>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

(1)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本フルードパワー工業会 (JFPA)

/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 10770-2 : 1998, Hydraulic fluid power

−Electrically modulated hydraulic control valves−Part 2 : Test methods for three-way directional flow control

valves

を基礎として用いた。

JIS B 8659-2

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  許容差及び測定精度区分について

附属書 B(参考)  試験実施に当たっての手引

附属書 C(参考)  参考文献


B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

(2)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

3.1

  電気操作形油圧流量制御弁

2

4.

  記号及び単位

2

5.

  標準試験条件

2

6.

  試験装置

3

6.1

  一般事項

3

6.2

  静特性試験

3

6.3

  動特性試験

3

7.

  電気特性試験

3

7.1

  一般事項

3

7.2

  コイル抵抗

3

7.3

  コイルインダクタンス

3

7.4

  絶縁抵抗

4

8.

  性能試験

4

8.1

  静特性試験

5

8.2

  動特性試験(制御ポート  開)

10

9.

  耐久試験

13

9.1

  一般事項

13

9.2

  試験手順

13

10.

  圧力インパルス試験

14

11.

  環境試験

14

12.

  試験結果の表示

14

12.1

  一般事項

14

12.2

  試験成績書

14

13.

  規格適合表示

16

附属書 A(規定)  許容差及び測定精度区分について

26

附属書 B(参考)  試験実施に当たっての手引

27

附属書 C(参考)  参考文献

28

解  説

29


著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

日本工業規格

JIS

 B

8659-2

:2002

(ISO 10770-2

:1998

)

油圧−電気操作形油圧制御弁−

第 2 部:3 方向流量制御弁試験方法

Hydraulic fluid power

−Electrically modulated hydraulic control valves−

Part 2 : Test methods for three-way directional flow control valves

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された ISO 10770-2,Hydraulic fluid power−Electrically

modulated hydraulic control valves

−Part 2 : Test methods for three-way directional flow control valves を翻訳し,

技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

1.

適用範囲  この規格は,電気操作形 3 方向流量制御弁の製品受渡試験及び形式認定試験について規定

する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 10770-2

:1998 Hydraulic fluid power−Electrically modulated hydraulic control valves−Part 2 :

Test methods for three-way directional flow control valves (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0125-1

  油圧・空気圧システム及び機器−図記号及び回路図−第 1 部:図記号

備考  ISO 1219-: 1991, Fluid power systems and components−Graphic symbols and circuit diagrams−

Part 1 : Graphic symbols

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS B 0142

  油圧及び空気圧用語

備考  ISO 5598 : 1985, Fluid power systems and components−Vocabulary からの引用事項は,この規格の

該当事項と同等である。

JIS B 9933

  油圧−作動油−固体微粒子に関する汚染度のコード表示

備考  ISO 4406 : 1987, Hydraulic fluid power−Fluids−Method for coding the level of contamination by

solid particles

が,この規格と一致している。

JIS K 2001

  工業用潤滑油−ISO 粘度分類


2

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

備考  ISO 3448 : 1992, Industrial liquid lubricants−ISO viscosity classification からの引用事項は,この規

格の該当事項と同等である。

ISO 6743-4 : 1982

  Lubricants, industrial oils and related products (class L)−Classification−Part 4 : Family

H (Hydraulic systems)

IEC 617

  Graphical symbols and diagrams

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0142 によるほか,次による。

3.1

電気操作形油圧流量制御弁  連続的に変化する電気入力信号に応答して,ある割合で比例的に流量

制御を行うバルブ。

4.

記号及び単位  この規格で用いる記号及び単位を表 に示す。

  1  記号及び単位

量記号

単位記号

コイルインピーダンス

Ω

コイルインダクタンス

H

コイル抵抗

Ω

絶縁抵抗

R

i

Ω

ディザ振幅

%

(最大入力信号に対する)

ディザ周波数

f

d

 Hz

入力信号

I

又は  U A

又は V

定格信号

I

N

又は  U

N

 A

又は V

出力流量

L/min

定格流量

q

N

 L/min

流量ゲイン

K

V

= (

δ

q /

δ

I

又は

δ

q /

δ

U )

(L/min)/A

又は V

ヒステリシス

%

(最大入力信号に対する)

内部漏れ量

q

1

 L/min

供給圧力

p

P

 MP (bar)

戻り圧力

p

T

 MP (bar)

負荷圧力

p

A

 MP (bar)

バルブ圧力降下

p

V

p

P

p

A

又は  p

A

p

T

 MPa

(bar)

定格バルブ圧力降下

p

N

 MP (bar)

圧力ゲイン

S

V

= (

δ

q /

δ

I

又は

δ

q /

δ

U )

MPa (bar)/A

又は V

スレッショルド

%

(最大入力信号に対する)

振幅比

− dB

位相遅れ

°

温度

周波数

Hz

時間

s

備考  1 bar = 10

5

 N/m

2

 = 0.1 MPa

5.

標準試験条件  特別な規定がない限り,この規格で規定する各試験には,表 の標準試験条件を適用

しなければならない。


3

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

  2  標準試験条件

雰囲気温度 20±5  ℃

作動油清浄度

作動油の清浄度は,JIS B 9933 に基づいて表示する

作動油種類

市販の一般鉱物系作動油 
例えば,ISO 6743-4 に適合する L-HL 又は,バルブが使用可能な他の作
動油

作動油温度 40±6  ℃    弁入口温度

作動油粘度 ISO VG32,  JIS K 2001 に基づく粘度等級

供給圧力

関連する試験要求値の±2.5 %

戻り圧力

製造業者の推奨値

備考  代替作動油を用いる場合は,作動油種類と粘度等級を表示しなければならない。

6.

