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B 8501

:2013

(1)

目  次

ページ

1  適用範囲  

1

2  引用規格  

1

3  用語及び定義  

3

4  材料 

4

4.1  構造材料  

4

4.2  溶接材料  

4

4.3  温度による設計  

5

5  設計 

7

5.1  貯槽の強度  

7

5.2  腐れ代  

9

5.3  溶接の使用制限  

9

5.4  底板  

9

5.5  側板  

12

5.6  強め輪(ウインドガーダ)  

16

5.7  中間強め輪(中間ウインドガーダ)  

19

5.8  屋根  

20

5.9  屋根の設計  

21

5.10  附属物  

30

5.11  接地設備  

44

6  工作 

44

6.1  材料の確認  

44

6.2  ひずみとり,成形加工及び加熱  

45

6.3  切断及び開先加工  

45

6.4  側板の曲げ加工  

45

6.5  溶接  

45

7  溶接施工方法確認試験  

48

7.1  一般  

48

7.2  確認試験の方法  

50

7.3  確認試験の省略  

55

7.4  記録  

55

7.5  再試験  

55

8  組立 

55

8.1  貯槽の基礎  

55

8.2  貯槽の組立  

55

8.3  ボルト締め  

56


B 8501

:2013  目次

(2)

ページ

8.4  塗装  

56

8.5  恒久取付金具  

56

8.6  仮設取付金具  

56

9  試験及び検査  

56

9.1  一般  

56

9.2  試験及び検査の方法  

57

9.3  溶接欠陥部の補修  

58

10  記録の作成及び保管  

58

附属書 A(規定)鋼板の許容最低メタル温度計算基準  

59

附属書 B(規定)大気弁の設定圧力と大気弁及び通気口の容量を定める基準  

65

附属書 C(規定)非破壊試験の方法とその合否判定基準  

70

附属書 D(規定)貯槽本体の強度計算  

76

附属書 E(参考)鋼製石油貯槽の耐震設計指針  

77


B 8501

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

産業機械工業会(JSIM)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規

格である。

これによって,JIS B 8501:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8501

:2013

鋼製石油貯槽の構造(全溶接製)

Welded steel tanks for oil storage

適用範囲 

この規格は,地上で溶接組立され,固定屋根,浮き屋根又は固定屋根付き浮き蓋をもち,底部を均質で,

かつ,十分な支持力がある基礎で支持されている鋼製の全溶接製縦円筒形貯槽(以下,貯槽という。

)の構

造について規定する。

この規格は,大気温度以上で,かつ,大気圧の下で液状の石油及びその製品である液体を,ほぼ大気圧

下で貯蔵する貯槽に適用する。また,この規格は,石油以外の液体であっても大気温度以上の温度でほぼ

大気圧下で貯蔵する貯槽であれば,適用できる。ただし,低温下で液体となる液化石油ガスなどの貯槽に

ついては,この規格を適用できない。

この規格は,貯槽本体及びこの規格に規定する附属品だけに適用し,ノズルに接続されるバルブ,配管,

計器類などの附属品及び基礎,防油堤,塗装,断熱材などには適用しない。

この規格の適用に当たっては,少なくとも次の事項が明らかになっていなければならない。

a)  地震荷重,風荷重,積雪荷重及び基礎の状況 
b)  貯槽の直径,高さ又は容量

c)  屋根の形式 
d)  貯蔵液体の種類及び比重 
e)  腐れ代

f)  貯槽の温度(メタル温度) 
g)  附属物の取付位置 
h)  ノズルの寸法,形式,数及びフランジの規格

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 4201  建築物等の雷保護 
JIS B 0202  管用平行ねじ

JIS B 0203  管用テーパねじ 
JIS B 2302  ねじ込み式鋼管製管継手 
JIS B 2316  配管用鋼製差込み溶接式管継手

JIS G 0801  圧力容器用鋼板の超音波探傷検査方法 
JIS G 3101  一般構造用圧延鋼材 
JIS G 3106  溶接構造用圧延鋼材


2

B 8501

:2013

JIS G 3114  溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材 
JIS G 3115  圧力容器用鋼板

JIS G 3201  炭素鋼鍛鋼品 
JIS G 3202  圧力容器用炭素鋼鍛鋼品 
JIS G 3444  一般構造用炭素鋼鋼管

JIS G 3452  配管用炭素鋼鋼管 
JIS G 3454  圧力配管用炭素鋼鋼管 
JIS G 3456  高温配管用炭素鋼鋼管

JIS G 3457  配管用アーク溶接炭素鋼鋼管 
JIS G 3460  低温配管用鋼管 
JIS G 4051  機械構造用炭素鋼鋼材

JIS G 4107  高温用合金鋼ボルト材 
JIS Z 2242  金属材料のシャルピー衝撃試験方法 
JIS Z 2305  非破壊試験技術者の資格及び認証

JIS Z 2320-1  非破壊試験−磁粉探傷試験−第 1 部:一般通則 
JIS Z 2320-2  非破壊試験−磁粉探傷試験−第 2 部:検出媒体 
JIS Z 2320-3  非破壊試験−磁粉探傷試験−第 3 部:装置

JIS Z 2343-1  非破壊試験−浸透探傷試験−第 1 部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の

分類

JIS Z 2343-2  非破壊試験−浸透探傷試験−第 2 部:浸透探傷剤の試験

JIS Z 2343-3  非破壊試験−浸透探傷試験−第 3 部:対比試験片 
JIS Z 2343-4  非破壊試験−浸透探傷試験−第 4 部:装置 
JIS Z 3060  鋼溶接部の超音波探傷試験方法

JIS Z 3104  鋼溶接継手の放射線透過試験方法 
JIS Z 3121  突合せ溶接継手の引張試験方法 
JIS Z 3122  突合せ溶接継手の曲げ試験方法

JIS Z 3134  T 形すみ肉溶接継手の曲げ試験方法 
JIS Z 3211  軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼用被覆アーク溶接棒 
JIS Z 3214  耐候性鋼用被覆アーク溶接棒

JIS Z 3312  軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼用のマグ溶接及びミグ溶接ソリッドワイヤ 
JIS Z 3313  軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼用アーク溶接フラックス入りワイヤ 
JIS Z 3315  耐候性鋼用のマグ溶接及びミグ溶接用ソリッドワイヤ

JIS Z 3316  軟鋼,高張力鋼及び低温用鋼用ティグ溶接溶加棒及びソリッドワイヤ 
JIS Z 3319  エレクトロガスアーク溶接用フラックス入りワイヤ 
JIS Z 3320  耐候性鋼用アーク溶接フラックス入りワイヤ

JIS Z 3351  炭素鋼及び低合金鋼用サブマージアーク溶接ソリッドワイヤ 
JIS Z 3352  サブマージアーク溶接用フラックス 
JIS Z 3700  溶接後熱処理方法

JIS Z 3801  手溶接技術検定における試験方法及び判定基準 
JIS Z 3841  半自動溶接技術検定における試験方法及び判定基準


3

B 8501

:2013

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

貯槽本体

貯槽の構成要素のうち,側板,底板,固定屋根及び浮き屋根又は固定屋根付き浮き蓋からなり,全溶接

で固着されたもの。

3.2

附属物

貯槽本体に溶接などで固着するもの。

3.3

附属品

貯槽本体に設けたノズルのフランジ及びカップリングを用いて取り付ける部品。

注記  浮き屋根に取り付ける固定泡消火設備のせき板(フォームダム)は,附属品に含める。

3.4

軟鋼

JIS G 3101 の SS400,JIS G 3106 の SM400,JIS G 3114 の SMA400 及び JIS G 3115 の SPV235 の鋼。

3.5

高張力鋼

規格の引張強さの最小値が 490∼610 N/mm

2

の鋼。

3.6

メタル温度

金属材料の温度。

3.7

設計最低使用温度

その貯槽が設置される地域のできるだけ長期間にわたる 1 日平均気温の記録の中から,最も低い日の気

温を求め,それに 8  ℃を加算した温度。

3.8

設計最低メタル温度

設計最低使用温度又は水張試験時の水温のうち,いずれか低いほうの温度に等しいメタル温度。

3.9

設計最高メタル温度

貯蔵液体の最高使用温度に等しいメタル温度。

3.10

最小必要厚さ

強度計算上必要とする厚さ。

3.11

厚さ

呼び厚さ及び実際の厚さの総称。

3.12

呼び厚さ


4

B 8501

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板,形鋼,管などの厚さの呼び寸法。

材料 

4.1 

構造材料 

貯槽に使用する構造材料は,一般に,次の規格及び材料の種類に適合するもの,又はこれと同等以上の

機械的性質及び化学成分をもつものとする。

a)  鋼板

JIS G 3101 の SS400

JIS G 3106

JIS G 3114

JIS G 3115

b)  構造用形鋼

JIS G 3101 の SS400

JIS G 3106

JIS G 3114

c)  鋼管

JIS G 3452

JIS G 3454 の STPG370

JIS G 3456 の STPT370

JIS G 3444 の STK400

JIS G 3457

JIS G 3460 の STPL380

d)  フランジ

JIS G 3101 の SS400

JIS G 3201 の SF390A, SF440A

JIS G 3202 の SFVC2A

JIS G 4051 の S20C, S25C

e)  ボルト・ナット  JIS G 3101 の SS400, SS490

JIS G 4051 の S20C, S25C, S35C, S45C

JIS G 4107 の SNB7

4.2 

溶接材料 

各部の溶接に使用する溶接材料は,次による。

a)  JIS Z 3211

b)  JIS Z 3214

c)  JIS Z 3312

d)  JIS Z 3313

e)  JIS Z 3315

f)  JIS Z 3316

g)  JIS Z 3319

h)  JIS Z 3320

i)

JIS Z 3351

j)  JIS Z 3352

k)  自動若しくは半自動溶接,エレクトロスラグ溶接又はエレクトロガスアーク溶接に使用するワイヤ及

びフラックス若しくはシールドガスは,その溶接機器,材料及び施工方法に適合することを,箇条 7


5

B 8501

:2013

(溶接施工方法確認試験)によって確認したものでなければならない。

4.3 

温度による設計 

4.3.1 

高温域における制限 

高温域における使用制限は,次による。

a)  設計最高メタル温度が 260  ℃までと指定された貯槽は,次の 1)7)  に従って設計をしなければなら

ない。

なお,設計最高メタル温度が 90  ℃を超えると指定された貯槽は,浮き屋根貯槽としてはならない。

1)  側板の許容応力は,設計最高メタル温度ごとに,表 の低減係数を乗じた値とする[5.5.2 a)参照]。

表 1−側板の許容応力に対する低減係数

設計最高メタル温度  ℃

低減係数

軟鋼

高張力鋼

40 以下 1.00

1.00

90 1.00

0.95

150 0.965

0.89

200 0.935

0.85

260 0.880

0.78

設計最高メタル温度が上記の中間値の場合は,

直線補間法によって低減係数を求める。

2)  屋根支持構造物の許容応力は,設計最高メタル温度ごとに,表 の低減係数を乗じた値とする(5.9.2

参照)

表 2−屋根支持構造物に対する低減係数

設計最高メタル温度  ℃

低減係数

90 未満 1.00 
90 0.91

150 0.88 
200 0.85 
260 0.80

設計最高メタル温度が上記の中間値の場合は,

直線補間法によって低減係数を求める。

3)  自己支持形の円すい屋根,球面屋根又は傘形屋根で,屋根板の厚さ及び頂部で必要なコンプレッシ

ョンリングの断面積 は,設計最高メタル温度ごとに,

表 の低減係数で除した値とする[5.9.5 

b)  及び d)  並びに 5.9.7 の b)  及び d)  参照]。

表 3−縦弾性係数に対する低減係数 

設計最高メタル温度  ℃

低減係数

90 以下 1.00

150 0.98 
200 0.96 
260 0.95

設計最高メタル温度が上記の中間値の場合は,

直線補間法によって低減係数を求める。


6

B 8501

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4)  5.7.2 における H

2

は,

表 の低減係数を乗じた値とする。

5)  5.9.3 e)  におけるコンプレッションリングの断面積 A

m

で使用されている F

y

は,

表 の低減係数を乗

じた値とする。

6)  B.4 の c) 3)  における基準圧力 P

m

の計算で用いられる F

y

は,

表 の低減係数を乗じた値とする。

7)  側板に生じる圧縮応力の評価における鋼材の縦弾性係数 は,表 の低減係数を乗じた値とする。

b)  設計最高メタル温度が 260  ℃を超えると指定された貯槽は,この規格の適用外とする。 
4.3.2 

低温域における制限 

低温域における制限は,次による。

なお,ここに規定されていない部材については,受渡当事者間の協定による。

a)  側板に使用する鋼板  側板に使用する鋼板は,その厚さ及びそれが受ける引張応力によって許容最低

メタル温度を定めるものとし,次による。

1)  JIS G 3106JIS G 3114[ただし,2)  に規定するものは除く。]及び JIS G 3115 の材料で当該日本工

業規格に定めるそれぞれの衝撃試験に合格したものであって,許容引張応力として当該日本工業規

格又は製造業者の保証する降伏点又は耐力の最小値の 60 %をとる場合,許容最低メタル温度は

表 4

によることができる。ただし,この規定と異なる引張応力を用いる場合及び 12 mm 以下の板厚につ

いては,この規定にかかわらず

附属書 による。

2)  JIS G 3101 の SS400,JIS G 3106 の SM400A,SM490A 及び SM490YA,並びに JIS G 3114 の SMA400A

及び SMA490A は,許容応力とは関係なく,材料の呼び厚さは 16 mm 以下で,かつ,設計最低メタ

ル温度が−10  ℃を下回らない範囲に使用する。

3)  呼び厚さが 6 mm 以下の場合は,材料の種類と応力にかかわらず,衝撃試験を行わないで使用でき

る許容最低メタル温度を−20  ℃とする。

表 4−鋼材の許容最低メタル温度

単位  ℃

板厚

a)

材料

(mm) SM400B

SMA400B

SM490B 
SMA490B

SM490YB 
SM520B

SM400C 
SPV235 
SMA400C

SM490C 
SMA490C

SPV315 SM520C SPV355 SM570

SMA570

SPV450 SPV490

12

−21.0

−15.5

−13.0

−28.0

−22.5

−23.0

−20.0

−20.5

−18.5

−23.0

−21.0

16

−19.0

−13.0

−10.5

−25.5

−20.0

−21.0

−18.0

−18.5

−16.5

−20.5

−19.0

19

−18.0

−11.5

−9.0

−24.5

−19.0

−16.5

−14.5

−18.5

−17.0

22

−15.5

−9.5

−7.0

−22.5

−17.0

−14.0

−12.0

−16.5

−14.5

25

−13.5

−7.0

−4.0

−20.5

−14.5

−11.5

−9.5

−14.0

−12.5

28

−10.5

−4.0

−1.0

−17.5

−11.5

−9.0

−6.5

−11.5

−9.5

30

−8.5

−1.5

+1.0

−15.5

−9.5

−6.5

−4.5

−9.0

−7.5

32

−6.0

+1.0

+3.5

−13.5

−7.0

−4.0

−2.0

−7.0

−5.0

≧35

−1.5

+4.5

+8.5

−9.5

−2.5 0.0

+2.0

−2.5

−0.5

a)

  使用する板厚が表中の値の中間にあるときは,許容最低メタル温度を,内挿法によって求めてもよい。

b)  アニュラプレートに使用する鋼板  アニュラプレートに使用する鋼板は,その厚さによって許容最低

メタル温度を定め,

表 の区分に従う。

c)  ノズル及びマンホールネック部に使用する鋼管  ノズル及びマンホールネック部に使用する鋼管は,

次による。


7

B 8501

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1)  JIS G 3444 の STK400 は,屋根マンホールのネック部以外に使用してはならない。 
2)  JIS G 3452 の SGP は,設計最低メタル温度が 0  ℃を下回るところに使用してはならない。

3)  JIS G 3457 の STPY400 は,設計最低メタル温度が−10  ℃を下回るところに使用してはならない。 
4)  JIS G 3454 の STPG370 及び JIS G 3456 の STPT370 は,設計最低メタル温度が−15  ℃を下回るとこ

ろに使用してはならない。設計最低メタル温度が−15  ℃より低いときは,JIS G 3460 の STPL380

を使用する。

d)  ノズル及びマンホールに使用するフランジ材  ノズル及びマンホールに使用するフランジ材は,次の

温度を下回るところに使用してはならない。

1)  JIS G 3101 の SS400 は,設計最低メタル温度が−10  ℃まで。 
2)  JIS G 3201 の SF390A 及び SF440A,並びに JIS G 4051 の S20C 及び S25C は,設計最低メタル温度

が−29  ℃まで。

e)  ノズル及びマンホールに使用するボルト・ナット材  ノズル及びマンホールに使用するボルト・ナッ

ト材は,次の温度を下回るところに使用してはならない。

1)  JIS G 3101 の SS400 は,設計最低メタル温度が 0  ℃まで。

2)  JIS G 3101 の SS490,JIS G 4051 の S20C,S25C,S35C 及び S45C,並びに JIS G 4107 の SNB7 は,

設計最低メタル温度が−29  ℃まで。

設計 

5.1 

貯槽の強度 

5.1.1 

貯槽に加わる荷重 

貯槽に加わる荷重は,通常,次による。

a)  静荷重

1)  貯槽の自重(附属物及び附属品を含む。)による荷重

2)  貯蔵液体による荷重 
3)  断熱材による荷重 
4)  積雪荷重

b)  動荷重

1)  風荷重 
2)  地震荷重

風圧力による荷重と地震動による荷重とは,それぞれ別個に作用するものとして設計する。

5.1.2 

荷重の計算 

5.1.1 の荷重を求める場合は,次による。

a)  鋼材の比重  貯槽の自重による荷重を求める場合,鋼材の比重は,7.85 とする。 
b)  貯蔵液体の比重  貯蔵液体による荷重を求める場合,液体の比重は,その液体の比重が 1 より小さい

場合は 1 とし,1 より大きい場合は,その液体の比重を用いる。

c)  断熱材の荷重  断熱材の荷重は,使用する断熱材の重量から求め,これに支持金具,保護被覆材の荷

重を含める。

d)  積雪荷重  貯槽の水平投影面積に対する積雪荷重は,次の式によって算出する。

SpZ

s

ERA

ここに,

S: 屋根にかかる積雪荷重(N)


8

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p: 雪の設計用全層平均単位重量で,積雪 1 cm 当たり 19.6 N/m

2

以上とする。

Z

s

設計用積雪深さ(cm)で,建設地点における観測資料に基づ
いて定める。

E: 環境係数で,1.0 とするが,有効な除雪,融雪装置がある場合

は,0 としてよい。

R: 屋根勾配による係数で,表 による。

A: 屋根の水平投影面積(m

2

表 5−屋根勾配による係数

勾配 β(°)

60°以下の場合

(

)

β

5

.

