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C 1610

:2012

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

2

4

  種類及び記号

2

5

  許容差

4

6

  使用区分及び記号

4

7

  特性

5

7.1

  熱起電力特性

5

7.2

  電気抵抗

5

7.3

  絶縁抵抗

5

7.4

  耐電圧

5

7.5

  静電容量(キャパシタンス)及びインダクタンス

5

8

  外観及び構造

6

8.1

  外観

6

8.2

  構造

6

8.3

  寸法

6

8.4

  心線の被覆及び表面被覆

7

8.5

  遮蔽の種別及び記号

7

8.6

  種類及び極性の色別

7

9

  試験

8

9.1

  試験状態

8

9.2

  試験方法

8

10

  検査

9

11

  製品の呼び方

9

12

  表示

10

12.1

  製品の表示

10

12.2

  包装の表示

10

附属書 JA(参考)補償導線の種類の記号及び表面被覆の色別の変遷

11

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表

12


C 1610

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電気計測器工業会(JEMIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工

業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工

業規格である。

これによって,JIS C 1610:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 C

1610

:2012

熱電対用補償導線

Extension and compensating cables for thermocouples

序文

この規格は,2007 年に第 2 版として発行された IEC 60584-3 を取り入れ,技術的内容を変更して作成し

た日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。また,附属書 JA は対応国際規格にはない事項である。

1

適用範囲

この規格は,JIS C 1602 及び JIS C 1605 に規定する熱電対及びシース熱電対(以下,熱電対という。

と組み合わせて使用する補償導線について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC  60584-3:2007

,Thermocouples−Part 3: Extension and compensating cables−Tolerances and

identification system(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1202

  回路計

JIS C 1302

  絶縁抵抗計

JIS C 1602

  熱電対

注記  対応国際規格:IEC 60584-1:1995,Thermocouples−Part 1: Reference tables(MOD)

JIS C 1605

  シース熱電対

JIS C 2525

  金属抵抗材料の導体抵抗及び体積抵抗率試験方法

JIS C 3005

  ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法

JIS C 3102

  電気用軟銅線

JIS C 3152

  すずめっき軟銅線

JIS Z 8102

  物体色の色名

JIS Z 8103

  計測用語

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態


2

C 1610

:2012

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103 によるほか,次による。

3.1

補償導線(extension and compensating cable)

常温を含む相当な温度範囲内で,組み合わせて使用する熱電対とほぼ同一の熱起電力特性をもち,熱電

対と基準接点との間を接続し,熱電対との接続部分(補償接点)と基準接点との温度差を補償するために

使用する一対の心線に絶縁を施したもの。

3.2

心線(conductors)

補償導線を構成する対をなす金属線(合金線を含む。

。このうち,熱電対の+脚に接続する心線を+側

心線,−脚に接続する心線を−側心線という。

心線には,単線及びより線があり,単線とより線とを構成する一本の金属線を素線という。

構成材料によって,組み合わせて使用する熱電対と同じ材質のエクステンション形心線,及び組み合わ

せて使用する熱電対とは異なる材質のコンペンセーション形心線がある。

3.3

補償導線の熱起電力

補償導線の+側心線と−側心線とで熱電対を構成させた場合に,測温接点の温度変化に対応して発生す

る熱起電力。

3.4

熱電対(thermocouple)

熱起電力を発生させる目的で,2 種類の導体の一端を電気的に接続したもの(JIS C 1602 参照)

3.5

測温接点(measuring junction)

心線を接続した接点で,試験のとき温度を測る位置に置かれるもの。

3.6

基準接点(reference junction)

熱電対と導線との,又は補償導線と導線との接合点を一定の温度(例えば,氷点)に保つようにしたも

の(JIS C 1602 参照)

3.7

補償接点

熱電対と補償導線との接合点(JIS Z 8704 参照)

3.8

許容差(tolerance)

