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B 8701:2017  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 種類 2 

5 品質及び安全性  3 

5.1 生成装置の性能  3 

5.2 生成装置の安全性  3 

5.3 次亜塩素酸水の性能及び安全性  4 

6 生成装置の構造  4 

6.1 一般  4 

6.2 給水部  5 

6.3 被電解物質供給部  5 

6.4 電解部  5 

6.5 吐水部  5 

6.6 制御部  6 

6.7 外郭  6 

6.8 貯槽式の貯水部  6 

7 試験方法 6 

7.1 試薬  6 

7.2 生成装置の性能試験  6 

7.3 生成装置の安全性試験  7 

7.4 次亜塩素酸水の性能及び安全性試験 7 

8 検査方法 8 

9 こん包及び保管  8 

10 表示  8 

10.1 一般  8 

10.2 本体  8 

10.3 取扱説明書  8 

附属書A(規定)次亜塩素酸水の性能及び安全性試験方法  10 

附属書B(規定)電極の性能試験方法 11 

附属書C(規定)殺菌性能試験方法  15 

 

 


 

B 8701:2017  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

B 8701:2017 

 

次亜塩素酸水生成装置 

Hypochlorous acid water producing apparatus 

 

適用範囲 

この規格は,塩化物イオンを含む水溶液1)を電気分解することによって,有効塩素を含有する水を生成

する定格電圧250 V以下の生成装置(以下,生成装置という。)について規定する。 

この規格は,主に食品添加物として指定された次亜塩素酸水を生成する装置に適用する。ただし,この

規格では特定農薬(特定防除資材)2)を生成する装置及び医用電気機器(JIS T 0601-1)には適用しない。 

注1) 塩化物イオンを含む水溶液とは,元々塩化物イオンを含む飲料水又は飲料水に塩化物イオンを

添加したものをいう。 

2) 特定農薬(特定防除資材)は,改正農薬取締法第2条第1項にて定義され,農林水産省・環境

省告示第2号にて指定されたものをいう。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 0920 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード) 

JIS C 1102-2 直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項 

JIS C 9335-1 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第1部:通則 

JIS C 9335-2-207 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性−第2-207部:水電解器の個別要求事項 

JIS H 4650 チタン及びチタン合金−棒 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0116 発光分光分析通則 

JIS K 0121 原子吸光分析通則 

JIS K 0133 高周波プラズマ質量分析通則 

JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 

JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8180 塩酸(試薬) 

JIS K 8637 チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬) 

JIS S 3200-1 水道用器具−耐圧性能試験方法 

JIS S 3200-3 水道用器具−水撃限界性能試験方法 

JIS S 3200-4 水道用器具−逆流防止性能試験方法 

JIS T 0601-1 医用電気機器−第1部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項 

JIS Z 2801 抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果 


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JIS Z 8802 pH測定方法 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

連続式生成装置,連続式 

塩化物イオンを含む水溶液を流水状態で連続的に電気分解する生成装置。 

3.2 

貯槽式生成装置,貯槽式 

塩化物イオンを含む水溶液を貯水した状態で,電気分解する生成装置。 

3.3 

被電解物質 

電気分解に供する電解質。 

3.4 

電解槽 

電気分解を行う容器。無隔膜式と有隔膜式とがある。 

3.5 

電極 

電解質溶液に外部から電流を流すため,又はこれらの系から電流を外部に取り出すための電子伝導体。 

3.6 

隔膜 

電解槽を陽極側と陰極側とに仕切る膜。 

3.7 

有効塩素 

次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンの形で存在する塩素。 

3.8 

飲料水 

食品,添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)に定める食品製造用水の規格に適合する水。 

3.9 

次亜塩素酸水 

生成装置を用いて,塩化物イオンを含む水溶液を電気分解して生成する有効塩素を含有する水。 

ただし,有効塩素に次亜塩素酸を含まないものは除く。 

 

種類 

生成装置の種類は,連続式生成装置(以下,連続式という。)と貯槽式生成装置(以下,貯槽式という。)

とに区分する。 

 


