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B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

(1) 

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

2

3

  用語及び定義 

2

4

  リスクアセスメント

8

5

  ガードの設計及び製作のための主要な要求事項

9

5.1

  機械的側面 

9

5.2

  人的側面 

10

5.3

  ガード設計側面

11

5.4

  ガード製作 

11

5,5

  材料の選択 

12

5.6

  封じ込め 

13

5.7

  耐腐食性 

13

5.8

  微生物に対する抵抗性 

13

5.9

  無毒性

13

5.10

  機械の看視 

13

5.11

  透視性

13

5.12

  ストロボ効果 

13

5.13

  静電特性 

13

5.14

  熱安定性 

14

5.15

  可燃性

14

5.16

  騒音及び振動低減

14

5.17

  放射保護 

14

6

  ガードの種類の選択

14

6.1

  一般要求事項 

14

6.2

  異なるガードの組合せ又は他の装置とガードの組合せ

14

6.3

  危険源の数及び位置によるガードの選択 

16

6.4

  要求される接近の性質及び頻度によるガードの選択 

17

7

  追加の設計及び製作の考慮 

17

7.1

  よじ登り 

17

7.2

  保持型締め具 

17

7.3

  振動抵抗性 

17

7.4

  警告標識 

18

7.5

  色彩

18

7.6

  美的感覚 

18


B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

(2) 

8

  ガードに関する安全要求事項の立証 

18

8.1

  一般要求事項 

18

8.2

  衝撃強度 

18

8.3

  安全距離 

19

8.4

  封じ込め 

19

8.5

  騒音

19

8.6

  ガード作動力 

19

8,7

  視認性

19

9

  使用上の情報 

19

9.1

  一般要求事項 

19

9.2

  ガードによる危険源

19

9.3

  据付け

19

9.4

  操作

19

9.5

  ガードの取外し

19

9.6

  検査及び保全 

20

附属書 A(規定)可動部分により生じる危険源に対するガード選択を支援するためのガイドライン

21

附属書 B(規定)危険源の数及び位置によるガード選択のためのガイドライン

22


B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

(3) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本機械工業連合会(JMF)から,工

業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生

労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格である。この規格は,著作権法で保護対象となってい

る著作物である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本

工業標準調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願

公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


   

日本工業規格

JIS

 B

9716

:2006

(ISO 14120

:2002

)

機械類の安全性―ガード―固定式及び可動式ガード

の設計及び製作のための一般要求事項

Safety of machinery – Guards – General requirements for the design and

construction of fixed and movable guards

序文 

この規格は,2002 年に第 1 版として発行された ISO 14120,Safety of machinery―Guards―General

requirements for the design and construction of fixed and movable guards を基に,技術的内容及び対応国際規格

の構成を変更することなく作成した日本工業規格である。

この規格は,固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般原則を規定する。この規格は,製造

者,設計者,規格作成者及び他の利害関係者により使用されることを意図している。

タイプ B2 規格として,特定の機械群の詳細な面をその範囲とするタイプC規格の作成を支援すること

及びタイプ C 規格がない場合にガイダンスを与えることを意図している。

JIS B 9700-1:2004

及び JIS B 9700-2:2004 の要求事項に従って,機械の設計者は機械に存在する危険源を

同定し,リスクアセスメントを実施し,また安全防護技術を考慮する前に設計によるリスクの低減を行わ

なければならない。

適用範囲 

この規格は,第一に機械的危険源から人を保護するために提供されるガードの設計及び製作のための一

般要求事項を規定する。

非機械的危険源への暴露を最小化するためのガードの使用に注意することが必要である。

固定式及び可動式ガードが使用される場合,この要求事項が適用される。この規格はインタロック装置

を起動するガードには適用しない。インタロックガードについては JIS B 9710:2006 で規定される。

この規格は,転覆防護構造(ROPS)及び物体落下防護構造(FOPS)のような移動性及び荷揚げ能力に

関連する特別のシステムのための要求事項については規定しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 14120:2002

,Safety of machinery―Guards―General requirements for the design and construction

of fixed and movable guards (IDT)

なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,一致していることを示す。


2

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:2006 (ISO 14120:2002)

   

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

には適用しない。

JIS B 9700-1:2004

  機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第 1 部:基本用語,方法論

注記  対応国際規格:ISO 12100-1:2003  Safety of machinery―Basic concepts, general principles for

design―Part1:Basic terminology and methodology(IDT)

JIS B 9700-2:2004

  機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第 2 部:技術原則

注記  対応国際規格:ISO 12100-2:2003  Safety of machinery―Basic concepts, general principles for

design―Part2:Technical principles(IDT)

JIS B 9702:2000

  機械類の安全性―リスクアセスメントの原則

注記  対応国際規格:ISO 14121:1999  Safety of machinery―Principles of risk assessment(IDT)

JIS B 9707:2002

  機械類の安全性―危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離

注記  対応国際規格:ISO 13852:1996  Safety of machinery―Safety distances to prevent danger zones

being reached by the upper limbs(IDT)

JIS B 9708:2002

  機械類の安全性―危険区域に下肢が到達することを防止するための安全距離

注記  対応国際規格:ISO 13853:1998  Safety of machinery―Safety distances to prevent danger zones

being reached by the lower limbs(IDT)

JIS B 9709-1:2001

  機械類の安全性―機械類から放出される危険物質による健康へのリスクの低減―

第 1 部:機械類製造者のための原則及び仕様

注記  対応国際規格:ISO 14123-1:1998  Safety of machinery―Reduction of risks to health from

hazardous substances emitted by machinery―Part1:Principles and specifications for machinery

manufacturers(IDT)

