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C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 2 

3 用語及び定義  3 

3.1 計器  3 

3.2 計器の特性  4 

3.3 磁界又は電界の特性  5 

3.4 測定  5 

4 記号 6 

5 測定器の仕様  7 

5.1 一般事項  7 

5.2 測定不確かさ  7 

5.3 強度範囲  7 

5.4 通過帯域  7 

5.5 動作温度及び湿度の範囲  8 

5.6 電源  8 

5.7 指示値の視認性  8 

5.8 測定器の寸法及びプローブの選択 8 

5.9 電磁両立性  10 

5.10 波高率  12 

5.11 耐久性  12 

5.12 質量  12 

5.13 測定器の選択  12 

6 校正 12 

6.1 一般事項  12 

6.2 校正手順  12 

6.3 校正に関する文書  14 

7 検証 15 

附属書A(規定)校正方法  16 

附属書B(参考)校正の不確かさの例 27 

附属書C(参考)磁界及び電界の一般的性質  28 

附属書D(参考)磁束密度計(磁界計)  32 

附属書E(参考)電界計  36 

附属書F(参考)電界測定に及ぼす湿度の影響  41 

附属書G(参考)単位  43 


 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電気学会(IEEJ)及び一般財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工

業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,JIS C 1910:2004

は廃止され,この規格及びJIS C 1910-2に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS C 1910の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS C 1910-1 第1部:測定器に対する要求事項 

JIS C 1910-2 第2部:測定に対する要求事項 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

C 1910-1:2017 

 

(IEC 61786-1:2013) 

人体ばく露を考慮した直流磁界並びに 

1 Hz〜100 kHzの交流磁界及び交流電界の測定− 

第1部:測定器に対する要求事項 

Measurement of DC magnetic, AC magnetic and AC electric fields from  

1 Hz to 100 kHz with regard to exposure of human beings- 

Part 1: Requirements for measuring instruments 

 

序文 

この規格は,2013年に第1版として発行されたIEC 61786-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

 

適用範囲 

この規格は,直流磁界並びに1 Hz〜100 kHzの周波数帯域の準静的磁界及び電界への人体へのばく露レ

ベルを評価するために,磁界及び電界の強度測定に用いる測定器について規定する。 

磁界及び電界の発生源は,商用周波数で動作し,商用周波数及びその高調波磁界及び電界を発生する機

器,この規格の対象周波数帯域の磁界及び電界を発生する機器,直流磁界を発生する機器,及び地磁気で

ある。この規格が対象とする電界及び磁界の強度は,交流磁界では0.1 μT〜200 mT,直流磁界では1 μT〜

10 T,及び交流電界では1 V/m〜50 kV/mとする。 

この強度範囲を超える測定を実施する場合においても,この規格の規定のほとんどが適用できるが,特

定の不確かさ及び校正手順については注意することが望ましい。 

この規格は,特に次の項目について規定又は記載する。 

− 用語の定義 

− 磁界計及び電界計仕様への要求事項 

− 校正方法 

− 測定器の不確かさについての要求事項の定義 

− 磁界及び電界の一般的な特性の説明(附属書C参照) 

− 測定器の動作原理の説明 

注記1 人体ばく露の評価に関する明確な目的を達成するための測定方法は,JIS C 1910-2で規定し

ている。 

この規格は,校正時における不確かさの要因についても規定する。電界測定に関しては,この規格は空

間中又は導体近傍のある点における,じょう(擾)乱がない電界強度(測定器及び測定者が存在しない場

合の電界)の測定だけを対象とする。 


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

IEC 61786-1:2013,Measurement of DC magnetic, AC magnetic and AC electric fields from 1 Hz to 

100 kHz with regard to exposure of human beings−Part 1: Requirements for measuring 

instruments(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 60721-3(規格群) 環境条件の分類 環境パラメータとその厳しさのグループ別分類 

注記 対応国際規格IEC 60721-3(all parts),Classification of environmental conditions−Part 3: 

Classification of groups of environmental parameters and their severities(IDT) 

JIS C 61000-3-2 電磁両立性−第3-2部:限度値−高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電流が

20 A以下の機器) 

注記 対応国際規格:IEC 61000-3-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 3-2: Limits−Limits for 

harmonic current emissions (equipment input current ≤ 16 A per phase)(MOD) 

JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4-2部:試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験 

注記 対応国際規格:IEC 61000-4-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-2: Testing and 

measurement techniques−Electrostatic discharge immunity test(IDT) 

JIS C 61000-4-3 電磁両立性−第4-3部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験 

注記 対応国際規格:IEC 61000-4-3,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-3: Testing and 

measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test(IDT) 

JIS C 61000-4-4 電磁両立性−第4-4部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー

ストイミュニティ試験 

注記 対応国際規格:IEC 61000-4-4,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-4: Testing and 

measurement techniques−Electrical fast transient/burst immunity test(IDT) 

JIS C 61000-4-6 電磁両立性−第4-6部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する伝導

妨害に対するイミュニティ 

注記 対応国際規格:IEC 61000-4-6,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-6: Testing and 

measurement techniques−Immunity to conducted disturbances, induced by radio-frequency fields

(MOD) 

JIS C 61000-4-8 電磁両立性−第4-8部:試験及び測定技術−電源周波数磁界イミュニティ試験 

注記 対応国際規格:IEC 61000-4-8,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-8: Testing and 

measurement techniques−Power frequency magnetic field immunity test(IDT) 

CISPR 11,Industrial, scientific and medical equipment−Radio-frequency disturbance characteristics−Limits 

and methods of measurement 

ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in 

measurement (GUM:1995) 

注記 対応標準仕様書:TS Z 0033 測定における不確かさの表現のガイド(IDT) 


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

注記1 国際的に受け入れられているSI単位を使用する。 

注記2 他の単位は,附属書G参照。 

注記3 “磁束密度”と“磁界”とは,同義として扱う。 

3.1 

計器 

3.1.1 

測定器(measuring instrument) 

測定に使用する機器。単独であっても,附属機器を含んでもよい。 

(IEC 60050-300:2001,311-03-01) 

3.1.2 

電界計,磁界計(field meter) 

電界又は磁界を測定する機器(附属書D及び附属書E参照。)。 

注記 電界計・磁界計は,通常,三つの部分から構成している。すなわち,プローブ,検出回路及び

表示部である。 

3.1.3 

プローブ(probe) 

通常,分離したユニットで,可とう性ケーブルで接続し,測定した信号を適切に伝送するための測定器

の入力部。 

注記 プローブは,一つ又は複数のセンサで構成している。 

(IEC 60050-300:2001,311-09-11修正) 

3.1.4 

検出器(detector) 

波,振動又は信号の存在又はその変化を識別し,通常,伝達した情報を抽出する装置。 

例 波高値検出器,実効値検出器。 

 (IEC 60050-702:1992,702-09-39,ただし,例を変更している。) 

3.1.5 

浮遊電位形電界計(free-body meter) 

大地上方のある点におけるじょう(擾)乱がない電界強度を測定し,大地と電気的接触がない状態で空

間に保持する測定器。 

3.1.6 

フラックスゲート式磁界計(fluxgate magnetometer) 

強磁性体磁心をもつプローブ又はセンサ部の非線形磁気特性を利用して磁界を測定する測定器。 

3.1.7 

接地式電界計(ground reference meter) 

地表面又は地表面近くの電界を測定する測定器。絶縁した電極と大地との間の誘導電流又は電荷の振動

を測定するものが多い。 

注記 絶縁した電極は,通常,地表面と同じ高さ,又は地表面のやや上方に配置される平板である。 

3.1.8 

携帯形測定器(survey meter) 


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

リアルタイムの読取りが可能であり,様々な場所で測定を実施するための,携帯性に優れた軽量で電池

駆動の測定器。 

3.1.9 

コイルプローブ(coil probe) 

磁界の時間微分値に比例した誘導電圧を発生させる巻線コイルから成る磁束密度プローブ。 

3.1.10 

ホール素子プローブ(hall effect probe) 

磁束密度に比例する電圧を発生させる,ホール効果を示す素子を含む磁束密度プローブ。 

3.2 

計器の特性 

3.2.1 

波高率(crest factor) 

周期的に変化する物理量の実効値に対する,絶対値の最大値の比。 

(IEC 60050-103:2009,103-14-57,ただし,原語は“peak factor”である。また,注記を削除した。) 

3.2.2 

クロストーク(crosstalk) 

例えば,誘導,伝導又は非直線性が原因で他の回路に生じる信号によって,回路に不要なエネルギーが

出現すること。 

(IEC 60050-722:1992,722-15-03) 

3.2.3 

周波数応答(frequency response) 

時間変動のない線形系に正弦波を入力したときの,定常状態における複素数で表した出力の入力に対す

る比。角周波数ωの関数で表される。 

(IEC 60050-351:2006,351-24-33,ただし,注記を削除した。) 

3.2.4 

プローブの等方性(isotropy of probe) 

プローブ応答が入射電界又は磁界の偏波及び伝ぱ(播)方向への依存性をもたない程度を表す尺度。 

3.2.5 

通過帯域(pass-band) 

信号の減衰が所定の値よりも小さい周波数帯域。 

(IEC 60050-151:2001,151-13-52) 

3.2.6 

実効値(root-mean-square value, rms value) 

次のいずれかによる値。 

1) n個の値x1,x2,…xnに対しては,各値の2乗の平均値の正の平方根。 

2/1

2

2

2

2

1

q

1

nx

x

x

n

X

  (1) 

2) 変数tの関数である量xに対しては,xの2乗を区間(t0,t0+T)で平均した正の平方根。 

2/1

2

q

0

0

1

t

t

dt

t

x

T

X

  (2) 

注記 周期関数の実効値は,通常,周期の自然数倍の範囲で積分することによって求められる。 


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

(IEC 60050-103:2009,103-02-02,ただし,注記2を削除した。) 

3.3 

磁界又は電界の特性 

3.3.1 

じょう(擾)乱がない磁界,じょう(擾)乱がない電界(unperturbed field) 

人間又は可動物体が存在しない場合のある点における磁界又は電界。 

3.3.2 

準平等磁界,準平等電界(nearly uniform field) 

プローブの断面全域において,合成磁界又は合成電界が1 %を超えて変わらない場所の磁界又は電界。 

3.3.3 

準静的磁界,準静的電界(quasi-static field) 

f<<c/l(すなわち,波長>>l)になる条件を満足する磁界又は電界。ただし,fは磁界又は電界の周波数,

cは光速,lは測定空間の特徴的な寸法,例えば,磁界又は電界発生源と測定点との間の距離である。 

注記 電力線及び電力機器周辺における商用周波数磁界又は電界は,準静的磁界又は電界の例である。 

3.3.4 

合成磁界,合成電界(resultant field) 

式(3)又は式(4)によって求められる磁界又は電界。 

2

z

2

y

2

x

R

F

F

F

F

  (3) 

ここに, Fx,Fy,Fz: 直交する3軸の磁界又は電界成分の実効値 

 

2

min

2

max

R

F

F

F

  (4) 

ここに, 

Fmax: 磁界又は電界のだ円軌跡の半長径を振幅とする正弦波の

実効値 

 

Fmin: 磁界又は電界のだ円軌跡の半短径を振幅とする正弦波の

実効値 

注記 合成磁界又は電界FRは,Fmaxと等しいか又は大きい。磁界又は電界が直線軌跡の場合,Fmin=0,

FR=Fmaxとなる。円軌跡の場合には,Fmax=Fmin,FR≒1.41 Fmaxである。 

3.4 

測定 

3.4.1 

補正係数(correction factor) 

