>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

C 1806-1

:2010

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義 

3

4

  一般

5

5

  EMC 試験計画

6

5.1

  一般

6

5.2

  試験中の EUT の構成 

6

5.3

  試験中の EUT の動作条件

6

5.4

  性能評価基準の仕様

7

5.5

  試験の記述 

7

6

  イミュニティ要求事項 

7

6.1

  試験中の条件 

7

6.2

  イミュニティ試験要求事項 

7

6.3

  偶発性の側面 

10

6.4

  性能評価基準 

10

7

  エミッション要求事項 

11

7.1

  測定中の条件 

11

7.2

  エミッション限度値

11

8

  試験結果及び試験報告書 

11

9

  使用法

12

附属書 A(規定)可搬形の試験及び計測装置に対するイミュニティ試験要求事項 

13

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

14


C 1806-1

:2010

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電気

計測器工業会(JEMIMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。これによって,JIS

C

1806-1:2001

は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。

JIS C 1806

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

C

1806-1

  第 1 部:一般要求事項

JIS

C

1806-2-1

  第 2-1 部:個別要求事項−EMC 防護が施されていない感受性の高い試験及び測定装置

の試験配置,動作条件及び性能評価基準

JIS

C

1806-2-2

  第 2-2 部:個別要求事項−低電圧配電システムで使用する可搬形試験,測定及びモニ

タ装置の試験配置,動作条件及び性能評価基準

JIS

C

1806-2-6

  第 2-6 部:個別要求事項−体外診断用医療機器(予定)


日本工業規格

JIS

 C

1806-1

:2010

計測,制御及び試験室用の電気装置−

電磁両立性要求事項−第 1 部:一般要求事項

Electrical equipment for measurement, control and laboratory use-

EMC requirements-Part 1: General requirements

序文 

この規格は,2005 年に第 1 版として発行された IEC 61326-1 を基とし,国内の実情に照らして,技術的

内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,交流 1 000 V 未満若しくは直流 1 500 V 未満の電源若しくは電池で動作する電気装置,又は

測定する回路からの電源で動作する電気装置の電磁両立性(EMC)に関するイミュニティ及びエミッショ

ンの要求事項について規定する。この規格は,専門分野,工業プロセス分野,工業製造分野及び教育分野

での使用を意図した電気装置に適用する。これらの装置には,工業及び非工業地域での使用を意図した,

次の装置及び計算機器を含む。

−  計測及び試験用装置

−  制御用装置

−  試験室用装置

−  計測及び試験用装置,制御用装置並びに試験室用装置と一緒に使用することを意図した付帯装置(例

えば,サンプルを取り扱う装置)

情報技術装置(ITE)の適用範囲内にあって,適用可能な ITE の EMC 規格に適合している計算機器,そ

のアセンブリ及び類似の装置は,それが意図した電磁環境に適用可能な場合,追加試験をしないでこの規

格の適用範囲にあるシステム内で使用できる。

この製品群規格は,共通規格より優先する。

注記 1  国際電気標準会議(IEC)では,EMC に関連する規格を製品規格,製品群規格,共通規格及

び基本規格の 4 分類と定めている(IEC Guide 107 の箇条 参照)

この規格は,次の装置に適用する。

a) 

計測及び試験用装置  計測及び試験用装置とは,一つ以上の電気量又は非電気量を電気的手段によっ

て計測,表示又は記録する装置,並びに信号発生器,計測用標準器,電源及びトランスデューサのよ

うな非計測装置をいう。


2

C 1806-1

:2010

b) 

制御用装置  制御用装置とは,手動設定,ローカル若しくはリモートのプログラミング,又は一つ以

上の入力変数から決定される個々の設定値によって,一つ以上の出力量を特定の値に制御する装置を

いう。次のような機器で構成する工業用プロセス計測制御(IPMC ともいう。

)装置を含む。

−  プロセスコントローラ及びレギュレータ

−  プログラマブルコントローラ

−  装置及びシステムの電源ユニット(集中形又は個別形)

−  アナログ又はデジタル指示計及び記録計

−  プロセス計測器

−  トランスデューサ,ポジショナ,インテリジェントアクチュエータなど

c) 