JIS B 9710:2006

  機械類の安全性―ガードと共同するインタロック装置―設計及び選択のための原則

注記  対応国際規格:ISO 14119:1998  Safety of machinery―Interlocking devices associated with guards

―Principles for design and selection(IDT)

JIS B 9711:2002

  機械類の安全性―人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま

注記  対応国際規格:ISO 13854:1996  Safety of machinery―Minimum gaps to avoid crushing of parts

of the human body(IDT)

JIS B 9960-1:1999

  機械類の安全性―機械の電気装置―第 1 部:一般要求事項

注記  対応国際規格:IEC 60204-1:1997  Safety of machinery―Electrical equipment of machines―

Part1:General requirement(MOD)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 9700-1:2004 によるほか,次による。

3.1 

ガード(guard)  

保護するために機械の一部として設計された物理的なバリア。

注記 1  ガードは,次のように機能する。

−  単独の場合:可動式ガードでは“閉じた状態”のときだけ有効であり,固定式ガードでは“確


3

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:2006 (ISO 14120:2002)

実に取り付けられている状態”のときだけ有効である。

−  ガード施錠式又は施錠なしのインタロック装置と組み合わせる場合:ガードの位置によらず,

保護が確実にされる(3.5 参照)

注記 2  ガードはその設計によって,例えば,ケーシング,シールド,カバー,スクリーン,ドア,囲

いガードと呼ばれる場合がある。

注記 3  ガードの種類及びその要求事項は,JIS B 9700-2:2004,5.3.2 及びこの規格を参照。

JIS B 9700-1:2004, 3.25 参照)

3.2 

固定式ガード(fixed guard)   

工具の使用によって,又は取付け手段を破壊することによってだけ,開いたり又は取り外すことができ

るような方法(例えば,ねじ,ナット,溶接により)で取り付けられたガード(JIS B 9700-1:2004, 3.25.1

参照)

3.2.1 

囲いガード(enclosing guard) 

全ての面から危険区域への接近を防止するガード。

図 参照。

図 1−トランスミッション類への接近を全体的に防止する囲いガードの例 

3.2.2 

距離ガード(distance guard) 

危険区域を完全に囲うのではなく,危険区域からその寸法及び距離により接近の危険を防止又は低減す

るガード。例えば,周辺フェンス又はトンネルガードによる。

図 及び図 参照。


4

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図 2−距離ガードの例 

図 3−距離ガードの例。機械の供給又は排出域での保護をするトンネルガード 

3.3 

可動式ガード(movable guard) 

工具を使用せずに開くことができるガード(JIS B 9700-1:2004, 3.25.2 参照)

3.3.1 

動力作動ガード(power-operated guard) 

人又は重力とは別の動力源からの力により作動する可動式ガード。

3.3.2 

自己閉鎖式ガード(self-closing guard) 

機械要素(例えば,可動テーブル)又はワークピース若しくはジグの一部により作動する可動式ガード

であり,ワークピース(及びジグ)が通りぬけることのできる開口部を通りぬけるとすぐに,自動的に閉

位置にもどる(重力,ばね,その他の外部動力などによる。

図 参照。

3.3.3 

起動機能インタロック付きガード(interlocking guard with a start function),制御式ガード(control guard) 

ガードが閉じる位置に到達したら,他の起動制御器を使うことなく危険な機械機能の起動開始指令を出


5

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すインタロック付きガードの特別な形式。

JIS B 9700-1:2004, 3.25.6 に基づく)

注記  このガードの使用はいくつかの条件に依存する(5.4.9 参照)

図 4−自己閉鎖式ガードの例 

3.4 

調整式ガード(adjustable guard) 

固定式又は可動式ガードであって,その全体で調整できるか,又は調整可能部を組み込んだガード。特

定の運転中,調整部は固定されたままであること(JIS B 9700-1:2004, 3.25.3 参照)

図 参照。

図 5−ラジアル又は直立ボール盤の調整式ガードの例 

ガードはワークピースの表面まで容易に調整でき

る伸縮形である。これはドリル交換のために主軸

に近寄ることができるヒンジに取り付けられてい

る。


6

B 9716

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3.5 

インタロック付きガード(interlocking guard) 

機械の制御システムと一緒に次のように機能するインタロック装置が付加されたガード。

−  ガードによって“覆われた”危険な機械機能は,ガードが閉じるまで運転できない。

−  危険な機械機能の運転中にガードが開くと,停止指令が発生する。

−  ガードが閉じると,ガードによって“覆われた”危険な機械機能は運転することができる。ガードが

閉じたこと自体によって危険な機械機能が起動しない。

注記  詳細は JIS B 9710:2006 参照。

JIS B 9700-1:2004, 3.25.4 参照)

図 及び図 参照。

図 6−ヒンジ付きインタロック付きガードの例。これは閉じたとき,危険区域を囲う。 

図 7−スライド式インタロック付きガードの例 


7

B 9716

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3.6 

施錠式インタロック付きガード(interlocking guard with guard locking) 

