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C 1010-2-32

:2015

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

3

3

  用語及び定義  

4

3.1

  機器及び機器の状態  

4

3.2

  部分及び附属品  

4

3.5

  安全性に関する用語  

4

3.6

  絶縁  

4

4

  試験 

5

5

  表示及び文書  

5

6

  感電に対する保護  

8

6.6

  外部回路への接続  

8

6.9

  感電に対する保護の構造的要求事項  

9

7

  機械的なハザードに対する保護  

13

8

  機械的ストレスに対する耐性  

13

8.1

  一般  

13

8.2

  外装剛性試験  

13

9

  火の燃え広がりに対する保護  

14

10

  機器の温度限度及び耐熱性  

14

10.5

  耐熱性  

14

10.101

  電流センサの他の温度  

15

11

  流体に起因するハザードに対する保護  

15

12

  レーザを含む放射,音圧及び超音波圧に対する保護  

15

13

  漏えい(洩)ガス,漏えい物,爆発及び爆縮に対する保護  

15

14

  部品及びサブアセンブリ  

15

14.101

  主電源の測定に用いる測定回路で,過渡過電圧制限デバイスとして用いる回路又は部品  

15

15

  インタロックによる保護  

16

16

  用途に起因するハザード  

16

16.101

  表示した値の信頼性  

16

17

  リスクアセスメント  

17

101

  測定回路  

17

101.1

  一般  

17

101.2

  内部に変流器がある電流センサ 

17

101.3

  入力とレンジとの誤った組合せに対する保護  

17

101.4

  主電源の過電圧に対する保護  

20


C 1010-2-32

:2015  目次

(2)

ページ

102

  アークせん(閃)光及び短絡によるハザードに対する保護  

20

102.1

  一般  

20

102.2

  クランプ中の回路の短絡に対する保護  

20

102.3

  閉じた位置での回路の短絡に対する保護  

22

附属書  

23

附属書 D(規定)絶縁要求事項を規定する部分  

23

附属書 F(規定)ルーチン試験  

25

附属書 K(規定)6.7 で対象となっていない絶縁についての要求事項  

26

附属書 L(参考)定義された用語の索引  

30

附属書 AA(規定)測定カテゴリ  

31

附属書 BB(参考)特定の環境下で実施する測定に起因するハザード  

33

参考文献  

35

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

36


C 1010-2-32

:2015

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14  条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電気計測器工業会(JEMIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工

業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工

業規格である。これによって,JIS C 1010-2-32:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS C 1010

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS C 1010-1

  第 1 部:一般要求事項

JIS C 1010-2-30

  第 2-30 部:試験及び測定回路に対する個別要求事項

JIS C 1010-2-32

  第 2-32 部:電気的試験及び測定のための手持形及び手で操作する電流センサに対す

る個別要求事項

JIS C 1010-2-33

  第 2-33 部:主電源電圧が測定可能な家庭用及び専門家用の手持形マルチメータ及び

他のメータに対する個別要求事項

JIS C 1010-2-101

  第 2-101 部:特定要求事項−体外診断用医療機器

JIS C 1010-31

  第 31 部:電気的測定及び試験のための手持形プローブアセンブリに対する安全要求事


日本工業規格

JIS

 C

1010-2-32

:2015

測定用,制御用及び試験室用電気機器の安全性−

第 2-32 部:電気的試験及び測定のための手持形及び

手で操作する電流センサに対する個別要求事項

Safety requirements for electrical equipment for measurement, control, and

laboratory use-Part 2-32: Particular requirements for hand-held and

hand-manipulated current sensors for electrical test and measurement

序文 

この規格は,2012 年に第 3 版として発行された IEC 61010-2-032 を基とし,技術的内容を変更して作成

した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。また,この規格は,JIS C 1010-1 と併読する規格である。た

だし,この規格の中で対応する JIS C 1010-1 の内容と異なる場合には,この規格を優先する。

<>内の文章は,規定項目ではなく,追加,削除,置換などを指示する項目である。

適用範囲 

適用範囲は,JIS C 1010-1 の箇条 によるほか,次による。

1.1.1 

適用範囲に含む機器 

JIS C 1010-1 の 1.1.1 を次に置き換える。>

この規格は,手持形及び手で操作する電流センサの安全要求事項について規定する。

これらの電流センサは,測定する回路の電路を物理的に切断することなく,電流を測定,検知若しくは

注入したり,又は回路上の電流波形を表示したりするためのものである。これらの電流センサは,独立し

た電流センサでも,他の機器の附属品であっても,又は組合せ機器の部分であってもよい(

図 101 参照)。

電流センサは試験用及び測定用電気機器,工業プロセス制御用電気機器又は試験室用電気機器の一部とし

ての測定回路を含む。機器内の電流センサ及び回路は,電流センサ,回路と操作者とのそれぞれの間に付

加的保護手段が必要となる。

注記 1  この規格は,JIS C 1010-2-30 の要求事項を含んでいる。この規格の適用範囲外の試験及び測

定回路は,他の JIS C 1010 の規格群の要求事項で取り扱うものとみなす。活電状態の主電源

回路の電圧測定を主な目的とする電流クランプメータ及び類似の電流センサは,JIS C 

1010-2-33

の適用範囲内でもある。

注記 2  幾つかの電流センサは,電流クランプ及び電流プローブとしても知られている。

電流センサは,試験又は測定の前又は後に手で操作する必要があるが,試験又は測定中は,必ずしも手

持形である必要はない。


2

C 1010-2-32

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注記 3  携帯用として設計している幾つかの電流センサは,固定設備用にも用いることができる。

この規格は,次のタイプの電流センサを取り扱う。

a)  A

タイプ:絶縁していない危険な活電導体の周りに装着又はその導体から取外しできるように設計し

た電流センサ。A タイプ電流センサは,測定する導体からの感電に対して保護を備える手持形又は手

で操作する部分を規定し,かつ,クランプ中の線間及びバスバー間の短絡に対しても保護を備える。

b)  B

タイプ:クランプ中の線間及びバスバー間の短絡に対して保護を備えるが,クランプ中の感電に対

して保護を備える手持形及び手で操作する部分を規定しない電流センサ。電流センサの装着及び取外

し中に通電を遮断することができない危険な活電導体からの感電を避けるために,追加の保護手段が

必要である。

例 1  フレキシブル電流センサ

c)

C タイプ:クランプ中の線間及びバスバー間の短絡に対して保護を備えない電流センサ。C タイプ電

流センサは,通電を遮断しているときだけ,絶縁していない危険な活電導体又はエネルギー被制限回

路でない導体に装着,又はそれらから取り外すことを意図している。

例 2  スプリットコアトランスジューサ

d)  D

タイプ:絶縁した導体又はエネルギー被制限回路の導体の周りに装着,又はそれらから取り外すよ

うに設計した電流センサ。D タイプ電流センサは,クランプ中の短絡に対しての保護が必要なく,測

定する導体からの感電に対する保護を規定した手持形及び手で操作する部分がない。

例 3  オシロスコープ用電流プローブ及び接地漏れ電流検知器

注記 4  全ての電流センサは,絶縁した導体の周りでも使用することができる。この場合には,ハザ

ードは,導体の絶縁によって許容できるレベルを制限する。

図 101−電流センサ及び電流センサの各部の例 

0.00 A

2

1

3

2

1

3

A タイプ

附属品としての電流センサ

A タイプ

測定機能内蔵又は付加測定機能付きの電流センサ


3

C 1010-2-32

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1:ジョー端

2:ジョー

3:測定回路端子

図 101−電流センサ及び電流センサの各部の例(続き) 

1.2.1 

適用範囲に含む分野 

JIS C 1010-1 の 1.2.1 の最後に次を追加する。>

測定回路の正常な使用及び合理的に予見可能な誤使用に起因するハザードに対する保護のための要求事

項を,箇条 101 に示す。

アークせん(閃)光及び短絡によるハザードに対する保護のための要求事項を,箇条 102 に示す。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 61010-2-032:2012

,Safety requirements for electrical equipment for measurement, control and

laboratory use−Part 2-032: Particular requirements for hand-held and hand-manipulated current

sensors for electrical test and measurement(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

引用規格は,JIS C 1010-1 の箇条 によるほか,次による。

JIS C 1010-31

  測定,制御及び研究室用電気機器の安全性−第 31 部:電気的測定及び試験のための手

持形プローブアセンブリに対する安全要求事項

D タイプ

危険な活電用途でない電流センサ

(スライドするジョータイプを示す。

1

2

B タイプ

フレキシブル電流センサ

C タイプ

スプリットコア電流センサ


4

C 1010-2-32

:2015

注記  対応国際規格:IEC 61010-031,Safety requirements for electrical equipment for measurement,

control and laboratory use−Part 031: Safety requirements for hand-held probe assemblies for

electrical measurement and test(MOD)

用語及び定義 

用語及び定義は,JIS C 1010-1 の箇条 によるほか,次による。

3.1 

機器及び機器の状態 

JIS C 1010-1 の 3.1 に次を追加する。>

3.1.101 

手持形(hand-held)

正常な使用中に片手で保持することを意図する。

3.2 

部分及び附属品 

JIS C 1010-1 の 3.2 に次を追加する。>

3.2.101 

ジョー(jaw) 

試験中の導体を囲むか,又は部分的に囲む電流センサの部分。

3.2.102 

ジョー端(jaw end)

導体の周りをクランプするときに開くジョーの部分。

3.5 

安全性に関する用語 

JIS C 1010-1 の 3.5.4 及び 3.5.5 を次に置き換える。>

3.5.4 

主電源(mains)

電流センサへの給電又は測定のために電流センサを接続するように設計されている低電圧主電源供給シ

ステム。

3.5.5 

主電源回路(mains circuit)

電流センサへの給電又は測定のために主電源に直接接続することを意図する回路。

JIS C 1010-1 の 3.5 に次を追加する。>

3.5.101 

測定カテゴリ(measurement category)

試験及び測定回路を接続することを意図する主電源回路の種類による試験及び測定回路の分類(

附属書

AA

参照)

注記  測定カテゴリは,過電圧カテゴリ,短絡電流レベル,試験又は測定を行う建造物設備の場所及

び建造物設備内でのエネルギー制限又は過渡状態中での保護の形態を考慮して決める。その他

の情報は,

附属書 AA を参照する。

3.6 

絶縁 

JIS C 1010-1 の 3.6 に次を追加する。>

3.6.101 

絶縁していない(uninsulated)


5

C 1010-2-32

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固体絶縁で絶縁していないか,又は該当する対地間電圧のための基礎絶縁に対する要求事項を満たさな

い固体絶縁で絶縁している(連体修飾)

試験 

試験は,JIS C 1010-1 の箇条 によるほか,次による。

JIS C 1010-1 の 4.4.2.8 を次に置き換える。>

4.4.2.8 

出力 

出力は,一度に一つ開放し,一つ短絡しなければならない。

表示及び文書 

表示及び文書は,JIS C 1010-1 の箇条 によるほか,次による。

5.1.2 

識別 

JIS C 1010-1 の 5.1.2 に次を追加する。>

aa)