試験室用装置  試験室用装置とは,物質を測定,表示,モニタ若しくは分析する装置,又は材料を前

処理するために使用する装置であって,体外診断用医療機器(IVD 機器)を含む。この装置は,試験

室以外で使用する場合がある。例えば,自己検査用の体外診断用医療機器は,家庭で使用する場合が

ある。

この規格は,次の装置に適用できる。

−  JIS C 61000-6-1 に規定する住宅,商業及び軽工業環境で使用する装置

−  工業地域で使用する装置

−  電磁環境が管理された試験室又は試験及び計測区域で使用する装置

−  可搬形の試験及び計測装置

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61326-1:2005

,Electrical equipment for measurement, control and laboratory use−EMC

requirements−Part 1: General requirements(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

)は適用しない。

JIS C 60050-161:1997

  EMC に関する IEV 用語

注記  対応国際規格:IEC 60050-161:1990,International Electrotechnical Vocabulary (IEV)−Chapter

161: Electromagnetic compatibility(IDT)

JIS C 61000-3-2:2005

  電磁両立性−第 3-2 部:限度値−高調波電流発生限度値(1 相当たりの入力電

流が 20 A 以下の機器)

注記  対応国際規格:IEC 61000-3-2:2000,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 3-2: Limits−

Limits for harmonic current emissions (equipment input current≦16 A per phase)(MOD)

JIS C 61000-4-2:1999

  電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 2 節:静電気放電イミュニティ試

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-2:2001,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-2: Testing and

measurement techniques−Electrostatic discharge immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-3:2005

  電磁両立性−第 4-3 部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ


3

C 1806-1

:2010

試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-3:2002,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-3: Testing and

measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-4:2007

  電磁両立性−第 4-4 部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/

バーストイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-4:2004,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-4: Testing and

measurement techniques−Electrical fast transient/burst immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-5:2009

  電磁両立性−第 4-5 部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-5:2001,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-5: Testing and

measurement techniques−Surge immunity test(MOD)

JIS C 61000-4-6:2006

  電磁両立性−第 4-6 部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する

伝導妨害に対するイミュニティ

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-6:2003,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-6: Testing and

measurement techniques−Immunity to conducted disturbances, induced by radio-frequency fields

(MOD)

JIS C 61000-4-8:2003

  電磁両立性−第 4 部:試験及び測定技術−第 8 節:電源周波数磁界イミュニテ

ィ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-8:1993,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4: Testing and

measurement techniques−Section8:Power frequency magnetic field immunity test 及び Amendment

1 (2000)  (MOD)

JIS C 61000-4-11:2008

  電磁両立性−第 4-11 部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び

電圧変動に対するイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-11:2004,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-11: Testing

and measurement techniques−Voltage dips, short interruptions and voltage variations immunity tests

(IDT)

JIS C 61000-6-1:2008

  電磁両立性−第 6-1 部:共通規格−住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュ

ニティ

注記  対応国際規格:IEC 61000-6-1:2005,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-1: Generic

standards−Immunity for residential, commercial and light-industrial environments(IDT)

IEC 61000-4-3:2006, Electromagnetic compatibility (EMC)

−Part 4-3: Testing and measurement techniques−

Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test

CISPR 11:2003, Industrial, scientific and medical (ISM) radio-frequency equipment

− Electromagnetic

disturbance characteristics−Limits and methods of measurement

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 60050-161 及び JIS C 61000(規格群)によるほか,次に

よる。

3.1 

形式試験(type test)

量産品の一つ又は複数の代表的な製品に対して行う,適合性試験。


4

C 1806-1

:2010

3.2 

ポート(port)

特定の機器又はシステムと,この規格の適用範囲の外部電磁環境との個別のインタフェース[供試装置

(EUT)の一例として,

図 参照]。

注記 I/O ポートとは,入力,出力又は双方向の測定,コントロール(制御)又はデータポートを指

す。

図 1−ポートの例 

3.3 

きょう体ポート(enclosure port)

電磁界が放射又は侵入する装置の物理的境界。

3.4 

クラス 装置(class A equipment)

家庭用の施設及び住居用に使用する目的の建造物に給電する低電圧電力系統に直接接続する施設以外の

すべての施設での使用に適した装置(CISPR 11 の 4.2 参照)

