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C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

(1)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準

原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大

臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 62079:2001,Preparation of

instructions

−Structuring, content and presentation を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。

JIS C 0457

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)取扱説明の評価

附属書 B(参考)適合性チェックリスト:技術審査

附属書 C(参考)評価チェックリスト:表示方法審査

附属書 D(参考)使用者向けマニュアルの目次の例


C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

4

4.

  原則

5

4.1

  製品の一部としての取扱説明

5

4.2

  リスクの極小化

5

4.3

  特別な取扱い

5

4.4

  特定の対象集団向け

5

4.5

  寿命の短い製品

5

4.6

  取扱説明の基本的考慮事項

6

4.7

  取扱説明の作成

7

5.

  取扱説明の内容

8

5.1

  一般事項

9

5.2

  製品の識別及び仕様書,一般的な警告

9

5.3

  取扱説明の識別

9

5.4

  製品の改造

10

5.5

  安全上の注意

10

5.6

  想定される使用環境

10

5.7

  適合性の宣言

10

5.8

  取扱説明資料の使い方

10

5.9

  製品使用のための準備

11

5.10

  操作説明

12

5.11

  保守取扱説明

13

5.12

  予備品一覧表

14

5.13

  特殊な工具,機器及び資材の取扱説明

15

5.14

  部品の修理及び交換の取扱説明

15

5.15

  製品の使用停止(解体)

15

5.16

  目次,索引及びその他の一覧表,定義,並びに構文

15

6.

  取扱説明の表示方法

16

6.1

  情報伝達の原則

16

6.2

  読みやすさ

17

6.3

  イラストレーション

18

6.4

  図記号

18

6.5

  表

19


C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)  目次

(3)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

ページ

6.6

  線図及び図表

19

6.7

  流れ線図及び系統図

19

6.8

  電子媒体,オーディオ及びビデオ

19

6.9

  警告表示の強調

19

6.10

  色及び色コード

20

6.11

  視聴覚表示的告知による告知

20

附属書 A(参考)取扱説明の評価

22

附属書 B(参考)適合性チェックリスト:技術審査

24

附属書 C(参考)評価チェックリスト:表示方法審査

27

附属書 D(参考)使用者向けマニュアルの目次の例

31

 


C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

白      紙


日本工業規格

JIS

 C

0457

:2006

(IEC 62079

:2001

)

電気及び関連分野−取扱説明の作成−

構成,内容及び表示方法

Preparation of instructions

−Structuring,content and presentation

序文  この規格は,2001 年に第 1 版として発行された IEC 62079,Preparation of instructions−Structuring,

content and presentation

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格

である。

この規格の目的は,製品使用者向けの指示書,要領書を含む取扱説明(3.6 参照)を作成する場合に従う

べき要求事項及び方法論的規則をまとめたものを提示することにある。

取扱説明は,製品を正しく安全に使用する方法について使用者に情報を伝える手段である。情報伝達の

手段として,文章,語句,標識,記号,図表,イラストレーション及び視聴覚情報を,別々に又は組み合

わせて使用する。

製品特性,複雑さ,リスク及び法的要求事項に応じた使用者向けの情報は,製品自体の上若しくはその

こん(梱)包の上に表示する,又は附属資料として添付してもよい。附属資料とは,例えば,リーフレッ

ト,マニュアル,視聴覚テープ及びコンピュータ利用の表示であり,単独又は組み合わせて使用する。

個々の特殊事情を包含する広範囲な情報を提供できる一般的な規格はない。したがって,この規格は,

個々の製品規格の要求事項と組み合わせて使用する。又はその製品固有の規格が存在しない場合は,類似

製品の規格の関連要求事項と組み合わせて使用する。この規格の使用者は,一部の製品とその製品に添付

された取扱説明が,安全性及び廃棄に関する特別な要求事項を含む法の規制を受けることに留意しなけれ

ばならない。したがって,この規格は,将来制定される製品固有の規格において参照される骨格として役

に立つ。

多くの場合,ある製品のために提供された取扱説明は,製造業者又は供給者と顧客との間の交渉の結果

である。このような交渉に関連して,この規格は,考え得るあらゆる種類の取扱説明を列挙した構成の基

準として利用できる。

また,

多くの国々では,

例えば,

EU

機械指令(the machine directive of the Europian Union)

のように,提供しなければならない取扱説明の内容が地域内又は国内の法規制に依存していることも指摘

しておく必要がある。

取扱説明の品質の評価は,共通の基準に基づいて行うのが望ましい。したがって,この規格は,実践的

な推奨事項と評価法とを記載した参考用附属書を含む。

附属書 A,附属書 及び附属書 は,主としてこ

うした評価作業にかかわる専門家を対象にしているが,前記のこの規格の主たる使用者にとっても有用で

ある。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,乾電池のような小さくて簡単な製品から,大規模電気工業設備のような大形

又は高度に複雑な製品に至るまで,電気及び関連分野におけるあらゆる種類の製品にとって必要又は有用


2

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

であるすべての種類の取扱説明に関する立案と定式化とについて,一般原則及び詳細な要求事項を規定す

るものである。

この規格が想定している主たる使用者とは,次のとおりである。

−  製品の製造業者,テクニカルライタ,テクニカルイラストレータ,ソフトウェア設計者,翻訳者,又

はその他の取扱説明の企画立案及び起草作業にかかわる者

−  製品の設置又は使用国における製品の製造業者の正式な代表者

この規格は,製品供給者と顧客との間の契約交渉でも有用である。

この規格は,製品とともに提供しなければならない文書の固定した内容を規定するものではない。この

規格はあらゆる種類の製品に通用する必要があるが,文書の内容は製品の複雑さに非常に大きく依存する

ため,固定した内容を規定することは,明らかに不可能である。そのため,この規格は考え得るあらゆる

種類の取扱説明を列挙している。

この規格が標準化しようとしているものは,

“こうした取扱説明をどのよ

うに作成するか”でもある。

備考1.  ただし,その他の分野であっても,この規格を準用することを妨げない。

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 62079:2001

,Preparation of instructions−Structuring,content and presentation (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年又は発行年を付記していない引用規

格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 3700-203

  産業オートメーションシステム及びその統合−製品データの表現及び交換−第 203

部:アプリケーションプロトコル:形態管理された設計

備考  ISO 10303-203:1994  Industrial automation systems and integration−Product data representation

and exchange

−Part 203: Application protocol: Configuration controlled 3D designs of mechanical

parts and assemblies

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS B 9706-1

  機械類の安全性−表示,マーキング及び作動−第 1 部:視覚,聴覚及び触覚シグナルの

要求事項

備考  IEC 61310-1:1995  Safety of machinery−Indication,marking and actuation−Part 1: Requirements

for visual

,auditory and tactile signals が,この規格と一致している。

JIS B 9960-1

  機械類の安全性−機械の電気装置−第 1 部:一般要求事項

備考  IEC 60204-1:1997  Safety of machinery−Electrical equipment of machines−Part 1: General

requirements

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS C 0448

  表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための色及び補助手段に関する規準

備考  IEC 60073:1996  Basic and safety principles for man-machine interface,marking and identification

−Coding principles for indication devices and actuators からの引用事項は,この規格の該当事項

と同等である。

JIS C 0451

  電気及び関連分野−プラント,システム及び装置用の技術文書の分類及び指定

備考  IEC 61355:1997  Classification and designation of documents for plants,systems and equipment が,


3

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

この規格と一致している。

JIS C 0452-1

  電気及び関連分野−工業用システム,設備及び装置,並びに工業製品−構造化原理及び

参照指定−第 1 部:基本原則

備考  IEC 61346-1:1996  Industrial systems,installations and equipment and industrial products−

Structuring principles and reference designations

−Part 1: Basic rules が,この規格と一致している。

JIS C 0617

  電気用図記号[すべての部(第 1 部−第 13 部)

備考  IEC 60617  (all parts),Graphical symbols for diagrams からの引用事項は,この規格の該当事

項と同等である。

JIS C 1082-1

  電気技術文書−第 1 部:一般要求事項

備考  IEC 61082-1:1991   Preparation of documents used in electrotechnology − Part 1: General

requirements

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS C 1082-4

  電気技術文書−第 4 部:配置及び据付け文書

備考  IEC 61082-4:1996  Preparation of documents used in electrotechnology−Part 4: Location and

installation documents

が,この規格と一致している。

JIS S 0114

  消費者のための製品情報に関する指針

備考  ISO/IEC Guide 14:1977  Product information for consumers が,この規格と一致している。

JIS Z 8051

  安全側面−規格への導入指針

備考  ISO/IEC Guide 51:1999  Safety aspects−Guidelines for their inclusion in standards からの引用事

項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8115

  ディペンダビリティ(信頼性)用語

備考  IEC 60050-191:1990  International Electrotechnical Vocabulary. Chapter 191: Dependability and

quality of service

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8203

  国際単位系(SI)及びその使い方

備考  ISO 1000:1992  SI units and recommendations for the use of their multiples and of certain other

units

が,この規格と一致している。

JIS Z 9101

  安全色及び安全標識−産業環境及び案内用安全標識のデザイン通則

備考  ISO 3864:1984  Safety colours and safety signs からの引用事項は,この規格の該当事項と同等

である。

ISO/TR 12100-1:1992

  Safety of machinery−Basic concepts,general principles for design−Part 1: Basic

terminology

,methodology

IEC 60050-195:1998

  International Electrotechnical Vocabulary−Part 195: Earthing and protection against

electric shock

IEC 60417

  (all parts),Graphical symbols for use on equipment

IEC 60664-1:1992

  Insulation coordination for equipment within low-voltage systems−Part 1: Principles,

requirements and tests

IEC 60848:1988

  Preparation of function charts for control systems

IEC 61506:1997

  Industrial-process measurement and control−Documentation of application software

IEC 81714-2:1998

  Design of graphical symbols for use in the technical documentation of products−Part 2:

Specification for graphical symbols in a computer sensible form including graphical symbols for a

reference library

,and requirements for their interchange


4

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:2006 (IEC 62079:2001)

ISO 7000:1989

  Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis

ISO 7001:1990

  Public information symbols

ISO 9241

  (all parts),Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)

ISO 10628:1997

  Flow diagrams for process plants−General rules

ISO 14617

  (all parts),Graphical symbols for diagrams(

1

)

ISO/IEC Guide 50:1987

  Child safety and standards−General guidelines

注(

1

)  ISO 14617

の各部は,これから規格として発行される予定である。

参考1.  現在,ISO 14617-1-15 は発行されている。

2.