既知の誤差を補償するために,補正されていない測定値に乗じる数値。 

注記 既知の誤差を完全に把握することはできないため,補正も完全には行えない。 

3.4.2 

包含係数(coverage factor) 

拡張不確かさを得るために,合成標準不確かさに乗じる数値。 

注記 期待値μz及び標準偏差σの正規分布に従う量zに対して,包含係数k=1,2及び3に対する信

頼性区間μz±kσは,それぞれ分布の68.27 %,95.45 %及び99.73 %を包含する。 

3.4.3 

倍率(scale factor) 

測定器への入力値を得るために,測定器の指示値に対して乗じる係数。 


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

3.4.4 

標準不確かさ(standard uncertainty) 

標準偏差で表現する測定結果の不確かさ。 

3.4.5 

校正の不確かさ(uncertainty of calibration) 

測定量に起因すると合理的に考えられる値のばらつきを特徴付ける,校正結果に関係するパラメータ。 

注記 校正の不確かさは,一般に多くの成分を含む。これらの成分のうち幾つかは,一連の測定結果

の統計的な分布に基づいて評価してもよく,実験で得られる標準偏差で表すことができる。他

の成分は,経験又は他の情報に基づいて評価できる。 

 

記号 

:コイルプローブの半径,球状の電界プローブの半径 

2a,2b :長方形コイルの辺長 

B 爀

:磁束密度ベクトル 

B0 

:交流磁界の振幅 

BR 

:合成磁界 

Bz 

:軸方向の磁束密度 

:コイルプローブの浮遊容量 

:平行平板の間隔,磁界又は電界発生源からの距離,ヘルムホルツコイルの間隔 

D 爀

:電束密度ベクトル 

:電界強度 

E0 

:平等電界強度 

Fmax,Fmin:磁界又は電界のだ円軌跡の半長径及び半短径を振幅とする正弦波の実効値 

:磁界測定用コイルに流れる電流 

:コイルプローブのインダクタンス 

:磁界測定用コイルの巻線数 

:誘導電荷 

:磁界発生源と測定位置との距離,又はコイルプローブ及びリード線の抵抗 

:磁界計の検出器の近似入力インピーダンス,又はヘルムホルツコイルの半径 

:電界計の電極表面の面積 

:時間 

:周期信号の周期 

:電圧 

:電流注入回路のインピーダンス 

ε0 

:真空の誘電率 

μ0 

:真空の透磁率 

ϕ 

:磁束 

ω 

:交流磁界又は電界の角周波数 

 


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

測定器の仕様 

5.1 

一般事項 

人体ばく露の評価のために磁界又は電界を測定するときには,次に挙げる項目を考慮する。 

− 合成磁界又は合成電界の測定 

− じょう(擾)乱がない電界の測定 

注記1 測定目的によって,他の項目を追加してもよい。 

準静的磁界の特性を把握するために使用できる種々の測定器を,D.1に示す。 

静磁界の特性を把握するために使用できる種々の測定器を,D.3に示す。 

何種類かの磁界計は準静的及び静的いずれの磁界測定にも使用できる。例えば,コイルプローブをもつ

測定器,ホール効果を利用したプローブ又はフラックスゲート式磁界計のように強磁性体磁心をもつ二つ

のコイルを兼ね備えた測定器が該当する。 

注記2 ホール効果プローブは,時間変化する磁界だけでなく,静磁界にも応答する。大きな地磁気

のある場所で小さい商用周波磁界を測定する場合には,感度及び飽和の問題が生じることが

あるので,ホール効果プローブは交流電力線の磁界測定には,ほとんど使用されない。 

準静的電界の特性を把握するために使用できる種々の測定器を,E.1に示す。この規格では,次の二つ

の電界計を対象とする。 

a) 浮遊電位形電界計 

b) 接地式電界計 

この規格との適合性の評価,測定器の適切な使用,及び測定器使用の有用性が評価できるように,仕様

及び明確に書かれた取扱説明書を含めた測定器に関する十分な情報を使用者に提供しなければならない。

提供及び/又は満足しなければならない測定器の仕様は,5.2〜5.13による。 

5.2 

測定不確かさ 

測定器の測定不確かさは,測定器製造業者が明示する。測定不確かさは,ISO/IEC Guide 98-3に準拠し

て決定する。測定不確かさは,包含係数2を用いて拡張測定不確かさとして明記する。不確かさは,利用

可能な包含係数を用いて初めて有効となる。不確かさは,準平等磁界又は電界中で測定器を使用する場合

に関係する全ての成分を含まなければならない。このような成分は,校正の不確かさ,周波数応答,測定

レンジを変更したときの利得の偏差,プローブの等方性,内部雑音源,非線形性,安定性,温度応答,湿

度応答である。測定器の不確かさには,非一様の磁界又は電界中におけるプローブ位置のような測定器の

操作,又は測定磁界若しくは電界に及ぼす測定者の影響に起因する効果は含めない。このような成分は,

追加の不確かさとして測定報告書で考慮しなければならない。 

注記1 商用周波数では,測定器の不確かさは通常10 %以下である。 

注記2 校正の不確かさの取扱い指針の例を,附属書Bに示す。 

5.3 

強度範囲 

許容範囲内の不確かさで測定器が動作する強度範囲を明記する。 

5.4 

通過帯域 

交流用の広帯域測定器には,通常,低域及び高域遮断周波数があり,これによって通過帯域を定義する。

通過帯域の下限及び上限は,一般的には周波数応答が3 dB低下した点で定義する。測定器の公称周波数応

答は,直列に接続した高域通過フィルタ及び低域通過フィルタをもつシステムの周波数応答として記述で

きる。フィルタのタイプ及び次数を明記するとよい(例えば,3次バターワース高域通過フィルタ及び5

次バターワース低域通過フィルタ)。広帯域測定の場合には,フィルタの帯域制限効果が測定器の望ましい


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

特性となるため,測定器の公称周波数応答は,通常,測定不確かさの原因とはしない。特定の周波数を選

択した場合の測定(例えば,高速フーリエ変換)では,フィルタの帯域制限効果は望ましくなく,公称周

波数応答は,自動的に補正されるのが望ましい。製造許容誤差に起因する測定器の測定不確かさは,帯域

内の周波数に比べて帯域の下限及び上限の周波数で大きくなるのが一般的である。したがって,測定器の

測定不確かさは,また,制限された周波数領域においてだけ明示することもある。この周波数領域は,通

過帯域に比べて狭いが,測定対象とする全周波数を包含するには十分に広いのがよい。制限された周波数

領域においては,公称周波数応答の影響は,無視する。 

5.5 

動作温度及び湿度の範囲 

指定する不確かさの範囲内で測定器が動作する温度及び相対湿度の範囲は,−10 ℃〜45 ℃及び5 %〜

95 %とする。測定器内の結露を招く可能性がある急激な温度変化は,避けることが望ましい。 

相対湿度が70 %を超える場合,プローブ及び支持物への結露によって,電界測定は,影響を受ける可能

性がある[2]1)。湿度の影響は,電界計によって異なるので,このような条件下で電界計が正確に動作する

か否かを測定前に確認するのがよい(附属書F参照)。 

注1) 角括弧内の数字は,参考文献を意味する。 

5.6 

電源 

内蔵電池で駆動する測定器を使用することが望ましい。 

電池を用いる場合,電池の状態が磁界計又は電界計の適切な動作に適しているかどうかを表示できるよ

うにすることが望ましい。個人のばく露量を記録する測定器は,電池を交換又は充電することなく,所定

の不確かさの範囲内で,8時間以上動作することが望ましい。 

充電可能な電池を用いる場合,充電器に接続中には,測定器を動作させないことが望ましい。接続が必

要な場合は,充電器からの漂遊磁界又は電界,交流電源からの伝導妨害及び(充電器への)結線を介した

電磁結合が測定に影響しないことを実証することが望ましい(5.9参照)。 

浮遊電位形電界計には,導線を接続してはならない。 

強磁性体で被覆された電池をばく露量測定器に用いる場合,その被覆が磁界計の指示値に重大な影響を

与えないように注意する(測定不確かさの発生源の詳細は,JIS C 1910-2を参照。)。 

5.7 

指示値の視認性 

測定器の表示は,可能な場合,デジタル式が望ましい。 

観測者による電界のじょう(擾)乱を避けるため,遠隔表示を用いなければならない。 

携帯式磁界計のデジタル表示は,腕の長さの距離離れた位置においても容易に読み取れる大きさである

ことが望ましい。複数の感度目盛がある場合,選択した目盛のフルスケール値を示し,単位が容易に分か

ることが望ましい。自動レンジ切替えの測定器の場合,強度レンジは,測定器以外の場所,例えば,取扱

説明書に記載してよい。測定器には,単位を明示することが望ましい。 

5.8 

測定器の寸法及びプローブの選択 

5.8.1 

概要 

磁界計又は電界計の概要を図1に示す。 

 


C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

図1−磁界計又は電界計の概要 

 

プローブは,3軸であることが望ましい。 

注記 プローブの向きを変えて最大値を見付けることによって,1軸プローブを用いて電界又は磁界

だ円の長半軸の実効値を測定できる。1軸測定器で直交座標系の三つの軸方向成分の実効値を

測定し,式(3)に基づいて合成磁界も得ることができる。ただし,測定中に各方向成分の実効値

に大きな変化がない場合に限る。1軸測定器は,導体表面を基準とした電界測定に適している。 

5.8.2 

磁界計 

測定器の寸法を明記することが望ましい。 

プローブの寸法は,測定対象の磁界の場所による変化に対して適切であることが望ましい。プローブの

面積は,0.01 m2以下とする。3軸プローブの場合,三つのセンサが同心であるか,又はセンサの長さが0.05 m

以下のときには,センサ同士を可能な限り近づけることが望ましい。三つのセンサが占める空間の最大寸

法は,0.2 mを超えてはならない。 

コイルプローブの断面は,円形又は方形であることが望ましい。同心コイルの交差部などにおいて,形

状が若干変形してもよい。 

誘導電圧は,磁束密度の時間微分値に比例するので,検出回路には磁束密度の波形を再現するための積

分段を必要とする。 

磁界計のきょう体内に内蔵するセンサの位置及び向きを,測定器本体又は取扱説明書に明記する。 

5.8.3 

電界計 

電界計の寸法は,次に示す測定器の種類に応じて,製造業者が文書に明記することが望ましい。 

a) 浮遊電位形電界計:プローブを内蔵する部分の寸法の最大値。0.2 mを超えてはならない 

b) 接地式電界計:プローブ寸法及び接続用同軸ケーブルの長さ 

5.8.4 

電界計の支持物 

電界計の支持物は,合成又は複合材料などでできた絶縁体とする。 

プローブ支持方法ごとの支持物の寸法は,次による。 

− 絶縁三脚で支持されるプローブ:1 m(図2) 

− 人が手に持つ絶縁棒で支持されるプローブ:2 m(図3) 

 

プローブ 

 

検出回路 

表示部 

センサ 

センサ 

センサ 

磁界計又は電界計 


10 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

図2−絶縁三脚及び電界プローブ支持の張出棒(写真提供 仏送電会社) 

 

 

図3−手で保持する絶縁棒を使った電界測定(写真提供 仏送電会社) 

 

