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B 8622:2016

1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義  

2

4  種類 

7

4.1  機能による種類  

7

4.2  吸収冷凍サイクルによる種類  

7

4.3  加熱源による種類  

7

4.4  設置場所などによる種類  

7

5  定格 

8

5.1  電圧及び周波数  

8

5.2  加熱源  

8

6  標準機器の構成  

8

7  性能 

10

7.1  定格条件  

10

7.2  冷凍能力  

11

7.3  加熱能力  

11

7.4  加熱源消費熱量  

11

7.5  定格運転時成績係数  

11

7.6  期間成績係数  

11

7.7  圧力損失  

11

7.8  気密性及び耐圧性  

11

7.9  絶縁抵抗  

11

7.10  耐電圧  

11

7.11  消費電力  

11

7.12  燃焼装置の性能  

12

7.13  安全装置  

12

8  試験用計器及び試験条件  

13

8.1  計器の形式及び精度  

13

8.2  試験条件  

15

9  試験方法  

15

9.1  冷凍能力  

15

9.2  加熱能力  

15

9.3  加熱源消費熱量  

15

9.4  放熱量  

15


B 8622:2016  目次

2)

ページ

9.5  排ガス損失  

15

9.6  圧力損失  

15

9.7  部分負荷特性  

16

9.8  吸収式冷凍機気密性  

16

9.9  水側耐圧性  

16

9.10  加熱源側耐圧性  

16

9.11  絶縁抵抗  

16

9.12  耐電圧  

16

9.13  消費電力  

16

9.14  安全装置  

16

9.15  騒音  

16

10  検査  

16

10.1  形式検査  

16

10.2  受渡検査  

17

11  表示  

17

12  取扱説明書  

18

13  試験成績書  

18

附属書 A(規定)冷凍能力及び加熱能力の試験方法  

19

附属書 B(規定)部分負荷での冷凍能力及び加熱能力の試験方法  

25

附属書 C(規定)期間成績係数の算出方法  

29

附属書 D(規定)本体熱損失率算出方法  

31

附属書 E(規定)圧力損失試験  

32

附属書 F(規定)都市ガス側又は液化石油ガス側の耐圧試験方法及び気密試験方法  

34

附属書 G(規定)燃焼装置試験方法  

36

附属書 H(規定)騒音試験方法  

40

附属書 I(参考)運転・点検及び整備  

43


B 8622:2016

3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第

14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

冷凍空調工業会(

JRAIA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規

格である。

これによって,JIS B 8622:2009 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8622

2016

吸収式冷凍機

Absorption refrigerating machines

序文 

この規格は,

1986 年に制定され,その後 4 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 2009 年に

行われたが,その後の実使用に即した期間成績係数の表示及び廃熱利用時の性能表示の要求に対応するた

めに改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,再生器(高温再生器,低温再生器を含む。),凝縮器,吸収器,蒸発器などによる吸収冷凍

サイクルを構成し,水を冷媒として,臭化リチウム水溶液を吸収液として使用し,再生器又は高温再生器

に加熱源を供給することによって,水の冷却又は加熱を行う吸収冷凍機,吸収冷温水機及び吸収ヒートポ

ンプ(以下,これらを総称して,吸収式冷凍機という。)のうち,冷凍能力が単体で

25 kW 以上のものに

ついて規定する。

注記 1  加熱源としては,都市ガス,液化石油ガス,油,蒸気,加熱用温水及び加熱用排ガスなどが

ある。

注記 2  この規格で用いる圧力は,特に断らない限りゲージ圧とする。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7410  石油類試験用ガラス製温度計

JIS B 7411-1  一般用ガラス製温度計-第 1 部:一般計量器

JIS B 7505-1  アネロイド型圧力計-第 1 部:ブルドン管圧力計

JIS B 7551  フロート形面積流量計

JIS B 7554  電磁流量計

JIS B 7982  排ガス中の窒素酸化物自動計測システム及び自動計測器

JIS B 7983  排ガス中の酸素自動計測器

JIS B 7987  排ガス中の一酸化炭素自動計測器

JIS B 8222  陸用ボイラ-熱勘定方式

JIS B 8407-2  強制通風式バーナ-第 2 部:油バーナ

JIS B 8412  ガンタイプ油バーナ用燃焼安全制御器

JIS B 8473  燃料油用電磁弁


2

B 8622:2016

JIS C 1102-1  直動式指示電気計器-第 1 部:定義及び共通する要求事項

JIS C 1102-2  直動式指示電気計器    第 2 部:電流計及び電圧計に対する要求事項

JIS C 1102-3  直動式指示電気計器    第 3 部:電力計及び無効電力計に対する要求事項

JIS C 1102-4  直動式指示電気計器    第 4 部:周波数計に対する要求事項

JIS C 1102-5  直動式指示電気計器    第 5 部:位相計,力率計及び同期検定器に対する要求事項

JIS C 1102-6  直動式指示電気計器    第 6 部:オーム計(インピーダンス計)及びコンダクタンス計に

対する要求事項

JIS C 1102-7  直動式指示電気計器    第 7 部:多機能計器に対する要求事項

JIS C 1102-8  直動式指示電気計器    第 8 部:附属品に対する要求事項

JIS C 1102-9  直動式指示電気計器    第 9 部:試験方法

JIS C 1211-1  電力量計(単独計器)-第 1 部:一般仕様

JIS C 1302  絶縁抵抗計

JIS C 1509-1  電気音響-サウンドレベルメータ(騒音計)-第 1 部:仕様

JIS C 1602  熱電対

JIS C 1604  測温抵抗体

JIS C 1605  シース熱電対

JIS C 1611  サーミスタ測温体

JIS C 4210  一般用低圧三相かご形誘導電動機

JIS D 1030  自動車-排気ガス中の一酸化炭素,二酸化炭素,全炭化水素及び窒素酸化物の測定方法

JIS K 0098  排ガス中の一酸化炭素分析方法

JIS K 0104  排ガス中の窒素酸化物分析方法

JIS K 0151  赤外線ガス分析計

JIS K 0301  排ガス中の酸素分析方法

JIS K 0804  検知管式ガス測定器(測長形)

JIS K 2203  灯油

JIS K 2205  重油

JIS K 2240  液化石油ガス(LP ガス)

JIS K 2279  原油及び石油製品-発熱量試験方法及び計算による推定方法

JIS K 2301  燃料ガス及び天然ガス-分析・試験方法

JIS S 2142  燃焼機器用変圧器

JIS Z 8731  環境騒音の表示・測定方法

JIS Z 8762-1  円形管路の絞り機構による流量測定方法-第 1 部:一般原理及び要求事項

JIS Z 8762-2  円形管路の絞り機構による流量測定方法-第 2 部:オリフィス板

JIS Z 8762-3  円形管路の絞り機構による流量測定方法-第 3 部:ノズル及びノズル形ベンチュリ管

JIS Z 8762-4  円形管路の絞り機構による流量測定方法-第 4 部:円すい形ベンチュリ管

JIS Z 8765  タービン流量計による流量測定方法

JIS Z 8766  渦流量計-流量測定方法

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。


3

B 8622:2016

3.1

定格値

吸収式冷凍機を定格条件で作動させたときの特性値。定格値は,銘板などに表示する。定格には,次の

2 種類がある。

a)

