときに材料を汚染しないようにする。

雰囲気,特に試験場所の雰囲気,又は素手によって,供試ロール及び試験片を汚染してはならない。ま

た,試験片を切断したり,取り扱ったりするジグは,化学的に清浄する。

7.2.2 

試験片 

供試ロールから,約 25 mm×6 mm の細長い小片を切り取る。

折り曲げるときは,粘着面を外側にする。

7.2.3 

手順 

導電率が 0.2 mS/m 以下の水を使用する。抽出ごとにあらかじめ抽出容器のブランク試験を行い,その結

果,得られた導電率が 0.2 mS/m を超えるなら,同じ容器を用いて試験を繰り返す。2 回目の試験結果も

0.2 mS/m を超える場合は,容器を換える。

同じ材質でできた,還流コンデンサ付きのほうけい酸ガラス(高耐薬品性ガラス)製,又は石英ガラス

製のフラスコに,テープ 1 g に水 100 ml の割合で入れ,抽出の準備を行う。JIS R 3503 に従った共通すり

合わせ付き器具を使用する。

酢酸セルロースフィルムの場合を除いて,60 分間水を静かに沸騰させる。酢酸セルロースフィルムの場

合は,材料を焦がさないように注意しながら 10 分間沸騰させるのがよい。その後,二酸化炭素浸入防止の

対策(例えば,CO

2

トラップなど)を施し,できるだけ素早く冷却する。

7.2.4 

 

pH 及び導電率は,抽出水を取り分けて測定するため,十分な量の抽出水を調製するのがよい。

7.3 

抽出水の pH の測定 

JIS L 1096

の 8.37(抽出液の pH)に従って温度 23±2  ℃で,pH を測定する。

7.4 

抽出水の導電率の測定 

7.4.1 

装置 

次のような構造及び特性をもつ装置を用いる。

7.4.1.1 

一定の距離を保ち,相互に十分絶縁した 2 本の不活性電極(例えば,白金めっきした白金電極な

ど)をもつ適切な導電セル。 

7.4.1.2 

電圧 100 V 以下,周波数 50∼3 000 Hz の範囲で,5 %以下の精度かつ最小単位が 1

μS でコンダク

タンス又はアドミタンスを測定できる装置。装置を用いる代わりに,抵抗値を同じ精度で測定してもよい。 

注記 1  試験液に浸せきする電極の絶縁材料は,吸水性のない又は電解質に汚染されにくいものが望

ましい。

注記 2  導電セルは掃除しやすく,かつ,不純物が残るようなくぼみのないものがよい。

注記 3  電極は,分極しないように気を付けた方がよい。

注記 4  白金めっきした白金電極とは,白金黒で被覆した白金のことである。

7.4.2 

導電率の測定 

7.4.2.1 

概要 

導電セル定数 K(m

1

)の測定が必要な場合には,IEC 60589 に規定する方法で測定する。


8

C 2107

:2011

7.4.2.2 

導電セルのブランクの測定 

7.2.3

で規定した水で導電セルを十分洗浄した後,ブランク試験の結果得られた水で満たし,そのコンダ

クタンス G

1

を 23±2  ℃で測定し,ミリジーメンス毎メートル(mS/m)で表す。このとき,ブランクの導

電率は,KG

1

となる。

7.4.2.3 

抽出水の導電率の測定 

7.2

で調製した抽出水で,導電セルを十分洗浄し,その抽出水で満たす。23±2  ℃で 15 分間保った後,

そのコンダクタンス G

2

(mS/m)を測定する。抽出水の導電率は,KG

2

G

1

)として算出する。

注記 23±2  ℃での抽出水の測定ができない場合,次の式によって近似的な温度補正をしてもよい。

(

)

23

02

.

0

1

23

+

t

G

ここに,

S

23

23  ℃での導電率

G: 測定を t  ℃で行ったときの導電率(mS/m)

7.4.3 

結果 

温度 23  ℃での導電率を,ミリジーメンス毎メートル(mS/m)で記録する。

7.5 

腐食性硫黄の検出 

7.5.1 

試験片 

試験片は,供試ロールからそれぞれ長さ 100 mm のものを 2 枚切り取る。

7.5.2 

装置 

直径約 6 mm,長さ 75 mm の 3 本の滑らかな銅棒が必要となる。銅棒は,90∼125

μm の大きさの清浄な

炭化けい素粉末で磨き,脱脂綿又はろ紙できれいに拭いて乾燥させ,最後にジエチルエーテルのような硫

黄を含まない溶剤で洗浄し,乾燥させておく。

7.5.3 

手順 

銅棒は,清浄な乾いた金属製ピンセットで取り扱う。2 本の銅棒の中央部を試験片で,次の層が上に重

なるようにして巻く。銅棒の両端は,12 mm 以上巻かないで残しておく。

注記  幅が 50 mm を超える試験片の場合,棒の両端の 12 mm を露出するよう,細く切るとよい。

1 本目の銅棒には,粘着面が接するように試験片を巻き,2 本目の銅棒には,試験片背面が接するように

巻く。3 本目は対照標準とするため裸にしておく。

各銅棒を別々に化学的洗浄済みのガラス栓付きガラス管に入れ,100±2  ℃にして 16 時間保つ。室温ま

で下げた後,銅棒を取り出す。

試験片を銅棒から取り除く。銅棒から何かしみ出していれば,一緒に取り除く。取り除くのに溶剤を用

いてもよいが,機械的に削り取ってはならない。

硫化銅の特徴である,濃あい色のさびの痕跡を目視で確認する。試験した銅棒のさびが,対照標準のさ

びと比較して色が濃いか,又は広範囲に広がっている場合,それは腐食性硫黄の存在を示す。

7.5.4 

記録 

試験銅棒の濃あい色のさびが,対照標準のさびより大きいかどうかを記録する。

7.6 

絶縁抵抗法 

7.6.1 

概要 

試験は,IEC 60426:1973 の箇条 14  によるほか,7.6.27.6.5 による。

7.6.2 

試験片 

試験片は,300 mm 以上の間隔をおいてロールから採取する。


9

C 2107

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7.6.3 

電極 

電極の角は,半径 1 mm で丸める。材質は,不活性で高導電性金属(例えば,ニッケルめっきした黄銅)

を用いる。

7.6.4 

装置 

装置は,10

6

  M

Ω(1 TΩ)までの抵抗を 20 %の精度で測定できなければならない。全ての接続には,保

護回路に接続した遮蔽導線を使用するとよい。

7.6.5 

結果 

幅が 25 mm 以下の試験片の場合,抵抗は幅に反比例すると仮定して,25 mm 幅の抵抗値に換算して記録

する。

7.7 

目視法 

試験は,IEC 60426:1973 の箇条 によって行う。

7.8 

電線引張強さ法 

7.8.1 A

 

7.8.1.1 

一般 

試験は,IEC 60426:1973 の箇条 によるほか,次による。

7.8.1.2 

試験片 

10 個以上の試験片を準備する。

7.8.1.3 

試験線材の引張強さ 

ばく露していない線材の平均破断荷重は,7∼9 N の範囲でなければならない。

7.8.1.4 

装置の洗浄 

金属部品は,クリーンな純メタノール,蒸留水の順に洗浄する。

7.8.1.5 

引張試験機 

引張速度は,ばく露線材及び非ばく露線材に対して同じとする。

7.8.2 B

 

