>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

B 8574

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義 

1

4

  一般要求性能 

7

4.1

  計量システムの構成要素  

7

4.2

  補助装置  

8

4.3

  定格動作条件  

8

4.4

  検定公差及び有意な誤り  

9

4.5

  検定公差及び最小許容体積偏差に適用される条件  

9

4.6

  換算装置  

9

4.7

  計算器  

9

4.8

  表示  

9

4.9

  空気又はガスの除去  

10

4.10

  トランスファーポイント  

11

4.11

  計量システムの完全充満  

11

4.12

  充満ホースの内部容積の偏差  

11

4.13

  分岐配管及びう(迂)回配管  

11

4.14

  制御装置  

12

4.15

  封印及び表記銘板  

12

4.16

  周辺装置の影響  

12

5

  計量システムのメーター及び補助装置に対する要求性能  

13

5.1

  メーター  

13

5.2

  体積表示機構  

13

5.3

  価格表示機構  

15

5.4

  印字装置  

15

5.5

  記憶装置  

16

5.6

  定量装置  

16

5.7

  換算装置  

17

5.8

  計算器  

17

5.9

  計量システムとともに使用するセルフサービス装置  

17

6

  電子装置を備える計量システムに対する要求性能  

19

6.1

  一般要件  

19

6.2

  電源装置  

19

7

  懸垂型計量システムに対する要求性能  

19


B 8574

:2013  目次

(2)

ページ

8

  一般試験方法 

19

8.1

  メーター又は計量変換器の試験  

19

8.2

  ガス分離器の試験  

21

8.3

  充満ホースの内部容積変化試験  

21

8.4

  電子式計算器の試験  

21

8.5

  換算装置の試験  

22

8.6

  補助装置の試験  

22

8.7

  計量システムの試験  

22

8.8

  電子装置の試験  

23

9

  電子計量システムの性能試験方法  

23

9.1

  一般  

23

9.2

  厳しさレベル  

23

9.3

  標準条件  

24

9.4

  試験体積  

24

9.5

  液温の影響  

24

9.6

  性能試験  

24

10

  表記  

30

10.1

  計量システム  

30

10.2

  一次表示を行う補助装置  

31

11

  器差検定の方法  

31

12

  使用中検査  

31

13

  対応関係  

31

附属書 JA(規定)器差検定の方法  

32

附属書 JB(規定)使用中検査  

33

附属書 JC(規定)真実の体積の算出  

34

附属書 JD(参考)非自動はかりの管理方法  

35

附属書 JE(参考)販売時点情報管理装置に対する要求事項  

36

附属書 JF(参考)体積表示機構に対する要求事項  

37

附属書 JG(参考)ガス分離器に対する要求事項  

39

附属書 JH(参考)ホースに対する要求事項  

40

附属書 JI(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

41


B 8574

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8574

:2013

液化石油ガスメーター−

取引又は証明用

LPG dispensers for motor vehicles-

Measuring instruments used in transaction or certification

序文 

この規格は,2007 年に第 2 版として発行された OIML R117-1 を基に,技術的内容を変更して作成した

日本工業規格である。

この規格は,液化石油ガスメーターが計量法の特定計量器として要求される要件のうち,構造及び性能

に係る技術上の基準及び試験の方法を規定するために作成した日本工業規格であり,この規格の適合をも

って計量法で定める検定に合格したということにはならない。また,この規格に適合するものであること

を示す工業標準化法第 19 条の表示を付すことはできない。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JI に示す。

適用範囲 

この規格は,車両の燃料タンクなどに,液化石油ガスを充塡するための機構をもつものであって,充塡

所(給油取扱所)に設置し,取引又は証明に使用する口径 40 mm 以下の液化石油ガスメーター(以下,計

量システムという。

)について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

OIML R117-1:2007

,Dynamic measuring systems for liquids other than water, Part 1: Metrological and

technical requirements(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7611-2

  非自動はかり−性能要件及び試験方法−第 2 部:取引又は証明用

JIS K 2240

  液化石油ガス(LP ガス)

JIS Z 8103

  計測用語

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103 によるほか,次による。


2

B 8574

:2013

3.1 

付加装置(additional device)

補助装置以外の装置,又は部品で,正しい計量を保証するために必要とするもの,又は計量操作を容易

にするためのもので,何らかの形でその計量に影響を与えるもの。

主な付加装置は,次のとおりである。

−  ガス分離器

−  フィルター及びポンプ

−  トランスファーポイントに使用する装置(移充塡弁など)

−  分岐配管又はう(迂)回配管弁

−  ホース

3.2 

調整装置(adjustment device)

器差を検定公差の範囲内に収めるため,メーター内に組み込まれる装置。一般に器差曲線を平行に移動

することだけを可能とする。

3.3 

補助装置(ancillary device)

計量結果の作成,転送及び表示に直接関連する,特定の機能を実行するための装置。

主な補助装置は,次のとおりである。

−  ゼロ戻し装置

−  印字装置

−  記憶装置

−  価格表示機構

−  補正装置

−  換算装置

−  定量装置

−  セルフサービス装置

3.4 

付加計器(associated measuring instruments)

補正及び/又は換算を行うため,計算器,補正装置,又は換算装置に接続し,計量する液化石油ガスの

特性の諸量を測定する計器。付加計器には,液化石油ガスの特性(温度,圧力,密度,粘度など)を測定

するためのセンサー及びトランスデューサーが含まれる。

3.5 

計算器(calculator)

計量変換器又は付加計器からの出力信号を受信し,その信号を処理する,又はその結果を使用するまで

メモリー内に蓄積するメーターの一部分。また,計算器は,補助装置と双方向通信が可能なものであって

もよい。

3.6 

条件(conditions)

3.6.1 

基準条件(base conditions)

液化石油ガスの計量体積が換算される特定条件。


3

B 8574

:2013

注記  温度の基準条件として選定される値は,15  ℃が望ましい。

3.6.2 

計量条件(metering conditions)

体積を計量する時点での液化石油ガスの条件。

3.6.3 

定格動作条件(rated operating conditions)

計量特性が検定公差の範囲内にあることを意図した影響量の値の範囲を与えている使用条件。

3.6.4 

標準条件(reference conditions)

計量結果の相互比較の有効性を保証するために定められた影響因子の一連の規定値。

3.7 

換算装置(conversion device)

計量条件で計量された体積を付加計器で計測するか,又はメモリー内に記憶された計量する液化石油ガ

スの特性によって,基準条件における体積に自動的に換算する装置。換算は,計量条件での体積から基準

条件での体積を算出する換算係数によって行う。

3.8 

補正装置(correction device)

計量する液化石油ガスの流量及び/又は特性(温度,圧力,密度,粘度など)と,あらかじめ設定され

た器差特性との両者を考慮して,計量条件での体積を自動的に補正するためにメーターに組み込まれた装

置,又は接続された装置。液化石油ガスがもつ特性は,付加計器を用いて計測するか,又は補正装置のメ

モリー内に記憶させているかのいずれでもよい。

3.9 

偏差(deviation)

3.9.1 

最小許容体積偏差(minimum specified quantity deviation)

計量システムの最小測定量に対する検定公差に相当する体積。

3.9.2 

最小許容金額偏差(minimum specified price deviation)

最小許容体積偏差に相当する金額。

3.10 

妨害(disturbance)

電子装置を備える計量システムにおける定格動作条件の範囲外の静電気及び/又は電磁波などによる電

気的な影響量。ただし,定格動作条件が規定されていない場合には,その影響量は妨害とみなす。

3.11 

電子装置 (electronic device)

電子サブアッセンブリーを使用し,特定の機能を実行する装置。電子装置は,通常分離したユニットと

して製造され,独立して試験することが可能である。

注記  ここに規定する電子装置は,完全な計量システムであってもよいし,また,特に 3.13.5 に示

す装置のような計量システムの一部であってもよい。

3.12 

電子サブアッセンブリー (electronic sub-assembly)


4

B 8574

:2013

電子部品を使用し,部品自身で認識可能な機能をもつ電子装置の一部分。

3.13 

耐久試験(endurance test)

メーター又は計量システムが,その使用期間中計量特性を維持できるかどうかを検証する試験。

3.14 

誤差(errors)

3.14.1 

器差(instrumental error)

計量値から真実の値を減じた値のその真実の値に対する割合。

3.14.2 

検定公差 

検定における器差の許容値。

3.14.3 

繰返し誤差(repeatability error)

同一条件下で行われる同一量の連続計量結果の最大値と最小値との差。

3.14.4 

使用公差 

使用中検査における器差の許容値。

3.15 

誤り(fault)

標準条件下における計量システムの器差と妨害の影響下における計量システムの器差との差。

3.16 

有意な誤り(significant fault)

誤りであって,この規格で規定する値よりも大きな誤り。ただし,次に示すものは,有意な誤りとはみ

なさない。

−  計量結果として解明,記憶,又は伝送できない表示の瞬間的変化である過度的誤り。

−  いかなる計量の実行も不可能であることを暗示する誤り。

3.17 

充満ホース計量システム(full hose measuring system)

トランスファーポイントが送出ホースの終端部,又はその端部の近くに位置する閉鎖装置からなってい

る計量システム。

3.18 

ガス分離器(gas separator)

液化石油ガスに含まれている空気又はガスを連続的に分離し,除去するために使用する装置。

3.19 

体積表示機構(Indicating mechanism)

計量値を指示又は表示する機構で,メーターの一部分。体積表示機構には,計量値を連続的に示す目盛

標識の集合であるアナログ指示機構及び計量値を一定間隔で断続的に表示する目盛標識の集合(最下位の

桁の値を連続的に表示する場合を含む。

)であるデジタル表示機構がある。

注記  計量の最後に計量値を出力する印字装置は,体積表示機構ではない。


5

B 8574

:2013

3.20 

影響量(influence quantity)

計量システムの表示に影響する量。

3.21 

影響因子(influence factor)

この規格に規定する計量システムの定格動作条件内の値をもつ影響量。

3.22  

遮断型計量システム(interruptible and non-interruptible measuring system)

液体流を簡単に,かつ,急速に遮断できる(緊急停止を含まない。

)計量システム。

3.23 

計量変換器(measurement transducer)

計量する液化石油ガスの流量又は体積を計算器に送出する信号に変換するメーターの一部分。計量変換

器は,流量センサー及びトランスデューサーで構成される。

注記  トランスデューサーは,流量センサーに組み込まれることがある。

3.24 

計量システム(measuring system)

メーター,補助装置及び付加装置で構成されるシステム(

図 参照)。ただし,周辺装置は含まない。

図 1−計量システム及び周辺装置 

3.25 

メーター(meter)

計量条件において計量変換器を通過する液化石油ガスの体積を連続的に計量して,その計量結果を表示

する機器。メーターは,少なくとも計量変換器,計算器(調整装置,換算装置が取り付けられている場合

体積表示機構

計算器

計量変換器

定量装置

価格表示機構

印字装置

記憶装置

定量装置

換算装置

ガス分離器

移充塡弁

メーター

補助装置

付加装置

液化石油ガスメーター

体積表示機構

(2 次表示)

帳票印刷装置

周辺装置

ホース


6

B 8574

:2013

には,これらも含む。

)及び体積表示機構を含む。

3.26 

プリペイメント(pre-payment)

充塡前に液化石油ガスの量に対する支払いを要する支払い形式。

3.27 

ポストペイメント(post-payment)

充塡後,顧客がその充塡所(給油取扱所)を出る前に充塡量に対する支払いを要する支払い形式。

3.28 

性能試験(performance test)

試験対象となる計量システムが,その意図された機能を果たすことができるかどうかを検証する試験。

3.29 

定量装置(pre-setting device)

計量する液化石油ガスの量の設定を行い,その設定量で液化石油ガスの流れを自動的に停止する装置。

設定量は,体積又は支払金額に関連する値のいずれでもよい。

3.30 

電源装置(power supply device)

一つ,又は複数の直流及び交流源から,電子装置に必要となる電気エネルギーを供給する装置。

3.31 

一次表示(primary indication)

取引又は証明に用いる表示。この一次表示には,印字されたもの又は記憶されたものを含む。

注記  一次表示以外の表示は,一般に二次表示と呼ばれる。

3.32 

計量値 

計量システムが表示する物象の状態の量(体積)の値。

3.33 

最小測定量(minimum measured quantity)

計量値が計量システム,又はその構成要素に対して,この規格上の要求事項を満たすことができる最小

の計量体積。

3.34 

セルフサービス装置(self-service device)

顧客自身の操作によって液化石油ガスを購入する場合,その顧客に計量システムの使用を許可する装置。

一つ,又はそれ以上の計量システムを動作可能とする特定装置。

3.35 

アテンドサービスモード(attended service mode)