標準定格  標準定格条件で実施する試験を基準とした定格。

b)  応用定格  応用定格条件(標準定格条件以外の条件)で実施する試験を基準とした定格。

3.2

定格冷凍能力

循環する冷水から除去する熱量の定格値。定格冷凍能力の単位は,

kW で表す。

3.3

定格加熱能力

循環する温水に加える熱量の定格値。定格加熱能力の単位は,

kW で表す。

3.4

定格放熱量

循環する冷却水に放熱する熱量の定格値。定格放熱量の単位は,

kW で表す。

3.5

加熱源消費量

吸収式冷凍機が消費する都市ガス,液化石油ガス,油,蒸気,加熱用温水などの流量。加熱源消費量の

単位は,

m

3

/h,L/h,kg/h 又は L/min で表す。

3.6

加熱源消費熱量

加熱源消費量を熱量換算した値。加熱源消費熱量の単位は,

kW で表す。

3.7

消費電力

内蔵電動機及び制御回路で消費する電力。消費電力の単位は,

kW で表す。

3.8

成績係数

冷凍能力又は加熱能力を加熱源消費熱量と消費電力との和で除した値。

3.9

負荷率

利用側設備の冷凍負荷,外気条件及び冷却水条件によって発生する熱量と,定格冷凍能力との比率。

3.10

期間成績係数

吸収式冷凍機が冷凍運転期間を通じて冷凍する熱量の総和を,同期間内に消費する加熱源消費熱量の総

和と総消費電力量との和で除した値であって,期間成績係数は吸収式冷凍機の負荷率を

100 %,75 %,50 %

及び

25 %の 4 点とし,冷却水条件及び重み係数を期間変動相当としたときの値。

3.11

標準期間成績係数

標準条件による吸収式冷凍機の期間成績係数。


4

B 8622:2016

3.12

応用期間成績係数

標準条件以外の条件による吸収式冷凍機の期間成績係数。

3.13

排ガス損失

吸収冷温水機からの排ガスによって機外に放出される熱量。排ガス損失の単位は,

kW で表す。

3.14

本体熱損失

吸収式冷凍機の周囲温度と吸収式冷凍機の表面温度との差によって放出又は授受する熱量。本体熱損失

の単位は,

kW で表す。

3.15

定格流量

吸収式冷凍機の冷凍能力試験及び加熱能力試験のときの水,蒸気,燃料などの流量。定格流量の単位は,

m

3

/h,L/h,kg/h 又は L/min で表す。

3.16

吸収冷凍機

加熱源を再生器又は高温再生器に供給して吸収冷凍サイクルを構成し,冷水を供給する機械。

3.17

吸収冷温水機

加熱源を再生器又は高温再生器に供給して吸収冷凍サイクルを構成し,冷水及び温水を供給する機械。

3.18

吸収ヒートポンプ

加熱源を再生器又は高温再生器に供給して吸収ヒートポンプサイクルを構成し,蒸発器で熱源水から熱

を回収することによって,吸収器及び凝縮器で温水を供給する機械。

3.19

一重効用形

吸収式冷凍機の吸収冷凍サイクルで,冷媒の再生を再生器だけで行う機械。単効用形ともいう。

3.20

二重効用形

吸収式冷凍機の吸収冷凍サイクルで,冷媒の再生を高温再生器及び低温再生器の二段階で行う機械。

3.21

一重二重併用形

一重効用運転と二重効用運転とを切り換え又は同時に運転できる機械。

3.22

冷水-温水同時供給形

冷水と温水とを同時に供給する吸収冷温水機。

3.23

最高使用圧力

構造強度上安全に使用できる,水,蒸気などの最高の圧力。


5

B 8622:2016

3.24

真空

通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間内の状態。

3.25

定格圧力損失

定格水量の冷水,温水,冷却水及び熱源水が吸収式冷凍機を通過するときに生じる圧力損失の値。定格

圧力損失の単位は,

kPa で表す。

3.26

都市ガス

ガス事業者が,ガス導管によって供給する燃料ガス。

注記

  ガス事業法(昭和 29 年法律第 51 号)に基づくガス用品の検定等に関する省令(昭和 46 年通商

産業省令第

27 号)に規定するガスグループのガス。

3.27

液化石油ガス

JIS K 2240 に規定する燃料ガス。

3.28

加熱源として使用する油で,JIS K 2203 及び JIS K 2205 に規定する燃料油。

3.29

蒸気

吸収式冷凍機の再生器又は高温再生器に加熱源として供給し,吸収液の加熱濃縮に供する蒸気。

3.30

加熱用温水

吸収式冷凍機の再生器又は高温再生器に加熱源として供給し,吸収液の加熱濃縮に供する水。

3.31

加熱用排ガス

機外から吸収冷温水機の再生器又は高温再生器に加熱源として供給し,吸収液の加熱濃縮に供する燃焼

排ガス。

3.32

熱源水

吸収ヒートポンプで蒸発器に供給し,熱回収される水。

3.33

冷水

蒸発器で冷却され,冷房用などに供する水。

3.34

冷却水

吸収器及び凝縮器を通過して昇温され,吸収式冷凍機から外部へ出る水。

3.35

温水

吸収冷温水機又は吸収ヒートポンプで加熱され,暖房用,給湯用などに供する水。


6

B 8622:2016

3.36

排ガス

吸収冷温水機又は吸収ヒートポンプの高温再生器又は再生器から排出される燃焼排ガス。

3.37

廃温水(廃蒸気)

一重二重併用形の併用形熱交換器に供給する温水(低圧の蒸気を含む。)。

3.38

汚れ係数

冷水,冷却水,温水,加熱用温水,熱源水,蒸気などの伝熱管における水側の汚れによって生じる熱抵

抗。汚れ係数の単位は,

m

2

K/kW で表す。

3.39

抽気装置

吸収式冷凍機内の不凝縮ガスを機内から抽出・除去する装置。

3.40

燃焼装置

都市ガス,液化石油ガス又は油を受け入れて,これらを燃焼及び制御する装置。

3.41

総発熱量(高位発熱量)

燃料が飽和湿り空気によって完全燃焼したときに発生する熱の総量。

3.42

真発熱量(低位発熱量)

総発熱量から燃焼によって発生した水蒸気の蒸発熱を減じた残りの熱量。

3.43

制御装置

吸収式冷凍機を正常に運転継続させるために制御する装置。

3.44

比例制御

吸収式冷凍機の容量制御のうち,加熱などを連続的に制御する方法。

3.45

段階制御

吸収式冷凍機の容量制御のうち,加熱などを段階的に制御する方法。

3.46

オン・オフ制御

吸収式冷凍機の容量制御のうち,加熱と加熱停止との二段階で制御する方法。

3.47

部分負荷

吸収式冷凍機を,定格冷凍能力又は定格加熱能力を下回る領域で運転させたときの状態。

3.48

付帯設備

吸収式冷凍機以外に付帯する冷水ポンプ,温水ポンプ,加熱用温水ポンプ,冷却水ポンプ,冷却塔,煙


7

B 8622:2016

道,水配管などの設備。

3.49

腐食抑制剤

吸収式冷凍機に使用している吸収液の腐食作用を極力抑える目的で,吸収液に添加する薬品。

3.50

形式検査

同一製造業者が生産する同一設計の製品に対して,代表的に行う性能その他特性の検査。

3.51

受渡検査

既に形式検査に合格した製品と同じ設計・製造条件の製品の受渡し時における必要な機能の検査。

種類 

4.1 

機能による種類 

機能による種類は,次による。

a)

冷水供給専用のもの

b)  冷水供給・温水供給兼用のもの(冷水供給又は温水供給に切り換えてそれぞれ専用に用いるものをい

う。)

c)

冷水及び温水同時供給のもの(冷水-温水同時供給形)

d)  温水供給専用のもの(吸収ヒートポンプサイクルによる。

4.2 

吸収冷凍サイクルによる種類 

吸収冷凍サイクルによる種類は,次による。

a)

一重効用形

b)  二重効用形

c)

一重二重併用形

4.3 

加熱源による種類 

加熱源による種類は,次による。

a)

都市ガス式

b)  液化石油ガス式

c)

油(灯油又は重油)式

d)  蒸気式

e)

加熱用温水式

f)

加熱用排ガス式

g)

その他(バイオマス由来の燃料など)

4.4 

設置場所などによる種類 

設置場所などによる種類は,次による。

a)

屋内形  機械室などの屋内に設置されるもの。

b)  屋外形  屋上などの屋外に設置されるもので,屋外用ケーシングなどで,風,雨,熱などの外的障害

に対し防護措置が施されているもの。

c)

ユニット形  屋外形と,冷却塔,冷却水ポンプ及び冷却水配管が一体構成された吸収冷温水機で製造

業者の標準形式として設定されているもの。


8

B 8622:2016

定格 

5.1 

電圧及び周波数 

吸収式冷凍機の定格電圧は単相交流

100 V,単相交流 200 V,三相交流 200 V,三相交流 220 V,三相交

400 V 又は三相交流 440 V とし,定格周波数は 50 Hz 専用,60 Hz 専用,又は 50 Hz・60 Hz 共用とする。

5.2 

加熱源 

加熱源は,次による。

a)  都市ガス

1)  総発熱量  ガス事業者のガス供給約款に規定する発熱量。

2)  ガス圧力  ガス事業者のガス供給約款に規定する圧力とする。吸収式冷凍機製造業者における低圧

仕様の設計標準ガス圧力は,表 による。

なお,吸収式冷凍機製造業者における中間圧仕様の設計標準ガス圧力は

8 kPa,中圧仕様の設計標

準ガス圧力は

0.1 MPa とする。

表 1-吸収式冷凍機製造業者における低圧仕様の設計標準ガス圧力 

単位

kPa

都市ガスのグループ

設計標準ガス圧力

L2(5AN) 1.0 
12 A,13 A

2.0

注記

  (  )内は,従来のガスグループで,参考として表示する。

b)  液化石油ガス  液化石油ガスの種類は,JIS K 2240 に規定する 1 種 1 号,1 種 2 号又は 1 種 3 号とす

る。また,吸収式冷凍機製造業者における設計ガス圧力は,販売事業者との協定による。

c)

油  燃料として使用する油の種類は,JIS K 2203 に規定する灯油,及び JIS K 2205 に規定する 1 種 1

号の重油とする。

d)  蒸気  標準定格圧力及び温度は,次による。

1)  一重効用形圧力 147 kPa,127  ℃(飽和)

2)  二重効用形圧力 785 kPa,175  ℃(飽和)

e)

加熱用温水  加熱用温水の温度及び圧力は,受渡当事者間の協定による。

f)

加熱用排ガス  加熱用排ガスの温度及び圧力は,受渡当事者間の協定による。

g)

その他  バイオマス由来の燃料など,受渡当事者間の協定による。

標準機器の構成 

吸収式冷凍機の標準機器の構成は,表 によるものとし,各部は次による。


9

B 8622:2016

表 2-標準機器の構成一覧 

構成機器

加熱源の種類

備考

都市ガス

液化石油

ガス

蒸気

加熱用

温水

加熱用

排ガス

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

吸収器

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

蒸発器

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

再生器

高温再生器

  ○

  ○

  ○

低温再生器

  ○

  ○

  ○

併用形熱交換器

凝縮器

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

熱交換器

高温熱交換器

  ○

  ○

  ○

低温熱交換器

  ○

  ○

  ○

温水熱交換器

  ○

  ○

  ○  備える

場合

ドレン熱回収器

備える

場合

吸収液ポンプ

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

冷媒ポンプ

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○  備える

場合

抽気装置

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

燃焼装置

  ○  ○  ○  ○  ○

安全装置

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

操作盤

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

容量制御装置

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

銘板

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

冷媒

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

吸収液

  ○  ○  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

注記 1  構成機器としてほかに省エネルギ対応の排ガス熱回収器,冷媒熱回収器などがある。 
注記 2  吸収ヒートポンプは,加熱源の種類に応じて,それぞれの加熱源の種類の欄に含める。 
注記 3  欄内の○印は,該当する項目を示す。

a)

吸収器  冷水供給時には,蒸発器からの冷媒蒸気を吸収液に吸収させ,蒸発器内の圧力を規定の値に

保ち,温水供給時には,吸収器を停止するか,又は吸収液がもつ顕熱で温水を加熱する構成機器。

b)  蒸発器  冷水供給時には,冷媒液を散布し,蒸発によって冷水の温度を下げ,温水供給時には,冷媒

蒸気を凝縮させるか,又は高温吸収液の散布によって温水を加熱する,若しくは停止したままとする

構成機器。

c)

再生器  低濃度の吸収液を加熱源で加熱濃縮し,冷媒蒸気を再生する構成機器。再生器は,一重効用

形の場合に用いる。

d)  高温再生器  低濃度の吸収液を加熱源で加熱濃縮し,冷媒蒸気を再生する構成機器。高温再生器は,

二重効用形又は一重二重併用形の場合に用いる。

e)

低温再生器  高温再生器で再生した高温の冷媒蒸気で吸収液を加熱濃縮し,冷媒蒸気を再生する構成

機器。低温再生器は,二重効用形又は一重二重併用形の場合に用いる。


10

B 8622:2016

f)

併用形熱交換器  低濃度の吸収液を廃温水(廃蒸気)で加熱又は加熱濃縮する構成機器。併用形熱交

換器は,一重二重併用形の場合に用いる。

g)

凝縮器  冷水供給時には,低温再生器からの冷媒蒸気及び低温再生器で凝縮した冷媒液,又は再生器

からの冷媒蒸気を冷却凝縮させ,温水供給時には,凝縮器を停止するか,又は冷媒蒸気で温水を加熱

する構成機器。

h)  熱交換器  低温低濃度の吸収液と高温高濃度の吸収液とを熱交換させ,それぞれの温度の上昇,低下

をはかる構成機器。熱交換器は,一重効用形の場合に用いる。

i)

高温熱交換器  低温低濃度の吸収液と高温高濃度の吸収液とを熱交換させ,それぞれの温度の上昇,

低下をはかる構成機器。高温熱交換器は,二重効用形又は一重二重併用形の高温度部に用いる。

j)

低温熱交換器  低温低濃度の吸収液と高温高濃度の吸収液とを熱交換させ,それぞれの温度の上昇,

低下をはかる構成機器。低温熱交換器は,二重効用形又は一重二重併用形の低温度部に用いる。

k)  温水熱交換器  高温の冷媒によって温水を加熱する構成機器。

l)