3.5 

クラス 装置(class B equipment)

家庭用の施設及び住居用に使用する目的の建造物に給電する低電圧電力系統に直接接続する施設での使

用に適した装置(CISPR 11 の 4.2 参照)

3.6 

長距離線(long distance lines)

30 m を超える建造物内の配線,又は(屋外設備の配線を含め)建造物から出ていく配線。

3.7 

工業地域(industrial locations)

一般的に,高電圧又は中電圧変圧器から電力の供給を受け,工場又は類似のプラントに給電するための

専用の設備があり,独立した電力系統をもち,次の条件の一つ以上に該当する地域。

−  誘導性又は容量性重負荷の頻繁な切換え

−  大電流,及びそれに起因する磁界

−  工業,科学及び医療(ISM)装置(例えば,溶接機)の存在

3.8 

試験室又は試験及び計測区域(laboratory or test and measurement area)

分析,試験及びサービスのために特別に使用し,かつ,訓練された要員が装置を操作する区域。

I/O ポート

機能接地ポート

EUT

きょう体ポート

直流電源ポート

交流電源ポート


5

C 1806-1

:2010

3.9 

管理された電磁環境(controlled electromagnetic environment) 

通常,装置の使用者又は設備の設計による電磁環境の認識及び制御によって特徴付けられる環境。

3.10 

機能接地(functional earthing) 

電気的安全以外の目的のために,システム,設備又は装置で行う 1 点又は複数点の接地(IEC 60050 

IEV 195-01-13

を修正)

注記  機能接地用に用いるポートは,機能接地ポートと呼ばれる。

一般 

この規格の適用範囲内の装置及びシステムは,電力線,計測線若しくは制御線を介して伝導する電磁妨

害,又は周囲環境からの放射による様々な種類の電磁妨害にさらされる。妨害の種類及びレベルは,シス

テム,サブシステム又は装置の設置場所,及び個別の動作条件に依存する。

発生器,アナライザ又は周波数計のような装置は,製造業者が指定した条件(例えば,EUT が必要とす

る試験対象の取外し,信号発生器の出力への 50 Ω 終端器の接続など)で要求事項を満たさなければならな

い。

製造業者は,装置を試験対象に接続する場合は,この規格が要求するレベルを超えるエミッションが発

生するおそれがある旨の情報を提供しなければならない。

この規格の適用範囲内の装置及びシステム内の個々の機器は,広い周波数範囲にわたる電磁妨害源にな

り得る。これらの妨害は,電力線及び信号線を経由して伝導又は直接放射する可能性がある。また,他の

装置の性能に影響を与えたり,外部の電磁環境に影響を及ぼしたりする可能性がある。

この規格で規定するエミッションに関する要求事項の目的は,通常動作時の装置及びシステムの発生す

る妨害が,他のシステムの意図する動作を妨害するレベルを超えないことを保証することである。エミッ

ション限度値は,7.2 で規定する。

この規格に適合するためには,この規格で規定する試験以外に追加の EMC 試験は必要ない。

注記 1  表 に規定する以上の高いイミュニティレベルは,特定用途(例えば,装置の信頼できる動

作が安全性にとって不可欠な場合)