5.9 

電磁両立性 

5.9.1 

イミュニティ 

イミュニティは,次による。 

a) 電源周波数電界 電源周波数で動作する高電圧機器の近傍で用いる磁界計は,20 kV/mまでの周辺電

界によって重大な影響を受けてはならない。すなわち,磁界計の指示値に及ぼす電界の影響は,0.2 μT

未満でなければならない。例えば,高電圧送電線の導体の近くなど,100 kV/m程度の強度の電界が存

在するような特殊な環境においては,このイミュニティに関する要求事項を厳しくしなければならな

い場合がある。電源周波数電界に対するイミュニティ試験は,A.2で規定する平行平板システムを用

いて行うことができる。 

注記1 電界分布及び磁界計と使用者との相対位置によっては,測定器使用者の近接効果のため電界

が増減する可能性がある。電界測定中の使用者の影響については,JIS C 1910-2参照。 

b) 電源周波数磁界 電源周波数で動作する高電圧機器の近傍で用いる電界計は,1 mTまでの周辺磁界に

よって重大な影響を受けてはならない。すなわち,電界計の指示値に及ぼす磁界の影響は,10 V/m未

満でなければならない。電界計は,JIS C 61000-4-8に規定する方法に従って試験する。 


11 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

電源周波数磁界に対するイミュニティ試験は,A.1に規定するコイルシステムを用いて行ってもよ

い。 

c) 放射電磁界 測定器の動作は,JIS C 61000-4-3で規定する周波数の放射電磁界の影響を受けてはなら

ない。試験レベルは,80 MHz〜2 GHzの周波数では,電界の実効値3 V/m,2 GHzよりも高い周波数

では,実効値1 V/mとする。 

測定器は,JIS C 61000-4-3に規定する方法に従って試験する。 

注記2 JIS C 61000-4-3:2012では,放送,無線通信,GSM,WiFiなどの無線周波数の適用を含めて,

周波数範囲を80 MHz〜6 GHzとしている。 

測定器の動作は,150 kHz〜80 MHzの放射電磁界の影響を受けてはならない。試験は,

JIS C 61000-4-6に規定する方法に従って,実効値3 Vの電圧で行う。 

これら二つの試験の間,測定器は,正常に動作し続けなければならない。 

電池駆動の測定器(寸法がλ/4未満)で,接地及び他の(非絶縁)機器との接続がなく,かつ,充

電中に使用しないものについては,JIS C 61000-4-6に従った試験を行う必要はない。 

注記3 ラジオ放送用アンテナ及び携帯電話の近傍における測定時のような特殊環境においては,

イミュニティに関する要求事項を厳しくしなければならない場合がある。 

d) ファストトランジェント/バーストに対するイミュニティ 交流電源に接続して用いる測定器は,交

流電源ポート(磁界計と外部電源又はコンセントとのインタフェース)において,波高値2 kVの電圧

の影響を受けてはならない。試験は,JIS C 61000-4-4に規定する方法に従って行う。試験中,測定器

の一時的な性能低下があっても,自己回復可能なものは許容される。 

e) 静電気放電(ESD) ほとんどの測定時において,測定器へ又は測定器からの静電気放電は発生しな

い。ただし,測定器のコネクタは,2 kVの接触放電電圧又は気中放電電圧の影響を受けてはならない。

試験は,JIS C 61000-4-2に規定する方法に従って行う。性能低下があってはならない。 

5.9.2 

エミッション 

エミッションは,次による。 

a) 高調波エミッション 定格出力50 W以上の測定器からの高調波エミッションは,JIS C 61000-3-2の

クラスAの限度値を満足しなければならない。 

注記 電池駆動の測定器は,この要求事項へ適合しているとみなす。 

b) 伝導妨害−0.15 MHz〜30 MHz(交流電源に接続する測定器の場合) 伝導妨害は,周波数の関数と

して表1で規定する限度値を超えてはならない(CISPR 11,表3参照)。 

 

表1−試験場で測定するクラスBグループ1の機器に対する交流電源端子妨害電圧の限度値 

周波数範囲 

MHz 

準せん頭値 

dB(μV) 

平均値 

dB(μV) 

0.15〜0.50 

66〜56a) 

56〜46a) 

0.50〜5 

56 

46 

5〜30 

60 

50 

周波数の境界では,小さい方の限度値を適用する。 

注a) 周波数の対数値に対して直線的に減少する。 

 

測定器の試験は,CISPR 11で規定する方法に従って行う。 

c) 放射妨害−30 MHz〜1 000 MHz 9 kHz以上の周波数で動作する装置をもつ測定器からの放射妨害


12 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

は,次の限度値を超えてはならない(CISPR 11,表5参照:試験場において10 mの距離で測定する

クラスB グループ1の機器に対する放射妨害の限度値)。 

30 MHz〜230 MHz(準せん頭値):10 m離れた点で30 dB(μV/m) 

230 MHz〜1 000 MHz(準せん頭値):10 m離れた点で37 dB(μV/m) 

測定器の試験は,CISPR 11で規定する方法に従って行う。 

5.10 波高率 

磁界の波高率が3の場合も,測定システムは,磁界の真の実効値を正確に測定できなければならない。 

注記 実際には,波高率が大きい磁界が多く,検出器の増幅回路で不要な飽和が生じる可能性がある。 

5.11 耐久性 

測定器は,輸送時の振動及び衝撃に対して,十分な耐性をもたなければならない。キャリングケースが

あることが望ましい。測定器は,JIS C 60721-3規格群による保管クラス1M2,輸送クラス2M3及び動作

クラス7M3に適合しなければならない。 

5.12 質量 

測定器の質量は,明記することが望ましい。携帯形測定器の質量は,幾つかの工業環境下のように制約

のある状況においても,手に持って操作ができるように,できる限り軽いことが望ましい。 

浮遊電位形電界計の質量は,2 mの長さの絶縁棒に取り付けて手で支持できるように,できる限り軽い

ことが望ましい。 

5.13 測定器の選択 

測定器の選択に当たっては,測定報告書に記載する事項に関する測定手順を考慮することが望ましい。 

磁界又は電界の特性に応じて,適切な測定器を用いることが望ましい。 

 

校正 

6.1 

一般事項 

測定システムは,使用期間中は,校正する。全ての校正は,不確かさを明確にして実施し,その期間に

わたって国家計量標準又は国際計量標準に対してトレーサビリティが保たれていなければならない。 

この規格では,磁界に対する校正として,次の3種類の方法について規定する。 

a) 計算によって求めることのできる磁界中での測定器プローブの校正(コイル寸法及びコイルシステム

の電流は,測定によって求める。) 

