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B 9925

:2010

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  測定原理  

2

5

  基本構成  

3

6

  性能 

3

6.1

  粒径区分のしきい値設定方法  

3

6.2

  粒径区分のしきい値の誤差  

3

6.3

  計数効率  

3

6.4

  粒径分解能  

3

6.5

  偽計数  

3

6.6

  最大粒子個数濃度  

4

6.7

  試料流量  

4

6.8

  測定時間  

4

6.9

  試料容量  

4

6.10

  校正周期  

4

6.11

  試験報告書  

4

7

  試験方法  

4

7.1

  粒径区分のしきい値設定方法  

4

7.2

  粒径区分のしきい値の誤差  

6

7.3

  計数効率  

6

7.4

  粒径分解能  

7

7.5

  偽計数  

7

7.6

  同時通過損失  

8

7.7

  試料流量  

8

7.8

  測定時間  

8

7.9

  試料容量  

8

7.10

  校正  

8

附属書 A(参考)計数効率  

9

附属書 B(参考)粒径分解能  

10

附属書 C(参考)偽計数  

11

附属書 JA(参考)性能試験結果の不確かさ評価方法  

12

附属書 JB(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

16


B 9925

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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本空気

清浄協会(JACA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正す

べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS B 9925:1997 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責

任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

9925

:2010

光散乱式液中粒子計数器−校正方法及び検証方法

Light scattering liquid-borne particle counter

序文 

この規格は,2007 年に第 1 版として発行された ISO 21501-2 を基とし,技術的内容を理解しやすく,か

つ,使いやすくするために技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。

適用範囲 

この規格は,液体中に浮遊する粒子の粒径,及び個数又は粒子個数濃度を測定する,光散乱式液中粒子

計数器(以下,粒子計数器という。

)の校正方法及び検証方法について規定する。この規格における粒子計

数器は,液体中に含まれる粒子を個々に測定する装置であり,一般的な測定粒径範囲は,0.1∼10

μm であ

る。

注記 1  この粒子計数器は,JIS K 0230 における純水の清浄度の測定及び薬液の清浄度を評価する場

合に用いられる。

注記 2  粒子計数器で測定する粒径は,純水中に浮遊している校正用粒子の光散乱相当径であり,実

際の粒径を測定しているわけではない。

なお,粒径は粒子の直径であり,粒子径ともいう。

注記 3  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 21501-2:2007

,Determination of particle size distribution−Single particle light interaction

methods−Part 2: Light scattering liquid-borne particle counter(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8103

  計測用語

JIS Z 8122

  コンタミネーションコントロール用語

JIS Z 8901

  試験用粉体及び試験用粒子

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103 及び JIS Z 8122 によるほか,次による。


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3.1

校正用粒子(calibration particle) 

平均粒径が既知の単分散粒子であり,例えば,JIS Z 8901 に規定するポリスチレン系(PSL)の試験用

粒子 1 がある。

3.2 

粒径区分(size setting) 

特定の粒径より大きい粒子だけを選別して粒子個数濃度又は粒子個数の測定を行う場合における粒子計

数器の選別範囲。粒径区分は,粒径値で表す。

3.3 

計数効率(counting efficiency) 

純水中に校正用粒子が浮遊している試料を測定したとき,参照器が示す粒子個数濃度に対する粒子計数

器が示す粒子個数濃度の比。

3.4 

最小可測粒径(minimum detectable particle size) 

粒子計数器が示す粒径のうち最も小さい粒径。

3.5 

波高分析器,PHA(pulse height analyzer) 

パルスの波高値分布を測定する装置。

3.6 

粒径分解能(size resolution) 

異なった粒径を識別できる能力。

3.7 

偽計数(false count rate) 

測定した液体中に測定可能範囲の大きさの粒子が存在しないにもかかわらず,粒子検出器が計数する計

数値。

3.8 

同時通過損失(coincidence loss) 

粒子検出領域を複数個の粒子が同時に通過したり,電気回路の処理時間などが原因で生じる粒子の数え

落とし。試料に含まれる粒子個数濃度が高いほど同時通過損失は大きくなる。

3.9 

最大粒子個数濃度(maximum particle number concentration) 

