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C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本騒音制御工学会(INCE/J)/財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

これによって JIS C 1502:1990 及び JIS C 1505:1988 は廃止され,JIS C 1509-1 及びこの規格に置き換え

られる。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 61672-2:2003,Electroacoustics−

Sound level meters

−Part 2: Pattern evaluation tests を基礎として用いた。

なお,IEC 61672-2 は,IEC/TC 29 と OIML(International Organization for Leagal Metrology:  国際法定計

量機関)が協調して原案を作成した。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS C 1509

の規格群には,この規格の発効時において,少なくとも,次に示す部編成を予定している。

JIS C 1509-1

第 1 部:仕様

JIS C 1509-2

第 2 部:型式評価試験

JIS C 1509-3

第 3 部:定期試験


C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  試験のための供試品

2

5.

  表示及び取扱説明書

3

6.

  備えるべき機能及び一般要求事項

3

7.

  環境試験,静電場試験及び無線周波試験 

5

7.1

  一般事項 

5

7.2

  環境試験条件の測定の拡張不確かさ 

6

7.3

  静圧の影響 

6

7.4

  周囲温度,相対湿度及び静圧の許容限度値

6

7.5

  温湿度の変化による影響の試験における順応

6

7.6

  周囲温度及び相対湿度の影響の組合せによる短縮試験

7

7.7

  周囲温度による影響

8

7.8

  相対湿度による影響

9

7.9

  静電気放電による影響 

10

7.10

  商用電源周波数磁界及び無線周波電磁界による影響 

10

8.

  無線周波エミッション及び商用電源への妨害

13

9.

  電気音響性能試験

14

9.1

  一般事項 

14

9.2

  校正点検周波数での指示値 

15

9.3

  指向特性 

15

9.4

  音響信号を用いた周波数重み付け特性の試験

17

9.5

  電気信号を用いた周波数重み付け特性の試験

19

9.6

  反射,回折並びにマイクロホンの公称周波数特性及びウインドスクリーンの影響に対する補正の総合

的影響 

21

9.7

  自由音場サウンドレベルを得るための調整値

21

9.8

  レベル直線性 

22

9.9

  アンダーレンジ指示

23

9.10

  自己雑音 

24

9.11

  時間重み付け特性 及び時間重み付け特性 の減衰時定数 

24

9.12

  時間重み付きサウンドレベルのトーンバースト応答 

24

9.13

  音響暴露レベル又は時間平均サウンドレベルのトーンバースト応答

25

9.14

  時間平均サウンドレベルメータの繰返しトーンバースト列に対する応答 

26


C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

(3)

ページ

9.15

  過負荷指示 

27

9.16

  特性ピークサウンドレベル

27

9.17

  リセット 

28

9.18

  電気出力端子 

28

9.19

  計時機能 

28

9.20

  チャンネル間のクロストーク

28

9.21

  電源

28

10.

  試験報告書 

29

 


日本工業規格

JIS

 C

1509-2

:2005

(IEC 61672-2

:2003

)

電気音響−サウンドレベルメータ  (騒音計)−

第 2 部:型式評価試験

Electroacoustics

−Sound level meters−

Part 2: Pattern evaluation tests

序文  この規格は,2003 年に第 1 版として発行された IEC 61672-2:2003,Electroacoustics−Sound level meters

−Part 2: Pattern evaluation tests を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工

業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1. 

適用範囲  この規格は,時間重み付けサウンドレベルメータ,積分平均サウンドレベルメータ又は積

分サウンドレベルメータが JIS C 1509-1 に規定する仕様のすべてに適合しているかどうかの検証に必要な

試験について規定する。型式評価試験は,

多チャンネルサウンドレベルメータの各チャンネルに適用する。

試験及び試験方法は,クラス 1 及びクラス 2 のサウンドレベルメータに適用できる。この規格の目的は,

すべての試験機関が一致した方法を用いて型式評価試験を実施できるようにすることである。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 61672-2:2003

,Electroacoustics−Sound level meters−Part 2: Pattern evaluation tests (IDT)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格

の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記してい

ない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 1508

  騒音計のランダム入射及び拡散音場校正方法

備考  IEC 61183,Electroacoustics−Random-incidence and diffuse-field calibration of sound level meters

が,この規格と一致している。

JIS C 1509-1:2005

  電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第 1 部:仕様

備考  IEC 61672-1:2002,Electroacoustics−Sound level meters−Part 1: Specifications が,この規格と

一致している。

JIS C 1515

  電気音響−音響校正器

備考 IEC 

60942

,Electroacoustics−Sound calibrators がこの規格と一致している。

JIS C 61000-6-2:2003

  電磁両立性−第 6 部:共通規格−第 2 節:工業環境におけるイミュニティ

備考  IEC 61000-6-2:1999,Electromagnetic compatibility (EMC)  −Part 6: Generic standards−Section 2:


2

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

Immunity for industrial environments

が,この規格と同等である。

CISPR 16-1:1999

  Specification for radio disturbance and immunity measuring appartus and methods−Part

1: Radio disturbance and immunity measuring apparatus

参考  CISPR は英語表記で International Special Committee on Radio Interference(国際無線障害特別

委員会)の略である。

CISPR 22:1997

  Information technology equipment−Radio disturbance characteristics−Limits and methods

of measurement

IEC 61000-4-2:2001

  Electromagnetic compatibility (EMC)  −Part 4-2 Testing and measurement techniques

−Electrostatic discharge immunity test−Basic EMC Publication

参考 Edition

1.2

は,Edition 1:1995 に amendment 1:1998 及び amendment 2:2000 の内容を含めて編集

し直したものである。

IEC 61000-4-3:2002

  Electromagnetic compatibility (EMC)  −Part 4-3: Testing and measurement techniques

−Radiated,radio-frequency,electromagnetic field immunity test−Basic EMC Publication

参考 Edition

2.1

は,Edition 2:2002 に amendment 1:2002 の内容を含めて編集し直したものである。

IEC 61000-4-6:2001

  Electromagnetic compatibility (EMC)  −Part 4-6: Testing and measurement techniques

−Immunity to conducted disturbances,induced by radio-frequency fields−Basic EMC Publication

参考 Edition

1.1

は,Edition 1:1996 に amendment 1:2000 の内容を含めて編集し直したものである。

IEC 61094-1

  Measurement microphones−Part 1: Specifications for laboratory standard microphones

ISO EXPRESS GUIDE

  Guide to the expression of uncertainty in measurement

ISO/IEC

  International vocabulary of basic and general terms in metrology

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 1509-1IEC 61000-4-2IEC 61000-4-3IEC 

61000-4-6

及び ISO EXPRESS:GUIDE Guide to the expression of uncertainty in measurement による。

4. 

試験のための供試品

4.1 

型式評価試験のために,同一型式の少なくとも 3 台のサウンドレベルメータを供試品として提出す

る。試験機関は,試験のためにその内の 2 台の供試品を選ぶ。その 2 台の供試品の少なくとも 1 台につい

て,この規格の手順に従いすべての試験を行う。試験機関は,型式評価のために,第 2 の供試品について

もすべての試験が必要か,限定した試験だけで十分かを判断する。

4.2 

取扱説明書及び通常動作状態で不可欠な要素として取扱説明書に記載されたすべての附属品をサウ

ンドレベルメータとともに提出する。そのような附属品としては,例えば,マイクロホン延長装置又はケ

ーブル及び周辺装置がある。

4.3 

サウンドレベルメータの製造業者がサウンドレベルメータにケーブルによって接続される機器を供

給しているならば,その機器及びケーブルも提出する。

4.4 

サウンドレベルメータの取扱説明書に記載された形式の校正済音響校正器及びその取扱説明書も提

出する。音響校正器の形式は,JIS C 1509-1 の 5.2.2 に規定されているように,該当するクラスで JIS C 1515

の仕様に適合するものでなければならない。

5. 

表示及び取扱説明書

5.1 

サウンドレベルメータに JIS C 1509-1 の 8.に従った表示のあることを確認する。


3

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

5.2 

すべての試験に先立ち,JIS C 1509-1 の 9.に規定される,サウンドレベルメータが備える機能のすべ

てについての情報が取扱説明書に記載されていることを確認する。

5.3 

サウンドレベルメータが 5.1 及び 5.2 に適合しない場合,そのサウンドレベルメータは JIS C 1509-1

に適合していないので,型式評価試験は実施しない。

5.4 

試験の後,取扱説明書の情報が適切な許容限度値内で正しく記載されていることを確認する。

6. 

備えるべき機能及び一般要求事項

6.1 

サウンドレベルメータが試験されるべき機能を備えていない場合を除き,この規格に規定する試験

を省略してはならない。

6.2 

時間重み付けサウンドレベルメータでは,A 特性 F 時間重み付きサウンドレベルを表示することが

でき,過負荷状態及び機能を備えるのであればアンダーレンジ状態を指示できることを確認する。

6.3 

時間平均サウンドレベルメータでは,A 特性時間平均サウンドレベルを表示することができ,過負

荷状態及び機能を備えるのであればアンダーレンジ状態を指示できることを確認する。

6.4 

時間積分サウンドレベルメータでは,A 特性音響暴露レベルを表示することができ,過負荷状態及

び機能を備えるのであればアンダーレンジ状態を指示できることを確認する。

6.5 

サウンドレベルメータのすべての表示装置が,JIS C 1509-1 の 5.15.3 に規定する分解能で,サウンド

レベル又は音響暴露レベルを表示できることを確認する。表示の範囲が,JIS C 1509-1 の 5.15.3 に規定す

る値以上であることを確認する。

6.6 

サウンドレベルメータが時間重み付きサウンドレベルの最大値若しくはピークサウンドレベル,又

はその両者を測定できる場合には,レベル保持機能を備えていることを確認する。

6.7 

クラス 1 のサウンドレベルメータでは,少なくとも型式評価試験のために,周波数重み付け特性 C

を備えていることを確認する。

6.8 

サウンドレベルメータが C 特性ピークサウンドレベルを表示できる場合には,少なくとも型式評価

試験のために,C 特性時間重み付きサウンドレベル又は C 特性時間平均サウンドレベルも表示できること

を確認する。

6.9 

複数のレベルレンジを備えるサウンドレベルメータでは,レベルレンジの重なりが,JIS C 1509-1

の 5.5.8 の仕様に適合することを確認する。

6.10 

複数の測定量を求めることが可能なサウンドレベルメータでは,表示されている量が何であるかを

明確にする手段が備えられていることを確認する。

6.11 

サウンドレベルメータが 6.2 から 6.10 に適合しない場合には,そのサウンドレベルメータは JIS C 

1509-1

に適合していないので,型式評価試験は実施しない。

6.12 

すべての型式評価試験において,サウンドレベルメータの構成は,必要な附属品を含んで,取扱説

明書に規定する通常動作状態とする。ウインドスクリーンが通常動作状態で不可欠な要素であるか,サウ

ンドレベルメータがマイクロホンにウインドスクリーンを装着して JIS C 1509-1 に適合すると取扱説明書

に記載する場合には,ウインドスクリーンを含んだ構成とする。ウインドスクリーンの形式は,そのサウ

ンドレベルメータに使用するものとして取扱説明書に記載するものとする。JIS C 1509-1 に適合すると取

扱説明書に記載するすべての構成について,試験を行う。

6.13 

サウンドレベルメータがオプションの機能を含んでも JIS C 1509-1 の仕様に適合すると取扱説明書

に記載する場合には,オプションの機能を組み合わせた状態でも関連する仕様への適合性を確認するため

の試験を行う。


4

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

6.14 

サウンドレベルメータに電気出力端子を備えており,試験機関が電気出力端子を表示装置の代わり

に利用する場合には,試験機関は,印加する音響又は電気入力信号のレベルの変化によって生じる表示装

置の指示する信号のレベル変化及び出力端子での信号のレベル変化が,JIS C 1509-1 の 5.16.3 に従うこと

を確認する。多チャンネルシステムでは,チャンネルごとにこの要求事項を適用する。

備考  複数の出力端子を備え,取扱説明書に試験に用いるための出力端子を指定している場合,型式

評価試験には,その出力端子を使用することが望ましい。

6.15 

すべての試験で,サウンドレベルメータは,推奨する電源で駆動する。特定の形式又は種類の内蔵

電池を取扱説明書に指定する場合には,型式評価試験にはその電池を用いる。

6.16 

試験のために電源を投入する前に,サウンドレベルメータを周囲の環境条件に順応させておく。

6.17 

電気音響性能の仕様への適合試験の前に,環境条件の変化による影響の仕様への適合試験を行うの

が望ましい。

6.18 

サウンドレベルメータが複数の信号処理チャンネルを備える場合には,異なる信号処理手法を利用

したチャンネルごとに,型式評価試験を実施しなければならない。すべてのチャンネルの機能が同じであ

るシステムでは,試験機関の判断によって,試験するチャンネル数を減じてもよい。

備考1.  多チャンネルシステムで,試験するべきチャンネルの数は,マイクロホンアレーが信号を供

給する各チャンネルの各入力について,どのチャンネル同士が同一の手法によって信号を処

理しているかを考慮して決定することが望ましい。幾つの,どのチャンネルを試験するかの

選択では,取扱説明書に記載されたそれぞれのチャンネルで採用されている信号処理手法の

違いを考慮することが望ましい。

2.