特定の機器とだけ用いるように設計した電流センサは,その機器の明確な識別,又はこの情報が附属

文書でだけ得られる場合には,

表 に示す番号 14 の記号( )

bb)  A

タイプ電流センサには,

表 に示す番号 102 の記号(

cc)  B

タイプ及び C タイプ電流センサには,

表 に示す番号 101 の記号(

dd)  D

タイプの電流センサには,

表 に示す番号 101 の記号を,追加の表示付きで(5.1.5.102 参照)許容

する。

該当する記号(

表 に示す番号 14,101 又は 102)がある場合は,ジョー又はジョーの測定カテゴリの

表示に隣接して表示しなければならない(5.1.5.101 及び 5.1.5.102 参照)

JIS C 1010-1 

表 に次の二つの記号を追加する。>

番号

記号

参照規格及び記号番号

記事

101

感電,電気的やけど又はアークせん光させ得
る絶縁していない危険な活電導体の周りに装

着しない,又はそれから取り外さない。

102

絶縁していない危険な活電導体の周りに装着

及び取外しを許容する。

5.1.5 

端子,接続及び操作デバイス 

JIS C 1010-1 の 5.1.5 に次を追加する。>

5.1.5.101 

測定回路端子 

5.1.5.101.1 

一般 

5.1.5.101.4

で除外できる場合を除き,表示は次の a)c)  によらなければならない。

a)

測定回路端子には,定格対地間電圧を表示する。

b)

一緒に用いることを意図する一組の測定回路端子には,該当する定格電圧又は定格電流を表示する。

c)

該当する場合には,一組の測定回路端子に対する適切な測定カテゴリ,又は

表 に示す番号 14 の記号

を,5.1.5.101.2 及び 5.1.5.101.3 に従って表示する。


6

C 1010-2-32

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測定回路端子は,通常,複数の端子で構成する。一組の端子には,測定回路端子に対する定格電圧若し

くは定格電流又はその両方を指定していることがあり,個々の端子には,定格対地間電圧を指定している

こともある。一部の機器では,定格対地間電圧とは異なる端子間の定格電圧を指定していることもある。

表示は,誤解を避けるために明確でなければならない。

表示は,端子に隣接していなければならない。ただし,十分な面積がない場合(例えば,多点入力機器)

には,表示は,定格銘版若しくは目盛板上にあってもよく,又は端子に

表 に示す番号 14 の記号を表示

してもよい。

任意の一組の測定回路端子に対する

表 に示す番号 14 の記号は,記号が端子に接近している場合に,二

つ以上表示する必要はない。

適合性は,

検査によって確認する。

該当する場合には,

5.1.5.101.2

及び 5.1.5.101.3 の規定,

並びに 5.1.5.101.4

の例外事項によって確認する。

5.1.5.101.2 

測定カテゴリ IIIII 又は IV を定格とする測定回路端子 

測定カテゴリ II,III 又は IV の範囲内の測定に対応した定格の測定回路端子には,該当する測定カテゴ

リを表示しなければならない。測定カテゴリの表示は,該当する“CAT II”

“CAT III”又は“CAT IV”で

なければならない。

二つ以上の測定カテゴリ及び定格対地間電圧を表示してもよい(5.1.5.101.1 参照)

適合性は,検査によって確認する。

5.1.5.101.3 6.3.1

のレベルを超える電圧への接続に対応した定格の測定回路端子 

測定カテゴリ II,III 又は IV の範囲内の測定に対応した定格でない測定回路端子で,6.3.1 のレベルを超

える電圧へ接続する定格の場合には,

表 に示す番号 14 の記号を表示しなければならない[5.4.2 bb)  参

照]

適合性は,検査によって確認する。

5.1.5.101.4 

低電圧測定回路端子,永続接続測定回路端子又は専用測定回路端子 

次の a)c)  のいずれかの場合は,測定回路端子に定格を表示する必要はない。

a)

測定回路端子が,永続的に接続されるものであり,かつ,接触可能でないとき[5.4.3 の aa)  及び bb)

参照]

b)

測定回路端子が,他の機器の特定の端子にだけ接続する専用端子であるとき。

c)

測定回路端子の定格電圧が 6.3.1 のレベル未満であることが,他の表示から明白であるとき。

注記  入力が 6.3.1 のレベル未満であることが明白である表示の例には,次のものなどがある。

−  単一レンジの電圧計又は電流計のフルスケールの値

−  電圧選択スイッチの最大レンジ表示

−  文書で交流 33 V 未満に相当する値であると説明した場合の定格電圧又は定格電力

(dB,

mW 又は W などで表示)

適合性は,検査によって確認する。

5.1.5.102 

ジョーの定格電圧及び定格電流 

絶縁していない導体上で用いることを意図する電流センサは,ジョーの定格対地間電圧を表示しなけれ

ばならない。

絶縁した導体上でだけ用いることを意図する電流センサは,電流センサを絶縁していない導体上で使用

してはならない旨を表示するか,又は

表 に示す番号 14 の記号を表示しなければならない。

測定カテゴリ II,III 又は IV の測定を定格とする A タイプ,B タイプ又は C タイプ電流センサのジョー


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C 1010-2-32

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は,対地間電圧の表示に隣接して,該当する測定カテゴリを表示しなければならない。測定カテゴリの表

示は,該当する“CAT II”

“CAT III”又は“CAT IV”でなければならない。

D タイプ電流センサのジョー及び出力回路端子には,いかなる測定カテゴリも表示してはならない。

電流センサには,ジョーの定格電流を表示しなければならない。表示が,交流電流及び直流電流の両方

に適用しない場合は,電流の種別を表示しなければならない。

適合性は,検査によって確認する。

5.4.2 

機器の定格 

JIS C 1010-1 の 5.4.2 に次を追加する。>

aa)

測定回路が測定カテゴリ II,III 又は IV の定格である場合には,該当する測定カテゴリについての情

報(5.1.5.101.2 及び 5.1.5.102 参照)

bb)

測定カテゴリ II,III 又は IV の定格ではなく,そのような回路に誤って接続する可能性のある電流セ

ンサに対して,主電源回路の測定にその電流センサを用いてはならないという警告及び過渡過電圧を

含む詳細な定格(更なる情報については,AA.2.4 参照)

同一の測定回路で複数の測定カテゴリ定格をもつ電流センサの場合には,電流センサを用いることを意

図する測定カテゴリ,及び用いてはならない測定カテゴリを文書に明確に特定しなければならない。

5.4.3 

機器の設置 

JIS C 1010-1 の 5.4.3 に次を追加する。>

aa)

測定カテゴリ II,III 又は IV を定格とする永続的に接続する測定回路端子に対して,該当する測定カ

テゴリ,定格電圧及び定格電流に関する情報(5.1.5.101 及び 5.1.5.102 参照)

bb)

測定カテゴリ II,III 又は IV を定格としない永続的に接続する測定回路端子に対して,該当する定格

電圧,定格電流及び定格過渡過電圧に関する情報(5.1.5.101 及び 5.1.5.102 参照)

5.4.4 

機器の操作 

JIS C 1010-1 の 5.4.4 を次に置き換える。>

取扱説明書には,該当する場合は,次の a)q)  を含めなければならない。

a)

操作制御器の識別及び説明,並びに全ての操作モードにおける使用法

b)

特定の機器とだけ用いるように設計した電流センサでは,その機器の明確な識別

c)

間欠動作に対する限度の仕様

d)

磁気回路が危険な温度に達するおそれがある場合は,その電流対周波数の限度の仕様

e)

機器上で用いる安全に関する記号の説明

f)

機器に適した附属品及び取外しできる部分についての指示を含む,附属品及び他の機器への相互接続

のための指示

g)

消耗品交換の指示

h)

清掃及び汚染除去の指示

i)

電流センサの装着及び取外しの指示

j)

危険な活電部分がある設備で作業する場合に,B タイプ電流センサの装着又は取外し中に,電流を測

定する設備への給電を止めるための指示,又は安全な操作手順を採るための指示

k)

危険な活電部分がある設備又はエネルギー被制限設備でない設備で作業する場合に,C タイプ電流セ

ンサの装着又は取外し中に,電流を測定する設備への給電を止めるための指示

l)

手持部分の安全な接近限界を示す,触知できる指示部又は保護用バリアの機能についての指示

m)  D

タイプ電流センサは,絶縁した導体又はエネルギー被制限回路の導体の周りだけで用いるという操


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C 1010-2-32

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作者への警告

n)

測定を行う設備の危険な活電部分が接触可能である場合に,個別の保護機器を用いるのがよいという

操作者への警告

o)

フレキシブル電流センサのジョーに用いる柔軟なコードの摩耗表示部が見える場合に,フレキシブル

電流センサを用いてはならないという操作者への警告(6.9.101.4 参照)

p)

ジョー端の摩耗表示部が見える場合に,電流センサを用いてはならないという操作者への警告

6.9.101.3 参照)

q)

磁気回路が危険な温度に達するおそれがある場合は,その定格周波数を超えて電流センサを用いては

ならないという操作者への警告(10.101 参照)

取扱説明書には,製造業者が指定していない方法で電流センサを用いると,電流センサが備えている保

護が損なわれることがあるという旨を記述しなければならない。

適合性は,検査によって確認する。

感電に対する保護 

感電に対する保護は,JIS C 1010-1 の箇条 によるほか,次による。

6.1.2 

例外 

JIS C 1010-1 の 6.1.2 に次を追加する。>

aa)  6.9.101

の要求事項を満たす場合は,ジョー端の導電性部分。

6.5.2 

保護接続 

JIS C 1010-1 の 6.5.2 を削除する。>

6.6 

外部回路への接続 

JIS C 1010-1 の 6.6 に次を追加する。>

6.6.101 

測定回路端子 

最大定格電圧を機器上の他の測定回路端子に入力した場合に,危険な活電状態になり得るかん(嵌)合

しない測定回路端子の導電性部分は,テストフィンガを最も条件が悪い位置で端子の外部部分に接触させ

たとき,

最接近部から

表 101 の該当する空間距離及び沿面距離以上で分離しなければならない(図 参照)。

表 101−危険な導電性活電部分がある測定回路端子に対する空間距離及び沿面距離 

端子の導電性部分の電圧(U

空間距離及び沿面距離

V r.m.s.