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品質及び安全性 

5.1 

生成装置の性能 

5.1.1 

制御部の性能 

制御部の性能は,7.2.1に規定する試験を行ったとき,次の規定を満たさなければならない。 

a) 連続式の場合は,次による。 

1) 7.2.1 a)〜7.2.1 c) 及び7.2.1 e) の試験を行ったとき,生成装置は,次亜塩素酸水の吐水を停止しなけ

ればならない。ただし,吐水口からの吐水が停止しない場合には,5.3.1の基本性能を満たさなけれ

ばならない。 

2) 7.2.1 d) の試験を行ったとき,生成装置は稼働を停止し,次亜塩素酸水の吐水を停止しなければな

らない。ただし,吐水口からの吐水が停止しない場合には,5.3.1の基本性能を満たさなければなら

ない。 

b) 貯槽式の場合は,次による。 

1) 7.2.1 a) の試験を行ったとき,生成装置は,稼働を停止する。 

2) 7.2.1 b) 及び7.2.1 c) の試験を行ったとき,生成装置は,稼働を停止する又は警報装置が作動する。 

5.1.2 

電極の性能 

電極の性能は,次による。 

a) 溶出性能 電極の溶出性能は,7.2.2 a) に規定する試験を行ったとき,電極からの重金属類濃度は表1

の性能を満たさなければならない。 

b) サイクル性能 電極のサイクル性能は,7.2.2 b) に規定する試験を行ったとき,有効塩素発生率は70 %

以上でなければならない。 

 

表1−電極の溶出許容濃度 

単位 mg/L 

項目 

許容濃度 

試験方法 

ニッケル 
クロム 
ルテニウム 
鉛 

総量a) 0.01未満 

7.2.2 a) 

チタン 

0.05未満 

注a) ニッケル,クロム,ルテニウム,鉛の濃度の合計値が0.01 mg/L未満。 

 

5.2 

生成装置の安全性 

5.2.1 

電気的安全性 

生成装置の電気的安全性は,7.3.1に規定する試験を行ったとき,異常があってはならない。 

5.2.2 

機械的安全性 

生成装置の機械的安全性は,次による。 

a) 耐圧性能 耐圧性能は,7.3.2 a) に規定する試験を行ったとき,液漏れ,変形,破損,その他の異常

があってはならない。ただし,水道に直結しないものは除く。 

b) 水撃限界性能 水撃限界性能は,7.3.2 b) に規定する試験を行ったとき,上昇圧力が1.5 MPa以下と

する。ただし,水道に直結しないものは除く。 

c) 逆流防止性能 逆流防止性能は,7.3.2 c) に規定する試験を行ったとき,生成装置の流入側への液漏


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れ,変形,破損,その他の異常があってはならない。ただし,水道に直結しないものは除く。 

5.3 

次亜塩素酸水の性能及び安全性 

5.3.1 

次亜塩素酸水の基本性能 

次亜塩素酸水の基本性能は,7.4.1に規定する試験を行ったとき,pH2.2〜pH8.6及び有効塩素10 mg/kg

〜100 mg/kgを満たさなければならない。 

5.3.2 

次亜塩素酸水の殺菌性能 

次亜塩素酸水の殺菌性能は,7.4.2に規定する試験を行ったとき,表2を満たさなければならない。 

 

表2−次亜塩素酸水の殺菌性能 

項目 

殺菌性能 

試験方法 

大腸菌 

6.0以上 

7.4.2 

黄色ブドウ球菌 

 

5.3.3 

次亜塩素酸水の安全性 

次亜塩素酸水の安全性は,7.4.3に規定する試験を行ったとき,次亜塩素酸水中の重金属類濃度は表3を

満たさなければならない。 

 

表3−次亜塩素酸水の重金属類許容濃度 

単位 mg/L 

項目 

許容濃度 

試験方法 

カドミウム 

0.01 

未満 

7.4.3 

水銀 

0.000 5未満 

鉛 

0.1 

未満 

ひ素 

0.05 

未満 

六価クロム 

0.05 

未満 

白金 

0.05 

未満 

チタン 

0.05 

未満 

イリジウム 

0.05 

未満 

 

