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B 8821

:2013

(1)

目  次

ページ

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

1

4  材料

2

5  等級及び分類の決定

2

6  荷重及び荷重の組合せ

3

7  許容応力

3

7.1  基本許容応力

3

7.2  構造部材及び溶接部分の許容応力

3

7.3  溶接部分の許容応力

4

7.4  放射線試験

4

7.5  ボルト及びピン

5

7.6  疲れ許容応力

5

8  強度設計

5

8.1  記号

5

8.2  引張材の計算

6

8.3  圧縮材の計算

7

8.4  軸方向に曲げを伴う部材の計算

7

8.5  曲げ及びねじりを受けるボックスガーダの計算

7

8.6  車輪荷重を直接受ける溶接部の計算

8

8.7  継手の計算

9

9  溶接設計

10

9.1  溶接継手の計算

10

9.2  溶接構造の設計細目

11

10  疲労設計

13

10.1  定義

13

10.2  適用

14

10.3  疲労設計に対する照査の範囲

14

10.4  疲労設計に用いる応力

14

10.5  疲労設計曲線

15

10.6  平均応力補正係数 C

R

16

10.7  板厚補正係数

17

10.8  設計総繰返し数

19

10.9  等価応力範囲

19

10.10  設計応力範囲

19


B 8821

:2013  目次

(2)

ページ

10.11  疲労許容応力範囲

20

10.12  疲労照査法

20

10.13  疲労照査手順及び流れ図

21

11  座屈計算

34

11.1  一般

34

11.2  トラス・ラチスジブの設計

44

11.3  板の局部座屈の計算

50

附属書 A(規定)繰返し数が 5×10

6

回を超える場合の等価応力範囲

55

附属書 B(参考)疲労の計算例

56

附属書 C(参考)柱の座屈計算

61

附属書 D(参考)座屈係数 ω の算出根拠

75

 


B 8821

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

クレーン協会(JCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が改正し

た日本工業規格である。

これによって,JIS B 8821:2004 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の

特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8821

:2013

クレーン鋼構造部分の計算基準

Calculation Standards for steel structures of cranes

1

適用範囲

この規格は,JIS B 0146-1 に規定するクレーン(移動式クレーンを含む)の鋼構造部分の設計に適用す

る。ただし,正当な理論又は実験によって証明できるならば,この規格に規定する数式及び数値によらな

くてもよい。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0146-1  クレーン用語−第 l 部:一般

JIS B 0146-2  クレーン用語−第 2 部:移動式クレーン

JIS B 1186  摩擦接合用高力六角ボルト・六角ナット・平座金のセット

JIS B 8822-1  クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第 1 部:一般

JIS B 8822-2  クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第 2 部:移動式クレーン

JIS B 8822-3  クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第 3 部:タワークレーン

JIS B 8822-4  クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第 4 部:ジブクレーン

JIS B 8822-5  クレーン及び巻上装置−分類及び等級−第 5 部:天井走行クレーン及び橋形クレーン

JIS B 8831  クレーン−荷重及び荷重の組合せに関する設計原則

JIS G 3101  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3106  溶接構造用圧延鋼材

JIS G 3114  溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材

JIS G 3128  溶接構造用高降伏点鋼板

JIS G 3136  建築構造用圧延鋼材

JIS G 3444  一般構造用炭素鋼鋼管

JIS G 3445  機械構造用炭素鋼鋼管

JIS G 3466  一般構造用角形鋼管

JIS G 4051  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS Z 3104  鋼溶接継手の放射線透過試験方法

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0146-1 及び JIS B 0146-2 による。


2

B 8821

:2013

4

材料

クレーンの構造部分に用いる材料は,

表 によるか,又はこれと同等以上のものとする。また,鋼材の

定数は,

表 による。

表 1−材料

適用

規格番号

標題

種類の記号

鋼材,形鋼,平鋼,
棒鋼

JIS G 3101 

一般構造用圧延鋼材 SS400

JIS G 3106 

溶接構造用圧延鋼材 SM400(A,B,C)

,SM490(A,B,C)

SM490(YA,YB),SM520(B,C),SM570

JIS G 3114 

溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材

SMA400AW,SMA400AP 
SMA400BW,SMA400BP 
SMA400CW,SMA400CP 
SMA490AW,SMA490AP 
SMA490BW,SMA490BP 
SMA490CW,SMA490CP 
SMA570W,SMA570P

JIS G 3128 

溶接構造用高降伏点鋼板 SHY685,SHY685N,SHY685NS

JIS G 3136 

建築構造用圧延鋼材 SN400A,SN400B,SN400C

SN490B,SN490C

鋼管

JIS G 3444 

一般構造用炭素鋼鋼管 STK400,STK490,STK540

JIS G 3445 

機械構造用炭素鋼鋼管 STKM13(A,B,C)

,STKM18(A,B,C)

STKM19(A,C),STKM20A

JIS G 3466 

一般構造用角形鋼管 STKR400,STKR490,

ピン・ボルト

JIS G 3101 

一般構造用圧延鋼材 SS400

JIS G 4051 

機械構造用炭素鋼鋼材 S20C,S35C,S45C

高 力 ボ ル ト 及 び
ナット

JIS B 1186 

摩擦接合用高力六角ボルト・六
角ナット・平座金のセット

F8T,F10T,F10(ナット),F35(座金)

表 2−鋼材の定数

鋼材の特性

定数

縦弾性係数:E N/mm

2

206 000

せん断弾性係数:G N/mm

2

79 000

ポアソン比:ν

(1/m)

0.3

線膨張係数:α 1.2×10

5

密度:ρ g/cm

3

 7.85

5

等級及び分類の決定

この規格はクレーンの鋼構造部分の設計に用いる規格であるが,クレーンの設計に当たっては,設計の

前提条件となるクレーンの使用頻度及び荷重率

(クレーンの分類及び等級)

を明確にしなければならない。

これらの負荷条件については設計者と購入者とで協定する。

なお,購入者が未定のクレーンについても,そのクレーンの使用頻度及び荷重率を定め,これによって

設計に着手する。

クレーンの使用頻度及び荷重によって定まるクレーンの分類及び等級は,JIS B 8822-1JIS B 8822-5 

よる。また,定格荷重の負荷状態及び荷重を受ける回数によって決まる作業係数は,JIS B 8831 による。


3

B 8821

:2013

6

荷重及び荷重の組合せ

荷重及び荷重の組合せは,JIS B 8831 による。

7

許容応力

7.1

基本許容応力

基本許容応力 σ

a

は,箇条 に示すそれぞれの荷重の組合せに対し,材料の降伏点(又は 0.2 %耐力)及

び引張強さを,

表 の強度係数で除した値のうちいずれか小さい方の値とする。

表 3−強度係数

負荷状態

強度係数

降伏点に対するもの

引張強さに対するもの

荷重の組合せ  A 1.5

1.8

荷重の組合せ  B

荷重の組合せ A の値を
1.15 で除した値

荷重の組合せ A の値を
1.15 で除した値

荷重の組合せ  C

荷重の組合せ A の値を
1.30 で除した値

荷重の組合せ A の値を
1.30 で除した値

7.2

構造部材及び溶接部分の許容応力

構造部材及び溶接部分の許容応力は,

表 による。


4

B 8821

:2013

表 4−構造部材及び溶接部分の許容応力

区分

応力の種類

許容応力

計算に用いる断面

構造

部材

引張

σ

a

純断面

圧縮

σ

a

/1.15

総断面

曲げ

引張側

σ

a

純断面

圧縮側

σ

a

/1.15

総断面

せん断

σ

a

/ 3

純断面

座屈

σ

a

/1.15 及び箇条 11 による

総断面

支圧 1.42σ

a

総断面

溶接

部分

突合

引張

鋼材種類 A 0.840×σ

a

のど厚

鋼材種類 B 0.800×σ

a

圧縮

鋼材種類 A 0.945×σ

a

/1.15

のど厚

鋼材種類 B 0.900×σ

a

/1.15

曲げ

引張側

鋼材種類 A 0.840×σ

a

のど厚

鋼材種類 B 0.800×σ

a

圧縮側

鋼材種類 A 0.840×σ

a

/1.15

のど厚

鋼材種類 B 0.800×σ

a

/1.15

せん断

鋼材種類 A 0.840×σ

a

/ 3

のど厚

鋼材種類 B 0.800×σ

a

/ 3

すみ

引張

鋼材種類 A 0.840×σ

a

のど厚

鋼材種類 B 0.800×σ

a

圧縮

鋼材種類 A 0.840×σ

a

/1.15

のど厚

鋼材種類 B 0.800×σ

a

/1.15

曲げ

鋼材種類 A

鋼材種類 B

せん断

鋼材種類 A 0.840×σ

a

/ 3

のど厚

鋼材種類 B 0.800×σ

a

/ 3

この表の補足説明を,次に示す。 
−  この表において,鋼材種類 A は JIS G 3106JIS G 3114JIS G 3128JIS G 3136 の SN400B,

SN400C,SN490B 及び SN490C,JIS G 3444 の STK490,JIS G 3445 の STKM18(A,B,C)
並びに JIS G 3466 の STKR490 に適合する鋼材を,B はこれらの鋼材以外の鋼材を表す。

−  純断面は,ボルト穴の断面積を除いた最小断面の位置とする。

7.3

溶接部分の許容応力

溶接部分の許容応力は,7.2

表 による。ただし,放射線試験を行う際は,構造部分の溶接部(溶接加

工の方法が突合せ溶接である場合に限る。

)が次に挙げる場合には,当該溶接部に係る計算に用いる許容応

力(許容引張応力,許容圧縮応力及び許容曲げ応力に限る。

)の値は,構造部材と同一値としてもよい。

a)  JIS Z 3104 に規定する第 3 種のきずがない場合。

b)  JIS Z 3104 に規定する第 1 種及び第 4 種のきず又は第 2 種のきずのいずれかがあるとき,当該きずに

係る JIS Z 3104 に規定するきず点数又はきず長さがそれぞれ JIS Z 3104 に規定する第 1 種及び第 4 種

の 2 類の許容限度を表す値又は第 2 種の 2 類の許容限度を表す値以下の場合。

c)  JIS Z 3104 に規定する第 1 種及び第 4 種のきず並びに第 2 種のきずが混在するとき,当該きずに係る

JIS Z 3104 に規定するきず点数,及びきず長さがそれぞれ JIS Z 3104 に規定する第 1 種及び第 4 種の

2 類の許容限度を表す値及び第 2 種の 2 類の許容限度を表す値の 2 分の 1 以下の場合。

7.4

放射線試験

放射線試験は,JIS Z 3104 の規定によるほか,次による。


5

B 8821

:2013

a)  構造部分の溶接部の全長の 20 %以上の長さについて行う。

b)  構造部分の溶接部は,その余盛りが母材の表面と同一の面まで削られていなければならない。ただし,

余盛りの中央における高さが,

表 の左欄に掲げる母材の厚さに応じて,それぞれ同表の右欄に掲げ

る高さ以下である場合には,余盛りが母材の表面と同一面まで削られている必要はない。

表 5−余盛りの高さ

単位  mm

母材の厚さ

高さ

12 以下

1.5

12 を超え  25 以下

2.5

25 を超えるもの 3.0

7.5

ボルト及びピン

ボルト及びピンの許容応力は,

表 による。

表 6−ボルト及びピンの許容応力

種類

材質

応力の種類

許容応力

計算に用いる径

高力ボルト F8T,F10T

見掛けせん断 0.21σ

a

ボルト幹径

高力グリップボルト

見掛けせん断 0.24σ

a

ボルト幹径

リーマボルト SS400

S20C 
S35C 
S45C

せん断

σ

a

/ 3

ボルト幹径

支圧 1.42σ

a

ピン結合

せん断

σ

a

/ 3

ピン径

(ピンが微動する場合は,支圧許容
応力だけ左記の 50 %とする。

支圧 1.42σ

a

曲げ

σ

a

基礎ボルト SS400

S20C

引張 0.6σ

a

ねじ底径

せん断 0.35σ

a

この表の補足説明を,次に示す。 
−  高力ボルトは,ねじ底径における応力が,材料の耐力の 75 %,また,高力グリップボルトの場合は,

85 %で締め付けられているものとする。

−  高力ボルト又は高力グリップボルトを用いた継手にあっては,構造部材の摩擦面は,油,塗料などがな

く清浄であり,かつ,黒皮はサンドブラストなどによって除去された状態にあるものとする。

−  支圧許容応力については,結合部材及び支持部材の σ

a

のうち小さい方をとる。

−  材質については,

表 によるか,又はこれと同等以上のものとする。

注記 1  見掛けせん断とは,摩擦接合で伝達される荷重をボルトのせん断に置き換えたものとする。 
注記 2  高力ボルト及び高力グリップボルトとも,基本許容応力の算出に当たっては,降伏点の代わりに,

耐力を基準としてもよい。

7.6

疲れ許容応力

疲れ許容応力は,箇条 10 による。

8

強度設計

8.1

記号

箇条 の中で用いる記号は,次による。

:  腹板及びフランジの中心線で囲まれた面積(mm

2

A

F

:  引張フランジの総断面積(mm

2

A

Fn

:  引張フランジの純断面積(mm

2


6

B 8821

:2013

A

Wn

:  せん断を受ける腹板の純断面積(mm

2

A

n

:  純断面積(mm

2

e

c

:  中立軸から圧縮へりまでの距離(mm)

e

t

:  中立軸から引張へりまでの距離(mm)

F

B

:  曲げによるせん断力(N)

F

J

:  継目箇所での最大せん断力(N)

:  係数(

表 参照)

:  腹板結合ボルトの最外側間の距離(mm)

表 参照)

:  断面二次モーメント(mm

4

I

G

:  ガーダの総断面の中立軸回りの断面二次モーメント(mm

4

I

W

:  ガーダの総断面の中立軸回りの腹板の断面二次モーメント(mm

4

:  曲げモーメント(N・mm)

M

J

:  継目箇所のガーダの受ける曲げモーメント(N・mm)

M

W

:  腹板の受ける曲げモーメント(N・mm)

:  軸方向引張力(N)

:  接合線の片側にある継目ボルトの総数

:  y

n

における 1 個のボルトに作用する合力(N)

:  せん断中心回りのねじりモーメント(N・mm)

:  腹板又はフランジの厚さ(mm)

y

n

:  中立軸から最も遠いボルトまでの距離(mm)

図 参照)

Σy

2

:  接合線の片側にある継目ボルトから中立軸までの距離の二乗の総和(mm

2

σ

ca

:  箇条 による許容圧縮応力(N/mm

2

σ

ce

:  圧縮へり応力(N/mm

2

σ

t

:  引張応力(N/mm

2

σ

ta

:  箇条 による許容引張応力(N/mm

2

σ

te

:  引張へり応力(N/mm

2

τ 

:  曲げによるせん断応力(N/mm

2

τ

a

:  箇条 による許容せん断応力(N/mm

2

τ

t

:  ねじりモーメントによるせん断応力(N/mm

2

8.2

引張材の計算

引張応力は,ボルト穴を除いた有効な純断面積で式(1)によって計算する。

ta

n

t

σ

σ

A

N

=

  (1)

ここに,

σ

t

引張応力(

N/mm

2

A

n

純断面積(

mm

2

N: 軸方向引張力(

N

σ

ta

箇条

7

による許容引張応力(

N/mm

2

なお,時間の周期的な関数として応力の値が変化する交番応力を受ける場合には,箇条

10

に示す疲れ強

さを検討する。

引張材の有効な純断面積を求めるには,

ボルトの位置によって適切にボルト穴を減じなければならない。


7

B 8821

:2013

図 1

においてボルト穴を減じた

a

c

c

a

断面が

a

a

断面より小さければ,部材断面積から

4

個のボル

ト穴を減じなければならない。

山形鋼及びみぞ形鋼で,

偏心のない構造の場合は,

脚及びフランジを展開して上記に準じるものとする。

図 1

有効純断面積

8.3

圧縮材の計算

圧縮材の計算は,箇条

11

による。

8.4

軸方向に曲げを伴う部材の計算

軸方向に曲げを伴う部材の計算は,箇条

11

による。

8.5

曲げ及びねじりを受けるボックスガーダの計算

曲げ及びねじりを受けるボックスガーダは,曲げ及びねじりに対してそれぞれ

a)

c)

によって計算する。

ただし,普通の天井クレーンでは,

(スパン)/

(ガーダの幅)が

40

を超えなければ,曲げによる横倒れ座

屈は考慮しなくてもよい。

a)  曲げ応力及びせん断応力の計算

  引張へり応力,圧縮へり応力及び曲げによるせん断応力は式

(2)

∼式

(4)

による。

ta

t

Fn

F

te

σ

σ

e

A

A

I

M

=

  (2)

ca

c

ce

σ

σ

e

I

M

=

  (3)

a

Wn

B

τ

τ

A

F

=

  (4)

ここに,

σ

te

引張へり応力(

N/mm

2

σ

ce

圧縮へり応力(

N/mm

2

τ: 曲げによるせん断応力(

N/mm

2

M: 曲げモーメント(

N

mm

I: 断面二次モーメント(

mm

4

A

F

引張フランジの総断面積(

mm

2

A

Fn

引張フランジの純断面積(

mm

2

e

c

中立軸から圧縮へりまでの距離(

mm

図 2

参照)

e

t

中立軸から引張へりまでの距離(

mm

図 2

参照)

