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B 8615-1

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

2

4

  記号 

5

5

  冷房試験  

7

5.1

  冷房能力試験  

7

5.2

  冷房過負荷試験  

9

5.3

  冷房低温試験及び氷結通風妨害試験 

11

5.4

  氷結滴下試験  

12

5.5

  凝縮水処理及び露付き試験  

12

6

  暖房試験  

13

6.1

  暖房能力試験  

13

6.2

  暖房過負荷試験  

17

6.3

  暖房極低温試験  

18

6.4

  自動除霜試験  

19

7

  試験法及び測定の不確かさ  

19

7.1

  試験法  

19

7.2

  測定の不確かさ  

20

7.3

  定常冷房能力試験及び定常暖房能力試験における試験条件の許容差  

20

7.4

  運転性能試験における試験条件の許容差  

22

8

  試験結果  

22

8.1

  能力試験結果  

22

8.2

  測定値の記録  

23

8.3

  試験報告書  

24

9

  表示事項  

26

9.1

  機器銘板  

26

9.2

  機器銘板の記載事項  

26

9.3

  分離形システム  

26

10

  定格表示  

26

10.1

  標準定格  

26

10.2

  その他の定格  

26

附属書 A(規定)試験における要求事項  

27

附属書 B(参考)風量測定  

28

附属書 C(規定)室形熱量計試験法  

33


B 8615-1

:2013  目次

(2)

ページ

附属書 D(規定)室内側空気エンタルピー試験法  

40

附属書 E(参考)圧縮機校正試験法  

46

附属書 F(参考)冷媒エンタルピー試験法  

48

附属書 G(参考)室外側空気エンタルピー試験法  

49

附属書 H(参考)室内側室形熱量計による確認試験法  

52

附属書 I(参考)室外側室形熱量計による確認試験法  

54

附属書 J(参考)平衡式室形熱量計による確認試験法  

56

附属書 K(参考)冷房凝縮水流量の測定  

57

附属書 L(参考)6.1 に規定する暖房能力試験手順の図解例  

58

参考文献  

65

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

66


B 8615-1

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

電機工業会(JEMA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS B 8615-1:1999

は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS B 8615

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS B 8615-1

  第 1 部:直吹き形エアコンディショナ及びヒートポンプ−定格性能及び運転性能試験法

JIS B 8615-2

  第 2 部:ダクト接続形エアコンディショナと空気対空気ヒートポンプ  定格性能及び運

転性能試験


日本工業規格

JIS

 B

8615-1

:2013

エアコンディショナ−

第 1 部:直吹き形エアコンディショナ及び

ヒートポンプ−定格性能及び運転性能試験法

Non-ducted air conditioners and heat pumps-

Testing and rating for performance

序文 

この規格は,2010 年に第 2 版として発行した ISO 5151 を基とし,技術的内容を変更して作成した日本

工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,我が国の事情を考慮し対応国際規格を変更している

事項である。変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,住宅用,商業用及び工業用の一体形及び分離形エアコンディショナ及びヒートポンプで,

次のものの能力及び効率の定格を決定するための,標準条件及び試験法について規定する。

−  工場で製作し,電気で駆動し,かつ,機械的な圧縮機構を使用したもの

−  一定能力形のもの,多段能力可変形のもの,及び連続能力可変形のもの

この規格は,次のものに適用する。

−  直吹き形空冷式エアコンディショナ,及び直吹き形空気対空気ヒートポンプ

−  定格能力 8 kW 未満,かつ,機外静圧が 25 Pa 未満で運転するように設計した,ダクト形エアコンディ

ショナ及びダクト形ヒートポンプ

−  一つ以上の冷凍システム,一つの室外機及び一つ以上の室内機から構成し,一つのサーモスタット又

はコントローラで制御する,エアコンディショナ又はヒートポンプ(全ての室内機を常に同時運転す

るマルチエアコン)

これ以降において,

“機器”の用語は,エアコンディショナ又はヒートポンプの意味で用いる。

この規格は,次の機器には適用しない。

a)

水冷式エアコンディショナ及び水対空気ヒートポンプ

b)

削除

c)

窓形ではない,凝縮器用の排気ダクトをもつ移動形機器

d)

完全な冷凍システムを構成しない個々の組立品

e)

吸収式冷凍サイクルを用いる機器

f)

この箇条で規定する以外のダクト形機器

注記 1  これらの機器の試験は,JIS B 8615-2 を参照。


2

B 8615-1

:2013

この規格は,実際の運転状態における効率のよりよい指標を提供するための期間エネルギー消費効率の

算出方法を規定していない。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 5151:2010

,Non-ducted air conditioners and heat pumps−Testing and rating for performance

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

(この規格では,不要であり削除した。

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1 

直吹き形エアコンディショナ(non-ducted air conditioner)

温度調節(以下,温調という。

)した空気を,機器から直接,閉空間,部屋又はゾーンへ供給することを

主要な機能として設計した,一つの組立品又は複数の組立品。

注記 1  機器は,一体形又は分離形システムで構成し,冷房及び除湿のための冷凍サイクルを構成し

ている。機器は,空気の循環,清浄,加湿,換気又は排気の機能と同様に,ヒートポンプ以

外の暖房機能をもつこともできる。このような機器は,二つ以上の組立品,すなわち,同時

に用いることを意図した分離した組立品(分離形システム)として供給することもできる。

注記 2  閉空間,部屋又はゾーンとは,温調する空間を意味する。

3.2 

直吹き形ヒートポンプ(non-ducted heat pump)

温調した空気を機器から直接,閉空間,部屋又はゾーンへ供給し,かつ,暖房のための冷凍サイクルを

もつことを主要な機能として設計した,一つの組立品又は複数の組立品。

注記 1  一つの機器で,冷房及び除湿の機能を要求する場合は,温調する空間から熱を除去し,その

熱を外部に排出するよう設計する。機器は,空気の循環,清浄,加湿,換気又は排気の機能

をもつこともできる。このような機器は,二つ以上の組立品,すなわち,同時に用いること

を意図した分離した組立品(分離形システム)として供給することもできる。

注記 2  閉空間,部屋又はゾーンとは,温調する空間を意味する。

3.3 

標準空気(standard air)

温度 20.0 ℃及び標準大気圧 101.325 kPa において,密度 1.204 kg/m

3

の乾き空気。

3.4 

室内側吹出風量(indoor discharge airflow)

機器の室内側吹出口から温調する空間へ吹き出す空気の流量(

図 参照)。

3.5 

室内側吸込風量(indoor intake airflow)

温調する空間から機器に吸い込む空気の流量(

図 参照)。


3

B 8615-1

:2013

3.6 

換気風量(ventilation airflow)

機器内部を通って温調する空間に導入する空気の流量(

図 参照)。

3.7 

室外側吹出風量(outdoor discharge airflow)

機器の室外側吹出口から吹き出す空気の流量(

図 参照)。

3.8 

室外側吸込風量(intake outdoor airflow)

室外側から機器に吸い込む空気の流量(

図 参照)。

3.9 

排気風量(exhaust airflow)

機器内部を通って室内側から室外側に排出する空気の流量(

図 参照)。

3.10 

漏えい風量(leakage airflow)

機器の構造及びシール技術の関係で,機器内部を通って室内側と室外側との間を行き来する空気の流量

図 参照)。

3.11 

室内側バイパス風量(bypassed indoor airflow)

機器の室内側吹出口から室内側吸込口に直接流れる温調した空気の流量(

図 参照)。

3.12 

室外側バイパス風量(bypassed outdoor airflow)

機器の室外側吹出口から室外側吸込口に直接流れる空気の流量(

図 参照)。

3.13 

圧力平衡装置開口部風量(equalizer opening airflow)

室形熱量計の中央隔壁に設置した圧力平衡装置の開口部を通過する空気の流量(

図 参照)。

3.14 

冷房能力(cooling capacity) 

全冷房能力(total cooling capacity)

機器が単位時間当たりに温調する空間から除去できる潜熱及び顕熱の合計熱量。

注記  W 単位で表記する。

3.15 

暖房能力(heating capacity)

機器が単位時間当たりに温調する空間に供給できる熱量。補助ヒータは含まない。

注記  暖房能力は,W 単位で表記する。

3.16 

潜熱冷房能力(latent cooling capacity)

除湿能力(room dehumidifying capacity) 

機器が単位時間当たりに温調する空間から除去できる潜熱量。

注記  W 単位で表記する。


4

B 8615-1

:2013

3.17 

顕熱冷房能力(sensible cooling capacity)

機器が単位時間当たりに温調する空間から除去できる顕熱量。

注記  顕熱冷房能力は,W 単位で表記する。

3.18 

顕熱比,SHR(sensible heat ratio)

顕熱冷房能力と冷房能力との比。

3.19 

定格電圧(rated voltage)

機器の機器銘板に記載した電圧。

3.20 

定格周波数(rated frequency)

機器の機器銘板に記載した周波数。

3.21 

エネルギー消費効率,EER(energy efficiency ratio)

指定する定格条件での冷房能力と機器の消費電力との比。

エネルギー消費効率(EER)の代わりに,冷房エネルギー消費効率又は冷房 COP の名称を用いてもよい。

注記 EER は無次元で用いられているが,W/W から導かれる。

3.22 

成績係数,COP(coefficient of performance)

指定する定格条件での暖房能力と機器の消費電力との比。

成績係数(COP)の代わりに,暖房エネルギー消費効率又は暖房 COP の名称を用いてもよい。

注記 COP は無次元で用いられているが,W/W から導かれる。

3.23 

総合消費電力,P

t

(total power input)

試験中に測定する機器への平均電気入力。

注記  総合消費電力は,W 単位で表記する。

3.24 

消費電力(power input) 

実効消費電力,P

E

(effective power input)

機器への平均電気入力。次の項目から求める。

−  圧縮機の電気入力

−  除霜時だけに用いる電気加熱装置の電気入力

−  機器の全ての制御装置及び安全装置の電気入力

−  全ての送風装置の電気入力

注記  W 単位で表記する。

3.25 

全負荷運転(full-load operation)

機器及び制御が,製造業者が指定し,かつ,機器の制御が許容する最大連続冷房能力,又は最大連続暖

房能力となる負荷での運転。


5

B 8615-1

:2013

注記  機器の自動制御による制限がない場合,全負荷運転の間,全ての室内機及び圧縮機が運転して

いる。

1  室外側

7  圧力平衡装置開口部

2  室外側吹出

8  室内側吸込

3  排気

9  換気

4  漏えい 10  室内側バイパス 
5  室外側バイパス 11  室内側吹出 
6  室外側吸込 12  室内側

図 13.4 から 3.13 までの定義を説明する空気の流れ図 

記号 

この規格で用いる記号は,次による。

記号

説明

単位

A

l

熱漏えい係数

J/(s・K)

A

n

ノズルのど部の面積

m

2

C

d

ノズルの流量係数

c

pa1

室内側吸込空気の湿り空気の比熱(乾き空気基準)

a)

J/(kg・K)

c

pa2

室内側吹出空気の湿り空気の比熱(乾き空気基準)

a)

J/(kg・K)

c

pa3

室外側吸込空気の湿り空気の比熱(乾き空気基準)

a)

J/(kg・K)

c

pa4

室外側吹出空気の湿り空気の比熱(乾き空気基準)

a)

J/(kg・K)

c

pw

水の比熱

J/(kg・K)

D

n

ノズルのど部の直径

m

D

t

冷媒配管外径

m

h

a1

室内側吸込空気の比エンタルピー(乾き空気基準)

a)

J/kg

h

a2

室内側吹出空気の比エンタルピー(乾き空気基準)

a)

J/kg

h

a3

室外側吸込空気の比エンタルピー(乾き空気基準)

a)

J/kg


6

B 8615-1

:2013

記号

説明

単位

h

a4

室外側吹出空気の比エンタルピー(乾き空気基準)

a)

J/kg

h

f1

膨張弁入口における冷媒液の比エンタルピー

J/kg

h

f2

凝縮器出口における冷媒液の比エンタルピー

J/kg

h

g1

圧縮機入口における冷媒ガスの比エンタルピー

J/kg

h

g2

凝縮器入口における冷媒ガスの比エンタルピー

J/kg

h

r1

機器の室内側入口における冷媒の比エンタルピー

J/kg

h

r2

機器の室内側出口における冷媒のエンタルピー

J/kg

h

w1

湿度を維持するために室内側熱量計に供給した水又は蒸気の比エンタルピー

J/kg

h

w2

室内側熱量計を出る凝縮した水の比エンタルピー

J/kg

h

w3

室外側熱量計を出る凝縮した水の比エンタルピー

J/kg

h

w4

湿度を維持するために室外側熱量計に供給した水の比エンタルピー

J/kg

h

w5

機器で凝縮した水(H1 温度条件)及び霜(H2 温度条件又は H3 温度条件)の比

エンタルピー

J/kg

K

1

水の蒸発潜熱(0 ℃で 2 500.4 J/g)

J/kg

冷媒配管長さ

m

Re

レイノルズ数

p

a

大気圧

kPa

p

c

室形熱量計の平衡圧力 Pa

p

n

ノズルのど部の圧力(絶対値) Pa

p

v

ノズルのど部の速度水頭又はノズル前後の静圧差 Pa

φ

ci

室内側熱量計の冷却コイルで除去した熱量 W

φ

c

室外側熱量計の冷却コイルで除去した熱量 W

φ

lp

中央隔壁を通る室外側熱量計から室内側熱量計への侵入熱量 W

φ

li

壁(中央隔壁を除く。

,床及び天井を通る室内側熱量計への侵入熱量 W

φ

lo

壁(中央隔壁を除く。

,床及び天井を通り室外側熱量計から出ていく熱量 W

φ

L

冷媒接続配管での損失熱量 W

φ

e

圧縮機熱量計の蒸発器に入る熱量 W

φ

sci

室内側データから決定した顕熱冷房能力

W

φ

d

潜熱冷房能力(除湿能力) W

φ

hi

室内側熱量計から決定した暖房能力 W

φ

ho

室外側熱量計から決定した暖房能力 W

φ

tc

圧縮機の冷凍能力

W

φ

tci

室内側データから決定した冷房能力 W

φ

tco

室外側データから決定した冷房能力 W

φ

thi

室内側データから決定した暖房能力 W

φ

tho

室外側データから決定した暖房能力 W

P

i

機器の室内側への入力 W

ΣP

ic

室内側熱量計への総合入力(

例  照明,加湿装置など空調装置への電気入力及

び熱入力)

W

Σ

 P

oc

機器の入力を除いた室外側熱量計への全入力 W

P

K

圧縮機の消費電力

W

P

t

機器の消費電力

W

q

m

空気の質量流量

kg/s

q

vo

機器の室外側体積流量(風量)

m

3

/s

q

r

冷媒流量

kg/s

q

ro

冷媒と油との混合液の流量 kg/s

q

v

空気の体積流量(風量)

m

3

/s

q

vi

機器の室内側体積流量(風量)

m

3

/s


7

B 8615-1

:2013

記号

説明

単位

q

w

凝縮水の質量流量

kg/s

q

wo

試験条件を維持するために室外側熱量計へ供給する水の質量流量 kg/s

q

wc

機器で凝縮する水蒸気の量 kg/s

t

a

圧縮機熱量計の周囲空気温度

t

a1

機器の室内側吸込空気の乾球温度

t

a2

機器の室内側吹出空気の乾球温度

t

a3

機器の室外側吸込空気の乾球温度

t

a4

機器の室外側吹出空気の乾球温度

t

c

圧縮機熱量計の凝縮器の表面温度

t

w1

圧縮機熱量計の凝縮器の入口水温

t

w2

圧縮機熱量計の凝縮器の出口水温

v

a

ノズルのど部の平均風速

m/s

v

n

ノズル位置での乾き空気の比体積(乾き空気基準)

a)

m

3

/kg

v'

n

ノズル位置での湿り空気の比体積

m

3

/kg

  v   

空気の動粘性係数

m

2

/s

W

i1

機器の室内側吸込空気の絶対湿度(乾き空気基準)

a)

kg/kg

W

i2

機器の室内側吹出空気の絶対湿度(乾き空気基準)

a)

kg/kg

W

n

ノズル入口における空気の絶対湿度(乾き空気基準)

a)

kg/kg

W

r

機器によって凝縮した水蒸気の量 kg/s

W

1

サンプル液がない状態のシリンダ及びブリーダの質量 g

W

3

サンプル液が入った状態のシリンダ及びブリーダの質量 g

W

5

サンプルから抽出した油だけが入った状態のシリンダ及びブリーダの質量 g

X

o

冷媒及び油の混合液に対する油の質量比

x

r

冷媒及び油の混合液に対する冷媒の質量比

a)

  これらの単位の分母における質量は,乾き空気(dry air 又は DA)を基準としている。分野で実用的に用いる

単位では,分母に“kg (DA)”を用いることが多い。

例  J/kg (DA),m

3

/kg (DA),kg/kg (DA)