ドレン熱回収器  加熱源蒸気のドレン水がもっている熱を吸収液に回収する構成機器。

m)  吸収液ポンプ  吸収液だまりからの吸収液を再生器又は高温再生器若しくは低温再生器へ送る構成機

器。

n)  冷媒ポンプ  蒸発器の冷媒液だまりからの冷媒液を蒸発器管群上に散布させ,冷媒の蒸発作用を促す

構成機器。

o)

抽気装置  吸収式冷凍機内の不凝縮ガスを機内から抽出し,除去する装置。

p)  燃焼装置  都市ガス,液化石油ガス又は油を受け入れ,これらを燃焼及び制御する装置。

q)  安全装置  吸収式冷凍機を安全に停止させるか,又は安全側に制御する装置。

r)

操作盤  吸収式冷凍機の運転及び停止の操作,並びに状態及び故障の表示を行う装置。

s)

容量制御装置  吸収式冷凍機を正常に運転させ,かつ,容量を適切に制御する装置。

t)

銘板  吸収式冷凍機の製造業者名,形式,仕様などを明示するもの。

u)  冷媒  蒸発によって冷水を冷やす媒体。

v)

吸収液  吸収冷凍サイクルにおいて,冷媒蒸気を吸収する媒体。

性能 

7.1 

定格条件 

定格条件は,次による。

a)

標準定格条件は,表 による。この表は吸収冷凍機及び吸収冷温水機に適用する。

表 3-標準定格条件 

項目

部位

利用側

放熱側

冷(温)水

冷却水

入口温度

出口温度

入口温度

出口温度

冷凍能力

12  ℃) 7

 32

37.5  ℃)

加熱能力

 55

流量

一定(定格流量)

一定(定格流量)

汚れ係数

 0.086

m

2

K/kW 0.086

m

2

K/kW

注記

  表中の(  )内数値は,参考値である。


11

B 8622:2016

b)  応用定格条件は,表 に示す標準定格以外の条件とする。

7.2 

冷凍能力 

吸収式冷凍機の冷凍能力は,9.1 の規定によって試験を行い,その値は表示した定格冷凍能力の 95 %以

上でなければならない。一重二重併用形は,二重効用の値とし,必要に応じて併用時の値を(

  )書きで併

記してもよい。

7.3 

加熱能力 

吸収式冷凍機の加熱能力は,9.2 の規定によって試験を行い,その値は表示した定格加熱能力の 95 %以

上でなければならない。一重二重併用形は,二重効用の値とし,必要に応じて併用時の値を(

  )書きで併

記してもよい。

7.4 

加熱源消費熱量 

吸収式冷凍機の加熱源消費熱量は,9.3 の規定によって試験を行い,再生器(二重効用形では高温再生器)

が消費する蒸気,加熱用温水,都市ガスなどのエネルギ消費量である。その値は単位冷凍能力,又は単位

加熱能力当たり,定格値の

105 %以下でなければならない。一重二重併用形は,二重効用の値とし,必要

に応じて併用時の加熱原消費熱量のうち,廃熱分を除いた値を(

  )書きで併記してもよい。

7.5 

定格運転時成績係数 

定格運転時の成績係数は,7.2 で求めた冷凍能力又は 7.3 で求めた加熱能力を 7.4 で求めた加熱源消費熱

量と 7.11 で求めた消費電力との和で除した値である。その値は定格値の 95 %以上でなければならない。

一重二重併用形は,二重効用の値とし,必要に応じて併用時の値を(

  )書きで併記してもよい。

7.6 

期間成績係数 

期間成績係数は,箇条 の規定によって試験を行い,附属書 の規定によって算定した値である。期間

成績係数の算出に用いる各部分負荷の成績係数の値は,附属書 の規定の範囲内でなければならない。一

重二重併用形は二重効用の値とし,必要に応じて併用時の値を(

  )書きで併記してもよい。

なお,期間成績係数は,段階制御及びオン・オフ制御の場合は算出しない。

7.7 

圧力損失 

吸収式冷凍機の圧力損失は,9.6 の規定によって試験を行い,その値は定格圧力損失値の 110 %以内でな

ければならない。

7.8 

気密性及び耐圧性 

吸収式冷凍機の気密性及び耐圧性は,次による。

a)

吸収式冷凍機の気密性  吸収式冷凍機の気密性は,9.8 の規定によって試験を行い,気密試験の漏れ量

は,

2.03 Pa・mL/s 以下でなければならない。

b)  水側の耐圧性  水側の耐圧性は,9.9 の規定によって試験を行い,水側に異常な変形又は水漏れがあっ

てはならない。

c)

加熱源側の耐圧性  加熱源側の耐圧性は,9.10 の規定によって試験を行い,加熱源側に異常な変形又

は漏れがあってはならない。

7.9 

絶縁抵抗 

吸収式冷凍機の絶縁抵抗は,9.11 によって試験を行い,1 MΩ 以上でなければならない。

7.10  耐電圧 

吸収式冷凍機の耐電圧は,9.12 によって試験を行い,これに耐えなければならない。

7.11  消費電力 

吸収式冷凍機の消費電力は,9.13 によって試験を行い,その値は仕様書に記載されている値の 105 %以


12

B 8622:2016

下でなければならない。

7.12  燃焼装置の性能 

加熱源に都市ガス,液化石油ガス又は油を用いる場合の燃焼装置の性能は,次による。

a)

排ガス分析は附属書 によって分析を行い,表 の規定に適合しなければならない。

表 4-排ガス分析値 

単位

ppm

燃料の種類

排ガスの分析値

CO NO

x

スモーク度

都市ガス(

13A,12A) 300 以下 60 以下

都市ガス(その他)

 300 以下 150 以下

液化石油ガス

灯油

 300 以下 150 以下

スモーク度(比色ろ紙法で

No.3 以下)

A 重油 300 以下 170 以下

スモーク度(比色ろ紙法で

No.3 以下)

注記

 NO

x

分析値は酸素濃度

0 %換算値で表示した。

b)  着火性  着火性は,附属書 に規定する方法によって試験を行い,着火ミスがあってはならない。

c)

安全装置の作動  安全装置の作動は,附属書 に規定する方法によって試験を行い,作動が正常でな

ければならない。

7.13  安全装置 

7.13.1  吸収式冷凍機の安全装置 

吸収式冷凍機には,表 に規定する安全装置を備えなければならない。また,安全装置は,9.14 によっ

て作動確認を行い,作動異常があってはならない。

表 5-吸収式冷凍機の安全装置 

安全装置

加熱源の種類

備考

都市ガス

液化石油

ガス

蒸気

加熱用温水

加熱用

排ガス

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

凍結防止

  ○

  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

結晶防止

  ○

  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

空だき防止

  ○

  ○  ○  ○

  ○

再生器異常

  ○

  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

過電流防止リレー

  ○

  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

インターロック

端子

  ○

  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

電源ヒューズ

  ○

  ○  ○  ○

  ○  ○  ○

注記

  欄内の○印は,該当する項目を示す。

7.13.2  電気関係の安全装置 

吸収式冷凍機は,次に示す電気関係の安全装置を備えなければならない。

a)

一括異常表示用端子

b)  接地用端子


13

B 8622:2016

7.13.3  燃焼に関わる安全装置 

燃焼装置を具備する吸収式冷凍機では,表 に示す安全装置を備えなければならない。

表 6-燃焼に関わる安全装置 

安全装置

加熱源の種類

備考

都市ガス

液化石油

ガス

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

  一重

  二重

  併用

燃焼監視制御器

  ○  ○

火炎検出器

  ○  ○

自動点火装置

  ○  ○

燃料安全遮断弁

  ○  ○

二重遮断とする。

ガス圧力スイッチ

  △  △

下限又は上限(ガス圧力による。

油ろ過器

ガスストレーナ

  △  △

油温スイッチ

油加熱器を備える場合

油流量又は油圧力確認装置

風圧スイッチ

  ○  ○

ガス圧力調整器

  △  △

注記

  欄内の○印は,該当する項目を示す。△印は必要に応じて備えるのが望ましい項目を示す。

7.13.4  付帯設備の安全装置 

吸収式冷凍機は,付帯設備とのインターロック用として,次の端子を備えなければならない。

a)

冷(温)水ポンプ用

b)  冷却水ポンプ用

c)

吸収冷温水機で遠隔から始動・停止の信号を送り,機器の始動・停止を行う屋内設置のもので,バー

ナの最大燃焼量が単体で

58.2 kW(総発熱量基準)以上の場合は,次による。

1)  ガス漏れ検知器(気体燃料の場合)用

2)  感震器用

3)  室内異常昇温検知器用

4)  換気ファン用

d)  加熱源制御用(加熱源に蒸気,加熱用温水又は加熱用排ガスを使用する場合)

e)

煙道ダンパ用(吸収冷温水機で開閉を目的とするダンパを煙道に設ける場合)

試験用計器及び試験条件 

8.1 

計器の形式及び精度 

試験に用いる計器の形式及び精度は,表 によって,公的機関が検定したもの,又はこれに準じたもの

とする。


14

B 8622:2016

表 7-計器の形式及び精度 

区分

形式

対応する規格

精度

温度計

ガラス製棒状温度計

JIS B 7410

JIS B 7411-1 

冷水

温水

±

0.1  ℃

冷却水

冷媒

加熱用温水

100  ℃未満)

吸収液

蒸気

±

1.0  ℃

加熱用温水

100  ℃以上)

排ガス

加熱用排ガス

熱電温度計

JIS C 1602

JIS C 1605 

抵抗温度計

JIS C 1604 

サーミスタ温度計

JIS C 1611 

流量計

差圧式

JIS B 7551

JIS Z 8762-1-4

冷水

温水

±

2.0 %(フルスケール)

冷却水

都市ガス

液化石油ガス

±

2.0 %

(フルスケール)

電磁式

JIS B 7554 

容積式

JIS Z 8765 

カルマン渦式

JIS Z 8766 

熱式

圧力計

ブルドン管式

JIS B 7505-1 

水柱式

電子式

精密圧力計

隔膜式圧力計

排ガス分析計

  検知管式

JIS K 0804

JIS K 0098 

赤外線分析計

JIS K 0151

JIS D 1030 

比色ろ紙式煙濃度計

JIS B 8407-2 

化学発光方式

JIS B 7982 

赤外線吸収式

JIS K 0104 

定電位電解方式

JIS B 7987 

ジルコニア式

JIS B 7983 

磁気式

JIS K 0301 

ガルバニ電池式

熱量計

a)

ユンカース式熱量計

(都市ガスの場合)

JIS K 2301 

燃研式ボンベ形熱量計

(油の場合)

JIS K 2279 

ガスクロマトグラフ

(液化石油ガスの場合)

