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B 8570-2

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義  

2

4  種類 

7

5  計量要件  

7

5.1  計量特性  

7

5.2  検定公差及び水温等級に関する要件 

7

5.3  メーターの要件  

8

5.4  電子装置付きメーター  

9

6  構造 

10

6.1  メーターの材料及び構造  

10

6.2  定格動作条件  

10

6.3  圧力損失  

10

6.4  表示機構  

11

6.5  検定証印等及び封印できる保護装置 

13

7  試験方法  

13

7.1  基準条件  

13

7.2  試験項目  

14

7.3  水質  

14

7.4  耐圧試験  

14

7.5  器差試験  

15

7.6  水温試験  

18

7.7  水圧試験  

18

7.8  逆流試験  

19

7.9  圧力損失試験  

19

7.10  促進耐久試験  

21

7.11  電子装置付きメーターの性能試験  

25

8  製品の呼び方  

35

9  表示 

35

9.1  表示  

35

9.2  合番号  

35

10  検定  

35

11  使用中検査  

35

12  対応関係  

36


B 8570-2

:2013  目次

(2)

ページ

附属書 JA(規定)器差検定の方法  

37

附属書 JB(規定)使用中検査  

40

附属書 JC(規定)衡量法による水の体積  

41

附属書 JD(参考)非自動はかりの管理方法  

42

附属書 JE(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

43


B 8570-2

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。

これによって,JIS B 8570-2:2009 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS B 8570 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

B

8570-1  第 1 部:一般仕様

JIS

B

8570-2  第 2 部:取引又は証明用


日本工業規格

JIS

 B

8570-2

:2013

水道メーター及び温水メーター

第 2 部:取引又は証明用

Meters for cold water and hot water-

Part 2: Measuring instruments used in transaction or certification

序文 

この規格は,2006 年に発行された OIML R 49-1 及び OIML R 49-2 を基に,我が国の水道メーター及び

温水メーターの使用実態を踏まえて,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JE に示す。

この規格は,水道メーター及び温水メーターが計量法の特定計量器として要求される要件のうち,構造

及び性能に係る技術上の基準及び試験の方法を規定するために作成した日本工業規格であり,この規格に

適合することをもって計量法で定める検定に合格したということにはならない。また,この規格に適合す

るものであることを示す工業標準化法第 19 条の表示を付すことはできない。

適用範囲 

この規格は,我が国で取引又は証明に使用する呼び径 350 mm 以下の水道メーター及び呼び径 40 mm 以

下の温水メーター(以下,この規格において両者に共通する規定にあっては単にメーターという。

)であっ

て,1 MPa の最大許容使用圧力に耐えることができる,管路内を流れる 30  ℃以下の冷水の体積を計量す

る水道メーター及び管路内を流れる清浄な 90  ℃以下の温水の体積を計量する温水メーターについて規定

する。

なお,この規格は,機械式メーターのほか,電気的又は電子的原理のメーター及び電子装置付きの機械

式メーターにも適用する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

OIML R 49-1:2006,Water meters intended for the metering of cold potable water and hot water. Part 1:

Metrological and technical requirements

OIML R 49-2:2006,Water meters intended for the metering of cold potable water and hot water. Part 2:

Test methods(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。


2

B 8570-2

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JIS B 7552  液体用流量計の校正方法及び試験方法

JIS B 7611-2  非自動はかり−性能要件及び試験方法−第 2 部:取引又は証明用

JIS C 60068-2-1  環境試験方法−電気・電子−第 2-1 部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-1,Environmental testing−Part 2-1: Tests−Test A: Cold(IDT)

JIS C 60068-2-2  環境試験方法−電気・電子−第 2-2 部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-2,Environmental testing−Part 2-2: Tests−Test B: Dry heat(IDT)

JIS C 60068-2-30  環境試験方法−電気・電子−第 2-30 部:温湿度サイクル(12+12 時間サイクル)

試験方法(試験記号:Db)

注記  対応国際規格:IEC 60068-2-30,Environmental testing−Part 2-30: Tests−Test Db: Damp heat,

cyclic (12 h + 12 h cycle)(IDT) 

JIS C 61000-4-2  電磁両立性−第 4-2 部:試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-2,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-2: Testing and

measurement techniques−Electrostatic discharge immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-3  電磁両立性−第 4-3 部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-3,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-3: Testing and

measurement techniques−Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test(IDT) 

JIS C 61000-4-4  電磁両立性−第 4-4 部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー

ストイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-4,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-4: Testing and

measurement techniques−Electrical fast transient/burst immunity test(IDT)

JIS C 61000-4-5  電磁両立性−第 4-5 部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験

JIS C 61000-4-11  電磁両立性−第 4-11 部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧

変動に対するイミュニティ試験

注記  対応国際規格:IEC 61000-4-11,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-11: Testing and

measurement techniques−Voltage dips, short interruptions and voltage variations immunity tests

(IDT)

JIS Z 8103  計測用語

JIS Z 8601  標準数

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103 によるほか,次による。

3.1 

メーター(meter)

発信部を通過する計量状態での水の体積を連続的に計量し,記憶し,表示するための計量器。

注記 1  メーターは,少なくとも発信部,演算部及び表示機構を含む。

注記 2  メーターには,副管付メーターもある。

3.2 

発信部(measurement transducer)

水の流量又は体積を演算部に送るための信号に変換する,メーターの一部分。それは機械式,電気式又

は電子式のものがある。自励式でも,外部供給電源利用でもよい。発信部は検出部(流量センサ又は体積


3

B 8570-2

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センサ)を含む。

3.3 

検出部(流量センサ又は体積センサ)(flow sensor,volume sensor)

メーター内を通過する水の流量又は体積を検出する(円板,ピストン,羽根車,タービン,電磁コイル

など)メーターの部品。

3.4 

演算部(calculator) 

発信部からの出力信号を受信し,それらを変換するメーターの一部分。必要に応じて結果を使用するま

で記憶保存する機能をもつ。

3.5 

表示機構(indicating device) 

計量結果を連続的に又は要求時に表示する,メーターの一部分。

計量の終了時にだけ表示する印字装置は,表示機構に含まない。

3.6 

調整装置(adjustment device) 

計量値によらず一律の定数を加算することによって器差に適正な補正を加える機能をもち,メーター内

に組み込む装置。これによって器差を検定公差の範囲内に収めることが可能になる。

3.7 

補正装置(correction device) 

流量及び/又は水の特性(温度,圧力など)

,並びに事前に決定された校正曲線を考慮して,計量条件で

の体積を自動的に補正するために,内蔵する装置。水の特性は,メーターに記憶保存していてもよい。

3.8 

管路内メーター(in-line meter) 

ねじ又はフランジ接続によって閉管路内に直接組み込む形式のメーター。

3.9 

単接続形メーター(concentric meter) 

接続端が一つで,中間金具を介して管路に垂直に接続し閉管路に組み込む形式のメーター。

注記  メーターと中間金具との間の出入り通路は,接続の箇所で同軸になっている。

3.10 

一体形メーター(complete meter) 

発信部(検出部を含む。

)と演算部(表示機構を含む。

)とが分離できないメーター。

3.11 

副管付メーター(combination meter) 

1 個の親(大流量)メーター,1 個の子(小流量)メーター及び 1 個の切換装置で構成する管路内メータ

ーであって,メーターを通過する流量の大きさによって親メーター及び/又は子メーターに自動的に流れ

を誘導するメーター。

3.12 

真実の値(actual volume),V

a

通過時間に関係なくメーターを通過した水の全体積。


4

B 8570-2

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3.13 

計量値(indicated volume),V

i

メーターを通過した水の体積に対応する,メーターが表示した水の体積。

3.14 

器差(relative error of indication),ε 

計量値から真実の値を減じた値の真実の値に対する割合。

3.15 

検定公差(maximum permissible error during verification) 

検定における器差の許容値。

3.16 

固有器差(intrinsic error) 

基準条件下で決定された,メーターの器差。

3.17 

異常(fault) 

メーターの器差と固有器差との差。

3.18 

有意な異常(significant fault)

大流量域の検定公差の 2 分の 1 を超える大きさの異常。

次の異常は,有意な異常とはみなさない。

−  同時に,かつ,互いに独立した原因で発生する異常。

−  計量結果として確認,記憶又は転送もできないほどの,表示の瞬間的変化。

3.19 

耐久性(durability) 

使用期間にわたってその性能特性を維持できる,メーターの能力。 

3.20  

目盛標識(scale mark)

計量値又はそれに関連する値を表示するための数字又は点,線,その他の記号。

3.21 

表示機構の最小目盛(first element of the indicating device) 

数個の目盛からなる表示機構のうち,検査目量が付されている目盛。

特別な操作による最小目盛の表示も含む。

例  キー操作,ソフトウェア

3.22 

目量(scale interval) 

隣接する目盛標識のそれぞれが表す物象の状態の量の差。

3.23 

検査目量(verification scale interval) 

表示機構の最小目盛の目量。

3.24 

流量(flowrate),Q 


5

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メーターを通過した水の体積を,この体積がメーターを通過するのに要した時間で除した量。

3.25 

定格最大流量(permanent flowrate),Q

3

メーターが,定格動作条件下で,検定公差内で作動することができる最大の流量。

3.26 

限界流量(overload flowrate),Q

4

メーターが,定格最大流量を超えても短時間の間検定公差内で作動し,その後引き続き定格動作条件下

で作動させたときにも計量性能を維持していることができる最大の流量。

3.27 

定格最小流量(minimum flowrate),Q

1

メーターが,定格動作条件下で,検定公差内で作動することができる最小の流量。

3.28 

転移流量(transient flowrate),Q

2

定格最大流量 Q

3

と定格最小流量 Q

1

との間にあって,流量範囲の領域が検定公差によって特性付けられ

ている“大流量域”と“小流量域”との二つの領域に区分する境界の流量。

3.29 

副管付メーターの切換流量(combination meter changeover flowrate),Q

x

切換流量 Q

x1

は,流量減少の過程で,親メーターの流れが停止し,子メーターの流れの増加が視認でき

ると同時に副管付メーター内の圧力損失が突然増加するときの流量。

切換流量 Q

x2

は,流量増加の過程で,親メーターが流れを開始し,子メーターの流れの減少が視認でき

ると同時に副管付メーター内の圧力損失が突然減少するときの流量。

3.30 

使用温度(working temperature)

メーターの入口で測定した管内の水温。

3.31 

最高許容使用温度(maximum admissible working temperature),MAT 

定格動作条件下で,メーターが,その計量性能を低下させることなく恒常的に耐えられる最高の水温。

3.32 

最低許容使用温度(minimum admissible working temperature),mAT 

定格動作条件下で,メーターが,その計量性能を低下させることなく恒常的に耐えられる最低の水温。

3.33 

使用圧力(working pressure)

メーターの上流側と下流側とで測定した管内の平均水圧。

3.34 

最大許容使用圧力(maximum admissible working pressure) 

定格動作条件下で,メーターが,その計量性能を低下させることなく恒常的に耐えられる最大の内部圧

力。

3.35 

最小許容使用圧力(minimum admissible working pressure) 

定格動作条件下で,メーターが,その計量性能を低下させることなく恒常的に耐えられる最小の内部圧


6

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力。

3.36 

圧力損失(pressure loss),ΔP 

配管系内にメーターが存在することに起因する,ある流量における圧力の損失。

3.37 

影響量(influence quantity)

測定の対象ではないが,計量結果に影響を与える量。 

3.38 

影響因子(influence factor)

この規格に規定する,メーターの定格動作条件内の値をもつ影響量。

3.39 

妨害(disturbance)

この規格に規定する,メーターの定格動作条件の範囲外の値をもつ影響量。

注記  定格動作条件を規定していない影響量の場合は,その影響量は妨害である。 

3.40 

定格動作条件(rated operating conditions)

メーターの器差が検定公差以内であることができる,影響因子の値の範囲を指定した条件。

3.41 

基準条件(reference conditions)

メーターの性能試験のため,又は測定結果の相互比較のために規定した,一連の影響量の基準値又は基

準範囲。

3.42 

電子装置(electronic device)

電子部品を使用し,特定の機能を果たす装置。電子装置は,通常別々のユニットとして製造され,独立

に試験することができる。

3.43 

電子部品(electronic sub-assembly)

電子装置の一部であって,電子素子を用いており,それ自体が認識できる一定の機能を果たす部品。

3.44 

電子素子(electronic component)