,又は装置がより厳しい電磁環境での使用を意図している

ときに必要になる場合がある。

注記 2  この規格は装置に対する,感電保護,危険な操作,絶縁協調及び関連する耐電圧試験のよう

な基本的安全要求事項については,規定しない。安全要求事項については,JIS C 1010(規

格群)を参照する。

注記 3  この規格のエミッション限度値は,計測,制御又は試験室用装置を,工業又は専門分野の用

途では受信アンテナまで 30 m 以内,家庭及び商業用途では 10 m 以内で使用するとき,ラジ

オ及びテレビジョンの受信への障害に対しての十分な防護を与えない。

注記 4  例えば,非常に感受性の高い装置をすぐ近くで用いるような特殊な場合は,影響する電磁妨

害を,規定した限度値より更に低減するための追加の軽減策を講じなければならないことが

ある。

注記 5  製造業者は,すべての試験を一つの EUT で行うか,又は複数の EUT で行うかを選択できる。

試験の順序は,任意である。


6

C 1806-1

:2010

5 EMC

試験計画 

5.1 

一般 

EMC 試験計画は,試験実施前に立案する。試験計画には,少なくとも 5.25.5 に規定する内容を含まな

ければならない。

特定の器具の電気的特性及び使用方法を考慮することによって,幾つかの試験は適切ではなく,したが

って必要ではないと判断される場合がある。そのような場合には,試験を行わないことを EMC 試験計画

に記載する。

5.2 

試験中の EUT の構成 

5.2.1 

一般 

計測,制御及び試験室用装置は,定まった構成でシステムを構築するとは限らない。装置内の様々なサ

ブアセンブリの種類,使用数量及び設置は,システムごとに変化する。したがって,すべての可能な組合

せで試験を行わないことが合理的であって,また,そのようにすることが望ましい。

EMC 条件(エミッション及びイミュニティの両方に関して)を現実的にシミュレートするために,装置

は,製造業者が指定する典型的な組合せでなければならない。また,試験は,製造業者が指定する通常の

条件で形式試験として行う。

5.2.2 EUT

の構成要素 

EMC に対する影響が大きく,かつ,EUT に附属しているすべての機器,ラック,モジュール,ボード

などを EMC 試験計画に記載する。必要に応じて,ソフトウェアのバージョンを記載する。

5.2.3 EUT

の組合せ 

EUT の内部及び外部の構成が変化する場合には,形式試験は,標準的な使用状態の一つ以上の代表的な

構成で試験する。すべての種類のモジュールは,少なくとも 1 回の試験を行う。これらの選択理由を EMC

試験計画に記載する。

5.2.4 I/O

ポート 

複数の I/O ポートがあり,それらすべてが同一種類の場合,他のケーブルを接続することによって試験

結果が大きく影響されないことを示せば,その一つのポートにケーブルを接続するだけでよい。

この規格の規格群で特に規定がない場合,差込形ポート又はケーブルコネクタの内部ピンに静電気放電

を印加してはならない(通常使用状態での EUT の接触可能なコネクタを除く。

5.2.5 

補助装置 

実際の動作状態をシミュレートするために,EUT に種々の機器を使用する場合には,それぞれの種類に

対して少なくとも一つずつ補助機器を選択する。補助機器として,シミュレータを用いてもよい。

5.2.6 

ケーブル配線及び接地(グラウンド) 

