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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

4

4

  一般要求事項  

14

4.1

  一般考慮事項  

14

4.2

  機器の選択  

15

4.3

  電源  

15

4.4

  物理的環境条件及び運転条件  

15

4.5

  輸送及び保管  

16

4.6

  運搬の便宜のための手段  

16

4.7

  据付け  

16

5

  入力電源導体の接続,断路器及び開路用機器  

16

5.1

  入力電源導体の接続  

16

5.2

  外部の保護接地システムを接続する端子(PE 端子)  

17

5.3

  入力電源断路器  

17

5.4

  追加の断路器  

19

5.5

  プラグ・ソケット対の無許可接続及び不注意・過誤による接続に対する保護  

20

6

  感電保護  

20

6.1

  一般事項  

20

6.2

  直接接触に対する保護  

20

6.3

  間接接触に対する保護  

21

6.4

  PELV 使用による保護  

23

6.5

  熟練電気技術者及び電気作業員が不用意に危険な充電部に接触しないための保護  

24

7

  装置の保護  

25

7.1

  一般事項  

25

7.2

  過電流保護  

25

7.3

  電動機の過熱保護  

27

7.4

  電動機の過速度保護  

28

7.5

  異常温度検出  

28

7.6

  停電,電圧低下及びその復旧時の保護 

28

7.7

  地絡電流保護(漏電電流保護)  

29

7.8

  相順の保護  

29

7.9

  雷サージ及び開閉サージの過電圧保護 

29

7.10

  電解コンデンサ  

29


B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)  目次

(2)

ページ

8

  等電位ボンディング  

29

8.1

  一般事項  

29

8.2

  保護ボンディング回路  

31

8.3

  機能ボンディング  

34

8.4

  大きな漏えい電流の影響を制限する方策  

34

9

  制御回路,EMO 及び保護インターロック回路  

34

9.1

  制御回路  

34

9.2

  EMO(緊急遮断)  

35

9.3

  EMO 以外の操作  

36

9.4

  保護インターロック  

37

9.5

  安全機能及び/又は保護方策の中断 

39

10

  オペレータインタフェース  

39

10.1

  一般事項  

39

10.2

  押しボタン  

40

10.3

  表示灯  

41

10.4

  照光式押しボタン  

42

10.5

  回転形制御機器  

42

10.6

  起動機器  

42

10.7

  EMO 制御器  

43

10.8

  非常停止機器  

43

10.9

  イネーブル制御機器  

43

11

  制御装置:配置,取付け及びエンクロージャ  

44

11.1

  一般要求事項  

44

11.2

  配置及び取付け  

44

11.3

  保護等級  

45

11.4

  電気装置のエンクロージャ  

45

12

  導体及びケーブル  

47

12.1

  一般要求事項  

47

12.2

  導体の絶縁  

47

12.3

  電流容量  

48

12.4

  導体及びケーブルの電圧降下  

48

12.5

  可とうケーブル  

48

13

  配線方法  

49

13.1

  接続及び配線経路  

49

13.2

  複数口のコンセント(multi-outlet assemblies  

50

13.3

  プラグ・ソケット接続  

51

13.4

  導体の識別  

51

13.5

  エンクロージャ外の配線  

53

13.6

  ダクト,接続箱及びその他の箱  

54


B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

(3)

ページ

14

  電動機及び関連装置  

55

14.1

  一般要求事項  

55

14.2

  本体から離して設置する電動機  

55

14.3

  電動機の寸法  

56

14.4

  電動機の取付け及び電動機用区画  

56

15

  附属装置及び照明  

56

15.1

  附属装置用コンセント  

56

15.2

  半導体製造装置の局部照明  

56

16

  表示,警告標識及び略号  

57

16.1

  一般事項  

57

16.2

  感電の警告標識  

57

16.3

  機能表示  

57

16.4

  装置の主銘板  

57

16.5

  略号  

58

17

  技術文書  

58

17.1

  一般事項  

58

17.2

  提供情報  

58

17.3

  全ての文書類に対する要求事項  

59

17.4

  据付け用文書  

59

17.5

  全体図及び機能線図  

60

17.6

  回路図  

60

17.7

  運転マニュアル  

60

17.8

  保全マニュアル  

60

18

  試験  

61

18.1

  一般事項  

61

18.2

  接地回路及び保護ボンディング回路の電気的連続性の試験  

61

18.3

  コード・プラグ式電源接続の電気装置の接触電流試験  

62

18.4

  耐電圧試験  

62

18.5

  ストレインリリーフ試験  

63

18.6

  電源ユニット出力の短絡試験  

64

18.7

  保護インターロック回路の機能試験  

64

18.8

  コンデンサ蓄積電荷の放電試験  

64

18.9

  温度試験  

65

18.10

  エンクロージャの強度試験;30 N 一定  

65

18.11

  エンクロージャの強度試験;250 N 一定  

66

18.12

  試験指挿入試験  

66

18.13

  配線の曲げ戻し試験  

66

18.14

  絶縁抵抗試験  

66

18.15

  EMO 機能試験  

66

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)  目次


B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)  目次

(4)

ページ

18.16

  入力電流試験  

67

18.17

  その他の安全回路試験  

67

18.18

  電動機温度上昇試験  

67

附属書 A(規定)TN 系統における基本保護(間接接触保護)  

68

附属書 B(規定)TT 系統における間接接触保護  

72

附属書 C(規定)導体の電流容量,沿面距離及び空間距離  

74

附属書 D(規定)標準試験指(テストフィンガ)  

81

附属書 E(参考)接地系の分類  

83

参考文献  

99


B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

(5)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本機械工業連合会(JMF)か

ら,

工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS B 9960

(機械類の安全性−機械の電気装置)の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

B

9960-1

  第 1 部:一般要求事項

JIS

B

9960-11

  第 11 部:交流 1 000 V 又は直流 1 500 V を超え 36 kV 以下の高電圧装置に対する要求

事項

JIS

B

9960-31

  第 31 部:縫製機械,縫製ユニット及び縫製システムの安全性と EMC に対する要求事

JIS

B

9960-32

  第 32 部:巻上機械に対する要求事項

JIS

B

9960-33

  第 33 部:半導体製造装置に対する要求事項


   

日本工業規格

JIS

 B

9960-33

:2012

(IEC 60204-33

:2009

)

機械類の安全性−機械の電気装置−

第 33 部:半導体製造装置に対する要求事項

Safety of machinery-Electrical equipment of machines-

Part 33: Requirements for semiconductor fabrication equipment

序文 

この規格は,2009 年に第 1 版として発行された IEC 60204-33 を基に,技術的内容及び構成を変更する

ことなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

この規格には,半導体製造環境特有の電気的安全要求事項が反映されている。半導体製品の製造は,特

別なクリーンルーム内で行われることに特徴があり,半導体製造装置自体にも一般機械とは異なる特徴が

ある。この規格は,JIS B 9960-1 で要求される安全性レベルを確保したうえで,半導体製造装置特有の設

計条件及び運転条件に柔軟に適応するための要求事項を規定している。

この規格は,電気的安全に関する要求事項を規定するものであって,安全に直接影響しない半導体製造

装置の機能的な側面については規定しない。

注記  この規格では,交流電圧の値(V)は,特に断らない限り実効値(r.m.s.)を意味する。

適用範囲 

この規格は,半導体製品の製造,測定,組立及び試験のために使用する半導体製造装置(3.28 の定義参

照)の電気装置(3.20 の定義参照)に適用する。

注記 1  この規格では,“電気”という用語は,電気,電子及びプログラマブル電子に関する事項を含

む(すなわち,電気装置は,電気装置,電子装置及びプログラマブル電子装置を含む。

注記 2  この規格では,“人”という用語は全ての個人をいい,半導体製造装置のユーザ又はその代理

者から,当該装置の使用,保守などの仕事を割り当てられ指示された人を含む。

この規格が規定する電気装置は,電源接続点から始まる下流の部分であって(5.1 参照)

,電気装置を安

全に設置・運転するための説明書類も含む。

注記 3  建築物の電源設備に関する要求事項は,JIS C 60364 規格群に規定されている。

この規格は,公称電源電圧が交流 1 000 V 以下,直流 1 500 V 以下,公称周波数が 200 Hz 以下で作動す

る電気装置に適用する。これより高い電圧及び周波数を用いる半導体製造装置に対しては,特別な要求事

項が必要となることがある。

注記 4  電気装置内部で生成する電圧が交流 1 000 V 又は直流 1 500 V を超えても,電気装置の公称入

力電圧が交流 1 000 V 又は直流 1 500 V を超えない半導体製造装置は,この規格の適用範囲で

ある。

この規格の適用範囲には,電気的危険源に対する保護方策,及び電気以外の危険源に対する保護のため


2

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

の電気的インターロックも含まれる。ただし,この規格は,他の規格又は規則で扱われている電気以外の

危険源(例えば,化学的危険源,機械的危険源,放射の危険源)から人を保護するために必要な事項を全

て網羅しているわけではない。機械には,適切な安全性を備えるために機械の種類ごとに特有の要求事項

がある。

次に示す半導体製造装置には,追加及び特別の要求事項の適用が必要となることがある。

−  爆発する可能性がある材料を使用,加工又は製造する装置。

−  爆発性又は可燃性の雰囲気内で用いる装置。

−  特定の材料を製造又は使用するときに特別なリスクを伴う装置。

−  巻上機械(JIS B 9960-32 で規定)

この規格は,半導体製造装置の生産的機能については規定しない。

この規格は,半導体製造装置からの放射(例えば,電磁界,騒音)による人間の健康への影響について

は規定しない。

この規格は,電磁適合性(EMC)については規定しない。

注記 5  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60204-33:2009

, Safety of machinery − Electrical equipment of machines − Part 33:

Requirements for semiconductor fabrication equipment(IDT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“一致している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 9700-2

  機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 2 部:技術原則

注記  対応国際規格:ISO 12100-2,Safety of machinery−Basic concepts, general principles for design

−Part 2: Technical principles(IDT)

JIS B 9705-1

  機械類の安全性−制御システムの安全関連部−第 1 部:設計のための一般原則

注記  対応国際規格:ISO 13849-1,Safety of machinery−Safety-related parts of control systems−Part 1:

General principles for design(IDT)

JIS B 9706-1

  機械類の安全性−表示,マーキング及び操作−第 1 部:視覚,聴覚及び触覚シグナルの

要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61310-1,Safety of machinery−Indication, marking and actuation−Part 1:

Requirements for visual, acoustic and tactile signals(IDT)

JIS B 9706-2

  機械類の安全性−表示,マーキング及び操作−第 2 部:マーキングの要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61310-2,Safety of machinery−Indication, marking and actuation−Part 2:

Requirements for marking(IDT)

JIS B 9706-3

  機械類の安全性−表示,マーキング及び操作−第 3 部:アクチュエータの配置及び操作

に対する要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61310-3,Safety of machinery−Indication, marking and actuation−Part 3:

Requirements for the location and operation of actuators(IDT)


3

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

JIS B 9712

  機械類の安全性−両手操作制御装置−機能的側面及び設計原則

注記  対応国際規格:ISO 13851,Safety of machinery−Two-hand control devices−Functional aspects

and design principles(IDT)

JIS B 9961

  機械類の安全性−安全関連の電気・電子・プログラマブル電子制御システムの機能安全

注記  対応国際規格:IEC 62061,Safety of machinery−Functional safety of safety-related electrical,

electronic and programmable electronic control systems(IDT)

JIS C 0445

  文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法

注記  対応国際規格:IEC 60445,Basic and safety principle for man-machine interface, marking and

identification−Identification of equipment terminals and of terminations of certain designated

conductors, including general rules for an alphanumeric system(IDT)

JIS C 0446

  色又は数字による電線の識別

注記  対応国際規格:IEC 60446,Basic and safety principles for man-machine interface, marking and

identification−Identification of conductors by colours or alphanumerics(MOD)

JIS C 0447

  マンマシンインタフェース(MMI)−操作の基準

注記  対応国際規格:IEC 60447,Man-machine interface (MMI)−Actuating principles(IDT)

JIS C 0448

  表示装置(表示部)及び操作機器(操作部)のための色及び補助手段に関する規準

注記  対応国際規格:IEC 60073,Basic and safety principles for man-machine interface, marking and

identification−Coding principles for indication devices and actuators(IDT)

JIS C 0617

(規格群)  電気用図記号

注記  対応国際規格:IEC 60617 (all parts),Graphical symbols for diagrams(MOD)

JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)(IDT)

JIS C 0922

  電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護−検査プローブ

注記  対応国際規格:IEC 61032,Protection of persons and equipment by enclosures−Probes for

verification(IDT)

JIS C 1010-1

  測定,制御及び研究室用電気機器の安全性−第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 61010-1,Safety requirements for electrical equipment for measurement, control,

and laboratory use−Part 1: General requirements(MOD)

JIS C 6950-1

  情報技術機器−安全性−第 1 部:一般要求事項

注記  対 応 国際 規格 : IEC 60950-1 , Information technology equipment− Safety− Part 1: General

requirements(MOD)

JIS C 8201-3

  低圧開閉装置及び制御装置−第 3 部:開閉器,断路器,断路用開閉器及びヒューズ組み

ユニット

注記  対 応 国 際 規 格 : IEC 60947-3 , Low-voltage switchgear and controlgear − Part 3: Switches,

disconnectors, switch-disconnectors and fuse-combination units(MOD)

JIS C 60364-4-41

  低圧電気設備−第 4-41 部:安全保護−感電保護

注記  対応国際規格:IEC 60364-4-41,Low-voltage electrical installations−Part 4-41: Protection for

safety−Protection against electric shock(IDT)

JIS C 60364-4-43

  低圧電気設備−第 4-43 部:安全保護−過電流保護

注記  対応国際規格:IEC 60364-4-43,Electrical installations of buildings−Part 4-43: Protection for


4

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

safety−Protection against overcurrent(IDT)

JIS C 60364-6

  低圧電気設備−第 6 部:検証

注記  対応国際規格:IEC 60364-6,Low-voltage electrical installations−Part 6: Verification(IDT)

JIS C 60695-11-10

  耐火性試験−電気・電子−第 11-10 部:試験炎−50 W 試験炎による水平及び垂直

燃焼試験方法

注記  対応国際規格  IEC 60695-11-10,Fire hazard testing−Part 11-10: Test flames−50 W horizontal

and vertical flame test methods 及び Amendment.1(IDT)

JIS C 61558-1

  変圧器,電源装置,リアクトル及びこれに類する装置の安全性−第 1 部:通則及び試

注記  対応国際規格:IEC 61558-1,Safety of power transformers, power supplies, reactors and similar

products−Part 1: General requirements and tests(MOD)

JIS C 61558-2-6

  入力電圧 1 100 V 以下の変圧器,リアクトル,電源装置及びこれに類する装置の安

全性−第 2-6 部:安全絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び

試験

注記  対応国際規格:IEC 61558-2-6,Safety of transformers, reactors, power supply units and similar

products for supply voltages up to 1 100 V−Part 2-6: Particular requirements and tests for safety

isolating transformers and power supply units incorporating safety isolating transformers(MOD)

IEC 60034-11:2004

,Rotating electrical machines−Part 11: Thermal protection

IEC 60038

,IEC standard voltages

IEC 60072 (all parts)

,Dimensions and output series for rotating electrical machines

IEC 60417

,Graphical symbols for use on equipment

IEC 61508-3

,Functional safety of electrical/electronic/programmable electronic safety-related systems−Part

3: Software requirements

IEC 61557-3:2007

,Electrical safety in low voltage distribution systems up to 1 000 V a.c. and 1 500 V d.c.−

Equipment for testing, measuring or monitoring of protective measures−Part 3: Loop impedance

IEC 61800-5-1:2007

,Adjustable speed electrical power drive systems−Part 5-1: Safety requirements−

Electrical, thermal and energy

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

アクチュエータ(actuator)

外部から人が操作する機器の部分。

注記 1  アクチュエータには,ハンドル,ノブ,押しボタン,ローラ,プランジャなどがある。

注記 2  操作手段には,人体部位(手,足など)の動きだけによって作動し,外部からの作動力を必

要としないものもある。

注記 3  3.43 も参照。

3.2 

周囲温度(ambient temperature)

装置使用場所の空気又は媒体の温度(IEV 826-01-04 による。

1)


5

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

1)

  IEV:International Electrotechnical Vocabulary(国際電気標準用語)は,IEC 60050 で規定されて

いる。IEV 826-01-04 は,IEC 60050-826 の 01-04 を意味する(以下同じ)

3.3 

機器用カプラ(appliance coupler)

電源コードを機器又は装置に任意に接続・切り離しするための手段であって,コネクタ及び機器側受口

からなるもの。

注記 1  機器又は装置と一体形の受口とは,受口の覆い及び基部が,機器又は装置のハウジングによ

って形成されているものをいう。

注記 2  機器又は装置に組込形の受口とは,単体製品としての受口を機器又は装置に組み込み又は取

り付けたものをいう。

3.4 

自動遮断(automatic disconnection)

障害(絶縁故障)時に保護機器が自動的に作動することによる電源導体(一つ又は複数)の切り離し。

3.5 

バリア(barrier)

通常起こり得るあらゆる方向からの接近による直接接触を防止する部品(IEV 826-03-13 による。

3.6 

基礎絶縁(basic insulation)

危険な充電部分の絶縁であって,基本保護(直接接触保護)の性能を備えるもの(IEV 195-06-06 による。

3.7 

ケーブルトレイ(cable tray)

ケーブルを支持するための用品であって,連続する底部及び盛り上がった縁によって構成され,カバー

がないもの。

注記  ケーブルトレイには,孔のあるものと孔のないものとがある。

IEV 826-06-08 による。

3.8 

ケーブルトランキング(cable trunking system)

絶縁された導体,ケーブル及びコードを完全に囲うため,及びその他の電気装置を収容するための,底

部及び取外し可能なカバーからなる閉じたエンクロージャシステム(IEV 826-06-04 による。

3.9 

並行操作(concurrent actuation)

二つ以上の制御機器を,同時に,並行して(同期していなくてよい)操作する行為。

3.10 

電線管(conduit)

絶縁された導体又はケーブルを保護するために用いる円形又は非円形の断面をもつ閉じた配線用品であ

って,ケーブル類の引き込み及び交換が可能なもの。

注記  電線管の接合部は,十分に密着させ,軸方向からだけ導体・ケーブルを引き込むことができ,

軸と直角方向から挿入する隙間がないようにすることが望ましい。

IEV 826-06-03 による。


6

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

3.11 

制御機器(control device)

制御回路に接続し,半導体製造装置の運転制御のために用いる機器(例えば,位置センサ,手動操作ス

イッチ,リレー,コンタクタ,電磁弁)

3.12 

制御装置(controlgear)

電力を消費する装置の制御を主目的とする装置であって,開閉機器類及びこれらに付随する制御,

計測,

保護,調節のための装置との組合せ,及びこれらの機器,装置,機器間接続,附属品,エンクロージャ及

び支持構造物を含むアセンブリ全体(IEV 441-11-03 を修正。

3.13 

制御停止(controlled stop)

機械アクチュエータが停止過程にある間(完全に停止するまで)機械アクチュエータへの電力供給を維

持する機械の停止。

3.14 

クラス II 装置(class II equipment)

次のような装置。

−  基本保護

2)

のための基礎絶縁及び故障保護

3)

のための補助絶縁

4)

[付加絶縁

5)

]を備える装置。又は,

−  強化絶縁

6)

  によって基本保護及び故障保護の両方を備える装置。

JIS C 0365 の 7.3 による。

2)

  基本保護は,直接接触に対する保護機能をもつ。

3)

  故障保護は,間接接触に対する保護機能をもつ。ここでいう故障は,絶縁故障(漏電)が主な

ものである。

4)

  3.70 に補助絶縁の定義がある(この規格及び JIS C 0365 では補助絶縁という用語を用いる。)。

5)

  JIS C 60664-1 では付加絶縁という用語を用いている。

6)

  3.59 に強化絶縁の定義がある。

3.15 

危険区域(danger zone)

高電圧の設備,システム及び装置の危険な充電部分の周囲において,必要な最小空間距離によって接触

を制限するだけであって,直接接触に対する完全な保護がない区域。

注記 1  危険区域に入ることは,危険な充電部分に接触することと同等とみなされる。

JIS C 0365 の 3.35 を修正。

注記 2  3.15 の定義は,感電に関する危険区域を意味するものであって,JIS B 9700-1 の 3.10[危険

区域(Hazard zone,Danger zone)

]の定義とは異なる。

注記 3  この規格において,危険区域という用語は,次の 3.16 の注記だけで用いている。入力電源電

圧(例えば,200 V)が露出する部分を指すのではない。

注記 4  半導体製造装置には,入力電源電圧(例えば,200 V)よりも遥かに高い電圧を内部で発生し

て半導体製造に用いるものがある。上の定義でいう“高電圧の設備,システム及び装置の危

険な充電部分”は,装置内部で発生するこのような高電圧部分を指す。入力電源電圧が高電

圧(交流では 1 000 V 以上)であることをいうのではない。


7

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

3.16 

直接接触(direct contact)

人と充電部との接触。

注記  高電圧の設備,システム及び装置においては,危険区域(3.15 の定義参照)に入ることは,危

険な充電部分に接触することと同等とみなされる。

3.17 

直接開路動作機能(接点の)[direct opening action (of a contact element)]

スイッチのアクチュエータ(例えば,ノブ,ハンドル)の指定の動きを,非弾性構造材(例えば,ばね

に依存しないもの)を介して,直接作用させて達成する接点開離機能(JIS C 8201-5-1 の K.2.2 による。

)。

3.18 

二重絶縁(double insulation)

基礎絶縁と補助絶縁との組合せ。

3.19 

ダクト(duct)

導体,ケーブル及びブスバーを保持又は保護するためのチャネル。

注記  電線管(3.10 参照),ケーブルトランキング(3.8 参照)及び床下チャネルは,ダクトの一形式

である。

3.20 

電気装置(electrical equipment)

半導体製造装置の部分として用いる,

又は半導体製造装置において電気の使用に関連して用いる,材料,

取付け器具,機器,構成品,部品,器具など。及びこれらを統合したシステム,アセンブリの全体。

注記  3.28 も参照。

3.21 

非常停止機器(emergency stop device)

非常停止機能を始動するために用いる手動の制御機器(JIS B 9703 の 3.2 による。

3.22 

EMO

緊急遮断(emergency off)

実行したときに,追加の危険源を発生することなく,半導体製造装置を安全なシャットダウン状態に導

く機能。

3.23 

囲われた電気装置区域(enclosed electrical equipment area)

電気装置(3.20 の定義参照)が存在する空間又は場所であって,そこにアクセスできる人を電気作業員

又は熟練電気技術者だけに限定する目的で,鍵又は工具を用いなければ扉を開くこともバリアを取り除く

こともできないようにし,明瞭な警告標識を備えた区域。

3.24 

エンクロージャ,外郭(enclosure)

外部の影響から電気装置を保護する機能及び全ての方向からの直接接触を防止する機能をもつ用品

IEV 826-03-12 による。

注記  現行の IEV から引用したこの定義をこの規格に適用するために,次の説明を追加する。

a)

エンクロージャは,人が危険な部分へ接近しないように保護する。


8

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

b)

特定の試験プローブの貫通を阻止又は制限する効果をもつバリア,曲がり開口部及びその他

の手段も,それらがエンクロージャに取り付けらたものであるかエンクロージャ内の物体で

形成されているものであるかにかかわらず,エンクロージャの一部とみなす。ただし,鍵又

は工具を用いずに外せるものは除く。

c)

次のものもエンクロージャとみなす。

−  キャビネット又は箱。半導体製造装置に装着したものも半導体製造装置から分離してい

るものも該当する。

−  半導体製造装置の構造の内部にある囲われた区画(空間)

3.25 

等電位ボンディング(equipotential bonding)

導電性部分間の電気的接続であって,接続した導電性部分を等電位にするためのもの(IEV 195-01-10

による。

3.26 

露出導電性部分(exposed conductive part)

電気装置の導電性部分であって,人が接触でき,正常時には充電しないが障害(絶縁故障)時には充電

状態となり得る部分(IEV 826-12-10 を修正。

3.27 

外部導電性部分

7)

(extraneous conductive part)

電気装置以外の導電性部分(例えば,半導体製造装置の導電性部分であるが電気装置の構成には含まれ

ない導電性部分)

7)

  JIS C 0365 では,系統外導電性部分という用語を用いる。

3.28 

半導体製造装置(fabrication equipment)

半導体製品を製造,測定,組立,及び試験するために用いる機械,及び関連の電気装置,機器,プロセ

スモジュールなど。加工される製品(例えば,基板,半導体)は含まない。

注記  3.20 も参照。

3.29 

故障(failure)

要求機能を遂行する能力がそのアイテム

8)

になくなること。

注記 1  故障後,そのアイテムは障害(状態)になる。

注記 2  “故障”は事象であって,状態を意味する“障害”と区別する。

IEV 191-04-01 を修正。

注記 3  実際には,“障害”及び“故障”は,しばしば同義語として用いられる。

8)

  アイテムとは,ディペンダビリティの対象となる,部品,構成品,装置,機能ユニット,機器,

サブシステム,システムの総称又はいずれかをいう。アイテムは,ハードウェア,ソフトウェ

ア,又はその両方によって構成される(JIS Z 8115 の G1 による。

3.30 

障害,不具合(fault)

予防保全若しくは計画的行動又は外部資源の不足(例えば,停電)によって機能を実行できない状態を

除き,要求機能を実行できないアイテムの状態。


9

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

注記 1  障害は,しばしばアイテム自体の故障の結果であるが,事前故障がなくても障害が存在する

ことがある。

注記 2  英語の fault は,絶縁故障,地絡を意味することもある。IEC 60204-33 では,fault がこの意味

で多用されている。

3.31 

機能ボンディング(functional bonding)

電気装置が正常に機能するために必要な等電位ボンディング。

3.32 

危害(harm)

身体的傷害又は健康障害(JIS B 9700-1 の 3.5 による。

3.33 

危険源(hazard)

身体的傷害又は健康障害を引き起こす根源。

注記 1  危険源という用語は,危険の発生源(例えば,機械的危険源,電気的危険源など)を明確に

し,又は潜在的な危害の性質を明確にするために修飾語を付けて用いることがある(例えば,

感電の危険源,切断の危険源,毒性の危険源,火災の危険源など)

注記 2  この定義において,危険源は,次のものを想定している。

−  半導体製造装置の“意図する使用”の期間中,恒久的に存在するもの(例えば,危険な動

きをする要素の運動,溶接工程中の電弧,不健康な姿勢,騒音放射,高温など)

,又は,

−  予期せずに現れ得るもの(例えば,爆発,意図しない起動及び予期しない起動の結果とし

ての押し潰しの危険,破損の結果としての物体の放出,加速度又は減速度の結果としての

物体の落下など)

JIS B 9700-1 の 3.6 を修正。

3.34 

危険電力(hazardous electrical power)

240 VA 又はこれを超える電力。

注記  この用語における“危険”は,電気エネルギーが姿を変えた力学的エネルギー又は熱エネルギ

ーなどの危険性も意味しており,感電の危険性だけを意味するものではない。240 VA 以下であ

っても,危険電圧(3.35 及び 3.37 参照)に感電することは危険である。逆に,危険電圧以下で

あっても電流が大きければエネルギーとして危険である。JIS C 6950-1 の 1.2.8.10 では,60 秒

以上継続して 240 VA 以上取出し可能な電力レベルを危険エネルギーレベルと定義している。

3.35 

危険な充電部分(hazardous-live-part)

一定の条件下で有害な感電ショックを招く可能性をもつ充電部分(IEV 195-06-05 による。

注記  この規格では,交流 30 V(ピーク値 42.4 V)又は直流 60 V を超える電圧は,有害な感電ショ

ックを招く可能性があると考える。

3.36 

危険状態(hazardous situation)

人が少なくとも一つの危険源に暴露される状況。暴露されることによって,直ちに又は長期間にわたっ

て危害を引き起こすことがある(JIS B 9700-1 の 3.9 による。


10

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

3.37 

危険電圧(hazardous voltage)

交流 30 V(ピーク値 42.4 V)又は直流 60 V を超える電圧。

3.38 

間接接触(indirect contact)

絶縁故障(漏電)によって充電した露出導電性部分に人が触れること(IEV 826-12-04 を修正。

3.39 

誘導式電力供給システム(inductive power supply system)

軌道変換器及び軌道導体からなり,ピックアップ及び対応するピックアップ変換器が軌道導体に沿って

移動でき,移動機械などへの給電を電気的又は機械的な接触なしに行う誘導式の電力供給システム。

注記  軌道導体とピックアップとは,それぞれ変圧器の一次巻線と二次巻線とに相似している。

3.40 

電気作業員[(electrically) instructed person]

電気に起因するリスクを察知して危険源を回避できるように,熟練電気技術者から適切な助言又は指示

を受けた者(IEV 826-18-02 を修正。

3.41 

インターロック(interlock)

次のいずれかの目的のために複数の機器を連動させる仕組み。

−  危険状態を回避する。

−  装置又は材料の損傷を防止する。

−  特定の運転を禁止する。

−  正しい運転が行われることを保証する。

3.42 

充電部(live part)

通常の運転状態において電圧が加わるように設計されている導体及び導電性部分。中性線を含むが,通

常 PEN 導体は含まない。

注記  充電部は,必ず感電のリスクをもつとは限らない。

IEV 826-03-01 による。

3.43 

機械アクチュエータ(machine actuator)