生成装置の構造 

6.1 

一般 

生成装置は,給水部,被電解物質供給部,電解部,吐水部,制御部及び外郭(きょう体)を基本構成と

する。構成例を図1及び図2に示す。 

接液部に使用する部品などの材質は,食品,添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)中第

3器具及び容器包装に定める規格に適合するものを選定する。 

 


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図1−連続式生成装置の構成例 

 

図2−貯槽式生成装置の構成例 

 

6.2 

給水部 

生成装置に水を供給する給水部は,給水装置の構造及び材質の基準に関する省令(平成9年厚生省令第

14号)に適合する部品を用いる。 

給水部は,次亜塩素酸水が逆流しない構造とする。ただし,水道に直結しないものは除く。 

6.3 

被電解物質供給部 

被電解物質供給部は,次亜塩素酸水及び被電解物質によって異常な液漏れなどが生じない構造とする。 

6.4 

電解部 

次亜塩素酸水を生成するために電気分解を行う電解部は,次によって構成されるものとし,かつ,生成

装置に供給する水及び送液に対する耐圧,並びに電流印加による負荷によって,異常な液漏れなどが生じ

ない構造とする。 

a) 電解槽 電解槽は,次亜塩素酸水及び被電解物質に耐食性のある材料を用いる。 

b) 電極 電極に使用するチタンは,JIS H 4650に規定する1種〜13種,又はこれと同等以上3)のグレー

ドのものを使用する。電極の触媒には,白金族を使用する。ただし,ルテニウム,パラジウム,オス

ミウムを除く。 

注3) 同等以上のものとはASTMのGr.7などがある。 

c) 隔膜 次亜塩素酸水及び被電解物質によって,異常な破損などが生じないものを用いる。 

d) 電解電源部 電解電源部は,生成装置に供給する水,次亜塩素酸水及び被電解物質がかからない構造

とする。 

6.5 

吐水部 

次亜塩素酸水を吐水する吐水部は,次亜塩素酸水に耐食性のある材料を用いる。 

排水口がある場合は,吐水口と明確に識別できる構造とする。 

給水部 吐水部 

電解部 

制御部 

外郭 

水の流れ 

制御系 

外郭 

給水部 

電解部 

吐水部 

被電解物質供給部 

制御部 

水の流れ 

制御系 


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吐水口が複数ある場合は,誤配管及び誤使用を防ぐために,明確に識別できる構造とする。 

6.6 

制御部 

生成装置全体の制御を行う制御部は,連続稼働する際の発熱及び周囲の温度に影響を受けない構造とし,

生成装置に供給する水,次亜塩素酸水及び被電解物質が飛散しても,影響を受けない構造とする。 

制御部が故障状態になった場合は,安全に生成装置の稼働が停止する構造とする。 

6.7 

外郭 

外郭の保護性能は,JIS C 0920に規定するIP22以上とする。生成装置に供給する水,次亜塩素酸水及び

被電解物質が飛散しても,影響を受けない構造とする。 

6.8 

貯槽式の貯水部 

貯槽式の貯水部は,給水部,吐水部及び電解部で構成するほか,JIS C 9335-1の箇条21(機械的強度)

による。 

 

