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B 8833-5:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

2

4  記号

2

5  動的影響係数φの適用

2

5.1  基本的な荷重の組合せ

2

5.2  動的影響係数

2

6  巻上装置の等級

2

7  加速影響の組合せ

2

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

8

 


 
B 8833-5:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本クレーン協会 (JCA) 及び財団

法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工

業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,

このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認に

ついて,責任はもたない。

JIS B 8833 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

B

8833-1  第 1 部:一般

JIS

B

8833-2

第 2 部:移動式クレーン

JIS

B

8833-3

第 3 部:タワークレーン

JIS

B

8833-4

第 4 部:ジブクレーン

JIS

B

8833-5

第 5 部:天井走行クレーン及び橋形クレーン


日本工業規格

JIS

 B

8833-5

:2008

クレーン−荷重及び荷重の組合せに関する設計原則−

第 5 部:天井走行クレーン及び橋形クレーン

Cranes Design principles for loads and load combinations

Part 5 : Overhead travelling and portal bridge cranes

序文

この規格は,1992 年に第 1 版として発行された ISO 8686-5 を基に作成した日本工業規格であるが,設

計方法を国内事情に合わせるため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

対応国際規格の規格群は,限界状態設計法及び許容応力設計法が規定されているが,この規格群の第 1

部∼第 5 部までは限界状態設計法を規定し,JIS B 8831 は許容応力設計法を規定している。

1

適用範囲

この規格は,第 1 部に規定した一般設計原則に加えて,JIS B 0146-1 で規定する天井走行クレーン及び

橋形クレーンの,限界状態設計法に基づく荷重の組合せ及び諸係数の値について規定する。

注記 1  日本国内での使用には,強制法規であるクレーン構造規格に従う必要がある。

なお,JIS B 8831 は強制法規の規定に沿って作成されている。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 8686-5 : 1992,Cranes−Design principles for loads and load combinations−Part 5 : Overhead

travelling and portal bridge cranes (MOD)

なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していること

を示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

には適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0146-1  クレーン用語−第 1 部:一般

注記  対応国際規格:ISO 4306-1,Cranes−Vocabulary−Part 1 : General (MOD)

JIS B 8830  クレーン−風荷重の評価

注記  対応国際規格:ISO 4302,Cranes−Wind load assessment (MOD)

JIS B 8833-1 : 2008,クレーン−荷重及び荷重の組合せに関する設計原則−第 1 部:一般

注記  対応国際規格:ISO 8686-1 : 1989,Cranes−Design principles for loads and load combinations−



B 8833-5:2008

Part 1 : General (MOD)

ISO 12488-1,Cranes−Tolerances for wheels and travel and traversing tracks−Part 1 : General

3

用語及び定義

この規格に用いる主な用語及び定義は,JIS B 8833-1 : 2008 による。

4

記号

この規格に用いる記号は,JIS B 8833-1 : 2008 の

表 による。

5

動的影響係数φの適用

5.1

基本的な荷重の組合せ

基本的な荷重の組合せは,

表 による。

5.2

動的影響係数

表 に示す荷重の組合せに用いる動的影響係数φ

n

は,

表 による。

6

巻上装置の等級

JIS B 8833-1 : 2008 の 6.1.2.1 による巻上等級の例を,表 に示す。

表 に示した例は,一般的な用途,構造及び巻上制御方法を採用したクレーンに対するものである。よ

り衝撃を吸収できる荷重支持装置,及びより精巧な速度制御装置を採用している場合には,

表 に示した

値よりも低い等級とすることができる。より高い等級を採用したほうがよい場合もある。

7

加速影響の組合せ

天井走行クレーン及び橋形クレーンの場合,つり荷は巻上 (H),走行 (Lt),横行 (Ct) 及び旋回 (Sl) 作

動によって運搬される(

図 参照)。

これらの作動による加速影響は,制御方式,クレーンの使用状態,又は地上からの巻上げであるか,宙

づり状態からの巻上げであるかによって,同時にクレーンに作用する。この加速影響を考慮に入れて,同

時に作用すると考えられる荷重の組合せを,

表 に示す。

なお,個々の荷重の組合せにおいて,総荷重に対して次の係数を乗じる。

−  荷重の組合せ A1  及び B1:φ

2

−  荷重の組合せ A2  及び B2:φ

3

−  荷重の組合せ A3  及び B3:(1+φ

5

×ΔF/mg)

−  荷重の組合せ A4  及び B4:φ

4

−  荷重の組合せ C3:φ

5

駆動力は,短時間で著しく変わる。したがって,加速力は次の場合に対して計算する。

a)  起動時

b)  安定速度からの制動

c)  起動中での制動

d)  制動中での加速(位置合わせ)