半導体製造装置の可動部を駆動する機構。

注記  3.1 も参照。

3.44 

機械類,機械(machinery, machine)

連結された部分又は構成品の組合せで,そのうちの少なくとも一つは適切な機械アクチュエータ,制御

回路及び動力回路を備えて動くものであって,特に,材料の加工,処理,移動,こん(梱)包などの用途

に合うように結合されたもの。

“機械類”という用語は,同一の目的を達成するために完全な統一体として機能するように配置され,

制御される複数の機械の集合体に対しても用いる(JIS B 9700-1 の 3.1 を修正。

注記  この定義における構成品という用語は,広い意味の構成品であって,電気的構成品だけを意味


11

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

するものではない。

3.45 

保全(maintenance)

半導体製造装置を適切な作動状態に維持するための活動。

注記  3.60 も参照。

3.46 

表示(marking)

装置,構成品及び/又は機器の識別(特徴の識別を含む。

)を主目的とする記号,標示,刻印など。

3.47 

中性線,N(neutral conductor, N)

三相 Y 結線(スター結線)の電源系統では,中性点と接続され電気エネルギーの伝送に寄与できる導体。

単相電源系統では,通常保護接地と同じ電位になる側の端子に接続される導体(IEV 826-01-03 を修正。

)。

注記  中性点は,交流電源に対してだけ定義する。

3.48 

オブスタクル(obstacle)

不用意な直接接触を防止するための構造物。意図的行動による直接接触を防止するものではない(IEV 

826-03-14

による。

3.49 

オペレータ(operator)

意図した機能を実行するために半導体製造装置を運転・操作する人。

注記 1  オペレータの機能は,保全及び修理の機能とは異なる。

注記 2  オペレータ機能の実行に,専門的知識又は能力は必要としない。

3.50 

過電流(overcurrent)

定格値を超える電流。

注記  導体の定格値とは,許容電流値をいう。

IEV 826-05-06 を修正。

3.51 

過負荷(回路の)[overload (of a circuit)]

回路における電流とその持続時間とに関係する量が,回路に障害がないときに回路の定格負荷を超える

こと。

注記  過負荷を過電流の同義語として用いることは望ましくない。

3.52 

プラグ・ソケット対(plug/socket combination)

2 本以上の導体の接続及び切り離しをするために導体端末に用いる用品(プラグ)。及びこれにかん(嵌)

合する用品(ソケット)

注記  プラグ・ソケット対の例には,次のものがある。

−  IEC 61984 の要求事項を満たすコネクタ。

−  JIS C 8285 に適合するプラグ及びコンセント,ケーブルカプラ又は機器用カプラ。

−  JIS C 8282-1 に適合するプラグ及びコンセント,又は JIS C 8283-1 に適合する機器用カプラ


12

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

(電源接続器)

3.53 

保護ボンディング(protective bonding)

感電保護のための等電位ボンディング。

注記  感電保護手段は,やけど,火災のリスクを低減することもある。

3.54 

保護ボンディング回路(protective bonding circuit)

絶縁故障(漏電)時の感電保護のために相互に接続された保護導体及び導電性部分。

3.55 

保護導体(protective conductor)

感電保護手段を形成するために,次のいずれかの部分を電気的に接続する保護ボンディング用導体。

−  露出導電性部分

−  外部導電性部分

−  主接地端子(表示記号:PE)

IEV 826-04-05 を修正。

注記  感電保護手段には,例えば,電源自動遮断による保護がある。

3.56 

保護インターロック回路(protective interlock circuit)

安全回路の一形式であって,指定の条件下で危険な運転を防止することを目的とし,安全関連信号を発

生する箇所から危険源除去又はリスク低減を行う構成品に到るまでの回路。

3.57 

容易にアクセス可能(readily accessible)

ツール,鍵,可搬形はしご又は踏み台を用いる必要もなく,よじ登る必要もなく,オブスタクル又はバ

リアを除去する必要もなしにアクセスできる状況。

3.58 

略号(reference designation)

文書内及び装置上に記載してアイテムを曖昧性なく識別するために用いる記号。

注記  この規格が用いる“略号”という用語は,JIS C 0452-1 及び JIS C 0452-2 の“参照指定”とい

う用語に相当する。

3.59 

強化絶縁(reinforced insulation)

危険な充電部分の絶縁であって,二重絶縁と同等の感電保護性能をもつもの。

注記  強化絶縁は,基礎絶縁又は補助絶縁として単独に試験できない幾つかの絶縁保護階層によって

構成されることがある。

IEV 195-06-09 による。

3.60 

修理(repair)

故障した半導体製造装置を適切な作動状態に戻すための活動(3.45 も参照)

3.61 

漏電保護機器(residual current device, RCD)


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

正常状態においては電流の投入,通電,遮断の機能を実行し,漏電電流が指定の条件下で指定値を超え

たときは接点を開くように設計された機械接点式開閉機器。

注記 1  漏電保護機器は,漏電電流の検出・判定,負荷電流の開閉などの目的に設計した各種の独立

機器の組合せとなることがある。

注記 2 GFCI(Ground-fault circuit interrupter)は,RCD の特定の種類である。

IEV 442-05-02 を修正。

3.62 

リスク(risk)

危害(傷害又は健康障害)の発生確率及びその危害のひどさの組合せ(JIS B 9700-1 の 3.11 を修正。

3.63 

安全防護物(safeguard)

危険源から人を保護するための手段として備えるガード又は保護機器(JIS B 9700-1 の 3.24 を修正。

3.64 

安全防護(safeguarding)

本質的安全設計方策によって合理的に除去できない危険源又は十分に低減できないリスクから人を保護

するための,安全防護物の使用による保護方策(JIS B 9700-1 の 3.20 による。

注記  保護インターロックは,安全防護の例である。

3.65 

安全回路(safety circuit)

半導体製造装置を安全な状態に保つため及び単一故障状態におけるリスク増加を防止するための安全機

能を実行する回路。

注記  保護インターロック回路及び EMO 回路は,安全回路である。

3.66 

作業面(servicing level)

電気装置の操作又は保全作業をする人が立つ位置(面)

3.67 

短絡電流(short-circuit current)

電気回路における障害(絶縁故障など)又は誤接続による短絡の結果として発生する過電流(IEV 

441-11-07

による。

3.68 

短絡定格,短絡電流定格(short-circuit rating of the electrical equipment)

装置内で短絡したときに外部電源設備から流入する短絡電流であって,指定の条件下で電気装置が耐え

ることができる最大電流値。

注記 1  装置内の全ての過電流保護機器の短絡定格がその保護機器接続点における推定短絡電流を下

まわることがなく,これらの保護機器によって適切な保護が達成されるように保護機器間の

適切な協調が必要である。

注記 2  半導体製造装置に複数の外部電源から給電する場合は,短絡定格は電源ごとに定義する。

3.69 

熟練電気技術者[(electrically) skilled person]

電気に起因するリスクを察知し危険源を回避できるように教育・訓練を受け,従事経験をもつ者(IEV 


14

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

826-09-01

を修正。

3.70 

補助絶縁(supplementary insulation)

故障保護(間接接触保護)のために,基礎絶縁に追加して施す独立した絶縁(IEV 195-06-08 による。

)。

3.71 

サプライヤ,供給者(supplier)

半導体製造装置,関連装置,又は関連役務(サービス)を提供する者(例えば,製造業者,納入業者,

据付業者,インテグレータ)

注記  ユーザ側もサプライヤの立場になることがある。

3.72 

開閉機器(switching device)

一つ又は複数の電気回路の電流を開閉するように作られた機器(IEV 441-14-01 を修正。

注記  開閉機器は,電流の開又は閉の片方又は両方の機能を実行する。

3.73 

接触電圧(touch voltage)

人が複数の導電性部分に同時に触れたときの導電性部分間の電圧(IEV 195-05-11 を修正。

3.74 

非制御停止(uncontrolled stop)

機械アクチュエータへの電力を遮断することによる機械の運転停止。

注記  この定義は,他の停止装置(例えば,機械的ブレーキ又は油圧ブレーキ)に対して特定の状態

になることを示唆するものではない。

3.75 

UPS

無停電電源装置(UPS, uninterruptible power supply)

半導体製造装置への電源が断たれた後も半導体製造装置内の電気装置に電力を供給できる電源装置。

3.76 

ユーザ,使用者(user)

半導体製造装置及び関連する電気装置を用いる人又は団体。

一般要求事項 

4.1 

一般考慮事項 

電気装置に関連するリスクは,半導体製造装置の総合的リスクアセスメントの一部として評価しなけれ

ばならない。総合的にリスクを評価することによって,半導体製造装置の性能を許容できるレベルに保ち

ながら適切なリスク低減を達成する方策を策定し,危険源の影響を受ける可能性のある人に必要な保護方

策を決定することができる。

危険状態は次の原因から起こり得るが,これらだけに限定されるものではない。

−  感電又は電気火災を引き起こす可能性をもつ,電気装置の故障又は障害。

−  半導体製造装置の機能不全をもたらしリスクを増大させるような,制御回路(又は制御回路関連の構

成品及び機器)の故障又は障害。

−  半導体製造装置の機能不全をもたらしリスクを増大させるような,給電設備側の障害又は停電,及び

半導体製造装置の電気装置内の故障又は障害。


15

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

−  安全機能の故障をもたらすような,滑り接触回路又は転がり接触回路の導通不良。

−  電気的妨害(例えば,電気装置の内部又は外部で発生する電磁妨害又は静電気妨害であって,半導体

製造装置の機能不全をもたらしリスクを増大させるもの)

−  例えば,感電又は傷害を招く予期しない機械的動きをもたらすような,蓄積エネルギー(電気的又は

機械的)の解放。

−  傷害を与えるような表面温度。

安全方策は,設計者が装置の設計段階で組み込むものとユーザが実施するべきものとの組合せである。

設計及び開発の過程で危険源及びその危険源から生じるリスクを同定しなければならない。本質的安全

設計によって危険源を取り除くことができない場合及び/又はリスクを十分に低減できない場合は,リス

ク低減のために保護方策(例えば,安全防護物)を備えなければならない。更にリスクを低減する必要が

ある場合は,追加手段(例えば,警告手段)を備えなければならない。更に加えて,リスクを低減するよ

うな作業手順が必要となる場合がある。

4.2 

機器の選択 

安全関連システムの一部として用いる電気機器,及び危険電圧又は危険電力を扱う電気機器は,意図す

る用途に適する機器を,機器サプライヤの指示に従って用いるものとし,次のいずれかを満足しなければ

ならない。

−  関連する IEC 規格(あれば)に適合する。

−  日本工業規格に適合する。及び/又はこの規格が規定する構造要求及び試験要求に適合し用途に適す

る。

4.3 

電源 

4.3.1 

一般事項 

電気装置は,指定の電源に接続したとき正しく作動しなければならない。電源仕様には,使用電源の種

類に応じて次の事項を含めなければならない。

−  交流電源:公称電圧値及び±許容差。

−  直流電源:公称電圧値及び±許容差。

ここにおいて,正しく作動するということは,半導体製品の品質の良否とは関係しない。

工場電源の停電によって危険状態を招いてはならない。

4.4 

物理的環境条件及び運転条件 

4.4.1 

一般事項 

電気装置は,半導体製造装置の製造業者が指定する物理的環境条件及び運転条件に適していなければな

らない。半導体製造装置の製造業者が指定する条件には次のものがある。

−  周囲温度範囲

−  設置場所の海抜

−  運転場所の湿度

−  電磁環境

注記 1  包括的な EMC 規格 JIS C 61000-6-1 又は JIS C 61000-6-2,並びに,IEC 61000-6-3 又は IEC 

61000-6-4

は,EMC のイミュニティ及びエミッションの一般的な限度値を規定している。

注記 2  IEC/TR 61000-5-2 は,電磁両立性の確保を目的にした電気・電子システムの接地及び配線の

指針を示している。個別製品規格(例えば,JIS B 9704-1JIS C 4421JIS C 8201-5-2JIS C 

1806-1

)がある場合は,その個別規格がこれらの包括的 EMC 規格に優先する。


16

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

4.4.2 

汚染物質 

電気装置は,運転を意図する場所に存在する固体及び液体の有害物質の侵入に対して適切な保護を備え

なければならない。電気装置は,予想される化学物質の影響に対して適切な保護を備えるか,化学物質に

よる劣化に耐える能力を備えなければならない。

4.4.3 

電離性・非電離性の放射 

電気装置が,放射(例えば,マイクロ波,紫外線,レーザ,X 線)を受ける可能性がある場合は,電気

装置が危険状態になるような故障を防止するための追加方策を実施しなければならない。

4.4.4 

振動,衝撃及びバンプ 

危険状態を招くような振動,衝撃及びバンプ(半導体製造装置が発生するもの及び環境が発生するもの

を含む。

)の影響は,適切な電気装置の選定,電気装置を機械から十分離して据え付けること,又は防振器

具を用いることによって回避しなければならない。

4.5 

輸送及び保管 

電気装置は,輸送中及び保管中に,長時間では−25∼+55  ℃,24 時間を超えない短時間では+70  ℃ま

での温度,及び 10∼90 %の相対湿度に耐えなければならない。

注記 PVC 絶縁ケーブルは,低温で損傷を受けやすいものの例である。

温度,振動及び衝撃による損傷を防止する適切な手段を用いることが望ましい。

4.6 

運搬の便宜のための手段 

重くて,かさばる電気装置は,運搬時の取扱いのために適切な手段(例えば,運搬機械で取り扱うため

の手段)を備えなければならない。

4.7 

据付け 

電気装置の据付けは,電気装置サプライヤの指示に従って行わなければならない。

入力電源導体の接続,断路器及び開路用機器 

5.1 

入力電源導体の接続 

5.1.1 

一般事項 

半導体製造装置の電気装置は,可能な限り単一の電源に接続して用いることが望ましい。入力電源と異

なる仕様の電源を装置の特定部分(例えば,入力電源電圧と異なる電圧で作動する電子機器)に用いる必

要がある場合には,この電源は,可能な限り半導体製造装置の電気装置内の電気機器(例えば,変圧器,

コンバータ)から供給することが望ましい。広い範囲に配置して連携稼働する多くのサブシステムで構成

する大規模で複雑な半導体製造装置では,現場の給電設備事情によっては複数の入力電源を用いてもよい

5.3.1 参照)

5.1.2 

入力電源導体の端末接続 

入力電源導体は,プラグ・コード接続[5.3.2 d)  参照]による場合を除き,電源断路器に直接接続する

ことが望ましい。

5.1.3 

中性線導体 

中性線を用いる場合には,そのことを据付図,回路図などの半導体製造装置の技術文書に明記し,16.1

に従って N の表示を備えた絶縁端子を中性線専用に設けなければならない。

電気装置の内部で中性線(N)と保護ボンディング回路(PE)との間を接続してはならない。また,PE

端子と N 端子とを一つで兼用する PEN 端子を設けてはならない。

例外 TN-C 系統

9)

においては,給電系と半導体製造装置との接続点で,N 端子と PE 端子とを接続し


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:2012 (IEC 60204-33:2009)

てもよい。

9)

 TN-C 系統は,TN 系統において PE 導体と N 導体を PEN 導体で兼用する方式である。我が国の

商用電源では TT 系統が用いられており,TN 系統は用いられない。給電系の接地については,

附属書 に具体的結線を示した説明がある。

5.1.4 

端子識別 

入力電源接続用の全ての端子は,次のいずれかによって明確に識別しなければならない。

−  U,V,W

− L1,L2,L3

外部保護導体用端子の識別については,5.2 を参照。

5.2 

外部の保護接地システムを接続する端子(PE 端子) 

給電系の接地系に応じて,外部の保護接地システム又は外部保護導体を接続するための端子を,入力電

源の相導体用端子の近くに設けなければならない。

注記  この要求は,入力電源導体に対応する外部の保護接地システム又は外部保護導体の接続を都合

よく行うためのものである。

端子の大きさは,相導体の断面積に対応して

表 C.1∼表 C.5 に示す断面積をもつ銅の保護導体を接続で

きる大きさでなければならない。各電源入力点では,外部保護接地システム又は外部保護導体を接続する

端子に文字 PE,及び/又は IEC 60417-5019 による次の記号を表示しなければならない(JIS C 0445 を参

照。

5.3 

入力電源断路器 

5.3.1 

一般事項 

入力電源断路器は,次の電源に対して備えなければならない。

−  半導体製造装置への各入力電源。

注記  入力電源は,半導体製造装置に直接接続することもあり,給電システムを介して接続するこ

ともある。給電システムには,導体ワイヤ,導体バー,スリップリング機構,可とうケーブ

ルシステム(リール巻き,懸架式)

,誘導式電源供給システムなどがある。

−  5.3.7 に規定する UPS の出力。

入力電源断路器は,断路側に操作したとき(例えば,電気装置を含む半導体製造装置に接触する作業を

行うために)に,断路器の負荷側を電源から切り離し(断路)できなければならない。

複数の電源断路器を備える場合は,危険状態を防止するために断路器間のインターロックを備えなけれ

ばならない。

複数の断路器を備える場合は,各断路器に次の主旨の表示を備えなければならない(N は給電箇所数)

警告!  感電又はやけどの危険あり。 

N

箇所の全ての電源を断路してから保全・修理を開始すること。 

5.3.2 

種類 

入力電源断路器には,次のいずれかの種類を用いなければならない。

a)

使用負荷種別 AC-23B 又は DC-23B(JIS C 8201-3 参照)の,ヒューズ付き又はヒューズなし断路用開


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閉器。

b)

ヒューズ付き又はヒューズなし断路器であって,断路時には必ず断路器の主接点が開く前に別の開閉

機器によって負荷回路を遮断させるための補助接点をもつもの。

c)

回路遮断器であって,断路に適するもの。

d)

次の要求を満たすプラグ・ソケット対。

−  電源側に接続される部分は,少なくとも IP2X 又は IPXXB の保護等級をもつ。

−  負荷の定格電力は,3 kW 未満である(定格電流は 16 A を超えないことが望ましい)

−  適切な遮断容量がない場合は,負荷電流が流れる状態では抜き差しできない仕組みになっている。

−  遮断容量をもつプラグ・ソケット対を用いる場合は,少なくとも定格電圧における定格電流を遮断

可能な遮断容量がある。過負荷状態(例えば,ローター拘束状態)で断路する場合は,少なくとも

拘束したローター電流を断路する遮断容量がある。加えて,電気装置にはプラグ・ソケットとは別

に半導体製造装置を起動・停止する機器を備えている。

注記  断路用開閉器及び断路器に関しては,JIS C 8201-3 を参照。断路に適する回路遮断器について

は,JIS C 8201-2-1 を参照。

5.3.3 

要求事項 

入力電源断路器は,5.3.2 の a)c)  に規定する種類(断路用開閉器,開閉器と組み合わせて用いる断路

器,回路遮断器)のいずれかである場合は,次の要求事項を全て満足しなければならない。

a)

給電系から電気装置を切り離し(断路)ができ,一つのオフ(断路)位置と一つのオン位置をもち,

各位置を,記号“○”及び“|”で明示する(記号は,IEC 60417-5008 及び IEC 60417-5007 による。

10.2.2

参照。

。回路遮断器の場合は,トリップ位置があってもよい。

b)

接点間ギャップを目視できる。又は全接点が実際に開いて断路機能の要求事項が達成されるまでオフ

(断路)を表示できない位置表示器をもつ。

c)

断路器のエンクロージャ外面部に操作手段(例えば,ハンドル)をもつ。

d)

オフ(断路)位置でロックできる手段(例えば,南京錠)を備えている。オフにロックされていると

きは,手元操作及び遠隔操作による閉路を防止できる。

e)

電源回路の全ての充電導体を断路できる。ただし,電源が TN(TN-S)系統で供給される場合,半導

体製造装置が日本国内及び中性線の断路について特定の規則がない国で用いるものである場合は,中

性線を断路してもしなくてもよい。中性線を断路する場合は,相導体と同時に断路しなければならな

い。PE 導体,PEN 導体は,いかなる接地系においても断路してはならない。

注記 TN 系統は,電源の 1 点を接地し PE 導体を直接その接地点に接続する方式である。TN-S 系

統は,TN 系統において PE 導体と N 導体(中性線)が分離されるものである。我が国の商用

電源には TN 系統は用いられない。電源接地系の詳細については

附属書 及び JIS C 60364-1

を参照。

f)

機械の電気装置の中で最大の負荷容量をもつ電動機の拘束電流並びにその他の全ての電動機及び/又

は負荷の通常の作動電流との総和の電流を遮断できる遮断容量をもつ。

5.3.4 

操作手段 

入力電源断路器の操作手段(例えば,ハンドル)は,作業面から 2 m 以下の容易にアクセス可能な位置

に設けなければならない。作業面から 0.6∼1.7 m の間に設けることが望ましい。

注記  操作の方向については,JIS B 9706-3 に規定がある。

5.3.5 

電源断路器の取付け 


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電源断路器は,次の一つ以上に適合するように取付けしなければならない。

a)

断路対象の電気装置上又は近傍に,断路器自体を専用のエンクロージャに入れて取り付ける。

b)

断路対象の電気装置のエンクロージャの最上部付近に取り付ける。

c)

断路対象の電気装置のエンクロージャの最上部より下方に取り付ける。ただし,入力電源接続部に人

が誤って接触すること又は誤って工具を落とすことができないように対策しなければならない。直径

3 mm,長さ 15 mm のプローブがエンクロージャの外から充電部に接触できないことを検証しなけれ

ばならない(JIS C 0922 の試験プローブ 13 を参照)

例外  公称消費電力が 1 500 W を超えない半導体製造装置の場合は,半導体製造装置から 6 m 以内

の容易にアクセス可能な場所に断路器を取り付けてもよい。

5.3.6 

電源断路器のためのドアインターロック 

電源断路器の充電部へのアクセスを制限する扉には,電源断路器がオフ状態のときだけ扉を開くことが

でき,扉が閉じているときだけ断路器をオンにできるようなインターロックを備えなければならない。

6.5

に規定する方策によって危険な充電部に不用意に接触することがないように保護されている場合は,

電気作業員又は熟練電気技術者に限り電気装置サプライヤが指定するツール又は特殊機器を用いてドアイ

ンターロックを無効化できてもよい。

例外  6.5 に規定する方策によって危険な充電部に不用意に接触することがないように保護されてい

て,電気装置が次のいずれかに該当する場合は,電源断路器のためのドアインターロックを備

えなくてもよい。

−  負荷容量が 5 kVA に満たない。

−  負荷が照明回路だけである。

−  電気装置への電源接続がコード・プラグ方式である。

5.3.7 UPS

電源の断路 

UPS 電源の出力が交流 30 V(ピーク値 42.4 V),直流 60 V,又は 240 VA を超える場合は,次の一つ又は

両方を満足しなければならない。

−  主断路器の断路と同時に UPS 出力を断路する。

−  5.3.15.3.5 を満たす断路器を UPS 出力に備える。

UPS 出力部の配線及び端子には,断路される配線の接続点に UPS 出力又は同等の表示を施さななければ

ならない。

EMO 操作が行われたときは,全ての UPS 出力が断路されなければならない。

例外  安全関連機器(EMO 回路など)に給電する UPS 出力,並びにデータログ,警報及び誤り訂正

の機能を実行するコンピュータ系に給電する UPS 出力は除く。

5.4 

追加の断路器 

半導体製造装置の一部分だけ(例えば,電動機)を充電部から切り離し,他の部分には給電した状態で

作業する必要がある場合は,個別の断路を必要とする回路ごとに追加の断路器を備えなければならない。

このための断路器は次の事項を満足しなければならない。

−  意図した用途に適し,使いやすい。

−  適切に配置する。

−  電気装置のどの部分又はどの回路を断路するものであるかを容易に識別できる(例えば,耐久性のあ

る表示によって。

これらの断路器には,不用意に又は誤って閉じられることを防止する手段(例えば,鍵)を備えなけれ


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ばならない。

電源断路器を視認できない場所(例えば,階下)に設置されている電動機には,電動機用の全ての非接

地導体を断路できる追加の断路手段を,電動機から 3 m の範囲内で断路器を視認できる場所に設けなけれ

ばならない。追加断路手段は,5.3.15.3.5 の要求事項を満たすものでなければならない。

5.5 

プラグ・ソケット対の無許可接続及び不注意・過誤による接続に対する保護 

保全及び修理の作業中にプラグ・ソケット対を断路器として用いる場合には,5.3.2 の d)  に適合するプ

ラグ・ソケット対を用いるものとし,更に,意図しない投入が行われないように作業者が常に監視できる

場所にプラグ・ソケットを配置するか,プラグ・ソケットを断路側にロックする手段を備えなければなら

ない。

感電保護 

6.1 

一般事項 

電気装置は,次による感電から人を保護する機能を備えなければならない。

−  直接接触(6.2 参照)

−  間接接触(6.3 参照)

注記  対象が熟練者の場合,感電保護は,訓練及び経験によってもある程度達成できると考えられる。

電気作業員及び熟練電気技術者は,自分に及ぶ危険源を察知するために適切な技術訓練を受け,経験を

積んだ者ではあるが,不用意な感電及び予期しない感電は起こり得るものである。電気作業員及び熟練電

気技術者の不用意な感電及び予期しない感電は,6.5 に従って保護しなければならない。

感電保護手段を 6.26.5 に示す。

6.2 

直接接触に対する保護 

6.2.1 

一般事項 

電気装置の各回路又は各部分には,6.2.2 又は 6.2.3 のいずれかの方策,及び該当する場合は 6.2.4 の方策

を用いなければならない。

電気装置が,

電気作業員及び熟練電気技術者以外の人も近づける場所にある場合は,

直接接触に対して,

少なくとも IP2X 又は IPXXB(JIS C 0920 参照)の保護等級をもつ 6.2.2 の方策,又は 6.2.3 の方策を用い

なければならない。

6.2.2 

エンクロージャによる保護 

電源断路器(5.3.6 参照)のエンクロージャを除き,危険な充電導体を収容するエンクロージャをあける

こと(すなわち,扉,蓋,カバーなどを開くこと)は,次の a)c)  のいずれかの条件を満たさない限り可

能であってはならない。

a)

エンクロージャ内にアクセスするためには,鍵又はツールを必要とする。

注記  鍵又はツールを用いる目的は,エンクロージャ内へアクセスする人を熟練電気技術者又は電

気作業員に限ることである。

電気作業員及び熟練電気技術者が不用意にエンクロージャ内の危険な充電部に直接接触することに

対しては,6.5 に規定する手段によって保護しなければならない。

b)

エンクロージャをあける前に既に内部の充電部は電源から切り離されて無電圧になっている。

このことは,危険な電源が断路されているときだけ扉が開き,扉が閉じているときだけ危険な電源

の接続が可能となるような機械的及び/又は電気的にインターロックによって達成しなければならな

い。電気的インターロックを用いる場合は,箇条 の保護インターロック回路の要求事項を満足しな


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ければならない。

例外  エンクロージャ内の危険な充電部に不用意に接触することを防止する保護が 6.5 に規定する

方策によって備わっている場合には,電気作業員及び熟練電気技術者がこのインターロック

を無効化(バイパス)するための特別な機器又はツールを備えてもよい。

断路されない危険な充電部分には,16.2 に規定する警告標識を備えなければならない。ただし,断

路器が単独に専用のエンクロージャ内に実装されている場合の電源断路器の電源側端子はこの限りで

ない。

c)

エンクロージャを開けた状態でも全ての充電部が直接接触に対して少なくとも IP2X 又は IPXXB の保

護等級で保護されている。この条件を満たせば,鍵又はツールを用いずに,及び充電部を断路せずに

エンクロージャを開くことができてもよいが,この保護手段が取り外せるものである場合には,その

取外しにツールを必要とし,ツールなしで取り外せるものである場合は,保護手段を取り外すと同時

にそれによって保護されていた充電部を自動的に断路しなければならない。

6.2.3 

絶縁物による充電部の保護 

絶縁物によって保護する充電部は,破壊しなければ除去できない絶縁物によって完全に覆わなければな

らない。そのための絶縁物は,通常の使用状態で受ける機械的,化学的,電気的及び熱的ストレスに耐え

るものでなければならない。

注記  塗料,ワニス,ラッカーの塗布及びこれらに類する方法を用いるだけでは,通常の運転条件に

対する感電保護は,一般に不十分であると考えられる。

6.2.4 

残留電圧に対する保護 

電源断路後の残留電圧が 60 V を超える充電部品は,放電が速すぎることによって装置の正常な機能に影

響しない限り,断路後 10 秒以内に 60 V 以下かつ 20 J 以下になるように放電しなければならない。

10 秒以内にこのレベルまで放電できない電気装置は,次の条件を満足しなければならない。

−  蓄積電荷をもつ導体にアクセスできないように,ツールを用いなければ取り外せないパネルによって

保護する。

−  蓄積電荷をもつ導体にアクセスするためには取り外されるパネルには,蓄積電荷が 60 V 以下かつ 20 J

以下に低下するまでに必要な放電時間を表示する。

−  放電時間は 5 分を超えない。

引き抜いたときに導体(例えば,ピン)が露出するプラグ類においては,放電時間は 1 秒以下でなけれ

ばならない。これを満足しない場合は,その導体の直接接触に対する保護を少なくとも IP2X 又は IPXXB

にしなければならない。1 秒間で放電せず,しかも IP2X 又は IPXXB 以上の保護ができない場合は,放電

用の開閉機器を追加するか,適切な警告手段(例えば,16.2 による警告標識)を備えなければならない。

注記 UPS から給電する電圧は,電池電源とみなし,残留電圧とはみなさない。

6.3 

間接接触に対する保護 

6.3.1 

一般事項 

間接接触(3.38 参照)に対する保護は,充電部と露出導電性部分との間の絶縁故障により危険状態が生

まれることを防止することが目的である。

電気装置の各回路又は各部分には,次の方策の少なくとも一つを実施しなければならない。

−  接触電圧の発生を防止する方策(6.3.2 による。

−  接触時間が危険な値に達する前の電源の自動遮断(6.3.3 による。

注記 1  接触電圧が人体に及ぼす傷害のリスクは,接触電圧の大きさ及び接触時間に依存する。


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注記 2  電気装置のクラスとその保護基準については,JIS C 0365 を参照。クラス I,クラス II 及