半導体,気体又は真空中で,電子又はホール伝導の最小の素子。

3.45 

検定(verification)

計量法に規定する特定計量器の検査。

注記  検定を行う者は,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,

独立行政法人産業技術総合研究所及び日本電気計器検定所が定められている。

3.46 

検定証印等 

検定に合格したことを示す合格印としての検定証印及び基準適合証印。


7

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3.47 

試験流量(test flowrate)

標準器の表示から算出した,試験中の平均流量。メーターを通過した水の体積の真実の値を,この体積

がメーターを通過するのに要した時間で除した量。

3.48 

合番号 

計量器が分離できる構造である場合に,その計量器が一対であることを示すための番号。

3.49 

呼び径(nominal diameter)

管工事部品の口径寸法の呼び。

種類 

メーターの種類は,水温等級に応じて,水道メーター及び温水メーターに分類する。

計量要件 

5.1 

計量特性 

5.1.1 

定格最大流量 

定格最大流量 Q

3

の数値は,立方メートル毎時(m

3

/h)で表示し,次に示す数列(JIS Z 8601 の R5)か

ら選ばなければならない。

1.0 1.6 2.5 4  6.3 10  16  25  40  63

100

160

250

400

630

1 000  1 600

2 500

4 000  6 300

この数列は,大きいほう及び小さいほうに拡張してもよい。

5.1.2 

計量範囲 

計量範囲は,Q

3

/Q

1

の比で定義する。数値は,次に示す数列(JIS Z 8601 の R10)から選ばなければなら

ない。

10 12.5

16 20 25 31.5 40  50  63 80

100 125 160 200 250 315  400  500  630 800

この数列は,大きいほうに拡張してもよい。

5.1.3 

転移流量と定格最小流量との関係 

転移流量 Q

2

と定格最小流量 Q

1

との比は,Q

2

/Q

1

=1.6 とする。

5.1.4 

定格最大流量と限界流量との関係 

限界流量 Q

4

と定格最大流量 Q

3

との比は,Q

4

/Q

3

=1.25 とする。

5.2 

検定公差及び水温等級に関する要件 

5.2.1 

検定公差 

大流量域(Q

2

QQ

4

)における検定公差は,30  ℃以下の温度の水では±2 %,30  ℃を超える温度の水

では±3 %とする。

小流量域(Q

1

QQ

2

)における検定公差は,全ての温度の水で±5 %とする。

ただし,JA.3 の規定による複数の流量における器差を求める場合にあっては,各流量における器差の全

てが同符号の場合は,そのうちの少なくとも一つの器差は検定公差の 2 分の 1 を超えてはならない。

メーターは,定格動作条件下で,その器差が検定公差を超えないように設計し,製造しなければならな


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い。

5.2.2 

メーターの水温等級 

メーターの水温等級は,

表 による。水道メーターは T30,温水メーターは T30/90 とする。

水温は,メーターの入口の水温とする。

表 1−水温等級 

単位  ℃

等級

最低許容使用温度(mAT) 最高許容使用温度(MAT)

T30 0.1

30

T30/90 30

90

5.2.3 

演算部と発信部とが分離できるメーター 

分離することができ,かつ,同種又は異種の他の演算部及び発信部と互換性があるようなメーターの演

算部及び発信部は,個々の要素としての性能試験の対象にできる。

演算部と発信部との結合による検定公差は,5.2.1 に規定する値とする。

5.2.4 

器差,ε 

器差は,パーセントで表し,次の式によって求める。

(

)

100

a

a

i

×

=

V

V

V

ε

ここに,

V

i

計量値

V

a

真実の値

5.2.5 

逆流 

製造業者は,メーターが逆流を計量するかどうかを指定しなければならない。

なお,次による。

a)

  逆流を計量するメーターの場合,逆流体積は,積算体積から差し引くか又は別途表示するかのいずれ

かでなければならない。正流と逆流には同じ検定公差を適用する。

b)

  逆流を計量しないメーターの場合,逆流を防止するか,又は偶然に逆流した場合でも正流における計

量性能にいかなる劣化も変化もなく耐えられなければならない。

5.2.6 

温度・圧力変動に対する検定公差要件 

メーターの定格動作条件下で生じる全ての温度及び圧力の変動に対して,検定公差に関する要件を満た

さなければならない。

5.3 

メーターの要件 

5.3.1 

調整装置 

調整装置がメーターの外部で接続するときは,封印できなければならない。

メーターは,機械式調整装置の代わりに電子式調整装置を備えてもよい。

5.3.2 

補正装置 

メーターは,補正装置を備えてもよい。この装置は,常にメーターの必須部分とみなす。そのため,メ

ーターに適用する全ての要件,特に検定公差は,計量条件での補正後の体積に適用する。

通常動作においては,未補正体積を表示してはならない。

補正装置の目的は,器差をできるだけゼロに近づけることにある。補正装置は,メーターの器差をゼロ

以外の値に調整するために使用してはならない。

補正装置付きのメーターは,7.11 の性能試験を満たさなければならない。


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補正に当たり,測定はしないが補正には必要な全ての関連データは,計量動作の開始前に演算部に入力

していなければならない。

補正装置は,使用時間,計量体積などに関してあらかじめ予測している補正を行ってはならない。

5.3.3 

演算部 

計算表又は補正計算式のような計量に必要な全ての関連データは,計量動作の開始前に演算部に入力し

ていなければならない。

演算部は,周辺機器と接続可能になっていてもよい。演算部が外部と接続する場合には,メーターの機

械作動部及び制御・演算部は共に正確な作動を継続するとともに,計量機能に影響があってはならない。

5.3.4 

表示機構 

計量中であっても,常時表示していなくてもよい。ただし,必要時に 10 秒以上体積を表示できなければ

ならない。

表示機構が付加的な情報を表示できる場合,その情報は体積の表示と明確に区別して表示しなければな

らない。

5.4 

電子装置付きメーター 

5.4.1 

一般要件 

電子装置付きメーターは,7.11 に規定する環境及び条件下にさら(曝)されたときに,有意な異常が生

じないようにしなければならない。

5.4.2 

供給電源 

5.4.2.1 

一般 

電子装置付きメーター用の供給電源は,次の 3 種類とする。

−  外部供給電源

−  交換不可能な電池電源

−  交換可能な電池電源

これらの 3 種類の電源は,単独でも組合せでも使用できる。各種類の電源への要件を次に規定する。

5.4.2.2 

外部供給電源 

外部供給電源は,次による。

a)

  電子装置付きメーターは,外部供給電源(交流又は直流)が停電しても,停電直前のメーターの表示

値を記憶し,かつ,少なくとも 1 年はそれを読み出せるように設計しなければならない。そのため,

停電直前の積算値を記憶するか,又は少なくとも 1 日に一度若しくは Q

3

の流量での 10 分間量に等し

い体積ごとに,記憶の更新を行わなければならない。

b)

  メーターの他のいかなる特性も関連データも,電源の中断の影響を受けてはならない。

なお,この細別への適合は,必ずしも,メーターが停電中に計量した体積を表示し続けることを保

証することにはならない。

外部供給電源が停電したときは,電源復帰後メーターが停電前の性能を保証するため,少なくとも

総計で 1 か月以上,内蔵電池又はその他の手段によって設定値の保持及び特性維持をしなければなら

ない。

c)

  電源は,容易に触れることができないように安全を確保しなければならない。

5.4.2.3 

交換不可能な電池電源 

メーターの有効使用期間よりも少なくとも 1 年以上メーターが正確に作動するように,電池の寿命を保

証しなければならない。


10

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5.4.2.4 

交換可能な電池電源 

交換可能な電池電源は,次による。

a)

  電池交換についての明確なルールを確立しなければならない。

b)

  次回の電池交換時期をメーターに表示しなければならない。

c)

  電池交換時の電源供給中断後においても,メーターの他のいかなる特性も関連データも影響があって

はならない。この要件は,必ずしも,メーターが電池交換中に計量した水の体積を記録し続けること

を保証することにはならない。これは 7.11.12 に規定する方法に従って試験しなければならない。

d)

  電池交換の作業は,封印を破棄しないでもよい方法で実施してよい。

e)

  封印を破棄せずに電池を取り外すことができる場合は,電池収納部は,容易に触れることができない

安全装置で保護しなければならない。

構造 

6.1 

メーターの材料及び構造 

メーターの材料及び構造は,次による。

a)

  メーターは,その使用目的に適した強度及び耐久性をもつ材料で製作しなければならない。

b)

  メーターは,その最高(最低)許容使用温度範囲での水温の変動によって不利な影響を受けないよう

な材料で製作しなければならない。

c)

  メーターは,メーターを通過する水に接する,全ての材料が,無害で汚染を生じず,かつ,生物学的

に不活性である材料で製作しなければならない。

d)

  メーターは,内部及び外部からの腐食に耐える材料か,又は適切な表面処理によって保護した材料で

製作しなければならない。

e)

  メーターの表示機構は,透明な窓によって保護しなければならない。さらに,付加的な保護に適した

蓋を用いてもよい。

f)

  メーターの積算値は,流量がゼロのときに変化してはならない。

6.2 

定格動作条件 

6.2.1 

流量範囲 

流量範囲は,Q

1

Q

3

とする。

6.2.2 

使用圧力範囲 

メーターの最小許容使用圧力は,0.03 MPa とする。最大許容使用圧力は,少なくとも 1 MPa とする。

6.2.3 

使用周囲温度範囲 

メーターの使用周囲温度範囲は,5  ℃以上 55  ℃以下とする。

6.2.4 

使用周囲湿度範囲 

メーターの使用周囲湿度範囲は,0 %以上 100 %以下とする。

6.2.5 

使用供給電源範囲 

電子装置付きメーターにおいて,交流又は直流の供給電源の使用供給電源範囲は,公称電圧の−15 %∼

+10 %とする。また,交流電源の周波数範囲は,公称周波数の−2 %∼+2 %とする。

6.3 

圧力損失 

定格動作条件の範囲内で,最大圧力損失は,0.063 MPa を超えてはならない。メーターの構造としてフ

ィルタ又はストレーナを必要とする場合は,これらを含めてこの損失を超えてはならない。

6.4 

表示機構 


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B 8570-2

:2013

6.4.1 

一般要件 

6.4.1.1 

機能 

メーターの表示機構は,読みやすく,確実に,かつ,明白に計量値を目視できるものでなければならな

い。副管付メーターは,二つの表示機構の表示値の和で計量値を示してもよい。

表示機構は,試験及び検査のために目視できる手段を備えていなければならない。

表示機構は,例えば,自動検査・校正のためのような,目視以外の他の試験検査用付加素子を備えてい

てもよい。

6.4.1.2 

計量単位,単位記号及びその位置 

水の体積は,立方メートル(m

3

)で表す。ただし,m

3

の分量(1 m

3

未満の量)は,リットル(L)を用

いてもよい。

これらは,目盛板上又は数表示の直近の位置に表記しなければならない。

6.4.1.3 

表示範囲 

m

3

で表す表示範囲は,

表 による。ただし,検出部と構造上一体となった表示機構以外の表示(集中検

針盤など)については適用しない。

表 2−メーターの表示範囲 

Q

3

m

3

/h

最小の表示範囲

m

3

  Q

3

≦ 6.3

9

999

 6.3

Q

3

≦ 63

99

999

 63 <Q

3

≦ 630

999

999

 630  <Q

3

≦ 6 300

9 999 999

6.4.1.4 

表示機構の色別 

黒色は,1 m

3

及びその整数倍の量の表示に用いる。

赤色は,1 m

3

未満の量の表示に用いる。

この色別は,指針,指標,数字,数字車,円板,目盛板又は窓枠のいずれかに適用する。

なお,1 m

3

以上の量の表示と 1 m

3

未満の量の表示との間の識別が明確である場合は,色別の代わりに,

数字の大きさを変えるなど,他の手段を用いてもよい。

6.4.2 

表示機構の形式 

次のいずれかの形式を用いる。

a)

  形式 1−アナログ方式  各目盛の m

3

で表す値は 10

n

の形でなければならない。ここに,は 10 進法に

よる正若しくは負の整数又はゼロである。各目盛は,m

3

で表した値で目盛るか,又は乗数(×0.001,

×0.01,×0.1,×1,×10,×100,×1 000 など)でなければならない。

計量値は,次のいずれかの連続的動きによって指示する。

1)

  指示目盛を移動する 1 個以上の指針

2)