多チャンネルサウンドレベルメータ  (例えば,表示は並列にされるが,ディジタル化したデ

ータを時分割処理する複数の個別の信号入力を備えるサウンドレベルメータ)  では,複数の

チャンネルの機能を同一処理に設定してそれらの表示を読む,又はそれらの表示の比較を可

能とするように特別の試験設定手順に従いチャンネルの機能を切り換えて,同一の機能に対

して複数のチャンネルを試験することが望ましい。

6.19  JIS C 1509-1

の仕様への適合性は,測定値の,試験機関の実際の測定の拡張不確かさを考慮して広げ

た,設計目標値からの偏差が許容限度値内にあることで実証される。すなわち,偏差に拡張不確かさを加

えた値と,偏差から拡張不確かさを減じた値のいずれもが,許容限度値内になければならない。

6.20 

試験機関が試験に用いる機器は,該当する量について,国家標準へのトレーサビリティをもって校

正されたものでなければならない。

6.21 

型式評価を行う試験機関は,ISO EXPRESS GUIDE:Guide to the expression of uncertainty in 

measurement

の指針に従い,すべての測定について測定の不確かさを計算しなければならない。計量用語

については,ISO/IEC International vocabulary of basic and general terms in metrology に定義されている。

実際の測定の拡張不確かさは,95  %の信頼の水準に対応する包含係数を用いて計算する。

備考1.  試験機関が一回しか測定を行わない場合,その試験機関は,総合的な測定の不確かさへの偶

然性による寄与を推定することになる。推定は,同種のサウンドレベルメータに対して過去

に行われた何回かの測定に基づいて求めてもよい。

2. 95

%の信頼の水準を維持するために他の包含係数を用いる必要がある分布でない限り,一般

に,95  %の信頼の水準は,包含係数 2 で近似される。

6.22 

実際の測定の拡張不確かさが JIS C 1509-1 

附属書 に規定する測定の不確かさの最大許容値を超

える場合には,適合性の実証及び形式評価にその測定結果を用いてはならない。


5

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

備考  特定の試験における測定の拡張不確かさの計算には,少なくとも五つの成分を考慮することが

望ましい。第 1 の成分は,試験を実施するために用いる個々の機器  (該当する場合には音響校

正器を含む。)  の校正に起因する不確かさである。第 2 の成分は,環境の影響又はその補正の

不完全さである。第 3 の成分は,印加する信号に存在する小さな誤差であり,これも不確かさ

として考慮する。第 4 の成分は,繰返し測定及び供試サウンドレベルメータの特性に依存する

偶然不確かさである。第 5 の成分は,該当する場合,供試サウンドレベルメータに表示される

指示値の読み取りに起因する不確かさである。信号のレベルを 0.1 dB の分解能で指示するディ

ジタル表示装置の不確かさ成分は,−0.05  ∼ 0.05 dB の一様分布として考える。

6.23 

法 定 計 量 に お け る 型 式 承 認  (pattern evaluation) , 初 期 試 験  (initial verification) 及 び 定 期 試 験

(subsequent verification)

の最大許容誤差  (maximum permissible error)  は,JIS C 1509-1 の仕様に対する許容

限度値に相当する。

参考  6.23 は,サウンドレベルメータの一般要求事項ではなく,OIML 文書における用語の関係を明

確にするための規定である。

7. 

環境試験,静電場試験及び無線周波試験

7.1 

一般事項

7.1.1 7.

に規定する一連の試験を行う前に,校正点検周波数での指示値を 4.4 に規定する音響校正器を用

いて点検し,必要ならば,基準環境条件での音圧レベルを指示するように調整する。一連の試験の実施中

にはこの調整を行ってはならない。調整の手順は,サウンドレベルメータの取扱説明書の記載に従う。多

チャンネルサウンドレベルメータでは,それぞれのチャンネルの指示値を点検する。

7.1.2 

指示値の点検を行ったときの環境条件を記録する。

7.1.3 

音響校正器の取扱説明書に記載する方法及び校正データに従い,音響校正器が発生する音の音圧レ

ベルへの環境条件の影響を考慮する。環境条件の影響は,基準環境条件で発生する音の音圧レベルを基準

として評価する。

7.1.4 

環境試験では,サウンドレベルメータのマイクロホンに既知の音圧レベルの音響信号を加えること

のできる音響校正器を用いる。音響校正器は,JIS C 1515 に規定するクラス 1 のものでなければならない。

音響校正器のカプラ内に発生する音の音圧レベルについての静圧,周囲温度及び相対湿度による影響は,

試験に規定する環境条件の全範囲において,既知でなければならない。

備考  これらの試験での環境条件の範囲全体にわたって,カプラ内に発生する音の音圧レベルについ

ての静圧,周囲温度及び相対湿度による影響が既知であれば,JIS C 1515 に規定するクラス LS

の音響校正器を用いてもよい。これらの試験で規定する環境条件の範囲は,クラス LS の音響

校正器について JIS C 1515 が規定する環境条件の範囲を超えていることに注意することが望ま

しい。

7.1.5 

サウンドレベルメータは,基準レベルレンジで,  時間重み付きサウンドレベル,時間平均サウン

ドレベル又は音響暴露レベルの代表的な測定を行うように設定する。周波数重み付け特性は,A に設定す

る。F 時間重み付きサウンドレベル又は時間平均サウンドレベルに設定して測定することを推奨する。


6

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

7.1.6 

各試験条件において,音響校正器からの音響信号に対してサウンドレベルメータが指示する時間重

み付きサウンドレベル,時間平均サウンドレベル又は音響暴露レベルの値を記録する。必要な場合,時間

平均サウンドレベルは,JIS C 1509-1 の式(5b)に従い,音響暴露レベルの指示値とサウンドレベルメータの

表示する経過時間から計算する。時間平均サウンドレベルの平均時間又は音響暴露レベルの積分時間を記

録する。

7.2 

環境試験条件の測定の拡張不確かさ  静圧の実際の測定の拡張不確かさは,0.2 kPa 以下でなければ

ならない。周囲温度及び相対湿度の実際の測定の拡張不確かさは,それぞれ,0.3  ℃及び相対湿度の値で

4

%以下でなければならない。

7.3 

静圧の影響

7.3.1 

静圧の影響の測定中,周囲温度は,基準周囲温度に対し±2.3 K (±2.3  ℃)  以内に維持しなければ

ならない。基準静圧での相対湿度は,基準相対湿度に対し相対湿度の値で+24  %から−14  %の範囲に維

持しなければならない。変動の限度値は,周囲温度及び相対湿度の測定値に 7.2 による測定の不確かさの

許容値を考慮して決定する。

7.3.2 

実務的な理由から,相対湿度は基準静圧における値で規定する。サウンドレベルメータの置かれた

試験装置内の減圧又は加圧によって,試験装置内の相対湿度は変化するが,この影響についての補正は行

わない。

7.3.3 

静圧による影響は,基準静圧及びその他の七つの静圧で試験する。各静圧で,7.1.4 に規定する音

響校正器及びサウンドレベルメータ  (又は構成要素)  は,サウンドレベルの指示値を記録する前に,順応

のために少なくとも 10 分間放置する。静圧による影響の試験では,順応の間,音響校正器は,サウンドレ

ベルメータのマイクロホンと結合させた状態のままとする。サウンドレベルメータの電源は,投入したま

までもよく,遠隔操作によって切断及び投入してもよい。

7.3.4 

JIS C 1509-1

の 6.2 に規定する最低静圧及び最高静圧の間にほぼ等間隔に配置した公称静圧で,サ

ウンドレベルを 2 回測定する。各公称静圧で,2 回の静圧の測定値は,1 kPa 以内で一致していなければな

らない。最初の測定は,最低静圧から,選択した静圧の公称値を経て最高静圧まで加圧しながら行い,次

の測定は,最高静圧から,選択した静圧の公称値を経て最低静圧まで減圧しながら行う。最高静圧では,

サウンドレベルの指示値は,1 回だけ記録する。

7.3.5 

試験条件のもとで音響校正器が発生する音の音圧レベルと基準環境条件のもとで音響校正器が発

生する音の音圧レベルとの差があれば,その差に基づき,サウンドレベルの指示値に補正を加える。

7.3.6 

各静圧試験条件で,基準静圧での最初のサウンドレベルの指示値からのサウンドレベルの指示値の

偏差を実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 6.2 に規定する該当する

許容限度値内でなければならない。

7.4 

周囲温度,相対湿度及び静圧の許容限度値  指定のある場合を除き,7.5 の順応に関する要求事項を

含む周囲温度及び相対湿度による影響の各試験において,周囲温度は規定温度に対して±1.3 K (±1.3  ℃)

以内,相対湿度は規定相対湿度に対して相対湿度の値で±9  %,周囲の静圧の最大値と最小値の差は,6.2

kPa

以内でなければならない。変動の限度値は,周囲温度,相対湿度及び静圧の測定値に 7.2 による測定の

不確かさの許容値を考慮して決定する。

7.5 

温湿度の変化による影響の試験における順応

7.5.1 

サウンドレベルメータの周囲温度及び相対湿度の変化による影響を試験するために,7.1.4 に規定

する音響校正器及びサウンドレベルメータ  (又は構成要素)  を,環境試験装置内に置く。


7

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

7.5.2 

周囲温度及び相対湿度の変化による影響の試験では,周囲の環境条件に順応させる間,音響校正器

は,サウンドレベルメータとマイクロホンとを結合させず,音響校正器及びサウンドレベルメータの電源

スイッチは切っておく。

7.5.3 

音響校正器及びサウンドレベルメータを基準環境条件に順応させるために,少なくとも 12 時間放

置する。

7.5.4 

試験機関が,短い順応時間でも十分であるという確認を得られない限り,基準環境条件を除くすべ

ての試験条件では,初期順応時間の 12 時間に加え,各測定条件に順応させるために少なくとも,更に 7

時間音響校正器及びサウンドレベルメータを放置する。

7.5.5 

順応に要する時間が経過した後,音響校正器をサウンドレベルメータのマイクロホンに結合し,両

方の機器の電源を投入する。

7.5.6 

試験機関は,環境試験装置内の周囲温度及び相対湿度に影響を与えることなく音響校正器とサウン

ドレベルメータのマイクロホンを結合させる装置を用いてもよい。このような装置が利用できる場合,マ

イクロホンを結合することによる圧力平衡に必要な,取扱説明書に指定する時間を経過した後,サウンド

レベルを記録してよい。このような装置がない場合,試験を開始する前に,更に 3 時間の順応時間が必要

となる。

7.6 

周囲温度及び相対湿度の影響の組合せによる短縮試験

7.6.1 

周囲温度及び相対湿度による影響を検証するための時間の短縮と労力の削減のために,周囲温度及

び相対湿度の特定の組合せによる短縮試験をまず実施する。

7.6.2 

周囲温度と相対湿度の組合せによる短縮試験では,許容限度値は,JIS C 1509-1 の 6.3 及び 6.4 

規定する値よりも狭める。規定するすべての試験条件で,サウンドレベルメータがこの狭めた許容限度値

内で適合する場合には,JIS C 1509-1 の 6.3 及び 6.4 の規定に完全に適合するとみなす。規定した試験条件

のいずれかで,サウンドレベルメータが狭めた許容限度値に適合しない場合には,JIS C 1509-1 の仕様へ

の適合性を判定するために,周囲温度及び相対湿度の追加試験を実施する。この追加試験は,7.7 及び 7.8

に規定する。

7.6.3 7.5

に規定する順応の手順の後,周囲温度と相対湿度との特定の組合せにおける,7.1.4 に規定する

音響校正器を適用したときのサウンドレベルの指示値を記録する。

備考1.  試験条件の設定の際,環境試験装置内の周囲温度の急激な変化は,避けることが望ましい。

2.

環境試験装置内の温度を変化させているとき,結露しないように注意することが望ましい。

3.

周囲温度を変化させるたびに,環境試験装置内の相対湿度が規定する許容限度値内であるこ

とを確認するために,相対湿度を監視することが重要である。

4.