試験方法 

7.1 

試薬 

7.1.1 

試験用水 

生成装置に供給する試験用水は,水道水質基準に適合し,pH7.0±pH 1.0,カルシウム,マグネシウムな

ど硬度55 mg/L±10 mg/Lを満たす水とする。水温は20 ℃±5 ℃とする。 

7.1.2 

被電解物質 

a) 塩化ナトリウム JIS K 8150を使用する。 

b) 塩酸 JIS K 8180を使用する。 

7.2 

生成装置の性能試験 

7.2.1 

制御部の性能試験 

制御部の性能試験は,次による。 

a) 稼働停止状態において,生成装置に供給する試験用水の供給を停止した後,稼働させる。 

1) 連続式の場合は,次亜塩素酸水の吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,

pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。 

2) 貯槽式の場合は,稼働状態を確認する。 

b) 稼働停止状態において,生成装置に供給する試験用水の供給量を変えた後,稼働させる。 

1) 連続式の場合は,生成装置に供給する水量を定格の倍量及び半量にした状態で生成装置を稼働させ,

次亜塩素酸水の吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,pH及び有効塩素

を測定する。測定方法は附属書Aによる。 

2) 貯槽式の場合は,生成装置に供給する水量を定格の半量にした状態で生成装置を稼働させ,稼働状

態又は警報装置の作動を確認する。 

c) 稼働停止状態において,被電解物質の供給をせずに稼働させる。 

1) 連続式の場合は,吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,pH及び有効塩

素を測定する。測定方法は附属書Aによる。 

2) 貯槽式の場合は,稼働状態又は警報装置の作動を確認する。 

d) 稼働中に生成装置に供給する試験用水を停止させ,稼働状態及び吐水状態を確認する。吐水口からの

吐水が停止しない場合には,pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。ただし,貯

槽式は除く。 


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e) 稼働中に被電解物質の供給を止め,吐水の状態を確認する。吐水口からの吐水が停止しない場合には,

pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。ただし,貯槽式は除く。 

7.2.2 

電極の性能試験 

電極の性能試験は,次による。 

a) 溶出試験 溶出試験は,附属書Bによる。 

b) サイクル試験 サイクル試験は,附属書Bによる。 

7.3 

生成装置の安全性試験 

7.3.1 

電気的安全性試験 

生成装置の電気的安全性試験は,JIS C 9335-2-207による。 

7.3.2 

機械的安全性試験 

生成装置の機械的安全性試験は,次による。 

a) 耐圧性能試験 耐圧性能試験は,JIS S 3200-1による。ただし,減圧機構をもたない生成装置は,附

属品の減圧弁を介して試験を行う。また,水道に直結しないものは除く。 

b) 水撃限界性能試験 水撃限界性能試験は,JIS S 3200-3による。ただし,水道に直結しないものは除

く。 

c) 逆流防止性能試験 逆流防止性能試験は,JIS S 3200-4による。ただし,水道に直結しないものは除

く。 

7.4 

次亜塩素酸水の性能及び安全性試験 

7.4.1 

次亜塩素酸水の基本性能試験 

次亜塩素酸水の基本性能試験は,次による。 

a) 連続式の場合は,30分間連続稼働後及び60分間連続稼働後に1分間採取した次亜塩素酸水のpH及び

有効塩素を測定する。60分間連続稼働できない場合は,最大稼働時間の半分の時間及び最大稼働時間

で次亜塩素酸水を採取する。測定方法は附属書Aによる。 

b) 貯槽式の場合は,稼働1回目終了後及び合計60分間以上の稼働回数終了後に次亜塩素酸水を採取し,

pH及び有効塩素を測定する。測定方法は附属書Aによる。 

7.4.2 

次亜塩素酸水の殺菌性能試験 

次亜塩素酸水の殺菌性能試験は,次による。 

a) 連続式の場合は,60分間連続稼働後に1分間採取した次亜塩素酸水の殺菌性能を試験する。60分間連

続稼働できない場合は,最大稼働時間で次亜塩素酸水を採取する。殺菌性能試験方法は附属書Cによ

る。 

b) 貯槽式の場合は,合計60分間以上の稼働回数終了後に次亜塩素酸水を採取し,殺菌性能を試験する。

殺菌性能試験方法は附属書Cによる。 

7.4.3 

次亜塩素酸水の安全性試験 

次亜塩素酸水の安全性試験は,次による。 

a) 連続式の場合は,60分間連続稼働後に1分間採取した次亜塩素酸水の重金属類を測定する。60分間連

続稼働できない場合は,最大稼働時間で次亜塩素酸水を採取する。測定方法は附属書Aによる。 

b) 貯槽式の場合は,合計60分間以上の稼働回数終了後に次亜塩素酸水を採取し,重金属類を測定する。

測定方法は附属書Aによる。 

 