  指標を通過する 1 個以上の円板目盛又は円筒目盛

指針又は目盛の直線移動は,左から右へとする。

指針又は円板目盛の回転移動は,時計回りとする。

円筒目盛の移動は,上方へとする。

b)

  形式 2−デジタル方式  計量値は,1 個又はそれ以上の窓に表示する隣接した数字列で示す。


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数字桁の繰上げは,直近下位桁の数字が 9∼0 に変わる間に完全に行わなければならない。

数字列で示す円筒目盛の移動は,上方へとする。

最小桁は連続的な動きでもよいが,数字が確実に読み取ることができるよう十分に大きな窓でなけ

ればならない。

デジタル数字の見かけの高さは,4 mm 以上とする。

c)

  形式 3−アナログとデジタルとの組合せ方式  体積の表示は,形式 1 と形式 2 とを組み合わせた表示

機構で表す。それぞれの形式の要件を適用する。

6.4.3 

検査機構−表示機構の最小目盛−検査目量 

メーターの検査機構は,次による。

a)

  検査目量及び補助検査機構  メーターは,次に規定する検査目量及び/又は補助検査機構[補助素子

(八角すい,星形,円盤など)又は外部出力装置(メーターから出力されるパルスなどの電気的信号)

によって目視による明確な試験,検査及び校正ができる構造でなければならない(

図 参照)。

1)

  検査目量の値  m

3

又はリットル(L)で表す目盛標識の値は,1×10

n

,2×10

n

又は 5×10

n

(ここに,

指数 は,正若しくは負の整数又はゼロ)の式に基づくものとする。

連続的動きの目盛標識をもつアナログ及びデジタル表示機構については,検査目量は,表示機構

の最小目盛の相隣り合う二つの数字の間を等分に 2 分割,

5 分割又は 10 分割したものであってよい。

これらの分割目盛には数字を付してはならない。

断続的動きの表示機構の最小目盛をもつデジタル表示機構については,検査目量は,相隣り合う

二つの数字間の間隔又は検査目量の増分である。

2)

  検査目量の形状  連続的動きの表示機構の最小目盛では,検査目量の見かけの目幅は 1 mm 以上 5

mm 以下でなければならない。この目盛は,次のいずれかによるが,指針の先端の幅は目幅の 4 分

の 1 を超えてはならず,かつ,いかなる場合も 0.5 mm 以下でなければならない。

2.1)

  目盛は,目幅の 4 分の 1 を超えない等しい太さで,長さだけが異なる目盛線群からなる。

2.2)

  目盛は,目幅に等しい一定幅の対照色の帯群からなる。

b)

  補助検査装置  補助検査機構からの出力によって計量値を表示する装置であって,その計量値が正し

く,かつ,明確な場合は,検定検査のときに,この表示を用いることができる。

c)

  検査目量などの分解能  検査目量及び補助検査装置の 1 目(以下,検査目量などという。)は,メータ

ーの読取りの分解能が試験流量における試験中の通過体積の 0.5 %を超えず,かつ,試験が 1 時間 30

分以内に完了するのに十分な程度に小さくなければならない。

検査目量などが連続的表示の場合は,毎回の読取り誤差として,1 目量の 2 分の 1 を超えない大き

さの誤差を見込まなければならない。検査目量などが断続的表示の場合は,

毎回の読取り誤差として,

1 目量の誤差を見込まなければならない。


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a)  補助検査装置の  b)  表示機構の検査目量 

図 1−補助検査装置の 目及び表示機構の検査目量 

6.5 

検定証印等及び封印できる保護装置 

検定証印等及び封印できる保護装置は,次による。

a)  メーターは,メーターを取り外すことなしに見えるような,検定証印等を付す箇所を備えていなけれ

ばならない。

b)

  メーターは,その装置を損傷することなしには,調整装置を外したり修正したりすることができない

ように,封印できる保護装置を備えていなければならない。

c)

  計量結果の決定に影響する関連データへの読み書きが可能なメーターは,機械式の封印装置で保護し

なければならない。

試験方法 

7.1 

基準条件 

メーターの性能試験を行っているときは,試験の対象とする影響量以外の必要な全ての影響量は,次の

値を保たなければならない。

a)

  流量:0.7×(Q

2

Q

3

)±0.03×(Q

2

Q

3

) 

b)  水温:水温等級 T30 のメーターは,20±5  ℃

水温等級 T30/90 のメーターは,50±5  ℃

c)  周囲温度範囲:15  ℃∼35  ℃

d)  周囲相対湿度範囲:25 %∼75 % 

e)  周囲大気圧範囲:86 kPa∼106 kPa 

f)  電源電圧(交流主電源):公称電圧(U

nom

)±5 % 

g)  電源周波数:公称周波数(f

nom

)±2 %

h)  電源電圧(直流電源):U

bmin

UU

bmax

      ここに,  U

bmin

:基準条件下でメーターが動作しなくなる下限として製造業者が指定した電圧

                U

bmax

:新品電池の上限電圧

各試験中の温度及び相対湿度は,いずれも基準条件内で,かつ,それぞれ 5  ℃及び 10 %を超える変動

があってはならない。上記の範囲を超えるときは,器差への影響を考慮する。

1 目 

目量(検査目量)

補助素子[6.4.3 a)

1

2

1

0 0 0 3

2

m

3

5

        0

  7          3

8          2

6   4

9   1

10 L

1 L

5

        0

  7          3

8          2

6   4

9   1

1 L

1

2

3

4

5

0

6

7

8

9

表示機構の最小目盛

分割目盛

補助検査装置

0 0 0 3


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7.2 

試験項目 

全てのメーターに共通する試験項目は,次による。

a)

  試験を始める前に,例えば,器差,圧力損失,耐久性などの測定試験の手順・記述を含む試験手順書

を作成することが望ましい。試験手順書には,合格するために必要な水準及び試験結果の評価方法に

関する記述があってもよい。

b)

  メーター及びメーターの分離できる部品に適用する,最も一般的な試験項目を表 に示す。

表 3−試験項目−全メーター共通 

試験

箇条番号

1

耐圧試験

7.4 

2

固有器差試験

7.5.6 

3

水温試験

7.6 

4

水圧試験

7.7 

5

逆流試験

7.8 

6

圧力損失試験

7.9 

7

促進耐久試験(断続通水試験)

a)b)

7.10.2 

8

促進耐久試験(連続通水試験)

b)

7.10.3 

a)

  Q

3

≦16 m

3

/h のメーター及び副管付メーターに限る。

b)

  この試験の後で器差を再測定する。

c)

  電子装置付きメーターには,a)及び b)に加えて追加の性能試験を適用するが,それらの試験項目につ

いては 7.11.1 に規定する。

d)

  電子装置付きメーター以外においても,その計測原理,構造及び構成を考慮し,必要に応じて試験を

追加する。

e)

  性能試験に供するメーター又はメーターの分離できる部品の個数は,表 による。

表 4−メーターの呼称及び試験個数 

メーターの呼称

m

3

/h

試験するメーターの最小個数

Q

3

≦ 160

3

 160<Q

3

≦1 600

2

 1

600<Q

3

 1

7.3 

水質 

メーターの試験に用いる水は,水道水又は同等の要件を満たすものでなければならない。水を循環させ

る場合は,人体に有害となるメーター内の水の残留を防ぐ。

水には,メーターを損なうような,又はメーターの動作に悪影響を与えるようないかなるものも含んで

いてはならない。また,気泡を含んでいてはならない。

7.4 

耐圧試験 

7.4.1 

試験の目的 

メーターが,6.2.2 に示す最大許容使用圧力において,漏れ及び損傷がないことを検証する。

7.4.2 

注意事項 

注意事項は,次による。

a)

  試験装置及び供試品は,確実に空気抜きをする。

b)

  試験装置に漏れがあってはならない。


15

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c)

  供給圧力に脈動があってはならない。

d)

  試験中は基準条件を保つ。

e)

  圧力サージのないよう徐々に加圧する。

7.4.3 

試験手順 

少なくとも 1 個の供試品について,次の手順によって試験する。

a)

  最大許容使用圧力の 1.6 倍で 15 分間保つ。

b)

  最大許容使用圧力の 2 倍で 1 分間保つ。

c)

  各耐圧条件下で,規定の時間保って漏れ及び損傷がないことを確認する。

7.4.4 

合格基準 

試験条件で供試品に漏れ及び損傷があってはならない。

7.5 

器差試験 

7.5.1 

試験の目的 

メーターが,7.5.3.4.5 の各姿勢における 7.5.6 の固有器差試験において,5.2 に適合することを検証する。

7.5.2 

試験装置の構成 

器差試験は,メーターを通過した水を 1 個又は複数個のタンクに取り込んで体積法又は衡量法によって

測定する。この規格に規定する試験の精度水準に達している限り,JIS B 7552 又は他の方法を用いてもよ

い。

器差の確認は,供試品の表示を標準器の表示と比較して行う。

標準器の表示から算出した平均流量をもって試験流量とする。

標準的試験装置の構成は,次による。

なお,自動試験装置も許容する。

a)

  給水(水道,開放タンク,加圧タンク,ポンプなど)

b)

  配管

c)

  標準器(標準タンク,標準メーターなど)

d)

  試験時間を測る手段

e)

  水温測定手段

f)

  水圧測定手段

g)

  必要に応じ密度測定手段

h)

  必要に応じ導電率測定手段

7.5.3 

試験条件 

7.5.3.1 

配管系の構成 

供試品と標準器との間における水の流入又は流出があってはならない。また,標準器から漏水してはな

らない。

いかなる流量のときでも全てのメーターの出口で,少なくとも 0.03 MPa の正圧が確保できるように配管

する。

配管系の構成は,次による。

a)

  メーターを据え付ける試験部

b)

  所要の流量を確保する手段

c)

  1 個以上の仕切弁

d)

  流量測定装置


16

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e)  各試験の前後に配管系の水が基準レベルまで充満していることを確認する手段

f)

  1 個以上の空気抜き装置

g)

  逆流防止装置

h)

  空気分離器

i)

フィルタ

7.5.3.2 

試験部 

測定部にあるいかなる配管部品も装置も,供試品の性能を変えたり,測定誤差を生じたりするようなキ

ャビテーション及び流れのじょう(擾)乱を起こしてはならない。

試験部は,メーターのほかに次のものを含む。

a)

  圧力測定用の 1 個以上の圧力取出口,そのうちの 1 個の圧力取出口は(先頭の)メーターの上流で,

かつ,直近に設置する。

b)

  必要があれば,(先頭の)メーターの入口で水温を測る手段を設ける。

7.5.3.3 

試験中の注意事項 

試験中の注意事項は,次による。

a)

  試験部は,供試品を通過した水の量が標準器で測定した量と等しくなるように作動しなければならな

い。

b)

  管内(例えば,出口管内のスワンネック)が試験の開始時と終了時とで同じ範囲で充満していなけれ

ばならない。

c)

  接続配管及び供試品は,空気抜きをする。

d)

  振動及び衝撃の影響を避けるためにあらゆる注意を払う。

7.5.3.4 

器差試験に影響する主な要因及び注意事項 

7.5.3.4.1  一般 

試験装置における圧力・流量・温度の変動が,メーターの器差測定に影響を及ぼす主要因である。

7.5.3.4.2  圧力 

圧力については,次による。

a)  圧力は,指定の流量で試験をしている時間中,一定に保つ。

b) 

Q

3

≦16 m

3

/h の供試品の 0.1×Q

3

以下の試験流量での試験においては,定水頭タンクから配管を通して

給水することによって,供試品の入口(又は直列での試験の場合,先頭の供試品の入口)における圧

力の一定性が達成できる。ただし,定水頭タンクの脈動よりも大きい圧力変動を生じないことが明ら

かな場合は,他の給水方法を用いてもよい。

c)

  Q

3

>16 m

3

/h の供試品の試験において,供試品の上流の圧力変動が 10 %を超えてはならない。

d)

  供試品入口の圧力が,供試品の最大許容使用圧力を超えてはならない。

7.5.3.4.3  流量 

流量については,次による。

a)

  流量は,指定の値で試験をしている時間中,一定に保つ。

b)

  各試験中の流量の相対変動(始動時及び停止時は,含まない。)は,次の値を超えてはならない。

なお,流量値は,試験中の通過体積を時間で除した量である。

1)

  Q

1

以上 Q

2

未満では±2.5 %

2)

  Q

2

以上 Q

4

以下では±5.0 %

c)