周囲温度と相対湿度との組合せは,利用できると思われる環境試験装置での露点を考慮して

選択した。また,この組合せは,クラス 1 及びクラス 2 のサウンドレベルメータの一般的な

用途での環境条件の範囲を反映させたものでもある。

7.6.4 

すべての構成要素が JIS C 1509-1 の 6.3 及び 6.4 の仕様による周囲温度及び相対湿度の広い範囲に

わたり動作可能であるサウンドレベルメータの試験条件は,次による。

クラス 1

−  基準環境条件

−  周囲温度−10  ℃及び相対湿度 65  %

−  周囲温度+ 5 ℃及び相対湿度 25  %

−  周囲温度+40  ℃及び相対湿度 90  %


8

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

−  周囲温度+50  ℃及び相対湿度 50  %

クラス 2

−  基準環境条件

−  周囲温度      0  ℃及び相対湿度 30  %

−  周囲温度+40  ℃及び相対湿度 90  %

7.6.5 

環境条件が制御された室内でだけ動作すると取扱説明書に記載されたサウンドレベルメータの構

成要素の試験条件は,次による。

−  基準環境条件

−  周囲温度+ 5 ℃及び相対湿度 25  %

−  周囲温度+35  ℃及び相対湿度 80  %

7.6.6 

環境条件範囲の異なる構成要素の組合せで構成するサウンドレベルメータでは,短縮環境試験は,

次の 3 段階に分けて実施する。

−  第 1 段階では,広い範囲の環境条件で動作させることのできる構成要素  (例えば,マイクロホン及び

前置増幅器)  と制御された環境条件でだけ動作させることのできる構成要素  (例えば,コンピュータ)

とを基準環境条件に置く。

−  第 2 段階では,広い範囲の環境条件に対応する構成要素を 7.6.4 の環境条件の組合せ  (クラス 1 のサウ

ンドレベルメータでは 4 種類,クラス 2 では 2 種類)  に置き,制御された環境条件に対応する構成要

素は基準環境条件のままとする。

−  第 3 段階では,制御された環境条件に対応する構成要素を 7.6.5 の 2 種類の環境条件の組合せに置き,

広い範囲の環境条件に対応する構成要素は基準環境条件のままとする。

各段階において,7.6.3 の手順に従い,音響校正器を適用したときのサウンドレベルの指示値を記録する。

備考  第 3 段階で,マイクロホンを基準環境条件に置く場合,必要であれば,実際の測定の拡張不確

かさを,規定する拡張不確かさの最大許容値未満とするために,音響校正器による音響入力に

代わり等価な電気入力信号を用いてもよい。

7.6.7 

すべての試験において,それぞれの試験条件のもとで音響校正器が発生する音の音圧レベルと基準

環境条件のもとで音響校正器が発生する音の音圧レベルとの差があれば,その差に基づき,サウンドレベ

ルの指示値に補正を加える。

7.6.8 

構成要素が分離していないサウンドレベルメータでは,各試験条件で,基準周囲温度及び基準相対

湿度でのサウンドレベルの指示値からのサウンドレベルの指示値の偏差を実際の測定の拡張不確かさで広

げる。環境条件範囲が異なる構成要素からなるサウンドレベルメータでは,7.6.7 の第 2 段階での最も大き

い偏差と第 3 段階での最も大きい偏差の和を実際の測定の拡張不確かさで広げる。

7.6.9 

広げた偏差の各値は,クラス 1 のサウンドレベルメータで 0.7 dB,クラス 2 のサウンドレベルメー

タで 1.2 dB の狭めた許容限度値を超えてはならない。

7.6.10 

周囲温度及び相対湿度のサウンドレベルメータの性能に与える影響についての上記の試験に加え,

温度を上昇させたときのレベル直線性に与える影響について 9.8.2 に規定する特別な試験も行う。

7.7 

周囲温度による影響

7.7.1 

サウンドレベルメータが 7.6 の短縮試験の要求事項に適合できなければ,周囲温度の影響に対する

次の試験を実施する。相対湿度は,基準相対湿度とする。

備考1.  周囲温度を変化させるたびに,相対湿度が規定する許容限度値内であることを確認するため

に,環境試験装置内の相対湿度を監視することが重要である。


9

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

2.

試験条件の設定の際,環境試験装置内の周囲温度の急激な変化は,避けることが望ましい。

3.

環境試験装置内の温度を変化させているとき,結露しないように注意することが望ましい。

7.7.2 

すべての構成要素が JIS C 1509-1 の 6.3 の広い温度範囲で動作させることのできるサウンドレベル

メータでは,次の五つの周囲温度について,7.1.4 に規定する音響校正器を適用したときのサウンドレベル

の指示値を記録する。

−  基準周囲温度

−  JIS C 1509-1 の 6.3.1 に規定する最低周囲温度

−  同じく最高温度

−  +15  ℃

−  +30  ℃

各試験条件において,7.5 の順応の手順に従う。

7.7.3 

環境条件範囲の異なる構成要素で構成されるサウンドレベルメータでは,次の 3 段階に分けて周囲

温度の影響を試験する。

−  第 1 段階では,広い範囲の環境条件で動作させることのできる構成要素と制御された環境条件でだけ

動作させることのできる構成要素を基準周囲温度に置く。

−  第 2 段階では,広い範囲の環境条件に対応する構成要素を JIS C 1509-1 の 6.3.1 に規定する最低周囲温

度及び最高周囲温度並びに+15  ℃及び+30  ℃に置き,制御された環境条件に対応する構成要素は基

準周囲温度のままとする。

−  第 3 段階では,制御された環境条件に対応する構成要素を JIS C 1509-1 の 6.3.2 に規定する最低周囲温

度及び最高周囲温度に置き,広い範囲の環境条件に対応する構成要素は基準周囲温度のままとする。

各試験条件において,7.5 の順応の手順に従う。音響校正器を適用したときのサウンドレベルの指示値を

記録する。

7.7.4 

試験条件の下で音響校正器が発生する音の音圧レベルと基準環境条件の下で音響校正器が発生す

る音の音圧レベルとの差があれば,その差に基づき,  サウンドレベルの指示値に補正を加える。

7.7.5 

構成要素が分離していないサウンドレベルメータでは,各試験条件で,基準周囲温度でのサウンド

レベルの指示値からのサウンドレベルの指示値の偏差を実際の測定の拡張不確かさで広げる。環境条件範

囲が異なる構成要素からなるサウンドレベルメータでは,7.7.3 の第 2 段階での最も大きい偏差と第 3 段階

での最も大きい偏差の和を実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 6.3

の許容限度値内でなければならない。

7.8 

相対湿度による影響

7.8.1 

サウンドレベルメータが 7.6 の短縮試験の要求事項に適合できなければ,相対湿度の影響に対する

次の試験を実施する。

7.8.2 

試験中,静圧は,7.4 に規定する限度値内とする。実際の相対湿度は,7.8.3 及び 7.8.4 に規定する

目標の相対湿度に対して 7.4 に規定する限度値内とする。

7.8.3 

すべての構成要素が JIS C 1509-1 の 6.4 の広い相対湿度範囲で動作させることのできるサウンドレ

ベルメータでは,  次の四つの周囲温度と相対湿度の組合せについて,7.1.4 に規定する音響校正器を適用

したときのサウンドレベルの指示値を記録する。

−  基準周囲温度における基準相対湿度

−  +40  ℃の周囲温度における JIS C 1509-1 の 6.4 に規定する最低相対湿度

−  +40  ℃の周囲温度における JIS C 1509-1 の 6.4 に規定する最高相対湿度


10

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

−  +40  ℃の周囲温度における 70  %の相対湿度

各試験条件において,順応は 7.5 の手順に従う。

7.8.4 

環境条件範囲の異なる構成要素で構成されるサウンドレベルメータでは,次の 3 段階に分けて相対

湿度の影響を試験する。

−  第 1 段階では,すべての構成要素を基準相対湿度及び基準周囲温度に置く。

−  第 2 段階では,広い範囲の環境条件に対応する構成要素を周囲温度,40  ℃で JIS C 1509-1 の 6.4 に規

定する最低相対湿度及び最高相対湿度並びに 70  %の相対湿度に置き,制御された環境条件に対応す

る構成要素は基準相対湿度及び基準周囲温度のままとする。

−  第 3 段階では,制御された環境条件に対応する構成要素を周囲温度,35  ℃で JIS C 1509-1 の 6.4 に規

定する最低相対湿度及び最高相対湿度に置き,広い範囲の環境条件に対応する構成要素は基準相対湿

度及び基準周囲温度のままとする。

各試験条件において,7.5 の順応の手順に従う。音響校正器を適用したときのサウンドレベルの指示値を

記録する。

7.8.5 

試験条件の下で音響校正器が発生する音の音圧レベルと基準環境条件の下で音響校正器が発生す

る音の音圧レベルとの差があれば,その差に基づき,  サウンドレベルの指示値に補正を加える。

7.8.6 

構成要素が分離していないサウンドレベルメータでは,各試験条件で,基準相対湿度でのサウンド

レベルの指示値からのサウンドレベルの指示値の偏差を実際の測定の拡張不確かさで広げる。環境条件範

囲が異なる構成要素からなるサウンドレベルメータでは,7.8.4 の第 2 段階での最も大きい偏差と第 3 段階

での最も大きい偏差の和を実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 6.4

の許容限度値内でなければならない。

7.9 

静電気放電による影響

7.9.1 

サウンドレベルメータの動作に対する静電気放電の影響を判定するために必要な機器は,IEC 

61000-4-2

の 6.の仕様に適合しなければならない。試験設備及び試験手順は,IEC 61000-4-2 の 7.及び 8.

規定に従わなければならない。

7.9.2 

予備試験で決定した最も静電気放電の影響を受けやすい設定でサウンドレベルメータを動作させ

て,静電気放電試験を実施する。サウンドレベルメータに機器を接続可能なコネクタがあるが通常の動作

モードでは接続する必要がない場合,静電気放電試験中,ケーブルは接続しない。二つ以上の信号処理チ

ャンネルを備えるサウンドレベルメータでは,少なくとも二つのマイクロホンを装着する。

7.9.3 

コネクタの表面又はサウンドレベルメータの表面より奥にあるピンに対して,放電は行わない。

7.9.4 

JIS C 1509-1

の 6.5.1 に規定するそれぞれの極性で絶対値が最大となる電圧の接触放電及び気中放

電を,それぞれ 10 回ずつ印加する。試験機関が適切と判断した,サウンドレベルメータの任意の点に放電

を加える。放電を加える点は,通常の使用状態で触れることができる点に制限される。使用者がサウンド

レベルメータの内部に触れる可能性があるならば,そのときの静電気放電による損傷についての注意書き

が取扱説明書に記載されていない限り,それらの点も試験の対象に含まれる。

備考  放電を繰り返す前に,供試サウンドレベルメータの帯電を完全に除いておくことが望ましい。

7.9.5 

放電の後,サウンドレベルメータは,放電前と同じ動作状態に復帰していなければならない。放電

前にサウンドレベルメータに格納されていたデータは,放電前の状態から変化していてはならない。放電

を加えたことによるサウンドレベルメータの性能の非量的変化は許容する。

7.10 

商用電源周波数磁界及び無線周波電磁界による影響

7.10.1 

音響信号


11

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

7.10.1.1 

印加する商用電源周波数磁界及び無線周波電磁界に対して妨害を与えないような方法で,マイク

ロホンに音響信号を加えなければならない。また,サウンドレベルメータの通常動作状態及びサウンドレ

ベルメータの電源周波数磁界又は無線周波電磁界による影響の受けやすさに対して妨害を与えないような

方法で,音響信号を加えなければならない。

7.10.1.2  JIS C 1509-1

の 6.6.5 に規定する特性の音響信号を,A 特性時間平均サウンドレベル又は A 特性 F

時間重み付きサウンドレベルの指示値が(74±1) dB となるように調整する。電源周波数磁界又は無線周波

電磁界がないときの A 特性サウンドレベルの指示値を記録する。時間平均サウンドレベルの指示に対して

は平均時間も記録する。複数のレベルレンジを備えるならば,レベルレンジの指定する下限値が 70 dB 以

下で,最も 70 dB に近いレベルレンジとする。

備考  サウンドレベルメータが音響暴露レベルだけを指示するものであるならば,時間平均サウンド

レベルの計算には JIS C 1509-1 の式(5b)を用いる。

7.10.2 

商用電源周波数磁界試験

7.10.2.1 

商用電源周波数磁界による影響の試験では,磁界の強さが実効値 80 A/m の一様な交流磁界を発

生させることができる機器を用いる。その機器は,サウンドレベルメータ全体又は磁界中に置くことがで

きるものとして取扱説明書に指定している構成要素が暴露されるものでなければならない。交流磁界の周

波数は,50 Hz 又は 60 Hz とする。磁界の強さの実際の測定の拡張不確かさは,8 A/m 以下でなければなら

ない。

7.10.2.2 

供試サウンドレベルメータは,商用電源周波数磁界に対して影響を最も受けやすくなる  (イミュ

ニティが最小となる。)  と取扱説明書に指定する向きにする。JIS C 1509-1 の仕様に適合させるために,

マイクロホンに延長ケーブルを必要とするサウンドレベルメータでは,商用電源周波数磁界の試験は,マ

イクロホン部分も含めて実施する。

7.10.2.3 

交流磁界による影響の試験を開始する前に,マイクロホンに 7.10.1.2 の音響信号を加え,サウン

ドレベルの指示値を記録しておく。サウンドレベルメータを交流磁界に暴露して,マイクロホンに同じ音

響信号を加え,サウンドレベルの指示値を記録する。暴露の時間は,少なくとも 10 秒とする。交流磁界に

暴露する前の A 特性サウンドレベルの指示値からの A 特性サウンドレベルの指示値の偏差を実際の測定の

拡張不確かさで広げる。広げた偏差の値は,JIS C 1509-1 の 6.6.6 の許容限度値内でなければならない。

備考  JIS C 1509-1 の附属書 の測定の拡張不確かさの最大許容値には,磁界の強さの測定の不確か

さの寄与は含んでいない。

7.10.3 

無線周波電磁界試験

7.10.3.1 

無線周波電磁界によるサウンドレベルメータの動作への影響の試験では,IEC 61000-4-3 の 6.