b) 電圧注入法による校正 

c) 参照測定システムとの比較による校正 

最初の方法が最も広く用いられており,6.2.2に詳細を規定する。他の二つの方法は,附属書Aで詳しく

規定する。 

この規格では,電界に対する校正として,次の方法について規定する。 

− 計算によって求めることのできる電界(平行平板システム)中での測定プローブの校正 

6.2 

校正手順 

6.2.1 

一般事項 

6.2の校正手順は,適切な方法で全ての場合に適用することが望ましい。 

校正は,定期的に行う。最初の間隔は,12か月が望ましい。校正間隔は,校正後の測定器の応答の変化

傾向及び使用状況を考慮して変えてもよい。 

6.2.2 

磁界校正システム 


13 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

大きなレンジ(背景磁界の影響を顕著には受けないレンジ)の校正を行うときには,コイルシステム(A.1

参照)によって生成されるほぼ一様な磁界中に磁界プローブを置く。センサの各軸を順番にコイルシステ

ムの軸と一致させる。プローブ断面上の任意の点における磁界の値とその中央における値との最大偏差は,

1 %未満でなければならない。 

方形及び円形ループシステム(ヘルムホルツコイルを含む。)によって発生する磁界の情報を,参考文献

[7],[18],[28]及び[34]並びにA.1に示す。例えば,1 m×1 mの巻数が多い正方形ループが発生する磁束密

度は,直径0.10 mのプローブに対する磁界の一様性の要求を満足する(A.1参照)。センサが大きく又は小

さくなる場合,プローブ全体において指示された磁界の一様性のレベルを確保するためには,ループの寸

法を大きく又は小さくすることで対応できる。電圧注入法又は参照磁界計との比較によっても校正できる

(A.1参照)。 

非一様の磁界の平均値を求める場合,及び/又は空間分解能を重要視しない場合に用いる大形プローブ

に対しては,校正時の磁界の一様性に対する要求を緩和してもよい。このときには,プローブ断面上の任

意の点における磁界の値と,その中央における値との最大偏差は,1.5 %以下が望ましい。例えば,1.3 m

×1.3 mの正方形ループが発生する磁界は,直径0.20 mのプローブに対する磁界の一様性の要求を満足す

る。 

3軸磁界計の各軸の校正は,磁界計の仕様に示す強度及び周波数において,正弦波の磁界又はその等価

電圧(電圧注入法の場合)によって行う。校正用コイルの通電電流は,高調波成分をほとんど含まないも

の(総合ひずみ率1 %未満)でなければならない。 

6.2.3 

電界校正システム 

校正時には,A.2に規定するように,測定器の形式に応じた平行平板によって生成されるほぼ一様な電

界中に,電界計のプローブを置く。平行平板の中央における電界値と,無限大平行平板によって発生され

る一様な電界の値との差は,1 %未満でなければならない(A.2参照)。測定器のプローブを平板間に置い

たときに近接効果を避けるために,平行平板の間隔は,十分大きくなければならない(A.2参照)。例えば,

対角の長さが0.23 m以下の浮遊電位形電界計の場合,1.5 m×1.5 mの平板を0.75 mの間隔で配置した平行

平板の中心において校正できる。浮遊電位形電界計が大きく又は小さくなる場合,平行平板の寸法を大き

く又は小さくすることで対応できる。センサの各軸を順番に電界の方向と一致させる。 

注記 通常,測定時に用いる支持物に固定した状態でプローブの校正を行うこともできる(この場合

には,平板を2 mの高さに水平配置する必要がある。)。ただし,プローブの3軸方向の校正は

できない。プローブだけにすれば,3軸方向の校正を行うことができる。 

単軸の電界計及び3軸の電界計の各軸の校正は,測定器の仕様に示す強度及び周波数において,正弦波

電界によって行う。 

平行平板に電圧を印加するための交流電源は,高調波成分をほとんど含まないもの(総合ひずみ率2 %

以下)が望ましい。これが不可能な場合には,高調波成分を記録するとともに,高調波成分が校正結果に

及ぼす影響が無視できることを検証することが望ましい。 

6.2.4 

3軸プローブの校正 

3軸プローブの各軸の校正を行う場合には,各センサの検出回路間のクロストークだけでなく,プロー

ブの等方性を確認する。3軸プローブの各センサの軸は,磁界又は電界の方向と一致するように順番に向

きを合わせることが望ましい。センサの一つの軸と,磁界又は電界方向とを一致させた状態で,残りの二

つのセンサの出力が当該センサの出力の3 %未満となることが望ましい。 

注記1 3軸プローブをもつ磁界計の校正は,ほぼ同じ磁束が全てのコイルと鎖交すると近似できる


14 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

場合には,(一つの周波数及び磁界強度において)一方向の磁界で確認することもできる。 

注記2 磁界又は電界の合成値だけを測定する3軸測定器では,測定器の三つの軸方向における合成

値を確認することによって校正できる。 

6.2.5 

校正値 

アナログ表示の測定器の場合は,測定器の各測定レンジに対して,フルスケールの30 %〜90 %の間の三

つ以上の強度を記録することが望ましい。デジタル表示の測定器の場合は,フルスケールの10 %〜90 %の

間の一つ以上の強度を記録することが望ましい。 

異なる測定レンジの試験には,電圧注入法を用いてもよい。 

自動レンジ切換機能をもつ測定器では,各レンジにおいてそのレンジ内の1点以上の代表値で校正する

ことが望ましい。 

一つの磁界又は電界強度に対し,通過帯域の上限,下限及び中間の三つの周波数で校正することが望ま

しい。 

校正中は,S/N比が十分高くなければならない。そうでない場合には,校正の不確かさとして考慮する。 

校正が共振現象の影響を受けないように,校正に用いるループの共振周波数を校正周波数に比べて十分

高くすることが望ましい(A.1参照)。 

接地平板付近の鏡像電流,及び強磁性物体の近接効果に起因する,校正磁界又は電界のじょう(擾)乱

は,無視できる大きさでなければならない(A.1参照)。 

6.2.6 

校正の不確かさ 

校正の不確かさは,ISO/IEC Guide 98-3に従って評価する。 

校正システムの磁界又は電界は,±3 %未満(包含係数1)の不確かさで求める。 

磁界強度は,コイルの寸法,コイルの巻数及びコイルに流れる電流に基づいて計算(A.1参照)するか,

又は十分に小さい測定不確かさをもつ校正済みの参照磁束密度測定器を用いて直接測定する。校正の一部

として電圧注入法を用いる場合(A.1参照)には,注入電圧から等価磁束密度を求める。 

電界強度は,平行平板の間隔及び電圧に基づいて計算(A.2参照)するか,又は十分に小さい測定不確

かさをもつ校正済みの参照電界計を用いて直接測定する。 

校正の不確かさは,校正システムにおける磁界若しくは電界強度の不確かさ(±3 %)又は注入電圧の

不確かさ,試験対象の測定器の指示値の分解能,及び校正システム中に試験対象の電界計を繰り返し出し

入れしたときの指示値の変動などの要素によって決まる。背景磁界などの他の要因は,校正の不確かさを

更に大きくする可能性がある。校正作業における全体の不確かさ(包含係数1)は,±(5 %+10 nT又は

1 V/m)以下でなければならない。測定器の拡張測定不確かさを指定する場合には,包含係数は2とする。

すなわち,この場合には,拡張測定不確かさは,±(10 %+20 nT又は2 V/m)以下となる。校正は,国家

標準及び/又は国際標準に対して,トレーサビリティが保たれていなければならない。全ての不確かさの

取扱いについての指針及び不確かさの要因のリストを5.2に,例を附属書Bにそれぞれ示す。 

6.3 

校正に関する文書 

校正する前には,測定器の仕様(5.2〜5.12参照)の情報に加えて,次に挙げる項目を明確にしておくこ

とが望ましい。それぞれの校正証明書には,合理的な理由がない限り,次の情報を記載する。 

− 題目(例えば,“校正証明書”) 

− 校正機関の名称及び所在地,並びに校正がその所在地以外で行われた場合はその場所 

− 校正証明書の識別(製造番号など),校正証明書の各ページにそのページが校正証明書の一部であると

確実に認められるための識別,及び校正証明書の終わりを示す明瞭な識別 


15 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

− 依頼者の名称及び所在地 

− 用いた方法又は規格 

− 校正対象測定器の記述,状態及び明確な識別 

− 校正を実施した日付,並びに結果の有効性及び利用にとって重要な場合の校正対象測定器の受領の日

付 

− 結果の有効性又は利用に関連する場合には,校正機関が用いた手順の引用 

− 校正結果。適切な場合,測定単位を伴う。 

− 校正証明書に発行権限をもつ人物の氏名,職能及び署名又は同等の識別 

 

測定器の製造業者は,適用できる限り,次に挙げる全ての項目を記載した製造業者の校正手順に関する

文書を用意することが望ましい。 

− 磁界発生コイルの形状及び寸法 

− コイルシステムの共振周波数 

− コイルシステムを流れる電流の測定器,測定器の不確かさ,及び最新の校正日 

− 電圧測定器(電圧注入法の場合,A.1参照),測定器の不確かさ,及び最新の校正日 

− 分圧器の分圧比(電圧注入法の場合,A.1参照),分圧比の周波数依存性,及び分圧比の不確かさ 

− 平行平板の寸法及び間隔 

− 平行平板の電圧を測定する測定器,測定器の不確かさ,及び最新の校正日 

− 参照測定システムの不確かさ,プローブの寸法,通過帯域,及び最新の校正日 

 

これらの情報は,依頼者からの要求に応じて提供できることが望ましい。適用できる限り,試験機関も,

これらの要求事項に適合することが望ましい。 

注記 校正証明書に関する更なる指針を,JIS Q 17025:2005[36] の5.10に示す。 

 

検証 

検証は,測定器の機能を使用前に確認するための簡潔な手順である。検証には,次の事項を含む。 

− 電池の状態 

− 必要な附属品 

− 外観検査 

− 校正日 

 


16 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

附属書A 

(規定) 
校正方法 

 

A.1 磁界計の校正 

A.1.1 磁界発生器の利用 

磁界計の校正は,通常,大きさ及び方向が既知のほぼ一様な磁界中にプローブを配置することによって

行う。円形及び方形のコイルシステムによって既知の磁界を発生できる[1],[7],[18],[25],[34]。例えば,

ヘルムホルツコイルは,このような磁界発生によく用いられる。正方形及び円形の単一コイル,並びに正

方形及び円形のヘルムホルツコイルによって発生する磁界の一様性の比較を図A.1[7]に示す。図A.1は,

各コイルシステムの軸からの規格化した距離の関数として,軸における磁界からのずれを百分率で表した

ものである。ここに,距離は直交座標系におけるものである(単一正方形ループについては図A.2,円形

ヘルムホルツコイルについては図A.3参照)。距離は,円形コイルの半径又は正方形コイルの半辺長に対す

る百分率値として与えられている。 

 

 

図A.1−規格化した距離における軸方向成分の磁界の計算値(中心での値からの百分率偏差)[7] 

 

規格化した距離 (%) 

 

%

 

単一円形ループ 
単一正方形ループ 

円形ヘルムホルツコイル 
正方形ヘルムホルツコイル 


17 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

図A.2−多重巻線の方形コイルの座標系及び形状[式(A.1)参照] 

 

空間の全ての位置における磁界を計算するための式が閉形式で表され[19],[34],製作も簡単であること

から,磁界発生に使用される多重巻線の単一方形コイルについて,次に記載する。このコイルシステムで

は,構造が単純なため磁界の一様性は悪くなるが,校正の目的のためには十分な一様性を容易に得ること

ができる。 

各辺2a×2bの方形ループが,空間の点P(x,y,z)に作る磁束密度のz方向成分は,式(A.1)で求まる[19],

[34]。 

4

1

1

0

z

1

1

4

d

r

r

C

C

r

r

d

IN

B

  (A.1) 

ここに, 

N: コイルの巻数 

 

x

a

C

C

4

1

 

 

x

a

C

C

3

2

 

 

y

b

d

d

2

1

 

 

b

y

d

d

4

3

 

 

1

2

2

2

1

z

y

b

x

a

r

 

 

1

2

2

2

2

z

y

b

x

a

r

 

 

1

2

2

2

3

z

y

b

x

a

r

 

 

1

2

2

2

4

z

y

b

x

a

r

 

 

I: 電流の実効値(A) 

 

μ0: 真空の透磁率 

 

x,y,z: 図A.2に示す座標 

 


18 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

 

図A.3−円形ヘルムホルツコイル 

 

半径Rの円形ヘルムホルツコイルの軸上の磁界は,式(A.2)で与えられる。 

2

3

2

2

0

2

3

2

2

0

2

1

2

2

1

2

R

d

x

R

NI

R

d

x

R

NI

B

  (A.2) 

ここに, 

N: コイルの巻数 

 

I: 電流の実効値 

R=dかつx=0とした場合,Bは式(A.3)で表せる。 

R

NI

B

2

3

0

5

8

  (A.3) 

式(A.1)は,電流ループの導体の断面積が無視できるものと仮定して導出している。参考のために,辺長

2aの正方形ループの中心における磁界は,式(A.4)となる。 

a

IN

B

π

2

0

z

 (A.4) 

式(A.1)は,1 m×1 mの正方形ループの中心及び中心付近における磁界の値を計算するために使われてい

る。ループ平面及びループ面から上下に0.03 m離れた平面の中心付近における磁界(図中の括弧内に記載)

を,中心の磁界強度との差の百分率として図A.4に示す。図A.4には,直径0.10 mの磁界プローブの寸法

も示す。直径0.10 mのプローブ断面全体にわたり,面の中心における磁界の値からのずれは,1 %未満で

ある。図A.5は,プローブ,校正用の正方形ループ及びコイルの励磁回路の概略である。 

 


19 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

 

 直径0.10 mのコイルプローブの大きさを描いてある。 

 

図A.4−Bzの計算値とコイル中心における値との百分率偏差[式(A.4)参照] 

 

 

図A.5−既知の磁界を発生する正方形ループを用いた磁界計の校正回路の概略図 

 

注記 校正磁界値の不確かさ(包含係数1)は,Bzの計算に関連する不確かさによって決められる。

例えば,1 m×1 mの正方形ループの場合(図A.4及び図A.5参照),その不確かさは,電流I

の測定値,ループの辺長,及び磁界の非一様性(直径0.10 mのプローブの場合,0.5 %未満)

による不確かさに依存する。正方形ループの辺長の不確かさは,導体群の断面積が無視できな

い大きさであることに起因する。辺長は導体群の中心間の距離として解釈する。この場合,不

確かさは“導体群の直径”(図A.5参照)に等しい。磁束密度値の合成された不確かさは,個々

の不確かさの平方和の平方根によって求まる。例えば,電流I及び辺長の不確かさがそれぞれ

0.2 %及び1.0 %である場合,直径0.10 mのプローブに対する校正用磁界値の合成不確かさは,

[(0.2)2+(1.0)2+(0.5)2]1/2,すなわち,1.1 %である(包含係数1)。 


20 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

コイルプローブをもつ磁界計の場合,プローブの断面積全体にわたる平均の磁界値を示すことを理解す

ることが重要である。この平均値とプローブの中心における値[式(A.4)参照]との差は,プローブ面のあ

る点と中心における値との差の最大値よりも小さい。例えば,0.10 mのプローブの場合(ループ平面にお

いて),磁界の中心における値との最大の差は0.63 %であり,平均磁界は中心における(校正磁界の)値

より僅かに0.31 %大きいにとどまる。 

二つの正方形コイルが発生する磁界を求める式は,式(A.1)及び重ね合わせの理を用いて導出できる[24]。

正方形ヘルムホルツコイルの必要条件は,コイル間隔が0.544 5×2aに等しいことである。ここに,2aは

コイルの辺長である[6]。 

ループに通電する電流の周波数を変えることによって,必要な周波数範囲における磁界計の周波数応答

を求めることができる。積分回路を内蔵する検出器の場合には,空心プローブの磁界計は,周波数が変化

してもほぼ一定の実効値を指示するように適切に設計することが望ましい(A.1.3の最後の段落,校正コイ

ルの共振周波数の影響についての議論を参照)。透磁率の周波数に対する変化が無視できる場合でも,同様

の結果が軟質強磁性材料の磁心をもつコイルプローブに対しても得られることが望ましい。 

磁界計の比較的大きな目盛(すなわち,10 μTを超える磁界)の校正は,通常,コイルの発生する磁界

を用いて行われる。これは,背景磁界は通常0.1 μT以下であり,校正磁界にはほとんど影響を与えないた

めである。ただし,高感度の目盛においては,背景磁界によって校正磁界が乱れるため,背景磁界は校正

の妨げとなる。高感度の目盛の校正の代替手法は,電圧注入法[8]を用いる手法である。 

A.1.2 電圧注入法 

電圧注入法は,磁界計の非常に大きいレンジ,例えば,コイルシステムで発生させるのは技術的に困難

な10 mTより大きい磁界レンジの校正にも有用である。 

注記 測定器の設計による制約のため,電圧注入法は,磁界計の設計段階又は製作段階においてだけ

適用可能である。 

この手順によって,検出器の入力に接続した電圧計,及び背景磁界よりも2桁以上大きい磁界を用いて,

(検出回路に接続された)コイルプローブからの出力電圧と磁束密度との比を,対象とする各周波数に対

して指定できる。磁界計のより高感度の目盛を校正するために,微小な磁界に相当する電圧を(プローブ

は接続しない状態で)検出回路に注入する。検出器に接続した分圧比が既知の分圧器,交流電圧源(例え

ば,信号発生器),正確な電圧計,及び適切な電界シールドを,対象とする周波数範囲において既知の電圧

を注入するために用いる[8]。校正を行うために,分圧比の周波数依存性が既知であることが望ましい。図

A.6は,検出器に接続した電圧注入回路の概略である。 

 