JIS K 2240

JIS K 2301 

電気計器

指示電気計器

JIS C 1102-1-9

絶縁抵抗計

JIS C 1302 

積算計

JIS C 1211-1 

騒音計

騒音計

JIS C 1509-1 

a)

  都市ガス又は液化石油ガスを燃料とする場合は,当該ガス事業者が供給するガス発熱量による。

油を燃料とする場合は,JIS B 8222 に規定する平均値を使用してもよい。

±

0.5  ℃

±

2.0 %


15

B 8622:2016

8.2 

試験条件 

試験条件は,特に指定がない限り,次による。

a)

電源  定格周波数及び定格電圧(その公差はそれぞれの定格の±

2 %とする。)

b)  冷水  出口温度  7±0.5  ℃及び流量  定格値の±5 %

c)

冷却水  入口温度

 32±0.5  ℃及び流量  定格値の±5 %

d)  温水  出口温度 55±1.0  ℃及び流量  定格値の±5 %

e)

蒸気  入口圧力  定格値の±

20 kPa

f)

加熱用温水

1)  一重効用形  入口温度  定格値の

1
0

  ℃及び流量  定格値の±5 %

2)  二重効用形又は一重二重併用形  入口温度  定格値の±2  ℃及び流量  定格値の±5 %

g)  廃温水  入口温度  定格値の

1
0

  ℃及び流量  定格値の±5 %

h)  燃料の発熱量及び圧力  燃料の発熱量及び圧力は,仕様書記載の燃料及び供給条件(圧力,温度など)

とする。

i)

代替加熱源  代替加熱源で試験を行う場合は,定格加熱源と代替加熱源とが熱収支上同等でなければ

ならない。

j)

部分負荷特性  部分負荷特性は,附属書 による。

注記

  温度,圧力及び流量の許容差は,試験中の変動許容差を示す。

試験方法 

9.1 

冷凍能力 

冷凍能力試験は,8.2 の試験条件で運転し,附属書 に規定する測定方法及び算出式によって冷凍能力

を算出する。

9.2 

加熱能力 

加熱能力試験は,8.2 の試験条件で運転し,附属書 に規定する測定方法及び算出式によって加熱能力

を算出する。

9.3 

加熱源消費熱量 

加熱源消費熱量試験は,9.1 で冷凍能力測定値が安定したときに,又は 9.2 で加熱能力測定値が安定した

ときに,吸収式冷凍機が消費する蒸気,都市ガスなどの加熱源消費量を測定し,附属書 の計算式で求め

る。試験時に断熱施工箇所を未施工のままで測定した場合は,附属書 に示す方法によって本体熱損失率

を求め附属書 の算出式によって加熱源消費量を補正する。

9.4 

放熱量 

放熱量試験は,9.1 で冷凍能力測定値が安定したときに,吸収式冷凍機の冷却水量及び出入口温度差を測

定し,附属書 によって放熱量を算出する。

9.5 

排ガス損失 

吸収冷温水機の排ガス損失は,排ガス温度,外気温度,空気比,燃料消費量などを測定して JIS B 8222

の 6.3 (3)[燃焼によって生じる排ガス(水蒸気を含む。)の熱損失(排ガスの保有熱)]に規定する式によ

って算出する。

9.6 

圧力損失 

圧力損失は,8.2 の試験条件で運転を行い,安定した状態で附属書 に規定する測定方法及び算出式に

よって冷水側,冷却水側,又は温水側の圧力損失を算出する。


16

B 8622:2016

9.7 

部分負荷特性 

部分負荷特性は,附属書 による。

9.8 

吸収式冷凍機気密性 

吸収式冷凍機の気密試験は,ヘリウムガスなどによって気密性を試験する。

9.9 

水側耐圧性 

水側耐圧は,最高使用圧力の

1.5 倍の圧力を 10 分間以上加えて試験を行う。

9.10  加熱源側耐圧性 

加熱源側耐圧は,加熱源の種類によって次の圧力を

10 分間以上加えて試験を行う。

a)  蒸気  最高使用圧力の 1.5 倍の水圧

1)

b)  加熱用温水  最高使用圧力の 1.5 倍の水圧

1)

c)

都市ガス・液化石油ガス  附属書 に規定する試験方法による。

d)  油  油系統での最高使用圧力の油圧。

1)

  “ボイラ及び圧力容器安全規則”などに該当する場合には,当該規則などの規定する圧力の

水圧とする。

9.11  絶縁抵抗 

絶縁抵抗は,9.1 又は 9.2 の試験の前後にそれぞれ 500 V 絶縁抵抗計(JIS C 1302)を用いて充電部と接

地するおそれがある非充電金属部との間の絶縁抵抗を測定する。

9.12  耐電圧 

耐電圧は,定格電圧が

100 V の回路では 1 000 V,定格電圧が 200 V 又は 220 V の回路では 1 500 V,定

格電圧が

400 V の回路では 1 800 V,定格電圧が 440 V の回路では 1 880 V の周波数 50 Hz 又は 60 Hz の正

弦波に近い電圧を,充電部と非充電金属部との間に連続して

1 分間加える。

定格出力が

400 W 未満の電動機では 1 000 V,対地電圧が直流 30 V 以下の部分については 500 V とする。

また,操作回路電圧で対地電圧が直流

30 V 以下の回路に使用される電子応用部品については,耐電圧試験

を省くことができる。

9.13  消費電力 

消費電力は,定格運転中の値を 8.1 に規定する計器などを用いて測定する。

9.14  安全装置 

安全装置は,作動の確認を行う。燃焼安全装置については附属書 に規定する方法によって試験を行う。

9.15  騒音 

騒音は,附属書 に規定する方法によって測定する。

10  検査 

10.1  形式検査 

形式検査は,次の項目を箇条 の条件で箇条 の試験方法によって行い,箇条 の規定にあるものはこ

れに適合しなければならない。箇条 の規定にないものは参考値とする。

a)

冷凍能力

b)  加熱能力

c)

加熱源消費熱量

d)  定格運転時成績係数(附属書 による。

e)

期間成績係数(附属書 による。)(段階制御及びオン・オフ制御の場合は除く。)


17

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f)

放熱量

g)

圧力損失

h)  部分負荷特性(附属書 に規定する連続加熱運転で測定する。オン・オフ制御機は測定不要。

i)

気密性及び耐圧性

j)

絶縁抵抗

k)  耐電圧

l)

消費電力

m)  安全装置の作動

n)  燃焼装置の作動(附属書 による。

o)  騒音

10.2  受渡検査 

受渡検査は,次の項目について全数又は抜取りによって行う。

なお,受渡当事者間の協定によって検査項目を省略してもよい。

a)

冷凍能力

b)  加熱能力

c)

加熱源消費熱量

d)  放熱量

e)

圧力損失

f)

気密性及び耐圧性

g)

絶縁抵抗

h)  耐電圧

i)

消費電力

j)

安全装置の作動

k)  燃焼装置の作動(燃焼装置を具備するものに限る。

11  表示 

吸収式冷凍機には,通常の据付状態で見やすい所

2)

に,容易に消えない方法で,次の事項を表示した銘

板を取り付ける。

2)

  外郭表面,道具などを使用せずに容易に開閉できる蓋で覆われた内部の表面。

a)

形式

b)  製品の名称

c)

加熱源消費熱量又は加熱源消費量

3)

d)  加熱源の種類又は発熱量

e)

電源(電圧

V,相数及び周波数 Hz)

f)

製造番号

g)

製造年月

h)  吸収式冷凍機製造業者名又はその略号

上記に加えて,吸収冷凍機の場合は i)m),吸収冷温水機の場合は i)p),吸収ヒートポンプの場合は

n)p)を少なくとも表示する。

i)

定格冷凍能力(

kW)


18

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j)

冷水出口温度又は入口温度(℃)

k)  冷水流量(m

3

/h 又は L/min)

l)

冷却水の入口温度及び出口温度(℃)

m)  冷却水流量(m

3

/h 又は L/min)

n)  定格加熱能力(kW)

o)  温水の出口温度又は入口温度(℃)

p)  温水流量(m

3

/h 又は L/min)

3)

  加熱源消費熱量の単位は,kW。加熱源消費量の単位は,加熱源の種類に応じて蒸気(kg/h),

加熱用温水(

kg/h,m

3

/h 又は L/min),都市ガス・液化石油ガス(m

3

/h 標準状態),油(kg/h,

L/h)を使用する。

12  取扱説明書 

吸収式冷凍機の正しい運転及び保全を行うことができるように,運転,取扱い及び保全要領を記載した

説明書を添付する。機器の形式,性能又は仕様については別途に仕様書を添付してもよい。また,正しい

運転及び保全を行うための,一般的な運転・点検及び整備について,附属書 に参考として記載する。

13  試験成績書 

製造業者は,10.2 のうち,実施した項目の検査結果について,必要に応じて試験成績書を提出しなけれ

ばならない。


19

B 8622:2016

附属書 A

(規定)

冷凍能力及び加熱能力の試験方法

A.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収式冷凍機の冷凍能力及び加熱能力の試験方法について規定する。

A.2 

試験方法 

吸収式冷凍機の冷凍能力及び加熱能力は,吸収式冷凍機の表 A.1 に規定する構成部を通過する流量及び

出入口水温を測定して求める。

表 A.1-試験で測定する構成部 

試験項目

構成部

冷凍能力

蒸発器

加熱能力

蒸発器又は吸収器・凝縮器若しくは温水熱交換器

A.3 

試験装置 

吸収式冷凍機の試験装置は,次による(図 A.1 に例を示す。)。

a)

試験装置は,継続的に安定した流量及び水温が得られる装置とする。

b)  試験装置には,試験に必要な計器を備える。計器の形式及び精度は,表 による。

図 A.1-吸収式冷凍機の試験装置(例) 

A.4 

試験準備 

試験を実施するためには,次の準備を行う。

a)

被試験機には,通常の運転に必要な附属装置を全て取り付ける。

b)  被試験機は,十分に抽気を行う。

c)

被試験機には,定められた冷媒及び吸収液を封入する。

d)  試験装置は,水配管内の空気を十分に排除し,水が充満していることを確認する。

e)

加熱源の確保及び確認を行う。

A.5 

試験条件 

試験条件は,8.2 による。


20

B 8622:2016

なお,受渡当事者間であらかじめ取決めがある場合は,その試験条件に設定する。

A.6 

測定要領 

測定要領は,次による。

a)  試験装置及び被試験機を始動し,A.5 の試験条件に調整する。

b)  測定は,定常状態

1)

  に達した後始める。

c)

試験条件を変えたときは,新しい条件の下で,定常状態に達した後,測定を始める。

d)  試験条件の変動による影響を最小限にするために,測定はできるだけ同時に行うことが望ましい。

1)