試験装置

6.1

一般事項  試験には 6.2 及び 6.3 に示す内容に合致し,附属書 A(規定)に示す許容差内の性能をも

つ試験装置を用いなければならない。試験実施時の一般的な指針を

附属書 B(参考)に示す。

備考1.  付図 1,付図 及び付図 に代表的な試験油圧回路を示す。ただし,故障時に機器の安全を

守る回路は省略している。

同等の試験が実施できる場合には,別の試験油圧回路を用いてもよい。

試験油圧回路は,  作業者及び機器の安全を考慮したものを用いる。

2.

付図 1,付図 及び付図 に示される図記号は,JIS B 0125-1 及び IEC 617 による。

6.2

静特性試験  代表的な試験油圧回路を付図 に示す。装置は,各点式又は連続プロット式のいずれ

でもよいが,次に示す記録を取得できるものを用いる。

a)

入力信号の変化に伴う流量の記録。

b)

入力信号の変化に伴う圧力の記録。

c)

バルブ圧力降下の変化に伴う流量の記録。

d)

負荷圧力の変化に伴う流量の記録。

e)

温度の変化に伴う流量の記録。

6.3

動特性試験  代表的な試験油圧回路を付図 に示す。装置は,付図 に示す装置と共有するもので

あってもよい。この試験装置は,次の試験を実施できるものを用いる。

a)

周波数応答試験

b)

ステップ応答試験

7.

電気特性試験

7.1

一般事項  7.2 から 7.4 に示す試験は,適宜,後述するほかの試験に先立ち,製品以外の電気回路と

接続しない状態で,全製品に対して実施しなければならない。

7.2

コイル抵抗  試験は,規定された雰囲気温度中に置かれたコイルについて実施しなければならない。

測定値に対し±2 %以内の精度をもつ測定機器を用い,バルブに用いる各コイルの 2 本のリード線間の抵

抗値を測定する。

備考  コイル抵抗値の測定中は,バルブを加圧する必要はない。

7.3

コイルインダクタンス


4

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

7.3.1

5.

に示した一般試験条件下でバルブを作動させた状態で,総コイルインダクタンス(2 コイル,4

端子形の場合は,直列結線時に相当する。

)を測定する。

備考  この試験は,見掛け上のインダクタンスを測定するもので,バルブ内部のアーマチャの動きに

よって発生する逆起電力のため,信号周波数及び振幅によって値が変化する。試験結果は,適切

なバルブ駆動用増幅器の選定に用いられることがある。

7.3.1.1

付図 3a)  に示すように,精密非誘導抵抗と直列に結線されたすべてのバルブコイルを駆動するの

に適切な周波数発振器に接続する。

7.3.1.2

試験装置の電源周波数と異なる周波数で,50 Hz 又は 60 Hz に発振器の周波数 を設定する。

7.3.1.3

バルブへの入力電流のピーク振幅を,バルブの定格電流と同一の値に調整する。

7.3.1.4

発振器は,バルブにひずみのない電流を供給できるものを用いる。

7.3.1.5

オシロスコープを用い,外部抵抗 両端の電圧波形が正弦波形であることを確認する。

7.3.1.6

ピーク交流電圧 U

R

U

T

及び U

V

を測定する。

7.3.1.7

付図 3b)  に示すような電圧ベクトル図を作成する。

7.3.1.8

次に示す式によってバルブのコイルインピーダンス特性を求める。

−  コイルインピーダンス  (Ω)

V

R

 =

U

Z

R

U

 (1)

−  見掛けのインダクタンス (H)

L

R

2

U

R

L =

×

f

U

p

 (2)

7.3.2

代用試験方法  100 %入力電流によるステップ応答特性からコイルの時定数 t

c

を求め,次の式によ

ってインダクタンスを計算する。

c

c

L = R × t

付図 参照)  (3)

7.4

絶縁抵抗  コイル端子をすべてまとめ,それとバルブ本体との間に,500 V の直流電圧を印加する。

印加状態は,15 秒間保持する。電圧を印加している状態で,適切な市販の絶縁抵抗試験器を用いて絶縁抵

抗値を測定する。試験器の読取値が抵抗値でなく電流値の場合には,次の式によって絶縁抵抗値を計算す

る。

i

500

=

V

R

I

 (4)

ここに, I: 測定電流値 (A) 

R

i

: 絶縁抵抗値, (Ω)

通常の絶縁抵抗値は,100 MΩ以上の値となる。4 端子,2 コイル形のバルブの場合は,この試験に加え

て,同様の試験方法で各コイル間の絶縁抵抗試験も実施する。内部の電気部品が作動油に接する場合(例

えば,油浸形コイル)には,バルブ内部に作動油を満たした状態で試験する。 

8.

性能試験  バルブの製造業者が指定する増幅器を試験システムに含めて,次の全試験を実施する(指

定がある場合)

PWM

(パルス幅変調)増幅器を使用する場合には,変調周波数を記録する。

すべての場合において増幅器への供給電圧を記録する。

備考  すべての試験は,バルブと増幅器との組合せで実施し,入力信号は,バルブへの直接入力でな


5

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

く,増幅器への入力信号とするのが望ましい。

8.1

静特性試験

8.1.1

一般事項  試験を実施する際には,動的な影響を受けないように注意して実施する。

他のすべての試験に先立って a)  の試験を実施しなければならない。

a)

保証耐圧力試験(8.1.2 参照)

b)

内部漏れ量試験(8.1.3 参照)

c)

入力信号に対する出力流量(一定バルブ圧力降下時)の試験は,8.1.4 及び 8.1.5 に従って実施し,次

の項目に関する性能を求める。

1)

定格流量

2)

流量ゲイン

3)

流量直線性

4)

流量ヒステリシス

5)

流量対称性

6)

流量極性

7)

スプールラップ条件

8)

スレッショルド

d)

負荷圧力に対する出力流量の試験は,8.1.6 に従って実施する。

e)

バルブ圧力降下に対する限界出力流量の試験は,8.1.7 に従って実施する。

f)

作動油温度に対する出力流量の試験は,8.1.8 に従って実施する。

g)