ケーブル及び接地(グラウンド)は,製造業者の仕様に従って EUT に接続する。追加の接地接続を行っ

てはならない。

5.3 

試験中の EUT の動作条件 

5.3.1 

動作モード 

代表的な動作モードは,EUT の全機能ではなく,最も典型的な機能だけを試験することを考慮して選択

する。通常の用途で推定できる最悪の動作モードを選択する。

5.3.2 

環境条件 

試験は,製造業者が指定する環境動作(例えば,周囲温度,湿度,大気圧など)範囲内,供給電源電圧

及び電源周波数の定格範囲内で行う。


7

C 1806-1

:2010

5.3.3 

試験中の EUT のソフトウェア 

異なる動作モードをシミュレートするために使用するソフトウェアは,文書化する。このソフトウェア

は,通常の用途で推定できる最悪の動作モードをシミュレートしなければならない。

5.4 

性能評価基準の仕様 

イミュニティ試験に対して,それぞれの動作モード及び試験に対する性能評価基準は,可能な限り定量

的に指定する。

5.5 

試験の記述 

適用する試験項目は,それぞれ EMC 試験計画で指定する。試験項目,試験方法,試験の特性及び試験

セットアップは,6.2 及び 7.2 で引用している基本規格に規定している。この規格では,試験の遂行に実際

に必要な追加情報を示す。規格の内容は,EMC 試験計画に転記する必要はない。EMC 試験計画は,詳細

に実施方法を指定しなければならない場合がある。

注記  この規格では,試験目的のためにすべての既知の妨害事象を規定するのではなく,最も重大と

考えられる妨害事象だけを規定する。

イミュニティ要求事項 

6.1 

試験中の条件 

試験構成及び試験中の動作モードは,試験報告書に詳細に記載する。

試験は,

表 1,表 又は表 のいずれか適用可能な表に従って,関連するポートに対して適用する。

試験は,表に示した基本規格に従って行う。試験は,現象ごとに一つずつ行う。追加の方法が必要な場

合は,その方法及び理由を試験報告書に記載する。

6.2 

イミュニティ試験要求事項 

基本イミュニティ試験要求事項は,

表 による。

工業地域での使用を意図した装置に対する個別のイミュニティ要求事項は,

表 による。

管理された電磁環境にある試験室又は試験及び計測区域での使用を意図した装置に対する個別のイミュ

ニティ要求事項は,

表 による。

可搬形の試験及び計測装置に対するイミュニティ試験要求事項は,

附属書 による。


8

C 1806-1

:2010

表 1−基本イミュニティ試験要求事項 

ポート

現象

基本規格

試験値

性能評価基準

f)

きょう体

静電気放電(ESD)

JIS C 61000-4-2 

4 kV/4 kV 接触/気中 B

放射無線周波電磁界

JIS C 61000-4-3 

3 V/m(80 MHz∼1 GHz) A

3 V/m(1.4 GHz∼2 GHz)

A

IEC 61000-4-3 

1 V/m(2.0 GHz∼2.7 GHz)

A

交流電源

電圧ディップ

JIS C 61000-4-11

半サイクルの間 0 %

B

(保護接地を含む)

1 サイクルの間 0 %

B

25/30

e)

サイクルの間 70 %

C

短時間停電

JIS C 61000-4-11

250/300

e)

サイクルの間 0 %

C

バースト

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) B

サージ

JIS C 61000-4-5 

0.5 kV

a)

 /1 kV

b)

 B

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz∼80 MHz) A

直流電源

d)

バースト

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) B

(保護接地を含む)

サージ

JIS C 61000-4-5 

0.5 kV

a)

 /1 kV

b)

 B

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz∼80 MHz) A

入出力信号/制御

バースト

JIS C 61000-4-4 

0.5 kV

d)

(5/50 ns,5 kHz) B

(機能接地ポートに

サージ

JIS C 61000-4-5 

1 kV

b) c)

 B

接続する線を含む)

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V

d)

(150 kHz∼80 MHz) A

電源に直接接続する

バースト

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) B

入出力信号/制御

サージ

JIS C 61000-4-5 

0.5 kV

a)

 /1 kV

b)

 B

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz∼80 MHz) A

a)

  線間

b)

  線と接地(グラウンド)との間

c)

  長距離線の場合に適用(3.6 参照)

d)

 3

m を超える線の場合に適用

e)

  例えば,

“25/30 サイクル”の表記は,50 Hz に対して 25 サイクル,60 Hz に対して 30 サイクルを意味する。

f)

  性能評価基準は,6.4 参照。


9

C 1806-1

:2010

表 2−工業地域で使用される装置のイミュニティ試験要求事項 

ポート

現象

基本規格

試験値

性能評価基準

i)

きょう体

静電気放電(ESD)

JIS C 61000-4-2 

4 kV/8 kV  接触/気中 B

放射無線周波電磁界

JIS C 61000-4-3 

10 V/m(80 MHz∼1 GHz) A

3 V/m(1.4 GHz∼2 GHz)

A

IEC 61000-4-3 

1 V/m(2.0 GHz∼2.7 GHz)

A

電源周波数磁界

JIS C 61000-4-8 

30 A/m

e)

 A

交流電源

電圧ディップ

JIS C 61000-4-11

1 サイクルの間 0 %

B

10/12

h)

サイクルの間 40 %

C

25/30

h)

サイクルの間 70 %

C

短時間停電

JIS C 61000-4-11

250/300

h)

サイクルの間 0 %

C

バースト

JIS C 61000-4-4 

2 kV(5/50 ns,5 kHz) B

サージ

JIS C 61000-4-5 

1 kV

a)

 /2 kV

b)

 B

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz∼80 MHz) A

直流電源

g)

バースト

JIS C 61000-4-4 

2 kV(5/50 ns,5 kHz) B

サージ

JIS C 61000-4-5 

1 kV

a)

/2 kV

b)