21 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

 

信号発生器の出力電圧Vは,抵抗分圧器を用いて注入用に分圧される。抵抗分圧器の分圧比が周波数に依存しない

場合,注入電圧vは,Vr/(R+r)で求まる。R及びrは抵抗であり,通常,R≫rである。検出器の入力インピーダンス
は,抵抗RDで近似される。分圧比に大きな影響を与えることを避けるため,r≪RDを満足しなければならない。 

 

図A.6−電圧注入法の概略 

 

電圧注入法は,強磁性体磁心をもつプローブには適用してはならない。磁心の透磁率が磁束密度によっ

て変化し,プローブ感度(出力電圧と磁束密度との比)に影響を与えるからである。電圧注入法は,磁界

計の全てのレンジの校正を検証する手段としても使用できる。 

A.1.3 参照磁界計との比較 

測定器を校正する三つ目の方法は,その測定器の指示値と,既知の磁界及び/又は電圧注入法によって

あらかじめ校正した参照磁界計の指示値との比較を行うものである。この方法を採用する場合,単軸及び

3軸測定器の各センサの測定値を,(コイルシステムによって発生する)同じ磁界中に置かれた参照磁界計

の指示値と比較する。この場合,次の仮定を満足することが必要となる。 

a) 校正対象の測定器のセンサ寸法と参照磁界計のセンサ寸法とが同程度であるか,又は両者のセンサの

(センサ断面の全体にわたる)平均化効果に顕著な差が現れないくらい十分に一様な磁界である。 

b) 校正対象の磁界計の通過帯域が,参照磁界計の通過帯域と同程度である。 

c) (通常,不安定である)背景磁界が校正磁界に対して顕著な影響を与えない。 

対象とする磁界強度及び周波数において,比較を行う。 

代わりに,校正用コイルシステムの校正の検証に参照磁界計を用いてもよい。 

注記1 磁界計の指示値と校正磁界値との比較によって,測定時に得られる指示値に適用する補正係

数を決定できる。また,この比較によって,検出回路を補正するための調整ができる。いず

れの場合においても,上記の校正過程に関連する不確かさは,(一旦補正がなされた後の)校

正磁界の値の不確かさと磁界計の指示値の安定性及び分解能に関連する不確かさとを合成し

たものに等しくなる。 

接地面近傍では,鏡像電流ループによって校正磁界が乱れることがある。例えば,正方形ループ平面が

完全接地面に対し平行な場合,ループ中心における磁界のじょう(擾)乱は,辺長又は辺長の2倍の距離

においてそれぞれ2 %及び0.3 %となる。このじょう(擾)乱は,ループ平面が接地面に対し直交する場合


22 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

には減少する。例えば,正方形ループが接地面からの辺長分の距離にある場合,じょう(擾)乱は0.3 %

となる。校正磁界のじょう(擾)乱は,正方形ヘルムホルツコイルの方が少ない[7]。 

校正磁界のじょう(擾)乱は,強磁性材料が校正ループの近傍に存在することによっても生じる。例え

ば,キャビネット,机又はテーブルの下の腕金などに使われている鋼のように透磁率の大きな物体がある

場合には,そこに磁束が集中し,校正ループ内の実際の磁界が計算で求めた値と一致しないことがある。

校正磁界に対する近傍の強磁性材料の影響を,試行錯誤によって調査することが望ましい。例えば,リレ

ーラック(継電器架)が近くにある場合の磁界への影響を,校正コイルからの距離の関数として調べるこ

とである。 

校正は,コイルシステムの共振周波数から十分に離れた周波数で行うことが望ましい。浮遊容量がある

ため,コイルシステムの等価回路をインダクタンスとキャパシタンスとの並列回路として大まかにモデル

化することが可能である。共振周波数又はその近くの周波数では,コイルへの相当量の電流が浮遊容量に

も流れるため,その電流が磁界の発生に寄与しなくなる。コイルシステムの共振周波数を見付ける一つの

方法は,コイルに定電流を流した状態でコイルに発生する電圧を周波数の関数として測定することである。

共振周波数から十分に離れた周波数では,電圧は周波数に比例して増える。共振周波数近傍では,コイル

システムのインピーダンス及びその影響を受ける電圧は,周波数に対して非線形となり,急増する。 

注記2 校正コイルの動作周波数の上限を決めるためには,特定の解析が必要となる。 

 

A.2 電界計の校正 

A.2.1 電界発生法 

平板の寸法が平板間隔よりも十分に大きい場合,平行平板を用いることによって校正のためのほぼ一様

な電界を発生できる[1],[13],[32]。端部の影響を無視した場合,一様電界強度E0は,V/dで求まる。ここ

に,Vは平板間の電位差,dは平板間隔である。平行平板の寸法を決めるための指針として,平板表面及

び平板間の中央位置における,一様電界によって規格化した電界強度Eの計算値(E/E0)を平板端部から

の規格化した距離(x/d)の関数として,図A.7に示す。数値は,表A.1に示す。 


23 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

図A.7−平板表面及び平板間の中央位置における,平板端部からの規格化した距離の関数として表した 

規格化した電界強度の計算値 

 

表A.1−電極間の中央位置及び平板表面における規格化した電界強度の計算値 

平板間の中央位置 

x/d 

E/E0 

0.069 8 

0.837 

0.162 1 

0.894 

0.296 5 

0.949 

0.417 7 

0.975 

0.682 1 

0.995 

0.793 4 

0.997 

1.000 0 

0.999 

平板表面 

1.000 0 

1.001 

0.795 4 

1.002 

0.686 1 

1.005 

0.437 6 

1.025 

0.243 1 

1.095 

0.162 4 

1.183 

0.123 0 

1.265 

0.099 1 

1.342 

0.082 9 

1.414 

0.045 2 

1.732 

0.030 7 

2.000 

0.018 5 

2.449 

 

平板間の中央位置 

 

E

/E

0

 

平板表面 

規格化した端部からの距離 x/d 


24 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

端部電界に起因する一様電界からの値のずれは,端部から平行平板間隔に相当する距離において,0.1 %

まで減少することが表A.1から明らかである。有限の大きさの正方形平板に対しては,一つの端部からの

影響が0.1 %未満であるとき,四つの端部からの影響を重ね合わせの理によって評価できる。有限の大き

さの平行平板間の電界の数値計算によると,この方法で求めた結果との間に0.04 %のずれがあることが示

唆される[32]。これらの結果は,近くにある接地面による電界のじょう(擾)乱がない場合に有効である。

計算及び測定[19],[32]は,センタタップのある変圧器を介して平行平板へ電圧を印加した場合,近傍の接

地面に起因するじょう(擾)乱の影響を受けにくい電界が得られることを示している。 

対角長さが0.23 m未満の浮遊電位形電界計の校正に適切であることが証明されている平行平板システ

ムを,図A.8に示す[13]。金属シート又は金網をたるみなく張った1.5 m×1.5 mの二つの枠を,0.75 m離

して平行平板を構成する。信号発生器,電力増幅器及び変圧器を組み合わせて平板に電圧を印加し,安全

策として変圧器の出力端子に適切な限流抵抗を付ける[3]。例えば,適切な定格電圧の10 MΩ以上の抵抗

は,10 kV(すなわち,E=13 kV/m)まで十分な限流ができる。高電圧作業を行う場合,通常の高電圧実

験室の安全指針を遵守しなければならない。一様電界からの変動が1 %以内の校正電界V/dが,先に述べ

た平行平板システムの中心に発生する。V及びdの不確かさは,その1 %以内の値と合成することが望ま

しい。浮遊電位形電界計は,通常測定時に使用する絶縁性の支持棒を用いて,平行平板システムの中央に

設置する。 

電界計の設置による平行平板上の表面電荷分布の顕著なじょう(擾)乱を避けるため,電界計の最大対

角長さは,0.23 mを超えないことが望ましい[23]。さらに,平行平板から最も近い接地面(壁,床など)

までの距離は,平行平板間の距離以上とすることが望ましい。平行平板システムの寸法は,電界計の寸法

によって適切に変えるとよい。 

注記1 平行平板の端部でコロナが発生する場合,表面電界強度を低減するために平板の端部に沿っ

て金属性の管を取り付ければ,コロナをなくすことができる。 

平行平板に印加する電圧の周波数を変化させることによって,電界計の周波数応答を求めることができ

る。 

平行平板の下の平板と床との間の距離が平板間距離に比べて短い場合には,図A.8に示した平行平板に

電圧を印加するための配置を,下の平板が接地電位となるように変更するとよい。 

 

 

図A.8−浮遊電位形電界計の校正のための平行平板システム 

 


25 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

平板を床に平行に設置する代わりに,図A.8において平板を床に垂直になるような配置にすることもで

きる。 

この場合においても,平行平板から床,天井及び壁までの距離は平行平板間の距離よりも長くすること

が望ましい。垂直に配置した平行平板を使う場合には,図A.9に示すように,絶縁性の支持棒は,二つの

平板の間で接地電位の床に容易に固定できる。 

 

 

図A.9−床に垂直な平行平板の配置 

 

接地式電界計の校正をする場合には,図A.8において平行平板の下の平板を接地電位として,平形プロ

ーブの支持に使用できるように配置を変更する。 

プローブと上の平板との距離が長くなるため,プローブ設置による上の平板における表面電荷分布のじ

ょう(擾)乱は,(平板間の中央に浮遊電位形電界計を置いた場合と比較して)かなり小さくなる。じょう

(擾)乱が小さくなるので,先に示した平行平板の間隔(0.75 m)を狭くすることができ,ほぼ一様電界

となる横方向の領域を増加させることができる(図A.7及び表A.1参照)。平行平板の間隔は,プローブの

辺長の1.5倍を超えないことが望ましい。また,プローブの端部から下の平板の各端部までの距離は,平

板間隔の2倍よりも大きいことが望ましい。平行平板から最も近い接地面(壁,床など)までの距離は,

平板間隔の2倍よりも大きいことが望ましい。プローブのガードバンド(プローブのふちの保護部分)は,

プローブの辺長の6 %以上に相当する幅をもつことが望ましい。また,プローブの厚さは,その辺長の3.5 %

未満であることが望ましい。こうした制約を満足する場合,校正電界の一様電界V/dからの変動が0.5 %

以内となる。V及びdの値の不確かさの値を,この“0.5 %以内の数値”と合成することが望ましい[22]。 

注記2 電界計の指示値と校正電界の強度との比較によって補正係数を決定できる。この補正係数は,

測定時の指示値に適用できる。補正係数を求める代わりに,この比較によって,検出回路の

是正調整を行うこともできる。いずれの場合においても,上記の校正過程に関連する不確か

さは,(一旦補正がなされた後の)校正電界の値の不確かさと電界計の指示値の安定性及び分


26 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

解能に関連する不確かさとを合成したものに等しくなる。 

A.2.2 電流注入法 

浮遊電位形電界計及び接地式電界計は,電界への初期応答において,電流測定器とみなすことができる 2)。

したがって,電界計の誘導電流と電界との比I/Eが校正によって決まった場合,平行平板が入手不能な場

合でも,電流注入方法を測定器の校正を検証する手段として使用できる[19]。図A.10は,既知の電流を浮

遊電位形電界計のセンサ電極へ注入するために用いる回路である。図A.10において,Vは信号発生器によ

って発生する電圧,Zは電界計の入力インピーダンスよりも,2桁以上大きい既知のインピーダンスであ

る。異なる周波数で電流注入方法を用いた場合,キャパシタのインピーダンスが変わるため,Zには,キ

ャパシタ又は抵抗を使用できるが,抵抗の方がよい。さらに,電圧源に高調波を含む場合,抵抗を用いる

方が誤差を小さくできる。注入電流は,オームの法則によって計算できる。 

注2) 後段の検出回路に積分機能がある場合,電界計の指示値は,電界波形を反映する誘導電荷に比

例する。 

 