入力信号に対する負荷圧力の試験は,8.1.9 に従って実施する。

h)

フェイルセーフ機能試験は,8.1.10 に従って実施する。

8.1.2

保証耐圧力試験

8.1.2.1

一般事項  保証耐圧力試験は,バルブの完成度を試験するため,ほかのすべての試験に先立って

実施しなければならない。

付図 に示した試験装置の代わりに,簡易形の高圧試験装置を用いてもよい。

8.1.2.2

供給側保証耐圧力  試験は,戻りポートを開いた状態で供給ポート及び制御ポートに保証耐圧力

を印加する。試験は,次による。

8.1.2.2.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ f 及び i を開き,ほかのバルブはす

べて閉じる。

8.1.2.2.2

試験準備  印加圧力を定格供給圧力の 1.3 倍又は 35 MPa (350 bar) のいずれか低い方に調整す

る。

8.1.2.2.3

試験手順  印加圧力を 30 秒以上保持する。

試験中は,正の最大入力信号を印加する。

試験中に,外部漏れ又は永久変形を示す兆候の有無を確認する。

8.1.2.3

戻り側保証耐圧力  試験は,供給ポート,制御ポート及び戻りポートに保証耐圧力を印加する。

試験は,次による。

8.1.2.3.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ c, d 及び g を開き,ほかのバルブ

はすべて閉じる。

8.1.2.3.2

試験準備  印加圧力を定格戻りポート圧力の 1.3 倍に調整する。

8.1.2.3.3

試験手順  印加圧力を最低 30 秒以上保持する。

試験中は,負の最大入力信号を印加する。


6

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

試験中に,外部漏れ又は永久変形を示す兆候の有無を確認する。

8.1.3

内部漏れ量試験(制御ポート  閉)

8.1.3.1

一般事項  試験開始前に必要な機械的及び電気的調整,例えばバルブの中立点調整を実施し,そ

の後次の手順に従い,パイロット制御流量を含む総内部漏れ量を求める試験を実施する。

8.1.3.2

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ f を開き,ほかのバルブはすべて閉

じる。

8.1.3.3

試験準備  10 MPa (100 bar)  に戻りポート圧力を加えた値にバルブへの供給圧力値を調整する。

パイロット圧力値も同様に調整する。

8.1.3.4

試験手順  次の手順による。

a)

内部漏れ量試験開始前に最大入力信号まで数回バルブを作動させる。

b)

正の最大から負の最大入力信号までの範囲の T 及び y ポートからの漏れ量を記録する

付図 参照)。

必要に応じて,

上限をバルブの定格供給圧力までとして,

圧力値を変更して試験を繰り返してもよい。

8.1.4

入力信号に対する出力流量(一定バルブ圧力降下時)特性(制御ポート  開)

8.1.4.1

一般事項  この試験は,入力信号に対する出力流量曲線を求め,定常状態の特性を得ることを目

的として実施する。

8.1.4.2

試験油圧回路  内部パイロット仕様の多段形弁の場合,次に示す内容を含んだ適切な構成の回路

を使用する。

a)

バルブと試験マニフォールドとの間に圧力補償機能が組み込まれている。  又は

b)

付図 に示すようなロード弁を用いて,オープンループ又はクローズドループ時にバルブに一定圧力

降下を保持するように調整して,試験時にバルブに負荷を与える。

8.1.4.3

試験準備

8.1.4.3.1

総バルブ圧力降下が 1 MPa (10 bar), 7 MPa (70 bar)  又は最大供給圧力の

1
3

など,試験に合わせて

適切な値となるよう設定する。

8.1.4.3.2

外部パイロット仕様の多段形弁の場合,パイロット供給圧力を 10 MPa (100 bar)  に設定する。

8.1.4.3.3

内部パイロット仕様の多段形弁の場合,製造業者からの規定が特になければ,供給圧力を 10

MPa (100 bar)

に設定する。

8.1.4.4

供給ポート から制御ポート への流量

8.1.4.4.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, b, d, f 及び i を開き,ほかのバル

ブはすべて閉じる。

8.1.4.4.2

試験手順  次の手順による。

a)

入力信号を数回繰り返して印加する。

b)

連続式プロッタ又はレコーダを用いて,X 軸に入力信号を,Y 軸に出力流量を記録するように適切な

レンジを設定する。

c)

三角波入力信号の振幅が,中立から正の最大入力値となるよう,自動信号発生器を設定する。

d)

入力信号を連続的に繰り返すように設定して,ペンの動きが滑らかで,かつ流量検出器及びその出力

信号並びにレコーダが動的な影響を無視できる程度のペンの速度であることを確認する。X−Y プロ

ッタ又はレコーダを用いる場合は,自動式のバルブ圧力降下制御が必要である。入力信号 1 サイクル

内で,バルブ圧力降下の変化が 5 %以内であることを確認する。

e)

次に示す供給ポート P から制御ポート A への流量特性を得るため,入力信号を連続的に変化させて印

加し,入力信号の完全な1サイクル分の出力特性を連続して記録する(

付図 参照)。


7

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

1)

正の定格入力信号時の出力流量

2)

流量ゲイン

3)

直線性

4)

ヒステリシス

5)

中立点領域特性(すなわち,スプールラップ状態)

必要に応じて,上記試験は,バルブの定格供給圧力を上限として,ほかの圧力値での試験を追加して繰

り返してもよい。

8.1.4.5

制御ポート から戻りポート への流量

8.1.4.5.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, d, e, h 及び i を開き,ほかのバル

ブはすべて閉じる。

8.1.4.5.2

試験手順  次の手順による。

a)

入力信号を数回繰り返して印加する。

b)

連続式プロッタ又はレコーダを用いて,X 軸に入力信号を,Y 軸に出力流量を記録するように適切な

レンジを設定する。

c)

三角波入力信号の振幅が,中立から負の最大入力値となるよう,自動信号発生器を設定する。

d)