  (大気中への流出の場合の)相対圧力変動,又は(循環水路の場合の)圧力損失の相対変動が次の値


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を超えなければ,上記の流量条件を満たしたとしてよい。

1)

  Q

1

以上 Q

2

未満では±5 %

2)

  Q

2

以上 Q

4

以下では±10 %

7.5.3.4.4  温度 

試験中の水温は,5  ℃を超える変動があってはならない。

7.5.3.4.5  器差試験中のメーターの姿勢 

メーターの姿勢は,製造業者が指定したとおりとし,試験設備に適切に取り付け,次による。

a)

  H の表記のある供試品は,試験中の水平面に流れの軸がくるように接続配管に取り付ける。

b) 

V の表記のある供試品は,試験中の垂直面に流れの軸がくるように接続配管に取り付ける。

c)

  H 又は V のいずれの表記もない供試品及び F の表記のある供試品は,次による。

1)

  少なくとも試料中の 1 個の供試品を,垂直の流れの軸で下から上の方向に流して試験する。

2)

  少なくとも試料中の 1 個の供試品を,垂直の流れの軸で上から下の方向に流して試験する。

3)

  少なくとも試料中の 1 個の供試品を,垂直と水平の中間の角度の流れの軸で取り付ける。

4)

  試料中の残りの供試品は,水平の流れの軸で取り付ける。

5)

  供試品本体に積算表示機構をもつ供試品の場合は,水平に取り付けた供試品の少なくとも 1 個は表

示機構が側面になるように取り付け,残りの供試品は表示機構が上面になるように取り付ける。

6)

  水平・垂直・中間の角度のいずれの場合も,全ての供試品の流れの軸の姿勢の許容差は±5°とする。

7)

  試験用に用意したメーターの数が 4 個未満のときは,提出された母数から必要なメーターを補充す

るか,又は同一メーターで異なる姿勢の試験を行う。

7.5.4 

副管付メーターの切換流量決定のための試験方法 

副管付きメーターの切換流量決定のための試験方法は,次による。

a)

  切換流量 Q

x2

より小さい流量から始めて,3.29 で定義した流量 Q

x2

に達するまで,5 %刻みで流量を増

加させていく。Q

x2

の値は,切換えが行われた直前と直後との流量指示値の平均で決定する。

b)

  切換流量 Q

x1

より大きい流量から始めて,3.29 で定義した流量 Q

x1

に達するまで,5 %刻みで流量を減

少させていく。Q

x1

の値は,切換えが行われた直前と直後との流量指示値の平均で決定する。

7.5.5 

標準器 

メーターの試験に使用する標準器は,次のいずれかによる。

a)

  計量法第 134 条第 1 項の規定に基づき経済産業大臣が指定した計量器(特定標準器)によって校正を

受けた計量器

b)

  計量法第 103 条第 1 項の規定によって基準器検査に合格し,かつ,有効期間内にある基準器

c)

  基準器検査に準じた試験を受けた計量器

なお,試験の開始及び終了時の影響並びに表示機構の設計(検査目盛)によって標準器に求める最小体

積を決定する。

7.5.6 

固有器差試験 

7.5.6.1  試験の目的 

メーターの器差が,基準条件下において,検定公差に適合することを検証する。

7.5.6.2 

注意事項 

器差試験は,特に記載がない限り JIS B 7552 に準じる。また,試験中は基準条件を保つ。

7.5.6.3 

試験手順 

少なくとも,次の流量ごとに 2 回器差測定を行う。


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固有器差曲線の形状によっては,必要に応じて他の流量での器差を測定する。

各流量の器差は,2 回以上の測定の算術平均によって決定する。

a) 

Q

1

と 1.1×Q

1

との間

b) 

Q

2

と 1.1×Q

2

との間

c) 

0.33×(Q

2

Q

3

)と 0.37×(Q

2

Q

3

)との間

d) 

0.67×(Q

2

Q

3

)と 0.74×(Q

2

Q

3

)との間

e) 

0.9×Q

3

と Q

3

との間

f) 

0.95×Q

4

と Q

4

との間

7.5.6.4 

合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  各流量で得られた器差が,検定公差を超えてはならない。

b)

  ある一つの流量だけ 1 個又は複数の供試品の器差が検定公差を超えたときは,その流量で 3 回目の器

差測定を行う。その場合において,計 3 回の器差測定結果のうち 2 回の器差測定結果が検定公差内に

あり,かつ,計 3 回の器差測定結果の算術平均が検定公差を超えてはならない。

7.6 

水温試験 

7.6.1 

試験の目的 

メーターが,5.2.2 に示す水温等級における最低及び最高許容使用温度において,検定公差に適合するこ

とを検証する。

7.6.2 

注意事項 

試験中は,特別の条件以外は基準条件を保つ。

7.6.3 

試験手順 

少なくとも 1 個の供試品について,次の手順によって試験する。

a)

  入口の水温を,水温等級 T30 のメーターでは 10±5  ℃に,また T30/90 のメーターでは

5

0

30

  ℃に保

って,Q

2

と 1.1×Q

2

との間の流量で器差を測定する。

b)

  入口の水温を最高許容使用温度(許容差

0

5

  ℃)に保って,Q

2

と 1.1×Q

2

との間の流量で器差を測定す

る。

c)

  各水温条件における器差を算出する。

7.6.4 

合格基準 

試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.7 

水圧試験 

7.7.1 

試験の目的 

メーターが,6.2.2 に示す使用圧力範囲において,検定公差に適合することを検証する。

7.7.2 

注意事項 

器差試験は,特に記載がない限り JIS B 7552 に準じる。また,試験中は,特別の条件以外は基準条件を

保つ。

7.7.3 

試験手順 

少なくとも 1 個の供試品について,次の手順によって試験する。

a)

  入口の圧力を 0.1 MPa (±5 %)に保って,Q

2

と 1.1×Q

2

との間の流量で器差を測定する。

b)

  入口の圧力を最大許容使用圧力(許容差

0

10

  %)に保って,Q

2

と 1.1×Q

2

と間の流量で器差を測定す

る。


19

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c)

  各圧力条件における器差を算出する。

7.7.4 

合格基準 

試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.8 

逆流試験 

7.8.1 

試験の目的 

メーターが,5.2.5 に示す逆流において,検定公差に適合することを検証する。

7.8.2 

注意事項 

器差試験は,特に記載がない限り JIS B 7552 に準じる。また,試験中は,特別の条件以外は基準条件を

保つ。

7.8.3 

試験手順 

少なくとも 1 個の供試品について,次の試験を行う。

a)

  逆流を計量する設計のメーターの場合は,逆流で器差測定を d)  の流量で行う。

b)

  逆流を計量しない設計のメーターの場合は,0.9×Q

3

と Q

3

との間の逆流を 1 分間流した後,正流で器

差測定を d)  の流量で行う。

c)

  逆流を防止する設計のメーターの場合は,逆流の方向に最大許容圧力で少なくとも 1 分間加圧負荷を

かけた後,正流で器差測定を d)  の流量で行う。

d)

  流量は,次による。

1)

Q

1

と 1.1×Q

1

との間

2)

Q

2

と 1.1×Q

2

との間

3)

 0.9×Q

3

と Q

3

との間

e)

  各流量の器差を算出する。

7.8.4 

合格基準 

試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.9 

圧力損失試験 

7.9.1 

試験の目的 

メーターの圧力損失が,Q

1

Q

3

の流量範囲内で 0.063 MPa を超えないことを確認する。ただし,計量流

水部に圧力損失を発生する部品のない構造のメーターを除く。

7.9.2 

試験設備 

試験設備は,次による。

a)

  試験装置の構成  供試品を含む管路の測定部,及び供試品内を規定した一定流量で通過することを確

保するための手段(7.5 参照)で構成する。

b)

  測定部  測定部は,それぞれ接続端及び圧力取出口をもった上流管及び下流管,並びに供試品で構成

する。

c)  測定部圧力取出口  測定部の上流管及び下流管には,同様な設計・寸法の圧力取出口を設ける。

供試品の下流側での圧力回復分を考慮に入れて圧力取出口を適切な位置に設ける。

d)

  測定部の内径  供試品に接続する上流管及び下流管は,当該供試品の接続口に適合する呼び径のもの

でなければならない。

e)

  測定部の直管長さ  供試品の上流側・下流側及び圧力取出口の上流側・下流側は,図 のとおりに直

管長を確保しなければならない。ここに,C は供試品,は測定部の配管の内径,は供試品の上流

側の測定部の管長及び供試品の下流側の測定部の管長,L

1

は測定部の上流端から圧力取出口までの管


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B 8570-2

:2013

長及び供試品出口から圧力取出口までの管長,L

2

は測定部の下流端から圧力取出口までの管長及び供

試品入口から圧力取出口までの管長,P

1

は供試品の上流側圧力,P

2

は供試品の下流側圧力,Δは供

試品の圧力損失である。

図 2−圧力損失試験装置の構成 

f)  差圧の測定  同一平面の圧力取出口のグループごとに,例えば,マノメータ又は差圧伝送器のような

差圧測定装置の 1 個の T 字形接続部へ漏れのない管で接続する。差圧測定装置及び接続管から空気が

除去できなければならない。

7.9.3 

注意事項 

注意事項は,次による。

a)

  接続時には,管内部へのつなぎ部のはみ出し及び二つの面の心ずれを注意深く避ける。

b)

  供試品なしで圧力損失を測定するとき,供試品が存在しないので測定部は短くなる。そこで,試験装

置に伸縮部を設けていない場合は,測定部の下流端に,供試品管路と同じ長さ,同じ内径の仮の管を

挿入するか,又は供試品そのものを挿入して,この隙間を満たせばよい(

図 参照)。

c)

  両圧力取出口間の管長に対して必要な補正を行う。

7.9.4 

試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  メーターの圧力損失が二乗則に従うことが分かっている場合は,圧力損失は Q

3

でだけ試験を行う。

b)

  供試品なしで上流管と下流管とを接続し,Q

3

の流量で圧力損失(ΔP

1

)を測定する(

図 参照)。

c)

  図 に示す計算式によって,上流管及び下流管の管長の圧力損失を求める。

d)

  供試品を取り付けて,管長の圧力損失を測定したときと同じ試験流量 Q

3

で,かつ,同じ圧力取出口及

び同じマノメータの全く同じ装置で,測定部前後の差圧(ΔP

2

)を測定する(

図 参照)。

e)

  図 に示す計算式によって,上流管及び下流管の管長+供試品の圧力損失を求める。

f)

  所定の流量でのメーターの実際の圧力損失(ΔP

meter

)を,ΔP

meter

=ΔP

2

−ΔP

1

の引き算によって求める。

g)

  Δ

P

1

又は ΔP

2

の測定のときの試験流量が所定の試験流量 Q

t

と異なる場合は,

次の二乗則公式によって,

得られた圧力損失を補正すればよい。

P

Q

Q

P

Δ

×

=

Δ

2

2

t

t

)

(

)

(

ここに,

ΔP

t

Q

t

における圧力損失

Q: 圧力損失を測定したときの流量

マノメータ

P

1

 

L

1

 

L

2

 

L

1

L

2

 

P

2

 

L

L≧15DL

1

≧10及び L

2

≧5

ΔP

測定部

  流れの方向


21

B 8570-2

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ΔP: 得られた圧力損失

h)

  Q

3

よりも小流量で最大圧力損失になる場合は,次の手順で,適切な流量での追加の測定をする。

i)

Q

1

の流量から開始して,最大 0.1×Q

3

ずつ流量を増加させ Q

3

の流量に達した後,最大 0.1×Q

3

ずつ流

量を減少させて圧力損失の最大値を求める。

図 3−供試品なしの場合の圧力損失

図 4−供試品を取り付けた場合の圧力損失

7.9.5 

合格基準 

供試品の圧力損失は,Q

1

Q

3

のいかなる流量においても 0.063 MPa を超えてはならない。

7.10  促進耐久試験 
7.10.1  
一般 

断続試験及び連続試験を行うメーターのうち,定格最大流量が 16 m

3

/h 以下のメーターの場合は,表 5

に示す断続通水試験の後に連続通水試験を行う。また,副管付メーターの場合は,

表 に示す定格最大流

量が 16 m

3

/h を超えるメーターについての連続通水試験を行った後,特別試験の断続通水試験を行う。

7.10.2  断続通水試験 
7.10.2.1  
試験の目的 

メーターが,短時間の始動と停止の流量サイクルを規定回数繰り返す断続的通水に耐えられることを検

ΔP

1

=(ΔPL

2

+ΔPL

1

L

2

 