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検査方法 

生成装置の検査には,形式検査4)と受渡検査5)とに区分し,検査の項目は次による。 

注4) 生成装置が,設計全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。 

5) 生成装置の受渡時に必要と認める特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。 

a) 形式検査 形式検査は,次の項目について行う。 

1) 生成装置の構造(一般,給水部,被電解物質供給部,電解部,吐水部,制御部,外郭,貯槽式の場

合は貯水部) 

2) 生成装置の性能(制御部の性能,電極の性能) 

3) 生成装置の安全性(電気的安全性,機械的安全性) 

4) 次亜塩素酸水の性能及び安全性(基本性能,殺菌性能,安全性) 

b) 受渡検査 受渡検査は,次の項目について行う。 

1) 生成装置の構造(一般,吐水部) 

2) 生成装置の性能(制御部の性能) 

3) 次亜塩素酸水の性能及び安全性(基本性能) 

 

こん包及び保管 

こん包は,輸送時又は搬送時に生成装置に異常がない方法とする。 

保管は,保管期間,保管場所などに応じ,生成装置に異常がない方法とする。 

 

10 表示 

10.1 一般 

製品の安全な使用を確保し,人身への危害と財産への損害とを未然に防ぐための重要な禁忌又は注意事

項を取扱説明書及び生成装置に明記する。誤使用によって一般的に予測される被害についても明記し,注

意喚起をする。 

10.2 本体 

一製品ごとに,製品の見やすい箇所に,蛍光灯,日光などの紫外線,次亜塩素酸水,被電解物質などに

よって文字が容易に消えない,かつ,剝がれない方法で銘板によって次の事項を明記する。 

10.2.1 装置銘板 

a) 品名(連続式生成装置又は貯槽式生成装置の識別) 

b) 型式 

c) 製造元業者名若しくは販売元業者名,又はその略号 

d) 製造番号及び製造年月,又はその略号 

10.2.2 注意銘板 

a) 人身及び生成装置に関する禁忌事項(危険,警告,注意など) 

10.2.3 その他の銘板 

a) 連絡先,設置期日,生成装置の管理者などを記載できるもの 

b) 給水口,吐水口(酸性水口,アルカリ性水口など),排水口などの接続部 

10.3 取扱説明書 

次の事項を明記する。 

a) 生成装置の仕様(定格水量など)及び附属品の内容 


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b) 消耗部品の品名及び交換時期 

c) 使用方法 

d) 適切な使用方法の下で生成装置を使用した場合の保証期間 

e) pH及び有効塩素を確認する方法及び時期 

f) 

生成装置の点検方法及び時期 

g) 次亜塩素酸水を排水する場合の注意事項 

h) 警報装置が作動した場合の対処方法 

i) 

生成装置を長期間使用しない場合の適切な保管方法 

j) 

次亜塩素酸水は飲用用途ではない注意事項 

k) 換気,火気厳禁などの処置が必要な場合の対処方法 

l) 

重要な禁忌又は注意事項 

m) その他設置などに必要な事項 


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附属書A 

(規定) 

次亜塩素酸水の性能及び安全性試験方法 

 

A.1 試薬,材料,試験器具 

この試験で用いる試薬,材料,試験器具などは,JIS K 0050による。 

 

A.2 試験方法 

測定方法は,表A.1による。 

 

表A.1−性能試験及び安全性試験の測定方法 

項目 

測定方法 

pH 

JIS Z 8802 

有効塩素 

食品添加物公定書による次亜塩素酸水の定量法に従うか,
又は同等性がある方法で行う。 

重金属類 

カドミウム 
水銀 
鉛 
ひ素 
六価クロム 
白金 
チタン 
イリジウム 

JIS K 0116 
JIS K 0121 
JIS K 0133 

 


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附属書B 

(規定) 

電極の性能試験方法 

 

B.1 

電極 

電極は,生成装置に構成されているものを使用する。 

生成装置の構成で使用する電極が試験困難な場合は,同一の構成材質,製造方法で製作した,電極を代

用することができる。 

 