入力信号を連続的に繰り返すように設定して,ペンの動きが滑らかで,かつ流量検出器及びその出力

信号並びにレコーダが動的な影響を無視できる程度のペンの速度であることを確認する。X−Y プロ

ッタ又はレコーダを用いる場合は,自動式のバルブ圧力降下制御が必要であろう。入力信号 1 サイク

ル内で,バルブ圧力降下の変化が 5 %以内であることを確認する。

e)

次に示す制御ポート A から戻りポート T への流量特性を得るため,入力信号を連続的に変化させて印

加し,入力信号の完全な 1 サイクル分の出力特性を連続して記録する。

付図 参照)

1)

負の定格入力信号時の出力流量

2)

流量ゲイン

3)

直線性

4)

ヒステリシス

5)

中立点領域特性(すなわち,スプールラップ状態)

6)

  8.1.4.4.2 e) 1)

との対称性

必要に応じて,上記試験は,バルブの定格供給圧力を上限として,ほかの圧力値での試験を追加して繰

り返してもよい。出力流量を計測することが不可能な場合は,流量値の代用としてスプール位置を計測す

ることで,次の特性が得られる。

−  定格入力時のスプール位置

−  ヒステリシス

−  極性

8.1.5

スレッショルド

8.1.5.1

一般事項  この試験は,逆方向への入力信号に対するバルブの応答を得ることを目的として実施

する。

8.1.5.2

試験準備  8.1.4.3.18.1.4.3.2 及び 8.1.4.3.3 に示した試験準備を繰り返す。

8.1.5.3

供給ポート から制御ポート への流量

8.1.5.3.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, b, d, f 及び i を開き,ほかのバル

ブはすべて閉じる。


8

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

8.1.5.3.2

試験手順  8.1.4.4.2 の a)  及び b)  を繰り返した後,次の手順に従って実施する。

a)

定格流量の 25 %(P から A へ)を生ずる正の入力信号を印加し,その点から流量が減少し始めるまで,

入力信号をゆっくりと減少させていく。入力信号は,動的な影響が出ないようにゆっくりと減少させる。

b)

流量が減少し始めたときの入力信号値を記録する。

c)

スレッショルドは,b)で得られた信号値と 25 %出力時の信号値との差を計算で求め,信号値の増減分

として計測する。

d)

定格流量が 75 %の出力値の点で,手順 a)  から c)  を繰り返す。

e)

ゼロ又はアンダーラップ特性のバルブを試験する場合には,中立点で同様に試験手順を繰り返す。

備考  これらの試験を実施しているときには,レコーダの感度を変更してもよい。付図 を代表的な

記録プロット例として参照し,製品受渡試験時には他の出力流量レベルで代用してもよい。

8.1.5.4

制御ポート から戻りポート への流量

8.1.5.4.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, b, e, h 及び i を開き,ほかのバル

ブはすべて閉じる。

8.1.5.4.2

試験手順  8.1.4.4.2 の a)  及び b)  を繰り返した後,次の手順に従って実施する。

a)

定格流量の 25 %(A から T へ)を生ずる負の入力信号を印加し,その点から流量が減少し始めるまで

入力信号をゆっくりと減少させていく。入力信号は,動的な影響が出ないようにゆっくりと減少させ

る。

b)

流量が減少し始めたときの入力信号値を記録する。

c)

スレッショルドは,b)  で得られた信号値と 25 %出力時の信号値との差を計算で求め,信号値の増減

分として計測する。

d)

定格流量が 75 %の出力値の点で,手順 a)  から c)  を繰り返す。

e)

ゼロ又はアンダーラップ特性のバルブを試験する場合には,中立点で同様に試験手順を繰り返す。

備考  これらの試験を実施しているときには,レコーダの感度を変更してもよい。付図 を代表的な

記録プロット例として参照し,製品受渡試験時には他の出力流量レベルで代用してもよい。

8.1.6

バルブ圧力降下に対する出力流量試験(制御ポート  開)

8.1.6.1

一般事項  次に示す手順を実施し,バルブ圧力降下に対する出力流量の変化特性を測定する。

8.1.6.2

試験準備  定格供給圧力値に供給圧力を調整し,必要に応じて戻り圧力値分を補正する。試験中

は調整した供給圧力値が一定を保つようにする。供給圧力が低下する場合は,油圧源の流量が不足してい

ることを意味する。

8.1.6.3

供給ポート から制御ポート への流量

8.1.6.3.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, b, d, f, i 及びロード弁 13 を開き,

他のバルブは,すべて閉じる。

8.1.6.3.2

試験手順  次の手順に従って試験を実施する。

a)

中立位置から正の最大値の範囲にわたって,入力信号をゆっくりと数回繰り返して入力する。

b)

  X

−Y プロッタを,X 軸にバルブ圧力降下(p

P

p

A

)を,Y 軸に出力流量が記録されるように設定する。

付図 参照)

c)

正の定格信号値(100 %)を入力する。

d)

ロード弁 13(

付図 参照)を閉じ,プロッタのペンを下げ,その状態でゆっくりとロード弁 13 を開

けていき,定格入力時のバルブ圧力降下に対する出力流量のプロットを行う。

e)

 75

%

,50 %及び 25 %の入力信号値に対して c)  及び d)  を繰り返す(

付図 参照)。


9

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

f)

圧力補償機能をもつバルブの場合,負荷補償機構の有効性を測定するために上記試験を実施し,

付図

9

に示す様式で記録する。

8.1.6.4

制御ポート から戻りポート への流量

8.1.6.4.1

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, d, e, h, i 及びロード弁 13 を開き,

他のバルブは,すべて閉じる。

8.1.6.4.2

試験手順  次の手順に従って試験を実施する。

a)

中立位置から負の最大値の範囲にわたって,入力信号をゆっくりと数回繰り返して入力する。

b)