V d.c.

mm

 33≦U≦300

70≦U≦414 0.8

300<U≦600 414<U≦848 1.0

  600<U≦1 000

  848<U≦1 414

2.6

湿った場所に対し,交流実効値 16 V と 33 V との間,又は直流 35 V と 70 V との

間の電圧に対し,空間距離及び沿面距離の要求はないが,かん合しない測定回路端
子の導電性部分は,接触可能であってはならない。この表の値は,危険な活電電圧

6.3.1 a)  参照]未満の電圧には適用できない。

適合性は,検査及び測定によって確認する。


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C 1010-2-32

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6.6.102 

特定測定回路端子 

特定測定回路端子に接続する意図の部品,センサ及びデバイスは,最大定格電圧を他のどの測定回路端

子に入力しても,正常状態又は単一故障状態のいずれにおいても,接触可能でないか,又は危険な活電状

態であってはならない。

注記  特定測定回路端子には,半導体測定用,容量測定用及び熱電対ソケット用端子を含む。ただし,

それらに限定しない。

適合性は,検査及び測定によって確認する。該当する場合は,特定測定回路端子に接続する意図の部品,

センサ及びデバイスを接続し,次の a)c)  の電圧を他の測定回路端子に入力しても,6.3.1 及び 6.3.2 のレ

ベルを超えないことを確認するために,6.3 の限度値を測定する。

a)

あらゆる定格主電源周波数での最大定格交流電圧

b)

最大定格直流電圧

c)

最大定格測定周波数での最大定格交流電圧

6.7.1.5 

回路のタイプによる絶縁要求事項 

JIS C 1010-1 の 6.7.1.5 e)  に次を追加する。>

6)

回路は,測定カテゴリを適用しない測定回路である。

JIS C 1010-1 の 6.7.1.5 に次を追加する。>

aa)

測定カテゴリ II,III 及び IV の測定回路に対しては,K.101 による。

JIS C 1010-1 の 6.7.1.5 

注記 を削除する。>

6.9 

感電に対する保護の構造的要求事項 

JIS C 1010-1 の 6.9 に次を追加する。>

6.9.101 

ジョー及びジョー端に対する絶縁要求事項 

6.9.101.1 

ジョー端の前処理 

前処理は,測定カテゴリ III 及び IV を定格とする A タイプ及び B タイプ電流センサにだけ行う。

前処理は,装着及び取外し中のジョーの摩耗を模擬するために行う。スライドするジョータイプの電流

センサ及びフレキシブル電流センサには適用しない。

正常状態の電流センサ 3 個のサンプル,及び 10.5.2 a)の状態においた電流センサ 3 個のサンプルを,次

のように処理する。

両面を布やすりで覆った硬い材料からなる前処理板を用意する。前処理板は,大きさ 50 mm×450 mm

以上で,厚さ 2 mm 以下とする。布やすりは粗さが 120 番粒度(P120)であり,裏が布で,表はアルミナ

質研削材が塗布されている。

ジョーを開いて,電流センサを

図 102 に示すように配置し,ジョーを閉じる。

電流センサは,200 mm の距離を,設計によって制限している場合には 200 mm よりも短く,ジョーを閉

じた部分をすり減らすように前処理板に沿って 50 サイクル動かす(1 サイクルとは前方に 1 回,後方に戻

し 1 回移動することからなる。

図 102 参照)。ジョー端の絶縁が摩耗表示部付きであり,摩耗表示部が

50 サイクル完了前に見えるようになれば,処理を終了する。布やすりは,各サンプルを処理するたびに交

換する。

注記  ジョー端に関し,摩耗限度に達するまで見て分からないように設計するのが,摩耗表示部の要

点である。


10

C 1010-2-32

:2015

図 102−ジョー端の前処理 

6.9.101.2 

危険な活電導体への接触に対する保護 

クランプ中又は測定中に,操作者が危険な活電導体に接触する危険を軽減するために,A タイプ電流セ

ンサは,

操作者に安全な接近限界を警告する保護用バリア又は触知できる指示部を備えなければならない。

触知できる指示部は,周囲の 50 %以上でなければならず,少なくとも手持形部分の向かい合う二つの面に

沿って延長しなければならない。

危険な活電導体と保護用バリア又は触知できる指示部との間の空間距離及び沿面距離は,ジョーの定格

に関する強化絶縁に対する要求事項を満たさなければならない。保護用バリア又は触知できる指示部から

ジョーへの,及び危険な活電導体への,空間距離“d  ”の例を

図 103 に示す。

適合性は,検査,並びに空間距離及び沿面距離の測定によって確認する。

1:危険な活電導体

2:保護用バリア

d

:保護用バリアと危険な活電導体との間の距離

図 103−保護用バリア又は触知できる指示部とジョー及び危険な活電導体との間の空間距離 

6.9.101.3 

手持ち又は手で操作する部分 

A タイプ電流センサの手持ち又は手で操作する部分は,開いた位置及び閉じた位置で,長さ 100 mm,

直径 4 mm の金属製テストピンで接触可能なジョーの部分から,二重絶縁又は強化絶縁によって分離しな

ければならない。磁気回路のいずれかの導電性部分が導体に接触可能な場合は,ジョーの導電性部分は,

定格対地間電圧であるとみなす。

200 mm

 

d

1

2


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注記  金属製テストピンは,絶縁していない導体を模擬している。

ジョー端の摩耗表示部が前処理中に見えるようになる場合には,ジョー端には前処理後に基礎絶縁が必

要である。

適合性は,検査,6.2 による接触可能な部分の判定,空間距離及び沿面距離の測定,並びに固体絶縁に対

する K.101.4 の試験によって確認する。ジョー端に摩耗表示部があるときは,該当する 6.9.101.1 によるジ

ョー端の前処理の前及び後の両方で,試験及び測定を行う。ジョー端に摩耗表示部がないときは,前処理

後に試験及び測定を行う。

6.9.101.4 

フレキシブル電流センサの絶縁 

摩耗表示部があるフレキシブル電流センサのジョーに用いる柔軟なコードは,新しいときは,二重絶縁

又は強化絶縁を,摩耗表示部が見えるようになったときは,少なくとも基礎絶縁を備えていなければなら

ない。

摩耗表示部がある柔軟なコードの場合は,摩耗限度に達したとき,コントラストがある色を示さなけれ

ばならない。

摩耗表示部がないフレキシブル電流センサのジョーに用いる柔軟なコードは,新しいとき及び典型的な

摩耗寿命の後で,二重絶縁又は強化絶縁を備えていなければならない。

適合性は,次の試験によって確認する。

フレキシブル電流センサのジョーに用いる柔軟なコードの,処理していない 3 個のサンプル,及び 10.5.2 

a)

によって処理した 3 個のサンプルを試験する。各サンプルは長さ 1 m とする。

処理していない 1 個のサンプルを,強化絶縁の試験電圧で K.101.4 の試験によって確認する。

プーリの曲率半径(

図 105 参照)に一致するように装着した布やすり上に,各サンプルを通す。プーリ

は,回転できないように固定しておく(

図 104 参照)。プーリの内径及びプーリの曲率半径は,コード直

径の 5 倍以上である。布やすりは粗さが 120 番粒度(P120)であり,裏が布で,表はアルミナ質研削材が

塗布されている。

サンプルがプーリ表面の他のどこに接触しても,

サンプルが布やすりと接触するように,

布やすりは十分な長さと幅とがなければならない。布やすりは,各サンプルの処理後に交換する。柔軟な

コードの回転を防ぐために,プーリの内部表面はくぼんでいる。

柔軟なコードをプーリ上に置き,プーリの 90 度円弧部分によってコードを保持する(

図 104 参照)。柔

軟なコードの一端には,質量 1 kg のおもりを付ける。柔軟なコードは,サイクルの中間点で柔軟なコード

の中点が布やすりの中心になるように配置する。振れを防止するためのおもりガイドを用いて,15 サイク

ル又は摩耗表示部のコントラストがある色が見えるまでの少ないほうの回数,柔軟なコードを布やすり表

面に通す。1 サイクルは,コードの自由端が,0.5 m の距離を前方に 1 回,後方に戻し 1 回移動することか

らなる。

この処理後に,各サンプルは,K.101.4 の試験によって確認する。柔軟なコードの内部導体と外側コー

ド被覆の周りに巻き付けた金属はく(箔)との間に,電圧を印加する。コントラストのある色が見えたた

めにサイクル処理を終了した場合は,基礎絶縁の試験電圧を用いる。サイクル処理の間にコントラストの

ある色が見えない状態のまま 15 サイクルを完了した場合は,強化絶縁の試験電圧を用いる。


12

C 1010-2-32

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1:柔軟なコード

3:おもり

2:固定したプーリ

4:おもりガイド

図 104−フレキシブル電流センサの絶縁部分の処理 

図 105−図 104 の処理のためのプーリ 

6.9.101.5 

フレキシブル電流センサのエンドキャップの引張試験 

フレキシブル電流センサのジョーに用いる柔軟なコードのエンドキャップは,正常な使用で加わるあら

ゆる力に耐えるように,しっかりと固定しなければならない。

適合性は,検査及び各エンドキャップに次の試験を行うことによって確認する。

動かないようにエンドキャップを固定して,柔軟なコードに

表 102 に従って一様な軸方向引張力を 1 分

間加える。

引張後,絶縁部分は,2 mm よりも大きく動いていてはならない。

絶縁部分が 2 mm よりも大きく動いている場合には,更に引張試験を各 15 秒間,15 回繰り返す。

最後の引張試験後,次の a)c)  に適合しなければならない。

a)

絶縁部分は,合計 16 回の引張を加えた後に,最初の引張後のずれから更に 1 mm よりも大きく動かな

い。

b)

空間距離及び沿面距離は,強化絶縁に対する K.101 の該当する値未満に減少していない。

2

1

1:内部プーリ直径

2:プーリの曲率半径


13

C 1010-2-32

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c)

電流センサは,強化絶縁に対する K.101.4 の試験に合格する。

表 102−フレキシブル電流センサのエンドキャップの引張力 

柔軟なコードの断面積(A

mm

2

引張力

N

        A≦25 50

          A=100 75

500≦A 100

注記  直線補間を行ってもよい。

6.9.102 

測定回路の入力リード 

測定回路の入力リード及びその附属品は,該当する場合には,JIS C 1010-31 の要求事項を満たさなけれ

ばならない。

適合性は,検査によって確認する。

6.9.103 

出力回路のリード 

電流センサの出力回路のリードは,被試験設備の危険な活電部分に容易に触れることができる。電流セ

ンサの出力回路も,電力計,電力品質分析器又は類似の機器に接続したとき,危険な活電電圧になり得る。

電流センサの出力回路のリードは,外部表面と導体との間が,強化絶縁でなければならない。

電流センサの外装本体にある,かん合したコネクタ及び端子は,外部表面と導体との間が,強化絶縁で

なければならない。

A タイプ,B タイプ及び C タイプ電流センサに対し,出力回路のリード並びにかん合したコネクタ及び

端子の絶縁は,ジョー又は出力回路の定格電圧及び定格の測定カテゴリの大きいほうに対する K.101 の要

求事項に基づく。しかし,測定カテゴリ II の場合は,定格電圧は 300 V 以上である。

D タイプ電流センサに対し,出力回路のリード並びにかん合したコネクタ及び端子の絶縁は,測定カテ

ゴリ II の定格電圧 300 V に対する K.101 の要求事項に基づく。

適合性は,検査,空間距離及び沿面距離の測定,並びに固体絶縁に対する K.101.4 の該当する試験によ

って確認する。

機械的なハザードに対する保護 

機械的なハザードに対する保護は,JIS C 1010-1 の箇条 による。

機械的ストレスに対する耐性 

機械的ストレスに対する耐性は,JIS C 1010-1 の箇条 によるほか,次による。

8.1 

一般 

JIS C 1010-1 の 8.1 の 3)  の後に次を追加する。>

101)