1

cos

60°を超える場合 0

雪止めをもつ屋根及び屋根の表面が雪の落下

しにくい材料の場合は,R=1.0 とする。

e)  風荷重  風荷重は,次の式によって算出する。

QcqA

ここに,

Q: 風荷重(N)

c: 形状係数で,円筒の場合 0.7 とする。

A: 受圧面積で,貯槽の最大垂直投影面積(m

2

q: 風圧力で次の式から求める(N/m

2

  q=0.6・EV

0

2

V

0

その地方における過去の台風の記録に基づく風害の程
度 
その他の風の性状に応じて,30 m/s∼46 m/s において国
土交通大臣が定める基準風速(m/s)

E: 当該貯槽の屋根の高さ及び周辺の地域に存在する貯槽

その他の工作物,樹木その他の風速に影響を与えるも
のの状況に応じて国土交通大臣が定める方法によって
算出した数値で,次の式から求める。

  EE

r

2

G

f

E

r

平均風速の高さ方向の分布を表す係数

G

f

ガスト影響係数

ただし,係数 E

r

G

f

及び基準風速 V

0

は,建設省告示第 1454 号(平成 12 年 5 月 31 日付)による。

f)  地震荷重  地震時に貯槽に加わる加速度に対する貯槽の耐震性を評価するための設計地震動,及び貯

蔵液の液面揺動(スロッシング)に対する貯槽の耐震性を評価するための設計地震動は,貯槽を設置

する地域及び表層地盤の種別を考慮して定める。

なお,設計地震動による地震荷重などの計算には貯槽の応答倍率を考慮する。それらの設計地震動

及び応答倍率の計算方法は,関連法規などの定めるところによる。

5.1.3 

貯槽本体の強度設計 

貯槽本体各部は,この規格及び

附属書 に従って強度設計を行わなければならない。

また,この規格を適用し,全鋼製円筒形貯槽の耐震設計を修正震度法によって行う場合は,

附属書 

参照。

なお,貯槽本体に対する次の項目の影響も,必要に応じて考慮しなければならない。

a)  元バルブ,配管など附属物の自重又はそれに基づく曲げモーメント 
b)  貯蔵液体の温度の影響によって生じる貯槽本体の熱応力


9

B 8501

:2013

c)  設計地震動によって生じる動液圧 
5.2 

腐れ代 

貯蔵液体,液体上部の気相部及び外部環境を考慮して,必要に応じ,側板,底板,屋根板などの構造部

材に腐れ代を加える。強度計算に基づく以外の板厚については,その呼び厚さに腐れ代を加えて必要厚さ

を決める。

5.3 

溶接の使用制限 

溶接の使用制限は,次による。

a)  すみ肉溶接は,次による。

1)  板厚が 4.5 mm の場合は,全厚すみ肉溶接とする。 
2)  板厚が 4.5 mm を超える場合は,すみ肉溶接のサイズを薄いほうの板厚の 1/3 以上とし,その最小値

は,4.5 mm とする。

b)  片側溶接重ね継手は,底板及び屋根板に限る。 
5.4 

底板 

5.4.1 

底板の配置 

底板の配置及び継手は,次による。

a)  底板の継手は,重ね継手及び突合せ継手,又はその組合せによる。 
b)  直径が 30 m を超える場合,最下段の側板の厚さが 15 mm を超える場合,又は側板に高張力鋼を使用

する場合は,アニュラプレートを設ける。

c)  底板相互及び底板とアニュラプレートとの重ね継手は,上面だけの溶接とし,継手全長にわたって連

続全厚すみ肉溶接とする。3 枚重ね部分の組立は,

図 による。

重ね継手の重ね代は,

図 の a)  1)  及び b)  1)  によって,底板相互の重ね部分で 25 mm 以上,底板

とアニュラプレートとの重ね部分で 60 mm 以上とする。

d)  底板相互及び底板とアニュラプレートとの突合せ継手の開先は,I 形又は V 形とし,ルート間隔を正

しく保たなければならない。I 形グルーブの場合,ルート間隔は,6 mm 以上とする。

また,溶接は裏側に厚さ 3 mm 以上の裏当て金を使用する[

図 の a) 2)  及び b) 2)  参照]。

e)  側板と底板(又はアニュラプレート)との組立は,図 による。


10

B 8501

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a)

  上板 C のすみ肉溶接をする前に,板 A と

板 B とのすみ肉溶接は板 C に覆われる箇

所まで適宜延長する。

b)

  このすみ部には丸みを付ける。

図 1−底板の配列(枚重ね部分の組立)

単位  mm

1)  重ね継手 2)  突合せ継手 

a)  底板相互の継手 

1)  重ね継手 2)  突合せ継手 

b)  底板とアニュラプレートとの継手 

図 2−底板の継手

 必要な勾配に 
 仕上げる。


11

B 8501

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単位  mm

a)  重ね継手を用いた底板と側板との組立 b) 

アニュラプレート又は突合せ継手を用いた底板
と側板との組立 

a)

  このすみ部には,丸みを付ける。

b)

  L

1

の部分は,側板内面から最小 150 mm の長さまで,底板上面が滑らかになるように溶接して仕上げる。

図 3−底板と側板との組立

f)  側板と底板(又はアニュラプレート)との溶接は,両側連続すみ肉溶接とする。その内側及び外側の

溶接のサイズは,側板と底板(又はアニュラプレート)とのいずれか薄いほうの厚さとする。ただし,

厚さにかかわらず溶接サイズは,13 mm を超える必要はない。

側板内側の溶接形状は,

図 に示すように底板側のサイズを大きくした不等脚すみ肉溶接とするこ

とが望ましい。この場合,上記の溶接サイズは,不等脚長以外の脚長に適用する。

g)  底板(又はアニュラプレート)の厚さが 13 mm を超える場合,溶接後の側板内側の底板側すみ肉溶接

の脚長,又は部分溶込み溶接を採用する場合の開先の深さと側板内側の底板側すみ肉溶接の脚長との

和は,いずれも底板(又はアニュラプレート)の厚さとほぼ同じ寸法にする。

図 4−底板又はアニュラプレートと側板との 継手

h)  アニュラプレートは,互いに片面突合せ溶接とし,厚さ 3 mm 以上の裏当て金を使用する[図 3 b)  参

照]

i)

側板内面からアニュラプレートと底板の溶接継手までの間隔は,次の式によって算出した値 L

m

以上に

なるようにする。ただし,L

m

は,600 mm 以上とする。

ρ

H

t

L

b

m

215

=

ここに,

L

m

側板内面からアニュラプレートと底板の溶接継手までの間隔

mm


12

B 8501

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t

b

アニュラプレートの厚さ(

mm

H

最高液面高さ(

m

ρ

貯蔵液体の比重

j)

底板が重ね継手又は突合せ継手のどちらを用いる場合でも,継手の交点相互間,継手の交点と側板及

び底板が作る

T

継手の溶接の端との間隔,及び継手と側板縦継手との間隔は,全て

300 mm

以上とす

る。

5.4.2 

底板の大きさ 

底板の大きさは,次による。

a)

底板(又はアニュラプレート)に使用する板の実際の厚さは,

6 mm

未満となってはならない。

b)

アニュラプレートの最小呼び厚さ

t

b

は,

表 による。

c)

アニュラプレートの側板内面及び外面からの張出し寸法

L

及び

l

図 2

b)

参照]は,

表 の値以上と

する。

表 6−アニュラプレートの各寸法

単位  mm

側板最下段の

厚さ

t

s

 

側板外面から
の張出し寸法

側板内面から
の張出し寸法

最小呼び厚さ

t

b

 

15<t

s

≦20 75  1

000  12

20<t

s

≦25 100  1

500

15

25<t

s

≦30 100  1

500

18

30<t

s

 100

1

500

21

ただし,貯槽本体にアンカーがある場合は,次の式によって算出することができる。

b

m

Rt

L

2

.

1

(最小値 600 mm)

ここに,

L

m

側板内面からアニュラプレートと底板の溶接継手までの間隔
(mm)

R: 貯槽の内半径(mm)

t

b

アニュラプレートの厚さ(mm)

d)

  側板最下段の厚さが 15 mm 以下の場合は,底板(又はアニュラプレート)の側板外面からの張出し寸

法を 50 mm 以上とする。

5.5 

側板 

5.5.1 

側板の配置及び継手 

側板の配置及び継手は,次による。

a)

  縦継手は,突合せ溶接とし,全て完全溶込み溶接でなければならない[

図 5

a)

  参照]。

b)

  水平継手は,頂部山形鋼をすみ肉溶接重ね継手で取り付ける場合を除いて,全て突合せ溶接とし,完

全溶込み溶接でなければならない[

図 5

b)

  参照]。

c)

  水平継手の相隣り合った上下の板は,貯槽内側の面をそろえる。ただし,必要に応じ,板厚の中心が

一致するように突き合わせてもよい。

また,側板の縦継手の位置は,上下の段の縦継手の位置から,厚いほうの板厚の 5 倍以上離さなけ

ればならない。

d)

  上段の板厚は,下段の板厚よりも厚くしてはならない。


13

B 8501

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1)  形グルーブ突合せ継手 2)  形グルーブ突合せ継手 

3)  形グルーブ突合せ継手 4)  形グルーブ突合せ継手 5)  形グルーブ突合せ継手 

a)  側板の縦継手 

1)  レ形グルーブ突合せ継手 2)  形グルーブ突合せ継手 3)  形グルーブ突合せ継手 

4)  レ形グルーブ突合せ継手 5)  すみ肉溶接重ね継手 

b)  側板の水平継手 

図 5

貯槽の継手

5.5.2 

側板の厚さ 

側板の厚さは,次による。

a)

  側板の最小必要厚さは,次の式によって算出した値とするが,側板に使用する腐れ代を含んだ板の厚

さは,

表 7

の値より小さくしてはならない。

(

)

c

fm

H

D

t

+

=

204

.

0

3

.

0

ρ

ここに,

t

最小必要厚さ(

mm

D

貯槽の内径(

m

H

板厚を求めようとしている段の下端から液面までの高さ(

m

液面の高さは,最高使用高さとする。

ρ

貯蔵液体の比重[

5.1.2 b)

参照]

f

材料の許容引張応力で,当該日本工業規格又は製造業者の保
証する降伏点又は耐力の最小値の

60 %

をとる(

N/mm

2

ただし,高温域では設計最高メタル温度ごとに,

表 1

の低減

係数を乗じた値とする[

4.3.1 a) 1)

参照]

m

側板の段及び

附属書 C

に規定する放射線透過試験又は超音波

探傷試験によって定める定数で,次による。


14

B 8501

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クラス

A

又はクラス

B

の試験を行う側板の最下段

 0.85

クラス

A

の試験を行う側板の最下段以外の段

 0.85

クラス

B

の試験を行う側板の最下段以外の段

 1.00

側板に使用する腐れ代を含んだ最大の板の呼び厚さが,

12 mm

を超えないもので放射線透過試験又は超音波探傷

試験を行わないもの(側板の材料は軟鋼に限る。

0.7

c

腐れ代(

mm

表 7

側板の最小呼び厚さ

単位  mm

貯槽の内径(m)

最小呼び厚さ

16 以下

4.5

 16 を超え 35 以下

6

 35 を超え 60 以下

8

 60 を超え 75 以下

10

75 を超えるもの 12

b)

側板の最大呼び厚さは,軟鋼では

38 mm

,高張力鋼では

45 mm

とする。

c)

側板に使用する実際の板の厚さは,

規格の負側の許容差を減じても

a)

で求めた最小必要厚さ

t

から

0.25

mm

を減じた値を下回ってはならない。

5.5.3 

頂部補強 

固定屋根及び固定屋根付き浮き蓋貯槽には,側板最上段の上縁に山形鋼を両面連続すみ肉溶接又は完全

溶込み突合せ溶接で取り付けるか,その他の方法によって補強をする[

図 5 b)

4)

及び

5)

並びに

図 10

照]

山形鋼相互又は補強部材相互は,完全溶込み突合せ溶接によって接続する。山形鋼を用いて補強する場

合は,その最小寸法は,

表 8

による。

表 8

山形鋼の最小寸法

単位  mm

貯槽の内径(m)

山形鋼の寸法

10 以下

L65×65×6

 10 を超え 18 以下

L65×65×8

 18 を超え 60 以下

L75×75×9

60 を超えるもの L90×90×10

5.5.4 

すみ肉溶接の許容応力 

側板へ附属物を取り付ける場合のすみ肉溶接継手の強さを求める場合は,次の値を用い,計算には理論

のど厚を使用する。

a)  軟鋼用溶接棒を使用した場合

前面すみ肉溶接

90 N/mm

2

側面すみ肉溶接

70 N/mm

2

b)  高張力鋼用溶接棒を使用した場合

前面すみ肉溶接  母材の規格又は製造業者の保証する降伏点の最小値の

40 %

側面すみ肉溶接  母材の規格又は製造業者の保証する降伏点の最小値の

35 %


15

B 8501

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5.5.5 

側板の開口穴に対する補強 

附属物などを取り付けるために開けた直径

85 mm

以上の側板の開口穴には,補強として強め材を,次に

よって取り付ける。

なお,強め材の材料は,強め材が取り付く側板と同等以上のものとする。

a)

補強は,次に示すもののいずれか,又はこれらの組合せによる。

1)

強め材

2)

附属物用の座

3)

附属物のネック部の一部

4)

側板の板厚のうち,

5.5.2 a)

t

を超える部分で,

c)

に規定する補強の有効範囲内にあるもの。

b)

強め材の最小必要断面積は,次の式によって算出する。

A

d

×

t

a

ここに,

A

最小必要断面積(

mm

2

d

開口穴の縦直径(

mm

t

a

5.5.2 a)

t

から腐れ代

c

を除いた値

強め材の断面積は,開口穴の縦中心断面積で測り,開口穴の水平中心線から,上下それぞれ穴の直

径に等しい範囲内に収まる部分だけを,強め材の有効範囲とする。

c)

附属物のネック部断面積のうち,次の

2)

4)

に示す部分は,

1)

の条件が満たされれば強め材の断面

積の一部と考えてよい。

1)

強め材の断面積の一部と考えてよいネック部断面積の範囲は,次によるほか

2)

4)

による。

1.1)

ネック部の材料が,ネック部を取り付ける側板の材料と同一か,又はネック部の材料規格の最小

降伏点(又は耐力)及び最小引張強さの値が,側板の材料規格の最小降伏点(又は耐力)及び最

小引張強さの値のそれぞれ

70 %

以上及び

80 %

以上のものであれば,強め材の一部としてよい。

1.2)

ネック部の材料の強さが側板の材料の強さよりも低い場合は,

1)

3)

から求められる強め材として

の断面積に,ネック部の材料の強さを側板の材料の強さで除した値を乗じて,有効な断面積を求

めなくてはならない。

ネック部の材料の強さが,側板の材料の強さよりも高い場合は,上記の比を

1.0

とする。

1.3)

ネック部の材料規格の降伏点(又は耐力)が側板の材料規格の降伏点(又は耐力)の

70 %

未満,

又はネック部の材料規格の引張強さが側板の材料規格の引張強さの

80 %

未満である場合は,強め

材の一部とすることができない。

2)

側板の外面から外方に向かって測ったネック部肉厚の

4

倍の長さ以内の部分。ネック部の肉厚がこ

の長さ以内において減少している場合は,肉厚の変わり部までの部分。

3)

側板厚さの範囲内にある部分。

4)

附属物が側板の内方に張り出している場合は,通常,側板の内面から内方に向かって

2)

と同様に測

った長さの部分。

d)

強め材の溶接部で補強断面積の一部とすることができる部分は,外周では開口穴への一対の垂直切線

によって仕切られた左右両外側の部分,内周では全周とする。ただし,次の条件に従わなければなら

ない。

1)

強め材の外周及び内周溶接は,全周にわたり連続溶接を行うものとする。

2)

内周の溶接のサイズは,

5.10.2

又は

5.10.3

の規定による。

3)

外周の溶接のサイズは,内周溶接部の負担荷重から差し引いた荷重に十分耐えるように定める。た


16

B 8501

:2013

だし,その最小は,

4.5 mm

とする。

強め材が底板に接続する

図 12  b)

の低形ノズルの場合には,強め材と底板との溶接部のサイズは

5.4.1 f)

による。

e)

開口穴相互の間隔及び開口穴と側板の継手との距離は,次による。

1)  開口穴相互の間隔 
1.1)

開口穴の双方に強め材がある場合,強め材のすみ肉溶接止端間の距離は,すみ肉サイズの大きい

ほうの

8

倍以上で,かつ,

150 mm

以上とする。

なお,開口穴の一方だけに強め材がある場合も同じとする。

1.2)

開口穴の双方に強め材がない場合は,開口穴に取り付けるノズルなどのすみ肉溶接止端間の距離

75 mm

以上となるようにする。

2)  開口穴と側板の継手との距離(側板最下段にノズルなどを取り付ける場合) 
2.1) 12

mm

を超える厚さの側板にノズルなどを取り付けた後,貯槽本体の組立前に溶接後熱処理を行

わない場合は,強め材又はノズルなどのすみ肉溶接止端と側板縦継手の中心線との距離は,すみ

肉サイズの

8

倍以上で,かつ,

250 mm

以上とする。

2.2) 12

mm

を超える厚さの側板にノズルなどを取り付けた後,貯槽本体の組立前に溶接後熱処理を行

う場合は,

強め材又はノズルなどのすみ肉溶接止端と側板縦継手の中心線との距離は

150 mm

以上

で,かつ,側板厚さの

2.5

倍以上とし,側板水平継手との距離は

75 mm

以上で,かつ,側板厚さ

2.5

倍以上とする。

2.3) 12

mm

以下の厚さの側板においては,溶接後熱処理の有無にかかわらず,

2.2)

と同じとする。

2.4)

側板最下段以外に取り付ける場合は,受渡当事者間の協定による。

3)  開口穴と側板最下端のすみ肉溶接継手との距離 
3.1)

側板が軟鋼の場合は,側マンホールについては

図 11

,側ノズルについては

図 12

による。

3.2)

側板が高張力鋼の場合は,強め材又はノズルなどのすみ肉溶接止端と側板最下端のすみ肉溶接継

手の止端との距離は

75 mm

以上で,かつ,側板の厚さの

2.5

倍以上とする。ただし,

図 12

に示す

低形フランジ付ノズルの強め材の形状については,

3.1)

と同じとしてよい。

f)

開口穴に取り付けるノズル及びマンホールのネック部は,次の場合,溶接の後に溶接後熱処理を行わ

なくてはならない。

1)  側板が軟鋼の場合

  側板の板厚が

25 mm

を超え,かつ,ネック部の径の呼びが

300A

以上のとき

2)  側板が高張力鋼の場合

  側板の板厚が

12 mm

を超え,かつ,強め板の必要があるノズル(

50A

超)

のとき

5.6 

強め輪(ウインドガーダ) 

5.6.1 

一般 

浮き屋根貯槽には,風圧力を受けた場合にも変形しないように強め輪を設ける。

強め輪の取付位置は,最上段側板の上端又は上端近くで側板の外側とする。

5.6.2 

必要断面係数 

強め輪の必要断面係数は,強め輪と,それが取り付く側板の一部とを考慮して定め,次の式によって算

出される値以下であってはならない。ただし,側板の一部とは,強め輪の取り付く部分の上下において腐

れ代を除いた側板の厚さの

16

倍の範囲をいう(

図 6

参照)

2

1

2

45

042

.

0

=

V

H

D

Z


17

B 8501

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ここに,

Z

断面係数(

cm

3

D

貯槽の内径(

m

H

1

貯槽の側板の高さ(

m

V

設計風速で次の式から求める(

m/s

。ただし,係数

E

r

G

f

び基準風速

V

0

は,

5.1.2 e)

による。

0

027

.

1

V

E

G

V

r

f

=

単位  mm

a)

  下側は,断続すみ肉溶接としてもよい。

図 6

強め輪の標準的な形状及び断面係数の計算に含める側板の部分

5.6.3 

強め輪の構造 

強め輪の構造は,次による。

a)

強め輪は,形鋼及び鋼板,又はこれらの組合せ構造とし,その外縁は円形又は多角形とする。

b)

強め輪として使用する山形鋼の最小寸法は,

L65 mm

×

65 mm

×

6 mm

とし,鋼板の最小呼び厚さは,

6

mm

とする。

c)

強め輪が最上段側板の上端から測って

600 mm

以上下方に設置されるときは,貯槽の最上段側板の上

端に,更に

表 9

に示す山形鋼を外向きに取り付ける。


18

B 8501

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表 9

頂部山形鋼の最小寸法

単位  mm

側板の呼び厚さ

山形鋼の寸法

4.5 L65×65×6 
4.5 を超えるもの

L75×75×6

d)

強め輪の上に水がたまる構造の場合は,適切な水抜きのための穴を設ける。

5.6.4 

歩廊用としての強め輪 

強め輪を歩廊用としても利用する場合は,強め輪の幅は,貯槽の頂部山形鋼の最外縁から最低

600 mm

とし,頂部山形鋼から

1 000 mm

下方の位置に取り付け,外側の必要部分に手すりを設ける。

5.6.5 

強め輪を貫通する階段の開口部 

側板の外側に回り階段があり,階段が強め輪を貫通しなければならない場合,強め輪を貫通する階段の

開口部は,次の構造又はこれと同等以上の強度をもつ構造とする。

a)

開口部の外側に位置する強め輪の部分の断面係数は,

形状の変わり目を含めて

5.6.2

の規定に適合しな

ければならない(

図 7

の断面

A

A

B

B

及び

C

C

の部分)

b)

開口部の長辺側は,開口部に接している側板に平鋼又は山形鋼などの広幅部を水平に取り付けて補強

し(

図 7

の③の部分)

,開口部の他の側は,平鋼又は山形鋼などの広幅部を垂直に取り付けて補強する

図 7

の①の部分)

補強材の断面積は,

5.6.2

の強め輪の断面係数の計算に含まれた側板部分の断面積以上とする。

なお,補強材は,開口部の端から強め輪断面の最小幅(

W

)と等しい距離以上まで延長して取り

付ける。

c)

開口部の短辺部の補強材は,長辺部の補強材と枠組みし,これらが一体となって強さを発揮するよう

な方法で接合する(

図 7

の②の部分)

d)

開口部には適切な足止め及び手すりを取り付ける。

5.6.6 

強め輪の支持 

強め輪の幅

W

(ウェブ長さ)が,ウェブ又はフランジの薄いほうの厚さの

16

倍を超える場合は,強め

輪に支持を設ける。

支持は,強め輪の自重,その他の垂直荷重に対して十分な強度をもつように,適切な間隔で取り付ける。

ただし,この間隔は,強め輪の外縁のフランジの高さの

24

倍を超えてはならない。

5.6.7 

強め輪の溶接 

強め輪の溶接は,次による。

a)

強め輪の輪本体の継ぎ目の溶接は,完全溶込み突合せ溶接とする。

b)

強め輪と側板との溶接は,連続すみ肉溶接とする。ただし,下面は断続すみ肉溶接でもよい。


19

B 8501

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D-D 

図 7

強め輪を貫通する階段の開口部

5.7 

中間強め輪(中間ウインドガーダ) 

5.7.1 

一般 

全ての貯槽は,風圧力によって側板に局部座屈が発生しないようにしなければならない。中間強め輪の

取付けを必要とする場合は,

5.7.2

5.7.4

による。ただし,側板の厚さを増すことによって,これに代える

こともできる。

5.7.2 

取付間隔 

中間強め輪の要否を検討する場合,最初は最上段の側板から始める。検討する範囲の側板の板厚が

2

以上にわたるため,それぞれの段の板厚が異なる場合の板厚は,加重平均板厚を用いる。

検討する間隔

L

の値が,次の式によって算出した

H

2

の値を超えた場合は中間強め輪を必要とし,

L

の値

H

2

の値とが等しくなる箇所をその最大間隔とする。

なお,第一段の中間強め輪の取付けが必要となった場合には,その位置を決め,その下部の側板につい

ては,第一段の中間強め輪の位置を側板頂部とみなして同様の手法で検討し,中間強め輪の取付けが不要

となるまで,この計算を繰り返す。

また,中間強め輪は,側板の水平継手から

150 mm

以内に取り付けてはならない。

2

3

2

45

46

.

9

=

V

D

t

t

H

ここに,

H

2

頂部山形鋼若しくは強め輪と中間強め輪との間隔,又は中間
強め輪相互との間隔(m) 
ただし,高温域では設計最高メタル温度ごとに,

表 3

の低減


20

B 8501

:2013

係数を乗じた値とする[

4.3.1 a) 4)

参照]

t: 内における側板の腐れ代を除いた厚さと板幅(上下方向)と

による加重平均板厚(mm)

+

+

+

+

=

2

1

2

2

1

1

L

L

t

L

t

L

t

D: 貯槽の内径(m)

V: 設計風速で次の式から求める(m/s)。ただし,係数 E

r

G

f

び基準風速 V

0

は,

5.1.2 e)

による。

0

027

.

