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B 8925

:2015

(1)

目  次 

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  車体形状及び車輪配置の種類及び記号  

3

5

  最大積載質量  

3

6

  性能 

4

6.1

  外観  

4

6.2

  接合部  

4

6.3

  組立精度  

4

6.4

  運行性能  

4

6.5

  始動性能  

4

6.6

  耐荷重性能  

4

6.7

  駐車ブレーキ性能  

4

6.8

  昇降安定性能  

5

6.9

  上昇性能  

5

6.10

  自然降下性能  

5

7

  構造 

5

8

  試験方法  

5

8.1

  組立精度試験  

5

8.2

  運行性能試験  

5

8.3

  始動性能試験  

6

8.4

  耐荷重性能試験  

6

8.5

  駐車ブレーキ性能試験  

6

8.6

  昇降安定性能試験  

6

8.7

  上昇性能試験  

6

8.8

  自然降下性能試験  

6

9

  検査 

6

10

  製品の呼び方  

7

11

  使用上の情報  

7

11.1

  車両本体への表示  

7

11.2

  禁止事項及び注意事項の表示  

7

附属書 A(参考)使用者に安全を喚起する表示  

9


B 8925

:2015

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

運搬車両機器協会(JMHA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。

これによって,JIS B 8925:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8925

:2015

テーブルリフト付きハンドトラック

Hand trucks with lifting table

序文 

この規格は,1990 年に制定され,その後 2 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1995 年に

行われたが,その後の技術的進歩に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,リンクを用い油圧によってテーブルを昇降させる機能をもち,人力によって構内,屋内な

どで荷物を運搬するために用いるテーブルリフト付きハンドトラック(以下,トラックという。

)で,最大

積載質量が 1 000 kg 以下のトラックについて規定する。ただし,電動式トラックは除く。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 8922