機械の制御システムと一緒に次のように機能するインタロック装置とガード施錠装置を備えたガ−ド。

−  ガ−ドによって“覆われた”危険な機械機能はガ−ドが閉じ,かつ,施錠されるまで運転できない。

−  ガードによって“覆われた”危険な機械機能によるリスクが消失するまで,ガードは閉じ,かつ,施

錠されている。

−  ガ−ドが閉じ,かつ,施錠されていると,ガ−ドによって“覆われた”危険な機械機能は運転するこ

とができる。ガ−ドを閉じ,かつ,施錠したことによって危険な機械機能が起動しない。

注記  詳細は JIS B 9710:2006 参照。

JIS B 9700-1:2004, 3.25.5 参照)

図 参照。

図 8−施錠式インタロック付きガード及び固定式ガードを使用したボール盤の安全防護の例 

3.7 

ガードの閉位置(guard closed position) 

危険区域への接近を防止又は低減し,及び/又は騒音,放射などのような危険源への暴露を低減するよ

うに設計された機能を実行した際のガードの位置。

3.8 

ガード開(guard open) 

ガードが閉じられていないときをいい,ガードは開である。

3.9 

工具(tool) 

締め具を操作するよう設計されたキー又はレンチのような道具。コイン又はつめ磨きのような間に合わ

せの道具は工具とはしない。

1 開位置でのインタロック付きガー

2 ガード施錠装置の例


8

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3.10 

工具の使用(use of a tool) 

作業の安全システムの一部としてわかっており,あらかじめ決められた状況下で,工具を資格のある者

が使用すること。

3.11 

接近頻度(frequency of access) 

防護領域への接近が要求される又は予見される機会の単位時間あたりの回数。

リスクアセスメント 

個々の機械類に適切なタイプのガードを選択し,設計するために,当該機械類に存在する様々な危険源

から生じるリスク及びリスクにさらされる人の予見可能なカテゴリを査定することは重要である(JIS B 

9700-1:2004,

箇条 及び JIS B 9702:2000 参照)

ガードの設計及び製作のための主要な要求事項 

5.1 

機械的側面 

5.1.1 

一般要求事項 

ガードの設計及び適用に関しては,予見可能な機械の寿命期間中の予見可能な機械の環境面及び操作面

についての適切な配慮が必要である。これらの面への配慮が不十分であると,機械類が不安全,又は操作

不能となる可能性がある。このことは人がガードを壊すことになり,その結果,より大きなリスクにさら

されることになる。

5.1.2 

危険区域への接近 

危険区域への接近を最小化するために,実施可能な場合,ガード及び機械類は日常的な調整,給油及び

保全を,ガードを開かず又は取り外すことなく実施できるように設計しなければならない。防護領域内で

接近が要求される場合,できるだけ実施可能で,自由で妨げられないものでなければならない。接近を必

要とする例は,次のとおりである。

―  搬入及び搬出

―  工具交換及びセッティング

―  測定,ゲージによる確認及びサンプリング

―  プロセス観察

―  保全及び修理

―  給油

―  廃材の除去(例えば,スクラップ,切屑,漏れた液体)

―  妨害物の除去

―  清掃及び衛生

5.1.3 

放出部品の封じ込め 

機械からの部品の放出(例えば,破損した工具,ワークピース)に関する予見可能なリスクがある場合,

ガードは,実施可能な限り,選択された適切な材料により,これらの部品を封じ込めるように設計し,製

作しなければならない。

5.1.4 

危険物質の封じ込め 


9

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機械から放出される危険物質[例えば,冷媒,蒸気,ガス,切くず(屑)

,火花,高温又は溶融材料,粉

じん(塵)

]に関する予見可能なリスクがある場合,また,実際的で適切な抽出設備が必要とされる限り,

ガードはできるだけこれらを封じ込めるよう設計しなければならない(JIS B 9709-1:2001 参照)

ガードが抽出システムの一部を構成する場合,この機能は,設計,材料の選択,ガードの製作及び位置

決めの際に考慮しなければならない。

5.1.5 

騒音 

機械の騒音を低減するための要求事項がある場合,機械に存在する他の危険源に対する保護(参考文献

[4]参照)と同様に,要求される騒音低減を実現するガードを設計し,製作しなければならない。音響のエ

ンクロージャとして機能するガードは,騒音放出を低減するために適切に接合部分を密閉しなければなら

ない。

5.1.6 

放射 

危険な放射に暴露される予見可能なリスクがある場合,ガードは,危険源から人を保護するように設計

し,また適切な材料を選択しなければならない。例えば,溶接火花を防ぐための黒色ガラスの使用又はレ

ーザを取り囲むガードに開口部をなくすこと。

5.1.7 

爆発 

予見可能な爆発のリスクがある場合,ガードは,安全な方法で,安全な方向に,開放されたエネルギを

封じ込めるか又は消散させる(例えば,爆発逃し板の使用)ように設計しなければならない(参考文献[13]

参考)

5.2 

人的側面 

5.2.1 

一般要求事項 

ガードの設計及び製作の際に,人と機械との相互作用について(例えば,搬入,保全,給油を行うとき)

の合理的に予見可能な面を適切に考慮しなければならない。

5.2.2 

安全距離 

危険区域への接近を防止することを意図したガードは,人体部位が危険区域に到達することを防止する

ように,設計,製作,及び位置決めをしなければならない(JIS B 9707:2002 及び JIS B 9711:2002 参照)

5.2.3 

危険区域への接近管理 

実施可能である限り,可動式ガードは,通常運転中に危険区域内に人が取り残された状態で,閉じられ

ないように,設計,及び位置決めをしなければならない。このことが実施可能でない場合,危険区域に人

が検知されないでいることを防止するような,他の方策を実施しなければならない。

5.2.4 

目視 

ガードを取り外す必要性を最小化するために,ガードはプロセスを適切に目視できるように設計し,製

作しなければならない。

5.2.5 

人間工学的側面 

人間工学原則を考慮して,ガードは設計し,製作しなければならない(JIS B 9700-2:2004,4.8.2 及び 4.8.3

参照)