びクラス III がある。

6.3.2 

接触電圧の発生防止 

6.3.2.1 

一般事項 

危険な接触電圧の発生を防止する方策には,次のものがある。

−  クラス II 装置の使用又はこれと同等の絶縁(6.3.2.2 による。

−  電気的分離(6.3.2.3 による。

6.3.2.2 

クラス II 装置の使用又は同等の絶縁による保護 

この保護方策は,人が接触できる部分に危険な接触電圧が基礎絶縁の故障(漏電)によって発生するこ

とを防止することが目的である。

注記  この保護方策の例を次に示す。

−  クラス II の電気機器又は器具(3.14 参照)の使用。

−  IEC 61439-1 に適合する全体絶縁を施した開閉装置及び制御装置の使用。

6.3.2.3 

電気的分離による保護 

6.3.2.3.1 

一般事項 

個々の回路を電気的に分離する目的は,回路の充電部の基礎絶縁の故障によって露出導電性部分に接触

電圧が発生しないようにすることである。このような保護を備えるためには,6.3.2.3.2 又は 6.3.2.3.3 のい

ずれかを満足するか,JIS C 60364-4-41 を満足しなければならない。

6.3.2.3.2 

電気的に分離された電源系統 

電気的分離によって保護する回路は,その回路の導体と入力電源接続導体との間のインピーダンス,及

びその回路導体と接地との間のインピーダンスを高くしなければならない。1 MΩ 以上なら十分高いと言

える。この電気的分離は,絶縁変圧器,又は一次回路と二次回路とが直接接続されない電源装置の使用に

よって達成できる。

注記 1  二次回路の一端を接地した絶縁変圧器は,分離された電源系統ではない。

注記 2  オートトランス(単巻変圧器)には,電気的分離機能はない。

注記 3  一般に,分離した電源系統は,故意に出力回路を接地電位にしないことによって電気的ノイ

ズ源を低減するために用いられる。

6.3.2.3.3 

電気的に分離された回路に対する要求事項 

電気的に分離された回路は,次の要求事項を満足しなければならない。

−  電気的に分離された回路の出力に接続される変圧器,電源装置,及びその他の構成品(機器)は,そ

れらが非接地であることをオペレータ及び保全作業者に警告するために,分離された回路の近傍又は

エンクロージャに明瞭な表示を備えなければならない。

−  地絡検出表示灯,絶縁監視機器,又は地絡発生時に自動的に回路を遮断する機器を備えなければなら

ない。

6.3.3 

電源の自動遮断による保護 

この保護方策は,絶縁故障(漏電)発生時に保護機器が自動的に作動することによって導体を電源から

遮断するものであり,接触電圧との接触持続時間が危険な値に達する前の十分短い時間内に遮断すること

を目的にしている。

TN 系統に対する要求事項を附属書 に示す。18.2.5 に示す保護回路インピーダンス(0.1  Ω)は,附属

書 の要求事項を満たすために十分低い値であると考えられる。


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TT 系統に対する要求事項を附属書 に示す。

注記 1 TT 系統は,電源の 1 点を直接接地し,電気装置の PE 導体は電源系統の接地極には直接設置

せず,別の接地極に直接接続する方式である。

附属書 及び JIS C 60364-1 を参照。

注記 2  国際的には TT 系統よりも TN 系統の方が広く用いられる。

注記 3  日本では TT 系統が主として用いられる。

注記 4  電源自動遮断による保護には,次の各項目間の協調を必要とする。

−  電源及び接地系の種類(TT,TN など)

−  保護ボンディングシステム各要素のインピーダンス値。

−  絶縁故障を検出する保護機器の特性。

電源自動遮断による保護方策は,次の二つからなる。

−  露出導電性部分の保護ボンディング(8.2.3 参照)

−  次の a)c)  のいずれか一つ[日本国内では,b)  が多く用いられる。

a) TN

系統の場合,絶縁故障発生時に電源を自動的に遮断する過電流保護機器の使用。

b) TT

系統の場合,充電部から露出導電性部分又は接地への絶縁故障発生時に電源を自動的に遮断する

漏電保護機器(漏電遮断器)の使用。

c) IT

系統の場合,絶縁故障発生時に電源の自動遮断を促す絶縁監視機器又は漏電保護機器の使用。最

初の地絡のときに電源を遮断する保護機器を備えない場合は,充電部から露出導電性部分又は接地

への最初の地絡を検出するための絶縁監視機器を備えなければならない。この絶縁監視機器は,視

覚又は聴覚による警報信号を,地絡が続いている限り発し続けなければならない。

TN 系統の場合,上記の a)  による自動遮断を備えていても,A.1 に規定する時間内に切り離すことを保

障できないときは,A.3 の要求を満たす追加の保護ボンディングを備えなければならない。

6.4 PELV

使用による保護 

注記 PELV(保護特別低電圧)とは,定常状態及び単一故障状態(他の回路の地絡故障を除く。)に

おいて ELV(特別低電圧)を超えない電圧をいう。PELV 回路は接地されている。接地されな

い ELV 回路は SELV という。ELV の電圧値は,JIS C 0366 の定義(バンド I)では交流 50 V 以

下,直流 120 V 以下であるが,応用規格によっては,PELV の要求値がこれと異なることもあ

る。この規格の 6.4.1 では,これより厳しい値を規定している。

6.4.1 

一般要求事項 

PELV を用いる目的は,間接接触及び限定された接触面積での直接接触による感電から人を保護する(接

触しても傷害を受けないようにする)ことである。

PELV 回路は,次の a)e)  の条件を全て満足しなければならない。

a) 

公称電圧は,次の値を超えない。

−  半導体製造装置を通常は乾燥している場所で用いるとき,及び人体と充電部との間に大きい面積の

接触が予想されないときは,交流 25 V 又は直流 60 V(リップルなし)

−  その他の場合は,交流 6 V 又は直流 15 V(リップルなし)

注記  “リップルなし”は,ここではリップル電圧の基本波成分の実効値が 10 %を超えないリッ

プル量と定義する。

b) PELV

回路の片端又は PELV 回路への供給電源の 1 点を保護ボンディング回路と接続する。

c) PELV

回路の充電部は,他の充電回路から電気的に分離する。この電気的分離は,少なくとも安全絶

縁変圧器(JIS C 61558-1 及び JIS C 61558-2-6 を参照)の一次回路と二次回路との間に要求される分


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離条件を下まわってはならない。

d)

各 PELV 回路の導体は,他のいかなる回路の導体からも物理的に分離する。この要求事項が実施でき

ときは,13.1.3 を適用する。

e) PELV

回路に用いるプラグ及びコンセントは,次の事項を満足する。

  プラグは,他の電圧系統のコンセントに挿入できない。

−  コンセントは,他の電圧系統のプラグの挿入を許さない。

6.4.2 PELV

の電源 

PELV の電源は,次のいずれかでなければならない。

−  JIS C 61558-1 及び JIS C 61558-2-6 に適合する安全絶縁変圧器。

−  安全絶縁変圧器と同等の安全度をもつ電源

(例えば,

絶縁変圧器と同等の絶縁巻線をもつ電動発電機)

−  電気化学的電源(例えば,電池)

,又は PELV より高い電圧回路から独立しているその他の電源(例え

ば,ディーゼル発電機)

−  内部に障害があった場合にも出力端子電圧が常に 6.4.1 の規定値を超えないようにする方策を規定し

ている適切な規格に適合する電子回路式電源。

6.4.3 

通電状態で行う作業のリスクを最小化する設計 

電気装置(回路)が通電されている状態で較正,改修,修理,試験,調整,又は保全の作業をする必要

性,及び危険な露出充電回路の近傍にある構成品を扱う作業の必要性が最小になるように電気装置を設計

しなければならない。

点検修理のための適切な安全手順(例えば,適切な保護具,バリアの使用)を取扱説明書に記載しなけ

ればならない。17.2 を参照。

6.5 

熟練電気技術者及び電気作業員が不用意に危険な充電部に接触しないための保護 

6.5.1 

一般事項 

PELV 以外の充電回路に人が不用意に接触することを設計によって防止しなければならない。作業者が

手を使って調整しているときに,

電気的又は機械的な危険源に不用意に接触することがあってはならない。

一方,保全及び修理の作業のための適切なアクセスは,可能でなければならない。保全及び修理の作業者

が通電中の電気装置にアクセスする必要がある場合は,充電部(PELV 以外)に不用意に接触することが

ないように,オブスタクルによって保護しなければならない。電気的危険源(充電部)の上を越えて手を

伸ばす,危険源の下を潜って手を伸ばす,及び危険源の周り又は近くに手を伸ばす必要がある箇所には,

充電部との接触を防止するためのオブスタクルを設けなければならない。落下物又は液漏れが回路の短絡

又はアークの原因になり得る場合には,落下物又は液の影響を阻止するためのオブスタクルを設けなけれ

ばならない。

6.5.2 

オブスタクル 

不用意な接触を防止するためのオブスタクルは,非導電性の材料で構成しなければならない。導電性材

料で構成する場合は,オブスタクルを接地しなければならない。オブスタクルは,予見可能な過酷な扱い

よって壊れない構造にしなければならない。

6.5.3 

プローブ開口 

電気的試験のために必要な場合は,オブスタクルにプローブ開口を設けなければならない。プローブ開

口は,被試験点の真上に設け,充電部に不用意に接触することがないようにしなければならない。プロー

ブ開口は,必要なときに試験用プローブを試験点に適切にアクセスできるような開口にし,使用のための

情報(17.2 参照)に開口部を明示しなければならない。導電性材料のオブスタクルにプローブ開口を設け


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:2012 (IEC 60204-33:2009)

る場合は,開口の周囲を絶縁しなければならない。

装置の保護 

注記  箇条 で規定する“装置”とは,主として単体の電気品(変圧器,電動機,導体など)を意味

する(3.20 参照)

7.1 

一般事項 

箇条 は,次の影響から装置を保護するために必要な方策について規定する。

−  短絡による過電流

−  電動機の過負荷,及び/又は冷却機能の故障

−  異常な温度

−  電源電圧の低下,又は停電

−  機械的部分の過速度

−  地絡電流(漏電電流)

−  正しくない相順

−  雷サージ及び開閉サージによる過電圧

7.2 

過電流保護 

7.2.1 

一般事項 

電気装置が正常状態又は単一故障状態にあるとき,回路電流が構成品の定格値又は導体の許容電流のい

ずれか小さい方を超える可能性がある全ての回路には,過電流保護を備えなければならない。保護機器の

定格値又は設定値に関しては,7.2.9 に規定する。

7.2.2 

電源導体 

注記  7.2.2 で規定する電源導体とは,電気装置の電源入力端子の外側の,一般には電気装置の構成に

含まれない(電気装置ユーザが用意する)給電線をいう。

電気装置のサプライヤは,電気装置へ給電する外部電源導体のための過電流保護機器を備える責任はな

い。

電気装置のサプライヤは,外部電源導体のための過電流保護機器の選定に必要なデータを据付説明書に

記述しなければならない(7.2.9 及び 17.4 参照)

7.2.3 

中性線導体の保護 

TN 系統又は TT 系統においては,対応する相導体を断路する前に中性線導体を断路してはならない。

中性線の断面積が対応する相導体の断面積と同等以上である場合には,この中性線には過電流検出器及

び自動遮断器を設けなくてもよい。断面積が対応する相導体より小さい中性線の過電流保護には,JIS C 

60364-4-43

の 431.2.1 を適用する。

IT 系統では中性線を用いないことが望ましい。中性線を用いる場合は,JIS C 60364-4-43 の 431.2.2 に規

定する方策を適用しなければならない。

注記 IT 系統は,電源系のいずれの点も接地しない給電系統である。附属書 を参照。

7.2.4 

コンセント及びそれに給電する導体 

保全作業で用いる装置に給電するためのコンセントを設ける場合は,コンセントに給電する回路に過電

流保護を備えなければならない。過電流保護機器は,7.2.9 に従ってこのコンセントに給電する回路の非接

地充電導体に設けなければならない。

7.2.5 

照明回路 


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照明用電源回路の全ての非接地導体は,7.2.9 に従って,他の回路を保護するものとは別の(照明回路専

用の)過電流保護機器を用いて短絡の影響から保護しなければならない。

7.2.6 

変圧器 

変圧器は,その製造業者の指示及び 7.2.9 に従って保護しなければならない。製造業者の指示が 7.2.9 

異なる場合は,厳しい方を優先する。

7.2.7 

過電流保護機器の配置 

過電流保護機器は,次の全ての条件を満足しない限り,導体断面積の減少又はその他の変化によって導

体電流容量が減少する箇所に配置しなければならない。

−  全ての導体の電流容量が,少なくとも負荷の電流容量以上である。

−  電流容量が減少する導体から過電流保護機器までの導体長が 3 m を超えない。

−  短絡する可能性が少ない方法で導体を布設している。例えば,エンクロージャ又はダクトによって導

体を保護している。

7.2.8 

過電流保護機器 

7.2.8.1 

一般事項 

半導体製造装置をその製造業者が指定する電源に接続して用いるとき,

各過電流保護機器の短絡定格

記 参照)は,過電流保護機器の設置点において想定される故障電流(短絡電流)以上としなければなら

ない。過電流保護機器に流れる短絡電流に,電源以外(例えば,電動機,力率改善用コンデンサ)から流

れ込む電流が含まれる場合は,これらの電流を考慮に入れなければならない。

二つの過電流保護機器を直列に接続して用いる場合は,直列の二つの過電流保護機器の通過エネルギー

I

2

t

)が,負荷側の過電流保護機器及びそれによって保護される導体を損傷しない範囲内になるように二

つの保護機器の特性の協調をとらなければならない。保護協調の条件は,試験及び/又は計算によって決

定することができる。

注記 1  保護協調については,例えば,JIS C 8201-2-1 の附属書 を参照。SEMI S22 及び UL 508A

にも保護協調の方法が示されている。

注記 2  このように過電流保護機器の協調をとることによって,二つの過電流保護機器が正しく作動

する。

注記 3  過電流保護機器としては,一般にヒューズよりも回路遮断器が多く用いられる。

注記 4  過電流保護機器の短絡定格は,定格短絡遮断容量と同等である。

過電流保護機器にはヒューズ及び回路遮断器が用いられるが,電子的に回路の電流を制限又は低減する

機器も用いることができる。

7.2.8.2 

ヒューズに対する追加要求事項 

過電流保護にヒューズを用いる場合は,

固定されたヒューズホルダにヒューズを収めなければならない。

7.2.8.3 

回路遮断器に対する追加要求事項 

全ての回路遮断器は,記号“○”で明示した一つのオフ(断路)位置,及び“|”で明示した一つのオ

ン(閉路)位置をもたなければならない。

(記号は,IEC 60417-5008 及び IEC 60417-5007 による。10.2.2

参照。

回路遮断器の操作の方向は次による。

a)

垂直の取付面に縦向きに取り付けた場合は,ハンドルを上側に向けて操作したときをオンとする。

b)

垂直の取付面に横向きに取り付けた場合は,ハンドルを右側に向けて操作したときをオンとする。

c)

垂直の取付面に横向きに 2 列に取り付けた場合は,ハンドルを列の中央側に向けて操作したときをオ


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ンとする。このようにできない場合は,オン,オフの位置を明瞭に表示する。

d)

水平の取付面に取り付けた場合は,ハンドルを右側に向けて操作したときをオンとする。

7.2.9 

過電流保護機器の定格値及び作動電流設定値 

ヒューズの定格電流値,又はその他の過電流保護機器の作動電流(トリップ値)の設定値は,可能な限

り小さく,予想される過電流(例えば,電動機の始動電流及び変圧器の突入電流)に対して適切な値でな

ければならない。これらの保護機器を選定する場合には,開閉機器を過電流による損傷(例えば,接点溶

着)から保護することを考慮しなければならない。

過電流保護機器の作動電流値の設定に関して次の事項を適用する。

a)

導体及びプラグ・ソケット対を保護する場合は,通電電流が導体及びプラグ・ソケット対の定格値を

超えないように保護しなければならない。

b)

その他(導体及びプラグ・ソケット対の保護以外)の場合は,電動機が負荷になる場合を除き,流れ

る電流が,機器又は構成品の定格電流値の 125 %又は公称の全負荷定格の 125 %を超えないように保

護しなければならない。

c)

プロセス用途以外の照明回路の電流は,15 A 以下になるように保護しなければならない。

d) 50/60

Hz で作動する変圧器は,温度保護の有無に応じて表 又は表 に従って保護しなければならな

い。

表 1−温度保護のない変圧器の保護条件 

変圧器一次側定格電流

変圧器二次側定格電流

変圧器一次側定格電流に対

する一次側保護機器の定格

電流の最大値(%)

変圧器二次側定格電流に対

する二次側保護機器の定格

電流の最大値(%)

任意

≧9 A

250

125

任意

<9 A

250

167

≧9 A

任意 125

保護不要

<9 A  かつ  >2 A

任意 167

保護不要

≦2 A

任意 300

保護不要

表 2−温度保護のある変圧器の保護条件 

変圧器の%インピーダンス(%Z)

変圧器一次側定格電流に対する一次

側保護機器の定格電流の最大値(%)

変圧器二次側定格電流に対する二次

側保護機器の定格電流の最大値(%)

≦6 %

600

125

>6 %  かつ  <10 %

400

125

表 及び表 に示す%率から計算した保護機器の定格電流値が製品の標準値に一致しない場合は,直近

の大きい側の標準値を用いてよい。

7.3 

電動機の過熱保護 

7.3.1 

一般事項 

定格が 240 VA を超える電動機には,過熱保護を備えなければならない。

電動機の過熱保護は,次によって達成することができる。

−  過負荷保護(7.3.2 で規定)

,又は,

注記 1  過負荷保護機器は,時間と電流に関係する量(I

2

t

)が回路の全負荷定格を超えていること

を検出したときに必要な制御応答を開始させる。


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−  過昇温保護(7.3.3 で規定)

注記 2  温度検出器が,異常温度を検出して必要な制御応答を開始させる。

過熱保護機能が作動した後の電動機の自動再起動が,危険状態,半導体製造装置の損傷,又は工程中の

工作物の損傷を招く可能性がある場合は,このような自動再起動を防止しなければならない。

電動機の据付けは,電動機の温度を定格内に保つように適切な冷却効果を確保するように実施しなけれ

ばならない。

7.3.2 

過負荷保護 

過負荷保護を備える場合は,中性線を除く全ての充電導体の過負荷を検出しなければならない。単相電

動機又は直流電動機の場合には,検出器は一つの非接地充電導体だけに設ければよい。

過負荷保護を開閉機器によって行う場合,開閉機器は,過負荷時に全ての充電導体を開路しなければな

らない。中性線導体は,過負荷保護のために開路しなくてもよい。

PDS

 10)

に電動機の適切な過負荷保護の備えがない場合は,PDS の外部に過負荷保護を備えなければなら

ない。

10)

 PDS は,パワードライブシステム(インバータ,コンバータ)のことをいう。

特殊デューティの電動機を頻繁に起動又は制動する用途(例えば,高速トラバース,ロッキング,早戻

し,繊細な孔あけ)に用いる必要がある場合,保護する電動機巻線の時定数に見合う過負荷保護を備える

ことが難しいことがある。この場合は,特殊デューティの電動機の使用又は温度保護(7.3.3 参照)に適す

るように設計した適切な保護機器の使用が必要になることもある。

過負荷になり得ない電動機(例えば,トルク電動機,機械的な過負荷保護機器で保護される駆動装置,

又は負荷より十分大きな定格の駆動装置)には,電気的な過負荷保護機器を備える必要はない。

7.3.3 

過昇温保護 

冷却効果が阻害される状況(例えば,ほこりの多い環境)で用いる電動機には,IEC 60034-11 による過

昇温保護を設けることが望ましい。電動機の種類によっては,過昇温保護によってローター拘束又は欠相

に対する保護が達成されるとは限らない。拘束及び欠相に対しては追加の保護を備えることが望ましい。

過負荷になり得ない電動機(例えば,トルク電動機,機械的な過負荷保護機器で保護される駆動装置,

又は負荷より十分大きな定格の駆動装置)にも,過昇温になる可能性がある場合(例えば,冷却不足によ

って)には過昇温保護を備えることが望ましい。

7.4 

電動機の過速度保護 

速度超過が危険状態を招く可能性がある場合には,

過速度保護を設けなければならない。

過速度保護は,

適切な制御応答を始動し,かつ,自動再起動を防止するものでなければならない。

過速度保護は,電動機又は負荷がその機械的制限速度を超えないように作動することが望ましい。

注記  過速度保護には,例えば,遠心力スイッチ又は制限速度モニタを用いることがある。

7.5 

異常温度検出 

異常温度に達する可能性のある発熱抵抗その他の回路(例えば,短時間定格部品の使用又は冷却媒体の

喪失による。

)には,適切な制御応答を伴う検出手段を設けなければならない。

異常温度が危険状態を招く場合は,9.4.1 による保護インターロック機能を備えなければならない。

7.6 

停電,電圧低下及びその復旧時の保護 

停電,電圧低下及びその復旧時に,危険状態又は半導体製造装置の損傷を招く可能性がある場合は,あ

らかじめ設定した電圧で作動(例えば,機械への供給電源を遮断)する不足電圧保護を備えなければなら

ない。


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半導体製造装置の運転が,短時間の停電又は電圧低下を許容できる場合は,遅延形不足電圧保護を備え

てもよい。この場合,遅延形不足電圧保護機器の作動が半導体製造装置のいかなる停止機能も妨げてはな

らない。

電圧の回復又は給電設備側の電源再投入によって半導体製造装置が自動再起動又は予期しない再起動を

すると危険状態を招く可能性がある場合は,そのような再起動を防止しなければならない。

半導体製造装置の一部だけが電圧低下又は停電の影響を受ける場合は,不足電圧保護は,半導体製造装

置の他の部分と協調して,危険状態を招かないように適切な制御応答を始動しなければならない。

7.7 

地絡電流保護(漏電電流保護) 

6.3

に規定した自動遮断のための過電流保護に加えて,

過電流保護の検知レベルより小さい地絡電流によ

る装置の損傷を低減するために,地絡電流保護(漏電電流保護)を備えることができる。

保護機器の作動電流設定値は,

電気装置が正しく作動する範囲でできるだけ小さくしなければならない。

7.8 

相順の保護 

正しくない相順が危険状態又は半導体製造装置の損傷を招く可能性がある場合には,ハードウェア機器

(例えば,検相器)による保護,相の識別表示,及び警告表示などの適切な保護を備えなければならない。

7.9 

雷サージ及び開閉サージの過電圧保護 

雷サージ及び開閉サージによる過電圧の影響から電気装置を保護するために,過電圧保護機器を設けて

もよい。

過電圧保護機器を設ける場合,

−  雷サージによる過電圧を抑制する機器は,電源断路器の入力側端子に接続しなければならない。

−  開閉サージによる過電圧を抑制する機器は,その保護を必要とする全ての機器の端子間に接続しなけ

ればならない。

7.10 

電解コンデンサ 

直径 25.4 mm(1 インチ)を超えるコンデンサ又は 4 J 以上の電荷を蓄積するコンデンサは,次の条件を

満足することが望ましい。

a)

ベント(圧力逃し)又は同等の手段によって破裂を防止する。ベント部分からは 5.1 mm(0.2 インチ)

以上の無障害距離を確保しなければならない。

注記  ベントには,防爆弁,破裂板などがある。

b)

蒸気又は破片が人に危害を及ぼさないように,コンデンサ自体を自己封入形にするか,シールドしな

ければならない。

c)

工具による短絡を防止するような端子構造にする。短絡保護を塗料又はシーリング材に依存してはな

らない。

例外  これらの要求は,IEC の製品規格に適合する製品の構成品としてのコンデンサ(例えば,IEC 

61800-5-1

に適合する可変速ドライブに含まれるコンデンサ)には適用しなくてもよい。

等電位ボンディング 

8.1 

一般事項 

箇条 は,保護ボンディング及び機能ボンディングについて規定する。

図 は,等電位ボンディングの

概念を示す。

注記  保護ボンディング(3.53 参照)及び機能ボンディング(3.31 参照)は,いずれも等電位ボンデ

ィング(3.25 参照)である。


30

B 9960-33

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保護ボンディングは,絶縁故障(漏電)時の間接接触による感電から人を保護するための基礎となるも

のである(6.3.3 及び 8.2 を参照)

機能ボンディング(8.3 参照)は,次のことを最小化することを目的とするものである。

−  絶縁故障が半導体製造装置の運転(作動)に与える悪影響。

−  敏感な電気装置への電磁妨害が半導体製造装置の運転(作動)に与える悪影響。

注記  以前は,“機能接地導体”を“ノイズレス接地導体”と呼び,“FE 端子”を“TE”と表記したことが

ある(JIS C 0445 参照)

図 1−電気装置の等電位ボンディングの例 

機能ボンディング(8.3)及び 
保護ボンディング(8.2)の兼用

機能ボンディング専用(8.3) 
保護接地導体又は機能接地導体に接続

必要によって接続

1

2

外部の機能接地導体
接続用 FE 端子

外部保護導体接続のための機
械の PE 端子(5.2

電気装置の PE 端子及び保
護ボンディングが必要な
他の導電性部分(8.2

又は

1

2

M

構造物 
ボ ン デ ィ ン グ
8.2.1

制御回路電源 
8.3

敏感な電気装置

保 護 ボ ン
デ ィ ン グ
8.2

保 護 ボ ン
ディング 
8.2

機能ボンデ
ィング 
8.3

敏感な電気装置のシャーシ


31

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

通常,機能ボンディングは,保護ボンディング回路に接続することによって達成される。しかし,保護

ボンディング回路に加わる電気的妨害のレベルが,電気装置が正しく作動する条件となる許容妨害レベル

よりも十分低くない場合は,機能ボンディング回路を別の機能接地導体に接続することが必要になること

もある(

図 参照)。伝導及び放射による RF(高周波)妨害に対する装置のイミュニティを向上させる機

能ボンディングには,次のものがある。

a)

敏感な電気回路はシャーシ(筺体)に接続する。

−  その接続端子には次の図記号 IEC 60417-5020 を表示しなければならない。

−  シャーシを,RF インピーダンスが小さく可能な限り最短の導体で接地(PE)導体に接続する。

b)

コモンモード妨害を最小にするために,敏感な電気装置及び電気回路を直接 PE 導体又は機能接地導

体(FE)

図 参照)に接続する。FE 端子には次の図記号 IEC 60417-5018 を表示しなければならない。

8.2 

保護ボンディング回路 

8.2.1 

一般事項 

8.2.1.1 

構成 

保護ボンディング回路は,次のものによって構成される。

− PE 端子(5.2 参照)

−  電気装置内の保護導体(しゅう動接点が保護ボンディング回路の一部である場合は,しゅう動接点も

含む。

−  電気装置の露出導電性部分及び導電性構造部分。

−  半導体製造装置の構造を形成する外部導電性部分。

8.2.1.2 

熱的及び機械的ストレス 

保護ボンディング回路の全ての部分は,回路を流れる地絡電流によって生じる最大の熱的ストレス及び

機械的ストレスに耐えるように設計しなければならない。

8.2.1.3 

電流容量 

保護ボンディング回路の全ての部分は,保護ボンディング回路に流れる可能性のある故障電流に耐える

十分な電流容量をもたなければならない。

注記  8.2.2 に適合する保護ボンディング導体は,この要求を満たすと考えられる。

8.2.1.4 

追加(補助)ボンディング導体 

半導体製造装置の導電性構造部分が故障電流の経路になる場合は,

附属書 又は附属書 の自動遮断の

要求事項を満たす十分低いインピーダンスをもつ構造部分にするか,追加保護ボンディング導体を備えな

ければならない。0.1 Ω 以下は,十分低いインピーダンスであると考えられる。

二つの露出導電性部分間を接続する追加保護ボンディング導体は,露出導電性部分に接続されている小

さい方の保護導体よりも導電度が低いものであってはならない。

露出導電性部分と外部導電性部分間を接続する追加保護ボンディング導体は,各導電性部分に接続され

ている保護導体よりも導電度が低いものであってはならない。


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注記  これらの要求は JIS C 60364-5-54 の 544.2 による。

8.2.1.5 IT

系統 

IT 系統の電源を用いる場合,導電性構造部分は,保護ボンディング回路の一部となるようにして,更に

絶縁監視機器を備えなければならない。大規模な半導体製造装置においては,地絡監視機器が必要になる

ことがある。

注記  6.3.3 の c)  を参照。

8.2.1.6 

保護ボンディング回路に接続する必要のない部分 

次のように取り付けられていることによって危険源にならない露出導電性部分は,保護ボンディング回

路に接続する必要はない。

−  接触面積の大きい接触が起こり得ない,又は露出導電性部分を握ることができない。露出導電性部分

自体が小さい(約 50 mm×50 mm 未満)