IEC 60848:1988

は,2002 年に第 2 版として改訂発行され,タイトルも変更されて IEC 

60848:2002

,GRAFCET specification language for sequential function charts となっている。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

変更  (change)  製品の原形,改訂版若しくは追加品を変更する行為,又は変更要求を設計に取り入

れ,その結果改造品を新しく確立する行為(JIS B 3700-203 を基に修正)

3.2

試運転  (commissioning)  最終受入れ試験を含み,運用が可能となった製品の引渡しに先立って又は

引渡しに関連して実施する手続き。手続きとは,図面並びに運転・保守及び修理用取扱説明の引渡しであ

り,更に必要ならば要員の指導である。

3.3

防護物  (guard)  物理的障壁によって防護を行うために特に使用される製品の部分(ISO/TR 12100-1

の 3.22 を基に修正)

3.4

危害  (harm)  人の受ける身体的傷害若しくは健康傷害,又は財産若しくは環境の受ける害(JIS Z 

8051

の 3.3

3.5

ハザード  (hazard)  危害の潜在的な源(JIS Z 8051 の 3.5)。

参考  ハザードという用語は,起こる可能性のある危害の発生源又は性質を定義するために用いるこ

とが一般的に認められている(例えば,感電,押しつぶし,切断,毒性によるもの,火災,お

ぼれなどのハザード)

3.6

使用)取扱説明 [instruction(for use)]  製品の安全,かつ,効率的な使用を意図した製品製造業者

による情報。

3.7

取扱説明資料  (instruction material)  取扱説明を含む情報を伝達するための適切な手段。

3.8

マニュアル  (manual)  取扱説明などの使用者向け情報からなる文書。

3.9

保守  (maintenance)  ある品目又は製品を,所定の機能を果たすように有用で安全な状態に保つ,又

は,その状態に戻すことを意図したあらゆる技術的,管理的行為の組合せ。これには,監督行為,修繕,

修理,調整及び洗浄が含まれる(JIS Z 8115 の MA1 を基に変更)

3.10

マーキング  (marking)  ある部品又は装置についてその製造業者が取り付けた部品又は装置の形式

を識別するための標識又は刻印,及び安全に使用するため製品の特徴を指し示す標識又は刻印(JIS B 

9960-1

の 3.34 を基に修正)

3.11

改造  (modification)

a)

当初意図した使用方法を変更又は拡大するために製品に対して行う変更。

b)

製品の改造に伴う取扱説明の改訂。

3.12

保護装置  (protective device)  リスクを軽減する(防護物以外の)安全装置(例えば,機械的トリッ

プ装置,電気検知保護装置,圧力検出装置)

ISO/TR 12100-1 の 3.23


5

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

3.13

修理  (repair)  ある品目について,損耗部品の交換,及び欠陥若しくは損傷のある部品の補修又は

機能の回復を行う是正保守の一部(JIS Z 8115 の MA23 を基に修正)

3.14

合理的に予見可能な誤用  (reasonably foreseasble misuse)  供給者が意図していない方法であるが,

人間の挙動から生じる容易に予測し得る製品,プロセス,又はサービスの使用(JIS Z 8051 の 3.14

3.15

リスク  (risk)  危害の発生確率及びその危害の重大度の組合せ(JIS Z 8051 の 3.2)。

3.16

サービス  (service)  保守の面で顧客を支援する供給者側の組織が使用者に提供するひとまとまりの

機能(JIS Z 8115 の G5 を基に修正)

3.17

熟練技術者  (skilled person)  製品の操作又は保守によって起こり得るリスクを認知し,潜在危険を

回避できるようにするために適切な教育及び経験をもった者

IEC 60050-195 の 195-04-01 及び JIS B 9960-1

の 3.52 を基に修正)

3.18

仕様(書)(specification)  加工中の部品,完成部品又は製品がもつ固有の品質に関連した要求事項,

特性,工程,又は規則を記述した文書(JIS B 3700-203 の 4.2.31 を基に修正)

3.19

供給者  (supplier)  製品及び/又は製品に付随するサービスを供給する個人又は組織(例えば,製造

業者,請負者,設置者及びインテグレータ)

3.20

使用者  (user)  必要な機能を実現するため,製品を活用する及び/又は運用することができる個人

又は組織。その中には,製品寿命が終わる時点での清掃から解体に至る一連の行為を含む。

備考  取扱説明の使用者は,製品をより効率的に使用することによる利益,使用・修理又は改造前の

説明作業に要する時間を短縮することによる利益,並びに知識不足に起因する損傷及び故障の

発生を低減することによる利益を得ることができる。

4.

原則

4.1

製品の一部としての取扱説明  製品を供給するうえで取扱説明は不可欠である。これによって製品

の正しい取扱いが可能となる。

取扱説明には,使用者がなすべき責務のすべてを記載する。したがって,その内容は,製品引渡しの種

類によって異なる。例えば,引渡し条件が据付調整渡しの場合,使用者に供給される取扱説明には,運転

及び保守に関する情報だけが含まれる。

4.2

リスクの極小化  取扱説明は,製品の安全面に関して不可欠である。取扱説明は,使用者にとって

受け入れがたいリスク,製品の損傷及び機能不良又は非効率な操作を回避するための情報を提供するもの

であり,設計の不備を補うことを意図するものではない。取扱説明は,潜在危険に至るおそれのある予見

可能な誤用を避けることを直接手助けする。したがって,

−  製品の合理的に予見可能な誤用及びリスクを記述する。

−  適切な警告を記載する(JIS Z 8051 に従う)

備考  供給者は,このような警告を記載する法的義務を負っている。

4.3

特別な取扱い  適宜,成人によって監督する,又は使用者本人及び周囲の者を保護するために必要

な特別な衣類を着用するなど特別な防護措置を規定する。また,必要に応じて,子供,高齢者,障害者な

どの特定の集団に対する警告を表示する(ISO/IEC Guide 50 参照)

4.4

特定の対象集団向け  取扱説明の一部が,特定の集団(例えば,設置,修理,又は所定の保守要員)

だけに向けているならば,取扱説明は,別々に提供し,適切な表示を付ける。場合によっては,製品に添

付する必要はない。

4.5

寿命の短い製品  安全に使える期間又は有効に使える期間に限りがある製品の場合,製造年及び/


6

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

又は使用期限に関する情報を明示する。

4.6

取扱説明の基本的考慮事項  取扱説明の内容について,次の一つ又は複数の要素若しくは製品特性

について考慮する。

−  リスク(3.15 参照)

−  環境上,法律上又はそれらと類似の要求事項。

−  製品構造(例えば,複雑さ)

−  製品を見てもその使用方法が分からないため,使用者が情報を必要としているかどうか。

次の項目に対して適切であるかどうか判断する。

−  取扱説明の位置(4.6.1

−  情報伝達手段の選択(4.6.2

−  取扱説明の耐久性(4.6.3

−  取扱説明の利用しやすさ(4.6.4

−  使用者向けガイダンスシステム(4.6.5

−  使用者向けトレーニング(4.6.6

4.6.1

位置  取扱説明(又はその中の該当する部分)は,次の一つ又は複数の方法で提供する。

−  製品自体(例えば,記号,色,注意書き)

−  こん(梱)包の上[例えば,開こん(梱)のための取扱説明]

−  附属文書(例えば,リーフレット又はマニュアル)又はオンライン文書管理(例えば,CD-ROM,ウ

ェブ,オンラインヘルプシステム)

−  附属物(例えば,注意書きカード,ステッカ,コンピュータプログラム及び画面表示)

取扱説明が複雑な場合,特に重要なメッセージは,製品の上に,例えば,短文の注意書きカード,ステ

ッカ,記号,ラベルなどの手段を使って,記載又は表示するとよい(6.2.4 参照)

4.6.2

情報伝達手段  個々の場合によって,例えば,次のどの伝達手段が適切かを判断する。

−  図記号

−  文字又は音声

−  文章及びイラストレーションで構成されるリーフレット。

−  使用者向け,保守要員向けマニュアル。

−  ソフトウェアによる使用者向けガイダンス(4.6.5

−  ビデオ・オーディオなどによる使用者向けトレーニングコース(4.6.6

−  その他

備考  製品自体に取扱説明を記すことは使用者にとって明確なメリットがある。しかし,製品によっ

ては,寸法若しくは形状による制約,又は使用中において部分的に見えにくくなるという理由

によって,附属物に取扱説明の全部又は一部を記すことが,最適の又は唯一の解決策となるか

もしれない。

4.6.3

耐久性  使用環境及び製品の予想寿命に応じて,次の事項を考慮するのが望ましい。

−  製品上に記載した取扱説明は,製品の予想寿命の最後まで,常にはっきりと読めなければならない

6.2.4 も参照)

−  こん(梱)包上又は製品の附属物(リーフレット,マニュアル,データ媒体など)に記された取扱説

明は,耐久性のある形で作成する。それらは,製品の使用環境において,製品の予想寿命を通じて頻

繁な使用にも耐えられるようにする。


7

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

4.6.4

取扱説明の利用しやすさ  最初の組立又は設置にしか必要でない場合を除き,“今後,参照する必

要がありますので保存して下さい”という表示を取扱説明に付けることが有用である。製品の予想寿命ま

で,供給者は,すべてのこのような取扱説明の予備を保管しておくことが望ましい。

こん包は多くの場合一時的なものであり,開こん(梱)時に壊されるため,将来的に残しておく必要が

ある取扱説明をこん包に永続的に付けておくのは,一般的に望ましくない。現実的な理由によってこれを

避けることができない場合,取扱説明を残しておくように目立つように表示することが望ましい。取扱説

明が記されているこん包の一部だけを取っておく必要がある場合は,その部分がこん包から簡単に取り外

せるようにする。

電子データ媒体で取扱説明を提供する場合,ソフトウェアの変更に備えるなど,製品の寿命の最後まで

取扱説明が読めるよう措置を講じるのが望ましい。

4.6.5

使用者向けガイダンスシステム  複雑又は潜在危険のあるシステムは,多くの場合,使用者は自動

制御システムの助けがなければ作動しているシステム全体を制御できないため,フェールセーフ機能を備

えた制御システムをもっている。このシステムには,画面又は他の手段による使用者向けガイダンスシス

テムを組み込んで,使用者に提供することが望ましい。使用者向けガイダンスシステムには,予見可能な

望ましくない状況についての適切な警告を含む。

必要に応じて,記号及び視聴覚表示に対する要求事項に適合させる(6.4 及び 6.11 も参照)

4.6.6

使用者向けトレーニング  製品の複雑さから,又はより広範囲な使用者向け情報の必要性から,文

書による情報提供だけでは 4.1 に示す一般的要求事項を満たすことができない場合,又は使用者の十分な

知識が期待できない場合,使用者向けトレーニングを実施する。

4.7

取扱説明の作成

4.7.1

現状及び適合性

4.7.1.1

取扱説明及び製品の関係  取扱説明は,供給される製品との間に明確な関係があるので,製品に

記された情報を繰り返し表記する。ここでいう情報とは,製造業者の名称及び所在地,シリーズ又は形の

指定,通し番号,並びに,該当する場合は,その製品が承認された規格に適合していることを示すマーク

のことである。

4.7.1.2

製品の複数形式  ある製品の複数の形式を一つの取扱説明で説明している場合,その特定の形式

についての情報は,明確にそれと分かるようにする。

4.7.1.3

設置及び保守の支援  設置及び保守を容易にするための情報には,例えば,その特定の製品の供

給者,正規サービス拠点の所在地などを含む。

4.7.1.4

一貫性のある識別  取扱説明は,広告又はこん包のような,供給者が発行する同一の製品にかか

わる他のすべての媒体と一貫性をもたせる。

4.7.1.5

測定単位  取扱説明で表記する数量は,設備で使用する測定単位と一致させる。数量は,SI(国

際単位系)の基本単位又は組立単位で表すことが望ましい(JIS Z 8203 参照)