測定が許される最大の粒子個数濃度であり,個々の粒子計数器について規定する。

注記  粒子個数濃度が増すと粒子計数器の同時通過損失が増し,正しい表示をしなくなるので,最大

粒子個数濃度を個々の粒子計数器について決定する必要がある。

3.10 

フローセル(flow cell) 

試料液体へ光線を照射するために用いる透明な流路。

測定原理 

粒子の大きさ及び個数の測定は,粒子に光を照射すると光の一部は散乱されるために,この散乱された


3

B 9925

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光量から粒子の大きさを,また,粒子が光束を通過するときに発生する散乱光のパルスの数から粒子の個

数を計数する。具体的には,試料液体を粒子計数器の試料導入口から一定流量でフローセルに導入し,光

による照射領域を通過させる。個々の粒子によって散乱される光を光電変換素子に集光し,パルス状の電

気信号に変換する。パルス信号の波高値は,散乱光量に比例する。また,散乱光量と浮遊粒子の粒径とが

一定の関係にあることを利用して,パルス波高値の分析によって粒径を選別し,かつ,波高値を粒径に対

応する設定値と比較することによってパルス状信号の個数を計数して粒径区分ごとの粒子個数を求める。

基本構成 

粒子計数器は,

図 に示すように,光源,照射用光学系,液体導入系,フローセル,受光用光学系,光

電変換部,波高分析部,表示部などからなる。ただし,液体導入系及び/又は表示部は,粒子計数器には

含まれない場合もある。

なお,校正用粒子に対する波高値分布を作成できる情報を取り出せなければならない。

注記  液体導入系には,空気圧などによる加圧及びシリンジなどによって吸液する吸引式のほか,配

管中の液体を,管内圧力を利用して導入する自流式がある。

図 1−構成例 

性能 

6.1 

粒径区分のしきい値設定方法 

粒径区分のしきい値設定方法は,7.1 に従うことが望ましい。

6.2 

粒径区分のしきい値の誤差 

表示される粒径と選別される粒径との相対誤差は,7.2 の方法で試験し,±15 %の範囲内でなければな

らない。対象とする粒径は,最小可測粒径,仕様書などに記載された粒径とする。

6.3 

計数効率 

計数効率は,7.3 の方法で試験したとき,最小可測粒径付近の校正用粒子においては(50±30)%,及び

最小可測粒径の 1.5 倍から 3 倍までの校正用粒子においては(100±30)%でなければならない。

注記  最小可測粒径と厳密に等しい粒径をもつ校正用粒子が市販されていないなどの理由で入手でき

ないときは,その粒径以上で入手可能な範囲で最も近い粒径の校正用粒子で代用することがで

きる。

6.4 

粒径分解能 

粒径分解能は,7.4 の方法で試験し,10 %以下でなければならない。

6.5 

偽計数 

偽計数は,7.5 の方法で試験し,最小可測粒径において単位体積当たりに計数される数であり,仕様書な

どに記載しなければならない。


4

B 9925

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6.6 

最大粒子個数濃度 

最大粒子個数濃度における同時通過損失は,7.6 の式

(4)

に従って計算し,10 %以下でなければならない。

注記  試料の粒子個数濃度が最大粒子個数濃度よりも高い場合は,粒子検出領域に同時に複数個の粒

子が存在する確率が高くなること,及び電子回路の処理時間によって確率的に粒子を少なく計

数する。

6.7 

試料流量 

試料流量の範囲は,仕様書などに明記していなければならない。使用者は,7.7 の方法で試験し,試料流

量が仕様書などに記載されている範囲内であることを確認しなければならない。

6.8 

測定時間 

測定時間の設定誤差は,

7.8

の方法で試験し,

設定された値に対して±1 %の範囲内でなければならない。

粒子計数器に測定時間を制御するシステムがない場合は,適用しない。

6.9 

試料容量 

試料容量の設定誤差は,7.9 の方法で試験し,設定値に対して±5 %の範囲内でなければならない。

サンプリング装置がない粒子計数器においては,これを適用しない。

6.10 

校正周期 

粒子計数器の校正周期は,1 年以内がよい。

6.11 

試験報告書 

試験報告書には,少なくとも次の項目を記載しなければならない。

a)