−  露出導電性部分が,充電部間との接触及び絶縁故障が起きないような位置にある。

注記  この規定は,例えば,ボルト,リベット,銘板,ケーブル固定金具にも適用する。

6.3.2.2

に適合する電気装置(クラス II 電気装置)の導電性構造部分は,保護ボンディング回路に接続す

る必要はない。半導体製造装置の全ての電気機器が 6.3.2.2 に適合する場合は,半導体製造装置を構成する

外部導電性部分を保護ボンディング回路に接続する必要はない。

8.2.1.7 

保護ボンディング回路に接続してはならない部分 

6.3.2.3

に従う電気装置(電気的に分離した電気装置)の導電性構造部分は,保護ボンディング回路に接

続してはならない。

8.2.2 

保護導体 

保護導体は,13.4.2 によって識別しなければならない。

保護導体は,銅導体とすることが望ましい。

保護導体の断面積は,

表 C.1∼表 C.5 の要求事項を満足しなければならない。

注記  欧州においては,断面積 16 mm

2

以下の銅以外の保護導体を許容する整合規格はない。

金属製の可とう性ダクト又は非可とう性ダクト並びに金属のケーブル外装を保護導体として用いてはな

らない。ただし,金属ダクト及び全ての接続ケーブルの金属外装(例えば,鋼帯外装,鉛被)は,保護ボ

ンディング回路に接続しなければならない。

8.2.3 

保護ボンディング回路の電気的連続性 

8.2.3.1 

一般事項 

全ての露出導電性部分は,8.2.1 に従って保護ボンディング回路に接続しなければならない。

例外  8.2.1.6 及び 8.2.1.7 に該当する場合には適用しない。

どのような理由(例えば,定期保全)で電気装置の部分を取り外した場合にも,残った部分の保護ボン

ディング回路が切断されてはならない。

8.2.3.2 

ボンディング箇所のインテグリティ(完全性) 

ボンディング箇所(接続部)は,例えば,機械的,化学的,電気化学的な影響によって電流容量が損な

われないように設計しなければならない。

注記  アルミニウム又はアルミニウム合金のエンクロージャ及び導体を用いる場合は,電食の可能性

について特に考慮することが望ましい。

8.2.3.3 

扉類に取り付けた電気機器 

電気機器が,蓋,扉,又はカバーに取り付けられている場合,保護ボンディング回路の電気的連続性を


33

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

確保しなければならない。電気的連続性を確実にするために保護導体(8.2.2 参照)を用いることが望まし

い。保護導体を用いない場合は,低い抵抗になるように設計した締結部品,丁番又はしゅう動接点を用い

なければならない(18.3 参照)

8.2.3.4 

保護導体の電気的連続性 

使用中に損傷を受ける可能性があるケーブル(例えば,可とう性の引きずりケーブル)の中の保護導体

は,適切な方策によって電気的連続性を確保しなければならない。電気的連続性を保証する方策がない場

合は,電気的連続性を監視しなければならない。

8.2.4 

保護ボンディング回路からの開閉機器の排除 

保護ボンディング回路には,開閉機器及び過電流保護機器(例えば,回路遮断器,ヒューズ)を挿入し

てはならない。

保護ボンディング導体を切り離すいかなる手段も備えてはならない。ただし,次の場合を除く。

a)

囲われた電気作動域内にあり,ツールを用いなければ切り離せない試験用又は測定用のリンク。

b)

通常運転中シャーシを非接地状態に保つ必要があるエンクロージャ。ただし,アクセスするときは,

その前に自動的にシャーシを接地する手段が備わっていて,この自動接地手段は単一故障の状態にお

いてもその機能が失われない。

c)

プラグ・ソケット対によって保護ボンディング回路を切り離しできる。ただし,保護ボンディング回

路用接点は,充電導体用接点よりも接続時には先に閉じ,切り離し時には後に開くことが保証されて

いる。このことは,取外し可能なプラグインユニットにも適用する(13.4.5 参照)

8.2.5 

保護導体の接続点 

全ての保護導体の端末の接続は,13.1.1 に従わなければならない。保護導体接続点を保護ボンディング

以外の目的,例えば,器具又は部品の取付け又は接続のために用いてはならない。

各保護導体接続点は,次の図記号 IEC 60417-5019 又は文字 PE(図記号を優先)を表示するか,緑と黄

の 2 色組合せの色表示をするか,又はこれらの組合せを用いて識別しなければならない。

8.2.6 

移動式の半導体製造装置 

電源を搭載する移動式の半導体製造装置では,感電保護のために,保護導体,電気装置の導電性構造部

分,露出導電性部分,及び半導体製造装置の構造を形成する外部導電性部分の全てを,保護ボンディング

端子に接続しなければならない。移動式の半導体製造装置を外部電源にも接続するときは,外部保護導体

をこの保護ボンディング端子に接続しなければならない。

注記  電気装置が固定式,移動式又は可搬式のいずれであるかにかかわらず,電気エネルギーを内部

電源から供給するものであるとき,及び外部電源を接続しない(例えば,搭載のバッテリチャ

ージャを外部電源に接続しない)ものであるときは,そのような電気装置には外部保護導体を

接続する必要はない。

8.2.7 

コード・プラグ接続の電気装置の接触電流の制限 

コード・プラグ式電源接続の電気装置は,接触可能な全ての露出導電性部分と電源の保護接地導体との

間に 1 500 Ω の抵抗を接続したとき,抵抗に流れる電流が 3.5 mA を超えてはならない。

この検証は,18.3 による。


34

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

例外 3.5 mA 以上の接触電流を明確に許容している IEC 製品規格に適合する機器の接触電流は 3.5

mA を超えてもよい。

8.3 

機能ボンディング 

制御回路の共通導体

(開閉制御接点を挿入しない側の導体)

を保護ボンディング回路に接続することが,

制御回路の絶縁故障による誤作動の保護に寄与することがある。

電磁妨害による敏感な回路の異常作動を回避するためのボンディングに関しては,8.1 を適用する。

8.4 

大きな漏えい電流の影響を制限する方策 

漏えい電流の大きい電気装置を用いる場合,電気装置の入力電源を,分離巻線をもつ専用の電源変圧器

から供給することによって,影響をその電気装置内だけに制限することができる。この場合,保護ボンデ

ィング回路は,

半導体製造装置の露出導電性部分のほかに変圧器の二次巻線にも接続しなければならない。

制御回路,EMO 及び保護インターロック回路 

9.1 

制御回路 

9.1.1 

制御回路用電源 

制御回路用電源は,電気装置に内蔵する電源装置ユニット又は制御回路用変圧器から供給することが望

ましい。この変圧器は,分離巻線形(複巻)でなければならない。

注記  このことによって,障害(短絡,漏電)及びサージによる過電流を制限し,EMC 機能を実現す

るためのフィルタ効果を強化できる。

安全回路は,危険でない電圧(交流 30 V 以下,直流 60 V 以下。3.37 参照。

)及び危険でない電力(240 VA

未満。3.34 参照。

)を用いて制御回路が正しく作動するように設計することが望ましい。

9.1.2 

交流電源から変換した直流回路 

内蔵する電源ユニットによって交流電源から変換した直流電源を用いる制御回路の一端を保護ボンディ

ング回路(8.2.1 参照)に接続する場合は,その内蔵電源ユニットの入力交流電源は,変圧器の分離巻線か

ら供給しなければならない。

注記  IEC 61558-2-16 に適合する分離巻線形(複巻)変圧器を用いるスイッチング電源は,この要求

事項を満足する。

9.1.3 

起動機能 

起動機能は,関連回路にエネルギーを与える(電気を通じる)ことによって作動するものでなければな

らない(9.3.2 参照)

9.1.4 

停止機能 

半導体製造装置の全部又は一部に適用できる停止機能には,次の三つのカテゴリがある。

停止カテゴリ 0  機械アクチュエータの電源を即時に遮断することによる停止(すなわち,非制御停

止。3.74 参照。

停止カテゴリ 1  機械アクチュエータが停止するまで給電し続け,停止が完了したら電源を遮断する

制御停止(3.13 参照)

停止カテゴリ 2  停止完了後も機械アクチュエータに給電を続ける制御停止。

9.1.5 

運転モード 

半導体製造装置は,その種類及び用途に応じて複数の運転モードをもつことがある。モード選択によっ

て危険状態が起こり得る場合は,適切な手段(例えば,キースイッチ,アクセスコード)によってモード

選択を制限しなければならない。


35

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

注記  制限手段を設けることは,モード選択を熟練者及び指示された作業者に限ることによって不用

意なモード選択を防止することを意図している。

モードを選択しただけで機械が運転を開始してはならない。機械の起動には,モード選択とは別の起動

制御を必要としなければならない。

全ての運転モードにおいて,関連する安全機能及び/又は保護方策が機能しなければならない。

選択したモードは,表示しなければならない(例えば,モードセレクタの選択位置表示,表示灯,ディ

スプレイ画面によって)

9.1.6 

複数の操作盤 

半導体製造装置に複数の操作盤を用いる場合は,異なる操作盤からの指令が危険状態を招かないような

方策を備えなければならない。

このために,同時に操作可能な操作盤を一つに限る必要がある場合は,常に一つの操作盤だけが有効に

なることを保証するために 9.4 に適合するハードウェアの機器又は回路を用いなければならない。どの操

作盤が半導体製造装置を制御しているかを,半導体製造装置のリスクアセスメントによって決めた適切な

場所に表示しなければならない。

複数の操作盤を備える場合は,半導体製造装置のリスクアセスメントによる別の要求がない限り,停止

指令はどの操作盤からも有効に作動しなければならない。

注記  自動化された製造設備における複数の遠隔操作については検討中である。

9.2 EMO

(緊急遮断) 

9.2.1 

一般事項 

半導体製造装置には,EMO 回路を備えなければならない。EMO 回路は,操作の実行によって,新たな

危険源を生み出すことなく半導体製造装置を安全なシャットダウン状態に移すものである。

例外 1  単相電源を用いる半導体製造装置であって,負荷容量が 240 VA 以下,対地電圧が 250 V 未満

で,危険源が電気的なものに限られ,電源断路器が通常のオペレータ位置から 3 m 以内に存

在する場合には,EMO を備えなくてもよい。

例外 2  単独使用ではなく統合システムに組み入れて用いる電気装置であって,電気装置個別の EMO

を必要としない電気装置は例外とする。このような電気装置においては,電気装置の据付説

明書に統合システムの EMO に接続する必要性を明記しなければならない。

注記 1  安全なシャットダウンの意味には,危険なエネルギー源の遮断,並びに危険な物質(材料)

の除去又は適量化が含まれる。危険なエネルギー及び物質には,電気的危険源,化学的危険

源,及び放射性の危険源を生むものが含まれるが,これらだけには限らない。

注記 2 EMO は,非常停止機能の要求を満たすこともある。

9.2.2 EMO

によってエネルギーを遮断する回路 

EMO 回路が作動したら,電気装置内の全ての危険電圧及び 240 VA を超える電力を遮断しなければなら

ない。ただし,EMO 機能の作動及びシャットダウン後のリセット機能の作動のために必要な電圧及び電力

は,その電源が電気装置の主エンクロージャ内にある場合に限り残してもよい。

例外  安全関連機器(例えば,消火システム)及びデータ収集用コンピュータシステムの電源は,EMO

によって遮断する必要はない。

EMO 作動後に危険電圧及び危険電力が残存する全ての構成品は,明瞭な表示を備え,ユーザ用文書に明

記し,不用意な接触が起こらないように保護しなければならない。

9.2.3 EMO

回路に対する要求事項 


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

EMO 回路は,次の事項を満足しなければならない。

a) EMO

機能の無効化又はバイパス化が可能な制御要素を含んではならない。

b) EMO

機器のリセットによって,危険状態になり得るシステムにエネルギー供給を再開してはならな

い。

c)

半導体製造装置のシャットダウンは,制御機器(例えば,コンタクタ)から励磁エネルギーを除去す

ることによって実行しなければならない。

d)  9.4.2

に従って回路を設計し,4.2 に従って機器を選択しなければならない。

9.3 EMO

以外の操作 

9.3.1 

一般事項 

半導体製造装置には,安全な運転のために必要な安全機能及び/又は保護方策(例えば,9.4.2 の保護イ

ンターロック回路)を備えなければならない。

半導体製造装置がどのような理由(例えば,制御不能,電源障害,電池交換,ケーブルレス制御の信号

断絶)で停止した場合にも,停止後に意図しない運転又は予期しない運転が始動することを防止する方策

を備えなければならない。

9.3.2 

起動 

運転の起動は,9.5 に示す特定の場合を除き,関連する全ての安全機能及び/又は保護方策が有効に機能

しているときだけ可能であるようにしなければならない。

特定の運転に対して安全機能及び/又は保護方策を設けることができない半導体製造装置においては,

このような運転の手動操作には,ホールド  ツゥ  ラン制御及び/又はイネーブル機器を適切に用いなけれ

ばならない。

操作順序を誤ると許容できないリスクを生む可能性がある場合は,正しい順序の場合だけ起動を可能に

する適切な保護インターロック機能を備えなければならない。

9.3.3 

停止 

停止カテゴリは,半導体製造装置の要求条件に基づいて決定しなければならない。

停止機能は,起動機能(9.3.2 参照)に優先(割り込み)して作動しなければならない。

停止機能をリセットしたとき,危険状態を招いてはならない。

9.3.4 

その他の制御機能 

9.3.4.1 

ホールド  ツゥ  ラン制御 

注記 1  ホールド  ツゥ  ラン制御装置の定義は,JIS B 9700-1 の 3.26.3 に次のように記載されている。

“手動制御器(アクチュエータ)を作動させている間に限り,危険な機械機能の起動開始指

令を出し,かつ,維持する制御装置。

ホールド  ツゥ  ラン制御は,運転を続けるために制御機器(押しボタンなど)の連続的操作(押し続け

るなど)を必要とするものでなければならない。

注記 2  ホールド  ツゥ  ラン制御は,両手操作制御機器によって達成することもある。

9.3.4.2 

両手操作制御 

注記  両手操作制御装置の定義は,JIS B 9712 の 3.1 及び JIS B 9700-1 の 3.26.4 に次のように記載さ

れている。

“その装置を操作する人のためだけの保護手段となるものであり,危険な機械機能の起動開始

指令を出し,かつ,維持するために,両手による同時操作(並行操作)を少なくとも必要とす

る制御装置。


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

両手操作制御の要求事項は,JIS B 9712 に規定されている。JIS B 9712 には,両手操作の三つのタイプ

が定義されている。

両手操作制御を用いる場合に必要なタイプは,

リスクアセスメントによって決定する。

各タイプには次の特徴がある。

タイプ I:次の要求を満たす制御。タイプ I の両手操作制御機器を危険な運転の起動に用いることは適切

でない。

−  両手によって並行操作する 2 個の制御機器(アクチュエータ)からなる。

−  危険な状態で運転を続けるためには,常に並行した連続操作を必要とする。

−  危険な状態での運転を継続中に一方又は両方の制御機器(アクチュエータ)から手を離すと半導

体製造装置の運転が停止する。

タイプ II:両方の制御機器(アクチュエータ)から一度両手を離した後でなければ半導体製造装置の再

起動ができないようにしたタイプ I の制御。

タイプ III:次のような制御機器(アクチュエータ)の並行操作を必要とするタイプ II の制御。

−  二つの制御機器(アクチュエータ)を一定の時間(最大 0.5 秒)内に操作しなければならない。

−  制限時間が過ぎると,両方の制御機器(アクチュエータ)から一度両手を離さなければ再起動で

きない。

9.3.4.3 

イネーブル制御 

注記  イネーブル装置の定義は,JIS B 9700-1 の 3.26.2 に次のように記載されている。

“連続的に操作するとき機械が機能することを許可するように,起動制御に連携して用いる補

足的な手動操作装置。

イネーブル制御(10.9 も参照)は,次のような手動の制御機能インターロックである。

a)

イネーブル操作をしている間は,別の起動制御によって半導体製造装置の運転が可能となり,

b)

イネーブル操作をしていないときは,

−  停止機能が働き,

−  機械の運転始動を防止する。

イネーブル制御は,例えば,イネーブル機能を一度解除しなければ機械の運転を再開できないようにす

ることなどによって,イネーブル機能を無効化

11)

して運転される可能性を最小にしなければならない。簡

単な手段(例えば,イネーブルボタンをテープで押さえること)によってイネーブル機能の無効化

11)

がで

きないようにすることが望ましい。

11)

  イネーブル機能の無効化の意味には,禁止されているイネーブル状態を故意に作り出すことも

含まれる。

9.3.5 

ケーブルレス制御 

半導体製造装置と操作盤との間の指令及び信号の伝送にケーブルレス技術(例えば,電波,赤外線)を

用いる制御システムに対する機能要求事項を次に規定する。

注記  ここに述べることは,有線(例えば,同軸,ツイストペア,光ファイバー)のシリアルデータ

通信技術を用いる制御機能にも適用できる。

ケーブルレス制御は,ケーブルレス制御系の故障又は不適切な作動がシステムの安全に重大な影響を及

ぼす場合には用いてはならない。

各ケーブルレス操作盤には,どの半導体製造装置がそのケーブルレス操作盤で制御されるかが明確に分

かるような表示をしなければならない。

9.4 

保護インターロック 


38

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

9.4.1 

一般事項 

単一故障によって許容できないリスクを生じる場合は,その単一故障による被害から保護するための保

護インターロック回路又は他の適切な手段を備えなければならない。

保護インターロック回路は,危険でない電圧・電力を用いて回路が正しく作動するように設計しなけれ

ばならない。

9.4.2 

保護インターロック回路の設計 

9.4.2.1 

一般事項 

保護インターロック回路は,その保護機能が作動したとき半導体製造装置の関連部分が自動的に安全状

態になるように設計しなければならない。

安全関連制御機能は,JIS B 9961 又は JIS B 9705-1 に適合し安全要求仕様から決定された適切な SIL 又

は PL をもつことが望ましい。

注記  電気品の保護を主機能とする機器(例えば,回路遮断器,ヒューズ)は,保護インターロック

回路を形成しているとはみなさない。

9.4.2.2 

リセット 

保護インターロック回路をリセット(手動又は自動)することによって,半導体製造装置が危険状態に

陥るような運転を開始してはならない。

9.4.2.3 

表示 

保護インターロック回路が作動したことは,主操作盤に表示しなければならない。

注記 1  表示には,保護インターロックが作動した原因を示すことが望ましい。

注記 2  主操作盤以外の場所にも追加表示すると役立つことがある。

例外  保護インターロック回路が EMO を始動するものであるか,操作盤の電源を遮断するものであ

る場合は,保護インターロックが作動したことを表示しなくてもよい。

9.4.2.4 

保護インターロックの構成機器 

保護インターロック回路は電気機械的機器(非半導体機器)を用いて構成することが望ましいが,適切

な規格に適合し用途に適することが評価されている半導体機器は用いてもよい。用途に適するかどうかの

評価には,機器の信頼性及び起こり得る異常状態(過電圧,不足電圧,停電,過渡過電圧,電圧ドリフト,

電磁妨害イミュニティ,静電気放電,熱サイクル,湿度,ほこり,振動,雑音,ネットワークとの接続状

態など)を考慮に入れることが望ましい。

9.4.2.5 

ソフトウェア 

保護インターロック回路に用いるソフトウェアは,IEC 61508-3JIS B 9961 又は JIS B 9705-1 に適合し

なければならない。

例外  ソフトウェア(組込ソフトウェアも含む。)を用いる保護インターロック機器であって,これら

の規格に適合しないものは,治療を要するような傷害を及ぼさない程度の危険状態から保護す

る目的に限るなら用いてもよい。

注記 1  JIS B 9961 及び JIS B 9705-1 のいずれも,ソフトウェアを用いた安全関連回路機器(例えば,

保護インターロック回路)に適用する指針として IEC 61508-3 を引用している。

注記 2  TR B 0030IEC/TR 62513)は,安全関連信号の授受に用いる通信システムの使用に関する

指針を示す。

9.4.2.6 

保護インターロックの解除 

注記  解除(overriding)は,リセット(reset)とは異なる。解除は,インターロック機能を一時的に


39

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

無効にすること(インターロックなしで起動・運転できるようにすること)である。リセット

は,インターロック機能を復元することである。

保全又は修理作業のために保護インターロック回路を解除する必要性が最小になるように設計しなけれ

ばならない。

解除できる保護インターロック回路を備える場合は,解除するためには意図的操作を必要としなければ

ならない。解除手段を備える場合は,解除の技術手段と取扱説明書で指示する解除手順とを合わせて,解

除されている間の人のリスクが適切に低減されることを保証できなければならない。保護インターロック

回路が解除されている間に操作盤から予期しない指令が出ることを防止する手段を備えなければならない。

全ての保護インターロック回路は,それらが有効状態になるまでは半導体製造装置を通常運転状態に戻

せないような設計にしなければならない。

人を防護する保護インターロック回路は,ツールを用いなければ無効化(実質的に解除と同じ状態にす

ること)ができないようにしなければならない。

9.4.2.7 

回路設計 

保護インターロック回路は,制御機器励磁コイルの非接地側を開閉しなければならない。

保護インターロック回路は,危険を検出したときに制御機器励磁コイルへのエネルギーを取り去るよう

な制御論理で作動しなければならない。

9.4.2.8 

追加の保護インターロック回路 

半導体製造装置を安全に使用するために,例えば,他の設備とインタフェースする必要がある場合は,

追加の保護インターロック回路を挿入・接続する手段を備えなければならない。

注記  存在検知保護設備の選定,据付け,設定については TS B 62046 に基準が示されている。

9.5 

安全機能及び/又は保護方策の中断 

安全機能及び/又は保護方策を(例えば,段取り又は保全作業のために)中断する必要がある場合は,

次のことによって保護を確保しなければならない。

−  安全機能中断の影響を受ける区域にいる人に危険を及ぼすような他の全ての運転(制御)モードを作

動不能にする。

−  他の関連手段(JIS B 9700-2 の 4.11.9 参照)を用いる。例えば,次の手段の幾つかを用いる。

・  ホールド  ツゥ  ラン機器又は類似の制御機器による運転の始動。

・  非常停止付きの携行式操作盤(用いることが適切ならば,イネーブル機器も備える。

携行式操作盤を使用中は,機械の可動部の始動は,その携行式操作盤だけから可能であるように

しなければならない。

・  可動部の速度又は力を制限する。

・  可動部の可動範囲を制限する。

10 

オペレータインタフェース 

10.1 

一般事項 

10.1.1 

制御機器に対する一般要求事項 

箇条 10 は,

全体又は部分が制御機器用エンクロージャの外部に突出するようにに取り付ける制御機器に

対する要求事項を規定する。

これらの制御機器の選択,取付け,及び,識別若しくはコーディングは,可能な限り JIS B 9706 規格群

の関連する部に従わなければならない。


40

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

例えば,適切な機器配置,適切な機器設計(選定)

,追加保護方策などによって,不用意な操作が起こる

可能性を最小化しなければならない。半導体製造装置において危険性を伴う運転の制御に用いるタッチス

クリーン,キーパッド,キーボードなどの入力操作機器の選択,配列,プログラミング及び使用には,特

別な考慮を払わなければならない。JIS C 0447 を参照。

10.1.2 

配置及び取付け 

制御機器は,可能な限り次の事項を満足するように配置及び取付けをしなければならない。

−  操作,修理及び保全のために容易にアクセスできる。

−  材料運搬などの作業によって損傷を受ける可能性を最小化する。

手操作の制御機器アクチュエータは,作業面から 0.6 m 以上の高さでオペレータの通常の作業位置から

容易に届く範囲に取り付けなければならない。

全ての制御機器は,それを操作するオペレータに危険が及ばない場所に配置しなければならない。

足操作の制御機器アクチュエータは,オペレータの通常の作業位置から容易に届く範囲に,選択し,配

置しなければならない。

10.1.3 

保護等級 

保護等級(JIS C 0920 参照)は,他の適切な方策と合わせて次のことに対する保護を達成できる等級で

なければならない。

−  オペレータインタフェースの環境内にある有害な液体,蒸気又はガスの影響。

−  汚染物(例えば,微粒子)の侵入。

さらに,オペレータインタフェース用の制御機器は,直接接触に対し少なくも IPXXD の保護等級を満

足しなければならない。

10.1.4 

携行式操作盤及びペンダント形操作盤 

携行式操作盤及びペンダント形操作盤,並びにこれらに用いる制御機器は,衝撃及び振動(例えば,操

作盤の落下,障害物との衝突など)によって半導体製造装置が不用意に作動する可能性が最小になるよう

に選択し,配置しなければならない(4.4.4 も参照)

10.2 

押しボタン 

10.2.1 

 

押しボタン形アクチュエータは,

表 によって色分けしなければならない(9.2 参照)。

起動(オン)用アクチュエータの色は,白,灰,黒,又は緑が望ましく,白が一番よい。赤を起動に用

いてはならない。

非常停止用及び EMO 用アクチュエータには,赤を用いなければならない。

停止(オフ)用アクチュエータの色は,黒,灰,白が望ましく,黒が一番よい。緑を停止に用いてはな

らない。赤は停止に用いてもよいが,非常用操作機器の近くでは用いないことが望ましい。

起動・停止(オン・オフ)交互切換えの押しボタン形アクチュエータの色は,白,灰,黒を優先的に用

いる。赤,黄,緑を用いてはならない。

押している間だけ作動し,離すと作動が停止する(例えば,ホールド  ツゥ  ラン)押しボタン形アクチ

ュエータの色は,白,灰,黒を優先的に用いる。赤,黄,緑は,用いてはならない。

リセット用押しボタンは,青,白,灰,又は黒としなければならない。それらが停止(オフ)を兼ねる

場合は,白,灰,黒がよく,特に黒が望ましい。緑を用いてはならない。

白,灰,黒の中から同じ色を数種の機能に用いる(例えば,白を起動にも停止にも用いる)ときは,色

が同じで機能が異なる押しボタン形アクチュエータを識別する補助手段(例えば,形状,位置,記号)を


41

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

用いなければならない。

表 3−押しボタン形アクチュエータの色分け及び色の意味 

意味

説明

適用例

非常

危険状態又は非常時の操作に用い
る。

非常停止 
非常機能の始動(10.2.1 も参照)

異常

異常発生時の操作に用いる。

異常状態を正常化するための介入。 
中断した自動サイクルを再始動するた
めの介入。

強制

必須の操作に用いる。

リセット機能

正常

通常の操作に用いる。

10.2.1 参照)

規定しない。  非常操作以外の操作に用いる。

起動(オン)

,停止(オフ)

“起動”に用いることを優先。

起動(オン)

,停止(オフ)

起動(オン)

,停止(オフ)

“停止”に用いることを優先)

10.2.2 

表示 

押しボタンは,16.3 に規定する機能識別に加えて,アクチュエータの近くに,又はできれば直接アクチ

ュエータに,

表 の記号を表示して機能識別することが望ましい。

表 4−押しボタンの記号 

起動(オン)

停止(オフ)

起動・停止(オン・オフ)

交互切換形押しボタン

押すと起動(オン)

,離すと

停止(オフ)の押しボタン(例
えば,ホールド  ツゥ  ラン)

IEC 60417-5007 

IEC 60417-5008 

IEC 60417-5010 

IEC 60417-5011 

10.3 

表示灯 

10.3.1 

一般事項 

表示灯は,次の目的に用いる。

−  表示  オペレータの注意を引くため又は行動を要求していることを知らせるための表示:

通常このモードには赤,黄,青,緑を用いる。点滅形の表示灯及び表示器については,10.3.3

を参照。

−  確認  指令若しくは状態の確認,又は変化若しくは移行の完了確認:

通常このモードには青及び白を用いる。場合によっては緑を用いてもよい。

表示灯は,オペレータの通常位置から見えるように,選択し,取付けをしなければならない(JIS B 9706-1

も参照)

警告表示に用いる表示灯回路には,表示機能の健全性を試験する手段を備えなければならない。


42

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

警告用の表示灯は,警告を受けて行動する責務をもつ人が明瞭に視認できなければならない。警告以外

の目的に用いる表示灯は,その目的に必要な位置から見えることが望ましい。

注記  10.3 では,他の目的(例えば,情報伝達,生産工程の表示)に用いる表示灯については規定し

ない。

10.3.2 

 

半導体製造装置のサプライヤとユーザとの間に別の合意がない場合,表示灯の色は,半導体製造装置の

状態に応じて

表 に従って色分けしなければならない。

表 5−表示灯の色分け及び色が意味する半導体製造装置の状態 

意味

説明(半導体製造装置の状態)

オペレータに求める行動

非常

危険状態

危険状態への即時対応 
(例えば,危険状態を察知して電源を遮断する。

異常

異常状態 
危険が差し迫った状態

監視及び/又は介入 
(例えば,意図する機能を再立ち上げして。

強制

オペレータの行動を必要とする状態

強制行動

正常

正常状態

任意

中立

その他の状態。赤,黄,緑,青の使
用に疑問がある場合。

監視

10.3.3 

点滅形の表示灯・表示器 

細かい区別又は情報を伝えるため及び特に強調の意味を追加するために,点滅灯及び点滅表示器を次の

目的に用いてもよい。

−  注意を促す。

−  至急の行動を要求する。

−  指令と実際の状態とが一致していないことを示す。

−  変化が進行中であることを示す(移行中に点滅)