補償導線の熱起電力の値から,組み合わせて使用する熱電対の規準熱起電力の値を引いた値の許される

最大限度。

なお,組み合わせて使用する熱電対の規準熱起電力は,JIS C 1602 

付表 1∼付表 による。

4

種類及び記号

種類及び記号は,心線の構成材料によって,

表 による。

注記  補償導線の種類の記号及び表面被覆の色別の変遷は,附属書 JA を参照。


3

C 1610

:2012

表 1−種類及び記号

種類

心線の構成材料

組み合わせて使用 
する熱電対の種類

+側心線

−側心線

記号

a)

B

銅 BC

銅及びニッケルを主とした合金 RCA

R

銅及びニッケルを主とした合金 RCB

銅及びニッケルを主とした合金 SCA

S

銅及びニッケルを主とした合金 SCB

ニッケル及びクロムを主とした合金

ニッケル及びシリコンを主とし
た合金

NX

N

銅及びニッケルを主とした合金

銅及びニッケルを主とした合金 NC

ニッケル及びクロムを主とした合金

ニッケルを主とした合金 KX

銅及びニッケルを主とした合金 KCA

b)

K

銅及びニッケルを主とした合金 KCB

c)

E

ニッケル及びクロムを主とした合金

銅及びニッケルを主とした合金 EX

J

銅及びニッケルを主とした合金 JX

T

銅及びニッケルを主とした合金 TX

a)

  補償導線の種類の記号は,組み合わせて使用する熱電対の種類と心線の材質とによって表し,組み合わせ

て使用する熱電対と同じ材質で構成されるエクステンション形心線を示す記号は X,組み合わせて使用す
る熱電対と異なる材質で構成されるコンペンセーション形心線を示す記号は C とする。

なお,コンペンセーション形心線の記号は,許容差又は補償接点温度による種類分けがある場合には,

A 又は B を付して区分する。

b)

  記号 KCA は,1995 年改正時の記号 KCB で,1981 年改正時に WX と称していたものである。

c)

  記号 KCB は,1995 年改正時の記号 KCC で,1981 年改正時に VX と称していたものである。


4

C 1610

:2012

5

許容差

許容差は,

表 による。

表 2−許容差

許容差

a)

  μV

記号

クラス 1

クラス 2

補償接点温度

b)

測温接点

の温度

BC

c)

0∼100

RCA

± 30(±2.5  ℃)

0∼100 1

000

RCB

± 60(±5.0  ℃)

0∼200 1

000

SCA

± 30(±2.5  ℃)

0∼100 1

000

SCB

± 60(±5.0  ℃)

0∼200 1

000

NX

± 60(±1.5  ℃)

±100(±2.5  ℃)

−25∼200

900

NC

±100(±2.5  ℃)

0∼150

900

KX

± 60(±1.5  ℃)

±100(±2.5  ℃)

−25∼200

900

KCA

±100(±2.5  ℃)

0∼150

900

KCB

±100(±2.5  ℃)

0∼100

900

EX

±120(±1.5  ℃)

±200(±2.5  ℃)

−25∼200

500

JX

± 85(±1.5  ℃)

±140(±2.5  ℃)

−25∼200

500

TX

± 30(±0.5  ℃)

± 60(±1.0  ℃)

−25∼100

300

a)

  許容差は電圧で規定する。組み合わせて使用する熱電対の測温接点の温度が,表の

最右列に記載した温度と等しいときに,電圧で規定した許容差とほぼ同等となる温
度換算値(参考値)を括弧内に示す。

熱電対の温度と熱起電力との関係は非直線的であり,補償導線の許容差の温度換

算値は,接続される熱電対の測温接点の温度によって決まる。多くの場合,許容差
の温度換算値は,熱電対の測温接点の温度が低くなるにつれて,より大きくなる。

b)

  絶縁体によって限界温度が与えられるので,補償接点温度は表の範囲より狭くなる

場合がある。

c)