剛体解析上の加速力に対して,JIS B 8833-1 : 2008 の 6.1.4[クレーンの各駆動(巻上駆動を含む)の加

速による荷重]によって計算した係数φ

5

を乗じる。


3

B 8833-5:2008

位置決めの場合,これらの加速力の一つを,他の作動と組み合わせる。

荷重の組合せ C6 又は C7 においては,平常運転中での起動を想定し,非常停止による動的な影響,若し

くは装置又は部品の故障による動的な影響だけを考慮する。

a)  天井走行クレーン

b)  橋形クレーン

図 1−巻上  (H),走行  (Lt),横行  (Ct)  及び旋回  (Sl)  動作



B 8833-5:2008

白      紙


5

B 8833-5:2008

表 1−荷重及び荷重の組合せ

1 2

3

4

5

6

荷重の組合せ A

荷重の組合せ B

荷重の組合せ C

荷重の種類

荷重

部分荷重係数

γ

p

A1 A2 A3

A4

部分荷重係数

γ

p

B1

B2

B3

B4

B5

部分荷重係数

γ

p

C1

C2 C3 C4 C5 C6 C7

C8

行番号

クレーンの質量による荷重 1.16

φ

1

φ

1

 1  − 1.1 φ

1

φ

1

1

− 1.05 φ

1

1

φ

1

 1 1 1 1 1

1

総荷重 1.34

φ

2

φ

3

 1  − 1.28 φ

2

φ

3

1

− 1.22 −

η

 

− 1 1 1 1 1

2

重力,加速
力及び衝撃

力 
 

平たんでない場所を走行する場合のク

レーンの質量による荷重及び総荷重

1.16

φ

4

1.1

φ

4

φ

4

1.05

− 3

巻上作動除く

φ

5

φ

5

φ

5

φ

5

φ

5

− 4

駆動装置に

よる加速

クレーンの質量に

よる荷重及び総荷

巻上作動含む

1.55

φ

5

φ

5

1.48

φ

5

φ

5

1.41

− 5

定常荷重 
JIS B 8833-1   
  6.1  参照

変位

JIS B 8833-1  6.1.5 参照

1.16

1 1 1 1

1.1

1 1 1 1 1

1.05

1 1 1 1 1 1 1 1

6

作業中の風荷重

1.16

1 1 1 1 1

1.1

− 1 −

− 7

雪及び氷による荷重

1.34

1 1 1 1 1

1.28

− 1 −

− 8

気象の影響

温度変化による荷重

1.1

1 1 1 1 1

1.05

− 1 −

− 9

非定常荷重 
JIS B 8833-1 
  6.2  参照

スキュー
(蛇行)

JIS B 8833-1  6.2.2 参照

 

1.16  −

− 1

− 10

地上に置かれた荷のつり上げによる荷重

1 2

φ

2

− 11

休止時の風荷重

1 2

− 1 −

− 12

試験荷重

1 2

φ

6

− 13

緩衝器への衝突荷重

1 4

φ

7

− 14

ティルティング(傾動)による荷重

1 4

− 1 −

− 15

非常停止による荷重

1 4

φ

5

− 16

機械の故障による荷重

1 4

φ

5

− 17

特殊荷重 
JIS B 8833-1 
  6.3  参照

クレーンの基礎の振動による荷重

1 4

− 1

18

抵抗係数 γ

m

 1.1

1.05

1

20

危険度の高い用途に対するリスク係数 γ

n

  は,JIS B 8833-1 : 2008 の 7.3.5 による。

21



B 8833-5:2008

表 2−動的影響係数φ

n

表 1

行番号

係数φ

n

JIS B 8833-1

箇条番号

φ

n

の値及び関連規格

1

φ

1

6.1.1 

φ

1

=1±α,  α=0.1

φ

2

6.1.2.2 JIS 

8833-1

2

φ

3

6.1.2.3 JIS 

8833-1

3

φ

4

6.1.3.2 及び

附属書 D

レール間に段差又はすき間があるときのφ

4

は,JIS B 8833-1

附属書 によって計算する。

剛体解析モデルを使用する場合:

φ

5

=1.2  無段階制御によって加速及び制動力が制御され,

          かつ,機械にバックラッシュがない場合

φ

5

=1.5  他の制御方式で実用上バックラッシュの影響を

          受ける場合

4 及び 5

φ

5

6.1.4 及び

附属書 E

φ

5

=2    明らかにバックラッシュがある場合

6

6.1.5 

変位が ISO 12488-1 の規定内である場合,その影響を応力計
算に考慮しなくてもよい。

7

6.2.1.1 JIS 

8830 による。

8

6.2.1.2 

地域による雪及び氷による荷重

9

6.2.1.3 

環境及び地域的な温度変動

10

6.2.2 JIS 

8833-1 の附属書 参照

11

φ

2

6.1.2.2.2 JIS 

8833-1 

巻上装置等級参照

12

6.3.1 JIS 

8830 による。

13

φ

6

6.3.2 

荷重試験の荷重は,定格荷重の 1.25 倍とする。この値より大

きな静的試験荷重又は動的試験荷重が要求される場合には,
動的試験荷重に係数φ

6

を乗じる。

φ

6

=0.5 (1+φ

2

)

14

φ

7

6.3.3 JIS 

8833-1

15

6.3.4 JIS 

8833-1

16

φ

5

6.3.5 

φ

5

=2

17

φ

5

6.3.6 

φ

5

=2

18

6.3.7 JIS 

8833-1

表 3−参考例

クレーン形式

巻上等級

手動式クレーン HC

1

発電所用クレーン,組立用クレーン,倉庫用クレーン HC

2

又は HC

3

陸揚げ用アンローダ          つりビーム, 
                                              フック又は 
貯蔵ヤードクレーン          スプレッダ付

HC

3

陸揚げ用アンローダ          グラブバケット 
                                              又は 
貯蔵ヤードクレーン          リフマグ付

HC

3

又は HC

4

レードルクレーン,平炉装入クレーン,鋼塊装入クレーン
ソーキングピットクレーン

HC

3

又は HC

4

ストリッパークレーン,鍛造クレーン HC

4


7

B 8833-5:2008

表 4−加速力の組合せ

動  作

地上の荷重をつり上げ

宙づり荷重をつり上げ

荷重の組合せ A1,B1 及び C1 A2∼A4,B2∼B4,及び C3

押ボタン操作
又は 
2 方向操作レ
バー

発電所クレーン

発電所クレーン

アンローダ

すえ付けクレーン

すえ付けクレーン

貯蔵ヤードクレーン

機械工場クレーン

機械工場クレーン

製鋼クレーン

アンローダ

貯蔵クレーン

製鋼クレーン

多方向操作 
レバーによる

制御

参考文献  JIS B 8831 : 2004  クレーン−荷重及び荷重の組合せに関する設計原則

ISO 4310 : 1981,Cranes−Test code and procedures



B 8833-5:2008

附属書 JA

参考)

JIS と対応する国際規格との対比表

JIS B 8833-5 : 2008  クレーン−荷重及び荷重の組合せに関する設計原則−第 5 部:
天井走行クレーン及び橋形クレーン

ISO 8686-5 : 1992,Cranes−Design principles for loads and load combinations−Part 
5 : Overhead travelling and portal bridge cranes

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ) 国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国際規格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1 適 用 範

1 適用範

変更

ISO 規格は,許容応力設計法又
は限界状態設計法を設計原則
としているが,この部では限界

状態設計法によるものとし,
JIS B 8831 に許容応力設計法
による規定をした。

技術的差異はない。

2 引 用 規

2

ISO 4310 : 1981

削除

JIS では,直接引用しておらず
削除した。

技術的差異はない。

表 1

表 1

変更

適用範囲の項と同じ(許容応力
設計法にかかわる係数削除)。

技術的差異はない。

表 2 
JIS B 8830 による。

表 2 
ISO 4302 による。

変更

JIS では ISO 4302 に対応する
JIS B 8830 の規定事項による
とした。

技術的差異はない。

5 動 的 影
響 係 数 φ

の適用

荷 重 試 験 の 荷 重 は
定格荷重の 1.25 倍

とする。この値より
大 き な 静 的 試 験 荷
重 又 は 動 的 試 験 荷

重 が 要 求 さ れ る 場
合には,動的試験荷
重に係数φ

6

を乗じ

る。φ

6

=0.5 (1+φ

2

)

φ

6

は ISO 8686-1 及 び

ISO 4310 による。

変更 
追加

JIS では,クレーン等安全規則
に規定されている過負荷試験

の値(定格荷重の 1.25 倍)を
記載した。 
なお,第 1 部の規定も追加し

た。

技術的差異はない。

8

B 883

3-

5

2

008

8

B 883

3-

5

2

008


9

B 8833-5:2008

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ) 国際規格の規定

(Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

参考文献

JIS B 8831 : 2004 
ISO 4310 
: 1981 

追加

JIS では,参考文献を追加した。 技術的差異はない。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 8686-5 : 1992 : MOD

関連する法規

クレーン構造規格及びクレーン等安全規則

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。 

9

B 883

3-

5

2

008

9

B 883

3-

5

20
0

8