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B 8619 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS B 8619-1984 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 B

8619

: 1999

冷媒用温度自動膨張弁−

性能試験方法

Thermostatic refrigerant expansion valves

−Methods of testing for

performance

1.

適用範囲  この規格は,冷凍・空調装置において,蒸発温度 10∼−40℃で使用し,蒸発温度 5℃にお

ける公称容量が 40kW を超えない容量の冷媒用温度自動膨張弁(以下,膨張弁という。

)の性能試験方法に

ついて規定する。

備考1.  固定オリフィス並列形膨張弁[3.1 c)参照]には適用しない。

2.

この規格の中で用いる圧力は,ゲージ圧力である。

2.

引用規格  この規格の引用規格は,次による。

JIS B 7505

  ブルドン管圧力計

JIS C 0025

  環境試験方法(電気・電子)温度変化試験方法

JIS C 1601

  指示熱電温度計

JIS C 1603

  指示抵抗温度計

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1

温度自動膨張弁  冷凍・空調装置の蒸発器に流入する冷媒の流量を,蒸発圧力と蒸発器出口の冷媒

過熱蒸気温度の変化によって調節し,冷媒液を絞り膨張するためのバルブであり,次の 3 種類がある。

a)

内部均圧形  駆動部のダイアフラム又はベローズに作用する圧力が,膨張弁の内部通路によって弁出

口圧力と均圧になる構造のもの。

b)

外部均圧形  蒸発器出口圧力を均圧管で膨張弁に導入する方法によって,駆動部のダイアフラム又は

ベローズに蒸発器出口圧力を伝える構造のもの。この機構は,蒸発器での圧力降下を補償している。

c)

固定オリフィス並列形  固定オリフィスを並列にもつもの。通常の膨張弁の弁オリフィスのほかに,

主弁内又は並列の固定オリフィスに冷媒を流す構造のもの。固定オリフィスからの冷媒質量流量は公

称容量における質量流量に対する百分率で表す。

3.2

膨張弁の圧力降下  冷媒が膨張弁を通過し,絞り膨張するときの圧力降下で,膨張弁の出入口間の

正味圧力差。

3.3

膨張弁のチャージ方式  駆動部(感温筒,キャピラリチューブ,ダイアフラム又はベローズ)内に

充てんされた媒体の圧力が,

蒸発器出口冷媒蒸気の温度変化によって応答する方式で,

次の 3 種類がある。

a)

液チャージ  あらゆる作動条件において,充てんされた媒体の一部が,感温筒内に液の状態で存在す

る方式。


2

B 8619 : 1999

b)

ガスチャージ  所定の感温筒温度以上になると,充てんされた媒体の液のすべてが気化し,それ以上

に感温筒温度が上昇しても,圧力がほとんど上昇しない方式。この場合の媒体圧力を最高作動圧力

(Maximum Operating Pressure,略して MOP)という。

c)

吸着チャージ  充てんされた媒体の圧力が,感温筒の温度変化によって吸着材のガス吸脱着作用をと

もなって作動する方式。

3.4

温度自動膨張弁の過熱度  内部均圧形は膨張弁出口圧力,外部均圧形は均圧管圧力のそれぞれに対

応する冷媒飽和温度と感温筒温度との温度差。この温度差は冷媒の過熱度を表し,次の b)と c)との和であ

る[5.4.1.3 参照]

a)

膨張弁の開き始め  膨張弁の感温筒温度と質量流量との関係が正常となる,弁開度が 0.05mm 以下の

位置を膨張弁の開き始めとする(

図 参照)。

b)

静止過熱度  膨張弁の開き始めの過熱度。

c)

過熱度変化  膨張弁が開き始めの静止過熱度から定格点まで開くのに要する過熱度変化量。

3.5

膨張弁の定格条件  単一水準の性能だけを生じるように設定した,次に示す作動条件。

a)

標準定格条件  広範囲の作動条件にわたり,膨張弁の性能の比較基準として規定された定格条件で,

表 に示す A∼N をいう。

b)

適用定格条件  標準定格条件以外の定格条件。これらは,製造業者の技術資料又は技術仕様書,その

ほかによって設定することができる。

3.6

膨張弁の定格容量  定格条件で行った試験に基づく容量で,次のとおりとする。

a)

標準定格容量  表 の標準定格条件で行った試験に基づく,定格点における容量。

b)

公称容量  表 の標準定格条件の B で行った試験に基づく,定格点における容量。

c)