試験を実施した日

b)

校正に用いた粒子(粒径,製造業者,形式など)

c)

流量

d)

粒径分解能(試験に用いた粒子)

e)

計数効率

f)

粒径区分のしきい値電圧又は内蔵している波高分析器(以下,PHA という。

)のチャンネル

試験方法 

7.1 

粒径区分のしきい値設定方法 

校正用粒子の個数平均粒径は,国際単位系(SI)にトレーサビリティがあり

1)

,粒径の値付けの標準不

確かさは,2.5 %以下である。また,粒子の屈折率は,波長 589 nm(ナトリウム D 線)において 1.59 付近

である。粒子計数器を校正用粒子で校正する場合は,校正用粒子を純水中に浮遊させた試料を測定したと

きの粒子計数器からのパルス信号分布を分析する。このとき,メジアン電圧がその粒径に対応する応答値

である(

図 参照)。メジアン電圧は,粒子計数器に内蔵している PHA 又は外部の PHA を用いて決める。

又は,しきい値電圧が可変できる粒子計数器の設定電圧を用いて決定する。メジアン電圧は,V

l

と V

u

との

間の累積度数を二分する電圧である。

内蔵している PHA 又は粒子計数器のしきい値電圧を可変してメジア

ン電圧を求める方法は,外部の PHA を用いる方法よりも誤差要因が少ない。

注記 1  内蔵している PHA を用いる場合は,応答値などは電圧ではなく PHA のチャンネルのまま扱

うことが望ましい。

注記 2  外部の PHA を用いてメジアン電圧を求める場合は,PHA の電圧誤差及び粒子計数器の電圧

の誤差が粒子計数器の設定電圧に含まれる(

附属書 JA 参照)。

1)

  粒径は長さの単位であり,その定義は国際単位系(SI)の基本単位において定義されている。


5

B 9925

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X

パルス波高値(電圧)

Y

パルス数の頻度

1

校正用粒子のパルス波高値分布

V

l

累積範囲の下限電圧

V

m

  メジアン電圧

V

u

累積範囲の上限電圧

図 2PSL 粒子の波高値分布

波高値分布に,微小な粒子に相当するノイズが現れる場合は,これを“偽粒子”として除いてからメジ

アンを求める[

図 3 a)参照]。偽粒子を除外してもよいのは,校正用粒子によるピークが,ノイズと校正用

粒子信号による境界部分の谷の高さの 2 倍以上の場合である[

図 3 b)参照]。この場合には,V

l

及び V

u

は,

校正用粒子による信号のピーク波高値の 1/2 の値に対する電圧としてメジアン電圧を求める。

a) b) 

X

パルス波高値(電圧)

Y

パルス数の頻度

1

校正用粒子のパルス波高値分布

2

ノイズ(偽計数,微小粒子,光学的,電気的ノイズ)

V

l

累積範囲の下限電圧

V

m

  メジアン電圧

V

u

累積範囲の上限電圧

図 3−ノイズが含まれる場合の PSL 粒子の波高値分布

粒径区分に対応したしきい値電圧は,製造業者から提供される応答曲線によって求める(

図 参照)。

注記 3  応答曲線が製造業者から提供されない場合は,センサの光学条件から Mie の理論式(参考文

献[1]参照)を用いて求めることもできる。


6

B 9925

:2010

X  粒径 
Y  校正用粒子に対するメジアン電圧 
1

応答曲線

V

m

1

粒径 X

m

1

に対するメジアン電圧

V

m

2

粒径 X

m

2

に対するメジアン電圧

V

m

3

粒径 X

m

3

に対するメジアン電圧

図 4−応答曲線 

7.2 

粒径区分のしきい値の誤差 

7.1

の方法に従い,粒子計数器の測定粒径範囲において,少なくとも 3 種類の校正用粒子を用いて応答電

圧を求める。これらの応答電圧と校正用粒子との粒径から応答曲線を決める。粒子計数器のしきい値電圧

と応答曲線とから仕様書などに記載されている粒径に対応する粒径 x

s

を求める。粒径区分のしきい値の誤

差 ε を式

(1)