  試験目的に対して重要な計器の指示を試験測定開始前に安定化するのに要する時間又はこれ

を含めた試験時間を通じて,連続的に観察し,それらの値が 8.2 の温度変動許容差内で安定

している状態。

A.7 

試験記録 

この試験で,能力,加熱源消費熱量及び放熱量を算出するために必要な記録事項は,次による。

*印で示

す数値は,実測値でなくてもよい。

a)

蒸発器(冷凍能力の算出)

1)  冷水入口温度(℃)

2)  冷水出口温度(℃)

3)  冷水流量(m

3

/h 又は L/min)

b)  蒸発器又は吸収器,凝縮器若しくは温水熱交換器(加熱能力の算出)

1)  温水入口温度(℃)

2)  温水出口温度(℃)

3)  温水流量(m

3

/h 又は L/min)

c)

吸収器又は凝縮器(放熱量の算出)

1)  冷却水入口温度(℃)

2)  冷却水出口温度(℃)

3)  冷却水流量(m

3

/h 又は L/min)

d)  高温再生器又は再生器(加熱源消費熱量の算出)

1)  都市ガス式又は液化石油ガス式の場合

1.1)  ガス流量(m

3

/h)(標準状態)

1.2)  ガス温度(℃)

1.3)  ガスの真発熱量(MJ/m

3

)(標準状態)

*

1.4)  ガスの種類

2)  油式の場合

2.1)  油流量(kg/h 又は L/h)

2.2)  油温度(℃)

2.3)  油の真発熱量(kJ/kg)*

2.4)  油の密度(kg/m

3

*

2.5)  油の種類

3)  蒸気式の場合


21

B 8622:2016

3.1)  蒸気流量(kg/h)

(乾き度

100 %時の流量)

2)

3.2)  ドレン温度(℃)

3.3)  蒸気温度(℃)

3.4)  蒸気圧力(kPa)

4)  加熱用温水式の場合

4.1)  加熱用温水の流量(m

3

/h,L/min 又は kg/h)

4.2)  加熱用温水の入口温度(℃)

4.3)  加熱用温水の出口温度(℃)

4.4)  加熱用温水の比熱[kJ/(kg・K)]*

4.5)  加熱用温水の密度(kg/m

3

*

5)  加熱用排ガス式の場合

5.1)  加熱用排ガス入口温度(℃)

5.2)  加熱用排ガス出口温度(℃)

5.3)  加熱用排ガス流量(kg/h)*

5.4)  加熱用排ガスの定圧比熱[kJ/(kg・K)]*

6)  その他の場合

燃料の形態によって,1)5)のいずれかに当てはめて算出する。

e)

内蔵電動機及び制御回路の消費電力(

kW)

2)

  乾き度が 100 %未満の場合,蒸気流量は次の式で補正する。

蒸気流量=測定値×乾き度

/100

A.8 

冷凍能力及び加熱能力の算出方法 

冷凍能力及び加熱能力の算出は,次による。

a)

冷凍能力

Q

c

(1/3 600)×W

c

×

C

c

×

ρ

c

×

(t

c1

t

c2

)  (A.1)

ここに,

Q

c

: 冷凍能力(

kW)

W

c

: 冷水流量(

m

3

/h)

C

c

: 冷水の比熱[

kJ/(kg・K)]

ρ

c

: 冷水の密度(

kg/m

3

t

c1

: 冷水入口温度(℃)

t

c2

: 冷水出口温度(℃)

b)  加熱能力

Q

h

(1/3 600)×W

h

×

C

h

×

ρ

h

×

(t

h2

t

h1

)  (A.2)

ここに,

Q

h

: 加熱能力(

kW)

W

h

: 温水流量(

m

3

/h)

C

h

: 温水の比熱[

kJ/(kg・K)]

ρ

h

: 温水の密度(

kg/m

3

t

h1

: 温水入口温度(℃)

t

h2

: 温水出口温度(℃)

なお,a)  の冷凍能力を発揮しているときの放熱量は,式(A.3)で算出する。

Q

w

(1/3 600)×W

w

×

C

w

×

ρ

w

×

(t

w2

t

w1

)   (A.3)

ここに,

Q

w

: 放熱量(

kW)

W

w

: 冷却水流量(

m

3

/h)


22

B 8622:2016

C

w

: 冷却水の比熱[

kJ/(kg・K)]

ρ

w

: 冷却水の密度(

kg/m

3

t

w1

: 冷却水入口温度(℃)

t

w2

: 冷却水出口温度(℃)

A.9 

加熱源消費熱量の算出方法 

加熱源消費熱量

Q

i

の算出方法は,次による。

a)  断熱施工済みの場合

1)  都市ガス式又は液化石油ガス式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

g

×

q

g

×

1 000  (A.4)

ここに,

Q

i

: 加熱源消費熱量(

kW)

W

g

: ガス流量(

m

3

/h)(標準状態)

q

g

: ガスの真発熱量(

MJ/m

3

)(標準状態)

2)  油式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

o

×

q

o

  (A.5)

ここに,

W

o

: 油の流量(

kg/h)

q

o

: 油の真発熱量(

kJ/kg)

3)  蒸気式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

s

×

(h

s1

h

s2

)  (A.6)

ここに,

W

s

: 蒸気流量(

kg/h)

h

s1

: 蒸気比エンタルピ(

kJ/kg)

h

s2

: ドレン比エンタルピ(

kJ/kg)

4)  加熱用温水式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

k

×

C

k

×

ρ

k

×

(t

k1

t

k2

)   (A.7)

ここに,

W

k

: 加熱用温水の流量(

m

3

/h)

C

k

: 加熱用温水の比熱[

kJ/(kg・K)]

ρ

k

: 加熱用温水の密度(

kg/m

3

t

k1

: 加熱用温水の入口温度(℃)

t

k2

: 加熱用温水の出口温度(℃)

5)  加熱用排ガス式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

e

×

(C

e1

×

t

e1

C

e2

×

t

e2

)  (A.8)

ここに,

W

e

: 加熱用排ガス流量(

kg/h)

C

e1

: 加熱用排ガス入口の定圧比熱[

kJ/(kg・K)]

C

e2

: 加熱用排ガス出口の定圧比熱[

kJ/(kg・K)]

t

e1

: 加熱用排ガス入口温度(℃)

t

e2

: 加熱用排ガス出口温度(℃)

6)  その他の場合

燃料の形態によって,1)5)のいずれかに当てはめて算出する。

b)  断熱未施工の場合

1)  都市ガス式又は液化石油ガス式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

g

×

q

g

×

(1-L)×1 000  (A.9)

2)  油式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

o

×

q

o

×

(1-L)  (A.10)

3)  蒸気式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

s

×

(h

s1

h

s2

)×(1-L)  (A.11)


23

B 8622:2016

4)  加熱用温水式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

k

×

C

k

×

ρ

k

×

(t

k1

t

k2

)×(1-L)  (A.12)

5)  加熱用排ガス式の場合

Q

i

(1/3 600)×W

e

×

(C

e1

×

t

e1

C

e2

×

t

e2

)×(1-L)  (A.13)

6)  その他の場合

燃料の形態によって,1)5)のいずれかに当てはめて算出する。

ここに,

は附属書 で求める熱損失率を示す。その他の記号及び単位は,a)  の内容と同じ。

A.10  成績係数の算出方法 

成績係数の算出方法は,次による。

a)  冷凍能力試験の場合

COP

c

Q

c

/(Q

i

A)  (A.14)

ここに,

 COP

c

: 冷凍成績係数

Q

c

: 冷凍能力(

kW)

Q

i

: 加熱源消費熱量(

kW)

A: 消費電力(kW)

b)  加熱能力試験の場合

COP

h

Q

h

/(Q

i

A)  (A.15)

ここに,

 COP

h

: 加熱成績係数

Q

h

: 加熱能力(

kW)

Q

i

: 加熱源消費熱量(

kW)

A: 消費電力(kW)

c)

一重二重併用形における併用時の冷凍能力試験の場合(廃温水利用時)

COP

c

Q

c

/(Q

i

’+A’)  (A.16)

ここに,

 COP

c

: 冷凍成績係数

Q

c

: 冷凍能力(

kW)

Q

i

’: 廃温水利用時の加熱源消費熱量(kW)

A’: 廃温水利用時の消費電力(kW)

d)  一重二重併用形における併用時の加熱能力試験の場合(廃温水利用時)

COP

h

Q

h

/(Q

i

’+A’)  (A.17)

ここに,

 COP

h

: 加熱成績係数

Q

h

: 加熱能力(

kW)

Q

i

’: 廃温水利用時の加熱源消費熱量(kW)

A’: 廃温水利用時の消費電力(kW)

A.11  一重二重併用形における併用時の燃料削減率及び蒸気削減率の算出方法 

一重二重併用形における燃料削減率及び蒸気削減率の算出方法は,次による。

燃料削減率(

%)=(Q

i

Q

i

’)/Q

i

×

100  (A.18)

ここに,

Q

i

: 廃温水を利用しない場合の加熱源消費熱量(

kW)

Q

i

’: 廃温水利用時の加熱源消費熱量(kW)

蒸気削減率(

%)=(W

s

W

s

’)/W

s

×

100  (A.19)

ここに,

W

s

: 廃温水を利用しない場合の蒸気流量(

kg/h)

W

s

’: 廃温水利用時の蒸気流量(kg/h)


24

B 8622:2016

A.12  記録する事項 

A.7 に規定する事項のほかに,一般情報として,次の該当事項を記録する。

a)

銘板に記載された項目

b)  試験場所の周囲温度(℃)

c)

試験場所及び試験日

d)  試験者の氏名


25

B 8622:2016

附属書 B

(規定)

部分負荷での冷凍能力及び加熱能力の試験方法

B.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収式冷凍機の部分負荷での冷凍能力及び加熱能力の試験方法について規定する。

B.2 

用語及び定義 

この附属書で用いる用語及び定義は,次による。

a)  加熱量制御  吸収式冷凍機は,負荷に追従するため,主に加熱量を制御して出力を調整する。加熱量

の制御方法には,一般的に,図 B.1~図 B.4 に示すものがある。

なお,図の中に b)  及び c)  に規定する部分負荷試験での運転方法を採用する領域を示す。

図 B.1-加熱量“比例制御”の場合 

図 B.2-加熱量“比例制御とオン・オフ制御とを 

組み合わせた制御”の場合 

図 B.3-加熱量“段階制御”の場合 

図 B.4-加熱量“オン・オフ制御”の場合 

b)  連続加熱運転  部分負荷での冷凍能力及び加熱能力試験において,比例制御の場合は加熱量比例制御

域で,段階制御の場合は各加熱量制御位置で加熱量を固定し,連続的な加熱によって試験条件の冷(温)

水温度になるように冷凍(加熱)出力と負荷とをバランスさせる運転方法(図 B.5)。

c)