7.8.2.1 

試験片 

試験片は,長さ約 200 mm,幅 10 mm 超えのものを 7 枚切り取る。試験片の幅 10 mm 以下の場合は,貼

り合せとする。

7.8.2.2 

試験線材 

試験線材は,JIS C 3102 に規定する 0.18∼0.2 mm の軟銅線とする。軟銅線は,同一巻きから取る。

7.8.2.3 

試験装置 

7.8.2.3.1

  電食装置を

図 に示す。容器の大きさは 2 L で,内部に 200 mL の蒸留水を入れ,2 本の軟銅線

に直流電圧 250±5 V が印加できる装置とする。 

7.8.2.3.2 

試験片作製用合成樹脂板は,

図 に示すように 6 mm 間隔で平行に,深さ約 0.1 mm の案内溝を

切削した,大きさ約 30 mm×170 mm×5 mm とする。 

7.8.2.3.3

  カバーフィルムは,厚さ 0.02∼0.03 mm の非腐食性フィルム(例えば,ポリプロピレンフィル

ム)とする。 

7.8.2.3.4

  恒温装置は,7.8.2.3.1 の電食装置を入れ,温度を 50±1  ℃に保つことができる装置とする。 

7.8.2.3.5

  引張試験機は,JIS K 7127 の 5.(装置)に規定する引張試験機,JIS B 7721 に規定する引張試

験機,又はこれらと同等の引張試験機とする。試験機の容量は,測定値が容量の 15∼85 %の範囲に入るも

ので,最小目盛が 0.05 N の精度の装置とする。 


10

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7.8.2.4 

手順 

清浄な手袋を用い,

図 のように 7.8.2.3.2 の合成樹脂板上にカバーフィルムを置く。カバーフィルムの

表面を清浄なガーゼで拭き,その上に軟銅線を過度の張力を加えないように溝に沿って張る。この場合,

カバーフィルムに直接手が触れないようにする。さらに,その上にカバーフィルムがしわにならないよう

に注意しながら,試験片を貼り付ける。その上を

附属書 のローラで 2 往復して圧着する。次に図 のよ

うに張った軟銅線の片側に露出部分として必要な長さを残し,試験片の長さが 150 mm になるように,切

断する。

単位  mm

図 3−電食装置

単位  mm

図 4−試験片作製用合成樹脂板

これを

図 のように電食装置に取り付け,温度 50±1  ℃の条件で,直流電圧 250±5 V を 96±1 時間印

加する。次に,電食装置を恒温装置から取り出し,カバーフィルム及び試験片から過度の張力を加えない

ようにして,軟銅線をはぎ取る。引張試験機のつかみ間隔を 100 mm として,はぎ取った軟銅線の両端を

紙などの保護材を用いてチャックでつかみ,毎分 300±30 mm の速さで引っ張り,陽極銅線及び陰極銅線

の引張強さを測定する。

電食係数 C

f

は,次の式によって算出する。

c

a

f

T

T

ここに,  C

f

:  電食係数


11

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T

a

:  陽極銅線の引張強さ

T

c

:  陰極銅線の引張強さ

この試験は,7 枚の試験片について行い,その平均値を求める。ただし,平均値が 1.00 を超える場合は

これを 1.00 とする。

注記 1  試験片が互いにくっつき合ったり,容器壁に接したりしないようにする。一対の電極に試験

片を 7 個までかけてよい。

注記 2  銅線をはぎ取る場合,カバーフィルムを銅線に沿って銅線をきず付けないよう,かみそりで

切ると容易である。

単位  mm

単位  mm

図 5−試験片の作製方法(1) 

図 6−試験片の作製方法(2) 

引張強さ及び破断時の伸び 

8.1 

試験装置 

JIS K 7127

の 5.に規定する引張試験機,JIS B 7721 に規定する引張試験機,又はこれらと同等の引張試

験機を用いる。

8.2 

試験片 

試験に必要なつかみ間隔を得るのに十分な長さのテープをロールから 300 mm 以上の間隔で 5 枚採取す

る。つかみ間隔は,破断時の伸びが 50 %以下の場合は 200 mm,50 %を超える場合は 100 mm とする。

試験片の幅は 50 mm 以下とする。

50 mm 幅を超えるテープの場合,鋭利な刃物でテープの中央から 25 mm 幅の試験片を切り取る。エッジ

効果が測定結果に大きく影響するので,6 mm 幅未満のテープは,仕様を決定する目的には使用しないほう

がよい。

8.3 

手順 

荷重が幅方向に均一にかかるように,試験片を装置に取り付ける。引張速度は,JIS C 2336JIS C 2338

などの個別製品規格(以下,個別製品規格という。

)に規定していなければ,300±30 mm/min とする。こ

れと異なる速度は,JIS K 7127 の 9.(手順)から選ぶ。いずれか一方のつかみ位置から 10 mm 以内で切れ

た場合は無効とし,5 個の有効な測定値を得る。試験中に装置のつかみが滑らないよう注意する。

8.4 

結果 

引張強さは,5 回の測定値の平均値をニュートン毎 10 ミリメートル(N/10 mm)で記録し,破断時の伸

びは,初めのつかみ間隔に対する破断時のつかみ間隔の増加分の平均値をパーセント(%)で,記録する。

試験片を広幅から切り取った場合は,

“広幅から切り取った”ことを記録する。


12

C 2107

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低温特性 

9.1 

原理 

テープで銅の導体を被覆し,低温で調整した後,屈曲試験を行う。試料に,クラック又ははがれがある

かどうかを確かめる。

9.2 

試験片 

直径約 1.6 mm 導線(最高許容導体温度 75  ℃)から成る長さ 300 mm の熱可塑性樹脂絶縁ケーブル(湿

潤場所でのばく露配線に適したタイプ)の銅の導体の中央 50 mm を露出させる。露出した部分は,絶縁物

が被覆されている両端部まで確実に被覆されるようテープ(1 本のテープを用いて)を,ハーフラップで 3

回巻き付ける。テープは,重ね合わせ部分に追従するように,最小の張力で滑らかに巻く。

9.3 

手順 

用意した試験片を低温室に放置し,

表 に規定する温度で 3 時間調整する。調整後,試験片はそのまま

の温度で 9.4 に規定する柔軟性試験を行う。柔軟性試験に続き,試験片を 23±2  ℃で 4 時間調整し,9.5

に規定する絶縁耐力試験を行う。試験片は,破壊することなく,この試験に耐えなければならない。

9.4 

柔軟性 

テープが巻かれた部分を直径 8 mm のマンドレルの円周に沿って 180°折り曲げ,それから真っ直ぐに伸

ばす。次に,折り曲げ面が逆になるように折り返す。この手順を 1 回半行う(

図 参照)。

試験は,30 秒以内に行わなければならない。次にテープの層にクラック又は,はがれがあるかどうかを

調べる。

図 7−折り曲げの順序

9.5 

絶縁耐力 

柔軟性試験に続き,試料の両端部を除く折り曲げ部分を 23±2  ℃の水道水に 1 時間浸す(

図 参照)。

次に,銅導体と水との間に交流 1 500 V の電圧を 1 分間印加する。電気的装置は,JIS C 2110-1 の箇条 5

に規定するものを用いる。

9.6 

結果 

クラック,はがれ及び絶縁破壊の有無を記録する。


13

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図 8−水中での絶縁耐力試験

表 1−低温特性の温度調整

単位  ℃

テープの低温

温度定格

調整温度

+10

+3±1

0

−3±1

−7

−10±1

−10

−18±1

−18

−26±1

−26

−33±1

−33

−40±1

10 

昇温貫通抵抗力 

10.1 

装置 

厚さ 3 mm,幅 30 mm 及び長さ 100 mm の耐腐食性鋼板の上に置いた試験片の表面に,直径 1.5±0.1 mm

の鋼球を規定した状態で押し付けたとき,貫通を感知できる装置,及び 30±5  ℃/h の速度で装置を昇温で

きるオーブンを用いる。

図 に装置の一例を示す。

下端にくぼみのある磁化した鋼鉄製ロッド(

図 の⑩)は,直径 1.5 mm の鋼球(図 の⑪)を保持する

ためのものである。

各測定には新しい鋼球を使用する。鋼鉄製ロッドは,カウンターバランスを備えた C 形クランプ(鋼鉄

製ピボットアーム)

図 の②)に固定されており,必要な回転が自由にできるようになっている。

カウンターバランスは,C 形クランプの下の脚部におもり(

図 の⑯)がないとき,鋼板に対して鋼球

の圧力が加わらないよう,可動分銅(

図 の⑥)で調節する。使用時には,この C 形クランプの下の脚部

におもりをかけることで,水平に置かれている耐腐食性鋼板に垂直下向きに 10 N の力を加えることができ

る。

装置は,鋼球と鋼板とが接触し,通電したことを表示する機能を備えている。電源は,低電圧のものを

選ぶ。鋼板の温度は,試験片の圧力がかかる部分にできるだけ近い点で測定する。熱電対を使用するのが

よい。


14

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10.2 

試験片 

供試ロールから 300 mm 以上の間隔で,

長さ 25 mm の試験片を 5 枚採取する。

テープを巻き戻す場合は,

伸びを最小限に抑えるように注意する。

試験片は,試験開始前に伸びを緩和するために,放置したほうがよい。

放置時間は,伸びが 5 %未満のテープでは 5 分以上,5∼50 %のテープでは 30 分以上,50 %超えのテー

プでは 2∼3 時間が望ましい。

10.3 

手順 

貫通球に負荷がかからないよう,各試験片を室温で球の下に置く。装置は,注意深くオーブンに入れ,

23±2  ℃で 10 分放置した後,試験片に 10 N の荷重がかかるよう球に荷重を加える。次に貫通するまで 30

±5  ℃/h の一定速度で装置の温度を上昇させる。

10.4 

結果 

貫通時における 5 枚の測定温度の平均値をセルシウス度(℃)で記録する。

1

  鋼鉄製架台

2

  C 形クランプ

3

  鋼鉄製ピポットブロック取付ねじ

4

  取外し容易なステンレス鋼

5

  絶縁ブロック

6

  可動分銅

7

  鋼鉄製ピボットブロック

8

  調整用ピボットピン

9

  ビス及びナット

10

  鋼鉄製ロッド

11

  鋼球

12

  試験片

13

  ステンレス鋼板固定ビス

14

  電気接続用ねじ

15

  導線

16

  おもり

17

  熱電対差込み孔

図 9−貫通試験器の見取図


15

C 2107

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11 

粘着力 

11.1 

原理 

図 10 に示す試験板に測定するテープを貼り,引張試験機の片方のチャックに垂直に固定する。もう一方

のチャックに,テープを 180°に折り返したタブの一端を固定する。

粘着力は,テープを連続して試験板から引きはがすのに要する力(試験法 A-1 参照)

