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日本工業規格

JIS

 B

8613

-1994

ウォータチリングユニット

Water chilling unit

1.

適用範囲  この規格は,容積形電動圧縮機,蒸発器,凝縮器などによって冷凍サイクルを構成し,水

の冷却又は加熱を行うウォータチリングユニット(以下,ユニットという。

)について規定し,この規格に

基づいて測定した定格冷却能力が,420kW 以下のものに適用する。

なお,この規格は,空気調和用に供するものに適用し,飲用に供するもの,工業用に供するもの及び水

を除くブライン(外気温度の低下などによる凍結を防止するためのブラインなどは除く。

)を用いて,冷却

及び加熱するものには適用しない。

備考  この規格の引用規格を,付表 に示す。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

定格値  ユニットを,定格条件で作動させたときの特性値。銘板などに表示する。

(2)

定格冷却能力  循環水から除去する熱量の定格値。単位は,kW で表す。

(3)

定格冷却消費電力  電動機などが消費する合計の電力(

1

)

の定格値。単位は,kW で表す。

(

1

)

圧縮機用電動機,操作用回路,送風機用電動機(空冷式)など,ユニットが消費する電力。

(4)

定格ヒートポンプ加熱能力  ヒートポンプ加熱を行うものの循環水に加える熱量の定格値。単位は,

kW

で表す。

(5)

定格ヒートポンプ加熱消費電力  ヒートポンプ加熱を行うものの電動機などが消費する合計の電力(

1

)

の定格値。単位は,kW で表す。

(6)

ヒートポンプ加熱  冷媒回路を切り換えることによって,熱源側空気又は水から吸熱し,循環水に放

熱する方式の加熱又は水回路を切り換えることによって,熱源側の水から吸熱し循環水に放熱する方

式の加熱。

(7)

補助加熱用電熱装置  ヒートポンプ加熱と併用して加熱を行う電熱装置。

なお,取付けが可能なものも含む。

(8)

水圧損失  ユニットの入口側の水と出口側の水との圧力差。単位は,kPa で表す。

(9)

冷却水  水冷式凝縮器を通過する水。

(10)

冷水  蒸発器を通過して冷却され循環する水。

(11)

温水  ヒートポンプ運転時に凝縮器を通過して加熱され循環する水。

(12)

エネルギー消費効率  定格冷却能力を定格冷却消費電力で除したもの。

EER

Φ

0

/P

T

ここに,  EER

エネルギー消費効率 (kW/kW)

Φ

0

定格冷却能力 (kW)

P

T

定格冷却消費電力 (kW)


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B 8613-1994

(13)

分離形  圧縮機,蒸発器,凝縮器などを複数のユニットに分離して収納し,これらを組み合わせて使

用するもの。

(14)

形式検査  製品の品質が設計で示されたすべての品質特性を満足するかどうかを判定するための検査。

(15)

受渡検査  既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造にかかわる製品の受渡しに際して必要と認

められる品質特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。

(16)

設計圧力  ユニットの設計において,構成部品の機械的強度又は厚さを決定するときに用いる圧力。

3.

種類

3.1

機能による種類  ユニットの機能による種類は,次のとおりとする。

(1)

冷却専用のもの。

(2)

冷却及びヒートポンプ加熱兼用のもの(ヒートポンプと電熱装置を併用して使用するもの及びヒート

ポンプと電熱装置とを切り換えて使用するものを含む。

(3)

冷却及び電熱装置加熱兼用のもの。

3.2

熱源側の熱交換の方式による種類  ユニットの熱源側の熱交換の方式による種類は,次のとおりと

する。

(1)

空冷式(空気熱源)

(2)

水冷式(水熱源)

(3)

蒸発冷却式

3.3

構成による種類  ユニットの構成方法による種類は,次のとおりとする。

(1)

一体形

(2)

分離形

3.4

定格冷却能力 (kW) による種類  ユニットの定格冷却能力による種類は,次のとおりとする。

6.7 7.5 8  9 11.2

12.5

13.2

15 17 19 20 21.2

22.4

25 26.5

30 31.5

33.5

37.5

40 45 50 53 56

60 63 67 75 80 90 95

106

118

132

150

160

170 180 200 212 236 265 300 315 335 355 400

3.5

定格ヒートポンプ加熱能力 (kW) による種類  ユニットの定格ヒートポンプ加熱能力による種類は,

次に規定された数値を用いるものとする。

6.7 7.1 7.5 8  8.5 9  9.5

10  10.6 11.2 11.8 12.5 13.2

14 15 16 17 18 19 20 21.2

22.4

23.6

25 26.5

28

30  31.5 33.5 35.5 37.5 40  42.5 45  47.5 50  53  56  60

63 67 71 75 80 85 90 95

100

106

112

118

125

132 140 150 160 170 180 190 200 212 224 236 250 265

280 300 315 335 355 375 400 425 450 475

4.

定格電圧及び定格周波数  ユニットの定格電圧は,単相交流 100V,単相交流 200V,三相交流 200V

若しくは三相交流 220V (60Hz),又は三相交流 400V 若しくは三相交流 440V (60Hz)  とし,定格周波数は,

50Hz

,60Hz,又は 50Hz/60Hz 共用とする。


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5.

性能

5.1

密閉性  ユニットの密閉性は,6.2.5 の規定によって試験を行ったとき,冷媒回路各部について冷媒

漏れ,油漏れがあってはならない。

また,水回路各部については,6.2.6 の規定によって試験を行ったとき,水漏れがあってはならない。

5.2

冷却能力  ユニットの冷却能力は,6.2.1 の規定によって試験を行ったとき,定格冷却能力の 95%以

上でなければならない。

5.3

冷却消費電力  ユニットの冷却消費電力は,6.2.2 の規定によって試験を行ったとき,ユニットが消

費する電力の合計であって,定格冷却消費電力の 110%以下でなければならない。

5.4

ヒートポンプ加熱能力  ユニットのヒートポンプ加熱能力は,6.2.3 の規定によって試験を行ったと

き,定格ヒートポンプ加熱能力の 95%以上でなければならない。

5.5

ヒートポンプ加熱消費量力  ヒートポンプ加熱消費電力は,6.2.4 の規定によって試験を行ったとき,

ユニットが消費する電力の合計であって,定格ヒートポンプ加熱消費電力の 110%以下でなければならな

い(補助加熱用電熱装置をもつものは,その消費電力を含まない。

5.6

電熱装置の消費量力  ヒートポンプ加熱を行うもので,補助加熱用電熱装置をもつものでは,6.2.7

の規定によって試験を行い,電熱装置が消費する電力の公差は,銘板に表示した電熱装置の定格消費電力

の±5%(1kW 以下のものは±10%)以内でなければならない。

5.7

温度  冷却運転及びヒートポンプ加熱運転における温度は,6.2.8 の規定によって試験を行ったとき,

表 に示す値以下で,かつ,その他の箇所に異常な熱が生じてはならない。


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表 1  許容温度

単位  ℃

測定箇所

温度

合成樹脂絶縁のもの 135

密閉形圧縮機用電動機

その他のもの 125

A

種絶縁のもの 100

E

種絶縁のもの 115

B

種絶縁のもの 125

(120)