  X

−Y  プロッタを,X 軸にバルブ圧力降下(p

A

p

T

)を,Y 軸に出力流量が記録されるように設定す

る。

付図 参照)

c)

負の定格信号値(100 %)を入力する。

d)

ロード弁 13(

付図 参照)を閉じ,プロッタのペンを下げ,その状態でゆっくりとロード弁 13 を開

けていき,定格入力時のバルブ圧力降下に対する出力流量のプロットを行う。

e)

 75

%

,50 %及び 25 %の入力信号値に対して c)  及び d)  を繰り返す(

付図 8  参照)。

f)

圧力補償機能をもつバルブの場合,負荷補償機構の有効性を測定するために上記試験を実施し,

付図

9

に示す様式で記録する。

8.1.7

限界出力試験(制御ポート  開)

8.1.7.1

一般事項  シングルステージ弁の性能は,流体力により著しく制限を受ける。この効果を確認す

るため,次の試験を実施するのがよい。

8.1.7.2

試験準備  供給圧力を,例えば,定格圧力値の 10 %になるように調整する。

8.1.7.3

供給ポート から制御ポート への流量

8.1.7.3.1

試験回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, b, d, f 及び i を開き,ほかのバルブは

すべて閉じる。

8.1.7.3.2

試験手順  X−Y プロッタを,X 軸にバルブ圧力降下(p

P

p

A

)を,Y 軸に出力流量が記録され

るように設定し,バルブ圧力降下に対する出力流量の連続プロットができるようにする。

a)

入力信号を,  正の定格信号値の 95 %に小振幅(±5 %)かつ低周波数,およそ 0.2 Hz から 0.4 Hz,の

正弦波信号を重畳した形に設定する。

b)

プロッタのペンを下げる。

c)

ゆっくりと供給圧力を上昇させながら,バルブ圧力降下に対する出力流量の連続プロットを行う(

図 10 参照)。バルブの正弦波的応答が止まる時点,又は流量が急に減少した時点で供給圧力の上昇を

止め,その点を記録する。

d)

ほかの正の入力信号値,例えば定格信号値の 75 %,50 %及び 25 %で上記手順を繰り返す。

e)

記録した曲線の傾きがゼロとなる点を線で結び,限界出力曲線を得る(

付図 10 参照)。

8.1.7.4

制御ポート から戻りポート への流量

8.1.7.4.1

試験回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, e, f, i 及び j を開き,ほかのバルブは

すべて閉じる。

8.1.7.4.2

試験手順  X−Y プロッタを,X 軸にバルブ圧力降下(p

A

p

T

)を,Y 軸に出力流量が記録され

るように設定し,バルブ圧力降下に対する出力流量の連続プロットができるようにする。

a)

入力信号を,負の定格信号値の 95 %に小振幅(±5 %)かつ低周波数,およそ 0.2 Hz から 0.4 Hz,の

正弦波信号を重畳した形に設定する。

b)

プロッタのペンを下げる。


10

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

c)

ゆっくりと供給圧力を上昇させながら,バルブ圧力降下に対する出力流量の連続プロットを行う(

図 10 参照)。バルブの正弦波的応答が止まる時点,又は流量が急に減少した時点で供給圧力の上昇を

止め,その点を記録する。

d)

他の負の入力信号値,例えば定格信号値の 75 %,50 %及び 25 %で上記手順を繰り返す。

e)

記録した曲線の傾きがゼロとなる点を線で結び,限界出力曲線を得る(

付図 10 参照)。

8.1.8

作動油温度に対する出力流量又はスプール位置試験(制御ポート  開)

8.1.8.1

一般事項  作動油温度に対する出力流量の特性変化を測定するために,次の試験を実施する。バ

ルブと増幅器は,一定雰囲気温度 20  ℃の環境下に置いて試験を行う。

8.1.8.2

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ a, b, d, f,  及び i を開き,ほかのバル

ブはすべて閉じる。

8.1.8.3

試験準備  8.1.4.3 に示した手順を繰り返す。

8.1.8.4

試験手順  次の手順に従って実施する。

a)

連続式プロッタ又はレコーダを用いて,X 軸に作動油温度を Y 軸に出力流量かつ/又はスプール位置

を記録できるようにする(

付図 11 参照)。

b)

定格出力の 10 %に相当する流量を発生させる正の入力信号を印加する。

c)

作動油温度に対する出力流量又はスプール位置を記録する(

付図 11 参照)。

d)

必要に応じて,他の入力信号及びバルブ圧力降下に対して試験を繰り返してもよい。

e)

選択した作動油温度範囲にわたって,入力信号とバルブ圧力降下に対する一連の特性曲線を記録する。

8.1.9

入力信号に対する圧力ゲイン試験(制御ポート  閉)

8.1.9.1

一般事項  入力信号に対する制御ポート A の圧力ゲインを測定することが,この試験の目的であ

る。

8.1.9.2

試験油圧回路  付図 に示す油圧試験回路を準備し,バルブ f 及び i を開き,ほかのバルブはす

べて閉じる。

8.1.9.3

試験準備  試験の供給圧力を,バルブの定格供給圧力値に設定する。

8.1.9.4

試験手順  次に示す手順に従って試験を実施する。

a)

スプールの変位が,バルブの中心位置から制御ポート圧力が供給圧力値になる位置まで,十分余裕を

もった振幅となるように入力を調整する。

b)

連続式プロッタ又はレコーダを用いて,測定に適した記録範囲となるよう設定する。

c)

a

)

で設定した範囲にわたって入力信号をゆっくりと変化させ,制御ポートが閉じた状態での制御ポー

ト A の圧力変化を記録する。

備考  この試験は,バルブの内部漏れ特性や加圧された作動油の体積変化などに影響を受けるので,

入力信号を 1 スイープさせるのに数分間を要することもある。

d)

入力信号に対する制御ポート A の圧力変化の記録を得る(

付図 12 参照)。

8.1.10

フェイルセーフ機能試験  次の手順に従って試験を実施する。

a)