液化石油ガスの販売者が充塡所(給油取扱所)におり,その販売者が充塡許可を管理するセルフサービ

ス装置の動作モード。

3.36 

トランスファーポイント(transfer point)

液化石油ガスの引渡しを決定する点。


7

B 8574

:2013

3.37 

周辺装置 

帳票印刷の装置など顧客との取引又は証明に用いない装置であって計量システムに接続される装置。

注記  周辺装置は,計量システムの一部ではない。

3.38 

試験液 

表記された液化石油ガス又は揮発油,若しくは揮発油に相当する粘度をもつ液体。

3.39 

目量(scale interval) 

隣接する目盛標識のそれぞれが表す物象の状態の量の差。

3.40 

目幅(scale spacing) 

アナログ指示機構の二つの隣接する目盛標識の中心間の長さ。

3.41 

目盛標識 

計量値,又はそれに関連する値を表示するための数字,点,線又はその他の記号。

3.42 

検定 

計量法に規定される特定計量器の検査。

注記  検定を行う者は,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,

独立行政法人産業技術総合研究所又は日本電気計器検定所と定められている。

3.43 

衡量法 

試験液を通過させ,計量値とその計量値に対応する試験液の質量及び密度を計量し,体積に換算して行

う器差試験の方法。

3.44 

比較法 

試験液を通過させ,計量値とその計量値に対応する試験液の体積を計量した値とを比較して行う器差試

験の方法。

3.45 

型式承認表示 

計量法に規定される特定計量器の型式について,その承認を取得している型式を示す表示。

3.46 

懸垂型計量システム 

主に充塡所(給油取扱所)の天井などにホースリールなどを設置し,車両などに液化石油ガスを供給す

るための計量システム。

一般要求性能 

4.1 

計量システムの構成要素 

計量システムの最小構成は,次のものを含む。


8

B 8574

:2013

−  メーター

−  トランスファーポイントに使用する装置(移充塡弁など)

−  流体経路(ホースなど)

計量システムには,補助装置及び/又は付加装置を備えていてもよい。

複数のメーターを,一つの計量動作に使用するとき,それらのメーターは一つの計量システムを形成す

るものとみなす。

異なった計量動作に使用される複数のメーターが共通の要素(計算器,体積表示機構,ガス分離器,換

算装置など)をもつ場合,それぞれのメーターは,共通構成要素を備えた一つの計量システムを形成する

ものとみなされる。

液化石油ガスメーターは,遮断型計量システムで,かつ,充満ホース計量システムでなければならない。

安全機構は,計量性能に影響を及ぼしてはならない。

4.2 

補助装置 

4.2.1

補助装置は,メーターの一部であってもよく,又はメーターにインターフェイスを通して接続され

ていてもよい。

4.2.2

補助装置が顧客との取引又は証明にかかわるとき,この規格の要件に適合するものでなければなら

ない。

4.2.3

補助装置が顧客との取引又は証明にかかわらないとき,この規格の要件に適合しないものとするこ

とができる。ただし,その補助装置が顧客に見えるように計量値又は価格を表示又は印字するときは,顧

客がはっきりと認知できる銘板にそれらが取引又は証明以外の用途に用いる旨を示さなければならない。

4.3 

定格動作条件 

4.3.1

計量システムの定格動作条件は,次の特性によって決定する。

−  最小測定量

−  使用最大流量(Q

max

)及び使用最小流量(Q

min

)によって限定される流量範囲

−  液化石油ガスの最大圧力

−  液化石油ガスの最小圧力

−  液化石油ガスの使用最高温度

−  液化石油ガスの使用最低温度

−  気候,電気的環境及び機械的環境条件に対応する厳しさレベル

−  交流供給電圧の公称値(V

nom

)及び/又は直流電源電圧の限界値

4.3.2

計量システムの定格動作条件は,その構成要素(メーター,ガス分離器など)の各々の定格動作条

件の範囲内に入っていなければならない。

4.3.3

計量システムの最小測定量は,次による。

a)

計量システムの最小測定量は,上限を 20 L とする。

b)

計量システムの最小測定量は体積の法定単位の 1×10

n

,2×10

n

又は 5×10

n

  の形とし,かつ,次のと

おりとする。は,正・負の整数又はゼロとする。

−  最小桁の表示がアナログ指示である体積表示機構の場合には,その体積表示機構の目量の 50 倍以上

であること。

−  デジタル表示の体積表示機構の場合には,その体積表示機構の目量の 200 倍以上であること。

c)

最小測定量は,計量システムの使用条件を満足しなければならない。例外的な場合を除き,計量シス

テムは,この最小測定量より少ない測定量で使用してはならない。


9

B 8574

:2013

d)

計量システムの最小測定量は,その計量システムを構成する各要素(メーターなど)のうち最も大き

な最小測定量より小さくなってはならない。

4.3.4

計量の最初及び最後並びに計量の中断中を除いて,流量は使用最小流量(Q

min

)と使用最大流量

Q

max

)との間に入るように設計しなければならない。

4.3.5

設計上,計量システムの使用最大流量(Q

max

)と使用最小流量(Q

min

)との比は,5 以上でなけれ

ばならない。ただし,使用最小流量(Q

min

)が 10 L/min 未満である場合は,この限りでない。

4.3.6

使用最小流量(Q

min

)が 10 L/min 未満である場合は,10 L/min でよい。

4.3.7

計量システム内に二つ以上のメーターが並列に取り付けられているときは,各々のメーターの流量

範囲及びそれらの流量の和は,計量システムが 4.3.14.3.6 の規定に適合しているかどうかを確かめる上で

考慮することが必要である。

4.4 

検定公差及び有意な誤り 

4.4.1

検定公差は,±1.0 %とする。ただし,次の 2 L 未満による測定量の場合は,該当する検定公差を

適用する。

−  測定量が 1 L 以上 2 L 未満の場合,±1.0 %とする(ただし,測定量を 2 L として適用する。

−  測定量が 0.4 L 以上 1 L 未満の場合,±2.0 %とする。

−  測定量が 0.4 L 未満の場合,±4.0 %とする。

例 1

L で測定した場合の許容する量は,測定量を 2 L として適用するため,±20 mL となる。

4.4.2

最小許容体積偏差(E

min

)は,次の式によって求める。

E

min

=2×V

min

×A×(1/100)

ここに,

V

min

最小測定量

A: 検定公差の絶対値(%)=1.0

4.4.3

計量値が次に示す値の大きい方の値よりも大きい値を,有意な誤りとみなす。

−  検定公差の絶対値の 1/5

−  計量システムの最小許容体積偏差(E

min

4.5 

検定公差及び最小許容体積偏差に適用される条件 

計量システムの検定公差及び最小許容体積偏差は,計量条件における計量値に適用する。

4.6 

換算装置 

基準条件における体積へ換算するための換算装置(その全構成要素及び付加計器を含む。

)が計量システ

ムから分離して試験されるとき,その換算装置による換算表示の器差は,検定公差を適用する。

4.7 

計算器 

計算器に適用される計量値における器差及び有意な誤りは,計量システムから分離して試験するとき,

検定公差の 1/10 以内でなければならない。ただし,この検定公差の 1/10 に相当する体積は,その計算器を

内蔵することを目的とする計量システムの目量の 1/2 未満であってはならない。

4.8 

表示   

4.8.1

計量値は,体積で表示し,立方センチメートル,ミリリットル,立方デシメートル,リットル又は

立方メートルの単位で示されなければならない。単位の名称又は単位記号は,計量値の近くに示さなけれ

ばならない。

なお,これ以外の単位であっても,関係法令によって使用が認められる場合は,その認められる範囲内

で使用することができる。

4.8.2

計量システムは,計量条件における体積表示機構を備えていなければならない。ただし,換算装置


10

B 8574

:2013

を備えているとき,その計量システムは,基準条件における体積を表示できなければならない。

計量条件における体積表示機構に適用される規定は,基準条件における体積表示機構にも適用する。

4.8.3

計量システムは,同一の計量の一次表示を行う複数の表示機構をもってよいが,全ての表示機構は,

この規格の要件に適合していなければならない。

4.8.4

同一の計量の一次表示を複数の表示機構によって表示する計量システムは,複数の表示機構に入力

される計量値の信号のうち少なくとも一つがアナログの信号であるときは,その複数の表示機構によって

表示される一次表示の差は相互に検定公差の絶対値以下でなければならない。複数の表示機構に入力され

る全ての計量値の信号がデジタルの信号であるときは,その複数の表示機構によって表示される計量値の

差は相互に目量以下でなければならない。

4.8.5

次のいずれかの場合は,複数の計量システムを同一の表示機構で共用することができる。

−  同時に二つ以上の計量システムの使用が不可能である。

−  指定された計量システムの表示がその計量システムの明確な認識力を備えており,顧客が簡単な操作

で指定した計量システムの表示を得ることができる。

4.9 

空気又はガスの除去   

4.9.1 

一般要件 

計量システムは,通常動作中,空気の流入,又はガスの発生がメーター上流側の液化石油ガス内に生じ

ないように構成・設置されていなければならない。この要件を満たすことができないおそれがあるときに

は,液化石油ガス中に含まれている空気又はガスがメーターに入る前に正確に除去することができるガス

分離器を計量システムに組み込まなければならない。

なお,メーターの液体の上流側において空気の取り入れもガスの放出も生じない場合は,ガス分離器は

必要ない。

ガス分離器は,液化石油ガスの供給条件に適切なものを用い,かつ,計量結果上に出る空気又はガスの

影響量が計量体積の 1.0 %を超えないように配置されていなければならない。ただし,この影響量は最小

測定量の 1.0 %より小さい必要はない。

この箇条に規定する計量値は,例えば,ガス分離器が計量システムから分離し単独で試験を受ける場合,

そのガス分離器に適用する。

このときは,次のそれぞれの器差の差を適用する。

−  空気又はガスを混入したときの器差。

−  空気又はガスを混入しないときの器差。

4.9.2 

ガスの放出管 

ガス分離器のガス放出管には,ガス分離器の動作を妨げる手動調整弁を付けてはならない。ただし,安

全目的のために付ける場合は,弁が閉止したときに閉止していることを明示しなければならない。さらに,

弁の閉止によって自動的に計量を止める構造であることが望ましい。

4.9.3 

ガス分離器の一般要求 

4.9.3.1

ガス分離器内で分離されたガスは,自動的に排出されなければならない。ただし,メーターに空

気又はガスが入るおそれのある場合に,自動的に液化石油ガスの流れを止めるか,又は 4.9.1 の規定を満足

するくらい十分に小流量にする装置を備えているときは,自動排出は必要ない。流れを止める場合,空気

又はガスが自動又は手動で除去されない限り次の計量が可能になってはならない。

4.9.3.2

ガス分離器の動作限界は,次によって決定する。

−  液化石油ガスの使用最大流量(Q

max


11

B 8574

:2013

−  ガス分離器の正常動作に適合する(液化石油ガスの流れを伴わない)最大圧力及び[使用最大流量

Q

max

)でポンプ運転時,液化石油ガスの流れを伴い,ガスの混入がない]最小圧力

−  設計上の最小測定量

4.9.4 

ガス分離器の特別要求 

計量システム内に備えられるガス分離器は,4.9.1 に規定した影響量内で,次の試験条件下の液化石油ガ

ス中に混入する空気又はガスの除去を確実に行うものでなければならない。

a)

空気又はガスの混入なしに,計量システムをその使用最大流量(Q

max

)及び最小圧力で運転する。

b)