加熱量切替運転  部分負荷での冷凍能力及び加熱能力試験において,機械がもつ自動制御で,加熱の

切替,又は加熱・停止の切替運転を行い,試験条件の冷(温)水温度になるように冷凍(加熱)出力

と負荷とをバランスさせる運転方法(図 B.6)。


26

B 8622:2016

図 B.5-連続加熱運転のイメージ図 

図 B.6-加熱量切替運転のイメージ図 

B.3 

試験方法 

試験方法は,次による。

a)  比例制御(又は比例制御とオン・オフ制御とを組み合わせた制御)の場合(図 B.1,図 B.2

1)  冷凍能力試験においては,負荷率 75 %,50 %及び 25 %点の計 3 点について測定によって求める。

制御装置の制約によって,各測定点が負荷率

75 %,50 %又は 25 %とならない場合は,測定可能な

負荷率で測定できる。加熱能力試験においては,測定可能な最小能力の点を

1 点含み,2 点以上の

測定によって求める。

2)  比例制御の場合(図 B.1)は,連続加熱運転で測定する。

3)  比例制御とオン・オフ制御とを組み合わせた制御の場合(図 B.2)は,試験する負荷域によって,

連続加熱運転と加熱量切替運転とを使い分ける。

4)  その他は,附属書 による。

b)  段階制御の場合(図 B.3

1)  連続加熱が可能な各段階の制御位置では,連続加熱運転で測定する。

2)  各段階の制御位置以外は,加熱量切替運転で測定する。

3)  その他は,附属書 による。

c)

オン・オフ制御の場合(図 B.4

1)  加熱量切替運転で測定する。

2)  その他は,附属書 による。

B.4 

試験装置 

試験装置は,附属書 による。

B.5 

試験準備 

試験を実施するための準備は,A.4 による。

B.6 

試験条件 

試験条件のうち,冷水,冷却水及び温水の試験条件は,次による。その他の条件は 8.2 による。

なお,受渡当事者間であらかじめ取決めがある場合は,その試験条件に設定する。

a)

冷水出力時 


27

B 8622:2016

表 B.1 による。

表 B.1-冷水出力時試験条件 

標準期間成績係数

応用期間成績係数

冷水出口温度

一定(

7  ℃)

一定(任意に設定可)

冷水流量

一定(定格流量)

一定(定格流量)

冷却水入口温度

能力

100 %の場合 32  ℃

能力

100 %の場合  任意に設定可

能力

75 %の場合 27.5  ℃

能力

50 %の場合 23  ℃

能力

75 %の場合

能力

50 %の場合

能力

100 %の場合の冷却水入口

温度と能力

25 %の場合 18.5  ℃

とし,中間は比例的に算出する。

能力

25 %の場合 18.5  ℃

能力

25 %の場合 18.5  ℃

冷却水流量

一定(定格流量)

一定(定格流量)

b)  温水出力時

表 B.2 による。

表 B.2-温水出力時試験条件 

温水出口温度

一定(

55  ℃)

温水流量

一定(定格流量)

なお,試験中の温度及び流量の変動許容差を,表 B.3 に示す。

表 B.3-温水及び流量の変動許容差 

連続加熱運転

加熱量切替運転

冷温水出口温度

冷水:±

0.5  ℃

温水:±

0.5  ℃

冷水:平均値が+

1.0  ℃以下

温水:平均値が-

1.0  ℃以上

冷温水流量

±

5 %

±

5 %

冷却水入口温度

±

0.5  ℃

平均値が-

1.0  ℃以上

冷却水流量

±

5 %

±

5 %

B.7 

測定要領 

測定要領は,次による。

a)

試験装置及び被試験機を始動し,B.6 の試験条件に調整する。

b)  測定は,次による。

1)  連続加熱運転の場合  附属書 による。

2)  加熱量切替運転の場合  測定は冷温水出口温度がほぼ同じパターンで変動を繰り返している状態で

行い,測定値は,

1 回以上の整数サイクル,かつ,30 分以上の平均値を採用する(図 B.7 参照)。


28

B 8622:2016

 
N≧1 回,かつ,T≧30 分 
 
N:整数サイクル回数 
T:測定時間

図 B.7-測定方法(加熱量切替運転の場合) 

c)

試験条件を変えたときは新しい条件の下で,再度,b)  によって行う。

d)  試験条件の変動による影響を最小限にするために,各測定はできるだけ同時に行うことが望ましい。

B.8 

試験記録 

試験記録は,附属書 による。ただし,測定値は B.7 b)  の要領で計測した値とする。

B.9 

冷凍能力及び加熱能力の算出方法 

冷凍能力及び加熱能力の算出方法は,附属書 による。ただし,測定値は B.7 b)  の数値。

B.10  加熱源消費熱量の算出方法 

加熱源消費熱量の算出方法は,附属書 による。ただし,測定値は B.7 b)  の数値。

B.11  成績係数の算出方法 

成績係数の算出方法は,附属書 による。ただし,測定値は B.7 b)  の数値。

B.12  部分負荷における成績係数の許容誤差 

冷凍能力試験の部分負荷における成績係数の許容誤差は,式

(B.1)の範囲内とする。

%FL

833.3

)

%FL

07

.

0

(

10.5

)

%

(

FL

×

+

×

DT

許容誤差

   (B.1)

ここに,

 %FL: 負荷率(%)

DT

FL

: 定格点における冷水の入口出口の温度差(℃)

B.13  記録する事項 

一般情報として,B.7 に規定する事項のほかに,次の該当事項を記録する。

a)

試験場所の周囲温度(℃)

b)  試験場所及び試験日

c)

試験者の氏名


29

B 8622:2016

附属書 C 
(規定)

期間成績係数の算出方法

C.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収式冷凍機の期間成績係数の算出方法について規定する。

C.2 

期間成績係数算出方法 

C.2.1 

算出式 

標準期間成績係数(

IPLV)及び応用期間成績係数(NPLV)は,式(C.1)による。

IPLV or NPLV=kA+lB+mC+nD   (C.1)

ここに,

A: 負荷率 100 %の成績係数(COP

c

B: 負荷率 75 %の成績係数(COP

c

C: 負荷率 50 %の成績係数(COP

c

D: 負荷率 25 %の成績係数(COP

c

また,

klmは次のとおりとし,表 C.1 による。

k: 負荷率 100 %の重み係数

l: 負荷率 75 %の重み係数

m: 負荷率 50 %の重み係数

n: 負荷率 25 %の重み係数

表 C.1-期間成績係数算出式の重み係数 

負荷率(

%)

重み係数(-)

100

k:0.01

75

l:0.47

50

m:0.37

25

n:0.15

C.2.2 

部分負荷の測定点の補正 

制御装置の制約によって,各測定点が負荷率

75 %,50 %又は 25 %とならない場合は,測定可能な負荷

率で測定できる。

なお,このときの冷却水入口温度試験条件は表 B.1 の条件を直線補間して算出する。

75 %,50 %及び 25 %負荷率の成績係数は,測定された成績係数を直線補間し決定する。ここでデータの

外挿は行わない。

なお,測定可能な最低負荷率が

25 %まで下げられない場合は,測定可能な最低負荷率での測定点をもっ

て,

25 %負荷率の成績係数を式(C.2)によって算出する。最低負荷率が 50 %又は 75 %まで下げられない場

合も,同様に式

(C.2)によって算出する。

COP

c

Q

c

/C

D

/(Q

i

A)  (C.2)

ここに,

 COP

c

: 負荷率(

75 %,50 %又は 25 %)における冷凍成績係数

Q

c

: 測定可能な最低負荷率での冷凍能力(

kW)

C

D

: 悪化係数

Q

i

: 測定可能な最低負荷率での加熱源消費熱量(

kW)

A: 測定可能な最低負荷率での消費電力(kW)

C

D

は式

(C.3)によって算出する。


30

B 8622:2016

C

D

(-0.13×LF)+1.13

LF=(% Load/100)×Q

c-100 %

/Q

c-Minimum

   (C.3)

ここに,

 %Load: 負荷率(75 %,50 %又は 25 %)(%)

Q

c-100 %

: 負荷率

100 %の冷凍能力(kW)

Q

c-Minimum

: 測定可能な最低負荷率での冷凍能力(

kW)

C.2.3 

期間成績係数の許容誤差 

期間成績係数の許容誤差は,式

(C.4)の範囲内とする。

FL

19.4

6.5

)

%

(

DT

+

許容誤差

  (C.4)

ここに,

  DT

FL

: 定格点における冷水の入口出口の温度差(℃)


31

B 8622:2016

附属書 D 
(規定)

本体熱損失率算出方法

D.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収式冷凍機の本体熱損失率算出方法について規定する。

D.2 

熱損失量 

熱損失量は,次による。

Q

0

(θ

0

θ

γ

α×A  (D.1)

λ

χ

α

θ

θ

γ

+

×

=

1

)

(

0

1

A

Q

  (D.2)

ここに,

Q

0

: 断熱施工前の熱損失量(

kW)

Q

1

: 断熱施工後の熱損失量(

kW)

θ

0

: 吸収式冷凍機表面温度(℃)

θ

γ

: 周囲温度(℃)

α: 表面の熱伝達率[kW/(m

2

K)]

A: 表面積(m

2

χ: 保温材の厚さ(m)

λ: 保温材の熱伝導率[kW/(m・K)]

ただし,

周囲温度:

θ

γ

20  ℃

表面の熱伝達率:

α=11.6×10

3

kW/(m

2

K)

D.3 

熱損失率 

熱損失率は,式

(D.3)による。

t

1

0

Q

Q

Q

L

=

  (D.3)

ここに,

L: 熱損失率

Q

0

: 断熱施工前の熱損失量(

kW)

Q

1

: 断熱施工後の熱損失量(

kW)

Q

t

: 加熱源消費熱量(

kW)

注記

  本体熱損失率は,吸収式冷凍機の種類,構造,容量,断熱仕様などによって数値が異なる。定

格負荷時における熱損失率を式

(D.3)によって算出した平均的な値を,参考として表 D.1 に示す。

表 D.1-熱損失率 L 

種類

容量

175 kW

350 kW

1 050 kW

1 750 kW

一重効用形

 0.03 0.02 0.02 0.01

二重効用形

 0.08 0.07 0.05 0.04


32

B 8622:2016

附属書 E

(規定)