例えば,入力信号の遮断,  電力の遮断又は低下,  油圧の遮断又は低下,フィードバック信号の遮断など

の場合におけるバルブの挙動を調べ,バルブ固有のフェイルセーフ特性を確認する。

b)

バルブにフェイルセーフ機能が特別に組み込まれている場合,スプール位置をモニタすることによっ

て,確認する。

c)

必要に応じて,複数の選択された入力信号条件で試験を繰り返す。

8.2

動特性試験(制御ポート  開)


11

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

8.2.1

試験油圧回路及び試験準備

8.2.1.1

付図 に示す油圧試験回路と同様の試験回路を準備する。

8.2.1.2

制御ポート A から測定用作動シリンダまでの流路長さを可能な限り短くする。

8.2.1.3

測定用作動シリンダは,バルブの供給ポートに可能な限り近づける。

8.2.1.4

一定圧力 10 MPa (100 bar)  又は定格圧力のいずれか低い値をバルブに供給し,そのときの最大出

力流量を測定する。

8.2.1.5

周波数応答試験には,入力信号に対する出力信号の振幅と位相遅れを測定できる,周波数応答解

析器,オシロスコープ又はほかの適切な電子機器を使用する。ステップ応答試験には,時間に対する出力

信号を記録できる,オシロスコープ又はほかの適切な電子機器を使用する。

8.2.1.6

出力信号は,次に示す方法のいずれかによって測定する。

a)

低摩擦[圧力損失が 0.3 MPa (3 bar)  以下]

・小慣性(内部に閉じ込められる作動油の影響も含めて,

最大試験周波数の 3 倍以上の共振周波数をもつ)アクチュエータの速度検出器からの出力を出力信号

として使用する。この方法を用いることができない場合には,b)  又は c)  の方法を用いる。

b)

バルブがスプール位置検出器を内蔵しており,かつ,圧力補償形流量制御機構を内蔵していない場合

には,スプール位置信号を出力信号として用いる。

c)

バルブがスプール位置検出器を内蔵しておらず,かつ,圧力補償形流量制御機構を内蔵していない場

合には,外部スプール位置検出器及び適切な信号調整用電子装置を接続することが必要となる。検出

器の追加がバルブの周波数応答に影響を与えなければ,その信号を出力信号として用いる。

a

), b)

及び c)  の方法から同一の結果を得られるわけではない。したがって報告するデータは,その試験

方法を明示しなければならない。

8.2.2

周波数応答−試験手順

8.2.2.1

 5

Hz

又は 90°位相遅れ点周波数の 5 %のいずれか低い周波数の入力信号を印加し,試験周波数範

囲にわたってプロットする振幅比と位相遅れに関して 15 dB の減少分が記録できるようにする(

付図 13

参照)

。必要に応じて,45°,90°又はそれ以上の位相遅れ点の周波数が含まれるようにする。

8.2.2.2

次に示す正弦波入力条件で,バルブの試験を実施する。

a)

制御ポート A 及び B からの出力流量が 0(ゼロ)となる入力を中心として,静的な最大出力流量の約

5 %

の流量を振幅として発生させるのに足りる入力信号を印加する。オーバーラップのバルブに対し

ては,不感帯エリミネータを作動させて実施する。

b)

不感帯エリミネータをもたないオーバーラップのバルブの場合は,直流のバイアス入力を印加し,流

量が一方向だけに流れる,すなわちスプールの動きが中心から見て片側だけであるように入力を調整

する。直動アクチュエータを適切な周波数帯をもつ流量センサに置きかえる。0 Hz 又はほぼ 0 Hz と

みなせる周波数で最大の静的出力信号の約 5 %から 15 %の出力を発生するような小さい入力信号振幅

を印加する。反対側の出力に対して同様に繰り返す。

c)

表 に示す試験条件で,a)  又は b)  を繰り返す。


12

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

  3  正弦波信号条件

試験手順

直流バイアス信号

%

(流量)

重畳する正弦波入力信号

%

(流量又は最大スプール変位)

 0

± 5

 0

±10

8.2.2.2 a) 0

±25

 0

±50

 0

±75

± 5

+50

±10

±25

8.2.2.2 b)

± 5

−50

±10

±25

各試験で,信号を完全に 1 スイープさせる間は,正弦波入力信号の振幅を一定に保つ。

8.2.3

ステップ応答  試験手順

8.2.3.1

ステップ入力信号要求に対する遷移応答

次に示す条件のステップ入力信号要求に対して,バルブを試験する。

表 から選択する各ステップ条件での入力と,モニタするバルブ出力信号の動的軌跡が得られるように,

ステップ信号発生器と記録装置のトリガをかける[

付図 14a)  参照]。各条件に対応するデータと軌跡を明

確に識別する。


13

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

  4

開始条件

%

(定格流量に対する)

終了条件

%

(定格流量に対する)

0

+10

0

−10

0

+25

0

−25

0

+50

0

−50

0

+75

0

−75

0

+90

0

−90

+10 0

−10 0 
+25 0 
−25 0

+50 0 
−50 0 
+75 0

−75 0 
+90 0 
−90 0

−10

+10

−25

+25

−50

+50

−90

+90

+25

+25

+75

+75

8.2.3.2

負荷変化に対する応答(負荷圧力補償機能をもつバルブ)  定格入力の 50 %の入力[必要に応じ

てほかの入力でも実施する。

付図 14b)  参照]において,規定の最大負荷圧力の 0 %から 50 %及び 50 %か

ら 90 %の負荷圧力のステップ変化に対する流量変化を記録する。 

9.