仕様に適合する機器を用いる。無線周波電磁界に対するイミュニティの試験に用いる設備の特性は,IEC 

61000-4-3

の Annex CAnnex D 及び Annex E に規定されている。無線周波電磁界を発生させるアンテナ

は,IEC 61000-4-3 の Annex B に規定されている。試験設備内の無線周波電磁界の一様性は,IEC 61000-4-3

の 6.2 に規定する手順によって求める。

試験設備及び試験手順は,

IEC 61000-4-3

の 7.及び 8.の規定に従う。


12

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

7.10.3.2 

サウンドレベルメータを取扱説明書に指定する通常動作状態に設定して,無線周波電磁界による

影響の試験を実施する。指定する構成が,マイクロホンをケーブルで接続するようなサウンドレベルメー

タでは,サウンドレベルメータのきょう  (筐)  体中央部の上方 250 mm の位置にマイクロホンを置く。ケー

ブルの長さが 250 mm を超えるならば,ケーブルが 8 の字を描くように折り畳む。折り畳んだケーブルの

長さが等しくなるようにして偶数回折り返し,折り返しの各端部及び中央を結束する。取扱説明書に指定

するサウンドレベルメータの基準の向きを,まず,無線周波電磁界を放射するアンテナの主軸と一致させ

る。

7.10.3.3 

サウンドレベルメータが接続装置又はケーブルを接続できる端子を備えているならば,すべての

接続可能な装置とケーブルを接続して無線周波電磁界による影響を試験する。ケーブルの長さは,取扱説

明書に推奨する長さとする。サウンドレベルメータの製造業者がサウンドレベルメータにケーブルで接続

する機器を提供していなければ,IEC 61000-4-3 の 7.3 に規定するように,すべてのケーブルは終端しない

で配置する。サウンドレベルメータに接続する機器が提供されている場合には,すべての機器を互いに接

続した状態で,無線周波電磁界の影響を求める。

7.10.3.4 

同じ接続端子について複数の機器が接続可能ならば,取扱説明書に無線周波電磁界に対するイミ

ュニティが最小となる  (最も影響を受けやすくなる。)  と記載されている構成で,無線周波電磁界による

影響を試験する。この構成と同等以上にイミュニティのある  (影響を受けにくい。)  その他の構成が,一

覧として取扱説明書に指定されていてもよい。試験をした構成で JIS C 1509-1 の 6.6 に完全に適合するな

らば,一覧に含まれるその他の構成についての試験はしなくてもよい。

7.10.3.5 

グループ Z の携帯形サウンドレベルメータでは,IEC 61000-4-6 に従い,無線周波電磁界の試験

中,必要に応じて携帯する附属品又はキーボードの周辺に擬似手を配置する。

7.10.3.6 

電界の強さの実効値  (無変調時)  は,JIS C 1509-1 の 6.6.4 の規定による。変調信号の搬送波の周

波数は,26∼500 MHz の範囲では 4  %までの増分で変化させる。500 MHz∼1 GHz の範囲の周波数では,

周波数の増分は 2  %までとする。実際の測定の拡張不確かさは,+40  %又は目標とする無線周波電磁界

の電界の強さの−0  %以下でなければならない。

備考  周波数の増分 2  %又は 4  %とは,直前の信号の周波数に対する次の信号の周波数を,それぞれ,

1.02

又は 1.04 の比率で増加させることを意味する。IEC 61000-4-3 では,搬送波の周波数の増

分を 1  %と規定しているが,この規格の目的から,2  %又は 4  %の周波数の増分が適切と考え

られる。

7.10.3.7 

無線周波電磁界による影響の試験を開始する前に,7.10.1.2 に規定する音響信号を加え,サウン

ドレベルの指示値を記録しておく。各搬送波の周波数で,マイクロホンに同じ音響信号を加え,サウンド

レベルの指示値を記録する。各搬送波の周波数での時間平均サウンドレベル  (又は音響暴露レベル)  は,

各測定開始時にリセットしてから測定する。測定時間は,無線周波電磁界の有無にかかわらず,少なくと

も 10 秒とする。

7.10.3.8 

無線周波電磁界に暴露する前の A 特性サウンドレベルの指示値からの A 特性サウンドレベルの

指示値の偏差を実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 6.6.6 の許容限

度値内でなければならない。

備考  JIS C 1509-1 の附属書 の測定の拡張不確かさの最大許容値には,電界の強さの測定の不確か

さの寄与は含んでいない。


13

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

7.10.3.9  JIS C 1509-1

の 6.6.4 に規定するよりも強い電界の強さで,JIS C 1509-1 の 6.6 に規定する仕様に

サウンドレベルメータが適合できると取扱説明書に記載しているならば,取扱説明書に指定されている最

も強い電界の強さで,無線周波電磁界による影響に対するすべての試験を繰り返す。

7.10.3.10   7.10.3.6

の離散的な周波数での試験は,規定する範囲内のすべての搬送波の周波数で,JIS C 

1509-1

の 6.6 に規定する仕様に適合するための要求事項を除外するものではない。7.10.3.6 に規定する二つ

の連続する搬送波の周波数の間で,JIS C 1509-1 の 6.6.6 に規定する許容限度値を超える指示値が発生する

可能性があれば,その他の搬送波の周波数でも試験を実施する。

7.10.3.11   7.10.3.2

から 7.10.3.5 までに規定する構成を維持したまま,少なくとも他の一つの測定平面内に

おいて,無線周波電磁界による影響を測定するために,7.10.3.6 から 7.10.3.10 までの試験を繰り返す。そ

の他の測定平面は,

試験装置の位置決め範囲内で,基準の向きでの主要平面に対しておおよそ直交させる。

無線周波電磁界に暴露する前の A 特性サウンドレベルの指示値からの A 特性サウンドレベルの指示値の偏

差を実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 6.6.6 の許容限度値内でな

ければならない。

7.10.3.12  

無線周波電磁界に暴露しても,サウンドレベルメータは,無線周波電磁界に暴露する前と同じ

状態で動作を続けていなければならない。

7.10.3.13   74 dB

未満のサウンドレベルでも JIS C 1509-1 の 6.6 に規定する仕様にサウンドレベルメータが

適合できることが取扱説明書に記載されてもよい。この場合,該当するレベルレンジごとに,無線周波電

磁界による影響について追加の試験を実施する。追加の試験は,取扱説明書に JIS C 1509-1 に適合すると

記載する最も小さなサウンドレベルで実施する。追加の試験においても,7.10.1.1 に規定する音源及び

7.10.1.2

に規定する音響信号を用いる。

7.10.3.14  

音源からの信号レベルごとに,無線周波電磁界を暴露する前の A 特性サウンドレベルの指示値

からの A 特性サウンドレベルの指示値の偏差をそれぞれ算出する。これらの偏差を実際の測定の拡張不確

かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 6.6.6 の許容限度値内でなければならない。

7.10.3.15  

グループ Y 又はグループ Z のサウンドレベルメータでは,交流電源入力端子及び交流電源出力

端子に対する無線周波電磁界の影響についての JIS C 1509-1 の 6.6.7 の仕様への適合性を検証するために,

JIS C 61000-6-2

表 に規定する追加の試験を実施する。実際の測定の拡張不確かさは,+40  %又は目

標とする無線周波電磁界の電界の強さの−0  %以下でなければならない。

7.10.3.16  

構成要素間を接続するのに 3 m 以上のケーブルを利用又は指定するグループ Z のサウンドレベ

ルメータでは,無線周波妨害に対する信号端子及び制御端子のイミュニティに関し JIS C 1509-1 の 6.6.8

に規定する仕様への適合性を検証するために JIS C 61000-6-2 

表 に規定する追加の試験を実施する。実

際の測定の拡張不確かさは,+5  %又は目標とする無線周波電磁界の電界の強さの−0  %以下でなければ

ならない。

8. 

無線周波エミッション及び商用電源への妨害

8.1 

1

µV/m を基準とするデシベルで表した無線周波エミッションレベルは,JIS C 1509-1 の 5.18.2 に規

定する周波数範囲にわたり,CISPR 16-1 に規定する準せん頭値検出器を用いて測定する。測定用受信機,

アンテナ及び試験手順は,CISPR 22 の 10.の規定に従う。すべてのエミッションレベルは,JIS C 1509-1

の 5.18.2 に規定する仕様に適合していなければならない。試験のときの周囲の環境条件を記録する。推奨

する電源によってサウンドレベルメータを駆動し,最大の無線周波エミッションを発生させると取扱説明

書に記載するモード及びレベルレンジに設定して動作させる。


14

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

8.2 

サウンドレベルメータ  (該当するならば,マイクロホン及び延長ケーブルを含む。)  の位置を固定す

るために使われるジグ及び備品類が無線周波エミッションの測定に与える影響は,無視できる程度のもの

でなければならない。

8.3 

無線周波エミッションレベルは,指定する基準の向きにサウンドレベルメータを向けて,JIS C 

1509-1

の 5.18.2 に規定する周波数範囲にわたり測定する。指定する構成において,ケーブルを介してマイ

クロホンを接続するサウンドレベルメータでは,

マイクロホン及びケーブルを 7.10.3.2 に従って配置する。

多チャンネルサウンドレベルメータでは,各チャンネルの入力にマイクロホンを接続する。

8.4 

該当するならば 8.3 に規定するマイクロホン,

ケーブル及びきょう  (筐)  体の配置を維持したままで,

試験機関が選択したもう一つの測定平面で,無線周波エミッションレベルを測定する。もう一つの測定平

面は,無線周波エミッションレベルを測定するのに用いる試験設備内の配置の限界内で,基準の向きでの

主要平面に対しておおよそ直交させる。

8.5 

サウンドレベルメータが接続装置又はケーブルを接続できる端子を備えている場合には,すべての

接続可能な装置へケーブルを接続して無線周波エミッションレベルを測定する。ケーブルは,取扱説明書

に推奨する長さの最長とする。サウンドレベルメータの製造業者がサウンドレベルメータにケーブルで接

続する機器を提供していない場合には,すべてのケーブルは,CISPR 22 の 8.1 に規定するように終端しな

いで配置する。サウンドレベルメータに接続する機器が提供されている場合,すべての機器を互いに接続

した状態で,無線周波エミッションレベルを測定する。

8.6 

同じ接続端子に複数の機器が接続可能の場合には,取扱説明書に無線周波エミッションレベルが最

大となると記載されている構成で,無線周波エミッションレベルを測定する。無線周波エミッションがこ

の構成と同等以下であるその他の構成が,一覧として取扱説明書に指定されていてもよい。試験をした構

成で JIS C 1509-1 の 5.18.2 に完全に適合する場合には,一覧に含まれるその他の構成についての試験をし

なくてもよい。

8.7 

商用電源で駆動するグループ Y 及びグループ Z のサウンドレベルメータでは,CISPR 22 の 9.の規

定に従い,商用電源への妨害を測定する。取扱説明書にその他のレベルレンジを指定していない限り,サ

ウンドレベルメータは,基準レベルレンジに設定する。伝導妨害に対して,サウンドレベルメータは,JIS 

C 1509-1

の 5.18.2 に規定する仕様及び JIS C 1509-1 

表 に規定する限度値に適合していなければならな

い。

9. 