F

B

曲げによるせん断力(

N

A

Wn

せん断を受ける腹板の純断面積(

mm

2

σ

ta

箇条

7

による許容引張応力(

N/mm

2

σ

ca

箇条

7

による許容圧縮応力(

N/mm

2

τ

a

箇条

7

による許容せん断応力(

N/mm

2


8

B 8821

:2013

図 2

曲げを受けるボックスガーダ

b)  ねじりモーメントによるせん断応力の計算

  ねじりモーメントによるせん断応力 τ

t

の計算は式

(5)

によ

る。

a

t

2

τ

τ

t

A

T

=

  (5)

ここに,

τ

t

ねじりモーメントによるせん断応力(N/mm

2

T: せん断中心回りのねじりモーメント(N・mm)(

図 3

参照)

A: 腹板及びフランジの中心線で囲まれた面積(mm

2

t: 腹板又はフランジの厚さ(mm)

τ

a

箇条

7

による許容せん断応力(N/mm

2

図 3

ねじりを受けるボックスガーダ

c

)

曲げによるせん断応力とねじりによるせん断応力との合成

  合成応力は,曲げによるせん断応力 τ 

ねじりモーメントによるせん断応力 τ

t

との向きが一致する側で最大となり,式(6)によって計算する。

ττ

t

τ

a

  (6)

ここに,

τ: 曲げによるせん断応力(N/mm

2

τ

t

ねじりモーメントによるせん断応力(N/mm

2

τ

a

箇条

7

による許容せん断応力(N/mm

2

8.6

車輪荷重を直接受ける溶接部の計算

車輪荷重を直接受ける溶接部は,

図 4

による。

レールが腹板の真上にあって,特に正確な計算を行わない場合には,車輪荷重は

図 4

のように車輪の真

下 50 mm から 45 度の方向内に均等に分布することとする。


9

B 8821

:2013

単位  mm

図 4

車輪荷重の分布

8.7

継手の計算

8.7.1

曲げを受けるガーダの腹板継目の計算

曲げモーメントを受けるプレートガーダの腹板継目は,せん断力と曲げモーメントによって設計するも

のとし,継目ボルトに作用する最大合力は,式(7)によって計算する。この場合ボルトの許容強さは,プレ

ートガーダのフランジから中立軸までの距離と式中の y

n

との比によって減じる。

2

n

2

W

2

J





Σ

+

=

y

y

M

n

F

R

  (7)

ただし,

G

W

J

W

I

I

M

M

=

ここに,

R

y

n

における 1 個のボルトに作用する合力(N)

n

接合線の片側にある継目ボルトの総数

F

J

継目箇所での最大せん断力(N)

M

W

腹板の受ける曲げモーメント(N・mm)

M

J

継目箇所のガーダの受ける曲げモーメント(N・mm)

I

W

ガーダの総断面の中立軸回りの腹板の断面二次モーメント
(mm

4

I

G

ガーダの総断面の中立軸回りの断面二次モーメント(mm

4

Σ

y

2

接合線の片側にある継目ボルトから中立軸までの距離の二乗
の総和(mm

2

y

n

中立軸から最も遠いボルトまでの距離(mm)

図 5

参照)

図 5

ガーダの継目

なお,式(7)の

n

2

W

y

y

M

Σ

の代わりに

f

h

M

W

によって計算してもよい。

f

の値は,

表 7

に示す。


10

B 8821

:2013

表 7

係数 の値

列に

1 列ボルト結合

2 列ボルト結合

3 列ボルト結合

4 列ボルト結合

(

)

(

)

1

1

6

1

+

=

n

n

n

f

(

)

(

)

1

2

1

6

2

=

n

n

n

f

2

1

2

f

f

=

(

)

2

3

1

2

n

n

f

=

3

1

3

f

f

=

(

)

(

)

1

2

1

3

4

=

n

n

n

f

4

1

4

f

f

=






9

10

11

12 
13 
14 
15 
16 
17 
18 
19 
20

0.900 
0.800 
0.714 
0.643 
0.583 
0.533 
0.491 
0.455 
0.423 
0.396 
0.371 
0.350 
0.331 
0.314 
0.298 
0.284 
0.271

0.643 
0.533 
0.455 
0.396 
0.350 
0.314 
0.284 
0.260 
0.239 
0.222 
0.206 
0.193 
0.181 
0.171 
0.162 
0.153 
0.146

0.450 
0.400 
0.357 
0.322 
0.292 
0.267 
0.246 
0.228 
0.212 
0.198 
0.186 
0.175 
0.166 
0.157 
0.149 
0.142 
0.136

0.375 
0.320 
0.278 
0.249 
0.219 
0.198 
0.180 
0.165 
0.153 
0.142 
0.133 
0.124 
0.117

0.111

0.105 
0.100 
0.095

0.300 0 
0.266 7 
0.238 0 
0.214 3 
0.194 3 
0.177 7 
0.163 7 
0.151 7 
0.141 0 
0.132 0 
0.123 7 
0.116 7 
0.110 3 
0.104 7 
0.099 3 
0.094 7 
0.090 3

0.322 
0.267 
0.227 
0.198 
0.175 
0.157 
0.142 
0.130 
0.120

0.111

0.103 
0.097 
0.091 
0.086 
0.081 
0.077 
0.073

0.225 0 
0.200 0 
0.178 5 
0.106 8 
0.145 8 
0.133 2 
0.122 8 
0.113 8 
0.105 8 
0.099 0 
0.092 8 
0.087 5 
0.082 8 
0.078 5 
0.074 5 
0.071 0 
0.067 8

9

溶接設計

9.1

溶接継手の計算

9.1.1

引張

圧縮又はせん断力が作用する継手の応力

突合せ溶接部分又はすみ肉溶接部分に生じる応力は,式(8)及び式(9)による。

ι

σ

Σ

=

a

P

  (8)

ι

τ

Σ

=

a

P

w

  (9)

ここに,

σ

溶接部分に生じる引張り又は圧縮応力(N/mm

2

τ

w

溶接部分に生じるせん断応力(N/mm

2

P

継手に作用する力(N)

a

溶接部分ののど厚(

9.2.2

参照)

(mm)

ι

溶接部分の有効長さ(

9.2.3

参照)

(mm)

9.1.2

曲げモーメントによる応力

腹板とフランジとを結合する連続溶接部,腹板の垂直又は水平突合せ溶接並びに I 形けたを壁面に結合

するすみ肉溶接部[

図 6

a

)]のように,曲げモーメントとせん断力とが同時に作用する継手に対しては,

式(10)によって合成応力を計算する。

a

2

2

w

3

σ

τ

σ

+

   (10)

1

 
 
 
 
 


11

B 8821

:2013

ここに,

σ

w

曲げ応力(N/mm

2

)ただし,σ

w

σ

a

τ: せん断応力(N/mm

2

)ただし,ττ

a

σ

a

許容引張応力(N/mm

2

曲げモーメント及びせん断応力は,次による。

a

)  曲げモーメントによる応力

y

I

M

=

w

σ

  (11)

ここに,

M: 継手に作用する曲げモーメント(N・mm)

I: のど厚の中立軸回りの断面二次モーメントで,すみ肉溶接の

場合はのど厚を接合面に展開した

図 6 b)に示すような展開有

効断面の断面二次モーメント(mm

4

y: 応力計算点の中立軸からの距離(mm)

σ

w

曲げ応力(N/mm

2

)ただし,σ

w

σ

a

a

) 

b

) 

図 6−のど厚の展開

b

)  せん断応力

a

I

Q

P

=

τ

   (12)

ここに,

τ: 溶接部分に生じるせん断応力(N/mm

2

P: 継手に作用する力(N)

Q: 応力計算する溶接線から外側の断面の中立軸回りの断面一次

モーメント(mm

3

I: のど厚の中立軸回りの断面二次モーメントで,すみ肉溶接の

場合はのど厚を接合面に展開した

図 6 b)に示すような展開有

効断面の断面二次モーメント(mm

4

a: 溶接部分ののど厚(mm)

簡易計算の場合は,せん断力は腹板部だけで受けもつとして,式(13)によってもよい。

a

A

P

=

τ

  (13)

ここに,

τ: 溶接部分に生じるせん断応力(N/mm

2

P: 継手に作用する力(N)

A

a

腹板の総断面積,すみ肉溶接の場合は,腹板部分のすみ肉の
のど厚の合計面積(mm

2

9.2

溶接構造の設計細目

9.2.1

主要部材の溶接

主要部材の溶接は,一般に工場溶接とする。


12

B 8821

:2013

9.2.2

溶接継手部分の有効厚さ

応力を伝える溶接継手の有効厚さは,溶接ののど厚とし,のど厚のとり方は,次による。

a

)  グルーブ溶接ののど厚は,図 のとおり接合される部材の板厚とし,厚さの異なるときは,薄い方の

板厚とする。

図 7−グルーブ溶接ののど厚

b

)  すみ肉溶接ののど厚は,図 のとおり短い方のサイズを一辺とする二等辺三角形の高さとする。

図 8−すみ肉溶接ののど厚

9.2.3

溶接継手部分の有効長さ

溶接継手の有効長さは,完全なのど厚をもつ溶接の長さとし,次による。

a

)  突合せ溶接線が応力に直角でない場合は,溶接線を直角に投影した長さとする[図 9 a)参照]。

b

)  すみ肉溶接で,まわし溶接を行った場合でも,まわし溶接の部分は有効長さとはしない[図 9 b)参照]。

図 9−溶接の有効長さ

c

)  斜材端部の溶接の有効長さは,表 による。ただし,150a(のど厚の 150 倍)を最長とする。

この表による場合,溶接線の斜材の重心軸までの偏心モーメントを考慮する必要はない。これは山

形鋼以外の形鋼にも有効とする。


13

B 8821

:2013

表 8−斜材端部の計算上の溶接線の長さ 

Σ

ι

No.

継手の種類

計算上の継手の長さ

Σ

ι

1

側面すみ肉溶接

Σ

ι

=2

ι

1

2

前面及び側面すみ肉溶接

Σ

ι

b+2

ι

1

3

環状すみ肉溶接(重心軸
は長い溶接線に近い)

Σ

ι

ι

1

ι

2

+2b

4

環状すみ肉溶接(重心軸
は短い溶接線に近い)

Σ

ι

=2

ι

1

+2b

10

  疲労設計

10.1

  定義

箇条 10 で用いる用語の定義は,次による。

公称応力

:  はり理論のような一般理論によって求められる断面力に基づく応力

応力範囲

:  1 応力サイクル中の最大応力と最小応力との差

応力振幅

:  1 応力サイクル中の最大応力と最小応力との差の 1/2

平均応力

:  1 応力サイクル中の最大応力と最小応力との和の 1/2

最大応力範囲

:  設計寿命中に予想される最大の応力範囲

直応力

:  荷重方向に垂直な断面に生じる応力,すなわち垂直応力

応力比

:  最大応力に対する最小応力の比

等価応力範囲

:  変動応力と同じ繰返し数の下で,一定応力範囲と等価な疲労被害を受ける応力

範囲

打切り限界

:  この値以下では疲労損傷が生じない応力範囲

疲労寿命

:  疲労損傷が起こるまでの応力繰返し数


14

B 8821

:2013

疲労強度

:  特定の疲労寿命に対する応力範囲

継手の種類

:  継手の形状及び疲労強度に応じた継手の分類

疲労強度等級

:  継手の種類に依存した疲労強度(疲労強度等級 100 は 2×10

6

回疲労強度が 100

N/mm

2

であることを示す。

疲労設計曲線

:  応力(直応力,せん断応力)範囲と疲労寿命との関係を示す曲線

基本許容応力範

:  応力範囲と繰返し数線図(Δσ-N 線図又は Δτ-N 線図)とに基づいて定められる

許容応力範囲

2×10

6

回基本許

容応力範囲

:  2×10

6

回の繰返し数に対する基本許容応力範囲

許容応力範囲

:  基本許容応力範囲を平均応力及び板厚の影響を考慮して補正した許容応力範囲

設計寿命

:  設計上期待する構造部材の使用期間

設計総繰返し数  :  設計寿命中に予想される応力の総繰返し数又は打切り限界以上の応力範囲の総

繰返し数

設計応力範囲

:  設計で計算した等価応力範囲を設計計算応力補正係数で修正した応力範囲

単位期間

:  設計寿命を数えるために用いられる単位となる期間。例えば,日,月,年など

損傷影響度係数  :  対象とする継手又は部材が疲労損傷したときに,損傷が構造物全体の強度又は

機能に及ぼす影響を考慮した係数

重要度係数

:  構造物の重要性又は損傷の影響を考慮した係数

検査係数

:  検査及び維持管理のしやすさを表す係数

冗長度係数

:  損傷影響度係数,重要度係数,検査係数の積として表される係数

10.2

  適用

ここに示す基準は,鋼材を用いたクレーン構造部分の疲労に対する安全性を照査するために適用する。

ただし,正当な理論的裏付け,信頼性の高い実験データ又は十分な使用実績データがある場合には,この

基準に規定する数式及び数値によらなくてもよい。

10.3

  疲労設計に対する照査の範囲

疲労強度の照査が必要な場合には,この箇条によって行う。ただし,この照査は,次に示す条件の場合

には,適用しない。

a

)  クレーン構造部分の最大公称応力が材料の降伏点又は耐力を超える場合。

b

)  腐食環境下又は適切な防食処理が行われず,腐食の可能性が懸念される箇所で使用する場合。

c

)  常に高温にさらされる環境で使用する場合。

d

)  最大応力範囲 Δσ

max

が次の条件を満足する場合。

Δσ

max

<36 N/mm

2

e

)  設計総繰返し数が 10

4

回以下の場合。

10.4

  疲労設計に用いる応力

部材の応力は,クレーン(移動式クレーンを除く。

)では式(14)を,移動式クレーンでは式(15)を用いて

算定した荷重 に対して公称応力を求める。公称応力の計算は,材料の線形弾性挙動を仮定して構造力学

などによって行う。ただし,溶接継手などによる局部的な応力集中は考慮しない。

FK[(ΨF

1

)+F

2

F

3

]   (14)

F=(γ・F

1

)+(

φ

F

2

)+F

3

   (15)

ここに,

F: 対象部材に作用する荷重(N)


15

B 8821

:2013

K: 作業係数

Ψ: 衝撃係数

F

1

垂直動荷重(N)

F

2

垂直静荷重(N)

F

3

水平動荷重(N)

γ: 動荷重係数

φ

静荷重係数

作業係数 K,衝撃係数 Ψ,動荷重係数 γ 及び静荷重係数

φ

は,JIS B 8831 による。

10.5

  疲労設計曲線

疲労設計には,直応力を受ける継手に対しては Δσ-N 線図(

図 10)を,せん断応力を受ける継手に対し

ては Δτ-N 線図(

図 11)を用いる。直応力を受ける継手の Δσ-N 線図は式(16)に,せん断応力を受ける継手

の Δτ-N 線図は式(17)による。

Δσ

m

NC

0

  (16)

Δτ

m

ND

0

   (17)

ここに,

Δσ: 直応力範囲(N/mm

2

Δτ: せん断応力範囲(N/mm

2

m: Δσ-N 線図又は Δτ-N 線図の傾斜を表す定数

N: 応力繰返し数

C

0

Δσ-N 線図の定数

D

0

Δτ-N 線図の定数

C

0

D

0

及び 

表 で求める。

注記 1  図 10 に示す 16 本の Δσ-N 線図及び図 11 に示す 2 本の Δτ-N 線図は,継手の疲労強度等級に

依存してそれぞれ両対数紙上で平行である。

図 10 に示す直応力を受ける継手に対する Δσ-N 線図は,10

4

N≦5×10

6

では両対数紙上で傾斜が 1/3(m

=3 の逆数)の直線で,5×10

6

N≦10

8

の範囲では,傾斜が 1/5(m=5 の逆数)の直線で表す。N>10

8

は,Δσ は に依存しない直線,すなわち,打切り限界を示す。

図 11 に示す Δτ-N 線図は,10

4

N≦10

8

は両対数紙上で傾斜が 1/5(m=5 の逆数)の 2 本の平行な直線として表す。N>10

8

では Δτ は に依存し

ない直線として表す。

注記 2  継手の疲労強度等級は,継手の疲労試験結果の下限を与えるもので,疲労強度等級を表す数

値,例えば 100 は,2×10

6

回疲労強度が 100 N/mm

2

であることを示している。

表 10 は,直応力を受ける継手に対する疲労強度等級ごとの 2×10

6

回疲労強度,Δσ-N 線図

の定数 C

0

,5×10

6

回疲労強度及び応力範囲の打切り限界を示す。

表 11 は,せん断応力を受

ける継手に対する疲労強度等級ごとの 2×10

6

回疲労強度,Δτ-N 線図の定数 D

0

及び応力範囲

の打切り限界を示す。

表 9C

0

D

0

及び の値

継手の種類

の範囲

10

4

N≦5×10

6

5×10

6

N≦10

8

 10

4

N≦10

8

定数

C

0

m C

0

m D

0

非溶接継手(母材)