によって求め,6.2 の要求事項を満たしていることを確認する。

100

r

r

s

×

=

x

x

x

ε

  (1)

ここに,

ε

粒径区分のしきい値の誤差(

%

x

r

粒径区分(

μm

x

s

試験で求めた粒径(

μm

7.3 

計数効率 

粒子計数器の計数効率試験には,

2

種類の校正用粒子を用いる。一つは最小可測粒径に近いものであり,

もう一つは最小可測粒径の

1.5

倍から

3

倍までの大きさの粒径である。被試験器である粒子計数器及び顕

微鏡法で粒子個数濃度を測定する。又は,顕微鏡法及び粒子個数濃度を確認した粒子計数器を参照器とし

てもよい。計数効率は,式

(2)

によって求める(

附属書 参照)。

100

0

1

×

=

C

C

η

  (2)

ここに,

η: 計数効率(%)

C

0

顕微鏡法,又は参照器によって得られた粒子個数濃度 
(個/L)

C

1

被試験器によって得られた粒子個数濃度(個/L)

注記  粒子個数濃度の値とその不確かさが知られた個数濃度標準液が入手可能である場合は,これを

試験用試料として用いてよい。この場合は,顕微鏡法,又は参照器による測定は不要である。

個数濃度標準液を用いるときは,式

(2)

における C

0

として,個数濃度標準液に付与された濃度

値を用いる。


7

B 9925

:2010

7.4 

粒径分解能 

この試験には,粒子計数器の仕様書などに記載されている粒径の校正用粒子を用いる。校正用粒子の標

準偏差 σ

P

は,既知でなければならない。

図 に示すように,校正用粒子のメジアン電圧 V

m

を決める。下

側電圧 V

l

及び上側電圧 V

u

は,頻度が最大値に対して 61 %になるところの電圧である(

附属書 参照)。

応答曲線を用いて V

l

及び V

u

に対応する粒径を決定する。校正用粒子の粒径と V

l

,及び V

u

に対応する粒径

との差の絶対値を算出する。これらのうち大きい方の値を標準偏差 σ とする。粒径分解能 は,式

(3)

よって求める。

100

P

2

P

2

×

=

x

σ

σ

R

  (3)

ここに,

R: 粒径分解能(%)

σ: 粒子計数器で測定した校正用粒子の標準偏差(

μm)

σ

P

校正用粒子の標準偏差(

μm)

x

P

校正用粒子の粒径(

μm)

σ

P

は,校正用粒子の製造業者が提供する標準偏差であるが,実際の粒子の標準偏差は,この値よりも小

さい場合があり,粒子計数器の分解能が高いときは,σ

2

σ

P

2

となることがある。この場合は,σ

2

σ

P

2

とし

て,R=0 とする。

X  パルス波高値(電圧) 
Y  パルス数の頻度 
1

校正用粒子の波高値分布

2

下側分解能

3

上側分解能

V

l

  頻度が 61 %に相当する下側電圧

V

m

  メジアン電圧

V

u

  頻度が 61 %に相当する上側電圧

図 5−粒径分解能 

7.5 

偽計数 

偽計数は,粒子計数器が最小可測粒径において,測定に影響を与えない清浄な純水を測定したときの計

数値である。偽計数の出現確率をポアソン分布とし,上限信頼限界が 95 %となる値をその粒子計数器の偽

計数とする。清浄な液体を一定時間測定し,その測定結果とポアソン分布表から求められる値を 1 L 当た

りに換算した値を偽計数とする(

附属書 参照)。


8

B 9925

:2010

7.6 

同時通過損失 

同時通過損失は,試料流量と粒子が粒子検出領域を通過する時間及び電気的な信号処理時間によって決

まる。この値は,粒子計数器の設計によって決まるものである。同時通過損失は,式

(4)