,又はテープの背面

から引きはがすのに要する力(試験法 A-2 参照)として測定する。テープを引きはがす場合,粘着面と試

験板との境界線は,引きはがす方向と垂直になる。

11.1.1 

試験法 A-1−片面粘着テープの 180°引きはがし粘着力  試験片を標準試験板(又は関連する試験

板表面)に

附属書 で規定する圧力で貼り付ける。引きはがし粘着力は,テープを特定の速さで試験板か

ら 180°の角度で引きはがすために必要な力として,測定する。 

11.1.2 

試験法 A-2−片面粘着テープ背面への粘着力  試験片と同じテープを,試験板に貼る。次に測定す

る試験片を試験板に貼ったテープの背面に貼り,引きはがし粘着力を試験法 A-1 と同じように測定する。 

11.2 

装置 

11.2.1 

引張試験装置 

引張試験機は,JIS B 7721 に規定する引張試験機(試験機の等級 1:相対指示誤差±1.0 %)又はこれと

同等の引張試験機を用いる。

試験機の容量は,測定値がその容量の 15 %∼85 %の範囲以内に入るものを用いる。引張速度は,

5±0.2 mm/s で,読取り公差は,2 %以下とする。測定値の表示方法は,アナログ式,デジタル式,デジタ

ル記録式及びチャート記録式のいずれを用いてもよい。

ただし,テープの引きはがし長さ 1 mm 以下の間隔で読み取る自動式の装置であることが望ましい。

11.2.2 

試験板 

試験板は,JIS G 4305 に規定する SUS304 鋼板で,表面仕上げ BA(冷間圧延後,光輝熱処理)の鋼板を

使用し,表面粗さは,JIS B 0601 に規定する Ra:50±25 nm とする。試験板の寸法は,厚さ 1.1 mm 以上,

幅約 50 mm,長さ約 125 mm とする。汚れ,変色及び多数のスクラッチきずが見られるものは,用いては

ならない。

11.2.3 

圧着装置 

圧着装置は,

附属書 に規定するいずれかを選定する。

11.3 

試験片 

試料がロール状に巻かれたテープの場合は,試験片採取前に最低でも 3 層,最大でも 6 層まで巻き戻し,

外側のテープを切り取って捨てておく。試験片の採取は,ロールから 500∼750 mm/s の速さで巻き戻す。

試験片は,幅 24±0.5 mm,長さ約 300 mm とする。一つの試験に試験片を一枚採る。テープの幅が 24 mm

以上の場合は,試験片の端をきず付けないように鋭利な刃物で中央部分から幅 24 mm に切断する。

テープの幅が 24 mm 未満の場合は,試験片の幅は,そのテープの幅とする。

試験する部分の粘着面には,ほこり(埃)の付着があってはならない。また,粘着面に素手で触れたり

他の異物に触れたりしてはならない。高速で巻き戻すことができないテープの場合は,できるだけ

500 mm/s に近い速度で巻き戻す。

幅 17 mm 以上の試験片は,質量 2 kg の圧着ローラを用い,17 mm 未満の試験片は,質量 1 kg の圧着ロ

ーラを用いることができる。

11.4 

試験手順 

11.4.1 

標準試験条件 


16

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試験は,前処理も含め特に指定のない限り,温度 23±1  ℃及び湿度(50±5)%で行う。これらの許容

範囲が維持できない場合には,維持可能な許容範囲で行い,報告に記載する。

11.4.2 

試験板の洗浄 

試験板の洗浄は,次による。

a)

試験板の洗浄溶剤は,ジアセトンアルコール(4 ヒドロキシ-4 メチル-2 ペンタノン)

,メタノール,メ

チルエチルケトン,アセトン及び n-ヘプタンの中から一つ以上選択して使用する。

なお,溶剤は,試薬用又は残さのない工業用薬品以上の品質とする。

b)

洗浄用の布などは,手術用ガーゼ,脱脂綿,ティシュペーパーなどとする。使用中に糸くず及びほこ

りが発生せず,柔らかくて吸収性があり,a)に挙げる溶剤に溶ける添加剤を含まず,かつ,未使用の

ものが適している。

c)

洗浄方法の手順は,a)の中から選んだ溶剤を布などにしみ込ませ,試験板の表面を拭く。乾いてから,

更に新しい布などで乾燥するまでよく拭く。このように溶剤での洗浄を目視によって清浄になったと

みられるまで 3 回以上繰り返して行う。

d)

新しい試験板は,a)の中から選んだ溶剤を布などにしみ込ませ,10 回以上拭く。さらに,使用前に c)

に規定する方法で洗浄する。最終的な拭取りはメチルエチルケトン又はアセトンで行う。洗浄後の試

験板は 10 分間以上乾燥し,また,10 時間以内に使用しなかった試験板は再洗浄しなければならない。

なお,汚れ,変色,又は多数のきずが見られる試験板は廃棄する。また,試験板表面を指で触れな

いようにし,損傷又は汚染しないよう試験板を保管する。

11.4.3 

粘着力試験手順 

粘着力試験手順は,次による。

a)

試験板に対する粘着力を試験する場合の手順  試験片は,11.3 に規定する手順で採取後 5 分以内に試

験板に貼る。タブを形成するため試験片の一端を粘着剤と粘着剤とが付くように 12 mm 折り,もう一

方の端は試験板の端に貼る。試験板と接触させないように,試験板の上で試験片のタブ部分を持ち,

自動又は手動のローラで縦方向に圧着しながらテープを試験板に貼る。これによって粘着剤と試験板

との間に空気が入るのを防ぐ。空気が入った場合は,この試験は無効とする。ローラは,10±0.5 mm/s

の速度で合計 2 往復行い,圧着中に荷重を増加してはならない。

試験片はローラで圧着後,1 分以内に引きはがし試験を行う。

注記 1  圧着後の放置時間は,目的によって意図的に長い時間を選択してもよい。これは,次の

b)

の試験手順にも適用できる。

b)

テープ背面に対する粘着力を試験する場合の手順  背面を試験するテープを 11.3 に規定する手順で

300 mm 採取する。これを試験板にローラで圧着し,試験板に貼られているテープ以外のところは,切

り落とす。次に,試験片を同じように 300 mm 採取し,タブを形成するため試験片の一端を粘着剤と

粘着剤とが付くように 12 mm 折り,もう一方の端は,背面を試験するテープの一端の上に貼り,縦方

向に 2 往復,自動又は手動のローラで圧着する。このとき,後から貼る試験片が最初に貼った試験片

と直線上に重なるように貼る。これによって二つの試験片の間に空気が入るのを防ぐ。空気が入った

場合は,無効とする。試験片はローラ圧着後,1 分以内に引きはがし試験を行う。

c)

測定手順  試験片又は背面を試験するテープをはがすときは,テープ背面が重なるようにテープの端

を持って 180°に折り返し,試験板から 25 mm はがす。引張試験機の片方のチャックにそのはがした

部分の試験板の片端を固定し,もう片方のチャックにテープを固定する。次に,試験機を,5.0±0.2 mm/s

で稼動し,測定を開始する。


17

C 2107

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測定開始後,最初の 25 mm の長さの測定値は無視する。そのあと試験板又は背面を試験するテープ

から引きはがされた 50 mm の長さの粘着力測定値を平均し,

引きはがし粘着力の値として使用する

10

参照)

注記 2  測定者は,試験板への貼り付け操作は,できる限り手早く行い,体温の伝導によって試

験板の温度変化をできるだけ少なくするのが望ましい。

図 10−引きはがし時の測定ジグの一例

11.5 

結果 

11.5.1 

一般 

試験結果は,引きはがし粘着力を,ニュートン毎 10 ミリメートル(N/10 mm)で記録する。

11.5.2 

結果の報告 

試験報告には,次の事項を記載する。

a)

この規格名称又は規格番号

b)