  産業用車輪

JIS B 8923

  産業用キャスタ

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による(

図 参照)。

3.1 

テーブル 

荷物を積載するための平面の荷台。テーブルの寸法としては,テーブル長さ及びテーブル幅がある。

3.1.1 

テーブル長さ 

トラックの進行方向のテーブルの最大寸法。

3.1.2 

テーブル幅 

トラックの進行方向に直角な方向のテーブルの最大寸法。

3.2 

リンク 

2

本のアームを連結した機構で,テーブルを支持昇降させるために用いる装置。1 段リンク及び 2 段リン

クがある。


2

B 8925

:2015

3.2.1 

1

段リンク 

1

対のリンクで,テーブルを支持昇降させる装置。

3.2.2 

2

段リンク 

上下 2 対の組合せリンクで,テーブルを支持昇降させる装置。

3.3 

揚程 

テーブル面が,最低高さから最高高さまで移動する距離。

3.3.1 

最高高さ 

テーブル面が,最上昇点に達したときの,路面からテーブル上面までの高さ。

3.3.2 

最低高さ 

テーブル面が,最下降点に達したときの,路面からテーブル上面までの高さ。

3.4 

安定性 

トラックが,走行するとき及びテーブルを昇降するときの安定の程度。

3.5 

操作回数 

テーブルが,最低高さから最高高さに達するまで上昇させるためのペダルの最小操作回数。

3.6 

最大積載質量 

テーブルに積載可能な荷物の最大質量。

図 1−基本形状図 


3

B 8925

:2015

車体形状及び車輪配置の種類及び記号 

トラックの種類は,車体種類の記号と車輪配置の記号とを組み合わせて表す(

表 参照)。

表 1−種類及び記号 

車体種類

車輪配置

種類の

記号

名称

記号

基本形状

車輪数

記号

配置図

1

段リンク形 TS

4 R4



TS-R4

4 U4



TS-U4

4 S4


TS-S4

2

段リンク形 TD

4 R4



TD-R4

4 U4


TD-U4

4 S4


TD-S4

注記  車輪配置図の記号は,次による。 

:固定キャスタ又は車輪

:旋回キャスタ

最大積載質量 

最大積載質量は 1 000 kg 以下とし,通常,

表 の数値のいずれかを選択する。

表 2−最大積載質量 

単位  kg

最大積載質量 100,150,200,250,300,350,400,500,550,750,800,1 000


4

B 8925

:2015

性能 

6.1 

外観 

トラックには,塗装不良,めっき不良,使用上有害なきず,ひずみ,ひび,割れなどがあってはならな

い。

6.2 

接合部 

接合部には,使用上有害な接合不良,隙間,緩みなどの不具合があってはならない。

6.3 

組立精度 

6.3.1 

テーブル高さ 

トラックのテーブル高さは,8.1 の試験を行ったとき,テーブルの四隅の検査台上からのそれぞれの高さ

は,テーブル高さの設定値の許容値以内でなければならない。設定値は,最高高さ,及び最低高さとする。

最高高さの許容値は+20 mm∼0 mm,最低高さの許容値は+3 mm∼−10 mm とする。

6.3.2 

テーブル水平度 

トラックのテーブル水平度は,8.1 の試験を行ったとき,テーブルの四隅の検査台上からのそれぞれの高

さの差は,テーブルの長さの 1 %以内でなければならない。

6.4 

運行性能 

運行性能は,8.2 の試験を行ったとき,運行中の安定性が良好でなければならない。

6.5 

始動性能 

始動性能は,8.3 の試験を行ったとき,その始動力が

表 に適合しなければならない。

表 3−始動力 

最大積載質量  kg

始動力  N

 100

未満

140

以下

 100

以上 150 未満

 150

以上 200 未満

 200

以上 250 未満

190

以下

 250

以上 300 未満

 300

以上 350 未満

 350

以上 400 未満

230

以下

 400

以上 500 未満

 500

以上 550 未満

 550

以上 750 未満

280

以下

 750

以上 800 未満

 800

以上 1

000

以下

6.6 

耐荷重性能 

耐荷重性能は,8.4 の試験を行ったとき,各部に使用上有害なたわみ,ひずみ,油圧機構の不良などの不

具合が生じてはならない。

6.7 

駐車ブレーキ性能 

駐車ブレーキ性能は,8.5 の試験を行ったとき,停止できなければならない。


5

B 8925

:2015

6.8 

昇降安定性能 

昇降安定性能は,8.6 の試験を行ったとき,転倒及び昇降機構の異常があってはならない。

6.9 

上昇性能 

上昇性能は,8.7 の試験を行ったとき,テーブルを上昇させるときのそれぞれの操作回数が,所定の操作

回数の 115 %を超えてはならない。

6.10 

自然降下性能 

自然降下性能は,8.8 の試験を行ったとき,テーブルの降下量が,揚程の 2 %以下でなければならない。

構造 

構造は,次による。

a)

トラックを構成する部品は,機械的に安全な構造で欠陥がなく,十分な強度及び適切な品質の材料を

使用しなければならない。

b)

摩耗に対しては十分耐え得る構造を確保し,かつ腐食に対しての保護も十分配慮しなければならない。

c)

トラックは,テーブル,リンク,フレーム及び油圧機構によって構成した車体に,JIS B 8922 に規定

する車輪又は JIS B 8923 に規定するキャスタを適宜組み合わせ,フレーム又は旋回キャスタに駐車ブ

レーキを付けて構成する。

なお,車輪はその数及びその配置にかかわらず,荷重を加えたとき全車輪が同時に接地するものと

する。

試験方法 

8.1 

組立精度試験 

検査台

1)

上において,無負荷状態でテーブルを最低高さに下降させたとき,及び最高高さに上昇させた

ときのテーブルの四隅の検査台からのそれぞれの高さを測定する。

1)

水平においた定盤又は厚さ 12 mm 以上の平らな鋼板。

8.2 

運行性能試験 

テーブルを最低高さにして,最大積載質量をテーブル面の 2/3 以上

2)

に均一に負荷して,平らなコンク

リート路面上で前進・後進の運行

3)

及び左右 360 度の旋回運行を行う(

図 参照)。

ただし,TS-R4,TD-R4 は,前進・後進運行だけとする。

2)

テーブル面の中央を中心に 2/3 以上を覆うこととする。

3)

旋回キャスタが附属の場合,キャスタが進行方向と同方向になるまで運行させることとする。

図 2−運行性能試験での前進・後進運行及び旋回運行 


6

B 8925

:2015

8.3 

始動性能試験 

最大積載質量をテーブル面の 2/3 以上

2)

に均一に負荷して,検査台

1)

上で車輪を運行と同方向にして 5 分

間放置した後,ハンドルの位置

4)

に水平な力を加え始動力を測定する。

4)

ハンドルがない場合には,フレームの最高部とする。

8.4 

耐荷重性能試験 

テーブル面に,最大積載質量の 1.2 倍の等分布荷重を負荷して,検査台

1)

上で最低高さから最高高さま

で 3 回昇降させた後,負荷を取り除き各部の異常の有無を調べる。

8.5 

駐車ブレーキ性能試験 

最大積載質量をテーブル面の 2/3 以上

2)

に均一に負荷して,検査台

1)