B.2 

試薬,材料,試験器具 

試験に用いる試薬,材料,試験器具などは,JIS K 0050によるほか,次による。 

a) 塩化ナトリウム JIS K 8150を使用する。 

b) 塩酸 JIS K 8180によるほか,表B.1に規定する重金属類が含有されていないものを使用する。重金

属類が微量含まれている可能性がある場合は,あらかじめ含有量を確認した後使用する。 

c) 精製水 JIS K 0557の4.(種別及び質)によるほか,表B.1に規定する重金属類が含有されていない

ものを使用する。重金属類が微量含まれている可能性がある場合は,あらかじめ含有量を確認した後

使用する。 

d) 試験容器 試験容器は,ガラス製ビーカー(化学分析用)を使用する。 

e) 整流器 定格出力電流が,試験に使用する電流値のおよそ1.5倍〜2倍以内で,フルスケール0.3 %以

内若しくはリニアスケール1 %以内,又は同等以上の定電流出力が可能なものを使用する。 

f) 

指示電気計器 

1) 電流計 JIS C 1102-2に規定する電流計1級,又はこれと同等以上のもので,試験条件で使用する

電流値のおよそ1.5倍〜2倍以内で測定可能なものを使用する。 

2) 電圧計 JIS C 1102-2に規定する電圧計1級,又はこれと同等以上のもので,試験条件で印加する

電圧のおよそ1.5倍〜2倍以内で測定可能なものを使用する。 

 

B.3 

試験方法 

B.3.1 試験環境 

試験は通常,周囲温度25 ℃±5 ℃で行う。液温は25 ℃±2 ℃に調整する。また,表B.1に規定する重

金属類による汚染がない場所で行う。 

B.3.2 溶出試験 

溶出試験は,質量分率20 %±1 %塩酸溶液に陽極電極を16時間浸し,塩酸溶液中に溶出した重金属類を

測定する。溶出試験後の電極は精製水で十分に洗浄後,60 ℃±10 ℃で乾燥させて保存する。 

溶出試験の陽極電極設置例を,図B.1に示す。 

a) 陽極電極 

1) 陽極電極は,精製水で十分に洗浄後,自然乾燥したものを使用する。 

2) 陽極電極の接液部面積は,支持給電用端子接合部から20.0 mm±2.0 mmを除いたものとし,接液部

の面積を求める。 

b) 塩酸溶液 


12 

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1) 塩酸溶液は,質量分率20 %±1 %となるように調整する。 

2) 陽極電極の接液部の面積に対し10 mL/cm2となるよう,塩酸溶液を量りとり,試験容器に入れる。 

c) 重金属類の測定 重金属類の測定は,次による。 

1) 上記のb) 2)の試験容器に,陽極電極の支持給電用端子接合部から20.0 mm±2.0 mmを除いた部分が

接液するように設置する。 

2) 16時間後に電極を取り出す。 

3) この溶液を採取し試料とする。測定方法は,表B.1による。 

 

表B.1−重金属類の測定方法 

項目 

測定方法 

ニッケル 
クロム 
ルテニウム 
鉛 
チタン 

JIS K 0116 
JIS K 0121 
JIS K 0133 

 

 

図B.1−溶出試験の陽極電極設置例(正面) 

 

B.3.3 サイクル試験 

サイクル試験は,B.3.2の溶出試験に使用した陽極電極及び対となる陰極電極を用いて,質量分率0.2 %

塩化ナトリウム溶液中にてON/OFFサイクルを行い,サイクル前後の溶液中の有効塩素濃度から有効塩素

発生率を算出する。サイクル試験後の電極は精製水で十分に洗浄後,60 ℃±10 ℃で乾燥させて保存する。 

サイクル試験の電極設置例を図B.2に,サイクル試験模式図を図B.3に示す。 

a) 電極 

1) 電極は,陽極,陰極の極間距離が2.0 mm±0.5 mmとなるように表面同士を向かい合わせる。 

2) 電極の接液部は,支持給電用端子接合部から20.0 mm±2.0 mmを除いた部分とする。 

b) 0.2 %塩化ナトリウム溶液 質量分率0.2 %塩化ナトリウム溶液は,2.0 gの塩化ナトリウムを量りとり,

精製水に溶解して1 Lとする。 

c) ON/OFFサイクル ON/OFFサイクル試験は,次による。 

1) 陽極電極の接液部分に対し10 mL/cm2となるよう,b) 0.2 %塩化ナトリウム溶液を量りとり,試験容

器に入れる。 

2) 上記の1) の試験容器に,電極の支持給電用端子接合部から20.0 mm±2.0 mmを除いた部分が接液

支持給電用端子接合部から 

20.0 mm±2.0 mm 

 
 
