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B 8420

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

4

4

  重大な危険源リスト  

11

5

  機械安全要求事項及び安全対策  

11

5.1

  一般事項  

11

5.2

  機械安全の一般事項  

12

5.3

  押しつぶし  

13

5.4

  挟まれ  

13

5.5

  切断  

13

5.6

  巻込み  

14

5.7

  引込み  

14

5.8

  衝撃  

14

5.9

  高圧流体  

14

5.10

  部品・製品の飛出し  

14

5.11

  減圧・加圧  

14

5.12

  爆発  

14

5.13

  安定性  

14

5.14

  滑り又はつまずき  

15

5.15

  転落  

15

6

  電気安全要求事項及び安全対策  

15

6.1

  一般要求事項  

15

6.2

  絶縁及び回路遮断  

20

6.3

  電源供給設備への接続及び内部接続  

21

6.4

  感電に対する保護  

22

6.5

  過電流に対する保護対策  

23

6.6

  等電位ボンディング  

24

6.7

  制御回路及び制御機能  

25

6.8

  熱影響に対する保護  

27

6.9

  火災又は爆発の危険性  

29

6.10

  感震装置  

30

7

  使用上の情報表示  

30

7.1

  一般事項  

30

7.2

  使用上の情報の表示方法  

31


B 8420

:2013  目次

(2)

ページ

7.3

  信号及び警報装置  

31

7.4

  表示及び標識  

31

7.5

  製品銘板  

32

7.6

  技術文書  

32

8

  設備の試運転,点検,操作及び保全  

34

8.1

  一般事項  

34

8.2

  点検及び試運転に関する情報  

34

8.3

  絶縁試験  

34

8.4

  技術文書に記載する設備使用上の指示  

36

8.5

  技術文書に記載する保守作業上の指示  

36

9

  安全要求事項及び安全対策の実証  

36

附属書 JA(規定)重大な危険源のリスト  

38

附属書 JB(参考)電気・電子部品関係の故障モード  

42

附属書 JC(参考)電気的検知保護設備電気用品の単一障害一覧  

45

附属書 JD(規定)抵抗加熱炉及び発熱体の試験方法  

48

附属書 JE(規定)絶縁耐力試験方法  

52

附属書 JF(規定)絶縁抵抗測定試験方法  

53

附属書 JG(参考)抵抗加熱炉の点検要領  

58

附属書 JH(参考)参考文献  

76

附属書 JI(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

77


B 8420

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本工業炉協会(JIFMA)及び

一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があ

り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 B

8420

:2013

抵抗加熱炉の安全通則

Safety requirement for resistance heating furnace

序文 

この規格は,抵抗加熱炉に求められる安全要求事項を包含することを目的として,2006 年に第 3 版とし

て発行された IEC 60519-2 に規定する電気安全要求事項に加え,機械安全要求事項を取り入れて抵抗加熱

炉の安全通則とした日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JI に示す。また,附属書 JA∼附属書 JH は対応国際規格には

ない事項である。

適用範囲 

この規格は,次に示す a)及び b)の抵抗加熱炉の安全に関する一般事項について規定する。ただし,電圧

適用範囲は,交流 1 000 V 以下,直流 1 500 V 以下とする。

なお,この電圧適用範囲を超える場合の電気安全要求事項は,JIS B 9960-11 による。

a)

間接式抵抗加熱炉  この規格の要求事項は,直流電圧,又は周波数 60 Hz 以下の単相若しくは三相交

流電圧で作動する発熱体で加熱される間接式抵抗加熱炉に適用する。

注記 1  発熱体には,金属発熱体及び非金属発熱体がある。

注記 2  発熱体の取付形態には,次がある。

−  炉内面に直接取り付けられる露出発熱体

−  ラジアントチューブヒータ

−  イマージョンヒータ(浸せきヒータ)

−  シーズヒータ

例  間接式抵抗加熱炉の一般的使用例を,次に示す。

−  バッチ処理炉[

例  箱形炉,マッフル炉,るつぼ炉(ポット炉),ピット炉,ベル炉(カバ

ー炉)

,台車炉,流動床炉,ソルトバス(塩浴炉)

,真空熱処理炉など]

−  連続処理炉[

例  ローラハース炉,プッシャ炉,ウォーキングビーム炉,ウォーキングハ

ース炉,

(回転)レトルト炉,ロータリーキルン炉,回転炉床炉,トンネル炉(窯)