5.2.5.1 

寸法及び質量 

ガードの取外し可能な部分は,容易に取り扱うことができるように,適切な寸法と質量で設計しなけれ

ばならない。手で容易に移動又は搬送できないガードには,吊上げ装置による搬送のための適切な附属装

置を備えるか,又は備えることができなければならない。

附属品又は用意すべき事項は,例えば次に挙げるものとすることができる。


10

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―  吊り具,フック,アイボルト,又は器具固定のための簡単なねじ穴をもった標準的な吊上げ器具

―  地上からの安全確保が不可能なときの吊上げフックによる自動把持のための器具

―  ガードに組み込まれた吊上げ装置及び器具

―  ガード及びその取外し可能な部分の上,又は使用上の情報の中にキログラム(kg)で示した質量の値

の表示

5.2.5.2 

操作力 

可動式ガード又はガードの取外し可能な部分は,容易に操作を行えるように設計しなければならない。

ガードを設計する際に,人間工学原則を遵守することは,オペレータのストレス及び身体的疲労を低減す

ることによって,安全性を増加させることに寄与する。これは,操作性能及び操作信頼性を向上し,それ

により機械の全使用局面におけるエラーの可能性を低減する(JIS B 9700-1:2004, 5.3 参照)

操作力は,ばね,平行おもり又はガスストラットのような装置の使用により低減できる。

ガードが動力駆動である場合に,傷害(例えば,接触圧,力,速度,鋭利な端部による。

)を生じること

があってはならない。自動的に再開放する起動開始指令を出す保護装置をガードが備えている場合,ガー

ドが閉じるのを妨げる力は 150N を超えてはならない。

ガードの運動エネルギは 10J を超えてはならない。

そのような保護装置を備えていない場合には,この値は,それぞれ 75N 及び 4J に低減しなければならな

い。

5.2.6 

意図する使用 

ガードは,実施可能であるかぎり,予見可能な使用及び合理的に予見可能な誤使用を考慮して設計しな

ければならない(JIS B 9700-1:2004,3.22 参照)

5.3 

ガード設計側面 

5.3.1 

一般要求事項 

ガード操作の予見可能な全ての面について,ガード自体の設計及び製作により新たな危険源が決して生

じないように設計段階で適切な配慮がなされなければならない。

5.3.2 

押しつぶし又ははさまりポイント 

ガードは,機械の部分又は他のガードと危険な押しつぶし又ははさまりポイントを生じないように設計

しなければならない(JIS B 9711:2002 参照)

5.3.3 

耐久性 

ガードは,予見可能な機械の寿命期間中,的確に機能を遂行し,また劣化部品は交換できるように準備

された設計でなければならない。

5.3.4 

衛生 

適用可能な場合,例えば食品の小片,滞留した液体のようなはさまったもの又は材料によって,衛生上

の危険源を生じないように,ガードは設計されなければならない(参考文献[14]参考)

5.3.5 

清掃 

特定の用途,特に食品及び薬品加工で使用されるガードは,安全な使用に関してだけでなく,容易に清

掃できるように設計しなければならない。

5.3.6 

汚染物質の除去 

ガードがプロセスで必要とされる場合,例えば食品,薬品,電子及び関連産業のプロセスから生じる汚

染物質を除去するよう,ガードを設計しなければならない。

5.4 

ガード製作 

ガードの製作方法を決定する際,次の面を考慮しなければならない。


11

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5.4.1 

鋭利な端部等 

ガードは,露出した鋭利な端部及び角部又は他の危険な突起部をもたないように製作しなければならな

い。

5.4.2 

接合部分の性状 

溶接,接着又は機械的に締め付けた接合部分は,合理的に予見可能な負荷に適した十分な強度をもたな

ければならない。接着剤が使用される場合,使用されるプロセス及び材料と適合しなければならない。機

械的締め付けが用いられる場合,ガードの安定性及び剛性を確実にするように,それらの強度,数及び間

隔を十分に確保しなければならない。

5.4.3 

工具だけによる取外し 

ガードの取外し可能部分は,

工具使用によってだけ取外し可能でなければならない

3.9 及び 3.10 参照)

5.4.4 

取外し可能ガードの明確な配置 

実施可能な場合,取外し可能ガードは,固定しなければ,取付け状態を維持できないようにしなければ

ならない。

5.4.5 

可動式ガードの明確な閉鎖 

可動式ガードの閉位置は,明確に決定しなければならない。ガードは質量,ばね,留め金具,ガード施錠

装置又は他の手段により停止位置に保持されなければならない。

5.4.6 

自己閉鎖式ガード 

自己閉鎖式ガードの開は,ワークピースの通過だけに限定しなければならない。ガードは開位置で固定

保持することが可能であってはならない。このガードは固定式距離ガードと組み合わせて使用することが

できる。

5.4.7 

調整式ガード 

調整可能部分は,材料の通過に合わせてその開口を最小に制限でき,かつ工具を使用しないで容易に調

整できるようにしなければならない。

5.4.8 

可動式ガード 

可動式ガードの開操作には,明確な開動作を必要とし,実施可能な場合,可動式ガードは開いたときで

も,例えば,ヒンジ又はスライドにより保持されるように機械又は隣接した固定部分に取り付けなければ

ならない。このようなアタッチメントは,工具の使用によってだけ取外し可能でなければならない(3.9

及び 3.10 参照)