 




 

支持給電用端子 

液面 


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するように設置する。 

3) 陽極電極表面の接液部に対する電流密度を10 A/dm2に設定し,電極に給電を行い,3分後に停止す

る。 

4) 試験容器中の溶液を試料として採取する。有効塩素を3回測定し,平均値を有効塩素濃度C0とする。

有効塩素の測定は,附属書Aによる。 

5) 試験容器中の溶液を廃棄し,新たに1) と同様に,b) の0.2 %塩化ナトリウム溶液を量りとり,試

験容器に入れる。 

6) 陽極電極表面の接液部に対する電流密度を10 A/dm2に設定し,1分間給電と1分間給電停止とを1

サイクルとし,10サイクル行う。 

7) 試験容器中の溶液を廃棄し,新たに1) と同様に,b) の0.2 %塩化ナトリウム溶液を量りとり,試

験容器に入れる。 

8) 陽極電極表面の接液部に対する電流密度を10 A/dm2に設定し,電極に給電を行い,3分後に停止す

る。 

9) 試験容器中の溶液を試料として採取する。有効塩素を3回測定し,平均値を有効塩素濃度C1とする。

有効塩素の測定は,附属書Aによる。 

d) 有効塩素発生率の算出 有効塩素発生率の算出は,ON/OFFサイクル試験前後の有効塩素濃度を比較

し,式(B.1)によって,有効塩素発生率を算出する。数値は,小数点以下を四捨五入し整数で表示する。 

100

0

1

 = 

C

C

I

  (B.1) 

ここに, 

I: 有効塩素発生率(%) 

 

C0: 有効塩素濃度(mg/kg) 

 

C1: 有効塩素濃度(mg/kg) 

 

 

図B.2−サイクル試験の電極設置例(側面) 

 

2.0 mm±0.5 mm 

液面 

支持給電用端子接合部から 

20.0 mm±2.0 mm 

支持給電用端子 

陽極電極 

陰極電極 


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図B.3−サイクル試験模式図(側面) 

 

〜 交流電源 

V 電圧計 

A 電流計 

陽極電極 

陰極電極 


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附属書C 
(規定) 

殺菌性能試験方法 

 

C.1 試験に用いる細菌 

試験に用いる細菌の種類は,次のものとし,それぞれの細菌について試験を行う。試験に用いる細菌の

菌株は,JIS Z 2801の5.1(試験に用いる細菌)による。 

a) 大腸菌(Escherichia coli) 

b) 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus) 

 

C.2 試薬,材料,試験器具 

試験に用いる試薬,材料,試験器具などは,JIS Z 2801の5.2(薬品,材料,器具及び装置)によるほか,

チオ硫酸ナトリウム五水和物は,JIS K 8637による。 

 

C.3 器具等の滅菌 

試験に用いる器具等の滅菌は,JIS Z 2801の5.3(殺菌方法)による。 

 

C.4 培地など 

試験に用いる培地などは,次による。 

a) 普通ブイヨン培地 普通ブイヨン培地は,JIS Z 2801の5.4 a)(普通ブイヨン培地)による。 

b) 標準寒天培地 標準寒天培地は,JIS Z 2801の5.4 c)(標準寒天培地)による。 

c) りん酸緩衝生理食塩水 りん酸緩衝生理食塩水は,JIS Z 2801の5.4 g)(りん酸緩衝生理食塩水)によ

る。 

d) 反応停止剤 反応停止剤は,3.0 gのチオ硫酸ナトリウム五水和物を量りとり,精製水100 mLに溶解

する。反応停止剤は,用時調製する。 

 