その後,計量システムを作動させて空気又はガスを混入,又は生成させる。

液化石油ガスに対する空気又はガスの体積比は,20 %とする。

その比率は,メーターが最小流量を超える状態で動作しているときだけ考慮する。

さらに,自動ガス放出装置をもつ場合は,これらのガス分離器に定められている最大圧力で正しく動作

を継続しなければならない。

4.10 

トランスファーポイント 

4.10.1

計量システムには,トランスファーポイントをメーターの下流側に置かなければならない。

4.10.2

ホースには,硬質配管を含めてもよい。

4.10.3

トランスファーポイントが排出ラインに設置される閉止装置からなる計量システムにおいて,排出

ラインが開放端の場合には,この開放端にできる限り近づけて閉止装置を設けなければならない。

4.11 

計量システムの完全充満 

4.11.1

メーターとトランスファーポイントとの間の配管は,計量中及び計量停止中,液化石油ガスの充満

が保たれなければならない。この条件が満たされないとき,特に,恒久的設備の場合,引渡し点までの計

量システムの完全充満は手動で,又は自動的に行い,測定中及び停止中,監視しなければならない。計量

システムからの空気又はガスの完全な排除を確実なものとするため,

(完全充満を目視で,又は自動的に検

出する手段を備えた)ベント装置を適切な位置に設置しなければならない。

4.11.2

逆流によって最小許容体積偏差を超える誤差が生じる可能性がある場合,メーターとガス除去装置

間には逆流を止める弁を設置しなければならない。

4.11.3

メーター下流側に設置される圧力維持装置は,計量中,メーター内の圧力を常に液体の飽和蒸気圧

より大きくなることを確実にするものでなければならない。

4.12 

充満ホースの内部容積の偏差 

計量システムの充満ホースは,圧力がない状態から,液化石油ガスを流さず計量システムの最大圧力を

加えたときの充満ホースの内部容積の増加は,最小許容体積偏差を超えてはならない。ただし,ホースリ

ールをもつ計量システム及び充満ホースの長さが 5 m を超えるものについては,圧力がない状態から,液

化石油ガスを流さず計量システムの最大圧力を加えたときの充満ホースの内部容積の増加は,最小許容体

積偏差の 2 倍を超えてはならない。

充満ホースにカップリング又は,移充塡弁を備えることができる。この場合,結合時,結合解除時に液

体の損失が最小許容体積偏差を超えないようなものであることが望ましい。

4.13 

分岐配管及びう(迂)回配管 

4.13.1

メーターの下流側で液化石油ガスの流路を変える手段が備えてあってはならない。ただし,二つ以

上の排出口が常置され,意図した排出口以外への流路変更ができないか,又は流路変更されたことが容易

に判断でき,同時又は交互に流路変更するものである場合はこの限りでない。

注記  容易に判断できる手段には,例えば,物理的な障壁,どの排出口が使用中なのかを明確にする


12

B 8574

:2013

目に見える弁又は表示,必要ならば説明表示などがある。

手動操作式排出口は,計量システムを空にするために利用できる。ただし,計量システムの通常動作中,

これらの排出口からの液化石油ガスの通過を防止しなければならない。

4.13.2

複数のノズルをもつ計量システムでは,流路を選択する弁の下流側直近の充満ホースまでの硬質配

管に逆流を止める弁を設置しなければならない。さらに,この選択弁はどの位置にあっても充満ホースま

での配管への空ホースとして作動する放出ホースを接続することが可能であってはならない。

流路を変更した後の液化石油ガスの送出は,体積表示機構の表示が,ゼロ戻し装置によってゼロ戻しが

完了するまでは禁止されなければならない。

この場合,選択したノズル以外への流路変更ができないか,又は流路変更されたことが容易に判断でき

るものとする。

4.13.3

計量システムは,通常の使用状態において,メーターをう(迂)回させる接続が可能であってはな

らない。

4.14 

制御装置 

メーターが過大な流量となる危険がある場合,流量の制限装置を設けなければならない。この装置は,

メーターの下流に設置しなければならない。制限装置の制限流量は,容易に変更できないことが望ましい。

4.15 

封印及び表記銘板 

4.15.1 

総則 

封印は,容易に実施可能でなければならない。

封印は,計量精度に影響を与える操作に対し,他のいかなる方法でも実質的に保護することができない

計量システムの全ての部分に適用する。

計量結果の決定に関与するパラメーター(特に,補正及び換算のパラメーター)を変える部分は,封印

しなければならない。

検定証印等の付される銘板は,計量システムのきょう(筐)体の見やすい箇所に貼付しなければならな

い。この銘板は,計量システムの表記銘板と組み合わせてもよい。

4.15.2 

電子封印装置 

4.15.2.1

計量結果の決定に関与するパラメーターへのアクセスは,次の電子封印装置を使用してもよい。

ただし,パラメーターの変更における,アクセスカバー保護付きスイッチ又はキースイッチなどの機械的

封印装置を備えていなければならない。

−  パスワード

−  特殊装置(ハードキーなど)