2×10

6

Δσ

c

m

 3 2×10

7

Δσ

K

m

5

板及び中空断面溶接継手

2×10

6

Δσ

c

m

 3 2×10

7

Δσ

K

m

5

せん断を受ける継手

2×10

6

Δτ

c

m

 5

注記  表 中の Δσ

c

Δτ

c

は 2×10

6

回基本許容応力範囲,Δσ

K

は 2×10

7

回基本許容応力範囲である。


16

B 8821

:2013

表 10Δσ-N 線図の定数,疲労強度及び応力範囲の打切り限界

疲労強度

等級

2×10

6

疲労強度

N/mm

2

10

4

N≦5×10

6

おける C

0

m=3

5×10

6

疲労強度

N/mm

2

5×10

6

N≦10

8

おける C

0

m=5

応力範囲の打

切り限界

N/mm

2

36 
40 
45 
50 
56 
63 
71 
80 
90

100

112

125 
140 
160 
180 
200

36 
40 
45 
50 
56 
63 
71 
80 
90

100

112

125 
140 
160 
180 
200

9.331×10

10

1.280×10

11

1.823×10

11

2.500×10

11

3.512×10

11

5.000×10

11

7.158×10

11

1.024×10

12

1.458×10

12

2.000×10

12

2.810×10

12

3.906×10

12

5.488×10

12

8.192×10

12

1.166×10

13

1.600×10

13

26.5 
29.5 
33.2 
36.8 
41.3 
46.4 
52.3 
58.9 
66.3 
73.7 
82.5 
92.1

103.2 
117.9 
132.6 
147.4

6.562×10

13

1.110×10

14

2.005×10

14

3.393×10

14

5.979×10

14

1.078×10

15

1.957×10

15

3.557×10

15

6.408×10

15

1.086×10

16

1.913×10

16

3.314×10

16

5.488×10

16

1.138×10

17

2.052×10

17

3.475×10

17

14.6 
16.2 
18.2 
20.2 
22.7 
25.5 
28.7 
32.4 
36.4 
40.5 
45.3 
50.6 
56.7 
64.8 
72.9 
80.9

表 11Δτ-N 線図の定数,疲労強度及び応力範囲の打切り限界

疲労強度

等級

2×10

6

疲労強度

N/mm

2

10

4

N≦10

8

における D

0

m=5

応力範囲の 
打切り限界

N/mm

2

80

100

80

100

6.554×10

15

2.000×10

16

36.6 
45.7

10.5.1

  直応力を受ける非溶接継手の疲労強度等級及び疲労設計曲線の関係

非溶接継手の疲労強度等級は 100,125,160 及び 200 の 4 等級とし,Δσ-N 線図は

図 10 を用いる。非溶

接継手の疲労強度等級分類を

表 15 に示す。

10.5.2

  直応力を受ける板及び中空断面溶接継手の疲労強度等級並びに疲労設計曲線の関係

板及び中空断面溶接継手の疲労強度等級は,36∼200 の 16 等級とし,Δσ-N 線図は

図 10 を用いる。板及

び中空断面溶接継手の疲労強度等級分類は

表 16 による。疲労強度等級は溶接継手の仕上げ状態及び非破壊

検査によって,等級のランクを上げてもよい。

10.5.3

  せん断応力を受ける継手の疲労設計曲線

せん断応力を受ける非溶接継手及び溶接継手の疲労強度等級は,80 及び 100 の 2 等級とし,Δτ-N 線図

は,

図 11 を用いる。

10.6

  平均応力補正係数 C

R

平均応力の影響は,通常無視し,平均応力補正係数 C

R

を 1 とする。応力比 R(=最小応力 σ

min

/最大応

力 σ

max

)が負の場合は式(18)を用いてもよい。ただし,上限は C

R

=1.3 とする。最大及び最小応力がともに

圧縮領域にある場合にも C

R

=1.3 とする。

通常  C

R

=1

 

R≦0 では


17

B 8821

:2013

(

)

R

R

C

=

6

.

1

1

3

.

1

R

  (18)

ここに,

C

R

平均応力補正係数

R: 応力比(σ

min

/σ

max

10.7

  板厚補正係数

板厚が 25 mm を超える継手については,式(19)で示す板厚補正係数を基本許容応力範囲に乗じて許容応

力範囲を定める。

4

t

25 t

C

=

   (19)

ここに,

C

t

板厚補正係数

t: 板厚(mm)


18

B 8821

:2013

注記 1  グラフ中の数値は,強度等級を示す。 
注記 2  グラフの交点座標は表 10 参照。

図 10−直応力を受ける非溶接継手及び溶接継手の Δσ-N 線図


19

B 8821

:2013

注記 1  グラフ中の数値は,強度等級を示す。 
注記 2  グラフの交点座標は表 11 参照。

図 11−せん断応力を受ける継手の Δτ-N 線図

10.8

  設計総繰返し数

設計総繰返し数は,式(20)による。

n

t

T・Σn

i

   (20)

ここに,

n

t

設計総繰返し数

Σn

i

単位期間内の応力の総繰返し数

T: 設計寿命中の単位期間の数

10.9

  等価応力範囲

変動応力と同じ繰返し数の下で,一定応力範囲及び等価な疲労被害を受ける応力範囲,すなわち等価応

力範囲又は等価せん断応力範囲は,式(21)及び式(22)による。

なお,繰返し数が 5×10

6

を超える等価応力範囲は

附属書 による。

(

)

m

m

n

n

Δσ

Δσ

i

i

i

e

Σ

Σ

=

  (21)

(

)

m

m

n

n

Δ

Δτ

i

i

i

e

Σ

Σ

=

τ

  (22)

ここに,

Δσ

e

等価応力範囲(N/mm

2

Δτ

e

等価せん断応力範囲(N/mm

2

Δσ

i

応力範囲頻度分布中の一応力範囲成分(N/mm

2

Δτ

i

せん断応力範囲頻度分布中の一せん断応力範囲(N/mm

2

n

i

応力頻度分布における Δσ

i

又は Δτ

i

の繰返し数

m: Δσ-N 線図又は Δτ-N 線図の傾斜を表す定数

10.10

設計応力範囲

設計応力範囲は,式(23)及び式(24)による。

Δσ

d

αΔσ

e

   (23)

Δτ

d

αΔτ

e

(24)


20

B 8821

:2013

ここに,  Δσ

d

設計応力範囲(N/mm

2

Δτ

d

設計せん断応力範囲(N/mm

2

α: 設計応力補正係数(計算した応力が実際の応力と異なること

が明らかな場合に乗じる係数) 
クレーンの場合 α=1

Δσ

e

等価応力範囲(N/mm

2

Δτ

e

等価せん断応力範囲(N/mm

2

10.11

疲労許容応力範囲

設計総繰返し数に対する許容応力範囲及び設計総繰返し数に対する許容せん断応力範囲は,式(25)及び

式(26)による。

(

)

t

R

t

0

R

σ

C

C

n

C

Δ

m

=

  (25)

(

)

m

n

D

Δ

t

0

R

=

τ

   (26)

ここに,  Δσ

R

設計総繰返し数に対する許容応力範囲(N/mm

2

Δτ

R

設計総繰返し数に対する許容せん断応力範囲(N/mm

2

C

0

Δσ-N 線図の定数(表 参照)

D

0

Δτ-N 線図の定数(表 参照)

m: Δσ-N 線図又は Δτ-N 線図の傾斜を表す定数(表 参照)

n

t

設計総繰返し数

C

R

平均応力補正係数

C

t

板厚補正係数

10.12

疲労照査法

式(27)及び式(28)が成立することを確認する。

(

γ

b

γ

w

γ

i

)

Δσ

d

Δσ

R

  (27)

(

γ

b

γ

w

γ

i

)

Δτ

d

Δτ

R

  (28)

ここに,

γ

b

損傷影響度係数(

表 12 参照)

γ

w

重要度係数(

表 13 参照)

γ

i

検査係数(

表 14 参照)

Δσ

d

設計応力範囲(N/mm

2

Δσ

R

設計総繰返し数に対する許容応力範囲(N/mm

2

Δτ

d

設計総繰返し数に対する設計せん断応力範囲(N/mm

2

Δτ

R

設計総繰返し数に対する許容せん断応力範囲(N/mm

2

なお,冗長度係数(γ

b

γ

w

γ

i

)の上限は 1.25,下限は 0.80 とする。

表 12−損傷影響度係数 γ

b

の値

γ

b

条件

1.1

1.00∼1.10

0.80

疲労損傷がクレーン全体の崩壊を引き起こす場合

疲労損傷がクレーンの強度又は機能に影響を及ぼす場合 
疲労損傷が生じてもクレーンの強度上,機能上特に問題が生じない場合

表 13−重要度係数 γ

w

の値

γ

w

条件

0.80∼1.10

重要度に依存,通常は 1


21

B 8821

:2013

表 14−検査係数 γ

i

の値

γ

i

条件

0.90∼1.00

1.10

検査又は管理の容易な構造の場合

検査が困難な場合

10.13

疲労照査手順及び流れ図

疲労照査手順は,次による。

a

)  照査部位を決める。

b

)  対象部材に加わる垂直動荷重,垂直静荷重,水平動荷重,作業係数,衝撃係数,動荷重係数及び静荷

重係数から,部材に作用する最大応力 σ

max

と最小応力 σ

min

とを求め,最大応力範囲を決める。

c

)  対象部材の設計総繰返し数を決める。

d

)  継手の強度等級(表 15 及び表 16)を決め,Δσ-N 線図(図 10)又は Δτ-N 線図(図 11)を参照して,

設計総繰返し数が 2×10

6

回以下の場合には 2×10

6

回疲労強度を,設計総繰返し数が 2×10

6

回以上の

場合には応力範囲の打切り限界(

表 10 及び表 11)を定める。

e

)  応力範囲の最大値に構造補正係数を乗じた値と,200 万回基本許容応力範囲又は応力範囲の打切り限

界に平均応力補正係数及び板厚補正係数を乗じた値とを比較し,応力範囲の最大値に構造補正係数を

乗じた値の方が小さければ疲労照査を終了する。大きい場合には,詳細疲労照査を行う。

f

)  クレーンの使用年数,取扱物の質量と分布,荷役回数などから応力頻度分布を求める。

g

)  等価応力範囲を計算する。

h

)  等価応力範囲に設計計算補正係数を乗じて設計応力範囲を求める。

i

)

継手の強度等級,設計総繰返し数,平均応力補正係数,板厚補正係数などから許容応力範囲を計算す

る。

j

)  設計応力範囲と板厚補正係数との積と,許容応力範囲との比較を行い,設計応力範囲と板厚補正係数

との積の方が許容応力範囲よりも小さければ照査を終了する。大きい場合は,設計変更を行う。

疲労照査の流れ図を

図 12 に示す。また,疲労照査の計算例を参考として附属書 に示す。


22

B 8821

:2013

図 12−疲労照査フローチャート

疲労照査 
対象部位

応力範囲の最大値 Δσ

max

の計算

垂直動荷重 
垂直静荷重 
水平動荷重

作業係数 K 
衝撃係数 Ψ 
動荷重係数 γ

静荷重係数

φ

設計総繰返し数

N<200 万回

継手の強度等級

Δσ-N 線図

200 万回基本許容応力範囲

Δσ

c

k

応力範囲打切り限界

Δσ

u

k

NO

YES

(γ

b

γ

w

γ

i

) Δσ

max

kC

R

C

t

構造補正係数 γ

b

γ

w

γ

i

平均応力補正係数 C

R

板厚補正係数 C

t

疲労照査終了

(γ

b

γ

w

γ

i

) Δσ

d

Δσ

R

構造補正係数 
γ

b

γ

w

γ

i

許容応力範囲の計算 Δσ

R

等価応力範囲の計算 Δσ

e

継手の強度等級 
設計総繰返し数

平均応力補正係数 C

R

板厚補正係数 C

t

設計応力範囲

Δσ

d

αΔσ

e

応力頻度分布の計算 Δσ

i

n

i

設計変更

NO

YES

NO

YES

応力頻度 Δσ 
各応力の繰返し数 n

i

設計計算補正係数 α

変動応力範囲下の詳細疲労照査


23

B 8821

:2013

表 15−非溶接継手の疲労強度等級分類

a

)  母材

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

111

帯板

200 
 
 
160 
 
 
 
125

表面及び端面機械仕上げ 
(切断面表面粗さ 6.3以下) 
 
黒皮付きでガスカットした切断
縁をもつ

(切断面表面粗さ 25以下) 
 
黒皮付きでガスカットした切断

縁をもつ

121

形鋼

160 
 
160 
 
 
 
125

黒皮付き 
 
黒皮付きでガスカットした切断
縁をもつ

(切断面表面粗さ 25以下) 
 
黒皮付きでガスカットした切断

縁をもつ

131

シームレス管

160

141

フィレット付きの切抜きガゼットを
もつ母材

160 
 
 
125 
 
 
125 
 
 
100

1/5≦r/d 
(切断面表面粗さ 6.3以下) 
 
1/10≦r/d<1/5 
(切断面表面粗さ 6.3以下) 
 
1/5≦r/d 
(切断面表面粗さ 25以下) 
 
1/10≦r/d<1/5 
(切断面表面粗さ 25以下)


24

B 8821

:2013

表 15−非溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

b

)  高力ボルト継手の母材

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

151

高力ボルト摩擦接合継手の母材 
(総断面応力)

160 
 
 
125 
 
 
100

1≦n

b

≦4

 
 
5≦n

b

≦15

 
 
16≦n

b

n

b

:応力方向のボルト

本数

孔を押抜きせん断加
工した場合は強度等
級を下げる。

171

対象方向の応力を伝えない高力ボル
ト締め孔をもつ母材 
(純断面応力)

160

孔を押抜きせん断加
工した場合は強度等
級を下げる。

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

211

平板の横突合せ継手

(仕上げ)

160

 

125

余盛りを削除した継手

完全溶込み溶接 
 
止端仕上げした継手

完全溶込み溶接

アンダーカット除去
 
 
仕上げ方向は応力の

方向と平行

212

平板の横突合せ継手

(非仕上げ)

100

100

 

63

 

63

両面溶接 
 
良好な形状の裏波をもつ片面溶
接 
 
裏面の形状を確認できない片面
溶接 
 
裏当て金付き片面溶接

完全溶込み溶接 
 
深さ 0.5 mm 以上のア
ンダーカット除去

221

板厚の異なる板の横突合せ継手 
(余盛り削除,止端仕上げ,遷移部
仕上げ)

125

100

80

勾配 1/5 以下 
 
勾配 1/3 以下 
 
勾配 1/2 以下

完全溶込み溶接 
 
アンダーカット除去


25

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

222

板厚の異なる板の横突合せ継手

(非仕上げ)

100

90

80

勾配 1/5 以下 
 
勾配 1/3 以下 
 
勾配 1/2 以下

完全溶込み溶接 
 
アンダーカット除去

223

板厚の異なる板の横突合せ継手

(非仕上げ)

71 2 枚の板厚の中心は一致させる。

仕上げ又は溶接形状の勾配が緩
やかな場合には No.222 を参考

完全溶込み溶接

231

圧延形鋼の横突合せ継手 
(仕上げ)

80

表面を平らにグラインダ仕上げ 
完全溶込み溶接

アンダーカット除去

232

圧延形鋼の横突合せ継手 
(非仕上げ)

71

完全溶込み溶接

241

丸形鋼管の横突合せ溶接継手

71

片面溶接 
完全溶込み 
ルート部検査

251

角形鋼管の横突合せ溶接継手

56

片面溶接 
完全溶込み

ルート部検査

261

フランジ交差部の横突合せ継手

(非仕上げ)

50

突合せ溶接部に生じる亀裂が対


26

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

271

横突合せ溶接されたガセット継手

(仕上げ)

125

表面を平らにグラインダ仕上げ

溶接止端をグラインダ仕上げ 
フランジの交差部仕上げ 
円弧状の遷移部仕上げ

272

横突合せ溶接されたガセット継手 
(一部仕上げ)

100

溶接余盛り形状を制御 
フランジの交差部仕上げ 
円弧状の遷移部仕上げ

281

補助ガセットをもつ横突合せ溶接継

80

 
 

71

表面を平らなグラインダで仕上

げた横突合せ溶接継手 
溶接止端部をグラインダ仕上げ 
 
溶接止端部をグラインダ仕上げ

311

縦方向溶接継手

(仕上げ)

160

完全溶込み溶接継手

表裏面ともに溶接方向と平行に
グラインダ仕上げして余盛り削

312

縦方向溶接継手 
(非仕上げ)

125

完全溶込み溶接継手

313

縦方向溶接継手

100

部分溶込み溶接継手

314

縦方向溶接継手

80

裏当て金付き溶接


27

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

321

縦方向溶接継手

100

 
 

90

すみ肉溶接

継目なしの連続自動縦方向両面
溶接 
 
連続手動縦方向すみ肉溶接

フランジの応力で照

322

縦方向溶接継手

80 
71 
63 
56 
50 
45 
40 
36

断続縦方向すみ肉溶接 
τ/σ=0 
τ/σ=0.0∼0.2 
τ/σ=0.2∼0.3 
τ/σ=0.3∼0.4 
τ/σ=0.4∼0.5 
τ/σ=0.5∼0.6 
τ/σ=0.6∼0.7 
τ/σ>0.7

溶接端におけるフラ
ンジの直応力 σ 及び

ウェブのせん断応力 τ
で照査

323

縦方向溶接継手

 

71 
63 
56 
50 
45 
40 
36

スカーラップを含むすみ肉又は

断続すみ肉溶接継手 
τ/σ=0 
τ/σ=0.0∼0.2 
τ/σ=0.2∼0.3 
τ/σ=0.3∼0.4 
τ/σ=0.4∼0.5 
τ/σ=0.5∼0.6 
τ/σ>0.6