冷房試験 

5.1 

冷房能力試験 

5.1.1 

一般条件 

5.1.1.1

この規格の適用範囲に含まれる全ての機器は,この規格の規定に従って,

表 に規定の冷房試験

条件によって,冷房能力,消費電力及びエネルギー消費効率の定格を決定する。全ての試験は,

附属書 A

の要求事項及び箇条 の試験法に従って実施しなければならない。全ての試験は,全負荷運転で実施しな

ければならない。定格に用いる消費電力は,冷房能力試験中に測定しなければならない。

5.1.1.2

可変速圧縮機を組み込んだ機器の製造業者が,冷房能力試験での全負荷運転周波数,及びその実

現方法を情報提示しない場合は,機器はサーモスタット又は温度調節器を許容する最小温度に設定して試

験しなければならない。

5.1.2 

温度条件 

5.1.2.1

表 1(T1,T2 及び T3 の各欄)に規定した温度条件を,冷房能力を決定するための標準定格条件

として用いる。冷房機能をもつ機器は,

表 の標準定格条件の一つ又はそれ以上で試験しなければならな

い。

我が国で用いるものは,製造業者が機器の機器銘板などに表示しない限り T1 温度条件を定格条件とす

る。


8

B 8615-1

:2013

5.1.2.2

表 の T1 欄に規定する“温和な気候帯”だけで用いる条件で製造した機器は,T1 温度条件での

試験結果によって決定した定格及び T1 機器であることを記載しなければならない。

我が国で用いるもので,T1 形機器は,

“T1 形機器”の表記を省略してもよい。

5.1.2.3

表 の T2 欄に規定する“低温気候帯”だけで用いる条件で製造した機器は,T2 温度条件での試

験結果によって決定した定格及び T2 機器であることを記載しなければならない。

5.1.2.4

表 の T3 欄に規定する“高温気候帯”だけで用いる条件で製造した機器は,T3 温度条件での試

験結果によって決定した定格及び T3 機器であることを記載しなければならない。

5.1.2.5

表 の二つ以上の気候帯で用いる機器は,気候帯を規定する温度条件の記号(T1,T2 及び/又

は T3)を,機器銘板に記載しなければならない。

なお,対応する定格は,

表 の標準定格条件で決定しなければならない。

表 1−冷房能力試験条件 

項目

標準定格条件

T1 T2 T3

室内側吸込空気温度

−  乾球温度 27

℃ 21

℃ 29

−  湿球温度 19

℃ 15

℃ 19

室外側吸込空気温度

−  乾球温度 35

℃ 27

℃ 46

−  湿球温度

a)

 24

℃ 19

℃ 24

凝縮器水温(削除)

(削除)

試験周波数

b)

定格周波数

試験電圧

表 による。

T1:温和な気候帯に対する温度条件 
T2:低温気候帯に対する温度条件 
T3:高温気候帯に対する温度条件 

a)

  湿球温度条件は,凝縮水を蒸発させる空冷式凝縮器の場合にだけ適用する。

b)

  二重定格周波数をもつ機器は,各々の周波数で試験する。

表 2−能力試験及び運転性能試験における電圧 

定格電圧

a)

V

試験電圧

b)

V

 90∼109 100 
110∼127 115 
180∼207 200 
208∼253 230 
254∼341 265 
342∼420 400 
421∼506 460 
507∼633 575


9

B 8615-1

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表 2−能力試験及び運転性能試験における電圧(続き) 

a)

 115/230 及び 220/440 のように二重定格電圧をもつ機器は,試験電圧を,最初の例の場合は 115 V

及び 230 V,2 番目の例の場合は 230 V 及び 460 V とする。110∼120 V 又は 220∼240 V のように,

電圧範囲をもつ機器は,表の電圧範囲に該当する試験電圧として,それぞれ 115 V 又は 230 V と
する。電圧範囲が二つ以上の定格電圧区分にわたる場合は,定格電圧の平均を,この表からの試
験電圧決定に用いなければならない。

例  200∼220 V の電圧範囲をもつ機器は,平均電圧が 210 V なので,試験電圧を 230 V とする。

b)

  この表に規定する試験電圧は,冷房過負荷試験及び暖房過負荷試験以外の,運転性能試験及び能

力試験における電圧である。

5.1.3 

風量条件 

5.1.3.1 

室内側風量−空気エンタルピー試験法 

5.1.3.1.1

試験は,標準定格条件(

表 参照)で冷凍サイクルを運転し,機器の空気吹出口の静圧を 0 Pa

に維持して求める。全ての風量は,標準空気の立方メートル毎秒(m

3

/s)又は立方メートル毎分(m

3

/min)

で示す。

5.1.3.1.2

風量測定は,

附属書 及びその他の適切な附属書によって適切に実施することが望ましい。

注記  風量測定のための追加ガイダンスが,JIS Z 8762-1 及び ISO 3966 に記載してある。

5.1.3.2 

室外側風量 

室外側風量が調整できる場合,全ての試験は,製造業者が指定する室外側風量又は送風機の設定位置で

試験しなければならない。室外側風量が調整できない場合は,全ての試験は,吸込口,ルーバ,ダクトな

どの全ての抵抗要素及び附属品を製造業者が指定する通常設置状態に設定して,機器固有の室外風量で試

験しなければならない。

一旦,風量を設定した後は,機器の室外側の空気回路は,室外側空気エンタルピー試験法(G.2.1 参照)

を用いるときに風量測定装置を取り付けることによる変化を調節するときを除き,この規格で規定する全

ての試験において変化しないように維持しなければならない。

5.1.4 

試験条件 

5.1.4.1 

必須条件 

5.1.4.1.1

試験は,標準大気圧(3.3 参照)からの変化量を補正するために送風機速度又は空気抵抗体を変

更したりしないで,選択した条件で行う。

5.1.4.1.2

グリル位置,ダンパ位置,送風機速度などは,製造業者の指示書に従って設定する。製造業者

の指示書がない場合,グリル,ダンパ,送風機速度などは,最大冷房能力を発揮するように設定する。試

験をほかの設定で行った場合,これらの設定条件は,定格冷房能力とともに記録しなければならない。

5.1.4.1.3

試験室の空気調整装置及び機器は,7.3 に規定する平衡状態まで運転する。能力試験データを記

録する前に,平衡状態を 1 時間以上維持する。

5.1.4.2 

試験に対する要求事項 

室内側試験室から,顕熱,潜熱及び冷房能力を決定する。

5.1.4.3 

試験時間 

データは,7.3.3 で規定する間隔で記録する。データの記録は,7.3 で規定する許容差内において 35 分間

継続する。

5.2 

冷房過負荷試験 

5.2.1 

一般条件 


10

B 8615-1

:2013

3.25

で定めるように機器が全負荷運転状態で行わなければならない。

表 における試験電圧は,機器の運転中,規定する範囲内に保たなければならない。

この試験では,試験電圧は,5.2.4.2 によって規定する機器停止後の再起動時において定格電圧の 86 %を

下回ってはならない。この運転性能試験では,冷房能力及び消費電力は測定しなくてもよい。

5.2.2 

温度条件 

冷房過負荷試験の温度条件は,

表 による。

5.2.3 

風量条件 

冷房過負荷試験は,5.1.4.1.2 で規定する室内側の送風機速度の設定で行わなければならない。

5.2.4 

試験条件 

5.2.4.1 

必須条件 

換気ダンパ及び排気ダンパがある場合は,これらを閉じて,機器の制御は冷房全負荷運転に設定しなけ

ればならない。

5.2.4.2 

試験時間 

表 の試験温度が表 12 の許容差内になった後,機器は連続して 1 時間運転しなければならない。その後,

機器への電源を 3 分間切断しその後電源を再投入する。機器は,自動的に又はリモートコントローラなど

の装置を用いて再起動してもよい。試験は,再起動後 60 分間以上継続する。

表 3−冷房過負荷試験条件 

項目

標準試験条件

T1 T2 T3

室内側吸込空気温度

−  乾球温度 32

℃ 27

℃ 32

−  湿球温度 23

℃ 19

℃ 23

室外側吸込空気温度

−  乾球温度 43

℃ 35

℃ 52

−  湿球温度

a)

 26

℃ 24

℃ 31

試験周波数

b)

定格周波数

試験電圧

a)

銘板表示が一つの定格電圧の場合は,定格電圧の 90 %及び 110 %

b)

銘板表示が二重定格又は電圧範囲の場合は,最低電圧の 90 %及び最高電
圧の 110 %

a)

  湿球温度条件は,凝縮水を蒸発させる空冷式凝縮器の場合にだけ適用する。

b)

  二重定格周波数をもつ機器は,各々の周波数で試験する。ただし,定格周波数が 50 Hz 及び 60 Hz 共用のも

のの試験電圧は,50 Hz の場合は定格電圧の 110 %電圧,60 Hz の場合は定格電圧の 90 %電圧としてもよい。

圧縮機及び送風機の速度が電源周波数によって変わらない場合は,50 Hz 又は 60 Hz のいずれか一方の周波

数で試験してもよい。

5.2.5 

運転性能要求事項 

5.2.5.1

機器は,

表 に規定する試験条件で運転するとき,次の要求事項に適合しなければならない。

a)

一連の試験を行う間,機器は異常なく運転できなければならない。

b)

機器に組み込んだ電動機は,最初の 1 時間,保護装置が動作しないで運転できなければならない。

c)

電源停止後,5.2.5.2 及び 5.2.5.3 で規定する場合を除き,機器は 30 分以内に再起動し,連続して 1 時

間運転できなければならない。

5.2.5.2

3 分間の電源停止後,最初の 5 分間は保護装置が動作してもよい。その後の 1 時間は保護装置が


11

B 8615-1

:2013

動作してはならない。

5.2.5.3

最初の保護装置動作後,最初の 5 分間は再起動をしないように設計した機器は,30 分間以内は運

転しなくてもよい。その後 1 時間は連続して運転しなければならない。

5.3 

冷房低温試験及び氷結通風妨害試験 

5.3.1 

一般条件 

冷房低温試験,氷結通風妨害試験及び氷結滴下試験を行う場合は,

表 に規定する試験条件を用いる。

試験は,5.3.3 の要求事項以外は,機器を全負荷運転しなければならない。これらの試験では,冷房能力及

び消費電力は測定しなくてもよい。

5.3.2 

温度条件 

この試験の温度条件は,

表 による。

5.3.3 

風量条件 

機器の制御,送風機速度,ダンパ,グリルなどは,製造業者の取扱説明書での指示に反しない限り,蒸

発器に霜又は氷が最も発生しやすい状態にする。

5.3.4 

試験条件 

5.3.4.1 

予備運転 

機器は,運転を開始し,運転状態が安定するまで運転しなければならない。

5.3.4.2 

試験時間 

機器は,自動制御装置をもつ場合,その制御によって発停(オン・オフ)を行ってもよい。

表 の運転条件が表 12 の許容差内で安定した後,機器は 4 時間運転しなければならない。 

表 4−冷房低温試験,氷結通風妨害試験及び氷結滴下試験の標準試験条件 

項目

標準試験条件

 T1 及び T3 T2

室内側吸込空気温度

−  乾球温度 21

℃ 21

−  湿球温度 15

℃ 15

室外側吸込空気温度

−  乾球温度 21

℃ 10

−  湿球温度

試験周波数

a)

定格周波数

試験電圧

表 による。

a)

  二重定格周波数をもつ機器は,各々の周波数で試験する。

圧縮機及び送風機の速度が電源周波数によって変わらない場合は,50 Hz 又は 60 Hz のいずれか一方の周波

数で試験してもよい。

5.3.5 

運転性能要求事項 

5.3.5.1

機器は,規定する条件でいかなる損傷もなく運転しなければならない。

5.3.5.2

4 時間の試験の後,室内側熱交換器上の霜又は氷の蓄積は,室内側熱交換器の室内側表面の 50 %

以下であるか,又は風量が初期の風量の 25 %以上減少してはならない(

図 B.1 に示すような排気ファンを

もつ風量試験装置を用いて室内風量を測定する場合,排気ファンの速度及び/又は風洞内ダンパは,4 時

間の試験の期間中,静圧がゼロであることを維持するように調節しなければならない。

。室内熱交換器の

観察ができず,かつ,室内風量が測定できない機器及び試験装置の場合,5.3.5.3 の規定に適合しなければ

ならない。


12

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5.3.5.3

4 時間の試験の期間中,全ての室内熱交換器の中心の配管温度又は冷媒吸入圧力を,1 分間以下

の一定した間隔で測定する。測定は,4 時間の試験のうち最初の 10 分後の値を初期値としなければならな

い。吸入圧力を測定する場合,吸入圧力飽和温度の換算値を用いる。試験は,次による。

a)

試験中,圧縮機が自動制御にて停止しない場合,熱交換器配管温度を測定するときは,その温度が初

期値に対して連続して 20 分間以上にわたって,2 ℃以上,下回り続けてはならない。

また,吸入圧力を測定するときは,吸入圧力飽和温度は,初期値に対して連続して 20 分間以上にわ

たって,2 ℃以上,下回り続けてはならない。

b)

試験中,圧縮機が自動制御にて発停(オン・オフ)サイクルとなる場合,熱交換器配管温度を測定す

るときは,試験期間中,各サイクルの起動 10 分後に測定する温度が,対応する初期値を 2 ℃以上,下

回ってはならない。

また,吸入圧力を測定するときは,吸入圧力飽和温度は,試験期間中,各サイクルの起動 10 分後の

温度が,対応する初期値を 2 ℃以上,下回ってはならない。

5.4 

氷結滴下試験 

5.4.1 

一般条件 

氷結滴下試験は,

表 に規定する試験条件において,冷房低温試験及び氷結通風妨害試験の完了後,速

やかに行わなければならない。試験は,5.4.3 での要求事項以外は,機器を全負荷運転しなければならない。

これらの試験では,冷房能力及び消費電力は,測定しなくてもよい。

5.4.2 

温度条件 

この試験の温度条件は,

表 による。

5.4.3 

風量条件 

室内熱交換器への吸込空気は,蒸発器が霜又は氷によって完全に塞がれるように,空気の通風路を完全

に塞がなければならない。

5.4.3.1 

予備運転 

機器は運転を開始後,

表 に規定する運転条件で,表 12 に規定する許容差内に安定するまで運転しなけ

ればならない。

5.4.3.2 

試験時間 

運転条件が確立した後,機器は 4 時間運転しなければならない。機器は,自動制限装置をもつ場合,そ

の制御によって発停(オン・オフ)を行ってよい。4 時間の試験の後,機器を停止し,霜又は氷がとける

まで吸込口を開放する。その後,送風機速度を最大にして 5 分間運転を行う。この期間の試験条件の許容

差は,

表 12 による。

5.4.4 

運転性能要求事項 

試験中,機器から室内側に氷が落下したり,水が滴下したり,吹き出したりしてはならない。

5.5 

凝縮水処理及び露付き試験 

5.5.1 

一般条件 

凝縮水処理及び露付き試験中に用いる試験条件は,

表 による。試験は,5.5.3 の要求事項以外は,機器

を全負荷運転しなければならない。これらの試験では,冷房能力及び消費電力は測定しなくてもよい。

5.5.2 

温度条件 

この試験の温度条件は,

表 による。

5.5.3 

風量条件 

機器の制御,送風機速度,ダンパ,グリルなどは,製造業者の取扱説明書での指示に反しない限り,最


13

B 8615-1

:2013

も露付きが発生しやすい状態にする。

表 5−凝縮水処理及び露付き試験条件 

項目

標準試験条件

室内側吸込空気温度

−  乾球温度

27 ℃

−  湿球温度

24 ℃

室外側吸込空気温度

−  乾球温度

27 ℃

−  湿球温度

a)

24 ℃

試験周波数

b)

定格周波数

試験電圧

表 参照

a)

  湿球温度条件は,凝縮水を蒸発させる空冷式凝縮器の場合にだけ適用する。

b)

  二重定格周波数をもつ機器は,各々の周波数で試験する。

圧縮機及び送風機の速度が電源周波数によって変わらない場合は,50 Hz 又は 60 Hz のいずれか一方の周波

数で試験してもよい。

5.5.4 

試験条件 

5.5.4.1 

予備運転 

規定する温度条件が確立した後,機器の凝縮水受けに水をオーバフロー位置まで満たし,機器を始動す

る。続いて,凝縮水の水量が安定するまで運転する。

5.5.4.2 

試験時間 

機器は,4 時間運転しなければならない。この期間の試験条件の許容差は,

表 12 による。

5.5.5 

運転性能要求事項 

5.5.5.1

表 に規定する試験条件で運転しているとき,凝縮水が滴下したり,吹き出したりしてはならな

い。

5.5.5.2

凝縮水を凝縮器の吹出し空気に排出する機器は,試験中全ての凝縮水を排出しなければならず,

建物及びその周囲をぬらすような水の滴下及び吹出しがあってはならない。

暖房試験 

6.1 

暖房能力試験 

6.1.1 

一般条件 

6.1.1.1

全ての暖房能力試験は,

附属書 に規定する要求事項を適用しなければならない。試験は,7.1

及び 7.2 の要求事項を満たす方法及び装置を用いて実施しなければならない。

6.1.1.2

室内の暖房に供する補助電気ヒータは,除霜時にだけ使用する場合を除き,全ての暖房能力試験

中で運転してはならない。

6.1.1.3

試験準備として,室内熱交換器を通過する空気の温度変化を測定する装置を設置しなければなら

ない。室内側空気エンタルピー試験法の場合には,能力測定用の乾球温度計を兼用してもよい。室形熱量

計試験法の場合には,

附属書 による。

6.1.1.4

暖房能力試験の標準定格条件は,

表 による。

6.1.1.5

全ての暖房能力試験は,機器を全負荷運転しなければならない。

6.1.1.6

可変速圧縮機を組み込んだ機器の製造業者が,暖房能力試験での全負荷運転周波数,及びその実

現方法を情報提示しない場合は,機器は,サーモスタット又は温度調節器を許容する最高温度に設定して


14

B 8615-1

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試験しなければならない。

表 6−暖房能力試験の標準定格条件 

項目

標準試験条件

室内側吸込空気温度

−  乾球温度

20 ℃

−  湿球温度(最高) 15

室外側吸込空気温度,H1 温度条件:標準

−  乾球温度

7 ℃

−  湿球温度

6 ℃

室外側吸込空気温度,H2 温度条件:低温

−  乾球温度

2 ℃

−  湿球温度

1 ℃

室外側吸込空気温度,H3 温度条件:極低温

−  乾球温度

−7 ℃

−  湿球温度

−8 ℃

試験周波数

a)

定格周波数

試験電圧

表 による。

注記 H1,H2 又は H3 の各温度条件での暖房能力試験中に除霜サイクルが生じる場合,これらの条件での試験は,

室形熱量計試験法(

附属書 参照)又は室内側空気エンタルピー試験法(附属書 参照)で行う。箇条 

照。 

a)

