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日本工業規格

JIS

 B

9808

-1991

グリースガン

Grease guns

1.

適用範囲  この規格は,JIS B 1575 によるニップルをとおして機械の潤滑部分に,グリースを注入す

るのに用いるグリースガンについて規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 0203

  管用テーパねじ

JIS B 1575

  グリースニップル

JIS B 7505

  ブルドン管圧力計

JIS K 2220

  グリース

2.

この規格の中で{  }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。

2.

種類,記号及び容量

2.1

グリースガンの種類,記号及びグリースの呼び容量  グリースガンの種類,記号及びグリースの呼

び容量は,

表 による。

表 1  種類,記号及びグリースの呼び容量

種類

記号

グリースの呼び容量 (cm

3

)

プッシュ式 P

50,

100

レバー式手詰形

LH

      100, 150, 200, 300, 400, 650, 1 000

レバー式チューブ形

LT

  80,

200,

400

備考  グリースの呼び容量は,プッシュ式及びレバー式手詰形の場合,

収容容量を表し,単位は cm

3

であり,レバー式チューブ形の場

合は,カートリッジのグリースの許容質量を表し,単位は g で

ある。

2.2

注油口金の種類及び記号  注油口金の種類及び記号は,表 による

表 2  種類及び記号

種類

記号

ストレート式 S

チャック式 C

ホース式 H

3.

各部の名称  グリースガンの各部の名称は,図 による。


2

B 9808-1991

図 1  グリースガン各部の名称

備考  この図は,主要部品の名称説明図であって,特定の構造を規定するものではない。

4.

性能

4.1

負荷排出量  負荷排出量は,次のとおりとする。

(1)

プッシュ式については,グリースニップル内部に 0.5MPa {5.1kgf/cm

2

}

の圧力が加わった状態(以下,


3

B 9808-1991

負荷圧力という。

)で,グリースの排出量は 0.3cm

3

以上でなければならない。

また,負荷圧力が 3MPa {31kgf/cm

2

}

の場合は,負荷圧力が 0.5MPa {5.1kgf/cm

2

}

のときの排出量の

80%

以上でなければならない。

(2)

レバー式については,負荷圧力が 0.5MPa {5.1kgf/cm

2

}

のときのグリース排出量は 0.6cm

3

以上でなけ

ればならない。

また,負荷圧力が 6MPa {61kgf/cm

2

}

の場合は,負荷圧力が 0.5MPa {5.1kgf/cm

2

}

のときの排出量の

80%

以上でなければならない。

4.2

排出圧力  グリースの最高排出圧力(排出口を密閉し,グリースガンを操作したとき内部に加わる

圧力)は,プッシュ式では 6MPa {61kgf/cm

2

}

,レバー式ではチャック式注油口金を用い 20MPa {204kgf/cm

2

}

を超えなければならない。

5.

構造  グリースガンの構造は,次による。

(1)

グリースガンのグリース収容容量は,

表 のグリース呼び容量の±10%以下でなければならない。

(2)

グリースの充てん又は装てんが容易に行えるもの。

(3)

注油口金の種類は,ストレート式(

1

)

,チャック式(

2

)

,ホース式(

3

)

とし,各部は十分な強度をもち,JIS 

B 1575

によるグリースニップルに適合する構造でなければならない。

(

1

)  JIS B 1575

に適合するグリースニップル頭部に圧着して注油させる方式の注油口金(

2参照)。

図 2  ストレート式注油口金の一例

(

2

)  JIS B 1575

に適合するグリースニップル頭部につめによってかみつく機能をもった方式の注油

口金(

図 参照)。

図 3  チャック式注油口金の例

(

3

)  JIS B 1575

に適合するグリースニップル頭部につめによってかみつく機能をもった方式の注油

口金をホースの端部に取り付けた形式の注油口金(

図 参照)。

図 4  ホース式注油口金の一例

備考  図 2,図 及び図 は,注油口金の説明図であって,特定の構造を規定するものではない。

6.

形状,寸法,質量及び材料


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B 9808-1991

6.1

全長  全長は,次のとおりとする。

(1)

プッシュ式グリースガンは,注油口金先端からハンドル後端まで 400mm 以下とする(

図 参照)。

(2)

レバー式グリースガンは,

注油口金を外した状態の先端から後端まで 450mm 以下とする

図 参照)。

6.2

幅  レバー式グリースガンの幅は,レバーを閉じたときの状態で 250mm 以下とする。

6.3

注油口金の外径  グリースガンの注油口金の外径は,表 のとおりとする。

表 3  注油口金の外径

単位 mm

種類

外径

ストレート式 10∼13

チャック式 
ホース式

14

∼18

6.4

注油口金取付部ねじ  グリースガンの注油口金のシリンダ取付部ねじは,JIS B 0203 の Rc

1

/

8

とする。

6.5

レバー式チューブ形グリースガンのチューブ取付ねじ  チューブ取付ねじの寸法は,次のとおりと

する。

6.6

カートリッジ  レバー式チューブ形グリースガンのグリースカートリッジは,次のとおりとする。

(1)