F

種絶縁のもの 150

(140)

巻線

その他のもの

H

種絶縁のもの 170

(165)

電動機の外郭 150

セレン製のもの

75

ゲルマニウム製のもの

60

整流体(電源回路に使用するも
のに限る。

シリコン製のもの 135

ヒューズクリップとヒューズの接触部

90

金属製のもの,陶磁器製のもの及び
ガラス製のもの

 55

使用中に人が操作する把手

その他のもの

70

金属製のもの,陶磁器製のもの及び
ガラス製のもの

 60

スイッチなどのつまみ及び押
しボタン

その他のもの

75

金属製のもの,陶磁器製のもの及び

ガラス製のもの

 55

人が触れて使用するも

その他のもの

70

金属製のもの,陶磁器製のもの及び
ガラス製のもの

 85

人が容易に触れるおそ
れがあるもの(発熱部
の保護枠を除く。

その他のもの 100

外郭

人が容易に触れるおそれがないもの 100

備考  括弧内の数値は,回転機の巻線に適用する。

5.8

絶縁抵抗  絶縁抵抗は,6.2.9 の絶縁抵抗試験の規定によって試験を行ったとき,その値が 1M

Ω以上

でなければならない。

5.9

耐電圧  耐電圧は,6.2.10 の規定によって試験を行ったとき,これに耐えなければならない。

5.10

始動特性  始動特性は,次に適合しなければならない。

(1)

始動電流は,

6.2.11

の規定によって試験を行ったとき,

銘板などに表示した値の 110%以下であること。

(2)

始動は,6.2.11 の規定によって試験を行ったとき,電動機が回転子の位置に関係なく始動すること。

5.11

冷却過負荷性能  冷却過負荷性能は,6.2.12 の規定によって試験を行ったとき,電動機,電気部品,

配線,その他に異常がなく運転できなければならない。

5.12

ヒートポンプ加熱過負荷性能  ヒートポンプ加熱過負荷性能は,6.2.13 の規定によって試験を行った

とき,電動機,電気部品,配線,その他に異常がなく運転できなければならない。ただし,電熱装置をも

つものでは,電熱装置の運転を停止しても差し支えない。

5.13

自動除霜性能(空気を熱源として,ヒートポンプ加熱を行うユニットで自動除霜装置を備えている

ものに限り適用する。

)  自動除霜性能は,6.2.14 の規定によって試験を行ったとき,次の条件を満足しな

ければならない。

(1)

安全保護装置の作動によって運転が停止しないこと。

(2)

除霜運転は,自動的に行わなければならない。


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(3)

除霜時の融解水,加熱運転時における室外側(熱源側)熱交換器の凝縮水は,異常なく排出又は処理

できること。

(4)

最初の除霜終了後の連続運転で,除霜に要した時間の合計は総運転時間の 20%を超えないこと(独立

した複数の冷凍サイクルをもつユニットでは,各々の冷凍サイクルにおける除霜に要した時間の合計

は,各々の冷凍サイクルにおける総運転時間の 20%を超えないこと。

5.14

凍結性能  凍結性能は,6.2.15 の規定によって試験を行ったとき,電動機その他に異常がなく運転で

きなければならない。

5.15

耐湿性能  耐湿性能は,6.2.16 の規定によって試験を行ったとき,絶縁抵抗の値は 1M

Ω,また,耐

電圧は,5.9 の規定に適合しなければならない。

5.16

注水絶縁性能  注水絶縁性能は,屋外に設置する部分を通常の使用状態に取り付け,6.2.17 の規定に

よって試験を行ったとき,絶縁抵抗の値は 1M

Ω以上,また,耐電圧は,5.9 の規定に適合しなければなら

ない。

5.17

水圧損失  水圧損失値は,6.2.18 の規定によって試験を行い,その公差は定格水圧損失値の±10%以

内でなければならない。

5.18

エネルギー消費効率  エネルギー消費効率は,5.2 で求めた冷却能力を 5.3 で求めた冷却消費電力で

除した値が 8.の規定によって表示された値に対し 90%以上でなければならない。

5.19

騒音  騒音レベルは,6.2.19 の規定によって試験を行い,その値は受渡当事者間の協議による。

5.20

異常  異常は,6.2.20 の規定によって試験を行ったとき,火災の危険性,安全性及び感電防止を損な

うような機械的損傷がなく,それぞれ次の各項に適合し,試験後の絶縁抵抗は 0.1M

Ω以上で,かつ,耐電

圧は 5.9 の規定に適合しなければならない。

(1)

冷却専用のユニットは,6.2.20(1)の試験を行ったとき,送風機用電動機及び圧縮機の外郭の表面温度

は 150℃以下で,かつ,巻線の温度は

表 の値以下でなければならない。

(2)

冷却ヒートポンプ加熱兼用のユニットは,6.2.20(2)の試験を行ったとき,送風機用電動機及び圧縮機

の外郭の表面温度は 150℃以下で,かつ,巻線の温度は

表 の値以下でなければならない。

(3)

補助加熱用電熱装置(加熱用電熱装置と切り換えて使用するものを含む。

)をもつ冷却ヒートポンプ加

熱兼用のユニットは,

6.2.20(2)

の試験を行ったとき,

(2)

の規定に適合し,

6.2.20(3)

の試験を行ったとき,

ユニットの外郭表面(発熱部の保護枠を除く。

)及び木台の表面温度は 150℃以下でなければならない。

表 2  温度限界

単位  ℃

巻線の絶縁階級

送風用電動機又は圧縮機の保護装置の種類

A E B F H

インピーダンス保護の場合 150

165

175

190

210

最初の 1 時間(最大値) 200

215

225

240

260

1

時間以後(最大値) 175

190

200

215

235

保護装置が付

いている場合

1

時間以後(相加平均値) 150

165

175

190

210

6.