L

1

 

P

1

 

P

2

ΔP

1

測定部

流れの方向

マノメータ

(下流側仮設)

供試品

供試品

ΔP

2

=(ΔPL

2

+ΔPL

1

+ΔP

meter

∴ΔP

2

−ΔP

1

=(ΔPL

2

+ΔPL

1

+ΔP

meter

)−(ΔPL

2

+ΔPL

1

)=ΔP

meter

P

1

P

2

ΔP

2

L

1

L

2

マノメータ

測定部

流れの方向


22

B 8570-2

:2013

証する。

断続通水試験は,定格最大流量が 16 m

3

/h 以下のメーター及び副管付メーターについて適用する。

7.10.2.2  試験設備 

試験設備は,次による。

a)

  給水装置(開放タンク,加圧タンク,ポンプなど)

b)

  配管系  供試品は,直列に又は並列に,又はそれらの組合せで配置してよい。また,供試品のほかに,

配管系は次のもので構成する。

各種の装置は,供試品にキャビテーション又はその他の派生的負荷を引き起こしてはならない。

1)

  流量調節装置(必要な場合には,直列の供試品の列ごとに)

2)

  1 個以上の仕切弁

3)

  供試品の上流側の水温測定装置

4)

  流量,サイクル時間及びサイクル回数の確認手段

5)

  1 個以上の流量中断装置(直列の供試品の列ごとに 1 個)

6)

  供試品の入口及び出口の圧力測定装置

7.10.2.3  注意事項 

注意事項は,次による。

a)

  空気抜き  供試品及び接続管は,適切に空気抜きをする。

b)

  開閉時の注意  開閉の繰返し動作時の流量変化は,ウォータハンマを避けるために徐々に行わなけれ

ばならない。

c)

  流量の許容差  流量値の相対変動は,(始動時と停止時を除いて)±10 %を超えてはならない。供試

品を流量確認に用いてもよい。

d)  試験時間の許容差  各段階の表 に規定する規定時間に対する許容差は,±10 %とする。また,全試

験時間に対する許容差は,±5 %とする。

e)  サイクル回数の許容差  サイクル回数は,表 に規定する回数より少なくてはならないが,1 %以上

超過してはならない。

f)  通水体積の許容差  試験を通しての通水体積は,表 に規定する流量と時間(“停止時間”,“試験流量

動作時間”及び“始動まで及び停止までの所要時間”の和と“中断回数”との積)との積の 2 分の 1

で,±5 %の範囲でなければならない。

この精度は,瞬間流量及び動作時間の頻繁な修正によって得ることができる。

7.10.2.4  流量サイクル 

流量サイクルの 1 サイクルは,次の 4 段階からなる。

a)

  ゼロから試験流量 Q

3

(副管付メーターは 2Q

x2

以上)までの間

b)

  一定の試験流量 Q

3

(副管付メーターは 2Q

x2

以上)にある間

c)

  試験流量 Q

3

(副管付メーターは 2Q

x2

以上)からゼロまでの間

d)

  ゼロ流量にある間

7.10.2.5  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  断続耐久試験を開始する前に,7.5.6 によって,7.5.6.3 と同じ流量で供試品の器差を測定する。

b)

  供試品単独で又は一群で,7.5.3.4.5 と同じ姿勢で試験装置に据え付ける。

c)  試験中は,供試品を基準条件内に維持し,各供試品の下流側圧力は供試品内でキャビテーションを起


23

B 8570-2

:2013

こさないよう十分に高く(0.03 MPa 以上)しておく。

d)

  流量,試験時間,通水体積,試験の読取り及びサイクル回数を規定の許容差内に保つよう調整する。

e)

  表 に示す条件で供試品に通水する。

f)

  断続通水試験の後,7.5.6 によって,7.5.6.3 と同じ流量で供試品の器差を測定する。

g)

  各流量での器差を算出する。

h)

  各流量において,試験後に得られた器差から試験前に得られた固有器差の値を差し引く。

表 5−促進耐久試験 

水温等級

定格最大

流量 Q

3

試験流量

試験水温

通水試験

の種類

中断回数

停止

時間

試験流量

動作時間

始動まで及び停止

までの所要時間

T30

≦16 m

3

/h

Q

3

 20

断続 100

000

15 秒

15 秒

0.15×Q

3

(最小 1 秒)

Q

4

 20

連続

− 100 時間

>16 m

3

/h

Q

3

 20

連続

− 800 時間

Q

4

 20

連続

− 200 時間

T30/90

≦16 m

3

/h

Q

3

 50

断続 100

000

15 秒

15 秒

0.15×Q

3

(最小 1 秒)

Q

4

 0.9×MAT

連続

− 100 時間

>16 m

3

/h

Q

3

 50

連続

− 800 時間

Q

4

 0.9×MAT

連続

− 200 時間

副管付メ

ーターの
特別試験

T30

>16 m

3

/h

Q≧2Q

x2

 20

断続 50

000

15 秒

15 秒

3∼6 秒

7.10.2.6  試験の読取り 

試験中は,24 時間ごと,又は試験が分割の場合はその都度,次の各項を読み取り,記録する。

a)

  供試品の上流側水圧

b)

  供試品の下流側水圧

c)

  供試品の上流側水温

d)

  流量

e)

  断続試験のサイクルの 4 段階の各時間

f)

  サイクルの回数

g)

  供試品の計量値の読み

7.10.2.7  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  耐久試験前後の供試品の器差曲線の変動が,次の値を超えてはならない。

1)

  小流量域(Q

1

QQ

2

)の流量で 3 %

2)

  大流量域(Q

2

QQ

4

)の流量で 1.5 %

b)

  耐久試験後の供試品の器差曲線が,次の値を超えてはならない。

1)

  小流量域(Q

1

QQ

2

)の流量で±6 %

2)

  水温等級 T30 の供試品では,大流量域(Q

2

QQ

4

)の流量で±2.5 %

3)

  水温等級 T30/90 の供試品では,大流量域(Q

2

QQ

4

)の流量で±3.5 %


24

B 8570-2

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7.10.3  連続通水試験 
7.10.3.1  
試験の目的 

メーターが,定格最大流量 Q

3

及び限界流量 Q

4

での連続通水に耐えられることを検証する。

7.10.3.2  試験設備 

試験設備は,次による。

a)

  給水装置(開放タンク,加圧タンク,ポンプなど)

b)

  配管系  供試品は,直列に,並列に,又はそれらの組合せで配置してよい。また,供試品のほかに,

配管系は次のもので構成する。

各種の装置は,供試品にキャビテーション又はその他の派生的負荷を引き起こしてはならない。

1)

  流量調節装置(必要な場合には,直列の供試品の列ごとに)

2)

  1 個以上の仕切弁

3)

  供試品の上流側の水温測定装置

4)

  流量及び試験時間の確認手段

5)

  供試品の入口及び出口の圧力測定装置

7.10.3.3  注意事項 

注意事項は,次による。

a)  空気抜き  供試品及び接続管は,適切に空気抜きをする。 
b)

  流量の許容差  流量値の相対変動は(始動時及び停止時を除いて)±10 %を超えてはならない。

c)  試験時間の許容差  試験持続時間は,表 に規定する時間より少なくてはならない。 
d)  通水体積の許容差  試験の終了時の実通水体積は,その試験における表 に規定する流量と時間との

積より少なくてはならない(この条件を満足させるには,流量の修正を十分頻繁に行う必要がある。

試験中の流量の確認には流量計を用いるとよい。

7.10.3.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  連続通水試験を開始する前に,7.5.6 によって,7.5.6.3 と同じ流量で供試品の器差を測定する。

b)  供試品単独で又は一群で,7.5.3.4.5 と同じ姿勢で試験装置に据え付ける。

c)

  表 に示す条件で供試品に通水する。定格最大流量が 16 m

3

/h を超えるメーターの場合の試験は,Q

3

の流量で試験を行った後,Q

4

の流量で行う。

d)

  連続通水試験の後,7.5.6 によって,7.5.6.3 と同じ流量で供試品の器差を測定する。

e)

  各流量での器差を算出する。

f)

  各流量において,試験後に得られた器差から試験前に得られた器差を差し引く。

g)

  耐久試験中は,供試品を基準条件内に維持し,各供試品の下流側圧力はキャビテーションを起こさな

いよう十分に高く(0.03 MPa 以上)なければならない。

7.10.3.5  試験の読取り 

試験中は,24 時間ごと,又は試験が分割の場合はその都度,次の各項を読み取り,記録する。

a)

  供試品の上流側水圧

b)

  供試品の下流側水圧

c)

  供試品の上流側水温

d)

  流量

e)

  供試品の計量値の読み


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B 8570-2

:2013

7.10.3.6  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  耐久試験前後の供試品の器差曲線の変動が,次の値を超えてはならない。

1)

  小流量域(Q

1

QQ

2

)の流量で 3 %

2)

  大流量域(Q

2

QQ

4

)の流量で 1.5 %

b)

  耐久試験後の供試品の器差曲線が,次の値を超えてはならない。

1)

  小流量域(Q

1

QQ

2

)の流量で±6 %

2)

    水温等級 T30 の供試品では,大流量域(Q

2

QQ

4

)の流量で±2.5 %

3)

  水温等級 T30/90 の供試品では,大流量域(Q

2

QQ

4

)の流量で±3.5 %

7.11  電子装置付きメーターの性能試験 
7.11.1  
一般要件 
7.11.1.1  
一般 

これらの性能試験は,7.2 の試験に追加する。

試験方法は,供試品の計測原理,構造及び構成を考慮して,次のいずれかによる。

a)

  供試品が一体形メーターの場合,試験は検出部に通水して実施する。

b)

  供試品が発信部の場合,試験は検出部に通水して実施する。

c)

  供試品が表示機構を含む演算部の場合,試験は検出部に通水して実施する。

d)

  供試品が表示機構を含む演算部の場合,試験は検出部に対し通水に相当する擬似計測信号で実施する。

一つの影響量の影響を評価している間は,他の全ての影響量は基準条件を保持しなければならない。

7.11 に規定する性能試験は,7.2 の試験と並行して,同じ型式のメーター又はその分離できる部品の試料

で実施してもよい。

電子装置付きメーターに適用する試験項目を

表 に示す。試験は,任意の順序で実施してよい。

表 6−試験項目(影響因子又は妨害の適用) 

試験

影響量の性質

7.11.2 

乾燥加熱(非結露)

影響因子

7.11.3 

冷却

影響因子

7.11.4 

高温高湿サイクル(結露)

影響因子

7.11.5 

交流電源又は AC/DC 変換電源のメーターの電源電圧変動

影響因子

7.11.6 

直流電源のメーターの電源電圧変動

影響因子

7.11.7 

交流電圧低下及び瞬時停電

妨害

7.11.8 

バーストイミュニティ

妨害

7.11.9 

静電気放電イミュニティ

妨害

7.11.10  放射無線周波電磁界イミュニティ

妨害

7.11.11  サージイミュニティ

妨害

7.11.12  電池供給の中断

妨害

7.11.1.2  メーターの器差測定における試験体積 

幾つかの影響量はメーターの器差に一定の影響を与えるが,計量体積に比例しての影響は与えない。

メーターの器差測定における試験体積は,

限界流量 Q

4

での 1 分間の体積に相当するものとする。

しかし,

幾つかの試験で 1 分間以上を要する試験もあるが,この場合もできるだけ短い時間で実施するのが望まし

い。


26

B 8570-2

:2013

7.11.1.3  水温の影響 

乾燥加熱,冷却及び高温高湿試験は,Q

3

≦16 m

3

/h のメーターの場合は,通常,メーターに基準条件の流

量の水を通し,電子部品及び発信部を基準条件下において,メーターの器差を測定する。ただし,全ての

電子部品(発信部を含む。

)の試験において,擬似流を用いてもよい。擬似流試験の場合は,通常検出部に

附属する電子装置への水の存在の影響も模擬するとともに,試験中は基準条件を保つ。

7.11.2  乾燥加熱(非結露)試験 
7.11.2.1  
試験の目的 

メーターが,使用周囲温度範囲の高温において,検定公差に適合することを検証する。

7.11.2.2  注意事項 

注意事項は,次による。

a)

  特に記載がない限り JIS C 60068-2-2 に準じる。

b)

  JIS C 60068-2-2 に規定する試験 Bb(発熱がない供試品に対する緩やかな温度変化を伴う高温試験)

を適用する。

c)