圧力損失試験

E.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収式冷凍機の圧力損失試験について規定する。

E.2 

試験方法 

E.2.1 

圧力損失測定装置 

圧力損失測定装置は,吸収式冷凍機の水配管接続口に圧力取出管を接続し,冷水,冷却水及び温水の入

口側と出口側との差圧を次の装置で測定する。

a)  ブルドン管圧力計圧力損失測定装置(図 E.1 に例を示す。

図 E.1-ブルドン管圧力計圧力損失測定装置 

b)  圧力取出管

1)  吸収式冷凍機の冷水,冷却水及び温水の出入口接続口にそれぞれの接続配管内径の 4 倍以上の長さ

の直管を接続し,その直管の吸収式冷凍機から接続配管内径の

2 倍以上離れた位置の円周上に 1 個

の圧力取出孔を設け,その位置は吸収式冷凍機の内部配管及び接続配管の曲がりを含む平面に対し

て直角の方向とする(図 E.2 に例を示す。)。

図 E.2-圧力取出管 


33

B 8622:2016

2)  測定孔の径は,2~6 mm 又は接続配管の 1/10 のうち,いずれか小さい方とし,図 E.3 に示すように

管の内壁面に直角で孔径の

2 倍以上の長さをもち,その位置における内面は十分に滑らかで,孔の

内縁にまくれのないようにする。

注記

  d

p

2~6 mm 又は測定用直管内径の 1/10 の小さい方の値を取る。

δ>2d

p

とする。

図 E.3-圧力取出孔 

c)

圧力差測定計器  圧力差測定計器は,JIS B 7505-1 に規定するブルドン管圧力計による。

ブルドン管圧力計は,圧力損失試験前に基準重すい形圧力計又は基準液柱形圧力計と比較校正して

おく。

なお,ブルドン管圧力計は,圧力損失測定時に指針の示度が最高目盛の

1/3 以上 2/3 以下になるよ

うな目盛板をもつものがよい。

E.2.2 

圧力損失測定方法 

定められた水量における,吸収式冷凍機の入口側と出口側との圧力差を測定する。このとき,計器及び

計器と圧力取出孔との連絡管内の空気を完全に排除し,清水を充満するようにする。

E.2.3 

圧力損失の算出方法 

圧力損失の算出方法は,次による。

ブルドン管圧力計による場合は,それぞれの指示から,式

(E.1)で算出する。

h

w

(P

w1

P

w2

)-9.81 h   (E.1)

ここに,

h

w

: ブルドン管圧力計によって測定した圧力損失(

kPa)

P

w1

: 入口側圧力(図 E.1 参照)(kPa)

P

w2

: 出口側圧力(図 E.1 参照)(kPa)

h: 入口側圧力計及び出口側圧力計の中心間の垂直距離(図 E.1

参照)(

m)

ただし,出口側が高い場合は

は正の値とし,出口側が低い

場合は

は負の値とする。


34

B 8622:2016

附属書 F

(規定)

都市ガス側又は液化石油ガス側の耐圧試験方法及び気密試験方法

F.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収冷温水機で加熱源として都市ガス又は液化石油ガスを用いる場合,ガス配管系統の

耐圧及び気密試験方法について規定する。

F.2 

試験に用いる気体 

試験に用いる気体は,空気又は不活性ガスとする。

F.3 

試験方法 

F.3.1 

耐圧試験及び外部漏れ気密試験 

耐圧試験及び外部漏れ気密試験は,表 F.1 による。

表 F.1-耐圧試験及び外部漏れ気密試験 

ガス圧力区分

耐圧試験

外部漏れ気密試験

供給ガス圧力が

3.5 kPa

以下のもの。

5.0 kPa 以上の圧力をかけ,配
管及び機器類に異常が生じな
いことを確認する。

5.0 kPa 以上の圧力で石けん水テストを行い,溶接線,
フランジ,ねじなどの接合部から漏れのないことを確
認するか又は水柱ゲージによって

5 分間以上放置して

も圧力の変動が認められないことを確認する。

供給ガス圧力が

3.5 kPa

を超え,

10 kPa 以下のも

の。

最高使用圧力の

1.5 倍(ガス圧

力調整器二次側は設定圧力の
1.5 倍)以上の圧力をかけ,配
管及び機器類に異常が生じな
いことを確認する。

最高使用圧力の

1.5 倍以上の圧力をかけ,石けん水テス

トによって溶接線,フランジ,ねじなどの接合部から
漏れのないことを確認するか又は水柱ゲージテストの
場合は

5 分間以上,圧力計の場合は 24 分間以上放置し

て誤差範囲以上の圧力の変動が認められないことを確
認する。

供給ガス圧力が

10 kPa を

超えるもの。

最高使用圧力の

1.1 倍以上の圧力をかけ,石けん水テス

トによって溶接線,フランジ,ねじなどの接合部から
漏れがないことを確認するか又は圧力計によって

24 分

間以上放置して誤差範囲以上の圧力の変動が認められ
ないことを確認する。

F.3.2 

安全遮断弁の内部漏れ気密試験 

安全遮断弁の上流側に,最高使用圧力の

1.5 倍の圧力をかけて,図 F.1 に示す方法で 5 分間に 10 mL 以

上の内部漏れが生じないことを確認する。


35

B 8622:2016

単位

cm

図 F.1-安全遮断弁の内部漏れ気密試験 

F.4 

試験記録 

この試験で必要な記録は,次による。

a)

試験圧力

b)  使用計器名

c)

測定場所

d)  供給圧力

e)

ガス圧力調整器の設定圧力

f)

試験者の氏名


36

B 8622:2016

附属書 G 
(規定)

燃焼装置試験方法

G.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収冷温水機の燃焼装置試験方法について規定する。

なお,吸収冷温水機の燃焼装置に用いる燃焼機器単体は,表 G.1 に示す該当 JIS の内容に準じるものと

する。

表 G.1-燃焼機器単体 

部品名

燃料の種類

該当 JIS

ガス

燃焼安全制御器

JIS B 8412 

電磁弁

JIS B 8473 

点火トランス

JIS S 2142 

圧力計

JIS B 7505-1 

電動機

JIS C 4210 

注記

  欄内の○印は,該当する項目を示す。

G.2 

試験条件 

試験に用いる燃料は,仕様書に定めた種類とする。ただし,燃焼試験は,仕様書に定めた種類の燃料を

得られる,燃焼機器製造所,吸収冷温水機製造所又は吸収冷温水機据付場所のいずれかにおいて実施する。

G.3 

試験装置 

試験装置は,次による。

a)

燃焼はテスト用炉又は吸収冷温水機の高温再生器を用い,バーナが継続的に燃焼できるように,水又

は吸収液に対して補給又は循環が行われる装置とする。

b)  バーナを制御できる制御装置を備える。

c)

試験に必要な表 G.2 に示す計器を備える。

表 G.2-試験に必要な計器 

部品名

燃料の種類

都市ガス・液化石油ガス

灯油・重油(

1 種 1 号)

ガス圧力調整器

燃料流量計

圧力計

水柱マノメータ

温度計

排ガス分析計

O

2

NO

x

CO O

2

NO

x

CO,スモーク度

注記

  欄内の○印は,該当する項目を示す。


37

B 8622:2016

G.4 

試験方法 

G.4.1 

燃焼状態試験 

燃焼状態試験は,定格燃焼量で運転を行い燃焼試験中に,次の事項を確認する。

a)

目に見える煙などの排ガス漏れ

b)  燃料系統などでの油のにじみ若しくは油漏れ,又はガス漏れ

c)

接合箇所及びその他の構造上の変化

G.4.2 

スモーク度試験 

スモーク度の測定は,定格燃焼量で運転を行い,JIS B 8407-2 に示す方法によって測定し,スモーク度

で表す。

G.4.3 

排ガス中の一酸化炭素濃度試験 

排ガス中の一酸化炭素濃度の測定は,定格燃焼量で運転を行い,JIS K 0098 又はこれと同等以上の測定

方法によって測定する。

G.4.4 

排ガス中の窒素酸化物濃度試験 

排ガス中の窒素酸化物濃度の測定は,定格燃焼量で運転を行い,JIS B 7982 による化学発光法若しくは

赤外線吸収法,又はこれらと同等以上の測定方法によって測定し,式

(G.1)によって算出する濃度(排ガス

中の酸素濃度

0 %換算)で表す。

s

s

n

21

C

O

O

C

×

=

   (G.1)

ここに,

C: 窒素酸化物の換算濃度(ppm)

O

n

: 基準とする酸素濃度(

%)

O

s

: 実測した乾き排ガス中の酸素濃度(

%)

C

s

: 実測した排ガス中の窒素酸化物濃度(

ppm)

なお,排ガス試料採取時には,次の事項に注意しなければならない。

a)

試料ガス採取管は,排ガス中の腐食ガスによって侵されないような材質(例えば,ステンレス管,セ

ラミック管,石英管)のものを用いる。

b)  試料ガス採取管はできるだけ短くし,水分が凝縮することを防ぐためには,試料ガス採取管及び試料

ガス採取管からろ過材までの間を加熱できる構造とする。

c)

試料ガス中にばいじん(煤塵)などが混入することを防ぐため,試料ガス採取管の途中に適切なろ過

材を入れる。

なお,ろ過材は排ガス中の成分と化学反応を起こさないような材質(例えば,シリカ繊維)を用い,

二酸化炭素と反応するようなセルロース製のろ紙,アルカリ分を含むガラス繊維などは用いてはなら

ない。

G.4.5 

定格燃焼量試験 

定格燃焼量試験は,次による。

a)

被試験バーナを始動し,定常燃焼状態に達した後,測定を開始する。

b)  定格燃焼量は,燃料流量を測定することによって確認し,燃料流量は定格値の±5 %とする。

c)

定格燃焼状態における排ガスの温度,

O

2

NO

x

CO 及びスモーク度(油燃料の場合)を測定する。

G.4.6 

着火試験 

着火試験は,次による。

a)

着火動作を繰り返し実施し,バーナへの着火が安定して行われることを確認する。


38

B 8622:2016

b)  通常の始動においてバーナの着火動作が正常に行われ,着火ミスがないことを確認する。

c) 10 回の始動を繰り返し,着火ミスがないことを確認する。

G.4.7 

燃焼装置の安全装置作動試験 

燃焼装置の安全装置作動試験は,次による。

a)  燃焼系統の各種の安全装置を動作させて正常な安全動作が行われることを確認する。

b)  燃焼安全装置として設置されている次の機器の動作を確認する。

1)  炎検出器

1.1)  始動前に炎検出器に擬似信号を与えて運転し,燃焼動作に入らないことを確認する。

1.2)  運転中に消炎した場合,燃料安全遮断弁が閉止することを確認する。

2)  燃焼監視制御器

2.1)  燃焼監視制御器に含まれるプログラムの動作を確認する。

2.2)  消炎及びその他の異常信号を受けたとき,燃料安全遮断弁を閉止する信号を発することを確認す

る。

3)  自動点火装置燃焼開始時における燃料への点火のための電気火花の発生時期が適切であることを確

認する。

4)  ガス圧スイッチ(都市ガス又は液化石油ガスを燃料とする場合)  燃焼中にガス圧力スイッチを作動

させて,燃料安全遮断弁が閉止することを確認する。

5)  燃料安全遮断弁

5.1)  燃料安全遮断弁に定格電圧を与えたとき,仕様どおりのタイミングで全開となることを確認する。

5.2)  燃料安全遮断弁が全開の状態において,電源を遮断したとき,直ちに燃料安全遮断弁が全閉とな

ることを確認する。

G.5 

試験記録 

G.5.1 

定格燃焼量試験 

定格燃焼量試験は,次の事項を記録する。

a)