によって求める。

L=[1−exp (−q×t×)]×100  (4)

ここに,

L: 同時通過損失(%)

q: 流量(L/s)

t: 粒子検出領域の通過時間(s)+電気的処理時間(s)

C: 試料の粒子個数濃度(個/L)

7.7 

試料流量 

試料流量は,試料容量(7.9)及び測定時間(7.8)から計算する。又は,校正した流量計を用いる。粒子

計数器が流量制御機構をもっていない場合は,7.4 を適用しないが,使用可能な流量の範囲は,仕様書など

に記載していなければならない。

7.8 

測定時間 

測定時間は,粒子計数器が計数を開始してから終了するまでの時間である。測定時間の設定誤差は,式

(5)

によって求め,6.8 の要求を満足していることを確認する。測定時間の測定には,校正された測定器を

用いる。

100

0

0

×

=

t

t

t

τ

  (5)

ここに,

τ: 測定時間の設定誤差(%)

t: 実際の測定時間(s)

t

0

設定した測定時間(s)

7.9 

試料容量 

試料容量は,純水の質量を天びんで量るか,又は校正したメスシリンダで測定する。

7.10 

校正 

校正周期(6.10)ごとの校正には,少なくとも粒径区分のしきい値,粒径分解能,計数効率及び試料容

量の誤差を含む。


9

B 9925

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附属書 A

(参考) 
計数効率

計数効率の試験系を,

図 A.1 に示す。試料は,純水に校正用粒子が懸濁されている。参照器の計数効率

は,被試験器の最小可測粒径において 90∼100 %の範囲内であることが確認されており,その不確かさが

既知のものでなければならない。

計数効率は,被試験器及び参照器が示す粒子個数濃度の比を計算することによって得られる。同時通過

損失の影響を避けるため,試料の粒子個数濃度は,被試験器及び参照器の最大可測粒子個数濃度の 25 %以

下としなければならない。参照器の計数効率は,顕微鏡法のような方法によって確認していなければなら

ない。 

図 A.1−計数効率の試験系


10

B 9925

:2010

附属書 B

(参考)

粒径分解能

粒径分解能は,単分散の校正用粒子を測定したときの標準偏差で定義し,校正用粒子の平均粒径との比

で表す。校正用粒子の粒径分布がガウス分布の場合は,

=

2

2

1

exp

π

2

1

)

(

σ

μ

x

σ

x

f

  (B.1)

ここに,

(x): ガウス関数

x: 粒径

μ: 平均値

σ: 標準偏差

(xμ)=±σ のとき,最大値(xμ)との比は,exp(1/2)

≈ 0.61。これがパルス数頻度 61 %のところで粒

径分解能を決める根拠である。


11

B 9925

:2010

附属書 C

(参考)

偽計数

偽計数が出現する確率は,ポアソン分布と仮定する。ポアソン分布は,式

(C.1)

で表す。

!

)

:

(

X

e

X

P

X

λ

λ

λ

=

  (C.1)

ここに,

X: 観測される偽計数の数

λ: 偽計数の平均値

P (X: λ): 偽計数の平均値 λ から という値が観測される確率

下限信頼限界 λ

l

は,式

(C.2)

によって定義する。

=

=

X

X

κ

X

P

2

)

:

(

l

λ

   (C.2)

ここに,

κ: 危険率(1−信頼限界)

上限信頼限界 λ

u

は,式

(C.3)

によって定義する。

=

=

X

X

κ

X

P

0

u

2

)

:

(

λ

  (C.3)