5.4.9 

制御式ガード 

制御式ガード(3.3.3 及び JIS B 9700-2:2004,5.3.2.5 参照)は,次のすべての条件が満たされる場合だけ使用

してよい。

―  ガードが閉じているとき,オペレータ又はその人体部位が,危険区域又は危険区域とガードの間に

存在する可能性がない。

―  機械の寸法及び形状により機械に介入しなければならないオペレータ又はその他の人が,全機械及

び/又はプロセスを全体的に観察できる。

―  制御式ガード又はインタロック付きガードを開けることが,危険区域へ入る唯一の方法である。

―  制御式ガードに関するインタロック装置は最高の信頼性を備えている(その故障が意図しない,又

は予期しない起動を生じる可能性があるため)

―  制御式ガードによって機械を起動することが,機械の可能な制御モードのうちの一つである場合,

モード選択が確認されていなければならない(参考文献[15]参考)


12

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

   

注記  上記で考慮されている危険区域は,危険要素の作動が,制御式ガードが閉じたことによりが始

まる区域である。

5.5 

材料の選択 

5.5.1 

一般要求事項 

ガードの製作のための適切な材料を選択する際に,次の面を考慮しなければならない。この特性は,ガ

ードの予見可能な寿命中,維持されなければならない。

5.5.2 

衝撃耐性 

ガードは,機械部品,ワークピース,破損工具,放出された固体又は液体排出物,オペレータによる衝

撃などからの合理的に予見可能な衝撃に耐えるように設計しなければならない。ガードが看視窓を備えて

いる場合,材料及び固定方法の選択に特別の配慮をしなければならない。放出物又は材料の質量及び速度

に耐えるのに適した特性により材料を選択しなければならない。

5.5.3 

剛性 

支柱,ガードフレーム及び充てん(填)材料は,堅固で安定性をもった構造を備え,また変形に耐える

よう選択し,調整しなければならない。材料の変形が安全距離の維持を損なうように働く場合,剛性が重

要である。

5.5.4 

確実な固定 

ガード又はガードの部分は,予見可能な負荷下で,確実に固定されるように,十分な強度,間隔及び数

の固定ポイントにより固定されなければならない。固定は,機械的締め具若しくはクランプ,溶接若しく

は接着接合,又は適切な他の手段により行うことができる。

5.5.5 

可動部分の信頼性 

ヒンジ,スライド,ハンドル,留め金などの可動部分は,その予見可能な使用法及び作業環境下で,信

頼性のある動作を確実にするように,選択されなければならない。

5.6 

封じ込め 

合理的に予見可能な液体,切くず(屑)

,粉じん(塵)

,ヒューム等の有害物質は,適切な不透過性の材

料でできたガード内に封じ込めなければならない。

5.7 

耐腐食性 

製品,プロセス又は環境因子,例えば,機械加工における切削油,又は食品加工機械における洗剤及び

殺菌剤から生じる予見可能な酸化及び腐食に耐える材料を選択しなければならない。これは適切な保護コ

ーティングの適用により達成できる。

5.8 

微生物に対する抵抗性 

食品,医薬及び関連産業におけるように,バクテリア及び菌類の成長による予見可能な健康へのリスク

がある場合,ガードの製作に用いられる材料は,この成長を抑制し,容易に清掃でき,必要な場合,除菌

できるものを選択しなければならない。

5.9 

無毒性 

使用される材料及び仕上げ処理は,すべての予見可能な使用条件において無毒であり,特に食品,医薬

及び関連産業におけるプロセスと両立できるものでなければならない。

5.10 

機械の看視 

ガードを通して機械作業を看視することが必要な場合,適切な特性をもった材料を選択しなければなら

ない。例えば,穴明き材料又はワイヤメッシュが使用されるなら,これは看視できるような適当な開口面

積及び適切な色彩のものであるべきである。看視される領域よりも穴明き材料が暗い色の場合には,看視


13

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

効果が高められる。

5.11 

透視性 

実施可能であるかぎり,機械作動を看視するために使用される材料は,経年及び使用においてその透明

度を維持するものから選択しなければならない。ガードは,透明度が劣化した材料を交換するのに必要な

処置ができるように設計しなければならない。

いくつかの用途では,腐食,化学的影響,紫外線放射による劣化,静電荷による粉塵集積,又は透明度

を損なう液体による表面の濡れに耐える材料の選択又は材料の組合せが必要とされる。

5.12 

ストロボ効果 

ストロボ効果による予見可能な危険源がある場合,その発生を最小化する材料を選択しなければならな

い。

5.13 

静電特性 

いくつかの用途では,火災又は爆発に関係するリスクを伴う粉じん(塵)及び粒子の蓄積,並び突然の

放電を回避するために,静電荷を帯電しない材料の選択が必要とされる。

ガードは,危険なレベルにまで静電荷が上昇するのを回避するために地絡保護される必要がある(JIS B 

9960:1999

参照)