試料の識別(製品番号,ロット番号など)

c)

界面破壊,凝集破壊など試験中の

離モード

d)

試験結果

e)

用いた試験方法(試験板に対する試験の場合“試験法 A-1”

,背面に対する試験の場合“試験法 A-2”

f)

この試験法に逸脱した場合,

“特記事項”として内容を記載する。

例えば,標準の 1 分を超える放置時間を採用した場合,試験片の幅が 24 mm 未満の場合,標準状態

[温度 23±1  ℃,相対湿度(50±5)%]以外の場合など。


18

C 2107

:2011

12 

低温での背面粘着力 

12.1 

試験片 

11.3

に規定するものと同じ種類の試験片を用いる。試験片の数は,3 片とする。

試験片は,背面用に更に 3 片必要とする。

12.2 

手順 

試験片を貼り付ける前の 3 枚の試験板及び 6 枚の試験片を,個別製品規格に規定する低温の環境下で

2 時間放置する。ローラは,試験温度と同じ温度にする。ローラは,その大きさのため,規定温度に長時

間放置する必要がある。試験片は同じ低温の条件下で,11.4.3 の b)と同じ方法で背面試験用テープに貼る。

貼り付けた試験片は,低温環境下で 16∼24 時間放置し,同環境下で 11.4.3 の c)に従って引きはがし力を測

定する。

12.3 

結果 

3 枚の各々の試験片から測定値を記録し,11.5.1 と同じように処理する。

13 

液体浸せき後の背面せん断接着力 

13.1 

装置 

JIS K 7127

の 5.に規定する引張試験機,JIS B 7721 に規定する引張試験機,又はこれらと同等の引張試

験機を用いる。

附属書 から選んだローラを用いる。

13.2 

試験片 

5 本のロールそれぞれから約 300 mm/s の速さで巻き戻し,300 mm の間隔で 150 mm の長さの試験片を

2 枚採取する。試験片の幅は,12±1 mm とする。

テープの幅が 12 mm より広い場合は,テープの中央から 12 mm 幅の試験片を切り取る。

試験片は,切断面をきず付けないように,鋭利な刃物で切り取る。

5 枚の試験片は,重なりが 12×12 mm になるように,片方の背面にもう一方の粘着面を圧着する。その

重なり部分は,目に見えるようなずれがあってはならない。試験片は,粘着面を下にして,安定して容易

にはがせる表面上に置く。自重以外の力をかけないように注意して試験片の中央部にローラを置き,

10 mm/s の速さで試験片上を各方向 2 回ずつ,計 4 回ローラで圧着する。

13.3 

手順 

熱硬化性テープの場合は,製造業者の指定条件に従って,試験片を熱処理する。このときの条件は,試

験報告に記録する。

試験片は,23±2  ℃に冷却した状態で,個別製品規格の該当するシートに規定する液体中に,16±0.5  時

間浸せきする。次に,試験片に付着している液体を,ろ紙で挟んで取り除く。8.3 に従って,各々試験片に

ついてせん断接着力を測定する。測定は,液体を取り除いた後,10 分以内に行い,望ましくは 5 分で終え

る。

13.4 

結果 

試験報告には,次の事項を記載する。

a)

せん断荷重 5 点の平均値をニュートン(N)で表す。

b)

浸せきに使用した液体

c)

適用した熱処理条件


19

C 2107

:2011

14 

熱硬化性粘着テープの熱硬化特性 

14.1 

熱処理中のはがれ(背面への接着性) 

14.1.1 

装置 

次の装置を用いる。

a)

附属書 から選んだローラ。

b)

寸法が約 600×200 mm の清浄で,かつ平滑な金属又はガラス板。

c)

質量 50±1 g の締付け金具付きおもり。

14.1.2 

試験片 

約 300 mm/s の速さでロールを巻き戻し,300 mm の間隔で長さ 150 mm の試験片 6 枚を採取する。

テープの幅が 12 mm を超える場合は,テープの中央から 12 mm 幅の試験片を切り取る。試験片は,切

断面をきず付けないように,鋭利な刃物で切り取る。

試験片 3 枚は,1 枚の試験片の背面に,重なり部分が 12

1

0

×12

1

0

mm となるように,別の試験片の粘着

面を軽く押し付けて貼る。力をかけないで約 10 mm/s の速さで,重なり部分の上をローラで 2 往復して圧

着する。

14.1.3 

手順 

50 g のおもりを,個別製品規格が規定する温度の恒温槽の中に,何も触れない状態でつるした各試験片

に取り付けた後,20 分間放置する。20 分後に試験片が完全にはがれた場合は,不合格とする。

14.1.4 

結果 

結果は,合格及び不合格の数を報告する。

14.2 

熱処理後のはがれ(背面への接着性) 

14.2.1 

装置 

次の装置を用いる。

a)

附属書 から選んだローラ。

b)

寸法が約 600×200 mm の清浄でかつ平滑な金属又はガラス板。

c)

質量 500±10 g の締付け金具付きおもり。

14.2.2 

試験片 

14.1.2

と同じ方法で調製した 3 枚。

14.2.3 

手順 

試験片 3 枚は,個別製品規格に規定する温度及び時間で,恒温槽中に何も触れない状態で,あらかじめ

つるしておく。規定時間の経過後,質量 500 g のおもりを恒温槽内の試験片に取り付ける。おもりは,15

秒以内に取り付ける(熱処理の時間及び温度については,通常は製造業者から指示がある。

おもりは,つるす前に,あらかじめ決められた温度の恒温槽の中に十分な時間置いて,おもりの温度を

恒温槽の温度に合わせる。

おもりを取り付けた後,直ちに恒温槽を閉じた後,20 分間放置する。

20 分後に,試験片におもりが付いている場合を,合格とする。

14.2.4 

結果 

結果は,合格の数及び不合格の数を報告する。

15 

端末はがれ試験 

15.1 

概要 


20

C 2107

:2011

端末はがれとは,規定した方法及び次の試験条件の適用後に,テープ巻終わり部分がはがれてくること

をいい,端末はがれ又はめくれは,テープが巻き戻される巻きの輪郭に沿って,部分的又は全体に起きる。

15.2 

装置 

次の装置を用いる。

a)

試験片をその上に巻けるように,回転する棒が両端に付いた設計の簡単な巻付けジグ。巻付けジグは,

水平位置に保持した棒と一緒に丈夫な支えに取り付けるとよい。

b)

棒の材質は,適切な金属又はガラスで,公称直径 6 mm 又は個別製品規格で規定する直径の棒。

c)

適切な取付け可能なおもり。

d) 2

mm から最小 0.5 mm まで測定できる計測器。

15.3 

試験片 

ロールから約 300 mm/s の速さで巻き戻し,

300 mm の間隔で長さ 100 mm 以上の試験片を 3 枚採取する。

もし,テープの幅が 19 mm を超える場合は,テープの中央から幅 12 mm の試験片を切り取る。試験片

の切断面をきず付けないように,鋭利な刃物で切り取る。

注記  ほこりの付着,指などで触れることのないように,粘着面を保護することは重要である。

15.4 

試験片の準備 

個別製品規格に規定のない限り,直径 6 mm の棒をジグに水平に据え付ける。テープ幅 3 mm に対し 100

±2 g の割合で,例えば,9 mm に対して 300 g のおもりを,試験片の片側に付ける。テープの反対端を垂

直に保ち,粘着面が棒の側面に接触して巻き付くようにする[

図 11 a)参照]。棒は,棒及びテープの A 接

点が頂上にくるまで 90°回転させる[

図 11 b)参照]。おもりをつり下げたまま,鋭利な刃物でテープの A

点を切断する。

その後,棒を 1 回転させる。おもりを外し,棒に対して接線方向に当てて鋭利な刃物で,テープの D 点

を切断する[

図 11 c)参照]。これで 1/4 回転分が重なる[図 11 d)参照]。

  a) b) 

c) d) 

図 11−端末はがれ試験−試験片の調製


21

C 2107

:2011

15.5 

試験条件 

15.5.1 

一般的試験条件 

準備した試験片を 23±2  ℃,相対湿度(50±5)%の条件下で,7 日間垂直状態にして試験を行う。

15.5.2 

熱硬化性テープの試験条件 

準備した試験片は,製造業者の指示又は個別製品規格に規定した温度及び時間で,垂直状態にして試験

を行う。

15.5.3 

液体への浸せきによる試験条件 

必要な場合,準備した試験片を熱硬化し,23±2  ℃で 15 分間,個別製品規格に規定する液体中に垂直な

状態で浸せきすることによって試験を行う。

試験片は,液体から取り出した後,はがれ長さを測定する前に,乾燥するとよい。熱硬化性テープは指

定された時間及び温度で熱硬化させ,液体に浸せきする前に 23±2  ℃に冷却する。

15.6 

結果 

めくれ,すなわち端末はがれの長さ[

図 11 d)参照]を,ミリメートルの精度で測定する。端末はがれが

不均等な場合は,最大長さを測定する。

読み取った点の 3 個の数値の平均値を端末はがれの量として記録する。棒の直径及び使用した液体を報

告する。

16 

透湿度 

16.1 

装置 

装置は,内部が透明ラッカーで塗装された次のような耐腐食性の完璧密閉な金属箱とする。

a)