試験

6.1

一般  ユニットの試験は,特に指定がない限り,(1)に規定する計器を用い,(2)に規定する条件のも

とで行う。

(1)

計器の形式及び精度  試験に用いる計器の形式及び精度は,表 によって公的機関が検定したもの,

又はこれに準じるものとする。


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表 3  計器の形式及び精度

区分

形式

精度

温度計

液体封入ガラス製棒状温度計

熱電対,抵抗温度計

温度差計

空気温度

水温及び水温温度差

冷媒温度

±0.1℃

±0.1℃

±0.1℃

流量計

記録式,指示式,演算式

±2%

冷媒圧力計

ブルドン管,圧力変換器

±2%

水圧力計

ブルドン管,マノメータ

±2%

電気計器

指示式

積算式

±0.5%

±1%

(2)

試験条件  試験の条件は,6.2 によるほか,次による。

(a)

空気温度及び水温度は,

表 の条件による。

(b)

被試験機の据付けは,製造業者が指定する据付け方法によって行い,能力に影響するような改造を

行ってはならない。

(c)

被試験機は,定格周波数及び定格電圧(その公差は各々の定格の±2%以内)で運転する。

(d)

水質は,腐食性がなく,不純物が少ないものを用いる。

表 4  温度条件

単位  ℃

利用側

熱源側

冷温水

水冷式

空冷式

(入口空気温度)

入口水温

出口水温

入口水温

出口水温

乾球温度

湿球温度

冷却条件

  12±0.3

    7±0.3

  30±0.3

  35±0.3

  35±0.5

  24±0.5(

5

)

過負荷条件

(

3

)

  15±0.5

  34±0.5

(

4

)

  43±1.0

  26±0.5(

5

)

冷試

却験

凍結条件

(

3

)

    5±0.5

(

4

)

  21±0.5

  21±1.0

  15±0.5(

5

)

加熱条件

  40±0.3

  45±0.3

  15±0.3

    7±0.3

    7±0.5

    6±0.5

過負荷条件

(

5

)

  50±0.5

  21±0.5

(

7

)

  21±1.0

  15±0.5


加熱試験

除霜条件(

2

)

  40±0.5

(

6

)

    2±1.0

    1±0.5

(

2

)

除霜条件は,除霜運転に入る前の条件を示す。

除霜を開始した場合は,

表 の規定にかかわらず表 の条件を認める。

(

3

)

冷却条件で決定した利用側水量を適用する。

(

4

)

冷却条件で決定した熱源側水量を適用する。

(

5

)

湿球温度が熱源側の熱交換器に影響を与えるもの(熱源として水などの潜熱を利用する形式のもの。

に適用する。

(

6

)

ヒートポンプ加熱条件で決定した利用側水量を適用する。

(

7

)

ヒートポンプ加熱条件で決定した熱源側水量を適用する。

備考  表 中の公差は,試験中の温度変動許容差である。

表 5  除霜時の条件

単位  ℃

加熱(除霜)

入口水温

40

±3.0

利用側

出口水温

乾球温度

2

+6.0

熱源側

湿球温度

6.2

試験方法


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6.2.1

冷却能力試験  冷却能力試験は,ユニットの操作スイッチなどを冷却能力が最大になる状態にして,

定格電圧,定格周波数のもとに,

表 の冷却条件によって運転し,附属書 に示す測定方法及び計算式に

よって冷却能力を算出する。

6.2.2

冷却消費電力試験  冷却消費電力試験は,冷却能力試験において冷却能力測定値が安定したとき,

ユニットが消費する電力を測定する。このとき,運転電流も測定し,運転力率を算出する。

6.2.3

ヒートポンプ加熱能力試験  ヒートポンプ加熱能力試験は,ユニットの操作スイッチなどを加熱能

力が最大になる状態にして,定格電圧,定格周波数のもとに,

表 のヒートポンプ加熱条件によって運転

し,

附属書 に示す測定方法及び計算式によってヒートポンプ加熱能力を算出する。

なお,補助加熱用電熱装置をもつものでは,その加熱能力を含まない。

6.2.4

ヒートポンプ加熱消費電力試験  ヒートポンプ加熱消費電力試験は,ヒートポンプ加熱能力試験に

おいて,ヒートポンプ加熱能力測定値が安定したとき,ユニットが消費する電力を測定する。このとき,

運転電流も測定し,運転力率を算出する。

なお,補助加熱用電熱装置をもつものでは,その消費電力を含まない。

6.2.5

冷媒側気密試験  冷媒側気密試験は,冷媒系統内の圧力を設計圧力以上に保った後,ガス漏れ検知

器などによって行う。

6.2.6

水側漏れ試験  水側漏れ試験は,水側最高使用圧力の 1.5 倍の圧力を 1 分間以上加える。

6.2.7

補助加熱用電熱装置消費電力試験  ヒートポンプ加熱を行うもので,補助加熱用電熱装置をもつも

のでは 6.2.3 のヒートポンプ加熱能力試験において,ヒートポンプ加熱能力測定値が安定したとき,補助加

熱装置によって消費される電力を測定する。

6.2.8

温度試験  冷却運転,ヒートポンプ加熱運転及び補助加熱用電熱装置加熱運転における温度試験は,

それぞれ次によって行う。

(1)

冷却運転における温度試験は,冷却能力試験と同様な運転を行って巻線の温度を抵抗法によって測定

し,また,

表 に示す測定箇所の温度を熱電対などによって測定する。この場合には,速度調節装置

をもつものでは,最高速度及び最低速度のそれぞれについて試験を行う。

(2)