測定カテゴリ III 及び IV の定格の A タイプ電流センサに対し,8.2.101 のジョー衝撃試験

注記  適合性は,1)3)  に加えて 101)  を外装に対して行うことによって確認する。

8.2 

外装剛性試験 

JIS C 1010-1 の 8.2 に次を追加する。>


14

C 1010-2-32

:2015

8.2.101 

ジョー衝撃試験 

測定カテゴリ III 及び IV の定格の A タイプ電流センサに対して,3 個のサンプルを試験する。

JIS C 60068-2-75

に従って,試験 Eha(振り子ハンマ)又は試験 Ehc(垂直ハンマ)のいずれかによって,

表 103 のエネルギーレベルで電流センサを試験する。

表 103−エネルギーレベル 

電流センサの質量(M

kg

エネルギーレベル

J

IK コード

IEC 62262

M

≦0.5 1

IK06

0.5<M≦1 2  IK07

1<M 5

IK08

電流センサを最低定格周囲温度まで冷やし,3 分以内に試験する。電流センサを剛性のある台に堅固に

固定し,ジョーを可能な限り広く開く。各サンプルに対して,ジョー端に近接するジョーの外側表面の 3

点を試験する。衝撃回数は 1 点当たり 1 回とする。

衝撃試験後,電流センサを基準試験温度に戻す(4.3.1 参照)

。ジョーの最大定格電圧以下の

表 105 の各

電圧に対し,

図 106 及び表 105 によるテストプローブを図 107 に示すようにジョー開口部に挿入する。各

テストプローブを挿入している間に,電流センサは,1 分間の 6.8.3.1 の交流電圧試験(湿度前処理なし)

に合格しなければならない。直流だけを定格とする電流センサは,テストリード線間に適用する

表 105 

該当する試験電圧を用いて,6.8.3.2 の 1 分間直流電圧試験(湿度前処理なし)に合格しなければならない。

火の燃え広がりに対する保護 

火の燃え広がりに対する保護は,JIS C 1010-1 の箇条 による。

10 

機器の温度限度及び耐熱性 

機器の温度限度及び耐熱性は,JIS C 1010-1 の箇条 10 によるほか,次による。

10.5 

耐熱性 

JIS C 1010-1 の 10.5 に次を追加する。>

10.5.101 

電流センサの耐熱性 

過熱する磁気材料を囲うジョーの絶縁材料は,適切な耐熱性がなければならない。

適合性は,材料データの調査によって確認する。堅固な絶縁材料に対し,材料データで結論が出せない

場合には,次の a)  又は b)  のいずれかの試験を行う。

a)

厚さ 2.5 mm 以上の絶縁材料の一つのサンプルを,

図 14 の試験器具を用いてボールプレッシャ試験に

かける。試験は,加熱キャビネット内で,10.101 によって測定した温度±2  ℃又は 105  ℃±2  ℃のい

ずれか高い温度で行う。被試験部分は,その上面を水平にし,試験器具の球状部分が 20 N の力で被試

験部分の表面を押すように保持する。1 時間後,試験器具を取り去り,サンプルを冷水に浸し,ほぼ

室温まで 10 秒以内に冷却する。球状部分による痕跡の直径が 2 mm を超えてはならない。

注記 1  必要がある場合は,要求する厚さは,その部分の二つ以上の断片を用いることによって得

てもよい。

注記 2  この試験についての更なる情報については,JIS C 60695-10-2 を参照する。


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C 1010-2-32

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b)  JIS K 7206

の A120 法によるビカット(Vicat)軟化試験。ビカット軟化温度は,105  ℃以上でなけれ

ばならない。

JIS C 1010-1 の箇条 10 に次を追加する。>

10.101 

電流センサの他の温度 

多くの電流センサは,被測定回路への接続を誘導性結合に依存している。このとき,測定回路の挙動は,

被測定信号の周波数に依存する。電流センサを高周波の電流を測定するのに用いる場合は,循環電流が電

流センサの磁気回路内の重大な加熱の原因となり得る。

過度の温度によってハザードになる場合は,電流センサが最高温度となる周波数で最大電流を測定して

いるとき,容易に触れられる表面は

表 19 の値を超えてはならず,巻線の絶縁材料の温度は表 20 の値を超

えてはならない。

注記  電流センサの保護用バリア(6.9.101.2 参照)は,やけどに対して保護を与えるとはみなさない。

適合性は,10.4 による測定によって確認する。

11 

流体に起因するハザードに対する保護 

流体に起因するハザードに対する保護は,JIS C 1010-1 の箇条 11 による。

12 

レーザを含む放射,音圧及び超音波圧に対する保護 

レーザを含む放射,音圧及び超音波圧に対する保護は,JIS C 1010-1 の箇条 12 による。

13 

漏えい(洩)ガス,漏えい物,爆発及び爆縮に対する保護 

漏えいガス,漏えい物,爆発及び爆縮に対する保護は,JIS C 1010-1 の箇条 13 による。

14 

部品及びサブアセンブリ 

部品及びサブアセンブリは,JIS C 1010-1 の箇条 14 によるほか,次による。

JIS C 1010-1 の箇条 14 に次を追加する。>

14.101 

主電源の測定に用いる測定回路で,過渡過電圧制限デバイスとして用いる回路又は部品 

主電源の測定に用いる測定回路で,過渡過電圧を制御している場合は,あらゆる過電圧制限回路又は部

品は,正常な使用で起こり得る過渡過電圧を制限するための適切な耐性がなければならない。

適合性は,複合インパルス発生器からの 1 分の間隔をおいた

表 104 の該当するインパルス電圧で,正極

性 5 回及び負極性 5 回のインパルスを印加することによって確認する(IEC 61180-1 参照)

。発生器は,出

力インピーダンス(ピーク開回路電圧をピーク短絡電流で除したもの)が,測定カテゴリ III 及び IV に対

して 2 Ω,測定カテゴリ II に対しては 12 Ω で,1.2/50 μs の開回路電圧波形及び 8/20 μs の短絡電流波形を

発生できるものとする。出力インピーダンスを上げるために必要がある場合は,抵抗器を直列に追加して

もよい。試験インパルスは,主電源に重畳して印加する。重畳される主電源電圧は,測定回路端子の最大

定格電圧であるが,交流実効値 400 V を超える必要はない。

例  測定する主電源のライン対中性点間の公称電圧及びインパルス電圧の例を次の a)  及び b)に示す。

a)

測定する主電源のライン対中性点間の公称電圧 300 V,測定カテゴリ III の場合には,重畳さ

れる主電源電圧が 300 V で,インパルス電圧が 4 000 V である。

b)

測定する主電源のライン対中性点間の公称電圧 1 000 V,測定カテゴリ III の場合には,重畳

される主電源電圧が 400 V で,インパルス電圧が 8 000 V である。


16

C 1010-2-32

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試験電圧は,電圧制限デバイスがある主電源の測定に用いる端子の各組間に印加する。

注記  この試験は,非常に危険である。試験を実施する要員を保護するために,防爆壁及び他の対策

を行うことが望ましい。

試験中,部品が破裂又は過熱しても,いかなるハザードも生じてはならない。破裂が起きた場合には,

部品のいかなる部分も,安全に関連する絶縁を橋絡してはならない。部品が発熱した場合には,その部品

が他の材料を発火点まで熱してはならない。主電源設備の回路遮断器のトリップは,故障の兆候である。

試験の結果に疑義があるか,又は結果がはっきりしない場合は,試験を更に 2 回繰り返す。

表 104−インパルス電圧 

測定する主電源の

ライン対中性点間の公称電圧(U

交流実効値又は直流

V

インパルス電圧

V

測定カテゴリ II

測定カテゴリ III

測定カテゴリ IV

        U≦50 

500 800  500

50<U≦100

a)

 

800

1 500

2 500

100<U≦150

1 500

2 500

4 000

150<U≦300

2 500

4 000

6 000

300<U≦600

4 000

6 000

8 000

600<U≦1 000

6 000

8 000

12 000

a)

  我が国では,公称電圧が 100 V の場合に,150 V までのインパルス電圧を適用する。

15 

インタロックによる保護 

インタロックによる保護は,JIS C 1010-1 の箇条 15 による。

16 

用途に起因するハザード 

用途に起因するハザードは,JIS C 1010-1 の箇条 16 によるほか,次による。

JIS C 1010-1 の箇条 16 に次を追加する。>

16.101 

表示した値の信頼性 

16.101.1 

オーバレンジの表示 

機器に表示した数値を操作者が信頼することによってハザードになり得る場合には,機器の設定したレ

ンジの正の最大値を超える数値,又は負の最小値未満の数値のいずれでも,表示器には曖昧さのないよう

に表示しなければならない。

注記  別個の明瞭なオーバレンジ表示がないときに,曖昧になる表示の例には次の a)b)  などがある。

a)

レンジの上下限の位置にストッパが付いたアナログメータ

b)

真の値がレンジの最大値を超えたときに低い値を示すディジタルメータ(例えば,1 001.5 A

を 001.5 A と表示する。

適合性は,検査及びオーバレンジとなる値を発生させて確認する。

16.101.2 

電池電圧低下の表示 

内部電池によって給電する電流センサの電池が放電した場合に,どのような電池電圧又はエネルギーレ


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C 1010-2-32

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ベルであっても,電流センサに表示した数値を操作者が信頼することによっていかなるハザードも引き起

こしてはならない。

適合性は,検査及び疑義がある場合には電池を放電して確認する。

17 

リスクアセスメント 

リスクアセスメントは,JIS C 1010-1 の箇条 17 による。

JIS C 1010-1 に次を追加する。>

101 

測定回路 

101.1 

一般 

機器は,次の a)e)  に示すように,測定回路の正常な使用及び合理的に予見可能な誤使用に起因するハ

ザードに対する保護を備えなければならない。

a)

ハザードになり得る場合は,電流測定回路は,レンジ切換中,又は内部に変流器がある電流センサの

使用中に,測定回路電流を中断しない(101.2 参照)

b)

あらゆる設定可能なレンジ及び機能で,端子の仕様範囲内である電気的量をその端子又は他の互換性

のある端子に印加したとき,ハザードにならない(101.3 参照)

c)

機器とその機器で用いることを意図した他のデバイス又は附属品との間のあらゆる相互接続は,文書

又は表示がその相互接続を禁じていても,その機器を測定目的で使用している間は,ハザードになら

ない(6.6 参照)

d)