溶接端におけるフラ

ンジの直応力 σ 及び
ウェブのせん断応力 τ
で照査

411

荷重伝達形十字継手又は T 継手 
(仕上げ)

100

滑らかな止端をもつ K 開先突合せ
溶接継手 
完全溶込み

形状不整 e<0.15t 
止端グラインダ仕上げ 
(止端破壊対象)

412

荷重伝達形十字継手又は T 継手 
(非仕上げ)

80 K 開先突合せ溶接継手

完全溶込み 
形状不整 e<0.15t

(止端破壊対象)


28

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

413

荷重伝達形十字継手

(非仕上げ)

63

すみ肉溶接又は部分溶込み K 開先

突合せ溶接継手 
形状不整 e<0.15t 
(止端破壊対象)

414

荷重伝達形十字継手 
(仕上げ,非仕上げとも同じ)

45

すみ肉溶接又は部分溶込み K 開先
突合せ溶接継手 
(ルート破壊対象)

のど断面での平均せ
ん断応力で照査

421

荷重伝達形十字継手

63

丸形鋼管又は角形鋼管の中板を
介して片側から開先すみ肉溶接

した継手 
(止端破壊対象)

422

荷重伝達形十字継手

40

丸形鋼管又は角形鋼管の中板を

介して片側からすみ肉溶接した
継手 
(ルート破壊)

のど断面応力で照査

423

荷重伝達形十字継手

45

中板を介してすみ肉溶接した形
鋼の継手

(ルート破壊)

のど断面応力で照査


29

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

431

集中荷重を受けるフランジとウェブ

の継手

100∼45

No.411∼414 に示した継手とみな
して評価する。 
偏心荷重による局部的な曲げも
考慮する。

441

垂直補剛材が溶接されたはり又は板

80

 

71

t≦12 mm 
 
 
t>12 mm

451

フランジ又はウェブが溶接された箱

80

 

71

t≦12 mm 
 
 
t>12 mm

は,ダイヤフラムの
板厚

511

荷重非伝達形の追加物をもつ継手 
(仕上げ)

100

 

100

K 開先突合せ溶接 
止端グラインダ仕上げ 
 
両面すみ肉溶接 
止端グラインダ仕上げ

追加板が主板より薄
い横継手

512

荷重非伝達形の追加物をもつ継手 
(非仕上げ)

80

 

71

すみ肉溶接 
 
 
すみ肉溶接 
追加板が主板より厚い場合


30

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

521

荷重非伝達形の追加物をもつ継手

(仕上げ)

 
 

100

 

100

桁のウェブ又はフランジに溶接

した補剛材 
 
K 開先突合せ溶接 
止端グラインダ仕上げ 
 
すみ肉溶接

止端グラインダ仕上げ

追加板が主板より薄

いもの

522

荷重非伝達形の追加物をもつ継手

(非仕上げ)

80

 

71

すみ肉溶接 
 
 
追加板が主板より厚い場合

531

面外ガセットすみ肉溶接継手

(止端仕上げ)

80

ガセット長さ L≦100 mm

532

面外ガセットすみ肉溶接継手

(非仕上げ)

71

 

63

 

50

ガセット長さ L≦100 mm 
 
 
ガセット長さ 100 mm<L≦300 
mm 
 
ガセット長さ L>300 mm

533

フィレットをもつ面外ガセットすみ
肉溶接継手

71

端部はすみ肉溶接で回し溶接,そ
の後グラインダ仕上げ

534

角を切り取ったガセットをすみ肉溶
接した面外ガセット溶接継手

63


31

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

541

スタッドを溶接した継手

80

主板断面で照査

スタッド断面ではせ
ん断応力で照査

551

ガセットを開先溶接した面内ガセッ
ト溶接継手 
(止端仕上げ)

50

 

45

 

40

L≦150 mm 
 
 
L≦300 mm 
 
 
L>300 mm

552

ガセットを開先溶接した面内ガセッ

ト溶接継手

40

553

フィレットをもつガセットを開先溶
接した面内ガセット溶接継手

(フィレット部仕上げ)

100

 

80

 

63

1/3≦r/d 
 
 
1/5≦r/d<1/3 
 
 
1/10≦r/d<1/5

アンダーカット除去 
グラインダでの仕上

げ方向は応力方向と
同方向

611

重ね継手

40

 
 

40

主板断面 
 
 
 
添接板断面

前面すみ肉溶接のど

断面及び側面すみ肉
溶接のど断面ではせ
ん断応力で照査

612

重ねガセット継手の母材

40

アンダーカット除去


32

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

711

あて板をすみ肉溶接で取り付けた継

手 
(止端仕上げ)

80

L≦300 mm

アンダーカット除去

グラインダでの仕上
げ方向は応力方向と
同方向

712

あて板をすみ肉溶接で取り付けた継

(非仕上げ)

63

L≦300 mm

深さ 0.5 mm 以上のア
ンダーカットは除去

713

カバープレートをすみ肉溶接で取り
付けた継手 
(溶接部仕上げ)

100

S

h

≧0.8 t

c

S

b

≧2.5 S

h

714

カバープレートをすみ肉溶接で取り
付けた継手 
(非仕上げ)

50

721

あて板をすみ肉溶接で取り付けた I
断面桁

56

 

50

 

45

t

D

≦0.8t

 
 
0.8tt

D

≦1.5t

 
 
t

D

>1.5t

溶接止端位置で照査

731

あて板をすみ肉溶接された角形鋼管

50

鋼管の板厚 25 mm 以下

溶接止端位置での応

力範囲で照査


33

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

741

あて板をすみ肉溶接された円形開口

部をもつ板

80

 

71

溶接止端をグラインダ仕上げ 
 
 
溶接のまま

811

剛であるフランジ

71

完全溶込み溶接

812

剛であるフランジ

 

63

45

部分溶込み又はすみ肉溶接 
 
板の止端破壊対象 
 
のど断面のルート破壊対象

821

ほぼ完全溶込みで溶接された平らな
フランジ

71

完全溶け込み溶接 
止端破壊対象

パイプの応力で照査

822

すみ肉溶接で接合された平らなフラ
ンジ

63

止端破壊対象

パイプの応力で照査

832

管のブランチ又は板を貫通したパイ

71

すみ肉溶接

口部をもつ板


34

B 8821

:2013

表 16−溶接継手の疲労強度等級分類(続き)

No.

構造詳細

強度等級

説明

注記

911

中実断面の棒と突合せ溶接した円形

鋼管

63

溶接のまま

912

片面からの突合せ溶接又は二つのす

み肉溶接で他の部材に接合された円
形鋼管

50

ルート破壊対象

921

外側に円盤が溶接された円形鋼管 90

 

90

 

71

K 開先突合せ溶接 
止端グラインダ仕上げ 
 
すみ肉溶接 
止端グラインダ仕上げ 
 
すみ肉溶接 
溶接のまま

11

  座屈計算

11.1

  一般

11.1.1

  適用対象

この箇条は,クレーンの構造部分に用いる鋼材の座屈に対する安全性を照査するための計算について規

定する。ただし,正当な理論的裏付け若しくは信頼性の高い実験データ,又は十分な使用実績データがあ

る場合には,本基準に規定する数式又は数値によらなくてもよい。

座屈計算に用いる荷重は衝撃係数,作業係数又は動荷重係数,静荷重係数によって割増しを行った荷重

の値を用いる。

なお,柱の座屈計算例を参考として

附属書 に示す。

11.1.2

  柱材の座屈荷重

11.1.2.1

  有効座屈長さ

部材の有効座屈長さは,端部の拘束条件によって異なる。有効座屈長さは,単純化した方法,又は弾性

理論によって決定してもよい。

11.1.2.2

  細長比

部材の細長比は,式(29)による。

k

l

k

=

λ

   (29)

ここに,

λ: 部材の細長比

l

k

有効座屈長さ(mm)

k: 座屈軸についての最小回転半径(mm)


35

B 8821

:2013

ラチスジブの有効座屈長さ l

k

は 11.2.2 b)及び 11.2.3 b)を参照する。

11.1.2.3

  許容座屈応力

許容座屈応力は,式(30)による。

=

1.5

2.5

MIN

kr

ki

k

σ

σ

σ

   (30)

ここに,

σ

k

許容座屈応力(

N/mm

2

σ

ki

弾性座屈応力(

N/mm

2

σ

kr

弾塑性範囲の座屈応力(

N/mm

2

弾性座屈応力は,式

(31)

による。

2

2

ki

π

λ

σ

E

=

  (31)

ここに,

σ

ki

弾性座屈応力(N/mm

2

E: 縦弾性係数(N/mm

2

π: 円周率

λ: 部材の細長比

弾塑性範囲の座屈応力は,鋼材の断面形状に応じて式(32)による。

a

)  管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の場合











+

=

3

kr

Y

kr

2

kr

Y

kr

kr

Y

kr

kr

2

2

005

.

0

25

.

0

1

π

σ

σ

σ

σ

σ

σ

σ

σ

σ

σ

λ

m

m

m

E

   (32)

+

=

500

05

.

0

317

.

2

λ

m

   (33)

ここに,

σ

kr

弾塑性範囲の座屈応力(N/mm

2

σ

Y

材料の降伏点又は耐力(N/mm

2

E: 縦弾性係数(N/mm

2

π: 円周率

λ: 部材の細長比

m: 形鋼断面の鋼材における荷重の偏心量と図心から核までの距

離との比

b

)  管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の円筒材の場合

次の式において,弾塑性範囲の座屈応力は円筒断面の外径と内径との比が大きいほど小さく求めら

れるので,安全側の値をとり r=1.5 として,

1

)

r

1

cos

0

1

1

φ

のとき

(

) (

)

0

0

0

1

1

1

2

0

3

1

3

3

kr

Y

kr

sin

cos

sin

cos

sin

sin

3

2

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

σ

σ

σ

=

r

r

n

   (34)

( )

+

+

+

=

0

3

0

0

0

1

3

1

1

1

3

kr

e

kr

0

3

0

0

0

0

1

3

1

1

1

1

4

4

kr

2

sin

3

1

sin

cos

sin

3

1

sin

cos

4

sin

cos

3

2

cos

sin

sin

cos

3

2

cos

sin

1

π

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

σ

σ

σ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

φ

σ

λ

r

n

r

r

E

                                           (35)


36

B 8821

:2013

+

=

500

05

.

0

2

25

.

3

λ

n

   (36)

cosφ

0

r・cos

φ

1

   (37)

ここに,

σ

kr

弾塑性範囲の座屈応力(N/mm

2

σ

Y

材料の降伏点又は耐力(N/mm

2

E: 縦弾性係数(N/mm

2

π: 円周率

λ: 部材の細長比

r: 円筒断面の外径と内径との比。1.5 とする。

φ

0

塑性範囲が断面の内径に達する点を見込む角度の 2 分の 1
(rad)

φ

1

塑性範囲が断面の外径に達する点を見込む角度の 2 分の 1
(rad)

n:  円筒断面の鋼材における荷重の偏心量と図心から核までの距

離との比

2

)

r

1

cos

1

1

φ

のとき

(

)

π

sin

cos

sin

3

2

1

1

1

2

1

3

3

kr

Y

kr

φ

φ

φ

φ

σ

σ

σ

=

r

r

n

  (38)

( )

+

=

1

1

3

1

1

1

3

kr

Y

kr

1

3

1

1

1

1

4

4

kr

2

cos

π

sin

3

1

sin

cos

4

π

sin

cos

3

2

cos

sin

1

π

φ

φ

φ

φ

φ

σ

σ

σ

φ

φ

φ

φ

φ

σ

λ

r

r

n

r

r

E

 (39)

+

=

500

05

.

0

2

25

.

3

λ

n

   (40)

ここに,

σ

kr

弾塑性範囲の座屈応力(N/mm

2

σ

Y

材料の降伏点又は耐力(N/mm

2

E: 縦弾性係数(N/mm

2

π: 円周率

λ: 部材の細長比

r: 円筒断面の外径と内径との比。1.5 とする。

φ

1

塑性範囲が断面の外径に達する点を見込む角度の 2 分の 1
(rad)

n:  円筒断面の鋼材における荷重の偏心量と図心から核までの距

離との比

許容座屈応力は

表 17∼表 23 によって与えられた座屈係数を用い,式(41)によって求めてもよい。

ω

σ

σ

ca

k

=

  (41)

ここに,

σ

k

許容座屈応力(N/mm

2

σ

ca

許容圧縮応力(N/mm

2

ω: 座屈係数

ただし,λ が 20 未満の場合は式(42)による。

ca

k

σ

σ

=

  (42)

ここに,

σ

k

許容座屈応力(N/mm

2

σ

ca

許容圧縮応力(N/mm

2


37

B 8821

:2013

11.1.2.4

  座屈係数

座屈係数 ω は式(43)による。又は,鋼材の降伏点又は耐力に応じて計算されている

表 17∼表 23 の値を

用いる。

なお,座屈係数 ω の算出根拠を参考として

附属書 に示す。

k

ca

σ

σ

ω

=

   (43)

ここに,

ω: 座屈係数

σ

ca

許容圧縮応力(N/mm

2

σ

k

許容座屈応力(N/mm

2

表 17−座屈係数 ω1

(降伏点又は耐力が 245 N/mm

2

以下の鋼材に適用)

λ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

20 1.00 1.00 1.00 1.00 1.01 1.01 1.01 1.02 1.02 1.03

1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00

30 1.03 1.04 1.04 1.05 1.05 1.06 1.06 1.07 1.08 1.08

1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.01 1.01

40 1.09 1.10 1.10 1.11 1.12 1.12 1.13 1.14 1.14 1.15

1.02 1.02 1.03 1.03 1.04 1.04 1.05 1.05 1.06 1.06

50 1.16 1.17 1.18 1.19 1.19 1.20 1.21 1.22 1.23 1.24

1.07 1.08 1.08 1.09 1.10 1.10 1.11 1.12 1.12 1.13

60 1.25 1.26 1.27 1.28 1.29 1.31 1.32 1.33 1.34 1.35

1.14 1.15 1.16 1.16 1.17 1.18 1.19 1.20 1.21 1.22

70 1.37 1.38 1.39 1.41 1.42 1.43 1.45 1.46 1.48 1.49

1.23 1.24 1.25 1.26 1.27 1.29 1.30 1.31 1.32 1.33

80 1.51 1.52 1.54 1.55 1.57 1.59 1.60 1.62 1.64 1.66

1.35 1.36 1.37 1.39 1.40 1.42 1.43 1.45 1.46 1.48

90 1.68 1.69 1.71 1.73 1.75 1.77 1.79 1.81 1.83 1.85

1.50 1.51 1.53 1.55 1.56 1.58 1.61 1.64 1.68 1.71

100 1.87 1.89 1.91 1.94 1.96 1.98 2.00 2.03 2.05 2.07

1.75 1.78 1.82 1.85 1.89 1.93 1.96 2.00 2.04

110 2.11 2.15 2.19 2.23 2.27 2.31 2.35 2.39 2.43 2.47

120 2.51 2.56 2.60 2.64 2.69 2.73 2.77 2.82 2.86 2.91 
130 2.95 3.00 3.04 3.09 3.14 3.18 3.23 3.28 3.33 3.37 
140 3.42 3.47 3.52 3.57 3.62 3.67 3.72 3.77 3.83 3.88 
150 3.93 3.98 4.03 4.09 4.14 4.20 4.25 4.30 4.36 4.42 
160 4.47 4.53 4.58 4.64 4.70 4.75 4.81 4.87 4.93 4.99 
170 5.05 5.11 5.17 5.23 5.29 5.35 5.41 5.47 5.53 5.60 
180 5.66 5.72 5.78 5.85 5.91 5.98 6.04 6.11 6.17 6.24 
190 6.30 6.37 6.44 6.51 6.57 6.64 6.71 6.78 6.85 6.92 
200 6.99  −

上下 2 段に示されている場合,上段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の座屈係数を,下

段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管の座屈係数を表すものとする。


38

B 8821

:2013

表 18−座屈係数 ω2

(降伏点又は耐力が 245 N/mm

2

を超え 325 N/mm

2

以下の鋼材に適用)

λ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

20 1.00 1.00 1.00 1.01 1.01 1.02 1.02 1.03 1.03 1.04

1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.00

30 1.04 1.05 1.05 1.06 1.07 1.07 1.08 1.09 1.09 1.10

1.00 1.00 1.00 1.00 1.00 1.01 1.01 1.02 1.02 1.03

40 1.11 1.12 1.13 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17 1.18 1.19