  試験中は,特別の条件以外は基準条件を保つ。

7.11.2.3  試験条件 

乾燥加熱(非結露)試験の条件は,

表 による。

表 7−影響因子−乾燥加熱(非結露)条件 

項目名

条件

空気温度 55±2  ℃

時間

2 時間

試験サイクル数 1

7.11.2.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  前処理は,不要である。

b)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

c)

  供試品を 55±2  ℃の空気温度にさら(曝)して供試品温度を安定させ,安定後 2 時間放置する。

d)

  中間測定は,55±2  ℃の空気温度において基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。ま

た,機能の作動確認を行う。

e)

  最終測定は,供試品を基準条件の使用周囲温度に安定させた後,その温度において基準条件の流量(実

流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認を行う。

f)

  各温度条件における器差を算出する。

7.11.2.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用中は,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.11.3  冷却試験 
7.11.3.1  
試験の目的 

メーターが,使用周囲温度範囲の低温において,検定公差に適合することを検証する。


27

B 8570-2

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7.11.3.2  注意事項 

注意事項は,次による。

a)

  特に記載がない限り JIS C 60068-2-1 に準じる。

b)

  JIS C 60068-2-1 に規定する試験 Ab(発熱がない供試品に対する緩やかな温度変化を伴う低温試験)

を適用する。

c)

  試験中は,特別の条件以外は基準条件を保つ。

d)

  発信部が供試品に含まれ,かつ,検出部に水を通すことが必要な場合は基準条件の使用水温条件を保

つ。

7.11.3.3  試験条件 

冷却試験の条件は,

表 による。

表 8−影響因子−冷却条件 

項目名

条件

空気温度

5±3  ℃

時間

2 時間

試験サイクル数 1

7.11.3.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  前処理は,不要である。

b)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

c)

  供試品を,5  ℃の空気温度にさら(曝)して供試品温度を安定させ,安定後 2 時間放置する。

d)

  中間測定は,5  ℃の空気温度において基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,

機能の作動確認を行う。

e)

  最終測定は,供試品を基準条件の使用周囲温度に安定させた後,その温度において基準条件の流量(実

流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認を行う。

f)

  各温度条件における器差を算出する。

7.11.3.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用中は,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.11.4  高温高湿サイクル(結露)試験 
7.11.4.1  
試験の目的 

メーターが,高湿度の条件下で温度変化サイクルの繰返しにおいて,検定公差に適合することを検証す

る。

7.11.4.2  注意事項 

特に記載がない限り,JIS C 60068-2-30 に準じる。また,試験中は,特別の条件以外は基準条件を保つ。

温度降下は,JIS C 60068-2-30 に規定する方法 1 を適用する。

7.11.4.3  試験条件 

高温高湿サイクル(結露)試験の条件は,

表 による。


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表 9−影響因子−高温高湿サイクル(結露)条件 

項目名

条件

空気温度の上限 40±2  ℃

空気温度の下限 25±3  ℃

湿度(1)

>95 %

湿度(2) 93±3 %

時間 24 時間

試験サイクル数 2

7.11.4.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  外部電源をもつ供試品は,電源を切る。

c)

  供試品を,空気温度 25  ℃の低温相と,40  ℃の高温相との間の温度変化サイクルにさら(曝)す。相

対湿度は,変温中及び低温相では 95 %以上,高温相では 93 %に保つ。温度上昇中に供試品に結露が

生じなければならない。

d)

  温度変化サイクルを 2 サイクル実施する。その後,供試品を基準条件に復帰させる。

e)

  最終測定は,供試品を基準条件に安定させた後(外部電源をもつ供試品は電源を復帰し),基準条件の

流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認を行う。

f)

  試験条件における器差を算出する。

7.11.4.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.11.5  交流電源又は AC/DC 変換電源のメーターの電源電圧変動試験 
7.11.5.1  
試験の目的 

メーターが,交流(単相)主電源電圧の静的変動において,検定公差に適合することを検証する。

7.11.5.2  注意事項 

交流(単相)主電源電圧の場合は,特に記載がない限り JIS C 61000-4-11 に準じる。また,試験中は,

特別の条件以外は基準条件を保つ。

7.11.5.3  試験条件 

交流電源電圧の静的変動試験の条件は,

表 10 による。

表 10−影響因子−交流電源電圧の静的変動条件 

項目名

条件

主電圧

上限:U

nom

+10 %

下限:U

nom

−15 %

主周波数

上限:f

nom

+2 %

下限:f

nom

−2 %

7.11.5.4  試験手順 

試験の手順は,次による。


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a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  最終測定は,主電圧の上限 U

nom

+10 %を与えて,

次いで主周波数の上限 f

nom

+2 %を与えて,

それぞれ,

基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認を行う。

c)

  さらに,主電圧の下限 U

nom

−15 %を与えて,次いで主周波数の上限 f

nom

−2 %を与えて,それぞれ,基

準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認を行う。

d)

  各試験条件下の器差を算出する。

7.11.5.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.11.6  直流電源のメーターの電源電圧変動試験 
7.11.6.1  
試験の目的 

メーターが,直流電源の電圧の静的変動に対し,検定公差に適合することを検証する。

7.11.6.2  注意事項 

試験中は,特別の条件以外は基準条件を保つ。

7.11.6.3  試験条件 

直流電源の電圧変動試験の条件は,

表 11 による。

表 11−影響因子−直流電源の電圧変動条件 

項目名

条件

外部直流電圧

上限:U

nom

+10 %

下限:U

nom

−15 %

電池直流電圧

U

bmax

U

bmin

7.11.6.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  最終測定は,外部直流電圧の主電圧の上限 U

nom

+10 %,又は電池直流電圧は U

bmax

を与えながら,基

準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認を行う。

c)  さらに,外部直流電圧の主電圧の下限 U

nom

−15 %,又は電池直流電圧は U

bmin

を与えながら,基準条

件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認を行う。

d)

  各試験条件の器差を算出する。

7.11.6.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差が,該当する検定公差を超えてはならない。

7.11.7  交流電圧低下及び瞬時停電試験 
7.11.7.1  
試験の目的 


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メーターが,交流主電源の瞬時停電及び電圧低下に耐えられることを検証する。

7.11.7.2  注意事項 

注意事項は,次による。

a)  特に記載がない限り,JIS C 61000-4-11 に準じる。

b)  試験中は,特別の条件以外は基準条件を保つ。

c)

  電圧瞬断は,電源周波数の半サイクルに等しい持続時間の間,供給電圧を公称電圧からゼロ電圧まで

低下させる。

d)

  電圧低下は,電源周波数の 1 サイクルに等しい持続時間の間,供給電圧を公称電圧から公称電圧の 50 %

まで低下させる。

e)

  個々の電圧瞬断又は電圧低下は,それぞれ供給電圧の位相角 0°で開始,終了及び反復を行う。

f)

  供試品がある供給電圧の範囲で作動するように設計されている場合は,電圧の瞬断及び低下は,その

範囲の平均電圧のレベルから開始する。

7.11.7.3  試験条件 

交流電圧低下及び瞬時停電試験の条件は,

表 12 による。

表 12−妨害−主電源の瞬時停電及び電圧低下条件 

項目名

条件

瞬断

半サイクルに等しい時間の 100 %電圧低下

低下

1 サイクルに等しい時間の 50 %電圧低下

試験サイクル数 10 回以上の瞬断及び 10 回以上の低下を,それぞれ 10 秒以上の

間隔をおいて反復する。瞬断及び低下は,器差測定に必要な時間

の間は反復するので,10 回以上必要なこともある。

7.11.7.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  最終測定は,供試品に交流電源の 10 回以上の電圧瞬断及び 10 回以上の電圧低下を 10 秒以上の間隔を

おき連続して与えながら,基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。

c)

  機能の作動確認を行う。

d)

  各試験条件の器差を算出する。

7.11.7.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差と,試験前の器差との差が,該当する検定公差の 2 分の 1 を超えてはなら

ない。

7.11.8  バーストイミュニティ試験 
7.11.8.1  
試験の目的 

メーターが,主電圧上への電気的バーストの重畳に耐えられることを検証する。

7.11.8.2  注意事項 

特に記載がない限り JIS C 61000-4-4 に準じる。また,試験中は基準条件を保つ。


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7.11.8.3  試験条件 

バーストイミュニティ試験の条件は,

表 13 による。

表 13−妨害−バーストイミュニティ条件 

項目名

条件

流量測定・制御に使われない信号線及びデータバス

±500 V

a)

流量測定・制御に使われる信号線及びデータバス

±500 V

a)

DC 電源入出力ポート

±500 V

b)

AC 電源入出力ポート

±1 000 V

機能的接地ポート

±500 V

a)

a)

  全体の長さが製造業者の機能的な仕様に従って 3 m を超えるケーブルのインタフェースポー

トにだけ適用できる。

b)

  装置から取外し又は不接続になる電池若しくは充電電池に接続されるような入力ポートには

適用できない。AC/DC 電源アダプタを使用する予定の DC 電源入力ポートの装置は,製造業
者が指定した AC/DC 電源アダプタか又はその指定がない場合は標準的な AC/DC 電源アダプ
タの AC 電源入力で試験する。試験は,10 m より長いケーブルに恒久的に接続される予定の
DC 電源入力ポートに適用することができる。

7.11.8.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  最終測定は,二重指数波形過渡電圧スパイクのバーストを印加中に,基準条件の流量(実流又は擬似

流)で器差を測定する。

c)

  機能の作動確認を行う。

d)

  各試験条件の器差を算出する。

7.11.8.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差と,試験前の器差との差が,該当する検定公差の 2 分の 1 を超えてはなら

ない。

7.11.9  静電気放電イミュニティ試験 
7.11.9.1  
試験の目的 

メーターが,静電気放電に耐えられることを検証する。

7.11.9.2  注意事項 

注意事項は,次による。

a)

  特に記載がない限り JIS C 61000-4-2 に準じる。また,試験中は基準条件を保つ。

b)

  塗装面に放電する場合,絶縁塗装でなければ点状の先端で塗装面を貫通して接触放電を行う。また,

絶縁塗装であれば気中放電だけを行う。

7.11.9.3  試験条件 

静電気放電イミュニティ試験の条件は,

表 14 による。


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表 14−妨害−静電気放電イミュニティ条件 

項目名

条件

試験電圧(接触放電)

±6 kV

試験電圧(気中放電)

±8 kV

試験サイクル数

各試験箇所について少なくとも 10 秒以上の間隔で,直接放電は
少なくとも 10 回接触放電する。間接放電は,水平結合面に 10 回
放電し,垂直結合面の複数の場所のそれぞれに 10 回放電する。

7.11.9.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  接触放電(直接印加)を,10 秒以上の間隔で供試品の通常触れやすい表面へ電圧 6 kV の静電気を 10

回接触放電する。さらに,接触放電(間接印加)を,水平結合面へ 10 秒以上の間隔で電圧 6 kV の静

電気を 10 回接触放電し,垂直結合面へも 10 回接触放電を行う。ただし,気中放電の場合は,試験電

圧は 8 kV とする。

c)

  最終測定は,静電気放電中に,基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の

作動確認を行う。ただし,定格動作条件の流量範囲内では,静電気放電の影響を受けない供試品の場

合は,静電気放電試験にゼロ流量を選択してもよい。

d)

  各試験条件の器差を算出する。

7.11.9.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差と試験前の器差との差が,該当する検定公差の 2 分の 1 を超えてはならな

い。

c)

  ゼロ流量試験では,供試品の積算表示が検査目量の値を超える変動を生じてはならない。

7.11.10  放射無線周波電磁界イミュニティ試験 
7.11.10.1
  試験の目的 

メーターが,放射電磁界に耐えられることを検証する。

7.11.10.2  注意事項 

特に記載がない限り JIS C 61000-4-3 に準じる。また,試験中は基準条件を保つ。

7.11.10.3  試験条件 

放射無線周波電磁界イミュニティ試験の条件は,

表 15 による。

表 15−妨害−放射無線周波電磁界イミュニティ 

項目名

条件

周波数範囲 80

MHz∼1 000 MHz

電界強度 3

V/m

変調 80

%AM,1 kHz,正弦波

7.11.10.4  試験手順 

試験の手順は,次による。


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a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  供試品及び長さ 1.2 m 以上の附属ケーブルを,周波数範囲を表 16 に示す周波数間の 17 区分に分割し

て電界強度 3 V/m の電磁界にさら(曝)す。

c)