 

 Zは,キャパシタ又は抵抗を表すが,抵抗の方がよい(A.2.2参照)。 

 

図A.10−電流注入法の概略図 

 

図A.10と同様の回路を,接地式電界計への電流注入に使用できる。この場合,電圧源の接地側のインピ

ーダンスはなくなり,残りのインピーダンスの値が2倍となる。 

近傍にある照明,電気機器などが発生する電磁妨害の影響を最小にするために,電流注入法を用いる場

合には,適切なシールドが必要となる。電流注入回路及び電界計を接地した金網で覆うことによって,背

景雑音の影響を無視できる大きさに減らすことができる。電流注入法の妥当性は,既知の電界中で電界計

の校正を行った直後にI/E比を求めること,及び校正を行った後には電界プローブを変更しないことを前

提としている。 

A.2.3 参照電界計との比較 

この方法は,A.1.3と同じである。 

 


27 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

附属書B 

(参考) 

校正の不確かさの例 

 

ヘルムホルツコイルシステムを使用した場合の磁束密度Bの校正の不確かさの計算例を,表B.1に示す。

磁界は,100 μTと仮定している。不確かさの発生源は,附属書Aに記載した校正システムの解析結果に基

づいている。 

 

表B.1−不確かさの計算例 

不確かさの要因 

注記 

不確かさの値 

uvi 

確率分布 

除数 

ki 

感度係数 

Ci 

標準不確かさ 

ui=uvi/ki 

統計的 

繰返し性 

A1 

2.0×10−4 

 

8.95×10−5 

再現性 

A2 

3.0×10−4 

 

1.73×10−4 

機器 

電流計の校正 

BR1 

7.1×10−4 

正規 

3.55×10−4 

電流計のドリフト 

BR2 

1.2×10−4 

一様 

3

2

 

3.46×10−5 

電流計の分解能 

BL1 

±1.0×10−6 

一様 

5.77×10−7 

電流計の補間 

BL2 

±2.9×10−4 

一様 

1.67×10−4 

電流計への温度の
影響 

BL3 

U字 

2

2

 

ヘルムホルツコイ
ルの物理的特性 

BL4 

1.0×10−3 

正規 

2.58 

3.88×10−4 

ヘルムホルツコイ
ルへの温度の影響 

BL5 

U字 

2

2

 

電流源の影響 

BL6 

一様 

3

2

 

試験装置の安定性 

BLX 

 

一様 

環境パラメータ 

背景雑音 

BL7 

5.0×10−4 

一様 

3

2

 

1.5×10−4 

合成標準不確かさ 

 

 

m

i

i

c

u

c

u

1

2

2

 

 

 

6.04×10−4 

拡張不確かさ 
(95 %信頼区間) 

 

 

正規 

c

e

u

u

2

 

 

1.2×10−3 

A1:測定繰返し回数がNのとき,

N

ki

 

A2:試験所間の比較に起因する不確実値 
BR1:電流計の最新の校正証明書に記載の値 
BR2:電流計校正時のばらつき 
BL1:電流計の最終桁のばらつき 
BL2:校正実施場所とは異なる場所で電流計を使用しているという事実に起因する 
BL3:無視できる 
BL4:コイル寸法の不確かさ,99 %で10−3の値を選ぶ 
BL5:無視できる 
BL6:ここでは無視できるが,校正された測定器及びその安定性によって決まる 
BL7:背景雑音 
BLX:校正に用いる試験装置の種類の違いは無視できる 


28 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

附属書C 
(参考) 

磁界及び電界の一般的性質 

 

C.1 一般的事項 

電力線,電気機器及び交通システムから発生する磁界及び電界は,強度,周波数,波形(高調波成分),

磁界又は電界ベクトルの軌跡の形状,空間分布及び時間変動によって特徴付けられる。磁界又は電界計に

対する要求事項を特定するのに重要であるので,これらの特性を簡潔に記載する。 

注記 この規格は,過渡的な時間変動,すなわち,磁界及び電界の周期と比較して短時間で生じる事

象を考慮しない。 

 

C.2 磁界又は電界ベクトルの軌跡の形状 

C.1に記載する磁界又は電界のパラメータのうちの幾つかは,三相電力線が発生する磁界を考慮すると

きに導入されるものである。このうちの幾つかは,電界を特徴付けるのにも使用する。一般に,空間のあ

る点における磁界は,図C.1 a)に概要を示すように,導体中を流れる電流の各サイクルに対してだ円軌跡

を描く回転ベクトルによって表現される[4]。図C.1 a)においてMで表す磁界のだ円半長径の実効値の大き

さ及び方向は,最大磁界の大きさ及び方向を示す。同様に,図C.1 a)においてmで表す半短径の大きさの

実効値及び方向は,最小磁界の大きさ及び方向を表す。このような磁界は,だ円磁界と呼ばれる。 

電力線から離れた環境における磁界も,位相が一致していない複数の電流源によって発生するため,多

くの状況(例えば,家庭内,職場など)でだ円磁界となる。導体の配置,及び電流によって,ある位置に

おける磁界のだ円形状は,図C.1 b)及び図C.1 c)に示すように直線状(m=0)から円状(m=M)まで変化

する。多相磁界のこの議論においては,磁界に高調波が含まれないと仮定している。大きな高調波を含む

磁界のベクトル軌跡は,更に複雑となる[21][30]。 

 

 

 

a) 回転だ円磁界における磁界の大きさ,m<M 

 

図C.1−だ円磁界,直線磁界及び円磁界の場合の振動磁界及び回転磁界の大きさ 

 


29 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

b) 直線磁界における磁界の大きさ,m=0 

  

 

 

c) 円磁界における磁界の大きさ,m=M 

 
合成磁界BRと最大磁界Mとは,直線磁界の場合だけ等しくなる。合成磁界と最大磁界との差が最大となるのは円

磁界のときで,BRがMよりも41 %大きくなる。 

 

図C.1−だ円磁界,直線磁界及び円磁界の場合の振動磁界及び回転磁界の大きさ(続き) 

 

C.3 磁界の特性 

地表面近傍においては,三相送電線からの磁界強度は,測定位置の地上高の関数として緩やかに変化す

る。例えば,典型的な500 kVの送電線の場合,地上高約1 mにおける磁界強度は,送電線下における測定

高さを10 %変化させても,2 %未満しか変化しない。より遠方では,磁界の一様性は,増加する[11]。 

電力線から十分に遠方では,平衡した又はほぼ平衡した電流が流れる三相1回線線路からの磁界強度は,

ほぼ1/r2で減衰する。ここで,rは,送電線導体からの横方向距離である(rは導体間距離に比べ十分に大

きいと仮定している。)[26]。電流の不平衡が増加すると,磁界強度の減衰の距離依存性が1/r2から1/rへ

変化する[26],[33]。平衡した三相2回線低リアクタンス送電線(すなわち,両回線に同等又はほぼ同等な

負荷電流が流れる場合。)では,磁界はほぼ1/r3で減衰する。ここでも,rは導体間距離に比べ十分に大き

いことが条件である。磁界の時間変動は,負荷電流の変動の関数である。すなわち,電気エネルギーを多

く使用しているときには,負荷電流は増加し,より大きな磁界を発生させる。同時に発生する導体のたる

みの増加も,磁界強度の増加に影響する。 

注記 多相電力線下の地表及び地表近傍の磁界は,回転ベクトル又はだ円磁界として表されるのに対

して,電界は,地表では直線電界となる。 

通常,身の周りにある他の磁界発生源は,単相電流が流れる直線導体(例えば,接地系及び電極への接

続など)及びほぼ円形の巻線(例えば,変成器,電動機,画面表示装置)である。このような磁界発生源

周辺の代表位置における磁力線及びベクトルを,図C.2 a)及び図C.2 b)に示す。磁界は,通常,直線磁界

であり,振動するベクトルの時間依存性は,電流波形に依存する。正弦波の電流は,高調波を含まない正

弦波の磁界を発生し,正弦波形ではない電流(例えば,テレビの偏向コイルからののこぎり歯状波)は,


30 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

高調波を多く含む正弦波ではない磁界を発生する[12]。無限長直線状導体及び円形導体ループに流れる電

流によって発生する磁界強度は,それぞれ1/r [10]及び1/r3 [31]で減衰する。ここで,rは磁界発生源から

の距離である(後者の場合,rは円形導体ループの半径より十分大きいと仮定している。)。 

 

 

 

 

a) 直線導体の電流による磁界 

b) 円形導体の電流による磁界 

 

図C.2−直線導体及び円形導体の電流による磁界 

 

C.4 電界の特性 

地表面近傍においては,三相送電線からの電界強度は,測定位置の地上高の関数として緩やかに変化す

る[11]。 

磁界とは異なり,電界は,ほとんど全ての物体によって乱される。これを,近接効果と呼ぶ。近接効果

は,媒質間の電荷分布の差によって起こる。 

媒質1と媒質2との境界条件は,式(C.1)及び式(C.2)である。 

t

t

E

E

2

1

  (C.1) 

s

n

n

E

E

1

1

2

2

  (C.2) 

ここに, 

t: 接線方向成分 

 

n: 垂直方向成分 

 

ρs: 媒体境界面の電荷密度 

 

例えば,50 Hzの電界中に人がいると,電界分布が乱される(図C.3)。 

 


31 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

図C.3−人による電界分布のじょう(擾)乱(出典:IEC 62226-3-1[37]) 

 

ビルなどの大きな建造物がある場合にも,同様の現象が生じる(図C.4)。 

 

 

a) 建築物あり 

b) 建築物なし 

計算条件 

導体の高さ 

11.0 m 

 

導体の間隔 

1.12 m 

 

建築物の高さ 

20.0 m 

 

架空送電線の中心から建築物までの距離 

7.0 m 

図C.4−25 kV架空送電線の電界等高線(出典:JIS C 1911[38]) 

 

Building

Building 

location

建築物あり

建築物なし

送電線中心からの距離(m)

送電線中心からの距離(m)

高さ(m)

高さ(m)

電界(kV/m) 

電界(kV/m) 

地表

地表

 


32 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

附属書D 
(参考) 

磁束密度計(磁界計) 

 

D.1 磁界計の一般的性質 

磁界計は,二つの部分で構成する。プローブ又は磁界検出素子,及びプローブからの信号を処理し,ア

ナログ又はデジタル表示によって磁界の実効値を表示する検出器である。電力線からの商用周波磁界の現

地測定には,電界をシールドした巻線をもつ磁界プローブ(すなわち,“単軸”プローブ)が,検出器とし

ての電圧計と組み合わせて用いられてきた[13]。携帯形測定器の一例である,この種の測定器の概要を図

D.1に示す。図D.1には示していないが,検出回路の構成部品は,プローブに内蔵することがある。磁界

計によって,振動する(直線磁界)又は回転する(だ円又は円磁界)磁界ベクトルの,プローブ面に直交

する成分を測定する。プローブ面に垂直な方向は,プローブの感度軸に一致する。 

 