  二重定格周波数をもつ機器は,各々の周波数で試験する。

6.1.2 

温度条件 

6.1.2.1 H1

,H2 及び H3 で表記する 3 種類の室外側温度条件は,

表 による。

6.1.2.2

表 の室内側吸込空気温度条件は,全ての暖房能力試験に適用しなければならない。

6.1.2.3

全ての機器は,H1 温度条件での試験を定格としなければならない。製造業者が,H2 温度条件及

び/又は H3 温度条件における性能を表示している場合には,これらの温度条件でも試験しなければなら

ない。

6.1.2.4

機器が二重定格周波数又は二重定格電圧をもつ場合,適用する室外側温度条件で,二つ以上の暖

房能力試験を行わなければならない。追加の暖房能力試験が必要な場合は,

表 及び表 によって決定し

なければならない。

6.1.3 

風量条件 

6.1.3.1 

機器の設置に対する要求事項 

機器の室外側では,吸込口,ルーバ,ダクト,附属品などの全ての抵抗要素は,製造業者が通常設置と

指定する状態に設定しなければならない。室内側では,グリルの位置,ダンパの位置,送風機速度などは,

一般的に機器に附属する製造業者の指示書に基づき設置しなければならない。指示書がない場合,グリル

の位置,ダンパの位置,送風機速度などは,H1 温度条件で暖房能力が最大となるように設置しなければな

らない。H2 温度条件及び/又は H3 温度条件で試験する場合,H1 温度条件での設置条件を継続しなけれ

ばならない。ほかの設置条件で試験を行った場合には,暖房能力とともに設置状態を試験報告書に併記し

なければならない。

6.1.3.2 

室内側空気エンタルピー試験法を用いる場合の要求事項 

各々の暖房能力試験において,各室内機の機外静圧は 0 Pa に保持しなければならない。暖房能力の算出

方法は

附属書 に規定している。室内側風量は,湿り空気で,立方メートル毎秒(m

3

/s)の単位で表記す

る。試験報告書においては,室内側風量は,標準空気に換算し,立方メートル毎秒(m

3

/s)又は立方メー


15

B 8615-1

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トル毎分(m

3

/min)の単位で表記する。

注記 1  風量測定は,附属書 及びその他の適切な附属書に従って適切に実施することが望ましい。

注記 2  風量測定を行うための追加ガイダンスが,JIS Z 8762-1 及び ISO 3966 に記載してある。

6.1.4 

除霜運転 

6.1.4.1

自動除霜制御を無効にしてはならない。予備運転期間中に手動で除霜を開始するときだけ,自動

制御を無効にしてもよい。

6.1.4.2

機器の室内送風機が除霜サイクル中に停止する場合,室内熱交換器を通過する空気の流れは制止

しなければならない。

6.1.5 

試験手順一般 

6.1.5.1

試験手順は,予備運転期間,平衡運転期間及びデータ測定期間の三つの期間から成っている。デ

ータ測定期間は,機器運転が定常か非定常状態かによって異なる。また,非定常運転の場合,データ測定

期間は,室内側空気エンタルピー試験法(6.1.11.5 参照)か,室形熱量計試験法(6.1.11.6 参照)かによっ

て異なる。

6.1.5.2

附属書 は,暖房能力試験で起こり得る代表的な挙動を図示している。

6.1.6 

予備運転期間 

6.1.6.1

試験室の空調設備及び機器は,7.3 に規定する試験条件の許容差が 10 分以上継続するまで運転し

なければならない。

6.1.6.2

除霜は,予備運転期間で終了してもよい。除霜を予備運転期間の最後に行う場合,平衡運転期間

の開始に先立って,除霜後 10 分以上暖房運転をしなければならない。

6.1.6.3 H2

及び H3 温度条件での試験の場合には,予備運転期間の最後に自動又は手動で除霜を終了させ

ることが望ましい。

6.1.7 

平衡運転期間 

6.1.7.1

完全な平衡運転期間は,1 時間とする。

6.1.7.2

6.1.11.3

の場合を除き,機器は 7.3 の試験条件の許容差で運転しなければならない。

6.1.8 

データ測定期間 

6.1.8.1

データ測定期間は,平衡運転期間のすぐ後に続く期間とする。

6.1.8.2

データは,7.1 から選んだ各試験法に規定するように測定しなければならない。室形熱量計試験

法を用いる場合,暖房能力は,

附属書 に規定するように算出しなければならない。室内側空気エンタル

ピー試験法を用いる場合,暖房能力は,

附属書 に規定するように算出しなければならない。7.1.3.1 の確

認試験の場合も,暖房能力は,その附属書に示すように算出することが望ましい。

6.1.8.3

機器への電気エネルギーを測定するために,積算電力計又は測定システムを用いなければならな

い。除霜サイクル中及び除霜終了後の最初の 10 分間の測定間隔は,10 秒以下でなければならない。

6.1.8.4

6.1.8.3

及び 6.1.8.5 を除き,データ測定間隔は,30 秒以下でなければならない。

6.1.8.5

除霜サイクル中及び除霜終了後の最初の 10 分間において,機器の積算暖房能力を正しく評価す

るためには,測定間隔を短く,すなわち,10 秒以下の間隔でデータ測定しなければならない。室内側空気

エンタルピー試験法を用いる場合,この短い測定間隔には,室内側乾球温度の変化も含む。室形熱量計試

験法を用いる場合,この短い測定間隔には,室内側の能力を求めるための全ての測定点を含む。

6.1.8.6

除霜中に室内送風機が自動的に停止する機器で,室内側空気エンタルピー試験法を用いる場合,

室内送風機が停止したときには,正味の暖房能力及び/又は室内乾球温度変化の値はゼロとしなければな

らない。室形熱量計試験法の場合,室内送風機が停止しても,能力測定を続けなければならない。


16

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6.1.8.7

室内側空気エンタルピー試験法及び室形熱量計試験法共に,室内熱交換器の入口空気及び出口空

気の乾球温度差を測定しなければならない。データ測定期間においては,5 分間隔ごとに平均温度差 ΔT

i

(τ)

を算出しなければならない。温度変化 Δをパーセントで表した式(1)の算出のために,データ測定期間の

最初の 5 分間の平均温度差 ΔT

i

(τ

0)を,保存しておかなければならない。

100

)

0

(

)

(

)

0

(

×



Δ

Δ

Δ

Δ

τ

τ

τ

i

i

i

T

T

T

T

  (1)

6.1.9 

予備運転期間を除霜(自動でも手動でもよい)で終了したときの試験手順 

6.1.9.1

  データ測定期間の最初の 35 分間において,%Δが 2.5 %を超えたとき,暖房能力試験は,

6.1.11

の非定常試験として行わなければならない。同様に,機器が,平衡運転期間,又はデータ測定期間の最初

の 35 分間において,除霜に入った場合も非定常試験として行わなければならない。

6.1.9.2

6.1.9.1

の状態が生じず,また,平衡運転期間及びデータ測定期間の最初の 35 分間において,試

験条件の許容差が

7.3

を満たしている場合は,暖房能力試験は,定常試験として行わなければならない。

定常試験は,データ測定期間が 35 分に達したとき終了しなければならない。

6.1.10 

予備運転期間が除霜で終了しないときの試験手順 

6.1.10.1

  平衡運転期間又はデータ測定期間の最初の 35 分間において,機器が除霜に入った場合,暖房能

力試験は,

6.1.10.3

によって再起動しなければならない。

6.1.10.2

  データ測定期間の最初の 35 分間において,%Δが 2.5 %を超えたときは,暖房能力試験は,

6.1.10.3

によって再起動しなければならない。再起動に先立ち,除霜を行っておかなければならない。除霜は,手

動で操作してもよいし,自動で切り換わるのを待ってもよい。

6.1.10.3

6.1.10.1

又は

6.1.10.2

に該当するとき,再起動は除霜 10 分後に始め,新たな 1 時間を平衡運転期

間とする。この 2 回目の運転期間においても,

6.1.7

及び

6.1.8

の要求事項,並びに

6.1.9

の試験手順による。

6.1.10.4

6.1.10.1

又は

6.1.10.2

の状態が生じず,また,平衡運転期間及びデータ測定期間の最初の 35 分間

において,試験条件の許容差が

7.3

を満たしている場合は,暖房能力試験は,定常試験として行う。定常

試験は,データ測定の 35 分間の後,終了しなければならない。

6.1.11 

非定常試験に対する試験手順 

6.1.11.1

6.1.9.1

のように暖房能力試験が,非定常試験となった場合には,

6.1.11.2

6.1.11.5

による。

6.1.11.2

  いかなる場合も,機器の室外側通風を妨害してはならない。室外側に空気エンタルピー装置を適

用している場合は,これを外し,非定常暖房能力試験は,新たに

6.1.6

の予備運転期間から再起動しなけ

ればならない。

6.1.11.3

  非定常暖房能力試験の試験条件の許容差は,平衡運転期間及びデータ測定期間共に

表 7

による。

表 7

に規定するように,試験条件の許容差を,二つの試験期間に区分する。H 期間は,除霜終了後の最初

の 10 分間を除く暖房期間を表す。

D 期間は,除霜期間及び除霜終了後の最初の 10 分間の暖房期間を表す。

6.1.11.4

表 7

の試験条件の許容差は,平衡運転期間及びデータ測定期間の全期間に適用する。H 期間又は

D 期間の全てのデータは,

表 7

を適用しなければならない。二つ以上の H 期間,又は二つ以上の D 期間を

結合して

表 7

を適用してはならない。各々の期間ごとに評価する必要がある。

6.1.11.5

  室内側空気エンタルピー試験法を用いる場合,データ測定期間は,3 時間経過するか,又はこの

期間内で機器が三つの完全なサイクルを完成させるまで,延長しなければならない。3 時間の経過時に,

機器が除霜動作をしている場合には,サイクルを完成させた後にデータ測定を終了しなければならない。

完全なサイクルは,暖房期間及び除霜期間から成る,すなわち,除霜終了から次の除霜終了までの期間と


17

B 8615-1

:2013

する。

表 7

非定常試験手順を用いる場合の暖房能力試験における試験条件の許容差 

測定項目

定格試験条件と個々の

測定値の平均値との差の最大値

(平均変動幅)

定格試験条件と

個々の測定値との差の最大値

(最大変動幅)

H 期間

a)

D 期間

b)

H 期間

a)

D 期間

b)

室内側吸込空気温度:

−  乾球温度

±0.6 ℃

±1.5 ℃

±1.0 ℃

±2.5 ℃

−  湿球温度

室外側吸込空気温度:

−  乾球温度

±0.6 ℃

±1.5 ℃

±1.0 ℃

±5.0 ℃

−  湿球温度

±0.3 ℃

±1.0 ℃

±0.6 ℃

試験電圧

±2 %

±2 %

a) 

機器が暖房運転のとき,除霜サイクル終了後の最初の 10 分間を除いて適用する。

b)

  除霜サイクル中,及び機器が暖房運転のときで除霜サイクル終了後の最初の 10 分間に適用する。

6.1.11.6

  室形熱量計試験法を用いる場合,データ測定期間は,6 時間経過するか,又はこの期間内で機器

が六つの完全なサイクルを完成させるまで,延長しなければならない。6 時間の経過時に,機器が除霜動

作をしている場合には,サイクルを完成させた後にデータ測定を終了しなければならない。完全なサイク

ルは,暖房期間及び除霜期間から成る,すなわち,除霜終了から次の除霜終了までの期間とする。

6.1.12 

暖房能力試験に対する要求事項 

平均暖房能力及び平均消費電力は,

8.1.4

によって算出しなければならない。非定常試験の場合,データ

測定期間で得られた完全なサイクルのデータから算出しなければならない。非定常試験において,データ

測定期間で完全なサイクルが生じなかった場合には,

8.1.4.2

によって算出しなければならない。

6.2 

暖房過負荷試験 

6.2.1 

一般条件 

暖房過負荷試験に用いる試験条件は,

表 8

による。試験は,全負荷運転で機器を運転しなければならな

い。試験電圧は,

表 8

の運転条件で規定する電圧で行わなければならない。この試験では,暖房能力及び

消費電力は測定しなくてもよい。

表 8

暖房過負荷試験条件 

項目

標準試験条件

室内側吸込空気温度:

−  乾球温度 27

室外側吸込空気温度:

−  乾球温度 24

−  湿球温度 18

試験周波数

a)

定格周波数

試験電圧

a)

銘板表示が一つの定格電圧の場合は,定格電圧の 90 %及び 110 %

b)

銘板表示が二重定格又は電圧範囲の場合は,最低電圧の 90 %及
び最高電圧の 110 %


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表 8

暖房過負荷試験条件(続き) 

a)

  二重定格周波数をもつ機器は,各々の周波数で試験する。ただし,定格周波数が 50 Hz 及び 60 Hz 共用のも

のの試験電圧は,50 Hz の場合は定格電圧の 110 %の電圧,60 Hz の場合は定格電圧の 90 %の電圧としてもよ

い。

圧縮機及び送風機の速度が電源周波数によって変わらない場合は,50 Hz 又は 60 Hz のいずれか一方の周波

数で試験してもよい。

6.2.2 

温度条件 

この試験に用いる温度条件は,

表 8

による。

6.2.3 

風量条件 

6.2.3.1

  暖房過負荷試験では,室内送風機の速度は,

6.2.4.1

の要求事項を除き,

5.1.4.1.2

による。暖房専

用の機器の室内送風機速度は,

6.2.4.1

の要求事項を除き,

6.1.3.1

による。

6.2.4 

試験条件 

6.2.4.1 

必須条件 

機器の制御は,暖房全負荷運転に設定しなければならない。換気及び排気ダンパがある場合,閉じなけ

ればならない。

6.2.4.2 

試験時間 

規定する温度条件で,

表 12

の許容差内になった後,機器を 1 時間運転しなければならない。機器は,自

動制限装置をもつ場合,その制御によって発停(オン・オフ)を行ってよい。この期間の試験条件の許容

差は,

表 12

による。

6.2.4.3 

一般条件

(削除)

6.2.4A 

運転性能要求事項 

規定する温度条件で,

表 12

の許容差内になった後,機器は 1 時間異常なく運転できなければならない。

機器は,自動制限装置(過負荷保護装置)をもつ場合,その装置によって発停を行ってよいが,自動制限

装置により停止した場合,機器は 30 分以内に再起動しなければならない。

6.3 

暖房極低温試験 

6.3.1 

一般条件 

暖房極低温試験に用いる試験条件は,

表 9

による。試験は,全負荷運転で機器を運転しなければならな

い。試験電圧は,運転条件で規定する電圧で行わなければならない。この試験では,暖房能力及び消費電

力は測定しなくてもよい。

6.3.2 

温度条件 

この試験に用いる温度条件は,

表 9

による。

6.3.3 

風量条件 

機器の制御は,暖房全負荷運転に設定しなければならない。換気及び排気ダンパがある場合,閉じなけ

ればならない。

6.3.4 

試験条件 

6.3.4.1 

予備運転 

表 9

の温度条件及び電圧で,機器を 1 時間運転しなければならない。

6.3.4.2 

試験時間 

機器が,規定する温度条件で,

表 12

の許容差内になった後,1 時間運転を継続しなければならない。こ

の期間の試験条件の許容差は,

表 12

による。


19

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表 9

暖房極低温試験条件 

項目

標準試験条件

室内側吸込空気温度:

−  乾球温度 20

室外側吸込空気温度:

−  乾球温度

−7 ℃

−  湿球温度

−8 ℃

試験周波数

a)

定格周波数

試験電圧

b)

表 による。

a)

  二重定格周波数をもつ機器は,各々の周波数で試験しなければならない。

圧縮機及び送風機の速度が電源周波数によって変わらない場合は,50 Hz 又は 60 Hz のいずれか一方の周波

数で試験してもよい。

b)

  二重定格をもつ機器の試験電圧は,表 の最高電圧で試験しなければならない。

6.3.5 

運転性能要求事項 

機器は,試験中,いかなる保護装置も動作しないで運転できなければならない。

6.4 

自動除霜試験 

6.4.1 

一般条件 

除霜中,空調空間に冷風(18 ℃未満)が吹き出さないことを保証している場合,この試験を行う必要は

ない。この試験は,

6.4.3

の要求事項を除き,全負荷運転で機器を運転しなければならない。試験周波数及

び電圧は,自動除霜試験中,

表 6

で規定する値で行わなければならない。この試験では,暖房能力及び消

費電力は測定しなくてもよい。

6.4.2 

温度条件 

室内側吸込空気温度条件は,

表 6

による。室外側吸込空気温度は,

表 6

の H2 温度条件による。

6.4.3 

風量条件 

製造業者が指定しない限り,個々に調整が可能な場合,室内側送風機は最高速度に,かつ,室外側送風

機は最低速度に調整する。その他全ての設定項目は,

6.1.3.1

による。

6.4.4 

試験条件 

6.4.4.1 

試験時間 

機器は,

6.4.2

で規定する温度条件で

表 12

の許容差内になった後,2 回の除霜サイクル又は 3 時間のいず

れか長い方が終了するまで,暖房運転を継続する。この期間の試験条件の許容差は,

表 12

による。

6.4.5 

運転性能要求事項 

除霜期間中,室内機からの吹出し空気温度は,18 ℃未満が 1 分間を超えてはならない。

試験法及び測定の不確かさ 

7.1 

試験法 

7.1.1 

一般 

能力試験は,

附属書 A

で規定する試験要求事項に基づいて室形熱量計試験法(

附属書 C

参照)又は室内

側空気エンタルピー試験法(

附属書 D

参照)を用いて試験しなければならない。試験結果は,

7.2

で規定

する測定の不確かさの限度値以下でなければならない。

7.1.2 

室形熱量計試験法 

7.1.2.1

  冷房能力試験及び定常暖房能力試験に室形熱量計試験法を用いる場合は,これらの能力を同時に


20

B 8615-1

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決定するために,次の二つの方法を用いなければならない。一つは室内側から能力を決定する方法とし,