4.7.1.6

オプションモジュール及び標準外の部品  オプションモジュール又は標準外の部品に関する取

扱説明では,使用者が関係のない情報によって混乱しないよう,一般的な取扱説明とそれ以外のオプショ

ンモジュール又は標準外の部品の取扱説明とを明確に分離しておく

(例えば,

章,

見出しなどを別にする)

例  充電式電池を充電するオプション手段があり,かつ,非充電式の電池を電池収納部に収めて接続

することのできる製品は,非充電式電池の充電を行わないようにとの警告と,その充電回路に使

用できる充電式電池の形式を表示しなければならない。

4.7.1.7

特殊工具,機器及び資材  取扱説明には,可能な限り,適切な附属品,着脱可能な部品,及びす


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C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

べての特殊資材の表示を含むとともに,相互接続用附属品及び他の機器の取扱説明を含まなくてはならな

い。取扱説明には,特殊工具・資材などの供給者,及び技術援助の供給者の名称及び連絡先も記載する。

必要に応じて,交換,修理,再加工,再充てんなどのために,再こん包の説明を記載する。

4.7.2

対象集団への配慮

4.7.2.1

理解しやすい文章  製品を専門家以外の人が使用すると予見できる場合,取扱説明は,一般の人

が読んで分かりやすいように書く。一般の人の誤解を招きやすい専門用語及び表現は,その意味を説明す

る。

4.7.2.2

記号の説明  記号は,使用者がはっきりとその意味を理解できるように説明する。

4.7.2.3

特定の使用者向けの取扱説明  取扱説明の一部が,子供を監督する大人などある特定の使用者の

集団を対象としている場合,その取扱説明は,個別にまとめる(4.4 及び 5.2 参照)

4.7.2.4

各種取扱説明  色々な種類の取扱説明が必要になる場合がある。例えば,自動車の場合,使用者

向けの保守ガイド及びサービス代理店向けの整備マニュアルが該当する。作業分担する場合,例えば,使

用者による日常点検と,工具及び適切な文書を所持した熟練技能者又はそれに準じる人によらなければな

らない修理作業とを作業分担する場合も,

それぞれの作業に対応した取扱説明を整備することが望ましい。

4.7.3

言語

4.7.3.1

一般  取扱説明に使用する言語を決定する場合は,予想される取扱説明の使用者(取扱説明の対

象者)に配慮する。標準配布の取扱説明の言語は,契約交渉の対象となる。

複数の言語を使用する場合,各言語は他の言語と容易に区別できるようにし,翻訳した文章と関連する

イラストレーションを一緒にするよう配慮する。

言語別に個別の取扱説明を提供することが望ましい。例えば,

個別のリーフレット若しくはマニュアル,

又は個別の項目若しくはページを作成する。

備考1.  多くの国では,使用者向けの情報は,その製品が使用される国の公用語で提供することが法

律で義務付けられている。

2.

取扱説明の対象集団及び情報の使用目的に応じて,各種取扱説明(例えば,保守,操作,処

分などの取扱説明)ごとに,異なる言語が使用されることもある。

4.7.3.2

説明用記号の使用  利用できるスペースは一般的に限られているため,取扱説明を製品自体に記

すことは言語に関連して問題となることがある。特に,取扱説明が使用される国が複数の公用語をもって

いる場合がそうである。また,製造時点で販売国を知ることができないこともある。これらの問題は,次

の方法によって解決できる場合がある。

−  使用者が明確に理解できる図記号の使用(6.4 参照)

−  附属する文章に記された適切な言語による意味の説明及び数字の使用。

−  国際的に受け入れられた語句及び略語(例えば,STOP,MAX./MIN.)の使用。

4.7.3.3

イラストレーション近傍の文章  一緒に読み,かつ,見る必要のある文章とイラストレーション

とは,近傍に配置する。必要に応じて,イラストレーションは言語ごとに掲載する。イラストレーション

のデザインによって複数言語での説明文を収めることができる場合,イラストレーションを個別にする必

要はない。イラストレーションの説明文は,近傍の文章の言語だけで記載する(6.3.2 も参照)

4.7.3.4

適切な翻訳(翻訳の品質)  取扱説明を原本の言語から別の言語に翻訳する場合,その言語に通

じた専門の翻訳者が,確認及び校正を含めた手続きのすべての段階を処理することが望ましい。

5.

取扱説明の内容


9

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

5.1

一般事項  次の細々分した箇条では,要求事項及び推奨事項について,取扱説明の内容を論じる。

要求事項及び推奨事項には,次のようなものがある。

−  すべての製品に必要なもの[例えば,5.2 b),5.2 e)]

−  製品特有のもの(例えば,5.55.10.2

−  特定作業のためのもの(例えば,5.9.15.11.3

−  大規模で複雑な製品,機械類及び装置だけを対象とするもの(例えば,5.9.45.14

特定の作業(例えば,輸送,設置及び保守)にかかわる要員のためには,特定作業の取扱説明をそれぞ

れ分冊で提供する。

5.2

製品の識別及び仕様書,一般的な警告  製品の種類に応じて,次の該当する情報を含む,製品の識

別,並びに要求事項,性能及び能力の概要を記述した仕様書を顧客に提供する。

a)

参照指定,通し番号,名称,様式及び/又は形式による製品の識別。

b)

製品供給者の名称及び/又は商標。必要な場合,電話番号,ファックス番号及び電子メールアドレス

も加える。

c)

製品識別の詳細が記された位置。

d)

使用対象者に関する記載。例えば,使用が熟練技術者だけに限定されている場合,及び通常操作に必

要な要員の条件など。

e)

製品本来の使用方法,主な機能及び用途の範囲。

f)

5.5

に当てはまらない,操作及び保管に関する気候上の使用制限(例えば,温度範囲,爆発性雰囲気・

湿度・屋外作業での使用制限)

g)

全体の寸法,質量,容量及び性能データ。

h)

電力,ガス,水,及び洗浄剤,潤滑剤,クリーニング用品,ヒューズ(ヒューズの種類,定格,特性)

などの消耗品の供給に関するデータ。

i)

エネルギー消費量及び条件,防護クラス(クラス II の機器の場合は,IEC 60417-5172 図記号でマーキ

ングし,クラス III 機器の場合は,IEC 60417-5180 図記号でマーキングする。

)並びに IP コード。

j)

一定の操作条件下での騒音,ガス,廃水の量など。

k)

電磁両立性(EMC)

l)

5.5

又は 5.10.6 で言及されていない場合,人身保護具(例えば,衣服,防護ゴーグル)に関する一般情

報,及び特定の集団が対象となる潜在危険に関する一般的情報。

m)  5.9.3

5.10 及び 5.15.3 で言及されていない場合,安全な処分に関する注意書き。

n)

別の文書で規定されていない場合,保証条件(例えば,保証期間,供給者以外の改造による失効)

o)

製品又はその副産物の使用又は処分に起因する潜在危険に関して,文言及び/又は記号による明確な

警告。

p)

合理的に予見可能な誤用に対する警告。

q)

放射線放出が潜在危険に該当する場合の警告(例えば,レーザ,マイクロ波,紫外線及び超音波)

5.3

取扱説明の識別  取扱説明は,次の情報を含む一意の識別指定をもつ。

a) ID

番号

b)

発行日

c)

必要な場合,改訂記号及び改訂日。

d)  5.2 b)

の規定と異なる場合,取扱説明の発行者の名称及び所在地。

備考  さらに,文書の標題又は名称を記載することが望ましい。文書検索の観点から,文書管理シス


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C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

テムに保存されているのであれば,文書の検索を容易にするために,JIS C 0451 に基づく文書

種類の指定のような分類属性を追加する。例えば,キーワードのような他の分類属性も考慮し

てもよい。

取扱説明は,製品のいずれかの改造品に適用されるかどうかを記述する。必要に応じて,取扱説明の変

更を含め,使用者による製品の改造又は実装の方法を記載する(5.4 参照)

5.4

製品の改造  製品に対して許される改造について記述している使用者向け取扱説明には,継続的な

安全性及び効果的な操作性を確保するために,使用者が正しく製品を改造することができるように,十分

詳細に,かつ,明確に記述するとともに,説明図を添える。

承諾の上製品が改造された場合,例えば,次のような場合には,適切な改造を取扱説明に加えることが

望ましい。

−  供給者と使用者とが契約書で合意した場合

−  製品のリコールを必要とする安全性の欠陥があった場合

5.5

安全上の注意  製品仕様書における一般的な警告だけでなく,安全に使用するための推奨事項及び

/又は安全上の注意事項を,該当する取扱説明の適切な箇条に,例えば,設置,操作,保守及び解体に関

する箇条に記載する。

具体的な安全上の注意の例を,次に示す。

使用上の潜在危険及び制限に関する警告(例えば,

浴室又は湿気のある場所での使用は避ける”)は,

使用者向け取扱説明の中の仕様書に,宣伝用リーフレットに,及び販売時において,はっきりと見えるよ

うに記載しなければならない(JIS S 0114 も参照)

製品を安全に使用するために人身保護具が必要な場合,その旨の明確な注意書きを添える。また,この

情報は,販売時に製品に表示するだけでなく,こん包にもはっきりと目につくように表示する。

備考  取扱説明が製品購入決定に必要な場合,取扱説明又は該当する部分が販売時に入手可能である

ことが望ましい。この製品情報には,

“保護衣服が必要であることを示す”

“子どもが使用する

ことを制限するよう保護者へ警告する”などの,この規格で規定している警告を含めることが

望ましい。

5.6

想定される使用環境  操作にかかわる制限及び制約,並びに,該当する場合,特定の物理的環境下

での試験条件を記載する。例を次に示す。

−  操作及び保管の周囲温度制限

−  湿度及び海水条件

−  海抜

−  汚染物質及び汚染度(IEC 60664-1 参照)

,並びに爆発性ガス,おがくず(屑)など

−  振動,衝撃及び衝突

−  “

屋内使用に限定”のような注意書き

5.7

適合性の宣言  該当する場合,取扱説明資料には,その製品が法的要求事項又は契約上の要求事項

に適合していることを示す文書又は注意書きを含めることが望ましい(例えば,

“製造元による宣言”又は

“適合性宣言”

。また,要求がある場合は,第三者試験機関発行の試験合格マークを付ける必要がある。

5.8

取扱説明資料の使い方

a)

取扱説明資料の重要性  注意書きは,使用者の注意を喚起するために,次の項目を含める。

−  取扱説明資料を製品の一部とみなすことの重要性。

−  製品の寿命が来るまで取扱説明資料を保管することの重要性。


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:2006 (IEC 62079:2001)