加熱運転における温度試験は,ヒートポンプ加熱能力試験と同様な運転を行って巻線の温度を抵抗法

によって測定し,また,

表 に示す測定箇所の温度を JIS C 1602 に定める熱電対などによって測定す

る。この場合には,速度調節装置をもつものでは,最高速度及び最低速度のそれぞれについて試験を

行う。

なお,補助加熱用電熱装置をもつものでは,電熱装置には定格電圧及び定格周波数を加え,常温に

おいて機体各部の温度が一定となるまで連続して運転した後,表面及び木台の表面の温度を熱電対な

どによって測定する。

6.2.9

絶縁抵抗試験  絶縁抵抗試験は,温度試験の前後にそれぞれ 500V 絶縁抵抗計で,充電部と接地す

るおそれがある非充電部との間の絶縁抵抗を測定する。

6.2.10

耐電圧試験  耐電圧試験は,絶縁抵抗試験に引き続いて定格電圧が 100V のユニットでは 1 000V,

定格電圧が 200V,

220V

のユニットでは 1 500V,

定格電圧が 400V のユニットでは 1 800V,

定格電圧が 440V

のユニットでは 1 880V の周波数 50Hz 又は 60Hz の正弦波に近い電圧を充電部と非充電金属部との間に連

続して 1 分間加える。定格出力が,400 W 未満の電動機及び雑音防止用コンデンサについては 1 000V,対

地電圧が 30V 以下の部分については 500V とする。

なお,同一設計部品を多数試験する場合で,疑義を生じない場合には,試験電圧の 120%の電圧を 1 秒

間加えて,これに代えることができる。


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また,操作回路電圧で対地電圧が DC30V 以下の回路に使用される電子部品については,耐電圧試験を

省くことができる。

6.2.11

始動試験  始動電流試験は,温度試験のすぐ後に行う絶縁抵抗試験に引き続いて(耐電圧試験を行

う場合はこれに引き続いて)電動機の回転子が停止した状態で定格周波数の電圧を加え,冷却消費電力試

験において測定した電動機の電流値に近い電流を通じて電圧を測定し,次の式によって始動電流を算出す

る。

=

=

S

S

S

ST

E

E

I

I

I

ここに,

I

ST

:始動電流 (A)

I

S

:定格電圧における拘束電流 (A)

I

S

'

:定格電圧の冷却消費電流において測定した電動機の電流値に近

い拘束電流 (A)

E

:定格電圧 (V)

E

S

'

:電流 I

S

'

に対するインピーダンス電圧 (V)

備考  始動電流は,通常の操作によって 2 台以上の電動機が同時に始動するものでは,同時に通電し

たときの始動電流か,又は各々の電動機の始動電流の合計とし,順次,始動するものにあって

は,

表 の冷却条件において最終段階の電動機の始動終了までに最大となる電流をいう。

6.2.12

冷却過負荷試験  冷却過負荷試験は,次によって行う。

(1)

ユニットの操作スイッチなどを冷却能力が最大となる状態にして,定格電圧±10%,定格周波数のも

とに,

表 の冷却過負荷試験条件で運転し,安定した後,2 時間運転し,製造業者が指定した時間(指

定のない場合は 3 分間)停止させ,更に 1 時間運転を行う。ただし,定格周波数が 50Hz 及び 60Hz 共

用のものの試験電圧は 50Hz の場合は定格電圧の 110%電圧,60Hz の場合は定格電圧の 90%電圧とす

る。

(2)

ユニットの運転を停止したときの電圧は,試験電圧の 103%以下でなければならない。

6.2.13

ヒートポンプ加熱過負荷試験  ヒートポンプ加熱過負荷試験は,次によって行う。

(1)

ヒートポンプ加熱(補助加熱用電熱装置と併用運転するものを含む。

)機能をもつユニットの操作スイ

ッチなどをヒートポンプ加熱能力が最大となる状態にして,定格電圧±10%,定格周波数のもとに,

表 のヒートポンプ加熱過負荷試験条件で運転し,安定した後,2 時間運転し,製造業者が指定した

時間(指定のない場合は 3 分間)停止させ,更に 1 時間運転を行う。ただし,定格周波数が 50Hz 及

び 60Hz 共用のものの試験電圧は 50Hz の場合は定格電圧の 110%電圧,60Hz の場合は定格電圧の 90%

電圧とする。

(2)

ユニットの運転を停止したときの電圧は,試験電圧の 103%以下でなければならない。

6.2.14

自動除霜試験  ユニットを室外側(熱源側)熱交換器に霜・氷が最も多く付着しやすい状態にして,

表 の除霜条件において連続してヒートポンプ加熱を行い,最初の除霜サイクルが終わってから,3 時間

連続運転を行う。

6.2.15

凍結試験  凍結試験は,ユニットの操作スイッチなどを最も冷却器の凍結が生じやすい状態にし,

アンロード機構をもつものでは,アンロード用調節スイッチなどを最も低い水温で作動する状態にして,

定格電圧,定格周波数のもとに

表 の低温条件において,6 時間以上冷却運転を行う。

6.2.16

耐湿試験  凍結試験終了直後及びヒートポンプ除霜条件において着霜させ,除霜運転終了直後にお

いて 6.2.9 の絶縁抵抗試験及び 6.2.10 の耐電圧試験を行う。


9

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6.2.17

注水絶縁試験  通常の使用状態において,清水を毎分 3mm の水量で約 45 度の傾斜方向から降雨状

態で一様に注水し,

1

時間経過したとき注水を止め,

6.2.9

の絶縁抵抗試験及び 6.2.10 の耐電圧試験を行う。

6.2.18

水圧損失試験  表 の冷却条件及びヒートポンプ加熱条件において運転を行い,安定した状態で附

属書 に示す測定方法及び計算式によって冷却器及び凝縮器(空冷式のものは除く。)の水圧損失を算出す

る。

6.2.19

騒音試験  騒音試験は,ユニットを附属書 に示す騒音測定位置に設置し,ユニットの能力が最大

となる状態にして,定格電圧,定格周波数のもとに

表 の冷却条件及びヒートポンプ加熱条件において運

転し,

附属書 に示す方法によって騒音レベルを測定する。

6.2.20

異常試験  異常試験は,それぞれ次の該当する項目によって行う。

(1)

冷却専用のユニットは操作スイッチなどを冷却能力が最大になる状態にして,周囲温度 23±5℃の条

件で定格電圧,定格周波数(50Hz 及び 60Hz 共用のものは,50Hz 又は 60Hz)のもとで送風機用電動

機を拘束し,72 時間運転を行う。ただし,保護装置によって回路が永久に開路される構造のものは,

そのときまでとし,手動復帰式保護装置によって回路が開路される構造のものは,手動復帰式保護装

置が 10 回動作するまで繰り返して運転を行う。

なお,水冷式の場合は冷却水の供給を行わない。

(2)