もう一つは室外側から能力を決定する方法とする。

試験結果が有効であるためには,室外側から決定した能力が,室内側から決定した能力と 5 %以下で一

致しなければならない。5 分間ごとの能力測定値が,過去 35 分間の平均能力測定値から 2 %以上離れてい

ないとき,定常状態であり試験結果が有効であるとする。

7.1.3 

室内側空気エンタルピー試験法 

7.1.3.1

  冷房能力試験及び定常暖房能力試験に室内側空気エンタルピー試験法を用いる場合は,その試験

結果の実証のために確認試験を行うことが望ましい。次の試験法の一つを確認試験のために用いることが

できる。

附属書 J

は,試験所での確認試験に用いない(

J.1.1

参照)

a)

  圧縮機校正試験法(

附属書 E

参照)

b)

  冷媒エンタルピー試験法(

附属書 F

参照)

c)

  室外側空気エンタルピー試験法(

附属書 G

参照)

d)

  室内側室形熱量計による確認試験法(

附属書 H

参照)

e)

  室外側室形熱量計による確認試験法(

附属書 I

参照)

f)

  平衡式室形熱量計による確認試験法(

附属書 J

参照)

7.1.3.2

7.2.3A

に移動)

7.1.3.3

試験結果は,確認試験結果と 5 %以下で一致しなければならない。冷房能力試験及び定常暖房能

力試験において,5 分間ごとの能力測定値が,過去 35 分間の平均能力測定値から 2.5 %以上離れていない

とき,定常状態であり試験結果が有効であるとする。

7.1.4 

能力試験 

冷房運転の場合,潜熱冷房能力は,冷房凝縮水流量の測定方法(

附属書 K

参照)を用いて決定すること

が望ましい。試験結果は,

7.2

で規定する測定の不確かさの限度値以下でなければならない。

7.2 

測定の不確かさ 

注記

  適切なガイダンスとして

ISO/TS 16491

(参考文献[6]参照)がある。校正には製造業者が自ら行

う内部校正が含まれる。

7.2.1

測定の不確かさは,

表 10

に規定する値を超えないことが望ましい。

7.2.2

室形熱量計試験法を用いて決定する定常冷房能力及び定常暖房能力は,測定の不確かさが 5 %以下

でなければならない。この値は,信頼水準 95 %で表す拡張不確かさである。

7.2.3

空気エンタルピー試験法を用いて空気側から測定する暖房能力及び冷房能力は,測定の不確かさが

10 %以下でなければならない。この値は,信頼水準 95 %で表す拡張不確かさである。

7.2.3A

非定常運転(除霜サイクル)において,室形熱量計試験法を用いて決定する暖房能力は,測定の

不確かさが 10 %以下でなければならない。この値は,信頼水準 95 %で表す拡張不確かさである。

7.3 

定常冷房能力試験及び定常暖房能力試験における試験条件の許容差 

7.3.1

定常冷房能力試験及び定常暖房能力試験における,定格試験条件と個々の測定値との差の最大値

(最大変動幅)は,

表 11

の第 3 列による。百分率で表す場合の最大変動幅は,測定値の算術平均値の百分

率を示す。


21

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表 10

測定の不確かさ 

測定量

測定の不確かさ

a)

水:

−  温度

0.1 ℃

−  温度差

0.1 ℃

−  体積流量

1 %

−  静圧差

5 %

空気:

−  乾球温度 0.2

−  湿球温度

b)

 0.2

−  体積流量

5 %

−  機外静圧差

圧力 100 Pa 以下は,5 Pa

圧力 100 Pa 超えは,5 %

電気量

c)

0.5 %

時間

0.2 %

質量

d)

1.0 %

速度

1.0 %

冷媒

2.0 %

注記  測定の不確かさは,通常,多くの成分から成っている。それらの成分のあるものは,一連の測定結果の統計

的分布に基づいて推定でき,実験標準偏差で示すことができる。その他の成分は,経験又はその他の情報に
基づいて推定できる。適切なガイダンスとして ISO/TS 16491 がある。

a)

  測定の不確かさとは,測定量の真の値が存在する範囲を信頼水準 95 %で示す推定値である(TS Z 0033 参照)。

b)

  湿球温度は,直接的又は間接的に測定する。

c) 

電気量計測器に適用する。機器の消費電力には適用しない。

d)

  質量計測器に適用する。機器で凝縮する水蒸気の量には適用しない。

7.3.2

定格試験条件と個々の測定値の平均値との差の最大値(平均変動幅)は,

表 11

の第 2 列による。

7.3.3

冷房能力試験においては,室内側及び室外側の吸込乾球温度及び湿球温度は,予備運転期間から

データ測定期間を通して,1 分間以下の間隔で測定しなければならない。

なお,凝縮水を室外側熱交換器以外のところに排出する機器は,室外側吸込湿球温度を測定する必要は

ない。

7.3.4

暖房能力試験においては,室内側の吸込乾球温度及び室外側の吸込乾球温度及び湿球温度は,予

備運転期間からデータ測定期間を通して,30 秒間以下の間隔で測定しなければならない。

6.1.8.5

の規定の

ように,室内側空気エンタルピー試験法を用いる場合は,室内側の吸込乾球温度の測定間隔は,除霜期間

中は変更する。


22

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表 11

定常冷房能力試験及び定常暖房能力試験における許容差 

測定項目

定格試験条件と個々の

測定値の平均値との差の最大値

(平均変動幅)

定格試験条件と

個々の測定値との差の最大値

(最大変動幅)

室内側吸込空気温度:

−  乾球温度

±0.3 ℃

±0.5 ℃

−  湿球温度

±0.2 ℃

a)

±0.3 ℃

a)

室外側吸込空気温度:

−  乾球温度

±0.3 ℃

±0.5 ℃

−  湿球温度

±0.2 ℃

b)

±0.3 ℃

b)

試験電圧

±1 %

±2 %

a)

  暖房能力試験には適用しない。

b)

  機器が凝縮水を室外側熱交換器に散水する冷房能力試験にだけ適用する。

7.3.5

7.3.3

の規定を除いて,冷房能力試験においては,

表 11

を適用する全ての測定項目は,5 分間以下

の間隔で測定しなければならない。

7.3.4

の規定を除いて,暖房能力試験においては,

表 11

を適用する全

ての測定項目は,30 秒間以下の間隔で測定しなければならない。

7.3.6

機器の能力の決定のために用いるデータ測定期間においては,

表 11

の試験条件の許容差に適合し

なければならない。

7.4 

運転性能試験における試験条件の許容差 

運転性能試験における個々の測定値の定格試験条件からの最大許容差は,

表 12

による。

運転性能試験において,運転性能要求事項の判定に適用する試験期間は,

表 12

の試験条件の許容差に適

合しなければならない。

表 12

運転性能試験における試験条件の許容差 

測定項目

定格試験条件と個々の測定値との差の最大値

a)

(最大変動幅)

空気温度:

−  乾球温度

±1.0 ℃

−  湿球温度

±0.5 ℃

水温

±0.5 ℃

試験電圧

±2 %

a)

  機器が停止しているとき,圧縮機の速度が変化しているとき,又は除霜開始から除霜終了後の 10 分間は,こ

の試験条件の許容差を適用しない。これらの期間においては,室内側で±2.5 ℃,及び室外側で±5 ℃の乾球
温度許容差を適用しなければならない。

試験結果 

8.1 

能力試験結果   

8.1.1 

一般 

冷房能力試験及び暖房能力試験の結果は,

機器が空気に及ぼした効果を定量的に示さなければならない。

規定する試験条件に対して,能力試験の結果は,冷房又は暖房に応じて,次の項目を含まなければならな

い。

a)

  冷房能力(W)

b)

  顕熱冷房能力(W)


23

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c)

  潜熱冷房能力(W)

d)

  暖房能力(W)

e)

  室内側風量[標準空気に換算したもの。単位は立方メートル毎秒(m

3

/s)又は立方メートル毎分

(m

3

/min)]

f)

  機器の消費電力又は各電気部品の消費電力(W)

注記 1 a)

b) 

及び

d) 

の定格能力試験の結果は,送風機の熱の影響を含んでいる。

注記 2

  潜熱冷房能力の決定は,室形熱量計試験法の場合は

附属書 C

を,室内側空気エンタルピー

試験法の場合は

附属書 D

を参照する。

注記 

これらの値は,

8.1.3

及び

8.1.4

から得られる平均値である。

8.1.2 

補正 

試験結果は,試験条件の許容差の補正なしで能力を決定しなければならない。空気のエンタルピー,

比体積及び定圧比熱は,測定する気圧に基づいて算出する。

8.1.3 

冷房能力の算出   

8.1.3.1

  平均冷房能力は,35 分間のデータ測定期間に記録する一連の冷房能力の値から決定する。

8.1.3.2

  平均消費電力は,35 分間のデータ測定期間に記録する一連の消費電力の値,又は電力量計を用い

て同じ期間に測定した積算消費電力から算出する。

8.1.4 

暖房能力の算出   

8.1.4.1 

定常暖房能力試験 

8.1.4.1.1

  定常暖房能力試験は,

6.1.9.2

又は

6.1.10.4

の規定に基づき行い,室形熱量計試験法の場合は

属書 C

,室内側空気エンタルピー試験法の場合は

附属書 D

に基づき,測定する各データから算出する。

8.1.4.1.2

  定常暖房能力試験において,平均暖房能力は,35 分間のデータ測定期間に記録する一連の暖房

能力の値から算出する。

8.1.4.1.3

  定常暖房能力試験において,平均消費電力は,35 分間のデータ測定期間に記録する一連の消費

電力の値又は同じ期間で測定する積算消費電力から算出する。

8.1.4.2 

非定常暖房能力試験 

8.1.4.2.1

  非定常暖房能力試験は,

6.1.11

の規定に従って行い,平均暖房能力は,室形熱量計試験法の場合

附属書 C

,室内側空気エンタルピー試験法の場合は

附属書 D

に基づき算出する。

8.1.4.2.2

  一つ又は複数の完全なサイクルがデータ測定期間に発生する機器の場合は,次を適用する。平

均暖房能力は,データ測定期間に発生した完全なサイクルの総数に対応した積算能力及び経過時間を用い

て決定する。平均消費電力は,暖房能力の測定と同じ期間に測定する完全なサイクルの総数に対応した積

算電力及び経過時間を用いて算出する。

注記

  完全なサイクルは,除霜の終了から除霜の終了までの暖房期間及び除霜期間で構成している。

8.1.4.2.3

  機器がデータ測定期間に完全なサイクルとならない場合は,次を適用する。平均暖房能力は,

全てのデータ測定期間の積算能力及び経過時間を用い決定する(室内側空気エンタルピー試験法の場合は

3 時間,室形熱量計試験法の場合は 6 時間。)。平均消費電力は,暖房能力の測定と同じ期間に測定する積

算電力及び経過時間を用いて算出する。

8.2 

測定値の記録 

能力試験の測定値の記録は,室形熱量計試験法の場合は

表 13

及び

表 14

に,室内側空気エンタルピー試

験法の場合は

表 15

に規定する。これらの表は,一般要求項目であり,測定項目を制限するものではない。

定格値に用いる消費電力の値は,能力試験のときに測定する。


24

B 8615-1

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8.3 

試験報告書 

8.3.1 

一般項目 

試験報告書は,次の一般項目を含まなければならない。

a)

  規格番号(例えば,

JIS B 8615-1

b)

  試験日

c)

  試験機関

d)

  試験場所

e)

  冷房能力又は暖房能力の確定に用いた試験法及び確認試験法

f)

  試験責任者

g)

  冷房の気候区分名称(T1,T2,T3)及び/又は暖房の温度条件(H1,H2,H3)

h)

  機器の設置位置を含む試験装置の概要

i)

機器銘板の項目(

9.2

参照)

表 13

室形熱量計試験法による冷房能力試験の試験記録 

番号

項目

1

試験日

2

試験者名

3

大気圧,kPa

4

機器の室内側及び室外側の送風機速度設定

5

試験電圧,V

6

試験周波数,Hz

7

電流,A

8

消費電力

a)

,W

9

室内側吸込空気の乾球温度及び湿球温度(室形熱量計の室内側試験室)

b)

,℃

10

室外側吸込空気の乾球温度及び湿球温度(室形熱量計の室外側試験室)

b)

,℃

11

校正式室形熱量計の周囲の平均空気温度(

図 C.1 参照),℃

12

室内側試験室及び室外側試験室の総合入力,W

13

加湿器で蒸発した水量,kg

14

室内側及び室外側(使用する場合)の試験室又は加湿器タンクへの供給加湿水温度,℃

15

室外側試験室の冷却コイルを通る冷却水量,L/s

16

室外側試験室に入る冷却コイル用の水の温度,℃

17

室外側試験室から出る冷却コイル用の水の温度,℃

18

室外側試験室で凝縮した機器の凝縮水量

c)

,kg

19

室外側試験室から出る凝縮水の温度,℃

20

圧力平衡装置の測定ノズルを通過する風量,m

3

/s

21

室内側試験室と室外側試験室との空気静圧差,Pa

22

試験所での冷媒追加充塡量,kg

a)

  機器の総合消費電力。ただし,複数の電源接続口がある場合,それぞれの消費電力値を記録する。

b)

  C.1.7 を参照。

c)

  凝縮水を室外熱交換器で蒸発させる機器に適用する。


25

B 8615-1

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表 14

室形熱量計試験法による暖房能力試験における試験記録 

番号

項目

1

試験日

2

試験者名

3

大気圧,kPa

4

機器の室内側及び室外側の送風機速度設定

5

試験電圧,V

6

試験周波数,Hz

7

電流,A

8

消費電力

a)

,W

9

室内側吸込空気の乾球温度及び湿球温度(室形熱量計の室内側試験室)

b)

,℃

10

室外側吸込空気の乾球温度及び湿球温度(室形熱量計の室外側試験室)

b)

,℃

11

校正式室形熱量計の周囲の平均空気温度(

図 C.1 参照),℃

12

室内側試験室及び室外側試験室の総合入力,W

13

加湿器で蒸発した水量,kg

14

室内側及び室外側(使用する場合)の試験室又は加湿器タンクへの供給加湿水温度,℃

15

室内側試験室の冷却コイルを通る冷却水量,L/s

16

室内側試験室に入る冷却コイル用の水の温度,℃

17

室内側試験室から出る冷却コイル用の水の温度,℃

18

室外側試験室で凝縮した機器の凝縮水量,kg

19

室外側試験室から出る凝縮水の温度,℃

20

圧力平衡装置の測定ノズルを通過する風量,m

3

/s

21

室内側試験室と室外側試験室との空気静圧差,Pa

22

試験所での冷媒追加充塡量,kg

a)

  機器の総合消費電力。ただし,複数の電源接続口がある場合,それぞれの消費電力値を記録する。

b)

  C.1.7 を参照。

表 15

室内側空気エンタルピー試験法による能力試験における試験記録 

番号

項目

1

試験日

2

試験者名

3

大気圧,kPa

4

試験時間

5

消費電力

a)

,W

6

消費電力量,Wh

7

試験電圧,V

8

電流,A

9

試験周波数,Hz

10

機外静圧,Pa

11

機器の室内側及び室外側の送風機速度設定

12

室内側吸込空気の乾球温度,℃

13

室内側吸込空気の湿球温度,℃

14

室内側吹出空気の乾球温度,℃

15

室内側吹出空気の湿球温度,℃

16

室外側吸込空気の乾球温度及び湿球温度,℃

17

風量及びそれを算出するための全ての関連測定値,m

3

/s

18

試験所での冷媒追加充塡量,kg

a)

  総合消費電力量及び必要な場合は,装置構成部品の消費電力値。


26

B 8615-1

:2013

8.3.2 

能力試験 

報告する値は,データ測定期間における測定値の平均値であり,

TS Z 0033

に基づく,信頼水準 95 %の

測定の不確かさを記載しなければならない。

表示事項 

9.1 

機器銘板 

一体形及び分離形のそれぞれの直吹き形エアコンディショナ及びヒートポンプには,耐久性をもった機

器銘板を見やすい位置に確実に取り付けなければならない。

9.2 

機器銘板の記載事項 

機器銘板には,次に規定する必要最小限の項目を表示しなければならない。

a)

  製造業者名又は商標

b)

  形式又は機種名及び製造番号

c)

  定格電圧

d)

  定格周波数(複数)

e)

  冷房の気候区分名称(T1,T2,T3)及び/又は暖房の温度条件(H1,H2,H3)

f)

  冷媒の種類

g)

  冷媒封入量(コンプレッサを含む,機器全体の量を記載。)

9.3 

分離形システム 

9.2

a)

b)

c)

d)

  及び

f)

  は室内ユニット及び室外ユニットそれぞれに記載しなければならない。

10 

定格表示 

10.1 

標準定格 

10.1.1

  この規格に従って製造する全ての機器は,冷房能力(顕熱,潜熱及び冷房能力),暖房能力,EER

及び COP の定格値を適切に表示しなければならない。これらの定格値は,この規格の規定に基づく定格条

件で得られた試験結果による。

10.1.2

  定格能力値は,キロワット(kW)又はワット(W)で有効数字三桁で表示する。

10.1.3

 EER 及び COP は,有効数字三桁で表示する。

10.1.4

  定格能力値は,それぞれの試験を行った試験電圧(

表 2

の第 2 列を参照)及び定格周波数につい

て表示しなければならない。

10.2 

その他の定格 

この規格で規定する試験法,又はこの規格で規定する試験法によって妥当性が確認できる試験法で,決

定することが明確な場合には,次のいずれかの条件に基づいて,追加の定格値を表記してもよい。

−  この規格で規定する標準定格条件以外の条件

−  我が国の規則で規定する条件


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B 8615-1

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附属書 A

(規定)