,マッ

フル炉,メッシュベルト炉など]

一般的に附属機器として使用する次の抵抗加熱装置に適用する。

−  固体,液体又はガスを加熱するための装置

−  溶解したり,保持したりするための装置

−  個々の発熱器(可動又は固定ヒータ)

間接式抵抗加熱炉は,特殊な危険発生の可能性のある次の炉に適用する。


2

B 8420

:2013

−  亜硝酸塩浴炉

−  熱処理中に爆発性の雰囲気が炉で発生する可能性のある間接式抵抗加熱炉(

例  水素及びメタ

ン,プロパン及び一酸化炭素,又は炭化水素の混成からなる雰囲気を用いた浸炭炉,光輝焼鈍

炉など)

−  保護ガス及び/又は反応ガス雰囲気を用いた間接式抵抗加熱炉[

例  ガス浸炭,ガス窒化,ガ

ス軟窒化,浸炭窒化用の炉(保護ガスは,例えば,Ar,N

2

この規格の要求事項は,IEC 60519-10 で扱うトレース加熱システムには適用しない。

b)

直接式抵抗加熱炉  被加熱物,又は加熱される流体内に設置された電極から被加熱物に直接通電する

ことによって加熱される直接式抵抗加熱炉にも適用する。そのような炉の例を,次に示す。

−  塩浴電極炉

−  ガラス溶解炉

−  黒鉛化炉

−  炭化けい素製造炉

この規格の要求事項は,IEC 60519-3IEC 60519-4IEC 60519-8 及び IEC 60519-21 を適用する直接式

抵抗加熱炉には適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

IEC 60519-2:2006

,Safety in electroheat installations−Part 2: Particular requirements for resistance

heating equipment(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 8415

  工業用燃焼炉の安全通則

JIS B 9700

  機械類の安全性−設計のための一般原則−リスクアセスメント及びリスク低減

JIS B 9703

  機械類の安全性−非常停止−設計原則

JIS B 9710

  機械類の安全性−ガードと共同するインタロック装置−設計及び選択のための原則

JIS B 9711

  機械類の安全性−人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま

JIS B 9712

  機械類の安全性−両手操作制御装置−機能的側面及び設計原則

JIS B 9713-1

  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 1 部:高低差のある 2 か所間の固定され

た昇降設備の選択

JIS B 9713-2

  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 2 部:作業用プラットフォーム及び通路

JIS B 9713-3

  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 3 部:階段,段ばしご及び防護さく(柵)

JIS B 9713-4

  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 4 部:固定はしご

JIS B 9714

  機械類の安全性−予期しない起動の防止

JIS B 9715

  機械類の安全性−人体部位の接近速度に基づく安全防護物の位置決め

JIS B 9716

  機械類の安全性−ガード−固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事


3

B 8420

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JIS B 9960-1

  機械類の安全性−機械の電気装置−第 1 部:一般要求事項

JIS B 9960-11

  機械類の安全性−機械の電気装置−第 11 部:交流 1000 V 又は直流 1500 V を超え 36 kV

以下の高電圧装置に対する要求事項

JIS B 9961

  機械類の安全性−安全関連の電気・電子・プログラマブル電子制御システムの機能安全

JIS C 0446

  色又は数字による電線の識別

JIS C 0508-1

  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全−第 1 部:一般要求事項

JIS C 0508-2

  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全−第 2 部:電気・電子・プログ

ラマブル電子安全関連系に対する要求事項

JIS C 0508-3

  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全−第 3 部:ソフトウェア要求事

JIS C 0508-4

  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全−第 4 部:用語の定義及び略語

JIS C 0920

  電気機械器具の外郭による保護等級(IP コード)

注記  対応国際規格:IEC 60529,Degrees of protection provided by enclosures(IP Code)(IDT)

JIS C 60364-1

  低圧電気設備−第 1 部:基本的原則,一般特性の評価及び用語の定義

JIS C 60364-4-41

  低圧電気設備−第 4-41 部:安全保護−感電保護

注記  対応国際規格:IEC 60364-4-41,Low-voltage electrical installations−Part 4-41: Protection for

safety−Protection against electric shock(IDT)