電圧測定機能の測定回路端子に印加する一時的過電圧又は過渡過電圧は,ハザードにならない(101.4

参照)

e)

合理的に予見可能な誤使用に起因し得る他のハザードは,リスクアセスメントによって指定する(箇

条 16 及び箇条 17 参照)

適合性は,6.6,箇条 16,箇条 17 及び 101.2101.4 の該当する規定に従って確認する。

101.2 

内部に変流器がある電流センサ 

出力回路が開回路状態で高電圧を発生し得る場合に,6.3.2 のレベルを超えるあらゆる電圧は,接触可能

であってはならない。

適合性は,出力回路端子の検査によって確認する。疑義がある場合には,電流センサがジョーの定格電

流で動作中に,出力回路を中断したときの出力回路電圧を測定することによって確認する。出力回路電圧

は,6.3.2 によって測定する。

101.3 

入力とレンジとの誤った組合せに対する保護 

101.3.1 

一般 

正常状態及び合理的に予見可能な誤使用の場合は,機能とレンジ設定とのあらゆる組合せで,測定回路

端子の最大定格電圧又は電流を他のあらゆる互換性のある端子に印加されたとき,いかなるハザードも生

じてはならない。

注記  入力とレンジとの誤った組合せは,たとえ文書又は表示がそのような誤使用を禁じていても,

合理的に予見可能な誤使用の例である。典型的な例は,電流用又は抵抗用の測定入力に高電圧

を不注意に接続することである。起こり得るハザードには,感電,発煙,発火,アーク,爆発

などがある。

明らかに類似の種類ではない端子,及びプローブ又は附属品のコネクタを保持しない端子は,試験する


18

C 1010-2-32

:2015

必要はない。

機器は,ハザードに対する保護を備えなければならない。次の a)又は b)のいずれかの方法を用いなけれ

ばならない。

a)

ハザードが生じる前に短絡電流を遮断するために,認証された過電流保護デバイスを用いる。この場

合は,101.3.2 の要求事項及び試験を適用する。

b)

ハザードが生じるのを防止するために,認証されていない電流制限デバイス,インピーダンス又は両

者の組合せを用いる。この場合は,101.3.3 の試験を適用する。

適合性は,検査及び機器の設計評価によって確認する。該当する場合には,101.3.2 及び 101.3.3 によっ

て確認する。

試験は,製造業者が供給するあらゆるプローブアセンブリで実施し,101.3.4 のテストリードで繰り返す。

101.3.2 

認証された過電流保護デバイスによる保護 

次の a)c)  の要求事項を満たしている場合には,独立した機関が認証している過電流保護デバイスは,

適切であるとみなす。

a)

過電流保護デバイスの交流及び直流定格電圧は,機器のあらゆる測定回路端子の交流及び直流最大定

格電圧と同等以上である。

b)

過電流保護デバイスの定格時間−電流特性(応答速度)は,定格入力電圧,端子及びレンジ選択のあ

らゆる組合せで,ハザードを発生させないものである。

注記  実際には,保護される部品及びプリント配線板の配線のような回路部品は,過電流保護デバ

イスを通過するエネルギーに耐えることができるように選択する。

c)

過電流保護デバイスの交流及び直流定格遮断容量は,それぞれ起こり得る交流及び直流短絡電流より

大きい。

起こり得る交流及び直流短絡電流は,あらゆる端子に対する最大定格電圧を過電流保護された測定

回路のインピーダンスで除することによって計算する。このとき,101.3.4 によるテストリードのイン

ピーダンスも考慮する。

起こり得る交流短絡電流は,

表 AA.1 の該当する値を超える必要はない。

さらに,機器内の過電流保護デバイス及びそれに続く測定回路内の保護デバイスの周囲には,保護デバ

イスが開放になった後にアークを防止するのに十分に大きい空隙がなければならない。

適合性は,過電流保護デバイスの定格の検査及び次の試験によって確認する。

保護デバイスがヒューズである場合には,ヒューズを開回路になったヒューズで置き換える。保護デバ

イスが回路遮断器である場合には,回路遮断器をその開位置にセットする。あらゆる端子に対する最大定

格電圧の 2 倍の電圧を,過電流から保護した測定回路の端子類に 1 分間印加する。試験電圧源は,5 kV 未

満の電圧に対し交流実効値 100 mA 以上の電流を,5 kV 以上の電圧に対し 500 VA 以上の電力を供給する

ことができなければならない。試験中及び試験後に,機器にはいかなる損傷も生じてはならない。

101.3.3 

認証されていない電流制限デバイス又はインピーダンスによる保護 

電流制限用に用いるデバイスは,合理的に予見可能な誤使用の場合における,短絡電流によって生じる

エネルギーに耐え,消費し,又は遮断することが安全にできなければならない。

電流制限用に用いるインピーダンスは,次の a)  若しくは b)  又はその両方を満たさなければならない。

a)

適切な単一部品で,関連するハザードに対する保護の安全性及び信頼性が保証されるように,組み立

て,選択し,かつ,試験によって確認されている。特にその部品は次の 1)3)  である。

1)

合理的に予見可能な誤使用中に発生し得る最大電圧に対する定格を満たす。


19

C 1010-2-32

:2015

2)

抵抗器の場合は,合理的に予見可能な誤使用から生じ得る電力消費又はエネルギー消費の 2 倍の定

格を満たす。

3)

部品の端子間は,

附属書 の該当する強化絶縁の空間距離及び沿面距離に対する要求を満たす。

b)

次の 1)3)  を満たす部品の組合せである。

1)

合理的に予見可能な誤使用中に発生し得る最大電圧に耐える。

2)

合理的に予見可能な誤使用から生じ得る電力又はエネルギーを消費できる。

3)

部品の組合せの終端間は,

附属書 の該当する強化絶縁の空間距離及び沿面距離に対する要求を満

たす。

注記 1  空間距離及び沿面距離は,各絶縁間の動作電圧を考慮する。

適合性は,検査及び次の試験によって確認し,試験は,機器の同一ユニットに対し 3 回繰り返す。試験

の結果,いずれかの部品の温度が上昇した場合には,試験を繰り返す前にその機器を冷却してもよい。電

流制限用に用いるデバイスが損傷した場合には,試験を繰り返す前にそのデバイスを交換する。

起こり得る交流及び直流短絡電流は,あらゆる端子に対する最大定格電圧を電流制限する測定回路のイ

ンピーダンスで除することによって計算する。このとき,101.3.4 によるテストリードのインピーダンスも

考慮する。起こり得る交流短絡電流は,

表 AA.1 の値を超える必要はない。

あらゆる端子における最大定格電圧に等しい電圧を,

測定回路端子間に 1 分間印加する。

試験電圧源は,

流れることがある該当する交流又は直流短絡電流以上を供給できなければならない。機能又はレンジの設

定が入力回路の電気的特性に何らかの影響を与える場合には,機能又はレンジの設定をあらゆる位置で組

み合わせて試験を繰り返す。試験中及び試験後に,いかなるハザードも生じてはならず,また,感電,発

熱,アーク及び発火に対し保護するための,インピーダンス制限デバイス,及び他のあらゆる部品は,そ

の外装及びプリント配線板の配線を含めて,発火,アーク,爆発及び損傷の痕跡があってはならない。電

流制限用に用いるデバイスにいかなる損傷があっても,機器の他の部分が試験中に影響を受けない場合に

は,無視する。

試験中,試験電圧源の出力電圧を測定する。試験源の電圧が 10 ms を超え 20 %を超えて減少する場合に

は,試験の結論は出さず,より低いインピーダンス源で試験を繰り返す。

注記 2  この試験は,非常に危険である。試験を実施する要員を保護するために,防爆壁及び他の対

策を行うことが望ましい。

101.3.4 101.3.2

及び 101.3.3 の試験のためのテストリード 

101.3.2

及び 101.3.3 の試験は,機器に含むあらゆるテストリードで行わなければならず,次の a)e)  の

仕様を満たすテストリードで繰り返さなければならない。

a)

長さ:1 m

b)

導体の断面積:1.5 mm

2

,銅よ(撚)り線

注記 1 16

AWG(American Wire Gauge)の断面積の導体は許容できる。

c)

測定回路端子と互換性がある機器コネクタ

d)

適切なねじ端子内への裸線を介する試験電圧源への接続,はめ筒コネクタ(ツイストオンコネクタ)

又は低インピーダンス接続を備えた同等の手段

e)

可能な限りまっすぐにしたもの

注記 2  これらの仕様に合うテストリードは,1 本当たり約 15 mΩ,又は一組当たり約 30 mΩ の直流

抵抗になる。101.3.2 及び 101.3.3 で起こり得る故障電流の計算のため,テストリードのイン

ピーダンスとして 30 mΩ を用いてよい。


20

C 1010-2-32

:2015

製造業者が提供するテストリードを機器に永続的に接続してある場合には,製造業者が提供する附属の

テストリードを改造せずに用いなければならない。

101.4 

主電源の過電圧に対する保護 

主電源の電圧測定回路は,一時的過電圧又は過渡過電圧を適切なレンジで電圧測定機能の測定回路端子

に印加した場合に,ハザードになり得る損傷がないように設計しなければならない。

主電源の電圧測定回路は,主電源に接続した異極の導電性部分間で,少なくとも基礎絶縁がなければな

らない。

適合性は,検査,及び

表 104 の該当するインパルス電圧を用いた次のインパルス電圧試験によるか,又

は過渡過電圧を制御するために過電圧制限部品若しくは回路を用いている場合は,14.101 のインパルス電

圧試験によって確認する。

主電源の電圧測定に用いる一組の端子間に試験電圧を印加する。インパルス電圧試験は,1 秒以上の間

隔のインパルスで各極性 5 回行う。インパルス電圧試験は,1.2/50  μs の波形(IEC 61180-1 

図 参照)