電気音響性能試験

9.1 

一般事項

9.1.1 

この箇条に規定する試験は,各試験で規定する音響信号又は電気信号を用いて実施する。音響信号

を用いる試験では,音場に操作者がいない状態で試験を実施する。電気信号は,取扱説明書に指定する入

力装置を通して,サウンドレベルメータに加える。出力端子での信号を試験に用いるの場合には,  表示装

置上に指示される信号のレベルの変化と,これに対応する出力端子での信号のレベルの変化との差が,JIS 

C 1509-1

の 5.16.3 の要求事項を超えないことを検証する。


15

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.1.2 

音響信号を用いる試験では,サウンドレベルメータのマイクロホンの位置での周波数重み付けをし

ない音圧レベルを,IEC 61094-1 の仕様に適合する校正済標準マイクロホンで測定する。音圧レベルを設

定するときには,各試験周波数での標準マイクロホンの周波数特性を考慮する。同一のマイクロホンを同

一の取付形状で使用する多チャンネルサウンドレベルメータでは,試験機関の判断によって,一つ以上の

チャンネルについて試験する。マイクロホン又はマイクロホンの取付形状が異なる場合には,それらが異

なるチャンネルごとに試験を行う。

9.1.3 

入力信号の周波数は,規定の周波数の±0.25  %以内とする。

9.1.4 

音響信号を用いる試験及び自己雑音の測定では,試験時の環境条件は,静圧が 97∼103 kPa,周囲

温度が 20∼26  ℃及び相対湿度が 40∼70  %の範囲とする。

9.1.5 9.1.4

に規定する範囲に静圧を維持することが事実上困難な場所に試験機関がある場合には,試験

機関は,7.3 に従って実施した試験結果を用いて,基準静圧でのサウンドレベルメータの性能を求めてもよ

い。この場合,実際の測定の拡張不確かさには,周囲の静圧と基準静圧との差の影響を考慮するために適

用した補正に対する付加成分を含むものとする。

9.1.6 

試験時の環境条件を記録する。

9.2 

校正点検周波数での指示値

9.2.1 

この 9.の音響信号を用いる試験を行う前に,校正点検周波数での指示値を,4.4 に規定する音響校

正器を用いて点検し,必要があれば,基準環境条件で求められる音圧レベルの指示値となるように調整す

る。この点検及び調整は,試験中は実施しない。調整は,取扱説明書に記載される手順に従って行う。

9.2.2 

基準環境条件で音響校正器が発生する音の音圧レベルに対する環境条件による影響は,音響校正器

の取扱説明書に記載する手順に従い校正票のデータを用いて補正する。環境条件の影響は,  基準環境条件

で発生する音の音圧レベルを基準として決定する。

9.3 

指向特性

9.3.1 

サウンドレベルメータの指向特性は,自由音場試験設備内の平面進行正弦音波を用いて求める。JIS 

C 1509-1

の指向特性の要求事項に適合すると取扱説明書に記載する,サウンドレベルメータのすべての構

成について試験する。

9.3.2 

電気出力端子が利用でき,それを指向特性の試験に用いる場合には,表示装置上の周波数重み付き

信号レベルの指示値と電気出力信号電圧との一致度を調べるための予備試験を実施する。電気出力端子を

備えないサウンドレベルメータでは,製造業者が供給する,物理的に全く同じ寸法と形状の音響的にも電

気的にも等価な機器で電気出力端子をもつものを用いて,試験を実施してもよい。

9.3.3 

時間平均サウンドレベル又は F 時間重み付きサウンドレベルを測定する。必要であれば,利用しや

すい積分時間で求めた音響暴露レベルの指示値から,JIS C 1509-1 の式(5b)によって,時間平均サウンドレ

ベルを計算する。利用できるならば,周波数重み付け特性 C 又は周波数重み付け特性 Z を選択し,そうで

なければ,周波数重み付け特性 A を選択する。

9.3.4 

サウンドレベルメータの形状を面対称とみなした各対称面  (9.3.10 参照)  について,表示装置上の

サウンドレベルの指示値,又は電気出力から求めたサウンドレベルの指示値に等価な値を,JIS C 1509-1

表 に記載する相対角度の適用範囲にわたり,マイクロホンへの入射音に対して記録する。音の入射角

度の一つは,基準方向とする。

9.3.5 

サウンドレベルメータ全体の指向特性が JIS C 1509-1 の 5.3 及び

表 の仕様に適合することを示す

詳細な表を取扱説明書に記載していないならば,次の試験方法を用いる。

クラス 1 及びクラス 2 のサウンドレベルメータでは,音響信号の周波数は,500 Hz∼2 kHz の範囲で公


16

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

称 1/3 オクターブ間隔とし,2∼8 kHz の範囲で公称 1/6 オクターブ間隔とする。クラス 1 のサウンドレベ

ルメータでは,音響信号の周波数は,8∼12.5 kHz の範囲で公称 1/12 オクターブ間隔とする。各試験周波

数で,指向特性を測定する角度の間隔は,10 度を超えてはならない。

9.3.6 

サウンドレベルメータの各対称面について,各公称 1/3 オクターブ間隔の周波数でのサウンドレベ

ルメータの指向特性の詳細な表を JIS C 1509-1 

表 で要求する全範囲にわたる音の入射角度の関数とし

て取扱説明書に記載してあってもよい。各周波数で,詳細な指向特性の情報には,JIS C 1509-1 

表 

規定する音の入射角度の各範囲について,サウンドレベルの指示値の偏差の絶対値の最大値を含むことが

望ましい。この詳細な情報が記載されている場合には,各対称面について JIS C 1509-1 

表 に規定する

音の入射角度の全範囲にわたり 30 度を超えない角度の間隔で指向特性を測定する。

クラス 1 のサウンドレ

ベルメータでは 500 Hz∼12.5 kHz の範囲の公称 1/3 オクターブ間隔の周波数で,クラス 2 のサウンドレベ

ルメータでは 500 Hz∼8 kHz の範囲の公称オクターブ間隔の周波数で,試験を実施する。

9.3.7 

ランダム入射する音を測定するように設計されたサウンドレベルメータでは,各対称面  (9.3.10 

照)  について,基準方向に対して±180 度の音の入射角にわたり指向特性を測定する。

9.3.8 

サウンドレベルメータ又は音源を移動させて行う,異なる音の入射角度での指向特性の測定は,マ

イクロホンの回転対称軸及び音源の主軸を同一平面,望ましいのは水平面に維持して行う。時間平均サウ

ンドレベル又は音響暴露レベルの測定による場合には,

各角度において安定した指示値が得られるように,

十分な平均時間又は積分時間をとる。

備考1.  水平面内でのサウンドレベルメータの移動は,マイクロホンの基準点を通過する鉛直軸を中

心とする回転であることが望ましい。

2.

指向特性の測定中,音源及びマイクロホンの基準点が固定した位置に維持されているならば,

試験室内の音場のわずかな変化による影響は,実用的に最小化できる。

9.3.9 

各試験周波数で,様々な音の入射角度となるようにサウンドレベルメータの位置を変化させても,

音源の信号を一定に保つ。すべての試験で,マイクロホン位置における音圧レベルは,音源を動作させな

いときに指示するサウンドレベルの値よりも,少なくとも 30 dB 大きくなければならない。

備考  これに代わる試験手順は,ある音の入射角度を維持したままで,音源からの音響信号の周波数

を変化させて測定を行うことである。それぞれの音の入射角度で,この測定を繰り返す。マイ

クロホン位置における音圧レベルは,それぞれの音の入射角度の各試験周波数で,同じである

ことが望ましい。それぞれの音の入射角度の各試験周波数で,同じ音響信号を用いることが望

ましい。

9.3.10 

マイクロホンを通る主軸に対して非対称のサウンドレベルメータ又はマイクロホンを直接本体に

取り付けるサウンドレベルメータでは,指向特性は互いに直交する二つの平面で測定する。各平面は,マ

イクロホンの主軸を含むものとする。一つの平面は,できれば,サウンドレベルメータの制御部及び表示

部を含む平面と垂直にする。

9.3.11 9.3.10

による対称面でのすべての該当する周波数について,サウンドレベルの測定値を実際の測定

の拡張不確かさで広げる。JIS C 1509-1 

表 に規定する音の入射角度の各範囲内にある任意の二つの音

の入射角度での広げたサウンドレベル間の差の絶対値の最大値を求める。求めた最大値は,JIS C 1509-1

表 の該当する許容限度値内でなければならない。


17

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.3.12 

取扱説明書に詳細な指向特性についての情報が記載されており,限られた数の音の入射角度及び限

られた信号周波数  (9.3.6 参照)  で指向特性の測定を行ったとき,9.3.11 の要求事項に加え,広げたサウン

ドレベル間の差の絶対値の最大値は,取扱説明書に記載するサウンドレベル間の差の絶対値の最大値の公

称値を超えてはならない。

9.4 

音響信号を用いた周波数重み付け特性の試験

9.4.1 

一般事項

9.4.1.1 

自由音場試験設備での試験による周波数重み特性を検証するための 9.4.2.3 から 9.4.2.6 に規定す

る手順は,サウンドレベルメータが電気出力を備えていないこと,サウンドレベルメータの位置での音圧

レベルが校正済み標準マイクロホンによって既に求められていることを仮定している。電気出力が利用で

きる場合には,逆順での測定の方が実施しやすいこともある。すなわち,サウンドレベルメータをまず試

験設備に設置し,サウンドレベルメータに規定の指示値を与えるように音源を調節する。その後,サウン

ドレベルメータを取り外し,その場の自由音場音圧レベルを求めるために,標準マイクロホンをサウンド

レベルメータのマイクロホンがあった位置に設置する手順である。

9.4.1.2 

電気出力が利用でき,それを試験に用いる場合には,表示装置上の周波数重み付き信号レベルの

指示値と電気出力信号電圧との一致度を調べるための予備試験を実施する。周波数重み付け特性の試験で

は,レベル直線性誤差の補正をしてはならない。

9.4.1.3 

JIS C 1509-1

に規定する仕様の周波数重み付け特性の少なくとも一つは,音響正弦波信号及び電

気正弦波信号を入力して試験する。その他の周波数重み付け特性は,音響信号又は電気信号のいずれかを

入力して試験する。その他の周波数重み付け特性の電気信号による試験では,マイクロホンの公称周波数

レスポンスについての補正及びサウンドレベルメータのきょう(筐)体からの反射及びマイクロホンの周

囲の開設の影響を考慮する。

9.4.1.4 

サウンドレベルメータは,F 時間重み付きサウンドレベルを測定するように設定し,それが不可

能であれば,時間平均サウンドレベル又は音響暴露レベルを測定するように設定する。必要な場合,利用

しやすい積分時間で求めた音響暴露レベルの指示値から,JIS C 1509-1 の式(5b)によって,時間平均サウン

ドレベルを計算する。

9.4.1.5 

周波数重み付け特性のすべての試験は,可能であれば,サウンドレベルメータを基準レベルレン

ジに設定して行う。レベルレンジ調整器の設定が周波数重み付け特性の仕様に対する適合性に影響を与え

ていると試験機関が判断した場合,その他のレベルレンジで追加試験を行う。

9.4.1.6 

音響信号を用いた試験は,利用できるならば,周波数重み付け特性 C 又は周波数重み付け特性 Z

で実施する。周波数重み付け特性 C 又は周波数重み付け特性 Z が利用できなければ,試験は,周波数重み

付け特性 A で実施する。自由音場試験設備の下限周波数より高い周波数では,自由音場試験設備内の平面

進行波を用いて試験を実施する。下限周波数より低い周波数では,密閉したカプラを用いて試験を実施す

る。

9.4.1.7 6.12

でウインドスクリーンが必要とされるならば,周波数重み付け特性は,指定する形式のウイ

ンドスクリーンをマイクロホンの周囲に装着した状態と装着しない状態の両方で求める。

各試験周波数で,

ウインドスクリーンの補正値の測定値は,取扱説明書に記載されているウインドスクリーンの補正値の公

称値を超えてはならない。

9.4.2 

自由音場試験


18

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.4.2.1 

自由音場試験に周波数重み付け特性 C 又は周波数重み付け特性 Z を選択し,必要なデータの比較

のために自由音場調整データを検証するのであれば,取扱説明書に自由音場調整データを記載する周波数

についてだけ,周波数重み付け特性 A でも周波数重み付け特性の試験を行う。

9.4.2.2 

クラス 1 及びクラス 2 のサウンドレベルメータの試験では,自由音場試験設備における音響信号

の周波数は,試験設備の下限周波数から 2 kHz までの範囲で公称 1/3 オクターブ間隔とし,2∼8 kHz の範

囲で公称 1/6 オクターブ間隔とする。クラス 1 のサウンドレベルメータでは,音響信号の周波数は,8∼20

kHz

の範囲で公称 1/12 オクターブ間隔とする。

備考  取扱説明書に,詳細な周波数重み付け特性の表が記載されている場合には,製造業者のデータ

を検証するための試験は,クラス 1 のサウンドレベルメータでは 1/3 オクターブ間隔,クラス 2

のサウンドレベルメータではオクターブ間隔に限ってもよい。

9.4.2.3 

すべての試験周波数で,サウンドレベルメータのマイクロホンの基準位置での,サウンドレベル

メータが音場にないときの周波数重み付けをしない音圧レベルを,標準マイクロホンを用いて求める。音

波は,標準マイクロホンを校正した方向からマイクロホンの基準点に到達するようにする。各試験周波数

で,音源を動作させたときの音圧レベルは,音源を動作させないときの音圧レベルよりも少なくとも 30 dB

大きくなければならない。

9.4.2.4 

各試験周波数で,自由音場試験設備内の選択した位置で,基準音圧レベルを発生するように音源

の出力を調整する。各試験周波数で,基準音圧レベルを維持することが不可能であれば,その他の音圧レ

ベルを用いてもよい。周波数重み付けしない音圧レベルと調整した出力の設定条件を記録する。

9.4.2.5 

標準マイクロホンをサウンドレベルメータに置き換えする。サウンドレベルメータのマイクロホ

ンの基準点の位置を,標準マイクロホンの基準点のあった位置と一致させる。指定する基準方向からマイ

クロホンに音波が到達するようにする。各試験周波数で,標準マイクロホンで測定したときと同じ信号が

音源から出るようにする。各試験周波数で,サウンドレベルメータの指示値を記録する。

9.4.2.6 

各試験周波数で,サウンドレベルメータによるサウンドレベルの指示値から,標準マイクロホン

で測定された周波数重み付けをしない音圧レベルを減じて,周波数重み付け特性を計算する。

9.4.2.7 9.4.2.3

から 9.4.2.6 に規定する試験は,自由音場試験設備内で,音源とマイクロホンとの間の距離

及び配置を適切に変えて,少なくとも更に 2 回繰り返す。

9.4.2.8 

各試験周波数で,音源とマイクロホンとの間の距離及び配置を変えて算出した周波数重み付け特

性の算術平均によって,周波数重み付け特性の測定値を計算する。

9.4.3 

カプラ試験

9.4.3.1 

自由音場試験設備の下限周波数より低い周波数に対して,クラス 1 のサウンドレベルメータでは

10 Hz

から設備の下限周波数まで,クラス 2 のサウンドレベルメータでは 20 Hz から設備の下限周波数ま

での公称 1/3 オクターブ間隔の周波数範囲で,周波数重み付け特性を測定する。カプラ試験では,サウン

ドレベルメータのマイクロホン及び標準マイクロホンを,密閉したカプラ又はこれと同等の装置内部の音

場に暴露する。カプラは,サウンドレベルメータのマイクロホンの圧力平衡孔がカプラ内の音場に暴露さ

れるようにする。サウンドレベルメータで測定したサウンドレベル及び標準マイクロホンで測定した周波

数重み付けをしない音圧レベルを記録する。ウインドスクリーンが装着されている場合には,低い周波数

での試験では,これを取り外してもよい。

備考  約 250 Hz 以下の低い周波数では,密閉したカプラに挿入したマイクロホンを用いて測定した音

圧特性は,一般に,自由音場又はランダム入射特性に等しいとみなしてよい。この仮定を有効

なものとするためには,マイクロホンの圧力平衡孔をカプラ内の音場に暴露する必要がある。


19

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

カプラ試験の上限周波数が約 250 Hz を超える場合,音圧特性の測定と,自由音場試験設備内で

の基準方向における測定及びランダム入射での測定の等価性について,試験機関が示さなけれ

ばならないことがある。

9.4.3.2 

周波数重み付け特性 A の試験を 10 Hz までの低い周波数で実施するためには,サウンドレベルメ

ータの直線動作範囲が 70 dB より広くなければならない。必要であれば,直線動作範囲の下限よりも少な

くとも 5 dB 大きいサウンドレベルの指示値を示す状態にしながら,周波数重み付け特性 A の試験を最低

周波数まで実施する。

9.4.3.3 

カプラ試験では,サウンドレベルメータによる周波数重み付きサウンドレベルの指示値から,標

準マイクロホンで測定した周波数重み付けをしない音圧レベルを減じて,周波数重み付け特性の測定値を

計算する。

9.4.3.4 

密閉したカプラ内での周波数重み付け特性の試験は,少なくとも 3 回実施する。各試験で,マイ

クロホンをいったんカプラから取り外し,再びカプラに装着する。各試験周波数で,それぞれで求めた値

の算術平均として,周波数重み付け特性の測定値を計算する。

9.4.4 

適合性  周波数重み付け特性の測定値の対応する設計目標周波数重み付け特性からの偏差を,実際

の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 

表 の許容限度値内でなければな

らない。設計目標周波数重み付け特性は,JIS C 1509-1 

表 に与える値又は JIS C 1509-1 の式(6),式(7)