外形寸法:約 95 mm×25 mm×20 mm

b)

質量:90 g 以下(空のとき)

c)

外は完全密閉

16.2 

試験片 

供試ロールから採取した,装置の上部を覆うのに十分な長さのテープ。

16.3 

手順 

箱の中に,2.00 mm のふるいは通過し,かつ,600

μm のふるいに残る大きさの粒状の無水塩化カルシウ

ムを 5±0.2 g 入れる。ふるいは両方とも JIS Z 8843 の必要条件に合致するものを使用する。

試験片を箱の上部の穴を十分覆うように,しっかり貼り付ける(試験片が箱の上部の幅より狭い場合は,

最初の試験片の端部上に試験片を追加し,

箱の上部を完全に覆うように,

かつ,試験片の重なり部分が 2 mm

になるように貼り合わせる。最初の試験片の端のラインに追加の試験片を合わせて,指のつめを動かして

試験片の端が付いているかを確認する。

。箱の上部ではみ出した試験片は,全て切り取る。

密封した箱を 0.005 g の精度でひょう(秤)量する。その後,箱を恒湿槽に入れ,相対湿度(90±2)%

及び温度 38±0.5  ℃の状態に保つ。

24 時間後,恒湿槽より箱を取り出し,冷却後付着した水分を清浄な布で拭きとって,再ひょう量する。

16.4 

結果 

16.3

に従って 24 時間,8 cm

2

当たりのテープ透湿量を測定し,24 時間,1 m

2

当たりの透湿量(g/m

2

)を

計算して記録する。


22

C 2107

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17 

絶縁耐力 

17.1 

概要 

試験は,次によって行う。電極は,

図 17.2B による。

17.2 

試験片 

300 mm 以上の間隔で採取した,長さ約 300 mm の 5 枚の試験片を用いる。

17.2A  

装置 

装置は,次による。

a)

変圧器  変圧器は,電圧調整装置と組み合わせた場合,試験破壊電圧の 1/2 を試験片に加えて電圧を

変化させた場合に,波率高率(波高値と実効値との比)が 1.38∼1.48 の周囲に収まるものでなければ

ならない。

変圧器は,静電容量及び漏れ電流の小さい試験片に対しては,定格 500 VA 程度の試験用変圧器又は

定格負荷 100 VA 以上の計器用変圧器を用いることができる。また,静電容量又は漏れ電流の大きい試

験片に対しては,定格が数 kVA の変圧器を用いなければならない。

波高率の測定は,球ギャップ若しくは波高電圧計及び実行電圧計を用いるか,又はオシログラフに

よる。ただし,波高率が簡単に求められない場合は,試験電圧 50 kV 未満では 2 kVA 以上,50 kV 以

上では 5 kVA 以上の変圧器を用いる。

b)

開路遮断器  回路遮断器は,試験片の絶縁破壊によって流れる電流から電圧器及び電極を保護するた

め,破壊によって自動的に速やかに動作するものでなければならない。

c)

保護抵抗  保護抵抗は,試験片の絶縁破壊時の電流又は電圧サージから変圧器を保護するため,試験

片と直列に挿入する場合には,その抵抗値は 100 kΩ を超えてはならない。

d)

電圧調整装置  電圧調整装置は,ほぼ一定の電圧上昇

1)

が得られるもので,可変比単巻変圧器,誘導

電圧調整器を用いる。また,発電機の界磁調整によるか,又は抵抗分圧器を用いてもよい。

1)

一定の電圧上昇速度を得るためには,手動によるよりも速度制御ができる電動機を用いる方

法が望ましい。

17.2B  

電極 

電極は,

図 11A の a)又は b)のいずれかとする。電極の材質は,黄銅又はステンレス鋼などとする。電極

間圧着力は,

図 11A の a)の場合は約 20 g 又は約 50 g とし,図 11A の b)の場合は約 500 g とする。

単位  mm

a)

棒電極

b)

球電極

図 11A−電極


23

C 2107

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電極は,両電極を正しく対向させ,電極の試験面が平面の場合には,両面が互いに平行になるように配

置する。

なお,電極の試験面は,滑らかに磨いたきずのないものでなければならない。

17.3 

手順 

電圧は,0 から絶縁破壊が起こるまで,一定の速度で昇圧し(500 V/s)

,テープの中心線上で,絶縁破壊

電圧又は絶縁破壊の強さを測定する(JIS C 2110-1 の 10.1 参照)

。ただし,熱硬化性テープの場合は個別製

品規格で規定する硬化条件で硬化したものを用いる。幅 8 mm 以下のものについては行わない。幅 10 mm

以上でも端部からの放電によって測定できない場合は,適切な方法を用い放電防止を行って測定する。

17.4 

結果 

試験報告には,次の事項を記載する。

a)

少なくとも 3 個の個々の測定値から計算した各試験片の平均厚さ。

b)

試験片の幅:エッジからの放電を避けるための重なった部分を示す。

c)

試験前調製条件の温湿度及び試験中の温湿度。

d)

絶縁破壊したときの破壊電圧。

e)

5 枚の試験片の絶縁破壊電圧の平均値。

f)

e)

の絶縁破壊電圧の平均値及び a)の平均厚さから計算した絶縁耐力をキロボルト毎ミリメートル

(kV/mm)で表示する。

18 

加湿処理後の絶縁耐力 

個別製品規格に規定のない限り,23±2  ℃及び相対湿度(93±2)%の状態に試験片を 24 時間放置した

後,箇条 17 によって試験する。

19 

耐燃性 

19.1 

原理 

測定は,指定寸法の試験片を用い,次の基準で判定する。

−  着火してから自己消火するまでの経過時間。

−  試験中に燃えたテープの長さ。

19.2 

装置 

耐燃性の装置は,次による。

a)

縦 250 mm×横 250 mm×高さ 750 mm の金属製直方体の風防(

図 12 参照)。その箱の上面は開口し,

底から 25 mm の水平線に沿って均一な間隔で直径 12 mm の孔が,12 個あいている。垂直面の一つに

はスライドできるガラス板をはめ込む。

1)

箱の上面から 30 mm 下の中央に取外し可能なクリップを固定し,ガラス板と平行に,試験片が垂直

につり下げられるようになっていなければならない。必要なら,側面の一つに直径 25 mm の半円の

孔を,ブンゼンバーナホースを通すために,設けてもよい(

図 13)。

2)

箱の中のバーナの高さ 10 mm 上に,スライドする水平な金属トレイ(仕切板)を設けてもよい。こ

の仕切板には直径 15 mm の孔があいている。仕切板をスライドさせて孔が下のバーナの炎の上にき

たときに,上のセルロース導火線の先端に火が着くようにする。

注記 1  仕切板は,着火を短時間に行うために用いる(19.4 参照)。炎を一瞬で付けることができ

る場合は,手動で着火してもよい。


24

C 2107

:2011

3)

試料の補助として,直径 2∼3 mm の水平な金属の棒を箱の中央に,前面(スライドするガラスパネ

ル)と平行に,設置してもよい。その場合,試料(粘着面は棒の反対側にあるのが望ましい。

)の最

低 60 mm の部分が,棒の下で自由に動くように棒の位置を定めなければならない。

注記 2  この補助棒を使用することで,セルロース導火線に着火する場合,炎によって発生する

上昇気流によって試料が試験中に動くのを著しく抑えることができる。この不規則な試

料の動きは,試験の再現性に大きく影響する。なぜなら,導火線に着火する場合より,

バーナの炎でテープに直接点火する場合には,

1 回以上の試行が必要となるためである。

b) 0.2

秒の精度をもつストップウォッチ。

c)

着火源,マッチ又はマッチと同じくらい強い炎が再現できるパイロットランプを装備したブンゼンバ

ーナ。

d)

単位面積当たりの質量が 50∼60 g/m

2

で無処理,及びコーティングなしのセルロースフィルムから切り

取った底辺 25 mm,高さ 30 mm の二等辺三角形状の導火線。

単位  mm

1

開放面

2

クリップ(上端から 30 mm の中央位置)

3

スライド窓

4

空気孔(底面から 25 mm の高さで水平に四つの面に等間隔で配置した 12 mm の孔)