 

図D.1−コイル形プローブをもつ簡易な磁界計の概略図 

 

磁界の高調波成分が無視できない環境(例えば,工業及び居住環境,交通システム)における測定の場

合には,磁界波形を保つために能動的又は受動的積分回路が検出器の一部として含まれる(D.2参照)。一

般に,データ蓄積の機能はもっていないが,市販の記録装置への出力端子が用意されているものもある。

磁界の高調波成分を把握するために,磁界波形を反映する検出信号を市販の周波数分析器によって解析し

て,基本波及び高調波成分の振幅を確認できる。商用周波数及び一つ以上の高調波成分の実効値を切り替

えて表示する3軸の磁界計もある。 

磁界の現地測定を行うときには,測定者の接近による磁界の大きなじょう(擾)乱を生じないので,プ

ローブを手で保持できる。近傍の誘電体の近接効果の影響もない。小さな非鉄導体の近接効果は通常小さ

く,導体表面付近に限られる。すなわち,磁界の時間変動によって導体に誘起される渦電流による磁界が

局所的に磁界を乱れさせる。非鉄金属の大きな構造物は,広い範囲にわたって磁界を大きく乱す。例えば,

トレーラハウスの室内などである。鉄を含む物体の近傍における磁界は,大きく乱れている。 

長期及び/又は総合的な測定においては,携帯形磁界計の代わりにデータ蓄積装置に磁界の指示値を記

録する測定器(以下,データ蓄積形測定器という。)が使用できる[12],[30]。磁界は,次のいずれかの条

件で記録できる。 

− あらかじめ指定した時間間隔で自動的に 

− 使用者の指示 

− 位置検出装置のような他の装置からの指示 


33 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

多くの場合,記録した磁界強度は,解析を行うためにコンピュータに転送できる。単純な解析の場合,

磁界計自体でできる場合もある。 

携帯形測定器及びデータ蓄積形測定器の双方とも,単軸又は3軸である(データ蓄積形測定器は,3軸

のものが多いようである。)。3軸の測定器は,三つのコイルプローブ又はセンサ素子(例えば,直交軸の

円形コイルプローブ)をもち,それぞれが三つの直交軸方向の磁界を検出する。3軸測定器の各センサか

らの信号は,次のいずれかの方法によって検出器で処理される。一つ目の方法では,検出器が各方向の実

効値を測定し,それらの2乗の和をとり,その平方根をとる。もう一つの方法は,検出器が各センサから

の信号を2乗し,それらの和の平方根をとることによって実効値を求めるものである。いずれの場合でも

同じ結果が得られ,これが式(3)で定義する合成磁界BR[式(3)ではFR]となる。通常,合成磁界は,最大

磁界とは等しくならず,最大磁界の100 %(直線磁界)から141 %(円磁界)までの値となる。 

BRは,直交成分の位相に関係なく,全磁束密度の実効値に等しい[16]ことに注意することが望ましい。

位相に依存しないため,BRは,一義には決まらないことになる。すなわち,直線磁界であっても円磁界で

あっても,合成磁界が同じになるという意味である。例えば,直交成分B0sinωt及びB0sinωtをもつ直線磁

界,並びに直交成分B0sinωt及びB0cosωtをもつ円磁界では,いずれも合成磁界はB0となる。 

人が身に付けて周期的に磁界の3軸方向成分(実効値)を測定して記録する小形のデータ蓄積形測定器

(以下,ばく露量計という。)が開発されている。このばく露量計には,小形のコイルプローブが使われて

おり,感度を上げるために強磁性体の磁心を使用することもある[12]。ばく露量計内に互いに直交するよ

うに配置したプローブは,互いに近接しているものの,共通の中心はもたない場合がある。すなわち,プ

ローブは,異なる位置に置かれている。ばく露量計には,インタフェースを備えており,記録した磁界の

値を,解析を行うためにコンピュータへ転送できる。フラックスゲート磁界計[27]など高透磁率の誘導プ

ローブをもつ他の方式の磁界計も,交流磁界及び/又は静磁界の測定に用いられている。 

直交3軸成分の磁界波形を同時かつ周期的に記録し,それゆえ,振幅,位相及び周波数の情報をもつ更

に多機能の磁界計もあり,回転磁界のだ円の状況,高調波の解析などができる[30]。 

ホール効果プローブをもつ磁界計もあり,0〜数百ヘルツの磁束密度の測定に使用できる。ただし,感度

の低さ及び地磁気による飽和の問題によって,電力線近傍及び住居内のような,低レベルの交流磁界環境

での測定には,適していない。 

 

D.2 動作原理(コイルプローブ) 

図D.1に示す磁界計の動作原理は,変動する磁界中に置いたループ導体の開放端に電圧Vが生じるとい

うファラデーの法則に基づいている。すなわち,その電圧は,ループに鎖交する磁束φの時間変化の割合

の負値に等しく,式(D.1)で求められる。 

A

dA

n

B

dt

d

dt

d

V

  (D.1) 

ここに, 

B

 磁束密度ベクトル 

 

n

 ループ面に直交する単位ベクトル 

 

dA: ループ面Aの面要素 

A及びB

爰湓塏

メートル及びテスラの場合,Vの単位はボルトとなる。 

磁界に高調波成分を含まず,例えばB=B0sinωtで表される磁界がプローブ面に直交する場合,式(D.2)

のようになる。 

t

A

B

V

cos

0

  (D.2) 


34 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

ここに, 

ω: 角周波数。周波数の2π倍である。 

ループの巻数がNのとき,式(D.2)で求められる電圧が各巻線に発生するので,全電圧は,−NωB0Acosωt

となる。式(D.2)から,プローブ面積が大きくなった場合,感度が良くなることが分かる。 

プローブを回転させることによって,コイルプローブを静的な(直流の)磁束密度の測定にも使用でき

る。 

磁界に高調波が含まれる場合,式(D.2)の右辺には,各高調波に対する項が追加される。微分演算[式(D.1)]

によって,追加されたどの項も,高調波次数に関連した重み付けがなされる。例えば,10 %の第3次高調

波が磁界に含まれる場合,−3×0.1×ωB0Acos3ωtが式(D.2)の右辺に加わる。高調波の項が重み付けされる

ため,信号波形は,磁界波形を反映しなくなる。その結果,電圧計検出器(図D.2参照)が表示する実効

値は,磁界の実効値を正しく表示しなくなる。ただし,その波形は,導電性物体に誘導される電圧又は電

流の時間変動をよく近似している。 

 

 

 

コイルプローブのインダクタンス 

導線の抵抗 

C コイルプローブの浮遊容量 
RD 検出器の入力インピーダンス 

 

図D.2−検出器に接続したコイルプローブの近似等価回路 

 

磁界波形を復元するために,検出器には,逆の数学的演算操作,すなわち,積分が必要となる。この積

分は,検出器に積分回路を設けることによって達成する3)。例えば,積分回路は,受動回路としてプロー

ブと結合するか,又は積分演算増幅器が検出器に組み込まれる。プローブと積分回路とを組み合わせた検

出器の周波数応答は,対象とする周波数範囲において平たんであることが望ましい。不要な信号を除去す

るために,フィルタ及び適切な電界シールドが検出回路に含まれていることが望ましい。 

注3) デジタル信号の場合には,数値計算によって積分できる。 

 

D.3 静磁界計 

様々な測定技術を採用した市販の測定器を用いることによって,静磁界を精確に測定できる[20],[14]。

例えば,フラックスゲート式磁界計,核磁気共鳴(NMR)式磁界計,ホール効果磁界計,磁気抵抗式磁界

計,超電導量子干渉装置(SQUID)などがある。 

これらの計器の測定レンジは,採用されている測定技術によって異なる。全ての環境における静磁界の

測定に使用できるわけではない。例えば,フラックスゲート式磁界計は,0.1 μT又はそれ以下から0.01 T

までの範囲の磁界を十分な感度で測定できるため,直流高電圧電力系統の磁界測定に用いられる。 

ホール効果磁界計は,100 μT〜10 Tの範囲の磁界を容易に測定できる[20]。磁界強度が同程度である場

合,極めて高精度の核磁気共鳴式磁界計を参照標準として使用できる。 

例えば,0.005 T〜2 Tという比較的高い磁界強度の校正のために,参照標準として用いる標準磁石が市


35 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

販されている。A.1に規定するコイルシステムは,コイルの励磁に直流電流を用いることによって,低強

度の所定の静磁界を発生するために使用できる。ただし,校正磁界に比べて背景静磁界が大きい場合には,

この影響を考慮することが望ましい。外部磁界による校正磁界のじょう(擾)乱を防ぐために磁気シール

ドを施した標準磁石も市販されている。背景静磁界は,一組の補助コイルを用いて相殺できる。すなわち,

まず電流を流さずに校正を行い,その値を差し引けばよい。 

 


36 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

附属書E 

(参考) 

電界計 

 

E.1 

電界計の一般的性質 

電界計は,二つの部分で構成する。プローブ又は電界センサ部,及びプローブからの信号を処理し,ア

ナログ又はデジタル表示によって電界強度の実効値をボルト毎メートルの単位によって表示する検出器で

ある。この規格では,次の二つの形式の電界計について記載する。 

a) 浮遊電位形電界計 

b) 接地式電界計 

電界強度の測定を行う場合,プローブ位置における電界の大きなじょう(擾)乱を避けるために,測定

者は,プローブから十分に離れることが望ましい。浮遊電位形電界計においては,境界表面,すなわち,

充電側及び接地側表面にある,電界を発生させている電荷分布が乱れないようにプローブ寸法が十分に小

さいことが望ましい。電界計は,ほぼ一様な電界中で校正するが,測定する電界は,それほど一様である

必要はない。電界計は,振動する電界(直線電界)又は回転する電界(だ円電界又は円電界)ベクトルの

プローブの電気軸(電界への最大感度をもつ軸)方向の成分を測定する。合成電界の測定には,3軸の浮

遊電位形電界計が利用できる。 

 

E.2 

動作原理 

E.2.1 浮遊電位形電界計 

浮遊電位形電界計は,電気的に絶縁された二つの導体部間の誘導電流を測定するように組み立てられて

いる。誘導電流は,電界強度の時間微分に比例するので,電界波形を再現するための積分回路を測定器の

検出回路に内蔵していることが多い。積分された電流波形は,誘導電荷の波形とも一致する。特に高調波

成分を含む電界の測定には,積分回路が望ましい。積分回路(すなわち,積分特性)が,誘導電流信号に

含まれる高調波成分の過度の重み付けを取り除くからである。 

浮遊電位形電界計は,プローブが電界中に置かれたとき,電気的に絶縁されたプローブの二つの導体(電

極)間の定常状態における誘導電流又は振動する電荷を測定することによって,電界強度を測定する。市

販の浮遊電位形電界計では,検出器は,通常,プローブに内蔵されているか,又はプローブと一体になっ

ている。プローブ及び検出器は,絶縁支持棒の端部において電界中に支持される[5],[13]。浮遊電位形電

界計は,携帯性に優れ,大地面の上方での測定が可能で,接地参照電位が不要なことから,現地測定に適

している。単軸及び3軸の浮遊電位形電界計が市販されている。浮遊電位形電界計は,電池駆動が一般的

である。 

電界強度を遠隔表示できるように設計された浮遊電位形電界計もある。この場合,信号処理回路の一部

は,プローブに内蔵され,検出器の残りの部分は,アナログ又はデジタル表示部をもつ別のきょう体に内

蔵される。光ファイバによってプローブと表示部とが接続される[9],[17]。 

単軸の浮遊電位形電界計の形状の例を図E.1に示す。浮遊電位形電界計の動作原理は,一様電界E中に

置かれた,帯電していない二つの離れた導体,すなわち,電極を考えることによって理解できる。片方の

電極に誘導される電荷は,式(E.1)で表す。 

 