−  製品の次の保有者又は使用者に取扱説明資料を渡すことの重要性。

−  該当する場合,受け取った訂正文書を元の文書にまとめることの重要性。

b)

幾つかのサブシステム又は補助製品によって構成される複雑な製品の場合,それらの詳細及び安全な

使用法はシステムごとに記載する。取扱説明資料には,製品のどの機能が取扱説明資料のどの部分に

対応しているかを明示する。それらの各部分は,いずれも明確に識別できなければならない。

5.9

製品使用のための準備  製品の部品を,設置する前に送付し,必要なときまで長期保管する場合(例

えば,大規模機械の設置の場合)

,取扱説明には,開こん(梱)

,品質確認及び保管の間における損傷及び

劣化を防止するために必要な情報を記載する。

したがって,このような目的の取扱説明には,輸送(5.9.1 参照)

,保管(5.9.2 参照)

,設置(5.9.3 参照)

及び試運転(5.9.4 参照)に関して必要な情報を含める(JIS C 1082-1 及び JIS C 1082-4 参照)

小規模又は単純な製品には,ここで説明する取扱説明の内容の一部だけを記載してもよい。

5.9.1

輸送  取扱説明には,次の内容を含めることが望ましい。

−  寸法,質量及び重心の位置

−  輸送作業のための指示(例えば,機器を持ち上げるための玉掛け位置を示した図)

5.9.2

保管  取扱説明には,次の内容を含めることが望ましい。

−  製品の保管条件

−  こん(梱)包,再こん包及び開こんの取扱説明。それには,運搬及び保管時に製品を保護,保存する

ための措置の詳細を含む。

−  こん(梱)包又は部品チェックリスト

5.9.3

設置  取扱説明には,次の内容を含めることが望ましい。

−  開こんの手順[こん包の外側に記載する]

,輸送時固定具及びこん包用拘束具,機器運搬用留め具の取

外し方法,保護又は保存用こん包の取外し及び安全な処分の方法

−  部品チェックリスト

−  固定及び/又はアンカ止め及び制振部材の要求事項

−  基礎ブロック又はそれに類するベースの形式及び質量

−  製品が発生する騒音,振動,放射線,ガス,蒸気及び粉じんの仕様詳細。例えば,推奨する換気方法,

減衰部材などの,各種発生物に対する規定。

−  使用,保守及び修理に必要な最小限のスペース

−  レイアウト図

−  構成部品の配置を示す据付け図(JIS C 1082-1 参照)

−  相互接続図表(JIS C 1082-1 参照)

−  水圧,油圧及び空気圧用流体の接続方法及び許容圧力

−  組立及び取付条件

−  許容可能な使用環境条件(温度,湿度,振動,衝撃,衝突,電磁放射線など)

−  製品を電源に接続するための説明,特に過電流に対する保護,電圧及び周波数の許容変動幅,設置時

の認められていない接近及び使用を防止するための推奨事項の記載

−  廃棄物除去及び/又は廃棄物処理の手順に関する助言

5.9.4

試運転  試運転のための取扱説明は,大形で高度に複雑な製品及び大規模工業設備のために,特に

作成する。この取扱説明の目的は,使用者に製品の初期設定に必要な情報を提供することにある。例えば,

次の内容を記載することが望ましい。


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:2006 (IEC 62079:2001)

−  IEC 61506 に従った,ダウンロードプログラム,ソフトウェアの取扱説明

−  確認手順

−  接続及び最初の操作の前に実施すべき確認事項

−  受入れ,検査及び性能試験に適用する仕様の詳細

5.10

操作説明  製品の使用者には,通常及び安全操作・機能に関する情報を提供する。適宜,自動及び

遠隔制御製品,異常時の機能・状態,監視すべき指示,人身保護及び故障検出の指示に関する情報によっ

て,これを完全なものとすることが望ましい。

5.10.1

通常及び異常時の操作  取扱説明資料には,次に示す製品自体に関する情報の中から該当する事項

を記載する。

−  製品,附属品,防護物及び/又は保護装置の詳細な記述。

−  必要ならば,本来の機械のバリエーションを考慮に入れた製品の意図している適用範囲。

−  合理的に予見可能な誤用に関する警告。

−  供給者が行ったリスク低減措置によってもなくすことができずに残ったリスクに関する情報。

−  ある種の用途及び附属品の使用によって生じる一定のリスクについて,並びにそうした用途に必要な

追加保護措置についての情報。

−  手持ち式及び手操作式の機械に必要な場合,振動に関する情報。

−  製品の操作を停止するためのモード及び方法。

−  プロセス系統図又は機能線図(JIS C 1082-1 参照)

−  手動操作の記述。

−  設定及び調整の取扱説明。

−  中断後の再始動の取扱説明。

−  製品の主な機能及び特に安全に関する機能を示した図表。

−  製品が発生する騒音,振動,放射線,ガス,蒸気,粉じんに対する措置。

−  廃棄物(不要副産物)除去に関する推奨事項。

−  確認事項の詳細,調整器の設定方法及び設定事項を含む,製品の最大能力を引き出すために必要な起

動操作の記述。

−  通常使用時,使用者のできる範囲内での保守作業。

−  機能不良の判別及び対処方法。

−  例えば,情報技術のような,使用者にとって新しいと思われる技術の詳細。

−  使用後の製品の保管。

5.10.2

自動及び遠隔制御製品  使用者向けガイダンスシステムは,製品の操作状態に関する追加情報をオ

ンラインモードで使用者に提供する。例を次に示す。

−  代表的な操作におけるすべての情報。

−  許容しがたい潜在危険状態に至る前に,システムが安全操作モードに自動的に切り替わったときに提

供される情報。

−  使用者が自動ガイダンス機能によって認知することができる,現在の操作状態。

−  制御システム自体が故障した場合にすべきこと。

−  故障状態に対処する方法の取扱説明。

備考  使用者向けガイダンスシステムのソフトウェア文書管理については,IEC 61506 を参照。

5.10.3

異常時の機能・状態  使用者には,次の点に関する必要な情報をすべて提供する。


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:2006 (IEC 62079:2001)

−  非常停止のモード及び方法。

−  電力,冷却装置などの予想外の停止時にとるべき措置。

−  故障の判別及び発生箇所の把握,並びに停止後の再始動に関する取扱説明。

−  使用する消火装置の形式。

−  潜在危険のある物質の放出・漏れに関する警告,及び,もし可能なら,それによる影響を除く又は初

期状態に戻すための方法の指示。

5.10.4

監視のための表示  取扱説明資料は,使用者が認識するための表示装置及び警報装置に関する情報

を提供する。特に,許容しがたい潜在危険状態に至る前に発せられる表示は,容易に理解でき明快でなけ

ればならない。取扱説明資料の追加情報は,次の事項を説明することが望ましい。

−  警告表示

−  故障の判別及び発生箇所の表示

−  正常状態を示す表示

−  製品に現れる警告記号

5.10.5

故障検出の取扱説明  故障診断手順のための支援手段[例えば,“機能判別保守システム”,“故障

逐次診断”

“故障進捗及びアルゴリズム”

,又は,複雑なシステムでは,

“故障診断木(フォールトツリー)

及びコンピュータ利用の故障診断]については,その取扱説明の中で記載することが望ましい。

通常,故障箇所及び診断は,使用者が行えると予想できる作業に限定することが望ましい。次の情報を

記載することが望ましい。

−  故障の判別及び発生箇所の表示の一覧表。

−  正常状態を示す表示の一覧表。

−  該当する場合,故障検出を支援する組込み式の診断システムの記述。

−  保守担当者が作業を合理的に実施できるようにするための図面及び図表(特に故障検出作業)

−  機器の機能不良を記録する,異常な兆候及び表示を記録する,並びにアラーム及びトリップの操作を

記録するための取扱説明。

−  待機又は代替システムを始動する,及び機能不良のユニットを停止させ切り離すための取扱説明。

−  技術支援を提供する供給者ほかの名称,所在地,電話番号など。

5.10.6

人身保護  必要に応じて,取扱説明資料は,次の情報を提供する。

−  使用すべき人身保護具に関する情報。

−  使用者がとるべき防護手段に関する推奨事項(特別防護装置,安全距離,安全標識,表示など)

−  考えられる症状及び応急手当てを含む医療措置の詳細。

−  必要な訓練。

5.11

保守取扱説明

5.11.1

概要  “自分でする[do it youself(DIY)]”保守のために熟練技術者でない者に提供する保守取扱

説明の形式は,熟練技術者に対する取扱説明とは明確に区別する。特定の技術的知識,操作又は一定の技

能を必要とする保守作業にかかわる熟練技術者用保守取扱説明は,熟練技術者(保守担当者又は訓練を受

けた技能者)だけが携行することができる。

熟練技術者向けには,熟練技術者でない者向けの文書とは別の文書を作成することが望ましい。

5.11.2

熟練技術者でない者向けの保守取扱説明  製品の使用者が,使用者本人,周囲の者,又は製品自体

に危害を及ぼすことなく保守作業を実施できる場合,その説明資料には,適切なイラストレーションを付

記した実施可能な保守作業の一覧表,及びこの規格に規定するすべての関連情報を示す。この取扱説明に


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:2006 (IEC 62079:2001)

は,次の項目の情報を含める。

−  保守作業の種類及び頻度。

−  予防的保守,保守スケジュール,及び安全確保に必要な点検。

−  使用者が自分自身で保守又は不具合対応(トラブルシューティング)を試みることができるか否か,

それとも有資格者に連絡すべきかどうかについての明確な指示。

−  安全上の予防措置。

−  警報装置の定期点検。

−  清掃又は汚染の除去が必要な場合,清掃方法は十分詳細に記載する。不適切な資材又は手順が即座に

ハザードに結び付く場合,腐食が潜在危険につながる場合,又は安全構造部分のその他のぜい弱化を

招くおそれがある場合,取扱説明に清掃に使用する資材を明示する。

−  技術支援を提供する供給者ほかの名称,所在地,電話番号など

5.11.3

熟練技術者向け保守及び不具合対応(トラブルシューティング)取扱説明  この取扱説明には,次

の内容に関する情報を含めるのが望ましい。

−  点検の種類及び頻度。

−  稼動中又は通電中の機器に対して実施する保守のための安全上の予防措置及び警告。

−  故障診断及び判別に必要な情報。

−  修理及び調整に必要な取扱説明。

−  該当する場合,故障検出を支援する組込み式診断システムに関する記載。

−  保守担当者が作業を合理的に実施できるようにするための図面及び図表(特に故障検出作業)