図 12−耐燃性試験用風防(寸法図)


25

C 2107

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ブンゼンバーナとスライドする水平な仕切板を用いてもよい

図 13−耐燃性試験用風防

19.3 

試験片 

長さ 300 mm の 5 枚の試験片を,300 mm 以上の間隔で,約 300 mm/s の速度でロールから採る。

テープの幅が 25 mm 以下の場合,試験片の幅はそのテープの幅とする。

テープの幅が 25 mm を超える場合,試験片はテープの中央部から 25 mm 幅に切り取る。試験片の切取

りは,試験片の端を引き裂かないように鋭利な刃物で切り取らなければならない。

試験片の一端から 50 mm のところに,長手方向に垂直な線(以下,50 mm マークという。

)をインキ又

は他の適切な方法で引く。

注記  テープ幅が 25 mm 以外のときは,導火線の三角のベースはテープの幅に合わせて調節するのが

望ましい。25 mm より狭い幅のテープでは,明らかに異なるレベルの燃焼性が得られることが

ある。

19.4 

手順 

この試験は,試験片をロールから切り取った後,5 分以内に行う。

試験中,装置は通気のない雰囲気中に置く。

導火線の底辺を,試験片の一端から 50 mm マークのあるテープ粘着面に,重ねしろを最大 5 mm にして

固定する。

試験片の他端を,取外し可能なクリップで挟み,試験片が何も触れない状態で垂直になるように,金属

箱の内側につるす。その後,ガラス板を僅かに持ち上げ,ガスの炎を導火線の最下部にもってくる。導火

線に着火させガラス板を素早く引き下げる。ブンゼンバーナを使う場合,パイロットランプを点火し,金

属板をスライドさせる。導火線が着火したら,着火源が遮断される位置に金属板を引き戻す。導火線が着

火したらすぐに着火源を取り除き,ガラス板を素早く引き下げ,ストップウォッチをスタートさせる。

19.5 

結果 

試験結果の記録は,次による。

a)

試験片 5 枚のうち 4 枚以上が全く燃えない場合は,その製品を“不燃性”と記録する。

b)

試験片 5 枚のうち 4 枚以上で,50 mm マークに達する前に火が消えた場合,その製品を“自己消火性”

と記録する。この場合,5 枚の燃焼時間(秒)の平均値,最大値及び最小値を,最大燃焼長さ(mm)

を記録する。

c)

試験片 5 枚のうち 4 枚以上で,50 mm マークを超えて燃えたり,溶けたり,炭化した場合,その製品


26

C 2107

:2011

を“可燃性”と記録する。この場合,5 枚の燃焼時間(秒)の平均値,最大値及び最小値を記録する。

d)

結果が a)b)又は c)のいずれでもない場合には,各々の試験片の個々の結果を記録しなければならな

い。

20 

火炎試験 

20.1 

概要 

火炎試験は,テープを鋼製マンドレルの周りに巻き,規定した方法で炎を当てて行う。

“難燃性”と表示

されたテープは,5 回の 15 秒間のどの接炎においても,60 秒を超えて燃えてはならない。

15 秒の接炎後,15 秒間は接炎しない。これを 5 回繰り返す。試験片の燃焼が,炎の移動後 15 秒を超え

て続く場合,試験片の燃焼が止むまで,接炎はしない。

5 回の接炎の間又は接炎後に,テープは可燃性材料を着火させてはならない,又は標示旗の 25 %を損傷

させてはならない。

注記  このテストは,UL 510 と同じである。

20.2 

装置 

火炎試験装置の仕様は,次による(

図 14 参照)。

a)

保護用装備は,幅 305 mm,奥行き 355 mm,高さ 610 mm の三面からなる金属製の囲いとする。この

囲いの上面及び前面は,開口している。

b)

囲いの中心の垂直方向の位置に,試験片を支持する装置を備えている。

単位  mm

図 14−試験方法


27

C 2107

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c)

JIS K 7342

の 7.11(着火源 P/PF2)に準拠した点火用口火付きのガスバーナが望ましい

2)

点火用のガスパイロットライト付き又はなしのチリルバーナ(チリルバーナは,ガス流量と同様に

空気流量を調整できる点で,ブンゼンバーナとは異なる。

。バーナ胴体は内径が 9.5 mm で,空気取入

口から上に 102 mm まで伸びる。胴体が垂直な状態で試験片から十分離れているときは,炎の全体の

高さは約 100∼125 mm に調整する。青色内心炎の高さは 38 mm であり,クロメルアルメル(ニッケ

ルクロム及びニッケルマグネシウム)の熱電対を使って測定したとき,炎の先は 816  ℃以上でなけれ

ばならない。炎の高さの調整を乱すことなく,バーナへの供給ガスバルブ及びパイロット炎への供給

ガス分離バルブが閉じられるようになっていなければならない。

2)

検討中

d)

脱脂綿を準備する。

e)

バーナの底を垂直から 20°の角度に固定するくさびを準備する(

図 15 参照)。

f)

直径 3.5 mm,長さ 460 mm の鋼製マンドレルを準備する。

g)

マンドレル上にテープを巻くように,マンドレルが回転し,両端で心棒が支える巻きジグを準備する。

巻きジグは,マンドレルの主軸を水平に対し傾けて,回転できるような形でしっかりと取り付ける。

h) 94

g/m

2

で幅 13 mm,厚さ約 0.1 mm の無補強クラフト紙を準備する。

単位  mm

図 15−バーナ設置台

20.3 

試験片の準備 

鋼製マンドレルを巻きジグに固定し,長さ 900 mm のテープをロールから切り取り,テープの最初の一

巻きを重ね,水平方向に取り付けられた鋼製マンドレルにしっかりとテープを固定する。2 kg±20 g のお

もりをテープの端に取り付け,張力を与える。張力を与えた 1 分後,マンドレルをゆっくり回転させ,取

付具を傾けて,テープ幅の 1/2 程度を重ねてテープを巻き付ける。巻付けが完了した後,テープの下端を

固定し,残りのテープは切り取る。2 回目の巻付けも同様に行うが,テープの巻取り方向は 1 回目と逆方

向にする。最終 3 回目の巻付けも同様に行うが,巻付け方向は 2 回目と逆方向とし,最終的には巻かれた

マンドレルの各点はテープ 6 枚分の厚さとなる。

片面がのり付けされたクラフト紙のひときれを標示旗として使用する。のり付けは,粘着力が必要以上

にならないように行う。試験片にのりを塗り,青色内心炎が試験片と接する B 点の上部 254 mm を下端と

して,クラフト片を試験片に 1 周巻き付ける。クラフト片の両端は均一にのり付けし,囲いの後ろの方向

に試験片から 19 mm はみ出して旗を作るように切り取る(

図 14 参照)。

20.4 

手順 

試験片は囲いの中央部に置き,試験片の下端から 76 mm の B 点あたりが垂直になるよう,下部クラン


28

C 2107

:2011

プ又は支柱に,しっかりと固定する。バーナは,調整可能な支柱ジグを備えたくさび及び部品にしっかり

と固定する。脱脂綿の一重ねを 6∼25 mm の厚さで,くさび上のバーナの周りに置く。ガスパイロットラ

イトのないバーナの場合,バーナの支え及びくさびが,後述の位置に素早く正確に動いて戻るように調整

する。ジグは,試験片の長軸を含む垂直面にバーナ胴体の長軸を置くように,囲いのどちらかの面に合わ

せる。その面は,囲いの両面に平行とする。また,A 点の位置を定めるために,ジグを囲いの前後方向に

動かして調整する。A 点はバーナ胴体の先端の平面と胴体の長軸との交点であり,胴体の伸ばした長軸が

試験片の外側表面と当たる B 点から 38 mm のところにある。B 点は,青色内心炎が試験片の正面中央に触

れる点とする。

ガスパイロットライト付きバーナの場合は,バーナへのガス供給バルブは,炎を出すときに自動的に開

く。バルブは 15 秒間開け,その後 15 秒間はバルブを閉じる。それを 5 回繰り返す。試験片の燃焼が 15

秒以上続くときは,炎の移動後 15 秒間バルブを閉じ,試験片の燃焼が止むまで再び炎は当てない。

ガスパイロットライトのないバーナの場合は,バーナを試験片にガス炎が当たる位置に移動し,15 秒間

炎を当てた後,15 秒間元に戻す。全体で 5 回の接炎を繰り返す。試験片の燃焼が炎の移動後 15 秒を超え

て続くなら,試験片の燃焼が止むまで炎は当てない。

20.5 

結果 

この試験では,全サイズ(幅)におけるテープの性能を代表すると考えられる幅 19 mm のテープを使い,

試験結果は,次の三つの基準によって判定する。

a)