で行う。各インパルスの波形を観察しなければならない(

注記 参照)。

インパルス電圧試験によって機器内の空間距離を検証するとき,規定のインパルス電圧が確実にその空

間距離にかかっていることを確認する必要がある。

試験中,空間距離でのフラッシュオーバ及び固体絶縁の絶縁破壊が起きてはならないが,部分放電は許

容する。部分放電は,連続するインパルス波の比較的早い時点で発生し,試験中の各波形のある階段的な

ひずみ(歪)として現れる。最初のインパルスでの絶縁破壊は,絶縁システムの完全な故障か,又は機器

内の過電圧制限デバイスの動作のいずれかを示すものと考える。

注記 1  インパルス間で変わらないインパルス電圧のひずみは,ある過電圧制限デバイスの動作に起

因する可能性があり,固体絶縁の(部分)破壊を示すものではない。

注記 2  ボイドでの部分放電は,各インパルス波形内で繰り返される極端に持続時間の短い部分的な

ノッチ(切込み)になることがある。

102 

アークせん(閃)光及び短絡によるハザードに対する保護 

102.1 

一般 

電流センサが二つの高エネルギー導体を一時的に橋絡すると,回路の短絡になり,電流センサを介して

大電流を流すことになる。

このとき,電流センサが熱くなるか,溶けるかもしれない。これによって,操作者又は電流センサの近

くにいる人にやけどを負わせるおそれがある。

電流センサを介して電流が流れているときに(操作者の行為,溶融,又は他の事象によって)接触が外

れると,アークが発生するかもしれない。アークすることでアーク近傍の大気をイオン化し,結果として

電流センサの近傍で電流を流し続けることがある。十分な有効エネルギーがある場合は,大気のイオン化

が広がり続け,大気を介する電流の流れは,増え続ける。その結果,爆発に類似したアークせん光となり,

操作者又は近くにいる人を重傷又は死に至らしめるおそれがある。

電流センサは,アークせん光及び回路の短絡のリスクを軽減するような構造でなければならない。

適合性は,102.2 及び 102.3 によって確認する。該当する場合は,102.2 及び 102.3 の全ての試験及び測定

は,6.9.101.1 のジョー端の前処理後に行う。

102.2 

クランプ中の回路の短絡に対する保護 

A タイプ及び B タイプ電流センサは,導体及びバスバーへの装着及び取外し中,ジョーに起因する短絡


21

C 1010-2-32

:2015

に対する付加的保護を備えなければならない。

注記  保護手段の例は,囲い,保護用バリア,カバー又はジョー端の対向距離である。

この規格の目的において,単一のジョー端は,電気設備における二つの離れた導体を短絡することがで

きないと仮定する。クランプ中に短絡する可能性がある二つの絶縁していない導体間の最大電圧は,電流

センサが定格としている低電圧主電源供給システムのライン対ライン間の電圧以下であるとみなす。

適合性は,検査によって確認する。該当する場合には,ジョーの最大定格電圧以下の

表 105 の各電圧に

対して,

表 105 の試験電圧を用い,各試験リード間に印加する 1 分間の 6.8.3.1 の交流電圧試験によって,

又は直流導体に対しては 6.8.3.2 の 1 分間直流電圧試験によって,確認する。その間の試験中に,考慮する

電圧に対する

図 106 及び表 105 に示すそれぞれのテストプローブを,図 107 に示すようにジョー開口部に

挿入しておく。例えば,ジョーの定格電圧が 450 V の場合は,6 mm プローブ,10 mm プローブ及び 15 mm

プローブで試験を行う。

1:非導電性基材

D

:導電性表面材の直径

2:導電性表面材

X

:テストプローブの全体の厚さ

3:試験リード

図 106−回路の短絡に対する保護を確認するためのテストプローブ 

図 107−図 106 のテストプローブの使用方法 

3

1
2

X


22

C 1010-2-32

:2015

表 105−図 106 のテストプローブの厚さ及び試験電圧 

ジョーの定格電圧(U

交流実効値又は直流

V

テストプローブの厚さ

a)

X

mm

試験電圧

b)

1 分間交流電圧試験

V r.m.s.

1 分間直流電圧試験

V d.c.

          U≦150 6

350  450

150<U≦300 10

650  900

300<U≦600

15

1 300

1 850

  600<U≦1 000

25

2 200

3 100

a)

  ジョーが適切な寸法まで開かない場合は,プローブの厚さは最大ジョー開口寸法と等しくする。

b)

  試験電圧は,高度 2 000 m で実施する試験に適用する。他の試験場所の高度では,表 10 の補正を適用する。

102.3 

閉じた位置での回路の短絡に対する保護 

閉じた位置で,A タイプ,B タイプ及び C タイプ電流センサのジョーは,ジョー端を除き,ねじ又はリ

ベットのような小さな金属部分を含め,ジョーの外装の外部表面と全ての導電性部分との間で基礎絶縁が

なければならない。

ジョー端の導電性部分は,閉じた位置で,接触可能であってはならない。

適合性は,検査,固体絶縁に対する K.101.4 の試験,及びジョー端が閉じた位置で接触可能かどうかを

6.2

に従って判定することによって確認する。


23

C 1010-2-32

:2015

附属書

附属書は JIS C 1010-1 の附属書によるほか,次による。

附属書 D 
(規定)

絶縁要求事項を規定する部分(6.4 及び 6.5.3 参照)

JIS C 1010-1 

附属書 のタイトルを次に置き換える。>

附属書 D 
(規定)

絶縁要求事項を規定する部分(6.4,6.5.3,6.9.101 及び 6.9.103 参照)

JIS C 1010-1 

附属書 に次の図を追加する。>

1:ジョー内又はジョー近傍の絶縁していない危険な活電導体

5:ジョー端

2:入出力回路

6:ジョー外装

3:手持ち又は手で操作する部分

7:保護用バリア

4:磁気回路

図 D.101−電流センサの各部分 

JIS C 1010-1 

附属書 に次の表を追加する。>

1

4

5

6

3

2

7


24

C 1010-2-32

:2015

表 D.101−電流センサの回路と接触可能部分との間の絶縁要求事項(図 D.101 参照) 

電流センサ

絶縁

1-2  間 1-3

間 1-4

a)

2-3  間

b)

2-5  間

2-6  間

b)

3-5  間 4-6

A タイプ D D B D D D D B

B タイプ D − B  D D  D − B

C タイプ D − B  D − D − B

D タイプ NA NA NA  D  B  D  −

表中の記号の意味は,次による。

−  :要求事項なし 
B  :基礎絶縁 
D  :二重絶縁又は強化絶縁 
NA  :非適用

a)

  ジョーが閉じた状態にだけ適用する。

b)

  3 及び 6 は,電流センサの外装の部分である[図 D.2 c)  及び図 D.2 d)  参照]。


25

C 1010-2-32

:2015

附属書 F

(規定)

ルーチン試験

F.1 

一般 

JIS C 1010-1 の F.1 の最初の文を次に置き換える。>

製造業者は,危険な活電部分があり,かつ,接触可能な導電性部分がある生産した機器の全てについて,

F.2

F.4 及び F.101 の試験を実施しなければならない。

JIS C 1010-1 

附属書 に次を追加する。>

F.101 

電流センサのジョー 

A タイプ,B タイプ及び C タイプ電流センサの場合は,試験電圧を a)  と b)  との間に印加する。

a)

ジョー又はジョー端の露出した導電性部分

b)

手持ち部分又は手で操作する領域内の接触可能な導電性部分と入出力回路とを相互に接続したもの D

タイプの電流センサ並びにジョー及びジョー端に接触可能な導電性部分がない電流センサは,この試

験にかける必要はない。

試験電圧は,交流,直流又はインパルスのいずれであってもよく,該当する測定カテゴリに対し

表 F.101

から選択する。交流電圧試験及び直流電圧試験では,試験電圧を規定値まで 5 秒以内に上昇させ,2 秒以

上保持する。インパルス電圧試験は,IEC 61180 規格群に規定した 1.2/50  μs 試験であり,1 秒以上の間隔

で各極性の 3 パルス以上印加する。定格測定カテゴリがない電流センサの場合は,試験電圧はジョーの定

格対地間電圧の 1.5 倍であるが,交流実効値 350 V 又は直流 500 V 以上とする。

試験中,空間距離でのフラッシュオーバ及び固体絶縁の破壊が生じてはならない。

表 F.101−電流センサのジョーのルーチン試験のための試験電圧 

ジョーの定格

対地間電圧(U

交流実効値又は

直流

測定カテゴリ II

測定カテゴリ III

測定カテゴリ IV

2 秒間

交流

電圧試験

2 秒間

直流

電圧試験

1.2/50 μs

インパルス

電圧試験

2 秒間

交流

電圧試験

2 秒間

直流

電圧試験

1.2/50 μs

インパルス

電圧試験

2 秒間

交流

電圧試験

2 秒間

直流

電圧試験

1.2/50 μs

インパルス

電圧試験

V

V r.m.s.

V d.c.

V peak

V r.m.s.

V d.c.

V peak

V r.m.s.

V d.c.

V peak

          U≦150

    840

1 200

1 200

1 400

2 000

2 000

2 200

3 100

3 100

150<U≦300

1 400

2 000

2 000

2 200

3 100

3 100

3 300

4 700

4 700

300<U≦600

2 200

3 100

3 100

3 300

4 700

4 700

4 300

6 000

6 000

600<U≦1 000

3 300

4 700

4 700

4 300

6 000

6 000

5 300

7 500

7 500


26

C 1010-2-32

:2015

附属書 K

(規定)

6.7

で対象となっていない絶縁についての要求事項

K.3 6.7

K.1

及び K.2 に規定していない回路の絶縁 

JIS C 1010-1 の K.3 のタイトルを次に置き換える。>

K.3 6.7

K.1K.2

及び K.101 に規定していない回路,及び測定カテゴリが適用されない測定回路におけ

る絶縁 

K.3.1 

一般 

JIS C 1010-1 の K.3.1 に次を追加する。>

aa)

測定カテゴリが適用されない測定回路である。

JIS C 1010-1 の K.3.1 の第 2 段落を次に置き換える。>

a)

c)  及び aa)  の場合は,基礎絶縁及び補強絶縁に対する空間距離は,K.3.2 に従って決定する。

JIS C 1010-1 の K.3.1 

注記を削除する。>

JIS C 1010-1 

附属書 に次を追加する。>

K.101 

測定カテゴリ IIIII 及び IV の測定回路に対する絶縁についての要求事項 

K.101.1 

一般 

測定回路は,測定又は試験中に測定回路を接続する回路から,動作電圧及び過渡ストレスを受ける。主

電源の測定に測定回路を用いる場合は,過渡ストレスは,設備内の測定を行う場所によって見積もること

ができる。他の電気的信号を測定するのに測定回路を用いる場合は,過渡ストレスが測定機器の能力を超

えないことを確実にするために,操作者は過渡ストレスを考慮しなければならない。

主電源に接続するために測定回路を用いる場合は,

アークせん光爆発のリスクがある。

測定カテゴリは,

アークせん光に与える有効エネルギー量を規定する。アークせん光が起こる状況では,アークせん光から

の衝撃及びやけどに関するハザードを減少させるために,製造業者が特定する付加的予防策を使用者のた

めに供する文書に記載することが望ましい(

附属書 AA 及び附属書 BB 参照)。

K.101.2 

空間距離 

被測定回路から電力の供給を受ける意図の機器に対し,主電源回路の空間距離は,定格測定カテゴリの

要求事項に従って設計しなければならない。追加の表示要求は,5.1.5.25.1.5.101 及び 5.1.5.102 にある。

測定カテゴリ II,III 及び IV の測定回路に対する空間距離は,

表 K.101 による。

注記 1  主電源の公称電圧は,附属書 を参照する。

2 000 m を超える高度で動作する定格の機器の場合は,空間距離は,表 K.1 の該当する係数を乗じる。

基礎絶縁,補強絶縁及び強化絶縁に対する最小空間距離は,汚染度 2 で 0.2 mm,汚染度 3 で 0.8 mm で

ある。

注記 2  他の測定回路に対する空間距離は,K.3 に従って計算する。


27

C 1010-2-32

:2015

表 K.101−測定カテゴリ IIIII 及び IV の測定回路に対する空間距離 

測定する主電源の

ライン対中性点間の公称電圧

U

空間距離

mm

基礎絶縁及び補強絶縁

強化絶縁

交流実効値又は直流

V

測定カテゴリ

II

測定カテゴリ

III

測定カテゴリ

IV

測定カテゴリ

II

測定カテゴリ

III

測定カテゴリ

IV

        U

≦50

0.04 0.1 0.5 0.1 0.3 1.5

      50<U≦100

a)