若しくは式(8)で計算して 10 分の 1 デシベルを単位として丸めた値である。

9.4.5 

ランダム入射

9.4.5.1 

ランダムな方向から入射する音波を測定するように設計されたサウンドレベルメータでは,音響

信号を用いた測定は,JIS C 1508 に規定するランダム入射感度レベルを算出するための二つの方法の一つ

を用いる。適用できるならば,マイクロホンの周囲にウインドスクリーンを装着した状態と装着しない状

態で,ランダム入射試験を実施する。

9.4.5.2 

ランダム入射感度レベルは,クラス 1 のサウンドレベルメータでは,自由音場試験設備の下限周

波数から 12.5 kHz まで,クラス 2 のサウンドレベルメータでは,設備の下限周波数から 8 kHz までの周波

数範囲の公称 1/3 オクターブ間隔で求める。下限周波数より手低い周波数でのランダム入射の周波数重み

付け特性は,カプラ試験によって求める。

9.4.5.3 

取扱説明書に詳細な情報が記載されていない場合には,9.3 の指向特性の試験中に得られたデー

タを用いて,指向指数を求める。取扱説明書に詳細な指向特性の情報を表で記載しており,その情報が 9.3

に従い検証されている場合には,その情報を指向指数の算出に用いる。ランダム入射感度レベルは,基準

方向での自由音場感度レベルと指向指数の和として計算する。

9.4.5.4 

各試験周波数における,周波数重み付け特性の測定値がランダム入射感度レベルである。周波数

重み付け特性の測定値を,実際の測定の拡張不確かさで広げる。実際の測定の拡張不確かさの値は,JIS C 

1509-1

附属書 に規定する測定の拡張不確かさの最大許容値の該当する値を超えてはならない。設計目

標周波数重み付け特性からのランダム入射周波数重み付け特性の偏差は,JIS C 1509-1 

表 の許容限度

値内でなければならない。

備考  より確実な情報が得られるまで,JIS C 1509-1 の附属書 に規定する測定の拡張不確かさの最

大許容値をランダム入射周波数重み付け特性の測定に適用可能であると考える。

9.5 

電気信号を用いた周波数重み付け特性の試験


20

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.5.1 

電気信号を用いた試験は,サウンドレベルメータに備える周波数重み付け特性で,JIS C 1509-1 

は取扱説明書に設計目標値及び許容限度値が規定されているもののすべてについて行う。

周波数間隔が 1/3

オクターブを超えない限り, 9.4 で用いたのと同じ試験周波数の正弦波電気信号を用いる。

すべての試験は,

サウンドレベルメータを 9.4 の試験で用いたのと同じレベルレンジに設定して行う。

9.5.2 

電気信号を用いた周波数重み付け特性の試験には,二つの手順が用意されている。各試験周波数及

び各周波数重み付け特性で,第 1 の試験手順では,音響信号のときと同じ指示値となるように,電気信号

の入力レベルを調整する。この手順に従えば,レベル直線性誤差の影響を最小とすることができるが,幾

つかの周波数では,入力信号が過大となり過負荷指示が発生して周波数重み付け特性の試験が不可能とな

ることがある。事前の試験で,周波数重み付け特性及び試験周波数によって,過負荷指示を発生すること

が知られている場合,すべての試験は第 2 の試験手順を用いて行う。

9.5.3 

第 の試験手順  (同一指示値の表示)

9.5.3.1 9.4

の音響信号を用いた試験で選択した周波数重み付け特性について,9.4 で用いたのと同じ試験

周波数で,音響信号を用いた試験において得られた値とサウンドレベルメータの指示値が一致するように,

正弦波電気入力信号のレベルを調整する。その他の周波数重み付け特性について,試験を繰り返す。電気

入力信号のレベル及び対応する指示値を記録しておく。

備考  入力信号の大きさは,実効値電圧で記録してもよく,入力信号減衰器のデシベルで表した設定

値で記録してもよい。

9.5.3.2 

音響信号を用いた試験で得られるのと等価な周波数重み付け特性は,次の計算によって求める。

各周波数で,試験対象の周波数重み付け特性について,記録した入力信号レベルと 9.4 の音響信号を用い

た試験で選択した周波数重み付け特性とについて,記録した入力信号レベルとの差を計算する。入力信号

レベルの差を,9.4 の試験で求めた周波数重み付け特性の値から減じて,電気入力信号試験による周波数重

み付け特性を求める。

備考  入力信号レベル間の差は,入力信号減衰器の設定値の差で求めてもよく,9.4 で試験対象の周波

数重み付け特性と選択した周波数重み付け特性とについて測定した実効値電圧をそれぞれ V

2

及び V

1

として,20 log

10

 (V

2

/V

1

)

の式から求めてもよい。

9.5.4 

第 の試験手順  (入力信号レベル一定)

9.5.4.1 

第 2 の試験手順では,

9.4

の音響信号を用いた試験で選択した周波数重み付け特性について,

1 kHz

の電気入力信号のレベルを,1 kHz の直線動作範囲上限より 5 dB 低い指示値となるように調整する。その

他の試験周波数での信号のレベルは,1 kHz の信号と同じとする。入力信号のレベル及び対応する指示値

を記録しておく。

備考  選択したレベルレンジでの直線動作範囲が十分に広ければ,いずれの試験周波数であっても第

2

の試験手順によって周波数重み付け特性の試験が可能となるが,レベル直線性誤差の影響は,

第 1 の試験手順よりも幾分大きくなることがある。いずれの試験手順による場合であっても,

レベル直線性誤差を考慮しようとしてはならない。

9.5.4.2 

その他の周波重み付け特性の各試験周波数で,入力信号のレベルは 9.5.4.1 で記録した入力信号の

レベルと同じにする。指示値を記録する。

9.5.4.3 

各試験周波数で,9.5.4.2 で記録した指示値と 9.5.4.1 で記録した指示値との差を計算する。これら

の指示値の差を,9.4 の手順に従い音響信号を用いて測定した周波数重み付け特性の値に加えて,電気入力

信号試験による周波数重み付け特性を求める。


21

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.5.5 

設計目標値からの周波数重み付け特性の値の偏差を,実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた

偏差の各値は,JIS C 1509-1 

表 の対応する許容限度値内でなければならない。

9.5.6 

オプションの周波数重み付け特性 FLAT の設計目標値からの偏差を実際の測定の拡張不確かさで

広げた値は,取扱説明書に記載する許容限度値内でなければならない。

9.5.7 

周波数重み付け特性 C,周波数重み付け特性 Z 又は周波数重み付け特性 FLAT を備えるサウンドレ

ベルメータでは,1 kHz の連続正弦波電気信号で周波数重み付け特性による指示値の差を試験する。周波

数重み付け特性 A を用いて,基準レベルレンジの基準音圧レベルを指示するように入力信号のレベルを調

整し,指示値を記録しておく。同じ入力信号で,周波数重み付け特性 C,周波数重み付け特性 Z 又は周波

数重み付け特性 FLAT を用いて時間重み付きサウンドレベル,時間平均サウンドレベル又は音響暴露レベ

ルの指示値を記録する。

9.5.8 

周波数重み付け特性 A で求めた測定値からの周波数重み付け特性 C,周波数重み付け特性 Z 又は

周波数重み付け特性 FLAT で求めた対応する測定値の偏差を,実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げ

た偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 5.4.14 の許容限度値内でなければならない。

9.6 

反射,回折並びにマイクロホンの公称周波数特性及びウインドスクリーンの影響に対する補正の総

合的影響

9.6.1 

反射,回折の影響の公称値,サウンドレベルメータに用いることができると指定されたすべてのマ

イクロホンの公称周波数特性に対する補正及び該当する場合にはウインドスクリーンの影響の公称値に対

する補正の,取扱説明書に記載された総合的影響は,連続正弦波電気信号を用いて検証する。周波数重み

付け特性は,9.4 の音響信号を用いた周波数重み付け特性の試験で選択した特性とする。サウンドレベルメ

ータに用いることができると取扱説明書に指定された公称周波数特性の異なる補正値をもつマイクロホン

の各型式について,総合的影響を検証する。

9.6.2 

入力信号の周波数は,クラス 1 のサウンドレベルメータでは自由音場試験設備の下限周波数より

16 kHz

,クラス 2 のサウンドレベルメータでは下限周波数より 8 kHz の周波数範囲で公称 1/3 オクターブ

間隔とする。

9.6.3 

1 kHz

の電気入力信号を,9.4 の音響信号を用いた試験において 1 kHz で得られた値と指示値が同じ

レベルレンジで一致するように調整する。電気入力信号の大きさ及び対応する指示値を記録する。

備考  入力信号の大きさは,実効値電圧で記録してもよく,入力信号減衰器のデシベルで表した設定

値で記録してもよい。

9.6.4 

入力信号の大きさを一定に維持したままで,1 kHz 以外の試験周波数でのサウンドレベルメータの

指示値を記録する。

9.6.5 

電気信号の周波数重み付け特性は,試験周波数での指示値から 1 kHz での指示値を減じて計算する。

9.6.6 

各試験周波数で,サウンドレベルメータのきょう  (筐)  体からの反射,マイクロホン周囲の回折,

マイクロホンの公称周波数特性に対する補正及びウインドスクリーンの影響の補正の総合的影響の測定値

は,9.4 の方法に従って音響信号を用いて求めた周波数重み付け特性から 9.6.5 に従って電気信号を用いて

求めた周波数重み付け特性を減じて計算する。各試験周波数で,総合的影響の測定値と取扱説明書に記載

する総合的影響の公称値との差は,JIS C 1509-1 の 5.2.6 に規定する許容限度値内でなければならない。

備考  反射及び回折並びにマイクロホンの公称周波数特性の補正の総合的影響を検証するこの方法は,

自由音場施設内で測定したサウンドレベルと電気信号に応答した指示値との間のレベル直線性

の誤差について考慮していない。

9.7 

自由音場サウンドレベルを得るための調整値


22

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.7.1 

製造業者が定期試験において複数の周波数で音を発生させる校正済の音響校正器又は静電駆動器

の使用を推奨するならば,取扱説明書には,これらを用いたときに指示される A 特性サウンドレベルを調

整して自由音場内の平面波に対して指示するのと等価なサウンドレベルとするためのデータが記載されて

いなければならない。調整データは,型式評価試験の一部として,検証しなければならない。

9.7.2 

取扱説明書の調整データを検証するための試験を実施する前に,9.4 の周波数重み付け特性の試験

によって,1 kHz での周波数重み特性 A が JIS C 1509-1 

表 の該当する許容限度値以内であることを検

証しなければならない。音響校正器又は静電駆動器を用いたときに指示する A 特性時間重み付きサウンド

レベルを,取扱説明書に調整データが記載されている各周波数について記録する。

9.7.3 

必要であれば,音響校正器が試験周波数で発生する音圧レベルと 1 kHz で発生する音圧レベルとの

差,又は静電駆動器の相対レスポンスレベルに基づいて,サウンドレベルの指示値を補正する。基準方向

での自由音場サウンドレベルと等価な値を求めるために,補正したサウンドレベルに,取扱説明書に記載

した調整データを適用して A 特性サウンドレベルを求める。各周波数で,1 kHz の A 特性サウンドレベル

の値に対する相対値を計算する。計算した値が,A 特性周波数レスポンスと等価なものになる。

9.7.4 

1 kHz

以外の周波数で,自由音場試験設備で測定した相対 A 特性周波数レスポンスの算術平均値

(9.4.2.8

参照)  からの音響校正器又は静電駆動器を用いて求めた相対 A 特性周波数レスポンスの偏差を,実

際の測定の拡張不確かさで広げた各値は,JIS C 1509-1 の 5.2.8 に規定する許容限度値内でなければならな

い。

9.7.5 

サウンドレベルメータに用いることができると指定した自由音場調整データの異なるマイクロホ

ンの各形式について,取扱説明書の調整データを検証する手順を繰り返す。

9.8 

レベル直線性

9.8.1 

基準周囲温度に近い周囲温度での試験

9.8.1.1 

レベル直線性は,基準周囲温度から 5 K (5  ℃)  以内の周囲温度,並びに利用しやすい相対湿度及

び静圧で,定常連続正弦波電気信号を用いて試験する。信号の周波数は,クラス 1 のサウンドレベルメー

タでは 31.5 Hz,1 kHz 及び 12.5 kHz,クラス 2 のサウンドレベルメータでは 31.5 Hz,1 kHz 及び 8 kHz と

する。

9.8.1.2 

レベル直線性は,測定機能を備えるのであれば,A 特性 F 時間重み付きサウンドレベルを指示す

るように設定して試験し,また,備えるのであれば,A 特性時間平均サウンドレベルを指示するように設

定しても試験する。A 特性音響暴露レベルしか表示されない場合には,レベル直線性誤差は,利用しやす

い積分時間で求めた音響暴露レベルの指示値から JIS C 1509-1 の式(5b)によって計算した A 特性時間平均

サウンドレベルによって求める。

9.8.1.3 

すべての入力信号について,レベル直線性誤差は,対応するサウンドレベルの予測値からのサウ

ンドレベルの指示値の偏差である。各試験周波数及びレベルレンジで,サウンドレベルの予測値は,取扱

説明書に指定する基準レベルレンジでの開始点に,開始点を表示させる入力信号レベルからの変化を加算

して求める。

備考1.  各試験周波数で,基準レベルレンジの開始点におけるレベル直線性誤差は,ゼロである。

2.