1

V

E

G

V

r

f

=

5.7.3 

必要断面係数 

中間強め輪の必要断面係数は,

中間強め輪と,

それが取り付く側板の一部とを考慮して定めるものとし,

次の式で算出された値以下であってはならない。

2

2

2

45

042

.

0

=

V

H

D

Z

ここに,

Z: 断面係数(cm

3

D: 貯槽の内径(m)

H

2

5.7.2 によって定めた取付間隔(m)

V: 設計風速で次の式から求める(m/s)。ただし,係数 E

r

G

f

び基準風速 V

0

は,5.1.2 e)  による。

0

027

.

1

V

E

G

V

r

f

=

なお,側板の一部には,中間強め輪の取り付く部分の上下において,それぞれ最大

Dt

34

.

1

(cm)の範

囲まで含めることができる。ここに,は貯槽の内径(m)

は中間強め輪の取り付く位置の腐れ代を除

いた側板の板厚(mm)を示す。

5.7.4 

構造及び溶接 

構造及び溶接は,次による。

a)  中間強め輪の構造は 5.6.3 及び 5.6.6 に,中間強め輪の溶接は 5.6.7 による。ただし,中間強め輪を貯槽

の内側に取り付ける場合は,側板との溶接は,上下面共に断続溶接でよい。この場合,上下面の溶接

は,それぞれ溶接の合計長さが貯槽の周長の 1/2 以上で,かつ,1 個の溶接の長さは,腐れ代を除い

た側板の厚さの 12 倍以上とする。

b)  中間強め輪を側板の外側に設ける場合,側板に回り階段があるときは,中間強め輪と階段との関係を

次のように定める。

1)  階段の幅は,中間強め輪の部分で広げる。ただし,中間強め輪の幅が 150 mm 以内の場合は,この

限りでない。

2)  中間強め輪の幅が 150 mm を超える場合,階段は中間強め輪の外側に 450 mm 以上の幅で設けるか,

中間強め輪に開口部を設け,これに階段を貫通させる。

中間強め輪に開口部を設ける場合は,その構造は,5.6.5 による。

3)  階段の幅は,最小 600 mm とする。

5.8 

屋根 

屋根の形式は,次による。

a)  固定屋根  固定屋根は,屋根の形状及び支持形式によって,次のとおりとする。

1)  支持形円すい屋根  形状がほぼ円すい形をしており,その支持は,柱の有無にかかわらず屋根骨に

よるもの。


21

B 8501

:2013

2)  自己支持形円すい屋根  形状がほぼ円すい形をしており,その支持は,屋根板自身の周縁だけによ

るもの。

3)  支持形球面屋根  形状がほぼ球面をしており,その支持は屋根骨によるもの。 
4)  自己支持形球面屋根  形状がほぼ球面をしており,その支持は,屋根板自身の周縁だけによるもの。 
5)  自己支持形傘形屋根  水平断面の形状が正多角形になっている自己支持形球面屋根の一変形。

b)  浮き屋根  固定屋根のない貯槽の貯蔵液体の上に浮かべられた屋根。 
c)  固定屋根付き浮き蓋  固定屋根貯槽内に設置される浮き屋根。 
5.9 

屋根の設計 

5.9.1 

荷重 

屋根及びその支持構造物の設計荷重は,

自重のほかに屋根の水平投影断面積 1 m

2

当たり 1.2 kN 以上の荷

重を加えたものとする。積雪荷重が 1 m

2

当たり 600 N を超える場合は,その超える分を加算し,断熱材を

設ける場合は,その荷重を上記の値に加算する。

固定屋根付き浮き蓋には,自重のほかに水平投影断面積 1 m

2

当たり 600 N 以上の荷重を加える。

5.9.2 

許容応力 

支持構造物の許容応力は,次による。ただし,JIS G 3452 の SGP 及び JIS G 3454 の STPG370 を使用す

る場合は,許容応力に管材の規格最小引張強さ(N/mm

2

)を 400 で除した値を乗じたものとする。

なお,高温域では設計最高メタル温度ごとに,

表 の低減係数を乗じた値とする[4.3.1 a) 2)参照]。

a)  許容引張応力

1)  圧延鋼材(管を含む。)の許容引張応力は,有効断面について 140 N/mm

2

とする。

2)  完全溶込み突合せ溶接部の許容引張応力は,薄いほうの板の断面について 126 N/mm

2

とする。

b)  許容圧縮応力

1)  圧延鋼材(管を含む。)で横たわみを拘束してある場合の許容圧縮応力は,140 N/mm

2

とする。

2)  完全溶込み突合せ溶接部で薄いほうの板の断面についての許容圧縮応力は,140 N/mm

2

とする。

3)  圧縮部材の断面の許容圧縮応力は,次の式によって算出する。

3.1)

120

r

L

の場合





Y

F

r

L

s

232

700

34

1

2

(N/mm

2

3.2)

7

.

131

120

r

L

の場合





r

L

Y

F

r

L

s

200

1

6

.

1

232

700

34

1

2

(N/mm

2

3.3)

r

L

7

.

131

の場合


22

B 8501

:2013

r

L

r

L

Y

200

1

6

.

1

000

040

1

2

(N/mm

2

ここに,

L: 圧縮部材の非拘束部長さ(mm)

r: 上記の部分の最小断面二次半径(mm)

F

s

安全率で,

6

3

10

3

.

18

350

3

5

×

+

r

L

r

L

Y: 形鋼に対して 1.0

円筒に対して

015

.

0

 ≧

R

t

の場合 1.0

015

.

0

R

t

の場合

R

t

R

t

3

200

2

3

200

t: 円筒の呼び厚さ(mm)で,最小 4.5 mm とする。ただし,主

圧縮材として使用する円筒の呼び厚さは,最小 6 mm とする。

R: 円筒の外半径(mm)

ただし,主圧縮材の細長比

r

L

は 180 を,斜材その他の副圧縮材の細長比

r

L

は 200 を超えて

はならない。

c)

許容曲げ応力

1)

  荷重作用面内に対称軸をもつ形鋼(例えば,I 形鋼及び H 形鋼)及び組立構造部材に生じる引張り

側及び圧縮側の許容曲げ応力は,154 N/mm

2

とする。ただし,次の各項も同時に満足しなければな

らない。

1.1)

  圧縮を受けるフランジの横方向に対する非拘束部分の長さは b

f

の 13 倍以下(

図 8

参照)

1.2)

17

f

t

b

1.3)

70

t

h

ここに,

b: フランジの有効幅(mm)

t

f

フランジの厚さ(mm)

h: ウェブのフランジ内面間の高さ(mm)

t: ウェブの厚さ(mm)

2)

  非対称構造部材(例えば,山形鋼及び溝形鋼)に生じる引張り側及び圧縮側の許容曲げ応力は,140

N/mm

2

とする。ただし,構造部材の横方向の支持間隔は,圧縮を受けるフランジの幅の 13 倍以下

とする。

3)

1)

及び

2)

以外の形鋼,組立構造部材及びプレートガーダに生じる引張り側及び圧縮側の許容曲げ応

力は,次による。

3.1)

  引張り側の許容曲げ応力は,140 N/mm

2

とする。

3.2)

  荷重作用面内に対称軸をもつ部材の圧縮側の許容曲げ応力は,次の式によって算出し,いずれか

大きいほうとする。

2

000

1

4

140

r

l

(N/mm

2


23

B 8501

:2013

又は

2

N/mm

140

000

84

f

A

d

l

ここに,

l: 圧縮を受けるフランジの非拘束部分の長さ(mm)

r: 荷重作用面内の軸についての断面二次半径(mm)

ただし,プレートガーダにおいては,フランジとウェブの高
さの 1/6 とからなる T 形部分のウェブ軸周りの断面二次半径と
する。

A

f

圧縮を受けるフランジの断面積(mm

2

d: 部材のフランジ外面間の距離(mm)(

図 8

参照)

  a)  プレートガーダ

b)  形鋼

c)  溝形鋼

d)  形鋼

注記  b

f

は,フランジ幅を示す。

図 8

構造部材の寸法

3.3)

  非対称部材の圧縮側の許容曲げ応力は,次の式によって算出する。

2

N/mm

140

000

84

f

A

d

l

4)

  屋根板に接触しているラフタは,次のいずれかに該当する場合を除き,横方向に対して十分拘束さ

れているとみなしてもよい。

4.1)

  トラス及び非充腹ばり

4.2)

  高さが 380 mm を超えるラフタ

4.3)

  屋根勾配が 1/6 を超える場合

d)

許容せん断応力

1)

  すみ肉溶接継手,プラグ溶接継手及びスロット溶接継手のすみ肉及び部分溶込み突合せ溶接継手の

許容せん断応力は,それらののど厚に対して 95 N/mm

2

とする。ただし,溶接金属の規格の最小引

張強さが 430 N/mm

2

を超える場合は,

それと 430 N/mm

2

との比を 95 N/mm

2

に乗じて得た値とする。

2)

  次の式を満足するか,又はウェブにスチフナがある場合の許容せん断応力は,ビーム又はガーダの

ウェブの縦断面について,91 N/mm

2

とする。

h≦60t

ここに,

h: ウェブのフランジ内面間高さ(mm)

t: ウェブの厚さ(mm)

3)

  ウェブにスチフナがない場合で,かつ,h>60である場合は,ビーム及びガーダのウェブの縦断面

についての平均せん断応力は,次の式を満足しなくてはならない。


24

B 8501

:2013

2

2

N/mm

200

7

1

1

137

+

t

h

A

V

ここに,

V: 全せん断力(N)

A: ウェブの総断面積(mm

2

5.9.3 

固定屋根 

固定屋根は,次による。

a)

  屋根板の貯槽頂部補強への取付けは,屋根板の上面において片側連続すみ肉溶接とし,すみ肉のサイ

ズは,4.5 mm を超えてはならない。

b)

  屋根板の配列は,

図 9

による。屋根の形状を問わず,溶接しやすいように屋根板の外縁を側板の頂部

補強に平らに載るように,つば出しをしてもよい。

a)  屋根板相互の継手

b)  屋根板と頂部補強との継手

図 9

屋根板の継手

c)

  屋根板の呼び厚さは,最小 4.5 mm とする。屋根支持構造物の呼び厚さは同じく最小 4.5 mm とする。

d)

  屋根板は,形鋼を溶接して補強してもよいが,屋根支持構造物に溶接してはならない。ただし,屋根

支持構造物を外部に設けるものでは,屋根板を屋根支持構造物に溶接してもよい。

e)

  屋根には,貯蔵液体の張込み払出し量及び温度変化による呼吸量を考慮して,通気口又は大気弁を設

ける。

なお,次のいずれかの場合は,更に非常通気口を設ける。

1)

  屋根板を頂部補強に取り付けるすみ肉溶接のサイズが 4.5 mm を超えるとき。

2)

  屋根板を頂部補強に両側すみ肉溶接で取り付けるとき。

3)

  屋根板の外周における屋根勾配が 1/6 を超えるとき。

4)

図 10

の斜線部で示すコンプレッションリングの断面積 が,次の式の A

m

によって算出した値を超

えるとき。

θ

tan

π

200

y

m

F

W

A

=

(cm

2

ここに,

W: 側板と,側板及び屋根によって支持されている構造物(強め

輪,階段,歩廊,ラフタ,ガーダなどで,屋根支柱によって
支持されているものを除く。

)の重量の和。ただし,屋根板を

除く(N)

θ

屋根板が側板との取付部で作る水平面との角度(度)で,

10

の説明文

c)

  を参照。

F

y

屋根板と頂部補強との接合部における降伏強さ(N/mm

2

ただし,高温域では設計最高メタル温度ごとに,

表 2

の低減


25

B 8501

:2013

係数を乗じた値とする[

4.3.1

a) 5)

参照]

5)

  屋根支持構造物を外部に設ける場合であって,頂部補強と屋根支持構造物とを溶接などで取り付け

るとき。

また,通気口,大気弁及び非常通気口は,

附属書 B

に従って設計する。


26

B 8501

:2013

j)  円すい屋根

k)  球面屋根

a)  詳細 B,C,D 及び F において屋根板の取付位置は Aとする。 
b)  及び の単位は,それぞれ m,mm とする。 
c)  R

2

及び

θ

は,j)及び k)のようにとる。球面屋根の場合の

θ

は,屋根板取付部における接線と水平面とがなす角度。

図 10

屋根の取付形状から定める断面積 の範囲

5.9.4 

支持形円すい屋根の構造 

支持形円すい屋根の構造は,次による。


27

B 8501

:2013

a)

  屋根板の最小呼び厚さは,4.5 mm とする。

b)

  屋根板は重ね継手とし,板の上面から,連続全厚すみ肉溶接を行う。

c)

  屋根には勾配を設ける。その勾配は,通常,支柱支持形の場合1/16 以上とする。

コードガーダにラフタが直接取り付けられる場合は,ラフタの勾配が,その取付位置によって多少

異なることがあるが,そのうちで最も緩いラフタの勾配を屋根の勾配とする。

d)

  屋根の支持は,次による。

1)

  屋根の支柱は,通常,形鋼又は鋼管のいずれかを用いる。

なお,屋根支柱の下端は,貯槽底板に周辺連続すみ肉溶接された案内止め金で受け,屋根支柱下

端の横ずれを防ぐ。屋根支柱下端と案内止め金とは溶接してはならない。最外列のラフタ止め金は

貯槽側板に溶接するが,その他の取付構造物は,溶接,ボルト締め又はリベット締めのいずれによ

ってもよい。

2)

  ラフタの中心線間隔は,最外列において 2 000 mm 以下,内部の列においては 1 700 mm 以下とし,

いずれも外側の円弧で計画する。

3)

  支柱支持形の場合,最外列のラフタに I 形鋼又は H 形鋼以外の形鋼を使用するときは,地震対策と

して直径 19 mm のタイロッド又は同等の強度のもので最外列のラフタ間を連結する。

4)

  鋼管を支柱として使用した場合,密封するか,ベント又はドレン孔を設けるか,いずれかの方法を

とる。

5.9.5 

自己支持形円すい屋根の構造 

自己支持形円すい屋根の構造は,次による。

a)

  屋根には,勾配を設ける。その勾配は,最小値 1/6,最大値 3/4 とする。

b)

  屋根板の最小必要厚さ(t)は,次の式によって算出し,最小呼び厚さ 4.5 mm,最大呼び厚さ 12 mm

とする。ただし,高温域では設計最高メタル温度ごとに,

表 3

の低減係数で を除した値とする[

4.3.1

a) 3)

  参照]。

c

D

t

+

×

=

θ

sin

25

.

0

ここに,

t: 屋根板の最小必要厚さ(mm)

D: 貯槽の内径(m)

θ

屋根板が側板との取付部で作る水平面との角度(度)

c: 腐れ代(mm)

設計荷重が 2.2 kN/m

2

を超える場合の屋根板の最小必要厚さは,上の式に設計荷重(kN/m

2

)を 2.2

で除した値の平方根を乗じた値とする。

屋根板に鋼材を溶接して補強する場合,屋根板の厚さは,上の式によらなくてよいが,最小呼び厚

さは,4.5 mm とする。

c)

  継手は,

5.9.4

b)

  による。

d)

  側板又は側板の頂部補強と屋根板との接合点から側板側及び屋根板側にそれぞれの厚さの 16 倍まで

の長さに相当する距離をとった場合,それぞれの断面積に頂部補強に係る断面積を加えた値(A)は,

次の式を満足しなくてはならない。

θ

sin

3

.

2

2

D

A

×

ここに,

A: 断面積の総和(mm

2

D: 貯槽の内径(m)


28

B 8501

:2013

θ

屋根板が側板との取付部で作る水平面との角度(度)

5.9.6 

支持形球面屋根の構造 

支持形球面屋根の構造は,次による。

a)

  球面の曲率半径は,Rとする。ただし,特に指定がある場合は,最小値は R=0.8D,最大値は R

1.2の範囲で設計することができる。ここに,は屋根の曲率半径(m),は貯槽の内径(m)を示

す。

b)

  屋根骨によって側板と屋根板との取合い部に水平力が作用する場合は,この部分に十分な補強を行う。

c)

  板厚,構造などについては,

5.9.4

a)

  及び

b)

  による。

5.9.7 

自己支持形球面屋根及び傘形屋根の構造 

自己支持形球面屋根及び傘形屋根の構造は,次による。

a)

  球面屋根及び傘形屋根の曲率半径は,Rとする。ただし,特に指定がある場合は,最小値は R=0.8D

最大値は R=1.2の範囲で設計することができる。ここに,は屋根の曲率半径(m)

は貯槽の内

径(m)を示す。

なお,曲率半径とは,球面屋根に対しては成形された球面の半径を意味し,傘形屋根に対しては板

を成形して作った円筒の半径を意味する。

b)

  屋根板の最小必要板厚は,次の式によって算出する。ただし,最小呼び厚さ 4.5 mm,最大呼び厚さ

12 mm とする。

t=0.42Rc

ここに,

t: 最小必要板厚(mm)

R: 屋根の曲率半径(m)

c: 腐れ代(mm)

設計荷重が 2.2 kN/m

2

を超える場合の屋根板の最小必要厚さは,上の式に設計荷重(kN/m

2

)を 2.2

で除した値の平方根を乗じた値とする。

屋根板に鋼材を溶接して補強する場合,屋根板の厚さは上の式によらなくてよいが,最小呼び厚さ

は 4.5 mm とする。

c)

  継手は,

5.9.4

b)

による。

d)

  側板又は側板の頂部補強と屋根板との接合点から側板側及び屋根板側に,それぞれの厚さの 16 倍まで

の長さに相当する距離をとった場合,それぞれの断面積に頂部補強に係る断面積を加えた値(A)は,

次の式を満足しなくてはならない。ただし,高温域では設計最高メタル温度ごとに,

表 3

の低減係数

で を除した値とする[

4.3.1

a) 3)

  参照]。

A≧4.6DR

ここに,

A: 断面積の総和(mm

2

D: 貯槽の内径(m)

R: 屋根の曲率半径(m)

5.9.8 

浮き屋根の構造 

浮き屋根の構造は,次による。

a)

デッキ

1)

  貯蔵液体に腐食性がある場合には,油蒸気と空気との混合物がデッキの下に滞留しない構造とする。

2)

  デッキ及びポンツーンに使用する板の最小呼び厚さは,4.5 mm とする。

3)

  デッキ板は重ね継手とし,板の上面から全厚連続すみ肉溶接を行う。重ね代は,25 mm 以上とする。

なお,ガーダ,支柱及びその他の剛性の大きい部材から 300 mm 以内のデッキ板の継手は,板の


29

B 8501

:2013

下面からピッチ 250 mm,長さ 50 mm 以上の断続全厚すみ肉溶接を行う。

4)

  ダブルデッキの上部デッキ及びポンツーンの上部デッキは,1/64 以上の勾配を付けて排水を図る。

b)

浮き屋根の設計

  浮き屋根の設計は,次による。

1)

浮き屋根の浮力

1.1)

  浮力の計算には,貯蔵液体の比重が 0.7 以上のときは計算に用いる比重を 0.7 とし,0.7 未満のと

きはその値を用いて,次の

1.2)

  及び

1.3)

  の状態になっても浮き屋根全体が液中に完全に没しない

ようにする。

1.2)

  貯槽の水平投影面積に対し,250 mm に相当する降雨が全てデッキ上にたまったとき。この場合,

浮き屋根の排水設備は作動せず,ポンツーン及びデッキは破損していないものとする。

1.3)

  シングルデッキの場合は,条件の最も悪いポンツーン 2 室とデッキが同時に破損したとき。ダブ

ルデッキの場合は,条件の最も悪い隔室の 2 室が破損したとき。これらの場合,どちらのタイプ

の浮き屋根も浮き屋根上に雨水及び荷重はないものとする。

2)

浮き屋根の強さ

  シングルデッキの場合の浮き屋根の強さは,

1.2)

  及び

1.3)

  の状態によって生じる

デッキの変形から発生する半径方向の荷重に対して,ポンツーンが破損してはならない。

3)

屋根の排水

3.1)

  屋根には雨水排水管を設ける。排水管は貯槽が設置される地域の降雨強度に応じて,口径及び所

要本数を定め,浮き屋根が最低位置にある状態で最大排出量を排出可能なように設計する。

なお,貯槽の直径が 40 m 以下の場合は,排水管は,少なくとも口径 80A のものを 1 本,直径が

40 m を超える場合は,口径 100A のものを 1 本,設けなければならない。

3.2)

  管が破損した場合,デッキ上に貯蔵液体が逆流するおそれのあるときは,デッキにつながる排水

管の端部に逆止弁を設ける。

3.3)

  浮き屋根の昇降に伴って底板に排水装置又はその附属品が接する箇所は,底板を保護しなければ

ならない。

c)

ポンツーンの開口部

  ポンツーンには,各室にマンホールを取り付ける。マンホールは,浮き屋根上

に雨水の溜まりがあっても,浮き屋根が傾斜沈下しても,マンホールからポンツーン内に水又は貯蔵

液が入らない構造とし,ふた板は,風で飛ばされないようにする。

d)

  ポンツーンの各室仕切り板(バルクヘッド)は,それぞれ各室が水密となるように,少なくとも片側

は,必ず連続すみ肉溶接を行わなければならない。

e)

  浮き屋根上に出入りするための可動はしごは,浮き屋根の上下動に追随し,浮き屋根がどの位置にあ

っても,安全に昇降可能なものとする。

可動はしごは,その中心部に,5 kN の荷重がかかるものとして設計し,はしごの両側に手すりを設

ける。

f)

  ポンツーンの構造は,屋根が最低位置になったときに,側マンホール及び側板に設けたかくはん装置

の影響を受けないようにする。

g)

  浮き屋根が支柱で支えられている場合,貯蔵液体の張込み及び払出しによって,デッキ及びシール部

が破損しないように,浮き屋根に必要個数の通気口,大気弁などを設ける。設計は,

附属書 B

による。

h)

  浮き屋根には屋根支柱を設ける。この場合,次の各項を考慮する。

1)