優先度の高い情報には,周期の短い点滅表示灯又は点滅表示器を用いることが望ましい(推奨する点滅

速度,及び点灯/消灯の時間比については,JIS C 0448 を参照。

優先度の高い情報のために点滅表示灯又は点滅表示器を用いるときは,併せて聴覚による警報機器を用

いることが望ましい。

10.4 

照光式押しボタン 

照光式押しボタンアクチュエータには,

表 及び表 による色分けを用いなければならない。これらの

表から何色が適切であるかが明確でない場合は白を用いてもよい。非常停止用アクチュエータの赤は,照

光によるものであってはならない。

10.5 

回転形制御機器 

ポテンショメータ及びセレクタスイッチのような回転機構のある機器は,固定部が回転しないように取

り付けなければならない。摩擦力だけに頼る固定で十分と考えてはならない。

10.6 

起動機器 

半導体製造装置又はその可動部(例えば,しゅう動部,回転軸,送り装置)の起動・始動に用いるアク

チュエータは,不用意に操作されることが最小になるように選定し取り付けなければならない。ただし,

きのこ形アクチュエータを両手操作制御に用いることは差し支えない(JIS B 9712 も参照)


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B 9960-33

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10.7 EMO

制御器 

EMO 制御器(接点部及びアクチュエータ部をもつ。)は,次の要求事項を満足しなければならない。

a)

赤色のパーム形又はきのこ形ヘッドのアクチュエータを用いる。

b)

掌の付け根によって操作できる。

c)

黄色の背景をもつ。

d)

見る場所からはっきり読めるように,明瞭に“EMO”又は“緊急遮断”を表示する。

e)

偶発的に操作される可能性を最小化するように,

適切な取付場所を選ぶ,

又はガードリングを付ける。

ガードリングを付ける場合は,ガードリングのある状態でも掌の付け根でアクチュエータを操作可能

な構造でなければならない。

f)

接点はラッチ式(自己保持式)である。

g)

半導体製造装置を操作する場所,半導体製造装置の定期保全を行う場所,及び半導体製造装置の修理

作業を行う場所から容易にアクセスできる。

h)

半導体製造装置本体,半導体製造装置の各操作場所,及び定期保全を行う場所から 3 m 以内の場所に

配置する。

i)

直接開路動作接点のスイッチを用いる。

10.8 

非常停止機器 

用途によっては,EMO のほかに,可動部の動きを止めるための非常停止機器が必要になることがある。

この場合,非常停止機器には“非常停止”という文字を表示するなどして EMO 機器と区別しなければな

らない。

注記  非常停止機能の要求事項は JIS B 9703 に規定されている。

10.9 

イネーブル制御機器 

イネーブル制御機器を半導体製造装置システムの一部として用いる場合は,イネーブル制御機器アクチ

ュエータのただ一つの操作位置においてだけ半導体製造装置の運転を許すようにしなければならない。ア

クチュエータが他の操作位置にある場合は,

運転が停止するか,

運転できないようにしなければならない。

イネーブル制御機器は,偽装

12)

される可能性が最小になるように選定し組み入れなければならない。

12)

  9.3.4.3 の注

11)

を参照。

イネーブル制御機器は,次の特徴をもつものを選定しなければならい。

−  2 ポジションタイプのものは次による。

・  ポジション 1(アクチュエータが操作されていない状態)

:オフ状態

・  ポジション 2(アクチュエータが操作されている状態)

:オン状態

−  3 ポジションタイプのものは次による。

・  ポジション 1(アクチュエータが操作されていない状態)

:オフ状態

・  ポジション 2(アクチュエータがポジション 1 から中間位置まで移動した状態)

:オン状態

・  ポジション 3(アクチュエータが中間点を越えた位置にある状態)

:オフ状態

・  ポジション 3 からポジション 2 に戻ったときは,イネーブル機能は作動しない。

注記 1  イネーブル制御機能については,9.3.4.3 にも記述がある。

注記 2  2 ポジションタイプのイネーブル制御機器を用いることは,用途(例えば,ロボットの手動

制御)によっては適切でない。


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

11 

制御装置:配置,取付け及びエンクロージャ 

注記  ここで規定するエンクロージャの要求は,制御装置以外の部分を含む電気装置のエンクロージ

ャにも適用する。

11.1 

一般要求事項 

全ての制御装置は,次のことに都合がよいように配置し,取り付けなければならない。

−  制御装置へのアクセス及び保全。

−  運転時の外部影響又は外部条件からの制御装置の保護。

−  半導体製造装置の運転及び保全作業。

注記  箇条 11 は,外部の消火設備が作動したときの影響に電気装置が耐える能力については考慮しな

い。

11.2 

配置及び取付け 

11.2.1 

アクセス性及び保全性 

11.2.1.1 

一般事項 

制御装置において,現場で交換することを意図する全ての部品は,それらの部品又は配線を動かすこと

なく,また,電気装置又は半導体製造装置を部分的にも解体することなく識別できるような位置・向きに

取付けしなければならない。

作動の確認又は交換が必要となる部品は,他の部品又は部分を解体することなく(扉の開放,カバー,

バリア,オブスタクルの取外しは除く。

)確認及び交換の作業を行えることが望ましい。これらの要求事項

は,端子(構成品又は機器自体に付いている端子は除く。

)にも適用する。

全ての制御装置は,操作及び保全作業を容易に行えるように取り付けなければならない。機器の調整,

保全又は取外しに特殊な工具を必要とする場合は,その工具を納入しなければならない。

定期保全又は調整のためにアクセスを必要とする機器は,作業面の上方 0.4∼2.0 m の高さに取り付けな

ければならない。端子は,作業面から 0.2 m 以上の高さで,導体又はケーブルを容易に接続できる位置に

配置することが望ましい。

11.2.1.2 

扉及び丁番式パネルへの取付け 

ヒューマンインタフェース機器及び冷却機器以外の機器を,エンクロージャの扉又は通常取外し可能な

カバーに取り付けてはならない。

危険電圧及び危険電力が加わる構成品を取り付けた丁番式のパネル又は扉は,アクセスに適した角度ま

で開くことが可能でなければならない。丁番式のパネル又は扉の開閉に伴って動く配線は,18.13 に規定す

る曲げ戻し試験に合格するか,曲げ戻し力が加わる全ての場所に損傷防止用の機械的保護を追加しなけれ

ばならない。

11.2.1.3 

プラグ・ソケット接続 

制御機器をプラグイン形式(プラグ・ソケット形式)で接続する場合は,種類(形状)又は表示によっ

て,受け側との対応関係を明確にしなければならない(13.3 参照)

通常運転中又は保全作業中に抜き差しする複数のプラグイン形式の機器は,互換性がなく受け側との組

合せを誤ると許容できないリスクを生む場合は,誤挿入できない構造にしなければならない。

11.2.1.4 

試験用端子 

試験装置を接続するための端子を設ける場合は,次の事項を満足しなければならない。

−  端子へのアクセスを妨げる物がないように取り付ける。

−  関連文書と一致するように明瞭に識別する(17.3 参照)


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

−  適切に絶縁する。

−  試験装置を接続するための十分なスペースをとる。

11.2.2 

隔離又はグループ分け 

危険電圧が加わる端子は,その他の端子とグループ分けすることが望ましい。

空間距離及び沿面距離は,

危険電圧が加わる導体と接地したエンクロージャとの間の基礎絶縁の条件

C.6

及び

表 C.8 に規定する空間距離及び沿面距離)を満足しなければならない。

11.2.3 

発熱の影響 

発熱部品(例えば,放熱器,電力用抵抗器)は,周囲の各部品の温度が許容値以内になるように配置し

なければならない。

この検証には 18.9 を適用する。

11.3 

保護等級 

制御装置は,意図する運転環境に存在する固体及び液体の侵入に対して適切な保護を備えなければなら

ない。

注記 1  感電に対する保護は,箇条 で規定している。

注記 2  異物及び水の浸入に対する保護等級は,JIS C 0920 に規定されている。水以外の液体に対し

ては追加の保護方策が必要となることがある。

11.4 

電気装置のエンクロージャ 

注記  ここでいう電気装置は,3.20 の定義のとおり,制御装置,制御装置以外の電気装置(電気品)

及び電気装置全体のアセンブリを意味する。

11.4.1 

一般事項 

エンクロージャは,通常の使用状態における機械的,電気的,化学的及び熱的ストレス,並びに湿度及

び他の環境要因からの影響に耐える材料を用いて構成しなければならない。

11.4.2 

止め金具 

扉及びカバーの止め金具は,脱落防止形にすることが望ましい。

11.4.3 

点検窓 

内部に取り付けた表示機器を点検するための窓の材料は,機械的・化学的強度をもつものでなければな

らない。

11.4.4 

 

エンクロージャの扉の幅は 0.9 m 以下とし,垂直向きの(水平方向に開く)丁番を付け,95°以上開く

ことが望ましい。

11.4.5 

開口 

エンクロージャに開口部(例えば,ケーブル通線用)を設ける場合は,床若しくは基礎に面する開口部

又は半導体製造装置の他の部分に通じる開口部も含めて,開口部が装置に必要な保護等級を損なわないよ

うにする手段を用いなければならない。ケーブル引き込み用の開口部は,現場で容易にあけることが可能

でなければならない。

エンクロージャに取付け用の孔がある場合は,取付け後それらの孔が必要な保護を損なわないようにす

る手段が必要になることもある。

11.4.6 

高温表面 

正常作動時又は異常作動時に,エンクロージャ材に発火又は有害な影響を及ぼすような高温(表面温度)

に達する可能性のある電気品(発熱品)に対しては次の事項を適用しなければならない。


46

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

−  到達可能な発熱温度に耐えることができ火災及び劣化のリスクのないエンクロージャ内に設置する。

更に,

−  熱が安全に放散するように,隣接部品から十分な距離をとって配置する(11.2.3 参照)

。又は,

−  電気品から放出する熱に耐えることができ発火又は有害な変化を起こすリスクのない材料によって遮

へいする。

注記  16.2 の注記 による警告ラベル(SEMI S1 参照)が必要な場合もある。

11.4.7 

溶融物又は燃焼物の閉じ込め 

電気装置のエンクロージャは,内蔵する装置の故障時に溶融物又は燃焼物が放出されることを,エンク

ロージャの底部からの放出も含め,防止しなければならない。この要求を満足するために,バッフル(邪

魔板)又は同等の手段を用いることができる。

11.4.8 

全身が入れるエンクロージャ 

人の全身が容易に入れる空間をもつエンクロージャには,脱出を可能にする手段(例えば,扉内部のパ

ニックボルト)を備えなければならない。例えば,再設定,調整,保全作業のために人が入ることを想定

するエンクロージャは,エンクロージャ内部に少なくとも 0.7 m の無障害幅及び少なくとも 2.1 m の無障

害高を確保しなければならない。

11.4.9 

電気装置へアクセスするための無障害幅 

次の場合は,エンクロージャの前に少なくとも 1.0 m の無障害幅を確保しなければならない。

−  充電状態の装置にアクセスする可能性があり,かつ,

−  エンクロージャが開いたとき充電部が露出している。

このようなエンクロージャがアクセス路の両側に存在する場合は,少なくとも 1.5 m の無障害幅を確保

しなければならない。

図 参照。

注記 1  無障害幅の要求値は,JIS B 9713 の規格群から引用されている。

注記 2  用途によっては,エンクロージャの扉が不用意に閉じることを防止する手段を必要とするこ

ともある。


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

12 

導体及びケーブル 

12.1 

一般要求事項 

導体及びケーブルは,使用条件(例えば,電圧,電流,感電保護条件,ケーブルの密集度)及び外部か

らの影響[例えば,周囲温度,水又は腐食性物質の存在,機械的力(布設時の力も含む。

,火災の危険源]

に対して適切なものを選択しなければならない。

注記  更に詳しい情報は,CENELEC HD 516 S2(低電圧用ケーブルの使用ガイド)に記載がある。

全ての導体は,接続する相手機器の材質及び定格,並びにその導体の使用環境に適合する材料を用いた

ものでなければならない。

電線には銅を用いることが望ましい。

導体の選定・使用には,

附属書 を適用することが望ましい。

12.2 

導体の絶縁 

12.2.1 

一般事項 

各導体の絶縁は,次の事項を考慮に入れ,用途に適したものでなければならない。

A

A

A

B

B

B

A  電気装置を収容するエンクロージャ 
B  エンクロージャ内の電気装置 
C  壁その他の障害物 
D  エンクロージャの扉

図 2−エンクロージャの前に必要な無障害幅 

1.0 m

1.5 m

D

D

D

D

D

C


48

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

a)

電圧・電流

b)

機械的強度

c)

熱的定格

d)

最悪ケースの環境条件

e)

化学物質の存在

f)

放射(放射線,放射熱など)

g)

難燃性

h)

通常の使用時に受ける損傷

i)

合理的に予見できる誤使用

j)

短絡(地絡)保護機器の保護機能

k)

配線方法(箇条 13 参照)

安全関連回路に用いる導体には,回路に要求されるインテグリティに特別の注意を向けることが重要で

ある。

天然ゴム,及びアスベスト含有材料は,絶縁物として用いてはならない。

12.2.2 

火炎及び煙霧に対する保護 

導体及びケーブル(例えば,PVC)の絶縁が,火炎の伝ぱ又は毒性若しくは腐食性煙霧を放出する危険

源になる可能性がある場合は,追加の保護を備えるか別の絶縁を用いることが望ましい。

12.2.3 

印刷配線基板 

印刷配線基板には,燃焼性定格 V-1 又は V-0(JIS C 60695-11-10 参照)の難燃性材料を用いなければな

らない。

注記  JIS C 60695-11-10 は,UL 94 を基にしている。

12.3 

電流容量 

導体は,次の要求条件を満足しなければならない。

−  定格及び製造業者の指示に従って導体を用いる。

附属書 に基づいて導体サイズを決定する。ただし,他の関連 IEC 規格に従ってその用途に適合する

ことを試験済みのものはこの限りでない。

12.4 

導体及びケーブルの電圧降下 

電源供給点(電気装置の入力端子)から負荷までの電圧降下は,通常の運転条件で公称電圧の 5 %を超

えないことが望ましい。これを満足するために,場合によっては

附属書 から求めた値より大きい断面積

の導体を用いる必要がある。

12.5 

可とうケーブル 

12.5.1 

一般事項 

過酷なデューティで用いるケーブルは,次の事項に対して適切な保護をもつ構造でなければならない。

−  過度な曲げ戻しによる損傷。

−  機械的な力が加わる取扱い及び粗い表面を引きずることによる摩耗。

−  ガイドがないことによるねじれ。

−  ケーブルドラムへの巻き付け・巻き戻しのとき,ガイドローラ及び強制ガイドから生じる力。

注記 1  上記のような過酷な使用条件に対してはケーブル製造業者の指示,仕様を参照する。

注記 2  強い引張力,小さい曲げ半径,異なる平面内への曲げなどの不利な運転条件が頻繁に繰り返

されるとケーブルの耐用寿命は短くなる。


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

注記 3  17.2 の j)  の 3)  を参照。

12.5.2 

エンクロージャ内又はダクト内の可とうケーブル 

12.5.1

の要求事項を全て満足する可とう性のコード,ケーブル,及び電源コードセットは,次の全てを

満足する場合にはエンクロージャ内の配線に用いてもよい。

a)

削除

b)

可とうケーブル内又はコード内の芯線の個別絶縁が使用目的に適していて,芯線の絶縁がケーブルシ

ース(外装)の絶縁に依存しない。

c)

可とう性コード,電源コードセット,コンセント及び器具用カプラの全てを定格内で用いる。

d)

ケーブルの種類が,その配線方法に適している。

12.5.3 

ケーブルハンドリングシステムの機械的定格 

電気装置のケーブルハンドリングシステムは,使用中の導体の引張力をできるだけ小さく保つように設

計しなければならない。銅導体を用いる場合には,引張力は,銅の断面積に対して 15 N/mm

2

を超えては

ならない。使用時の要求仕様が 15 N/mm

2

の引張力限界を超える場合には,特殊構造のケーブルを用いる

ものとし,その最大使用引張強度についてケーブル製造業者の同意を得ることが望ましい。

銅以外の材質の可とうケーブルの場合,使用時に加わる力の最大値は,そのケーブル製造業者が同意す

る範囲内でなければならない。

注記  導体の引張力に影響する条件には,次のものがある。

−  加速力

−  運動速度

−  ケーブルの垂れ下がり荷重

−  ガイドの方法

−  ケーブルドラムシステムの設計

13 

配線方法 

13.1 

接続及び配線経路 

13.1.1 

一般要求事項 

13.1.1.1 

一般事項 

全ての接続,特に保護ボンディング回路の接続は,不測の緩みが生じないようにしっかり固定しなけれ

ばならない。

接続には,接続する導体の断面積及び特性に適する接続方法を用いなければならない。

13.1.1.2 

複数導体の接続 

端子製造業者が複数導体接続用に製造した端子を除き,一つの端子に複数導体を接続してはならない。

保護導体は常に 1 端子に 1 本だけの接続にしなければならない。

13.1.1.3 

はんだ付け接続 

はんだ付け用の端子以外には,はんだ付け接続をしてはならない。接続導体を指定の位置に保持するた

めにはんだ付けの力だけに依存してはならない。

13.1.1.4 

端子台の端子 

端子台の端子には,図面上の表記と一致する明瞭な表示を備えなければならない。

電気配線の誤接続が(例えば,部品交換時に)リスクを生む可能性がある場合は,導体及び/又は端子

を 13.4 に従って識別するほか,可能な限り設計方策によって誤接続の可能性を低減しなければならない。


50

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

13.1.1.5 

可とう電線管 

可とう性の電線管及びケーブルは,取付部から液体が排出するように設置しなければならない。

13.1.1.6 

より(撚り)の保持 

より線のよりを保持する機能がない機器又は端子に,より線を接続する場合は,よりを維持する手段を

用いなければならない。はんだをこの目的に用いてはならない。

13.1.1.7 

端子台への配線 

端子台上で内部配線と外部配線とが交差しないように取付け及び配線を行わなければならない。

13.1.1.8 

導体の組込み 

半導体製造装置への導体の組込みは,機械的,化学的,熱的,その他の影響によって電流容量が著しく

損なわれないように実施しなければならない。

注記  場合によっては,導体のディレーティングが必要になる。

13.1.2 

導体及びケーブルの配線 

導体及びケーブルは,より継ぎ(スプライス)又は継ぎ足しをせずに端子から端子へ配線しなければな

らない。不測の断路に対する適切な保護をもつプラグ・ソケット対を用いる接続は,ここでは継ぎ足しと

みなさない。

ケーブル及びケーブルアセンブリの接続・取り外しが必要な場合は,目的に対して十分な余長を確保し

なければならない。

ケーブル端末は,導体端末に機械的応力が加わらないように,適切に保持しなければならない。

保護導体は,ループインピーダンスを小さくするために,可能な限り対応する充電導体の近くに配置し

なければならない。

13.1.3 

異なる回路の導体 

異なる回路の導体は,別々に離して配置しなくても各回路が安全に機能する場合は,

−  隣り合わせて布設してもよい。又は,

−  同じダクト(例えば,電線管,ケーブルトランキング)内に布設してもよい。又は,

−  同じ多芯ケーブル内の導体を異なる回路用に用いてもよい。

各回路が異なる電圧で作動する場合には,各導体を適切なバリアで隔離するか,同じダクト内の全ての

導体に加わる電圧の最高値(例えば,非接地の系統では相間電圧,接地された系統では対地電圧)に対す

る絶縁を備えなければならない。

13.1.4 

断面積 50 mm

2

以下の導体の並列接続の禁止 

電流容量を増やす目的で断面積 50 mm

2

以下の導体を並列にして同じ端末に接続してはならない。

13.1.5 

導体周囲温度の制限 

導体及び導体の絶縁物は,定常運転時にも故障時にも定格周囲温度を超える環境に置いてはならない。

13.1.6 

端子温度の制限 

構成品端子の温度定格がその端子に接続する導体の温度定格より低い場合は,導体の発熱によって端子

温度が端子の定格値を超えないように,適切な導体サイズを選定し過電流保護を設けなければならない。

13.2 

複数口のコンセント(multi-outlet assemblies 

複数の受け口をもつコンセントは,次の事項を全て満足する場合を除き用いてはならない。

a)

恒久的な取付け方をする。

b)

工業用の製品を用いる。

c)

18.11

の試験に合格したエンクロージャで保護する。


51

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

d)

金属エンクロージャ,燃焼性定格 V-0(JIS C 60695-11-10 参照)のプラスチックエンクロージャ,又

は同等のエンクロージャで保護する。

e)

各受け口は,18.3 の接触電流試験に合格した保護導体接続用の回路をもつ。

注記  保護導体をコンセントからコンセントへと直列に接続(渡り配線)することは望ましくない(JIS 

C 60364-5-54

参照)

13.3 

プラグ・ソケット接続 

プラグ・ソケット対による接続を用いる場合には,次の該当する要求事項を満足しなければならない。

a)

保護ボンディング回路を含む場合は,保護ボンディング用接点(接地用接点)が他の接点に対し,プ

ラグオン時は最初に接触し,プラグオフ時は最後に離れなければならない。

b)

断路後も電圧が残る構成部品は,必要な空間距離及び沿面距離を考慮して,少なくとも IP2X 又は

IPXXB の保護等級で保護しなければならない。ただし,PELV 回路にはこの要求事項は適用しない。

注記  このことは,危険電圧をもつ接点との接触を防止するために,一般に電源側にソケット(メ

ス)を用いることを意味する。

c)

プラグ・ソケット対の金属ハウジングは,保護ボンディング回路に接続しなければならない。ただし,

PELV 回路用のプラグ・ソケット対にはこの要求事項は適用しない。

d)

複数のプラグ・ソケット対を同じ電気装置内に用いる場合は,はめ合い関係を明瞭に識別しなければ

ならない。誤接続が危険状態を招く可能性がある場合は,誤接続できないような機械的構造にしなけ

ればならない。危険状態を招く可能性の大小にかかわらず誤接続防止のために機械的コーディングを

施すことが望ましい。

e)

プラグ・ソケット対は,回路の最大定格負荷電流の少なくとも 125 %の定格容量をもつことが望まし

い。

13.4 

導体の識別 

13.4.1 

一般要求事項 

各導体は,各端末において技術文書に従って識別できなければならない(箇条 17 参照)

導体は,数字,英数字,色[単色又はしま(縞)模様]のいずれかで識別するか,色と数字若しくは英

数字との組合せによって識別することが望ましい。数字にはアラビア数字を,英文字にはローマン体(大

文字も小文字も可)を用いなければならない。

13.4.2 

保護導体の識別 

保護導体は,形状,位置,表示,構造又は色によって保護導体であることを容易に区別できなければな

らない。色だけによって識別する場合は,全長にわたって緑と黄の 2 色組合せを用いなければならない。

緑と黄の 2 色組合せを保護導体以外に用いてはならない。

絶縁保護導体の緑と黄の 2 色組合せは,どの部分の 15 mm の長さをとっても,その色の一つが保護導体

表面の 30 %以上 70 %以下を覆い,残りの表面を他の色が覆うものでなければならない。

保護導体が,その形状,位置又は構造[例えば,編組導体,裸より(撚り)導体]によって容易に識別

できる場合,又は通常は人が近づけない絶縁導体である場合は,保護導体の全長にわたって色で識別する

必要はないが,少なくとも端末付近は,IEC 60417-5019 に規定する図記号又は緑と黄の 2 色組合せによっ

て明確に識別しなければならない。

注記  この規定は,例えば,保護導体が IEC 60417-5019 の記号で識別されるときは,導体の色は緑一

色でもよいことを意味する。

13.4.3 

色による中性線の識別 


52

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

電源回路に色だけによって識別する中性線を含む場合,中性線の色は青でなければならない。他の色と

の混同を避けるためにライトブルーを用いることが望ましい(JIS C 0446 参照)

。選択した色が中性線を示

す唯一の識別手段であって,その色を他の導体の識別にも用いると中性線と混同される可能性がある場合

は,その色を他の導体に用いてはならない。

注記  この規定は,例えば,中性線が追加の手段(例えば N の表示)によって識別される場合には中

性線の被覆に白を用いてもよいことを意味する

裸導体を用いる中性線の識別は,各区画内又はユニット内及びアクセス可能な各場所において 15∼100

mm 幅の帯状に色付けをするか,又はその全長にわたって色付けをしなければならない。

13.4.4 

色による導体の識別 

導体の識別に色を用いる場合は,その色を導体の全長にわたって用いることが望ましい。絶縁被覆の色

によって全体的に識別するか,色マーカを一定間隔及び端末若しくはアクセス可能な位置に施して識別す

ることが望ましい。

緑又は黄は,緑と黄の 2 色組合せ(13.4.2 参照)と混同される可能性がある場合には,これを用いない

ことが安全のために望ましい。

色の組合せによる識別は,その組合せが緑と黄の組合せとの混同を招くことがなく,緑又は黄を緑と黄

の 2 色組合せ以外の組合せに用いない場合に限り行ってよい。

白,灰,ライトブルーは,中性線以外の導体識別に用いてはならない。

色分けを導体識別に用いる場合には,黒は次の回路に用いることが望ましい。

  黒:危険電圧が加わる交流電力回路及び直流電力回路

13.4.5 

エンクロージャ内の配線 

13.4.5.1 

配線の保護 

導体及びケーブルは,損傷を招くような力が加わらないように布設しなければならない。

エンクロージャ内の導体を定位置に保持するために必要に応じて導体を支持しなければならない。非金

属製ダクトは,最小燃焼性定格 V-0 をもつ難燃性絶縁材料を用いたものでなければならない。

注記  燃焼性定格及び試験については JIS C 60695-11-10 に規定されている。

危険電圧が加わる導体をエンクロージャ内に布設する場合は,保全又は修理の作業中に機械的損傷を受

けないような経路に布設し,適切な手段によって導体を定位置に保持しなければならない。

予見される単一故障状態において液体が配線に接触する可能性がある場合,液体との接触に耐える定格

の線材でない限り,配線を液体との接触から保護しなければならない。

配線の引き回しに配線ガイドを用いてもよいが,配線ガイドが配線の絶縁に悪影響を及ぼさないような

構造にしなければならない。

13.4.5.2 

アクセス 

エンクロージャ内に取り付ける電気装置は,エンクロージャ前面から配線にアクセスできるように設計

し,組み立てることが望ましい(11.2.1 参照)

。このように実施することが困難で,制御機器をエンクロー

ジャ裏面から接続する場合には,これらの制御機器にアクセスするための扉又は外開き式パネルを設けな

ければならない。

扉又はその他の可動部分に取り付けた部品への接続には,可動部分の頻繁な動きに耐えるように,12.5

を満たす可とう性導体を用いなければならない。このような導体は,電気接続とは別の手段で静止部分及

び可動部分に固定しなければならない(8.2.3 及び 11.2.1 参照)

13.4.5.3 

エンクロージャの外へ引き出す配線 


53

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

エンクロージャの外部と接続する制御用配線には,端子台又はプラグ・ソケット対を用いることが望ま

しい。

電力回路及び測定回路のケーブルは,機器(部品)の接続用端子に直接つないでもよい。

13.5 

エンクロージャ外の配線 

13.5.1 

一般要求事項 

グランド,ブッシングなどを用いてケーブル又はダクトをエンクロージャ内に引き込む手段は,エンク

ロージャの必要な保護等級を満足するものでなければならない(11.3 参照)

13.5.2 

エンクロージャ外のプラグ・ソケット接続 

エンクロージャ外でプラグ・ソケット接続を用いる場合は,次の要求事項を満足しなければならない。

a)

プラグ・ソケット対を e)  に従って正しく取り付けた状態で,充電部に不用意に接触することを常に

(プラグの抜き差し時を含む。

)防止するタイプでなければならない。保護等級は,少なくとも IPXXB

でなければならない。この要求事項は,PELV 回路には適用しない。

b)

負荷状態で抜き差しするプラグ・ソケット対は,負荷を遮断するための十分な遮断容量をもつもので

なければならない。定格 32 A 以上のプラグ・ソケット接続は,プラグの抜き差しを開閉機器とインタ

ーロックして,開閉機器がオフ状態にあるときだけ抜き差しが可能となるようにしなければならない。

c)

定格 16 A を超えるプラグ・ソケット対は,意図しない切り離し又は偶発的な切り離しを防止する接続

保持形でなければならない。

d)

プラグ・ソケット対が意図せずに又は偶発的に外れると危険状態を招く可能性がある場合には,接続

保持手段を備えるとともに負荷状態での切り離しを禁止する明瞭な表示を備えなければならない。

e)

切り離し後も電圧が残る構成部品は,必要な空間距離及び沿面距離を考慮して,少なくとも IP2X 又

は IPXXB,交流 1 000 V 超又は直流 1 500 V 超の場合は IP2XH 若しくは IPXXBH の保護等級で保護し

なければならない。PELV 回路にはこの要求事項は適用しない。

13.5.3 

エンクロージャ外のケーブル及び導体 

エンクロージャ外のケーブル及び導体は,ダクトに収納しなければならない。ダクトに収納しない場合

は,ダクトを用いない布設に適する種類のケーブル及び導体を用いなければならない。

13.5.4 

ダクト 

ダクト及びその付帯部品は,それらを設置する場所の環境条件に適応するものでなければならない。

13.5.5 

ペンダント形操作盤 

ペンダント形操作盤との可とう性接続が必要な場合には,可とう電線管又は可とう多芯ケーブルを用い

なければならない。ペンダント形操作盤の荷重は,可とう電線管又は可とう多芯ケーブル以外の手段で保

持しなければならない。ただし,電線管又はケーブルが操作盤荷重を保持するように特別に設計されてい

る場合はこの限りでない。

13.5.6 

ストレインリリーフ(張力緩和) 