 BC は,+側心線と−側心線に同一材料(銅)を使用しているため,許容差は規定

しない。

BC を補償接点温度 0  ℃∼100  ℃の範囲で使用するときに,予想される最大追加

偏差は 40 μV である。これは,接続される熱電対の測温接点の温度が 1 400  ℃のと

き,3.5  ℃に相当する。

6

使用区分及び記号

使用区分及び記号は,

表 による。

表 3−使用区分

使用区分

記号

絶縁体の材料

使用温度範囲

注記

一般用 G

ビニル系

−20  ℃∼90  ℃ RCB 及び SCB には適用しない。

BC,RCA,SCA,NC,KCA 及び KCB の使用温
度範囲は,0  ℃∼90  ℃とする。

耐熱用 H

ガラス系 0

℃∼150  ℃ BC,RCA,SCA,KCB 及び TX には適用しない。

高耐熱用 S

ふっ素樹脂系

−25  ℃∼200  ℃

コンペンセーション形心線には適用しない。 
TX の使用温度範囲は,−25  ℃∼100  ℃とする。


5

C 1610

:2012

7

特性

7.1

熱起電力特性

熱起電力特性は,9.2.2 によって試験を行ったとき,

表 の値を満足しなければならない。

7.2

電気抵抗

電気抵抗は,9.2.3 によって試験を行ったとき,

表 の値以下とする。この値は 1 m の往復電気抵抗値で

ある。

表 4−電気抵抗

単位  Ω

記号

より線
の公称
断面積

mm

2

BC RCA

RCB 
SCA

SCB

NX NC KX KCA

KCB EX JX TX

0.2  0.18 0.40 6.6  1.3  5.0 3.3 2.8 6.3 3.3 2.8 
0.3  0.12 0.28 5.0  0.80 3.6 2.5 2.1 4.5 2.5 2.1 
0.5  0.08 0.17 3.0  0.66 2.2 1.4 1.2 2.7 1.4 1.2 
0.75 0.05 0.11 2.0  0.44 1.5 0.95 0.75 1.8 0.95 0.75 
1.25 0.04 0.080 1.3  0.26 1.0 0.65 0.55 1.3 0.65 0.55 
1.3 0.03 0.070

1.1 0.25 0.90 0.55 0.45 1.1  0.55 0.45

1.5 0.03 0.060

1.0 0.22 0.78 0.50 0.42 0.96 0.50 0.42

2.0  0.02 0.045 0.75 0.17 0.55 0.40 0.30 0.70 0.40 0.30 
2.3  0.02 0.040 0.65 0.14 0.50 0.30 0.25 0.60 0.30 0.25

注記  この表の中に記載のない公称断面積(単線も含む。)のものにあっては受渡当事者間の協定によ

る。 

7.3

絶縁抵抗

絶縁抵抗は,9.2.4 によって試験を行ったとき,

表 の値以上とする。ただし,絶縁抵抗値は組み入れる

システム側の要求に合わせて決めることができる。

表 5−絶縁抵抗

単位  MΩ・km

使用区分

記号

絶縁体の材料

絶縁抵抗値

一般用 G

ビニル系 500

耐熱用 H

ガラス系 5

高耐熱用 S

ふっ素樹脂系 500

7.4

耐電圧

耐電圧は,9.2.5 によって試験を行ったとき,絶縁破壊が起きてはならない。

7.5

静電容量(キャパシタンス)及びインダクタンス

本質安全防爆用として用いる場合は,1 m における,静電容量(キャパシタンス)及びインダクタンス

を求めておく。


6

C 1610

:2012

8

外観及び構造

8.1

外観

外観は,被覆に有害なきず,割れなどの欠陥があってはならない。

8.2

構造

補償導線の一般的な構造は,一対補償導線の場合,平形[

図 1 a)]及び丸形[図 1 b)]である。用途に

適した絶縁体によって心線被覆及び表面被覆を行い,十分な機械的特性及び耐久性を備えなければならな

い。必要に応じて多対補償導線にすることもできる。

a)

平形 

b)

丸形 

a)