0.1  0.5 1.5 0.3 1.5 3.0

100<U≦150  0.5  1.5 3.0 1.5 3.0 6.0

150<U≦300 1.5

3.0

5.5

3.0

5.9

10.5

300<U≦600 3.0

5.5

8 5.9

10.5

14.3

600<U≦1 000

5.5

8

14

10.5

14.3

24.3

a)

  我が国では,公称電圧が 100 V の場合に,150 V までの空間距離を適用する。

適合性は,検査,測定,又は要求する空間距離に対する

表 K.16 の該当する試験電圧を用いた 5 秒間の

6.8.3.1

の交流電圧試験若しくは 6.8.3.3 のインパルス電圧試験によって確認する。

K.101.3 

沿面距離 

K.2.3

の要求事項を適用する。

適合性は,K.2.3 によって確認する。

K.101.4 

固体絶縁 

K.101.4.1 

一般 

固体絶縁は,全ての定格環境条件(1.4 参照)において,機器の意図する寿命まで正常な使用で起こり得

る電気的及び機械的ストレスに耐えなければならない。

製造業者は,絶縁材料を選択時に,機器の期待寿命を考慮することが望ましい。

適合性は,次の a)  及び b)  の試験によって確認する。

a)

表 K.102∼表 K.104 の該当する試験電圧を用いた 5 秒間の 6.8.3.1 の交流電圧試験,又は 6.8.3.3 のイン

パルス電圧試験

b)

表 K.105 の該当する試験電圧を用いた 1 分間の 6.8.3.1 の交流電圧試験,又は直流だけのストレスを受

ける主電源回路では 6.8.3.2 の 1 分間直流電圧試験

注記  試験 a)は,過渡過電圧の影響を確認し,試験 b)は,固体絶縁の長期ストレスの影響を確認する。

表 K.102−測定カテゴリ II の測定回路における固体絶縁の電気的強度を試験するための電圧 

測定する主電源の

ライン対中性点間の公称電圧

U

交流実効値又は直流

V

試験電圧

5 秒間交流電圧試験

V r.m.s.

インパルス電圧試験

V peak

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

U

≦150

840

1 390

1 550

2 500

150<U≦300

1 390

2 210

2 500

4 000

300<U≦600

2 210

3 510

4 000

6 400

600<U≦1 000

3 310

5 400

6 000

9 600


28

C 1010-2-32

:2015

表 K.103−測定カテゴリ III の測定回路における固体絶縁の電気的強度を試験するための電圧 

測定する主電源の

ライン対中性点間の公称電圧

U

交流実効値又は直流

V

試験電圧

5 秒間交流電圧試験

V r.m.s.

インパルス電圧試験

V peak

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

U

≦150

1 390

2 210

2 500

4 000

150<U≦300

2 210

3 510

4 000

6 400

300<U≦600

3 310

5 400

6 000

9 600

600<U≦1 000

4 260

7 400

8 000

12 800

表 K.104−測定カテゴリ IV の測定回路における固体絶縁の電気的強度を試験するための電圧 

測定する主電源の

ライン対中性点間の公称電圧

U

交流実効値又は直流

V

試験電圧

5 秒間交流電圧試験

V r.m.s.

インパルス電圧試験

V peak

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

U

≦150

2 210

3 510

4 000

6 400

150<U≦300

3 310

5 400

6 000

9 600

300<U≦600

4 260

7 400

8 000

12 800

600<U≦1 000

6 600

11 940

12 000

19 200

表 K.105−測定回路における固体絶縁の長期間ストレスを試験するための電圧 

測定する主電源の

ライン対中性点間の公称電圧

U

交流実効値又は直流

V

試験電圧

1 分間交流電圧試験

V r.m.s.

1 分間直流電圧試験

V d.c.

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

基礎絶縁及び

補強絶縁

強化絶縁

U

≦150

1 350

2 700

1 900

3 800

150<U≦300

1 500

3 000

2 100

4 200

300<U≦600

1 800

3 600

2 550

5 100

600<U≦1 000

2 200

4 400

3 100

6 200

固体絶縁は,該当する場合には,次の要求事項も満たさなければならない。

−  外装又は保護用バリアとして用いる固体絶縁は,箇条 の要求事項

−  成型部分及び含浸部分は,K.101.4.2 の要求事項

−  プリント配線板の絶縁層は,K.101.4.3 の要求事項

−  薄膜絶縁は,K.101.4.4 の要求事項

適合性は,該当する場合には,K.101.4.2K.101.4.4,及び箇条 によって確認する。


29

C 1010-2-32

:2015

K.101.4.2 

成型部分及び含浸部分 

基礎絶縁,補強絶縁及び強化絶縁のために,一体成型した同じ二つの層間にある導体は,成型した後,

表 K.9 の該当する最小距離以上で分離しなければならない(図 K.1 の 参照)。

適合性は,検査,分離部分の測定又は製造業者の仕様の検査のいずれかによって確認する。

K.101.4.3 

プリント配線板の絶縁層 

基礎絶縁,補強絶縁及び強化絶縁のために,同じ二つの層間にある導体は,

表 K.9 の該当する最小距離

以上で分離しなければならない(

図 K.2 の 参照)。

適合性は,検査,分離部分の測定又は製造業者の仕様の検査のいずれかによって確認する。

プリント配線板の絶縁層の強化絶縁は,それぞれの層に,適切な電気的強度がなければならない。次の

a)

c)  のいずれかの方法を用いなければならない。

a)

絶縁の厚さは,

表 K.9 の該当する値以上である。

適合性は,検査,分離部分の測定又は製造業者の仕様の検査のいずれかによって確認する。

b)

絶縁は,プリント配線板材料の二つ以上の分離層で構成し,各分離層の電気的強度に対する材料製造

業者による定格は,

表 K.102∼表 K.104 の基礎絶縁に対する該当する試験電圧以上である。

適合性は,製造業者の仕様の検査によって確認する。

c)

絶縁は,プリント配線板材料の二つ以上の分離層で構成し,組み合わせた分離層の電気的強度に対す

る材料製造業者による定格は,

表 K.102∼表 K.104 の強化絶縁に対する該当する試験電圧以上である。

適合性は,製造業者の仕様の検査によって確認する。

K.101.4.4 

薄膜絶縁 

基礎絶縁,補強絶縁及び強化絶縁のために,同じ二つの層間にある導体は,K.101.2 及び K.101.3 の該当

する空間距離及び沿面距離以上で分離しなければならない(

図 K.3 の 参照)。

適合性は,検査,分離部分の測定又は製造業者の仕様の検査のいずれかによって確認する。

薄膜絶縁の層からなる強化絶縁は,適切な電気的強度もなければならない。次の a)c)  のいずれかの方

法を用いなければならない。

a)

絶縁の厚さは,

表 K.9 の該当する値以上である。

適合性は,検査,及び,分離部分の測定又は製造業者の仕様の検査のいずれかによって確認する。

b)

絶縁は,薄膜材料の二つ以上の分離層で構成し,各分離層の電気的強度に対する材料製造業者による

定格は,

表 K.102∼表 K.104 の基礎絶縁に対する該当する試験電圧以上である。

適合性は,製造業者の仕様の検査によって確認する。

c)

絶縁は,薄膜材料の三つ以上の分離層で構成し,いずれの二つの分離層も,適切な電気的強度を示す

ことを試験により確認されている。

適合性は,

表 K.102∼表 K.104 の強化絶縁に対する該当する試験電圧を,三つの層のうちの二つに

印加する 1 分間の 6.8.3.1 の交流電圧試験によって確認する。

この試験の目的のために,二層だけの材料で構成する特別なサンプルを組み立ててもよい。


30

C 1010-2-32

:2015

附属書 L

(参考)

定義された用語の索引

JIS C 1010-1 

附属書 に次の用語を追加する。>

ジョー(jaw)  3.2.101

ジョー端(jaw end)   3.2.102

絶縁していない(uninsulated)  3.6.101

測定カテゴリ(measurement category)  3.5.101

手持形(hand-held)  3.1.101


31

C 1010-2-32

:2015

JIS C 1010-1 

附属書に附属書 AA 及び附属書 BB を追加する。>

附属書 AA

(規定)