エンクロージャから外に出るケーブル及び導体は,機械的引張力を受けても接続不良を起こさないよう

に適切なストレインリリーフを備えなければならない。適合性の検証は 18.5 のストレインリリーフ試験に

よって行う。

13.5.7 

可とうケーブルの保護 

可とうケーブルは,通常の運転,単一故障,又は予見できる誤使用によって絶縁破壊が起こらないよう

に保護しなければならない。次の事項を考慮することが望ましい。

a)

可動部の動き


54

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

b)

ケーブルガイドから受ける力

c)

こすれ

d)

液体及びガスの影響

e)

放射(放射線,放射熱など)の影響

f)

限度を超える温度

g)

ケーブル曲げ半径

13.5.8 

ケーブルと可動部との間隔 

ケーブル自体が動きを伴う場合,又はケーブルを可動部近くに配線する場合は,可動部とケーブルとの

間に適切な間隔を維持しなければならない。

注記  ケーブルと可動部との間隔は,25 mm 以上とすることが望ましい。

13.5.9 

可とう電線管と可動部との間隔 

可とう電線管を可動部の近くに配置する場合,電線管の構造及び支持方法は,次の事項を満足しなけれ

ばならない。

a)

通常の運転状態において可とう電線管が損傷を受けることを防止する。

b)

単一故障状態において,電線管内部のケーブルの絶縁が損なわれることを防止する。

c)

電線管が,可動部又は構造物と接触してケーブル絶縁を損傷することを防止する。

13.5.10 

装置間接続 

据え付け時にサブシステム相互間を接続する導体には,

附属書 に規定する曲げスペースを確保しなけ

ればならない。

サブシステム相互間の接続は,端子(試験用の中間端子になる。

)又はプラグ・ソケットを介して接続す

ることが望ましい。この端子及びプラグ・ソケット対は,作業しやすい場所に設け,適切に保護し,関連

図面に示さなければならない。

13.5.11 

輸送のための取外し 

輸送のために配線を取り外す必要がある場合には,取り外す箇所に端子台又はプラグ・ソケット対を設

けなければならない。この端子台は適切に囲い,保護しなければならない。プラグ・ソケット対は,輸送

中及び保管中の環境に耐えるように保護しなければならない。

13.6 

ダクト,接続箱及びその他の箱 

13.6.1 

一般事項 

ダクト内のケーブル占積率は,ダクト断面積の 50 %を超えないことが望ましい。

注記  導体及びケーブルに対する全ての制限事項を考慮することが望ましい。例えば,導体の温度定

格によっては占積率を更に小さくする必要がある。

電線管(非可とう性及び可とう性)は,予想される使用条件に適するものでなければならない。電線管

は,定位置にしっかり固定しなければならない。

電線管の付帯部品(取付け用部品など)は,電線管及び用途に適したものを用いなければならない。

電線管は,取り外すためには工具を要するような方法を用いて固定しなければならない。

電線管の曲げ加工は,

電線管を損傷せず電線管内部断面積を減少させないように行わなければならない。

接続箱は,絶縁を損なう物質の侵入から保護する機能を備えなければならない。

接続箱は,通常運転状態において導体が発生する熱を考慮して十分な大きさでなければならない。

部分的にカバーをもつケーブルトレイは,ダクト又はケーブルトランキングとはみなさない。ケーブル

トレイに布設するケーブルは,ケーブルトレイへの布設に適する種類のものでなければならない。


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

13.6.2 

ケーブルトランキング 

エンクロージャの外にあるケーブルトランキングは,しっかりと支持し,全ての可動部から十分な距離

をとり,環境の影響からケーブルを保護しなければならない。

ケーブルトランキングのカバーは,側面で重なる形状でなければならない。

ガスケットは用いてもよい。

カバーは,適切な手段によってケーブルトランキングに取り付けなければならない。水平に設置するケー

ブルトランキングは,特にその用途に設計したものでない限りカバーを底部に設けてはならない。

注記  電気設備のケーブルトランキング及びダクトに対する要求事項は,IEC 61084 規格群に規定さ

れている。

ケーブルトランキングを幾つかの部分に分けて取り付ける場合,その部分間の接合部は,確実に結合し

なければならない。ただし,必ずしもガスケットを用いなくてよい。

ケーブルトランキングには,配線用又は排水用以外の開口部を設けてはならない。開けたまま未使用の

ノックアウトがあってはならない。

13.6.3 

半導体製造装置内の配線用区画及びケーブルトランキング 

半導体製造装置内で導体を囲うために配線用区画又はケーブルトランキングを用いる場合は,その配線

用区画又はケーブルトランキングは,液体用の配管又は貯蔵部から離し,完全に囲ったものとしなければ

ならない。配線用区画及びケーブルトランキング内の導体は,損傷を受けないように布設し,固定しなけ

ればならない。

13.6.4 

接続箱,その他の箱 

配線に用いる接続箱及びその他の箱は,保全のためのアクセスが可能でなければならない。これらの箱

は,電気装置の運転環境を考慮して,固体及び液体の侵入を防止するものでなければならない

11.3 参照)

これらの箱には開けたまま未使用のノックアウトその他の開口があってはならない。

14 

電動機及び関連装置 

14.1 

一般要求事項 

箇条 14 は,定格 240 VA 以上の交流又は直流の電動機に適用する。

ベルト,プーリなどの駆動用ハードウェアは,その近傍で保全及び修理を実施する作業者に傷害のリス

クを与えないように適切に保護しなければならない。

ただし,保全又は修理のために必要な場合は,電動機及び駆動用ハードウェアは,注油,保全,修理の

ためのアクセスが可能でなければならない。

機械的ブレーキの作動によって停止したときの巻き込まれなどの危険状態から脱するために,ブレーキ

解除手段を備えることが望ましい。

予見される故障状態において,感電,火災,又は電動機損傷のリスクを増加させる物質が存在する可能

性がある場合は,電動機及びその端末接続部をその物質の侵入から保護しなければならない。

電動機及び/又は電動機負荷の回転方向が正しくないことによってリスクが増す可能性がある場合は,

正しい回転方向を示す矢印を表示しなければならない。

電動機には,電圧,電流,周波数の定格の他に,製造業者名及び部品番号を表示しなければならない。

例外  電圧,電流及び電源周波数は,電動機上に表示した製造業者名及び部品番号から追跡できるな

ら,電動機自体でなく附属文書に記載してもよい。

14.2 

本体から離して設置する電動機 

電動機を半導体製造装置本体から離して設置する場合は,その電動機位置から視認できる 3 m 以内の場


56

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

所に全ての非接地導体を断路する手段を備えなければならない。

14.3 

電動機の寸法 

電動機の寸法は,可能な限り IEC 60072 規格群に適合することが望ましい。

注記  IEC 60072 規格群の内容には,JIS C 4203JIS C 4210 及び JIS C 4212 に含まれる部分と含まれ

ない部分とがある。

14.4 

電動機の取付け及び電動機用区画 

電動機及びそのカップリング,ベルト,プーリ及びチェーンは,適切に保護し,かつ,検査,保全,調

整,位置合わせ,給油,交換のために容易にアクセスできるように取り付けなければならない。電動機は,

その固定具を取り外すことができ,かつ,端子箱にアクセスできるように取り付けなければならない。

電動機は,適正な冷却が確保されるように取り付けなければならない。

注記 1  JIS C 4034-1 に電動機の耐熱クラスが定義されている(JIS C 4034-1 の 7.10,表 及び表 7

を参照。

注記 2  排熱のための換気は,半導体製造装置の外に直接排出することが望ましい。

15 

附属装置及び照明 

15.1 

附属装置用コンセント 

半導体製造装置が,附属装置(例えば,手持ち式電動工具,試験装置)用のコンセントを備える場合に

は,コンセントは次の事項を全て満足しなければならない。

−  キー又はツールを用いずにアクセスできるコンセントには,人の保護のための適切な検出レベルに設

定した漏電保護機器(RCD)を備える。

−  コンセントに電圧及び電流定格を明瞭に表示する。

−  コンセントの保護ボンディング回路の電気的連続性を確実に保持する。ただし,PELV の場合は除く。

−  コンセントに接続する全ての非接地導体を,箇条 に従って過電流から保護する。

15.2 

半導体製造装置の局部照明 

15.2.1 

一般事項 

局部照明回路の保護ボンディング回路への接続は,8.2.2 に適合しなければならない。

局部照明回路用のスイッチ及びコンセントは,液体その他の物質が感電のリスクを増大させる可能性の

ある場所に配置してはならない。

15.2.2 

電源 

局部照明回路の公称電圧は,線間 250 V 以下でなければならない。線間 50 V 以下が望ましい。

照明回路は,次のいずれかの電源から給電しなければならない(7.2.5 も参照)

−  入力電源断路器の負荷側に接続した照明専用の絶縁変圧器。変圧器の二次側回路に過電流保護を設け

なければならない。

−  入力電源断路器の電源ライン側に接続した照明専用の絶縁変圧器。この電源の使用は,制御エンクロ

ージャ内の保全作業のための照明回路に用いる場合に限る。照明専用絶縁変圧器の二次側回路に過電

流保護を設けなければならない(5.3.5 及び 13.1.3 も参照)

−  専用の過電流保護を備えた半導体製造装置内の回路。

−  入力電源断路器の電源ライン側に接続した絶縁変圧器であって,その一次側に局部照明専用の開閉手

段(5.3.5 参照)及び二次側に過電流保護を備え,電源断路器近くの制御エンクロージャ内に取り付け

たもの(13.1.3 も参照)


57

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

−  外部から供給する照明電源回路(例えば,工場の照明用電源)

。外部電源を照明に用いることは,照明

電源回路がエンクロージャ内にあり,負荷が半導体製造装置用の作業灯であって,作業灯の定格電力

の総和が 3 kW 以下の場合に限る。

例外  通常運転中に人体が届かない位置に設置されている固定照明には,15.2.2 は適用しない。

15.2.3 

保護 

局部照明回路は,7.2.5 に従って短絡電流から保護しなければならない。

15.2.4 

照明用の付帯器具 

調節可能な照明用付帯器具は,環境に適するものでなければならない。液体及びその他の物質によって

感電及び火災のリスクが増大するものであってはならない。

調節可能な照明用付帯器具が通常運転中に人が体を伸ばして届く範囲にある場合には,反射器は,機械

的手段で保持するものとしランプホルダで保持してはならない。

16 

表示,警告標識及び略号 

16.1 

一般事項 

警告標識,主銘板,表示(3.46 参照)及び識別プレートは,装置の環境に十分耐えるものでなければな

らない。

16.2 

感電の警告標識 

内部に危険電圧を含む電気装置のエンクロージャには,次の図記号 IEC 60417-5036 を表示しなければな

らない。

この警告標識は,エンクロージャの扉又はカバーにはっきり見えるように表示しなければならない。

注記 1  電気的危険源が存在する場所には追加の表示も検討することが望ましい。

注記 2  SEMI S1 には,半導体製造産業におけるその他の安全表示要求が規定されている。

16.3 

機能表示 

制御機器,表示機器及びディスプレイ(特に安全に関するもの)には,機器自体又はその近くに,その

機能を,明瞭に,消えないように表示しなければならない。

16.4 

装置の主銘板 

半導体製造装置の電気装置の主エンクロージャには,装置の据付け後もはっきり見える場所に,恒久的

な銘板を取り付けなければならない。銘板の表記には次の事項を含めなければならない。

a)

製造業者の名称及び所在地。

b)

装置名,型(モデル)番号及び製造シリアル番号。

c)

電源電圧

d)

電源の相数

e)

給電線の線数

f)

電源周波数

g)

全負荷電流


58

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

h)

最大容量の電動機又は負荷の定格電流

i)

各入力電源に接続される装置の短絡定格(短絡電流定格)

j)

電気装置の一部として過電流保護機器を備える場合は,保護機器の定格電流。

k)

電気装置図面番号又は電気装置図面索引番号

銘板に記載する全負荷電流は,通常の運転において同時に作動する可能性のある全ての電動機及びその

他の装置の負荷電流の合計値以上でなければならない。

16.5 

略号 

全てのエンクロージャ,アセンブリ,制御機器及び構成品は,技術文書に示す略号と同じ略号で明瞭に

識別しなければならない。

エンクロージャ内の部品配置図(構成品を識別できるもの)が附属の技術文書に含まれない場合は,構

成品近くの取付け面上にその構成品の識別を表示しなければならない。

17 

技術文書 

17.1 

一般事項 

電気装置の据付け,運転及び保全に必要な情報は,適切な形式(例えば,図面,接続図,チャート,表

及び説明書)で提供(納入)しなければならない。提供する情報の内容及び量は,電気装置の複雑度に応

じて異なってもよい。極めて単純な装置の場合には,その情報を一冊の文書にまとめもてよいが,その場

合,この文書は電気装置内の全ての機器を示し,電源の接続法が解るようにしなければならない。

注記  電気装置の構成品に附属する技術文書類を,半導体製造装置の文書類の一部にしてもよい。

17.2 

提供情報 

電気装置とともに提供(納入)する情報(技術文書)には,次の事項を含めなければならない。

a) 

文書一覧表

b) 

装置,据付け,取付け及び電源接続(外部保護ボンディング導体との接続を含む。

)に関する明瞭で包

括的な説明

c) 

装置の電源接続点で定義する電源仕様。電圧範囲及び許容できる短時間電圧変動(4.3 参照)を含む。

d)

周囲温度範囲

e)

設置場所の最大海抜高

f)

運転場所の湿度

g)

必要な場合,環境に関する他の情報(例えば,照明,振動,騒音レベル,空気汚染)

h)

必要な場合,全体図(ブロック図)

i)

回路図

j)

次に関する情報のうち必要なもの。

1)

装置の使用に必要なプログラミング

2)

運転順序

3)

検査頻度

4)

機能試験の頻度及び方法

5)

調整,保全及び修理の指針,特に保護機器及び保護回路について

6)

推奨予備品のリスト

7)

納入工具のリスト

8) UPS

を使用している場合は,製造業者文書にその機能及び配線(UPS から電力供給を受ける範囲)


59

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

を明瞭に記載しなければならない。

k) 

保護インターロック回路及び安全防護に関する機能説明。作動,較正,試験に関する詳細説明を含む。

l)

安全防護の説明及び安全防護を中断する必要(例えば,設定,保全作業のために)がある場合の中断

方法の説明。及び中断中のリスクを最小にする方策の説明(9.1.6 参照)

m)

保全作業を安全に行うための諸手順。例えば,半導体製造装置のエネルギー遮断機器(例えば,断路

器)をオフ位置にロックする方法の説明(17.8 参照)

n)

取扱い,輸送及び保管に関する情報。

o)

負荷電流,起動ピーク電流に関する情報(該当する場合)

P)

保護方策実施後も残留するリスクに関する情報,特別な訓練の必要性の説明,及び個人用保護具が必

要ならその要求仕様。

q)

ヒューマンインタフェースの機器を記号によって識別するために用いた記号の説明。

17.3 

全ての文書類に対する要求事項 

文書で用いる略号の体系を示す表を提供しなければならない。文書に用いる略号体系は,JIS C 0452 

格群の関連の部によることが望ましい。

17.4 

据付け用文書 

17.4.1 

一般事項 

据付け用文書には,装置の完全な据付け及び安全な起動のために必要な全ての情報を記載しなければな

らない。

17.4.2 

電源ケーブル 

半導体製造装置に給電するために現場に布設する電源ケーブルに関して,推奨する配置,種類及び導体

断面積を明確に記載しなければならない。

17.4.3 

過電流保護機器 

半導体製造装置に給電する電源導体を保護するための過電流保護機器の種類,特性,定格電流の選定,

及びトリップ値の設定のために必要なデータを記載しなければならない(7.2.2 参照)

17.4.4 

ダクト,ケーブルトレイ又はケーブル支持具 

ユーザがダクトを準備する必要がある場合は,ダクトの寸法,用途及び配置を詳細に記載しなければな

らない。

半導体製造装置のサブシステム間に用いるダクト,ケーブルトレイ又はケーブル支持具をユーザが準備

する必要がある場合は,これらの寸法,種類及び用途を詳細に記載しなければならない。

17.4.5 

据付けのための図面 

電気装置の取外し又は作業のためのスペースが必要な場合には,これを据付図に示さなければならない。

注記 1  据付図の例は,JIS C 1082-1 に示されている。

さらに,相互接続図又は相互接続表(インタフェース接続を示すもの)も,必要に応じて据付け用文書

に含めなければならない。この接続図又は接続表には,全ての外部接続に関する情報を記載しなければな

らない。

異なる種類(例えば,異なる電圧)の電源に切り換えて運転できる電気装置の場合には,相互接続図又

は相互接続表には,電気装置を各電源に合わせるために必要な事項(配線変更など)を示さなければなら

ない。

注記 2  相互接続図,相互接続表の例は,JIS C 1082-1 に示されている。


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

17.5 

全体図及び機能線図 

作動原理の理解を助けるために必要な場合は,全体図を納入技術文書に含めなければならない。全体図

は,相互接続の全てを示すものではなく,電気装置(構成品)を記号で表して機能の相互関係を示すもの

である。

注記 1  全体図の例は,JIS C 1082-1 に示されている。

機能線図は,全体図の一部としてもよく,追加として作成してもよい。

注記 2  機能線図の例は,JIS C 1082-1 に示されている。

17.6 

回路図 

回路図は,納入技術文書に含めなければならない。回路図には半導体製造装置及び関連電気装置の電気

回路を示さなければならない。保護インターロック回路及び EMO 回路について特に詳細に説明しなけれ

ばならない。JIS C 0617 規格群に採録されていない図記号は,回路図又はその補助文書内で個別に説明し

なければならない。構成品及び機器の記号及び識別は,全ての文書内及び装置内で一貫していなければな

らない。

必要な場合には,ユニット間インタフェースの接続を示す図(相互接続図)を提供しなければならない。

この図は,簡略化のために回路図と併合してもよい。この図には,現場での保全,修理を想定する各ユニ

ットの詳細回路図との参照関係を含めることが望ましい。

注記  通常,電気回路図のスイッチ(接点)記号は,全て(例えば,電気,空気,水,油)のエネル

ギー供給がオフになる状態を示す。

導体は,13.4 に従って識別しなければならない。

回路は,保全作業及び故障箇所の特定を行いやすく,回路の機能を理解しやすいように示さなければな

らない。制御機器及び構成品の機能及び特性を,その記号だけでは明確に表現できない場合には,回路図

中の図記号の近くに文字などで情報を書き入れるか,脚注を用いて説明しなければならない。

17.7 

運転マニュアル 

技術文書には,電気装置の起動及び使用のための適切な手順を詳述した運転マニュアルを含めなければ

ならない。装置が備えている安全方策については特に詳細に記述することが望ましい。

17.8 

保全マニュアル 

17.8.1 

一般事項 

技術文書には,調整,清掃,保全,予防検査,交換及び修理のための適切な手順を詳述した保全マニュ

アルを含めなければならない。これらの作業をどのようにして安全に実施するかを説明することが望まし

い。このマニュアルには,保全の間隔及び記録に関する推奨事項を含むことが望ましい。装置が正しく作

動することを検証する方法(例えば,ソフトウェアの試験プログラム)を備えている場合には,その検証

法の使い方を詳しく記載しなければならない。

注記  ユーザに実行を任せられない保全活動(製造業者にしかできない保全項目)は,保全マニュア

ルの中で明確にすることが望ましい。

このような特定の保全活動の説明は 17.8 では要求しない。

17.8.2 

交換部品の識別 

交換作業をユーザが行うことを想定する部品(定期的に交換する消耗部品及び半導体製造装置の期待寿

命期間内に交換が必要となりそうな全ての部品)は,説明書の中で明確にし,識別,発注,交換のために

必要な情報を含めなければならない。


61

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

18 

試験 

18.1 

一般事項 

18.1.1 

試験計画 

この規格への適合性を検証する項目には,次の事項が含まれる。

a) 

電気装置とその技術文書との適合検証。

b) 

保護ボンディング回路及び接地回路の電気的連続性試験。

c)

耐電圧試験。

d) 

入力電流試験。

e) 

温度試験。

f) 

保護インターロックの機能試験。

g) EMO

回路の機能試験。

箇条 18 に示すその他の試験は,装置の要求仕様に応じて適用する。

18.1.2 

試験条件 

箇条 18 に示す試験は,ここに述べる試験法及び試験装置に精通している熟練技術者又は訓練・指示を受

けた者が実施しなければならない。全ての試験装置は較正されていなければならない。

この規格内で特に規定しない限り,電気装置は,その製造業者が定めた運転条件の範囲内の最も不利な

(合格しにくい)条件で試験しなければならない。試験において変化させるパラメタには次のものを含め

ることができるが,これらに限定するものではない。

a)

電源電圧

b)

電源周波数

c)

運転モード(例えば,最低・最高温度,運転する電動機の指定)

d)

サーモスタット,調整機器,又はオペレータのアクセス範囲にある類似制御機器の調整。

18.2

及び 18.3 に規定する接地回路の電気的連続性試験及び漏えい電流試験は,完全に組み上げた装置に

対して実施しなければならない。組み込む前の構成品又はサブアセンブリに対して個々に試験する必要は

ない。

半導体製造装置から分離したサブアセンブリ単体の試験は,実際にサブアセンブリを半導体製造装置に

統合したときに予測される最も不利な状態をシミュレートしている場合には行ってもよい。

18.2 

接地回路及び保護ボンディング回路の電気的連続性の試験 

18.2.1 

一般事項 

18.2.3

又は 18.2.4 のいずれかの試験法を用いる。

電気装置の構成部分ではなく半導体製造装置の構成部分となる外部導電性部分が,運転状態では保護ボ

ンディング回路に接続されることがあるが,電気装置の試験においては,電気装置を外部導電性部分に接

続することは不適切又は好ましくない場合がある。

漏えい電流試験及び接地回路の電気的連続性試験においては,外部導電性部分を保護ボンディング回路

に接続しないことが特に重要である。

保護ボンディング回路を外部導電性部分に接続すると並列導通経路が形成されるので,接地回路の電気

的連続性試験において低いループインピーダンスが実現されているように見せかけて,保護導体及びその

導体接続の電気的連続性の欠陥を隠すことがある。

18.2.2 

試験装置 

試験法 においては,


62

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

−  ±1.0 %の精度で 0.10 Ω を測定できる抵抗計(低抵抗測定用)

試験法 においては,

− 10

A の容量をもつ低電圧電流源

−  ±1 %の精度で 10 A まで測定できる電流計

−  ±1 %の精度で 0.01 V まで測定できるレンジをもつ電圧計

18.2.3 

試験法 

電気装置の電源入力端子及び PE 端子から給電線及び外部保護導体を取り外す。PE 端子と各露出導電性

部分(ハンドル,モニタ,扉など保護ボンディングされているもの)との間の抵抗を抵抗計で測定する。

試験が終ったら,取り外した給電線と外部保護導体の接続を元に戻す。

18.2.4 

試験法 

電気装置の電源入力端子及び PE 端子から給電線及び外部保護導体を取り外す。PE 端子と各露出導電性

部分(ハンドル,モニタ,扉など保護ボンディングされているもの)との間に低電圧電流源を接続する。

10 A の電流を流し込んだときの電圧を測定する。測定した電圧を電流(10 A)で除して露出導電性部分と

PE 端子間の抵抗を求める。試験が終ったら,取り外した給電線と外部保護導体の接続を元に戻す。

注記  10 A 以上の電流を流して測定するように規定する規格(例えば,JIS C 1010-1)もある。

18.2.5 

合格基準 

PE 端子と保護ボンディング回路に接続した各露出導電性部分(ハンドル,モニタ,扉など)との間の抵

抗値は 0.1 Ω を超えてはならない。

18.3 

コード・プラグ式電源接続の電気装置の接触電流試験 

18.3.1 

適用範囲 

この試験は,コード・プラグ式電源接続の電気装置だけに適用する。

例外  半導体製造装置内のエンクロージャ内にあるコード・プラグ式電源接続の電気装置であって,

通常の運転中及び保全作業中に電源プラグを抜くことを意図しない電気装置にはこの試験は不

要である。

18.3.2 

試験装置 

−  ±1 %の測定精度をもつ実効値指示形電圧計。

− 1

500

Ω の抵抗及び 0.15 μF のコンデンサを並列に接続したインピーダンス回路。

18.3.3 

試験法 

入力電源にプラグ・ソケット接続(コード・プラグ接続)されている電気装置を周囲から絶縁する(例

えば,装置を木材又は他の絶縁材料の上に置く)

。保護接地導体の接続を取り外し,電源導体だけを定格の

電源に接続し,電気装置製造業者が指定する最も不利な状態に電気装置を置く。インピーダンス回路を電

源側の保護接地導体と各露出導電性部分との間に接続する。

注記  インピーダンス回路は,独立したものでもよく,接触電流測定器に組み込んだものでもよい。

インピーダンス回路の両端に現れる電圧 V

measured

を測定し,次の式によって接触電流 I

leakage

を計算する。

500

1

measured

leakage

V

I

=

18.3.4 

合格基準 

測定値に基づいて計算した接触電流が 3.5 mA を超えてはならない。

18.4 

耐電圧試験 

18.4.1 

試験装置 


63

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

−  ±5 秒の精度をもつタイマ

−  次の条件を満たす耐電圧測定装置

−  出力電圧:交流 1 500 V 又は直流 2 121 V(精度:±1 %)

−  試験電圧の表示機能付き。

−  絶縁破壊の聴覚表示機能又は視覚表示機能付き,又は絶縁不良の試験対象に対して試験電圧の印加

を自動拒絶する機能付き。

−  交流試験用では,正弦波出力の変圧器付き。変圧器容量は,試験電圧を直接測定する電圧計を備え

ない場合は 500 VA 以上が望ましい。

18.4.2 

試験法 

電気装置の入力電源を切り離し,電気装置内の主電源回路の充電導体と電源回路以外の金属部分との間

に耐電圧測定装置を接続し,交流 1 500 V 又は直流 2 121 V を加える。この試験電圧に耐えられないサージ

吸収部品及び電子部品は,その製品規格によって電圧試験済であれば取り外してもよい。この試験に対し

て次の設定条件を適用する。

a)

試験対象電気装置の使用温度範囲の最大周囲温度で試験する。

b)

電源開閉器接点はオンの状態にする。

c)

コンタクタを通して給電される回路は,コンタクタ接点を手動で閉じるかバイパス接続する。

試験電圧は,0 から徐々に上げて行き最大電圧に 1 分間保持する。

注記  中性線導体(ある場合)も,充電導体とみなす。

18.4.3 

合格基準 

電気装置が,ブレイクダウン(絶縁破壊)してはならない。

注記  試験電圧をゆっくり増加させているとき急激又は非線形の電圧変化が起これば,これはブレイ

クダウンしたことを示すものである。同様に,急激な電流増加もブレイクダウンしたことを示

すものである。部分放電(コロナ)のようなものは,ブレイクダウンとみなさない。

18.5 

ストレインリリーフ試験 

18.5.1 

一般事項 

この試験は,コード・プラグ接続の電気装置において,コードに加わる引っ張り,ねじりなどの力を端

子又は内部配線に伝えないためのストレインリリーフ機能が備わっていることを検証するものである。

この試験への適合性は,試験法 1 又は試験法 2 によって検証する。

18.5.2 

試験装置 

−  ±5 秒の精度をもつタイマ

−  較正された張力計(156±1.56 N を加えることが可能なもの)

−  電気装置を固定する支持面

18.5.3 

試験法 

コードを引っ張っても装置が動かないように電気装置を支持面に固定する。最も不利な角度からコード

を 156 N の力で引っ張る。力を加える角度を調節するために必要なら滑車などの手段を用いる。徐々に力

を加え,156 N に 1 分間保持する。

18.5.4 

試験法 の合格基準 

引張力が電気装置の内部接続に達する程のコードの動きがあってはならない。

18.5.5 

試験法 

コードを引っ張っても装置が動かないように電気装置を支持面に固定する。電気装置内のコードの接続


64

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

部を外す。動いてはいけないコードの外装に目印のテープを貼る。最も不利な角度からコードを 156 N の

力で引っ張る。力を加える角度を調節するために必要なら滑車などを用いる。徐々に力を加え,156 N に 1

分間保持する。

18.5.6 

試験法 の合格基準 

目印のテープが変位してはならない。

18.6 

電源ユニット出力の短絡試験 

18.6.1 

試験装置 

−  電気装置の構成に含まれる各電源ユニットの出力を短絡できる導体。

18.6.2 

試験法 

電源ユニットの出力を解放(無負荷)状態にして電源ユニットに給電する。電源ユニットの出力を短絡

する。電源ユニットが複数ある場合は,一つずつ試験する。

例外  4.2 に規定する適切な規格によって評価・試験が済んでいる電源ユニットにはこの短絡試験を行

う必要はない。

18.6.3 

合格基準 

短絡後 8 時間の間危険な状態が起こらない。又は,短絡保護機器の作動によって危険源が除かれる。

18.7 

保護インターロック回路の機能試験 

18.7.1 

試験法 

保護インターロックの検出対象としての潜在的危険状態を実際的又は摸擬的に発生させて,各インター

ロック機能の作動を促す。

18.7.2 

合格基準 

次の事項が達成されなければならない。

a)

