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日本工業規格

JIS

 B

9512

-1994

手動製図機械用スケール

Manually operated draughting

machines

−Draughting scale rules

1.

適用範囲  この規格は,JIS B 9513 に規定する手動製図機械に用いるスケールのうち,一般に用いる

合成樹脂スケール(以下,スケールという。

)について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 0405

  普通公差−第 1 部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差

JIS B 7150

  測微顕微鏡

JIS B 7503

  ダイヤルゲージ

JIS B 7513

  精密定盤

JIS B 7524

  すきまゲージ

JIS B 9513

  手動製図機械

JIS K 6718

  メタクリル樹脂板

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 9960-1 : 1992

  Draughting instruments with or without graduation.

Part 1 : Draughting scale rules

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

目盛線  スケールに刻まれた各々の線。

(2)

スケール目盛  スケール目盛面に刻まれた目盛線の群。

(3)

コンパス用目盛  スケール表面に刻まれたコンパス及びディバイダのための目盛線の群。

(4)

目盛の長さ  スケールの目盛が刻まれている部分の長さの真の値。

(5)

呼び長さ  スケールの目盛が刻まれている部分の長さの呼び。

(6)

尺度  図面上にある対象物の要素の直線的寸法と,実物の要素の直線的寸法との比率。

3.

形状及び各部の名称  スケールの形状及び各部の名称は,図 のとおりとする。


2

B 9512-1994

図 1  形状及び各部の名称

4.

種類及び呼び方

4.1

一般  スケールの種類は,次の三つの項目に従って分類される。

(1)

スケール取付金具

(2)

呼び長さ及び幅

(3)

スケールの尺度

4.2

スケール取付金具による種類及び呼び記号  スケールのスケール取付金具による呼び記号は,JIS B 

9513

によって,大形は L,小形は S とする。

4.3

呼び長さ並びに幅による種類及び呼び記号  スケールの呼び長さ並びに幅による種類及び呼び記号

によって

表 のとおりとする。

表 1  呼び長さ並びに幅による種類及び呼び記号

単位 mm

呼び長さ

大形 L

中形 M

小形 S

200

− 40

250 50 45 40

300 50 45 40

350 50 45 40

400 50 45 40

450 50  45

500 50  45

600 50

4.4

スケールの尺度による種類及び呼び記号  スケールの尺度による種類及び呼び記号は,尺度の組合

せをそのまま表示する。スケールの目盛は両側に設け,その尺度はそれぞれ 1 : 1 及び 1 : 2 とする。

なお,

必要によって次の尺度の目盛にしても差し支えないが,

括弧を付けたものはなるべく使用しない。

(1 : 1.5), 1 : 2.5, (1 : 3), (1 : 4), 1 : 5, (1 : 6)

4.5

スケール呼び方  スケールの呼び方は,次の内容・順序による。

(1)

規格番号


3

B 9512-1994

(2)

呼び長さ

(3)

スケール取付金具による呼び記号

(4)

スケール幅による呼び記号

(5)

スケールの尺度による呼び記号

参考  ISO 9960-1 では,呼び長さ,スケールの幅及び公差等級で規定している。

5.

要求事項

5.1

外観及び構造  スケールの外観及び構造は,次による。

(1)

スケール本体の材料は,JIS K 6718 によるもの又は品質が同等以上のもので,スケールの材料として

適したものであること。

(2)

製図用紙と接する裏面は,滑らかで,製図用紙又は製図面を傷つけないものであること。

(3)

使用面は,線の精度を出すのに十分滑らかであり,引かれた線を傷つけないものであること。

(4)

目盛線,数字,その他の文字は,黒で消えやかすれがなく,均一に鮮明で脱落又は誤記がないもので

あること。透明な材料の場合,スケール目盛は,裏面から印刷する。

(5)

割れ,欠けがなく,泡,汚れ,ひび及び異物の混入が目立たないものであること。

(6)

スケール本体に,JIS B 9513 によるスケール取付金具が適正に固定されたものであること。

5.2

寸法及び許容差

5.2.1

スケール本体の寸法及び許容差  スケール本体の寸法は,表 のとおりとする。特に規定がない寸

法の許容差は,JIS B 0405 の粗級とする。

表 2  スケール本体の寸法及び許容差


4

B 9512-1994

単位 mm

幅による種類
及び呼び記号

呼び長さ

a

b

t

e

p

c

d

h

l

(参考)

600

630

∼640

500

530

∼540

450

480

∼490

400

430

∼440

350

380

∼390

300

330

∼340

大形

L

250

50

約 30 5±0.7

1

±0.2

63

±0.1 10±0.5

4.5

最小 1.8

280

∼290

500

530

∼540

450

480

∼490

400

430

∼440

350

380

∼390

300

330

∼340

中形

M

250

45

約 25 4±0.6

1

±0.2

50

±0.1

7

±0.5

4

最小 1.2

280

∼290

400

430

∼440

350

380

∼390

300

330

∼340

250

280

∼290

小形

S

200

40

約 20 4±0.6

1

±0.2

50

±0.1

7

±0.5

4

最小 1.2

230

∼240

参考  ISO 9960-1 では,t

5

.