JIS C 60364-4-42

  建築電気設備−第 4-42 部:安全保護−熱の影響に対する保護

注記  対応国際規格:IEC 60364-4-42,Low-voltage electrical installations−Part 4-42: Protection for

safety−Protection against thermal effects(IDT)

JIS C 60364-4-43

  低圧電気設備−第 4-43 部:安全保護−過電流保護

JIS C 60364-5-53

  建築電気設備−第 5-53 部:電気機器の選定及び施工−断路,開閉及び制御

JIS C 60664-1

  低圧系統内機器の絶縁協調−第 1 部:基本原則,要求事項及び試験

IEC 60050-841

,International Electrotechnical Vocabulary−Part 841: Industrial electroheat

IEC 60071-1

,Insulation co-ordination−Part 1: Definitions, principles and rules

IEC 60110-1

,Power capacitors for induction heating installations−Part 1: General

IEC 60397

,Test methods for batch furnaces with metallic heating resistors

IEC 60398

,Industrial electroheating installations−General test methods

IEC 60417 ISO 7000-DB-12M Subscription (b)

,Graphical symbols for use on equipment−12-month

subscription to online database comprising all graphical symbols published in IEC 60417 and ISO 7000

IEC 60519-1:2003

,Safety in electroheat installations−Part 1: General requirements

IEC 60519-3

,Safety in electroheat installations−Part 3: Particular requirements for induction and conduction

heating and induction melting installations

IEC 60519-4

,Safety in electroheat installations−Part 4: Particular requirements for arc furnace installations

IEC 60519-8

,Safety in electroheat installations−Part 8: Particular requirements for electroslag remelting

furnaces

IEC 60519-10

,Safety in electroheating installations−Part 10: Particular requirements for electrical resistance

trace heating systems for industrial and commercial applications

IEC 60519-21

,Safety in electroheat installations−Part 21: Particular requirements for resistance heating

equipment−Heating and melting glass equipment


4

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IEC 60990

,Methods of measurement of touch current and protective conductor current

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 9700JIS C 0508-4 及び IEC 60050-841 によるほか,次に

よる。

3.1

抵抗加熱

3.1.1 

抵抗加熱(electric resistance heating) 

ジュール熱を利用して行う加熱。

注記  電気導体に電流を流すと,電気抵抗値と電流の 2 乗との積に比例するジュール熱が発生する。

抵抗加熱には,被加熱物に直接電流を通じて発熱させる直接式抵抗加熱と,発熱体から発生す

る熱を被加熱物に伝える間接式抵抗加熱とがあり,工業用電気抵抗加熱炉,家庭用電熱器具,

暖房などに広く利用されている。

3.1.2 

直接式抵抗加熱炉(direct resistance heating furnace)

加熱対象が電気導体であり,それに電極を配して電源と接続し,直接電流を流してジュール加熱を行う

炉。

注記  この被加熱物の抵抗加熱を利用する方式は,間接式加熱方式に比べ,被加熱物が最高温度にな

るので,周囲条件によっては耐火物の耐熱温度以上に加熱することが可能である。また,熱効

率も高い。被加熱物の具備しなければならない条件は,適切な固有抵抗をもつ導体であること

である。

3.1.3 

間接式抵抗加熱炉(indirect resistance heating furnace)

炉内に金属発熱体又は非金属発熱体を配置して,その発生する熱を放射又は対流によって被加熱物に伝

える方式の炉。

注記  抵抗加熱炉の大部分を占める。

3.2

発熱体

3.2.1 

発熱体(electric resistance heating element)

工業用の電気抵抗加熱炉,実験用熱処理炉及び各種電気機器の電熱材料として用いる発熱材料。

注記  発熱材料に電力を負荷してジュール熱を発生させ,発熱体として利用するもので,次の性質を

もつ。

−  固有抵抗が大きい

−  抵抗の温度係数が小さい

−  化学的に安定

−  加工・接続が容易

−  高温に耐え,加熱冷却を繰り返しても材質が変化しない

3.2.2 

金属発熱体(metallic heating element)

金属のもつ固有抵抗を利用した発熱体。


5

B 8420

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注記  金属発熱体は,使用雰囲気,使用温度などによって材料を選定する。ニクロム系(空気 1 200  ℃),

鉄クロム系(空気中 1 400  ℃)

,タングステン(真空又は水素中 2 500  ℃以上)

,モリブデン(真

空又は水素中 1 800  ℃)