試験における要求事項

A.1 

試験室の一般的要求事項 

A.1.1

  室内側試験室は,規定する試験条件を規定の範囲内で維持することができる部屋又は空間とする。

試験中の機器近辺の風速は,2.5 m/s を超えないことが望ましい。

A.1.2

  室外側の試験室又は空間は,十分な容積をもち,かつ,試験中の機器の通常の空気循環パターンを

変えないような方法で空気を循環させる。機器の吹出口と試験室壁面との距離は 1.8 m 以上の寸法をもち,

その他の機器表面と壁面との距離は,機器が通常据え付けられる床面又は壁面を除き,1.0 m 以上でなけ

ればならない。試験室の空気調整装置は,機器の室外側風量以上の処理能力をもち,可能な限り機器の吹

出方向から空気を取り入れ,必要な空気の状態で均等,かつ,低速度で試験室に戻す。

A.1.3

  2 室を超える部屋数をもつ設備で室形熱量計試験法を使用する場合,追加となる部屋は

附属書 C

よる。2 室を超える部屋数をもつ設備で空気エンタルピー試験法を使用する場合,追加となる部屋は

附属

書 D

による。

A.2 

機器の据付け 

A.2.1

  機器は,その製造業者の推奨の据付手順及び附属品を用いて,据付説明書に従い据え付ける。機器

が幾つかの位置で据え付けることが可能な場合,全ての試験は最も厳しい状態において行う。全ての場合

において,隣接する壁面からの距離,壁を貫通する範囲などは,製造業者の推奨に従う。

A.2.2

  定格能力 8 kW 未満,かつ,機外静圧が 25 Pa 未満で運転するダクト機器は,吹出口に空気抵抗が

ない状態で試験する。

A.2.3

  機器に対してはいかなる改造も施してはならない。ただし,この規格で規定する方法で用いる試験

装置の附属品は除く。

A.2.4

  必要な場合,機器を真空引きし,製造業者が指定した種類及び量の冷媒を充

する。

A.2.5

  凝縮器と蒸発器とが二つに分離して組み立てられた機器の,全ての標準定格値は,接続冷媒配管の

長さを 5 m∼7.5 m の範囲内で製造業者の仕様に基づき決める。接続配管の長さは,相当長さではなく,実

際の長さでなければならない。機器の据付けに用いる曲げ,分岐,接続具などによる抵抗は,考慮しては

ならない。配管の長さは,室内機きょう(筐)体から室外機きょう(筐)体までで測定する。機器に必要

不可欠な部品として接続配管が供給され,その配管の長さを短くすることが推奨されていない機器は,供

給する長さの配管を用いて試験を行う。接続配管の全長の 40 %以上を室外側に,残りを室内側に設置する。

配管径,断熱,据付けの詳細,真空引き及び冷媒充

は,製造業者が提供する説明書に従う。


28

B 8615-1

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附属書 B

(参考) 
風量測定

B.1 

風量測定 

B.1.1

  風量は,この附属書に記載する測定装置及び測定手順を用いて測定する。

B.1.2

  風量は,質量流量として決定する。風量の定格を体積流量で表示する場合には,比体積が決定でき

る条件(圧力,温度及び湿度)を記録する。

B.2 

風量及び静圧 

B.2.1

  ノズル面積 A

n

は,ノズルのど部の 2 か所,すなわち,1 か所は出口,もう 1 か所は出口に近い直管

部において,それぞれノズルの周りをおおよそ 45 度ずつずらした 4 か所で±0.2 %の精度で直径を測定す

ることによって決定する。

B.3 

風量測定装置 

B.3.1

  風量測定装置は,一つ又は複数のノズルを設置した仕切板によって分割した受風室及び排風室で構

成する(

図 B.1

参照)

。試験中の機器からの空気は,接続ダクトを通して受風室に搬送し,ノズルを通過し

て排風室を経て試験室へ放出するか,又は機器の吸込みに戻す。

機器の吹出口と風量測定装置との間の接続部は,空気漏えいが測定風量の 1.0 %以下となるよう密閉す

る。

用いるノズル中心間の距離は,最も大きいノズルのど部の直径の 3 倍以上とし,いずれのノズルの中心

も,そのノズルに最も近い受風室又は排風室の側壁との距離が,そのノズルのど部の直径の 1.5 倍以上と

することが望ましい。


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B 8615-1

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 1  排風室

5  ノズル                        9  仕切板

 2  排気ファン

6  受風室

 3  整流格子

7  差圧測定装置(マノメータ)

 4  ピトー管(任意)

8  接続ダクト(B.5.1 参照)

a)

  整流格子には,開口率約 40 %で均一な穴を開ける。

b)

  風の流れ。

図 B.1

風量測定装置 

B.3.2

  整流格子は,受風室内の仕切板より上流側(最大ノズルのど部の直径 D

n

の 1.5 倍以上の距離)

,及

び排風室内の最大ノズル出口平面より下流側(最大ノズルのど部の直径の D

n

の 2.5 倍以上の距離)に設置

する。

B.3.3

  排気ファンは,排風室の壁などに設置し,機器の吹出口での静圧を目標に合わせるように回転数を

変化させる。

B.3.4

  マノメータはノズルによる静圧降下を測定する。マノメータの一方を,受風室の内壁の同一平面に

設置した静圧測定孔に接続し,もう一方を排風室の内壁の同一平面に設置した静圧測定孔に接続する。

できれば,それぞれの室の複数の静圧測定孔に,複数のマノメータを並列に接続するか,又は多岐管を

用いて一つのマノメータに接続することが望ましい。

静圧測定孔は気流によって影響を受けない位置とする。ノズルの通過風速の速度水頭を

図 B.1

に示すよ

うなピトー管で測定してもよい。ただし,二つ以上のノズルを使用するときは,それぞれのノズルについ

てピトー管で測定する。

B.3.5

  ノズルのど部における空気密度を決定する。

B.3.6

  用いる各ノズルのど部における速度は,15 m/s 以上 35 m/s 以下が望ましい。


30

B 8615-1

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B.3.7

  ノズルは,

図 B.2

に従って組み立て,

B.3.8

及び

B.3.9

の条件に従って設置する。

B.3.8

図 B.2

に示す構造のノズルのど部の長さと直径との比率が 0.6 の場合,

ノズル流量係数 C

d

は,

式(B.1)

を用いて決定してもよい。

Re

Re

C

6

.

134

006

.

7

6

998

.

0

d

  (B.1)

ここに,

Re: レイノルズ数 12 000 以上

レイノルズ数は,式(B.2)による。

ν

ν

n

a

D

Re

(B.2)

ここに,

v

a

ノズルのど部の平均風速

D

n

ノズルのど部の直径

v: 空気の動粘性係数

B.3.9

この規格以外の我が国の基準によって製作するノズルであっても,

図 B.1 の風量測定装置に使用で

き,かつ,同等の精度をもつものであれば使用できる。

1  だ円の軸 
2  のど部 
3  だ円曲線 
D

n

  ノズルのど部の直径(m)

図 B.2−風量測定ノズル 

B.4 

静圧測定 

B.4.1

静圧測定孔は,外表面に接合した直径 6.25±0.25 mm のニップルの中心を貫通した直径 1 mm 超え

の孔とすることが望ましい。これらの孔の端面にはバリがなく,表面に凹凸などがないことが望ましい。

B.4.2

受風室及びダクト部は,特に機器及び風量測定装置との接続部において,空気の漏れを防ぐために


31

B 8615-1

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密閉し,機器吹出口と温度測定装置との間における熱漏えいを防ぐために断熱する。

B.5 

吹出風量測定 

B.5.1

試験する機器の吹出口は,

図 B.1 に示す,空気抵抗を無視できる接続ダクトで受風室に接続する。

B.5.2

受風室内の機器の吹出し空気の静圧と,試験室の静圧との差をゼロに設定するため,マノメータの

一端を受風室の内壁にある 1 個以上の静圧測定孔に接続する。この静圧測定孔の取付け位置は,

図 B.1 

おける受風室内の整流格子と接続ダクト取付け部との間の適切な位置とする。

B.6 

室内側の風量測定 

B.6.1

次の値を測定する。

a)

大気圧

b)

ノズル位置での空気の乾球温度及び湿球温度又は露点温度

c)

ノズル前後の静圧差又はノズルのど部の速度水頭

B.6.2 

空気の質量流量 q

m

一つのノズルを通過する空気の質量流量 q

m

は,式(B.3)によって算出する。

n

v

n

d

m

'

2

v

p

A

YC

  (B.3)

ここに,

A

n

ノズルのど部の面積(m

2

膨張係数 は,式(B.4)によって算出する。

Y=0.452+0.548 α   (B.4)

圧力比 α は,式(B.5)によって算出する。

n

v

1

p

p

α

  (B.5)

一つのノズルを通過する空気の体積流量 q

v

は,式(B.6)によって算出する。

n

v

n

d

v

'

v

p

A

YC

  (B.6)

ここに,  v'

n

は,式(B.7)によって算出する。

)

1

(

'

n

n

n

W

v

v

  (B.7)

ここに,

W

n

ノズル入口における空気の絶対湿度 
(1+W

n

) の単位は,kg/kg(DA)

 

B.6.3

複数のノズルを通過する風量は,全風量が使用する各ノズルの q

m

又は q

v

の値の合計であるという

点を除いては,B.6.2 によって算出するのが望ましい。

B.7 

換気,排気及び漏えい風量測定−室形熱量計試験法 

B.7.1

換気風量,排気風量及び漏えい風量の測定は,機器を運転し,凝縮作用が平衡に達した後,

図 B.3

に示す装置と同様の装置を用いて測定する。

B.7.2

圧力平衡装置によって,室内側試験室と室外側試験室との静圧差を 1 Pa 以下に調整し,次の値を

測定する。

a)

大気圧


32

B 8615-1

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b)

ノズル位置での空気の乾球温度及び湿球温度又は露点温度

c)

ノズル前後の空気の静圧差又はノズルのど部の速度水頭

B.7.3

風量は,B.6.2 に従って算出する。

1  差圧測定装置(マノメータ)

5  ノズル

2  排風室

6  圧力取出し管

3  排気ファン

p

c

  室内側試験室と室外側試験室との静圧差(平衡圧力)

4  ダンパ

p

v

  ノズル速度水頭

図 B.3−圧力平衡装置 


33

B 8615-1

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附属書 C

(規定)

室形熱量計試験法

C.1 

一般 

C.1.1

室形熱量計試験法は,室内側及び室外側の能力を両方同時に測定する方法である。冷房時での室内

側の能力測定は,冷却及び除湿の効果と加熱量及び加湿量とを平衡させて測定する。室外側の能力は,凝

縮器で排除する熱量及び水分量と,冷却量及び除湿量とを平衡させて測定する能力で,室内側の冷房能力

の確認試験として用いる。

C.1.2

室内側及び室外側の二つの熱量計の部屋は,直吹き一体形の機器が据え付けられる開口部をもつ断

熱した中央隔壁によって区切られている。機器は,通常の据付けと同様の方法で据え付ける。凝縮器側か

ら蒸発器側へ,又はその逆への空気漏れを防ぐために,機器の内部構造にシールを施してはならない。機

器の通常の運転を変えるようないかなる接続又は改造をしてはならない。

C.1.3

図 B.3 に示す圧力平衡装置は,室内側の圧力と室外側の圧力とを平衡させ,漏れ空気及び排気,並

びに換気空気の測定ができるように,室内側と室外側との間の中央隔壁に備え付ける。この装置は,

図 B.2

に示す形の 1 個以上のノズル及び排気ファンを取り付けた排風室と,試験室の圧力及び風量を測定するた

めのマノメータとによって構成する。

片方の部屋からもう一方の部屋への空気の流れは,双方向に流れることがあるので,逆方向に据え付け

た二つの装置又は反転可能な装置を用いる。マノメータの圧力取出し管は,機器から吹き出す空気又は圧

力平衡装置からの排気による影響を受けない位置に置く。

排風室から空気を排気するファン又はブロワは,

可変速駆動,又は

図 B.3 に示すようなダンパのような適切な方法によって風量を変化させることができな

ければならない。このファン又はブロワからの排気は,機器の吸込みに影響を与えてはならない。

圧力平衡装置は,能力試験又は風量測定の間,室内側と室外側との静圧差を 1 Pa 以下に調整する。この

圧力平衡装置は,分離形の機器には用いない。

C.1.4

熱量計は,機器の空気吸込み及び吹出し抵抗をできる限り少なくするよう,十分な大きさにする。

多孔板又はその他の適切なグリルを空気調整装置の吹出口に,正面速度が 0.5 m/s 以内になるように設け

る。機器の吸込み側又は吹出し側のグリルの前には,気流を妨げないように十分な空間を設ける。機器か

ら熱量計の壁及び天井までの距離は 1 m 以上でなければならない。ただし,一般的に壁に近接して設置す

るコンソールタイプは除く。天井埋込み機器は床面から 1.8 m 以上の距離で設置する。室形熱量計に推奨

する寸法は,

表 C.1 による。特別な寸法の機器に対応させるには,空間要求事項に応じて推奨する寸法に

変更する必要がある。

C.1.5

各部屋には,規定の風量及び条件を維持するために,空気調整装置を備える。室内側の空気調整装

置は,顕熱を供給する加熱器及び湿気を供給する加湿器から構成する。室外側の空気調整装置は,冷却器,

除湿器及び加湿器を備え,それらの熱量を制御及び計測する。

C.1.6

熱量計をヒートポンプ機器に対して用いる場合には,両方の部屋に加熱,加湿及び冷却の手段を備

える(

図 C.1 又は図 C.2 参照)。また,定格条件が維持できる場合は,機器を反転させるようなその他の方

法を用いてもよい。


34

B 8615-1

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表 C.1−室形熱量計の寸法 

機器の定格冷房能力

a) 

W

室形熱量計の各部屋の推奨する最小の内寸法

m

高さ

奥行き

3 000

2.4

2.1

1.8

6 000

2.4

2.1

2.4

9 000

2.7

2.4

3.0

12 000

b)

 3.0

2.4

3.7

a)

  数字は丸めた値。

b)

  大きな能力をもつ機器には,大きな室形熱量計が必要となる。

C.1.7

両室の空気調整装置は,熱量計に設置した機器の吹出し風量の 2 倍以上の風量が確保できるファン

を備えていなければならない。熱量計は,両室共に指定する乾湿球温度を測定及び設定できる手段をもた

なければならない。

C.1.8

室内側及び室外側の内室は共に,空気調整装置と機器との相互作用によって温度勾配及び気流パタ

ーンが生じてもよい。それゆえ,結果として生じる状態は特有のものであり,内室寸法,空気調整装置の

配置と寸法との組合せ,及び機器の空気吹出し特性によって決まる。

したがって,

表 1,表 に規定する乾球温度及び湿球温度の試験温度の測定点は,乾湿球温度共に次の

条件を満足しなければならない。

a)

測定した温度は,機器の周囲温度の代表とする。また,上記のように室内外側共に現実の使用状態で

出現する条件と同等とする。

b)

測定点での空気温度は,機器からの吹出し空気の影響を受けてはならない。このために,温度は機器

が作る循環気流の上流側で測定する。

c)

エアーサンプラは,機器の吸込側に設置する。

d)

マルチエアコンを能力試験するときは,全ての室内機又は室外機への吸込温度を均一にする。

C.1.9

暖房能力試験中,室外側熱交換器への氷の蓄積によって暖房性能が影響するかを判断するために,

機器の室内側吹出空気温度を監視しなければならない。機器の室内側の空気吹出口の中心に置いた一つの

温度測定装置は,

室外側熱交換器への氷の蓄積に起因する機器の室内側吹出空気の温度変化を示せばよい。

C.1.10

熱量計試験装置の内表面は,全ての接合部を空気及び湿気が漏れないようにシールした透過性が

ない材料とする。出入口扉は,空気及び湿気が漏れないようにガスケットかその他の適切な手段でしっか

りとシールする。

C.1.11

除霜制御によって機器の室内送風機が停止している場合は,その間,室内側及び室外側の試験装

置から機器に通じる空気の流れを止めなければならない。除霜中に空気調整装置を運転する場合は,空気

調整装置が除霜に影響を与えないようにバイパスなどをして運転してもよい。

機器の入力電力を求めるために,積算電力計を用いる。

C.2 

校正式室形熱量計 

C.2.1

熱漏えいは,室内側又は室外側のいずれかの室内で,次の方法で測定する。全ての開口部を閉じる。

いずれかの室内を外側周囲温度よりも 11 ℃以上高くなるように電気ヒータで加熱する。中央隔壁を含む外

側 6 面の表面温度が±1 ℃以下になるよう,周囲温度は一定に保つ。隔壁の構造がその他の壁と同一な場

合,隔壁を通しての熱漏えいは,面積を基に比例算出してもよい。


35

B 8615-1

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C.2.2

中央隔壁だけの熱漏えいの校正は,次の方法で行う。まず,試験は,C.2.1 のとおり実施する。そ

の後,中央隔壁の反対側の熱量計の温度を,加熱する内室の温度と等しくなるように上昇させる。これで

中央隔壁からの熱漏えいを除外する。一方,11 ℃の温度差は,加熱した内室とこれを取り巻く周囲 5 面の

表面温度との間で維持する最初の試験と,2 回目の試験での加熱入力との差が,中央隔壁だけの熱漏えい

として測定できる。

C.2.3

冷却手段を備えた室外側内室での,もう一つの校正手段として,内室を周囲温度(6 面)よりも 11 ℃

低下させ,同様の解析を実施する方法がある。

C.2.4

2 室同時の能力決定方法の代替として,室内側熱量計の性能を,この規格に適合する冷房能力校正

機を用いて少なくとも 6 か月ごとに実証する。校正した機器は,冷房能力検定プログラムを担う公的試験

機関で室内室外同時測定法で測定したものでもよい。

2

3

9

10

1

8

7

7

6

5

4

3

2

4

5

6

1  室外側熱量計(室外側試験室)