適用定格容量  標準定格条件以外の適用定格条件で行った試験に基づく,定格点における容量。

d)

定格点  定格容量が得られる過熱度変化量となる作動点(図 参照)。

e)

最大容量  膨張弁が全開となり,定格容量以上に得られる最大の容量。


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表 1  標準定格条件

標準定格条件

膨張弁入口飽和液温度

膨張弁出口飽和蒸気温度

A 38

10

B

5

C

0

D

−5

E

−10

F

−20

G

−40

H 50

10

I

5

J

0

K

−5

L

−10

M

−20

N

−40

備考1.  標準定格条件 A∼G は,主として水冷凝縮器を用いる

冷凍装置,また標準定格条件 H∼N は,主として空冷
凝縮器を用いる冷凍装置の標準定格容量を求める場合

の試験条件。

2.

標準定格条件 B は,公称容量を求める場合の試験条件。

4.

試験に用いる計器  試験に用いる計器の形式及び精度は,表 による。

表 2  計器の形式及び精度

区分

形式

精度

温度

ガラス製棒状温度計

指示熱電温度計 
指示抵抗温度計

最小目盛間隔 0.2℃以下

JIS C 1601

の 0.5 級

JIS C 1603

の 0.5 級

圧力

水銀柱マノメータ 
圧力変換器

その他の圧力計

JIS B 7505

の 0.6 級

又は

±1%(フルスケール)

膨張弁 
弁開度

ダイヤルゲージ 
電気的変位計

最小目盛間隔 0.01mm

流量

質量又は体積流量計

±1%(流量の読み)

時定数

自動記録器

±2%(経過時間)

5.

性能試験方法

5.1

定格容量試験  定格容量試験は,次による。

5.1.1

試験条件  試験条件は,次による。

a)

膨張弁に流入する液冷媒は,飽和温度から 3∼6K の間に過冷却された状態とし,蒸気の混入があって

はならない。

b)

試験に使用する冷媒中の油の濃度は,2mass%を超えてはならない。

c)

標準定格条件は,

表 による。

5.1.2

試験方法  定格点における定格容量を求めるために行う冷媒質量流量試験は,5.4.1 による。

5.1.3

定格容量の算定方法  膨張弁の定格点における定格容量は,次の式によって算定する。


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B 8619 : 1999

Φ

q

mr

 (h

2

h

1

K

ここに,

Φ

:  膨張弁の定格容量  kW

q

mr

:  定格点における冷媒質量流量  kg/s

h

2

:  蒸発器を流れる冷媒に圧力降下がないものと仮定した場合

の,蒸発器出口における乾き飽和蒸気の比エンタルピー 
kJ/kg

h

1

:  膨張弁入口の飽和液冷媒の比エンタルピー  kJ/kg

K

:  過冷却及び過熱に関する膨張弁容量の補正係数

5.2

時定数試験  時定数試験は,次による。

5.2.1

試験装置  試験装置は,図 による。

図 1  時定数試験装置

a)

膨張弁出口圧力 p

2

を測定する圧力変換器は,記録計に接続する。

b)

恒温槽の液温度を測定する温度計は,記録計に接続する。

c)

恒温槽は,次のように,それぞれを異なる一定温度に保持する。

1)

感温筒温度下降時の時定数測定用恒温槽の液温度 t

1

2)

感温筒温度上昇時の時定数測定用恒温槽の液温度 t

2

3)

恒温槽の液温度の t

1

と t

2

の温度差 10K 以上とし,t

1

t

2

とする。ただし,ガスチャージの膨張弁で

は,恒温槽の温度 t

2

が感温筒内に充てんした媒体の飽和温度を超える場合には,その温度を除いた

範囲内で測定しなければならない。

5.2.2

試験方法  時定数試験は,次による。

a)

静止過熱度に設定した膨張弁を

図 の試験装置に取り付け,液温度 t

1

の恒温槽に感温筒を浸せきし,

膨張弁入口圧力 p

1

を圧力調整弁によって 1.4MPa に調整する。

b)

感温筒を液温度 t

1

の恒温槽から液温度 t

2

の恒温槽へ速やかに移し,膨張弁出口圧力 p

2

の応答が整定す

るまでを記録する。

c)

次に,感温筒を液温度 t

2

の恒温槽から液温度 t

1

の恒温槽へ速やかに移し,膨張弁出口圧力 p

2

の応答が

整定するまでを記録する(

図 参照)。

d)

異なる液温度の恒温槽に移した後は,感温筒を恒温槽内の液中で動揺させたり,槽内の液をかくはん

してはならない。

e)