,貴金属の白金系などがある。

3.2.3 

非金属発熱体(non-metallic heating element)

非金属の固有抵抗を利用した発熱体。

注記  非金属発熱体は,使用雰囲気,仕様温度などによって材料を選定する。

炭化けい素発熱体(主に空気中 1 400  ℃)

,けい化モリブデン発熱体(主に空気中 1 700  ℃)

ランタンクロマイト発熱体(主に空気中 1 800  ℃)

,ジルコニア発熱体(空気中 2 200  ℃)

,黒

鉛発熱体(N2,Ar などの保護雰囲気又は真空中 2 500  ℃以上)などがある。

非金属発熱体は,一般的に耐熱性に優れているが,その半面,硬くてもろい性質があり,取

扱い上で折損しやすいなど,熱衝撃抵抗性が弱い。

3.2.4 

露出発熱体(bare heating element) 

絶縁がいし(碍子)などで地絡を防ぎ,人体・被加熱物・その搬送装置と直接接触しないように,炉内

に直接取り付けた発熱体。

3.2.5 

ラジアントチューブヒータ(radiant tube heater)

耐熱合金製及び/又はセラミックのチューブに発熱体を挿入し,チューブ表面からの放熱で加熱するヒ

ータ。

3.2.6 

イマージョンヒータ,浸せきヒータ(immersion heater)

液体を加熱するために,液槽の中に設置する電熱式加熱器。

注記  加熱器の材料には,金属質及びセラミック質がある。これらの材料を用いて,金属製発熱体の

表面を被覆保護する。熱浴の油加熱用,水焼入れ時の過冷却防止用などに使用し,いずれの場

合も液温を均一にするため,かくはん(攪拌)器を併用する。セラミックスの性能向上に伴っ

て溶融金属(Al,Pb など)の加熱にも使用するようになっている。

3.2.7 

シーズヒータ(sheathed heater)

金属パイプの中央に線状又はコイル状の金属発熱抵抗線(ニクロム線など)を入れ,熱伝導率がよく,

しかも高温における電気絶縁が良好なセラミック粉末を充塡したヒータ。

注記  パイプ径は数 mm∼十数 mm のものが多く,細い径のものは自由に曲げて取り付けることもで

きる。太い径のものは使用目的に合わせて,直管,U 字形などに加工される。発熱線は,機械

的に又は電気的に金属管に保護されているため,家庭用電熱器具,工業炉用発熱体,金属への

直接密着加熱,低融点金属の溶解,油・水などへの直接投入ヒータ,熱風送風用,薬品・化成

品関係の加熱器,船舶・車両用の熱源などに広範囲に使用されている。また,金属パイプの代

わりに,セラミックパイプに金属発熱体を組み込んで耐熱性を高めたシーズヒータが用いられ

るようになってきている。

3.3

被加熱物(workload)


6

B 8420

:2013

加熱装置によって加熱されるものの総称。

3.4

安全標識,安全マーキング及び製品銘板 

3.4.1 

安全標識(safety sign)

機械・装置の使用及び保守の場合に遭遇するかもしれない危険を,操炉作業者に警告する標識。

3.4.2 

安全マーキング(safety marking)

安全標識などとは別に,安全のメッセージを伝える必要のある対象物又は位置を明確にするため安全色

及び対比色を使用するマーキング。

3.4.3 

製品銘板(nameplate)

名称,形式,製造番号,製品仕様などの関連する情報を表示する銘板。

3.5 

塩浴炉(salt-bath furnace)

被加熱物の伝熱媒体として各種塩類,塩化物などの加熱溶融体を用いる加熱装置。

注記  溶融体として,次の 3 種類がある。

a)

溶融体をるつぼ,ポットなどの外部加熱によって保持したもの

b)

浸せきヒータを溶融体に入れて加熱したもの

c)

溶融体自体に直接通電して加熱保持したもの

3.6 

亜硝酸塩浴炉及び硝酸塩浴炉(nitrite and nitrate bath furnace)

金属の槽又はるつぼ,及びカリウム又はナトリウムを含む硝酸塩若しくは亜硝酸塩,又はこれらを混合

したソルトバスで構成する塩浴炉。

3.7 

ガラス溶解炉,直接式抵抗加熱(glass-melting furnace,direct resistance heating)