注記  パスワードだけの使用は,許可されない。

4.15.2.2

パスワードは,変更可能なものでなければならない。

4.15.2.3

アクセスは,コード(キーワード)及び特殊装置(ハードキーなど)によって行う。また,コー

ドは,変更可能なものでなければならない。

注記  アクセスは認定された者だけが行う。

4.15.2.4

少なくとも最終変更を特定する特性要素及びその実施日の記録が記憶可能でなければならない。

1 回以上の変更を記憶することができ,新しい記録を記憶するために前の記憶を削除しなければならない

場合には,最も古い記録が削除されなければならない。

4.16 

周辺装置の影響 

計量システムは,補助装置又は補助装置を介さないで周辺装置が接続されたとき,正常に動作を継続し,


13

B 8574

:2013

その計量機能に影響を受けるものであってはならない。

計量システムのメーター及び補助装置に対する要求性能 

5.1 

メーター 

5.1.1 

定格動作条件 

5.1.1.1

メーターの定格動作条件は,少なくとも次の特性によって決定する。

−  最小測定量

−  使用最大流量(Q

max

)及び使用最小流量(Q

min

)によって限定される流量範囲

−  液化石油ガスの最大圧力

−  液化石油ガスの使用最高温度

−  液化石油ガスの使用最低温度

−  気候及び機械的環境条件に対応する厳しさレベル

−  交流供給電圧の公称値及び/又は直流電源電圧の限界値

5.1.1.2

メーターの最小測定量は,4.3.3 の a)及び b)  の要件を適用する。ただし,計量システムをメータ

ーに置き換える。

5.1.2 

計量上の要件 

5.1.2.1

メーターの器差は,検定公差内でなければならない。

5.1.2.2

最小測定量の繰返し測定による,メーターの繰返し誤差は,検定公差の絶対値の 2/5 以下でなけ

ればならない。

5.1.2.3

最小測定量による精度試験の器差は,検定公差内でなければならない。

5.1.2.4

定格動作条件内にある,試験液に対し,耐久試験前後のメーターの器差の差は,1 %以内でなけ

ればならない。

5.1.2.5

計量中に流れを断続し,使用最大流量(Q

max

)における器差が検定公差を超えてはならない。

5.1.3 

調整装置 

メーターは,通過した液化石油ガスの実量と計量値との間の比を修正できる調整装置を備えることがで

きる。

調整装置によって,この比を断続的に修正するときは,その比の隣り合った値は 0.001 以下が望ましい。

メーターのバイパス流による調整はしてはならない。

5.1.4 

補正装置 

5.1.4.1

メーターは,補正装置を備えていてもよい。ただし,補正装置を備えた場合はメーターの必須の

部分とみなす。メーターに適用する全ての要件,特に検定公差は(計量条件下での)補正後の計量値に適

用する。

5.1.4.2

補正装置のあるものは通常動作において,未補正体積を表示してはならない。ただし,試験にお

いては未補正体積を表示できるようにしてもよい。

5.1.4.3

補正装置は,その器差をできるだけゼロに近づけるためだけに使用する。

5.1.4.4

補正のために必要であり,かつ,計測によって得ることがない全てのパラメーターは,計量動作

開始前に計算器内に入っていなければならない。

5.2 

体積表示機構 

5.2.1 

一般規定 

5.2.1.1

表示の読み取りは,正確に読みやすく,かつ,曖昧さがないものでなければならない。表示機構


14

B 8574

:2013

が幾つかの桁からなっているときには,計量値の読み取りは各々の桁が一列になるように配列されていな

ければならない。小数点は,明確に表されていなければならない。

5.2.1.2

目量は,体積の法定単位の 1×10

n

,2×10

n

又は 5×10

n

の形でなければならない。は,正負の整

数又はゼロとする。

5.2.1.3

意味のない目盛標識は避けることが望ましい。

5.2.1.4

目量は,次に示す体積が最小許容体積偏差を超えてはならない。

アナログ指示  目盛標識上の 2 mm に相当する体積,又は目量の 1/5 に相当する体積のいずれか大き

い方。

デジタル表示  2 目量に相当する体積。

5.2.1.5

リセット可能な体積表示の数字の最小高さは 10 mm が望ましい。

5.2.1.6

体積表示機構は,計量が完了し,当該計量に係る取引が行われている間,その表示が消えないも

のでなければならない。ただし,消えた後でも呼出操作によりまた表示できるもの,又は表示された体積

が印字できるものにあっては,この限りでない。

5.2.2 

機械式体積表示機構 

5.2.2.1

各桁の 1 回転の値は,体積の法定単位の 10

n

の形でなければならない。ただし,最上位の桁には

適用しない。は,正負の整数又はゼロとする。

5.2.2.2

幾つかの桁をもつ機械式体積表示機構について,下位の桁の 1 回転の値は,上位の桁の値に 1 を

加えたものでなければならない。

5.2.2.3

機械式体積表示機構の最下位の桁の指示は,連続又は断続のいずれの動きでもよい。ただし,最

下位の桁以外の桁で,それらの目盛標識の一部だけが窓を通して見ることができるものは,それらの桁は

断続表示でなければならない。

5.2.2.4

断続表示における一つの数字の進みは,その下位の桁の 9 から 0 へ進むときにその進みが生じ,

かつ,完了するものでなければならない。

5.2.2.5

最下位の桁が窓を通して見え,かつ,連続表示の目盛標識の一部だけ見えるときは,その窓の大

きさは目幅の 1.5 倍以上でなければならない。

5.2.2.6

目盛線は,その幅が目幅の 1/4 を超えないで,一直線上に全て同じ幅でなければならない。目幅

は,2 mm 以上でなければならない。

5.2.3 

電子式体積表示機構 

計量中,計量値は常に表示しなければならない。ただし,排出開始時点での次の数目量に相当する体積

及び価格は,表示する必要がない。また,その体積及び体積に相当する価格で表示を開始する必要もない。

−  表示を必要としない体積は,最小許容体積偏差の 2 倍以下。

−  表示を必要としない価格は,最小許容体積偏差の 2 倍以下に相当する価格以下。

5.2.4 

体積表示機構のゼロ戻し装置 

5.2.4.1

体積表示機構は,体積表示をゼロに戻す装置を備えていなければならない。

5.2.4.2

一度ゼロ戻しが開始された場合は,その体積表示機構はゼロ戻しが完了するまで,前回計量され

た結果と異なった結果を示すことができないものでなければならない。

体積表示機構は,計量中ゼロ戻しができてはならない。また,電気的なゼロ戻し装置を除き,計量中の

ゼロ戻しが禁止される旨の表記が明確に目視できるものでなければならない。

注記  表示チェック機能が作動する場合には,その表示は計量結果としない。

5.2.4.3

アナログ指示機構においては,ゼロ戻し後の表示のずれは,最小許容体積偏差の 1/2 より大きく


15

B 8574

:2013

てはならない。

5.2.4.4

デジタル表示機構においては,ゼロ戻し後の表示は,ゼロでなければならない。

5.3 

価格表示機構 

5.3.1

ゼロ戻し装置をもつ体積表示機構は,ゼロ戻し装置をもつ価格表示機構を付加してもよい。

5.3.2

設定単価は,計量開始前に価格表示機構によって表示されなければならない。単価は,調整可能な

ものでなければならない。単価の変更は計量システム上で直接に,又は補助装置・周辺装置を介してのい

ずれで行えるようにしてもよい。

計量動作開始時点の表示単価は,その取引完了までの間有効でなければならない。単価を変更した場合

は,次の計量から有効とならなければならない。

5.3.3

体積表示機構に関する 5.2 の規定は,価格表示機構に準用する。ただし,5.2.1.3 の規定は適用しな

い。

5.3.4

価格の単位又はその記号は,価格表示機構の表示値の近くに示さなければならない。

5.3.5

価格表示機構のゼロ戻し装置は,体積表示機構のゼロ戻しによって,自動的に動作しなければなら

ない。ただし,単価表示は除く。

5.3.6

価格表示機構の目量は,次に示す価格が最小許容金額偏差を超えてはならない。ただし,最小許容

金額偏差の値は,1 円より小さい値である必要はない。ただし,単価表示を除く。

連続表示  目盛標識上の 2 mm に相当する価格,又は機械式表示機構における最下位の桁の目量の 1/5

に相当する金額のいずれか大きい方。

断続表示  2 目量に相当する価格。

5.3.7

表示価格と,単価及び表示体積から計算される価格との差は,最小許容金額偏差を超えてはならな

い。ただし,この差は 1 円より小さい必要はない。

さらに,この要件は,2 回の計量の間で単価が変更された場合には適用しない。

注記  表示価格と計算された価格との差とは,4.4.3 に規定した有意な誤りに対応する価格である。

5.3.8

アナログ指示機構においては,ゼロ戻し後の表示のずれは最小許容金額偏差の 1/2 を超えてはなら

ない。ただし,これは 1 円より小さい必要はない。

5.3.9

デジタル表示機構においては,ゼロ戻し後の表示はゼロでなければならない。

5.3.10

リセット可能な価格表示機構の数字の最小高さは 10 mm とする。また,単価の最小高さは 4 mm と

する。

5.4 

印字装置 

5.4.1

印字目量は,体積の法定単位の 1×10

n

,2×10

n

,又は 5×10

n

  の形で示され,かつ,最小許容体積

偏差より大きくてはならない。は,正負の整数又はゼロとする。また,印字目量は,表示機構の最も小

さい目量未満であってはならない。

5.4.2

印字される体積は,体積表示のための法定計量単位及び体積表示機構と同じ単位で表さなければな

らない。

数値,用いられる単位又はその記号及び小数点は,伝票上に明瞭に印字しなければならない。

5.4.3

印字装置は,計量を特定する情報,例えば,伝票番号,日付,油種,その他を印字してもよい。

印字装置が二つ以上の計量システムに接続されているときは,どの計量システムであるかを識別できる

よう印字しなければならない。

5.4.4

印字装置が新たな計量を開始する前に印字を繰り返すことができるときには,

“複写”を印字する

などして,複写であることが明確に示されるものでなければならない。


16

B 8574

:2013

5.4.5

印字装置にゼロ戻し装置が備わっている場合,ゼロ戻しすることによって,体積表示機構もゼロ戻

しするように設計することが望ましい。

5.4.6

印字装置は,計量値に加えて,これに相当する価格及び単価を印字してもよい。いずれの値も計量

システムと同じ結果が印字されなければならない。

数値,通貨単位又は通貨単位記号及び小数点は,伝票上に明瞭に印字しなければならない。

5.4.7

印字される価格の目量は,価格単位の 1×10

n

,2×10

n

,又は 5×10

n

  の形でなければならない。n

は,正負の整数又はゼロとする。

この目量は,最小許容金額偏差を超えてはならない。ただし,1 円より小さい必要はない。

5.4.8

表示機構が価格表示機構を備えていなければ,印字価格と,単価及び表示体積から計算される価格

との差は,5.3.7 の要件に適合するものでなければならない。

5.5 

記憶装置 

5.5.1

計量システムは,取引の履歴を保存することによって,疑義が生じた場合の証拠を与える計量値を

保存する記憶装置を備えてもよい。保存情報を読み出す装置も記憶装置に含まれるものとみなす。

5.5.2

情報が保存される媒体は,通常の保存条件下でその情報が変化しないことを保証するに足る十分な

耐久力をもたなくてはならない。

5.5.3

保存データは,次のいずれかの場合には削除してもよい。

−  取引が清算された。

−  これらのデータが一次表示の印字を行う印字装置で印字された。

5.5.4

記憶容量がなくなった場合には,次の条件に従い,記憶情報を削除してもよい。

−  用途に応じて作成された操作ルールに従い,かつ,記録した順序と同じ順序でデータを削除する。

−  自動的又は特定手動操作の後のいずれかに削除が実行される。

5.5.5

記憶する場合は,通常の使用条件で既に保存されている値を変更することがあってはならない。記

憶されたデータは,共通のソフトウェアツールを用いた故意でない変更及び意図的な変更に対して保護さ

れていなければならない。

5.6 

定量装置 

5.6.1

設定量は,その量が表示される数値選択装置又は目盛標識をもった装置の操作によって設定される

ものでなければならない。

設定量は,計量開始前に表示されなければならない。

5.6.2

定量設定が互いに独立した複数の制御装置を使って行われる場合,1 台の制御装置に対応する目量

は,それぞれの制御装置の設定範囲に等しくなければならない。

固定量を設定するための押しボタン又は類似の手段を備えた定量装置は,これらの固定値が体積単位の

整数に等しいことを条件として許可される。

5.6.3

定量装置は,設定を繰り返すとき,その繰り返す設定を新たな設定として行わないように作られて

いてもよい。

5.6.4

定量装置の表示機構の数値と,体積表示機構の数値とを同時に表示するとき,前者は後者と明確に

区別できるものでなければならない。

5.6.5

計量中の設定量の表示は,計量中常に表示される又は残量表示によってゼロに戻るものでなければ

ならない。ただし,電子式定量装置にあっては,定量設定による計量開始前に設定量がゼロに置き換わる

ことによって,特別な操作を行って,設定量を体積表示機構又は価格表示機構に表示することで,計量中

の設定量の表示は必要ない。


17

B 8574

:2013

5.6.6

設定量と計量動作完了時に体積表示機構に示される量との間の差は,最小許容体積偏差を超えては

ならない。

5.6.7

設定量と体積表示機構に示される量とは,同じ単位で表されなければならない。この単位(又はそ

の記号)は,定量装置上に表示されなければならない。

5.6.8

定量装置の目量は,表示機構の目量より小さくなってはならない。

5.6.9

定量装置は,必要であれば液化石油ガスの流れを急停止させる装置と一緒になっていてもよい。

5.6.10

価格表示機構をもつ計量システムは,設定した価格に相当する量に排出量が一致したとき,液化石

油ガスの流れを止める価格設定装置を付けてもよい。

この場合,5.6.15.6.9 は,設定量を設定価格に,その量をその価格に,体積表示機構を価格表示機構に,

最小許容体積偏差を最小許容金額偏差に,示される量を示される価格に読み替えて適用する。

5.7 

換算装置 

5.7.1

計量システムは,換算装置を備えてもよい。

5.7.2

換算係数は,JIS K 2240 による。

5.7.3

通常計量する液化石油ガスを特性付けるパラメーター及び換算方程式に介在するパラメーターは,

付加計器を用いて計測されなければならない。ただし,検定公差の 1/10 よりも小さいなど換算係数に関す

る影響が無視できる場合,幾つかのパラメーターは計測する必要はない。

なお,影響が無視できる幾つかのパラメーターを計測した場合,その付加計器は規格の対象としなくて

もよい。

注記  例えば,圧力及び密度の変化が小さいとき,多くの場合,温度を測定するだけで基準条件の体

積へ換算することが可能である。

5.7.4

液化石油ガスの特性を測定するためのセンサーなどの付加計器は,メーターから距離 1 m 以内に設

置することが望ましい。

5.7.5

換算に必要であり,かつ,計測されないパラメーターは,計量動作開始前に換算装置内に存在しな

ければならない。また,それらは表示又は印字できることが望ましい。

5.7.6

4.8.2

に従って表示しなければならない基準条件における体積及び計量条件における体積に加え,

換算に使用する他のパラメーターは,各試験計測のために読み出し又はパラメーターの確認が可能でなけ

ればならない。また,温度センサーの目量は,0.1  ℃以下とする。密度及び圧力センサーの目量は,次の

値以下であることが望ましい。

−  圧力センサー:1 MPa 未満の場合は,10 kPa

  1 MPa∼4 MPa の場合は,その圧力の 1 %

  4 MPa 超の場合は,40 kPa

−  密度センサー:1 kg/m

3

5.8 

計算器 

単価,計算テーブル,補正計算式など一次表示の作成に必要な全てのパラメーターは,計算動作の開始

時点で計算器内に存在しなければならない。

計算器は,周辺装置と接続できるようにインターフェイスを備えていてもよい。このインターフェイス

を使用する場合,計算器は正しい機能を維持し,かつ,計量システムの機能に影響を及ぼすおそれがあっ

てはならない。

5.9 

計量システムとともに使用するセルフサービス装置 

5.9.1 

一般要件 


18

B 8574

:2013

5.9.1.1

セルフサービス装置が二つ以上の計量システムを扱う場合には,各計量システム識別番号を備え,

セルフサービス装置が表示するどのような一次表示も識別記号と一緒に表示するものでなければならない。

5.9.1.2

セルフサービス装置の記憶装置,印字装置及び表示機構上の一次表示は,同じ計量結果について

同じ値でなければならない。

5.9.1.3

一次表示以外の情報の表示は,一次表示の情報と混乱することがないという条件で認められる。

5.9.1.4

セルフサービス装置の制御装置は,接続する計量システムの状態(例えば,運転中,使用許可完

了,使用不許可など)を表示できることが望ましい。また,サービスの複合モード及び/又は支払いの複

合形態をもつ場合には,そのモード及び形態を表示できることが望ましい。

5.9.1.5

支払形態の変更及び/又はサービスの動作モードの変更は,実行中の計量動作終了前に有効とな

っていなければならない。

5.9.1.6

セルフサービス装置は,顧客のためにサービスの動作形態を明確に示し,支払金額及び充塡数量

の確認を可能にするため,最低限一つの一次表示が少なくとも取引の完了まで利用できるようになってい

なければならない。

5.9.1.7

登録された種々の顧客に,充塡体積を積算するセルフサービス装置の場合,最小測定量は積算の

ために使用する目量によって影響を受けることはない。

5.9.2 

アテンドサービスモード 

5.9.2.1 

ポストペイメント 

5.9.2.1.1

セルフサービス装置が(計量システムの表示機構の表示に加えて)附属の一次表示を表示する

装置をもつとき,それは計量システムの表示機構によって表示される体積及び/又は価格の再現のため,

次の装置のうち少なくとも一つの装置で構成されていなければならない。

−  顧客への伝票発行するための印字装置。

−  顧客用の表示とともに供給者用の表示機構。

注記  5.4.6 の結果として,その取引完了前に次の計量システムの使用許可ができるときには,体積

及び金額の再現をしなくてはならない。

5.9.2.1.2

計量システムの計量情報の一時記憶をもつセルフサービス装置(一時記憶モード)においては,

次の要件を適用する。

a)

計量情報の一時記憶は,各計量システムに対し 1 回の給油に制限されなければならない。

b)

一次表示は,シーケンスを示す明確なマークを伴っていなければならない。例えば,数字の 1 若しく

は 2,又は英文字の A 若しくは B とする。

c)

セルフサービス装置の一次表示が故障のとき,計量システムの表示機構は一次表示を残し,かつ,い

かなる一時記憶も使用しないという条件でセルフサービス装置の動作を継続してもよい。

5.9.2.1.3

顧客用として強制される一次表示が,分離構造の表示ユニットの形を取るとき,ユニットが切

り離され,誤作動を検出した場合には,一時記憶モードは禁止しなければならない。また,計量システム

の表示機構は,一次表示を継続しなければならない。

5.9.2.2 

プリペイメント 

5.9.2.2.1

5.6

の規定を適用する。

5.9.2.2.2

前払いされた金額を印字しなければならない。ただし,手書き伝票を用いることを前提とした

仕様とするものは,この規定を適用しない。


19

B 8574

:2013

電子装置を備える計量システムに対する要求性能 

6.1 

一般要件 

6.1.1

電子装置を備える計量システム(以下,電子計量システムという。)は,その器差が定格動作条件

下で検定公差を超えないように設計・製造しなければならない。

6.1.2

電子計量システムは,9.6.69.6.9 に規定する妨害にさらされたとき,次のいずれかとなるよう設

計及び製造しなければならない。

a)

有意な誤りを生じない。

b)

有意な誤りを検出し,かつ,その有意な誤りに対応する。

6.1.3

電子計量システムは,有意な誤りが発生し,それが検出されたとき,機器内に含まれる計量値に関

する情報の回復ができるものでなければならない。

6.1.4

電子式体積表示機構を備えた液化石油ガスメーターは,取引中に 120 秒を超える動作停止(流量ゼ

ロ)が生じた場合には,その取引を中途終了させる(すなわち,計量器は,送出を開始する前にゼロ戻し

される)タイムアウト装置を備えなければならない。

6.2 

電源装置 

6.2.1

主電源の故障によって液化石油ガスの流れが中断しないものについては,計量システムは全ての計

量機能を維持するため,非常電源を備えなければならない。

6.2.2

主電源の故障によって液化石油ガスの流れが中断するものについては,6.2.1 の規定に適合するか

又は主電源故障時点でもっていたデータがその取引を終了させるのに十分な時間,表示することができな

ければならない。

表示の最小動作持続時間は,次のいずれかでなければならない。

−  主電源故障後,自動的及び連続的に少なくとも 15 分間。

−  主電源故障後,1 時間の間で手動で操作される 1 回又は数回の合計時間が少なくとも 5 分。

注記  この要件に適合していることを検証する前 12 時間は,通常に電源が供給されることが望まし

い。この電源供給の前では,バッテリー(装備されている場合)は充電されていなくてもよ

い。

なお,停電が 15 秒以上継続したとき,主電源の復帰後は中断された排出が続行できないように設計しな

ければならない。

懸垂型計量システムに対する要求性能 

懸垂型計量システムは,次による。

a)

懸垂型計量システムの充満ホースについて,圧力なしの状態から,液化石油ガスの流れなしに最大圧

力を加えたときの内容積の増加は,最小許容体積偏差の 2 倍を超えてはならない。

b)