保護インターロックが作動し,半導体製造装置又はその関連部分が直ちに安全な状態になる。

b)

保護インターロックが作動し,直ちにオペレータに危険状態が通報される。

例外  EMO を作動させる保護インターロック又はヒューマンインタフェース機器への電源を遮断

する保護インターロックには適用しない。

c)

インターロックを手動でリセットするまでは装置の通常運転が不可能である。

18.8 

コンデンサ蓄積電荷の放電試験(6.2.4 参照) 

18.8.1 

試験装置 

−  ±1 秒の精度をもつタイマ

−  ±1.0 %の測定精度をもつ直流電圧計(コンデンサ端子電圧の測定用)

18.8.2 

試験法 

危険なエネルギー(20 J 以上)が充電される各コンデンサを試験する。コンデンサの端子電圧を連続的

に監視する。電気装置の電源をオフにし,10 秒後の端子電圧を記録する。

18.8.3 

合格基準 

コンデンサは,電気装置の電源をオフにしてから 10 秒以内に 60 V 以下又は 20 J 以下の状態まで放電し

なければならない。

注記  蓄積エネルギーの計算には次の式を用いる。

2

2

CV

J

=

ここに,

J

エネルギー(

J

,ジュール)


65

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

C

キャパシタンス(

F

,ファラッド)

V

電圧(

V

,ボルト)

18.9 

温度試験 

18.9.1 

試験装置 

±

5

秒の精度をもつタイマ

±

0.1

℃の精度及び分解能をもつ温度計

18.9.2 

試験法 

電気装置を製造業者指定の最大負荷で

8

時間又は熱平衡に達するまでの時間のいずれか大きい方の時間

連続運転する。周囲温度を測定し記録する。各構成品及び機器の温度を測定する。

40

℃又は製造業者が指

定する最大温度から測定した周囲温度を差し引く。この温度差を,測定した各構成品及び機器の温度に加

える。加えた結果を

表 の許容温度と比較する。

表 6−電気装置内部品の許容温度 

電気装置の部品

許容温度  ℃

刃形スイッチ(刃部及び受け部) 55

ヒューズ及びヒューズホルダ 110

絶縁電線

注記 による。

外部接続用端子

注記 による。

許容温度 60℃又は 60/75℃の電源線が接続される電気機器 60

許容温度 75℃の電源線が接続される電気機器 75

バス及び接続用のストラップ又はバー 125

コンデンサ

注記 による。

電力スイッチ用半導体

注記 による。

プリント基板

注記 による。 

電動機及び変圧器

注記 による。 

注記 1  電線に表示された温度又は電線製造業者が指定した定格温度。 
注記 2  コンデンサに表示された温度又はコンデンサ製造業者が指定した定格温度。 
注記 3  半導体製造業者が指定の消費電力に対して推奨するケース温度。 
注記 4  基板製造業者が指定する基板温度。 
注記 5  製造業者の指定がある場合はその指定温度。ない場合は,JIS C 1010-1 などの適

切な規格を指針にする。

18.9.3 

合格基準 

結果が

表 に示す許容温度を超えてはならない。

18.10

  エンクロージャの強度試験;30 N 一定 

18.10.1

  一般事項 

この試験は,エンクロージャが危険な充電部との接触を保護(防止)する機能をもつことを検証するも

のである。

18.10.2

  試験装置 

応力計

試験指(テストフィンガ)

附属書 参照)

18.10.3

  試験法 

エンクロージャの外面又はカバーに

30

±

3 N

(一定)の力を

5

秒間加える。力は,電気装置本体又はサ


66

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

ブシステムの指定の場所に一体形試験指を用いて加える。

18.10.4

  合格基準 

試験指が材料又は開口部を貫通する場合,試験指がエンクロージャ内部の危険な充電部に接触できては

ならない。

18.11

  エンクロージャの強度試験;250 N 一定 

18.11.1

  一般事項 

この試験は,エンクロージャ外面のたわみに対する抵抗力を検証するものである。

JIS C 6950-1

を適用するエンクロージャは,JIS C 6950-1 の 4.2.4 に従って試験してもよい。

18.11.2

  試験装置 

応力計

18.11.3

  試験法 

エンクロージャの外面に

250

±

10 N

(一定)の力を

5

秒間加える。力は,直径

30 mm

の円形接触面をも

つようなジグを用いて加える。

18.11.4

  合格基準 

エンクロージャ外面にたわみが生じることがあっても,外面パネルが危険な充電部と接触してはならず,

間隔が指定の空間距離以下に減少してはならない。

18.12

  試験指挿入試験 

18.12.1

  一般事項 

この試験は,JIS C 1010-1 の 6.2.1 の試験要求事項を満足する電気装置には実施しなくてもよい。

18.12.2

  試験装置 

試験指(

附属書 参照)

18.12.3

  試験法 

エンクロージャ外面(底部を含む。

)の全ての開口部に,接合型試験指を力を加えずに当てる。鍵なしで

開けられる外面パネルは全て開いて試験指を当てる。

18.12.4

  合格基準 

通常の運転状態において危険な電圧が加わる導体に試験指が接触できなければ合格とする。

18.13

  配線の曲げ戻し試験 

この試験は,固定部から丁番付きのパネル又は扉へ到る配線であって,危険電圧又は危険電力が加わり,

パネルの開閉時に配線の曲げ戻しがあり,かつ,基礎絶縁以外の追加保護手段がない場合に適用する。

丁番付きのパネル又は扉を全開位置まで開いてまた閉じることを

500

回繰り返す。終了後 18.4 の耐電圧

試験を行う。

配線を目視検査し,

機械的な損傷がなく耐電圧試験に合格すれば曲げ戻し試験に合格とする。

18.14

  絶縁抵抗試験 

500 V

メガーを用いて電力回路と保護ボンディング回路との間の絶縁抵抗値を測定し,測定値が

1 MΩ

以上でなければならない。試験は電気装置全体を個々の区画に分けて実施してもよい。

例外

例えば,ブスバー,導体ワイヤ又は導体バーシステム,スリップリング機構を含む電気装置の

特定部分には

1 MΩ

より低い下限値が許されるが,

50 kΩ

未満であってはならない。

18.15

  EMO 機能試験 

18.15.1

  一般事項 

EMO

システムの機能試験を実施しなければならない。次の試験を各

EMO

ボタンに対して別々に行わな

ければならない。


67

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

18.15.2

  電源遮断機能の確認試験 

EMO

ボタンを押す。電源遮断用機器(例えば,コンタクタ,リレー)が接点を開いてシステムへの電源

を効果的に遮断したことを確認する。

18.15.3

  EMO ボタンのリセット確認試験 

EMO

操作による電源遮断を確認してから

EMO

ボタンをリセットする。電源遮断用機器(例えば,コン

タクタ,リレー)の接点が開いたままの状態を維持し,システムへの電源が供給されないことを確認する。

18.15.4

  EMO 回路のリセットの確認試験 

EMO

回路のリセット制御機器を操作する。電源遮断用機器の接点が閉じて電気装置に電源が供給される

ことを確認する。

18.16

  入力電流試験 

18.16.1

  試験装置 

±

3.0 %

の測定精度をもつ実効値指示形交流電流計

18.16.2

  試験法 

通常の全負荷運転時の入力電流を測定する。

18.16.3

  合格基準 

測定した入力電流は,電気装置の銘板に記載された定格全負荷電流の

110 %

を超えてはならない。

18.17

  その他の安全回路試験 

保護インターロック及び

EMO

のいずれでもない安全回路の機能試験を実施しなければならない。

18.18

  電動機温度上昇試験 

18.18.1

  適用範囲 

この試験は,次の電動機類には適用しない。

a)

4.2

に適合する電動機及び電動機コントローラの組合せ。

b)

4.2

及び 7.3.2 に適合する過負荷保護を備える電動機。

c)

4.2

に適合する本質的保護(例えば,サーマル保護,インピーダンス保護)を備える電動機。

18.18.2

  試験装置 

±

1

分の測定精度をもつタイマ

18.18.3

  試験法 

電動機に給電した状態で電動機の回転を強制的に停止する。又は回転子を固定した状態で給電する。給

電を続ける時間は次のとおりとする。

a)

過負荷保護又は温度上昇保護が手動リセット式である場合は,保護機能が作動するまで。

b)

過負荷保護又は温度上昇保護が自動リセット式である場合は,

8

時間が経過するまで。

c)

過負荷保護又は温度上昇保護の備えがない場合は,

8

時間が経過するまで。

18.18.4

  合格基準 

該当する継続時間を満たす連続給電の終了後,耐電圧試験を行い,試験電圧に耐えなければならない。

損傷又は過大な温度上昇があってはならない。


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B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

附属書 A

(規定)

TN

系統における基本保護(間接接触保護)

序文 

この附属書は,

TN

系統の電源を用いる場合の間接接触保護について規定する。この附属書は,JIS C 

60364-4-41

及び JIS C 60364-6 に基づいている。

A.1

  遮断時間 

A.1.1

  一般事項 

基本保護(間接接触保護)には,過電流保護機器を用いなければならない。過電流保護機器は,半導体

製造装置内で充電部と露出導電性部分又は保護導体との間に絶縁故障(漏電)が発生したとき,十分短い

遮断時間内に電源を自動的に回路又は装置から遮断しなければならない。手持ち式でもなく携帯式でもな

い半導体製造装置では,

5

秒以下を十分短い時間とみなす。

例外  この遮断時間を達成できない場合は,人が同時に接触できる二つの導電性部分間の接触電圧が,

交流

50 V

又は直流

120 V

(リップル分を除く。

)を超えないようにする方策(例えば,追加の

保護ボンディング)を実施しなければならない。A.3 を参照。

A.1.2

  クラス の手持ち式装置及び携帯式装置の電源回路に適用する遮断時間 

クラス

I

の手持ち式装置又は携帯式装置に給電する回路に対しては,十分短いといえる最大遮断時間は,

コンセントを経由するかしないかにかかわらず

表 A.1 による(例えば,半導体製造装置に備えた附属機器

用コンセントに対しては 15.1 参照。

表 A.1TN 系統における最大遮断時間 

U

o

(V)

a)

遮断時間(秒)

120 0.8 
230 0.4 
277 0.4 
400 0.2

>400 0.1

注記 1  公称値からの差が IEC 60038 に規定する許容範囲内にある電圧に対しては,公称値に対する

遮断時間を適用する。

注記 2  公称値からの差が許容範囲を超える中間の電圧に対しては,この表中の高い側の直近電圧値

に対する遮断時間を適用する。

a)

  U

o

は,対地公称電圧である。

A.2

  過電流保護機器による電源自動遮断によって保護が達成される条件 

過電流保護機器の特性(

I

a

)及び回路インピーダンス(

Z

S

)は,電気装置内で相導体から保護導体又は

露出導電性部分にインピーダンス

0

に近い地絡が生じたとき,規定の時間内(すなわち,

5

秒以内又は

A.1

の値以内)に自動的に電源回路が遮断されるようにしなければならない。この要求は,次の式が成り

立てば満足される。

Z

S

I

a

U

o

  (A.1)


69

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

ここに,

Z

S

電源,電源から地絡点までの充電導体,及び地絡点から
電源までの保護導体からなる地絡ループのインピーダ
ンス。

I

a

規定時間内に保護機器を自動的に作動(遮断)させる地
絡電流

U

o

接地電位に対する交流公称電圧

地絡電流による温度上昇によって導体抵抗が上昇することを考慮しなければならない(A.4.3 も参照。

注記 1  

(A.1)

の意味は,

I

a

を推定地絡電流

I

SC

I

SC

U

o

 / Z

S

)以下の値にせよということである。

注記 2  地絡電流の計算に関する情報は,例えば,IEC 60909 規格群又は地絡保護機器製造業者から

得ることができる。

A.3

  接触電圧を 50 V 以下に抑えることによる保護の条件 

A.2

の要求事項を満たせず,危険な接触電圧に対する保護として追加の保護ボンディングを行う場合,

この保護方策に必要な条件は,接触電圧を

50 V

以下に低減することであり,それは,保護回路のインピー

ダンス

Z

PE

が次の式の値を超えないことによって達成される。

S

o

PE

50

Z

U

Z

  (A.2)

ここに,

Z

PE

半導体製造装置の全ての露出導電性部分と

PE

端子との

間を接続する保護ボンディング回路(5.2 及び

図 参照)

のインピーダンス,又は,同時に接触できる露出導電性
部分若しくは外部導電性部分間のインピーダンス。

この条件の確認には,18.2.2 

試験法 

R

PE

を測定する方法を用いることができる。

R

PE

が次の式の値

を超えなければ,保護の条件を満たすといえる。

( )

s

5

a

PE

50

I

R

ここに,

I

a(5s)

保護機器が

5

秒で作動する電流

R

PE

半導体製造装置の全ての露出導電性部分と

PE

端子間の

保護ボンディング回路(5.2 及び

図 参照)の抵抗,又は

同時に接触できる露出導電性部分間,外部導電性部分間

若しくは露出導電性部分と外部導電性部分との間の抵抗。

注記 1  追加の保護ボンディングは,間接接触保護における追加方策とみなされる。

注記 2  追加の保護ボンディングは,機械及び電気装置の全体を対象にすることもあり,一部に対し

て実施することもある。

注記 3

(A.2)

の説明:対地電圧

U

o

をもつ充電導体が露出導電性部分を介して地絡(短絡ループイ

ンピーダンス=

Z

S

)したときの短絡電流

I

SC

は,

S

o

SC

Z

U

I

=

露出導電性部分に現れる対地電圧

U

SC

は,

S

PE

o

S

SC

SC

Z

Z

U

Z

I

U

=

=


70

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

U

SC

50 V

以下であるためには

S

o

PE

o

S

PE

50

50

Z

U

Z

U

Z

Z

A.4

  電源自動遮断による保護が達成される条件の検証 

A.4.1

  一般事項 

A.2

の電源自動遮断による間接接触保護方策の有効性の検証は,次の二つによって行う。

−  回路遮断器の公称電流設定値(I

a

)及びヒューズの電流定格(I

a

)の目視検査による当該保護機器の特

性検査。及び

−  地絡ループインピーダンス Z

S

の測定

例外  地絡ループインピーダンス又は保護導体の抵抗の計算値があり,かつ,据付け状態で保護導体

の長さ及び断面積を確認できる場合は,測定を省略して,計算で用いたとおりの保護導体が正

しく接続されていることを確認するだけでよい。

A.4.2

  地絡ループインピーダンスの測定 

地絡ループインピーダンスの測定は,IEC 61557-3 に適合する測定器を用いて行わなければならない。

測定器の説明書に与えられている測定精度及び測定手順を考慮しなければならない。

半導体製造装置の運転に用いる電源と同じ周波数の電源に接続して測定しなければならない。

注記  半導体製造装置の地絡ループインピーダンス測定の一例を図 A.1 に示す。試験中に電動機が接

続されていると不都合である場合は,試験に供しない二つの相導体を,例えば,ヒューズを外

すなどして電動機から切り離してもよい。

地絡ループインピーダンスの測定値は,A.2 の要求条件に適合しなければならない。

A.4.3

  導体抵抗の測定値と短絡状態の抵抗値との違いに対する考慮 

注記  測定は,通常の周囲温度において小さな電流によって行うので,A.2 の要求に対する適合性を

検証するには,地絡電流によって導体が温度上昇すると抵抗が増加することを考慮する必要が

ある。

地絡電流による導体の温度上昇に伴う抵抗増加を考慮するには次の式を用いる。

( )

a

o

m

S

3

2

I

U

Z

ここに,

Z

S(m)

Z

S

の測定値

測定した地絡ループインピーダンスが 2U

o

/3I

a

を超える場合の更に詳しい評価は,JIS C 60364-6 

C.61.3.6.3

の手順に従って行うことができる。


71

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

図 A.1−地絡ループインピーダンス測定の例

電源

電気装置内の他の
回路へ

IEC 61557-3
による地絡ル
ープインピー
ダンス試験器

電気装置

Z

FL

L1 
L2 
L3 


72

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

附属書 B

(規定)

TT

系統における間接接触保護

序文 

この附属書は,TT 系統の電源を用いる場合の間接接触保護について規定する。この附属書は,JIS C 

60364-4-41

及び JIS C 60364-6 に基づいている。TT 系統は,我が国の商用電源で標準的に用いられる接地

系である。

B.1

  TT 系統に対する要求事項 

B.1.1

  接地 

人が接触する可能性のある全ての露出導電性部分及び外部導電性部分は,保護導体に接続するか直接 PE

端子に接続しなければならない。PE 端子は,十分低い接地抵抗を得るために必要な(一つ又は複数の)接

地極に接続しなければならない。電気的干渉に敏感な装置を共通に接地するための機能接地回路がある場

合は,機能接地回路も接地極に接続しなければならない。TT 系統では,電源系統の中性点又は中間点があ

る場合は,これらを接地しなければならない。中性点又は中間点が存在しないか,中性点又は中間点の接

続端子がない場合は,相導体の一つを接地しなければならない。

B.1.2

  TT 系統における故障保護(間接接触保護) 

B.1.2.1

  一般事項 

一般に,TT 系統では故障保護には RCD(漏電遮断器)を用いることが望ましい。十分小さな値の Z

S

常に確保される場合は,RCD の代わりに過電流保護機器を地絡検出に用いてもよい。

B.1.2.2

  RCD による保護 

故障保護(間接接触保護)に RCD を用いる場合は,次の条件を満足しなければならない。

a) 

表 B.1 に示す遮断時間。

例外  配電回路及び表 B.1 の範囲外の回路に対しては 1 秒以下の遮断時間が許される。

b) 

R

A

 I

△n

≦50

ここに,

R

A

:  露出導電性部分に接続する保護導体の抵抗と接地極の接地抵抗との合計(Ω)

I

△n

: RCD の定格作動電流(A)

注記 1  この場合,故障ループインピーダンス(Z

S

)が無視できるほど小さくなくても故障保護が達

成される。

注記 2  複数の RCD 間の選択遮断が必要な場合は,JIS C 60364-5-53 の 535.3 を参照。

注記 3  R

A

が未知の場合は,Z

S

で置き換えてもよい。

注記 4  表 B.1 の遮断時間は,RCD の定格作動電流より十分大きい推定故障電流(典型的には 5 I

△n

を想定している。

注記 5  日本では R

A

の許容値を法律で定めている(U

o

が 300 V を超える場合は R

A

<10 Ω)

B.1.2.3

  過電流保護機器による保護 

過電流保護機器を故障保護に用いる場合は,次の条件を満足しなければならない。

Z

S

I

a

U

o

ここに,

Z

S

次の部分からなる故障ループのインピーダンス(Ω)


73

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

・電源 
・故障点までの給電導体 
・露出導電性部分に接続した保護導体 
・接地導体 
・電源の接地極及び電気装置用の接地極

I

a

表 B.1 の遮断時間内に遮断器に遮断させる電流(A)

例外  配電回路及び表 B.1 の範囲外の回路に対しては

1 秒以下の遮断時間が許される。

U

o

相導体の公称対地電圧(交流又は直流)

表 B.1−許容最大遮断時間 

単位  秒

接地系

対地電圧 U

o

50 V<U

o

≦120 V

120 V<U

o

≦230 V

230 V<U

o

≦400 V

400 V<U

o

交流

直流

交流

直流

交流

直流

交流

直流

TN 0.8  注記参照

0.4 5  0.2 0.4 0.1 0.1

TT 0.3  注記参照

0.2 0.4 0.07 0.2 0.04 0.1

TT 系統において過電流保護機器によって遮断が行われる場合は,半導体製造装置の全ての外部導電性部分が保護

等電位ボンディングに接続されているならば,TN 系統に対する遮断時間を適用できる。

注記  遮断は,感電保護以外の目的にも必要となることがある。

B.1.3

  RCD による電源自動遮断によって保護が達成される条件の検証 

RCD を用いた電源自動遮断による間接接触保護方策の有効性の検証には,次のことを実施しなければな

らない。

− RCD の定格トリップ電流値及び遮断時間の検査。

− RCD が関連規格に従って試験済みであることの検証。

− RCD 及び保護ボンディング回路の接続箇所における確実な接続(溶接,ねじ締めトルク)の検査。

−  半導体製造装置の露出導電性部分に接続された保護ボンディング回路の故障ループインピーダンスの

測定。

−  接地抵抗の測定値が 100 Ω 以下であることの検証。

注記  RCD の作動の検証及び接地抵抗の測定方法については,JIS C 60364-6 を参照。


74

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

附属書 C

(規定)

導体の電流容量,沿面距離及び空間距離

序文 

この附属書は,電源導体に関連する次の事項を規定している。

C.1

表 C.1∼表 C.2):絶縁電線のサイズに対応する電流容量,曲げスペース,保護導体サイズ。

C.1

表 C.3):絶縁電線の密集布設に対する電流容量ディレーティング率。

C.2

表 C.4):導体周囲温度に対する電流容量ディレーティング率。

C.3

表 C.5):裸ブスバーのサイズに対する電流容量。

C.4

表 C.6∼表 C.7):導体の設置カテゴリ及び汚染度に対して必要な沿面距離及び空間距離。

この附属書は,SEMI S22 に基づいている。

C.1

  表 C.1∼表 C.5 の使用に関する説明 

導体のサイズは,負荷電流が

表 C.1∼表 C.5 に示す定格電流容量を超えないように選定しなければなら

ない。

表 C.1∼表 C.5 の定格電流容量は,0∼2 000 V の範囲で用いる銅導体に対して与えられている。

使用時の電流容量は,導体を接続する機器が許容する温度によって制限される(13.1.6 参照)

電気機器が許容する導体温度定格は,通常 60  ℃又は 75  ℃であるが,

表 C.1 及び表 C.2 には 90  ℃及び

105  ℃に対する電流容量欄がある。これらの欄は,束ねた状態で導体が 60  ℃又は 75  ℃より高い温度にな

っても用いる場合のために用意されている。束ねる線数及び周囲温度に対するディレーティングは,

表 C.3

及び

表 C.4 を適用する。


75

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

表 C.1−電線の電流容量(AWG 30AWG 4,周囲温度 30  ℃) 

電線サイズ

周囲温度によるディレーティング:

なし

布設導体数:1∼3 本

1 線の

曲げスペース

必要な保護導体サイズ

公称

断面積

AWG

断面積

絶縁被覆の温度定格に対する

導体 1 本の電流容量(A)

公称

断面積

AWG

断面積

mm

2

 60

℃ 75

90  ℃

105  ℃

mm inches

mm

2

 30

0.050

0.5 0.8 1  6.4 0.25

30  0.050

 28

0.079

0.8 1  2  6.4 0.25

28  0.079

 26

0.128

1 2 3 6.4

0.25

  26 0.126

  24 0.201

2 2 3 4 6.4

0.25

  24 0.201

  22 0.324

3 3 5 7 13 0.5

  22 0.318

0.50

0.500

5

5

9

11

13

0.5

0.50

0.500

  20 0.519

5 5 9 11 13 0.5

  20 0.509

0.75

0.75

6

6

12

16

13

0.5

0.75

0.75

  18 0.823

7  7  14 18 13 0.5   18 0.823

1.00

1.0

8

8

15

19

19

0.75

1.00

1.0

  16 1.31

10 10 18 22 20 0.75

  16 1.31

1.50

1.5

11

11

20

24

19

0.75

1.50

1.5

  14 2.08

15 15 25 30 20 0.75

  14 2.08

2.50

2.5

17

17

27

32

25

1.0

2.50

2.5

  12 3.31

20 20 30 35 26 1.0   12 3.31

4.00

4.0

24

24

34

39

25

1.0

4.00

4.0

  10 5.26

30 30 40 45 26 1.0   10 5.26

6.00

6.0

32

35

44

49

38

1.5

6.00

6.0

  8  8.37

40 50 55 60 39 1.5   10 5.26

10.00

10.0

45

55

62

68

51

2

6.00

6.0

  6  13.30

55 65 75 85 51 2    10 5.26

16.00

16.0

60

72

82

92

76

3

10.00

10.0

  4  21.15

70 85 95 105 76 3    8  8.37


76

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

表 C.2−電線の電流容量(25 mm

2

600 kcmil,周囲温度 30  ℃) 

電線サイズ

周囲温度によるディレーティング:

なし

布設導体数:1∼3 本

1 線の

曲げスペース

必要な保護導体サイズ

公称

断面積

AWG

断面積

絶縁被覆の温度定格に対する

導体 1 本の電流容量(A)

公称

断面積

AWG

断面積

mm

2

 60

℃ 75

90  ℃

105  ℃

mm inches

mm

2

25.00

25.0

80

95

105

115

76

3

10.00

10.00

3  26.67

85  100 110 120 76  3  − 8  8.37

2  33.62

95  115 130 145 89  3.5  − 6  13.30

35.00

35.0

97

117

133

149

115

4.5

16.00

16.00

1  42.41

110 130 150 170 115 4.5  − 6  13.30

50.00

50.0

120

144

164

180

140

5.5

16.00

16.00

1/0  53.49

125 150 170 185 140 5.5  − 6  13.30

2/0

67.43

145

175

195

205

152.4

6

6

13.30

70.00

70.0

148

179

199

210

165

6.5

16.00

16.00

3/0

85.01

165

200

225

240

166

6.5

6

13.30

95.0

95.0

179

214

241

260

178

7

16.00

16.00

4/0

107.2

195

230

260

285

178

7

4

21.15

120.0

120.0

208

246

280

308

216

8.5

25.00

25.00

(250)

126.7

215

255

290

320

216

8.5

4

21.15

150.0

150.0

238

282

317

347

254

10

25.00

25.00

(300)

152.0

240

285

320

350

254

10

4

21.15

(350)

177.4

260

310

350

385

305

12

3

26.67

185.0

185.0

266

317

359

395

305

12

35.00

35.00

(400)

202.7

280

335

380

420

331

13

3

26.67

240.0

240.0

309

367

416

456

331

13

35.00

35.00

(500)

253.4

320

380

430

470

356

14

3

26.67

300.0

300.0

352

416

471

516

381

15

35.00

35.00

(600)

304.0

355

420

475

520

381

15

2

33.62

表 C.3−密集布設によるディレーティング率(0.0504.00 mm

2

 

電線管,束線ハーネス又はケーブル内の通電導体数に対する電流容量低減率 

密集して負荷電流を通電する導体数

表 C.1 及び表 C.2 の電流容量に乗じる低減率(%)

1∼3 100 
4∼6

80

7∼9

70

10∼20

50

21∼30

45

31∼40

40

41 以上

35


77

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

C.2

  周囲温度による電流容量補正係数 

表 C.1∼表 C.2 の電流容量を周囲温度によって補正する係数(倍数)は,表 C.4 による。

表 C.4−周囲温度による電流容量補正係数 

周囲温度(℃) 60

℃絶縁の場合 75

℃絶縁の場合 90

℃/105  ℃絶縁の場合

21∼25

1.08 1.05 1.04

26∼30

1.00 1.00 1.00

31∼35

0.91 0.94 0.96

36∼40

0.82 0.88 0.91

41∼45

0.71 0.82 0.87

46∼50

0.58 0.75 0.82

51∼55

0.41 0.67 0.76

56∼60

− 0.58 0.71

61∼70

− 0.33 0.58

71∼80

− 0.41


78

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

C.3

  絶縁被覆のないブスバー 

絶縁被覆のないブスバーのサイズと電流容量との関係は,

表 C.5 による。

表 C.5−ブスバーの電流容量 

注記  ブスバー間の沿面距離及び空間距離は,次の C.4(表 C.6 及び表 C.8)による。

厚さ

断面積

電流容量

mm inches mm inches mm

2

 inches

2

 A

1.59 0.063 12.7 0.50

20.0

0.031  31

19.1 0.75

30.3

0.047

47

25.4 1.00

40.6

0.063

63

38.1 1.50

60.6

0.094

94

50.8 2.00

80.6

0.125  125

76.2 3.00

121.3

0.188  188

3.18 0.125 12.7 0.50

40.6

0.063  63

19.1 0.75

60.6

0.094

94

25.4 1.00

80.6

0.125  125

38.1 1.50

121.3

0.188  188

50.8 2.00

161.3

0.250  250

63.5 2.50

201.9

0.313  313

76.2 3.00

241.9

0.375  375

101.6 4.00

322.6

0.500  500

6.35 0.250 12.7 0.50

80.6

0.125  125

19.1 0.75

121.3

0.188  188

25.4 1.00

161.3

0.250  250

38.1 1.50

241.9

0.375  375

50.8 2.00

322.6

0.500  500

63.5 2.50

403.2

0.625  625

76.2 3.00

483.9

0.750  750

88.9 3.50

564.5

0.875  875

101.6 4.00

645.2

1.00  1

000

127.0 5.00

806.5

1.25  1

250

152.4 6.00

967.7

1.50  1

500

9.53 0.375 12.7 0.50  121.3

0.188  188

19.1 0.75

181.3

0.281  281

25.4 1.00

241.9

0.375  375

38.1 1.50

363.2

0.563  563

50.8 2.00

483.9

0.750  750

63.5 2.50

605.2

0.938  938

76.2 3.00

725.8

1.125 1

125

88.9 3.50

847.1

1.313 1

313

101.6 4.00

967.7

1.500 1

500

12.7 0.500 19.1 0.75  241.9

0.375  375

25.4 1.00

322.6

0.500  500

38.1 1.50

483.9

0.750  750

50.8 2.00

645.2

1.00  1

000

76.2 3.00

967.7

1.50  1

500

101.6 4.00 1

290.3

2.00 2

000


79

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

C.4

  沿面距離及び空間距離 

沿面距離及び空間距離は,

表 C.6,表 C.7 又は表 C.8 の該当する値を満足しなければならない。

試験電圧に直流を用いる場合は,交流の規定値の 1.42 倍を用いなければならない。

注記  表 C.6∼表 C.8 において用いる用語“設置カテゴリ(installation category)”は,設置環境の電磁

妨害によって装置の電源回路に発生するインパルス過電圧の大きさを分類する数字である。カ

テゴリの数字が大きいほどインパルス過電圧が大きい(過電圧が加わる充電部は,より大きな

沿面距離を必要とする)