浸せきした電極から浴槽中に直接電流を流し,発生する熱によってガラスを溶解する炉。

3.8 

(浴用)予熱装置[pre-heating equipment(for bath furnaces)]

浴炉に用いる溶融熱伝達物質が凝固した場合に,上部層を早く溶解するための補助加熱設備。

3.9 

外部加熱(external heating)

物質の外部にある熱源による加熱。

注記  熱伝導・放射・対流などによって,物質の表面から徐々に内部へ熱が伝わっていく加熱を,外

部加熱という。一般には,直火,熱風,スチーム,電熱などがこの外部加熱になる。

外部加熱に対比して,内部加熱(internal heating)がある。内部加熱は,物質そのものの自己

発熱による加熱であり,内部と外部とが同時並行的に加熱される。マイクロ波,高周波,低周

波などの電磁波及び交流電流の周波数を,材料,形状によって選定し加熱する。

3.10 

残留電圧・残留電流(residual voltage・residual current)

地絡電流などを含む三相不平衡電圧(電流)を対称座標法で正相分,逆相分及び零相分に分解した場合


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B 8420

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の零相分の電圧(電流)

注記  一般的には,零相電流は地絡電流を指し,残留電流ともいう。

3.11 

接触電圧・接触電流(touch voltage・touch current)

回路網に電流が流れている設備又は機器の 1 か所以上の接近可能な部分に接触し,電撃(感電)を受け

た場合に,人体に加わる電圧・電流。

3.12 

漏れ電流(leakage current)

運転状態で,意図しない導電性径路を流れる電流。

3.13

安全特別低電圧及び特別低電圧 

3.13.1 

安全特別低電圧,SELV(safety extra-low voltage)

公称電圧が交流 25 V 又は直流 60 V 以下の電圧。

注記 1  危険な電圧から二重絶縁又はそれと同等以上の絶縁によって分離された非接地回路で,単一

故障状態においても特別低電圧範囲を超える電圧を発生しないものを安全特別低電圧回路と

いう。

注記 2 SELV を超える場合には,直接接触に対する保護が必要になる。

3.13.2 

特別低電圧,ELV(extra-low voltage)

公称電圧が交流 50 V 又は直流 120 V 以下の電圧。

3.14 

保護導体(protective conductor)

感電保護のために,主接地端子,外部導電性部分,露出導電部などを接続する導体であって,安全目的

例  感電保護)のために設ける導体。

例  次の一つ以上で構成できる。

−  多心ケーブルの導体

−  充電用導体と共通のエンクロージャに納めた絶縁導体又は露出発熱体

−  固定して施設した露出発熱体又は絶縁導体

−  金属製ケーブル外装,ケーブルのシールド,ワイヤ編組,同軸ケーブルの外部導体,金属製

電線管など。 

3.15 

等電位ボンディング(equipotential bonding)

等電位の達成を意図した導電性部分の電気的接続。

3.16 

自己復帰形安全リミットスイッチ(safety momentary contact limit switch)

操作後,最初の状態に自動的に戻る安全な開閉装置。

ベル,電磁式リモートコントロールスイッチ又は遅延スイッチの安全な操作を目的とする。

3.17 

回路遮断器(circuit breaker)

通常の回路状態下で投入,通電,及び遮断ができ,かつ,短絡のような異常な状態下での投入,指定さ


8

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れた通電時間及び電流遮断が自動的にできる個々の系統の機械式開閉機器。

3.18 

複巻変圧器(transformer with a separate winding)

1 次巻線と 2 次巻線とが電気的に絶縁されている単相及び三相の変圧器。

注記 1  複巻変圧器には,次がある。

a)

単相複巻変圧器は,1 次巻線と 2 次巻線とが電気的に絶縁されている単相の変圧器。

b)

三相複巻変圧器は,1 次巻線と 2 次巻線とが電気的に絶縁されている三相の変圧器で,結

線方式が数種類ある。

注記 2  使用目的には,次がある。

a)

入力側(電源側)

,出力側(負荷側)の回路の絶縁

b)

電源の電圧を所定の電圧に変換

c)

電源と負荷との位相を変換

3.19 

漏電遮断器(residual-current operated circuit-breakers)

指定の条件の下で,残留電圧又は不平衡電流が指定の値に達した場合に,接点を開放するための機械的

遮断装置又は類似の装置。

3.20 

絶縁監視(insulation monitoring)