  表中の次の周波数に達するまで搬送周波数を刻む。

d)

  供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。

e)

  a)  での器差と d)での器差との差を算出する。

f)

  アンテナの偏波面(極性)を変える。

g)

  試験手順 b)f)までを繰り返す。

h)

  最終測定は,電磁界を適用している間に,基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。た

だし,定格動作条件の流量範囲内で,電磁界の影響を受けない供試品の場合は,電磁界試験にゼロ流

量を選択してもよい。

i)

最終測定後に機能の作動確認を行う。

j)

  各試験条件の器差を算出する。

表 16−初め及び終わりの搬送周波数 

単位  MHz

搬送周波数

80

180

500

100

200

600

120

250

700

144

350

800

150

400

934

160

435

1 000

7.11.10.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差と,試験前の器差との差が,該当する検定公差の 2 分の 1 を超えてはなら

ない。

c)

  ゼロ流量試験では,供試品の積算表示が検査目量の値を超える変動を生じてはならない。

7.11.11  サージイミュニティ試験 
7.11.11.1
  試験の目的 

メーターに接続された 10 m より長いケーブルがある場合に,ケーブルにサージ過渡現象が重畳された

とき,メーターが耐えられることを検証する。

7.11.11.2  注意事項 

特に記載がない限り JIS C 61000-4-5 に準じる。また,試験中は基準条件を保つ。

7.11.11.3  試験条件 

サージイミュニティ試験の条件は,

表 17 による。


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表 17−妨害−サージイミュニティ条件 

項目名

条件

流量測定・制御に使われない信号線及びデータバス

流量測定・制御に使われる信号線及びデータバス

DC 入力ポート 1.2Fr/50Th

μs (8/20 μs)

a)b)

グランド間±0.5 kV 
線間±0.5 kV

AC 入力ポート 1.2Fr/50Th

μs (8/20 μs)

グランド間±2 kV

線間±1 kV

注記 Fr は波頭長(front time),Th は波尾長(time to half value)を示す。 

a)

 AC/DC 電源アダプタを使用する予定の DC 電源入力ポートの装置は,製造業

者が指定した AC/DC 電源アダプタか又はその指定がない場合は標準的な
AC/DC 電源アダプタの AC 電源入力で試験するものとする。試験は 10 m より
長い恒久的に接続された DC 電源入力ポートに応用できる。

b)

  装置から取外し又は不接続になる電池若しくは充電電池に接続されるような

入力ポートには適用できない。

7.11.11.4  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  初期測定は,供試品を基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。また,機能の作動確認

を行う。

b)

  最終測定は,サージ電圧を印加中に,基準条件の流量(実流又は擬似流)で器差を測定する。

c)

  機能の作動確認を行う。

d)

  各試験条件の器差を算出する。

7.11.11.5  合格基準 

合格基準は,次による。

a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の器差と,試験前の器差との差が,該当する検定公差の 2 分の 1 を超えてはなら

ない。

7.11.12  電池供給の中断試験 
7.11.12.1
  試験の目的 

この試験は,電源に交換可能な電池を使用するメーターにだけ適用し,メーターが電池の交換に耐えら

れることを検証する。

7.11.12.2  注意事項 

試験中は,基準条件を保つ。

7.11.12.3  試験手順 

試験の手順は,次による。

a)

  供試品の機能の作動確認を行う。

b)

  電池を 1 時間取り外し,それから元に戻す。

c)

  供試品の機能の作動確認を行う。

7.11.12.4  合格基準 

合格基準は,次による。


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a)

  試験条件の適用後に,供試品の全ての機能が設計どおりに作動しなければならない。

b)

  試験条件での供試品の積算値又は保存した値が,変わらずに保存されていなければならない。

製品の呼び方 

メーターは,定格最大流量(Q

3

)及び計量範囲(Q

3

/Q

1

又は R)で呼称する。

表示 

9.1 

表示 

メーターには,ケース,目盛板,銘板又は取り外せない蓋に,次の事項を明瞭に,かつ,消滅しないよ

うに表示しなければならない。

a)

  計量単位:立方メートル(m

3

)及びリットル(L)

6.4.1.2 参照)

b)

  定格最大流量(Q

3

)の値,計量範囲(Q

3

/Q

1

)の値

例  Q

3

=25

1)

Q

3

/Q

1

=100

Q

3

=25 m

3

/h,Q

3

/Q

1

=100(R=100 の表記でも可)

1)

Q

3

=25 は,25 m

3

/h を意味する。

c)

  型式承認番号(型式承認を受けている場合)

d)

  製造業者の名称若しくは登録商標,又は経済産業大臣に届け出た記号

e)  製造年及び製造番号(表示機構のできるだけ近くに)

注記  製造年の表示は,型式承認表示を付した年と兼用することがある(特定計量器検定検査規則

第 7 条第 4 項)

f)

  流れの方向(本体の両側,又はあらゆる環境の下で流れの方向が容易に見える場合は片側でもよい。)

g)

  最大許容使用圧力値(1 MPa を超える場合)

h)

  V の文字(メーターの姿勢が垂直のときだけに作動するメーターの場合)又は H の文字(メーターの

姿勢が水平のときだけに作動するメーターの場合)

なお,メーターの姿勢による作動の制限が生じないメーターは,F の文字を表示することが望まし

い。

i)

水温等級(T30 でない場合)

j)

  交換可能な電池電源は,次回の電池交換時期をメーターに表示しなければならない(検定有効期間内

のもの)

9.2 

合番号 

副管付メーターであって,分離することができるものには,それぞれのメーター及び流量切換装置の見

やすい箇所に,合番号が付されていなければならない。

10  検定 

器差検定の方法は,

附属書 JA による。

11  使用中検査 

使用中検査の方法は,

附属書 JB による。


36

B 8570-2

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12  対応関係 

この規格の箇条と特定計量器検定検査規則(以下,検則という。

)項目との対応関係は,

表 18 による。

表 18−この規格の箇条と検則項目との対比表

箇条

検則の対応項目

9  表示

第六章第一節第一款第一目“表記事項”

5  計量要件(5.2.1 は除く。),6  構造

第六章第一節第一款第二目“性能”

5.2.1  検定公差

第六章第一節第二款“検定公差”

7  試験方法

第六章第一節第三款第一目“構造検定の方法”

附属書 JA  器差検定の方法

第六章第一節第三款第二目“器差検定の方法”

JB.1  性能に係る技術上の基準

第六章第二節第一款“性能に係る技術上の基準”

JB.2  使用公差

第六章第二節第二款“使用公差”

JB.3  性能に関する検査の方法

第六章第二節第三款第一目“性能に関する検査の方法”

JB.4  器差検査の方法

第六章第二節第三款第二目“器差検査の方法”

9  表示

第七章第一節第一款第一目“表記事項”

5  計量要件(5.2.1 は除く。),6  構造

第七章第一節第一款第二目“性能”

5.2.1  検定公差

第七章第一節第二款“検定公差”

7  試験方法

第七章第一節第三款第一目“構造検定の方法”

附属書 JA  器差検定の方法

第七章第一節第三款第二目“器差検定の方法”

JB.1  性能に係る技術上の基準

第七章第二節第一款“性能に係る技術上の基準”

JB.2  使用公差

第七章第二節第二款“使用公差”

JB.3  性能に関する検査の方法

第七章第二節第三款第一目“性能に関する検査の方法”

JB.4  器差検査の方法

第七章第二節第三款第二目“器差検査の方法”


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B 8570-2

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附属書 JA

(規定)

器差検定の方法

JA.1  一般 

個々のメーターについて次の器差検定を行う。ただし,同一の型式で同じ呼び径のメーターは,メータ

ー間に有意な相互作用がない限り連結して検査してよい。この場合,連結したメーターの最後のメーター

出口の水圧は 0.03 MPa を超えていなければならない。また,メーターの器差検定に使用する標準器は,基

準器検査規則第 4 条に規定する基準水道メーター,液体メーター用基準タンク,液体メーター用基準体積

管,基準台手動はかり又は基準分銅を使用し,器差を求めるときに必要な真実の値は標準器が表す物象の

状態の量の値(衡量法にあっては,

附属書 JC によって求めた真実の水の体積の値)とする。

なお,あらかじめ器差検定を行うメーター(以下,被試験メーターという。

)に水を通して,被試験メー

ター内の空気を排除して行い,被試験メーターは,器差検定を行う前に最大許容使用圧力の 1.6 倍の圧力

で 1 分間水圧を与え,漏れがないことを確認し,漏れが生じた場合は器差検定を行ってはならない。ただ

し,器差検定中又は器差検定後に確認してもよいが,漏れを確認した場合は当該器差検定は無効とする。

JA.2  計量体積 

器差検定のときに計量する体積は,標準器の種類及び被試験メーターの定格最大流量に応じ,それぞれ

表 JA.1 のとおりとする。


38

B 8570-2

:2013

表 JA.1−計量体積

標準器

被試験メーターの

定格最大流量(Q

3

計量体積

基準水道メーター

全て

被試験メーター又は基準水道メーターのいずれか大
きい検査目量の 200 倍以上

液体メーター用基準タンク 
(水道メーター用基準タンクに限
る。

6.3 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

50 L 以上 
100 L 以上

10 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

100 L 以上 
400 L 以上

10 m

3

/h を超え

Q

1

Q

2

 
Q

3

被試験メーター又は基準タンクのいずれ
か大きい検査目量の 100 倍以上 
被試験メーター又は基準タンクのいずれ

か大きい検査目量の 100 倍以上

液体メーター用基準タンク 
(ボットル型:最少測定量の 1/200
の量による液面の位置の変化が 10 
mm 以上のもの)

6.3 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

20 L 以上 
50 L 以上

10 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

30 L 以上 
100 L 以上

10 m

3

/h を超え

Q

1

Q

2

Q

3

被試験メーター検査目量の 50 倍以上 
被試験メーター検査目量の 50 倍以上

液体メーター用基準タンク 
(円筒型:最少測定量の 1/200 の量
による液面の位置の変化が 2 mm 以

上のもの)

6.3 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

30 L 以上 
50 L 以上

10 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

50 L 以上 
200 L 以上

10 m

3

/h を超え

Q

1

Q

2

 
Q

3

被試験メーター又は基準タンクのいずれ
か大きい検査目量の 50 倍以上 
被試験メーター又は基準タンクのいずれ

か大きい検査目量の 50 倍以上

液体メーター用基準体積管

(パルス内挿機能をもつ基準ピス
トンプルーバーに限る。

10 m

3

/h 以下 5

L 以上

10 m

3

/h を超え 50

L 以上

基準台手動はかり又は基準分銅

(はかりを使用して衡量法によっ
て行う場合)

6.3 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

20 L 以上 
50 L 以上

10 m

3

/h 以下

Q

1

Q

2

Q

3

30 L 以上 
100 L 以上

10 m

3

/h を超え

Q

1

Q

2

Q

3

被試験メーター検査目量の 50 倍以上

被試験メーター検査目量の 50 倍以上

JA.3  検定流量 

メーターの器差検定は,少なくとも次の各流量で行わなければならない。

a)

  Q

1

と 1.1×Q

1

との間

b)

  Q

2

と 1.1×Q

2

との間

c)

 0.9×Q

3

と Q

3

との間

d)

  副管付メーターの場合,1.05 Q

x2

と 1.15 Q

x2

との間

JA.4  器差の算出 
JA.4.1
  通水中検定 

通水中検定(器差検定を行うメーターに水を通している間にメーターの計量値と,その計量値に対する


39

B 8570-2

:2013

水の体積を標準器を使用して計量した値とを比較して行う検定方法をいう。

)であって,自動検定装置(メ

ーター及び標準器から出力される電気的出力による計量値を読み取り,器差を演算する装置)を用いない

方法によって器差を求める場合にあっては,器差を求めようとする流量において,水道メーターの目盛標

識に表示される値から任意の二つの値を基準点として設定し,当該基準点からそれぞれ計量を始めた計量

値における器差を求めそれぞれの器差を平均して算出し,

その算出した値を当該流量における器差とする。

なお,自動検定装置を用いる場合にあっては,基準点を一つとしてもよい。この場合において,求めよ

うとする器差は,その一つの基準点から計量を始めた計量値における器差とする。

JA.4.2  停水中検定 

停水中検定(器差検定を行うメーターに水を通した後にメーターの計量値と,その計量値に対する水の

体積を標準器を使用して計量した値とを比較して行う検定方法をいう。

によって器差を求める場合にあっ

ては,器差を求めようとする流量において任意の一つの計量値における器差を当該流量における器差とす

る。

JA.4.3  副管付メーターの器差検定 

副管付メーター(定格最大流量の異なる複数のメーターと流量切換装置とを組み合わせたメーター)で

あって,二つ以上の表示機構をもつものの器差は,それぞれの表示機構の計量値の和を当該メーターの計

量値として算出する。

JA.4.4  水温 

検定に用いる水の温度は,次による。

a)