耐久試験

9.1

一般事項  耐久試験は,供給圧力を試験時のバルブへの最大供給圧力に設定し,制御ポートを閉じ

た状態で実施する。

9.2

試験手順

9.2.1

バルブに供給圧力を加え,  電気入力信号を片方の極性の最大値から反対の極性の最大値まで,正弦

波的に繰り返し印加する。閉じている制御ポートの圧力ピーク値が各サイクルで供給圧力値の 90 %以上に

なるように,電気入力信号の周波数を設定する。試験は 10×10

6

サイクル以上バルブを作動させる。

9.2.2

耐久試験が完了した後,バルブは生産受渡試験を実施して,機能低下の程度を確認する。

9.2.3

作動総サイクル数と機能低下の程度を記録する。

 
 


14

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

10.

圧力インパルス試験

10.1

定格圧力,変動圧力などの使用状況を考慮して試験供給圧力を設定し,10×10

6

サイクル以上の圧力

インパルスを,制御ポートを閉じた状態で次の試験条件で,バルブの供給ポートに印加する。

a)

オーバーシュートやキャビテーションを避けるため圧力上昇率に注意して,各ポートへの圧力インパ

ルスの圧力振幅を,戻り側圧力[ただし,0.35 MPa (3.5 bar)  以上]から供給圧力の (100±5) %と設定

する。各サイクルの 50 %以上の時間は供給圧力を保持する。

b)

試験時間の半分は正の定格入力信号を印加し,残りの半分の時間は負の定格入力を印加する。

10.2

圧力インパルス試験完了後,静的試験を実施し(8.1 参照)

,機能低下の程度を確認する。

10.3

作動総サイクル数と機能低下の程度を記録する。

11.

環境試験  この試験は,5.に規定する一般試験条件下で実施しなければならない。しかし,様々な環

境条件下で作動する油圧機器の増加に伴い,種々の環境条件下でのバルブの挙動を確認する他の試験を実

施する必要がある。

その場合の環境試験要求は,

供給者と購入者との当事者間で協議することが望ましい。

次に適当と考えられる環境試験項目を例示する。

a)

周囲温度範囲

b)

作動油温度範囲

c)

振動

d)

衝撃

e)

加速度

f)

耐爆性

g)

耐火性

h)

耐食性

i)

真空

j)

周囲圧力

k)

熱帯性気候

l)

浸せき

m)

湿度

n)

電気的影響度

o)

大気中のじんかい(塵芥)

p)

 EMC

(電磁干渉)

q)

汚染感度

12.

試験結果の表示

12.1

一般事項  バルブの試験結果は,次のいずれかの方法で表示する。

a)

表形式      又は

b)

確認の容易な図示形式(適宜)

備考  試験の目的が開発,生産又は客先からの特別要求などによって,特にシステム圧力や入力信号

レベルが異なるため,バルブの性能を示す項目のすべてを,個々のバルブに対して表示する必

要はない。

12.2

試験成績書


15

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

12.2.1

すべての試験成績書  すべての試験成績書は,次の項目を含まなければならない。

a)

製造業者

b)

バルブの形式及び製造番号

c)

増幅器の形式及び製造番号(必要に応じて,外部増幅器を使用する場合)

d)

定格バルブ圧力降下での定格流量

e)

バルブ圧力降下

f)

供給圧力

g)

戻り圧力

h)

作動油種類

i)

作動油温度

j)

JIS K 2001

に従った作動油粘度

k)

定格入力信号

l)

適切なコイル接続方法(例えば,直列,並列など)

m)

ディザ信号波形,  振幅及び周波数(使用した場合)

n)

作動に関する極性

o)

各試験項目に対する許容範囲

p)

試験日

q)

試験作業者氏名

12.2.2

生産受渡試験に関する試験成績書  この試験成績書には,次の項目を含まなければならない。

a)

絶縁抵抗(7.4 参照)

b)

供給側保証耐圧力(8.1.2.2 参照)

c)

戻り側保証耐圧力(8.1.2.3 参照)

d)

最大内部漏れ量(8.1.3 参照)

e)

入力信号に対する出力流量(8.1.4 参照)

f)

入力信号に対する出力流量曲線から得られた極性(8.1.4.5 参照)

g)

入力信号に対する出力流量曲線から得られたヒステリシス(8.1.4.5 参照)

h)

流量ゲイン K

V

及びゲインを求めたときの圧力(8.1.4.5 参照)

i)

流量の直線性(8.1.4.5 参照)

j)

中立点領域特性(8.1.4.5 参照)

k)

圧力ゲイン(8.1.9 参照)

l)

スレッショルド(8.1.5 参照)

m)

フェイルセーフ機能(必要に応じて)

8.1.10 参照)

備考  試験結果を追加してもよい。例えば,供給圧力中立点シフト(二つ又はそれ以上の測定点),対

称性など。

12.2.3

形式認定試験  この試験成績書には,次の項目を含まなければならない。

a)

生産受渡試験結果(12.2.2 参照)

b)

コイル抵抗(7.2 参照)

c)

コイルインダクタンス(7.3 参照)

d)

作動油温度に対する出力流量(8.1.8 参照)

e)

限界出力試験結果(8.1.7 参照)


16

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

f)

バルブ圧力降下に対する出力流量(8.1.6 参照)

g)

耐久試験結果(9.参照)

h)

圧力インパルス試験結果(10.参照)

i)

環境試験結果(11.参照)

j)

分解及び部品の目視検査による物理的劣化の詳細報告

13.

規格適合表示  この規格にのっとっている場合,試験成績書,カタログ及び販売資料に次の表示を使

用することを製造業者に強く推奨する。

“試験は,JIS B 8659-油圧−電気操作形油圧制御弁−第 2 部:3 方向流量制御弁試験方法  に従って実

施した。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

関連規格  JIS B 0125-2  油圧・空気圧システム及び機器−図記号及び回路図−第 2 部:回路図

備考  ISO 1219-2 : 1995, Fluid power systems and components−Graphic Symbols and circuit

diagrams

−Part 2 : Circuit diagrams が,この規格と一致している。


17

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

番号

 1

油圧源

内部漏れ流量検出器

 2

フィルタ

1

温度表示器

 3

リリーフ弁     11

流量検出器

 4

アキュムレータ

12

バイパス弁(オプション)

 5

温度センサ     13

ロード弁

 6

圧力ゲージ     14

チェック弁

 7

圧力検出器  又は  差圧検出器

15

パイロット用油圧源

 8

供試品

1

電気式圧力検出器

   P : 供給ポート

   T : 戻りポート

a

から j :  止め弁

   A : 制御ポート

    x 及び y :  パイロットポート

付図  1  静特性試験油圧回路例

 


18

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

備考1.  この回路図では止め弁を省略してある。

2.