電子式体積表示機構をもつ懸垂型計量システムは,5.2.3 の要件を満たさなければならない。

一般試験方法 

8.1 

メーター又は計量変換器の試験 

8.1.1 

一般要件 

通常,試験は,該当する全ての補助装置を取り付けたメーターに対して実施する。ただし,メーターの

計量精度に影響するおそれがなく,かつ,分離して試験される補助装置(例えば,電子式印字装置)につ

いては,試験を受けるメーターはその補助装置を備える必要はない。


20

B 8574

:2013

計量変換器は,計算器及び各表示機構が分離試験の対象であるという条件で,単独で試験してもよい。

この計量変換器が補正装置を備えた計算器に接続されることが意図されている場合には,器差決定のた

めに製造事業者によって指定される補正アルゴリズムが,変換器の出力信号に適用されなければならない。

8.1.2 

精度特性試験 

8.1.2.1 

一般 

8.1.2.2

の試験は,8.1.3 の耐久試験の前に実施しなければならない。

8.1.2.2 

精度試験 

メーターの一般的な精度試験は,次による。

a)

メーターの器差は,試験液を用いて使用最大流量(Q

max

)から使用最小流量(Q

min

)までの間の 6 流量

点で試験しなければならない。ただし,使用最大流量の試験は,Q

max

の 0.8 倍から Q

max

の間の流量で

行う。

b)  6

流量点は,次の式によって求める。

QK

nF

1

×Q

max

ここに,

nF: 流量点の番号

K=(Q

min

/Q

max

)

1/5

例  Q

max

/Q

min

=10 の場合の 6 流量点

Q(1)=1.00×Q

max

(0.80×Q

max

Q(1)≦1.00×Q

max

)

Q(2)=0.63×Q

max

(0.56×Q

max

Q(2)≦0.70×Q

max

)

Q(3)=0.40×Q

max

(0.36×Q

max

Q(3)≦0.44×Q

max

)

Q(4)=0.25×Q

max

(0.22×Q

max

Q(4)≦0.28×Q

max

)

Q(5)=0.16×Q

max

(0.14×Q

max

Q(5)≦0.18×Q

max

)

Q(6)=0.10×Q

max

Q

min

   (0.10×Q

max

Q(6)≦0.11×Q

max

)

c)

各流量点における器差試験は,独立して行い,少なくとも 3 回の試験結果の平均値を算出しなければ

ならない。

d)

各流量点の器差の平均値に一定値(5 %以下)を加減した値は,検定公差を超えてはならない(

図 2

参照)

図 2−精度試験の器差曲線 

8.1.2.3 

繰返し誤差の試験 

5.1.2.2

の規定を満足することを検証するために,最小測定量の 5 倍以上の量を計量し,2 回以上の器差

検定公差

(±1.0 %)

器差曲線

流量(L/min)

±0 %

一定値(5 %以下)を 
加減することによる移動

器差曲線


21

B 8574

:2013

の差を算出する。

8.1.2.4 

定格動作条件への考慮 

メーターの器差が,定格動作条件の限界において検定公差を超えないことを確実なものとしなければな

らない。ただし,定格動作条件の限界における試験は,定格動作条件の限界値が技術的に無視できる影響

の場合には,必要ない。

8.1.2.5 

最小測定量の精度試験 

5.1.2.3

の規定を満足することを検証するために,試験液を用いて使用最小流量(Q

min

)で 3 回計量し,

その 3 回の器差の平均値が検定公差を超えてはならない。

8.1.2.6 

試験液の特例 

揮発油に相当する粘度と異なる粘度をもつ液体で試験を実施する場合は,表記された液化石油ガスとの

影響を考慮しなければならない。

8.1.3 

耐久試験 

5.1.2.4

の規定を満足することを検証するために,耐久試験は,メーターの使用最大流量(Q

max

)の 0.8

倍と使用最大流量(Q

max

)との間の流量で,試験液を用いて実施しなければならない。

耐久試験の試験時間は,100 時間でなければならない。ただし,1 回又は何回かの休止をもってもよい。

耐久試験後,メーターは再び 8.1.2.2 の試験を行う。耐久試験前後の器差の差は,いかなる調整又は補正

なしに,1 %以内でなければならない。

8.1.4 

流れの断続試験 

5.1.2.5

の規定を満足することを検証するために,試験は同一の計量中にノズルなどの停止装置によって,

流れの停止を 5 回行い,使用最大流量(Q

max

)で 1 分以上吐出する体積を,試験液を用いて 3 回計量し,

その 3 回の器差の平均値に,

初期の精度試験による 8.1.2.2 d)  に規定する一定量と同一の値を加えた値が,

検定公差を超えないことを検証する。

8.2 

ガス分離器の試験 

4.9.1

の規定を満足することを検証するため,試験液を 4.9.4 の条件によって,空気を一定流量で連続的

に混入させ,使用最大流量(Q

max

)で 30 秒以上計量して行う。この場合において試験は,計量を 5 回以上

行い,その平均値を算出して行う。

8.3 

充満ホースの内部容積変化試験 

4.12

の規定を満足することを検証するために,充満ホースに計量システムの最大圧力を加えたときと,

大気圧の状態による内部体積との増加量を算出する。

8.4 

電子式計算器の試験 

8.4.1

電子式計算器を計量システムから分離して試験するときは,種々の入力を擬似入力しながら,その

電子式計算器単独で実施する。

電子式計算器の器差試験は,計量変換器が電子式計算器に入力する液化石油ガスの真実の量に相当する

体積を,電子式計算器に入力し,電子式計算器の出力(体積表示及び価格表示をもつ場合には価格表示)

で判定する。器差は,4.7 に規定する値を満足しなければならない。

8.4.2

電子式計算器が換算装置として計算を実行するときには,8.4.1 に規定する試験を,基準条件での

体積計算に対し実施しなくてはならない。

電子式計算器の器差試験は,計量変換器が電子式計算器に入力する液化石油ガスの真実の量に相当する

値,及び付加計器が計量する燃料油の各特性量(この特性量は,5.7.6 の規定により値が確認できる。

)を

シミュレーションする標準によって得られる値を,電子式計算器に入力し,電子式計算器の出力で判定す


22

B 8574

:2013

る。

8.4.3

8.8

に規定する試験を実施しなければならない。

8.5 

換算装置の試験 

8.5.1

全ての付加計器を組み込んだ換算装置を計量システムから分離して試験するときは,4.6 の規定に

適合しているかを検証する。この場合,付加計器が計量する各特性量を擬似入力する標準によって得られ

る値を入力することができ,換算されるべき計量条件での体積は,いかなる器差も含んでいないこととす

る。

温度換算にあっては,換算温度範囲の上限,下限及びその範囲内の任意の一つの温度を温度検出部に与

えて行い,この三つの温度のいずれもが 4.6 の規定に適合しているか検証する。

電子式換算装置の場合には,8.8 に規定する試験を実施しなければならない。

8.5.2

電子式換算装置については 8.5.1 の手順に替え,8.4.2 の規定に適合することを検証し,8.8 に規定

する試験を実施することでもよい。

8.6 

補助装置の試験 

一次表示を行う補助装置について 4.8.4 の規定に適合しているかを検証するときは,複数の補助装置に入

力される計量値の信号のうち,少なくとも一つがアナログの信号であるときは,その計量システムを構成

する全ての装置を組み合わせて試験を行わなければならない。複数の補助装置に入力される全ての計量値

の信号がデジタルの信号であるときは試験においてその補助装置のいずれかが計量システムから分離して

いてもよい。

分離して試験をするときには,メーターからの計量値の信号,又は擬似信号発生器が発生する計量値に

代わる信号を補助装置に入力し,既に試験を行った同じ目量をもつ各補助装置の表示(印字又は記憶)と

比較し,4.8.4 の規定を満足しなければならない。

一次表示を行う補助装置は,計量システムの他の装置と整合を取るための必要条件を明確にしておかな

ければならない。

注記  分離して試験をする表示機構は,しばしばセルフサービス装置などと組み合わされて販売時点

情報管理装置となる。販売時点情報管理装置に関する参考情報を,

附属書 JE に記載する。

8.7 

計量システムの試験 

8.7.1

計量システムの試験は,分離試験の対象となっていない各構成要素が要件を満足し,かつ,これら

の構成要素が他の構成要素と互いに整合しているということを検証するために行う。

計量システムの試験は,各構成要素について既に分離試験した構成要素の試験結果を根拠として,その

試験にかかわる部分を省略してもよい。

注記  分離して試験をすることができる構成要素は,体積表示機構,ガス分離器及びホースでありそ

れらに関する参考情報を,

附属書 JF∼附属書 JH に記載する。

8.7.2

定量装置が計量システムに含まれる場合は,定量装置によって設定量を設定し 5.6.6 の規定に適合

することを検証する。

8.7.3

計量システムに複数の表示装置(表示装置及び印字装置の場合も含む。

)をもつ場合には,メータ

ー以外の表示装置又は印字装置の試験は,その装置の動作条件を考慮して,試験を省略することができる。

8.7.4

計量システムが 4.16 に適合するかどうかの試験は,必要とする全ての補助装置及び補助装置を介

さないでメーターに接続する周辺装置を接続した状態で 8.1.2.28.1.2.5 及び 8.8 の試験を行うことによっ

て行う。また,定量装置が計量システムに含まれる場合は,定量装置によって設定量を設定し 5.6.6 の規定

に適合することを確認することによって行う。


23

B 8574

:2013

8.8 

電子装置の試験 

8.8.1 

一般 

電子計量システム又は電子計量システムの構成要素は,次の試験を実施する。

8.8.2 

性能試験 

次の試験によって電子計量システムが影響量に関する 6.1.16.1.3 の規定に適合していることを検証す

る。

影響因子の影響下での性能試験  箇条 に規定する影響因子の影響を受けているとき,その機器は正

確に,かつ,その器差が適用される検定公差を超えないように動作を続けなければならない。

妨害の影響下での性能試験  箇条 に規定する外部からの妨害を受けたとき,その機器は正確に動作

を続けるか,又は何らかの有意な誤りの存在を検出し,かつ,表示するかのいずれかでなければなら

ない。

8.8.3 

供試体となる計量システム(EUT 

電子装置の試験は,計量システム,計量システムの通常の動作を代行するその計量システム以外の構成

によるサブシステム(

例参照),又は構成要素で実施しなければならない。ただし,サブシステム及び補助

装置は,擬似信号による分離試験を可能とする。

特に,表示機構付きの計算器は,計算器の最終のきょう体内又は最終のきょう体に相当するきょう体内

に収まっていなければならない。

サブシステムは,次の例のような構成となる。

例  サブシステムの構成

−  計量変換器

−  計算器

−  体積表示機構。ただし,二次表示のものは除く。

−  電源装置

−  該当すれば,補正装置

電子計量システムの性能試験方法 

9.1 

一般 

この箇条は,電子計量システムが規定された環境条件で意図された機能・性能を実行できるかどうかを

確かめるための性能試験プログラムを規定する。各試験では,必要に応じ,標準条件下での器差決定にお

ける環境条件を示す。

これらの試験は,箇条 に規定されている試験を補足する。

ある影響量の影響を評価しているとき,他の全ての影響量は,標準条件に近い値でほぼ一定に保つもの

とする。

9.2 

厳しさレベル 

各性能試験において,計量システムが通常さらされる気候的及び機械的環境条件に相当する代表的な試

験条件を規定する。

計量システムは,気候的及び機械的環境条件に従って,二つのクラスに分ける。

クラス B  屋内に設置されるメーター,補助装置及び付加装置

クラス C  屋外に設置されるメーター,補助装置及び付加装置


24

B 8574

:2013

9.3 

標準条件 

標準条件は,次による。ただし,屋内でだけ使用する装置にあっては別に定めることができる。

−  周囲温度    15  ℃∼35  ℃

−  相対湿度    25 %∼75 %

−  大気圧      86 kPa∼106 kPa

−  電源電圧    公称電圧

−  電源周波数  公称周波数

各試験の間,温度及び相対湿度は,標準条件内でそれぞれ 5  ℃又は 10 %より多く変化してはならない。

なお,標準条件の範囲を超えて試験を行う場合は,器差への影響を考慮しなければならない。

9.4 

試験体積 

複数の影響量は,計量体積に応じて比例的に影響を与えずに,計量値に一定の影響を与える。有意な誤

りの値は,計量体積に関連している。したがって,試験結果を比較可能とするため,使用最大流量(Q

max

で 1 分間排出するのに相当する体積,又は最小測定量以上の体積のうち,いずれか大きい体積(以下,試

験体積という。

)で試験する必要がある。ただし,妨害による影響試験の場合には,試験体積を超える体積

で試験することができる。

9.5 

液温の影響 

温度試験(9.6.29.6.4)は周囲温度に関するものであり,使用する液化石油ガスの温度に関するもので

はない。したがって,液化石油ガスの温度が試験結果に影響を与えないよう,擬似入力による試験方法を

用いることが望ましい。

9.6 

性能試験 

9.6.1 

試験項目 

試験項目は,

表 による。試験は,任意の順序で実施してもよい。

表 1−試験項目 

項目

試験

影響量の性質

9.6.2 

高温(耐熱性)試験

影響因子

9.6.3 

低温(耐寒性)試験

影響因子

9.6.4 

温湿度サイクル(12+12 時間サイクル)試験

影響因子

9.6.5 

電圧変化試験

影響因子

9.6.6 

短時間停電試験

妨害

9.6.7 

バースト試験

妨害

9.6.8 

静電気放電試験

妨害

9.6.9 

放射電磁界イミュニティ試験

妨害

9.6.2 

高温(耐熱性)試験 

高温(耐熱性)試験は,次による。

a)