6  混合器

2  冷却コイル(冷却器)

7  エアーサンプラ

3  加熱コイル(加熱器)

8  機器

4  加湿器

9  室内側熱量計(室内側試験室)

5  ファン 10  圧力平衡装置

図 C.1−代表的な校正式室形熱量計 

C.2.4A

中央隔壁を含む室内側熱量計及び室外側熱量計は,機器能力の 5 %を上回る熱漏えい[ふく(輻)

射を含む。

]がないように断熱する。十分な空気循環が保てる空間を室形熱量計の床下に確保する。

C.3 

平衡式室形熱量計 

C.3.1

平衡式室形熱量計は,

図 C.2 による。これは,室内側及び室外側熱量計のインタスペースの乾球温

度を,その内室で保持する温度と同一に保つという原則に基づく。インタスペースの湿球温度も内室と同


36

B 8615-1

:2013

一に保持できるならば,C.1.10 に示した湿気を通さない設備とする必要はない。

C.3.2

平衡式室形熱量計内室の床,天井及び壁は,インタスペースと内室との空間を一定温度に保つため

に,インタスペースの床,天井及び壁と十分な距離を取っておかなければならない。この距離は,0.3 m

以上取ることが望ましい。インタスペースの空気が層状になるのを防ぐため,空気を循環させる手段を備

えておく。

C.3.3

中央隔壁からの熱漏えいは,熱平衡を考慮し,C.3.4 によって校正するか,又は計算で求めてもよ

い。

C.3.4

平衡式室形熱量計の床,天井及び壁は,C.2.2 の方法で試験したとき,11 ℃の温度差での熱漏えい

(ふく射を含む。

)が機器の能力の 10 %,又は 300 W のいずれか大きい値よりも小さくなるように,断熱

を施す。

分離形機器の専用試験室とする場合は,室内側熱量計の全ての周囲壁(中央隔壁を含む。

)をインタスペ

ースとすることでもできる。

なお,

図 C.2 に規定する代表的な平衡式室形熱量計で,全ての壁面温度を各面 4 か所以上測定し,イン

タスペースと内室を同一温度に制御して試験する場合は,中央隔壁を除いて,この規定によらなくてもよ

い。

注記  熱量計の熱容量を小さくでき試験時間を短縮できる。

3

10

11

2

3

1

1

4

5

6

7

4

5

6

7

8

8

9

1  温調する空間(インタスペース)

7  混合器

2  室外側熱量計(室外側試験室)

8  エアーサンプラ

3  冷却コイル(冷却器)

9  機器

4  加熱コイル(加熱器) 10  室内側熱量計(室内側試験室) 
5  加湿器 11  圧力平衡装置 
6  ファン

図 C.2−代表的な平衡式室形熱量計 


37

B 8615-1

:2013

C.4 

冷房能力の算出 

室内側熱量計及び室外側熱量計の測定に基づいて,冷房能力の算出に用いるエネルギーの流れは,

図 C.3

による。

1  室外側熱量計 
2  機器 
3  室内側熱量計

注記  この図に規定する変数の値は,式(C.1)∼式(C.5)に使われている。

図 C.3−室形熱量計による冷房能力試験におけるエネルギーの流れ 

C.4.1

校正式室形熱量計又は平衡式室形熱量計のいずれかで試験するとき(

図 C.1 及び図 C.2 参照)の室

内側冷房能力は,式(C.1)によって算出する。また,必要に応じて室内側熱量計の冷却コイルを使用しても

よい。式(C.1)における

φ

 ci

は,室内側熱量計の冷却コイルでの熱交換量である。

φ

 tci

=ΣP

ic

+(h

w1

h

w2

W

r

φ

 lp

φ

 li

φ

 ci

  (C.1)

試験で加湿用給水がないときは,h

w1

は,空気調整装置の加湿器タンクの水温のエンタルピーとする。

C.4.2

室外側熱量計から室内側熱量計に侵入する空気の温度測定ができない場合,凝縮水の温度は,機器

の吹出空気の湿球温度を測定するか,又は推定することによって求めてもよい。

C.4.3

機器によって凝縮した水蒸気の量 W

r

は,規定湿度を維持するために,空気調整装置を用いて室内

側熱量計で蒸発した水の量によって決定してもよい。

C.4.4

室外側から室内側への中央隔壁を通っての熱侵入

φ

 lp

は,校正試験又は平衡式室形熱量測定装置の

場合は計算に基づいて決定してもよい。

C.4.5

校正式室形熱量計又は平衡式室形熱量計のいずれかで試験するとき(

図 C.1 及び図 C.2 参照)の室

外側冷房能力

φ

 tco

は,式(C.2)によって算出する。


38

B 8615-1

:2013

φ

 tco

φ

 c

−ΣP

oc

P

t

+(h

w3

h

w2

)W

r

φ

 lp

φ

 lo

   (C.2)

エンタルピーh

w3

は,室外側熱量計の空気調整装置から出る凝縮水の温度を用いる。

C.4.6

室外側から室内側への中央隔壁を通っての熱侵入

φ

 lp

は,校正試験又は平衡式室形熱量測定装置の

場合は計算に基づいて決定してもよい。

注記  室外側に露出した中央隔壁の面積が室内側熱量計に露出した面積に等しい場合は,この数値は

式(C.1)で用いられる値に等しい。

C.4.7

潜熱冷房能力(除湿能力)

φ

 d

は,式(C.3)によって算出する。

φ

 d

K

1

W

r

  (C.3)

C.4.8

顕熱冷房能力

φ

 sci

は,式(C.4)によって算出する。

φ

 sci

φ

 tci

φ

 d

  (C.4)

C.4.9

顕熱比(SHR)は,式(C.5)によって算出する。

SHR=

tci

sci

φ

φ

  (C.5)

C.5 

暖房能力の算出 

C.5.1

室内側及び室外側熱量計の測定に基づいて,暖房能力の算出に用いるエネルギーの流れは,

図 C.4

による。

Ø

li

ic

Ø

hi

Ø

lp

Ø

lo

Ø

ci

3

1

2

P

oc

P

t

P

(h    – h    q

w4

w5

wo

1  室外側熱量計 
2  機器 
3  室内側熱量計

注記  この図に規定する変数の値は,式(C.6)及び式(C.7)に使われている。

図 C.4−室形熱量計による暖房能力試験におけるエネルギーの流れ 


39

B 8615-1

:2013

C.5.2

室内側熱量計の測定による暖房能力

φ

 hi

は,式(C.6)によって算出する。

φ

 hi

φ

 ci

−ΣP

ic

φ

 lp

φ

 li

  (C.6)

C.5.3

蒸発器が室外側空気から熱を取る機器に対しては,室外側の測定による暖房能力

φ

 ho

は,式(C.7)に

よって算出する。

φ

 ho

=ΣP

oc

P

t

+(h

w4

h

w5

)q

wo

φ

 lp

φ

lo

  (C.7)


40

B 8615-1

:2013

附属書 D

(規定)

室内側空気エンタルピー試験法

D.1 

一般 

室内側空気エンタルピー試験法では,機器の吸込み及び吹出し空気の乾球温度及び湿球温度,並びに関

連する風量を測定して,冷房能力及び暖房能力を決定する。

D.2 

適用 

D.2.1

機器の吹出し空気は,直接,受風室に導かなければならない。機器と受風室とを直接接続できない

場合は,短い接続ダクトを機器に取り付ける。この場合,接続ダクトは,機器の吹出口と同じ寸法,又は

吹出空気が拡散しない構造としなければならない。機器の風量に応じて,受風室の空気流路の断面積を,

空気の平均速度が 1.25 m/s 未満となる大きさにしなければならない。受風室と機器の吸込口との静圧差を

ゼロとしなければならない。受風室の設置例を,

図 D.1 に規定する。

D.2.2

風量測定装置は,

附属書 に示す要求事項に従って製作する。

注記  適切な追加ガイダンスとして JIS Z 8762-1ISO 3966 及びこの附属書の該当する規定がある。

D.2.3

室内側空気エンタルピー試験法を用いて,冷房能力試験又は定常暖房能力試験を行うときは,

D.1

に規定する追加の試験条件の許容差を適用しなければならない。

表 D.1−室内側空気エンタルピー試験法を用いるときにだけ適用する 

定常冷房能力及び定常暖房能力試験における許容差 

測定項目

定格試験条件と個々の

測定値の平均値との差の最大値

(平均変動幅)

定格試験条件と

個々の測定値との差の最大値

(最大変動幅)

室内側吹出空気温度:

±2.0 ℃

a)

−  乾球温度

室内側風量に対する機外静圧

±5 Pa

±5 Pa

a)

  許容差は,試験中の最大値及び最小値に対して許容する最大差である。


41

B 8615-1

:2013

1  静圧測定孔 
2  機器

a)

  エアーサンプラ及び風量測定装置へ

b)

  J≧2D

e

,ここに,D

e

π

/

4AB

で 及び は機器の空気吹出し口の寸法

c)

  V

2

は,PL.2 位置での空気の平均速度。

d)

  は,PL.2 位置から機器の空気吹出し口までの距離。

なお,

“PL.1 位置”及び“PL.2 位置”は,図の横方向の位置を示す。

図 D.1−室内側空気エンタルピー試験法を用いるときの受風室に対する要求事項 

D.2.4

室内側空気エンタルピー試験法を用いて,非定常暖房能力試験を行うときは,

表 D.2 に規定する追

加の試験条件の許容差を適用しなければならない。

表 D.2−室内側空気エンタルピー試験法を用いるときにだけ適用する 

非定常暖房能力試験における許容差 

測定項目

定格試験条件と個々の

測定値の平均値との差の最大値

(平均変動幅)

定格試験条件と

個々の測定値との差の最大値

(最大変動幅)

H 期間

a)

D 期間

b)

H 期間

a)

D 期間

b)

室内側風量に対する機外静圧

±5 Pa

±5 Pa

注記  非定常暖房能力試験は,6.1.11 を参照。 

a)

  機器が暖房運転のとき,除霜サイクル終了後の最初の 10 分間を除いて適用する。

b)

  除霜サイクル中及び機器が暖房運転のときで除霜サイクル終了後の最初の 10 分間に適用する。

D.2.4A

エアーサンプラは,機器の吸込側に設置する。マルチエアコンを能力試験するときは,全ての室


42

B 8615-1

:2013

内機又は室外機への吸込温度を均一にする。

D.3 

冷房能力の算出 

室内側試験データに基づく冷房能力

φ

 tci

は,式(D.1)によって算出しなければならない。

)

1

(

'

)

(

)

(

n

n

a2

a1

vi

n

a2

a1

vi

tci

W

v

h

h

q

v

h

h

q

φ

  (D.1)

室内側試験データに基づく顕熱冷房能力

φ

 sci

は,式(D.2)によって算出する。

)

1

(

'

)

(

)

(

n

n

2

a

2

pa

1

a

1

pa

vi

n

2

a

2

pa

1

a

1

pa

vi

sci

W

v

t

c

t

c

q

v

t

c

t

c

q

φ

  (D.2)

室内側試験データに基づく潜熱冷房能力

φ

 d

は,式(D.3)及び/又は式(D.4)によって算出する。

)

1

(

'

)

(

)

(

n

n

i2

i1

vi

1

n

i2

i1

vi

1

d

W

v

W

W

q

K

v

W

W

q

K

φ

  (D.3)

φ

 d

φ

 tci

φ

 sci

  (D.4)

冷房能力には,適切な測定技術によって決定した受風室及び接続ダクトなどの熱損失を補正する。接続

冷媒配管長が,7.5 m を超えるときで,製造業者より,冷媒配管長による能力補正に関する情報が技術資

料等によって開示されている場合は,その情報の妥当性が確認されれば,その情報に基づき能力補正を行

うことができる。

D.4 

暖房能力の算出 

室内側試験データに基づく暖房能力

φ

 thi

は,式(D.5)によって算出する。

)

1

(

'

)

(

)

(

n

n

1

a

1

pa

2

a

2

pa

vi

n

1

a

1

pa

2

a

2

pa

vi

thi

W

v

t

c

t

c

q

v

t

c

t

c

q

φ

  (D.5)

注記  式(D.1),式(D.2),式(D.3)及び式(D.5)は,試験に用いるダクト及び受風室の熱漏えいに対する

許容値を規定していない。

暖房能力には,適切な測定技術によって決定した受風室及び接続ダクトなどの熱損失を補正する。接続

冷媒配管長が,7.5 m を超えるときで,製造業者より,冷媒配管長による能力補正に関する情報が技術資

料等によって開示されている場合は,その情報の妥当性が確認されれば,その情報に基づき能力補正を行

うことができる。

D.5 

空気エンタルピー測定装置 

D.5.1 

一般 

D.5.2

D.5.4 に示す測定装置を用いることが望ましい。

D.5.2 

トンネル形空気エンタルピー測定装置 

機器は,試験室の適切な位置に設置する。風量測定装置を,機器の空気吹出口(室内,室外又は両方の

うち該当する箇所)に取り付ける。風量測定装置は処理空気を,機器への吸込空気を指定の乾球温度及び

湿球温度に維持するための適切な方法を備える試験室内に直接排出する(

図 D.2 参照)。機器の吸込,吹出

空気の乾球温度及び湿球温度,並びに機外静圧を測定する適切な装置を備えていなければならない。


43

B 8615-1

:2013

10

9

1

11

8

5

7

6

4

3

2

1  室外側試験室

7  扉又はのぞき窓

2  機器の室外ユニット

8  断熱材

3  機器の室内ユニット

9  室内側試験室

4  空気の温湿度測定装置 10  室内側空気調整装置 
5  混合器 11  差圧測定装置(マノメータ) 
6  風量測定装置

図 D.2−トンネル形空気エンタルピー測定装置 

D.5.3 

ループ形空気エンタルピー測定装置 

この測定装置は,トンネル形空気エンタルピー測定装置とは異なり,風量測定装置の排出口を適切な空

気調整装置に接続し,次に試験対象の機器の入口に接続する(

図 D.3 参照)。このようにして作られた試験

“ループ”は,能力計測に影響する箇所での空気漏えいが試験空気流量の 1.0 %以下となるように密閉す

る。機器周辺の空気の乾球温度は,機器入口の乾球温度の±3.0 ℃以下に保持する。乾球温度,湿球温度及

び機外静圧は,適切な装置で測定しなければならない。


44

B 8615-1

:2013

1  室外側試験室

5  室内側空気調整装置

2  機器の室外ユニット

6  風量測定装置

3  機器の室内ユニット

7  室内側試験室

4  空気の温湿度測定装置

8  差圧測定装置(マノメータ)

a)

  空気の流れ

図 D.3−ループ形空気エンタルピー測定装置 

D.5.4 

カロリーメータ形空気エンタルピー測定装置 

圧縮機を単独で空冷する機器の場合は,圧縮機のふく射熱を考慮し,カロリーメータ形空気エンタルピ

ー測定装置を用いなければならない(

図 D.4 参照)。

この装置では,機器全体,又は機器の必要部分を囲う。この囲いは,吸湿性がなく,密閉が保て,断熱

性がよい適切な材料で作らなければならない。この囲いは,吸込空気が機器と囲いとの間を自由に循環で

きるように十分大きくし,いかなる場合も,機器は,囲いのどの部分からも 150 mm 以上離して設置する。

囲まれた空間全体に空気が循環するように,機器の吸込口は,囲いの入口から離して設置する。風量の測

定装置を機器の空気吹出口に接続する。この測定装置の空気が通過する部分をよく断熱しなければならな

い。機器の吸込空気の湿球温度及び乾球温度を囲いの入口で測定する。温度及び機外静圧の測定を適切な

装置で行わなければならない。


45

B 8615-1

:2013

1  室外側試験室

6  機器の室内ユニット

2  機器の室外ユニット

7  囲い

3  室内ユニットへの空気入口

8  室内側試験室

4  空気の温湿度測定装置

9  風量測定装置

5  差圧測定装置(マノメータ) 10  室内側空気調整装置

a)

  空気の流れ

図 D.4−カロリーメータ形空気エンタルピー測定装置 


46

B 8615-1

:2013

附属書 E

(参考)

圧縮機校正試験法

E.1 

一般 

E.1.1

圧縮機校正試験法では,冷房能力又は暖房能力を次によって決定する。

a)

機器の室内側入口及び出口の冷媒物性値の測定,及び同一運転条件下で行う圧縮機の校正試験から求

める冷媒の流量を用いて決定する。蒸発器出口の冷媒の過熱度が 3.0 ℃未満のときは,能力を直接測

定する方法を用いてもよい。

b)