冷却・ヒートポンプ加熱兼用のユニットは,操作スイッチなどを加熱能力が最大となる状態にして,

温水温度が 20±5℃の条件で,定格電圧,定格周波数(50Hz 及び 60Hz 共用のものは,50Hz 又は 60Hz)

のもとで温水の給水を停止し,72 時間運転を行う。ただし,保護装置によって回路が永久に開路され

る構造のものは,そのときまでとし,手動復帰式保護装置によって回路が開路される構造のものは,

手動復帰式保護装置が 10 回動作するまで繰り返して運転を行う。

なお,水冷式の場合は,温水の供給を行わない。

(3)

補助電熱装置をもつ冷却・ヒートポンプ加熱兼用のユニットは,(2)の試験に引き続いて,ユニットを

厚さ 10mm 以上の表面が平らな木台の上に置き,圧縮機及び送風機を運転せず,給水を行わないで,

自動温度調節器又は自動復帰式温度過昇防止装置を備えているものは,これを短絡し,電熱装置に定

格電圧を加え,6.2.7 の条件で各部の温度が一定となるまで連続して通電した後,外部の表面及び木台

の温度を熱電温度計によって測定する。ただし,非自動復帰式温度過昇防止装置(温度ヒューズを含

む。

)を備えているもので,これが動作したときは,そのとき及びその後の最高温度を測定する。

7.

検査

7.1

形式検査  形式検査は,6.の試験の方法によって行い,5.の規定に適合しなければならない。

(1)

密閉性

(2)

冷却能力

(3)

冷却消費電力

(4)

ヒートポンプ加熱能力

(5)

ヒートポンプ加熱消費電力

(6)

電熱装置の消費電力

(7)

温度

(8)

絶縁抵抗

(9)

耐電圧

(10)

始動特性


10

B 8613-1994

(11)

冷却過負荷性能

(12)

ヒートポンプ加熱過負荷性能

(13)

自動除霜性能(空気を熱源として,ヒートポンプ加熱を行うユニットで,自動除霜装置を備えている

ものに限る。

(14)

凍結性能

(15)

耐湿性能

(16)

注水絶縁性能

(17)

水圧損失

(18)

エネルギー消費効率

(19)

騒音

(20)

異常

7.2

受渡検査  受渡検査は,受渡当事者間の取決めによって,次のいずれかについて全数又は抜取りに

よって行い,5.の規定に適合しなければならない。

(1)

密閉性

(2)

冷却能力

(3)

冷却消費電力

(4)

ヒートポンプ加熱能力

(5)

ヒートポンプ加熱消費電力

(6)

電熱装置の消費電力

(7)

温度

(8)

絶縁抵抗

(9)

耐電圧

(10)

始動特性

(11)

騒音

8.

表示  ユニットには,通常の据付状態で見やすい所(

8

)

に,容易に消えない方法で,

表 に規定する表

示事項をユニットの機能によって○印の項目について表示しなければならない。

(

8

)

外部の表面又は工具などを使用せずに容易に操作できるふたで覆われた外郭の内部の表面。


11

B 8613-1994

表 6  表示事項

ユニットの機能

表示事項

冷却専用のもの

冷却及びヒートポン

プ加熱兼用のもの

冷却及び電熱装置加

熱兼用のもの

(1)

形式

(2)

名称(

9

)

(3)

定格冷却能力 (kW) (

10

)

(4)

定格ヒートポンプ加熱能力 (kW) (

10

)

(5)

定格電圧 (V)

(6)

相数

(7)

定格周波数 (Hz) (

10

)

(8)

定格冷却消費電力 (kW) (

10

)(

11

)

(9)

定格ヒートポンプ加熱消費電力 (kW) (

10

)(

11

)

(10)

エネルギー消費効率 (kW/kW) (

10

)(

12

)

(11)

定格冷却運転電流 (A) (

10

)

(12)

定格ヒートポンプ加熱運転電流 (A) (

10

)

(13)

定格冷却運転力率(

10

)(

13

)

(14)

定格ヒートポンプ加熱運転力率(

10

)(

13

)

(15)

始動電流 (A) (

10

)

(16)

電熱装置の定格消費電力 (kW) (

10

)(

14

)

(17)

冷媒名又はその記号及び冷媒封入量 (kg) (

11

)

(18)

設計圧力(高圧部,低圧部) (MPa) (

15

)

(19)

気密試験圧力(高圧部,低圧部) (MPa) (

16

)

(20)

製造業者名又はその略号

(21)

製造年月又は製造番号

(22)

総質量(大略の質量を示す。

) (kg) (

11

)

(

9

)

名称は

7による。

表 7  ユニットの名称

表示する名称

機能

水冷式

水冷式冷却専用

水冷式ヒートポンプ

水冷式冷却及び水熱源ヒートポンプ加熱

空冷式

空冷式冷却専用

空冷式ヒートポンプ

空冷式冷却及び空気熱源ヒートポンプ加熱

(

10

) 50Hz

及び 60Hz 共用のものでは,それぞれの周波数について表示する。

(

11

)

消費電力の単位及び質量の単位は,それぞれ kW 及び kg となっているが,数値が 1 000 未満の場合には,W
及び g の単位を用いてもよい。

(

12

)  (3)

(8)で除した値を表示する。

(

13

)

電源の異なる場合には,主たる回路(圧縮機回路)の力率を表示する。

(

14

)

加熱用電熱装置,補助加熱用電熱装置などの電熱装置をもつものは,それぞれの電熱装置について表示する。
ただし,補助加熱用電熱装置を加熱用電熱装置に兼用するものは,それらの合計を表示する。

(

15

)

設計圧力は DP,高圧部は H,低圧部は L と表示してもよい。

(

16

)

気密試験圧力は AP,高圧部は H,低圧部は L と表示してもよい。

9.