試験方法  乾燥加熱(非結露)

b)

試験の目的  高温度条件下で,6.1.1 の規定への適合性を検証する。

c)

参照規格  JIS C 60068-2-2:2010,JIS C 60068-3-1:1995

d)

試験手順の概要  試験は,試験サイクルの条件の順に温度を設定し,各条件下において,EUT をさら

すことからなる。試験サイクルの各温度への加熱及び冷却中の温度変化率は,1  ℃/min を超えてはな

らない。また,試験中の絶対湿度は,20 g/m

3

を超えてはならない。ただし,周囲温度が 35  ℃未満で


25

B 8574

:2013

試験を実施する場合の相対湿度は,50 %を超えてはならない。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

で試験を行い,試験中は作動していなければならない。

e)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,次による。

温度  クラス B:40±2  ℃

      クラス C:55±2  ℃

ただし,使用温度範囲をもつ場合は,使用温度範囲の最高温度とする。

f)

試験サイクル  試験サイクルは,次による。

1) 20

℃(標準温度)に設定し,EUT を 1 時間放置する。

2)

試験の厳しさによる温度に安定後,EUT を 2 時間放置する。

3)

再び標準温度に設定し,EUT を 1 時間放置する。

g)

最大許容変化  全ての機能は,設計どおり動作しなければならない。さらに,温度サイクルの各温度

での器差は,検定公差以内でなければならない。

9.6.3 

低温(耐寒性)試験 

低温(耐寒性)試験は,次による。

a)

試験方法  冷却

b)

試験の目的  低温度条件下で,6.1.1 の規定への適合性を検証する。

c)

参照規格  JIS C 60068-2-1:2010,JIS C 60068-3-1:1995

d)

試験手順の概要  試験は,試験サイクルの条件の順に温度を設定し,各条件下において,EUT をさら

すことからなる。試験サイクルの各温度への加熱及び冷却中の温度変化率は,1  ℃/min を超えてはな

らない。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

で試験を行い,試験中は作動していなければならない。

e)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,次による。

温度  クラス B:−10±3  ℃

      クラス C:−25±3  ℃

ただし,使用温度範囲をもつ場合は,使用温度範囲の最低温度とする。

f)

試験サイクル  試験サイクルは,次による。

1) 20

℃(標準温度)に設定し,EUT を 1 時間放置する。

2)

試験の厳しさによる温度に安定後,EUT を 2 時間放置する。

3)

再び標準温度に設定し,EUT を 1 時間放置する。

g)

最大許容変化  全ての機能は,設計どおり動作しなければならない。さらに,温度サイクルの各温度

での器差は,検定公差以内でなければならない。

9.6.4 

温湿度サイクル(1212 時間サイクル)試験 

温湿度サイクル(12+12 時間サイクル)試験は,次による。

a)

試験方法  高温高湿サイクル(結露)

b)

試験の目的  周期的な温度変化と組み合わされた高湿条件の下で,6.1.1 の規定への適合性を検証す

る。

c)

試験手順の概要  試験は,25  ℃から試験の厳しさによる各上限温度に上昇させ,その後 25  ℃に降下

させる周期的な試験環境に EUT をさらすことからなる。この周期的な試験環境の変化を 24 時間 1 サ


26

B 8574

:2013

イクルとする。この周期的な試験環境にさらすことによって温度の上昇中に,EUT 上に結露させるこ

とが望ましい。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

で試験を行い,高温高湿にさらされているとき,電源は通電状態にしない。

d)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,次による。

1)

上限温度  クラス B:40±2  ℃

          クラス C:55±2  ℃

ただし,使用温度範囲をもつ場合は,使用温度範囲の最高温度とする。

2)

湿度:95 %以上。ただし,上限温度にあっては,93 %±3 %とする。

3)

持続時間:24 時間

e)

試験サイクル  試験サイクル(24 時間)は,次による(図 参照)。

1) 25

℃(標準温度)から 3 時間で上限温度まで上げる。

2)

上限温度を 9 時間程度(試験サイクル開始から合計 12 時間)維持する。

3)

上限温度から 3∼6 時間で 25  ℃まで下げる。

4)

試験サイクル開始から 24 時間経過するまで 25  ℃に維持する。

f)

最大許容変化  高温高湿にさらされた後,高湿状態のまま標準温度に復帰したとき,全ての機能は,

設計どおり動作しなければならない。さらに,器差は,検定公差以内でなければならない。


27

B 8574

:2013

図 3−温湿度サイクルの周期的な変化(例) 

9.6.5 

電圧変化試験 

電圧変化試験は,次による。

a)

試験方法  交流主電源の変動(単相)

b)

試験の目的  交流主電源が変動している状態において,6.1.1 の規定への適合性を検証する。

c)

試験手順の概要  試験は,EUT が通常の大気圧状態で動作中に,その EUT を電源電圧変動にさらす

ことからなる。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

で試験を行い,試験中は作動していなければならない。

d)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,クラス B 及びクラス C において共通であり,その電源電圧は,次に

よる。

−  上限:V

nom

+10 %

−  下限:V

nom

−15 %

注記  電源電圧の範囲(V

min

V

max

)が表記などによって示される場合,上限は V

max

+10 %,下限は

V

min

−15 %となる。

e)

試験サイクル数  1 サイクル


28

B 8574

:2013

f)

最大許容変化  全ての機能は,設計どおり動作しなければならない。さらに,全ての器差は,検定公

差以内でなければならない。

9.6.6 

短時間停電試験 

短時間停電試験は,次による。

a)

試験方法  主電源電圧の短時間中断及び低下

b)

試験の目的  主電源電圧が短時間中断及び低下する状態において,6.1.2 の規定への適合性を検証す

る。

c)

試験手順の概要  試験は,電源周波数の 1/2 サイクルに等しい持続時間における公称電圧から無電圧

への電源中断,及び電源周波数の 1 サイクルに等しい持続時間における公称電圧から 50 %の電圧低下

を EUT に与えることからなる。主電源電圧の中断及び低下は,少なくとも 10 秒の間隔で 10 回繰り返

さなければならない。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

で試験を行い,試験中は作動していなければならない。

d)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,クラス B 及びクラス C において共通であり,その試験の厳しさは,

次による。

1) 1/2

サイクルに等しい時間の 100 %電圧低下

2)

1 サイクルに等しい時間の 50 %電圧低下

e)

試験サイクル数  各試験間隔が最小 10 秒で,最小 10 回の電圧断及び 10 回の電圧低下をさせる。電圧

断及び電圧低下は,全試験を実行するのに必要とする時間内で繰り返す。したがって,電圧断及び電

圧低下は 10 回以上となっても差し支えない。

f)

最大許容変化  標準条件下において試験体積に達したときの器差(E

1

)と妨害を受けながら試験体積

に達したときの器差(E

2

)との差(E

2

E

1

)が,有意な誤りの値を超えないか,又は計量システムが

有意な誤りを検出し,かつ,それに従って対応するかのいずれかでなければならない(

図 参照)。

①  標準条件下で計量を行ったときの器差 E

1

②  妨害を印加しながら計量を行ったときの器差 E

2

図 4−試験中の体積表示と標準条件下での表示の間の差 

9.6.7 

バースト試験 

バースト試験は,次による。

a)

試験方法  電気的バースト

b)

試験の目的  電気的バーストが主電源電圧に重畳された条件下で,6.1.2 の規定への適合性を検証す

る。

標準条件下

妨害印加

計量開始

計量終了

計量終了

①器差

算出

②器差

算出

E

1

E

2

計量開始


29

B 8574

:2013

c)

参照規格  JIS C 61000-4-4:1999

d)

試験手順の概要  試験は,EUT にバーストを与えることからなる。各スパイクは,5 ns の立ち上がり

時間及び 50 ns の半値幅をもっていなければならない。バーストの長さは 15 ms で,バースト周期(繰

返し時間の間隔)は 300 ms でなければならない。バーストは,全て同一計量中又は擬似入力による計

量中に,対称モード及び非対称モードで与えられなければならない。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

による試験を行い,試験中は作動していなければならない。

e)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,クラス B 及びクラス C において共通であり,その試験の厳しさは,

次による。

振幅  1 kV(ピーク値)

f)

試験サイクル数  少なくとも 10 回の正極及び負極 1 kV のランダムに変わるバーストを与えなければ

ならない。バーストは,試験を実行するのに必要とする全時間中に適用する。したがって,10 回より

も多くのバーストを適用してもよい。

g)

最大許容変化  標準条件下において試験体積に達したときの器差(E

1

)と妨害を受けながら試験体積

に達したときの器差(E

2

)との差(E

2

E

1

)は,有意な誤りの値を超えないか,又は計量システムは

有意な誤りを検出し,かつ,それに従って対応するかのいずれかでなければならない(

図 参照)。

9.6.8 

静電気放電試験 

静電気放電試験は,次による。

a)

試験方法  静電気放電(ESD)

b)

試験の目的  直接及び間接静電気放電の条件下で,6.1.2 の規定への適合性を検証する。

c)

参照規格  JIS C 61000-4-2:1999

d)

試験手順の概要  150 pF の静電容量を適切な DC 電源によって充電する。次に静電容量は,一方の端

子をグランド(きょう体)へ,他の端子を作業者が通常手を触れやすい EUT 表面へ 330 Ω を介して接

続し,EUT を通して放電される。

試験は,直接印加及び間接印加によって行う。ただし,直接印加にあって接触放電法が適用できな

い箇所は,気中放電法によって行う。直接放電法において必要であれば,塗装材を貫通させ導電層に

接触させる方法によって行う。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

で試験を行い,試験中は作動していなければならない。

e)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,次による。

直接印加  接触放電法:±6 kV

          気中放電法:±8 kV

間接印加            :±6 kV

f)

試験サイクル数  各試験に対し,同一計量中又は擬似入力による計量中に,少なくとも 10 秒の放電間

隔をもち,少なくとも 10 回の直接放電を適用しなければならない。間接放電については,水平結合板

上に合計 10 回の放電を,また,垂直結合板に対し合計 10 回の放電を与えなければならない。

g)

最大許容変化  標準条件下において試験体積に達したときの器差(E

1

)と妨害を受けながら試験体積

に達したときの器差(E

2

)との差(E

2

E

1

)が,有意な誤りの値を超えないか,又は計量システムは,

有意な誤りを検出し,かつ,それに従って対応するかのいずれかでなければならない(

図 参照)。


30

B 8574

:2013

9.6.9 

放射電磁界イミュニティ試験 

放射電磁界イミュニティ試験は,次による。

a)

試験方法  電磁場(放射)

b)

試験の目的  電磁場において,6.1.2 の規定への適合性を検証する。

c)

参照規格  JIS C 61000-4-3:2005

d)

試験手順の概要  EUT は,規定される厳しさレベルの電磁場にさらされなければならない。電磁場は,

二つの水平,垂直の直交偏波で発生し,周波数の自動掃引は 1.5×10

3

 decade/s 又はそれ以下の速度で

行わなければならない。

EUT は,使用最小流量(Q

min

)から使用最大流量(Q

max

)の間の少なくとも 1 流量(又は擬似流量)

で試験を行い,試験中は作動していなければならない。

e)

試験の厳しさ  試験の厳しさは,クラス B 及びクラス C において共通であり,その試験の厳しさは,

表 による。

表 2−放射電磁界イミュニティ試験の厳しさ 

周波数範囲 26∼1 000 MHz

電磁場強度 3

V/m

変調 80

%AM

1 kHz 正弦波

f)

最大許容変化  標準条件下において試験体積に達したときの器差(E

1

)と妨害を受けながら試験体積

に達したときの器差(E

2

)との差(E

2

E

1

)が,有意な誤りの値を超えないか,又は計量システムは,

有意な誤りを検出し,かつ,それに従って対応するかのいずれかでなければならない(

図 参照)。

10 

表記 

10.1 

計量システム 

計量システムには,目盛板上,又は特殊な銘板上のいずれかに,次の情報を集約して読みやすく,かつ,

容易に消滅しない方法で,次の事項を表記する。

a)

製造事業者名,登録商標又は経済産業大臣に届け出た記号

b)

該当する場合には,製造事業者の付けた製品の名称

c)

製造番号

d)

製造年

e)

該当する場合には,型式承認表示

f)