−  警報装置の定期点検。

−  清掃又は汚染の除去の手順及び使用される資材が即座にハザードに結び付く場合,腐食がハザードに

つながる場合,又は構造部分のその他のぜい弱化を招くおそれがある場合,清掃方法を十分詳細に記

載する。

−  保守スケジュール(必要ならば,マスタースケジュール)の書式にまとめられた規定の間隔で行うす

べての予測可能な作業の記載。

−  技術支援を提供する供給者ほかの名称,所在地,電話番号など。

5.12

予備品一覧表  予備品一覧表は,製品の操作又は保守に必要なすべての部品を識別する方法を,使

用者に提供することを目的としている。適宜,部品ごとに,次の情報を提供するのが望ましい。

−  提供される取扱説明資料全体で使用される表現形式での及び商取引での名称及び識別表示。

−  名称などが上記の細別の規定と異なる場合は,供給者が定める部品番号,形式番号及び改訂番号,並

びに商標(ブランド名)の付いた部品の名称,参照番号及び改訂番号。

−  部品及びその位置のイラストレーション。できれば,分解組立図が望ましい。

−  予備品(スペアパーツ)の推奨必要数量。

−  製品の予想寿命にわたって数回交換することが必要な部品は,明記する(例えば,電池,粉じんフィ

ルタ,ブレーキシュー,その他消耗品)

−  予備品(スペアパーツ)の供給元及び代替供給元。

−  製造元その他が提供する改修サービスが利用できる部品は,明記する。

−  複雑な製品の場合は,各部品の使用場所を示した一覧表。

−  ある特定の予備品(スペアパーツ)が製品の様々な場所で使用できる場合は,その場所を JIS C 0452-1

に従って識別するのが望ましい。


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:2006 (IEC 62079:2001)

−  別の文書に記載していない場合,予備品(スペアパーツ)供給保証期限

備考  保証方法は,特に販売経路などによって保証が異なる場合,別の文書に記載することが合理的

である。

供給者は,供給者又は代理店が独占的に検査又は供給することが必要な部品を,すべて明記する。

電池又はヒューズのような定められた部品を用いている製品については,その具体的な形式を記載する。

交換品,消耗品,資材など,及び技術支援を提供する供給者などの名称,所在地,電話番号などを記載

する。

5.13

特殊な工具,機器及び資材の取扱説明

5.13.1

特殊工具及び機器  通常の運用では使用しないが,特別な条件下で使用する特殊な工具,部材又は

機器の取扱説明は,一般的な取扱説明と別々にすることが望ましい。

取扱説明には,適切な附属品,脱着可能な部品及びすべての特殊用語の表示とともに,附属品及び他の

機器との相互接続を記述する。

5.13.2

資材  特殊工具,資材など,及び技術支援を提供する供給者などの名称,所在地,電話番号などを

記載する。

必要な場合,製品の交換,修理,再製作及び再充てんのための再こん包の取扱説明を用意する。

適宜,消耗品,洗浄剤,潤滑剤及び修理キットについて明記する。

5.14

部品の修理及び交換の取扱説明  部品の修理及び交換の取扱説明は,使用者に必要な,次の情報を

提供する。

−  機器を修理する及び/又は損傷を受けたり,消耗したり若しくは劣化したりした部品を交換する。

−  重要部品の交換後に行わなければならない試験の実施。

特別な場合には,適切な装備のある作業場,及び訓練を受けた要員又は技能者を擁する組織を整備する

ための取扱説明(5.11.3 参照)が,役に立つことがある。

5.15

製品の使用停止(解体)  取扱説明には,製品の使用を停止し,それ以降の措置(解体,再利用,

廃棄など)を講じることに関連した情報を記載する。

5.15.1

解体  取扱説明は,該当する範囲内で,安全性及び環境への配慮の観点から,製品の解体及び/又

はすべての廃棄物に関する情報を,単独又は組み合わせて記載するのが望ましい。

5.15.2

再利用  製品の安全な分解,及び同様に廃棄物の再利用又は処理の場合に特別の手順が必要な場合,

それを明記する。これらの手順は,製品の規格が存在する場合は,それに従って明記する。

5.15.3

廃棄  取扱説明には,廃棄物処理及び環境への配慮に関連した面について,使用者に重要な事項を

記載する。

潜在危険のある物質が明示されているか又は製品とともに供給されている場合,成分及び正しい廃棄手

順に関する必要な情報を,安全性及び法的要求事項にのっとって提供する。

5.16

目次,索引及びその他の一覧表,定義,並びに構文

5.16.1

ページ番号  取扱説明が 2 ページ以上で構成される場合,ページに番号を振る。可能なら,各ペー

ジに総ページ数も記載する。例えば,

“1 of 10”又は“1/10”

5.16.2

目次  4 ページを超す取扱説明には,目次を付ける。

目次に掲げる見出しは,本文中で使用する見出しと同じにする。

5.16.3

索引  取扱説明が長く複雑な場合,五十音順,アルファベット順などに並べた用語の索引を取扱説

明に組み入れ,目次で分かるようにすることが望ましい。

5.16.4

制御装置の一覧表  複雑な機器の場合,使用者が操作する制御器及び表示器[手動制御,ダイアル,


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C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

計器(ゲージ)

,表示灯など]の一覧表を別途提供する。

5.16.5

専門用語の定義  取扱説明の想定対象集団が容易に理解できない専門用語及び略語の使用が避け

られない場合,説明を付ける。定義の箇条には,例えば,

“使用者”又は“サービス”のような,誤解を招

きやすい語句も含める。

製品自体,こん包上又は附属資料内にかかわりなく,取扱説明資料のすべての部分において一貫性のあ

る用語を使用する。

5.16.6

記号の定義  標識(絵文字)及び記号が容易に理解できない又は明確でない場合,その意味を定義

する。特に,製品の安全機能での適用については,必ず定義する。

5.16.7

体裁の約束事の説明  取扱説明資料の中で使用されるすべての表示方法の約束事,例えば,“使用

者がとるべき行為を示すのに使う特定の活字”又は“警告表記に使う特定の絵文字”は,想定対象集団が

容易に理解できない場合,説明を付ける。

6.

取扱説明の表示方法

6.1

情報伝達の原則

6.1.1

標準的な情報伝達の原則の遵守  最良の結果を得るために,取扱説明のデザイン及び制作の責任者

は,適宜,製品使用上の手順に従って,

“まず読み,しかる後行動する”という情報伝達の原則を適用しな

ければならない。リーフレット,マニュアル及びその他の取扱説明資料の文章に記載する順序は,実際に

行う操作手順どおりとする。

取扱説明の読者が素早く反応する必要がある場合(例えば,消火器を使う場合)

,取扱説明を理解するた

めに必要な思考の過程を,最小限にとどめる。

6.1.2

理解度の連続的な向上  製品を安全に正しく使用するために順序立てた操作手順に従わなければ

ならない場合,操作取扱説明は,使用者が手順を逐次学習し,理解できるものでなくてはならない。イラ

ストレーション,表,流れ線図などが,この手順を示すのに特に有効な方法である(6.36.46.56.6 

び 6.7 を参照)

6.1.3

基本機能の優先  幾つかの異なる,かつ,独立した機能をもつ製品の取扱説明は,まず基本機能又

は通常機能を記述し,その後に他の機能について記述する。

6.1.4

単純,かつ,簡潔  情報は,できるだけ単純に,かつ,簡潔にする。また,一般的でない技術用語

の明確な説明とともに,一貫性のある用語及び単位を用いて表現する。

6.1.5

使用者の質問を想定  取扱説明は,使用者の“どこで”,“誰が”,“何を”,“いつ”,“どのように”,

“なぜ”といった質問を想定し,それらに対する答えを用意することが望ましい。

6.1.6

見出し及び余白部の注釈  短く分かりやすい見出し及び/又は余白部の注釈は,使用者が文章を読

み進む手引きとなり,必要とする情報の位置を示す助けとなるようにする。

6.1.7

一つの文,一つの指示  一つの文節は一つの指示だけとする。又は,密接に関係のある少数の指示

だけとする。

6.1.8

文体  執筆者は,明確で,直接的で,かつ,あいまいでない文体を使用する。例えば,

−  受動態ではなく,能動態の動詞を使用する。

−  弱い表現ではなく,命令形の表現を使って断定的に表現する。

−  抽象名詞ではなく,行動を示す動詞を使用する。

−  使用者が何を行えばよいかを述べるのではなく,使用者に直接話しかける。


17

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

  1  文体の例

原則

推奨される表現

好ましくない表現

能動態を使用する

電源を切る

電源が切られたことを確実にする

断定的な表現にする

タブは取り除かない

タブを取り除かないほうがよい

行動を示す動詞を使用する

使用する,保つ,避ける

利用,保全,回避

直接話しかける

黒のレバーを手前に引く

使用者は,黒のレバーを機械から離すように引く

6.1.9

標準化された慣用句及び標識  適宜,警告のような重要なメッセージを伝えるために,標準化され

た慣用句及び/又は安全標識若しくは図記号の使用を検討することが望ましい。

6.1.10

人間工学的原則  特に,電子媒体を用いて提示する取扱説明資料,例えば,オンライン又は画面表

示文書は,ISO 9241-1-17 までに記載された人間工学的要求事項を満たすようにする。

参考  ISO 9241-1-17 のうち,次の ISO 規格には対応する日本工業規格(JIS)が存在する。

−  ISO 9241-1:1997:

JIS Z 8511:1999

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

通則(IDT)

−  ISO 9241-2:1992:

JIS Z 8512:1995

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

仕事の要求事項についての指針(IDT)

−  ISO 9241-3:1992:

JIS Z 8513:1994

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

視覚表示装置の要求事項(MOD)

−  ISO 9241-4:1998:

JIS Z 8514:2000

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

キーボードの要求事項(IDT)

−  ISO 9241-7:1998:

JIS Z 8517:1999

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

画面反射に関する表示装置の要求事項(IDT)

−  ISO 9241-8:1997:

JIS Z 8518:1998

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

表示色の要求事項(IDT)

−  ISO 9241-10:1996:

JIS Z 8520:1999

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

対話の原則(IDT)

−  ISO 9241-11:1998:

JIS Z 8521:1999

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

使用性についての手引(IDT)

−  ISO 9241-14:1997:

JIS Z 8524:1999

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

メニュー対話(IDT)

−  ISO 9241-15:1997:

JIS Z 8525:2000

  人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−

コマンド対話(IDT)

6.2

読みやすさ

6.2.1

印刷書体及びサイズ  製品の上に表示する情報,印刷物及びコンピュータ化された情報の書体及

びサイズは,最良の読みやすさを確保するため,できるだけはっきりと大きくする。

印刷物としての取扱説明(例えば,リーフレット,マニュアル又はその他の取扱説明資料)中の連続的

な文章には,9 ポイント(

2

)

以上の文字サイズを使用する。

行間は,文字サイズの 120  %以上にする(IEC 81714-2 

附属書 も参照)。

印刷物若しくはその他の取扱説明資料の見出し及び製品の上に表示する取扱説明又は使用者がしばしば

参考にする必要のあるその他の短いメッセージに使用する文字サイズは,12 ポイント以上とする。


18

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

注(

2

)

“ポイント”とは,パイカポイントを意味する。1 パイカポイント=0.351 mm。

6.2.2

垂直面  製品の上に表示した取扱説明の位置及びその表面と垂直面との角度は,製品を使用する場

所から使用者が取扱説明を容易に読み取れ,理解できるものでなければならない。

6.2.3

明るさの)コントラストの最大化  コントラスト(背景部分と印刷部分との光の反射率の差)は

できるだけ大きくする。

上記の特性値を条件として,最小文字サイズ及び明るさのコントラストの要求下限値を製品規格に規定

してもよい。

備考1.  コントラストは通常 70  %以上とすることが望ましい。白紙上の良質な黒印刷のコントラス

トは 80  %程度である。

2.