取扱説明書  ユニットには,次の事項を記載した説明書を本体にてん(貼)付するか,又は取扱説明

書を作成し本体に添付する。

(1)

標準使用温度範囲

(2)

種類(機能,凝縮器の冷却方式)


12

B 8613-1994

(3)

ユニットを運転する場合の次の注意事項

(a)

停止後,再び運転を開始する場合には,製造業者の指定する時間以上経過してから運転する。

(b)

運転中に停電した場合には,いったん電源スイッチを切る。

(c)

温度調節器は,冷却,加熱が過度にならないように適切な設定値で使用する。

(d)

熱交換器が汚れると冷却(加熱)能力が下がり,故障の原因になるので,使用シーズン初めには,

水あかの洗浄,ごみ除去などを行う。

(4)

騒音  騒音値を記載する。

参考  工事に対する注意  ユニットを設置する場合の注意事項として,次の事項を記した説明書を添付す

る。

(1)

電気工事及び設置工事は,電気事業法及び同法省令“電気設備に関する技術基準”に従い社団法人日

本電気協会制定の“内線規定”及び各社の定める“ウォータ−チリングユニットの電源仕様”を参考

とする。

(2)

空気の吸込口及び吹出口の周囲には,空気の流れの妨げになるものを置かないこと。

(3)

地震及び騒音等を考慮し,しっかりした基礎の上に強固に取り付けること。

特に隣家との境界線では,

騒音規制法第 4 条に基づいて定められる当該地域に係る騒音に関する規制基準に適合するように設置

し,必要な場合には騒音低減のため適切な措置をする。

(4)

ユニットは,

“高圧ガス取締法”及び同法省令“冷凍保安規則”に適合するように設置し,また,高圧

ガス保安協会制定の“冷凍装置の施設基準”を参考として設置し,必要なものは許可申請又は届出を

する。

付表 1  引用規格

JIS B 7505

  ブルドン管圧力計

JIS B 8606

  冷凍用圧縮機の試験方法

JIS C 1502

  普通騒音計

JIS C 1602

  熱電対

JIS Z 8731

  騒音レベル測定方法


13

B 8613-1994

附属書 1  冷却能力及びヒートポンプ加熱能力試験

1.

適用範囲  この附属書は,ユニットの冷却能力及びヒートポンプ加熱能力試験方法について規定する。

2.

試験方法の種類  冷却能力及びヒートポンプ加熱能力試験は直接法及び間接法とし,直接法を主とす

る。間接法による測定値は,直接法による測定値と±10%で一致しなければならない。ただし,受渡検査

の場合は直接法だけによってもよい。

(1)

直接法  直接法は,次による。

(a)

水側熱量計法  ユニットの利用側水熱交換器を通過する水量及び出入口水温を測定することによっ

て能力を求める方法。

(2)

間接法  間接法は,次の 3 種類の方法による。

(a)

水側熱量計法  ユニットの熱源側水熱交換器を通過する水量と出入口水温及びユニットの電気入力

を測定することによって能力を求める方法。

(b)

冷媒流量計法  ユニットの冷媒の特性値と冷媒流量及びユニットの電気入力を測定することによっ

て能力を求める方法。

(c)

校正圧縮機法  ユニットと同一条件で運転する圧縮機単体のデータとユニットの電気入力を測定す

ることによって能力を求める方法。

3.

試験方法

3.1

一般  試験方法の一般事項は,次のとおりとする。

(1)

冷温水供給装置は,継続的に安定した水量及び水温が得られる装置であること。

(2)

空冷式ユニット,空冷式ヒートポンプユニットの場合,試験室の広さはユニットの性能に影響を与え

ないように十分な広さがあり,かつ,ユニット付近の風速は,ユニットの性能に影響を与えないよう

に十分小さい値とする。

(3)

ユニットは,通常の据付方法のままとし,特殊な改造及び接続を行ってはならない。

3.2

直接法

3.2.1

水側熱量計法  水側熱量計法は,次のとおりとする(附属書 図 に例を示す。)。

附属書 図 1  水側熱量計法の機器配置の例


14

B 8613-1994

(1)

試験方法  ユニットを定格電圧,定格周波数のもとに本体表 の試験条件で定常状態に達してから,1

時間以上運転した後,20 分ごとに 4 回測定を行う。

(2)

能力算出方法  冷却能力及びヒートポンプ加熱能力の算出は,測定値の平均によって行う。

(a)

冷却能力  冷却能力は,次の式によって算出する。

Φ

cw1

c

pw

q

mw1

 (

t

wl1

t

wl2

)  (1)

(b)

ヒートポンプ加熱能力  ヒートポンプ加熱能力は,次の式によって算出する。

Φ

hw1

c

pw

q

mw1

 (

t

wl2

t

wl1

)  (2)

ここに,

Φ

cw1

:利用側熱交換器の熱交換量から算出した全冷却能力 (W)

c

pw

:水の比熱 (J/kg℃)

q

mw1

:利用側熱交換器の水量 (kg/s)

t

wl1

:利用側熱交換器の入口水温  (℃)

t

wl2

:利用側熱交換器の出口水温  (℃)

Φ

hw1

:利用側熱交換器の熱交換量から算出した全ヒートポンプ加熱

能力 (W)

3.3

間接法

3.3.1

水側熱量計法  水側熱量計法は,次による(附属書 図 に例を示す。)。

附属書 図 2  水側熱量計法の機器配置の例

(1)

試験方法  ユニットを定格電圧,定格周波数のもとに本体表 の試験条件で定常状態に達してから,1

時間以上運転した後,20 分ごとに 4 回測定を行う。

(2)

能力算出方法  冷却能力及びヒートポンプ加熱能力の算出は,測定値の平均によって行う。

(a)

冷却能力  冷却能力は,次の式によって算出する。

Φ

cw2

c

pw

q

mw2

 (

t

wd1

t

wd2

)

 (3)

(b)

ヒートポンプ加熱能力  ヒートポンプ加熱能力は,次の式によって算出する。

Φ

hw2

c

pw

q

mw2

 (

t

wd2

t

wd1

)

P (4)

ここに,

Φ

cw2

:熱源側熱交換器の熱交換量から算出した全冷却能力 (W)

c

pw

:水の比熱 (J/kg℃)

q

mw2

:熱源側熱交換器の水量 (kg/s)

t

wd1

:熱源側熱交換器の入口水温  (℃)

t

wd2

:熱源側熱交換器の出口水温  (℃)

P

:ユニットの圧縮機入力 (W)

Φ

hw2

:熱源側熱交換器の熱交換量から算出した全ヒートポンプ加熱

能力 (W)