信頼限界が 95 %のとき κ は,0.05 である。

表 C.1 は,観測値と 95 %の上限及び下限信頼限界とを示す。観測した計数値が 0 の場合は,計数値が 3

になる確率が 5 %である。例えば,流量 1 L/min で 15 分間測定して偽計数が 0 であったとき,この結果か

ら偽計数を推定すると,15 分間の測定に偽計数が 3 個含まれる可能性が 5 %あることになる。この場合の

偽計数は,1 L 当たり 0.2 個となる。

表 C.1−観測値と 95 %の上限及び下限信頼限界 

観測値

下限信頼限界  λ

l

上限信頼限界  λ

u

0 0

3

1 0.05  4.7 
2 0.36  6.3 
3 0.82  7.8 
4 1.37  9.2 
5 1.97  10.5 
6 2.61  11.8 
7 3.28  13.1 
8 3.98  14.4 
9 4.70  15.7

10 5.43  17.0


12

B 9925

:2010

附属書 JA

(参考)

性能試験結果の不確かさ評価方法

この附属書では,計数効率及び粒径区分の正確さの各試験方法を適用して得られる試験結果に対して,

その不確かさを評価する方法を示す。

JA.1 

基本的事項 

この附属書では,本体に規定された性能試験の結果に対する不確かさを評価するために必要な手順を記

載している。この手順中で考慮する不確かさ成分には,現実の粒子を対象とする粒径分布測定で生じ得る

不確かさの主要な成分が含まれるが,そのすべての成分を網羅するものではない。この附属書で考慮しな

い主要な成分としては,現実の粒子と粒径校正用標準粒子との光学的特性が異なることに起因する不確か

さ,及び理論的応答曲線を決定するときの不確かさがある。

不確かさの評価は,ISO/IEC Guide 98-3 に規定された手順に従って行う。この手順の概要は,次のとお

りである。

手順 1)  測定結果 と入力量

1)

に対する推定値 x

i

i=1,2,…,N)との間の関数関係

yf (x

1

x

2

,…,x

)  (JA.1)

を表す測定の数学的モデルを設定する

2)

手順 2)  x

i

の標準不確かさ ux

i

)を A タイプ評価

3)

,又は B タイプ評価

4)

によって求める。

手順 3)  測定結果の合成標準不確かさ u

c

y)を,次の不確かさの伝ぱ(播)則[式

(JA.2)

]に従っ

て求める

5)

6)

2

1

2

c

)

(

)

(

=

=

N

i

i

i

x

u

x

f

y

u

  (JA.2)

手順 4)  必要に応じて,拡張不確かさ を式

(JA.3)

によって求める。

Uk×u

c

(y)  (JA.3)

は,包含係数である。この規格では,単純化のため一貫して k=2 とする

7)

1)

  入力量とは,測定結果を導く際に用いる量,及び測定結果に影響を及ぼし得るそのほかの量を

意味する。

2)

 GUM では,測定量 とその推定値としての測定結果 y,及び入力量 X

i

とその推定値 x

i

を別の記

号を用いて表しているが,ここでは混乱のない範囲で同一の記号 yx

i

を用いる。

3)

  一連の測定データ q

k

k=1,2,…,n)の平均値

¯

q  を用いて x

i

¯

qとする場合には,x

i

の標準

不確かさは,式

(JA.4)

によって求める。

n

s

x

u

i

=

)

(

  (JA.4)

ここに,は,q

k

の実験標準偏差

)

1

(

)

(

1

2

=

n

q

q

n

k

k

,又は別途実験を行って評価した q

k

の標準偏差の推定値である。このような,一連の測定データの統計的解析による標準不確かさ


13

B 9925

:2010

の評価は,A タイプ評価と呼ばれる。

4)

  統計的解析によらない標準不確かさの評価は,B タイプ評価と呼ばれる。B タイプ評価では,

測定器の校正証明書及び仕様書,物理定数を記載したデータ集,過去のデータ,発表された文

献などが利用される。

5)

  式

(JA.2)

は,入力量間に相関がない場合に適用される。相関がある場合には,右辺に入力量間

の相関係数を含む項が付け加わる。この規格では,入力量間の相関がない場合だけを扱う。

6)

  式

(JA.1)

が特に

N

p

N

p

p

x

x

x

C

y

⋅⋅

=

2

1

2

1

  (JA.5)

ここに,

C

p

1

p

2

,…,

p

N

は,定数の形で表されるとき,式

(JA.2)