1.03 1.04 1.04 1.05 1.06 1.06 1.07 1.08 1.08 1.09

50 1.20 1.21 1.22 1.23 1.24 1.25 1.27 1.28 1.29 1.30

1.10 1.11 1.12 1.13 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17 1.18

60 1.32 1.33 1.35 1.36 1.37 1.39 1.41 1.42 1.44 1.45

1.19 1.20 1.22 1.23 1.24 1.25 1.27 1.28 1.29 1.31

70 1.47 1.49 1.51 1.52 1.54 1.56 1.58 1.60 1.62 1.64

1.32 1.34 1.35 1.37 1.38 1.40 1.42 1.43 1.45 1.47

80 1.66 1.68 1.70 1.72 1.75 1.77 1.79 1.82 1.84 1.86

1.49 1.52 1.56 1.60 1.63 1.67 1.71 1.75 1.79 1.84

90 1.89 1.92 1.96 2.00 2.05 2.09 2.14 2.18 2.22 2.27

1.88

100 2.32 2.36 2.41 2.46 2.51 2.55 2.60 2.65 2.70 2.75

110 2.80 2.85 2.91 2.96 3.01 3.06 3.12 3.17 3.23 3.28

120 3.34 3.39 3.45 3.50 3.56 3.62 3.68 3.74 3.80 3.86 
130 3.92 3.98 4.04 4.10 4.16 4.22 4.28 4.35 4.41 4.48 
140 4.54 4.61 4.67 4.74 4.80 4.87 4.94 5.01 5.07 5.14 
150 5.21 5.28 5.35 5.42 5.49 5.57 5.64 5.71 5.78 5.86 
160 5.93 6.01 6.08 6.16 6.23 6.31 6.38 6.46 6.54 6.62 
170 6.70 6.77 6.85 6.93 7.01 7.09 7.18 7.26 7.34 7.42 
180 7.51 7.59 7.67 7.76 7.84 7.93 8.01 8.10 8.19 8.28 
190 8.36 8.45 8.54 8.63 8.72 8.81 8.90 8.99 9.08 9.17 
200 9.27  −

上下 2 段に示されている場合,上段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の座屈係数を,下

段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管の座屈係数を表すものとする。


39

B 8821

:2013

表 19−座屈係数 ω3

(降伏点又は耐力が 325 N/mm

2

を超え 365 N/mm

2

以下の鋼材に適用)

λ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

20 1.00 1.00 1.00 1.01 1.01 1.02  1.02

1.03 1.04 1.04

1.00 1.00 1.00  1.00

1.00 1.00 1.00

30 1.05 1.05 1.06 1.07 1.07 1.08  1.09

1.10 1.10 1.11

1.00 1.00 1.00 1.00 1.01 1.01  1.02

1.02 1.03 1.03

40 1.12 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17  1.18

1.19 1.20 1.21

1.04 1.05 1.05 1.06 1.07 1.08  1.08

1.09 1.10 1.11

50 1.22 1.23 1.24 1.26 1.27 1.28  1.30

1.31 1.32 1.34

1.12 1.13 1.14 1.14 1.16 1.17  1.18

1.19 1.20 1.21

60 1.35 1.37 1.38 1.40 1.42 1.43  1.45

1.47 1.49 1.51

1.22 1.24 1.25 1.26 1.28 1.29  1.31

1.32 1.34 1.36

70 1.53 1.55 1.57 1.59 1.61 1.63  1.65

1.67 1.70 1.72

1.37 1.39 1.41 1.43 1.44 1.46  1.50

1.54 1.58 1.62

80 1.74 1.77 1.79 1.82 1.84 1.88  1.92

1.97 2.01 2.06

1.67 1.71  1.75  1.79

90 2.11 2.15 2.20 2.25 2.30 2.35  2.40

2.45 2.50 2.55

100 2.60 2.65 2.71 2.76 2.81 2.87  2.92

2.98 3.03 3.09

110 3.15 3.21 3.26 3.32 3.38 3.44  3.50

3.56 3.62 3.68

120 3.75 3.81 3.87 3.94 4.00 4.07  4.13

4.20 4.26 4.33

130 4.40 4.46 4.53 4.60 4.67 4.74  4.81

4.88 4.95 5.03

140 5.10 5.17 5.25 5.32 5.40 5.47  5.55

5.62 5.70 5.78

150 5.85 5.93 6.01 6.09 6.17 6.25  6.33

6.41 6.50 6.58

160 6.66 6.74 6.83 6.91 7.00 7.08  7.17

7.26 7.34 7.43

170 7.52 7.61 7.70 7.79 7.88 7.97  8.06

8.15 8.24 8.34

180 8.43 8.52 8.62 8.71 8.81 8.90  9.00

9.10 9.20 9.29

190 9.39 9.49 9.59 9.69 9.79 9.89 10.00

10.10 10.20 10.30

200 10.41  −

上下 2 段に示されている場合,上段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の座屈係数を,下

段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管の座屈係数を表すものとする。


40

B 8821

:2013

表 20−座屈係数 ω4

(降伏点又は耐力が 365 N/mm

2

を超え 460 N/mm

2

以下の鋼材に適用)

λ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

20 1.00 1.00

1.01 1.02

1.02

1.03

1.03

1.04 1.05 1.05

1.00 1.00

1.00

1.00

1.00

1.00 1.00 1.00

30 1.06 1.07

1.07 1.08

1.09

1.10

1.11

1.12 1.13 1.14

1.00 1.00

1.01 1.01

1.02

1.03

1.03

1.04 1.05 1.05

40 1.15 1.16

1.17 1.18

1.19

1.20

1.22

1.23 1.24 1.26

1.06 1.07

1.08 1.09

1.10

1.11

1.12

1.13 1.14 1.15

50 1.27 1.29

1.30 1.32

1.33

1.35

1.37

1.39 1.40 1.42

1.16 1.17

1.18 1.20

1.21

1.22

1.24

1.25 1.27 1.29

60 1.44 1.46

1.48 1.50

1.53

1.55

1.57

1.60 1.62 1.64

1.30 1.32

1.34 1.36

1.38

1.40

1.43

1.47 1.52 1.56

70 1.67 1.69

1.72 1.75

1.80

1.84

1.89

1.94 1.99 2.05

1.61 1.65

1.70

80 2.10 2.15

2.20 2.26

2.31

2.37

2.43

2.48 2.54 2.60

90 2.66 2.72

2.78 2.84

2.90

2.96

3.02

3.09 3.15 3.21

100 3.28 3.34

3.41 3.48

3.55

3.62

3.68

3.75 3.82 3.90

110 3.97 4.04

4.11 4.19

4.26

4.34

4.41

4.49 4.57 4.64

120 4.72 4.80

4.88 4.96

5.04

5.12

5.21

5.29 5.37 5.46

130 5.54 5.63

5.71 5.80

5.89

5.98

6.06

6.15 6.24 6.34

140 6.43 6.52

6.61 6.71

6.80

6.89

6.99

7.09 7.18 7.28

150 7.38 7.48

7.58 7.68

7.78

7.88

7.98

8.08 8.19 8.29

160 8.39 8.50

8.61 8.71

8.82

8.93

9.04

9.14 9.25 9.37

170 9.48 9.59

9.70 9.81

9.93

10.04

10.16

10.27 10.39 10.51

180 10.62 10.74

10.86 10.98

11.10

11.22

11.34

11.47 11.59 11.71

190 11.84 11.96

12.09 12.21

12.34

12.47

12.60

12.73 12.86 12.99

200 13.12  −

上下 2 段に示されている場合,上段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の座屈係数を,下

段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管の座屈係数を表すものとする。


41

B 8821

:2013

表 21−座屈係数 ω5

(降伏点又は耐力が 460 N/mm

2

を超え 575 N/mm

2

以下の鋼材に適用)

λ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

20 1.01 1.01

1.02 1.02

1.03

1.04

1.04

1.05 1.06 1.07

1.00 1.00

1.00 1.00

1.00

1.00

1.00

1.00 1.00 1.00

30 1.08 1.08

1.09 1.10

1.11 1.12

1.13

1.14 1.16 1.17

1.01 1.02

1.02 1.03

1.04

1.04

1.05

1.06 1.07 1.08

40 1.18 1.19

1.21 1.22

1.24

1.25

1.27

1.29 1.30 1.32

1.09 1.10

1.11 1.12

1.13

1.15

1.16

1.17 1.19 1.20

50 1.34 1.36

1.38 1.40

1.42

1.44

1.47

1.49 1.51 1.54

1.22 1.23

1.25 1.27

1.29

1.31

1.33

1.35 1.38 1.43

60 1.56 1.59

1.62 1.64

1.68

1.73

1.79

1.84 1.90 1.95

1.48 1.53

1.58 1.63

70 2.01 2.07

2.12 2.18

2.24

2.31

2.37

2.43 2.49 2.56

80 2.62 2.69

2.76 2.82

2.89

2.96

3.03

3.10 3.17 3.25

90 3.32 3.39

3.47 3.55

3.62

3.70

3.78

3.86 3.94 4.02

100 4.10 4.18

4.26 4.35

4.43

4.52

4.61

4.69 4.78 4.87

110 4.96 5.05

5.14 5.23

5.33

5.42

5.52

5.61 5.71 5.80

120 5.90 6.00

6.10 6.20

6.30

6.40

6.51

6.61 6.72 6.82

130 6.93 7.03

7.14 7.25

7.36

7.47

7.58

7.69 7.81 7.92

140 8.03 8.15

8.26 8.38

8.50

8.62

8.74

8.86 8.98 9.10

150 9.22 9.35

9.47 9.59

9.72

9.85

9.97

10.10 10.23 10.36

160 10.49 10.62

10.76 10.89

11.02

11.16

11.29

11.43 11.57 11.71

170 11.85 11.99

12.13 12.27

12.41

12.55

12.70

12.84 12.99 13.13

180 13.28 13.43

13.58 13.73

13.88

14.03

14.18

14.33 14.49 14.64

190 14.80 14.95

15.11 15.27

15.43

15.59

15.75

15.91 16.07 16.23

200 16.40  −

上下 2 段に示されている場合,上段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の座屈係数を,下

段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管の座屈係数を表すものとする。


42

B 8821

:2013

表 22−座屈係数 ω6

(降伏点又は耐力が 575 N/mm

2

を超え 620 N/mm

2

以下の鋼材に適用)

λ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

20 1.01 1.01

1.02 1.03

1.03

1.04

1.05

1.06 1.06 1.07

1.00 1.00

1.00 1.00

1.00

1.00

1.00

1.00 1.00 1.01

30 1.08 1.09

1.10 1.11

1.12

1.13

1.14

1.16 1.17 1.18

1.01 1.02

1.03 1.04

1.04

1.05

1.06

1.07 1.08 1.09

40 1.20 1.21

1.22 1.24

1.26

1.27

1.29

1.31 1.33 1.35

1.10 1.11 1.12 1.14

1.15

1.16

1.18

1.19 1.21 1.23

50 1.37 1.39

1.41 1.43

1.46

1.48

1.51

1.53 1.56 1.59

1.24 1.26

1.28 1.30

1.32

1.34

1.39

1.44 1.49 1.54

60 1.61 1.64

1.70 1.75

1.81

1.87

1.93

1.98 2.04 2.10

1.59

70 2.17 2.23

2.29 2.36

2.42

2.49

2.55

2.62 2.69 2.76

80 2.83 2.90

2.97 3.04

3.12

3.19

3.27

3.35 3.42 3.50

90 3.58 3.66

3.74 3.82

3.91

3.99

4.07

4.16 4.24 4.33

100 4.42 4.51

4.60 4.69

4.78

4.87

4.97

5.06 5.15 5.25

110 5.35 5.45

5.54 5.64

5.74

5.84

5.95

6.05 6.15 6.26

120 6.36 6.47

6.58 6.69

6.80

6.91

7.02

7.13 7.24 7.35

130 7.47 7.58

7.70 7.82

7.94

8.05

8.17

8.30 8.42 8.54

140 8.66 8.79

8.91 9.04

9.16

9.29

9.42

9.55 9.68 9.81

150  9.94 10.08

10.21 10.35

10.48

10.62

10.76

10.89 11.03 11.17

160 11.31 11.46

11.60 11.74

11.89

12.03

12.18

12.33 12.47 12.62

170 12.77 12.92

13.07 13.23

13.38

13.53

13.69

13.85 14.00 14.16

180 14.32 14.48

14.64 14.80

14.96

15.13

15.29

15.45 15.62 15.79

190 15.95 16.12

16.29 16.46

16.63

16.81

16.98

17.15 17.33 17.50

200 17.68  −

上下 2 段に示されている場合,上段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の座屈係数を,下

段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管の座屈係数を表すものとする。


43

B 8821

:2013

表 23−座屈係数 ω7

(降伏点又は耐力が 620 N/mm

2

を超え 685 N/mm

2

以下の鋼材に適用)

λ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

20 1.00 1.00

1.00 1.00

1.00

1.00

1.00

1.01 1.02 1.02
1.00 1.00 1.00

30 1.03 1.04

1.05 1.06

1.08

1.09

1.10

1.11 1.13 1.14

1.00 1.00

1.00 1.00

1.00

1.01

1.02

1.03 1.04 1.05

40 1.15 1.17

1.19 1.20

1.22

1.24

1.26

1.28 1.30 1.32

1.06 1.07

1.09 1.10

1.11 1.13

1.14

1.16 1.18 1.20

50 1.34 1.36

1.39 1.41

1.43

1.46

1.49

1.51 1.56 1.61

1.22 1.24

1.26 1.30

1.35

1.40

1.45

60 1.67 1.72

1.78 1.84

1.90

1.96

2.02

2.08 2.14 2.21

70 2.27 2.34

2.40 2.47

2.54

2.61

2.68

2.75 2.82 2.89

80 2.97 3.04

3.12 3.19

3.27

3.35

3.43

3.51 3.59 3.67

90 3.75 3.84

3.92 4.01

4.09

4.18

4.27

4.36 4.45 4.54

100 4.63 4.73

4.82 4.92

5.01

5.11

5.21

5.30 5.40 5.50

110 5.61 5.71

5.81 5.92

6.02

6.13

6.23

6.34 6.45 6.56

120 6.67 6.78

6.90 7.01

7.12

7.24

7.36

7.47 7.59 7.71

130 7.83 7.95

8.07 8.20

8.32

8.44

8.57

8.70 8.82 8.95

140 9.08 9.21

9.34 9.47

9.61

9.74

9.88

10.01 10.15 10.29

150 10.43 10.56

10.70 10.85

10.99

11.13

11.28

11.42 11.57 11.71

160 11.86 12.01

12.16 12.31

12.46

12.61

12.77

12.92 13.08 13.23

170 13.39 13.55

13.71 13.87

14.03

14.19

14.35

14.52 14.68 14.85

180 15.01 15.18

15.35 15.52

15.69

15.86

16.03

16.20 16.38 16.55

190 16.73 16.90

17.08 17.26

17.44

17.62

17.80

17.98 18.16 18.35

200 18.53  −

上下 2 段に示されている場合,上段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管以外の鋼材の座屈係数を,下

段の数値は管厚が外径の 1/6 以下の鋼管の座屈係数を表すものとする。

11.1.2.5

  圧縮材の計算

圧縮材の圧縮応力の計算は,ボルト穴又はリベット穴を除かない総断面積について,式(44)及び式(45)

による。

k

c

σ

σ

A

N

=

   (44)

又は

ω

σ

σ

ca

c

A

N

=

  (45)

ここに,

σ

c

圧縮応力(N/mm

2

N: 軸方向圧縮力(N)

A: 総断面積(N/mm

2

σ

k

許容座屈応力(N/mm

2

σ

ca

許容圧縮応力(N/mm

2

ω: 座屈係数

11.1.2.6

  軸方向圧縮力に曲げを伴う部材の計算

軸方向圧縮力に曲げを伴う部材の計算は式(46)及び式(47)による。ただし,必要に応じて変形を考慮した

精密な座屈計算を行う。


44

B 8821

:2013

e

t

e

c

の場合

k

1

9

.

0

σ

ω

e

I

M

A

N

+

   (46)

e

t

e

c

の場合

ω

σ

ω

ca

1

9

.

0

e

I

M

A

N

+

   (47)

ここに,

N: 軸方向圧縮力(N)

M: 曲げモーメント(N・mm)

A: 総断面積(mm

2

ω: 座屈係数

σ

k

許容座屈応力(N/mm

2

σ

ca

許容圧縮応力(N/mm

2

I: 断面二次モーメント(mm

4

e

1

中立軸から断面のへりまでの距離(mm)

e

t

曲げ引張へりから重心までの距離(mm)

e

c

曲げ圧縮へりから重心までの距離(mm)

また,I 形部材のように開放断面の部材においては,横倒れ座屈を検討する。

11.2

  トラス・ラチスジブの設計

11.2.1

  全体座屈強度

11.2.1.1

  組合せ圧縮材

組合せ圧縮材は,ラチス部材

図 13 a)と,ラーメン部材図 13 b)とに区別する。組合せ圧縮材は等価細長

比を次のように求め,単一圧縮材と同様に扱う。ただし,ラーメン部材の場合のつづり板は,剛であるこ

とを前提とする。

2

1

2

i

2

λ

λ

λ

+

=

m

   (48)

ここに,

λ

i

組合せ材の等価細長比

λ: 部材の細長比

m: 横継ぎ材(ラチス又はつづり板)で一体に結合された単一材

の数(

図 14 及び図 16

λ

1

単一材の細長比で

ラチスの場合

2

1

3

d

m

1

π

e

l

d

A

n

A

=

λ

  (49)

ここに,

A

m

組立材の総断面積(mm

2

A

d

ラチスの断面積(mm

2

n: 平行面内に並ぶ横継ぎ材の数

d: 斜材の長さ(mm)

l

1

単一材の座屈長さ(mm)

図 13 参照

e: 主材間の距離(mm)図 13 参照

ラーメンの場合

1

1

1

k

l

=

λ

  (50)

ここに,

l

1

単一材の座屈長さ(mm)

図 13 参照

k

1

単一材の回転半径(mm)


45

B 8821

:2013

図 13−組合せ圧縮材

ラチス部材とラーメン部材との等価細長比を次のように求める。

a

)  図 14 において,x−x 軸に直角な座屈に対する等価細長比は,式(51)による。

x

kx

x

k

l

=

λ

   (51)

ここに,

λ

x

全部材の x−x 軸に直角な座屈に対する等価細長比

l

kx

全部材の x−x 軸に直角な座屈に対する座屈長さ(mm)

k

x

x−x 軸に直角な座屈に対する回転半径(mm)

図 14 において,y−y 軸に直角な座屈は,等価細長比によって計算する。等価細長比は,式(52)及び

式(53)による。

2

1

2

y

yi

2

λ

λ

λ

+

=

m

   (52)

y

ky

y

k

l

=

λ

   (53)

ここに,

λ

yi

y−y 軸に直角な座屈に対する等価細長比

λ

y

全部材の y−y 軸に直角な座屈に対する細長比

l

ky

全部材の y−y 軸に直角な座屈に対する座屈長さ(mm)

k

y

全部材の y−y 軸に直角な座屈に対する回転半径(mm)

λ

1

単一材の 1−1 軸に直角な座屈に対する細長比

m: 横継ぎ材(ラチス又はつづり板)で一体に結合された単一材

の数


46

B 8821

:2013

注記  i)が示す断面において,単一材の数は 4 であるが,1 本の横継ぎ材(ラチス又はつづり板)で

一体に結合された単一材の数は 2 であるので,m=2 とする。

図 14−細長比のとり方

b

)  図 15 では,x−x 軸に直角な座屈に対してだけ計算する。この場合座屈長さ l

ky

は支持荷重面及びそれ

に垂直な面における座屈長さの平均値をとる。

図 15 b)では

15

.