3.3.2

冷媒流量計法  冷媒流量計法は,次による(附属書 図 に例を示す。)。


15

B 8613-1994

附属書 図 3  冷媒流量計法機器配置の例

(1)

試験方法  試験方法は,3.2.1(1)による。

(2)

能力算出方法  冷却能力及びヒートポンプ加熱能力の算出は,測定値の平均によって行う。

(a)

冷却能力  冷却能力は,次の式によって算出する。

Φ

cr

wq

r1

s (h

2

h

1

) (5)

(b)

ヒートポンプ加熱能力  ヒートポンプ加熱能力は,次の式によって算出する。

Φ

hr

wq

r1

s (h

1

h

2

) (6)

ここに,

Φ

cr

:冷媒流量計の冷媒流量から算出した全冷却能力 (W)

w

:冷媒と油の混和液に対する冷媒の重量比(油循環率=1−w

q

r1

:冷媒流量計での冷媒と油との混和液流量測定値 (m

3

/s)

s

:冷媒流量測定位置での冷媒液密度 (kg/m

3

)

h

1

:利用側熱交換器の冷媒側入口エンタルピー (J/kg)

h

2

:利用側熱交換器の冷媒側出口エンタルピー (J/kg)

Φ

hr

:冷媒流量計の冷媒流量から算出した全ヒートポンプ加熱能力

(W)

3.3.3

校正圧縮機法  校正圧縮機法は,次による。

(1)

試験方法  試験は,ユニット蒸発器出入口の冷媒特性値とそれと同じ運転条件での同一形式の圧縮機

単体の試験結果から求める冷媒流量及びユニットの圧縮機入力から算出するか,又は JIS B 8606 によ

ってユニットの運転条件と同条件で圧縮機を運転して直接測定した冷凍能力とユニットの圧縮機入力

とから算出する。ただし,ユニットの圧縮機吸入部で冷媒が過熱されていない場合は,後者によらな

ければならない。いずれの場合も試験の方法は,3.2.1(1)による。

(2)

能力算出方法

(2.1)

冷却能力

(a)

圧縮機吸入部の冷媒が過熱されている場合,冷却能力は次によって測定値の平均を求める。

Φ

cc1

q

r2

 (

h

r2

h

r1

) (7)

(b)

圧縮機吸入部の冷媒が過熱されていない場合,冷却能力は,圧縮機熱量計で試験を行い,次によっ

て測定値の平均を求める。

Φ

cc2

Φ

e

AU

e

 (

t

r

t

e

)  (8)

(2.2)

ヒートポンプ加熱能力

(a)

圧縮機吸入部の冷媒が過熱されている場合,ヒートポンプ加熱能力は,次の式によって算出する。

Φ

hc1

q

r2

 (

h

r1

h

r2

)  (9)

(b)

圧縮機吸入部の冷媒が過熱されていない場合,ヒートポンプ加熱能力は,次の式によって算出する。


16

B 8613-1994

Φ

hc2

q

r3

 (

h

r1

h

r2

)  (10)

(3)

冷媒流量の算出

(a)

圧縮機吸入部の冷媒が過熱されている場合,ユニットと同じ吸入,吐出圧力条件での圧縮機単体の

試験結果から,冷媒流量は,次の式によって算出する。

q

r2

Φ

c

/ (

h

g1

h

t1

)  (11)

(b)

圧縮機吸入部の冷媒が過熱されていない場合,冷媒流量は,圧縮機熱量計で試験を行い,その水冷

凝縮器での排熱量から,次の式によって算出する。

q

r3

=  [q

mwc

c

pw

 (

t

2

t

1

)

AU

c

 (

t

c

t

r

)] / (

h

g2

h

t2

)  (12)

ここに,

Φ

cc1

:圧縮機単体試験結果から算出した全冷却能力 (W)

q

r2

:圧縮機単体試験結果から算出した冷媒流量 (kg/s)

h

r1

:利用側熱交換器の冷媒側入口エンタルピー (J/kg)

h

r2

:利用側熱交換器の冷媒側出口エンタルピー (J/kg)

Φ

cc2

:圧縮機熱量計試験から算出した全冷却能力 (W)

Φ

e

:圧縮機熱量計への熱入力又は電気入力の熱当量 (W)

AU

e

:圧縮機熱量計蒸発器側熱侵入係数 (W/℃)

t

r

:圧縮機熱量計の平均周囲空気温度  (℃)

t

e

:圧縮機熱量計の蒸発器側平均表面温度  (℃)

Φ

hc1

:圧縮機単体試験結果から算出した全ヒートポンプ加熱能力

(W)

Φ

hc2

:圧縮機熱量計試験から算出した全ヒートポンプ加熱能力

(W)

q

r3

:圧縮機熱量計の凝縮器排熱量から算出した冷媒流量 (kg/s)

Φ

c

:圧縮機熱量計での圧縮機単体の冷却能力 (W)

h

g1

:圧縮機単体試験時における圧縮機吸入部の冷媒ガスエンタ

ルピー (J/kg)

h

t1

(

1

)

:圧縮機吐出圧力に相当する飽和温度における冷媒液エンタ

ルピー (J/kg)

q

mwc

:圧縮機熱量計の凝縮器の水量 (kg/s)

c

pw

:水の比熱 (J/kg℃)

t

1

:圧縮機熱量計の凝縮器の入口水温  (℃)

t

2

:圧縮機熱量計の凝縮器の出口水温  (℃)

AU

c

:圧縮機熱量計の凝縮器側熱侵入係数 (W/℃)

t

c

:圧縮機熱量計の凝縮器平均表面温度  (℃)

h

g2

:圧縮機熱量計凝縮器入口における冷媒ガスエンタルピー

(J/kg)

h

t2

:圧縮機熱量計凝縮器出口における冷媒液エンタルピー (J/kg)

(

1

)

  圧縮機単体試験結果で過冷却度零で表す。


17

B 8613-1994

附属書 2  水圧損失試験

1.

適用範囲  この附属書は,ユニットの水圧損失試験について規定する。

2.