液化石油ガスメーター

g)

口径

h)

使用最大流量(Q

max

i)

使用最小流量(Q

min

j)

最小測定量

k)

温度換算装置をもつものにあっては,±1.0 %を超えない範囲内で換算することができる液化石油ガス

の温度範囲

l)

温度換算装置をもつものであって,基準温度が 15  ℃以外の温度を使用する場合には,その基準温度

m)

厳しさレベル又は設置場所(9.2 のクラス B を選択した場合に限る。


31

B 8574

:2013

n)

特定の環境条件が指定されている場合には,使用環境条件(例えば,使用温度範囲)

共通構成要素を使用した単一の計量システム内で,幾つかのメーターが動作するときには,そのメータ

ーそれぞれに要求される表記は,一つの銘板上にまとめて表記してもよい。

10.2 

一次表示を行う補助装置 

一次表示を行う補助装置は,次の情報を見やすい箇所に容易に消滅しない方法で,次の事項を表記する。

a)

型式承認表示又はこれに類する番号

b)

特定の環境条件が指定されている場合には,a)  の近傍に使用環境条件(例えば,使用温度範囲)

11 

器差検定の方法 

器差検定の方法は,

附属書 JA による。

12 

使用中検査 

使用中検査の方法は,

附属書 JB による。

13 

対応関係 

この JIS の項目と特定計量器検定検査規則(以下,検則という。

)の項目との対応関係は,

表 による。

表 3JIS 項目と検則項目との対比表 

JIS

項目

検則項目

10

  表記

第九章第一節第一款第一目“表記事項”

4

  一般要求性能(4.4 を除く)

5

  計量システムのメーター及び補助装置に対する要

求性能

6

  電子装置を備える計量システムに対する要求性能

第九章第一節第一款第二目“性能”

4.4

  検定公差及び有意な誤り

第九章第一節第二款“検定公差”

8

一般試験方法

9

電子計量システムの性能試験方法

第九章第一節第三款第一目“構造検定の方法”

附属書 JA  器差検定の方法

第九章第一節第三款第二目“器差検定の方法”

JB.1

  性能に係る技術上の基準

第九章第二節第一款“性能に係る技術上の基準”

JB.2

  使用公差

第九章第二節第二款“使用公差”

JB.3

  性能に関する検査の方法

第九章第二節第三款第一目“性能に関する検査の方法”

JB.4

  器差検査の方法

第九章第二節第三款第二目“器差検査の方法”


32

B 8574

:2013

附属書 JA

(規定)

器差検定の方法

JA.1 

一般 

液化石油ガスメーターの器差検定は,液化石油ガスを用いて,次による。

a)

液化石油ガスメーターの器差検定は,あらかじめ検定をする液化石油ガスメーターに液化石油ガスを

一回以上空通しした後,基準器検査規則第 4 条に規定する基準器を使用し,衡量法又は比較法によっ

て行う。

b)

衡量法による場合は,あらかじめ,液化石油ガスの蒸気を充満した圧力容器に,液化石油ガスを充塡

し,基準台手動はかり又は基準分銅でその質量を,基準密度浮ひょう又は基準比重浮ひょうでその密

度を計量し,

附属書 JC によって真実の体積を算出して行う。

この場合において,温度換算装置を備える液化石油ガスメーターにあっては,基準温度における密

度の値を用いる。

c)

比較法による場合は,液体メーター用基準体積管を用い,その器差を補正して行う。温度換算装置を

備える液化石油ガスメーターにあっては,真実の液化石油ガスの体積を基準温度に換算して行う。

JA.2 

検定流量 

検定流量は,使用最小流量(Q

min

)以上使用最大流量(Q

max

)以下の範囲内の任意の 2 流量でそれぞれ 1

回行う。ただし,必要と認めるときは,2 回の平均値によることができる。

JA.3 

計量体積 

器差検定における計量体積は,次による。

a)

衡量法による場合の計量体積は,充塡する圧力容器の内容積の 70 %以下の体積であって,10 L 以上の

体積とする。

b)

比較法による場合の計量体積は,10 L 以上の体積とする。


33

B 8574

:2013

附属書 JB

(規定)

使用中検査

JB.1 

性能に係る技術上の基準   

性能に係る技術上の基準は,4.8.44.8.54.13.24.165.2.1.65.2.45.6.5 及び 5.6.6 による。ただし,

4.8.4

の検定公差は使用公差に,目量は目量の 2 倍に読み替える。

JB.2 

使用公差 

使用公差は,検定公差の 2 倍とする。

JB.3 

性能に関する検査の方法 

性能に関する検査の方法は,8.7.4 による。ただし,8.7.4 の試験は,計量システムの設置の状況によって

必要がないと認める場合には,省略することができる。

JB.4 

器差検査の方法 

器差検査の方法は,

附属書 JA による。


34

B 8574

:2013

附属書 JC

(規定)

真実の体積の算出

JC.1 

衡量法による真実の体積の算出 

衡量法によって真実の被計量物又は試験液の体積を算出する場合は,次による。

a)

質量の計量  質量の計量は,基準台手動はかり又は基準分銅を用いて行う。ただし,基準分銅を用い

て行う場合は,JIS B 7611-2 に規定する器差検定,繰返し性,偏置荷重及び“感じ”の基準を満たす

非自動はかりであって,読取限度は,器差検定の際に通過させる試験液の体積に相当する質量に対し

て 1/2 000 未満の質量に相当するものを用いなければならない。また,器差について適切に管理してお

かなければならない(管理については,

附属書 JD 参照)。

b)

密度の計量  密度の計量は,基準密度浮ひょう又は基準比重浮ひょうを用いて行う。

なお,当該基準器と同じ,又はより高い精度の標準器を用いてもよい。

c)

体積の算出  体積の算出は,a)  及び b)  によって求めた質量及び密度を用いて,次の式によって算出

する。ただし,は,四捨五入によって小数点以下 4 位まで算出する。

Q=(W

2

W

1

)/

ここに,

Q:  真実の液化石油ガスの体積(L)

d:  器差検定時の液化石油ガスの温度 t  ℃におけるその密度

(g/cm

3

(温度換算装置を備えるものにあっては,基準温度に

おける密度)

W

1

:  圧力容器に検定のために液化石油ガスを充塡する前の質量(kg)

W

2

:  圧力容器に検定のために液化石油ガスを充塡した後の質量(kg)

JC.2 

比較法による真実の体積の算出 

比較法による場合は,基準器検査規則第 4 条に規定される基準体積管を用い,その器差を補正して行う。

この場合において,温度換算装置を備える液化石油ガスメーターにあっては,試験液の体積を基準温度に

換算して行う。

JC.3 

温度換算装置を備える計量システムであって,基準体積管を用いる場合の器差(E)の算出 

温度換算装置を備える計量システムであって,基準体積管を用いる場合の器差は,次の式によって算出

する。ただし,は,四捨五入によって小数点以下 4 位まで算出する。

E=[I−(Q

2

eα

t

]/[(Q

2

eα

t

]×100+β(15−T)

ここに,

E: 器差

Q

2

基準体積管の読み

I: 受験器の指示値

e: 基準体積管の器差

α

t

温度に対する容積換算係数で,JIS K 2240 による。

β: 基準体積管の体膨張係数

材質  ステンレス鋼  0.004 8 %/℃ 
      鋼板          0.003 5 %/℃ 
      真ちゅう(鍮)0.005 5 %/℃ 
      アルミニウム  0.007 0 %/℃

T: 基準体積管の温度


35

B 8574

:2013

附属書 JD

(参考)

非自動はかりの管理方法

JD.1 

検査周期 

基準分銅とともに用いる非自動はかりは,定期的に JC.1 a)  に規定する基準を満たしているかどうかを

検査することが望ましい。この検査の期間の周期は,機械式はかりについては 3 年,電気式はかりについ

ては 2 年を超えないことが望ましい。

JD.2 

使用分銅 

JD.1

の検査は,基準分銅に代えて当該基準分銅と同等,又はより高い精度の実用基準分銅を使用するこ

とができる。

JD.3 

検査結果の管理 

JD.1

の検査結果は,次に示す事項を帳簿などに記載するとともに,器差検定のときに確認ができるよう

保存及び管理することが望ましい。

−  非自動はかりを所有する者の名称及び所在地

−  検査を行った年月日及び当該検査を行った者の署名又は記名押印

−  非自動はかりのひょう量,目量又は感量及び器物番号

−  その他必要な事項


36

B 8574

:2013

附属書 JE

(参考)

販売時点情報管理装置に対する要求事項

この附属書は,メーターなどとの接続にデジタル信号による通信方式を用いた販売時点情報管理装置に

ついて,本体で要求している事項を記載する。

販売時点情報管理装置は,独立して試験を行うことができるが,計量法における型式承認を受けた計量

システムの一部として扱われる。

このため,販売時点情報管理装置は,本体に規定する次の要求事項を満たさなければならない。

JE.1 

一般要件 

4.2

4.8.1 及び 4.8.4 の規定による。

JE.2 

体積表示機構 

5.2.1

及び 5.2.3 の規定による。

JE.3 

価格表示機構 

5.3

の規定による。

JE.4 

印字装置 

5.4

の規定による。

JE.5 

記憶装置 

5.5

の規定による。

JE.6 

定量装置 

5.6

の規定による。

JE.7 

セルフサービス装置 

5.9

の規定による。

JE.8 

電子装置を備える補助装置 

6.1.1

6.1.2 及び 6.1.3 の規定による。

JE.9 

補助装置の試験 

8.6

の規定による。

JE.10 

電子装置の試験 

8.8

の規定による。

JE.11 

表記 

10.2

の規定による。


37

B 8574

:2013

附属書 JF

(参考)

体積表示機構に対する要求事項

JF.1 

一般 

この附属書は,独立して試験を行うことができる計量システムの一部である体積表示機構について,本

体で要求している事項を記載する。

この体積表示機構は,本体に規定する次の要求事項を満たさなければならない。

JF.2 

体積表示機構の構成 

体積表示機構は,計量変換器からの計量信号を計量値に演算処理を行い体積を表示するものであり,計

算器を含む一つのきょう体で構成されたものとする。ただし,きょう体内に補助装置(価格表示機構,定

量装置など)が搭載されている場合には,それらは,体積表示機構の一部とする(

図 JF.1 参照)。

図 JF.1−体積表示機構の構成例 

JF.3 

要求事項 

JF.3.1 

表示 

4.8

の規定による。

JF.3.2 

補正装置 

5.1.4

の規定による。

JF.3.3 

体積表示機構 

5.2.1

及び 5.2.3 の規定による。

JF.3.4 

体積表示機構のゼロ戻し装置 

5.2.4

の規定による。

JF.3.5 

価格表示機構 

5.3

の規定による。

JF.3.6 

印字装置 

5.4

の規定による。

JF.3.7 

記憶装置 

5.5

の規定による。

体積表示機構

価格表示機構

計算器

記憶装置

補正装置

定量装置

換算装置

補助装置


38

B 8574

:2013

JF.3.8 

定量装置 

5.6

の規定による。

JF.3.9 

換算装置 

4.6

及び 5.7 の規定による。

JF.3.10 

計算器 

4.7

及び 5.8 の規定による。

JF.3.11 

電子装置を備える計量システムに対する要求性能 

箇条 の規定による。

JF.3.12 

懸垂型計量システム 

箇条 7 a)  の規定による。

JF.3.13 

一般試験要件 

8.1

の規定による。

JF.3.14 

電子式計算器の試験 

8.4

の規定による。

JF.3.15 

換算装置の試験 

8.5

の規定による。

JF.3.16 

補助装置の試験 

8.6

の規定による。

JF.3.17 

電子装置の試験 

8.8

の規定による。


39

B 8574

:2013

附属書 JG

(参考)

ガス分離器に対する要求事項

JG.1 

一般 

この附属書は,独立して試験を行うことができる計量システムの一部であるガス分離器について,本体

で要求している事項を記載する。

このガス分離器は,本体に規定する次の要求事項を満たさなければならない。

JG.2 

要求事項 

JG.2.1 

一般要件 

4.9.1

の規定による。

JG.2.2 

ガスの放出管 

4.9.2

の規定による。

JG.2.3 

ガス分離器の一般要求 

4.9.3

の規定による。

JG.2.4 

ガス分離器の特別要求 

4.9.4

の規定による。

JG.2.5 

ガス分離器の試験 

8.2

の規定による。


40

B 8574

:2013

附属書 JH

(参考)

ホースに対する要求事項

JH.1 

一般 

この附属書は,独立して試験を行うことができる計量システムの一部であるホースについて,本体で要

求している事項を記載する。

このホースは,本体に規定する次の要求事項を満たさなければならない。

JH.2 

要求事項 

JH.2.1 

充満ホースの内部容積の偏差

4.12

及び箇条 7 b)  の規定による。

JH.2.2 

充満ホースの内部容積変化試験 

8.3

の規定による。


附属書 JI

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 8574:2013

  液化石油ガスメーター−取引又は証明用

OIML R117-1:2007

  Dynamic measuring systems for liquids other than water, Part 1:

Metrological and technical requirements

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

1

適用範囲 
液化石油ガスを充塡

す る た め の 口 径 
40 mm 以下の計量シ
ステム

 1

適用分野 
水以外の液体量の動的計量

システム

変更

OIML

は水以外の液体全てを

適用しているのに対し,JIS 

は液化石油ガスを計量する液
化石油ガスメーターに限定

JIS

と OIML とでは適用する範囲

に差異があるが,液化石油ガスメ

ー タ ー に 関 わ る 技 術 的 差 異 は な
い。

2

引用規格

3

用語及び定義

メーターの要素,特
定の計測用語などの
定義

 T

用語 

変更

この規格対象外の内容を削除

し,計量法関連の定義を追加

同左

4

一般要求性能

2

一般要件

4.1

計量システムの構成
要素

 2.1

計量システムの構成要素 

削除

一部の補助装置及び付加装置
の例示を削除

他の補助装置及び付加装置も装備
可能であり,あえて例示は必要な
いため削除した。

4.2

補助装置

2.2

補助装置 

削除

管理対象外の補助装置に対す
る規定などを削除

国内要求事項以外の内容を削除

4.3

定格動作条件

2.3

定格動作条件 

追加

最小測定量及び使用最小流量
の規定を追加

国内要求事項として,最小測定量
の 20 L を上限とし,表示機構によ
る規定を設けた。また,使用最小

流量について 10 L/min 未満の場合
は,10 L/min でよい旨を追加

 

41

B 857

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

4.4

検定公差及び有意な

誤り

 2.5

最大許容誤差及び有意な誤

り 

削除 
 
 
 
 
 
 
変更

精度等級及びメーター単体の

最大許容誤差を削除 
 
 
 
 
 
測定量に対する検定公差の適
用値を変更

液化石油ガスメーターに限定する

この規格では,精度等級は一つだ
けになり,特に精度等級を設けな
い。また,規制の範ちゅう(疇)

を計量システムとしているため,
メーターだけの最大許容誤差を削

国内要求事項として測定量 0.4 L 未
満に対しては,検定公差の±4.0 %
を適用した。

4.5

検定公差及び最小許
容体積偏差に適用さ

れる条件

 2.6.3

最大許容誤差に適用される
条件

削除

二つ以上の種類の液体を計量
する計量システムについての

内容を削除

検定においては,附属書 JA に別途
規定しているため。液化石油ガス

だけが対象

4.6

換算装置

2.7

変換指示の条件

変更 
 

換算装置における検定公差へ
の適用値を変更。また,換算装

置の個々の部品による検査方
法は削除

国内では精度等級による区別をし
ないため,検定公差は一つであり,

換算装置における検定公差への適
用値を変更。また,国内では個々
の部品による検査方法を適用しな

い。

4.7

計算器

2.8

一致

4.8

表示

2.9 
6.1.9.2

指示 

削除 
 
追加

質量に関する記載を削除 
 
複数の一次表示機構をもつも
のに対する規定を追加

国内では要求事項としないため,
削除

国内要求事項として計量システム
内に複数の一次表示をもつものに
対する相互の表示の差について追

42

B 857

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

4.9

空気又はガスの除去

2.10

空気又はガスの除去

削除 
 
 
変更 
 

ポンプに関わる規定及びガス

抽出器の内容を削除 
 
ガス放出管の手動調整弁の状

態の具体化 
空気又はガスの体積比の変更

国内要求事項として,ポンプは要

求事項としていない。また,ガス
抽出器は使用実態がないため削除 
閉止状態が視覚的に分かるような

機構であることを明示した。 
国内の液化石油ガスメーターの使
用実態から,20 %の体積比に変更

4.10

トランスファーポイ
ント

 2.12

トランスファーポイント

削除

空ホースシステム及び受入機
器に関する内容を削除

国内では要求事項としないため,
削除

4.11

計量システムの完全
充満

 2.13

計量システムの完全充塡

削除

空ホースシステムに関する内
容を削除

国内では要求事項としないため,
削除

4.12

充満ホースの内部容
積の偏差

 2.15

充満ホースの内部体積の偏

追加 5

m を超えるホースの規定追加

国内事情によって 5 m を超えるホ
ースの規定を追加

4.13

分岐配管及びう(迂)

回配管

 2.16

5.2.5

分岐及びバイパス 

削除 
 
変更

空ホースシステムに関する内

容を削除 
複数のノズルをもつ場合の分
岐箇所の規定を変更

国内では要求事項としないため,

削除

OIML

では“逆止弁”と言及して

いたが,限定する表現を変更

4.14

制御装置

2.17

制御機構及び閉鎖機構 

追加

制限装置の流量は容易に変更
不可を追加

国内で推奨事項として追加

4.15

封印及び表記銘板

2.20  封印装置及び刻印銘板

削除

機械的封印保護のない電子封
印装置の内容及び OIML R117
の要件であるパラメーターの

変更履歴について削除

この規格は,一般への直接販売を
対象とするため,電子封印装置は
機械的封印保護を必須とした。

4.16

周辺装置の影響

追加

国内要求事項として,外部装置の

影響を追加

5

計量システムのメー
ター及び補助装置に

対する要求性能

 3

計量システムのメーター及
び補助装置の要件

 
 

 

43

B 857

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

5.1

メーター

3.1

メーター 

削除 
 
 
 
 
追加 

メーターにおける圧力範囲の
削除及び調整装置の最小調整

の値を国内事情に合わせた。 
 
 
流れの断続試験の要件及び調
整装置の調整比の推奨事項を
追加

通常最小圧力は設置状況において
決定する排出ができる最小の圧力

であることから削除。また,調整
範囲の値を 0.001 以下が望ましい
旨に変更した。

流 れ の 断 続 試 験 の 要 件 が OIML 

R117-1

になかったため追加。また,

調整比は国内推奨事項として追加

5.2

体積表示機構

3.2 

表示装置 

追加 

排出開始時点での数目量に相
当する体積及び価格における

表示の規定を追加

国内要求事項として,排出開始時
点での数目量に相当する体積及び

価格における表示は不要である旨
を追加

5.3

価格表示機構

3.3

料金表示装置

削除 

給油後の単価設定を削除

国内では要求事項としないため,

削除

5.4

印字装置

3.4

印字装置 

変更 

印字装置にゼロ戻し装置が備

わっている場合の規定を推奨
事項に変更

国内では要求事項としないため,

推奨事項に変更

5.5

記憶装置

3.5

記憶装置 

削除

チェック機構に関する内容を

削除

国内では要求事項としないため,

削除

5.6

定量装置

3.6

プリセット装置

一致

5.7

換算装置

3.7

変換装置 

変更 
 

換算係数の計算は JIS に従うこ
と,付加計器の設置場所の規定
を推奨事項に変更

国内要求事項として,換算係数の
計算は JIS K 2240 に従うこと,設
置場所における規定を推奨事項に

変更

5.8

計算器

3.8

計算器

一致

5.9

計量システムととも
に使用するセルフサ
ービス装置

 5.10

燃料油計量器を備えたセル
フサービス装置

削除 
 
追加

無人サービスモードについて
削除 
セルフサービス装置の制御装

置における計量システムの状
態表示に関する規定を推奨事
項として追加

国内事情から販売者がいない営業
形態はないため削除とした。 
国内事情からセルフサービス装置

における計量システムの状態表示
に関する規定を推奨事項として追

44

B 857

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

6

電子装置を備える計

量システムに対する
要求性能

 4

電子装置を備えた計量シス

テム

6.1

一般要件

4.1

一般要件

削除

チェック機能及び被遮断型計
量システムの規定削除

国内事情に合わせ左記削除

6.2

電源装置

4.2

電源装置

一致

7

懸垂型計量システム
に対する要求性能

追加

懸垂型計量システムの規定を
追加

国内独自の計量システムであるこ
とから国内要求事項として追加

8

一般試験方法

6

計量管理

8.1  

メーター又は計量変
換器の試験

 6.1.5

 
A.6

メーター,計量装置又はメ
ーターセンサーの型式承認

削除 
 
追加

この規格対象外の内容を削除 
 
精度試験の器差補正,最小測定
量の精度試験方法,流れの断続
試験及び試験を実施する具体

的内容を追加

型式承認の審査に関する内容など
を削除

国内要求事項として,精度試験の
器差補正,最小測定量の精度試験
方法,流れの断続試験の具体的内

容を追加,及び試験を実施する液
化石油ガスの特例を追加

8.2

ガス分離器の試験

6.1.6 ガス分離器ガス除去装置の

試験型式承認

追加

具体的な試験方法を追加

同左

8.3

充満ホースの内部容

積変化試験

 2.15

充満ホースの内部体積の偏

追加

具体的な試験方法を追加

同左

8.4

電子式計算器の試験

6.1.7 
A.8

電子式計算器の試験型式承

削除 

チェック機構に関する規定を

削除

国内事情に合わせてチェック機構

は削除

8.5

換算装置の試験

6.1.8 
A.9.1

換算装置の試験型式承認

追加

換算装置の試験方法を追加

国内事情に合わせ具体的な換算装
置の試験方法を追加

8.6

補助装置の試験

6.1.9

補助装置の試験型式承認

変更 

補助装置の試験方法を変更

補助装置の試験において擬似信号
発生器の使用を追加

8.7

計量システムの試験

6.1.10  計量システムの試験型式承

追加

国内事情に合わせ設定量と計
量完了時に表示される量との
差の試験方法及びメーター以

外の表示装置又は印字装置に
おける試験の省略を追加

同左

45

B 857

4


20
1

3


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

8.8

電子装置の試験

6.1.11

電子装置の試験型式承認

追加

電子装置の試験における器物

として,サブシステムを追加

電子装置の試験における器物とし

て,計量システムでは試験実施が
困難であることを想定し,サブシ
ス テ ム で の 試 験 も 有 効 で あ る た

め,追加

9

電子計量システムの

性能試験方法

 A.10

電子装置に対する影響要因

試験

9.1

一般

A.10.1

総則

一致

9.2

厳しさレベル   A.10.2

A.10.3
A.10.4

温度に対する厳しさレベル

湿度に対する厳しさレベル
機械的試験に対する厳しさ
レベル

削除

機械的試験に対する厳しさレ

ベルを削除

液化石油ガスメーターは,機械的

妨害(振動)にさらされることが
ないため削除

9.3

標準条件

A.3

標準条件 

追加

標準条件の範囲を超えて試験
を行う規定を追加

国内要求事項として,標準条件を
超えて試験を行う場合は器差への

影響を考慮する旨を追加

9.4

試験体積

A.4

試験体積 

追加

妨害による影響試験の場合に
は,試験体積を超える体積で試

験を可能とする旨を追加

国内での試験の実情を考慮し,妨
害による影響試験の場合には,試

験体積を超える体積で試験を可能
とした。

9.5

液温の影響  A.5

液体温度の影響

一致

9.6

性能試験

A.10.5
A.10.6
A.10.7
A.10.8
A.11

高温乾燥 
低温

高温湿潤,サイクル 
振動試験 
電気妨害試験

変更 
 
 
 
 
 
削除

温度関連試験,温湿度サイクル
試験の方法及び放射電磁界イ

ミュニティ試験の電磁場強度 
を変更 
 
 
振動試験などを削除

温度関連試験及び温湿度サイクル
試験において,使用温度範囲をも

つ場合も対応できるように試験方
法を変更。また,放射電磁界イミ
ュニティ試験において,電磁界強

度を 3 V/m に変更 
振動試験など国内では要求事項と
しないため削除

10

表記

2.19

マーキング 

変更

口径,使用環境条件など国内要
求事項の内容の変更

一部,国内規定の表示内容に変更

46

B 857

4


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条 
番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

11

器差検定の方法

追加

国内要求事項として,器差検定の

方法を追加

12

使用中検査

追加

国内要求事項として,使用中検査

の方法を追加

13

対応関係

追加

国内規定(特定検定検査規則)と
の対比関係の表を追加

附属書 JA
(規定)

器差検定の方法

追加

国内要求事項として,器差検定の
方法を追加

附属書 JB
(規定)

使用中検査

追加

国内要求事項として,使用中検査
の方法を追加

附属書 JC
(規定)

真実の体積の算出

追加

国内要求事項として,真実の体積
の算出を追加

附属書 JD

(参考)

附属書 JE

(参考)

附属書 JF
(参考)

附属書 JG
(参考)

附属書 JH
(参考)

47

B 857

4


20
1

3


JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:OIML R117-1:2007,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

48

B 857

4


2

013