試験片が,標示旗の 25 %以下の燃焼又は炭化を示し(指又は布で除去できるすす又は焦げは無視す

る。

,どんなときにも炎,光輝がある粒子若しくは有炎滴下物がなく,又はバーナ,くさび若しくは

囲い底部の脱脂綿に着火せず(火炎のない炭化は無視する。

,かつ,炎を当てた後 60 秒未満に火炎が

なくなる場合は,テープは難燃性と判定する。

b)

試験片が,5 回の接炎の後で標示旗の 25 %を超えて燃焼又は炭化を示した場合,テープは,火炎が長

手方向に沿って伝搬の可能性ありと,判定する。

c)

試験片が,バーナ,くさび又は囲い底部の脱脂綿に着火するような炎,光輝がある粒子又は有炎滴下

物を生じる場合,テープは,炎をその付近の可燃性材料に伝ぱ(播)する可能性がありと,判定する。

21 

熱的耐久性 

21.1 

熱的耐久性の測定 

個別製品規格は,終点の判定基準とともに,21.2 及び 21.3 の試験方法のどれを用いるかを規定する。購

入者から要求があったとき,製造業者は,規定した要求事項を満足する製品が作れることが証明されてい

る材料及び方法で,粘着テープが製造したものであることを保証しなければならない。

21.2

及び 21.3 に規定した方法は,いずれかの国で成功した経験に基づくものである。したがって,この

方法は改良手順を開発する出発点と考えてよい。改良が証明され,かつ適切なデータが活用できれば,最

終的には個別製品規格に規定することになる。

注記  この測定は,JIS C 2143-1 及び JIS C 2143-2 に基づくものである。

21.2 

絶縁破壊 

21.2.1 

試験片 

使用するテープの幅は,12∼25 mm の範囲とする。望ましい幅は,25 mm とする。

試験片を,清浄な黄銅(温度が 150  ℃なら銅,200  ℃を超えるならステンレス鋼を用いる。

)の直径 8 mm

の棒に,重なりが 50 %未満になるように,長さ 200 mm を超えてらせん状に巻き付ける。棒の一方の端は


29

C 2107

:2011

巻かずに残し,電気的接続に使用できる長さがあればよい。

棒にテープを巻き付ける場合,十分な張力を必要とする。

熱硬化性テープでは,巻付け後直ちに,製造業者の指示に従って硬化させる。

試験片の数は,各ばく露温度での各試験時間用に,5 枚以上とする。

21.2.2 

手順 

使用するオーブンは,JIS C 2143-1 の 5.6(劣化処理用オーブン)による。

棒にテープを巻き付けた後,テープの巻き付けていない方を下に向けて,試験片をオーブンの中に垂直

にして入れる。

試験温度及びサイクル時間に関する規定は,JIS C 2143-1 の 5.5(暴露温度及び暴露時間)による。各種

の粘着テープのばく露温度は,個別製品規格による。絶縁破壊は破壊試験であるから,試験片は,終点の

判定基準を上回る試験期間の数だけ準備する。各試験時間が経過したら試験中の試験片を,オーブンから

取り出し,約 2 時間室温で放置する。

個別製品規格で規定するように,試験片の中央部に付けた導電性塗料又は金属はくは,100 mm の長さの

一方の電極となる。もう一方の電極は棒の巻き付けていない部分である。

JIS C 2110-1

の 10.1 に従い,48∼62 Hz の交流を印加する。個別製品規格に規定がなければ,電圧は破

壊が発生するまで 500 V/s の一定の割合で,上昇させる。

21.2.3 

評価 

各ばく露温度及び各試験時間の 5 個の測定値の中央値を選ぶ。

JIS C 2143-1

の 7.6.1 の指示に従ってグラフを作成し,JIS C 2143-1 

図 と同じように各ばく露時間に

ついてばく露温度を決定する。3 個の異なるばく露温度についての交点を,破壊までの時間として読み取

る。JIS C 2143-1 の 7.6.2 の指示及び

図 に従って,結果の図形処理,又は IEC 60216-3 の箇条 及び箇条

7

並びに関連する細分箇条に従って,熱的耐久性グラフを完成させる。グラフから 20 000 時間の温度指数

を導き出す(JIS C 2143-1 参照)

21.3 

質量減少 

21.3.1 

試験片 

長さ約 100 mm,幅 25 mm の試験片を 15 枚準備する。初期質量をはっきりさせるために,個別製品規格

に規定がなければ,23±2  ℃,相対湿度は(50±5)%で 48 時間放置する。その後,0.1 mg の精度で質量

を測定する。支持具の質量は,差し引いて測定する。

21.3.2 

手順 

個別製品規格で規定する三つの温度に保ったオーブンの中に,それぞれに 5 枚の試験片を,垂直に置く。

オーブンは,21.2.2 による。

試験片は,試験管の中に又は試験管なしに軽金属製のフレームに何も触れないようにつるす。試験管は,

空気の流れによって試験片が触れるのを防ぐために使用する。

質量減少の試験は非破壊試験であるから,試験時間は JIS C 2143-1 の 5.5 に基づいて調節してよい。熱

処理を個別製品規格で規定する最低温度で行うときは,7 日,14 日,28 日,56 日又はそれ以上の時間経過

後,質量の変化を調べることが望ましい。異なる温度での試験時間は,7 日,14 日,28 日,56 日又はそれ

以上の時間経過後に応じて選択する。

各試験時間経過後,試験片をオーブン又は試験管から取り出す。そして 23±2  ℃,相対湿度(50±5)%

の雰囲気の中に 2 時間保持する。その後,その質量を 0.1 mg の精度で測定する。個別製品規格に規定する


30

C 2107

:2011

とおり,終点に達するまで熱処理を継続する。

21.3.3 

評価 

得られた個々の結果を,次の式によってそれぞれの質量の損失に換算する。

100

0

1

0

m

×

=

m

m

m

L

ここに,

L

m

質量の損失(

%

m

0

初期質量(

mg

m

1

熱処理後の質量(

mg

各ばく露温度及び各試験時間の

5

個の測定値の中央値を選ぶ。

JIS C 2143-1

の 7.6.1 の規定に従ってグラフを作成し,JIS C 2143-1 

図 と同じようにして各ばく露温

度について,ばく露時間を決定する。

3

個の異なるばく露温度との交点を破壊までの時間として読み取る。

JIS C 2143-1

の 7.6.2 の指示及び

図 に従って,結果の図形処理,又は IEC 60216-3 の箇条 及び箇条 7

並びに関連する細分箇条に従って,熱的耐久性グラフを完成させる。グラフから

20 000

時間での温度指数

を導き出す(JIS C 2143-1 参照)


31

C 2107

:2011

附属書 A

(規定)

各種試験用ローラ

試験用ローラは,次の

2

種類のローラの中から,いずれかを選ぶ。

a)

直径

85

±

2.5 mm

,幅

45

±

1.5 mm

,厚さ約

6 mm

で硬度がショア

A 80

±

5

のゴムで被覆された鋼のロー

ラ。表面は正確な円柱で,凹凸があってはならない。また,ローラの質量は

2

±

0.1 kg

とする。ローラ

で圧着中に荷重を増加させてはならない。

自動又は手動のローラで速度

10

±

0.5 mm/s

で動かす。

b)

自動式圧着装置の例を

図 A.1 に,手動式圧着装置の例を図 A.2 に示す。ローラは直径約

83 mm

,幅約

45 mm

の鋼鉄製で,厚さ約

6 mm

の JIS K 6253 に規定するデュロメータ硬さ(

Hs

80

±

5

のゴム層で

被覆された,質量

2

±

0.05 kg

とする。

全てのローラともに,ローリング動作中に,追加荷重がかからない構造とする。

単位  mm

図 A.1−自動式圧着装置

図 A.2−手動式圧着装置


32

C 2107

:2011

附属書 JA

(参考)