は,次の相対不確かさの

伝ぱ(播)則と等価である。

=





=





N

i

i

i

i

x

x

u

p

y

y

u

1

2

2

c

)

(

)

(

  (JA.6)

7)

  k

2

とするとき,

y

及び

u

c

y

)で特徴付けられる分布が正規分布の場合は,

y

±

U

は,分布の

およそ

95 %

を含む区間を与える。

JA.2 

計数効率 

ここでは,計数効率の試験結果

の不確かさを評価する方法を示す。試験に利用する校正用粒子の粒径値

における参照計数器の計数効率を

η

0

,その不確かさを

u

η

0

)とする。校正用粒子を懸濁した試験用試料

の濃度を,参照計数器によって繰返し

n

0

回測定

8)

したときの測定値(

η

0

で補正する前の値)の平均値を

~

C

0

とすると,補正後の濃度は,

C

0

~

C

0

  /η

0

で与えられる。同じ試験用試料の濃度を,被試験器によって繰返

n

1

回測定

8)

したときの測定値の平均値を

~

C

1

とする。被試験器の計数効率

η

は,式

(JA.7)

によって与え

られる。

0

1

0

0

1

~

~

~

C

C

η

C

C

η

=

=

  (JA.7)

η

の合成標準不確かさ

u

c

η

)を,式

(JA.6)

,式

(JA.7)

及び式

(JA.4)

に基づき,次によって求める

9)

1

2

1

2

1

0

2

0

2

0

2

0

0

2

c

~

1

~

1

)

(

)

(

n

s

C

n

s

C

η

η

u

η

η

u

+

+

=

  (JA.8)

ここに,

s

0

参照器による,粒子数濃度の繰返し測定の実験標準偏差

s

1

被試験器による,粒子数濃度の繰返し測定の実験標準偏差

8)

繰返し回数

n

0

及び

n

1

は,

1

でもよい。ただし,実験標準偏差

s

0

及び

s

1

は,別途,少なくとも

5

回以上の繰返し測定によって求めておく。

9)

試験用試料は,気泡及び不純物粒子の混入がないように注意した上で,粒子数濃度が均一にな

るように十分にかくはん(攪拌)されているものとし,粒子数濃度の空間的不均一性に起因す

る不確かさは,ここでは考慮しない。


14

B 9925

:2010

JA.3 

粒径区分のしきい値の誤差 

ここでは,粒径区分のしきい値の誤差に対する試験結果

ε

[式

 (1)

参照]の不確かさを評価する手順を

示す。この規格の

図 に示された応答曲線を,

Y

)

で表す(

図 JA.1 参照)。

図 JA.1−応答曲線 

ε

の合成標準不確かさ

u

c

 

(ε)

は,式

(1)

及び式

(JA.2)

に基づき,近似的に式

(JA.9)

によって評価する。

+

+

=

2

p

2

r

2

p

2

2

r

2

c

)

(

)

(

)

(

1

)

(

b

y

u

y

u

x

u

x

ε

u

  (JA.9)

ここに,

b

応答曲線

f

x

)の傾き

dX

df

X

x

r

における値

u(x

p

)

校正用粒子の粒径

x

p

の不確かさ。校正用粒子の校正証明

書による。

u(y

r

)

粒径区分のしきい値

x

r

に対する電圧設定値

y

r

の不確か

さ。

y

r

を求めるための電圧計の電圧目盛の不確かさ(電

圧計の校正証明書による)を

u

t

y

r

)とし,

y

r

を繰返し

n

t

回の測定(実験標準偏差

s

t

)から求めるものとして

10)

(JA.10)

による。

t

2

t

r

2

t

r

2

)

(

)

(

n

s

y

u

y

u

+

=

   (JA.10)

u(y

p

)

応答曲線の決定において,

x

r

近傍での校正用粒子の粒径

x

p

に対するメジアン電圧

y

p

PHA

で求めるときの不確

かさ。

PHA

の電圧目盛の不確かさ(

PHA

の仕様書など

による)を

u

PHA

y

p

y

p

を繰返し

n

PHA

回の測定(実験

標準偏差

s

PHA

)から求めるものとして

10)