5.14 

熱安定性 

予見可能な温度変動範囲又は突然の温度変化にさらされた時に劣化しない,例えば,砕け難い,過度に

変形しない又は有害の若しくは可燃性のヒュームを放出しないような材料を選択しなければならない。選

択された材料は,予見可能な気候及び作業場の条件で,その特性を維持しなければならない。

5.15 

可燃性 

予見可能な火災のリスクがある場合,選択された材料は火花抵抗性及び難燃性をもたなければならず,

また可燃性液体,ヒュームなどを吸収したり,放出したりしてはならない。

5.16 

騒音及び振動低減 

必要な場合,騒音及び振動を低減させる材料を選択しなければならない。これは,遮断(騒音経路に音

響バリアを置く。

,及び/又は吸収(適切な音響吸収材料でガードを裏打ちする。

)若しくは両方の組合せ

により達成できる。共鳴効果が騒音を伝達したり,又は増幅する可能性があるため,ガードパネルは,こ

の共鳴効果を最小化するため適切に減衰させることが必要である。

5.17 

放射保護 

溶接又はレーザの使用のようないくつかの用途では,人を有害な放射から保護する材料を選択しなけれ

ばならない。

溶接に用いる場合,有害な放射を除去し,看視できるように適切に色をつけた透明なスクリーンによる

方策によって,この保護は可能となる(参考文献[6]参照及び[8]参考)

ガードの種類の選択 

6.1 

一般要求事項 

リスクアセスメントにより,ガードの要求事項が設定された場合,次のガイダンス及び

附属書 に従い

ガードを選択しなければならない(JIS B 9700-2:2004,5.2 参照)

適切なガードの選択に当たっては,機械類の寿命の適切な局面(JIS B 9700-1:2004,5.3)を考慮しなけれ

ばならない。


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B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

   

最も重要な選択基準は,次のとおりである。

−  リスクアセスメントによって示される傷害の確率と予見される傷害のひどさ。

−  JIS B 9700-1:2004,3.22 で定義された機械の意図する使用。

−  機械に存在する危険源(JIS B 9700-1:2004,箇条 及び箇条 参照)

−  接近の性質及び頻度。

6.2 

異なるガードの組合せ又は他の装置とガードの組合せ 

異なるタイプのガードを組み合わせて使用することが適切な場合もあり得る。例えば,機械がいくつか

の危険区域を有し,機械を作動させる局面で,危険区域の一つに接近することが要求される場合,ガード

は固定式ガードにインタロック付き可動式ガードを組み合わせて構成することができる。

同じようなやり方で,時には保護装置とガードの組合せが必要とされる。例えば,固定式ガードととも

に機械的供給装置が機械にワークピースを供給するのに使用されるところでは(それによって危険区域へ

接近する必要性を取り除き)

,トリップ装置(JIS B 9700-1:2004,3.26.5 参考)が機械的供給装置と固定式ガ

ードの間の二次的なはさまり又はせん断の危険源から保護するために必要とされる。

図 及び図 10 参照。


15

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

記号の説明

1

光電カーテン

2

インタロック付きガード

3

電気制御盤

4

部分的アクセスだけができる内部フェンス

5

圧力検知マット

6

両手操作制御装置

7

リセットアクチュエータ

8

距離ガード

図 9−例 1  異なるガードの組み合わせ及び他の保護装置とガードの組合せ 

 


16

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

   

記号の説明

1

トラップド・キーシステム

両手操作制御装置

3

ステーション間のスクリーン

4

インタロック付きガード

5

ガード施錠装置

6

圧力検知エッジ

図 10−例 2.異なるガードの組合せ及び他の保護装置とガードの組合せ 

6.3 

危険源の数及び位置によるガードの選択 

ガード類は優先順位に従って,次から選択する。

a) 

保護する危険区域の数が少ない場合は,個々の危険区域を囲いこむ局所ガード類を選択する。これに

より,受け入れ可能な残留リスクになり,保全,セッティングなどのために,危険でない機械部分へ

の接近を許容することができる。

b) 

危険区域の数又は規模が大きい場合は,全ての危険区域を囲むガードを選択する。この場合,セッテ

ィングと保全のポイントは,できる限り防護領域の外側に設定しなければならない。

c)

囲いガードの使用が実際的でなく,保護する危険区域の数が少ない場合は,部分的距離ガードを選択

する。

d) 

囲いガードの使用が実際的でなく,危険区域の数又は規模が大きい場合は,完全に取り囲む距離ガー

ドを選択する。

附属書 のフローチャートに,この手順を示す。


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B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

防護領域を様々なセクションに分割し,他のセクションでの機械操作に影響を与えずに,一つのセクシ

ョンで活動(例えば,チェック,調整)を実施できるようにすることは,生産プロセスに有益となりうる。

この場合,各セクションのガードは,この規格のすべての要求事項に適合しなければならない。

6.4 

要求される接近の性質及び頻度によるガードの選択 

注記  接近の性質及び頻度によるガードの選択の一般原則は,

附属書 に示されている。

6.4.1 

可動伝達部分 

例えばプーリ,ベルト,ギア,ラック・ピニオン,シャフト等の可動伝達部分により引き起こされる危

険源を防護するガードは,固定式ガード(

図 参照)又は可動式インタロック付きガードでなければなら

ない。

6.4.2 

使用中に接近が要求されない場合 

その簡易さ及び信頼性のために,固定式ガードを使用すべきである。

6.4.3 

使用中に接近が要求される場合 

6.4.3.1 

機械のセッティング,プロセス修正又は保全のためのみに接近が要求される場合 

次の種類のガードを使用する。

a)

接近頻度が高いと予見できる場合(例えば,1 シフト当たり 1 回以上のように)

,又は固定式ガードの

取外し若しくは交換が困難である場合には,可動式ガードを使用する。可動式ガードはインタロック

の付いたもの,又は施錠式インタロックの付いたものでなければならない(JIS B9710:2006 参照)

b)