“設置カテゴリ(installation category)

”という用語は,SEMI S22 でも用いている。

“設置カ

テゴリ”は,JIS C 60364-4-44 及び JIS C 60664-1 で用いる“過電圧カテゴリ(over voltage

category)”と同義語である。

各カテゴリに対応する定格インパルス耐電圧の値は,JIS C 60364-4-44 

表 44.B に規定され

ている。

表 C.6−クラス 1 000 以下のクリーンルーム内に適用する沿面距離及び空間距離 

設置カテゴ

作動電圧

V

基礎絶縁又は補助絶縁

二重絶縁又は強化絶縁

沿面距離

mm

空間距離

mm

試験電圧

V

沿面距離

mm

空間距離

mm

試験電圧

V

 
カテゴリ 1 50

0.1

0.18

230

0.10

0.35

400

100 0.1  0.25

350  0.12  0.50  510

150 0.1  0.30

490  0.40  0.60  740

300 0.5  0.70

820  1.60  1.60 1

400

600

1.5

1.70

1 350

3.30

3.40

2 300

1 000

3.0

3.20

2 200

6.50

6.50

3 700

 
カテゴリ 2 50

0.1

0.18

350

0.12

0.35

510

100 0.1  0.25

490  0.40  0.50  740

150 0.5  0.50

820  1.60  1.60 1

400

300

1.5

1.50

1 350

3.30

3.30

2 300

600

3.0

3.00

2 200

6.50

6.50

3 700

1 000

5.5

5.50

3 250

11.50

11.50

5 500

 
カテゴリ 3 50

0.1

0.18

490

0.4

0.4

740

100 0.5  0.50

820  1.6  1.6  1

400

150

1.5

1.50

1 350

3.3

3.3

2 300

300

3.0

3.00

2 200

6.5

6.5

3 700

600

5.5

5.50

3 250

11.5

11.5

5 550

1 000

8.0

8.00

4 350

16.0

16.0

7 400

注記 1  0.70 mm に満たない沿面距離の要求値は,コーティングなしの印刷基板上では表 C.7 に従って低減してもよ

い。

注記 2  クリーンルームクラス 1 000 以下の環境に設置される機器の汚染度は 1 であるが,特定の機器の特定のエリ

アにおける汚染度は,機器がクリーンルームクラス 1 000 以下の環境に設置される場合でも汚染度 1 を超え

る可能性がある。


80

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

表 C.7−印刷配線基板の沿面距離 

単位  mm

機器の沿面距離

印刷基板の沿面距離

基礎絶縁又は補助絶縁

二重絶縁又は強化絶縁

設置カテゴリ 1

設置カテゴリ 2

設置カテゴリ 3

0.18 0.1

低減なし。

低減なし。

低減なし。

0.25 0.1 
0.30 0.2 
0.35

− 0.10

0.12

0.50 0.5  0.20 0.40 
0.60

− 0.45

表 C.8−クラス 1 000 を超えるクリーンルーム内に適用する沿面距離及び空間距離 

設置
カテ
ゴリ

作動
電圧

V

基礎絶縁又は補助絶縁

二重絶縁又は強化絶縁

空間
距離

mm

沿面距離 mm

試験
電圧

V

空間
距離

mm

沿面距離 mm

試験
電圧

V

CTI>

600

CTI>

400

CTI>

100

PWG

CTI>

175

CTI>

600

CTI>

400

CTI>

100

PWG

CTI>

175

カテ

ゴリ 1

50

0.2 0.6 0.85 1.2 0.20  230 0.2 1.2 1.7 2.4 0.4  400

100

0.2 0.7 1.00 1.4 0.20  350 0.2 1.4 2.0 2.8 0.4  510

150

0.2 0.8 1.10 1.6 0.35  490 0.4 1.6 2.2 3.2 0.7  740

300

0.5 1.5 2.10 3.0 1.40  820 1.6 3.0 4.2 6.0 2.8 1

400

600

1.5 3.0 4.30 6.0 3.00 1

350

3.3 6.0 8.5 12.0 6.0 2

300

1

000 3.0  5.0  7.00  7.0 5.00 2

200

6.5 10.0 14.0 20.0 10.0  3

700

カテ

ゴリ 2

50

0.2 0.6 0.85 1.2 0.2  350 0.2 1.2 1.7 2.4 0.4  510

100

0.2 0.7 1.00 1.4 0.2  490 0.2 1.4 2.0 2.8 0.4  740

150

0.5 0.8 1.10 1.6 0.5  820 1.6 1.6 2.2 3.2 1.6 1

950

300

1.5 1.5 2.10 3.0 1.5 1

350

3.3 3.3 4.2 6.0 3.3 3

250

600

3.0 3.0 4.30 6.0 3.0 2

200

6.5 6.5 8.5 12.0 6.5 5

250

1

000

5.5 5.0 7.00 10.0 5.5 3

250

11.5 11.5 14.0 24.0 11.5 7

850

カテ 
ゴリ 3

50

0.2 0.6 0.85 1.2 0.2  490 0.4 1.2 1.7 2.4 0.4  740

100

0.5 0.7 1.00 1.4 0.5  820 1.6 1.6 2.0 2.8 1.6 1

950

150

1.5 1.5 1.50 1.6 1.5 1

350

3.3 3.3 3.3 3.3 3.3 3

250

300

3.0 3.0 3.00 3.0 3.0 2

200

6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 5

250

600

5.5 5.5 5.50 6.0 5.5 3

250

11.5 11.5 11.5 12.0 11.5 7

850

1

000

8.0 8.0 8.0 10.0 8.0 4

350

16.0 16.0 16.0 20.0 16.0 10

450

注記  クリーンルームクラス 1 000 超の環境に設置される機器の汚染度は 2 であるが,特定の機器の特定のエリアに

おける汚染度は,機器がクリーンルーム(クラス 1 000 超)内に設置される場合でも汚染度 2 を超える可能性
がある。


81

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

附属書 D

(規定)

標準試験指(テストフィンガ)

序文 

この附属書は,エンクロージャの強度試験及び接触保護機能の試験に用いる標準試験指の構造及び寸法

を規定する。

D.1

  要求事項 

18.10

及び 18.12 の試験に用いる標準試験指は,

図 D.1(一体形試験指)及び図 D.2(接合形試験指)に

よる。

注記  これらの図は,JIS C 1010-1 の図 B.1 及び図 B.2 と同等である。

単位  mm

材料,公差及び先端の寸法は,

図 D.2 による。

注記  この試験指は,JIS C 0922 の検査プローブ 11 と同等である。

図 D.1−一体形試験指 


82

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

単位  mm

1  絶縁材料 
2  A-A 断面 
3  B-B 断面 
4  取っ手 
5  停止板 
6  球面 
7  ジョイント部詳細(例) 
8  断面 
9  全面面取り 
 
図示なき場合の公差は,次による。 
  角度:

  直線部寸法:25 mm 以下に対し     mm 
              25 mm 超に対し+0.2 mm 
指部材料:焼入れ鋼など 
 
二つのジョイントは,各同方向に (90    )°曲げ可能にする。 
 
曲げ角を 90°に制限するためのピン及び溝を用いることは一つの方策にすぎないので,この図には曲げ角制限

機構の寸法及び公差は示さない。実際の設計によって (90    )°に制限する必要がある。

注記  この試験指は,JIS C 0922 の検査プローブ B と同等である。

図 D.2−接合形試験指 

   0 
−10'

  0 
−0.05

+10
    0

+10

0


83

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

附属書 E

(参考)

接地系の分類

序文 

この附属書は,JIS C 60364-1 に基づいて作成されている。

注記 1  この附属書内の図中に用いる次の表記の意味は,次のように解釈する。

“電源”と表記する部分は,半導体製造装置を使用する工場内の電源設備であって図示さ

れている変圧器を含む部分(例えば,受電盤,変圧器盤,配電盤など)を想定する。

“給電線”と表記する部分は,工場内の電源設備から半導体製造装置に到るまでの給電線

を想定する。通常は,ユーザが配線するが,契約によってはサプライヤが配線することもあ

る。

“負荷設備”と表記する部分は,半導体製造装置の電気装置(電力回路)を想定する。

注記 2  この附属書内の箇条番号の付け方は,対応国際規格の Annex E の箇条番号の付け方と僅かに

異なる部分はあるが,記述内容は,対応国際規格の内容と全く同じである。

E.1

  接地系の分類 

E.1.1

  一般事項 

この附属書は,各種の接地系について説明する。

注記 1  図 E.1∼図 E.13 は,一般に用いられる三相系の例を示す。図 E.14∼図 E.18 は,一般に用い

られる直流系の例を示す。

注記 2  各図の実線部分は,この規格の適用範囲内であり,点線部分は,この規格の適用範囲外であ

る。一点鎖線の長方形で示す露出導電性部分は,半導体製造装置の露出導電性部分であって,

この規格の適用範囲内である。

注記 3  電源設備が自営設備(例えば,自家用発電装置)である場合は,電源及び/又は給電系統も

この規格の適用範囲に含まれると考えてよい。この場合は,図の全ての部分が実線で示され

ているとみなす。

注記 4  接地系の種類を示す記号の意味は次のとおりである。

第 文字:電源系統と大地との関係

T:系統の 1 点を大地に直接接続する。

I:全充電部を大地から絶縁するか,大きいインピーダンスを介して 1 点を大地に接続する。

第 文字:負荷設備の露出導電性部分と大地との関係

T:電源系統の接地とは無関係に露出導電性部分を大地へ直接接続する。

N:露出導電性部分を,電源系統の接地点(交流系統では,電源系統の接地点は通常では中

性点。中性点がない場合は,1 相)へ直接接続する。

その次の文字(それがある場合):中性線及び保護導体の扱い

S:保護導体(PE 導体)の機能を中性線又は接地側導体(又は,交流系統においては接地側

相)とは別の導体で行う。

C:中性線導体及び保護導体の機能を一つの導体(PEN 導体)で兼用する。


84

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

図 E.1∼図 E.18 の記号の説明

 

中性線(N)

中間線(M)

 

保護導体(PE)

 

保護導体と中性線とを兼用する導体(PEN)

E.1.2

  TN 系統 

E.1.2.1

  単一電源方式 

TN 系統は,電源において 1 点を接地し,負荷設備の露出導電性部分を保護導体を介してその接地点に

接続する。TN 系統は,中性線及び保護導体の配し方に応じて,次の 3 種類がある。

a)  TN-S

系統:電源系統の全体にわたって別個の保護導体を使用する。図 E.1∼図 E.3 を参照。

    注記  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.1−系統の全体にわたって別個の保護導体及び中性線をもつ TN-S 系統 

一つ又は複数の接地
極による系統の接地

露出導電性部分

電源で接地  給電線路内の接地

給電線路(あれば)

負荷設備

電源


85

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

注記  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.2−系統の全体にわたって接地した相導体及び保護導体を別個にもつ TN-S 系統 

注記  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.3−系統の全体にわたって接地した保護導体をもち中性線を配線しない TN-S 系統 

電源で接地

一つ又は複数の接地
極による系統の接地

給電線路(あれば)

電源

負荷設備

  露出導電性部分

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

  露出導電性部分

給電線路内の接地

電源で接地


86

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

b)  TN-C-S

系統:系統の一部分で,保護導体及び中性線の機能を一つの導体(PEN)で兼用する。図 E.4

図 E.6 を参照。

注記 1  系統の一部分で,中性線及び保護導体の機能を一つの導体で兼用する。

注記 2  負荷設備内の PEN 又は PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.4−負荷設備内で PEN が中性線と PE とに分離した TN-C-S 系統三相 線式 

一つ又は複数の接地
極による系統の接地

給電線路(あれば)

電源

負荷設備

    露出導電性部分

給電線路内の接地

電源で接地


87

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

注記  給電線路内の PEN 及び負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.5−負荷設備の原点で PEN が中性線と PE とに分離した TN-C-S 系統三相 線式 

注記 1  系統の一部分で中性線及び保護導体の機能を一つの導体で兼用する。

注記 2  給電線路内の PEN 及び負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.6−負荷設備の原点で PEN が中性線と PE とに分離した TN-C-S 系統単相 線式 

電源で接地

電源で接地

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

負荷設備 
の原点

  露出導電性部分

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

負荷設備 
の原点

  露出導電性部分


88

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

c)

TN-C

系統:系統の全体にわたって,中性線及び保護導体の機能を一つの導体(PEN)で兼用する。

図 E.7 参照。

注記  記号については E.1.1 の説明を参照。

注記  負荷設備内の PEN 導体に追加の接地を施してもよい。

図 E.7−系統の全体にわたって中性線及び保護導体の機能を一つの導体(PEN)で兼用する TN-C 系統 

一つ又は複数の接地
極による系統の接地

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

  露出導電性部分

電源で接地

給電線路内の接地


89

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

E.1.2.2

  多電源方式 

注記  多電源方式は,EMC(電磁両立性)を備えるという独自の目的をもつ TN 系統のために示して

いる。IT 系統及び TT 系統のための多電源方式は示さない。なぜなら,一般にこれらの系統は

電磁両立性があるからである。

多電源方式の TN 系統の部分を構成する設備の設計が不適切な場合には,幾らかの運転電流が意図しな

い経路に流れる可能性がある。これらの電流は,次の原因になることがある。

−  火災

−  腐食

−  電磁障害

図 E.8 に示す方式では,運転電流の僅かな部分が意図しない経路に流れる。基本的な設計原則を図 E.8

内の留意事項 a)d)  に示す。

PE 導体の表示は,JIS C 0446 に従わなければならない。

 
留意事項

a)

変圧器の中性点又は発電機の星形中性点のいずれも直接接地してはならない。

b)

変圧器又は発電機の中性点間を結ぶ導体は,絶縁しなければならない。この導体の機能は PEN と同じで

あるが,電気使用機器に接続してはならない。

c)

電源の中性点を連結するこの導体と PE 導体との接続は,1 点だけに設けなければならない。この接続点

は,電源設備の主開閉器盤内に設けなければならない。

d)

負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.8−電気使用機器への別個の保護導体及び中性線をもつ TN-C-S 多電源方式 

電源 1

電源 2

電源で接地

  露出導電性部分


90

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

相導体間に二相負荷又は三相負荷だけがある工場では,中性線を設ける必要はない(

図 E.9 を参照)。こ

の場合,保護導体を大地へ多点接地することが望ましい。

 
留意事項

a)

変圧器の中性点又は発電機の星形中性点のいずれも直接接地してはならない。

b)

変圧器又は発電機の中性点間を結ぶ導体は,絶縁しなければならない。この導体の機能は PEN と同じで
あるが,電気使用機器に接続してはならない。

c)

電源の中性点を連結するこの導体と PE 導体との接続は,1 点だけに設けなければならない。この接続点

は,電源設備の主開閉器盤内に設けなければならない。

d)

負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.9−二相負荷又は三相負荷用に対して負荷設備の全体にわたって保護導体をもち 

中性線がない TN 多電源方式 

E.2

  TT 系統 

TT 系統は,系統の 1 点だけを直接接地し,かつ,負荷設備の露出導電性部分は,電力供給系統の接地極

とは電気的に独立した接地極に接続する。

図 E.10∼図 E.11 を参照。

注記  スウェーデンでは,TT 系統は特別の条件下においてだけ許される。

  露出導電性部分

電源で接地

電源 2

電源 1


91

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

注記  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.10−負荷設備全体にわたって別個の中性線及び保護導体をもつ TT 系統 

注記  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.11−負荷設備全体にわたって接地した保護導体があり中性線がない TT 系統 

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

電源で接地

負荷設備の 
保護接地

  露出導電性部分

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

電源で接地

負荷設備の 
保護接地

  露出導電性部分


92

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

E.3

  IT 系統 

IT 系統は,全ての充電部を大地から絶縁するか,又は 1 点をインピーダンスを介して大地へ接続する。

負荷設備の各露出導電性部分を,単独若しくは一括して接地するか,JIS C 60364-4-41 の 411.6 に適合した

系統の接地へ接続する。

図 E.12∼図 E.13 を参照。

注記  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。 

a)

  系統を十分大きいインピーダンスを介して大地へ接続してもよい。この接続は,例えば,中性点,人

為的中性点又は相導体の一つで行ってもよい。

b)

  中性線を設ける場合と,設けない場合がある。

図 E.12−一括して接地された保護導体によって全ての露出導電性部分を相互接続した IT 系統 

負荷設備内の保護接地は,系統の保護接
地の代替え,又は追加要素のいずれかと
して施す。負荷設備内のこの接地は,設
備の原点にある必要はない。

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

露出導電性部分

      露出導電性部分

電源で接地

系統の 
保護接地

インピー 
ダンス

a)

N

b)


93

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

注記  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。 

a)

  系統を十分大きいインピーダンスを介して大地へ接続してもよい。

b)

  中性線を設ける場合と,設けない場合がある。

図 E.13−露出導電性部分をグループごとに又は別個に接地している IT 系統 

E.4

  直流系統 

E.4.1

  直流系統における接地系の種類 

図 E.14∼図 E.18 においては,2 線式直流系統の極の一つを接地しているが,正極又は負極のいずれを接

地するかは,運用環境又はその他の理由(例えば,ライン導体及び接地設備の腐食の影響の回避)に応じ

て決定しなければならない。

給電線路(あれば)

負荷設備

電源

インピー 
ダンス

a)

電源で接地

露出導電性部分

負荷設備の保護接地

N

b)


94

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

E.4.1.1

  TN-S 系統 

タイプ a)  における接地したライン導体(例えば,L−)又はタイプ b)  における接地した中間線 M は,

設備の全体にわたって保護導体から分離する。

タイプ a) 

注記 1  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

タイプ b) 

注記 2  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.14TN-S 直流系統 

負荷設備

電源

露出導電性部分

蓄 電 池 の 利 用
は選択による。

系統の接地

負荷設備

電源

露出導電性部分

系統の接地

蓄 電 池 の 利 用
は選択による。


95

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

E.4.1.2

  TN-C 系統 

タイプ a)  における接地したライン導体(例えば,L−)及び保護導体の機能を,負荷設備の全体にわた

って一つの導体 PEL で兼用する。又は,タイプ b)  における接地した中間線 M 及び保護導体の機能を,負

荷設備の全体にわたって一つの保護導体 PEM で兼用する。

タイプ a) 

    注記 1  負荷設備内の PEL に追加の接地を施してもよい。

タイプ b) 

注記 2  負荷設備内の PEM に追加の接地を施してもよい。

図 E.15TN-C 直流系統 

負荷設備

電源

蓄 電 池 の 利 用
は選択による。

露出導電性部分

系統の接地

電源

蓄電池の利用は
選択による。

露出導電性部分

負荷設備

系統の接地


96

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

E.4.1.3

  TN-C-S 系統 

タイプ a)  における接地したライン導体(例えば L−)及び保護導体の機能を,負荷設備の一部分で一つ

の導体 PEL で兼用する。又は,タイプ b)  における接地した中間線 M 及び保護導体の機能を,負荷設備の

一部分で一つの保護導体 PEM で兼用する。

タイプ a) 

注記 1  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

タイプ b) 

注記 2  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.16TN-C-S 直流系統 

負荷設備

電源

蓄 電 池
の 利 用
は 選 択
による。

系統の接地

露出導電性部分

露出導電性部分

TN-S 系統

TN-C 系統

TN-C-S 直流系統

負荷設備

電源

蓄 電 池 の 利 用
は選択による。

露出導電性部分

露出導電性部分

TN-C 系統

TN-S 系統

TN-C-S 直流系統

系統の接地


97

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

E.4.1.4

  TT 系統 

タイプ a) 

注記 1  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

タイプ b) 

注記 2  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。

図 E.17TT 直流系統 

露出導電性部分

電源

負荷設備

系統の接地

露出導電性部分の接地

蓄 電 池 の 利 用
は選択による。

露出導電性部分

電源

負荷設備

露出導電性部分の接地

系統の接地

蓄 電 池 の 利 用
は選択による。


98

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

E.4.1.5

  IT 系統 

タイプ a) 

注記 1  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。 

a)

  十分大きいインピーダンスを介して大地へ接続してもよい。

タイプ b) 

注記 2  負荷設備内の PE に追加の接地を施してもよい。 

a)

  十分大きいインピーダンスを介して大地へ接続してもよい。

図 E.18IT 直流系統 

露出導電性部分

負荷設備

電源

系統の接地

露出導電性部分の接地

a) 

蓄 電 池 の 利 用
は選択による。

負荷設備

電源

露出導電性部分の接地

露出導電性部分

系統の接地

a) 

蓄 電 池 の利 用
は選択による。


99

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

参考文献

次に示す文献(規格など)は,本文中の括弧内又は

注記内において参考のために引用されているもので

ある。これらの文献の内容がこの規格の要求事項を形成することはない。

ここに掲げた参考文献は,基本的に IEC 60204-33 巻末の Bibliography に基づいている。Bibliography に

ある規格のうちの対応 JIS がある国際規格は JIS に置き換え,括弧内に国際規格を示している。

側線を付した参考文献は,IEC 60204-33 の Bibliography には掲載されていない。これらは,JIS B 9960-33

の追加の

注記(側線又は点線の下線付き)で言及されている文献である。

JIS B 9700-1:2004

  機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 1 部:基本用語,方法論(対

応国際規格:ISO 12100-1:2003,Safety of machinery−Basic concepts, general principles for design−Part 1:

Basic terminology, methodology)

JIS B 9703:2011

  機械類の安全性−非常停止−設計原則(対応国際規格:ISO 13850:2006,Safety of

machinery−Emergency stop−Principles for design)

JIS B 9704-1:2006

  機械類の安全性−電気的検知保護設備−第 1 部:一般要求事項及び試験(対応国際規

格:IEC 61496-1:2004,Safety of machinery−Electro-sensitive protective equipment−Part 1: General

requirements and tests)

JIS B 9713:2004

(規格群)  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 1 部∼第 4 部(対応国際規格:

ISO 14122:2001 (all parts)

,Safety of machinery−Permanent means of access to machinery)

JIS B 9960-1:2008

  機械類の安全性−機械の電気装置−第 1 部:一般要求事項(対応国際規格:IEC 

60204-1:2005

,Safety of machinery−Electrical equipment of machines−Part 1: General requirements)

JIS B 9960-32:2011

  機械類の安全性−機械の電気装置−第 32 部:巻上機械に対する要求事項(対応国際

規格:IEC 60204-32:2008,Safety of machinery−Electrical equipment of machines−Part 32: Requirements

for hoisting machines)

JIS C 0365:2007

  感電保護−設備及び機器の共通事項(対応国際規格:IEC 61140:2001,Protection against

electric shock−Common aspects for installation and equipment)

JIS C 0366

  建築電気設備の電圧バンド(対応国際規格:IEC 60449,Voltage bands for electrical installations

of buildings)

JIS C 0452-1:2004

  電気及び関連分野−工業用システム,設備及び装置,並びに工業製品−構造化原理及

び参照指定−第 1 部:基本原則(対応国際規格:IEC 61346-1:1996,Industrial systems, installations and

equipment and industrial products−Structuring principles and reference designations−Part 1: Basic rules)

JIS C 0452-2:2005

  電気及び関連分野−工業用システム,設備及び装置,並びに工業製品−構造化原理及

び参照指定−第 2 部:オブジェクトの分類

(クラス)

及び分類コード

(対応国際規格:IEC 61346-2:2000,

Industrial systems, installations and equipment and industrial products−Structuring principles and reference

designations−Part 2: Classification of objects and codes for classes)

JIS C 1082-1

  電気技術文書−第 1 部:一般要求事項(対応国際規格:IEC 61082-1,Preparation of documents

used in electrotechnology−Part 1: Rules)

JIS C 1806-1

  計測,制御及び試験室用の電気装置−電磁両立性要求事項−第 1 部:一般要求事項(対応国

際規格:IEC 61326 (all parts),Electrical equipment for measurement, control and laboratory use−EMC


100

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

   

requirements)

JIS C 4034-1

  回転電気機械−第 1 部:定格及び特性(対応国際規格:IEC 60034-1,Rotating electrical

machines−Part 1: Rating and performance)

JIS C 4203

  一般用単相誘導電動機(対応国際規格:IEC 60034-1 及び IEC 60072-1

JIS C 4210

  一般用低圧三相かご形誘導電動機(対応国際規格:IEC 60034-1IEC 60034-2IEC 60034-9

IEC 60034-12

IEC 60072-1

JIS C 4212

  高効率低圧三相かご形誘導電動機

JIS C 4421

  可変速駆動システム(PDS)−電磁両立性(EMC)要求事項及び試験方法(対応国際規格:

IEC 61800-3

,Adjustable speed electrical power drive systems−Part 3: EMC requirements and specific test

methods)

JIS C 8201-2-1

  低圧開閉装置及び制御装置−第 2-1 部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)

(対応国際規格:IEC 60947-2,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 2: Circuit-breakers)

JIS C 8201-5-1

  低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 1 節:電気機械式制

御回路機器(対応国際規格:IEC 60947-5-1,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 5-1: Control

circuit devices and switching elements−Electromechanical control circuit devices)

JIS C 8201-5-2

  低圧開閉装置及び制御装置−第 5 部:制御回路機器及び開閉素子−第 2 節:近接スイッチ

(対応国際規格:IEC 60947-5-2,Low-voltage switchgear and controlgear−Part 5-2: Control circuit devices

and switching elements−Proximity switches)

JIS C 8282-1

  家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント−第 1 部:一般要求事項(対応国際規

格:IEC 60884-1,Plugs and socket-outlets for household and similar purposes−Part 1: General requirements)

JIS C 8283-1

  家庭用及びこれに類する用途の機器用カプラ−第 1 部:一般要求事項(対応国際規格:IEC 

60320-1

,Appliance couplers for household and similar general purposes−Part 1: General requirements)

JIS C 8285:2010

  工業用プラグ,コンセント及びカプラ(対応国際規格:IEC 60309-1:1999,Plugs,

socket-outlets, and couplers for industrial purposes−Part 1: General requirements 及び Amendment 1:2005)

JIS C 60364

(規格群)  低圧(建築)電気設備(対応国際規格:IEC 60364 (all parts),Low-voltage electrical

installations)

JIS C 60664-1:2009

  低圧系統内機器の絶縁協調−第 1 部:基本原則,要求事項及び試験(対応国際規格:

IEC 60664-1:2007

,Insulation coordination for equipment within low-voltage systems−Part 1: Principles,

requirements and tests)

JIS C 61000-6-1

  電磁両立性−第 6-1 部:共通規格−住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュニティ(対

応国際規格:IEC 61000-6-1,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-1: Generic standards−Immunity

for residential, commercial and light-industrial environments)

JIS C 61000-6-2

  電磁両立性−第 6-2 部:共通規格−工業環境におけるイミュニティ(対応国際規格:IEC 

61000-6-2

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-2: Generic standards−Immunity for industrial

environments)

JIS Z 8115

  ディペンダビリティ(信頼性)用語(対応国際規格:IEC 60050-191

TS B 62046:2010

  機械類の安全性−人を検出する保護設備の使用基準

(対応国際文書:IEC/TS 62046:2008,

Safety of machinery−Application of protective equipment to detect the presence of persons)

TR B 0030:2011

  機械類の安全性−安全関連通信システムの使用指針(対応国際文書:IEC/TR 62513:2008,

Safety of machinery−Guidelines for the use of communication systems in safety-related applications)


101

B 9960-33

:2012 (IEC 60204-33:2009)

IEC 60050-191

,International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 191: Dependability and quality of service

IEC 60050-195

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 195: Earthing and protection against electric shock

IEC 60050-441

,International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 441: Switchgear, controlgear and fuses

IEC 60050-442

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 442: Electrical accessories

IEC 60050-826

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 826: Electrical installations

IEC 60909 (all parts)

,Short-circuit currents in three-phase a.c. systems

IEC/TR 61000-5-2

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 5: Installation and mitigation guidelines−Section

2: Earthing and cabling

IEC 61000-6-3

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-3: Generic standards−Emission standard for

residential, commercial and light-industrial environments

IEC 61000-6-4

,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-4: Generic standards−Emission standard for

industrial environments

IEC 61084 (all parts)

,Cable trunking and ducting systems for electrical installations

IEC 61439-1:2009

,Low-voltage switchgear and controlgear assemblies−part 1: General rules

IEC 61558-2-16:2009

,Safety of transformers, reactors, power supply units and similar products for voltages up to

1 100 V−Part 2-16: Particular requirements and tests for switch mode power supply units and transformers for

switch mode power supply units

IEC 61984:2008

,Connectors−Safety requirements and tests

CENELEC HD 516 S2

,Guide to use of low-voltage harmonized cables

SEMI S1

,Safety guideline for equipment safety labels

SEMI S22

,Safety guideline for the electrical design of semiconductor manufacturing equipment

UL 508A

,Industrial control panels

UL 94

,Tests for flammability of plastic materials for parts in devices and appliances