燃料種類

b)  燃料温度(℃)

c)

燃料圧力(

kPa)

d)  燃料流量(m

3

/h,L/h 又は L/min)

e)

排ガス温度(℃)

f)

排ガス中の

O

2

%)

g)

排ガス中の

NO

x

1)

ppm)

h)  排ガス中の CO(ppm)

i)

排ガス中のスモーク度(油燃料の場合)

1)

 NO

x

値を記録する場合は,基準とした

O

2

値を併記する。

G.5.2 

着火試験 

着火試験は,次の事項を記録する。

a)

試験回数

b)  試験結果


39

B 8622:2016

G.5.3 

燃焼装置の安全装置作動試験 

燃焼装置の安全装置作動試験は,次の事項を記録する。

a)  安全装置の種類

b)  動作異常の有無

G.5.4 

試験に関する一般事項 

試験に関する一般事項は,次の事項を記録する。

a)  試験場所及び試験日

b)  試験者氏名

c)

バーナの形式

d)  バーナの銘板に記載された項目


40

B 8622:2016

附属書 H 
(規定)

騒音試験方法

H.1 

適用範囲 

この附属書は,吸収式冷凍機の騒音試験方法について規定する。

H.2 

測定場所 

測定場所は,できるだけ床面以外のものから音の反射がない場所で,測定対象の音の暗騒音との差が

10

dB 以上あることが望ましい。

H.3 

測定計器 

騒音レベルの測定に使用する計器は,JIS C 1509-1 に規定する騒音計又はこれと同等以上の性能をもつ

測定器とする。

H.4 

運転条件 

吸収式冷凍機を堅固な基礎上に据え付け,表 の冷凍能力試験条件又は加熱能力試験条件で運転する。

H.5 

測定位置 

図 H.1 に示すように,高さ 1.5 m で吸収式冷凍機の側面から 1 m 離れた垂直面で騒音レベルが最大とな

る点を含む周囲

4 か所とする。屋外形で排気トップ付きの場合は,図 H.2 に示すように排気トップから水

平位置で

1 m 離れた騒音レベルが最大となる点を含む 1 か所以上及び高さ 1.5 m で吸収式冷凍機の側面か

1 m 離れた垂直面で騒音レベルが最大となる点を含む 4 か所とする。

H.6 

測定方法 

H.4 及び H.5 に規定するそれぞれの条件及び位置において,JIS Z 8731 によって騒音レベル(dB)を測

定する。

H.7 

試験記録 

この試験で必要な記録は,次による。

a)

測定位置

b)  暗騒音(dB)

c)

騒音レベルの読取値(

dB)

d)  測定値(dB)

(読取値に暗騒音の補正を行った値)

e)

測定器名称

f)

試験者の氏名


41

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単位

m

図 H.1-測定位置 


42

B 8622:2016

単位

m

図 H.2-測定位置(屋外形で排気トップ付きの場合) 


43

B 8622:2016

附属書 I

(参考)

運転・点検及び整備

I.1 

一般 

この附属書は,本体に規定した事柄以外で本体の目的を補完し,安全な運転を行うために使用者が遵守

することが望ましい事柄について記載するもので規定の一部ではない。

I.2 

注意事項 

吸収式冷凍機の運転・点検及び整備に関する注意事項は,次による。

a)  機器,付帯設備の構造,性能などをよく理解し,安全装置の機能を認識する。

b)  取扱説明書及び仕様書記載内容を読み,燃料性状,供給圧など使用状況と差異がないか確認する。

I.3 

運転手順 

吸収式冷凍機の運転手順は,次による。

a)

運転手順は,ポンプ,冷却塔,空調機などの付帯設備を含め,取扱説明書記載の正しい操作手順によ

る。

b)  付帯設備及び機器が自動的に時間間隔を設けて各機器の運転,停止が定められている場合は,定めら

れた手順で運転する。

c)

燃焼装置を具備するものでは,安全遮断弁,燃料制御弁,燃焼用空気ダンパなどの燃焼安全設備は,

機器の自動制御装置で運転する。

d)  運転中は常に正しい状態で運転していることを定期的に確認する。

e)

異常停止後の再起動は,異常原因を取り除き,安全を確認した後,規定の操作方法に従って行う。

I.4 

日常点検 

吸収式冷凍機の日常点検は,次による。

a)

真空管理  吸収式冷凍機は機内の真空状態によって,性能,機能,耐久性などが影響を受けるので,

常に真空状態を管理し,抽気などの真空維持操作を必要とする吸収式冷凍機では,規定の頻度及び手

順によって抽気操作を実施する。自動的に抽気を行う吸収式冷凍機では,その運転が,正常に行われ

ていることを確認する。

b)  記録  日常点検及び運転データの記録は,取扱説明書に従って行う。

I.5 

定期点検 

吸収式冷凍機の定期点検は,次による。

a)

規定の点検項目,点検方法などに従って定期的に点検する。

b)  点検結果は記録し,一定期間保存する。

c)

水質管理  吸収式冷凍機の水質管理は,次による。

1)  機器に使用する冷却水,冷水,温水及び補給水の水質は,表 I.1 の基準値による。

2)  冷却水系統には腐食防止,スケール及びスライム防止のため適切な水処理剤を添加する。


44

B 8622:2016

3)  不純物の濃縮などを防止するため冷却水の一部をブローする。必要に応じて冷却水の全量を交換す

る。

4)  蒸気及び加熱用温水の水質は,JIS B 8223 の基準値による。

d)  吸収液管理  吸収式冷凍機の吸収液管理は,次による。

1)  吸収液を定期的にサンプリングし,濃度,pH(又はアルカリ度)

,腐食抑制剤の含有量,汚れなど

を検査する。

2)  検査結果によって,必要に応じて腐食抑制剤の添加,pH(又はアルカリ度)の調整,汚れの除去な

どを実施する。

3)  機外へ吸収液を流したり,こぼしたりしない。

e)

燃焼装置管理  吸収冷温水機の燃焼設備管理は,次による。

1)  燃焼装置を具備するものにあっては,定期的に燃焼安全装置の作動点検,燃焼配管及び燃料系統の

安全機器の漏れテスト並びに安全遮断弁の内部漏れ試験を実施し,異常がある場合は,部品交換又

は補修を行う。

2)  燃焼系統にすすなどの付着する可能性がある場合は,バーナ及び高温再生器の点検を行い清掃を実

施する。

f)

運転休止時の保全項目が定められている機器は,保全項目を実施する。

g)

伝熱管の管内洗浄は,水室内部の開放点検の結果によって実施するか,又は定期的に実施する。

I.6 

整備 

吸収式冷凍機を安全で経済的に運転できるように,定期的に部品の交換及び整備を行う。


45

B 8622:2016

表 I.1-冷却水・冷水・温水・補給水の水質基準値

e)

項目

a),f)

冷却水系

d)

冷水系

温水系

c)

傾向

b)

循環式

一過式

低位中温水系

高位中温水系

循環水

補給水

一過水

循環水

20  ℃以下)

補給水

循環水

20  ℃を超え

60  ℃以下)

補給水

循環水

60  ℃を超え

90  ℃以下)

補給水

腐食

スケール

生成

基準

項目

pH(25  ℃) 6.5~8.2

6.0~8.0

6.8~8.0

6.8~8.0 6.8~8.0 7.0~8.0 7.0~8.0

7.0~8.0 7.0~8.0

電気伝導率(

mS/m)(25  ℃) 80 以下

30 以下

40 以下

40 以下 30 以下 30 以下 30 以下

30 以下 30 以下

塩化物イオン(

mgCl

/L) 200 以下

50 以下

50 以下

50 以下 50 以下 50 以下 50 以下

30 以下 30 以下

硫酸イオン(

mgSO

4

2

/L) 200 以下

50 以下

50 以下

50 以下 50 以下 50 以下 50 以下

30 以下 30 以下

酸消費量(

pH4.8)(mgCaCO

3

/L) 100 以下

50 以下

50 以下

50 以下 50 以下 50 以下 50 以下

50 以下 50 以下

全硬度(

mgCaCO

3

/L) 200 以下

70 以下

70 以下

70 以下 70 以下 70 以下 70 以下

70 以下 70 以下

カルシウム硬度(

mgCaCO

3

/L) 150 以下

50 以下

50 以下

50 以下 50 以下 50 以下 50 以下

50 以下 50 以下

イオン状シリカ(

mgSiO

2

/L) 50 以下

30 以下

30 以下

30 以下 30 以下 30 以下 30 以下

30 以下 30 以下

参考


鉄(

mgFe/L) 1.0 以下

0.3 以下

1.0 以下

1.0 以下 0.3 以下 1.0 以下 0.3 以下

1.0 以下 0.3 以下

銅(

mgCu/L) 0.3 以下

0.1 以下

1.0 以下

1.0 以下 1.0 以下 1.0 以下 0.1 以下

1.0 以下 0.1 以下

硫化物イオン(

mgS

2

/L)

検出し

ない

検出し

ない

検出し

ない

検出しない

検出し

ない

検出しない

検出し

ない

検出しない

検出し

ない

アンモニウムイオン(

mgNH

4

/L) 1.0 以下

0.1 以下

1.0 以下

1.0 以下 0.1 以下 0.3 以下 0.1 以下

0.1 以下 0.1 以下

残留塩素(

mgCl/L) 0.3 以下

0.3 以下

0.3 以下

0.3 以下 0.3 以下 0.25 以下 0.3 以下

0.1 以下 0.3 以下

遊離炭酸(

mgCO

2

/L) 4.0 以下

4.0 以下

4.0 以下

4.0 以下 4.0 以下 4.0 以下 4.0 以下

0.4 以下 4.0 以下

安定度指数

 6.0~7.0

a)

  項目の名称とその用語の定義及び単位は,JIS K 0101 による。

b)

  欄内の○印は腐食又はスケール生成傾向に関係する因子であることを示す。

c)

  温度が高い場合(40  ℃以上)には,一般に腐食性が著しく,特に鉄鋼材料が何の保護被膜もなしに水と直接触れるようになっているときは,防食薬剤の添加,

脱気処理など有効な防食対策を施すことが望ましい。

d)

  密閉式冷却塔を使用する冷却水系において,閉回路循環水及びその補給水は温水系,散布水及びその補給水は循環式冷却水系,それぞれの水質基準による。

e)

  供給・補給される源水は,水道水(上水),工業用水及び地下水とし,純水,中水,軟化処理水などは除く。

f)

  ここに示す 15 項目は腐食及びスケール傷害の代表的な因子を示したものである。

参考文献

  JIS B 8223  ボイラの給水及びボイラ水の水質

JIS K 0101  工業用水試験方法

45

B 86

22

201

6