  遮蔽は,使用者の要求によって施すことができる。

b)

  介在物を用いる場合は,特性に影響を与えない材料でなければならない。

図 1−補償導線の構造

8.3

寸法

心線の寸法は,例えば,補償導線の引っ張り強度,柔軟性及び電気抵抗を考慮して,受渡当事者間の協

定による。

表 及び表 は,公称値の一般的な例を示す。

表 6−素線の寸法(一般的な公称値)例

単位  mm

素線の線径

0.18 
0.20 
0.30 
0.32 
0.45 
0.52 
0.60 
0.65


7

C 1610

:2012

表 7−より線の公称断面積及び構成の例

より線の公称断面積

mm

2

構成

素線数/素線径

本/mm

0.2 7/0.20 
0.3 12/0.18 
0.5 7/0.32 
0.5 7/0.30 
0.75 24/0.20 
0.75 30/0.18 
1.25 7/0.45 
1.25 40/0.20 
1.3 4/0.65 
1.5 7/0.52 
2.0 7/0.60 
2.3 7/0.65

8.4

心線の被覆及び表面被覆

心線の被覆は,+側心線及び−側心線上に箇条 に規定する絶縁体を均一の厚さに,それぞれの心線へ

同心円上に被覆する。

表面被覆は,一対の被覆された心線の上,又は多対の被覆された心線の集合の上に被覆材を均一の厚さ

に被覆する。

8.5

遮蔽の種別及び記号

遮蔽の必要な場合,遮蔽の種別及び記号の例を

表 に示す。

表 8−遮蔽の種別及び記号の例

種別

記号

銅テープ遮蔽 S

軟銅線編組遮蔽 SB

アルミニウムはく張付プラスチックテープ遮蔽 SLA

a)

銅テープ遮蔽  銅テープ遮蔽は,一対の被覆された心線の上,又は多対の被覆された心線の集合の上

に厚さ 0.05 mm 以上の銅テープを 1 枚重ね巻きする。

b)

軟銅線編組遮蔽  軟銅線編組遮蔽は,一対の被覆された心線の上,又は多対の被覆された心線の集合

の上に,JIS C 3102 に規定する軟銅線又は JIS C 3152 に規定するすずめっき軟銅線を編組する。ただ

し,編組密度は 80 %以上とする。

c)

アルミニウムはく張付プラスチックテープ遮蔽  アルミニウムはく張付プラスチックテープ遮蔽は,

一対の被覆された心線の上,又は多対の被覆された心線の集合の上に厚さ 0.02 mm 以上のアルミニウ

ムはく張付プラスチックテープを重ね巻きし,アルミニウムはく張付プラスチックテープのアルミニ

ウム面に接するように導体公称断面積 0.5 mm

2

程度の軟銅より線又はすずめっき軟銅線より線を施す。

8.6

種類及び極性の色別

8.6.1

種類の色別

種類の色別は,

表 の表面被覆の色別による。


8

C 1610

:2012

なお,

本質安全防爆用の表面被覆の色は全ての種類に対して青とし,

補償導線の種類の識別は他の方法,

例えば,印刷又は色付きタグによって示す。その色は

表 による。

注記  補償導線の種類の記号及び表面被覆の色別の変遷は,附属書 JA を参照。

表 9−種類の色別

組み合わせて使

用する熱電対の

種類

+側心線被覆及び表面被覆の色

a)

−側心線被覆の色

a)

B

灰色

R

橙色

S

橙色

N

桃色

K

E

青紫

J

T

茶色

a)

  色名は,JIS Z 8102 による。

8.6.2

極性の色別

極性の色別は,心線被覆の色別によるものとし,

表 による。ただし,絶縁体がガラス繊維のものは,

白地に

表 に示す着色糸によるマーキングでもよい。

8.6.3

コネクタ

熱電対と補償導線との接続に

表 の材料を用いたコネクタを使用する場合,その色は表 の表面被覆の

色に従うものとする。コネクタの表面の全体を着色するか,又は部分的に着色する。

9

試験

9.1

試験状態

試験状態は,特に指定しない限り JIS Z 8703 に規定する常温(温度 20  ℃±15  ℃)