試験方法

2.1

水圧損失測定装置  水圧損失装置は,ユニットの水配管接続口に圧力取出し用アダプタを接続し,

ユニット入口と出口との差圧を次の装置で測定する。

(1)  U

字形水銀液柱計による水圧損失測定装置(附属書 図 に例を示す。)

(2)

ブルドン管圧力計による水圧損失測定装置(附属書 図 に例を示す。)

附属書 図 1  字形水銀液柱計による水圧損失測定装置の例

附属書 図 2  ブルドン管圧力計による水圧損失測定装置の例

(3)

圧力取出しアダプタ

(a)

ユニットの冷水及び冷却水出入口接続口にそれぞれの接続配管内径の 4 倍以上の直管を接続し,そ

の直管のユニット側から接続配管内径の 2 倍以上離れた位置の円周上に 1 個の圧力取出孔を設け,

その位置は,ユニットの内部配管及び接続配管の曲がりを含む平面に対して直角の方向とする(

属書 図 に例を示す。)。


18

B 8613-1994

附属書 図 3  圧力取出しアダプタの例

備考  ここで表す 2及び 4は,配管の内径の 2 倍及び 4 倍

の距離を示す。

(b)

測定孔の径は,2∼6mm 又は接続配管の内径の

10

1

のうち,いずれか小さい方とする。

また,測定孔の長さは,

附属書 図 に示すように管の内壁面に直角で孔径の 2 倍以上とし,測定

孔近傍の配管内面は十分滑らかで,孔の内縁にまくれがないようにする。

なお,配管の肉厚で孔の必要長さを確保できない場合は,

附属書 図 に示すように測定孔と同径

の孔をもつ座を配管の孔と中心を合わせて取り付けてもよい。

附属書 図 4  圧力取出孔の例

附属書 図 5  圧力取出孔の例

備考  d

p

:測定孔の径

δ

:測定孔の長さ 

(4)

圧力差測定計器  圧力差測定計器は,U 字管水銀液柱計(

1

)

又はブルドン管圧力計(

2

)

による。

(

1

)  U

字管水銀液柱計のガラスの内径は6∼12mm とし,左右ほぼ等しいものを選ぶ。

(

2

)

ブルドン管圧力計は,JIS B 7505 に規定された 1.6 級のものを使用し,水圧損失試験前に基準重

錘形圧力計又は基準液柱圧力計と比較校正しておく。

なお,ブルドン管圧力計は,水圧損失測定時に指針の示度が最高目盛の

3

1

以上

3

2

以下となる

ような目盛板をもつものがよい。

2.2

水圧損失測定方法  定められた水量における,ユニット入口側と出口側との圧力差を測定する。こ

のとき,計器及び計器と圧力取出孔との連絡管内の空気を完全に排除し,清水を充満するようにする。

2.3

水圧損失の算出方法  水圧損失の算出方法は,次による。

(1)  U

字形水銀液柱計による場合,その指示から次の式によって算出する。

P

w

=9.806 65×10

3

 (

ρ

g

ρ

w

)

h

g

 (13)

ここに,

P

w

:水圧損失 (kPa)

ρ

g

:液柱計内の水銀の密度 (kg/m

3

)

(20℃時 13 546.1kg/m

3

ρ

w

:液柱計内の水の密度 (kg/m

3

)

(20℃時 998.2 kg/m

3

h

g

:水銀柱の読み(

附属書 図 参照)(m)

(2)

ブルドン管圧力計による場合,それぞれの指示から次の式によって算出する。

P

w

P

w1

P

w2

 (14)

ここに,

P

w

:水圧損失 (kPa)


19

B 8613-1994

P

w1

:ユニットの入口側圧力 (kPa)

P

w2

:ユニットの出口側圧力 (kPa)


20

B 8613-1994

附属書 3  騒音試験

1.

適用範囲  この附属書は,ユニットの騒音試験方法について規定する。

関連規格  JIS B 8616  パッケージエアコンディショナ

2.

測定場所  測定場所は,できるだけ平たんで反射音の影響が十分小さい場所で,測定対象の音と暗騒

音との差が 8dB 以上あるところが望ましい。

3.

測定計器  騒音レベルの測定に使用する計器は,JIS C 1502 に定める騒音計,又はこれと同等以上の

精度をもつ測定器とする。

4.

運転条件  ユニットをしっかりした台の上に据え付け,定格電圧,定格周波数のもとで,本体表 

冷却条件及びヒートポンプ加熱条件に近い条件で運転する。この際,通水に要するポンプの音の影響を受

けないように測定する。ただし,ユニットにポンプを内蔵している形式のものでは,ポンプも運転して測

定するものとする。分離形において圧縮機を内蔵していないユニットで,かつ,冷媒循環運転による音の

影響が無視できる場合には送風運転でよい。速度調整装置をもつ場合には,

それぞれのノッチで運転する。

5.

測定位置  測定位置は,次のとおりとする。附属書 図 に示すように,高さ 1.5m でユニット側面(

1

)

から 1m 離れた垂直面で騒音レベルが最大となる点とする。

なお,風の影響がない測定位置とする。

(

1

)

消音ダクトなどを接続するものとして設計されたもの,又は形状が複雑なものでは,それらを

囲む仮想直方体の側面とする。

附属書 図 1  測定位置

6.

測定方法  4.及び 5.に定めるそれぞれの条件及び位置において,JIS Z 8731 で定める方法によって,

騒音レベル (dB) を測定する。


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B 8613-1994

JIS B 8613

  改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

宝  谷  幸  男

東京水産大学名誉教授

安  達  俊  雄

通商産業省機械情報産業局産業機械課

若  松  茂  三

工業技術院標準部機械規格課

内  山  憲  一

東洋熱工業株式会社設計部

桂      明  義

株式会社大林組設備設計第 2 部

美濃山  貞  敏

大倉冷機株式会社技術部

森          翳

社団法人日本冷凍協会

長  澤  侯  夫

三洋電機株式会社空調事業部

熊  坂  信  一

松下精工株式会社技術部

伊  東  政  美

三菱重工業株式会社

志  賀  隆  司

三菱電機株式会社産業冷熱製造部

桃  野  俊  之

ダイキン工業株式会社汎用空調設計部

村  瀬  伸  夫

株式会社東芝空調機器部

明  石  金  爾

東洋キャリア工業株式会社開発技術部

青  山      貢

株式会社日立製作所冷熱システム設計部

大  越  日出男

富士電機総設株式会社空調機器部

◎:分科会委員を兼ねる。

○:分科会委員だけ。