透けて見える紙の両面に印刷すると明るさのコントラストが落ち,読みやすさが損なわれる

ことがある。

6.2.4

製品表面上の取扱説明  取扱説明を製品自体の表面材に組み込む場合(例えば,金属,ガラス又は

プラスチック上に文字,数字又は記号を刻印又は浮き彫りにする場合)

,耐久性,別品の削減などというこ

の方法の長所と,良質な印刷物に比べて一般的に読みやすさが劣るという短所とを比較検討することが望

ましい(4.6.3 も参照)

6.2.5

規格  国家規格には,読みやすさに関連したより多くの特性値,特に文字サイズと視距離との関係

についての詳細な情報が含まれている場合がある。取扱説明資料を作成するときは,それらの規格を参照

し,考慮することが望ましい。

6.3

イラストレーション

6.3.1

画質  写真,線画,その他の媒体のいずれを選ぶにしても,品質及び明りょうさに注意を払わなけ

ればならない。

6.3.2

文章を補うイラストレーション  必要な場合,文章とイラストレーションとを同時に使用し,互い

に補い合うようする。例えば,イラストレーションは,手動制御装置(始動装置)の位置を示し識別でき

るようにする詳細な記述で補足することが望ましい。

6.3.3

操作手順の遵守  操作手順を記述する場合は,文章とイラストレーションとは,同じ順序に従って

配置する。イラストレーションは,参照する文章のできるだけ近傍に配置する。

6.3.4

イラストレーションの説明文  イラストレーションは,制御装置・サブユニットなどの位置を示し

識別するための詳細を記述した説明文で補足する。

6.3.5

一つのイラストレーション,一つの情報  一つのイラストレーションは,関連する機能に必要な情

報だけを提供する。

6.3.6

使用者の利便のため絵の追加  使用者の理解を助ける必要がある場合,イラストレーション又はイ

ラストレーションの詳細部分を,取扱説明資料の関係する部分で繰り返すことが望ましい。

6.3.7

折り込み  4.7.3.3 の推奨事項に従って,何度も別のページの文章と合わせて見られるように,折り

込み式のイラストレーション,表及び流れ線図を,リーフレット又はマニュアルのページに挟み込んでも

よい。頻繁に使用する紙製の折り込みは,すぐに損耗するということを考慮しなければならない。

6.4

図記号  イラストレーションで使用する図記号は,公に認められた規格の図記号を使用する。

6.4.1

製品上及び取扱説明中での標準記号の使用  機器及び脱着可能部品上で使用する図記号並びにそ

れらを取扱説明中に転載する図記号は,例えば,IEC 60417-1ISO 7000ISO 7001 などの国際的に承認

された規格に従わなければならない。


19

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

6.4.2

記号の説明  製品自体の表面又は附属物中に表記する記号,絵文字又はマーキングは,その意味を

取扱説明の中で説明する。取扱説明には,製品上に示された記号が製品のどの機能を包含しているかを明

示する。

6.4.3

図表中の記号  図表中で使用する図記号は,例えば,JIS C 0617 及び ISO 14617 という国際的に承

認された規格に従う。

6.5

表  使用者により分かりやすい形で情報を提供するために,多くの場合,取扱説明資料で表を使用

する。

−  表を使うことによって理解を高めることができる場合は,表の形で情報を提示する。

−  表は関連する文章の近傍に提示する。

−  使用者の理解を助ける必要がある場合,表又は表の一部を取扱説明資料の関連する部分で繰り返すこ

とが望ましい。

6.6

線図及び図表  機械用の取扱説明マニュアル又はその他の取扱説明には,機械自体に関連した追加

の情報を,例えば,電気機器についての安全機能及び情報の線図又は図表(JIS B 9960-1 の 18.参照)並び

に保守担当者が業務(特に,点検業務)を合理的に実行できるようにするための図面及び図表を,掲載す

る。

6.7

流れ線図及び系統図  製品を安全に正しく使用するために定められた操作手順を示す必要がある場

合,流れ線図が使用者の役に立つことがある。流れ線図又は系統図は,該当する文章の近傍に提示するこ

とが望ましい。表示方法及び図記号は,例えば,ISO 10628 又は IEC 60848 という国際的に承認された規

格に従うことが望ましい。

6.8

電子媒体,オーディオ及びビデオ  トレーニング・保守・修理の取扱説明などの電子媒体(マルチ

メディアともいう。

)による取扱説明は,例えば,言語・読みやすさ・イラストレーションなどに関するこ

の規格の要求事項に従わなければならない。照明及び騒音のような環境条件を考慮に入れなければならな

い。

電子媒体による取扱説明は,使用者が実施すべき操作手順に従わなければならない。ビデオ/オーディ

オシステムによる取扱説明は,ビデオの動画の順序と同期した音声又は文字による説明とを加える。

各手順を表示する速度及び情報内容は,その情報を使用者が理解する能力を超えてはならない。

複雑な情報を説明する必要がある場合

(例えば,

保守業務及び修理業務の難しい操作取扱説明)

,動画は,

必要な基本的内容にまで視覚情報の量を減らしてもよい。

したがって,電子媒体は,次の要求事項を満たさなければならない。

−  メニューガイダンス及び操作ボタンの明確な構造。

−  使用者の利便性に基づくナビゲーションシステム。例えば,グラフィカルユーザインタフェース,す

なわち,ハイパーリンク,索引,目次,全文検索機能などが付いたソフトウェア製品のヘルプシステ

ム。

−  潜在的な使用者の想定される能力を考慮に入れた,適切に範囲を限定した用語集。

−  例えば,1 ステップ戻る又は進むことができるような,使用者を案内する履歴機能。

−  関連情報にリンクする相互参照機能(ハイパーリンクともいう。

−  様々な検索機能(インデックス検索,キーワード検索及び全文検索)

−  必要に応じて,純粋に電子媒体だけで構成された取扱説明を補うハードコピー機能。

−  広告がある場合,広告と取扱説明との明確な区分。

6.9

警告表示の強調


20

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

6.9.1

文章の強調  安全関連事項に関する取扱説明の文章は,より大きい及び/又は異なる活字若しくは

書体サイズの使用(6.2 参照)

,色の使用(6.10 参照)

,図示記号(6.4 参照)

,その他文章を目立たせる手段

を使用することによって,強調する。その取扱説明の内容が主として安全に関連しているのかどうかがは

っきりしない場合,安全に関する配慮を優先させる。

6.9.2

警告表示文のデザイン  警告表示の語句及びデザインでは,最大限の効果を得るため,次の点を考

慮に入れる。

−  文章及び/又はイラストレーションは,必要最小限にとどめる。

−  警告の場所,内容,及び文体を,6.2 に従って目立つようにする。

−  警告が,適切な時期に,使用者及び潜在危険にさらされるすべての者が,その位置から確実に見える

ようにする。

−  潜在危険の性格を,必要な場合はその根拠を,説明する。

−  何をすべきかを,はっきりと指示する。

−  何を避けるべきかを,はっきりと指示する。

−  はっきりとした言葉使い,図記号及びイラストレーションを使用し,警告表示を目立たせるために使

用した記号及びイラストレーションの一覧を使用者に提示する。

−  警告を過度に繰り返したり,誤った警報を送ったりすると,必要な警告の効果を薄めてしまう。

6.9.3

警告の標識語  ISO TC 145 SC 2 で検討中。

参考  現在,ISO 3864-2:2004,Graphical symbols−Safety colours and safety signs −  Part  2:  Design

principles for product safety labels

が発行されている。

6.9.4

永続性及び視認性  安全に使用するために取扱説明に示した方法を守らないとリスクを高めるこ

とになる特定の潜在危険に対する警告表示は,そのメッセージが製品寿命の尽きるまで使用者にはっきり

と視認できるように製品に取れないように取り付ける。

安全に関する警告に色を使う場合,

製品寿命まで変わらず使用できるかを考慮に入れなければならない。

6.9.5

警告の強調  潜在危険又は使用上の制限に関する警告(例えば,“歳未満の子供には不適”とい

った警告)は,安全上極めて重要であり,他の取扱説明及び製品附属文書と最低限同等以上に目立たせる。

6.10

色及び色コード  効果的に使用すれば,色は,取扱説明資料にとって重要な情報伝達手段となる。

6.10.1

色の使用箇所  色の使用は,特に,はっきり及び/又は素早く識別しなければならない制御装置,

構成機器などに対して検討する。

6.10.2

標準色  色を使用する場合,その使い方は,機能的であり,系統的であり,一貫性がなければなら

ない(JIS Z 9101JIS B 9960-1JIS C 0448 を参照)

6.10.3

色覚  しかしながら,男性の約 8  %,女性の 0.5  %が何らかの色覚障害であることに留意するの

が望ましい。したがって,色を変える方法は,取扱説明の理解を助ける唯一の手段としてはならない。

6.11

視聴覚表示的告知による告知  多くの製品は,製品の運転状態についての情報を伝える視聴覚告知

機能を備えている。

6.11.1

表示の用途  ランプの点滅のような視覚的告知及びピーッという警笛のような可聴音は,使用者に

情報及び警告を伝えるのに用いてもよい。このような表示は,次の点が重要である。

−  あいまいでない。

−  使用中,使用者が自分の位置からはっきりと見ることができる,又は聞くことができる。

−  使用者が潜在危険又は誤動作を避けるためにとる行動が間に合うように発する。

−  はっきりと知覚することができ,他の表示と区別できる。


21

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

−  製品上の取扱説明又は製品に付随する取扱説明の中に説明がある。

6.11.2

表示の記述及び確認機能  これらの表示は,簡単に確認できるように設計及び設置する。警報装置

は,製品上の又は製品に附属するすべての取扱説明の中に,はっきりと記述する。適宜,取扱説明で,こ

れらの装置の定期点検を規定する。

6.11.3

表示装置一覧表  複雑な機械及びシステムの場合,使用者が操作する制御器及び表示器[ダイアル,

計器(ゲージ)

,ランプなど]の一覧表を別途提示する。

6.11.4

規格  適宜,視聴覚信号に対する承認された製品規格を適用する(信号のコード化については,例

えば,JIS B 9706-1 を参照)


22

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書 A(参考)取扱説明の評価

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

一般事項  取扱説明の品質の評価は,共通の基準に従って行うのが望ましい。したがって,この規格

には,実用的な勧告及び推奨評価方法からなる附属書を参考資料として添付する。

附属書 A,附属書 

附属書 はそれぞれこうした評価作業にかかわる専門家を主として対象としているが,この規格の主要

な対象集団にも役立つと思われる。

取扱説明の評価は,製品自体及び/又はこん(梱)包に実装された取扱説明,附属物[例えば,リーフ

レット,ハンドブック,オーディオ及びビデオテープ(本体の 4.6.1 参照)

]の中に含まれている取扱説明

を対象としている。本体の 4.1 に基づき,取扱説明は,製品引渡しと切り離すことのできないその一部分

として評価することが望ましい。

2.