C.5 細菌の保存 

試験に用いる細菌の保存はJIS Z 2801の5.5(細菌の保存)による。 

 

C.6 試験操作 

試験に用いる細菌の取扱いは,JIS Z 2801の5.6(試験操作)によるほか,次による。 

a) 試験菌の前培養 試験菌の前培養は,JIS Z 2801の5.6 a)(試験菌の前培養)による。 

b) 試験菌液の調製 上記a) で前培養した試験菌の菌体1白金耳量を,少量のC.4 a) の普通ブイヨン培

地に均一に分散させ,顕微鏡による直接観察,その他の適切な方法によって菌数を推定する。この菌

液をC.4 a) の普通ブイヨン培地を用いて適宜希釈し,菌数が2.0×108 CFU/mL〜1.0×109 CFU/mLと

なるように調整し,これを試験菌液とする。試験菌液を直ちに使用しない場合は氷冷(0 ℃)保存し,

保存後2時間以内に使用する。 

c) 試験菌液の接種 

1) 精製水 上記b) の試験菌液0.1 mLをピペットで正確に採取し,滅菌した精製水9.8 mLの入った試


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B 8701:2017  

 

験管に加え,30秒間十分に混合する。C.4 d) の反応停止剤0.1 mLをピペットで正確に採取し,こ

の試験管に加え,十分に混合し反応を止める。 

2) 次亜塩素酸水 生成装置から採取した次亜塩素酸水9.8 mLをピペットで正確に採取し,試験管に入

れる。この試験管を2本準備する。上記b) の試験菌液0.1 mLをピペットで正確に採取し,次亜塩

素酸水9.8 mLの入った試験管にそれぞれ加え,30秒間十分に混合する。C.4 d) の反応停止剤0.1 mL

をピペットで正確に採取し,これらの試験管に加え,十分に混合し反応を止める。 

d) 生菌数の測定 生菌数の測定は,上記c) の試験管から1 mLをピペットで正確に採取し,別の試験管

のC.4 c) のりん酸緩衝生理食塩水(pH6.8〜pH7.2)9.0 mLに入れて,十分に混合する。この操作を順

次繰り返して,10倍希釈系列希釈液を作製する。原液及び各希釈液から,それぞれ1 mLを滅菌済シ

ャーレ2枚に分注する。これらのシャーレ1枚当たり,46 ℃〜48 ℃に保温したC.4 b) の標準寒天培

地15 mL〜20 mLを加え,よく混合する。シャーレの蓋をして室温で放置し,培地が固まった後,シ

ャーレを倒置し,培養器中で温度35 ℃±1 ℃で40時間〜48時間培養する。培養後,コロニーが現れ

た希釈系列のコロニー数を測定する。いずれの寒天平板にもコロニーの形成が認められない場合は1

×100 CFU/mLとし,測定結果は“不検出”とする。 

注記 生菌数の測定方法については,参考文献の [1,2] を参考とするのがよい。 

 

C.7 生菌数の計算 

生菌数の計算は,希釈倍率ごとにシャーレ2枚のコロニー数の平均値を求め,希釈倍率を乗じる。生菌

数は,有効数字3桁目を四捨五入して2桁で表示する。 

 

C.8 試験結果 

試験結果は,次による。 

a) 試験成立条件の判定 試験成立条件の判定は,C.6 c) 1) の精製水での生菌数平均値が,2.0×106 

CFU/mL〜1.0×107 CFU/mLの範囲内とする。 

b) 殺菌性能の計算 殺菌性能の計算は,試験が成立した場合について,式(C.1)による。数値は,小数点

以下2桁目を切り捨て,小数点以下1桁で表示する。 

)

log(

1

0

X

X

N

  (C.1) 

ここに, 

N: 殺菌性能 

 

X0: 精製水での生菌数(CFU/mL) 

 

X1: 次亜塩素酸水での生菌数(CFU/mL) 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献 [1] 衛生試験法・注解(2015) 金原出版株式会社 

[2] 食品衛生検査指針 微生物編(2015) 公益社団法人日本食品衛生協会