 B

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz∼80 MHz) A

入出力信号/制御

バースト

JIS C 61000-4-4 

1 kV

d)

(5/50 ns,5 kHz) B

サージ

JIS C 61000-4-5 

1 kV

b) c)

 B

( 機能 接地 ポー トに
接続する線を含む)

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V

d) f)

(150 kHz∼80 MHz) A

電源に直接接続する

バースト

JIS C 61000-4-4 

2 kV(5/50 ns,5 kHz) B

入出力信号/制御

サージ

JIS C 61000-4-5 

1 kV

a)

 /2 kV

b)

 B

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

3 V(150 kHz∼80 MHz) A

a)

  線間

b)

  線と接地(グラウンド)との間

c)

  長距離線の場合に適用(3.6 参照)

d)

 3

m を超える線の場合に適用

e)

  磁気に感受性の高い装置の場合に適用。1 A/m を超えて発生する CRT ディスプレイへの妨害は,許容する。

f)

  無線周波伝導妨害試験は,各周波数に対する共振状態をシミュレートしており,より厳しい試験となってい

るので,無線周波伝導妨害試験レベルは,放射無線周波電磁界試験レベルよりも低くなっている。

g)

  直流配電網に接続しない装置又はシステム間の直流の接続は,入出力信号/制御ポートとして扱う。

h)

  例えば,“25/30 サイクル”の表記は,50 Hz に対して 25 サイクル,60 Hz に対して 30  サイクルを意味する。

i)

  性能評価基準は,6.4 参照。


10

C 1806-1

:2010

表 3−管理された電磁環境で使用する装置のイミュニティ試験要求事項 

ポート

現象

基本規格

試験値

性能評価基準

f)

きょう体

静電気放電(ESD)

JIS C 61000-4-2 

4 kV/8 kV 接触/気中 B

放射無線周波電磁界

JIS C 61000-4-3 

1 V/m(80 MHz∼1 GHz) A

1 V/m(1.4 GHz∼2 GHz)

A

IEC 61000-4-3 

1 V/m(2.0 GHz∼2.7 GHz)

A

交流電源

電圧ディップ

JIS C 61000-4-11

半サイクルの間 0 %

B

バースト

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) B

サージ

JIS C 61000-4-5 

0.5 kV

a)

 /1 kV

b)

 B

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

1 V(150 kHz∼80 MHz) A

直流電源

c) d)

バースト

JIS C 61000-4-4 

1 kV(5/50 ns,5 kHz) B

サージ

JIS C 61000-4-5 

不要

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

1 V

c)

(150 kHz∼80 MHz) A

入出力信号/制御

バースト

JIS C 61000-4-4 

0.5 kV

c)

(5/50 ns,5 kHz) B

(機能接地ポートに  サージ

JIS C 61000-4-5 

不要

接続する線を含む)  無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

1 V

c)

(150 kHz∼80 MHz) A

測定用入出力

c)

バースト

JIS C 61000-4-4 

X

e)

サージ

JIS C 61000-4-5 

不要

無線周波伝導妨害

JIS C 61000-4-6 

X

e)

a)

  線間

b)

  線と接地(グラウンド)との間

c)

 3

m を超える線の場合に適用

d)

  直流配電網に接続しない装置又はシステム間の直流の接続は,入出力信号/制御ポートとして扱う。

e)

  X で示す試験値は,製造業者が製品仕様に記載する。

f)

  性能評価基準は,6.4 参照。

表 を適用した製造業者は,表 の要求事項を満たす装置は管理された電磁環境において動作するよう

に設計したものであって,携帯電話のような無線送信機を装置に近接して用いてはならないことを明示す

る。

注記  一般的に,分析,試験及びサービスのための試験室は,管理された電磁環境である。また,こ

れらの区域に従事する要員は,通常,試験結果を解釈できるように訓練されている。そのよう

な環境には,通常,無停電電源装置(UPS)