,常湿(湿度 65 %±

20 %)で行う。

9.2

試験方法

9.2.1

外観及び構造

外観及び構造は,JIS C 3005 に規定する方法に準じて行う。

9.2.2

熱起電力特性

熱起電力特性は,補償導線の一端から適切な長さの試験片を切り取り,この両端の表面被覆及び心線被

覆を適切な長さに

離し,心線を露出させて,一端の+側及び−側の心線によって熱電対を構成させ,こ

の熱電対の熱起電力を JIS C 1602 の熱起電力特性試験(安定度試験は,省略する。

)の試験方法によって,

熱起電力を測定する。試験温度は,

表 の補償接点温度の範囲で行う。ただし,使用区分によって試験温

度を限定できる。

9.2.3

電気抵抗

電気抵抗は,心線の抵抗を JIS C 2525 に規定する抵抗測定方法に準じて測定し,+側心線及び−側心線

それぞれ 1 m 当たりの抵抗値を加算して求める。ただし,測定結果に疑義が生じない場合は,JIS C 1202

又はこれと同等以上の性能の直流抵抗計を用いて測定してもよい。


9

C 1610

:2012

9.2.4

絶縁抵抗

絶縁抵抗は,JIS C 3005 の方法に準じ,心線相互間の絶縁抵抗値を測定する。ただし,測定結果に疑義

を生じない場合は,JIS C 1302 に規定する直流 500 V 以上の絶縁抵抗計又はこれと同等以上の性能の絶縁

抵抗計を用いて測定してもよい。

9.2.5

耐電圧

耐電圧は,JIS C 3005 に規定する方法に準じ,交流電圧 500 V を 1 分間加えて試験する。

10

検査

検査は,形式検査と受渡検査とに区分し,箇条 によって次の項目について検査を行い,箇条 5,箇条 7

及び箇条 の規定に適合しなければならない。ただし,受渡検査の項目は,受渡当事者間で協定した場合

は,この限りではない。

a)

形式検査

1)

外観及び構造

2)

熱起電力特性

3)

電気抵抗

4)

絶縁抵抗

5)

耐電圧

6)

色別

b)

受渡検査

1)

外観

2)

熱起電力特性

3)

絶縁抵抗

4)

耐電圧

5)

色別

11

製品の呼び方

製品の呼び方は,種類の記号,許容差のクラス,使用区分,対(つい)数,心線の構成又は公称断面積

及び遮蔽の記号による。このほかに,必要に応じて受渡当事者間の協定によって項目を追加してもよい。

なお,遮蔽の記号は,遮蔽がある場合に適用する。

例 1 KX−1  −G  −1P    −7/0.45−S

遮蔽の記号

心線の構成

対(つい)数

                    使用区分

                許容差のクラス

            種類の記号


10

C 1610

:2012

例 2 KX−  1  −G  − 1P  −1.25 mm

2

−S

                                          遮蔽の記号

                                    心線の公称断面積

                            対(つい)数

                      使用区分

                    許容差のクラス

            種類の記号

12

表示

12.1

製品の表示

補償導線の表面には,次に示す a)∼c)  を見やすい箇所に,容易に消えない方法で表示する。ただし,製

法上,表示が著しく困難なものは,この限りではない。

なお,他の表示は受渡当事者間の協定による。

a)

種類の記号

b)

製造年又はその略号

c)

製造業者名又はその略号

12.2

包装の表示

包装の表示は,次の事項による。ドラム巻きの場合はドラムの側面,輪巻きの場合は添付の札に次の事

項を表示する。ただし,補償導線があらかじめ熱電対又は受信器に取り付けられた状態で出荷される場合

は,この表示は省略してもよい。

なお,e)  は,遮蔽がある場合に適用する。

a)