充電部から露出導電性部品(プラグ,コンセントなど)又は大地までの間で,電力供給を妨げる初期的

単独故障を発生させないための設備の電気絶縁監視。

注記  監視装置は,設備の絶縁を監視し,設定絶縁数値以下になった場合,音響的・視覚的警報又は

信号を出す。これによって,電気供給停止による設備の複合故障を回避する。

3.21 

電気装置のクラス 

JIS B 9960-1

附属書 JD[電気装置のクラス(感電保護による分類)]による電気装置のクラス。

注記  電気装置のクラス分けで使用する用語の意味は,次による。

基本保護:正常状態(故障のない状態)下での感電保護

故障保護:単一故障状態(

例  基礎絶縁の状態)下での感電保護

基礎絶縁:感電に対し,基本保護を行う危険充電部の絶縁

補助絶縁:基礎絶縁の故障時の感電保護(故障保護)を行うために,基礎絶縁に加えて施す独

立した絶縁

強化絶縁:感電に対し,二重絶縁と同等の保護を行う危険充電部の絶縁

二重絶縁:基礎絶縁と補助絶縁との両方で構成する絶縁

3.21.1 

クラス の機器(class 0 equipment)

感電に対する保護を基礎絶縁にだけに依存しており,基礎絶縁が破損した場合に,可触導電となる部分

を接地する方法がない機器。定格電圧が 150 V を超えない屋内用機器についてだけ認められる。

3.21.2 

クラス 0I の機器(class 0I equipment)

基礎絶縁をもち,かつ,接地用端子をもつが,接地線がない電源コード及び接地極がない差込プラグを

使用している機器。


9

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3.21.3 

クラス の機器,接地付き機器(class I equipment,equipment with earthing provision)

基本保護のための手段の要素として基礎絶縁をもち,故障保護のための手段の要素として保護ボンディ

ングをもつ機器。

3.21.4 

クラス II の機器(class II equipment)

次のいずれかの機器。

a)

基本保護のための手段の要素として基礎絶縁をもち,故障保護のための手段の要素として補助絶縁を

もつ機器。

b)

基本保護及び故障保護を,強化絶縁によって行う機器。

3.21.5 

クラス III の機器(class III equipment)

基本保護のための手段の要素として,特別低電圧値による電圧制限に依存し,故障保護のための要素を

もたない機器。

3.22 

保護導体電流(protective conductor current)

微小なインピーダンスの電流計で測定する保護導体の電流。

注記  電気設備の安全又は通常の使用を阻害するような,過度な保護導体電流を防ぐために,設備及

び機器に対策を講じる。機器に供給する,又はその機器から発生する,あらゆる周波数の電流

について両立性を確保する。

3.23 

温度調節計(temperature controller)

温度センサの電気信号を受けて,あらかじめ設定した設定温度と比較して,設定温度に保つように操作

部(制御機器)に制御出力を出す機器。

3.24 

温度上限警報計(temperature high limiter)

特定の設定した上限温度を超える温度信号を受けた場合に,警報出力を出す機器。

3.25 

温度スイッチ(thermal switch)

所定の温度以上になった場合に,加熱装置の安全回路を遮断するリセット可能な素子。

3.26 

温度ヒューズ(thermal fuse)

所定の温度以上になった場合に,感熱素子が溶けることによって加熱装置の安全回路を遮断する,復帰

できない素子。

注記  一度しか使用できないので,作動するごとに交換する必要がある。

3.27 

温度検出器(temperature sensor)

温度に応じた電気信号,空気圧力信号などの出力を発生する機器。

3.28 

放射温度計(radiation thermometer)


10

B 8420

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測定対象から発する赤外線及び/又は可視光線によって,対象の温度を測定する温度計。

例  全放射温度計,光温度計,二色温度計など。

3.29 

給水圧力検出装置(water pressure detector)

給水圧力が所定の値に達した場合に,電気接点を開閉する圧力検出装置。

3.30 

排水温度過昇検出装置(outlet water over-temperature detector)

排水温度が所定の温度よりも上昇した場合に,その温度に応じた電気信号,空気出力信号などの出力を

発生する温度検出器を用いた検出装置。

3.31 

水量検出装置(water flow detector)

水量を検知して動作する,フロースイッチ及び水量検出センサを用いた検出装置。

3.32 

エンクロージャによる保護等級,IP コード(degrees of protection provided by enclosures)