接近頻度が低いと予見でき,ガードの交換が容易で,その取外し及び交換が安全作業システム下で実

施される場合にだけ,固定式ガードを使用する。

6.4.3.2 

作業サイクル中に接近が要求される場合 

次の種類のガードを使用する。

a)

インタロック付き可動式ガード又は施錠式インタロックを備えた可動式ガードを選択する(JIS 

B9710:2006

参照)

。非常に短い作業サイクルで接近が要求される場合,動力駆動の可動式ガードを使

用するのが好ましい。

b)

特別の条件が使用に適している場合には,制御式ガードを使用する(5.4.9 参照)

6.4.3.3 

操作の性質により,危険区域への接近を全て禁止することができない場合 

例えば,のこ歯のように,部分的に露出することが必要な工具の場合,次のガード類が適している。

a)

自己閉鎖式ガード(5.4.6 参照)

b)

調整式ガード(5.4.7 及び JIS B 9700-2:2004,5.3.2.4 参照)

追加の設計及び製作の考慮 

7.1 

よじ登り 

実施可能なかぎり,ガードによじ登ることを設計によって阻止しなければならない。ガードの製作及び

材料又は形状の選択に当たっては,よじ登りの可能性について考慮しなければならない。例えば,ガード

の外側の表面から水平構造部材及び網目構造物の水平コンポーネントを除去することによって,よじ登り

はより困難になる。

7.2 

保持形締め具 

実施可能な場合,ガードの締め具はガードに取り付けられたままでなければならない。これは締め具が

なくなる可能性を低減し,取換えをできなくするためである(

図 11 参照)。


18

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

   

7.3 

振動抵抗性 

適用可能な場合,締め具は,ガードへの取付けを確実にするように,ロックナット,ばね座金などで取

り付ける必要がある。

7.4 

警告標識 

防護領域内での接近が,人を,例えば,放射のような,残留リスクにさらすことがある場合,適切な警

告標識を接近ポイントに設置しなければならない。

図 11−保持型締め具の例 

7.5 

色彩 

危険源は適切な色彩を使用して目立たせることができる。例えば,ガードが機械と同じ色で塗装され,

危険な部分が対照的な明るい色で塗装されていれば,ガードが開いているか又は取り去られているとき,

危険源に注意が引きつけられる。

7.6 

美的感覚 

実施可能であるかぎり,ガード類は,心理的逆効果を最小化するように設計しなければならない。

ガードに関する安全要求事項の立証 

8.1 

一般要求事項 

ガードの設計及び製作に関するいくつかの側面は,調査,検査,試験又は計算によって立証されなけれ

ばならない。実施可能な場合,立証は,ガードの作動状態において実施しなければならない。

注記  タイプ C 規格で規定されるいくつかの機械については,ガードの型式試験は強制である。いく

つかの例では,例えば,動力を外したガード,研削といしのガードのように,機械から離れて

実施する必要がある。

8.2 

衝撃強度 

人,工具の部分,高圧液体などの衝撃に対するガードの耐性の立証が必要となる。この立証を実施する

前に,ガードがこうむる可能性のある予見可能な衝撃の危険源,例えば,人による低速衝撃,破損した工

具部品による高速衝撃,高圧液体による衝撃を同定することが必要である。

ガードの衝撃強度を立証する場合,ガードが製作された材料の特性を考慮することが必要である。これ


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B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

は使用される接合ジョイントの強度及びガードを機械又は他の構造に取り付ける固定ポイント並びにスラ

イド等の強度を含まなければならない。

タイプ C 規格が利用可能な場合,使用される立証方法を明記しなければならない。

8.3 

安全距離 

ガードが要求される安全距離に適合していることの立証は,測定によらなければならない(JIS B 

9707:2002

及び JIS B 9708:2002 参照)

8.4 

封じ込め 

ガードが危険物質の封じ込め(5.1.3 参照)のために設計される場合,ガード機能の性能を立証しなけれ

ばならない。漏れを容易に確認できる場合,目視検査が適切である。漏れを確認できない,例えば,ガス

又は蒸気の漏れのような場合は,空気のサンプリングのような代替の立証方法が要求される(JIS B 

9709-1:2001

参照)

8.5 

騒音 

ガードが騒音を低減するために設計される場合,その音響性能は騒音値を計測することにより立証しな

ければならない。

8.6 

ガード作動力 

通常のガード使用法が,例えば,可動式ガードを開く,固定式ガードを取り除くといったような物理的

な力を使用している場合,この力が過度でないということを立証することが必要である。

(参考文献[16]参考)

8,7 

視認性 

ガードを通しての視認性の維持が,ガードの固有の機能に必要不可欠である場合,これは通常の作動条

件下で目視チェックにより立証されなければならない。

使用上の情報 

9.1 

一般要求事項 

取扱説明書は,据付け及び保全を含むガード並びにその機能に関する必要な情報を含まなければならな

い(JIS B 9700-2:2004,箇条 参照)

9.2 

ガードによる危険源 

ガード自体に関連した危険源,例えば,材料の可燃性のような危険源に関する情報が提供されなければ

ならない。

9.3 

据付け 

ガード及び関連の設備の正しい据付けに関する指示書が提供されなければならない。

9.4 

操作 

使用者がガードやそのインターロック装置などを正しく操作できるように指示書を提供しなければなら

ない。合理的に予見可能な誤使用に対する警告が示されなければならない(JIS B 9700-1:2004,3.22 参照)