  支柱が底板へ接触する面には,支柱の下端をふた板で塞がない場合は,切欠きを設けるか,又はそ

の近くに穴を開ける。また,底板は,当て板などで補強する。

2)

  支柱長さの調整は,浮き屋根の上で操作できるようにする。


30

B 8501

:2013

3)

  屋根の荷重を支柱で支えるところでは,ポンツーン又はデッキが破損しないようにする。

4)

  支柱は,屋根排水設備など,貯槽の附属品に当たらないようにする。

i)

浮き屋根のデッキには,

図 13

による内径 600 mm 程度のマンホールを少なくとも 1 か所設ける。

j)

  浮き屋根には,屋根を常に貯槽の中心位置に保持し,かつ,回転を防止するための機構を設ける。

k)

  浮き屋根の外周縁と側板との間の空間部のシールは,たわみ性をもたせ,側板に密着させる。

l)

浮き屋根上の滑動部分(例えば,可動はしご,回転止め,検尺管,シール部など)は,発火の原因と

ならないように,材料及び構造に注意する。

5.9.9 

固定屋根付き浮き蓋の構造 

固定屋根付き浮き蓋の構造は,次による。

a)

  浮き蓋の構造は,一般に,

5.9.8

g)

h)

1)

i)

j)

k)

  及び

l)

  による。

なお,デッキには,勾配は付けなくてもよい。

b)

  固定屋根の構造は,

5.9.1

5.9.7

による。

5.10  附属物 
5.10.1  
一般 

マンホールネック部,ノズル(管台)

,強め材などの附属物及び附属品が取り付く貯槽本体の開口穴の切

断面は滑らかにし,角には丸みを付ける。ただし,溶接によって完全に覆われる取付部の面には,その必

要はない。

5.10.2  側マンホール 

側マンホールは,次による。

a)

  側マンホールの形状,寸法及び取付けは,

図 11

表 10

表 11

及び

表 12

による。

b)

  マンホールのネック部,強め材など,側板に直接溶接で取り付ける部材の材料は,通常,側板と同じ

ものとする。

なお,特殊な形状,寸法及び材質を用いる場合は,

5.5.5

で強め材の寸法を検討する。

c)

  ふた板にノズルを設ける場合は,次による。

1)

  強め材を必要としないノズルを設ける場合は,ふた板の最小呼び厚さは,

表 10

による。

なお,ノズルの端とふた板の中心点との間隔は,ノズルの高さ又は外径の 1/4 以上とする。

2)

  強め材を必要とするノズルを設ける場合は,ノズルの外径はマンホールの外径の 1/2 以下とし,か

つ,呼び径 300A を超えてはならない。

強め材は,ふた板の厚さを増すことによってもよい。ただし,ふた板に開けた穴のうち

表 10

で必

要とする板厚の板厚方向の最大断面積以上の補強面積が,ノズルの中心からノズルの外径を半径と

する円内に含まれなければならない。

3)

  ノズルを,かくはん装置の取付けに用いる場合は,ふた板の厚さは,

表 10

で必要とする厚さの少な

くとも 1.4 倍とし,強め材を設けない場合は,この厚さに更に

2)

の補強厚さを加えたものを最小と

する。

4)

  ノズルの取付け溶接は,完全溶込みとしなくてはならない。

d)

  かくはん装置を取り付ける場合のマンホールフランジの厚さは,

c)

3)

で定めるふた板の厚さよりも薄

くしてはならない。


31

B 8501

:2013

単位  mm

すみ肉溶接のサイズ 及び は,

表 11 による。

a)

  この数値は,側板が軟鋼の場合であって,高張力鋼の場合は,5.5.5 e) 3) 3.2)  による。

図 11−側マンホール(表 10,表 11 及び表 12 参照)

31

B 850

1


20
13


32

B 8501

:2013

表 10

側マンホールふた板及びボルト締めフランジの厚さ(図 11 参照)

単位  mm

貯槽の高さ

a)

(m)

ふた板の最小厚さ T

1

フランジの機械仕上げ後の最小呼び厚さ T

2

φ

500

マンホール

φ

610

マンホール

φ

760

マンホール

φ

500

マンホール

φ

610

マンホール

φ

760

マンホール

6.5  8 10 12  6  7 10 
8

9 11 13  6  8 11

9.5 10 12 14  7  9 12

12  11 13 15  8 10 13 
13.5 12 14 16  9 10 14 
16.5 13 15 18 10 12 15 
19.5 15 16 19 11 13 16 
22.5 16 18 21 13 15 18 
25  17 19 22 14 16 19

a)

  貯槽高さは,液比重が 1 を超えるときは,貯槽高さに液比重を乗じた値とする。

表 11

側マンホールすみ肉溶接の大きさ及び側板穴の最大径(図 11 参照)

単位  mm

側板及び強

め材の厚さ

及び T

3

すみ肉溶接

側板穴の直径

D

p

 

ネック部最小厚さ T

4

b)

のサイズ

のサイズ

φ

500

マンホール

φ

610

マンホール

φ

760

マンホール

4.5 4.5  4.5

マ ン ホ ー ル 外

径に溶接 

サイズの 2 倍
を 加 え た 値 を

最大とするが,
12 mm を加え
た 値 を 最 小 と

する。

6 6  6

8 6  6

9 6  7

10 6  7

12 6  9

14 6 10

16 8 12

19 8 14

22 11  15

10  10  10

25 11  18

11  11  11

28 11  20

13  13  13

32 13  22

16  16  16

36 14  25

17  17  17

38 14  27

19  19  19

40

a)

 16

27

19

19

19

40

a)

 16

27

22

20

22

40

a)

 16

27

22

22

25

a)

  高張力鋼使用の場合に限る[5.5.2 b)  参照]。

b)

  ネック部最小呼び厚さは,側板の厚さ t,又は表 10 に示すフランジの機械仕上げ後の最小呼び厚さ

T

2

のうちいずれか薄いほうをとる。しかし,側板の厚さ 及び T

3

が 22 mm 以上の場合は,T

4

より

薄くしてはならない。

なお,5.10.2 でフランジの厚さを厚くした場合も,

表 10 の T

2

を用い,この規定によってネック

部最小呼び厚さを定める。


33

B 8501

:2013

表 12

側マンホールふた板の径及びボルト円径及び強め材(図 11 参照)

単位  mm

マンホールネックの内径

D

i

 

ボルト円径

D

B

 

ふた板の径

D

C

 

強め材

縦幅 L

横幅 W

丸み R

500

667

730

1 170

1 400

307

610

768

832

1 370

1 650

347

760

921

984

1 675

2 010

433

5.10.3  側ノズル 

側ノズルは,次による。

a)

  側ノズルの取付けは,一般に,

図 12

表 13

及び

表 14

による。ただし,特殊な形状,寸法及び材質を

用いる場合は,

5.5.5

で強め材の寸法を検討する。

b)

  側ノズルを水平面で斜めに取り付ける場合は,このために側板に開けられた長円形の開口部の長径と,

表 13

の D

R

との差だけ,強め材の横幅 の寸法を大きくしなければならない。

c)

  配管が接続されない呼び径 80A 以下の側ノズルを鉛直面で傾き角 15 度以下に斜めに取り付ける場合

は,強め材の大きさを増さなくてもよい。

d)

  呼び径 50A 以下の小口径側ノズルに支え板(ガセット)を取り付ける場合は,必ず直角 2 方向に取り

付けてこれを支える。支え板用平鋼の寸法は,50 mm×6 mm 以上とする。

e)

  側ノズルにフランジを設ける場合,その寸法は,通常,日本工業規格から選択する。

f)

  ノズルネックの材料は,

JIS G 3454

の STPG370 又は

JIS G 3460

の STPL380 を用いる。側板に高張力

鋼を用いる場合は,

JIS G 3454

の STPG370,

JIS G 3456

の STPT370 又は

JIS G 3460

の STPL380 のそ

れぞれ継ぎ目なしのものを用いる。大径ノズルで板を巻いて作成するときは,通常,それが取り付く

側板と同一の材料とする。

g)

  差込み形カップリングは,

JIS B 2316

による。ただし,カップリングの長さは,使用条件によって定

める。

ねじ込み形カップリングを用いる場合の外径は,

JIS B 2316

に従うものとする。材料は,通常,

JIS 

B 2316

の PS370,PS410,PS480,PT370,PT410,PT480 又は PL380 によるが,使用条件によって

JIS 

G 3101

の SS400,

JIS G 4051

の S20C 若しくは S25C,又は

JIS G 3201

の SF440A を使用することもで

きる。

h)

  側ノズルの強め材の材料は,通常,側板と同じものとする。

i)

側ノズルにふた板を設ける場合は,次による。

1)

  ふた板の厚さは,ノズルフランジの厚さより薄くしてはならない。

2)

  ふた板に強め材を必要としないノズルを設ける場合は,ふた板の厚さは

1)

による。ただし,ノズル

の端とふた板の中心点との間隔は,ノズルの高さ又は外径の 1/4 以上とする。

3)

  かくはん装置を取り付けるのに用いる強め材付きのノズルなどをふた板に設ける場合は,ノズルの

外径は側ノズルの外径の 1/2 以下とする。

ノズルの強め材は,ふた板の厚さを増すことによってもよい。ただし,ふた板に開けた穴の板厚

方向の最大断面積の 50 %以上の補強面積が,取付けノズルの中心からノズルの外径を半径とする円

内に含まれなければならない。


34

B 8501

:2013

a)  基準形フランジ付ノズル呼び径 80A 以上 

図 12

側ノズル(表 13 及び表 14 参照)


35

B 8501

:2013

a)

  t

w

の寸法は,スケジュール 160 の管の厚さよりも小さくしてはならない。

b)

  t

min

は,19 mm 又はカップリング,若しくは側板の厚さのいずれか小さいほうの値をとる。

図 12

側ノズル(表 13 及び表 14 参照)(続き)

b)  低形フランジ付ノズル呼び径 80A

以上[記入がない箇所は a)参照]

c)  カップリング  呼び径 20A 以上 50A まで 


36

B 8501

:2013

表 13

側ノズル(図 12 参照)

単位  mm

ノズルの

呼び径

ネックの

外径 D

o

ネックの

最小呼び

厚さ n

強め材の

穴の直径

D

R

強め材

の縦幅

L

強め材

の横幅

W

側板からフ

ランジ面ま

での寸法 J

貯槽底板からノズル中

心までの最小寸法

c)

A B

基準形 H

低形 C

管の場合

1 200

1 150 
1 100

1 050 
1 000

48 
46 
44 
42 
40

1 219.2

1 168.4

1 117.6

1 066.8 
1 016.0

 1 222

1 172 
1 121

1 070 
1 019

2 455 
2 355 
2 255 
2 150 
2 050

2 970 
2 845 
2 725 
2 605 
2 480

405 
405 
380 
380 
380

1 320 
1 270 
1 220

1 170 
1 120

1 228

1 178 
1 128

1 075 
1 025

950 
900 
850 
800 
750

38 
36 
34 
32 
30

965.2 
914.4 
863.6 
812.8 
762.0

  表 14 の 
  による。

968 
918 
867 
816 
765

1 950 
1 845 
1 745 
1 645 
1 545

2 355 
2 235

2 115

1 995 
1 865

355 
355 
330 
330 
305

1 070 
1 020

970 
910 
860

975 
923 
873 
823 
773

700 
650 
600 
550 
500

28 
26 
24 
22 
20

711.2

660.4 
609.6 
558.8 
508.0

 

12.7 
12.7 
12.7

714 
664 
613 
562

511

1 440 
1 340 
1 255

1 155

1 055

1 745 
1 625 
1 525 
1 405 
1 280

305 
305 
305 
280 
280

810 
760 
710 
660 
610

720 
670 
628 
578 
528

450 
400 
350 
300 
250

18 
16 
14 
12 
10

457.2 
406.4 
355.6 
318.5 
267.4

12.7 
12.7 
12.7 
12.7 
12.7

460 
410 
359 
322 
271

950 
850 
750 
685 
585

1 160

1 035

915 
840 
715

255 
255 
255 
230 
230

560 
510 
460 
430 
380

475 
425 
375 
343 
293

200 
150 
100

80 
50 
40




3

 2

a)

  1

1

/

2

a)

216.3 
165.2

114.3

89.1 
60.5 
48.6

12.7

11.0

8.6 
7.6 
5.5 
5.1

220 
168

118

92 
64 
52

480 
400 
305 
265

590 
495 
385 
340

200 
200 
180 
180 
150 
150

330 
280 
230 
200 
180 
150

240 
200 
153 
133

90 
75

カップリング

50 
40 
25 
20

 2

a)

  1

1

/

2

a)

 1

a)

3

/

4

a)

73.5

b)

60.5

b)

44.5

b)

36.5

b)

− 

77 
64 
48 
40

− 

− 

− 

180 
150 
130 
100

75 
75 
75 
75

a)

  径の呼び 50A 以下のノズルは,強め材を必要としない。この場合 D

R

は,側板に開けた穴の直径を示す。

b)

  カップリングの厚さをスケジュール 80 とした場合の外径を示す。

c)

  この数値は,側板が軟鋼の場合であって,高張力鋼の場合は,5.5.5 e)による。


37

B 8501

:2013

表 14

側ノズルすみ肉溶接の大きさ及び側板穴の最大径

単位  mm

側板及び強

め材の厚さ

及び T

650A∼1200A

ネックの最小呼び厚さ

側板穴の直径

D

P

すみ肉溶接

のサイズ

ノズル呼び径 50A,

40A,25A,20A の

溶接 のサイズ

すみ肉溶接

のサイズ

b)

4.5 12.7

ノズル外径に溶接 E

のサイズの 2 倍を加
えた値を最大とする

が,12 mm を加えた

値を最小とする。

4.5 4.5 6

6 12.7

6  6  6

8 12.7

6  6  6

9 12.7

7  6  6

10 12.7

7  6  6

12 12.7

9  8  6

14 12.7

10  8  6

16 12.7

12  8  8

19 12.7

14  8  8

22 12.7

15  8 10

25 12.7

18  8 11

28 14.3

20  8 11

32 15.9

22  8 13

36 19.0

25  8 14

38 19.0

27  8 14

40

a)

 20.6

27

8  14

42

a)

 22.2

27

8  16

45

a)

 22.2

27

8  16

a)

  高張力鋼を使用する場合に限る。

b)

  の値は の値を超える必要はない(呼び径 600A∼80A のネックの最小呼び厚さ の値は,表 13 による。)。

5.10.4  屋根マンホール 

屋根マンホールの形状,寸法及び取付けは,

図 13

及び

表 15

による。

なお,ネック部,強め材及びふた板の材料は,通常,屋根板と同じものとする。

表 15

屋根マンホール(図 13 参照)

単位  mm

マンホール

の寸法

ネックの

内径

D

i

 

ふた板 
の外径

D

C

 

ボルト

円径

D

B

 

ボルト数

(本)

ガスケット直径

屋根板及び

強め材の穴径

D

P

 

強め材 
の外径

D

R

 

内径

外径

500  500 660 600  16 500

660  515  1

070

610  610 760 700  20 610

760  625  1

170

760  760 910 850  24 760

910  775  1

370

ネック部の最小呼び厚さは,6 mm とする。


38

B 8501

:2013

図 13

屋根マンホール(表 15 参照)

5.10.5  屋根ノズル 

フランジ付き屋根ノズルの形状,寸法及び取付けは,

図 14

及び

表 16

によって,カップリングの取付け

は,

図 15

及び

表 17

による。

単位  mm


39

B 8501

:2013

屋根ノズルが通気用に用いられる場合には,

ネック部下端は屋根板下面と同一面になるように仕上げる。

ノズルネックの材料は,

JIS G 3452

の SGP 又はこれと同等以上のものとする。フランジ,カップリング

の寸法及び材料は,

5.10.3

(側ノズル)の規定によるが,カップリングを

JIS B 2302

のソケットによるも

のとしてもよい。

強め材の材料は,屋根板と同じものとする。

屋根ノズルでも配管に接続するノズルネック及びカップリングは,

5.10.3

f)

及び

g)

  による。

単位  mm

図 14

フランジ付き屋根ノズル(表 16 参照)

表 16

屋根ノズル(図 14 参照)

単位  mm

ノズルの呼び径

ネックの外径

D

o

 

屋根板及び

強め材の穴径

D

P

 

ノズルの高さ

強め材の外径

D

R

 

A B

40 1

1

/

2

 48.6  52

150

125

50 2

60.5  64

150

175

80 3

89.1  92

150

225

100 4  114.3  118

150

275

150 6  165.2  168

150

380

200 8  216.3  222

150

450

250 10

267.4  274

200

550

300 12

318.5  325

200

600

強め材は,ノズルの呼び径 150A 以下の場合,省略することができる。


40

B 8501

:2013

単位  mm

図 15

ねじ付き屋根ノズル及びカップリング(表 17 参照)

表 17

ねじ付き屋根ノズル(図 15 参照)

単位  mm

ソケット又は管の呼び径

屋根板及び強め材の穴径

D

P

a)

 

強め材の外径

D

R

 

A B

25

3

/

4

 38

100

25 1

45

115

40 1

1

/

2

 61

125

50 2

73

175

80 3

105

225

100 4

130

275

150 6

185

380

200 8

240

450

250 10

292

550

300 12

345

600

強め材は,呼び径 150A 以下の場合,省略することができる。

a)

  D

P

は,JIS B 2302 のソケットの場合の穴径を示す。JIS B 2316 のカ

ップリングを用いる場合は,それらの外径に 3 mm を加えた値とす

る。


41

B 8501

:2013

5.10.6  水抜きエルボ 

水抜きエルボを設ける場合の形状,寸法及び取付けは,

図 16

図 17

及び

表 18

による。ただし,

図 17

による場合は,小形貯槽で,滑り転倒に対して安全なものに限り使用可能である。

この際,貯槽基礎とエルボの周囲との間に適切な隙間をとることによって,貯槽本体の強度及び基礎の

均質性に影響を与えないようにしなければならない。

フランジ,ネック及び強め材の材料は,

5.10.3

(側ノズル)による。

単位  mm

a)  JH及び強め材の寸法は,表 13 による。 
b)  開放検査時の点検及び底板内面コーティング施工が容易に行うことができるように,フランジ継手とする。

図 16

水抜きエルボ

図 17

水抜きエルボ(表 18 参照)

J J 

特殊フランジ又は 
二 重 フ ラ ン ジ ノ ズ ル

図 12 参照

90°溶接エルボ

貯蔵底板

呼び径 80A 以上には 
強め材を付けること

25

以上

基準形

 H

低形

 C

単位  mm


42

B 8501

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表 18

水抜きエルボ(図 17 参照)

単位  mm

エルボの呼び径

ネックの外径(d

と最小必要厚さ

エルボの中心から

側板までの寸法

出口の中心から

底板までの寸法

貯槽底板

の穴の径

D

p

 

強め材の

外径

D

R

 

支え板の

A B

50 2

60.5× 5.5

190

150

80

160

50

80 3

89.1× 7.6

215

175

110

200

75

100 4

114.3× 8.6

240

210

135

250

100

150 6

165.2× 11.0

310

280

185

325

150

図 17 の 寸法は,基礎リング又は土止めリングの外までとする。

5.10.7  水だめ 

底板に水だめを設ける場合は

図 18

によって,材料は,これが取り付く底板と同じものとする。

水だめは,小形貯槽で,滑り及び転倒に対して安全なものに限り設けられるものとする。

a)

  は 8 mm 以上,は 150 mm 以下とする。

b)

  すみ肉溶接のサイズ は,底板厚さ又は のうちいずれか薄いほうと等しくする。

c)

  寸法を決めるときは,水だめ外周溶接部と,アニュラプレートと底板との溶接継手又は底板相互の

溶接継手とは,300 mm 以上離す。

d)

  管は必要に応じ,底板から支持をとる。

e)

  側板内面から 600 mm の範囲に補強板などを設けてはならない。

単位  mm

図 18

水だめ

5.10.8  足場つり索用支柱 

貯槽の外面塗装などの工事に用いる足場つり索用支柱は,

図 19

によって貯槽屋根の中心に設けるのが望

ましい。屋根の中心に板の継ぎ目又は他の附属物がある場合は,これを避けて,できるだけ屋根の中心近

くに設ける。

ノズルネックの材料は,

JIS G 3454

の STPG370 によるものとし,ふた板及び強め材の材料は,屋根板と

同じものとする。


43

B 8501

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単位  mm

図 19

足場つり索用支柱(制限荷重 15 kN

5.10.9  ねじ込み管継手 

ねじ込み管継手のねじ(おねじ又はめねじ)は,

JIS B 0202

又は

JIS B 0203

による。

5.10.10 

踊り場

歩廊及び階段 

踊り場,歩廊及び階段は,一般に,次による。

また,踊り場,歩廊の手すりの下部には,足止め板を設ける。使用する材料は,

JIS G 3101

の SS400 と

するのが望ましい。

a)

踊り場及び歩廊

1)

  床面の最小幅は,600 mm とする。

2)

  床板は,格子又は滑り止め付き板とする。

3)

  手すり上面の高さは,1 100 mm 以上とする。

4)

  足止め板の最小高さは,75 mm とする。

5)

  床板上面と足止め板との最小隙間は,6 mm とする。

6)

  手すりの中段柵の高さは,手すり上面と床面とのほぼ中間とする。

7)

  手すり柱の最大間隔は,2 400 mm とする。

8)

  踊り場及び歩廊の設計荷重は,5 kN の移動集中荷重とする。

また,手すりは,その上段のあらゆる点で,任意の方向からの 1 kN の荷重に耐えるようにする。

b)

階段

1)

  階段の最小幅は,600 mm とする。

2)

  階段の水平線に対する取付け最大角度は 50 度とし,この角度は,浮き屋根貯槽の可動はしごには適

用しない。ただし,適切な角度は,45 度であり,また同一工場内におけるこの種の階段は,全て同

じ角度とするのが望ましい。

3)

  踏み板の最小幅は,200 mm とする。

4)