0

2

.

0

+

と規定している。

5.2.2

スケール裏面の平面度  スケール裏面の平面度は,表 のとおりとし,凹面でなければならない。

表 3  スケール裏面の平面度

単位 mm

呼び長さ

平面度

200 0.4

250

0.45

300

0.55

350 0.6

400 0.7

450

0.75

500

0.85

600 1.0

参考  ISO 9960-1 では,

100

15

.

0

mm

以下と規定している。

5.2.3

スケール使用面の真直度  スケール使用面の真直度は,表 のとおりとする。


5

B 9512-1994

表 4  スケール使用面の真直度

単位 mm

呼び長さ

真直度

200

0.15

250

0.15

300 0.2

350 0.2

400

0.25

450

0.25

500 0.3

600

0.35

参考  ISO 9960-1 では,

100

05

.

0

mm

以下と規定している。

5.2.4

スケール使用面の平行度  スケール使用面の平行度は,表 のとおりとする。

表 5  スケール使用面の平行度

単位 mm

呼び長さ

平行度

200 0.14

250 0.17

300 0.20

350 0.23

400 0.26

450 0.29

500 0.32

600 0.38

参考  ISO 9960-1 では,

100

06

.

0

mm

以下と規定している。

5.2.5

スケール取付金具の寸法  スケール取付金具の寸法及び許容差は,JIS B 9513 による。

5.2.6

スケール本体とスケール取付金具とを組み合わせた高さ  スケール本体とスケール取付金具とを

組み合わせた高さは,JIS B 9513 による。

5.3

スケールの目盛数,目盛線の寸法及び許容差

5.3.1

目盛数  スケールの目盛数及び最小目盛は,表 のとおりとする。


 

6

B 9512-

199

4

表 6  目盛数

スケールの呼び

尺度

最小目盛

mm

600L 500

L

500 M

450 L

450 M

400 L

400 M

400 S

350 L

350 M

350 S

300 L

300 M

300 S

250L

250M

250S

200 S

目盛の長さ

mm

目盛数  目盛の長さ

mm

目盛数 目盛の長さ

mm

目盛数 目盛の長さ

mm

目盛数 目盛の長さ

mm

目盛数 目盛の長さ

mm

目盛数 目盛の長さ

mm

目盛数 目盛の長さ

mm

目盛数

1

:

1

1.0

600  600 500  500

450  450

400  400

350 350

300 300

250 250

200 200

(1: 1.5)

3

2

600  900 500  750

450  675

400  600

350 525

300 450

250 375

200 300

1 : 2

0.5

600

1 200

500

1 000

450

900

400

800

350

700

300

600

250

500

200

400

1 : 2.5

0.4

600

1 500

500

1 250

440

1 100

400

1 000

340

850

300

750

240

600

200

500

(1 : 3)

3

2

600  900 500  750

450  675

400  600

350 525

300 450

250 375

200 300

(1 : 4)

0.5

600

1 200

500

1 000

450

900

400

800

350

700

300

600

250

500

200

400

1 : 5

0.4

600

1 500

500

1 250

440

1 100

400

1 000

340

850

300

750

240

600

200

500

(1 : 6)

6

5

600  720 500  600

450  540

400  480

350 420

300 360

250 300

200 240


7

B 9512-1994

5.3.2

目盛線の寸法及び許容差  スケールの目盛線の寸法及び許容差は,表 のとおりとする。

なお,目盛線の記入は,全長にわたり極端なむらがなく,使用面に達していなければならない。

表 7  目盛線の寸法及び許容差

尺度

a

b

c

e

1 : 1

5

±0.5 4±0.3 2.5±0.3

(1 : 1.5)

1 : 2

1 : 2.5

(1 : 3)

(1 : 4)

1 : 5

(1 : 6)

