C 1806-2-1
:2010 (IEC 61326-2-1:2005)
(1)
目 次
ページ
序文
1
1
適用範囲
1
2
引用規格
2
3
用語及び定義
2
4
一般
2
5
EMC 試験計画
2
5.1
一般
2
5.2
試験中の EUT の構成
2
5.3
試験中の EUT の動作条件
2
5.4
性能評価基準の仕様
3
5.5
試験の記述
3
6
イミュニティ要求事項
3
6.1
試験中の条件
3
6.2
イミュニティ試験要求事項
3
6.3
偶発性の側面
3
6.4
性能評価基準
3
7
エミッション要求事項
4
8
試験結果及び試験報告書
4
9
使用法
4
C 1806-2-1
:2010 (IEC 61326-2-1:2005)
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電気計測器工業会(JEMIMA)
及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があ
り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
JIS C 1806
の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS
C
1806-1
第 1 部:一般要求事項
JIS
C
1806-2-1
第 2-1 部:個別要求事項−EMC 防護が施されていない感受性の高い試験及び測定装置
の試験配置,動作条件及び性能評価基準
JIS
C
1806-2-2
第 2-2 部:個別要求事項−低電圧配電システムで使用する可搬形試験,測定及びモニ
タ装置の試験配置,動作条件及び性能評価基準
JIS
C
1806-2-6
第 2-6 部:個別要求事項−体外診断用医療機器(予定)
日本工業規格
JIS
C
1806-2-1
:2010
(IEC 61326-2-1
:2005
)
計測,制御及び試験室用の電気装置−
電磁両立性要求事項−第 2-1 部:個別要求事項−
EMC
防護が施されていない感受性の高い試験及び
測定装置の試験配置,動作条件及び性能評価基準
Electrical equipment for measurement, control and laboratory use-
EMC requirements-Part 2-1: Particular requirements-
Test configurations, operational conditions and performance criteria for
sensitive test and measurement equipment for
EMC unprotected applications
序文
この規格は,2005 年に第 1 版として発行された IEC 61326-2-1 を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格である。
1
適用範囲
JIS C 1806-1
の適用範囲に加えて,この規格では,製造業者が指定する,操作上及び/又は機能上の理
由によって電磁両立性(EMC)防護を施せない,試験及び測定回路(装置の内部及び外部)がある装置の,
より詳細な試験配置,動作条件及び性能評価基準について規定する。
製造業者は,製品を使用する予定の環境を指定する,及び/又は JIS C 1806-1 の適切な試験レベル仕様
を選択する。
注記 1 装置の例としては,オシロスコープ,ロジックアナライザ,スペクトラムアナライザ,ネッ
トワークアナライザ,デジタルマルチメータ(DMM)及びボード試験システムがあるが,こ
れらに限定しない。
注記 2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61326-2-1:2005
,Electrical equipment for measurement, control and laboratory use−EMC
requirements
−Part 2-1: Particular requirements−Test configurations, operational conditions
and performance criteria for sensitive test and measurement equipment for EMC unprotected
applications
(IDT)
なお,対応の程度を表す記号
IDT
は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき, 一致している
ことを示す。
2
C 1806-2-1
:2010 (IEC 61326-2-1:2005)
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。
)は適用しない。
JIS C 1806-1:2010
計測,制御及び試験室用の電気装置−電磁両立性要求事項−第 1 部:一般要求事
項
注記 対応国際規格:IEC 61326-1:2005,Electrical equipment for measurement, control and laboratory
use
−EMC requirements−Part 1: General requirements(MOD)
JIS C 60050-161:1997
EMC に関する IEV 用語
注記 対応国際規格:IEC 60050-161:1990,International Electrotechnical Vocabulary (IEV)−Chapter
161: Electromagnetic compatibility