  踏み面(相接続する踏み板の先端間の水平距離をいう。)と,蹴(け)上げとの大きさは,蹴上げの

2 倍と踏み面との和を 600∼660 mm とする。蹴上げは,一般に,全階段を通じて一様にする。

5)

  踏み板は,格子又は滑り止め付き板とする。

6)

  手すりの上面は,踊り場の手すりと段を付けずに接続する。

7)

  踏み板先端の上面から手すり上面までの垂直高さは,750∼850 mm とする。


44

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8)

  手すりの傾斜に沿って測った手すり柱の最大間隔は,2 400 mm とする。

9)

  階段の設計荷重は,5 kN の移動集中荷重とする。

また,手すりは,その上段のあらゆる点で,任意の方向からの 1 kN の荷重に耐えるようにする。

10)

  側板に取り付ける回り階段は,貯槽側で完全に支持し,階段側けた下端は,貯槽基礎面から離すよ

うにする。

5.10.11 

側板に孤立して取り付けられる附属物 

側板に孤立して取り付けられる附属物,例えば,踊り場,二つの貯槽間の連絡歩廊など,貯槽の半径方

向に大きな荷重を与えるものは,なるべく水平の位置で,形鋼,鋼板製リブ又は組立構造材などによって,

広い面積に荷重を分散するようにする。

5.10.12 

はしご及びケージ 

貯槽の側板外面又は内面にはしごを取り付けるときは,ステップの間隔(ピッチ)は 300 mm,幅は 400

mm とし,ステップの中心と貯槽側板面との間隔は 200 mm とするのが望ましい。側板外面に断熱材を取

り付けるときは,断熱材の外面から 200 mm の間隔を保つようにする。

側板外面に取り付けたはしごには,貯槽底板又は中間踊り場の上面からそのすぐ上の踊り場の上面まで

の間隔が 5 m 以上となる場合は,安全のため,ケージを装着するのが望ましい。

貯槽内面に取り付けるはしごは,腐れ代が必要な場合,その分だけ部材を厚くする。

5.10.13 

その他の附属品 

貯槽には,必要に応じ,次の附属品を取り付ける。

a)

  液面計

b)

  温度計

c)

  検尺口

d)

  固定泡消火設備及び浮き屋根の消火泡せき(堰)

e)

  加熱コイル又は加熱器

f)

  かくはん機

g)

  スウィング式吸引管

h)

  散水冷却管

i)

サンプリング設備

j)

  圧抜き配管

k)

  その他

5.11  接地設備 

貯槽には,

JIS A 4201

による接地設備を取り付ける。

なお,浮き屋根貯槽及び固定屋根付き浮き蓋貯槽には,浮き屋根及び浮き蓋に帯電する静電気を逃がす

のに必要な接地機構を,浮き屋根及び浮き蓋と貯槽本体との間に設ける。検尺及びサンプリングの操作な

どで人体の静電気によって発火のおそれがある液を貯蔵するものでは,除電設備を設ける。

工作 

6.1 

材料の確認 

貯槽の製作に使用する材料は,加工前に材料の製造業者が発行した材料試験成績表(ミルシート)

,又は

これに代わる適切な方法によって材料の確認及び外観検査を行い,加工後は,加工部の寸法,外観及び層

ラミネーションなどについて,製作仕様に従い,検査を行わなければならない。


45

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材料が高張力鋼の場合は,識別のための刻印はできる限り使用しないようにし,やむを得ず用いるとき

は,鋭い切込みを付けてはならない。

6.2 

ひずみとり

成形加工及び加熱 

材料のひずみとり,成形加工及び加熱などを行う場合は,通常,材料の種類によって,製造業者の指示

に従い,材料を劣化させるような方法をとってはならない。

6.3 

切断及び開先加工 

板の切断及び開先加工は,せん断機,エッジプレーナ,自動又は半自動ガス切断器によって行う。ただ

し,屋根組立後の最外周となる屋根板の端部及び底板の側板外方に張り出す部分の外周の切断は,手動の

ガス切断器を用いてもよい。

せん断機による開先加工は,突合せ溶接継手に対して板厚 9 mm 以下,重ね溶接継手に対して板厚 16 mm

以下とする。

鋼板をガス切断器で加工した場合は,その面を滑らかにし,スケール及びスラグを除去しておかなけれ

ばならない。

高張力鋼をガス切断した場合は,溶接する端部を除いて,必要に応じ硬化層,変質部などをグラインダ

などで除去し,滑らかに仕上げる。

6.4 

側板の曲げ加工 

貯槽の側板の曲率に合わせるため,あらかじめ側板の曲げ加工を必要とする側板厚さと貯槽内径の限度

は,

表 19

による。

表 19

側板の曲げ加工を要する貯槽内径の限度

側板の厚さ区分(mm)

貯槽内径の限度(m)

9 以下 12 以下

9 を超え 12 以下 18 以下

 12 を超え 16 以下 35 以下

16 を超えるもの

全て

6.5 

溶接 

6.5.1 

一般 

溶接は,次によって行わなければならない。

a)

  貯槽本体及びその構造部材の溶接は,手溶接,自動アーク溶接,半自動アーク溶接,エレクトロガス

アーク溶接及びエレクトロスラグ溶接とし,箇条

7

(溶接施工方法確認試験)で確認した施工方法に

よって行う。

なお,手溶接は

JIS Z 3801

,半自動アーク溶接は

JIS Z 3841

,又はこれらと同等以上の基準によっ

て認定された資格者で,該当する溶接作業に適合した資格をもつ溶接士が行う。

自動溶接については,それぞれの溶接作業及び溶接装置の操作を熟知した監督者の指導の下に熟練

した自動溶接オペレータが行う。

b)

  雨天時(降雪時を含む。),又は雨水,雪,氷などが表面に付着している状態で溶接作業を行ってはな

らない。

ただし,適切な防護措置をした場合はこの限りではない。

c)

  開先面は,溶接中,異物,油脂,水分などが付着しないように常に清浄に保たなければならない。

d)

  強風下において,適切な防護を行わない限り,屋外で溶接作業を行ってはならない。


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e)

  溶接は溶接箇所の母材温度が−18  ℃を超え 0  ℃までの間にある場合,又は板厚が 32 mm を超え 38

mm 以下の場合は,溶接を始める箇所から 75 mm 以上の範囲を少なくとも 40  ℃程度に加熱してから

溶接しなければならない。

母材の温度が−18  ℃以下の場合には,溶接を行ってはならない。

f)

  板厚が 38 mm を超えるものの溶接に際しては,95  ℃以上の温度で予熱を行う。ただし,自動溶接に

よる場合は,この限りではない。

g)

  多層溶接の場合は,各パスごとにスラグその他をよく清掃してから,次のパスを置くようにする。

また,溶接の完了箇所は,スラグなどを完全に取り除いておかなければならない。

h)

  全ての重ね継手は,重なり合う両板面を互いに密着させて溶接しなければならない。

i)

仮付けに使用する溶接棒は,本溶接に使用する溶接棒と同じ種類のもの,又は同等のものでなければ

ならない。

また,溶接士は,

a)

と同一有資格者でなければならない。

仮付けの 1 か所の長さは,軟鋼の場合は 25 mm 以上,高張力鋼の場合は 50 mm 以上とし,できる

だけ長くするとともに,始点及び終端に欠陥を残してはならない。

側板縦継手の仮付けは,手溶接の際には取り除き,溶接金属の中に残してはならない。ただし,自

動溶接の場合の仮付けは,割れなどの欠陥がなければ取り除かなくてもよいが,完全に溶接金属に溶

け込ませなければならない。

なお,ほかの取り除かない仮付けも全て欠陥がないことを目視で検査しなければならない。

j)

  ビードの止端は,母材に対してなだらかな形状になるように溶接又は機械仕上げをしなければならな

い。

k)

  被覆アーク溶接棒,フラックスなどは,吸湿及び変質しないように保管に注意し,使用する前には,

適切な温度で,十分に乾燥しなければならない。

なお,保管中に溶接棒にさびを生じたり,フラックスが吸湿したり変質しているものは,使用して

はならない。

6.5.2 

底板 

底板の溶接は,次による。

a)

  底板の溶接は,ひずみを最小にするため,溶接順序に注意しなければならない。

b)

  底板を裏当て金付き突合せ溶接する場合は,裏当て金相互の接続部に位置する底板相互の溶接に欠陥

を生じないようにする。

c)

  底板,アニュラプレートの重ね継手及び突合せ継手は,2 パス以上で仕上げる。ただし,溶接施工方

法確認試験によって溶込み及び強度が十分得られる場合はこの限りでない。

6.5.3 

側板 

側板の溶接は,次による。

a)

  突合せ継手では,側板を正確に位置決めし,溶接作業中は,動かないように固定されていなければな

らない。

b)

  突合せ縦継手における合わせ面の食違いは,板厚 10 mm 以下の板に対しては 1 mm,10 mm を超える

板に対しては,板厚の 10 %又は 1.5 mm のいずれか小さいほうの値を超えてはならない。

c)

  突合せ水平継手の上段の板と下段の板との合わせ面の食違いは,上段の板厚が 8 mm 未満の場合は,

1.5 mm,上段の板厚が 8 mm 以上の場合はその板厚の 20 %又は 3 mm のいずれか小さいほうの値を超

えてはならない。


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d)

  両面溶接突合せ縦継手及び水平継手に対しては,必要に応じて裏はつりを行う。

e)

  側板の突合せ継手の余盛高さは,片側の面で

表 20

の値とする。

なお,継手の板厚が互いに異なる場合は,薄いほうの厚さを基準とする。

表 20

突合せ継手の余盛高さ

単位  mm

板厚

縦継手

水平継手

12 以下 2.4 以下 3.0 以下

12 を超え 25 以下 3.0 以下 4.5 以下 
25 を超えるもの 4.5 以下 6.0 以下

f)

  側板の縦継手には 0.4 mm,水平継手には 0.8 mm を超える深さのアンダカットがあってはならない。

g)

  側板の最下段とクラス B の試験(

附属書 C

参照)をする段は,その段の縦継手の溶接止端部のアンダ

カットをグラインダで取り除き,滑らかに仕上げる。

h)

  浮き屋根貯槽及び固定屋根付き浮き蓋貯槽の溶接部内面は,浮き屋根及び浮き蓋のシール機構のしゅ

う動に支障のないようにジグ跡にも注意する。

6.5.4 

底板又はアニュラプレートと側板との継手 

底板又はアニュラプレートと側板との継手溶接は,次による。

a)

  底板又はアニュラプレートと側板との溶接をする場合は,ジグなどを用いて正しく位置決めを行い,

仮付けその他の方法で固定してから連続溶接を行う。このとき,底板又はアニュラプレート及び側板

に過度の変形が生じないように,溶接順序(及び溶着法)を考慮しなければならない。

b)

  内面側すみ肉溶接は,なるべく不等脚とし,応力集中を生じないような形状に溶接する。

S

1

を側板側のすみ肉のサイズ,S

2

を底板側のすみ肉のサイズとすると,S

1

S

2

とし,また,余盛は,

0.1 S

1

+0.75(mm)を超えてはならない(

図 20

参照)

図 20

底板又はアニュラプレートと側板との溶接サイズ

底板側の止端部は,底板面となだらかな形状を作るように仕上げる。この部のアンダカットは,深

さが 0.4 mm を超える場合は溶接補修し,0.4 mm 以下の場合は,そのまま滑らかに仕上げる。

c)

  すみ肉溶接は,内外両側共に 2 パス以上で仕上げる。

6.5.5 

屋根 

屋根は,変形が最小となるように,また,ラフタはその上面と並びがそろうように溶接する。

6.5.6 

附属物取付け溶接部の溶接後熱処理 

ノズル及びマンホールなどの附属物取付け溶接部の溶接後熱処理は,次による。

a)

  側板に附属物を取り付ける溶接部で溶接後熱処理の必要があるものは,側板を組み立てる前にあらか

じめ,ノズル及びマンホールのネック部を取り付け,溶接した後,溶接後熱処理を行わなければなら

ない[

5.5.5

f)

参照]

。溶接後熱処理の方法は,一般に,

JIS Z 3700

による。

余盛≦0.1 S

1

+0.75(mm)

S

2

 

S

1

 


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b)

  被熱処理体が焼入れ焼戻しをした材料の場合,保持温度は焼戻し温度よりも低い温度とする。ただし,

溶接後熱処理の後も材料の機械的性質が保証されている場合は,この限りでない。

c)

  溶接後熱処理を行った部分の溶接部は,貯槽本体の組立の前に

附属書 C

による非破壊試験によって割

れなどの欠陥の有無を確認し,有害な欠陥は補修しておかなければならない。この場合,溶接後熱処

理を必要とする溶接部に対して溶接補修を行ったときは,改めて溶接後熱処理を行わなければならな

い。

溶接施工方法確認試験 

7.1 

一般 

溶接施工方法確認試験は,次による。

a)

  貯槽の全ての溶接は,あらかじめ貯槽の溶接に用いようとする溶接方法と同じ方法で,それぞれの溶

接姿勢に応じて,

6.5.1

に定める溶接士又は自動溶接オペレータによって

7.2

に定める事項について溶

接施工方法確認試験を行い,これに合格した溶接施工方法によって行わなければならない。ただし,

以前に行った確認試験の区分の組合せと全く同様の溶接施工方法で製作する場合,及び

7.3

に適合す

る場合は,受渡当事者間の協定によって該当する試験を省略することができる。

b)

  溶接施工方法確認試験の区分は,次に示す事項について,それぞれ規定する事項の区分の組合せが異

なるごとに確認試験を行う。

1)

突合せ溶接

  突合せ溶接における母材の厚さの区分は,

表 21

による。

表 21

母材の厚さの区分

単位  mm

試験材の厚さ(t

確認される母材の厚さの下限

確認される母材の厚さの上限

3 以上 10 未満 3

2t

10 以上 4.5  2t

a)  次に示す場合の上限は,1.1とする。

1)  ガスシールドメタルアーク溶接で短絡移行を用いる場合。 
2)  各パスの厚さが 13 mm を超える場合。

b)  突合せ溶接における母材の厚さが異なる場合は,その薄いほうを対象とする。

2)

突合せ溶接以外の溶接

  突合せ溶接以外の溶接における母材の厚さの区分は,次による。

2.1)

重ね継手すみ肉溶接

  試験材の厚さの組合せを 1 区分とする。ただし,母材の厚さが異なる場合

は,その薄いほうを対象とする。

2.2)

継手溶接

  アニュラプレート又は底板の板厚区分を 12 mm 以下,12 mm を超え 15 mm 以下,15

mm を超え 18 mm 以下,18 mm を超え 21 mm 以下,及び 21 mm を超えるものの 5 種とし,それぞ

れ 1 区分とする。

3)

溶接姿勢

  溶接姿勢の区分は,下向,横向及び立向とする。

4)

溶接方法

  溶接方法は,

表 22

に示す溶接方法の種類ごと又はその組合せを 1 区分とする。

なお,エレクトロガスアーク溶接,エレクトロスラグ溶接などはそれぞれ 1 区分とする。


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表 22

溶接方法の区分

記号

種類

備考

A

被覆アーク溶接

手動

U

サブマージアーク溶接

自動

T

ティグ溶接

手動,半自動,自動

M

ミグ又はマグ溶接

半自動,自動

S

その他の溶接の種類ごとの区分

手動,半自動,自動

5)

母材

  母材の区分は,

表 23

による。

なお,2 以上の母材の種類を使用する場合は,その組合せを 1 区分とする。

表 23

母材の区分

記号

種類

材料規格

P-1-1

軟鋼 SS400,SM400,SMA400,SPV235

P-1-2

高張力鋼で引張強さが 490 N/mm

2

級のもの

SM490,SM490Y,SMA490,SM520,
SPV315,SPV355

P-1-3

高張力鋼で引張強さが 590 N/mm

2

級のもの

SM570,SMA570,SPV450,SPV490

6)

被覆アーク溶接棒

  被覆アーク溶接棒の区分は,

表 24

による。

なお,2 種類以上の溶接棒を併用する場合は,その組合せを 1 区分とする。

表 24

被覆アーク溶接棒の区分

区分

種類

規格例(規格番号)

F-1-(1)

低水素系以外の被覆アーク溶接棒で,軟

鋼及び 490 N/mm

2

級鋼に用いるもの

D43×× 
D50××

JIS Z 3211

JIS Z 3212

F-1-(2)

低水素系の被覆アーク溶接棒で,軟鋼及

び 490 N/mm

2

級鋼に用いるもの

D43×× 
D50×× 
D53××

JIS Z 3211

JIS Z 3212) 
JIS Z 3212

F-1-(4)

低水素系の被覆アーク溶接棒で,590 
N/mm

2

級鋼に用いるもの

D58×× 
D62××

JIS Z 3212

JIS Z 3212

7)

予熱

  予熱の区分は,それを行うか,行わないかの区分とする。

なお,予熱を行う場合は,その温度の下限を区分とする。

8)

溶接後熱処理

  溶接後熱処理の区分は,それを行うか,行わないかの区分とする。

なお,溶接後熱処理を行う場合は,温度の下限及び最低保持時間の組合せによる区分とする。

9)

シールドガス

  シールドガスの区分は,その種類ごとの区分とする。

なお,2 以上のガスを混合する場合は,その組合せを 1 区分とみなす。

10)

裏面からのガス保護

  裏面からのガス保護の区分は,それを行うか,行わないかの区分とする。

11)

電極

  電極の区分は,単極又は多極の区分とする。

12)

フラックス

  サブマージアーク溶接用フラックスの区分は,

表 25

による。


50

B 8501

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表 25

サブマージアーク溶接用フラックスの区分

区分

フラックスの種類

フラックスのタイプ

適用母材

G-1 FS-FG1 (JIS Z 3352

溶融フラックス

炭 素 鋼 又 は 耐 熱

低合金鋼

G-2 FS-FG2 (JIS Z 3352
G-3 FS-FG3 (JIS Z 3352
G-4 FS-FG4 (JIS Z 3352
G-5 FS-FP1 (JIS Z 3352

溶融フラックス(軽石状)

G-6 FS-BN1 (JIS Z 3352

ボンドフラックス

G-7 FS-BN2 (JIS Z 3352
G-8 FS-BT1 (JIS Z 3352

ボンドフラックス(鉄粉系)

G-9 FS-BT2 (JIS Z 3352

13)

溶接用ワイヤ

  溶接用ワイヤの区分は,

表 26

及び

表 27

によって,表以外のものについては,溶接

用ワイヤ及びティグ溶接棒の規格,種類及び成分の組合せによる区分とする。

なお,2 種類以上の溶接用ワイヤを併用する場合は,その組合せを 1 区分とする。

表 26

溶接用ワイヤの区分

区分

種類

規格例(規格番号)

Y-1-(1)

軟鋼及び 490 N/mm

2

鋼に用いる溶接ワ

イヤ及びティグ溶加材

YGW1× 
YFW×× 
YGT50

JIS Z 3312

JIS Z 3313) 
JIS Z 3316

Y-1-(3) 590

N/mm

2

級鋼に用いる溶接ワイヤ及び

ティグ溶加材

YGW2× 
YGT60,YGT62,

JIS Z 3312

JIS Z 3316

表 27

サブマージアーク溶接ワイヤの区分

区分

種類

規格例(規格番号)

Y-1-(1)

軟鋼及び 490 N/mm

2

級鋼に用いる溶接

ワイヤ

YS-S×,YS-M1, 
YS-M2

JIS Z 3351

Y-1-(3) 590

N/mm

2

級鋼に用いる溶接ワイヤ YS-CM1∼3,YS-NM1

JIS Z 3351

14)

層盛り

  層盛りの区分は,多層盛りと 1 層盛りとの区分とする。

7.2 

確認試験の方法 

確認試験の方法は,次による。

a)

試験材

  試験材は,次による。

1)

試験材の厚さ

  確認試験を行う母材の厚さと試験材の厚さとの区分は,

7.1 b)

  の

1)

  及び

2)

  による。

ただし,次の

1.1)

  及び

1.2)

  に合致するときは,試験材の厚さは確認を行う母材の厚さとする。

1.1)

  ティグ溶接,半自動溶接又は自動溶接による場合で,1 層盛りを行うとき

1.2)

  半自動溶接又は自動溶接による場合で,両側溶接として,それぞれの側に 1 層盛りを行うとき

2)

試験材の取付方法

  試験材の取付方法は,実作業の姿勢とし,圧延方向は,実作業に使用する方向

とする。

なお,底板の試験板では,溶接線と圧延方向とが平行になるようにする。

3)

試験材の継手の種類及び試験の種類

  継手の種類並びに試験の種類及び試験片の数は,次による。

3.1)

突合せ溶接継手

  側板,アニュラプレート及び底板に使用する突合せ溶接継手に対しては,

表 28

による。このうち,底板については受渡当事者間の協定によって行う。試験板の形状は,

図 21


51

B 8501

:2013

図 22

による。また,衝撃試験は 12 mm を超える母材に衝撃値の規定がある継手に限る。

表 28

試験の種類及び試験片の数

試験材の厚さ

mm

引張り

表曲げ

裏曲げ

側曲げ

衝撃

溶接金属

熱影響部

19 未満 2 2 2 − 3  3 
19 以上 2  2 − 2 3 3

3.2)

重ねすみ肉溶接継手

  重ねすみ肉溶接継手を貯槽底板に使用するときで,その強度の確認を必要

とする場合だけに受渡当事者間の協定によって行い,引張試験で 2 個の試験片を製作する。試験

板の形状は,

図 23

による。断面マクロ組織試験は,試験片などの切断面について 1 個行う。

3.3)

継手

  側板最下段とアニュラプレート又は底板との T 継手についてだけ,曲げ試験を行い,試

験片を 2 個製作する。試験板の形状は,

図 24

による。

4)