3.5

±0.5 2.5±0.3 1.8±0.3

0.15

±0.022

参考  ISO 9960-1 では,e±10%と規定している。

5.3.3

目盛の隣接誤差  スケールの隣り合う線間の距離のばらつきは,20

µm 以下であるように目盛られ

ていなければならない。

5.3.4

目盛の累積誤差  任意の目盛線間の距離の許容差は,100mm につき 0.06mm とする。

なお,この目盛線間の距離は,使用面から 0.2mm 離れた位置における目盛線の幅の中心間の距離とする。

5.3.5

目盛数字の高さ,幅及び太さ  目盛数字は,高さ 2.0mm,幅 1.3mm 及び太さ 0.2mm とする。

5.3.6

目盛線及び目盛数字の記入  目盛線及び目盛数字の記入は,図 による。

備考1.  目盛数字の記入は,尺度1 : 1,1 : 1.5,1 : 2,1 : 2.5は5の倍数,1 : 3,1 : 4,1 : 5,1 : 6は10の

倍数とする。

2.

目盛数字の記入は,左側を目盛基点とするが,右側を目盛基点としてもよい。

3.

目盛及び数字の記入は,スケールの裏面に容易に消えない方法で行う。

なお,目盛及び数字の記入部分を紙面から離すために,裏面の一部に段差をつけてもよい。

4.

尺度を示す数字は,目盛基点と端面との間に記入する。

なお,目盛基点と端面との間隔は最小 10mm とする。

5.

コンパス用目盛を設ける場合には,スケール目盛に準じてスケールの表面に記入する。


8

B 9512-1994

図 2  目盛線及び目盛数字の記入

備考  この図は,実寸法の 2 倍にしてある。

6.

測定方法及び検査

6.1

測定方法

6.1.1

一般  測定に用いる定盤は,JIS B 7513 の 2 級とし,すきまゲージは JIS B 7524,ダイヤルゲージ

は JIS B 7503 による。

6.1.2

スケール裏面の平面度  スケール裏面の平面度は,図 に示すように,スケール裏面を下にして置

き,定盤とスケール裏面との間のすきまを,すきまゲージで測定する。


9

B 9512-1994

図 3  スケール裏面の平面度

6.1.3

スケール使用面の真直度  スケール使用面の真直度は,図 に示すように,スケール使用面を実用

データム平面としての定盤に接するように支え,使用面と定盤とのすきまを,すきまゲージで測定する。

図 4  スケール使用面の真直度

6.1.4

スケール使用面の平行度  スケール使用面の平行度は,図 に示すように,実用データム平面とし

ての定盤上に,スケール使用面を定盤に接するように支え,上のスケール使用面の平行度偏差をスタンド

を付けたダイヤルゲージで測定する。

図 5  スケール使用面の平行度

6.1.5

目盛線の太さ  目盛線の太さは,JIS B 7150 に規定する測微顕微鏡によって測定する。

6.1.6

任意の目盛線間の距離及び目盛線の長さ  任意の目盛線間の距離及び目盛線の長さは,1 級基準直

(

1

)

及び JIS B 7150 に規定する測微顕微鏡によって測定する。


10

B 9512-1994

(

1

)  1

級基準直尺は,計量法基準器検査令参照。

6.2

検査  スケールの検査は,標準温度状態 23±2℃,標準湿度状態 (50±10) %のもとで 6.1 によって実

施し,5.(要求事項)の規定に適合しなければならない。

7.

表示  スケール本体には,見やすい箇所に,次の事項を表示する。

(1)

製造業者名又はその登録商標

(2)

スケールの呼び方,ただし,

JIS”及び“日本工業規格”の文字は除く。

例  B 9512-500-L-L-1 : 1 1 : 2

JIS B 9512

  改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

新  井  泰  司

東京都立工業高等専門学校(名誉教授)

(委員)

徳  岡  直  静

慶應義塾大学理工学部

桐  山  和  臣

工業技術院標準部

黒  木  勝  也

財団法人日本規格協会技術部

長  島  清  二 ISO/TC10/SC9/WG10 委員長

伊勢谷  重  雄

旭精密株式会社製図機事業部

石  井  信  夫

株式会社内田洋行開発事業部

永  井  通  世

株式会社コクヨ製図用品部

長谷川      博

株式会社長谷川製作所

塩  谷      力

マックス株式会社図形事業部

矢  田  辰  夫

武藤工業株式会社諏訪工場

小  田  哲  也

株式会社東芝電力技術管理部

渡  辺  由  光

前・株式会社日立製作所生産技術部

松  山  年  男

株式会社荏原製作所技術管理部

小  峰      浩

三菱電機株式会社技術管理部

大  湊      満

株式会社リコー光学事業部

(事務局)

下  田  健  一

社団法人日本設計工学会

備考  ○印は分科会委員