デシベルで表した入力信号レベルの変化は,入力信号減衰器の設定の変化から求めてもよく,

入力信号の実効値電圧から計算してもよい。


23

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.8.1.4 

すべての試験周波数で,基準レベルレンジの開始点の値を表示させるように入力信号を調整して

から,レベル直線性の試験を開始する。レベル直線性誤差は,入力信号レベルを 1 dB 以下の間隔で変化さ

せて測定する。開始点から過負荷指示を最初に発生させるまで信号レベルを増加し,次に,開始点を通過

して,アンダーレンジ指示を最初に発生するか取扱説明書に許容限度値内で測定できると指定するサウン

ドレベルの最小値となるまで信号レベルを減少させて,試験を実施する。その後,開始点まで信号レベル

を増加させながら試験を続行する。レベルを増加させるときと減少させるときに用いる入力信号のレベル

は同一とする。

9.8.1.5 

基準レベルレンジ以外のレベルレンジでは,レベル直線性誤差は,入力信号レベルを 10 dB 以下

で変化させて,直線動作範囲の指定する上限値に向かって測定し,次に下限値に向かって測定する。これ

らの各レベルレンジで,レベル直線性誤差の試験は,基準レベルレンジ上で開始点を表示させる入力信号

を,

基準レベルレンジの設定を基準としたレベルレンジ調整器の公称変化を考慮して調整した入力信号に

応答して指示するサウンドレベルから開始する。各レベルレンジで,指定する上限値から 5 dB 以内及び指

定する下限値又は取扱説明書に許容限度値内で測定できると指定するサウンドレベルの最小値から 5 dB

以内では,過負荷指示及びアンダーレンジ指示が最初に発生するまで,入力信号レベルの変化は 1 dB 以下

とする。

備考  各試験周波数で,基準レベルレンジ以外のレベルレンジの開始点におけるレベル直線性誤差は,

必ずしもゼロとなるとは限らない  (9.8.1.3 参照)。

9.8.1.6 

各試験周波数及び各レベルレンジに対して取扱説明書に指定する直線動作範囲にわたって,実際

の測定の拡張不確かさで広げたレベル直線性誤差の値は,JIS C 1509-1 の 5.5.5 の該当する許容限度値内で

なければならない。

9.8.1.7 

実際の測定の拡張不確かさで広げた,入力信号レベルの 1 dB から 10 dB の変化に対応するレベル

直線性誤差の値は,JIS C 1509-1 の 5.5.6 の該当する許容限度値内でなければならない。

9.8.1.8 

各試験周波数で,実際の測定の拡張不確かさで広げたレベル直線性誤差が許容限度値内となる A

特性サウンドレベルの直線動作全範囲は,

取扱説明書に記載する直線動作全範囲よりも狭くてはならない。

9.8.2 

周囲温度を上昇させての試験

9.8.2.1 7.6.10

に規定する周囲温度を上昇させた状態でもレベル直線性誤差を測定する。この試験は,1

kHz

の定常正弦波電気信号を用いて行う。この試験では,広い範囲の環境条件に対応する構成要素を 7.6.4

に規定する最高周囲温度から 2 K (2  ℃)  以内で最高周囲温度を超えない周囲温度に置く。相対湿度及び静

圧は,利用しやすい値でよい。

9.8.2.2 

周囲温度を上昇させての試験では,基準レベルレンジだけで行うこと,開始点から直線動作範囲

の指定する上限まで,上限から下限まで,下限から開始点までの入力信号レベルの変化を,上限と下限の

値を含みつつ 10 dB だけで行うことを除き,9.8.1 の試験手順に従う。

9.8.2.3 

実際の測定の拡張不確かさで広げたレベル直線性誤差の値は,JIS C 1509-1 の 5.5.5 及び 5.5.6 

許容限度値内でなければならない。実際の測定の拡張不確かさで広げたレベル直線性誤差が許容限度値内

となる A 特性サウンドレベルの直線動作全範囲は,取扱説明書に記載する直線動作全範囲よりも狭くては

ならない。

9.9 

アンダーレンジ指示  各レベルレンジ及びレベル直線性試験で用いる周波数で,時間重み付きサウ

ンドレベル,時間平均サウンドレベル又は音響暴露レベルが取扱説明書に指定する直線動作範囲の下限値

以上の値であるときにアンダーレンジ指示器が発生しないことを検証する。アンダーレンジ指示器を発生

しているときの表示が,JIS C 1509-1 の 5.11.1 の要求事項に適合していることを検証する。


24

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.10 

自己雑音

9.10.1 

自己雑音のレベルは,サウンドレベルメータにマイクロホンを装着して測定する。取扱説明書に指

定する通常動作状態としたサウンドレベルメータを,音圧レベルの十分に低い環境に置く。サウンドレベ

ルメータに用いることができると取扱説明書に記載する各形式のマイクロホンについて,自己雑音レベル

を測定する。また,マイクロホンを取扱説明書に指定する電気入力装置と置換し,取扱説明書に指定する

方法で終端して,自己雑音レベルを測定する。

備考  通常の動作状態でマイクロホンの延長ケーブルの使用を指定する場合,延長ケーブルのマイク

ロホンと反対側に接続されるサウンドレベルメータの構成要素は,音圧レベルの低い環境に置

かなくてもよい。

9.10.2 

取扱説明書に記載する最も高い自己雑音レベルに対応するレベルレンジに設定して,自己雑音レベ

ルを測定する。

9.10.3 

自己雑音レベルの測定では,周囲温度及び相対湿度は,9.1.4 に規定する範囲内でなければならな

い。

9.10.4 

自己雑音レベルは,利用可能なすべての周波数重み付け特性について記録する。F 及び S 時間重み

付きサウンドレベルは,60  秒間にランダムに 10 回計測し,算術平均して求める。時間平均サウンドレベ

ルでは,自己雑音レベルが最大値となるとして取扱説明書に指定する平均時間とする。

9.10.5 

自己雑音レベルの測定値は,取扱説明書に記載する,マイクロホンの各型式及びマイクロホンと置

換する電気入力装置についての自己雑音レベルの最大予測値を超えてはならない。

9.11 

時間重み付け特性 及び時間重み付け特性 の減衰時定数

9.11.1 

時間重み付け特性 F 及び時間重み付け特性 S の指数減衰時定数は,4 kHz の定常正弦波電気信号を

用いて試験する。信号レベルは,基準レベルレンジの直線動作範囲の指定する上限値よりも 3 dB 低いサウ

ンドレベルを指示するように調整する。定常信号は,少なくとも 10 秒加える。

9.11.2 

信号を突然停止させ,停止したときからのサウンドレベルの表示値の減衰率を測定する。実際の測

定の拡張不確かさで広げた時間重み付け特性 F 及び時間重み付け特性 S の減衰率は,JIS C 1509-1 の 5.7.2

に規定する許容限度値内でなければならない。

備考  指数減衰率は,ストップウォッチ又はそれと等価な計時装置若しくはディジタル信号レベルの

表示の更新周期として指定するサンプリング間隔を基に経過時間を算出することによって,表

示装置上のサウンドレベルを目視観測することで測定してもよい。ビデオカメラ又はこれと等

価な機器を用い,表示装置上のサウンドレベルをミリ秒の分解能で時刻を表示するディジタル

時計とともに記録する方法によってもよい。サウンドレベルメータが該当する時間重み付け特

性で適切な分解能をもって時間関数としてのレベルを表示する機能を備えている場合には,こ

の機能を用いて試験してもよい。

9.11.3 

時間重み付け特性 S を備えるサウンドレベルメータでは,時間重み付け特性 F によって,基準レ

ベルレンジの基準音圧レベルを指示するように 1 kHz の正弦波電気入力信号を調整する。A 特性サウンド

レベルを記録しておく。同じ入力信号に対して,時間重み付け特性 S による A 特性サウンドレベルの指示

値を記録する。

9.11.4 

実際の測定の拡張不確かさで広げた,時間重み付け特性 F で測定したサウンドレベルからの時間重

み付け特性 S で測定したサウンドレベルの偏差は,JIS C 1509-1 の 5.7.3 に規定する許容限度値内でなけれ

ばならない。

9.12 

時間重み付きサウンドレベルのトーンバースト応答


25

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.12.1  F

又は S 時間重み付きサウンドレベルを測定するサウンドレベルメータのトーンバースト応答は,

基準レベルレンジで,4 kHz の正弦波電気信号を用いて試験する。

9.12.2 

トーンバースト応答の試験は,周波数重み付け特性を A に設定したサウンドレベルメータに定常

信号を加えて開始する。時間重み付け特性 F で,直線動作範囲の指定する上限値よりも 3 dB 低い値を指示

するように,入力信号を調整する。F 時間重み付きサウンドレベルの指示値を記録する。測定機能を備え

るのであれば,S 時間重み付きサウンドレベルについて,同じ指示値となるように手順を繰り返す。

9.12.3 

時間重み付け特性 F 及び該当するならば時間重み付け特性 S について JIS C 1509-1 

表 に規定

するすべてのトーンバースト継続時間で,振幅及び周波数が定常信号と同じトーンバーストを加える。ト

ーンバーストに応答するサウンドレベルの最大の指示値を記録する。

9.12.4 9.12.2

による指示値から開始して,定常信号の指示値を 20 dB ずつ減少させて,トーンバースト応

答の試験を繰り返す。20 dB ずつのレベルの減少は,次に指示するサウンドレベルの値が直線動作範囲の

指定する下限値より 20 dB 以上大きい限り繰り返す。定常信号が,  直線動作範囲の指定する下限値より

10 dB

高い指示値を発生させるレベルでも,トーンバースト応答を測定する。

各ステップで,定常信号に対する F 及び S 時間重み付きサウンドレベルの指示値,並びにトーンバース

トに対する F 及び S 時間重み付きサウンドレベルの最大値を記録する。各ステップで,F 及び S 時間重み

付きサウンドレベルの最大値について JIS C 1509-1 

表 に規定するすべてのトーンバースト継続時間で

のトーンバースト応答を測定する。

9.12.5 9.12.2

による指示値から過負荷を最初に指示するレベルまで定常信号の指示値を 1 dB ずつ増加さ

せて,トーンバースト応答の試験を実施する。トーンバーストの継続時間は,F 及び S 時間重み付け特性

について JIS C 1509-1 

表 に規定する最も短い継続時間とする。

9.12.6 

トーンバースト応答の測定値は,トーンバースト信号に応答する F 及び S 時間重み付きサウンド

レベルの最大値の指示値から対応する定常信号に対する F 及び S 時間重み付きサウンドレベルの指示値を

減じて計算する。

9.12.7  JIS C 1509-1

表 に規定する基準トーンバースト応答からのトーンバースト応答の測定値の偏差

を,実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,マイクロホン及びサウンドレベルメータ

内部の電気素子によって生じる自己雑音レベルの指示値の指定値よりも少なくとも 16 dB 高いトーンバー

スト応答が観測される限り,JIS C 1509-1 

表 に規定する許容限度値内でなければならない。

9.13 

音響暴露レベル又は時間平均サウンドレベルのトーンバースト応答

9.13.1 

音響暴露レベル又は時間平均サウンドレベル,若しくはその両者を測定するサウンドレベルメータ

のトーンバースト応答は,基準レベルレンジで,4 kHz の正弦波電気信号を用いて試験する。音響暴露レ

ベルだけを測定するならば,定常信号に対する時間平均サウンドレベルは,音響暴露レベルの測定値と積

分時間から計算する。時間平均サウンドレベルだけを測定するならば,トーンバーストに対する音響暴露

レベルは,時間平均サウンドレベルの測定値と平均時間から計算する。

9.13.2 

トーンバースト応答の試験は,周波数重み付け特性を A に設定したサウンドレベルメータに定常

信号を加えて開始する。直線動作範囲の指定する上限値よりも 3 dB 低い値を指示するように,入力信号を

調整する。音響暴露レベルだけを表示するサウンドレベルメータであれば,規定する時間平均サウンドレ

ベルに対応する音響暴露レベルの指示値となるように,入力信号を調整する。JIS C 1509-1 の式(5b)によっ

て,対応する時間平均サウンドレベルに対して音響暴露レベルが 10 dB 高くなる,10 秒の積分時間が推奨

される。時間平均サウンドレベルとその平均時間又は音響暴露レベルとその積分時間を記録する。平均時

間又は積分時間が表示される場合,その表示値を用いる。


26

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.13.3 

音響暴露レベルについて,JIS C 1509-1 

表 に規定するすべてのトーンバースト継続時間で,振

幅及び周波数が定常信号と同じトーンバーストを加える。各試験で,音響暴露レベルの指示値又は時間平

均サウンドレベルの指示値と平均時間とを記録する。音響暴露レベルの指示値を求めるための積分時間は,

トーンバーストのすべての部分を含むことができるように,十分長くする。時間平均サウンドレベルだけ

を表示するサウンドレベルメータであれば,JIS C 1509-1 の式(4)を適用して,時間平均サウンドレベルと