試験板の製作

  試験板の製作に当たっては,溶接による反りを生じないようにする。

なお,反りを生じた場合は,溶接後熱処理を行う前に整形する。

試験板から試験片を製作する場合は,全て機械加工による。試験板に裏当て金がある場合は,溶

接施工後除去し,その面をグラインダで滑らかに仕上げる。

突合せ溶接の試験板で,母材の板厚が相互に異なる場合には,薄いほうの板厚まで,表面を機械

加工して仕上げる。

単位  mm

厚さ 12 mm 以下の場合は,衝撃試験は不要であり,その場合の試験板の縦方

向の長さは,400 mm 以上とする。

a)  厚さ 19 mm 未満の試験板 

図 21

突合せ溶接継手の試験板


52

B 8501

:2013

単位  mm

b)  厚さ 19 mm 以上の試験板 

図 21

突合せ溶接継手の試験板(続き)

t  :試験板の厚さ(mm) 
t

1

 :試験板の表面から 1 mm 以上とする。

t

2

 :0.25とする。

なお,

これによって t

1

が 1 mm 未満となる場合は,

軸の位置を移して,t

1

が 1 mm となるようにする。

図 22

衝撃試験片の採取位置及び切欠きの位置


53

B 8501

:2013

単位  mm

t:底板に使用する厚さ(mm)

図 23

重ねすみ肉溶接継手の試験板

単位  mm

T  :側板最下段の厚さ(mm) 
t  :アニュラプレート又は底板の厚さ(mm)

図 24

継手すみ肉溶接の試験板

b)

試験片の機械試験方法とその判定

  機械試験方法は,それぞれ該当する日本工業規格に従い,その合

否の判定は,次のとおりとする。

なお,試験片の全てが合格しなければならない。

1)

  突合せ溶接の引張試験は,

JIS Z 3121

による。

なお,引張強さは,試験板の規格の引張強さの最小値以上である場合を合格とする。

規格最小引張強さが異なる母材を用いるときは,二つのうちのいずれか低いほうの最小引張強さ

以上とする。

溶接金属の常温引張強さが母材のそれよりも低いときは,溶接金属の規格による引張強さの最小


54

B 8501

:2013

値以上である場合を合格とする。

また,母材で破断した場合は,母材の規格の引張強さの最小値の 95 %以上である場合,これを合

格とする。引張試験が試験片のそのままの厚さではできないときは,薄いのこぎりで所要の厚さに

分割してもよい。この全てが,引張試験を行って合格しなくてはならない。

2)

  突合せ溶接の曲げ試験(表曲げ,裏曲げ及び側曲げ)は,

JIS Z 3122

によって,試験片の曲げ表面

に長さ 3 mm 以上の割れ(縁角に生じる小さな割れを除く。

)が生じないとき,これを合格とする。

なお,3 mm 未満の割れであっても,ブローホールを含めた欠陥の個数が 10 個を超えるもの,又

は割れの長さの合計が 7 mm を超えるものは不合格とする。

3)

  衝撃試験は,

JIS Z 2242

の 4 号試験片(切欠きは板厚の方向に設ける。

)で行うものとし,試験方法

JIS Z 2242

による。また,試験温度は

表 29

による。

試験の結果,吸収エネルギーが

表 29

の値以上であるときは,これを合格とする。

表 29

シャルピー衝撃試験の吸収エネルギー

試験材の材質

試験温度

必要最小吸収エネルギー(J)

3 個の平均

1 個の最低

SM400B 
SMA400B

0 21  14

SM400C 
SMA400C 
SPV235

0 35  28

SM490B 
SMA490B

0 21  14

SM490C 
SMA490C 
SPV315

0 35  28

SM490YB 
SM520B

0 21  14

SM520C 
SPV355

0 35  28

SM570 
SMA570

−5 40  28

SPV450

−10 40  28

SPV490

−10 40  28

4)

  重ねすみ肉溶接継手の引張試験は,破断時の荷重を試験片の断面積で除して得た引張強さの値が,

試験片(母材)の規格引張強さの最小値の 50 %以上の場合,これを合格とする。

5)

  断面マクロ組織試験は,断面を研磨し,適切なエッチングの後で表面を検査し,余盛の高さ,溶込

み不良及び割れがないことを確認する。特に,重ね部のルートは,完全に溶け込んでいなければな

らない。

6)

  T 継手曲げ試験は,

JIS Z 3134

に準じて行い,曲げ試験のロールスパンは,(12tT)  とする。ここ

に,はアニュラプレートの板厚,は側板最下段の板厚とする。

水平板を荷重試験機にかけ,一定速度で押し曲げて試験機の荷重指針が一時停止又は逆行し始め

たとき,荷重を除いて試験片を検査し,割れが認められないときは,更に試験を続行し,割れが認

められた時点で荷重を取り除く。


55

B 8501

:2013

曲げ角度は,垂直板と曲げ前後の水平板の平面部とが作る角度の差を荷重が除かれた状態で求め,

一方又は両側の溶接部に割れ発生が認められたときの両側の曲げ角度がそれぞれ 15 度以上のとき,

これを合格とする。

また,曲げ角度がそれぞれ 15 度以上になった状態で割れのないことを確認する方法によってもよ

い。

7.3 

確認試験の省略 

次のいずれかの項目に該当する場合は,確認試験を省略することができる。

a)

  一つ以上の溶接方法について,以前に確認を行った場合であって,それらの溶接方法の組合せを使用

するとき。ただし,溶接方法以外の確認事項は全て満足していなければならない。

b)

  予熱温度の下限について以前に確認を行った場合で,予熱温度の下限が当該確認を行った下限の温度

より 50  ℃の範囲で下回るとき。

c)

  以前に裏面からのガス保護を行わないものについて確認を行った場合で,今回は裏面からのガス保護

を行うとき。

d)

  以前に 1 層盛について確認を行った場合で,多層盛を行うとき。

7.4 

記録 

溶接施工方法確認試験結果報告として,試験材の材料試験成績表(ミルシート)の写し,溶接記録(溶

接装置,溶接材料,板の圧延方向及び溶接条件)

,熱処理記録書及び機械試験成績書を記録作成する。

7.5 

再試験 

確認試験を行い,その結果不合格になった場合は,溶接欠陥の原因究明及び溶接施工法の再検討などを

行い,修正の上,再試験を行うことができる。

また,型曲げ試験及びローラ曲げ試験において縁部に割れが生じた場合は,最初の試験板又はこれと同

一の条件で溶接された試験板から試験片を採取して,

7.2 b) 2)

に従って再試験を行うことができる。

組立 

8.1 

貯槽の基礎 

貯槽を設置する基礎は,均質のものであって計画どおりに仕上げられたものとし,過大な不均等沈下を

生じて,貯槽本体の変形及び破壊をもたらし,構造上の安全限界を超えたり,貯槽の正常な機能を阻害す

るようなことがあってはならない。

側板の置かれる部分の基礎は,特に貯槽の組立精度を保持するため十分な支持力をもち,また,精度よ

く仕上げられていなければならない。

8.2 

貯槽の組立 

貯槽本体の組立に際しては,板の互いに重なり合う面の間に,さび及び異物を残さないように清掃しな

ければならない。

貯槽本体の組立に際しての寸法許容差は,次による。

a)

真円度

  側板最下段の組立溶接終了後,最下段の上端又は下端から 1 m の高さにおいて,貯槽の中心

から水平に測定した半径の許容差は,基準直径 D(m)に対して,次の式によって算出される値以下

とする。ただし,基準直径が 12 m 以下の場合は,±13 mm とする。

+

±

5

.

5

12

13

D

(mm)

注記

  基準直径とは,図面上に記載されている設計直径である。


56

B 8501

:2013

b)

垂直度

1)

  側板最下段の組立後における垂直度は,下げ振り及び水準器などを使用して板ごとに測定し,その

許容差は,±3 mm とする。

2)

  側板全段組立,溶接終了後における側板最下端と最上端との間で測定した垂直度は,傾き 1/200 以

内とする。

c)

角変形

  側板の水平方向及び垂直方向における角変形は,溶接の部分又は平面部において長さ 1 m の

型板を用いて測定し,そのいずれの場合も許容差は,±15 mm(板厚 10 mm 未満の軟鋼については規

定しない。

)とする。

8.3 

ボルト締め 

組立にボルト結合を用いる場合は,ボルト穴は正しく合うようにし,合わない場合は,再度取付けの修

正をしなければならない。

8.4 

塗装 

組立前に塗装する場合は,溶接部に塗装してはならない。

溶接箇所は,検査を行い,欠陥がないことを確認してから塗装する。

8.5 

恒久取付金具 

側板に直接溶接で恒久的に取り付ける金具(はしご及び階段の取付金具を含む。

)は,その溶接脚長を,

12 mm 以下とする。

水平方向の溶接は,貯槽本体の水平継手の中心線から 75 mm 以上の間隔をとる。取付け後,溶接部の割

れの有無を検査し,割れがあった場合は,完全に補修しなければならない。

なお,縦すみ肉溶接を必要とする場合は,応力集中に注意し,貯槽本体の縦継手から 150 mm 以上の間

隔をとる。

8.6 

仮設取付金具 

貯槽の組立のために側板に取り付ける仮設用のジグ及び取付金具の取付けは,一般に,

8.5

による。

側板に限らず仮設取付金具の除去には,母材にきずを付けないように配慮し,除去後は,その跡をグラ

インダなどで滑らかにする。

また,表面の割れの有無を検査し,割れがあった場合は,完全に補修しなければならない。

試験及び検査 

9.1 

一般 

貯槽は,製作の過程において,その品質及び性能を維持するため,常に外観検査を行うとともに,溶接

施工方法確認試験で定められた施工方法が守られていることを確認する。

なお,必要に応じ,随時次の事項について欠陥の有無を調べ,欠陥部分は,この規格の該当項目に従っ

て完全に補修し,再試験を行って,欠陥が除去されたことを確認する。

a)

  組立前の使用材料の検査

b)

  アニュラプレート突合せ溶接部の非破壊試験

c)

  アニュラプレートと側板最下段との T 継手溶接部の非破壊試験

d)

  底板継手溶接部の非破壊試験

e)

  側板突合せ溶接部の非破壊試験

f)

  開口部の非破壊試験

g)

  底板及びアニュラプレートの漏れ試験


57

B 8501

:2013

h)

  屋根板の漏れ試験(浮き屋根及び浮き蓋のポンツーン及びデッキを含む。)

i)

開口部強め材溶接部の漏れ試験

j)

  浮き屋根排水設備の漏れ試験

k)

  貯槽本体の水張試験

l)

貯槽本体の水張試験後のアニュラプレートと側板との T 継手溶接部の非破壊試験

m)

  浮き屋根及び浮き蓋の作動

n)

  底板の変形

o)

  附属物及び大気弁の性能試験

9.2 

試験及び検査の方法 

貯槽の試験及び検査は,次による。非破壊試験(浸透探傷試験,磁粉探傷試験,超音波探傷試験及び放

射線透過試験)の詳細及び合否判定基準は,

附属書 C

による。非破壊検査は,

JIS Z 2305

に基づく有資格

者又はこれと同等と認められる規格に基づく資格をもつ検査員が行う。

a)

  組立前の側板,アニュラプレートで高張力鋼の場合は 12 mm を超えるもの,軟鋼の場合は 19 mm 以

上の板厚で,板の開先予定線,加工後端面となる部分については,超音波探傷試験を行う。

また,組立前の附属物取付け溶接部の溶接後熱処理を指定されているものは,

6.5.6

によって,規定

どおりに行われているかどうかを確認する。

b)

  アニュラプレート突合せ溶接部は,初層溶接後に浸透探傷試験を行い,最終層溶接後の適切な時間(高

張力鋼の場合は少なくとも 24 時間)経過した後,磁粉探傷試験を行う。

c)

  アニュラプレートと側板との T 継手溶接部は,最終層溶接後の適切な時間(高張力鋼の場合は少なく

とも 24 時間)経過した後,内側すみ肉溶接部の磁粉探傷試験を行う。

なお,貯槽本体の水張試験後,再度,探傷試験を行う。

d)

  底板継手溶接部の 3 枚重ね部,又は突合せ溶接の場合の T 字部は,3 方向にそれぞれ長さ 200 mm の

範囲にわたり,初層溶接後に浸透探傷試験を行い,最終層溶接後の適切な時間(高張力鋼の場合は少

なくとも 24 時間)経過した後,磁粉探傷試験を行う。

e)

  側板突合せ溶接継手部は,最終層溶接後の適切な時間(高張力鋼の場合は少なくとも 24 時間)経過し

た後,放射線透過試験又は超音波探傷試験を行う。

なお,試験箇所は,材料,板厚及び試験のクラス A,B の区分によるものとし,

附属書 C

に従って

決定する。

f)

  開口部については,高張力鋼の場合は全ての板厚,軟鋼の場合は 25 mm を超える板厚の板に設けられ

たものについて強め材の溶接を含め,なるべく初層溶接後に浸透探傷試験を行い,最終層溶接後の適

切な時間(高張力鋼の場合は少なくとも 24 時間)が経過した後,磁粉探傷試験又は浸透探傷試験を行

う。

g)

  底板及びアニュラプレートの溶接部は,発泡液などを使用し,真空中で漏れを調べる。この場合の圧

力は,少なくとも−53.3 kPa とする。

h)

  屋根板の溶接部は,空気圧試験,真空試験及びその他適切な方法による漏れ試験を行う。ただし,空

気圧をかけるときは,その圧力は,最低 353 Pa とし,設計圧力を超えてはならない。

浮き屋根及び浮き蓋のポンツーン及びデッキの溶接部も同じく試験する。

i)

開口部強め材溶接部の漏れ試験として貯槽本体の水張試験前に強め材のテルテールホールから 100

kPa 以下の空気圧,その他の不活性ガスで圧力をかけ,溶接部の漏れを調べる。

j)

  浮き屋根排水設備は,組立取付け後で貯槽本体の水張試験前に,300 kPa 程度の圧力で漏れを調べる。


58

B 8501

:2013

貯槽本体の水張試験中は,側板の浮き屋根排水ノズルからの漏れを監視する。

k)

  貯槽本体は,配管を接続する前に水張試験を行う。水の張込み高さは,貯槽の最高使用高さ以上とす

る。

水張りは,沈下の状況を見ながら各部の漏れ,変形を十分に検査する。

l)

浮き屋根貯槽及び固定屋根付き浮き蓋貯槽は,貯槽本体の水張試験の水張り水抜きのときに浮き屋根

及び浮き蓋の作動状況,シール部の状態及びデッキの漏れを調べる。このとき,ダブルデッキ形の屋

根では,下部デッキの上面で,漏れを調べる。

m)

  水張試験前,水張試験の最高水位時及び水抜き後の少なくとも 3 回について,側板の下端に不均一,

かつ,有害な沈下及び変形が生じていないかどうかを調べる。

なお,底板全面にわたる沈下,変形も同様に水抜き後に調べる。

n)

  附属物は,それぞれの機能を十分に発揮できるかどうかを調べる。

なお,大気弁は,設計圧力を確認した上で取り付ける。

9.3 

溶接欠陥部の補修 

試験によって発見された溶接欠陥部の補修は,次による。ただし,溶接補修を行う溶接士は,

6.5.1

a)

規定する資格をもった者でなければならない。溶接補修後は再試験を行う。

なお,溶接欠陥がブローホールの場合は,それらの大きさ,位置によっては,受渡当事者間の協定によ

って補修方法を決定してもよい。

a)

  側板の継手,底板又はアニュラプレートと側板との継手及び開口部取付け箇所における欠陥は,十分

にはつり取り,再溶接を行う。

b)

  底板の継手におけるピンホール及びブローホールは,ビードを重ねて補修する。その他の欠陥,割れ

などは十分にはつり取り,再溶接を行う。

c)

  屋根板(浮き屋根及び浮き蓋を含む。)の継手の欠陥は,ビードを重ねて補修する。

d)

  貯槽本体の水張試験時に,側板の継手に欠陥が発見されたときは,水面を欠陥部から 300 mm 以上下

げて水分を十分除去した後,補修し,再度水張試験を行う。

e)

  高張力鋼の部分で溶接補修をする場合は,その溶接補修長さは 50 mm 以上とする。

10  記録の作成及び保管 

製作者は,次の記録を整理作成し,注文者の要求によって提出しなければならない。

a)

  製作仕様書,主要部分の強度計算書及び製作図面

b)

  貯槽本体の主要材料の材料試験成績表(ミルシート)

c)

  溶接施工方法確認試験の記録

d)

  貯槽本体の主要部分の溶接における中間及び最終試験の記録

e)

  放射線透過試験の記録(フィルムを含む。)及び/又は超音波探傷試験の記録

f)

  漏れ試験及び水張試験の記録

g)

  貯槽本体の主要部分の溶接における補修の記録

なお,注文者は必要に応じ,次の

h)

i)

に記載された記録も作成及び保管しておかなければならな

い。

h)

  組立前の貯槽基礎の高低差の記録

i)

水張試験前,水張試験の最高水位時及び水抜き後の少なくとも 3 回の側板下端沈下及び変形の記録


59

B 8501

:2013

附属書 A

(規定)

鋼板の許容最低メタル温度計算基準

A.1  適用範囲 

この附属書は,鋼板の許容最低メタル温度を計算する場合について規定する。

A.2  温度制限 

4.3.2

で鋼板を低温で使用する場合の温度制限は,次による。

( )

273

273

346

1

823

log

346

1

+

+

=

c

p

T

t

f

T

σ

ここに,

T: 使用制限温度(℃)

σ

使用応力(N/mm

2

f(t): t≦35 mm のとき 1−0.05 (t−30)

t>35 mm のとき 0.75

t: 板厚(mm)

p

T

c

プレスシャルピー破面遷移温度で,次の式による(℃)

p

T

c

v

T

rs

+18  ℃

v

T

rs

V シャルピー破面遷移温度で,次による(℃)。 
材料のシャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが 27 J 以
上を要求する場合は,その試験温度に 20  ℃を加える。
また,47 J 以上を要求する場合は,その試験温度に
10  ℃を加える。

4.1 a)

  の鋼板による材料の種類について,

p

T

c

を求める場合は

表 A.1

の値を用い,厚さと使用温度から許

容される使用応力を計算する場合は,

表 A.2

を用いる。

なお,この関係を

図 A.1

図 A.4

に示す。


60

B 8501

:2013

表 A.1

鋼板の種類による

p

T

c

の値

鋼板の

グループ

材料

衝撃試験温度と 
吸収エネルギー

v

T

rs

 

p

T

c

 

I SM400B

SMA400B 
SM490B 
SMA490B 
SM490YB 
SM520B

0  ℃

27 J 以上

20  ℃ 38

II SM400C

SMA400C 
SM490C 
SMA490C 
SM520C 
SPV235 
SPV315 
SPV355

0  ℃

47 J 以上

10  ℃ 28

III SM570

SMA570

−5  ℃

47 J 以上

5  ℃ 23

IV SPV450

SPV490

−10  ℃

47 J 以上

0  ℃ 18

表 A.2

使用応力 σ の計算

単位  N/mm

2

温度

(℃)

グループ I

グループ II

グループ III

グループ IV

t>35

t≦35

t>35

t≦35

t>35

t≦35

t>35

t≦35

10 230.3

767.5−15.4t 320.6

1 068.8−21.4t

5 189.0

630−12.6t 263.3

877.8−17.6t

313.4

1 044.5−20.9t 375.1 1 250.3−25t

0 154.1

513.8−10.3t 214.7

715.5−14.3t

255.5

851.5−17.0t 305.7 1 019−20.4t

−5 124.7

415.8−8.3t 173.7

579−11.6t 206.7

689−13.8t 247.4 824.8−16.5t

−10 100.1

333.8−6.7t 139.4

464.8−9.3t 165.8

552.8−11.1t 198.5  661.8−13.2t

−15 79.7

265.5−5.3t 111.0

370−7.4t 132.0

440−8.8t 150.8

526.8−10.5t

−20 62.9

209.3−4.2t 87.5

291.8−5.8t 104.1

347−6.9t 124.6

415.3−8.3t

−25 49.1

163.5−3.3t 68.3

227.8−4.6t 81.3

271−5.4t 97.4

324.5−6.5t

−30 38.0

126.5−2.5t 52.9

176.3−3.5t 62.9

209.8−4.2t 75.3

251−5.0t

t:使用板厚(mm)を示す。


61

B 8501

:2013

図 A.1

グループ I


62

B 8501

:2013

図 A.2

グループ II


63

B 8501

:2013

図 A.3

グループ III


64

B 8501

:2013

図 A.4

グループ IV


65

B 8501

:2013

附属書 B

(規定)

大気弁の設定圧力と大気弁及び通気口の容量を定める基準

B.1  適用範囲 

この附属書は,大気弁の設定圧力と大気弁及び通気口の容量を定める方法について規定する。

B.2  用語及び定義 

この附属書で用いる主な用語及び定義は,次による。

a)

大気弁

  開口穴に取り付けるバルブであって,

貯槽の内圧を制御する目的の圧力逃し弁,

真空逃し弁,

又はこの両者を兼ねた減圧機構を備えるもの。

b)

通気口

  貯槽の内圧と気圧を平衡させるための開口穴。

B.3  大気弁の設定圧力 

大気弁の設定圧力は,屋根板の呼び厚さが 4.5 mm のとき,圧力側,真空側共に 304 Pa 以下とする。

屋根板の厚さを 4.5 mm より厚くする場合は,腐れ代を減じた厚さで上記の値を比例的に増すことによ

って求めてもよい。

B.4  固定屋根の大気弁及び通気口の容量 

固定屋根の大気弁及び通気口の容量は,次によって求める。

a)

  大気弁及び通気口の容量を定めるとき,基準圧力は,

B.3

の設定圧力に対して,353 Pa 以下とする。

b)

  容量は,使用者の指示によって,次のいずれかの式を用いて算出する。さらに,大気の変動による通

気量は,

5)

  によって算出し,

1)

  又は

2)

  に加算する。

1)

  引火点 40  ℃未満の油類の貯槽の場合

真空側:Q

i

 =0.946 V

o

Q

t

圧力側:Q

o

 =2.02 V

i

Q

t

2)

  引火点 40  ℃以上の油類の貯槽の場合

真空側:Q

i

 =0.946 V

o

Q

t

圧力側:Q

o

 =1.01 V

i

+0.6Q

t

ここに,

Q

i

吸入しなくてはならない全通気量(0  ℃,101.325 kPa{1 atm}
における空気量に換算)

(N m

3

/h)

Q

o

排出しなくてはならない全通気量(0  ℃,101.325 kPa{1 atm}
における空気量に換算)

(N m

3

/h)

V

o

最大抜出し量(m

3

/h)

V

i

最大張込み量(m

3

/h)

Q

t

温度変化による貯槽内の油蒸気に対応する呼吸作用のための
必要容量で,次による(N m

3

/h)。

貯槽容量が 3 200 kl 未満の場合  Q

t

=0.169 V

貯槽容量が 3 200 kl 以上の場合  Q

t

=0.577 S

V: 貯槽の最大貯蔵量(kl)

S: 貯槽の側板と屋根の表面積の合計(m

2

3)

  熱油の張込みを行う貯槽の場合


66

B 8501

:2013

Q

o

=0.946 V

i

+1.13×10

2

D

2

(T

2

T

1

)

3

1

ここに,

D: 貯槽の内径(m)

Q

o

排出しなくてはならない全通気量(0  ℃,101.325 kPa{1 atm}
における空気量に換算)

(N m

3

/h)

T

1

熱油張込み開始時の貯槽内空気温度(K)

T

2

熱油の温度(K)

4)

  貯槽間の油のヘッド差を利用して油の張込み,又は払出しを行う場合

全通気量 Q

i

及び Q

o

の算出は,

1)

又は

2)

の式における V

o

及び V

i

に換えて V

z

を用いる。

(

)

2

2

1

0

3

2

-

/

10

4

5

.