,フィルタ,サージ抑制器などによる保護が必要と

なる装置が存在する。このため,

表 に示す試験値は,表 の試験値よりも緩和している。

6.3 

偶発性の側面

性能評価基準は,試験実施中に観測可能でなければならず,かつ,偶発的な現象であってはならない。

EMC 試験計画で指定するように,試験時間及び試験回数は,EUT の各機能を十分に試験できるものでな

ければならない。自動制御(プロセッサ制御)EUT の場合は,これが確実に満足できるように,特に注意

する。

注記  例えば,デジタル機器の静電気放電試験の場合,偶発的な影響を排除するために,各極性,試

験箇所及び試験レベルごとに 10 回以上,EUT に放電することが望ましい。バースト試験の場

合は,試験時間を延長して,1 分を超えて試験することが望ましい。

6.4 

性能評価基準 

イミュニティ試験結果の評価に関する一般原則(性能評価基準)は,次による。


11

C 1806-1

:2010

6.4.1 

性能評価基準 A

試験実施中,仕様範囲内の正常な動作。

例  電子装置が高い信頼性で機能することが求められている場合,EUT は製造業者の仕様からのいか

なる明白な機能低下も起こすことなく,動作しなければならない。

6.4.2 

性能評価基準 

試験実施中,自己回復可能な機能又は性能の,一時的な低下又は喪失。

例 1  データ転送は,パリティチェック又はその他の手段で制御又は検査されているので,落雷など

による誤動作の場合,自動的にデータ転送を繰り返すが,このときにデータ転送速度の低下が

あってもよい。

例 2  試験実施中にアナログ値が仕様範囲から外れても,試験後に仕様範囲内に戻る。

例 3  ヒューマンマシンモニタだけに使用する表示装置の場合には,バースト印加中のちらつきのよ

うな短時間発生する機能低下があってもよい。

6.4.3 

性能評価基準 

試験実施中,機能又は性能の,一時的な低下又は喪失で,オペレータの介入を必要とするか又はシステ

ムのリセットが発生する。

例 1  指定バッファ時間を超える主電源の中断の場合,装置の電源ユニットがオフになる。電源オン

は,自動又はオペレータが投入してもよい。

例 2  妨害に起因するプログラム中断後,

“クラッシュ状態”のまま放置するのではなく,指定された

位置で装置のプロセッサ機能が停止する。オペレータの判断を求めるプロンプトが必要なこと

がある。

例 3  試験の結果,過電流保護機器が開となり,オペレータが交換又はリセットを行う。

エミッション要求事項 

7.1 

測定中の条件 

測定は,EMC 試験計画(箇条 参照)に従った動作モードで行う。

試験項目の説明,

試験方法及び試験セットアップは,

7.2

に規定する引用規格

JIS C 61000-3-2 及び CISPR 

11

)による。引用規格の内容は,ここには転記しない。ただし,試験を適用する上で,実行のために必要

な修正又は追加情報は,この規格の規格群で規定する。

7.2 

エミッション限度値 

クラス B 装置の場合,限度値,測定方法及び規定は,JIS C 61000-3-2 及び CISPR 11 を適用する。クラ

ス A 装置の場合,限度値,測定方法及び規定は,CISPR 11 を適用する。装置のクラス分けと対応する限

度値の選択とは,使用区域における意図する環境及びエミッション要求事項を考慮した後に決定する。

装置は,CISPR 11 の箇条 に規定するように分類する。対応する情報は,適用可能なグループ及びクラ

スごとに提供する。

ISM 帯域の周波数を用いる装置は,CISPR 11 を参照する。

試験結果及び試験報告書 

試験結果は,試験の再現性を提供するために十分な詳細内容を記載した,理解しやすい試験報告書にま

とめなければならない。

試験報告書は,少なくとも次に示す情報を含まなければならない。


12

C 1806-1

:2010

− EUT の説明

− EMC 試験計画

−  試験データ及び結果

−  試験装置及び試験セットアップ

使用法 

この規格の規格群で,必要な場合,適切な使用法をユーザ向け文書に含めてもよい。


13

C 1806-1

:2010

附属書 A

(規定)