形状  カートリッジの形状は,図 のとおりとする。

図 5  カートリッジ

(2)

種類及び寸法  カートリッジの種類及び各部の寸法は,表 による。

表 4  種類及び寸法

単位 mm

種類

全長

外径

ねじ長さ

グリースの許容質量 (g)

 80

146

±5 34

1

0

 10

±0.5

80

200 116

±5 55

1

0

 10

±0.5 200

400 232

±5 55

1

0

 10

±0.5 400

(3)

取付ねじ  カートリッジの取り付けねじは,チューブ形グリースガンに取り付けた場合に,カートリ

ッジ接続口との接続部分が完全に結合し,空気の吸込み,グリースの漏れがないものであること。


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B 9808-1991

6.7

質量  グリースガンの質量は,グリース及び注油口金を除いた状態で,4kg 以下とする。

6.8

材料  材料は,次のとおりとする。

(1)

グリースガン接液部の材料  グリースガンの接液部の材料は,JIS K 2220 のグリースに侵されにくい

ものであること。

(2)

カートリッジの材料  カートリッジの材料は,JIS K 2220 のグリースに侵されにくいものであり,ま

たグリースガンの使用時の衝撃に十分耐え得るものでなくてはならない。

7.

機能  グリースガンは,各部が正常に作動し,グリース注入が円滑・確実に行えるものでなければな

らない。

また,本体などからの漏れがあってはならない。

8.

検査  グリースガンの検査は,次による。

(1)

性能検査  負荷排出量及び排出圧力について次によって検査し,4.の規定を満足しなければならない。

この場合,検査に使用するグリースは,JIS K 2220 の自動車用シャシグリース 1 種 2 号又はこれと品

質が同等のものを使用すること。

(a)

負荷排出量  図 に示すような負荷排出量測定装置に JIS B 1575 によるグリースニップルを取り付

け,負荷をかけた状態(

4

)

で連続 5 回以上人力で操作注入し,その平均排出量は,4.1 のとおりでなけ

ればならない。

(

4

)

グリースニップルの内部に圧力のかかっている状態。


6

B 9808-1991

図 6  負荷排出量測定装置

備考1.  プランジャ③を最下点まで降ろしたときの測定装置内の空間容積は,10±1cm

3

し,プランジャとシリンダ底部との間にすきまがあるようにする。

2.

測定装置は,操作上,シリンダ,パッキン,その他からグリースの漏れがなく,各
部の作動は,円滑・確実なものとする。

3.

検査を始める前に,測定装置内の空間容積をグリースで満たす。

(b)

排出圧力  図 で示すような排出圧力測定装置に JIS B 1575 によるグリースニップルを取り付け,

人力によってグリースガンを操作した場合,5 回以内の作動で,4.2 を超える負荷に達しなければな

らない。

図 7  排出圧力測定装置

備考1.  圧力計は,JIS B 7505による圧力計を取り付ける。

2.

測定装置には,漏れがないようにする。

3.

測定装置は,測定を始める前にグリースで満たす。

4.

測定装置内の空間容積は,10±1cm

3

とする。

(2)

構造検査  構造は,5.の規定を満足しなければならない。

(3)

形状,寸法,質量及び材料検査  形状,質量及び材料は,6.の規定を満足しなければならない。

(4)

機能検査  機能は,7.の規定を満足しなければならない。


7

B 9808-1991

9.

製品の呼び方  グリースガンの呼び方は,規格番号又は規格名称,種類の記号,グリースの呼び容量

及び注油口金の種類の記号による。

1.  JIS B 9808  P 100 S

2.  グリースガン  LH 200 H

10.

表示  グリースガンの本体には,見やすいところに,容易に消えない方法で,次の事項を表示する。

(1)

グリースの呼び容量

(2)

製造業者名又はその略号


8

B 9808-1991

JIS B 9808

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

藤  本  茂  夫

神奈川工科大学

喜  田  勝次郎

通商産業省機械情報産業局

桐  山  和  臣

工業技術院標準部

佐  藤  浩  輔

京都機械工具株式会社

山  田  豊  雄

株式会社ヤマダコーポレーション

今  井  邦  義

社団法人日本自動車機械器具工業会

亀  川  利  満

亀川工業株式会社

吉  田  多佳志

大東プレス工業株式会社

井  上      功

ダイヤ精工株式会社

橋  本  秀  夫

社団法人日本自動車整備振興会連合会

岡  田  親  司

社団法人日本印刷産業機械工業会

内  野  真  也

社団法人日本造船工業会

大  橋  秀  夫

社団法人日本建設機械化協会

滝  澤  幸  利

株式会社小松製作所

木  下  文  雄

社団法人日本自動車工業会

村  岡  良  三

社団法人日本自動車部品工業会