1

10

25

.

1

d

d

L

f

Z

V

z

×

+

×

=

ここに,

V

z

ヘッド差による油の最大流量で

V

o

及び

V

i

に相当する量(

m

3

/h

Z

油のヘッド差(

m

d

貯槽間の輸送管の内径(

mm

L

0

輸送管の相当長さ(

m

f

摩擦係数

5)

大気圧の変動による場合

Q

p

6.6

×

10

3

V

s

ここに,

Q

p

気圧変動による通気量(

N m

3

/h

V

s

ベーパスペース(≦貯槽容量)

m

3

c)

非常通気口は,次による。

1)  5.9.3  e)

の非常通気口は,貯槽が火災にさら(曝)された場合を考慮し,

表 B.1

から求めた数値と

b)

から求めた数値のうち,いずれか大きいほうによって,大気弁又は通気口の容量を定める。

非常通気口の代わりに,通常の大気弁又は,通気口の容量を増してもよい。

表 B.1

非常通気口のための容量

貯槽のぬれ面積

A(m

2

気体の放出量

Q

e

(N m

3

/h)

18.6 以下

313A

 18.6 を超え 93

以下  1 110A

0.566

 93

を超え 260

以下 3 210A

0.338

260 を超えるもの 20 400

ここで,

A

は,貯槽を設置する場所の地盤面から

9.0 m

の高さまでの貯槽の側面積をとる。

2)

貯槽の外面が断熱材で覆われているときは,非常通気口のための必要容量は,次の係数を乗じて低

減できる。

断熱材の厚さが

 25 mm

のとき  係数

0.3

断熱材の厚さが

 50 mm

のとき  係数

0.15

断熱材の厚さが

 100 mm

のとき  係数

0.075

ただし,断熱材の熱伝導率は,

0.566 W/(m

k)

以下とし,消火用水の放射を受けたときの衝撃に

よって壊れるような構造であってはならない。

3)

非常通気口の設計圧力及び容量を定める基準圧力は,次の式によって算出した圧力

P

m

のいずれの値


67

B 8501

:2013

も超えてはならない。

( )

( )

(

)

t

D

F

A

P

y

m

64

200

tan

10

8

.

0

6

.

1

2

5

+

×

×

=

θ

t

D

W

P

m

80

4

π

2

+

=

ここに,

A

コンプレッションリングの断面積(

図 10

参照)

cm

2

θ

屋根が側板との取付部で作る水平面との角度(度)

D

貯槽の内径(

m

t

腐れ代を減じた屋根板の厚さ(

mm

W

側板と,側板及び屋根とによって支持されている構造物(強
め輪,階段,歩廊,ラフタ,ガーダなどで,屋根支柱に支持
されているものを除く。

)の重量の和。ただし,屋根板を除く

N

F

y

屋根板と頂部補強との接合部における降伏強さ(

N/mm

2

ただし,高温域では設計最高メタル温度ごとに,

表 2

の低減

係数を乗じた値とする[

4.3.1 a) 6)

参照]

P

m

限界圧力(

Pa

B.5  浮き屋根の大気弁及び通気口の容量 

浮き屋根の大気弁及び通気口(浮き屋根が支持されている場合,自動的に開放となるオートマティック

ブリーダベントをいう。

)の容量は,固定屋根の大気弁及び通気口の容量を求める式を使用する。ただし,

Q

t

には,次の式によって算出した値を用いる。

Q

t

1.37D

2

m

3

/h

ここに,

D

貯槽の直径(

m

浮き屋根には,非常通気口は不要とする。

B.6  固定屋根付き浮き蓋の大気弁

通気口の容量及び特別通気口の容量 

固定屋根付き浮き蓋の大気弁,通気口の容量及び特別通気口の設置個数は,次による。

a)

浮き蓋が支持されている場合の大気弁及び通気口の容量は,固定屋根の大気弁及び通気口の容量を求

める式を使用する。ただし,

Q

t

の算出は,浮き屋根と同じ式を使用する。

なお,浮き蓋には,非常通気口は不要とする。

b)

最高液位時の浮き蓋シールより上部の側板又は側板近傍の固定屋根上に特別通気口を設ける。その個

数は標準サイズ(幅

300 mm

×長さ

600 mm

)の場合,

表 B.2

に示す値以上とする。

通気口開口部の相当直径(

4S/l

p

)が標準サイズ(

0.4 m

)を超える場合は,次の式によって個数を算

出する。ただし,設置個数は,最小

4

個とする。

S

N

N

s

18

.

0

=

ここに,

N

必要な設置個数

N

s

表 B.2

による標準サイズの設置個数

S

通気口の開口部断面積(

m

2

l

p

通気口の周辺長(

m

c)

ルーフセンタの通気口は,最小呼び径

250A

のものを

1

個以上とする。


68

B 8501

:2013

表 B.2

特別通気口の設置個数(標準サイズ幅 300 mm×長さ 600 mm の場合)

貯槽内径 m

貯槽側板高さ m

20 21 22 23 24 25

10

4 4 4 4 4 4

12

4 4 4 4 4 6

14

6 6 6 6 6 6

16

6 6 6 6 6 6

18

8 8 8 8 8 8

20

8 8 8 8 10 10

22

10 10 10 10 10 12

24

10 10 10 10 12 12

26

10 10 10 10 12 12

28

10 10 12 12 12 14

30

12 12 14 14 14 14

32

12 14 14 16 16 16

34

14 16 16 18 18 18

36

16 16 18 20 20 20

38

18 18 20 22 22 22

40

20 20 22 24 24 26

42

22 22 24 24 26 28

44

24 24 26 26 30 30

46

26 26 28 30 32 34

48

28 28 30 32 34 36

50

30 32 32 34 36 40

52

32 34 36 36 38 42

54

34 36 38 40 42 46

56

38 38 40 42 44 48

58

40 42 44 46 48 50

60

42 44 46 48 50 52

側板高さ 20 m 未満の貯槽については,20 m のときの設置個数を用いる。

B.7  大気弁及び通気口の取付け 

大気弁及び通気口を取り付ける場合は,次による。

a)  1

個の大気弁及び通気口では容量が不足する場合は,

2

個以上に分割して取り付けてもよい。

b)

固定屋根付き浮き蓋貯槽の特別通気口は,通常,等間隔に設けなければならない。

c)

通気口に貯槽内への雨水浸入防止の目的で雨よけを取り付ける場合は,有効通気面積を確保すること。

d)

通気口,大気弁の入口及び出口は,気体の流通を妨げないようにする。

また,大気弁を取り付けるとき,弁の作動に支障がないように水平度に注意する。

e)

気温が低く,凍結のおそれがあると考えられる地域では,その対策をしなければならない。

f)

全ての通気口には,鳥よけのため,ふるいの目開き呼び寸法

6.7

4.75 mm

2

4

メッシュ)の金網を

付ける。ただし,浮き屋根及び浮き蓋の通気口には,取り付ける必要はない。

g)

引火点が

70

℃未満の油類を貯蔵する場合で,通気口を取り付けるものはフレームアレスタを取り付

けるのが望ましい。

ただし,

浮き屋根及び浮き蓋に取り付ける通気口には,

フレームアレスタを取り付ける必要はない。

h)

フレームアレスタを取り付けたときの大気弁又は通気口の容量は,フレームアレスタの流体抵抗を考


69

B 8501

:2013

慮しなければならない。


70

B 8501

:2013

附属書 C 
(規定)

非破壊試験の方法とその合否判定基準

C.1  適用範囲 

この附属書は,この規格によって設計,製作する貯槽において,浸透探傷試験,磁粉探傷試験,超音波

探傷試験及び放射線透過試験を行う場合の試験方法及び結果の合否判定基準について規定する。

C.2  鋼板の超音波探傷試験 

側板及びアニュラプレートに使用する鋼板は,通常,

JIS G 0801

に従って超音波探傷試験を行わなけれ

ばならない。

C.3  浸透探傷試験 
C.3.1  
浸透探傷試験方法 

溶接部の浸透探傷試験は,次による。ただし,ここに規定していない事項は,通常,

JIS Z 2343-1

JIS Z 

2343-4

による。

a)

試験実施範囲は,次による。

1)

溶接部の幅に止端部から母材側へ母材板厚の

1/2

以上の長さを加えた範囲とする。

2)

ジグ取付跡の周辺からその外部へ

5 mm

以上の長さを加えた範囲とする。

b)

試験方法は,一般に,溶剤除去性染色浸透液と,速乾式現像剤とを組み合わせて用いる染色浸透探傷

試験とする。

c)

前処理は,次による。

1)

試験実施範囲のスパッタ,スラグ,スケール,油などの付着物を除去し,清浄にする。

2)

試験面及び欠陥内に残留する溶剤,水分などを乾燥させるとともに,試験実施範囲の温度が試験に

差し支えない温度範囲に保持されていることを確認する。

d)

浸透液は,吹付け又は,はけ塗りで試験実施範囲に適用し,その表面を浸透液でぬらしておかなけれ

ばならない。浸透に必要な時間は,基準として,

15

40

℃の温度範囲では

5

20

分間とする。

e)

浸透処理後,表面に付着している浸透液は,初め乾いた布で拭き取り,最後に溶剤洗浄液を少量しみ

込ませた清浄な布で完全に拭き取る。この場合,きず中に浸透している浸透液を流出させるような多

量な洗浄液を使用してはならない。

f)

よくかくはん分散させた速乾式現像剤を噴霧状にして試験面に吹き付け,試験面の地肌がかすかに透

けて見える程度に薄く,かつ,均一に塗布する。この場合,吹付けノズルと試験面との距離は約

300 mm

とする。

g)

現像剤を適用してから

10

分後に観察を行う。浸透指示模様の等級分類を行う場合,浸透指示模様が拡

大しすぎて実際のきずと著しく異なる場合には,上記時間内においても観察する。

C.3.2  浸透探傷試験による合否判定基準 

浸透探傷試験による合否判定基準は,次による。ただし,浸透指示模様が著しく拡大した場合は,受渡

当事者間で協定の上評価する。

a)

割れは,全て不合格とする。


71

B 8501

:2013

b)

線状浸透指示模様は,その長さが

4 mm

以下の場合を合格とする。

c)

円形状浸透指示模様は,その長径が

4 mm

以下の場合を合格とする。

d)

分散浸透指示模様については,面積

2 500 mm

2

内において浸透指示模様の種類及び大きさに対して,

表 C.1

に示す点数の総和が

12

点以下であるものを合格とする。

表 C.1

浸透探傷試験における分散浸透指示模様の判定基準

浸透指示模様

最大長さ又は最大長径が 2 mm 以下

の浸透指示模様

最大長さ又は最大長径が 2 mm を

超え 4 mm 以下の浸透指示模様

線状浸透指示模様

3 点

6 点

円形状浸透指示模様

1 点

2 点

e)

二つ以上の浸透指示模様がほぼ同一線上に

2 mm

以下の間隔で存在する場合は,きずの長さ及び間隔

の合計長さを一つの浸透指示模様とみなす。ただし,相隣接する浸透指示模様のうちいずれかが,

2 mm

以下で,その間隔が

2 mm

以上の場合は,独立した浸透指示模様とみなす。

C.4  磁粉探傷試験 
C.4.1  
磁粉探傷試験方法 

溶接部の磁粉探傷試験は,次による。ただし,ここに規定していない事項は,一般に,

JIS Z 2320-1

JIS 

Z 2320-3

による。

a)

磁化装置は,交流電源で励磁し,試験の実施に支障のない範囲に連続通電が可能で,しかも絶縁性の

よい電磁石式の磁化装置(交流極間式磁化装置)を用いなければならない。

b)

検査液散布器は,磁粉を均一に分散でき,また,検査液を静かに,かつ,安定して探傷有効範囲に適

用できるものでなければならない。

c)

磁粉及び検査液は,次による。

1)

一般に,水又は灯油に蛍光磁粉又は非蛍光磁粉を分散させた検査液を用いる。

なお,検査液中の磁粉分散濃度は,蛍光湿式法は

0.2

2 g/l

,非蛍光湿式法は

2

10 g/l

とする。

2)

磁粉の分散の悪い検査液又は性能の劣化した検査液を使用してはならない。

d)

試験に用いる標準試験片は,次に示す標準試験片のいずれかでなければならない。

A1

7/50

(直線形)

 A1

15/100

(直線形)

A2

15/50

(直線形)

 A2

30/100

(直線形)

e)

試験実施範囲は,次による。

1)

溶接部の幅に止端部から母材側へ母材板厚の

1/2

以上の長さを加えた範囲とする。

2)

ジグ取付跡の周辺からその外部へ

5 mm

以上の長さを加えた範囲とする。

f)

前処理として試験実施範囲のスパッタ,スラグ,スケール,油などの付着物を除去し,清浄にすると

ともに,試験実施範囲の温度が試験に差し支えない温度範囲に保持されていることを確認する。

g)

磁化方法は,交流極間法とする。

h)

磁化装置の配置は,同一箇所に対し,溶接線にほぼ直角及びほぼ平行な方向の磁場が得られるように

二通り行わなければならない。

また,隣接する探傷有効範囲が端部において互いに重複するように行わなければならない。

i)

磁粉適用に対する磁化の方法は,連続法とする。

j)

磁粉の適用は,次による。


72

B 8501

:2013

1)

特に認められた場合を除き湿式法とする。

2)

検査液の適用は,探傷有効範囲の外側から静かに探傷有効範囲全面をぬらすように行う。

3)

通電時間中における検査液の適用時間は,

1

単位試験操作当たり

3

秒以上を標準とする。

k)

通電時間は,通常,検査液の適用を始めてから,その探傷有効範囲内における検査液の流動が静止す

るまでとする。

l)

磁粉模様の観察は,次による。

1)

磁粉模様の観察は,

1

単位試験操作ごとに行う。

2)

磁粉模様が現れた場合には,それを除去した後に再試験を行い,磁粉模様が前回と同じように検出

されることを確認する。

3)

確認された磁粉模様のうち疑似模様を除外する。

4)

きずによる磁粉探傷模様ときずによらない疑似模様との判別が困難なものは,許容限度以内で表面

を滑らかにし,再試験を行うか,又は他の試験方法によって判別する。

m)

探傷有効範囲の設定は,次による。

1)

探傷有効範囲の設定に当たっては,磁化装置,溶接線に対する磁化装置の配置,検査液,検査液の

適用方法,検査液適用時間及び通電時間,探傷有効範囲における紫外線強度及び可視光線強度など

の試験条件に実際の溶接部の試験実施時の条件を考慮して行わなければならない。

2)

探傷有効範囲は,溶接線に溝が平行及び直角になるように貼り付けた

A

形標準試験片に,それぞれ

明瞭な磁粉模様が得られる範囲でなければならない。

3)

試験開始前,立会試験,試験条件の変更時,試験中疑義を生じた場合など,必要に応じて探傷有効

範囲の設定を行う。

C.4.2  磁粉探傷試験による合否判定基準 

磁粉探傷試験による合否判定基準は,次による。

a)

割れは,全て不合格とする。

b)

線状の磁粉模様は,その長さが

4 mm

以下の場合を合格とする。

c)

円形状の磁粉模様は,その長径が

4 mm

以下の場合を合格とする。

d)

分散磁粉模様について,面積

2 500 mm

2

内において磁粉模様の種類及び大きさに対して,

表 C.2

に示

す点数の総和が

12

点以下であるものを合格とする。

表 C.2

磁粉探傷試験における分散磁粉模様の判定基準

磁粉模様

最大長さ又は最大長径が 2 mm

以下の磁粉模様

最大長さ又は最大長径が 2 mm

を超え 4 mm 以下の磁粉模様

線状磁粉模様

3 点

6 点

円形状磁粉模様

1 点

2 点

e)

二つ以上の磁粉模様がほぼ同一線上に

2 mm

以下の間隔で存在する場合は,きずの長さ及び間隔の合

計長さを一つの磁粉模様とみなす。ただし,相隣接する磁粉模様のうちいずれかが,

2 mm

以下で,

その間隔が

2 mm

以上の場合は,独立した磁粉模様とみなす。

C.5  溶接部の放射線透過試験 

放射線透過試験は,

JIS Z 3104

によって行い,撮影条件及び判定基準は次による。

a)

放射線透過試験に用いるフィルムの大きさは,通常,幅

85 mm

×長さ

305 mm

とし,超微粒子又は微


73

B 8501

:2013

粒子フィルムとする。

また,増感紙は,金属はく(鉛はく)とするのが望ましいが,撮影条件に最も適したものを選択する。

b)

放射線透過試験を行う部分の継手の余盛は,

表 C.3

の値以下としなければならない。

表 C.3

継手の余盛の最大高さ

単位  mm

側板の呼び厚さ

余盛の最大高さ

12 以下 1.5

12 を超え 25 以下 2.5 
25 を超えるもの 3.0

c)

側板溶接線の放射線透過試験における撮影箇所は,次に示す基本の撮影箇所とクラス

A

B

の区分に

よる追加の撮影箇所から定める。撮影位置で任意とした所は,受渡当事者間の協定によって,位置を

定める。

1)  基本の撮影箇所

  基本の撮影箇所は,次による。

1.1)

縦継手は,各溶接士による継手の板厚と形状ごとに,最初の

3 m

の任意の位置から

1

か所。

その後は,継手の板厚と形状ごとに,溶接線の全長について

30 m

及びその端数ごとに任意の位

置から

1

か所。

選択した箇所の

25 %

1

基当たり少なくとも

2

か所)は,水平継手との接合点で撮影する。

1.2)

水平継手の板厚(薄いほうを基準)と形状ごとに,最初の

3 m

の任意の位置から

1

か所。

その後は,継手の板厚と形状ごとに,溶接線の総長について

60 m

及びその端数ごとに任意の位

置から

1

か所。

1.3)

同一地区で,かつ,同一の時期,同一の仕様で製作された貯槽は,溶接線の各々の合計長さに対

して適用することができるが,一つの貯槽に集中することは好ましくなく,貯槽群に平均化する

ようにする。

2)  クラス による追加の撮影箇所

  クラス

A

による追加の撮影箇所は,

表 C.4

による。

表 C.4

追加の撮影箇所(クラス A

最下段の板厚

最下段

下から 2 段目以上の段

(1) 10 mm 以下

全ての縦継手の任意の位置から 1 か所
(材料が高張力鋼の場合に限る。

(2) 10 mm を超え

25 mm 以下

全ての縦継手の任意の位置から 2 か所,

うち 1 か所は,できるだけ底板に近い位

置とする(材料が高張力鋼の場合に限
る。

10 mm を超える板の全ての縦継手と水平継手との
接合点(材料が高張力鋼の場合に限る。

(3) 25 mm を超え

38 mm 以下

全ての縦継手の任意の位置から 2 か所,
うち 1 か所は,できるだけ底板に近い位

置とする。ただし,材料が軟鋼の場合は,

底板に近い位置だけとする。

25 mm を超える段の全ての縦継手の任意の位置か
ら 1 か所 
10 mm を超える板の全ての縦継手と水平継手との
接合点(材料が高張力鋼の場合に限る。

(4) 38 mm を超え

45 mm 以下 
(材料が高張力

鋼 の 場 合 に 限
る。

全ての縦継手を 100 %(全長) 38

mm を超える段の全ての縦継手を 100 %(全長)

25 mm を超え,38 mm 以下の段の全ての縦継手の
任意の位置から 1 か所 
10 mm を超える板の全ての縦継手と水平継手との
接合点

縦継手と水平継手との接合点の撮影に際して,縦継手又は水平継手のいずれを主とするかは,溶接施工方法を考

慮のうえ,受渡当事者間の協定によって決定する。


74

B 8501

:2013

3)  クラス による追加の撮影箇所

  クラス

B

による追加の撮影箇所は,

表 C.5

による。

表 C.5

追加の撮影箇所(クラス B

最下段の板厚

最下段

下から 2 段目以上の段

(1) 10 mm 以下

全ての縦継手の任意の位置から 1 か所

全ての縦継手の任意の位置から 1 か所

(2) 10 mm を超え

25 mm 以下

全ての縦継手の任意の位置から 2 か所,
うち 1 か所は,できるだけ底板に近い位

置とする。

全ての縦継手の任意の位置から 1 か所 
10 mm を超える板の全ての縦継手と水平継手との
接合点

(3) 25 mm を超え

45 mm 以下 
(材料が軟鋼の
場 合 は 38 mm

以下に限る。

全ての縦継手を 100 %(全長) 25

mm を超える段の全ての縦継手 100 %(全長)