可搬形の試験及び計測装置に対するイミュニティ試験要求事項

この附属書で取り扱う装置は,電池又はその測定対象の回路が電源を供給する可搬形の試験及び計測装

置とする。充電中に動作できる装置は,この附属書から除外する。

基本的なイミュニティ試験要求事項を,

表 A.1 に示す。性能評価基準は,表 の“きょう体”欄の該当

箇所と同様である。

注記 1  この附属書が対象とする試験及び計測装置は,広範囲の場所で用いるが,得られる結果を解

釈できる専門家だけが使用する。これらの装置を主電源に接続するとしても,通常は試験又

は測定リードによって,試験の短い間だけ接続する。したがって,

表 A.1 に示す要求事項は,

表 より少ない。

注記 2  無線送信機を装置の近傍で使用する場合には,この附属書の適用範囲の装置に妨害を及ぼす

可能性がある。

表 A.1−可搬形の試験及び計測装置に対するイミュニティ試験要求事項 

ポート

現象

基本規格

試験値

きょう体

静電気放電(ESD)

JIS C 61000-4-2 

4 kV/8 kV  接触/気中

放射無線周波電磁界

JIS C 61000-4-3 

3 V/m(80 MHz∼1 GHz)

3 V/m(1.4 GHz∼2 GHz)

IEC 61000-4-3 

1 V/m(2.0 GHz∼2.7 GHz)

この規格の適用範囲内の製品に使用する充電器に対して,イミュニティ要求事項はない。

参考文献  JIS C 1005  電気・電子計測器の性能表示

注記  対応国際規格:IEC 60359,Electrical and electronic measurement equipment−Expression of

performance(IDT)

JIS C 1010

(規格群)測定,制御及び研究室用電気機器の安全性

注記  対応国際規格:IEC 61010 (all parts),Safety requirements for electrical equipment for

measurement, control, and laboratory use(MOD)

IEC 60050-151

,International Electrotechnical Vocabulary (IEV)−Part 151: Electrical and magnetic

devices

IEC 60050-351

,International Electrotechnical Vocabulary (IEV)−Part 351: Control technology

IEC Guide 107:2009

, Electromagnetic compatibility − Guide to the drafting of electromagnetic

compatibility publications


14

C 1806-1

:2010

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 1806-1:2010

  計測,制御及び試験室用の電気装置−電磁両立性要求事項−第 1

部:一般要求事項

IEC 61326-1:2005

  Electrical equipment for measurement, control and laboratory

use−EMC requirements−Part 1: General requirements

(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II) 
国 際 規
格番号

箇 条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

6  イ ミ ュ
ニ テ ィ 要
求事項

表 1∼表 3

性能評価基準  A の 
追加

 Table

1∼3

追加

放射無線周波電磁界の性能評

価基準欄の周波数 1.4 GHz∼2 
GHz 欄及び 2.0 GHz∼2.7 GHz
欄に“A”を追加。

JIS

使用者の可読性を向上するた

め,周波数帯ごとに性能評価基準
を追加。

基 本 規 格 と し て ,

IEC 61000-4-3

を追

追加

箇条 において年号付き参照
されている,JIS C 61000-4-3
2005 及び IEC 61000-4-3:2002
には,周波数 2 GHz を超える
領域は定義されていない。した

がって,当時変更審議中であっ
た IEC 61000-4-3:2006 を追加
した。

JIS C 61000-4-3:2005

が改正され

ることにより,この差異は解消さ

れる(2010 年に改正審議が予定さ
れている。

)。

7  エミッ
シ ョ ン 要
求事項

7.2  エミッション限
度値

 7.2

Class

B 機器について,IEC 規格

では,“IEC 61000-3-2 (or IEC 

61000-3-12) and IEC 61000-3-3 
(or IEC 61000-3-11) apply”と記

削除

IEC 61000-3-3

IEC 61000-3-11

及び IEC 61000-3-12 の内容が
日 本 国 内 で は 適 用 不 可 と の
SC77A 国内委員会での技術的
判断に基づき,削除した。

今後の IEC 規格改定時に,適用範
囲,適用限度値に日本国内の電源
系統を考慮したものを追加する。

なお,

CE マーキングの際には IEC 

61000-3-3

IEC 61000-3-11 及び

IEC 61000-3-12

による限度値検証

が要求されるので,注意が必要。

 
 
 

14

C

 180

6-

1


2

010


15

C 1806-1

:2010

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61326-1:2005,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

15

C 1

8

0

6

-1


2

010