 T30 のメーターに対しては,0.1  ℃から 30  ℃までの間の任意の温度

b)

 T30/90 のメーターに対しては,45  ℃から 55  ℃までの間の任意の温度

ただし,型式の承認を受けるときの試験などにおいて,この温度の範囲以外でも器差に著しい影響を受

けないことが明らかになっている型式については,その影響を受けないことが明らかになっている温度の

範囲としてもよい。また,その場合,水の温度を記録しておかなければならない。


40

B 8570-2

:2013

附属書 JB

(規定)

使用中検査

JB.1  性能に係る技術上の基準 

性能に係る技術上の基準は,6.3 及び 6.4.1.4 による。

JB.2  使用公差 

メーターの使用公差は,5.2.1 に規定する検定公差の 2 倍とする。

JB.3  性能に関する検査の方法 

性能に関する検査の方法は,7.9 による。ただし,メーターの所在の場所で検査を行う場合など,必要が

ないと認める場合は省略することができる。

JB.4  器差検査の方法 

器差検査の方法は,

附属書 JA に規定する器差検定の方法と同じとする。ただし,メーターの所在場所

で検査を行う場合などについて,規定の水圧,流量が確保できない場合,漏れがないことの確認のために

加える水圧は,その場所で得ることができる最大の水圧,また,検査流量のうち JA.3 c)については,その

場所で得ることができる最大の流量で器差検査を行うことができる。


41

B 8570-2

:2013

附属書 JC

(規定)

衡量法による水の体積

JC.1  衡量法による器差検定 
JC.1.1
  質量の計量 

質量の計量は,

基準器検査規則第 4 条に規定する基準台手動はかり又は基準分銅を用いて行う。

ただし,

基準分銅を用いて行う場合は,JIS B 7611-2 に規定する器差検定,繰返し性,偏置荷重及び感じの基準を

満たす非自動はかりであって,読取り限度が,器差検定のときに通過させる水の体積に相当する質量に対

して 1/1 000 未満の質量に相当するものを用いなければならない。また,器差について適切に管理してお

かなければならない(管理方法については,

附属書 JD 参照)。

JC.1.2  密度の計量 

密度の計量は,基準器検査規則第 4 条に規定される基準密度浮ひょうを用いて行う。ただし,基準比重

浮ひょうによって計量し算出した密度の値又は次の式によって算出した値を水の密度の計量値に代えるこ

とができる。

ρ=(a

0

a

1

 ta

2

 t

2

a

3

 t

3

a

4

 t

4

)/1 000

ここに,

ρ: 器差検定時の水の温度 t  ℃における水の密度(g/cm

3

a

0

+999.857 787 6

a

1

+0.061 563 198

a

2

−0.008 369 646

a

3

+0.000 064 099

a

4

−0.000 000 319

t: 水の温度(℃)

JC.1.3  体積の算出 

体積の算出は,JC.1.1 及び JC.1.2 によって求めた質量及び密度を用いて,次の式によって算出する。

QW/(d

t

−0.001 1)

ここに,

Q: 真実の水の体積(L)

d

t

器差検定時の水の温度 t  ℃におけるその密度(g/cm

3

又は比重

W: 水の質量(kg)


42

B 8570-2

:2013

附属書 JD

(参考)

非自動はかりの管理方法

JD.1  検査周期 

基準分銅とともに用いる非自動はかりは,定期的に JC.1.1 に規定する基準を満たしているかどうかを検

査する。この検査の期間の周期は,機械式はかりについては 3 年,電気式はかりについては 2 年を超えな

いことが望ましい。

JD.2  使用分銅 

JD.1 の検査は,基準分銅に代えて当該基準分銅と同等又はより高い精度の実用基準分銅を使用すること

ができる。

JD.3  検査結果の管理 

JD.1 の検査結果は,次に示す事項を帳簿などに記載するとともに,器差検定のときに確認ができるよう

保存及び管理することが望ましい。

a)

  非自動はかりを所有する者の名称及び所在地

b)

  検査を行った年月日及び当該検査を行った者の署名又は記名押印

c)

  非自動はかりのひょう量,目量又は感量及び器物番号

d)

  その他必要な事項

参考文献  JIS B 7554  電磁流量計

ISO 4064-1

:2005,Measurement of water flow in fully charged closed conduits−Meters for cold potable

water and hot water−Part 1: Specifications

ISO 4064-3

:2005,Measurement of water flow in fully charged closed conduits−Meters for cold potable

water and hot water−Part 3: Test methods and equipment

OIML D 11,General requirements for electronic measuring instruments(電子化計量器の一般要件)


附属書 JE

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 8570-2:2013  水道メーター及び温水メーター  第 2 部:取引又は証明用

OIML R 49-1:2006  Water meters intended for the metering of cold potable water 
and hot water. Part 1: Metrological and technical requirements 
OIML R 49-2:2006  Water meters intended for the metering of cold potable water 
and hot water. Part 2: Test methods

(I)JIS の規定

(II) 
国際規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1  適 用 範

OIML R 
49-1 

1

JIS とほぼ同じ

変更

使用温度 90  ℃を超える温水メ
ーターを削除。

計量法適用のため(特定計量器の
分類)

2  引 用 規

3  用 語 及
び定義

OIML R 
49-1 
OIML R 
49-2 


 
2

JIS とほぼ同じ

削除 
 
追加

付加機能及びチェック機能関連

の用語を削除。 
計量法上必要な用語を追加。

付加機能及びチェック機能は計

量法不適用につき削除。

4  種類

水道メーター及び温
水メーター

追加

対応国際規格は水温等級の区分
だけで種類は一つ。

特定計量器の分類によるもので
技術的差異はない。

5  計 量 要
件 
5.1  計 量
特性

OIML R 
49-1 

3.1

一致

5.2  検 定
公 差 及 び

水 温 等 級
に 関 す る
要件

OIML R 
49-1 

3.2

JIS とほぼ同じ

削除

精度等級 1 のメーターを削除。

計量法適用のため。

 

43

B 857

0-

2


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

5.3  メ ー
タ ー の 要

OIML R 
49-1 

3.3 
5.2

JIS とほぼ同じ

削除

追加

付加装置を削除。

表 示 す る 場 合 の 条 件 を追 加し
た。

計量法適用のため。

5.4  電 子
装 置 付 き
メーター

OIML R 
49-1 

4

JIS とほぼ同じ

削除 
 
 
変更

付加機能及びチェック機能関連
の規定を削除。 
 
停電時の外部供給電源の要件を
変更。

付加機能及び電子・電気機器のチ
ェック機能装置は計量法不適用
につき削除。

電源は我が国の実態に合わせて
変更を行った。

6  構造 
6.1  メ ー
タ ー の 材
料 及 び 構

OIML R 
49-1 

5.1

一致

6.2  定 格
動作条件

OIML R 
49-1 

5.4

JIS とほぼ同じ

変更

使用供給電源範囲の規定を追加

した。

6.3  圧 力
損失

OIML R 
49-1 

5.5

一致

6.4  表 示
機構

OIML R 
49-1 

5.7

JIS とほぼ同じ

追加

単位にリットル(L)を追加。
分離表示機構に関する規定を追

加。検査目量及び補助素子の図
を追加。

計量法及び我が国の実態を踏ま
えて追加。図は理解を深めるため

の追加。

6.5  検 定
証 印 等 及
び 封 印 で
き る 保 護

装置

OIML R 
49-1 

5.8

JIS とほぼ同じ

削除

追加

電子式封印を削除。

計量結果などへの読み書きが可
能なメーターには,保護する規
定を追加した。

我が国の実態を踏まえて削除。

7  試 験 方
法 
7.1  基 準
条件

OIML R 
49-2 

3

JIS とほぼ同じ

変更

使用周囲温度範囲の上限値及び

使用周囲相対湿度範囲の下限値
の変更。

我が国の気候環境を考慮して変

更。

44

B 857

0-

2


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

7.2  試 験
項目

OIML R 
49-2 

6.2.2

JIS とほぼ同じ

追加 
 
削除 
 
追加

全メーターに共通する試験に関

する一般要件を追加規定。 
乱流試験及び磁界試験を削除。
 
電子装置付メーターへの追加 
性能などへの試験を規定した。

規格使用者の便宜のため追加。 
 
乱流試験及び磁界試験は計量法
に不適用。

7.3  水質

OIML R 
49-2 

6.1

一致

7.4  耐 圧
試験

OIML R 
49-2 

6.2

JIS とほぼ同じ

削除

単接続形メーターの耐圧試験を

削除。

管路内メーターと同じ耐圧試験

を適用するため削除。

7.5  器 差
試験

OIML R 
49-2 

6.3

JIS とほぼ同じ

削除 
 
 
変更

メーターの取付けに際しての特

別の工夫及び試験開始時と終了
時の誤差を削除。 
標 準 器 を 計 量 法 の 基 準器 に変

更。姿勢差試験の変更。

計量法適用のため。

7.6  水 温
試験

OIML R 
49-2 

6.4

JIS とほぼ同じ

削除

不適用の水温等級を削除。

計量法適用の水温等級だけに限
定。

7.7  水 圧
試験

OIML R 
49-2 

6.5

JIS とほぼ同じ

変更

入口圧力の変更。

入口圧力を合理的な ISO 規格の
規定に変更。

7.8  逆 流
試験

OIML R 
49-2 

6.6

JIS とほぼ同じ

変更

試験流量の変更。

合理的な ISO 規格の規定に変更。

7.9  圧 力
損失試験

OIML R 
49-2 

6.7

JIS とほぼ同じ

変更

測定部圧力取出口の詳細規定を
一般的規定に変更。

詳細規定が解説的内容なので必
要な規定だけに変更。

7.10  促進
耐久試験

OIML R 
49-2 

6.9

一致

 
 
 
 

45

B 857

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-2


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

7.11  電 子
装 置 付 き

メ ー タ ー
の 性 能 試

OIML R 
49-2 

7.1∼7.5,
7.8∼7.11

削除 
 
追加 
 
 
 
 
変更 
 
追加

振動試験及び機械的衝撃試験を
削除。

直流電源のメーターの電源電圧
変動試験に外部直流電圧の基準
を追加。 
 
 
バーストイミュニティ試験の条

件の変更。 
サージイミュニティ試験及び電
池供給の中断試験の追加。

振動試験及び機械的衝撃試験は
計量法に不適用。

直流電源のメーターの電源電圧
変動試験は,電池だけではなく直
流の外部電圧を使用することが

国内事情として想定されるため
基準を追加。 
バースト試験は,より適切な ISO

規格の規定に変更。 
サージ試験及び電池供給中断試
験は ISO 規格の規定を引用して

追加。

8  製 品 の
呼び方

メーターの呼称

OIML R 
49-1 

3.1.2

一致

9  表示 
9.1  表示

OIML R 
49-1 

5.6

JIS とほぼ同じ

削除 
追加

計量法不適用の表示を削除。 
メーターの姿勢に関する規定を

追加。

我が国の実態に合わせて追加。

9.2  合 番

合番号

追加

分 離 形 副 管 付 メ ー タ ーの 合番
号。

計量法適用のため。

10  検定

器差検定の方法

追加

計量法適用のため,器差検定の方
法を

附属書 JA で規定。

11  使 用
中検査

使用中検査の方法

追加

計量法適用のため,使用中検査の
方法を

附属書 JB で規定。

12  対 応
関係

対応関係

追加

計量法と関係を明確にする。

計量法適用のため。

附属書 JA

(規定)

器差検定の方法

追加

器差検定に関する規定。

計量法適用のため。

附属書 JB

(規定)

使用中検査における

性能基準とその検査
方法

追加

使用中検査に関する規定。

計量法適用のため。

46

B 857

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2


2

013


(I)JIS の規定

(II) 
国際規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

附属書 JC
(規定)

衡量法による水の体
積の求め方

追加

衡量法に関する規定。

計量法適用のため。

附属書 JD
(参考)

 
JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:(OIML R 49-1:2006,OIML R 49-2:2006,MOD) 
注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

47

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