耐電圧及び体積抵抗率の試験方法

JA.1 

耐電圧 

JA.1.1 

試験装置 

JA.1.1.1

変圧器  変圧器は,電圧調整装置と組み合わせた場合,試験破壊電圧の

50 %

の電圧を試験片に

加えて電圧を変化させた場合に,波高率(波高値と実効値との比)が

1.34

1.48

の範囲におさまるものを

用いる。

変圧器は,静電容量及び漏れ電流の小さい試験片に対しては,定格

500 VA

程度の試験用変圧器又は定格

負荷

100 VA

以上の計器用変圧器を用いることができる。また,静電容量又は漏れ電流の大きい試験片に対

しては,定格が数

kVA

の変圧器を用いる。

波高率の測定は,球ギャップ若しくは波高電圧計と実効電圧計を用いるか,又はオシログラフによる。

ただし,波高率が簡単に求められない場合は,試験電圧

50 kV

未満では

2 kVA

以上,

50 kV

以上では

5 kVA

以上の変圧器を用いる。

JA.1.1.2

回路遮断器  回路遮断器は,試験片の絶縁破壊によって流れる電流から変圧器及び電極を保護

するため,破壊によって自動的に速やかに動作するものを用いる。

JA.1.1.3

保護抵抗  保護抵抗は,試験片の絶縁破壊時の電流又は電圧サージから変圧器を保護するため,

試験片と直列に挿入する場合には,

100 kΩ

を超えないものを用いる。

JA.1.1.4

電圧調整装置  電圧調整装置は,ほぼ一定の電圧上昇速度

3)

が得られるもので,可変比単巻変

圧器,誘導電圧調整器を用いる。また,発電機の界磁調整によるか,又は抵抗分圧器を用いてもよい。

3)

一定の電圧上昇速度を得るためには,手動によるよりも速度制御ができる電動機による方が望

ましい。

JA.1.1.5

電極  電極は,図 11A に示す。

JA.1.2 

試験方法 

適切な大きさの試験片を採り,試験電圧が一時的な過電圧にならないよう注意しながら,所定電圧まで

できるだけ速やかに上昇させた後,テープの中心線上約

200 mm

間隔の

3

か所について,試験電圧に

1

間耐えるかどうかを調べる。ただし,熱硬化性テープの場合は,硬化させたものを用いる。幅

8 mm

以下

のものについては行わない。

JA.2 

体積抵抗率 

JA.2.1 

試験装置 

試験装置は,次による。

a)

JIS C 1302

に規定する高絶縁抵抗計

b)

 20

cm

2

以上の面積をもつ金属電極

c)

 100

V

の直流電源

JA.2.2 

試験片 

試験片は,

20 cm

2

以上のものを

3

枚切り取る。熱硬化性テープの場合は,所定の硬化条件で硬化させて

用いる。


33

C 2107

:2011

JA.2.3 

試験方法 

比較法又は高絶縁抵抗計によるものとし,試験片を金属電極の間に挟み,電極間に

100 V

の直流電圧を

加えて

1

分後の値を測定する。体積抵抗率は,次の式によって求める。

t

R

S

ρ

=

ここに,

ρ

体積抵抗率(

Ω

cm

R

体積抵抗の測定値(

Ω

t

試験片の厚さ(

cm

S

電極面積(

cm

2

この試験は,

3

枚の試験片について行い,その平均値を求める。

参考文献  JIS C 1302  絶縁抵抗計

UL 510

Standard for Polyvinyl Chloride, Polyethylene and Rubber Insulating Tape


34

C 2107

:2011

附属書 JB

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 2107:2011

  電気絶縁用粘着テープ試験方法

IEC 60454-2:2007

  Pressure-sensitive adhesive tapes for electrical purposes−Part 2:

Methods of test

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(Ⅱ) 
国際規格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

1  適 用 範

電 気 絶 縁 に 用 い る
粘 着 テ ー プ の 試 験
方法について規定。

1

JIS

とほぼ同じ。

追加

B 法及び附属書 JA が追加され
ているため注意事項などを記
載した。

補足事項の追加であるため実質的な
差異はない。

2  引 用 規

2

3  試 験 の
一般条件

常 温 か ら 持 ち 込 む
場 合 の 前 処 理 方 法
を規定。

測 定 値 の 処 理 方 法
を規定。

3

JIS

とほぼ同じ。

 
 
        −

追加 
 
 
追加

常温から持ち込む場合の放置
時間を追加した。 
 
測定値の処理は中央値の代わ
りに平均値でもよいとした。

我が国の実情に合わせるため追加し
たが,技術的差異はない。 
 
我が国の実情に合わせた。

4  厚 さ の
測定

厚 さ の 測 定 装 置 に
ついて規定。 
4.4  結果 
平均値を記録する。


 
 
 
中間値を記録する。

追加

装置 B として,JIS B 7503 に規
定するダイヤルゲージを追加
した。

測定値は,平均値を用いる。

我が国では,厚さは測定値を用いる
のが通例である。 
 
我が国の実情に合わせた。

5  幅 の 測

幅 の 測 定 装 置 に つ
いて規定。 

5

JIS

とほぼ同じ。

追加

JIS B 7507

に規定するノギス

を追加した。

我が国の実情に合わせるため追加し
たが,技術的差異はない。

6  長 さ の
測定

長 さ の 測 定 方 法 に
ついて規定。

6

JIS

とほぼ同じ。

選択

B 法として実長測定方法を追
加した。

IEC

規格にないものを追加,今後の

対策として IEC 規格の改訂を提案を

予定。 

7  腐 食 関
連特性

腐 食 関 連 特 性 の 測
定 方 法 に つ い て 規

定。

7

JIS

とほぼ同じ。

選択

電線引張強さ法に B 法を追加
した。

IEC

規格にないものを追加,今後の

対策として IEC 規格の改訂を提案を

予定。 

34

C

 210

7


20
1

1


35

C 2107

:2011

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(Ⅱ) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

8  引 張 強
さ 及 び 破
断 時 の 伸

引 張 強 さ 及 び 破 断

時 の 伸 び の 測 定 装
置について規定。

8

JIS

とほぼ同じ。

追加

JIS B 7721

に規定する引張試

験機を追加した。 

我が国の実情に合わせるため追加し

たが,技術的差異はない。

裁 断 ジ グ の 規 定 な
し。

11.3.1

裁断ジグを規定。

変更

我が国では,裁断ジグを使用しなく
ても幅交差を維持できるため,技術
的差異はない。

11.2.2  試験板 
試 験 板 の 表 面 粗 さ

を規定(JIS G 4305 
SUS304・BA 板,JIS 
B 0601

の表面粗さ

指定)

11.3.3

JIS

とほぼ同じ。

変更

試験板の表面粗さ規定に,JIS
は表面粗さの測定規格を追加

している。

IEC

規格にないものを追加,今後の

対策として IEC 規格の改訂を提案を

予定。

11.3  試験片 
粘 着 力 測 定 試 料 幅

について規定。 
幅 24 mm 未満の場
合は,テープの幅と

する。

11.4.2

JIS

とほぼ同じ。

変更

試験幅の変更 
換算値で対応可能なので差異

はない。

技術的差異はない。

11  粘着力

11.5.2  結果の報告 
試 験 法 か ら 逸 脱 し
た 特 記 事 項 の 記 載
を規定した。

11.6.2

JIS

とほぼ同じ。 

追加

規定した試験法から逸脱した

特記事項の記載を追加した。

我が国の実情に合わせるため,追加

した。技術的差異はない。

13 液体浸
せ き 後 の
背 面 せ ん

断接着力

13.1  装置 
JIS B 7721

に規定す

る 引 張 試 験 機 を 追

加した。 
 

13.1

JIS

とほぼ同じ。 

追加

JIS B 7721

に規定する引張試

験機を追加した。

我が国の実情に合わせるため,追加
した。技術的差異はない。

35

C

 210

7


20
1

1


36

C 2107

:2011

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(Ⅱ) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

17.1  概要 17

IEC 60243-1

の 4.1.2 に

よることを規定。

変更

不採用にした旨を記載した。 17.2∼17.3 に我が国の実情に合わせ,

追加したため,不採用とした。

17.2  試験片 17.2

試 験 片 の 長 さ と 枚 数
だけを規定。

追加

試験片の前処理及び試験片の
調整を規定。

我が国の実情に合わせるため,追加
した。

17.2A  装置 
17.2B  電極

 

追加

より細かい規定内容を追加し
た。

我が国の実情に合わせるため,追加
した。

17  絶縁耐

17.3  手順 17.3

JIS

とほぼ同じ。 

追加

熱硬化性テープの手順を追加
した。

我が国の実情に合わせるため,追加
した。

附 属 書 A
(規定)

圧 着 ロ ー ラ の ゴ ム
硬 度 を デ ュ ロ メ ー
タ硬さ(Hs)80±5

と規定。

附属書 A

JIS

とほぼ同じ。 

圧着ローラのゴム硬度測定の
方法を JIS K 6253 ゴム硬度表
示に変更。

ゴム硬度のショアによる国内の規定
はないが,測定原理が類似している
ので,技術的差異はない。

附属書 JA
(参考)

テ ー プ の 耐 電 圧 及
び 体 積 抵 抗 率 の 試
験方法を記載。

追加

補足事項の追加であるため実質的な
差異はない。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60454-2:2007,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更 国際規格の規定内容を変更している。

−  選択 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。 

36

C

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