種類,許容差のクラス及び使用区分又はその記号

b)

心線の構成又は公称断面積

c)

対数(多対ケーブルの場合)

d)

絶縁材料

e)

遮蔽の種別又はその記号

f)

長さ(m)

g)

質量(kg)

(ドラム巻きの場合)

h)

製造業者名又はその略号

i)

製造年又はその略号

j)

製造番号


附属書 JA

参考)

補償導線の種類の記号及び表面被覆の色別の変遷

表 JA.1−新旧の記号及び色別の対比

種類

記号

表面被覆の色別

心線の構成材料

組み合わせて
使用する熱電

対の種類

+側心線

−側心線

今回 
改正

1995 年

改正時

1981 年

改正時

今回 
改正

1995 年

改正時

区分 1

1995 年

改正時

区分 2

1981 年

改正時

B

銅 BC

BC

BX

灰色

灰色

灰色

灰色

銅及びニッケルを主とした合金 RCA

RCA

R

銅及びニッケルを主とした合金 RCB

RCB

RX

銅及びニッケルを主とした合金 SCA

SCA

S

銅及びニッケルを主とした合金 SCB

SCB

SX

橙色

橙色

ニッケル及びクロムを主とした合金

ニッケル及びシリコンを主とした合金 NX NX  −

N

銅及びニッケルを主とした合金

銅及びニッケルを主とした合金 NC

NC

桃色

桃色

ニッケル及びクロムを主とした合金

ニッケルを主とした合金 KX

KX

KX

ニッケル及びクロムを主とした合金

ニッケルを主とした合金

− KCA −

銅及びニッケルを主とした合金 KCA

KCB

WX

K

銅及びニッケルを主とした合金 KCB

KCC

VX

E

ニッケル及びクロムを主とした合金

銅及びニッケルを主とした合金 EX

EX

EX

青紫

青紫

J

銅及びニッケルを主とした合金 JX

JX

JX

T

銅及びニッケルを主とした合金 TX

TX

TX

茶色

茶色

茶色

茶色

表 JA.2−極性の色別

極性

今回改正 1995 年改正時区分 1 1995 年改正時区分 2 1981 年改正時

+側

表 JA.1 による種類ごと

の表面被覆の色

表 JA.1 による種類ごと

の表面被覆の色

−側

11

C

 1610


2012


附属書 JB

参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 1610:2012

  熱電対用補償導線

IEC 60584-3:2007

  Thermocouples−Part 3: Extension and compensating cables−

Tolerances and identification system

(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号 及
び題名

内容

(II) 
国際規

格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

1  適用範囲

JIS C 1602

熱電対及

び JIS C 1605 シー
ス 熱 電 対 と 組 み 合

わ せ て 使 用 す る 補
償 導 線 に つ い て 規
定している。

 1  IEC 60584 に使用する補

償 導 線 に つ い て 規 定 す
る。

追加

JIS C 1605

を追加

現行 IEC 規格は,補償導線の特性
について規定しており製品規格で
はない。これに対して JIS は製品規

格という側面をもっている。この
性格の違いから来る規格本文の相
違がある。このため,完全に同等

とすることは不可能である。今後
の対策は可能な限りの整合化の努
力をすることである。

2  引用規格

引 用 規 格 を 規 定 し
ている。

 2  IEC 60584-1 を引用して

いる。

追加

次の JIS を追加引用している。

JIS C 1202

JIS C 1302

JIS C 1605

JIS C 2525

JIS C 3005

JIS C 3102

JIS C 3152

JIS Z 8102

JIS Z 8103

JIS Z 8703

技術的な差異はない。

12

C

 1610


2012


(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び題名

内容

(II) 
国際規
格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

3  用 語 及 び
定義 
 
3.2  心線 
 
3.3  補 償 導
線 の 熱 起 電

力 
3.4  熱電対 
3.5  測 温 接
点 
3.6  基 準 接
点 
3.7  補 償 接

規 格 に お け る 用 語

と 定 義 を 規 定 し て
いる。

 3

 
 