測定用シリンダのドリフトを補正するための低ゲイン位置フィードバックを用意しても

よい。

付図  2  動特性試験油圧回路例

 


19

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

a

)

  インダクタンス試験

ここで,

U

R

はバルブの見掛けのコイルインダクタンスによる電圧降下

U

DC

はコイル抵抗による電圧降下

U

AC

は逆起電力による位相上追加される電圧降下

b

)

  電圧ベクトル図

付図  3  バルブコイルインダクタンス

 


20

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

付図  4  バルブコイルステップ応答

付図  5  入力信号  対  内部漏れ量


21

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

付図  6  入力信号  対  出力流量(一定圧力降下時)

 
 

付図  7  スレッショルド特性


22

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

付図  8  バルブ圧力降下  対  出力流量(圧力補償がない場合)

 
 

付図  9  バルブ圧力降下  対  出力流量(圧力補償がある場合)


23

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

付図 10  限界出力曲線

付図 11  作動油温度  対  出力流量


24

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

付図 12  入力信号  対  閉ポート負荷

 
 

付図 13  周波数応答


25

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

a

)

  ステップ入力信号に対する過渡応答

b

)

  流動補正時の負荷圧力ステップに対する過渡応答

付図 14  ステップ応答


26

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

附属書 A(規定)  許容差及び測定精度区分について

1.

測定精度区分  当事者間の合意に基づいて,要求される精度によって,試験を,A, B 又は C の三つの

うちの一つの測定精度区分において実施する。区分 A 及び B は,より精密に性能を規定することが必要な

場合に用いられる。これらの試験は,試験費用のかかる,より精密な試験装置及び試験方法を必要とする。

2.

許容差  使用する試験装置及び試験方法は,機器の校正又は国際規格との比較によって,システム全

体として,

附属書 表 に示す許容差を満足する性能をもっていることを示さなければならない。

附属書   1  測定装置のシステム許容差範囲(機器校正時における)

測定項目

測定精度区分による許容差範囲

 A

B

C

入力電流        %

±0.5

±1.5

±2.5

流量            %

±0.5

±1.5

±2.5

圧力            %

±0.5

±1.5

±2.5

温度            %

±0.5

±1.0

±2.0

備考  この表に示した百分率は試験結果の最大値に対するもので,機器の

最大読取値に対するものではない。


27

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

附属書 B(参考)  試験実施に当たっての手引

スプール検出器を内蔵しているバルブは,製造業者の説明書に従ってゼロ調整することが望ましい。

連続的に入力信号を変化させるためには信号発生器を用いるのが望ましい。また適切な圧力及び流量検出

器によって測定される圧力と流量は,X−Y レコーダによって記録することが望ましい。代替方法として,

入力信号に対する流量又は圧力の形で表される応答は,各点式の手動式に記録することができる。

これに関連して,入力信号は試験サイクルの半分は一方向にだけ変化し,残りの半分は反対方向にだけ変

化するということに注意することが重要である。この方法であれば本来バルブがもつヒステリシスが不明

確になることはない。自動信号発生器は,不注意な信号の逆転を防ぐために有効である。

静的試験において,出力の変化率が記録装置の応答性に比較してゆっくりであるならば,信号発生器によ

って与えられる信号関数の種類(例えば,正弦波,ランプなど)は重要ではない。さらに不感帯エリミネ

ータは,無効とするのが望ましい。記録装置は,検出器の出力信号と入力信号を適当な表示スケールに調

整する手段をもつことが望ましい。さらにグラフの軌跡のセンタリング機能をもつのが望ましい。

自動信号発生器に付け加えるならば,手動入力制御への切替えスイッチをもつことが望ましい。これによ

ってバルブと機材の準備を行うことができる。

自動信号発生器と手動コントローラは,スイッチに頼らずに正又は負の信号を供給できるものを用いるこ

とが望ましい。

実施した電気的調整は,すべて記録することが望ましい。


28

B 8659-2

:2002 (ISO 10770-2:1998)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

附属書 C(参考)  参考文献

1)

  ISO 4411: 1986    Hydraulic fluid power

−Valves−Determination of pressure differential/flow characteristics

2)

  ISO 6403 : 1988    Hydraulic fluid power

−Valves controlling flow and pressure−Test methods

3)

  ISO 7137 : 1995    Aircraft

−Environmental conditions and test procedures for airborne equipment

4)

  IEC 68  Environmental testing

日本工業標準調査会標準部会  産業機械技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)    岡  村  弘  之

東京理科大学理工学部

(委員)

朝  田  泰  英

財団法人電力中央研究所

伊  藤  正  人

厚生労働省労働基準局安全衛生部

大  地  昭  生

日本内燃機関連合会(株式会社東芝電力システム社)

大  湯  孝  明

社団法人日本農業機械工業会

重  久  吉  弘

財団法人エンジニアリング振興協会

鈴  木  通  友

社団法人全国木工機械工業会

筒  井  康  賢

独立行政法人産業技術総合研究所

橋  元  和  男

国土交通省総合政策局

平  野  正  明

社団法人日本機械工業連合会

藤  咲  浩  二

社団法人日本産業機械工業会

松  山  新一郎

株式会社豊田自動織機

吉  田  岳  志

農林水産省生産局

渡  邉  和  夫

社団法人日本建設機械化協会