(IDT)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 1806-1 及び JIS C 60050-161 による。
4
一般
JIS C 1806-1
の箇条 4 による。
5 EMC
試験計画
5.1
一般
JIS C 1806-1
の 5.1 による。
5.2
試験中の EUT の構成
次の事項を追加して JIS C 1806-1 を適用する。
5.2.4.101
試験及び測定用 I/O ポート
試験及び測定用入力ポートは,製品のエミッション及びイミュニティ性能の測定に関して動作条件が不
適切にならない限り,キャップし,かつ,短絡する。キャップし,かつ,短絡することが不適切な場合は,
適切な入力信号を印加する。
EUT
本来の機能の評価に必要としない試験及び測定用出力ポートは,キャップするか,及び/又は終端
する。
注記 1 試験及び測定用 I/O ポートに用いるプローブ及び/又は試験リードは,接続する必要はない。
このような試験リードは,試験及び測定ごとに変わる可能性があり,内部の試験点にアクセ
スするために,カバーを外して様々な段階に分解した装置に接続することが多い。ある場合
には,試験リードを接続すると,エミッションが増加し,イミュニティが減少することがあ
る。
注記 2
キャップする
は,局所的に遮へい体で覆うことを意味する。
5.2.5.101
補助装置
EUT
の通常動作に必要な補助装置は,試験対象装置に含める。
5.3
試験中の EUT の動作条件
次の事項を追加して JIS C 1806-1 を適用する。
5.3.101
動作条件
電池及び交流電源が選択できる場合,いずれの動作モードでも適合しなければならない。
3
C 1806-2-1
:2010 (IEC 61326-2-1:2005)
5.3.102
オシロスコープ
通常の用途で,エミッション測定又はイミュニティ試験の結果が最悪になるモードが分かっていない限
り,オシロスコープは,最大掃引速度,最高感度及び連続データ収集モードに設定する。
5.3.103
ロジックアナライザ
通常の用途で,エミッション測定又はイミュニティ試験の結果が最悪になるモードが分かっていない限
り,ロジックアナライザは,エミッション測定ではデータ解析モード,イミュニティ試験では連続データ
収集モードに設定する。
5.3.104
デジタルマルチメータ(DMM)
デジタルマルチメータは,通常,ピーク検波,最高感度(通常,オートレンジで十分とみなす。
)及び連
続データ収集モードに設定する。
5.3.105
その他の装置
5.3.102
〜5.3.104 に規定していない装置の場合,次の原則を適用する。
代表的な動作モードは,装置のすべての機能ではなく,最も典型的な機能だけを試験することを考慮し
て選択する。通常の用途で考えられる最悪条件の動作モードを選択する。
5.4
性能評価基準の仕様
JIS C 1806-1
の 5.4 による。
5.5
試験の記述
JIS C 1806-1
の 5.5 による。
6
イミュニティ要求事項
6.1
試験中の条件
JIS C 1806-1
の 6.1 による。
6.2
イミュニティ試験要求事項
次の事項を追加して JIS C 1806-1 を適用する。
6.2.101
過渡的電磁現象を用いた試験
EUT
は,試験実施中,自己回復可能な機能又は性能の,一時的な低下又は喪失を起こしてもよい。
自己回復時間が 10 秒より長い場合には,自己回復時間を製造業者が指定しなければならない。トリガ機
能は評価対象としない。実際の動作状態での変化,及び蓄積データの喪失があってはならない。
静電気放電は,コネクタハウジングのシールドに印加するが,シールドしているポート及びケーブルコ
ネクタの内側のピンに印加してはならない。例えば,BNC,D-sub,IEEE 488 (GPIB),RS232,IEEE 1284-B
(パラレルプリンタポート)などを含む。
6.2.102
継続的に存在する電磁現象を用いた試験
製造業者が指定したものを除き,試験実行中に EUT のパラメータの視認できる機能低下があってはなら
ない。
電源周波数磁界の試験は必要としない。
6.3
偶発性の側面
JIS C 1806-1
の 6.3 による。
6.4
性能評価基準
次の事項を追加して JIS C 1806-1 を適用する。
4
C 1806-2-1
:2010 (IEC 61326-2-1:2005)
6.4.101
オシロスコープ
イミュニティ試験中にオシロスコープで観測される典型的なパラメータには,輝線幅の変化,輝線のオ
フセット及び表示ノイズを含む。
6.4.102
ロジックアナライザ
イミュニティ試験中にロジックアナライザで観測される典型的なパラメータには,システムのハングア
ップ,又は機能若しくはモードの変化を引き起こす可能性のある,ロジックアナライザの機能的動作を含
む。
6.4.103
デジタルマルチメ一夕(DMM)
イミュニティ試験中にデジタルマルチメータで観測される典型的なパラメータには,表示された測定値
を含む。
7
エミッション要求事項
JIS C 1806-1
の箇条 7 による。
8
試験結果及び試験報告書
JIS C 1806-1
の箇条 8 による。
9
使用法
JIS C 1806-1
の箇条 9 による。
参考文献 IEEE 488,IEEE Standard for Higher Performance Protocol for the Standard Digital Interface for
Programmable Instrumentation
IEEE 1284
,IEEE Standard Signaling Method for a Bidirectional Parallel Peripheral Interface for
Personal Computers