膨張弁出口圧力 p

2

の応答の記録から,膨張弁出口圧力 p

2

の総変化量

p

の 63.2%に相当する応答が生

じるまでの時間を読み取り,これを時定数とする(

図 参照)。


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図 2  時定数

5.2.3

時定数の表し方  時定数は,次のそれぞれの値で示す。

a)

感温筒温度上昇時の時定数  T

u

 s

b)

感温筒温度下降時の時定数  T

d

 s

5.3

膨張弁開度及びヒステリシス試験  膨張弁開度及びヒステリシスの試験は,次による。

5.3.1

試験装置  試験装置は,図 による。

図 3  膨張弁開度試験装置

5.3.2

試験方法  静止過熱度に設定した膨張弁を,図 の試験装置に取り付け,次の a)又は b)いずれか

の方法によって試験を行う。これらの試験を行う場合には,空気又は窒素ガスなどが膨張弁の入口部及び

弁開度測定部から漏れないようにする。

a)

内部又は外部均圧圧力の変化による膨張弁開度試験方法

1)

一定の液温度に保持されている恒温槽に,感温筒を浸せきする。

2)

内部均圧形膨張弁は,膨張弁出口部から加圧する。

3)

外部均圧形膨張弁は,外部均圧管接続部から加圧する。

4)

2)

又は 3)の状態で,加圧圧力を 0.01MPa 以下の間隔で上昇させて,膨張弁が閉じるまでの各圧力に

おける膨張弁開度を測定する。

5)

次に,加圧圧力を 0.01MPa 以下の間隔で下降させて,膨張弁が全開するまでの各圧力における膨張

弁開度を測定する。

b)

感温筒温度の変化による膨張弁開度試験方法

1)

内部均圧形膨張弁は,膨張弁出口部を一定圧力に保持する。

2)

外部均圧形膨張弁は,外部均圧管接続部を一定圧力に保持する。

3)

1

)又は 2)の状態で,感温筒温度を 1K 以下の間隔で上昇させて,膨張弁が全開するまでの各温度

における膨張弁開度を測定する。

4)

次に,感温筒温度を 1K 以下の間隔で降下させて,膨張弁が閉じるまでの各温度における膨張弁開


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B 8619 : 1999

度を測定する。

5.3.3

膨張弁開度及びヒステリシスの表し方  膨張弁開度及びヒステリシスの表し方は,次による。

a)

内部又は外部均圧圧力を変化させる場合

1)

5.3.2 a)

によって,内部又は外部均圧圧力の上昇時と下降時に測定した各圧力における膨張弁の開度

から,

図 に示すように内部又は外部均圧圧力に対する膨張弁開度の曲線を描く。

2)

ヒステリシスは,膨張弁の公称容量に相当する膨張弁開度に対して,内部又は外部均圧圧力の上昇

時と下降時との間の圧力差で表す(

図 参照)。

3)

図 に示す内部又は外部均圧圧力を,膨張弁が使用される冷凍・空調装置の使用冷媒の飽和温度に

換算して次の 5.3.3 b)の感温筒温度差でヒステリシスを表してもよい。

図 4  内部又は外部均圧圧力に対する膨張弁開度

b)

感温筒温度を変化させる場合

1)

5.3.2 b)

によって,感温筒温度の上昇時及び下降時に測定した膨張弁の開度から,

図 に示すように

感温筒温度変化に対する膨張弁開度の曲線を描く。

2)

ヒステリシスは,膨張弁の公称容量に相当する膨張弁開度に対して,感温筒温度の上昇時と下降時

との間の温度差で表す。

図 5  感温筒温度に対する膨張弁開度

5.4

質量流量試験  質量流量試験は,5.4.1 による。ただし,冷媒によって試験が行えない場合には,5.4.2

によって行ってもよい。

5.4.1

冷媒質量流量試験  冷媒質量流量試験は,次による。

5.4.1.1

試験装置  試験装置は,図 による。


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図 6  冷媒質量流量試験装置

a)

膨張弁開度を測定できる機構を取り付ける。

b)

膨張弁に流入する冷媒が完全に液化していることを確認するために,サイトグラスを取り付ける。サ

イトグラスの接続管径は,膨張弁接続管径以上とする。

c)

止め弁の大きさは,膨張弁の接続管径以上とし,止め弁で過大な絞り作用が生じないようにする。

5.4.1.2

試験方法

a)