1

0

x

k

k

,したがって,

0

kx

x

15

.

1

k

l

=

λ

としてよい。ただし k

0

は山形鋼の長辺に平

行な重心軸に関する全断面回転半径とする。

図 15−細長比のとり方

c

)  図 16 においては,等価細長比を求めて座屈荷重を計算する。等価細長比は,式(54)及び式(55)による。

2

1

2

y

yi

2

λ

m

λ

λ

=

   (54)

2

1

2

x

xi

2

λ

m'

λ

λ

=

   (55)

ここに,

λ

yi

y−y 軸に直角な座屈に対する等価細長比

λ

xi

x−x 軸に直角な座屈に対する等価細長比

λ

y

全部材の y−y 軸に直角な座屈に対する細長比

λ

x

全部材の x−x 軸に直角な座屈に対する細長比

λ

1

単一材の 1−1 軸に直角な座屈に対する細長比

mm': 横継ぎ材(ラチス又はつづり板)で一体に結合された単一

材の数


47

B 8821

:2013

図 16−細長比のとり方

11.2.1.2

  高さの変化する圧縮材

部材の高さが変化する等断面形をもった圧縮材は,最大断面二次モーメントに

表 24 に示す減少係数 C

を乗じた等価断面二次モーメントをもつ柱として計算する。等価断面二次モーメントは,式(56)による。

I

e

CI

max

   (56)

ここに,

I

e

等価断面二次モーメント(mm

4

C: 減少係数(表 24 参照)

I

max

最大断面二次モーメント(mm

4

表 24−減少係数 C

部材の形

減少係数  C

a

l

1

≦0.5 l  0.1≦r≦1

(

) (

)

r

r

l

l

r

r

C

62

.

1

62

.

0

5

.

0

33

.

0

17

.

0

1

+

+

+

+

=

b

l

1

≦0.5 l  0.1≦r≦1

(

)

(

)

r

r

l

l

r

C

32

.

4

4

32

.

0

92

.

0

08

.

0

2

1

+

+

+

=

c

0.1≦r≦1

r

r

C

5

.

0

02

.

0

48

.

0

+

+

=

d

0.1≦r≦1

r

r

C

5

.

0

32

.

0

18

.

0

+

+

=

I

0

≧0.01 I

max

の滑節支持部材にだけ適用する。

l

1

≧0.8 ならば C=1

0.8 ll

1

>0.5 ならば は比例補間して求める。

max

0

I

I

r

=

11.2.2

  主柱材の区間座屈強度

主柱材の区間座屈強度を評価するときの主柱材の作用軸圧縮応力及び細長比は,それぞれ次のように計

算する。

a

)  組合せ部材の主柱材に作用する軸圧縮応力は,式(57)による。

y

y

x

x

Z

Z

s

Z

M

Z

M

A

N

σ

+

+

=

   (57)

ここに,

σ

s

主柱材の軸圧縮応力(N/mm

2


48

B 8821

:2013

M

x

組合せ全部材に作用する面内曲げモーメント(N・mm)

M

y

組合せ全部材に作用する面外曲げモーメント(N・mm)

N

Z

組合せ全部材に作用する軸圧縮力(N)

A

Z

組合せ全部材の横断面積の合計(mm

2

Z

x

組合せ全部材面内曲げに関する断面係数(mm

3

Z

y

組合せ全部材面外曲げに関する断面係数(mm

3

b

)  主柱材の細長比は,単一材の細長比に表 25 に示す有効座屈長さ係数を乗じた値とする。図 17 におい

て,トラスの節点 a 及び b が,ともにトラス面に直角に変位せず,部材長の両半分の部材力が異なる

ならば,主柱材の有効座屈長さは,式(58)及び式(59)による。

図 17−トラスの寸法

s

1

s

k

l

f

λ

=

   (58)

1

2

25

.

0

75

.

0

N

N

f

+

=

  (59)

ここに,

λ

s

主柱材の細長比

f: 有効座屈長さ係数

l

1

主柱材の一区間の長さ(mm)

k

s

主柱材断面の回転半径(mm)

N

1

部材の片側の部材力のうち大きい方の値(N)

N

2

部材の片側の部材力のうち小さい方の値(N)

11.2.3

  斜材の座屈強度

斜材の座屈強度を評価するときの主柱材の作用軸圧縮応力及び細長比は,

それぞれ次のように計算する。

a

)  組合せ部材の斜材に作用する軸圧縮応力は,式(60)及び式(61)による。

x

xd

x

x

xd

cos  θ

A

n

Q

σ

=

  (60)

y

yd

y

y

yd

cosθ

=

A

n

Q

σ

  (61)

ここに,

σ

xd

側面の斜材に作用する軸圧縮応力(N/mm

2

σ

yd

上下面の斜材に作用する軸圧縮応力(N/mm

2

Q

x

組合せ全部材に作用する面内せん断力(N)

Q

y

組合せ全部材に作用する面外せん断力(N)

A

xd

側面の一つの構成面における斜材の断面積(mm

2

A

yd

上下面の一つの構成面における斜材の断面積(mm

2

n

x

面内せん断力を分担する構成面の数


49

B 8821

:2013

n

y

面外せん断力を分担する構成面の数

θ

x

側面の斜材の取付角度(deg)

θ

y

上下面の斜材の取付角度(deg)

b

)  斜材の細長比は,表 25 に示す有効座屈長さ係数を乗じた値とし,式(62)による。

d

d

d

k

l

f

=

λ

  (62)

ここに,

λ

d

斜材の細長比

f: 有効座屈長さ係数

l

d

部材長さ(mm)

k

d

部材断面の回転半径(mm)

表 25−有効座屈長さ係数 の値

座屈の形態と構造の状況

の値

トラス面内における

曲げ座屈の場合

図 18 a)参照 
ただし,部材が他の部材と交わり,交差部分が圧縮部材に
必要なボルト数の 1/4 以上のボルトで結合されているとき
は,交点は,トラス面内で変位しないとみてよい。

d

s

l

l

トラス面に垂直な 
曲げ座屈の場合

a

)  部材の両端が変位しないように支えられている場合

図 18 a)参照

1

b

)  部材の一端が,横に変位しない曲げこわさのある横材

にラーメン結合されている場合

図 18 b)参照

0.8

c

)  部材の両端とも,横に変位しない曲げこわさのある横

材にラーメン結合されている場合

図 18 c)参照

0.7

ここに,l

s

:部材端の結合ボルト重心距離(mm)

        l

d

:部材長さ(mm)

図 18−座屈長さ

11.2.4

  細長比の制限

部材の細長比は,

表 26 に示す値を超えてはならない。

表 26−部材の細長比の制限

部材の種類

細長比

主要圧縮材 150

補助圧縮材 200


50

B 8821

:2013

11.3

  板の局部座屈の計算

板の局部座屈強さは,補剛材などで囲まれた部分区画の座屈と補剛材とを含めた面全体としての座屈の

両者について計算する。

板に加わる荷重には,衝撃係数及び作業係数,又は動荷重係数及び静荷重係数を乗じて割増しを行った

荷重を用い,次の計算による。

a

)  圧縮応力及びせん断応力が単独に作用する場合  局部理想座屈応力 σ

lki

又は 3 τ

ki

が材料の比例限度を

超す場合は,b)によって許容応力を低減する。

最大圧縮応力の絶対値及びせん断応力の限界は,式(63)及び式(64)による。

S

σ

σ

lki

1

   (63)

S

τ

τ

ki

   (64)

ここに,

σ

1

板に働く最大垂直応力の絶対値(N/mm

2

表 28 及び表 29 

照。

τ: せん断応力(N/mm

2

σ

lki

局部理想座屈応力(N/mm

2

)で,式(65)による。

σ

lki

σ

e

K  (65)

τ

ki

局部理想座屈応力(N/mm

2

)で,式(66)による。

τ

ki

σ

e

K  (66)

S: 局部座屈に対する強度係数で,表 27 による。

σ

e

基本座屈応力(N/mm

2

)で,式(67)による。

(

)

2

2

2

2

2

e

431

1

12

π

=

=

b

t

ν

b

t

E

σ

  (67)

ここに,E:縦弾性係数(N/mm

2

ν:ポアソン比

t:板厚(mm)

b:区画の幅(mm)

K: 局部座屈係数で,部分区画については,表 28 による。補剛材

を含めた面全体については,

表 29 から各々の応力状態によっ

て求める。

α: 区画の長さと幅との比で,式(68)による。

b

a

=

α

  (68)

a: 区画の長さ(mm)

γ: 補剛材の剛比で,式(69)による。

3

092

.

0

t

b

I

=

γ

  (69)

I: 補剛材の総断面の局部座屈を計算する板の中心線に対する断

面二次モーメント(mm

4

δ: 補剛材の面積比で,式(70)による。

t

b

A

=

g

δ

  (70)

A

g

補剛材の総断面積(mm

2


51

B 8821

:2013

表 27−局部座屈に対する強度係数 S

負荷状態

面全体としての座屈に対する

強度係数

補剛材で囲まれた部分区画の

座屈に対する強度係数

荷重の組合せ A 1.71+0.180(

φ

−1) 1.5+0.075(

φ

−1)

荷重の組合せ B 1.50+0.125(

φ

−1) 1.35+0.050(

φ

−1)

荷重の組合せ C 1.35+0.075(

φ

−1) 1.25+0.025(

φ

−1)

ここに,

φ

は板に働く垂直応力の最大と最小との比をいう。

b

)  垂直応力及びせん断応力が同時に作用する場合  二つの局部座屈応力,σ

lki

及び τ

ki

を別々に計算し,

理想組合せ応力を求めて限界値と比較する。理想組合せ応力 σ

vki

は,式(71)による。

2

ki

2

lki

1

lki

1

2

2

1

vki

4

3

4

1

3





+





+

+

+

=

τ

τ

σ

σ

σ

σ

τ

σ

σ

φ

φ

   (71)

ここに,

  σ

vki

理想組合せ応力(

N/mm

2

σ

1

板に働く最大垂直応力の絶対値(

N/mm

2

σ

lki

局部座屈応力(

N/mm

2

τ

板に作用するせん断応力(

N/mm

2

τ

ki

局部座屈応力(

N/mm

2

φ

板に作用する垂直応力の最大と最小との比。

表 28 及び表 29

参照。

特別な場合として,

τ

0

のときは,

σ

vki

σ

lki

になり,

σ

1

0

のときは,

σ

vki

3

τ

ki

になる。

理想組合せ応力

σ

vki

が材料の比例限を超す場合には,

図 19 によって減少組合せ応力(

σ

vk

)を求めて

許容応力を決める。

S

σ

τ

σ

σ

vk

2

2

1

v

3

+

=

  (72)

ここに,

σ

v

組合せ応力(

N/mm

2

σ

vk

減少組合せ応力(

N/mm

2

σ

1

板に働く最大垂直応力の絶対値(

N/mm

2

τ

板に作用するせん断応力(

N/mm

2

S

局部座屈に対する強度係数で,

表 27 による。


52

B 8821

:2013

図 19−減少組合せ応力


53

B 8821

:2013

表 28−部分区画の座屈係数  K

No.

荷重条件

適用範囲

座屈係数  K

1

等分布圧縮応力

φ

=1

α≧1

K=4

α<1

2

1

+

=

α

α

K

2

直線分布圧縮応力

0≦

φ

<1

α≧1

1

.

1

4

.

8

+

=

φ

K

α<1

1

.

1

1

.

2

1

2

+

+

=

φ

α

α

K

3

直線分布引張及び圧縮応力で
圧縮応力が大きい場合

−1<

φ

<0

K=(1+

φ

)・K'

φ

K''+10

φ

(1+

φ

)

K'

φ

=0 の場合の座屈係数(No.2 による)

K''

φ

=−1 の場合の座屈係数(No.4)

4

直線分布引張及び圧縮応力で

両者等しい場合及び引張応力
が大きい場合

φ

≦−1

α

3

2

K=23.9

α

3

2

2

2

6

.

8

87

.

1

87

.

15

α

α

+

+

=

K

5

等分布せん断応力

α≧1

2

00

.

4

34

.

5

α

+

=

K

α<1

2

34

.

5

00

.

4

α

+

=

K

53

B 8821


2013


54

B 8821

:2013

表 29−面全体の座屈係数  K

No.

荷重条件及び補剛材配置

適用範囲

座屈係数  K

1

直線分布圧縮応力

0≦

φ

≦1

中央に 1 本の水平補剛材

α

4

2

1

γ

+

(

)

(

)

(

)

δ

α

γ

α

φ

2

1

2

1

1

.

1

95

.

0

2

2

2

2

+

+

+

+

=

K

α

4

2

1

γ

+

(

)

δ

γ

φ

2

1

2

1

1

1

.

1

95

.

0

4

+

+

+

+

=

K

2

直線分布圧縮応力

0≦

φ

≦1

中央に 1 本の垂直補剛材

0.4≦α≦1.0

(

)

1

.

1

43

.

1

2

2

+

=

φ

α

B

A

A

K

A=1.5(1+α

2

)

2

+0.167(9+α

2

)

2

+3.3α

3

γ

B=(1+α

2

)

2

(9+α

2

)

 2

+2α

3

γ[(1+α

2

)

2

+(9+α

2

)

 2

]

3

等分布圧縮応力 
中央に 1 本の水平及び垂直補

剛材

0.9≦α≦1.1

(

) (

)

(

)

L

2

3

Q

L

2

2

2

1

2

1

δ

α

α

γ

γ

α

+

+

+

+

=

K

4

等分布せん断応力

中央に 1 本の水平補剛材

0.5≦α≦2.0

(

)

ς

α

α

3

2

1

93

.

4

+

=

K

(

)

(

)

(

) (

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

) (

)

(

)

(

)

2

2

2

2

3

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

2

1

162

9

2

9

1

11

.

13

9

41

.

0

1

24

.

10

9

1

2

1

2

9

1

1

05

.

4

9

1

16

.

3

1

24

.

10

α

γ

α

γα

α

α

γ

α

α

α

γ

α

γ

α

α

γ

α

α

ς

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

=

5

等分布せん断応力 
中央に 1 本の垂直補剛材

0.5≦α≦2.0

(

)

ς

α

α

3

2

1

93

.

4

+

=

K

(

)

(

)

(

) (

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

) (

)

(

)

(

)

2

2

3

2

2

3

2

2

2

2

3

2

2

2

2

2

2

3

2

2

3

2

2

2

2

3

2

2

2

2

1

2

9

2

9

1

05

.

4

9

16

.

3

1

24

.

10

9

1

2

1

162

9

1

1

11

.

13

9

1

41

.

0

1

24

.

10

α

γα

α

γα

α

α

γα

α

α

α

γα

α

γα

α

α

γα

α

α

ς

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

+

=

6

等分布せん断応力 
中央に 1 本の水平及び垂直補

剛材

0.5≦α≦2.0

(

) (

)

Q

3

L

2

2

3

2

2

1

1

60

.