,式

(JA.11)

よる。

PHA

2

PHA

p

2

PHA

p

2

)

(

)

(

n

s

y

u

y

u

+

=

  (JA.11)

10)

測定日の違いによるばらつきが,短時間の繰返し測定によるばらつきよりも大きいと考えられ

るときには,測定日を変えた実験によって実験標準偏差を評価することが望ましい。


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B 9925

:2010

参考文献  JIS K 0230  純水の清浄度の測定方法及びクラス判定方法 

JIS Z 8819-1

  粒子径測定結果の表現−第

1

部:図示方法

注記

対応国際規格:ISO 9276-1

Representation of results of particle size analysis

Part 1:

Graphical representation

IDT

ISO/IEC Guide 98-3

, Uncertainty of measurement

Part 3: Guide to the expression of uncertainty in

measurement (GUM:1995)

ASTM F328-98 

(2003), Standard Practice for Calibration of an Airborne Particle Counter Using

Monodisperse Spherical Particles

ASTM F649-01

, Standard Practice for Secondary Calibration of Airborne Particle Counter Using

Comparison Procedures

[1]

高橋幹二著,

“エアロゾル学の基礎”

,日本エアロゾル学会編,森北出版,

pp.147-164


16

B 9925

:2010

附属書 JB

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 9925:2010

  光散乱式液中粒子計数器−校正方法及び検証方法

ISO 21501-2:2007

,Determination of particle size distribution−Single particle light

interaction methods−Part 2: Light scattering liquid-borne particle counter

(I)JIS の規定

(II)

国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

1

注記 1

変更

ISO

では,本文であったが注記

に変更した。

技術的差異はない。

注記 2

追加

物理的粒径の測定ではないこと
の説明

測定の内容を明確に説明するため。 
技術的差異はない。

The following are within 
the scope of this part of ISO 
21501

削除

目次にある項目であり,技術的差異
はない。

2 引用規格

3 用語及び
定義

2

Terms and

definitions

3.2

粒径区分

追加

重要な用語であるため。

技術的差異はない。

3.4

最小可測粒径

3.7

偽計数

3.8

同時通過損失

3.9

最大粒子個数濃度

3.10

フローセル

2.3

Particle

counter 削除

適用範囲で説明しているため。

4  測定原理

追加

理解しやすく,かつ,現行 JIS
にあるため。

技術的差異はない。

5 基本構成

追加

理解しやすく,かつ,現行 JIS

にあるため。

技術的差異はない。

6 性能

3

Requirements

一致

 
 
 
 

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B 9925


2010


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B 9925

:2010

(I)JIS の規定

(II) 
国 際 規
格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

7 試験方法

4

Test

method

7.1

粒径区分のしきい
値設定方法

追加 SI 単位系にトレーサビリティが

あることと粒径の値付けの不確
かさを追記した。

注記を追加,7.1 では,電圧で説
明しているが,PHA のチャンネ
ルのままでもよい。

不確かさの評価を明確にするため。
今後 ISO へ提案していく。

7.3

計数効率

4.3

Counting

efficiency

変更

定義を本体で明確にするため,

ISO

規格の附属書 B にある定義

式を本体に移動した。

技術的差異はない。

7.6

同時通過損失

4.6

Maximum particle number 
concentration

変更

表題を変更

規定内容に合うように表題を変更
した。

附属書 A∼
附属書 C

Annex

B∼

Annex D

変更

Annex

A を附属書 JA としたことに

よって記号がずれた。

附属書 JA

性能試験結果の不
確かさ評価方法

Annex A

Uncertainty of particle size 
caliblation

変更

内容を最新の知識によって変更
して“性能試験結果の不確かさ
評価方法”と表題を変更し,附

属書 JA とした。 
各要素を説明してから最後に不
確かさの説明をしたほうが流れ

がよいとの理由で場所を変更し
た。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 21501-2:2007,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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