感温筒温度の変化による膨張弁開度試験  5.3.2 b)によって測定した感温筒温度に対する膨張弁開度

の曲線を,

図 のように描く。

図 7  感温筒温度に対する膨張弁開度

b)

膨張弁開度に対する冷媒質量流量

1)

膨張弁の入口及び出口の圧力を,圧力調整用の手動膨張弁などによって,一定圧力に保持する。

2)

膨張弁開度を 0.1mm 以下の間隔で,かつ,最低 10 点以上の膨張弁開度における冷媒質量流量を測

定し,膨張弁開度に対する冷媒質量流量曲線を

図 のように描く。

c)

感温筒温度に対する冷媒質量流量  a)及び b)の測定によって求めた図 と図 の曲線から,感温筒温

度に対する冷媒質量流量曲線を

図 のように描く。


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図 8  膨張弁開度に対する冷媒質量流量

図 9  感温筒温度に対する冷媒質量流量

5.4.1.3

定格点における過熱度変化の決定方法  図 の感温筒温度に対する冷媒質量流量曲線において,

膨張弁の開き始めの位置における冷媒質量流量で横軸に平行線を引き,冷媒質量流量曲線との交点から垂

線を下ろし,感温筒温度目盛線上に膨張弁の開き始めの点 a を決める。次に,定格点における冷媒質量流

量で横軸に平行線を引き,冷媒質量流量曲線との交点から垂線を下ろし,感温筒温度目盛線上に点 b を決

める。これら点 a と点 b との 2 点間の温度差が,膨張弁の開き始めから定格点までの過熱度変化量である。

5.4.2

水質量流量試験  水質量流量試験は,次による。

5.4.2.1

試験装置  試験装置は,図 10 による。

図 10  水質量流量試験装置

a)

膨張弁開度を測定できる機構を取り付ける。

b)

水はポンプによって加圧し,圧力調整弁及びバイパス止め弁によって圧力を調節する。

c)

止め弁の大きさは,膨張弁の接続配管径以上とし,止め弁で過大な絞りが生じないようにする。

5.4.2.2

試験方法

a)

膨張弁の入口と出口の圧力を圧力調整弁,バイパス止め弁及び下流側の止め弁によってそれぞれ一定

圧力に保持する。

b)

膨張弁開度を 0.1mm 以下の間隔で,かつ,最低 10 点以上の膨張弁開度における次の値をそれぞれ測

定する。

1)

膨張弁入口圧力  MPa

2)

膨張弁出口圧力  MPa


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3)

膨張弁入口水温  ℃

4)

水質量流量  kg/s

5.4.2.3

冷媒質量流量への換算方法  水質量流量試験の結果から冷媒質量流量への換算は,次の式による。

w

r

mr

mr

q

q

ρ

ρ

=

ここに,

q

mr

換算冷媒質量流量 kg/s

q

mw

水質量流量測定値 kg/s

p

r

膨張弁入口液温度における冷媒の密度 kg/m

3

ρ

w

水質量流量測定時の水温における水の密度 kg/m

3

5.4.2.4

換算冷媒質量流量の表し方

a)

膨張弁開度に対する冷媒質量流量  膨張弁開度に対して換算した冷媒質量流量曲線を図 11 のように

描く。

b)

感温筒温度に対する冷媒質量流量  5.3.2 b)によって測定した感温筒温度に対する膨張弁開度曲線(図

5

)と,a)の膨張弁開度に対する換算冷媒質量流量曲線(

図 11)から,感温筒温度に対する換算冷媒

質量流量曲線を

図 12 のように描く。

図 11  膨張弁開度に対する換算冷媒質量流量

図 12  感温筒温度に対する換算冷媒質量流量

5.5

静止過熱度特性試験  各種蒸発温度における膨張弁の静止過熱度の変化量を測定する方法は,次に

よる。

a)

試験装置  試験装置は,図 13 による。

図 13  静止過熱度特性試験装置

b)

試験方法  試験は,次による。


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B 8619 : 1999

1)

静止過熱度に設定した膨張弁を

図 13 の試験装置に取り付け,膨張弁が制御可能な蒸発温度に 15±

5K

を加えた液温度一定の恒温槽に感温筒を浸せきし,膨張弁入口圧力 p

1

を圧力調節弁によって 38

又は 50℃に対応する冷媒の飽和圧力に調整する。

2)

感温筒温度を 5K 以下の間隔で下降させ,そのときの膨張弁出口圧力 p

2

を測定する。ただし,測定

する膨張弁出口の最低圧力は 0.02MPa 以下とする。

3)