3.1.1 
3.1.2 

用語及び定義を規定して

いる。

 
 
 
変更 
 
追加

IEC

規格に規定されない,用語

及び定義を変更及び追加して
いる。 
技術的な差異はない。

従来 JIS にある項目であるため残

した。 
追加の項目なので今後の対応は不
要。

4  種 類 及 び
記号

種 類 及 び 記 号 を 規

定している。

− 

追加

表 1−種類及び記号

組み合わせて使用する熱電対
の種類及び心線の構成材料を
追加した。

技術的な差異はない。使用者の
理解を助けるためのものであ
る。

従来 JIS と IEC 規格との不整合を

解消するため今回の改正で記号を
変更した。これによる使用者の混
乱 を 防 ぐ た め 材 質 の 明 記 を 行 っ

た。 
現行 IEC 規格では材質が不明なた
め,それを規定するよう IEC へ提

案する。

6  使 用 区 分
及び記号

使 用 区 分 を 規 定 し

ている。

追加

JIS

では細目の規定であり,技

術的には排除的ではなく,IEC
規格と同等である。

従来 JIS に規定されている使用区

分を削除することは JIS の安定性
を損なうと判断した。IEC 規格に
規定がないため,IEC へ提案する。

13

C

 1610


2012


(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び題名

内容

(II) 
国際規
格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

7.1  熱 起 電
力特性

熱 起 電 力 特 性 の 要

求を規定している。

追加

IEC

規格には明文化された箇

条はないが技術的には JIS と同
等である。

7.2  電 気 抵

電 気 抵 抗 を 規 定 し

ている。

 8.4 電気抵抗を把握すること

を規定している。

変更

種類・寸法ごとの電気抵抗の上

限値を規定している。JIS では
細目の規定であり,技術的には
排除的ではなく,IEC 規格と同

等である。

電気抵抗値の上限値を定めること

で利用者の利便性を図った。 
数値の規定は IEC 規格に規定がな
いため,IEC へ提案する。

8.1  外観

外 観 に つ い て 規 定

している。

追加

従来 JIS にある外観上の欠陥が

ないことを規定している。

現行 IEC 規格は補償導線の特性に

ついて規定しており製品規格では
ない。これに対して JIS は製品規格
という側面をもっている。この性

格の違いから来る規格本文の相違
である。IEC 規格に規定がないた
め,IEC へ提案する。

8.2  構造

補 償 導 線 の 構 造 に
つ い て 規 定 し て い
る。

追加

従来 JIS にある構造に関する規
定をしている。

現行 IEC 規格は補償導線の特性に
ついて規定しており製品規格では
ない。これに対して JIS は製品規格

という側面をもっている。この性
格の違いから来る規格本文の相違
である。IEC 規格に規定がないた

め,IEC に提案する。

8.3  寸法

心 線 の 寸 法 に つ い

て規定している。

 7  心線の寸法について規定

している。

変更

一般的な例として,国内で主に

使用されている寸法を用いた。

国内では通常使用されない寸法が

IEC

規格には例として多く挙げら

れているため,国内で主に使用さ
れる例へ変更した。

双方とも一例としての規定であり
排除規定ではないため,今後の対
応は不要。

14

C

 1610


2012


(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び題名

内容

(II) 
国際規
格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

8.4  心 線 の
被 覆 及 び 表
面被覆

絶 縁 体 及 び 表 面 被

覆 の 規 定 を し て い
る。

 8.1.1

絶 縁 体 の 規 定 を し て い

る。

追加

従来 JIS に規定のあった表面被

覆に関する内容を規定してい
る。

IEC

規格は細目を示していな

い。JIS では細目であり,技術
的に IEC 規格に対して排除的
ではない。

表面被覆は従来 JIS にある項目で,

かつ,基本的にケーブルにはある
ので追加した。 
表面被覆の明記を IEC へ提案す

る。

8.5  遮 蔽 の
種 別 及 び 記

遮 蔽 の 規 定 を し て
いる。

 8.2 遮蔽の規定をしている。

追加

従来 JIS に規定のあった遮蔽の
種類及び記号並びにその内容