JIS C 0920

で規定する,電気機械器具の防水及び防じん(塵)の程度についての外郭による保護等級。

注記 1  規定されている保護等級及びそれに付随する付加的事項をコード化したものを IP コードと

呼ぶ。コード文字“IP”と特性数字などとを組み合わせて表す。

注記 2  第一特性数字:固形異物の侵入に対する保護の度合い[7 種,保護なし∼防じん(塵)]。

注記 3  第二特性数字:水の浸入に対する保護の度合い(9 種,無保護のもの∼防湿形)。

注記 4 IP コードのうち,固形物又は水のいずれかを省略する場合は,“X”で表記する。

3.33 

感震装置(seismograph)

地震の初期微動(P 波)を感知して,直ちに緊急遮断装置を作動させる装置。

注記 1  緊急地震速報及び P 波の両方の情報を用いることで,高い精度の制御が可能である。

注記 2  緊急遮断装置は,感震装置からの信号を受けて燃料などの配給管の遮断弁を作動させ,ガス・

油などの危険物の流出を防止する。また,電熱・動力の供給電源を遮断させ,電気的二次災

害を防止する。

3.34 

電極(electrode)

通電によってアーク熱又は抵抗熱を発生させる電気導体の電力導入端部。

注記  工業炉に使用する電極は,黒鉛質と金属製とに大別される。前者の代表的なものとして人造黒

鉛電極,自焼性電極があり,後者の代表的なものとしてタングステン電極がある。人造黒鉛電

極は,主として鉄くず(屑)溶解専用のアーク炉に使用し,タングステン電極はプラズマ発生

用に使用する。

3.35 

電磁接触器(electromagnetic contactor)

常時開の主接点を閉路する,又は常時閉の主接点を開路するための力を電磁石で加える接触器。

3.36 

表面負荷密度(surface watt density)

発熱体の発熱量を示す数値の一つで,発熱体の単位表面積当たりの負荷電力。


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注記  表面負荷密度を W

d

とすると,W

d

=発熱体の負荷電力(W)/発熱体の発熱部表面積(cm

2

3.37 

プログラマブルロジックコントローラ,PLC(programmable logic controllers)

デジタル又はアナログの入出力を通し,種々の機械及びプロセスの制御を行い,具体的な制御機能を実

行するため,使用者が用いる命令を内部のプログラマブルメモリに記憶するデジタル演算電子システム。

3.38 

トレース加熱システム(trace heating systems)

パイプの加熱又は凍結防止などのために,被加熱物に巻き付け又は接触させて使用する加熱システム。

3.39

電圧帯による電気加熱装置の分類

3.39.1 

電圧クラス分け 

正常操作状態で供給される電圧を基に行う電気加熱装置の分類。

3.39.2

電圧帯

3.39.2.1 

電圧帯 の装置 

交流 50 V 又は直流 120 V を超えない定格電圧の装置。

3.39.2.2 

電圧帯 の装置 

交流 50 V を超え,交流 1 000 V を超えないか,又は直流 120 V を超え,直流 1 500 V を超えない定格電

圧の装置。

3.39.2.3 

電圧帯 の装置 

交流 1 000 V を超え,交流 3 600 V を超えないか,又は直流 1 500 V を超え,直流 5 000 V を超えない定

格電圧の装置。

重大な危険源リスト 

抵抗加熱炉において予期し得る重大な危険源をリストとして,

附属書 JA に規定する。表 JA.1 には箇条

5

∼箇条 に規定した,各危険源に対応する防止手段を容易に参照できるように規定する。

また,

附属書 JB に電気・電子部品関係の故障モード,附属書 JC に電気的検知保護設備電気用品の単一

障害一覧を,参考として示す。

機械安全要求事項及び安全対策 

5.1 

一般事項 

抵抗加熱炉は,材料の搬送装置,扉開閉装置,加熱装置,制御装置などの機械類及び電気機器で構成さ

れる。

抵抗加熱炉は,JIS B 8415JIS B 9710JIS B 9712JIS B 9714JIS B 9715JIS B 9716JIS B 9961

JIS C 0508-2

及び JIS C 0508-3 で規定する安全要求事項及び安全対策に適合しなければならない。

抵抗加熱炉がもつ電気的熱源は,IEC 規格に適合している(IEC 60519-1:2003 参照)