圧縮機を機器の運転条件と同一の条件下で運転して,熱量計を用いて能力を直接測定することによっ

て決定する。

E.1.2

圧縮機校正試験法を用いたときは,E.2 及び E.3 は,機器の試験及び圧縮機の校正試験の両方に適

用する。

E.1.3

圧縮機校正試験法で得られた冷房能力及び暖房能力は,ファンの熱影響を含む。

E.2 

冷媒物性値の測定 

E.2.1

機器は,規定する試験条件下で運転し,圧縮機の入口及び出口での冷媒の温度及び圧力を,5 分以

下の等間隔で記録する。これらの値は,冷房又は暖房能力試験のデータ測定期間に読み取る。

E.2.2

冷媒の充塡量に敏感でない機器においては,圧力計は冷媒配管にタップで取り付けてもよい。

E.2.3

冷媒の充塡量に敏感な機器の場合,圧力計の接続が充塡量不足を招く可能性があるので,冷媒の圧

力は試験終了後に測定する。このためには,室内及び室外の各熱交換器の中間点又は冷媒ガスの過熱及び

冷媒液の過冷却の影響を受けない点で,冷媒管のベンド部に,はんだ付けした熱電対を用いて,試験中に

温度を測定する。試験後に圧力計を管に接続し,機器中の冷媒を空にした上で銘板に記載する種類の冷媒

を規定量充塡する。その後機器を試験条件下で再度運転し,熱交換器部の熱電対の読みが当初の読みの±

0.3 ℃以下になり,圧縮機の入口及び出口での冷媒ガスの温度が当初の読みの±2.0 ℃以下になり,さらに,

膨張弁入口の冷媒液の温度が±0.6 ℃以下の差で元に戻るまで,

必要な場合には,

冷媒の充塡量を増減する。

その上で,冷媒の運転圧力を観察する。

E.2.4

冷媒の温度は,冷媒配管の適切な箇所にはんだ付けした熱電対によって測定する。

E.2.5

一連の能力試験が完了するまでの間,熱電対の撤去,交換,又はその他のいかなる形の変更も加え

ないほうがよい。

E.2.6

圧縮機の入口及び出口の冷媒ガスの温度及び圧力は,圧縮機の胴体から約 250 mm 離れた冷媒配管

部で測定する。四方弁が付いている場合は,熱交換器への冷媒配管上で四方弁から約 250 mm の位置で測

定する。

E.3 

圧縮機の校正試験 

E.3.1

冷媒流量(q

r

)は,ISO 917 に規定する試験法の一つを用いて指定する圧縮機の入口及び出口での

圧力,温度条件の下で圧縮機の校正試験によって決定する。

E.3.2

校正試験は,試験済の機器と同じ周囲温度及び空気の流れにおいて,圧縮機及び用いている場合は

四方弁を用いて行う。


47

B 8615-1

:2013

E.3.3

次の a)d)  の測定方法においては,冷媒流量(q

r

)は,式(E.1)によって算出する。

a)

二次冷媒熱量計法

b)

満液式システム一次冷媒熱量計法

c)

乾式システム一次冷媒熱量計法

d)

同心管熱量計法

)

(

f1

g1

tc

r

h

h

q

φ

   (E.1)

E.3.4

ガス冷媒流量計法は,冷媒流量を直接測定する方法である。

E.3.5

冷房能力は,E.5.1 及び E.5.2 に示す方法で算出する。暖房能力は,E.6 に示す方法で算出する。

E.4 

暖房能力の直接測定 

E.4.1

圧縮機校正試験法において,暖房運転中の蒸発器の過熱度が 3.0 ℃未満の場合は,熱量計の凝縮器

からの排熱量によって冷媒流量を測定する。熱の漏えいに対する断熱性をもつ水冷却式凝縮器が必要であ

る。凝縮器は,E.3.3 に示す熱量計法の一つを用いる。

E.4.2

凝縮器から大気への熱漏えい量の算出値が,圧縮機の冷凍能力の 2 %未満の場合にだけ,この方法

を用いてもよい。

E.4.3

圧縮機校正試験法は,E.3 に示す条件で行う。必要となる追加データを,次に示す。

a)

凝縮器入口の冷媒圧力及び温度

b)

凝縮器出口の冷媒圧力及び温度

c)

凝縮器の入口及び出口の水の温度

d)

凝縮器の周囲温度

e)

凝縮器の冷却水量

f)

凝縮器表面の平均温度

E.4.4

冷媒流量 q

r

は,式(E.2)によって算出する。

f2

g2

a

c

l

w1

w2

pw

w

r

)

(

)

(

h

h

t

t

A

t

t

c

q

q

   (E.2)

E.4.5

暖房能力

φ

 thi

の算出は,E.6 によって算出する。

E.5 

冷房能力の算出 

E.5.1

蒸発器の過熱度が 3.0 ℃以上の場合,圧縮機校正試験法に基づく冷房能力は,冷媒の流量から式

(E.3)によって算出する。

φ

 tci

q

r

(h

r2

h

r1

)−P

i

  (E.3)

E.5.2

蒸発器の過熱度が 3.0 ℃未満の場合,冷房能力は,式(E.4)によって算出する。

φ

 tci

φ

 e

A

l

(t

a

t

c

)−P

i

  (E.4)

E.6 

暖房能力の算出 

E.6.1

圧縮機校正試験法に基づく暖房能力は,冷媒の流量から式(E.5)によって算出する。

φ

 thi

q

r

(h

r1

h

r2

)+P

i

  (E.5)


48

B 8615-1

:2013

附属書 F

(参考)

冷媒エンタルピー試験法

F.1 

一般 

F.1.1

冷媒エンタルピー試験法では,能力は,冷媒の流量及びエンタルピー変化から決定する。エンタル

ピー変化は機器の室内側の入口及び出口の冷媒の圧力及び温度を測定することで決定し,流量は冷媒液管

(冷媒配管の液冷媒側)に取り付けた適切な流量計によって決定する。

F.1.2

この方法は,冷媒の充塡量に対し性能が敏感ではなく,かつ,通常の据付手順において現場での冷

媒配管の接続を行う機器の試験のために,用いてもよい。

F.1.3

この方法は,流量計出口の冷媒液の過冷却度が 2.0 ℃未満である試験,及び機器の室内側出口の冷

媒ガスの過熱度が 3.0 ℃未満である試験には用いないほうがよい。

F.1.4

冷媒エンタルピー試験法によって得られる冷房及び暖房能力は,ファンの熱影響を含む。

F.2 

冷媒流量計法 

F.2.1

冷媒の流量は,積算形流量計を冷媒制御部品の上流側の冷媒液管に接続して測定しなければならな

い。流量計は,その圧力損失が,2.0 ℃の温度変化に相当する冷媒ガスの圧力変化を超えないような大きさ

のものが望ましい。

F.2.2

冷媒液が適切に過冷却されているかどうかを確認試験するために,温度計及び圧力計,並びにサイ

トグラスを流量計のすぐ下流側に設置する。過冷却度が 2.0 ℃であり,流量計出口で冷媒液に気泡が生じ

ていないことが適切と考えられる。流量計は,冷媒液の静圧を利用できるように,冷媒液管によって垂直

下向きのループを取り,その最下部に取り付けることが望ましい。

F.2.3

試験の終了時点で循環している冷媒及び油の混合液のサンプルを機器から採取し,油含有率(X

o

を式(F.1)によって算出する。

1

3

1

5

o

W

W

W

W

X

  (F.1)

測定した流量は,油の循環量によって補正する。

F.3 

冷媒の温度及び圧力の測定 

機器の室内側の入口及び出口の冷媒の温度は,±0.1 ℃の精度をもつ計器で測定する。

F.4 

冷房能力の算出 

冷媒の流量データから決定する冷房能力(

φ

 tci

)は,式(F.2)によって算出する。

φ

 tci

x

r

q

ro

(h

r2

h

r1

)−P

i

  (F.2)

F.5 

暖房能力の算出 

冷媒の流量データから決定する暖房能力(

φ

 thi

)は,式(F.3)によって算出する。

φ

 thi

x

r

q

ro

(h

r1

h

r2

)+P

i

  (F.3)


49

B 8615-1

:2013

附属書 G 
(参考)

室外側空気エンタルピー試験法

G.1 

一般 

G.1.1

室外側空気エンタルピー試験法では,機器の室外側の入口及び出口の湿球温度及び乾球温度,並び

に関連する風量の測定から能力を決定する。

G.1.2

室外側空気エンタルピー試験法は,G.2.1 に示す測定装置による。圧縮機を単独で空冷する機器の

場合,追加事項を適用する(G.2.2 参照)

。機器がリモート式の室外コイルを用いる場合には,G.4.3 に記載

する配管熱損失補正を行ってもよい。

G.2 

試験室に対する要求事項 

G.2.1

空気エンタルピー試験法を室外側試験に用いる場合は,風量測定装置の取付けが機器の性能に影響

するかどうか確認することが望ましい。影響する場合,この変化を修正する(

図 G.1 参照)。

この確認のために,機器の室内コイル及び室外コイルの各々の中央部付近のリターンベンドに熱電対を

はんだ付けする。冷媒充塡量に敏感でない機器は,代替として,吸入配管側及び吐出配管側のアクセスバ

ルブ又はタップに圧力計を取り付けてもよい。その後,室内側測定装置は接続するが,室外側測定装置は

接続しないで,指定の条件で機器を運転する。平衡に達したら,10 分ごとに 30 分以上データ測定を行う。

次に,室外側測定装置を機器に接続し,前述の圧力計が示す圧力,又は熱電対が示す温度を観測する。

再び平衡に達した後,予備試験中に観測した平均値に対し,温度の平均値が±0.3 ℃以下,又は同等の圧力

になるまで室外側の風量を調節する。この試験は,室外側測定装置を接続し,適切な条件で平衡に達した

後,30 分間継続する。この間,室内側の試験結果は,予備試験中に得た試験結果に対し,±2.0 %以下で

一致することが望ましい。これは,冷房及び暖房運転の両方に適用するが,どの条件もそれぞれに行う。

G.2.2

圧縮機を単独で空冷する機器の場合,圧縮機のふく射熱を考慮し,カロリーメータ形空気エンタル

ピー測定装置を用いるのがよい(

図 D.4 参照)。

G.2.3

室外ユニットの風量を G.2.1 の規定によって調整する場合は,その調整後の風量を能力算出に用い

る。このような場合は,予備試験中に測定した室外ユニットの送風機入力を定格のために用いることが望

ましい。

G.2.3A

エアーサンプラは,機器の吸込側に設置する。マルチエアコンを能力試験するときは,全ての室

外機への吸込温度を均一にする。

G.3 

試験条件 

室外側空気エンタルピー試験法を用いるときは,5.1.4.1.2 及び 5.1.4.1.3 の要求事項を予備試験(G.2.1 

照)及び正規試験の両方に適用する。


50

B 8615-1

:2013

1

1

2

3

4

5

6

7

8

9

4

10

5

8

7

3

11

1  空気調整装置

7  断熱材

2  室外側試験室

8  差圧測定装置(マノメータ)

3  風量測定装置

9  機器の室内ユニット

4  空気の温湿度測定装置 10  ドア又はのぞき窓 
5  混合器 11  室内側試験室 
6  機器の室外ユニット

図 G.1−室外側空気エンタルピー測定装置 

G.4 

算出方法 

G.4.1

室外側データから決定する冷房能力

φ

 tco

は,式(G.1)によって算出する。

t

n

n

a3

pa3

a4

pa4

vo

tco

)

1

(

'

)

(

P

W

v

t

c

t

c

q

φ

   (G.1)

冷房能力は,適切な測定技術によって決定した受風室,接続ダクトなどの熱損失を,冷房能力に対して

補正する。接続冷媒配管長が,7.5 m を超えるときで,製造業者より,冷媒配管長による能力補正に関す

る情報が技術資料等によって開示されている場合は,その情報の妥当性が確認されれば,その情報に基づ

き能力補正を行うことができる。また,機器がリモート式の室外コイルを用いる場合には,G.4.3 によって

冷媒配管からの熱損失補正を行うことができる。

G.4.2

室外側データから決定する暖房能力

φ

 tho

は,式(G.2)によって算出する。

t

n

n

a4

a3

vo

tho

)]

1

(

'

[

)

(

P

W

v

h

h

q

φ

  (G.2)


51

B 8615-1

:2013

暖房能力は,適切な測定技術によって決定した受風室,接続ダクトなどの熱損失を,暖房能力に対して

補正する。接続冷媒配管長が,7.5 m を超えるときで,製造業者より,冷媒配管長による能力補正に関す

る情報が技術資料等によって開示されている場合は,その情報に基づき能力補正を行うことができる。ま

た,冷媒配管からの熱損失は,G.4.3 によって補正を行うことができる。

G.4.3

配管熱損失補正を行う場合は,その補正を能力算出に含める。許容する補正値は式(G.3)によって算

出する。

T

L

R

R

Δ

×

×

2

1

1

L

φ

   (G.3)

ここに,









t

n

t

t

n

2

1

2

1

2

5

.

0

5

.

0

1

D

d

L

D

d

D

L

R

πλ

πλ

  (G.4)

a

t

)

2

(

1

2

α

π

d

D

R

   (G.5)

ここに,

L

d

ΔT

λ

α

a

R1:
R2:

接続冷媒配管の長さ(m) 
接続冷媒配管の断熱材の厚さ(m) 
接続冷媒配管の内外温度差(K) 
接続冷媒配管の熱伝導率[W/(m·K)] 
接続冷媒配管の熱伝達率[W/(m

2

·K)]

単位長さ当たりの熱抵抗(K・m/W) 
単位長さ当たりの熱抵抗(K・m/W)


52

B 8615-1

:2013

附属書 H

(参考)

室内側室形熱量計による確認試験法

H.1 

一般 

H.1.1

この附属書は,冷房及び暖房能力を室内側空気エンタルピー試験法によって決定するときの試験結

果について,確認方法の一つを示す。

H.1.2

室内側室形熱量計による確認方法は,H.2 で記載する試験室において,H.3 で記載する測定方法に

よって実施する。

H.2 

試験室に対する要求事項 

推奨する試験室を,

図 H.1 に示す。附属書 に規定する室形熱量計の室内側試験室の中に空気エンタル

ピー測定装置を設置する。室形熱量計は,校正式室形熱量計又は平衡式室形熱量計を用いる。空気エンタ

ルピー測定装置では,機器の風量及び機器の入口空気・出口空気のエンタルピーの測定だけではなく,空

気エンタルピー測定装置の全入力を測定する。空気エンタルピー測定装置の排出空気は,室形熱量計の空

気調整装置の空気吸込口付近に導くことが望ましい。

H.3 

測定 

H.3.1

平衡状態に達した後,1 時間測定する。

H.3.2

室形熱量計及び空気エンタルピー測定装置を用い,同時に測定する。

室形熱量計によって決定する冷房能力は式(C.1)によって算出し,暖房能力は式(C.6)によって算出する。

同様に,空気エンタルピー測定装置によって決定する冷房能力は式(D.1)によって算出し,暖房能力は式

(D.5)によって算出する。


53

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1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

1  室外側試験室

7  ファン

2  機器の室外ユニット

8  加湿器

3  エアーサンプラ

9  加熱コイル

4  機器の室内ユニット 10  冷却コイル 
5  空気エンタルピー測定装置 11  温調する空間(インタスペース) 
6  混合器 12  室内側試験室

図 H.1−室内側室形熱量計による確認試験装置 


54

B 8615-1

:2013

附属書 I

(参考)

室外側室形熱量計による確認試験法

I.1 

一般 

I.1.1

この附属書は,冷房及び暖房能力を室内側空気エンタルピー試験法によって決定するときの試験結

果について,確認試験法の一つを示す。

I.1.2

この確認試験法では,I.2 に示す試験室において,I.3 に示す測定方法によって実施する。

I.2 

試験室に対する要求事項 

室内側試験室の空気エンタルピー測定装置は,

附属書 によって設置する。室外側試験室は室形熱量計

であり,

附属書 に規定する測定装置である。推奨する試験室を,図 I.1 に示す。

I.3 

測定 

I.3.1

平衡状態に達した後,1 時間測定する。

I.3.2

室内側試験室の空気エンタルピー測定装置及び室外側試験室の室形熱量計を用い,同時に測定する。

室外側室形熱量計によって決定する冷房能力は式(C.2)によって算出し,暖房能力は式(C.7)によって算出す

る。


55

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1  

2

3
4

5

6
7

8

9

10

11

12

1  温調する空間(インタスペース)

7  混合器

2  室外側試験室

8  機器の室外ユニット

3  冷却コイル

9  エアーサンプラ

4  加熱コイル 10  機器の室内ユニット 
5  加湿器 11  空気エンタルピー測定装置 
6  ファン 12  室内側試験室

図 I.1−室外側室形熱量計による確認試験装置 


56

B 8615-1

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附属書 J

(参考)

平衡式室形熱量計による確認試験法

J.1 

一般 

J.1.1

この附属書は,冷房及び暖房能力を室内側空気エンタルピー試験法によって決定するときの試験結

果について,製造業者のための確認試験法の一つを示す。

この確認試験法は同時に行う確認試験法ではないので,試験機関はこの方法を用いないほうがよい。

J.1.2

この確認試験法は,平衡式室形熱量計で測定済みの機器を,平衡式室形熱量計と同一条件で測定す

るように室内側空気エンタルピー測定装置に設置し実施する。

J.1.3

室内側空気エンタルピー測定装置の性能は,冷房及び暖房校正用機器を用いて少なくとも 12 か月

ごとに確認する。校正用機器は,冷房及び暖房能力検定プログラムの一環として認定した国家試験機関に

よって性能測定されている別の機器でもよい。

J.2 

測定 

J.2.1

この試験法を用いる場合は,室形熱量計及び室内側空気エンタルピー測定装置によって測定する能

力に差がないことを確認する。このために,機器の室内コイル及び室外コイルの各々の中央部付近のリタ

ーンベンドに熱電対をはんだ付けする。冷媒充塡量に敏感でない機器は,代替として,吸入配管及び吐出

配管のアクセスバルブ又はタップに圧力計を取り付けてもよい。

J.2.2

最初に,能力測定のために,機器を

附属書 に規定する平衡式室形熱量計に設置する。次に,室

内側空気エンタルピー測定装置に移設して測定する。冷房及び暖房能力の片方でもよいが両方を測定する

のが望ましい。ただし,室形熱量計によって冷房能力が測定されている場合は,室内側空気エンタルピー

測定装置によって同じ測定を行う。

J.2.3

機器の設置方法に変更がない場合,その後実施する一連の試験は,有効とみなす。


57

B 8615-1

:2013

附属書 K

(参考)

冷房凝縮水流量の測定

K.1 

一般 

潜熱冷房能力は,凝縮水流量の測定によって決定する。凝縮水の流れを安定させるために,ドレン配管

にはトラップを設ける。

K.2 

算出方法 

K.2.1

潜熱冷房能力

φ

 d

は,式(K.1)によって算出する。

φ

 d

K

1

q

wc

  (K.1)