対応する平均時間から,トーンバーストの音響暴露レベルを算出する。時間平均サウンドレベルの平均時

間は,トーンバースト継続時間より長くする。

9.13.4 9.13.2

による指示値から開始して,定常信号の指示値を 20 dB ずつ減少させて,トーンバースト応

答の試験を繰り返す。20 dB ずつのレベルの減少は,次に指示する時間平均サウンドレベルの値が直線動

作範囲の指定する下限値より 20 dB 以上大きい限り繰り返す。定常信号が,直線動作範囲の指定する下限

値より 10 dB 高い指示値を発生させるレベルでも,トーンバースト応答を測定する。各ステップで,定常

信号に対する時間平均サウンドレベルの指示値及びトーンバーストに対する音響暴露レベルの指示値を記

録する。音響暴露レベル又は時間平均サウンドレベルについて JIS C 1509-1 

表 に規定するすべてのト

ーンバースト継続時間でのトーンバースト応答を測定する。

9.13.5 9.13.2

による指示値から過負荷を最初に指示するレベルまで定常信号の指示値を 1 dB ずつ増加さ

せて,トーンバースト応答の試験を実施する。トーンバーストの継続時間は,0.25 ms とする。

9.13.6 

トーンバースト応答の測定値は,トーンバースト信号の音響暴露レベルの指示値又は計算値から対

応する定常信号に対する時間平均サウンドレベルの指示値又は計算値を減じて計算する。

9.13.7  JIS C 1509-1

表 に規定する基準トーンバースト応答からのトーンバースト応答の測定値の偏差

を,実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 

表 に規定する許容限度

値内でなければならない。

9.14 

時間平均サウンドレベルメータの繰返しトーンバースト列に対する応答

9.14.1 

時間平均サウンドレベルを測定するサウンドレベルメータの 4 kHz の繰返し正弦波トーンバース

ト列電気信号に対する応答は,基準レベルレンジで試験する。

9.14.2 

繰返しトーンバースト列に対する応答の試験は,周波数重み付け特性を A に設定したサウンドレ

ベルメータに定常信号を加えて開始する。直線動作範囲の指定する上限値よりも 3 dB 低い時間平均サウン

ドレベルを指示するように,

入力信号を調整する。

時間平均サウンドレベルとその平均時間とを記録する。

9.14.3 

トーンバースト列の振幅及び周波数は,定常信号のそれらと同じにする。繰返しトーンバースト列

の中の単一トーンバーストは,音響暴露レベルに対する JIS C 1509-1 

表 に規定する継続時間とする。

平均時間中の各繰返しトーンバースト列には,時間平均サウンドレベルを安定して測定するのに十分な数

のトーンバーストを含まなければならない。トーンバースト列中の個々のトーンバーストは,ゼロ交差で

始まりゼロ交差で終わる。個々のトーンバースト間の時間は,個々のトーンバースト継続時間の少なくと

も 3 倍とする。各トーンバースト列に対して,時間平均サウンドレベルを記録する。平均時間は,定常信

号の時間平均サウンドレベルを算出したときの平均時間とする。

9.14.4 

直線動作範囲の指定する下限値より 10 dB 高い時間平均サウンドレベルを指示する定常入力信号

のレベルで,繰返しトーンバースト列に対する応答の試験を繰り返す。時間平均サウンドレベルの指示値

を与える JIS C 1509-1 

表 に音響暴露レベルに対して規定するすべてのトーンバースト継続時間につい

て,繰返しトーンバースト列に対する応答の試験を実施する。定常信号及び繰返しトーンバースト列につ

いて,時間平均サウンドレベルとその平均時間とを記録する。


27

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

9.14.5 

トーンバースト列の時間平均サウンドレベルから対応する定常信号の時間平均サウンドレベルを

減じて,繰返しトーンバースト列に対する応答の測定値とする。

9.14.6 

理論的なトーンバースト応答からの,繰返しトーンバースト列に対する応答の測定値の偏差を,実

際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 

表 に規定する許容限度値内で

なければならない。理論的な応答は,JIS C 1509-1 の式(16)によって算出する。

9.15 

過負荷指示

9.15.1 

過負荷指示の一部は,レベル直線性及びトーンバースト応答の測定で試験されている。過負荷指示

について追加して行わなければならない試験を,次に規定する。

9.15.2 

過負荷指示は,A 特性時間重み付きサウンドレベル又は A 特性時間平均サウンドレベルを表示す

るように設定したサウンドレベルメータの基準レベルレンジで試験する。時間重み付きサウンドレベルの

過負荷指示は,  F 時間重み付け特性で試験する。機能を備えているのであれば,S 時間重み付け特性でも

試験する。31.5 Hz,1 kHz 及び 4 kHz の周波数の,正に向かう半周期と負に向かう半周期の正弦波電気入

力信号を用いる。各試験周波数で,  半周期の試験入力信号は,信号レベルが等しい定常正弦波入力信号か

ら抜き出し,ゼロ交差で始まりゼロ交差で終わる。

9.15.3 

各試験周波数で,時間重み付きサウンドレベル又は時間平均サウンドレベルの指示値が直線動作範

囲の指定する上限値より 1 dB 低くなるように定常入力信号を加える。過負荷の指示が発生するまで,定常

信号から抜き出した正に向かう半周期入力信号のレベルを 0.1 dB ずつ増加させる。同じ手順を負に向かう

半周期の信号でも繰り返す。過負荷指示を最初に発生させた半周期信号のレベルを 0.1 dB の分解能で記録

する。

備考  半周期入力信号の相対レベルは,入力減衰器の設定から算出してもよい。

9.15.4 

測定機能を備えているのであれば,C 特性ピークサウンドレベルを測定するように設定したサウン

ドレベルメータで,正に向かう半周期信号及び負に向かう半周期信号を用いて過負荷指示の試験を繰り返

す。

9.15.5 

過負荷指示を最初に発生させた,正に向かう半周期入力信号と負に向かう半周期入力信号のレベル

差を実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた差の各値は,JIS C 1509-1 の 5.10.3 に規定する許容限度

値内でなければならない。

9.15.6 

サウンドレベルメータの F 又は S 時間重み付きサウンドレベルの測定において,JIS C 1509-1 

5.10.4

に規定するように過負荷指示が表示されることを検証する。時間平均サウンドレベル,音響暴露レ

ベル,時間重み付きサウンドレベルの最大値又は C 特性ピークサウンドレベルの測定においては,JIS C 

1509-1

の 5.10.5 に規定するように過負荷指示が提示され続けることを検証する。

9.16 C

特性ピークサウンドレベル

9.16.1  C

特性ピークサウンドレベルの指示値は,定常正弦波電気信号並びに 1 周期及び半周期の電気信号

を用いて試験する。1 周期及び半周期の信号は,JIS C 1509-1 

表 に規定されるものとし,定常正弦波信

号から抜き出す。1 周期及び半周期の信号は,ゼロ交差で始まりゼロ交差で終わる。

9.16.2 

基準レベルレンジ及び最も感度の低いレベルレンジにおいて,三つの定常信号のレベルで C 特性

ピークサウンドレベルの測定値を試験する。一つ目の定常信号のレベルは,C 特性 F 時間重み付きサウン

ドレベル又は C 特性時間平均サウンドレベルの指示値が取扱説明書に記載するピークレベルレンジとして

指定する上限値より 4 dB 小さくなるようなレベルとする。二つ目の定常信号のレベルは,C 特性サウンド

レベルの指示値がピークレベルレンジとして指定する下限値よりも 1 dB 大きくなるようなレベルとする。

三つ目の定常信号レベルは,指示値がピークレンジとして指定する上限値と下限値の中間に最も近い 1 dB


28

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

単位で丸めたレベルとする。

9.16.3 9.16.2

に規定する三つの信号レベルで,JIS C 1509-1 

表 に規定する 1 周期及び半周期の信号に

ついて C 特性ピークサウンドレベルを測定する。対応する定常信号の C 特性時間平均サウンドレベル又は

C

特性 F 時間重み付きサウンドレベルを測定する。1 周期及び半周期信号の C 特性ピークサウンドレベル

の指示値と対応する定常信号の C 特性時間平均サウンドレベル又は C 特性 F 時間重み付きサウンドレベル

の差を計算する。

9.16.4  JIS C 1509-1

表 に規定する設計目標の差の値からの,C 特性ピークサウンドレベルと定常信号

の C 特性サウンドレベルとの差の測定値の偏差を,実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各

値は,JIS C 1509-1 

表 の許容限度値内でなければならない。

9.16.5 

前述の手順に従う C 特性ピークサウンドレベルのすべての測定において,過負荷指示が発生しな

いことを検証する。

9.17 

リセット  機能を備えているのであれば,リセット機能の作動によって表示装置上の以前の指示値

が消去されることを検証する。リセット機能の作動によって表示装置上に不要な指示値を発生させないこ

とも検証する。

9.18 

電気出力端子  サウンドレベルメータの電気入力装置に 1 kHz の正弦波電気信号を加える。サウン

ドレベルメータは,A 特性 F 時間重み付きサウンドレベル又は A 特性時間平均サウンドレベルを測定する

ように設定する。基準レベルレンジの基準音圧レベルを指示するように入力信号のレベルを調整し,指示

値を記録しておく。すべてのアナログ電気出力端子について順に一つだけ短絡回路を接続し,指示値を記

録する。実際の測定の拡張不確かさで広げたサウンドレベルの指示値間の差は,JIS C 1509-1 の 5.16.2 

規定する許容限度値内でなければならない。

9.19 

計時機能  時間平均サウンドレベルの測定における最小の平均時間又は音響暴露レベルの測定にお

ける最小の積分時間が,取扱説明書に記載する最小時間以下であることを検証する。最大平均時間又は最

大積分時間が取扱説明書に記載する最大時間以上であることを検証する。

備考  この規格に基づき検証する最大平均時間又は最大積分時間は,24 h を超えないことが望ましい。

9.20 

チャンネル間のクロストーク

9.20.1 

多チャンネルシステムのすべてのチャンネル間のクロストークは,31.5 Hz,1 kHz 及び 8 kHz の周

波数の定常電気入力信号を,一方のチャンネルの電気入力装置に加えて試験する。

9.20.2 

各試験周波数で,直線動作範囲の取扱説明書に指定する上限値を指示するように,入力信号のレベ

ルを調整し,その指示値を記録しておく。信号を加えたチャンネル及び信号を加えないすべてのチャンネ

ルの信号レベルの指示値を記録する。信号レベルの指示値間の差は,JIS C 1509-1 の 5.19.2 に規定する値

以上でなければならない。周波数重み付け特性は C,Z 又は,必要であれば,A とする。

9.21 

電源  まず,取扱説明書に記載する公称電圧を供給する電源を用いて,サウンドレベルメータを試

験する。基準レベルレンジに設定したサウンドレベルメータのマイクロホンにサウンドレベルメータと共

に提出された音響校正器を用いて音響信号を加え,A 特性 F 時間重み付きサウンドレベル又は A 特性時間

平均サウンドレベルを記録しておく。取扱説明書に記載する最大電圧,次に最小電圧を供給する電源を用

いて試験を繰り返す。公称電圧でのサウンドレベルの指示値からの最大電圧及び最小電圧でのサウンドレ

ベルの指示値の偏差を,実際の測定の拡張不確かさで広げる。広げた偏差の各値は,JIS C 1509-1 の 5.20.2

の許容限度値内でなければならない。

備考  電源には電池も含む。


29

C 1509-2

:2005 (IEC 61672-2:2003)

10. 

試験報告書

10.1 

装着したならばウインドスクリーン及び附属品を含め,試験したサウンドレベルメータの構成,サ

ウンドレベルメータの向き,

環境条件を含めた試験条件,

そして試験結果の詳細を試験報告書に記載する。

各試験結果について,実際の測定の拡張不確かさを記載する。型式評価試験の結果の報告では,標準の様

式を用いることが望ましい。

備考  型式評価試験の結果を報告する標準の様式は, この規格の別の部として発効することになって

いる。

10.2 

試験報告書には,サウンドレベルメータ全体の形式が,指定するクラスにおいて JIS C 1509-1 に規

定する仕様に適合するかどうかを記載する。また,サウンドレベルメータの型式が証明されたかどうかも

記載する。サウンドレベルメータの型式が証明された場合には,その後行われる定期試験に用いるために,

証明の通知が公的に利用できるようにすることが望ましい。

10.3  IEC C 61000-4-3

の 8.に規定する追加の試験情報を,試験報告書に記載する。静電気放電,電源周波

数磁界及び無線周波電磁界を用いた一連の試験終了時に,性能の一時的低下,機能の損失又はデータの消

失があったときには,試験報告書にその旨を記載する。