9.5 

ガードの取外し 

ガードを安全に取り外す前に,例えば,機械動力の遮断又は蓄積エネルギーの消散のような,取るべき

行動を指示する情報が,提供されなければならない。

9.6 

検査及び保全 

実施される検査,及び必要とされる保全の詳細な情報が提供されなければならない。


20

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

   

例えば,

―  特に安全性能の劣化につながる場合のガード部分の喪失又は損傷,例えば,ガラス材料に引っかき

傷を付けることによる衝撃耐性の減少

―  消耗部品の交換

―  インタロックの正しい操作

―  接合又は固定ポイントの劣化

―  腐食,温度変化又は化学的作用による劣化

―  必要な場合,可動部分の満足のいく操作及び給油

―  安全距離及び開口部の変更

―  適用可能な場合,音響性能の劣化


21

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

附属書 
(規定)

可動部分により生じる危険源に対するガード選択を支援するためのガイドライン

図 A.1 に示すフローチャートは,箇条 4(リスクアセスメント)及び箇条 6(ガードの種類の選択)とと

もに使用しなければならない。この附属書は他の保護装置,両手操作制御装置などの適用については考慮

しない。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

制御式ガードの使用に関しては

5.4.9

に示す条件による

図 A.1− 可動部分により生じる危険源に対するガード選択のためのフローチャート

はい

はい

危険源は存在する

ガード必要なし

いいえ

使用中に接近は必
要か

固定式ガード

いいえ

はい

危険区域に接近す
ることを完全に禁
止できるか

―自己閉鎖式ガード

―調整式ガード

いいえ

設定,プロセスの
補正又は保全だけ
に接近は必要か

作業サイクル中に
接近は必要か

接近はシフトあ
たり1回以上必
要か

  ガードを開くと

  接近前に危険源

  を生じるか

 
―インタロック装置付き又は

施錠なしの可動式ガード

 
―固定式ガード

施錠式インタロック付き

可動式ガード

―インタロック付き可動

式ガード

―制御式ガード

はい

いいえ

はい

はい

いいえ

はい

いいえ


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B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

   

附属書 B

(規定)

危険源の数及び位置によるガード選択のためのガイドライン

図 B.1 に示すフローチャートは,箇条 4(リスクアセスメント)及び 6.3(危険源の数及び位置によるガ

ード選択)とともに使用しなければならない。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

図 B.1− 危険源の数及び位置によるガード選択のためのフローチャート

 
 

 
危険源は限定さ
れた区域にある

すべての接近を
防止することは
実施可能か

危険区域の数は

少ないか

危険区域の数は

少ないか

完全に囲い込む距離ガー

 
全体囲い又は距離
ガードの使用

局部距離又は部分距離ガードの
使用

局部囲い又は距離ガード

の使用

接近を防止するために設
計された完全な囲いガー
ドの使用

はい

いいえ

いいえ

はい

いいえ

はい

いいえ

はい


23

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

参考文献 

参考文献には,ガードの設計とコミッショニングの際に有益である,国際規格,JIS 及び発行済み又は

準備中の欧州規格のリストが含まれている。 

日本工業規格

[1]  JIS Z 8736-1:1999    音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第 1

部:離散点による測定

注記

対応国際規格:ISO 9614-1:1993,Acoustics―Determination of sound power level of noise

sources using sound Intensity―Part1:Measurement at discrete points(IDT)

[2]  JIS Z 8736-2:1999    音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第 2

部:スキャニングによる測定

注記

対応国際規格:ISO 9614-2:1996,Acoustics―Determination of sound power level of noise

sources using sound Intensity―Part 2:Measurement by scanning(IDT)

国際規格

[3]  ISO 3740:1980,Acoustics―Determination of sound power level of noise sources―Guidelines for the use

of basic standards and for the preparation of noise test codes

[4]  ISO 11200:1995,Acoustics―Noise emitted by machinery and equipment―Guidelines for the use of basic

standards for the determination of emission sound pressure levels at a work station and at other specified

positions

[5]  ISO 11253:1993,Lasers and laser-related equipment―Laser device―Mechanical interfaces

[6]  IEC 60529:1989,Degrees of protection provided by enclosures (IP-Code)

発行された又は準備中の欧州規格

[7]  EN 614-1:1995,Safety of machinery―Ergonomic design principles―Part 1:Terminology and general

principles

[8]  EN 1299:1997,Mechanical vibration and shock―Vibration isolation of machines―information for the

application of source isolation

[9]  prEN 1672-1,Food processing machinery―Safety and hygiene requirement―Basic concepts  ―Part

1:Safety requirements

[10]  EN 1746:1998,Safety of machinery―Guidance for the drafting of the “Noise” clauses of safety standards

[11]  EN 1837:1999,Safety of machinery―Integral lighting of machines

[12]  CR 1030-1:1995,Hand-arm Vibration―Guideline for vibration hazards reduction―Part 1:Engineering

methods by design machinery

[13]  EN 1127-1:1998,Explosive atmospheres―Explosion prevention and protection―Part 1:Basic concepts and

methodology

[14]  EN 1672-2:1994 , Food processing machinery―Safety and hygiene requirement―Basic

concepts―Part2:Hygiene requirements

[15]  EN 292-2:1991/Amd A1:1995,Safety of machinery―Basic concepts,general principles for design―Part


24

B 9716

:2006 (ISO 14120:2002)

   

2:Technical principles and specifications

[16]  prEN 1005-3:1993,Safety of machinery―Human physical performance―Part 3:Recommended force

limits for machinery operation