方法  製品の複雑さによっては,及び安全に,かつ,正しく使用するための関連情報を使用者に提供

することの重要性によっては,評価は次の形を取り得る。

−  書類審査

−  大量生産される製品の潜在的な使用者から構成される対話形式の審査会による製品試験。

3.

書類審査  製品の設計,生産及び売買のいずれとも利害関係のない適任の専門家が書類審査によって

評価を行う。

書類審査は,独立した第三者による追加審査が必要な場合がある。例えば,販売時点の情報提供が要求

事項になっている場合(本体の 5.5 

備考参照)などである。製造業者又は生産者からの説明だけに頼る

のではなく,むしろ調査担当者自身又は外部委託によって実状を調査することが望ましい。

附属書 に示す基本的事項のチェックリストを元に,定量的な審査を行うことができる。

附属書 に示す基本的事項のチェックリストを元に,定性的な審査を行うことができる。

いずれのチェックリストも基本的事項だけであるため,関連する製品規格に従って,又は(その規格が

ない場合は)同等の製品及び機能を取り扱っている規格に従って若しくは他の適切な方法によって,追加

及び/又は修正する必要がある。

4.

審査会による試験  対話形式の審査会による試験は,安全面及び環境面を含め,製品使用時に使用者

がもつと思われるあらゆる疑問に答えることによって,その製品の取扱説明が使用者にどの程度役立つか

を知る手段である。この試験によって,取扱説明が製品の設計,人間工学及び機能を補足する範囲を明確

にすることが望ましい。

この審査会の委員は,次の事項を考慮し,目的の及び潜在的な製品使用者を代表する者が望ましい。

a)

年齢

b)

性別

c)

健康状態

d)

身長への考慮を含めた身体能力・障害


23

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

e)

左利き又は右利き

f)

教育・識字能力・技術専門知識

g)

類似製品に関する事前知識の有無

多くの場合,信頼できる結果を得るには 5 人の審査会で十分である。しかし,上記の a)から g)までの要

因内で相当な幅がある場合は,人数を増やすことが望ましい。

結果を記録する通常の方法は,審査会委員に,

附属書 及び附属書 のチェックリストの要求事項に基

づいた質問表に回答させるというものである。試験の録画及び録音は,取扱説明の有用性の客観的な格付

けを立証する助けになる。

所見について,とりわけ審査会委員が遭遇したすべての問題について,個別に報告すべき適切な資格を

もつ独立した一人の専門家が,それぞれの試験を監督することが望ましい。

5.

評価  書面若しくは審査会のいずれか,又は両方による評価において,特定の要求事項を“重要”(“I”

で表す)又は“非常に重要”

(“II”で表す。

)で示してもよい。

多くの場合,同じ評価項目であっても,製品又は製品群の要求事項の違いに応じて,特定の目的に対し

てだけ定義できる重み付けが異なることがある。

審査会全体の評価では,各委員が 5 段階評価に従って試験時の個々の体験に基づいて最終評価を下す

属書 の 3.参照)。附属書 の 4.に記載した審査会による試験の最終評価は,監督に当たる専門家の責任

で行うことが望ましい。専門家は,製品を安全に正しく使用している審査会委員が経験した難点の数及び

重大さ,並びに質問表に対する回答を考慮することが望ましい。さらに,これらの結果を評価する定量的,

統計的な基準を作成するのがよい。これらの基準には,起こる可能性のある製品使用者の負傷又は製品の

損傷という重大な事柄に関連した難点及び不満への重み付けを含むことができる。審査会による試験の評

価には,監督に当たった専門家の説明報告書も含めることが望ましい。


24

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書 B(参考)適合性チェックリスト:技術審査

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

一般事項  このチェックリストは,製品を安全に,かつ,効率的に操作及び保守するための技術的要

求事項を考慮に入れた取扱説明資料の準備,提出及び受入れプログラムの一部である。このチェックリス

トは,一つの製品に附属するすべての取扱説明資料の技術審査を支援する。

2.

チェックリストの補足  このチェックリストは基本的事項だけであるため,関連する製品規格に従っ

て,又は(その規格がない場合は)同等の製品及び機能を取り扱っている規格に従って若しくは他の適切

な方法によって,追加及び/又は修正する必要がある。製品設計の知識並びに製品操作及び使用のすべて

の点について知識をもつ適任の技術専門家が補足に当たるのがよい。

3.

技術審査のチェックリストの例  この適合性の点検では,チェックリストの各要求事項について,次

の点を確認する。

−  評価対象となっている取扱説明が要求事項を満足してる又は包含している(+)

−  要求事項を満足していない又は包含していない                        (−)

−  非該当                                                            (0)

附属書   1  技術的内容審査のチェックリストの例

重要度

附属書 の 5.参照)

確認項目

この規格の

関連箇条

評価

(+/−/0)

コメント

1

  識別

1.1

  商標名及び形式指定

1.2

  出荷番号,改訂番号,形式番号など

1.3

  有効期限

1.4

  最新版の確認。例えば,ハンドブックの版が

製品のある改訂版をカバーしているか。

1.5

  製造業者・供給者・サービス代理店の所在地

1.6

  認証書,マーキング

1.7

  オプションモジュール,標準外の部品

 4.7.1

5.2 


25

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書   1  技術的内容審査のチェックリストの例(続き)

重要度

附属書 の 5.参照)

確認項目

この規格の

関連箇条

評価

(+/−/0)

コメント

2

  製品の仕様

2.1

  機能及び利用範囲

2.2

  安全で正しい使用

2.3

  製品及び取扱説明を統合した設計

取扱説明は,設計上の欠陥を補うものではな
い。

2.4

  寸法−質量−容積

2.5

  性能データ及び条件

2.6

  電力,水,及びその他の消耗品(例えば,試

薬,潤滑剤)の供給データ

2.7

  エネルギー消費量及び条件

2.8

  騒音,ガス,廃棄物,放射線などの排出量及

び条件

2.9

  例えば,衣服,ゴーグルという人身保護に関

する情報

2.10

  特定の集団に対する危険の情報

2.11

    安全な廃棄に関する情報

 4.7.2

5.2 

3

  製品使用の準備

3.1

  設置前の安全上の注意事項

3.2

  開こん(梱)

,こん(梱)包物の安全な処分

3.3

  設置及び組立(例えば,特殊工具,保守スペ

ースなど)

3.4

  通常使用の間の休止期間中の保管及び保護

3.5

  輸送中の損傷を防止するための再こん(梱)

3.6

  無資格者による操作の制限。集団別に取扱説

明を分離。

3.7

  取扱説明の位置

5.9 

4

  操作取扱説明

4.1

  基本的機能

−  想定される使用方法に対し,正確さにおい

て完璧

−  想定される使用方法に対し,安全面におい

て完璧

−  合理的に予見可能な誤用に対して完璧

−  関連する製品規格の最小限の一覧表に適合

4.2

  二次的機能(チェックリストの 4.1 と同じ)

4.3

  オプションモジュール及び標準外の部品

4.4

  人身保護

4.5

  クイックリファレンス(取扱説明をすぐに参

照できるための措置)

−  注意カード,ステッカ,ラベルによる 
−  ハンドブックへの参照による 
−  画面上の使用者向けガイダンスシステムに

よる

4.6

  廃棄物処理

5.10 


26

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書   1  技術的内容審査のチェックリストの例(続き)

重要度

附属書 の 5.参照)

確認項目

この規格の

関連箇条

評価

(+/−/0)

コメント

5

  視覚的及び/又は聴覚的表示

5.1

  取扱説明の中にある説明文

5.2

  強調された警告表示

5.3

  表示

−  使用者が行動を起こす時間的余裕を確保し

て発令

−  使用者の位置からの良好な視認性

6.9

 6.11 

6

  保守及び清掃

6.1

  安全上の予防措置(例えば,人身保護,特殊

工具)

6.2

  安全上必要な予防的保守及び点検

6.3

  警告装置の定期的な確認

6.4

  使用者による保守及び清掃

6.5

  有資格者による保守及び清掃

6.6

  故障診断,修理

6.7

  代理店・製造業者によるサポート

5.11 

7

  安全及び健康に関する情報

7.1

  取扱説明資料の冒頭の一般的な安全規則の

概要

7.2

  承認された技術的規則の遵守

7.3

  何をすべきで何を避けるべきかについての

明確な指示

5.5 

 7.4

  安全上の警告・注意

a)

  適切な位置

−  製品上及び/又は 
−  こん(梱)包上及び/又は

−  附属物中

b)

  該当する場合は,販売時点での視認性

c)

  用語の正しい使用

d)

  警告表示の耐久性

e)

  関連する製品規格の要求事項との適合性

7.5

  安全標識

7.6

  除去できないリスクに関する情報

7.7

  製品使用の環境面

7.8

  製品の廃棄方法

−  特に章を設けての要約 
−  文章の関連部分での繰返し 
−  廃棄・収集箇所の記載 

6.9 

8

  情報の一貫性

8.1

  すべての部分での用語の一貫性

8.2

  製品上及び附属文書中で用いられる記号の

一貫性

8.3

  製品上及び附属文書中で用いている警告用

語の一貫性


27

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書 C(参考)評価チェックリスト:表示方法審査

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

一般事項  このチェックリストは,使用者の要求事項,技能,能力を考慮した取扱説明資料の準備,

提出及び受入れの方法の一部である。この定性的チェックリストは,取扱説明の図表表示方法,文章の文

字の大きさ,イラストレーション,表及び図表の品質から構成される。用語の定義及び生じる可能性のあ

る質問が使用者の観点から見て要求事項を満たしているかどうかも確認することが望ましい。

2.

チェックリストの補足  このチェックリストは基本的事項だけであるため,関係する製品規格に従っ

て,又は(その規格がない場合は)同等の製品又は機能を取り扱っている規格に従って若しくは他の適切

な方法によって,追加及び/又は修正する必要がある。製品の使用者及び発行元の専門家がこのチェック

リストを補正してもよい。

3.