37 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

2

S

dA

n

D

Q

 (E.1) 

ここに, 

D

 電束密度ベクトル 

 

n

 電極表面に垂直方向の単位ベクトル 

 

dA: 全表面積Sの導体の片側にある面積素 

 

 

a) 球形の浮遊電位形電界計 

  

 

 

b) 市販の単軸電界計 

 

図E.1−単軸の浮遊電位形電界計の形状の例 

 

図E.1 a)に示すような球形の場合,誘導される電荷は,式(E.2)のようになる。 

E

a

Q

0

2

3

  (E.2) 

 

ここに, 

ε0: 真空の誘電率 

 

a: 球の半径[29] 

注記 表面電荷密度は,3ε0Ecosθで与えられる。半球にわたって積分した場合,式(E.2)が導かれる([29]

参照)。 

球形ではない形状の場合には,誘導される電荷は,式(E.3)のように表す。 

E

k

Q

0

  (E.3) 

ここに, 

k: プローブの形状に依存する定数 

立方体及び平行平板に類似した形状[図E.1 b)参照]のセンサ電極が用いられている。E0sinωt(ωは角

周波数)のように電界強度が正弦波状の時間依存性をもつ場合,誘導される電荷は,二つの電極間で振動

し,電流は,式(E.4)で表す。 


38 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

t

E

k

dt

dQ

I

cos

0

0

  (E.4) 

kは,電界計の定数とみなすことができ,校正によって決定する。漏れインピーダンスとして表される

支持棒の影響及び測定者によるじょう(擾)乱は,ここでは無視できるものとしている。 

電界に高調波が含まれる場合には,式(E.4)の右辺には,各次高調波に対する項が追加される。式(E.4)の

微分演算によって,追加されたいずれの項も,高調波次数に関連した重み付けがなされる。磁界計のとき

(D.2参照)と同じように,電界波形を復元するために,検出器において逆の数学的演算,すなわち,積

分を行う必要がある。これは,積分回路を導入することによって行う。例えば,積分演算増幅器又は受動

的積分回路を電圧計と組み合わせて,検出器として用いることができる。プローブと積分回路とを組み合

わせた検出器の周波数応答は,対象とする周波数範囲にわたり平たんな特性であることが望ましい。対象

周波数範囲外の信号を除去するために,フィルタを用いることが望ましい。 

E.2.2 接地式電界計 

接地式電界計は,平らなプローブの電流又はセンサ表面の電荷を測定することによって電界強度を求め

る。このような電界計は,通常,地表面又は接地電位をもつ平らな導体表面における電界を測定するのに

用いる。2通りのプローブの形状が用いられている。一つは,センサ表面としての役割をもつ絶縁された

中央の区画をもつ一体となった平らな導体である。この形状のプローブの小形版が,図E.2 a)に示すよう

に2層プリント基板を用いて製作されている。もう一つは,薄い絶縁シートによって絶縁された二つの平

行平板から構成されるものであり,図E.2 b)に示すように,上の平板は,センサ表面として働く。 

 


39 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

 

 

a) 2層プリント基板からなる平板プローブ 

  

 

 

b) 絶縁シートで隔てられた平行平板からなる平板プローブ 

 

図E.2−接地式電界計で用いる平板プローブ 

 

面積Aのセンサ表面に誘起される電荷Qは,ガウスの法則によって,式(E.5)で表される。 

EA

Q

0

  (E.5) 

ここに, 

E: センサ表面にわたる電界強度の平均値 

 

ε0: 真空の誘電率 

Eが角周波数ωで正弦波状に変動する(すなわち,

t

E

E

sin

0

)と仮定した場合,誘導電流は,式(E.6)

のようになる。 

t

A

E

dt

dQ

I

cos

0

0

  (E.6) 

電界に高調波が含まれる場合,式(E.6)の右辺には,各次高調波に対応する項が追加される。E.2.1と同様


40 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

に,微分演算によって,追加されたいずれの項も,対応する高調波の次数によって重み付けがなされる。

電界波形を復元するために,逆の数学的演算,すなわち,積分が必要となる。対象とする周波数にわたり

平たんな周波数応答をもつ積分回路と電圧計との組合せは,検出器として働く。対象周波数範囲外の信号

を除去するために,フィルタも検出回路の一部とすることが望ましい。接地式電界計は,電池又は交流電

源で駆動される。 

注記 誘導電流を測定する接地式電界計は,誘導電流と電界との間にある微分関係を補償するために

積分回路を内蔵していることが多い。 

平らなプローブをもつ電界計は,検出器が電圧を印加された表面と同電位で動作する場合,この位置で

の電界測定に用いることができる。このような場合,検出器のアナログ表示又はデジタル表示は,離れた

ところから視認するか,又は光ファイバを用いることが望ましい。 

 


41 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

附属書F 

(参考) 

電界測定に及ぼす湿度の影響 

 

F.1 

測定条件 

電界測定に及ぼす湿度の影響を評価するために,EDF R&Dの“Les Renardières”にある環境試験室で試

験を行った[2]。地上約2 mに設置した直径2 mの円板に,鉛直方向電界が10 kV/m程度になるような電圧

を印加して電界を発生させた。室温が20 ℃程度を維持するように制御した。試験中の実際の温度は,18 ℃

〜21 ℃で変動した。20 %〜100 %の湿度範囲で測定を実施した。 

3台の浮遊電位形電界計の試験を実施した。1台は単軸(測定器1),残りの2台は3軸(測定器2及び

測定器3)である。 

電界計の支持棒の影響に関する試験も行った。電界計を2種類の三脚に取り付けた。絶縁された“通常

の三脚”及びセンサを水平方向に離れた場所に設置するための絶縁棒付の三脚(以下,オフセット三脚と

いう。)である。図F.1参照。 

 

 

図F.1−通常の三脚(左)及びオフセット三脚(右)を用いた環境試験室における試験 

(写真提供 EDF R&D) 

 

測定器の支持棒をシリコングリース(はっ水性化合物)でコーティングする影響についても試験した。 

 

F.2 

結果 

図F.2及び図F.3に主な試験結果を示す。 

 


42 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

 

図F.2−通常の三脚の場合の電界の湿度依存性 

 

 

図F.3−オフセット三脚の場合の電界の湿度依存性 

 

結果は,湿度が電界測定に影響を及ぼすことを示している。電界の測定値は,湿度とともに増加する。 

電界の測定値の印加電界からのずれは,通常の三脚を用いて相対湿度が70 %以上となる場合に特に大き

い(印加電界の7倍までの差がある)。オフセット三脚では,通常の三脚に比べてずれがかなり小さい(最

大でも印加電界の40 %)ので,オフセット三脚を使用することが望ましい。 

シリコングリース(はっ水性化合物)を支持棒に塗布しても,湿度の影響は改善されなかった。 

 

湿度(%) 

k

V

/m

 

電界計1 
電界計2 

  

 

湿度(%) 

k

V

/m

 

 

 

 電界計1 

 電界計2 

 電界計3 

  

 


43 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

附属書G 
(参考) 

単位 

 

G.1 

単位 

国際単位系(SI単位)及びSI単位から導出される単位を使用することが望ましい。通常,用いるSI単

位及びSI単位から導出される単位をG.2及びG.3に示す。 

他の単位については,[15]参照。 

 

G.2 

SI単位,及びSI単位から導出される単位 

時間:秒(s) 

電位:ボルト(V) 

 

キロボルト(kV) 

電流:アンペア(A) 

インダクタンス:ヘンリー(H) 

抵抗:オーム(Ω) 

電界強度:ボルト毎メートル(V/m) 

磁束密度:テスラ(T) 

磁界強度:アンペア毎メートル(A/m) 

 

G.3 

有用な物理定数 

真空の透磁率 μ0:4π×10-7 H/m 

真空の誘電率 ε0:8.854×10-12 F/m 

テスラとガウスとの換算:1 mG=0.1 μT 

テスラとアンペア毎メートルとの換算(μ=μ0の場合):B (μT) = 0.4×π×H (A/m) 

 


44 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 

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power-frequency field meters. IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement, 1993, vol. 42, no. 2, p. 

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[2] CIGRE WORKING GROUP C4.203 Technical Guide for Measurement of Low Frequency Electric and 

Magnetic Fields near Overhead Power Lines. Technical Brochure n°375, 2009. 

[3] DELAPLACE, L.R. AND REILLY, J.P. Electric and Magnetic Field Coupling from High Voltage AC Power 

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[4] DENO, D.W. Transmission line fields. IEEE Transactions on Power Apparatus and Systems, 1976, vol. PAS-95, 

no. 5, p. 1600-1611. 

[5] DENO, D.W. Currents induced in the human body by high voltage transmission line electric field−

measurement and calculation of distribution and dose. IEEE Transactionson Power Apparatus and Systems, 

1977, vol. 96, no. 5, p. 1517-1527. 

[6] FIRESTER, A.H. Design of Square Helmholtz Coil Systems. Review of Scientific Instruments, 1966, vol. 37, 

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[7] FRIX, W.M., et al. Comparison of calibration systems for magnetic field measurement equipment. IEEE 

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[8] FULCOMER, P.M. NBS ambient magnetic field meter for measurement and analysis of low-level power 

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[9] GOCKENBACH, E., et al. 1989. Some Applications of an Electric Field Sensor in the High-Voltage Technique. 

In Proceedings of the Sixth International Symposium on High-Voltage Engineering, New Orleans, LA, 1989. 

[10] HALLIDAY, D. AND RESCNICK, R. Physics, Parts I and II. New York: Wiley & Sons, 1966. p. 861-862. 

[11] IEC 62110:2009,Electric and magnetic field levels generated by AC power systems−Measurement procedures 

with regard to public exposure 

[12] IEEE MAGNETIC FIELDS TASK FORCE. Measurements of power frequency magnetic fields away from 

power lines. IEEE Transactions on Power Delivery, 1991, vol. 6, no. 2, p. 901-911. 

[13] IEEE STD 644-1994,IEEE Standard Procedures for Measurements of Power Frequency Electric and Magnetic 

Fields from AC Power Lines 

[14] IEEE STD C95.3.1:2010,IEEE Recommended Practice for Measurements and Computations of Electric, 

Magnetic and Electromagnetic Fields with Respect to Human Exposure to Such Fields, 0 Hz to 100 kHz 

[15] ISO 80000-1:2009,Quantities and units−Part 1: general 


45 

C 1910-1:2017 (IEC 61786-1:2013) 

 

[16] KAUNE, W.T., et al. Residential magnetic and electric fields. Bioelectromagnetics, 1987, vol. 8, p. 315-335. 

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[18] KIRSCHVINK, J.L. Uniform magnetic fields and double-wrapped coil systems: improved techniques for the 

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[33] VINH, T., et al. Magnetic fields near overhead distribution lines−measurements and estimating technique. 

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[34] WEBER, E. Electromagnetic Theory. New York: Dover, 1965. p. 131-133. 

[35] IEC 60050 (all parts),International Electrotechnical Vocabulary (available at http://www.electropedia.org 

[36] JIS Q 17025:2005 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項 

[37] Exposure to electric or magnetic fields in the low and intermediate frequency range−Methods for calculating 

the current density and internal electric field induced in the human body−Part 3-1: Exposure to electric fields

−Analytical and 2D numerical models 

[38] JIS C 1911 交流電力システムから発生する電界及び磁界の強さ−公衆の人体ばく露を考慮した測定

手順