K.2.2

顕熱冷房能力

φ

 sci

は,式(K.2)よって算出する。

φ

 sci

φ

 tci

φ

 d

  (K.2)


58

B 8615-1

:2013

附属書 L

(参考)

6.1

に規定する暖房能力試験手順の図解例

L.1 

一般 

L.2

に示す

例 1∼例 の図解は,6.1 に規定した暖房能力試験を行うときに起こり得る幾つかの例を示す。

全ての例で,予備運転期間終了後に除霜サイクルとなる。L.2 

例 は定常暖房能力試験の例を,例 2

例 は室内側空気エンタルピー試験法を用い,結果的に,非定常暖房能力試験に対するデータ測定期間

が 3 時間又は 3 回の完全なサイクルとなる場合を示す(これに対して,室形熱量計を用いる場合は 6 時間

又は 6 回の完全なサイクルである。

L.2 

暖房能力試験手順のフローチャート 

暖房能力試験をするときに採用する手順及び該当する箇条を,

図 L.1 のフローチャートに示す。


59

B 8615-1

:2013

図 L.1−暖房能力試験手順のフローチャート 

いいえ

はい

いいえ

はい

いいえ

はい

はい

いいえ

いいえ

はい

試験室運転開始,

機器運転開始

予備運転期間開始

予備運転期間

の最後に

除霜したか

6.1.7

による平衡

運転期間開始

除霜後 
10 分間運転

6.1.7

による平衡

運転期間開始

6.1.8

による

データ測定期間

(35 分)開始

6.1.8

による

データ測定期間

(35 分)開始

が 2.5%を超
えたか,又は除霜

運転が発生した

が 2.5%を超
えたか,又は除霜

運転が発生した

6.1.11

による

非定常試験

6.1.8

による

定常試験

6.1.6

6.1.6

6.1.6

6.1.9

6.1.6

6.1.10.3

6.1.9 

6.1.10.1 

6.1.10.2 

6.1.10.4 

6.1.9 

6.1.9 

表 11 の試験条件

の許容差を満足

しないか,又は除

霜運転が発生し

たか

6.1.10.1 

6.1.10.2 

運転開始後

表 11 の試験

条件の許容差内に到達

表 11 の試験条

件の許容差を満
足しないか,又
は除霜運転が発

生したか


60

B 8615-1

:2013

例 1  定常暖房能力試験 

記号説明は,次による。 
1  表 11 の試験条件の許容差内に,最初に到達した点 
2  予備運転期間(10 分間以上) 
3  予備運転期間終了後の除霜 
4  平衡運転期間(60 分) 
5  データ測定期間(35 分) 
6  データ測定期間の最初の ΔT

indoor air

の減少値(%ΔT)が 2.5 %以下の場合

ここに,ΔT

indoor air

:室内熱交換器の入口空気及び出口空気の乾球温度差

7  定常試験:データ測定期間が 35 分に達したとき試験終了


61

B 8615-1

:2013

例 2  除霜サイクルを伴わない非定常暖房能力試験 

記号説明は,次による。 
1  表 11 の試験条件の許容差内に,最初に到達した点 
2  予備運転期間(10 分間以上) 
3  予備運転期間終了後の除霜 
4  平衡運転期間(60 分) 
5  データ測定期間(3 時間) 
6  データ測定期間の最初の ΔT

indoor air

の減少値(%ΔT)が 2.5 %を超えた場合

ここに,ΔT

indoor air

:室内熱交換器の入口空気及び出口空気の乾球温度差

7  非定常試験:データ測定期間が 3 時間に達したとき試験終了


62

B 8615-1

:2013

例 3  データ測定期間中,回の自動除霜を伴う非定常暖房能力試験 

記号説明は,次による。 
1  表 11 の試験条件の許容差内に,最初に到達した点 
2  予備運転期間(10 分間以上) 
3  予備運転期間終了後の除霜 
4  平衡運転期間(60 分) 
5  データ測定期間(3 時間) 
6  データ測定期間の最初の 35 分間において ΔT

indoor air

の減少値(%ΔT)が 2.5 %を超えた場合

ここに,ΔT

indoor air

:室内熱交換器の入口空気及び出口空気の乾球温度差

7  1 回の自動除霜が起きた場合 
8  非定常試験:データ測定期間が 3 時間に達したとき試験終了


63

B 8615-1

:2013

例 4  データ測定期間中,回の完全な除霜サイクルを伴う非定常暖房能力試験 

記号説明は,次による。 
1  表 11 の試験条件の許容差内に,最初に到達した点 
2  予備運転期間(10 分間以上) 
3  予備運転期間終了後の除霜 
4  平衡運転期間(60 分) 
5  データ測定期間(3 時間) 
6  1 回の完全な除霜サイクル 
7  非定常試験:データ測定期間が 3 時間に達したとき試験終了

例 5  データ測定期間中,回の完全な除霜サイクルを伴う非定常暖房能力試験 

記号説明は,次による。 
1  表 11 の試験条件の許容差内に,最初に到達した点 
2  予備運転期間(10 分間以上) 
3  予備運転期間終了後の除霜 
4  平衡運転期間(60 分) 
5  データ測定期間(3 時間) 
6  2 回の完全な除霜サイクル 
7  非定常試験:データ測定期間が 3 時間に達したとき試験終了


64

B 8615-1

:2013

例 6  データ測定期間中,回の完全な除霜サイクルを伴う非定常暖房能力試験 

記号説明は,次による。 
1  表 11 の試験条件の許容差内に,最初に到達した点 
2  予備運転期間(10 分間以上) 
3  予備運転期間終了後の除霜 
4  平衡運転期間(60 分) 
5  データ測定期間 
6  3 時間 
7  3 回の完全な除霜サイクル 
8  非定常試験:データ測定期間内で 3 回の完全なサイクルが終了した時点で試験終了


65

B 8615-1

:2013

参考文献

[1]  JIS B 8615-2  エアコンディショナ−第 2 部:ダクト接続形エアコンディショナと空気対空気ヒートポ

ンプ  定格性能及び運転性能試験

注記  対応国際規格:ISO 13253,Ducted air-conditioners and air-to-air heat pumps−Testing and rating for

performance(MOD)

[2]  JIS Z 8762-1  円形管路の絞り機構による流量測定方法−第 1 部:一般原理及び要求事項

注記  対応国際規格:ISO 5167-1,Measurement of fluid flow by means of pressure differential devices

inserted in circular cross-section conduits running full−Part 1: General principles and requirements

(IDT)

[3]  TS Z 0033:2012  測定における不確かさの表現のガイド

注記  対応国際規格:ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression

of uncertainty in measurement (GUM:1995)(IDT)

[4]  ISO 917,Testing of refrigerant compressors 
[5]  ISO 3966,Measurement of fluid flow in closed conduits−Velocity area method using Pitot static tubes

[6]  ISO/TS 16491,Guidelines for the evaluation of uncertainty of measurement in air conditioner and heat pump

cooling and heating capacity tests


66

B 8615-1

:2013

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 8615-1:2013

  エアコンディショナ−第 1 部:直吹き形エアコンディショナ及

びヒートポンプ−定格性能及び運転性能試験法

ISO 5151:2010

  Non-ducted air conditioners and heat pumps−Testing and rating for

performance

(I)JIS の規定

(II)

国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇

条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異

の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

b)

b)

ISO 15042

削除

我が国の事情を考慮して b)を削除。

ISO 15042

の対応 JIS 原案を作成中

2  引用規格

2

ISO 817 

削除

JIS

として引用しないため

削除[9.2 f)参照]

3  用語及び
定義

3.21

3.21  −

追加

“冷房 COP の名称を用いて
もよい”の規定を追加

我が国で一般的な用語を採用する。

 3.22

3.22

追加

“暖房 COP の名称を用いて

もよい”の規定を追加

我が国で一般的な用語を採用する。

4  記号

4

記号

c

pa

fh

k1

h

k2

φ

lci

φ

sc

P

E

t

w3

t

w4

W

a1

削除

ISO 5151

で使用されていな

い。 
本来 ISO 5151 で不要となる
記号

本来 ISO 5151 で不要となる記号

次回,ISO 委員会に提案する。

空気の比熱 
c

pa1

c

pa2

c

pa3

c

pa4

圧 縮 機 の 冷 凍 能

φ

tc

機器の室内側体積
流量(風量)q

vi

追加

本来 ISO 5151 で必要となる
記号

ISO 5151

で使用されているので

本来 ISO 5151 で必要となる記号 
次回,ISO 委員会に提案する。

q

vo

v

q

mo

μ

変更

q

mo

を q

vo

に変更

μ を に変更

誤使用されている記号の変更。 
次回,ISO 委員会に提案する。

5  冷房試験  表 1

凝縮器水温

表 1

凝縮器水温を規定

削除

本来 ISO 5151 で不要となる
事項

次回,ISO 委員会に提案する。

66

B 861

5-

1


2

013


67

B 8615-1

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

5  冷房試験 
(続き)

5.1.2.1

5.1.2.1  −

追加

“我が国で用いるものは,
T1 を定格条件とする”の規
定を追加

我が国の気候・使用条件を考慮す

る。

5.1.2.2

5.1.2.2  −

追加

 5.1.3.1.1

5.1.3.1.1  −

追加

“ 立 方 メ ー ト ル 毎 分
(m

3

/min)”の規定を追加

6.1.3.2 及び 8.1.1 の e)も同
じ。

我が国で一般的な単位を採用する。

 5.1.4.3

5.1.4.3

5.1.4.3  試験時間 
データの記録は,7.3 で規

定する許容差内において
30 分間以上継続する。

変更 5.1.4.3  試験時間

データの記録は,7.3 で規定

する許容差内において 35 分
間継続する。

我が国の事情を考慮して変更。 
次回,ISO 委員会に提案する。

表 3 

b)

表 3

追加

“定格周波数が,50 Hz 及び
60 Hz 共用のものの試験電
圧は,50 Hz の場合は定格電

圧の 110 %電圧,60 Hz の場
合は定格電圧の 90 %電圧と
してもよい”旨の追加

表 8 注

a)

も同じ。

我が国は,周波数が 50 Hz 及び 60 Hz
の 2 地域に分かれており,二重定格
周波数の場合はそれぞれの周波数

で厳しい試験電圧で試験を行うこ
とで,試験を簡略化している。

追加

“圧縮機及び送風機の速度
が電源周波数によって変わ

らない場合は,50 Hz 又は
60 Hz のいずれか一方の周
波数で試験してもよい。”を

追加 
表 4,表 5,表 8 及び表 9 も
同じ。

インバータエアコンの普及など我
が国の事情を考慮し追加した。

 5.4.3.2

5.4.3.2

追加

“この期間の試験条件の許
容差は,表 12 による。

”の規

定を追加 
5.5.4.2,6.2.4.2 及び 6.3.4.2
も同じ。

許容差を追加した。 
次回,ISO 委員会に提案する。

67

B 861

5

-1


2

013


68

B 8615-1

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

6  暖房試験

6.2.4.3

6.2.4.3

暖房過負荷試験の一般条

削除

ISO

規格での誤記と思われるため削

除 
次回,ISO 委員会に提案する。

 6.2.4A

暖房過負荷試験における
運転性能要求事項

追加 6.2  暖房過負荷試験

“ 6.2.4A  運 転 性 能 要 求 事

規定する温度条件で,表 12
の許容差内になった後,機器
は 1 時間異常なく運転でき

なければならない。 
機器は,自動制限装置(過負
荷保護装置)をもつ場合,そ

の装置によって発停を行っ
てよいが,自動制限装置によ
り停止した場合,機器は 30

分以内に再起動しなければ
ならない。”を追加

ISO

規格で欠落。

次回,ISO 委員会に提案する。

 6.4.4.1

6.4.4.1

必須条件

変更

追加

6.4.4.1  “試験時間”に変更
“機器は,6.4.2 で規定する
温度条件で表 12 の許容差内
になった後,2 回の除霜サイ

クル又は 3 時間のいずれか
長い方が終了するまで,暖房
運転を継続する。この期間の

試験条件の許容差は,表 12
による。

”を追加

規定内容は試験時間なので変更。

我が国の事情を考慮して変更。 
次回,ISO 委員会に提案する。

 
 
 
 

68

B 861

5-

1


2

013


69

B 8615-1

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

7  試験法及
び測定の不
確かさ

7.1.2 
7.1.2.1

 7.1.2

7.1.2.1

7.1.2  室形熱量計試験法
7.1.2.1  10 分間ごとの能
力測定値が,過去 30 分間
の 平 均 能 力 測 定 値 か ら
2 %以上離れていないと
き,定常状態であるとす
る。

変更 7.1.2  室形熱量計試験法

7.1.2.1  5 分間ごとの能力測
定値が,過去 35 分間の平均
能力測定値から 2 %以上離

れていないとき,定常状態で
あり試験結果が有効である
とする。

我が国の事情を考慮して変更。

次回,ISO 委員会に提案する。

 7.1.3.3

7.1.3.3

室内側空気エンタルピー
試験法では安定判定の規

定なし

追加 7.1.3.3  “冷房能力試験及び

定常暖房能力試験において,
5 分間ごとの能力測定値が,
過去 35 分間の平均能力測定
値から 2.5 %以上離れていな

いとき,定常状態であり試験
結果が有効であるとする。

を追加

室形熱量計試験法では,7.1.2.1 に能
力試験の安定判定の規定があるが,

室内側空気エンタルピー試験法で
は安定判定の規定がないので追加。 
次回,ISO 委員会に提案する。

 7.1.3.2

7.1.3.2

削除 7.2.3A に移動

試験法ではなく,不確かさの規定で
あり“7.2 測定の不確かさ”に移動
する。

次回,ISO 委員会に提案する。

 7.2

7.2.1

 7.2

 
 
 
 
 
7.2.1

7.2  測定の不確かさ 
 
 
 
 
 
7.2.1   測 定 の 不 確 か さ
は,表 10 に規定する値を
超えてはならない。

追加 
 
 
 
 
 
変更

7.2  測定の不確かさ 
“注記  適切なガイダンス
として ISO/TS 16491(参考
文献[6]参照)がある。校正

には製造業者が自ら行う内
部校正が含まれる。

”を追加

7.2.1  “測定の不確かさは,
表 10 に規定する値を超えな
いことが望ましい。

”に変更

我が国の事情を考慮して変更。

次回,ISO 委員会に提案する。

69

B 861

5

-1


2

013


70

B 8615-1

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

7  試験法及
び測定の不
確かさ 
(続き)

7.2.3A

追加

“非定常運転(除霜サイク

ル)において,室形熱量計試
験法を用いて決定する暖房
能力は,測定の不確かさが
10 %以下でなければならな
い。この値は,信頼水準 95 %
で 表 す 拡 張 不 確 か さ で あ

る。

”を追加

7.1.3.2 の規定を移動した。

9  表示事項

9.2 f)

9.2 f)

冷媒の種類

削除

ISO 817

を削除

我が国の事情を考慮して削除

附属書 C 
(規定)

C.1.8 d)

追加

“マルチエアコンを能力試
験するときは,全ての室内機

又は室外機への吸込温度を
均一にする。

”を追加

D.2.4A 及び G.2.3A も同じ。

エアーサンプラ及びマルチエアコ
ンに関する規定がないため追加す

る。 
次回,ISO 委員会に提案する。

 C.2.4A

追加

“中央隔壁を含む室内側熱
量計及び室外側熱量計は,機

器能力の 5 %を上回る熱漏
えい[ふく(輻)射を含む。

がないように断熱する。十分

な空気循環が保てる空間を
室形熱量計の床下に確保す
る。

”を追加

JIS B 8615-1:1999

の規定を継続。

熱漏えいの要求事項を追加するよ

う,次回,ISO 委員会に提案する。

 C.3.4

C.3.4

追加

“分離形機器の専用試験室
とする場合は,室内側熱量計
の全ての周囲壁(中央隔壁を

含む。)をインタスペースと
することでもできる。

”を追

国内実情に合わせる。 
次回 ISO 委員会に提案する。

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B 861

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1


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013


71

B 8615-1

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇
条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇条番号及
び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

附属書 C

(規定) 
(続き)

C.3.4

C.3.4 

“なお,図 C.2 に規定する代

表的な平衡式室形熱量計で,
全ての壁面温度を各面 4 か
所以上測定し,インタスペー

スと内室を同一温度に制御
して試験する場合は,中央隔
壁を除いて,この規定によら

なくてもよい。注記  熱量計
の熱容量を小さくでき試験
時間を短縮できる。

”を追加

 C.4.1

C.4.1

冷房能力の算出

追加

“また,必要に応じて室内側
熱量計の冷却コイルを使用

してもよい。式(C.1)におけ

φ

ci

は,室内側熱量計の冷

却コイルでの熱交換量であ

る。

”を追加

国内実情に合わせる。 
次回 ISO 委員会に提案する。

附属書 D 
(規定)

D.2.4A

追加 C.1.8 の d)を参照

D.3

D.3

冷房能力の算出 
受風室などの熱損失補正

及びやむを得ず冷媒配管
長が 7.5 m を超えるとき
の扱いが明確でない。

追加

“冷房能力には,適切な測定
技術によって決定した受風

室及び接続ダクトなどの熱
損失を補正する。接続冷媒配
管長が,7.5 m を超えるとき

で,製造業者より,冷媒配管
長による能力補正に関する
情報が技術資料等によって

開示されている場合は,その
情報の妥当性が確認されれ
ば,その情報に基づき能力補

正を行うことができる。”を
追加 
D.4 及び G.4 も同じ。

ISO

では明確に規定されていない。

国内実情に合わせる。

次回 ISO 委員会に提案する。

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B 861

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B 8615-1

:2013

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 5151:2010,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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