2

γ

α

γ

α

α

α

+

+

+

+

=

K

両補剛材は,交点で曲げ剛性が減少することなく貫通するか,又は同一剛度で結合されている。 
添字 Q は垂直補剛材を,L は水平補剛材を示す。

54

B 8821


2013


55

B 8821

:2013

附属書 A

規定)

繰返し数が 5×10

6

回を超える場合の等価応力範囲

A.1

等価応力範囲

総繰返し数が

5

×

10

6

回を超える場合は,

図 A.1 に示すように

S-N

線図の勾配を

3

から

5

に変更している。

この場合の等価応力範囲は,式

(A.1)

で与えられる。

(

)

{

}

j

j

i

j

i

/

1

j

i

j

j

)

(

st

i

i

e

)

Σ(

Σ

m

m

m

m

m

n

n

n

Δσ

Δσ

n

Δσ

Δσ



Σ

+

+

=

  (A.1)

ここに,

Δσ

i

繰返し数が 5×10

6

回以下の i 番目の応力範囲(N/mm

2

Δσ

j

繰返し数が 5×10

6

回以上の j 番目の応力範囲(N/mm

2

n

i

Δσ

i

の繰返し数

n

j

Δσ

j

の繰返し数

Δσ

st

5×10

6

回疲労強度

m

i

m

j

: S-N 線図の勾配

m

i

=3,m

j

=5 とすると式(A.2)となる。

(

)

(

)

5

i

5

2

st

i

3

i

e

n

n

n

Δσ

σ

n

Δσ

Δσ

Σ

+

Σ

Σ

+

=

  (A.2)

図 A.1

二つの傾斜をもつ S-N 線図


56

B 8821

:2013

附属書 B

参考)

疲労の計算例

B.1

設計条件

天井クレーンのガーダについて疲労強度を,次の条件によって検討する。

なお,ガーダ左端(走行レール中心)から 7 000 mm の位置に,下面フランジプレートの突合せ溶接継

手があるものとする(

図 B.1

参照)

天井クレーンのガーダの疲労強度を照査するために,次のクレーンの使用及び稼動条件を設定する。

a

)

クレーン仕様及び稼動条件

  クレーンの仕様及び稼動条件は,次による。

1

)  仕様(

JIS B 8801

普通形)

2

)  稼動条件

定格荷重

Q= 10 000 kg

設計寿命 20 年

つり上げ荷重

W

q

= 10 200 kg

繰返し数(回/年)n

i

トロリ質量

W

t

4 000 kg

1 000 kg  7.0×10

4

ガーダ質量

W

g

6 000 kg

(1 本当たり)

2 000 kg  5.0×10

4

スパン

L= 20 000 mm

5 000 kg  5.5×10

4

トロリスパン

s

2 200 mm

8 000 kg  1.5×10

4

トロリホイルベース

b

2 000 mm

10 000 kg  1.0×10

4

継手位置

x

7 000 mm

(応力計算位置)

年間合計 2.0×10

5

トロリ荷降ろし位置

a

3 000 mm

20 年総計 4.0×10

6

巻上速度

V

h

0.133 m/s

(8 m/min)

走行速度

V

t

1.667 m/s

(100 m/min)

衝撃係数

Ψ

1.1

作業係数

K

1.2

図 B.1

天井クレーンの概要


57

B 8821

:2013

b

)

ガーダ断面形状

図 B.2

参照)

材料 SS400

形状

ボックス形

上フランジプレート(厚さ×幅)

8×600 mm

下フランジプレート(厚さ×幅)

6×580 mm

ウエブプレート(厚さ×幅)

6×1 150 mm

ウエブプレート間隔 530 mm

断面積

A= 22

080 mm

2

断面二次モーメント

  X 軸

I

x

= 4.266×10

9

mm

4

  Y 軸

I

y

= 1.233×10

9

mm

4

断面係数(下面)

  X 軸

Z

x

= 6.928×10

6

mm

3

  Y 軸

Z

y

= 4.221×10

6

mm

3

図 B.2

断面形状 

B.2

ガーダの最大

最小曲げモーメント及び応力

取扱い荷重(動荷重)

,クレーン自重(静荷重)及び水平荷重によって継手部に生じる曲げモーメント及

び応力を

表 B.1

及び

表 B.2

に示した。

最大曲げ応力(

表 B.2

 No.5 の σ

i

σ

max

K(Ψσ

1

σ

2

σ

3

)=91.3 N/mm

2

  [式(14)による]

最小曲げ応力(

表 B.2

 No.6 の σ

2

σ

min

=24.8 N/mm

2

応力範囲の最大値

Δσ

max

σ

max

σ

min

=66.5 N/mm

2

B.3

疲労照査

B.3.1

照査に必要な数値

最大応力範囲

Δσ

max

= 66.2 N/mm

2

継手の等級 100

(平板の横突合せ継手

表 16

  No.212)

応力範囲の打切り限界

Δσ

u

= 40.5 N/mm

2

表 10

  等級 100 の項)

損傷影響度係数

γ

b

= 1.1

(疲労損傷がクレーン全体の崩壊を引き起こす。

重要度係数

γ

w

= 1.1

(損傷がクレーンの落下につながる。

検査係数

γ

i

= 1.0

(検査又は管理が比較的容易)

許容応力範囲

Δσ

R

= 79 N/mm

2

[式(16)又は式(14),N=4.0×10

6

平均応力補正係数

C

R

= 1.0

[式(18)引張り応力]

板厚補正係数

C

t

= 1.0

[式(19)板厚 25 mm 以下]

注記

γ

b

γ

w

及び γ

i

は,

表 12

表 14

による。

B.3.2

簡易疲労照査法

図 B.3

参照)

次の式によって疲労照査を行う。


58

B 8821

:2013

b

・γ

w

・γ

i

)

 Δσ

d

Δσ

R

  [式(27)による]

この式において,

Δσ

d

(設計応力範囲)に Δσ

max

(応力範囲の最大値)を代入する。

1.1×1.1×1.0×66.2=80.1 N/mm

2

Δσ

R

=79 N/mm

2

以上の結果から,詳細な疲労設計が必要である。

注記

図 B.3

に従い,

打切り限界 Δσ

u

を使用して照査した結果が不具合になったため,

許容応力範囲 Δσ

R

を使用して再疲労照査した。

図 B.3

簡易疲労照査流れ図

B.3.3

詳細疲労設計

図 B.4

参照)

荷重及び繰返し数を基に,等価応力範囲を求める。

表 B.2

に荷重ごとの合成応力 K(Ψσ

1

σ

2

σ

3

),応力範囲の 3 乗値 Δσ

i

m

(

n

i

n

i

),及びその合計を示す。

等価応力範囲

(

)

m

m

n

n

Δσ

Δσ

i

i

i

e

/

  [式(21)による]

3

4

10

72

.

6

×

=40.7 N/mm

2

ここに,

m: Δσ-N 線図の傾斜を表す定数

設計応力範囲    Δσ

d

αΔσ

e

=40.7 N/mm

2

  [式(23)による]

設計補正係数  α=1 とする。

よって,

(γ

b

γ

w

γ

i

) Δσ

d

Δσ

R

  [式(27)による]

1.1×1.1×1.0×40.7=49.3 N/mm

2

Δσ

R

=79 N/mm

2

簡易疲労照査

応力範囲の最大値 Δσ

max

の計算

200 万回基本許容応力範囲

Δσ

c

k

(γ

b

γ

w

γ

i

)Δσ

max

kC

R

C

t

Yes

疲労照査終了

No

設計総繰返し数

N<200 万回

Yes

応力範囲打切り限界

Δσ

u

k

詳細疲労照査

No


59

B 8821

:2013

以上の疲労照査から,突合せ溶接した天井クレーンボックスガーダの疲労強度は,20 年の使用に対して

安全であると結論される。

表 B.1

曲げモーメント

No.

荷重

kg

取扱い回数

回/年 n

i

曲げモーメント  N・mm

M

1

M

2

M

3

1 1

000 7.00×10

4

 2.47×10

7

2.16×10

8

2.46×10

7

2 2

000 5.00×10

4

 4.53×10

7

2.16×10

8

2.73×10

7

3 5

000 5.50×10

4

 1.07×10

8

2.16×10

8

3.53×10

7

4 8

000 1.50×10

4

 1.69×10

8

2.16×10

8

4.34×10

7

5 10

000  1.00×10

4

 2.10×10

8

2.16×10

8

4.87×10

7

6 0

(2.00×10

5

) 0

1.72×10

8

0

合計 2.00×10

5

この表の補足説明を,次に示す。 
− No.6 は無荷重のトロリが荷降ろし位置にあるときの x 点応力。

−  記号は,次による。 
M

1

=動荷重モーメント

M

2

=静荷重モーメント

M

3

=水平荷重モーメント

表 B.2

応力及び等価応力範囲

No.

荷重

kg

取扱い回数

回/年 n

i

曲げ応力

N/mm

2

合成応力

N/mm

2

等価応力範囲

の 3 乗

N/mm

2

σ

1

σ

2

σ

3

σ

i

Δσ

i

m

(n

i

n

i

)

1 1

000 7.00×10

4

 3.56

31.20 5.83

49.10

4.15×10

4

2 2

000 5.00×10

4

 6.54

31.20 6.47

53.80

3.90×10

4

3 5

000 5.50×10

4

 15.40 31.20  8.37 67.90 8.60×10

4

4 8

000 1.50×10

4

 24.40 31.20 10.30 81.90 4.12×10

4

5 10

000  1.00×10

4

 30.30 31.20 11.50 91.30 3.80×10

4

6 0

(2.00×10

5

) 0  24.80  0

合計 2.00×10

5

− 2.46×10

5

σ

1

=動荷重応力

σ

2

=静荷重応力

σ

3

=水平荷重応力

σ

i

=合成応力

K(Ψσ

1

 +σ

2

 +σ

3

)

Δσ

i

m

(n

i

n

i

)=(Δσ

e

)

3


60

B 8821

:2013

図 B.4

詳細疲労照査流れ図

詳細疲労設計

変動応力範囲下の詳細疲労照査

等価応力範囲の計算 Δσ

i

n

i

設計応力範囲

Δσ

d

αΔσ

e

許容応力範囲の計算 Δσ

R

(γ

b

γ

w

γ

i

)Δσ

d

Δσ

R

Yes

疲労照査終了

No

設計変更


61

B 8821

:2013

附属書 C

参考)

柱の座屈計算

C.1

附属書の位置づけ

今日,海外ではクレーンの設計法に限界状態設計法を取り入れる動きがあり,それとともに柱の座屈計

算も日本におけるそれとは異なった方法によることが提案されている。しかし,この規格にそれらを取り

入れると構造規格による計算と整合性がとれなくなり,また,国内で十分に検討されていない方式を直ち

に取り入れるのは性急に過ぎるため,ジブたわみを考慮した計算式とともに,この附属書に記述する。

C.2.2

及び

C.2.3

は,

ISO 10721-1

による計算式であり,

C.3

はジブのたわみによる圧縮力の変化を考慮した計算

式である。

C.2.2.3

で求めた座屈応力をペンダントロープで先端を支える形式のラチスジブに適用する場合は,ジブ

のたわみによる圧縮力の変化を考慮した

C.3

の方法によって全体柱の座屈強度の照査を行う。

C.2

一般

C.2.1

座屈計算

クレーンの構造部分に用いられる鋼材の座屈計算について定める。座屈計算に用いる荷重には,衝撃係

数,作業係数又は動荷重係数若しくは,静荷重係数によって割増しを行った荷重の値を用いる。

C.2.2

柱材の座屈荷重

C.2.2.1

部材の有効座屈長さ

部材の有効座屈長さは,端部の拘束条件によって異なる。有効座屈長さは,単純化した方法,又は弾性

理論によって決定してよい。

C.2.2.2

細長比

部材の細長比は,式(C.1)による。

k

l

k

=

λ

  (C.1)

ここに,

λ: 部材の細長比

l

k

有効座屈長さ(mm)

k: 座屈軸についての最小回転半径(mm)

ラチスジブの有効座屈長さは,

11.2.2 b

)及び

11.2.3 b

)を参照する。

部材の相対細長比 λ 及び細長係数(縮減係数)λ

c

は,式(C.2)による。

c

λ

λ

λ =

   (C.2)

y

c

π

σ

E

=

λ

  (C.3)

ここに,

λ : 部材の相対細長比

λ

c

細長係数(縮減係数)

E: 縦弾性係数(N/mm

2

σ

y

降伏点又は耐力(N/mm

2

C.2.2.3

座屈応力

座屈応力は,式(C.4)による。


62

B 8821

:2013

(

)

[

]

1

5

.

0

2

2

y

c

+

=

λ

σ

σ

B

B

  (C.4)

ここに,

(

)

+

+

=

2

0

1

5

.

0

λ

λ

λ

α

B

  (C.5)

σ

c

座屈応力(

N/mm

2

σ

y

降伏点又は耐力(

N/mm

2

α

軸の初期非直線性,荷重偏心,残留応力の影響を表す係数で,

表 C.1

による。

λ

部材の相対細長比

λ

0

これ以下では,ひずみ硬化のため弾性不安定が生じなくなる
限界の相対細長比で,

表 C.1

による。

表 C.1

座屈曲線の α 及び λ

0

座屈曲線

係数

α 

λ

0

a 0.21 0.2 
b 0.34 0.2 
c 0.49 0.2

この方法によって計算された

σ

c

/σ

y

図 C.1

に示す。

座屈曲線 a,b 及び c は,

表 C.2 に示す断面形状及び条件に応じて選択する。

図 C.1

座屈曲線


63

B 8821

:2013

表 C.2

断面形状と座屈曲線との関係

断面形状

必要条件

軸に直角な 
方向の座屈

座屈 
曲線

中空断面形:

熱間又は冷間圧延鋼,

残留応力除去

y−y 
又は

z−z

a

冷間圧延鋼

y−y 
又は

z−z

c

溶接箱形断面形:

残留応力除去

y−y

又は z−z

a

溶接したもの

(次のものを除く)

y−y

又は z−z

b

厚板溶接

2

t

a

30

t

b

y−y

c

30

t

h

z−z

I−形鋼:

2

.

1

b

h

y−y a

z−z b

2

.

1

b

h

y−y b

z−z c

溶接

I−断面形:

残留応力除去

y−y a

z−z b

ガスカットされた

フランジ

y−y

又は z−z

b

圧延されたままの

フランジ

y−y b

z−z c

補強板付

I−断面形:

溶接で取り付けられた

板のある I−形鋼

y−y b

z−z a

山形鋼:

一般

u−u

又は v−v

c

めっきしたもの b

みぞ形鋼, 
T 形鋼及び 
中実鋼:

y−y

又は z−z

c

C.2.3

  軸方向に曲げを伴う場合の計算

軸方向圧縮力に曲げを伴う部材の計算は,軸力による曲げモーメントの増加,部材の長手方向に沿った

曲げモーメントの変動,ねじり座屈,初期偏心,残留応力などを考慮した,適当な相互作用方程式による。

ISO 10721-1

:1997

には,次の式

(C.6)

∼式

(C.9)

1

方法として挙げられている。


64

B 8821

:2013

a

)

断面に対し

1.0

dz

z

dy

y

cy

M

M

M

M

N

N

+

+

  (C.6)

ここに,

N

軸力,ジブ先端の軸圧縮力(

N

N

cy

y

軸に関する座屈抵抗(

N

M

y

y

軸に関する曲げモーメント(

N

mm

M

z

z

軸に関する曲げモーメント(

N

mm

M

dy

y

軸に関する曲げ抵抗(

N

mm

M

dz

z

軸に関する曲げ抵抗(

N

mm

b

)

部材全体の抵抗力

1.0

1

1

Ez

dz

z

z

Ey

dy

y

y

cz





+



+

N

N

M

M

N

N

M

M

N

N

β

β

  (C.7)

ここに,

N: 軸力,ジブ先端の軸圧縮力(N)

N

cz

z 軸に関する座屈抵抗(N)

N

Ey

y 軸に関するオイラー座屈荷重(N)

N

Ez

z 軸に関するオイラー座屈荷重(N)

M

y

y 軸に関する曲げモーメント(N・mm)

M

z

z 軸に関する曲げモーメント(N・mm)

M

dy

y 軸に関する曲げ抵抗(N・mm)

M

dz

z 軸に関する曲げ抵抗(N・mm)

β

y

y 軸に関する等価モーメント係数

β

z

z 軸に関する等価モーメント係数

c

)  横ねじり座屈に対し

1.0

1

1

Ez

dz

z

z

Ey

Ld

y

y

cz





+



+

N

N

M

M

N

N

M

M

N

N

β

β

   (C.8)

かつ,

1.0

1

Ey

y

N

N

β

   (C.9)

ここに,

N: 軸力,ジブ先端の軸圧縮力(N)

N

cz

z 軸に関する座屈抵抗(N)

N

Ey

y 軸に関するオイラー座屈荷重(N)

N

Ez

z 軸に関するオイラー座屈荷重(N)

M

y

y 軸に関する曲げモーメント(N・mm)

M

z

z 軸に関する曲げモーメント(N・mm)

M

Ld

横ねじり座屈荷重(N・mm)

M

dz

z 軸に関する曲げ抵抗(N・mm)

β

y

y 軸に関する等価モーメント係数

β

z

z 軸に関する等価モーメント係数

d

)  等価モーメント係数 β

y

β

z

は,より詳細な解析を行わない場合には,次の β による。

1

)  モーメントだけが加わる部材:

βMβ

1

M=0.6M

1

−0.4M

2

≧0.4M

1

  (C.10)

ここに,

β: 等価モーメント係数

β

1

モーメントだけが加わる場合の等価モーメント係数

M: 等価モーメント(N・mm)


65

B 8821

:2013

M

1

ブレースのない区間における,大きい方の端部モーメント 
(N・mm)

M

2

ブレースのない区間における,小さい方の端部モーメント 
(N・mm)

2

)  柱の軸に垂直な荷重だけが加わる部材:

βMβ

0

MM

0

  (C.11)

ここに,

β: 等価モーメント係数

β

0

柱の軸に垂直な荷重による等価モーメント係数

M: 等価モーメント(N・mm)

M

0

ブレースのない区間両端における,最大モーメント(N・mm)

3

)  モーメントと柱の軸に垂直な荷重とが加わる部材:

3.1

)  モーメントと柱の軸に垂直な荷重とが同じ向きの曲げを起こすとき

βMβ

1

Mβ

0

M

0

β

1

MM

0

  (C.12)

ここに,

β: 等価モーメント係数

β

0

柱の軸に垂直な荷重による等価モーメント係数

β

1

モーメントだけが加わる場合の等価モーメント係数

M: 等価モーメント(N・mm)

M

0

ブレースのない区間両端における,最大モーメント(N・mm)

3.2

)  式(C.10)及び式(C.11)によって定義される M

0

及び M

1

から,柱の軸に垂直な荷重とモーメントとが

反対向きの曲げを起こし,柱の軸に垂直な荷重による最大モーメント|M

0

|が,モーメントによる最

大モーメント|M

1

|に対して,|M

0

|≦|M

1

|のとき

βMβ

1

M=0.6M

1

−0.4M

2

  (C.13)

ここに,

β: 等価モーメント係数

β

1

モーメントだけが加わる場合の等価モーメント係数

M: 等価モーメント(N・mm)

M

1

ブレースのない区間における,大きい方の端部モーメント 
(N・mm)

M

2

ブレースのない区間における,小さい方の端部モーメント 
(N・mm)

3.3

)  柱の軸に垂直な荷重とモーメントとが反対向きの曲げを起こし,柱の軸に垂直な荷重による最大

モーメント|M

0

|が,モーメントによる最大モーメント|M

1

|に対して,|M

0

|>|M

1

|のとき

βM=|M

0

|−β

1

|M

1

|  (C.14)

ここに,

β: 等価モーメント係数

β

1

モーメントだけが加わる場合の等価モーメント係数

M: 等価モーメント(N・mm)

M

0

ブレースのない区間両端における,最大モーメント(N・mm)

M

1

ブレースのない区間における,大きい方の端部モーメント 
(N・mm)

C.3

  全体組立柱の安定

ペンダントロープで先端を支える形式のラチスジブは,組立柱としてのジブの支持条件を考慮し,座屈

荷重を次のように求める。

a

)  面内座屈荷重は,式(C.15)による。

(

)

2

cr

x

2

x

π

l

k

I

E

N

=

  (C.15)

ここに,

N

x

面内曲げに関する座屈荷重(N)


66

B 8821

:2013

E: 縦弾性係数(N/mm

2

I

x

面内曲げに関するジブ平行部分の断面二次モーメント(mm

4

k

cr

ジブの支持条件を考慮した座屈長さの補正係数で,k

cr

=1.0 と

する。

l: ジブ長さ(mm)

b

)  面外座屈荷重は,式(C.16)による。

(

)

2

cr

y

2

y

π

l

k

I

E

N

=

  (C.16)

ここに,

N

y

面外曲げに関する座屈荷重(N)

E: 縦弾性係数(N/mm

2

I

y

面外曲げに関するジブ平行部分の断面二次モーメント(mm

4

k

cr

ジブの支持条件を考慮した座屈長さの補正係数で,式(C.17)及
び式(C.18)による。

 −

=

l

C

k

k

cr

cr

cr

1

π

π

tan

  (C.17)

δ

δ

0

3

3

4

4

2

2

cr

+

+

=

l

b

l

T

l

T

l

T

N

C

  (C.18)

ここに,

C

cr

有効拘束長さ(mm)

N: 軸力,ジブ先端の軸圧縮力(N)

T

2

ジブ起伏用ワイヤロープの張力(N)

T

4

中間支持ワイヤロープの張力(N)

T

3

巻上用ワイヤロープの張力(N)

l

2

ジブ起伏用ワイヤロープの長さ(mm)

l

4

中間支持ワイヤロープの長さ(mm)

l

3

巻上用ワイヤロープの長さ(mm)

b: 中間支持点までの距離(mm)

l: ジブ長さ(mm)

δ

0

中間支持点の面外たわみ(mm)

δ: ジブ先端の面外たわみ(mm)

c

)  全体座屈荷重と判定

全体座屈荷重(面内)は,式(C.19)による。

x

x

x

x

x

crx

1

N

C

m

N

C

N

+

=

  (C.19)

ここに,  N

crx

面内全体座屈荷重(N)

C

x

面内曲げに関するジブテーパ部分に対する減少係数

N

x

面内曲げに関する座屈荷重(N)

m

x

面内せん断に対する組立柱としての修正係数で,式(C.20)によ
る。

d

E

A

n

b

E

A

n

m

+

=

bx

ax

x

2

x

dx

x

cos

sin

1

φ

φ

  (C.20)

ここに,

A

bx

ジブ側面及び上下面の垂直材 1 本の断面積(mm)

A

dx

ジブ側面及び上下面の斜材 1 本の断面積(mm)

φ

x

ジブ側面及び上下面の斜材取付け角(mm)

b

ax

ジブ側面及び上下面の垂直材長さ(mm)

E: 縦弾性係数(N/mm

2

d: 斜材のピッチ(mm)


67

B 8821

:2013

n: 構成する面の数

全体座屈荷重(面外)は,式(C.21)による。

y

y

y

y

y

cry

1

N

C

m

N

C

N

+

=

  (C.21)

ここに,  N

cry

面外全体座屈荷重(N)

C

y

面外曲げに関するジブテーパ部分に対する減少係数

N

y

面外曲げに関する座屈荷重(N)

m

y

面外せん断に対する組立柱としての修正係数で,式(C.22)によ
る。ただし,第 2 項は垂直材のあるときだけ加える。

d

E

A

n

b

E

A

n

m

+

=

by

ay

y

2

y

dy

y

cos

sin

1

φ

φ

  (C.22)

ここに,

A

by

ジブ側面及び上下面の垂直材 1 本の断面積(mm)

A

dy

ジブ側面及び上下面の斜材 1 本の断面積(mm)

φ

y

ジブ側面及び上下面の斜材取付け角(mm)

E: 縦弾性係数(N/mm

2

b

ay

ジブ側面及び上下面の垂直材長さ(mm)

d: 斜材のピッチ(mm)

n: 構成する面の数

面内曲げに対応する座屈の判定は,式(C.23)による。

1.7

sin

5

.

0

5

.

0

j

3a

crx

N

M

N

N

θ

φ

g

  (C.23)

ここに,  N

crx

面内全体座屈荷重(N)

N

3a

中間支持ロープ張力のジブ方向成分(N)

M

j

ジブの質量(kg)

g: 重力加速度(m/sec

2

φ

静荷重係数

θ: ジブ起伏角度(deg)

面外曲げに対応する座屈の判定は,式(C.24)による。

1.7

sin

3

.

0

5

.

0

j

3a

cry

N

M

N

N

θ

φ

g

  (C.24)

ここに,  N

cry

面外全体座屈荷重(N)

N

3a

中間支持ロープ張力のジブ方向成分(N)

M

j

ジブの質量(kg)

g: 重力加速度(m/sec

2

φ

静荷重係数

θ: ジブ起伏角度(deg)

C.4

  補足事項

C.4.1

  柱材の座屈荷重

式(C.1)∼式(C.5)は,ISO 10721-1:1997 に示されているものと同じである。ただし,これによって得られ

る座屈応力は,限界状態における値であり,強度率(いわゆる安全率)を含まない。強度率は,ここで求

められる座屈応力が規格本体の弾性座屈応力 σ

ki

に最も近い考えかたによるものであることから,1.5(負

荷状態 A において)として計算することを推奨する。

強度率を 1.5 とし,現在の構造規格に定められた鋼材の区分ごとに求めた許容座屈応力の値[式(C.4)に

よって求まる σ

c

を 1.5 で除した値]を

図 C.2∼図 C.8 に示す。また,現在の構造規格において座屈係数の


68

B 8821

:2013

計算に用いられる弾性座屈応力[式(31)によって求められる σ

ki

を 2.5 で除した値]

,弾塑性座屈応力[式(32)

∼式(41)によって求められる σ

kr

を 1.5 で除した値]及び許容圧縮応力も比較のため一緒に示す。

これらの図から分かるように,現構造規格の値と比較すると,a,b 及び c 曲線のいずれも細長比の大き

い範囲では,弾性座屈応力[式(31)によって求められる σ

ki

を 2.5 で除した値]より大きな値となる。した

がって,この附属書の計算方式をとる場合には,主として長尺かつ高張力の鋼材の座屈計算を行う移動式

クレーンのラチスジブの計算において,たわみによって曲げ荷重が増加することを考慮した非線形計算を

実行し,本体の旧方式を踏襲した計算結果とバランスをとる必要がある。一つの計算方法を C.3 に示す。

C.4.2

  座屈曲線

図 C.2−座屈曲線(降伏点又は耐力が 245 N/ mm

2

以下の鋼材)


69

B 8821

:2013

図 C.3−座屈曲線(降伏点又は耐力が 245 N/mm

2

を超え 325 N/mm

2

以下の鋼材)


70

B 8821

:2013

図 C.4−座屈曲線(降伏点又は耐力が 325 N/mm

2

を超え 365 N/mm

2

以下の鋼材)


71

B 8821

:2013

図 C.5−座屈曲線(降伏点又は耐力が 365 N/mm

2

を超え 460 N/mm

2

以下の鋼材)


72

B 8821

:2013

図 C.6−座屈曲線(降伏点又は耐力が 460 N/mm

2

を超え 575 N/mm

2

以下の鋼材)


73

B 8821

:2013

図 C.7−座屈曲線(降伏点又は耐力が 575 N/mm

2

を超え 620 N/mm

2

以下の鋼材)


74

B 8821

:2013

図 C.8−座屈曲線(降伏点又は耐力が 620 N/mm

2

を超え 685 N/mm

2

以下の鋼材)


75

B 8821

:2013

附属書 D

参考)

座屈係数 ω の算出根拠

D.1

  この附属書の位置付け

JIS B 8821

:1976 では ω 法による圧縮材の座屈計算を行っていた。ω 法は,圧縮材の細長比による抵抗力

の減少を座屈係数 ω として表し,圧縮力の割増しを行って計算する方式であって,計算式に現れる圧縮応

力 σ は,実際に生じる応力ではない。

2004 年の改正では,式の取扱いの継続性と便宜を考え,計算に ω を用いるが,許容座屈応力を直接に計

算できるよう,具体的な計算式を与えることとした。ただし,計算式が複雑であることと,構造規格での

計算に対応するため,表から ω を求める計算も可能なように,等価な ω 表も与えてある。ω の値は,JIS B 

8821

:1976 と同様の方法を踏襲し,鋼材の材料定数又は,安全率の変化を取り入れて再計算したものであ

る。

D.2

  弾塑性座屈応力の計算について

弾塑性座屈応力は,断面形状に依存する。この規格では,JIS B 8821:1976 と同様,一般には最も不利な

T 形断面での値をとり,使用頻度の高い円筒断面だけは別に計算した。

図 D.1 に T 形断面を示す。力の作用点は,あらかじめ だけ偏心しているとして,式(D.1)の関係を前提

とする。

500

05

.

0

λ

+

=

i

u

  (D.1)

ここに,

i:  断面の回転半径

u:  力の作用点の重心からの偏心量

図 D.1−不利な断面図(形断面)

図 D.2 の円筒断面では,板厚が厚くなるほど座屈応力は減少する。ここでは,安全側の値をとり板厚が

外径の 1/6 である円筒断面における式を用いる。力の作用点の偏心量は,T 形断面と同様に式(D.2)となる。

500

05

.

0

λ

+

=

i

u

  (D.2)


76

B 8821

:2013

ここに,

i: 断面の回転半径

u: 力の作用点の重心からの偏心量

φ

0

:弾性範囲と塑性範囲の境界がパイプの内周と交わる位置を示す角

φ

1

:弾性範囲と塑性範囲の境界がパイプの外周と交わる位置を示す角

  D:パイプの外径

図 D.2−円筒断面

式(31)∼式(41)は,断面の塑性範囲と細長比との関係から,限界の細長比において塑性範囲が不定になる

条件から求められる。具体的な式の導入方法については,参考文献[1]及び[2]を参照。

D.3

  座屈係数

ω の値は,許容圧縮応力 σ

ca

(降伏点,耐力 σ

Y

又は引張強さ σ

B

から決定される。

)と許容座屈応力(σ

Y

から決定される。

)によって異なるため,σ

B

と σ

Y

ごとに変える必要があるが,クレーン構造規格及び移動

式クレーン構造規格と同様に,ある範囲は同じ値を用い,それぞれ 1 枚の表として計算した。

表 17∼表 23 の計算に用いた定数を,表 D.1 に示す。


77

B 8821

:2013

表 D.1ω の計算に用いる定数

単位  mm

ω 表の

種類

対象とする鋼材の

降伏点の範囲

ω 表の計算に用いた値

想定される主要な鋼材

降伏点

引張強さ

表 17 

σ

Y

≦245 245 400

SS400,SM400,STK400,STKM13A

表 18 

245<σ

Y

≦325 325 490

SM490,STKM13B,STKM18A

表 19 

325<σ

Y

≦365 365 520

SM520

表 20 

365<σ

Y

≦460 460 570

SM570

表 21 

460<σ

Y

≦575 575 690

690

N/mm

2

級高張力鋼

表 22 

575<σ

Y

≦620 650 745

表 23 

620<σ

Y

≦685 685 780

780

N/mm

2

級高張力鋼

表 17∼表 22 において,ω は当該表が適用される鋼材について,最も安全側となる材料定数をもとに計

算した。しかし,

表 23(780 N/mm

2

級高張力鋼)については,耐力 σ

Y

=685 N/mm

2

,引張強さ σ

B

=780 N/mm

2

は,最も安全側の値を与えてはいない。すなわち,同一区分内の鋼材で,最も安全側の座屈係数を与える

条件は,

−許容圧縮応力が最大である。

−その上で座屈応力が最小となる。

780 N/mm

2

級高張力鋼では,許容圧縮応力が引張強さによって決定されるので,耐力 σ

Y

=780/1.8×1.5

=650 N/mm

2

σ

B

=780 N/mm

2

である鋼材が(存在すれば)最も小さな座屈応力をもつこととなる。その差

は僅かであるが,780 N/mm

2

級高張力鋼における

表 23 の適用に当たっては注意を要する。

クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規格が改正された平成 7 年以降,鋼材に関わる JIS に ISO 

格が取り入れられ,JIS G 3128 には,降伏点又は耐力が 685 N/mm

2

,引張強さ 780∼930 N/mm

2

という鋼材

が規定されている。これら表の範囲を超える鋼材については,

表 17∼表 23 によらず,それぞれの材料定

数を入れ式(30)∼式(41)によって許容座屈応力を求める。

図 D.3 に座屈長さに対する許容座屈応力を示す。それぞれの曲線において細線は鋼管断面の場合を,太

線は,一般断面の場合を示す。細長比の小さな範囲では許容座屈応力が限界となるため,曲線は,その値

で水平となり,また細長比の大きな範囲では弾性座屈応力が限界となるため,全ての鋼材の許容座屈応力

は同一の値をとる。


78

B 8821

:2013

図 D.3−許容座屈応力

D.4

  軸方向圧縮力に曲げを伴う部材の計算

軸方向圧縮力に曲げを伴う部材の計算として JIS B 8821:1976 に記載されている簡易式を示した。この規

格は原則として座屈係数 ω を用いなくとも座屈計算を可能とするが,簡易式では,軸方向圧縮力と曲げを

伴う計算には ω を使うこととした。ω を全く用いない計算は“精密な座屈計算”として実行する。

D.5

  組合せ圧縮材

組合せ圧縮材では,同じ断面積と細長比をもつ中実柱に比べ,せん断力がたわみに与える影響が無視で

きなくなり,座屈荷重は小さくなる。その影響を細長比の増加という形式で表すものが式(48)である。

D.6

  細長比の制限

圧縮材は,11.1.2.5 による強度が十分であっても,あまり細長い部材となると剛性が不足し振動,変形,

輸送中の損傷など好ましくない状態が起きるので,

部材の細長比を

表 26 に示す値以下に制限しなければな

らない。

ここで主要圧縮材とは直接荷重を受ける部材で,例えば天井クレーンの主げたなどがこれに相当する。

引張材も上記と同様な考慮が必要であるが,圧縮材と異なる点は,引張力によって部材の横方向の安定

がよくなるので,圧縮材に比べ細長比は,より大きく取ってよい。しかし引張力が常に加わっているかど


79

B 8821

:2013

うかなどの条件もあり,一般には 250 を限度とすることが望ましい。

D.7

  板の局部座屈の計算

局部座屈の計算については,フランジ又は補剛材で囲まれた幅 b,板厚 の板の基本座屈応力 σ

e

を求め,

これに区画面に働く応力状態によって変わる局部座屈係数 K

表 28)を乗じて座屈応力を求めることがで

きる。局部座屈に対する強度係数は,荷重状態に応じて決めるのがより合理的であるため本体のとおりと

した。

なお,補剛材を含めた面全体としての座屈については,例が十分ではないがエネルギー法などによって

算出することができる。

参考文献

[1]  前田,クレーン等各構造規格の座屈係数について(1),(2)クレーン,25 [10],[11](1987)

[2]  前田,クレーン等の構造計算に用いられる座屈係数について,産業安全研究所研究報告

[3]  JIS B 8801  天井クレーン 
[4]  JIS G 3128  溶接構造用高降伏点鋼板

[5]  ISO 10721-1  Steel structures−Part 1: Materials and design