測定カテゴリ

AA.1 

一般 

この規格の目的のために,

次の測定カテゴリを用いる。

測定カテゴリは,

附属書 若しくは JIS C 60664-1

に従う過電圧カテゴリ,又は JIS C 60364-4-44 に従うインパルス耐電圧(過電圧カテゴリ)と同一ではな

い。

測定カテゴリは,低電圧主電源供給システムにおける測定場所に基づく。

注記  JIS C 60664-1 及び JIS C 60364-4-44 のカテゴリは,低電圧主電源供給システム内で用いられる

構成部材及び機器の絶縁協調を達成するために作成されている。

AA.2 

測定カテゴリ 

AA.2.1 

測定カテゴリ II 

測定カテゴリ II は,低電圧主電源供給システムの使用点(コンセント及び類似の箇所)に直接接続する

試験及び測定回路に適用する(

表 AA.1 及び図 AA.1 参照)。

注記  家電製品,携帯器具及び類似の機器の主電源回路,並びに固定設備のコンセントの使用者側だ

けでの測定が測定カテゴリ II の例である。

AA.2.2 

測定カテゴリ III 

測定カテゴリ III は,

建造物の低電圧主電源供給システムの配電部分に接続する試験及び測定回路に適用

する(

表 AA.1 及び図 AA.1 参照)。

より大きな短絡電流から生じるハザードに起因するリスクを回避するために,追加の絶縁及び他の装備

を必要とする。

固定設備の一部である機器に対し,その設備のヒューズ又は回路遮断器は,短絡電流に対して適切な保

護を提供するとみなす。

注記  固定設備での配電盤(二次側メータを含む。),光電池パネル,回路遮断器,配線,付帯するケ

ーブル,バスバー,接続ボックス,スイッチ及びコンセントでの測定,並びに,固定設備に永

続接続する産業用機器及び据付けのモータのような他の機器での測定が測定カテゴリ III の例

である。

AA.2.3 

測定カテゴリ IV 

測定カテゴリ IV は,建造物の低電圧主電源供給システムの供給源に接続する試験及び測定回路に適用

する(

表 AA.1 及び図 AA.1 参照)。

高エネルギーレベルによる大きな短絡電流のために,この場所で行う測定は極めて危険である。あらゆ

る短絡の危険を回避するために,細心の予防措置を講じなければならない。

注記  建造物設備内の主電源ヒューズ又は回路遮断器の前に装備するデバイスでの測定が測定カテゴ

リ IV の例である。

AA.2.4 

定格測定カテゴリのない測定回路 

多くの試験及び測定回路は,主電源に直接接続するようになっていない。測定回路には非常に低いエネ


32

C 1010-2-32

:2015

ルギーへの使用を意図したものもあるが,大きい短絡電流又は高い開放電圧のために,非常に大容量の有

効エネルギーを受けるおそれもある。測定回路に対し規定された標準的な過渡レベルはない。絶縁要求事

項及び短絡電流要求事項を決めるために,測定回路における動作電圧,ループインピーダンス,一時的過

電圧及び過渡過電圧の分析が必要となる。

注記  熱電対測定回路,高周波測定回路,自動車テスタ及び装置を主電源に接続する前に低電圧主電

源供給システムの特性を測定するために用いるテスタ類が,定格測定カテゴリのない測定回路

の例である。

CAT II

:  測定カテゴリ II

CAT III

:  測定カテゴリ III

CAT IV

:  測定カテゴリ IV

:  主電源に直接接続しない他の回路

図 AA.1−測定回路の場所を特定するための例 

表 AA.1−測定カテゴリの特性 

測定カテゴリ

短絡電流(代表値)

kA

a)

建造物設備の場所

II

<10

低電圧主電源供給システムの主電源コンセント及び
類似の箇所に接続する回路

III

<50

建造物の低電圧主電源供給システムの配電部分

IV

50≪

建造物の低電圧主電源供給システムの供給源

a)

  短絡電流は,ライン対中性点間電圧 1 000 V 及び最小ループインピーダンスに対し計算する。ルー

プインピーダンス(設置インピーダンス)の値は,プローブアセンブリの抵抗及び測定機器内部へ

のインピーダンスを考慮しない。短絡電流は,設備の特性によって変化する。


33

C 1010-2-32

:2015

附属書 BB

(参考)

特定の環境下で実施する測定に起因するハザード

BB.1 

一般 

この附属書は,特定の環境下で電気的な量を測定することを意図する機器に対して考慮することが望ま

しいハザードについて,機器の製造業者にガイドを提供するものである。ハザードリストが,全てを網羅

したものであるとみなしてはならない。

他のハザードは,

特定の環境及び他の環境で間違いなく存在する。

BB.2 

主電源回路 

BB.2.1 

一般 

試験及び測定回路は,試験又は測定中に接続する回路から動作電圧及び過渡ストレスを受ける。主電源

の測定に測定回路を用いる場合は,測定を行う設備内の場所によって,過渡ストレスを推定することがで

きる。

活電状態の主電源の測定に測定回路を用いる場合は,アークせん光爆発のリスクがある。測定カテゴリ

附属書 AA 参照)は,アークせん光に与える有効エネルギー量を規定している。アークせん光が起こり

得る場合には,取扱説明書では,アークせん光からの衝撃及びやけどに関するハザードを軽減するために

付加的予防策を指定する必要がある。

BB.2.2 

感電 

主電源回路は,感電のハザードになる。電圧及び電流は,許容限度(6.3 参照)を超え,かつ,測定を行

うために,回路への接近が通常,必要になる。製造業者は,操作者に感電のハザードを知らせる適切な情

報を提供し,この規格及び他の関連規格(例えば,電圧プローブアセンブリに対する JIS C 1010-31)の設

計要求事項を満たすことを保証することが望ましい。

BB.2.3 

アークせん光 

アークせん光は,プローブチップ又は低インピーダンス測定回路のような導体が一時的に二つの高エネ

ルギー導体を橋絡し,次に離すか又は取り去るときに起こる。これが,空気をイオン化するアークになり

得る。イオン化した空気は,導電性であり,導体の近傍で継続して電流が流れる。十分な有効エネルギー

がある場合には,空気のイオン化は広がり続け,空気中を流れる電流は増え続ける。その結果は爆発に似

ており,操作者又は近くにいる人を重傷又は死に至らしめるおそれがある。アークせん光を引き起こすお

それのある電圧及びエネルギーレベルについては,

附属書 AA の測定カテゴリの記述を参照する。

BB.3 

やけど 

二つの高エネルギーの導体を接続するどのような導体(例えば,装飾金属)も,その導体を介して流れ

る電流で熱くなるおそれがある。これは,その導体付近の皮膚にやけどをもたらし得る。

BB.4 

電気通信網 

電気通信網に連続的に存在する電圧及び電流は,危険な活電状態とみなすレベル未満である。しかし,

リング電圧(受話器が着呼の合図を示すために電気通信線に重畳する電圧)は,通常は交流 90 V 近辺で危

険な活電状態とみなす。着呼中に,技術者がその導体に接触する場合には,技術者は感電し得る。


34

C 1010-2-32

:2015

EN 41003:1999

は,電気通信網に接続する機器に対する安全要求事項を規定している。それは,電気通

信導体への接触による感電の可能性を取り扱っており,コネクタによる接近制限によって,リスクは無視

できるレベルまで軽減すると結論付けている。しかし,試験又は測定の過程で導体が完全に接触可能にな

っている場合には,感電の可能性がある。

電気通信網の試験及び測定のために用いられる機器の製造業者は,リング電圧のハザードを知り,ハザ

ードを軽減する適切な方法(可能な場合は,その導体への接近制限による。他の場合は,操作者に対する

適切な指示及び警告による。

)を採ることが望ましい。危険な活電電圧で用いられる電圧プローブに対しバ

リアを規定する JIS C 1010-31 も参照する。

BB.5 

誘導性回路における電流測定 

電流測定デバイスを誘導性回路に直列に挿入する場合は,その回路が突然,開回路になったとき(例え

ば,プローブが離れ落ちる又はヒューズが溶断する。

,ハザードになるおそれがある。そのような突然の

出来事は,想定しない開回路間に誘導性電圧スパイクを生じさせ得る。このスパイクは,回路の動作電圧

の大きさの何倍にもなり,かつ,絶縁破壊又は操作者に感電をもたらし得る。

製造業者は,電流測定デバイスを誘導性回路に直列に用いない,又は直列に用いることが必要な場合に

は,電圧スパイクによる感電のハザードを緩和するために予防策を採ることを確実にするための適切な指

示を操作者に提供することが望ましい。

BB.6 

電池で駆動する回路 

電池類は,電池又は電池に関連する回路の試験者への電気的ハザード,爆発のハザード又は火災のハザ

ードになり得る。予備電源用又はモータを動作させるために用いる電池類が,その例である。

感電のハザード,電池の端子類の短絡による爆発のハザード又は充電サイクル中に電池から放出したガ

スへのアーク着火による爆発のハザードが生じるおそれがある。

BB.7 

高い周波数での測定 

測定機器には,被測定回路への接続が誘導性結合によるものがある。この場合の測定回路の挙動は,被

測定信号の周波数に依存する。測定デバイスを設計よりも高い周波数を測定するために用いる場合は,流

れる電流は,測定デバイスの幾つかの導電性部分の非常な発熱を引き起こし得る。

製造業者は,そのようなデバイスの使用に対する適切な指示を提供することが望ましい。


35

C 1010-2-32

:2015

参考文献

参考文献は,JIS C 1010-1 によるほか,次による。

JIS C 1010-2-33

  測定用,制御用及び試験室用電気機器の安全性−第 2-33 部:主電源電圧が測定可能な

家庭用及び専門家用の手持形マルチメータ及び他のメータに対する個別要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61010-2-033,Safety requirements for electrical equipment for measurement,

control, and laboratory use−Part 2-033: Particular requirements for hand-held multimeters and other 
meters, for domestic and professional use, capable of measuring mains voltage(MOD)

EN 41003:1999

,Particular safety requirements for equipment to be connected to telecommunications networks


36

C 1010-2-32

:2015

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS C 1010-2-32:2015

  測定用,制御用及び試験室用電気機器の安全性−第 2-32 部:

電気的試験及び測定のための手持形及び手で操作する電流センサに対する個別要求
事項

IEC 61010-2-032:2012

,Safety requirements for electrical equipment for measurement,

control and laboratory use−Part 2-032: Particular requirements for hand-held and hand 
-manipulated current sensors for electrical test and measurement

(I)JIS の規定

(II)

国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

8 機 械 的
ス ト レ ス

に 対 す る

耐性

8.1  一般

8.1

JIS

とほぼ同じ。

追加

“注記  適合性は,1)∼3)に加
えて 101)を外装に対して行う

ことによって確認する。

”を追

加した。

適合性の確認方法を明瞭にした。

14  部品及
び サ ブ ア

センブリ

14.101  主 電 源 の 測
定 に 用 い る 測 定 回

路で,過渡過電圧制

限 デ バ イ ス と し て
用 い る 回 路 又 は 部

14.101

JIS

とほぼ同じ。

追加

例を追加した。

主電源電圧とインパルス電圧の関
係を明瞭にした。

表 104  インパルス

電圧

表 104

JIS

とほぼ同じ。

追加

“注  我が国では,公称電圧が
100 V の場合に,150 V までの
インパルス電圧を適用する。

を追加した。

我が国の配電事情を考慮した。

附属書 K

(規定)

K.101.2  空間距離

K.101.2

JIS

とほぼ同じ。

追加

“基礎絶縁,補強絶縁及び強化

絶縁に対する”を追加した。

JIS C 1010-1

に合わせた。技術的差

異はない。

表 K.101  測 定 カ テ
ゴリ II,III 及び IV

の 測 定 回 路 に 対 す

る空間距離

表 K.101

JIS

とほぼ同じ。

追加

“注  我が国では,公称電圧が
100 V の場合に,150 V までの
空間距離を適用する。”を追加

した。

我が国の配電事情を考慮した。

K.101.4.1  一般

K.101.4.1

プリント配線板の内層

変更

“プリント配線板の絶縁層”に
変更した。

適切な表現に変更した。技術的差
異はない。

36

C

 101

0-2

-32

2

015


37

C 1010-2-32

:2015

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

附属書 K

(規定) 
(続き)

K.101.4.3  プ リ ン ト
配線板の絶縁層

K.101.4.3

プリント配線板の内部絶

縁層

変更

“プリント配線板の絶縁層”に

変更した。

適切な表現に変更した。技術的差

異はない。

附属書 BB

(参考)

BB.7  高い周波数で
の測定

BB.7

より高い周波数での測定

削除

“より”を削除した。

適切な表現に変更した。技術的差

異はない。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 61010-2-032:2012,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

37

C

 101

0-2

-32

2

015