表示方法審査のチェックリストの例  評価対象の取扱説明を,チェックリストの各要求事項について,

次の評点を使って評価する。

−  非常によい又は優秀

(++)

−  よい

(+)

−  普通

(0)

−  悪い

(−)

−  非常に悪い

(−−)

−  非該当又は不要

(#)

附属書   1  表示方法審査のチェックリストの例

重要度

附属書 の 5.参照)

確認項目

この規格の

該当箇条

評価

(++/+/0/

−/−−/#)

コメント

1

  読みやすさ

1.1

  製品上の情報

−  読取り距離に応じた文字の大きさ 
−  明るさ(通常は 70 %以上) 
−  製品自体に組み込まれた取扱説明

1.2

  ハンドブック,マニュアル及びリーフレット

−  紙の品質(例えば,半透明でない) 
−  文字の大きさ

−  行間隔 
−  異なる字体・文字の大きさの使用 
−  説明文の読みやすさ

−  明るさのコントラスト 
−  色の使用 
−  ページのバランス及びまとまりの全体的な

    印象

6.2 


28

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書   1  表示方法審査のチェックリストの例(続き)

重要度

附属書 の 5.参照)

確認項目

この規格の

該当箇条

評価

(++/+/0/

−/−−/#)

コメント

電子媒体(オーディオ,ビデオ及びマルチメディ

ア) 
2.1

  機器

−  最小構成 
−  “最良の結果”が期待できる構成

2.2

  使用者に優しいシステムアクセス及び簡単な

操作

−  “この取扱説明の使い方”の項目

−  メニューガイダンスとボタン操作との構造

の一貫性

−  ナビゲーションシステムにおける使用者の

疑問に対する回答の見つけやすさ

−  印刷機能 
−  しおり(ブックマーク)機能

2.3

  使用者に優しい設計

−  表題の付け方,強調表示,フォント及び文

章配置の全体的な一貫

−  テキスト(音声及び文字)とビデオ動画と

の対応

−  使用者が認識しやすい画面切り替え間隔及

び 1 単位当たりの情報量

−  使用者が必要な情報を取得できる画面設計
−  最適な話題の長さ(多くとも 2 画面,段落

の長さは最大 20 行)

−  副画面化又は情報の階層化による複雑な情

報の細分化

−  フォント,フォントサイズ,強調表示,色,

コントラスト及び図形による有効な強調

−  対象集団にふさわしい言葉使い

−  内容を理解しやすい図形,動画及びビデオ

の順序

−  システムに依存しない一貫性のある色の使

い方

6.8 

3

  表示

使用者に提供される情報の量及び明確さ

信号の説明

6.11 


29

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書   1  表示方法審査のチェックリストの例(続き)

重要度

附属書 の 5.参照)

確認項目

この規格の

該当箇条

評価

(++/+/0/

−/−−/#)

コメント

4

  文章及び用語

4.1

  文章及び語句の使い方

−  簡単で,意味があり,短く及び分かりやすい。
−  一文一指示。あまり多くの情報を一つの文に
    込めない。

−  能動態 
−  行為を示す動詞 
−  否定形のまれな,はっきり分かる使用

4.2

  使用する用語

−  初めて出てくる略語の説明 
−  初めて出てくる専門用語の説明

−  よく説明されており,普通の読者にも分かり
    やすい。 
−  用語の使用の一貫性

4.3

  文章の構造

−  一貫性のある文章構造 
−  情報伝達の原則に従った文章構造

−  基本的な操作・機能から高度なもの順とな 
    っている文章構造 
−  基本的製品とオプションモジュールとの間

    の明確な区別 
−  役に立つ見出し

4.4

  取扱説明の文体

−  命令形又は明確な指示(英語の場合は,命令
    形又は不定詞形) 
−  一貫性のある書式及び構造

−  できるだけ短く,必要なだけ詳細に

6.1 

5

  言語

5.1

  情報の提供に適した言語

5.2

  言語に関する明確な区別

5.3

  文章とイラストレーションとの明確な関連付

5.4

  はっきりとした発音(音声)

5.5

  言語学的な間違いがない

4.7.3 

6

  イラストレーション

6.1

  全体的な品質

6.2

  明確で具体的な情報が伝達するのに十分なイ

ラストレーションの数

6.3

  明確で役に立つ説明文の添えられたイラスト

レーション

6.3 

7

  図示記号

7.1

  可能な限り国際規格にのっとった図記号を使

7.2

  はっきりと分かりやすい又は説明されている

図記号

6.4 


30

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書   1  表示方法審査のチェックリストの例(続き)

重要度

附属書 の 5.参照)

確認項目

この規格の

該当箇条

評価

(++/+/0/

−/−−/#)

コメント

8

  図

8.1

  目的にあった大きさ

8.2

  分かりやすさ(すなわち,同じ情報に同じ図の

構造)

8.3

  図中の文章の分かりやすい配置及び一貫性の

ある使用

8.4

  関連しあう図と文章との近接した配置

9

  表

9.1

  適切な配置

9.2

  分かりやすいデザイン及び有益性

9.3

  必要に応じて繰り返されている。

6.5 

10

  流れ線図

10.1

  適切な場所への提示

10.2

  分かりやすく役に立つ説明文・文章の添付

10.3

  言及している文書の近傍に配置

6.7 

11

  色の使用

11.1

  機能性

11.2

  分かりやすさ

11.3

  一貫性

6.10 

12

  目次・索引

12.1

  本文の長さ及び複雑さに対して適切

12.2

  見出しが本文の見出しと一致

12.3

  分かりやすさ,一貫性及び有益性

12.4

  ページ番号の記載

12.5

  必要であればキーワードの一覧表

5.16 

13

  不具合対応(トラブルシューティング)の助言

13.1

  修理取扱説明のついた起こり得る故障のチェ

ックリスト(安全面への配慮)

13.2

  使用者が修理を自分で試みることができるか

どうかの明確な指示

5.11 

14

  安全性

14.1

  想定される使用での損失及び劣化に対する適

切な規定

14.2

  体系化された使用者向け文書化の変更管理

4.2

5.45.5  

15

  対象集団(使用者)

15.1

  対象集団について言及

15.2

  内容の表示方法が対象集団に適合

4.4

4.7.2


31

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

附属書 D(参考)使用者向けマニュアルの目次の例

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1.

一般事項  この附属書は,使用者向けマニュアル中の技術的取扱説明の情報の選択及び順序付けに関

する指針である。ここでは,使用者が製品の寿命のある間必要とすると思われる,引渡しから廃棄までの

製品の取扱いに対するすべての取扱説明を含む使用者向けマニュアルの例を取り上げる。

2.

制限事項  一つの使用者向けマニュアルの例では,個々の要求事項を取り上げた包括的な情報を提供

することはできない。そのため,複雑さ,リスク,法的問題などに応じて,ここに列挙した各見出しと適

切な要求事項とを照合しなければならない。しかしながら,この例が,マニュアルの標準的レイアウトの

指針に対する使用者の要求を満たすと思われる。

3.

目次(例)

1

  目次

2

  識別

 2.1

  製品の商標及び形式指定

 2.2

  製品の改訂・リリース番号(ソフトウェア)

・文書の版

 2.3

  製造者,供給者,販売者の名称及び所在地

 2.4

  製品規格の適合宣言

3

  製品の仕様

 3.1

  一般的機能及び適用範囲,本来の用法

 3.2

  寸法及び質量(輸送目的用)

 3.3

  電力,ガス,水及びその他消耗品の供給データ

 3.4

  エネルギー消費量及び条件

 3.5

  騒音,廃棄物,その他の放出・排出及び条件

 3.6

  IP コード,はっきりとした文字(例えば,垂直に滴る水に対する保護)

 3.7

  環境条件並びに操作及び保管に対する制限

 3.8

  安全情報,要約(人身保護,意図しない使用方法)

4

  定義

5

  製品使用の準備

 5.1

  輸送及び保管

 5.2

  使用前の安全上の注意事項

 5.3

  開こん(梱)

 5.4

  こん(梱)包物の安全な廃棄

 5.5

  設置前の準備作業

 5.6

  設置及び組立

 5.7

  通常使用の間の休止期間中の保管及び保護


32

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

 5.8

  輸送中の損傷を防止するための再こん(梱)包

 5.9

  情報の提供先(使用者,操作員,サービス専門家)

 5.10

  取扱説明の位置

6

  操作取扱説明

 6.1

  安全な操作・作動

 6.2

  通常の機能(手動操作,自動操作)

 6.3

  二次的機能(例えば,原料の取扱い)

 6.4

  例外的機能・状況

 6.5

  注意すべき信号

 6.6

  人身保護

 6.7

  オプションモジュール,標準外の部品

 6.8

  クイックリファレンス(取扱説明をすぐに参照できるための措置)

 6.9

  廃棄物処理

7

  保守及び清掃

 7.1

  安全上の注意事項

 7.2

  使用者による保守及び清掃

 7.3

  有資格者による保守及び清掃

 7.4

  不具合対応(トラブルシューティング)

,故障診断及び修理

8

  オプションモジュール及び標準外の部品,仕様

9

  サービス代理店によるサービス及び修理

 9.1

  安全に操作するためのサービス周期

 9.2

  サービス代理店の所在地

 9.3

  再こん(梱)包

10

  予備品(スペアパーツ)及び消耗品の一覧表

11

  製品の使用打切り方法

12

  索引


33

C 0457

:2006 (IEC 62079:2001)

関連規格  BS 4884; Part 1:1992  British Standard. Technical manuals; Part 1. Specification for presentation of

essential information

BS 4884; Part 2:1993

  British Standard. Technical manuals; Part 2. Guide to content

BS 4884; Part 3:1993

  British Standard. Technical manuals; Part 3. Guide to presentation

ISO 11442-1:1993

  Technical product documentation − Handling of computer-based technical

information

−Part 1: Security requirements

ISO 11442-2:1993

  Technical product documentation − Handling of computer-based technical

information

−Part 2: Original documentation

ISO 11442-3:1993

  Technical product documentation − Handling of computer-based technical

information

−Part 3: Phases in the product design process

ISO 11442-4:1993

  Technical product documentation − Handling of computer-based technical

information

−Part 4: Document management and retrieval systems

ISO 11442-5:1999

  Technical product documentation − Handling of computer-based technical

information

−Part 5: Documentation in the conceptual design stage of the development phase

ISO 11442-6

  Technical product documentation−Handling of computer-based technical information,

Part 6: Rules for revision1

ISO 11683:1997

  Packaging−Tactile warnings of danger−Requirements

ISO/IEC Guide 37:1995

  Instructions for use of products of consumer interest

ISO/IEC Guide 52:1990

  Glossary of fire terms and definitions

EN 292-1:1991

  E,European Standard,Safety of machinery; Basic concepts, general principles for

design; Part 1: Basic terminology

,methodology

EN 292-2:1991

  E,European Standard,Safety of machinery; Basic concepts,general principles for

design; Part 2: Technical principles and specifications

NS 5820:1989

  Norsk Standard,Supplier's documentation of equipment

NF X 60-200:1985

  Norme Francaise. Technical documents intended for users of durables for industrial

and professional use. Nomenclature and general principles for working and presentation

VDI 4500 Blatt 1:1995

  Technical Documentation; Information for users. Benutzerinformation.

VDI-Richtlinien. Beuth Verlag

,Berlin,Deutschland. February 1995

    BRADFORD,A. N.,Conceptual Differences Between the Display Screen and the Printed Page,

Technical Communication (Third Quarter 1984): pp.13 - 16

    GALITZ,W. O.,Handbook of Screen Format Design. 3rd. ed. Wellesley,MA: QED Information

Sciences

,Inc.,1989

    HORTON,

W. K.

Designing & Writing Online Documentation: Help Files to Hypertext. New York:

John Wiley & Sons

,Inc.,1990

    HOUGHTON,R. C. Jr.,Online Help Systems: A Conspectus. Communications of ACM 27

(February 1984): 126-133