を規定している。

IEC

規格は細目を示していな

い。JIS では細目であり,技術
的に IEC 規格に対して排除的

ではない。

IEC

には遮蔽の具体的内容が記載

されていないため,従来 JIS に挙げ
ら れ て い る 代 表 的 な 例 を 記 載 し

た。 
例のため,今後の対応は不要。

8.6.2  極性の
色別

極 性 の 色 別 を 規 定

している。

 5.1

5.2

+側心線及び−側心線の

色別を規定している。

追加

ガラス繊維の絶縁体を使用す

る場合の識別方法を例示して
いる。 
これらについて,IEC 規格は細

目を示しておらず,JIS にはガ
ラス繊維材料に対して技術的
な困難を避けるための特例を

示した。これは一般的に行われ
ているもので,かつ,IEC 規格
に対して排除的ではない。

追加の具体的項目なので今後の対

応は不要。

15

C

 1610


2012


(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び題名

内容

(II) 
国際規
格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

9  試験

試 験 に 関 す る 規 定

をしている。

追加

具体的な試験方法を記載して

いる。

IEC

規格は要求事項へ試験方法が

併記されているが,試験方法とし
て独立した項目がない。 
現行 IEC 規格は補償導線の特性に

ついて規定しており製品規格では
ない。これに対して JIS は製品規格
という側面をもっている。この性

格の違いから来る規格本文の相違
である。

10  検査

検 査 に 関 す る 規 定

をしている。

追加

従来 JIS に規定のある形式検査

及び受渡検査をこの規格でも
踏襲し具体的に規定している。

IEC

規格には検査の項目がない。

現行 IEC 規格は補償導線の特性に
ついて規定しており製品規格では
ない。これに対して JIS は製品規格

という側面をもっている。この性
格の違いから来る規格本文の相違
である。形式検査及び受渡検査の

項目追加を IEC に提案する。

11  製品の呼
び方

製 品 の 呼 び 方 を 規

定している。

 6  製品の呼び方を規定して

いる。

追加

従来 JIS の呼び方に合わせ,使

用区分等の表記を規定してい
る。

JIS

では従来 JIS を踏襲して箇

条 6 に使用区分を規定してある
ので製品の呼び方にもこれが
波及している。

そこで IEC 規格

との相違が生じている。ただ
し,

対応する IEC 規格は例示で

あり,生産者の裁量を許してい

る。したがって,同等性は保た
れている。

IEC

規格にない使用区分等の項目

がある。 
6.2 に追加の表記項が明記されてい
るため今後の対応は不要。

16

C

 1610


2012


(I)JIS の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号 及

び題名

内容

(II) 
国際規
格番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

12.1  製 品 の
表示

製 品 へ の 表 示 方 法

を規定している。

追加

従来 JIS に規定があった製品表

面への表示を規定している。た
だし,JIS には例外規定もある
ので,IEC 規格不整合は生じな

い。

IEC

規格にない項目である。

追加の表記なので今後の対応は不
要。

12.2  包 装 の
表示

包 装 の 表 示 に 関 す
る規定をしている。

 8.7 表示に関する規定をして

いる。

追加

従来 JIS に規定のあって, 
e)遮蔽の種別又はその記号 
g)質量(kg)(ドラム巻きの場
合に適用) 
h)製造業者名又はその略号 
i)製造年又はその略号 
これらの項目を規定している。
これらの項目において,IEC 

格箇条 6 と 8.7 を合わせると,

JIS

とほぼ同等となるので,整

合しているといえる。ただし,

遮蔽については IEC 規格には
規定されていない。

IEC

規格では明記されていない項

目である。遮蔽に関する表示を追

加するように IEC に提案する。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60584-3:2007,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

17

C

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