25 mm 以下の段の全ての縦継手の任意の位置から
1 か所 
10 mm を超える板の全ての縦継手と水平継手との
接合点

縦継手と水平継手との接合点の撮影に際して,縦継手又は水平継手のいずれを主とするかは,溶接施工方法を考

慮のうえ,受渡当事者間の協定によって決定する。

d)

放射線透過試験の合否の判定基準は,次による。

1)

割れと明確に判断されるものは不合格とする。

2)

溶込み不良及び融合不良は,不合格とする。

3)  JIS Z 3104

による第

1

種及び第

2

種のきずについては,

3

類以上のものを合格とする。ただし,高

張力鋼を使用する部分及び普通鋼で

25 mm

を超える板厚の部分の縦継手に対しては,

2

類以上を合

格とする。

e)

任意の試験箇所が不合格の場合は,次による。

1)  d)

の判定基準に不合格の場合又は判定できない場合は,隣接した両箇所を追加撮影する。ただし,

きずがフィルムの端から

75 mm

以上離れた所にある場合は,その端に隣接した箇所を追加撮影する

必要はない。

2)

隣接した溶接部の撮影結果も

d)

の判定基準に不合格の場合は,更に隣接した箇所を撮影する。

こうして合格するまで撮影箇所を追加し,不合格箇所の範囲を調べる。

f)

クラス

B

の試験を行った貯槽については,最下段を含めて,不合格箇所を生じた縦継手は

100 %

(全

長)の撮影をする。

g)

一つの溶接線で,内側と外側とを異なる溶接士又は溶接機器で溶接し,放射線透過試験で不合格と判

定されたときは,両者共に不合格とする。

C.6  溶接部の超音波探傷試験 

縦継手及び水平継手の突合せ溶接部の超音波探傷試験は,次による。ただし,ここに規定していない事

項は,

JIS Z 3060

による。

a)  超音波探傷試験の適用箇所

  超音波探傷試験の適用箇所は,次による。

1)

超音波探傷試験を適用する箇所は,

9.2 e)

において放射線透過試験の適用を指定された箇所とする。

2)

超音波探傷試験を適用する継手の余盛の高さは,

表 C.3

に示された値以下とする。

3)  C.5

における放射線透過写真の撮影箇所

1

か所は,

超音波探傷試験をする溶接線の長さ

300 mm

と読

み替える。

b)  超音波探傷試験方法

  超音波探傷試験方法は,次による。

1)

探傷に当たっては,

JIS Z 3060

附属書 2

に規定する基本走査(ジグザグ走査を含む。

)を適用する。


75

B 8501

:2013

2)

試験周波数は,

5 MHz

(又は

2 MHz

)とする。

3)

探傷感度の調整には,

STB

A2

を使用する。

4)  M

検出レベルを用いる。

c)  超音波探傷試験による合否判定基準

  超音波探傷試験による合否判定基準は,次による。

1)

きずの評価は,母材の厚さに応じて,

表 C.6

A

B

及び

C

の値で区分されるきずの指示長さと,

最大エコー高さの領域によって

表 C.7

に従って行う。ただし,評価は,次の

1.1)

及び

1.2)

を考慮

して行う。

表 C.6

超音波探傷試験におけるきずの指示長さの区分

単位  mm

母材の厚さ

きずの指示長さによる区分の境界

A B C

6 以上 18 以下 6  9  18

18 を超えるもの

3

t

2

t

t:  母材の板厚。板厚の異なる突合せ溶接のときは,薄

いほうの板厚とする。

表 C.7

超音波探傷試験におけるきずの評価点

最大エコー高さ

きずの指示長さ

A 以下

A を超え B 以下

B を超え C 以下

C を超えるもの

領域 III 1 点

2 点

3 点

4 点

領域 IV 2 点

3 点

4 点

4 点

1.1)

同一の深さに存在するとみなされる

2

個以上のきずの間隔の長さが,いずれかのきずの指示長さ

以下である場合は,それら

2

個以上のきずの指示長さの和に間隔の長さを加えたものをきずの指

示長さとする。

1.2)  1.1)

によって得られたきずの指示長さ及び

1

個のきずの指示長さを

2

方向から探傷して異なる値が

得られた場合は,いずれか大きいほうの値をきずの指示長さとする。

2)

合否の判定基準は,次による。

2.1)  C.5

の放射線透過試験において,

JIS Z 3104

の第

1

種及び第

2

種のきずについて

3

類以上と規定さ

れている箇所については,

1)

に定めたきずの評価点に基づき

3

点以下であり,かつ,きずの最も

密な溶接部の長さ

300 mm

当たり,評価点の和が

5

点以下のものを合格とする。

2.2)  C.5

の放射線透過試験において,

JIS Z 3104

の第

1

種及び第

2

種のきずについて,

2

類以上と規定

されている箇所については,

1)

に定めたきずの評価点に基づき

2

点以下であり,かつ,きずの最

も密な溶接部の長さ

300 mm

当たり,評価点の和が

4

点以下のものを合格とする。


76

B 8501

:2013

附属書 D 
(規定)

貯槽本体の強度計算

D.1  適用範囲 

この附属書は,貯槽本体の強度計算方法について規定する。

D.2  強度計算方法 
D.2.1  
貯蔵液の温度の影響によって生じる熱応力 

貯蔵液の設計温度が

80

℃以上の場合は,温度変化によって生じる熱応力を求める。この場合,鋼材の

膨張は,貯蔵液の最高液位で貯槽を設置する地域の年間平均気温との差から求め,鋼材の線膨張係数は,

12

×

10

6

/

℃とする。

D.2.2  風荷重による貯槽本体の転倒及び滑り 

貯槽本体の風荷重による転倒及び滑りは,次に従って検討し,転倒及び滑りが起こらないようにしなけ

ればならない。

a)  転倒

  転倒については,風荷重が貯槽の重心位置に作用するものとし,貯槽を転倒させようとする転

倒モーメントが,自重による抵抗モーメントよりも小さくなければならない。

転倒モーメント

M

D

及び抵抗モーメント

M

R

は,次の式によって算出する。

Q

H

M

2

1

D

=

(

)

L

T

R

2

1

W

W

D

M

+

=

ここに,

H

貯槽の高さ(

m

D

貯槽の直径(

m

W

T

貯槽の自重(

N

W

L

貯蔵液の自重(

N

Q

貯槽が受ける風荷重で,

5.1.2 e)

による(

N

空液時の場合は,

W

L

0

とする。

b)  滑り

  滑りについては,風荷重によって底板下面に生じる滑りせん断力が,底板と基礎との間の静止

摩擦係数から定まる摩擦抵抗力よりも小さくなければならない。

滑りせん断力

H

D

及び摩擦抵抗力

H

R

は,次の式によって算出する。

H

D

Q

H

R

μ (W

T

W

L

)

ここに,

μ

底板と基礎面との間の静止摩擦係数

空液時の場合は,

W

L

0

とする。

D.2.3  地震動に対する貯槽本体の強度計算 

貯槽に対する地震の影響の評価は,通常の運転状態における貯槽の設計地震動による応答解析を行い,

貯槽の耐震上重要な部分に生じる応力などが,その部材に応じて定められた許容応力など(耐震設計用許

容応力など)を超えないことを確かめなければならない。

応答解析の方法,算定応力などの計算方法,耐震設計用許容応力などは,関連法規などの定めるところ

による。


77

B 8501

:2013

附属書 E

(参考)

鋼製石油貯槽の耐震設計指針

E.1  一般 

この附属書は,全鋼製円筒形貯槽の耐震設計を,修正震度法によって行う場合の一手法として,参考に

記載する。

E.2  応答解析 
E.2.1  
加速度型地震動に対する応答解析 
E.2.1.1  
設計用修正震度 

設計用水平修正震度及び設計用鉛直修正震度は,次の式によって算出する。

K

MH

0.15

ν

1

ν

2

ν

3

   (E.1)

K

MV

0.075

ν

1

ν

2

ν

3

  (E.2)

ここに,

  K

MH

設計用水平修正震度

K

MV

設計用鉛直修正震度

ν

1

地域別補正係数

ν

2

地盤別補正係数

ν

3

貯槽の固有周期を考慮した応答倍率

なお,補正係数

ν

1

ν

2

及び応答倍率

ν

3

は関連法規などによる。

E.2.1.2  ベースシャー及び転倒モーメント 

ベースシャー及び転倒モーメントは,次による。

a)

ベースシャーは,次の式によって算出する。

S

B1

K

MH

(W

1

W

S

W

R

)   (E.3)

ここに,

  S

B1

ベースシャー(

N

K

MH

(E.1)

参照

W

1

加速度型地震動に係る有効液重量で,次の式による(

N

L

1

1

W

f

W

=

f

1

有効液重量率で,

図 E.1

による。

W

L

最高液面高さ

H

L

における内容液の重量(

N

W

S

側板部の全重量(

N

W

R

屋根部の全重量(積雪地においては積雪荷重を含む。ただし,
設計積雪荷重の

1/2

まで減じることができる。

N

なお,地震時の内容液などの算定には,実液比重を用いる。

b)

転倒モーメントは,次の式によって算出する。

M

1

K

MH

(W

1

H

1

W

S

H

S

W

R

H

R

)  (E.4)

ここに,

M

1

転倒モーメント(

N

mm

K

MH

(E.1)

参照

W

1

加速度型地震動に係る有効液重量(

N

H

1

貯槽底面から

W

1

に係る有効液の重心までの高さで,次の式に

よる(

mm

H

1

h

1

H

L

h

1

有効液の重心までの高さの最高液面に対する比で,

E.2

による。


78

B 8501

:2013

H

L

最高液面高さ(

mm

W

S

側板部の全重量(

N

H

S

貯槽底面から側板部の重心までの高さ(

mm

W

R

屋根部の全重量(積雪地においては積雪荷重を含む。ただし,
設計積雪荷重の

1/2

まで減じることができる。

N

H

R

貯槽底面から屋根部の重心までの高さ(

mm

図 E.1

有効液重量率

図 E.2

有効液の重心までの高さ比


79

B 8501

:2013

E.2.2  変位型地震動に対する応答解析 
E.2.2.1  
設計用修正震度 

設計用水平修正震度は,次の式によって算出する。

5

1

V

SH

41

006

.

0

ν

ν

S

T

K

=

   (E.5)

ここに,

  K

SH

設計用水平修正震度

S

V

速度応答スペクトル値(

cm/s

ν

1

地域別補正係数で,関連法規などによる。

ν

5

長周期地震動に係る地域特性に応じた補正係数で,関連法規
などによる。

T

スロッシングの一次固有周期で,次の式による(

s

=

D

H

g

D

T

L

68

.

3

tanh

68

.

3

π

2

  (E.6)

g

重力加速度(

mm/s

2

D

貯槽の内径(

mm

H

L

最高液面高さ(

mm

E.2.2.2  ベースシャー及び転倒モーメント 

ベースシャー及び転倒モーメントは,次による。

a)

ベースシャーは,次の式によって算出する。

S

B2

K

SH

W

2

   (E.7)

ここに,

  S

B2

ベースシャー(

N

K

SH

(E.5)

参照

W

2

変位型地震動に係る有効液重量で,次の式による(

N

W

2

f

2

W

L

f

2

有効液重量率で,

図 E.1

による。

W

L

最高液面高さ

H

L

における内容液の重量(

N

b)

転倒モーメントは,次の式によって算出する。

M

2

K

SH

W

2

H

2

  (E.8)

ここに,

M

2

転倒モーメント(

N

mm

K

SH

(E.5)

参照

W

2

変位型地震動に係る有効液重量(

N

H

2

貯槽底面から

W

2

に係る有効液の重心までの高さで,次の式に

よる(

mm

H

2

h

2

H

L

h

2

有効液の重心までの高さの最高液面に対する比で,

E.2

による。

H

L

最高液面高さ(

mm

E.2.2.3  スロッシング波高 

スロッシング波高は,次の式によって算出する。

η

0.418DK

SH

  (E.9)

ここに,

η

スロッシング波高(

mm

D

貯槽の内径(

mm

K

SH

(E.5)

参照


80

B 8501

:2013

E.3  算定応力及び許容応力 
E.3.1  
側板に生じる圧縮応力 
E.3.1.1  
加速度型地震動による応力 

加速度型地震動による応力は,次による。

a)

水平方向地震動によって側板に生じる圧縮応力は,次の式によって算出する。

t

D

M

2

1

CH

π

4

=

σ

  (E.10)

ここに,

σ

CH

側板に生じる圧縮応力(

N/mm

2

M

1

(E.4)

参照

D

貯槽の内径(

mm

t

最下段の板厚(腐れ代を除く。

mm

b)

鉛直方向地震動によって側板に生じる圧縮応力は,次の式によって算出する。

σ

CV

K

MV

σ

CO

  (E.11)

ここに,

σ

CV

側板に生じる圧縮応力(

N/mm

2

K

MV

(E.2)

参照

σ

CO

側板部,屋根部の重量による圧縮応力で,次の式による

N/mm

2

Dt

W

W

π

R

S

CO

+

=

σ

  (E.12)

D

貯槽の内径(

mm

t

最下段の板厚(腐れ代を除く。

mm

W

S

側板部の全重量(

N

W

R

側板に支持された屋根部の総重量(積雪地においては
積雪荷重を含む。ただし,設計積雪荷重の

1/2

まで減

じることができる。

N

E.3.1.2  変位型地震動による応力 

変位型地震動によって側板に生じる圧縮応力は,次の式によって算出する。

t

D

M

2

2

CS

π

4

=

σ

  (E.13)

ここに,

σ

CS

側板に生じる圧縮応力(

N/mm

2

M

2

(E.8)

参照

D

貯槽の内径(

mm

t

最下段の板厚(腐れ代を除く。

mm

E.3.1.3  側板に生じる圧縮応力の評価 

加速度型地震時に側板に生じる圧縮応力

σ

C1

及び変位型地震時に側板に生じる圧縮応力

σ

C2

は,許容座屈

応力

σ

k

を超えてはならない。

なお,

σ

C1

σ

C2

及び

σ

K

は,次の式によってそれぞれ算出する。

CO

CV

CH

C1

2

2

σ

σ

σ

σ

+

+

=

  (E.14)

CO

CS

C2

σ

σ

σ

+

=

  (E.15)

D

Et

γ

σ

5

.

0

K

=

  (E.16)

ここに,

σ

C1

加速度型地震時に側板に生じる圧縮応力(

N/mm

2

σ

CH

(E.10)

参照

σ

CV

(E.11)

参照


81

B 8501

:2013

σ

CO

(E.12)

参照

σ

C2

変位型地震時に側板に生じる圧縮応力(

N/mm

2

σ

CS

(E.13)

参照

σ

K

許容座屈応力(

N/mm

2

γ

安全率で,

γ

1.5

とする。

D

貯槽の内径(

mm

E

縦弾性係数(

N/mm

2

t

最下段の板厚(腐れ代を除く。

mm

E.3.2  側板に生じる円周応力 
E.3.2.1  
加速度型地震動による応力 

加速度型地震動による応力は,次による。

a)

水平方向地震動によって側板に生じる円周応力は,次の式によって算出する。

t

H

S

L

1

B

H

π

=

ϕ

σ

  (E.17)

ここに,

σ

ϕH

側板に生じる円周応力(

N/mm

2

S

B1

(E.3)

参照

H

L

最高液面高さ(

mm

t

最下段の板厚(腐れ代を除く。

mm

b)

鉛直方向地震動によって側板に生じる円周応力は,次の式によって算出する。

0

MV

V

ϕ

ϕ

σ

σ

=

K

  (E.18)

ここに,

σ

ϕV

側板に生じる円周応力(

N/mm

2

K

MV

(E.2)

参照

σ

ϕ0

静液圧による側板最下段の円周応力で,次の式による(

N/mm

2

t

D

H

l

2

L

0

g

ρ

σ

ϕ

=

  (E.19)

t

最下段の板厚(腐れ代を除く。

mm

ρ

l

液密度(

kg/mm

3

g

重力加速度(

mm/s

2

H

L

最高液面高さ(

mm

D

貯槽の内径(

mm

E.3.2.2  変位型地震動による応力 

変位型地震動によって側板に生じる円周応力は,次の式によって算出する。

t

H

S

L

B2

S

π

=

ϕ

σ

  (E.20)

ここに,

σ

ϕS

側板に生じる円周応力(

N/mm

2

S

B2

(E.7)

参照

H

L

最高液面高さ(

mm

t

最下段の板厚(腐れ代を除く。

mm

E.3.2.3  評価に用いる側板の円周応力 

加速度型地震時に側板に生じる円周応力

σ

ϕ1

及び変位型地震時に側板に生じる円周応力

σ

ϕ2

は,次の式に

よってそれぞれ算出する。

0

2

V

2

H

1

ϕ

ϕ

ϕ

ϕ

σ

σ

σ

σ

+

+

=

  (E.21)

0

S

2

ϕ

ϕ

ϕ

σ

σ

σ

+

=

  (E.22)

ここに,

σ

ϕ1

加速度型地震時に側板に生じる円周応力(

N/mm

2

σ

ϕH

(E.17)

参照


82

B 8501

:2013

σ

ϕV

(E.18)

参照

σ

ϕ0

(E.19)

参照

σ

ϕ2

変位型地震時に側板に生じる円周応力(

N/mm

2

σ

ϕS

(E.20)

参照

E.3.2.4  側板の応力強さの評価 

側板の応力強さの評価は式

(E.23)

(E.26)

を満足しなければならない。

|

σ

C1

|

σ

ϕ1

0.9

σ

y

  (E.23)

|

σ

C1

|

σ

ϕ1

0.7

σ

u

  (E.24)

|

σ

C2

|

σ

ϕ2

0.9

σ

y

  (E.25)

|

σ

C2

|

σ

ϕ2

0.7

σ

u

  (E.26)

ここに,

σ

C1

(E.14)

参照

σ

C2

(E.15)

参照

σ

ϕ1

(E.21)

参照

σ

ϕ2

(E.22)

参照

σ

y

材料の使用温度における降伏点又は耐力(

N/mm

2

σ

u

材料の使用温度における引張強さ(

N/mm

2

E.3.3  アニュラプレートに生じる曲げ応力 

アニュラプレートに生じる曲げ応力範囲は,式

(E.27)

及び式

(E.28)

を満足しなければならない。

Δσ

B1

2

σ

y

  (E.27)

Δσ

B2

2

σ

y

  (E.28)

ここに,

Δσ

B1

加速度型地震時に生じるアニュラプレートの曲げ応力範囲

N/mm

2

Δσ

B2

変位型地震時に生じるアニュラプレートの曲げ応力範囲

N/mm

2

σ

y

アニュラプレートの降伏点又は耐力(

N/mm

2

なお,式

(E.27)

又は式

(E.28)

を満足しない場合は,設計地震動による応力について疲労累積係数を求めて,

その安全性を確認しなければならない。

また,

Δσ

B1

及び

Δσ

B2

は,次の式によって算出する。

(

) (

)

2

V

-

B

2

H1

-

B

1

B

σ

σ

σ

Δ

Δ

Δ

+

=

  (E.29)

2

H

-

B

2

B

σ

σ

Δ

Δ

=

  (E.30)

ここに,

Δσ

B

H1

水平加速度型地震動によるアニュラプレートの曲げ応
力範囲(

N/mm

2

Δσ

B

V

鉛直加速度型地震動によるアニュラプレートの曲げ応
力範囲(

N/mm

2

Δσ

B

H2

変位型地震動によるアニュラプレートの曲げ応力範囲

N/mm

2

注記 1

Δσ

B

H1

Δσ

B

V

Δσ

B

H2

は,局部の応力集中を考慮しない弾性応力である。

注記 2

疲労累積係数を求める場合には,局部の応力集中を考慮する。

E.4  滑りの検討 

貯槽底面に生じる水平力 と横滑り抵抗力 F'との関係は,式

(E.31)

を満足しなければならない。

FF

′  (E.31)

ただし,及び F

は,次の式によって算出する。


83

B 8501

:2013

F=(S

B1

又は S

B2

のいずれかの大きな値)

  (E.32)

F

μ

W

o

(1

K

MV

)  (E.33)

ここに,

F: 貯槽底面に生じる水平力(

N

S

B1

(E.3)

参照

S

B2

(E.7)

参照

F

横滑り抵抗力(

N

μ

貯槽底面と貯槽基礎との静摩擦係数

W

o

運転重量(

N

  W

o

W

L

W

S

W

R

W

L

最高液面高さ H

L

における内容液の重量(

N

W

S

側板部の全重量(

N

W

R

屋根部の全重量(積雪地区においては,積雪荷重を含
む。ただし,設計積雪荷重の

1/2

まで減じることがで

きる。

N

K

MV

(E.2)

参照

E.5  転倒の検討 

地震時における貯槽の転倒モーメント と貯槽の抵抗モーメント M'との関係は,式

(E.34)

を満足しなけ

ればならない。

MM'

  (E.34)

ただし,及び M'は,次の式によって算出する。

M=(M

1

又は M

2

のいずれか大きな値)

  (E.35)

(

)

D

K

W

M

2

1

1

MV

o

=

  (E.36)

ここに,

M: 地震時における貯槽の転倒モーメント(

N

mm

M

1

(E.4)

参照

M

2

(E.8)

参照

M': 貯槽の抵抗モーメント(

N

mm

W

o

運転重量(

N

  W

o

W

L

W

S

W

R

W

L

最高液面高さ H

L

における内容液の重量(

N

W

S

側板部の全重量(

N

W

R

屋根部の全重量(積雪地においては積雪荷重を含む。
ただし,設計積雪荷重の

1/2

まで減じることができ

る。

N

K

MV

(E.2)

参照

D: 貯槽の内径(

mm