冷凍・空調装置で使用する飽和状態の冷媒の温度−圧力曲線とともに,感温筒温度に対する膨張弁

出口圧力 p

2

の静止過熱度特性曲線を

図 14 のように描く。

図 14  静止過熱度特性曲線

5.6

耐久試験  膨張弁に繰返しの圧力変動を加えた後の過熱度設定値の変化を,耐久試験によって求め

る方法は,次による。

a)

試験方法  規定された一定の液温度に保持した恒温槽に感温筒を浸せきした状態で,内部均圧形は膨

張弁出口部,外部均圧形は均圧管接続部から加圧及び減圧を繰り返す。

b)

試験条件  膨張弁の仕様によって,次の 1)又は 2)のいずれかの条件とする。

1)

一般用膨張弁

感温筒温度:12℃又は 0℃のいずれかの一定温度を選定する。

試験圧力:差圧 0.15MPa の範囲で,加圧と減圧を繰り返す。ただし,加圧時の圧力の上限

は 0.60MPa とする。

圧力繰返し数:100 000 回とする。ただし,毎分 15 回以下のサイクルとする。

2)

ヒートポンプ用膨張弁

感温筒温度:30℃

試験圧力:0.4MPa と 2.0MPa の間の差圧 1.6MPa の範囲で,加圧と減圧を繰り返す。

圧力繰返し数:20 000 回とする。ただし,毎分 15 回以下のサイクルとする。

c)

過熱度設定値変化の求め方  耐久試験の前後における過熱度設定値の変化は,5.5 によって求める。

5.7

温度サイクル試験  膨張弁が温度変化を繰り返し受けた後の過熱度設定値の変化を,温度サイクル

によって求める方法は,次による。

なお,この試験は膨張弁の使用温度範囲,感温筒のチャージの方式などによって試験温度条件が異なる

から,受渡当事者間の協議によって試験条件を定める。

a)

試験方法  室温放置−高温放置−室温放置を 1 サイクルとし,温度変化を繰り返し与える。

b)

試験条件  試験条件は,次による。

1)

高温放置温度の最低値は 60℃とし,試験温度を明示する。


11

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なお,室温放置と高温放置における最小温度差は 40K とする。

2)

放置温度の各保持時間は 20 分間以上とする。

3)

繰返し回数は 3 サイクルとする。

c)

過熱度設定値変化の求め方  温度サイクル試験の前後における過熱度設定値の変化は,5.5 によって求

める。

d)

この試験は,JIS C 0025 に基づいて行う。

5.8

気密試験  膨張弁の気密性能の試験は,次による。

a)

試験条件  気密試験圧力は,設計圧力以上の圧力とする。

なお,一般用膨張弁は低圧部,ヒートポンプ用膨張弁は高圧部とみなす。

b)

試験方法  膨張弁本体に,空気又は加害性のないガス(酸素,可燃性ガス及び毒性ガスを除く)で気

密試験圧力まで加圧し,その圧力を 1 分間以上保持し,各部に漏れがあってはならない。

JIS B 8619

(冷媒用温度自動膨張弁の性能試験方法)改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

樋  口  金次郎

元東京農工大学工学部

(幹事)

五  島  正  雄

東京商船大学交通電子機械工学課程

小  川  秀  樹

通商産業省環境立地局保安課

八  田      勲

通商産業省工業技術院標準部機械規格課

橋  本      進

財団法人日本規格協会

佐  藤  仁  宣

三菱重工業株式会社エアコン製作所技術部

居  崎      桂

三菱電機株式会社住環境事業本部

鈴  木  文  男

株式会社日立製作所汎用空調機本部

後  藤  清  和

三洋電機株式会社コールドチェーン事業部第一技術部

海  原      誠

松下電器産業株式会社エアコン社エアコン事業部技術部

太  田  育  秀

株式会社東洋製作所技術二部

北  野  松  司

社団法人日本冷蔵倉庫協会

柴  田  稜威夫

三機工業株式会社技術本部

岡  田  伴  雄

株式会社鷺宮製作所狭山開発センター

井  手  伸  一

株式会社東芝富士工場開発センター

相  澤  重  夫

ダイキン工業株式会社空調生産本部

中  里  幸三郎

ダイフォス株式会社自動制御本部技術部

平      義  博

森川バルブ株式会社営業部

矢  野  公  道

株式会社不二工機技術部

加  藤      勉

日電工業株式会社技術部

(事務局)

児  玉  岩  男

社団法人日本冷凍空調学会