上で車輪を運行と同方向にして駐車

ブレーキを作動させ,

ハンドルの位置に 8.3 の始動性能試験で測定した始動力の 2 倍の力を水平に加える。

8.6 

昇降安定性能試験 

最大積載質量をテーブル面の 2/3 以上

2)

に均一に負荷して,幅方向の勾配が 2 %の床面上で最高高さまで

上昇させて,トラックの安定性及び昇降機構の異常の有無を調べる。

8.7 

上昇性能試験 

最大積載質量をテーブル面の 2/3 以上

2)

に均一に負荷して,検査台

1)

上で最低高さから最高高さまで 3 回

上昇させたときのそれぞれの操作回数

5)

を測定する。

5)

所定の操作回数は,標準値を定めるものとする。ただし,受渡当事者間の協定があるときは,

それによる。

8.8 

自然降下性能試験 

最大積載質量をテーブル面の 2/3 以上

2)

に均一に負荷して,検査台

1)

上でテーブルを最高高さまで上昇さ

せて,15 分間放置したときの自然降下量を測定する。

検査 

トラックの検査は,箇条 及び箇条 に適合したものを合格とする。トラックの検査は,形式検査

6)

受渡検査

7)

とに区分し,検査の項目はそれぞれ次のとおりとする。

なお,受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。

6)

製品の品質が設計で示した全ての特性を満足するかどうか判定するための検査。

7)

既に形式検査に合格したものと同じ設計及び製造による製品の受渡しのときに,必要と認めら

れる品質特性に適合するかどうかを判定するための検査。

a)

形式検査

6)

項目

1)

外観

2)

接合部

3)

組立精度

4)

運行性能

5)

始動性能

6)

耐荷重性能

7)

駐車ブレーキ性能

8)

昇降安定性能

9)

上昇性能

10)

自然降下性能


7

B 8925

:2015

11)

構造

b)

受渡検査

7)

項目

1)

外観

2)

接合部

10 

製品の呼び方 

製品の呼び方は,規格番号又は規格名称,種類の記号,最大積載質量,テーブル長さ,テーブル幅及び

最高高さによる。

例  JIS B 8925  TS-U4  500-900×600×800

最高高さ

800 mm

テーブル幅 600

mm

テーブル長さ 900

mm

最大積載質量 500

kg

トラック種類の記号

  1 段リンク形,

  2 固定キャスタ・2 旋回キャスタ

規格番号(又は規格名称:テーブルリフト付き

ハンドトラック)

11 

使用上の情報 

11.1 

車両本体への表示 

この規格の全ての要求事項に適合したトラックには,次の事項を表示する。

a)

最大積載質量

b)

製造業者名又はその略号

c)

製造年月又は製造番号

d)

使用者に安全を喚起する表示(

附属書 参照)

11.2 

禁止事項及び注意事項の表示 

禁止事項及び注意事項の表示は,トラック本体に表示する。ただし,本体に記載できない場合には,取

扱説明書に記載してもよい。トラック本体への表示及び取扱説明書への取扱い上の禁止事項及び注意事項

の例を,次に示す。

a)

取扱説明書を読み,読んだ後,保管する。

b)

トラックに乗ったり,足を掛けたりしない。

c)

テーブルの下に足又は手を入れない。

d)

荷物積載時の注意及び警告。

1)

積載する荷物の質量及び大きさの限度。

2)

積載質量を遵守する旨の警告。

3)

荷の重心位置が高くなると安定性を損なう旨の警告。

4)

トラックの運行を行うときは,テーブルを最低高さにすることへの警告。

5)

荷の高さによって前方が見えなくなることへの警告。

6)

荷崩れしないよう積載することの警告。


8

B 8925

:2015

e) 

始業前の点検を行う。 

f)

運行速度の制限。

g)

傾斜地での使用に対する警告。

h)

その他必要な情報。


9

B 8925

:2015

附属書 A

(参考)

使用者に安全を喚起する表示

A.1 

使用者に安全を喚起する表示 

安全のための表示は,文字若しくは図記号又はこれらの併用による。

A.2 

文字の場合 

文字の場合は,次の要旨を表示する。

a)

トラックの運行を行うときは,テーブルを最低高さにする。

b)

トラックに乗ったり,足を掛けたりしない。

c)

テーブルの下に足又は手を入れない。

A.3 

図記号の場合 

図記号の場合は,

図 A.1∼図 A.3 を表示する。

図 A.1A.2 a)  の場合 

図 A.2A.2 b)  の場合 

色彩については,地色:白

                絵柄:黒

                円及び斜線:赤

図 A.3A.2 c)  の場合