12

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5.2 

機械安全の一般事項 

5.2.1 

一般事項 

設計においては,機械部品及び設備の作動による押しつぶし,衝突,切断,巻込み,引込み及び衝撃に

よる人体損傷の可能性を避ける措置を講じる。また,高圧流体を使う場合には,設備の部品及び材料の飛

出しを避ける措置を講じる。

設備に次の箇所がある場合は,危険のないように保護し,安全標識を付けるか又は安全マーキングを施

す。

−  かど及び突出部

−  高さの低い通路

−  マンホールの蓋,溝など

5.2.2 

製品銘板,安全標識及び安全マーキング 

IEC 60417 ISO 7000-DB-12M Subscription (b)

による。

5.2.3 

一般設計及び構造要求事項 

製造業者はこの規格に掲げる設計及び製造要求事項を満たさなければならない。

設備,例えば,設備の一部を構成する土木工事,基礎工事,建屋,補助物,ユーティリティ装置は,こ

の規格以外の適用しなければならない要求事項を満たさなければならない。

工業炉の設計は,次の一般要求事項による。

a)

工業炉の設計は,設備仕様及び設置条件,制約及び操業若しくは保全時の作業性に関連する次の要求

事項を考慮しなければならない。

1)

接近のしやすさ

2)

保全,清掃のための空間

3)

材料及び機械の動き

4)

操業における安全性

5)

作業場での健康及び安全性

6)

火災に対する保護

7)

地震に対する保護

8)

汚染

9)

感電に対する保護(6.4 参照)

b)

安全装置は,次の性能をもつ。

1)

設備の調整可能範囲内での最適性及び再現性をもつ。

2)

ある安全装置が他の安全装置の機能を阻害したり,無効にすることがあってはならない。

3)

安全装置は容易に接近できたり,また,容易に壊れたりしないように保護されなければならない。

特に安全装置は,連続運転及び設置された環境下で耐えるものでなければならない。

c)

潤滑油,誘電体,熱媒体,作動流体などの補助的流体が用いられる場合,それら流体物の燃焼によっ

てできる燃焼生成物は,可能な限り無害となるようにする。

d)

設備の冷却水配管は,各々に分割された排水口又は排水溝へと接続され排水される。設備にはこのよ

うな排水の集水溝及び排水ポンプなどの排水設備を設ける。

e)

設備の一部を形成する配管,配線システムは,腐食,極端な温度変化及び圧力変化,電圧の大幅な変

動に対する危険性を明示する。

f)

操炉作業者及び保全作業者が操業及び/又は保全のために接近可能であることが要求される設備の全


13

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ての部分に関して,十分な接近手段が備えられ,固定されることが望ましい。階段,足場,作業のた

めの空間は安全で,かつ,十分な安全柵,安全カバーなどを備え付ける(JIS B 8415 の 5.1.2.11 参照)

設備の検査及び作業のための空間は安全で,作業が容易で,十分換気され,放熱に対し保護されて

いなければならない(JIS B 8415 の 5.1.4.3.1 参照)

設備内の緊急避難出口を図示するなど操炉作業者に容易に理解できるようにする。これは危険事態

(例えば,火事又は有毒ガスの蓄積)が起こったときに操炉作業者が中に閉じ込められないようにす

るためである。

g)

連続処理炉などの設備の炉天井及び天井架台などで,操業及び保全のためにその上を歩く必要のある

場合,安全に接近できるような手段(階段,通路など)を備え付ける。

接近する必要のない炉天井及び天井架台は,立入禁止の標識によって表示する。

炉天井及び天井架台で,操業,保全,又は検査の目的でそれらの上を床面から 1 m 以上の歩行をし

なければならない場合には,安全階段を設置し,転落を避けるための手す(摺)りを備え付ける。加

熱装置が炉天井部・上部に設置されている場合は,加熱装置を抜き取れる空間と作業空間とを確保す

る。

h)

作業及び保全のための通路は,動きに必要な空間を確保し,異なる方向の二つの通路から接近可能と

する。また,トンネル炉及びキルンの床下に設けた修理時に使用する通路は,少なくとも高さ 1.8 m

×幅 0.7 m のものであり,熱源場所へは別方向二つの通路から接近可能とする。

5.3 

押しつぶし 

“押しつぶし”が発生し得る危険源を,次の措置によって排除する。

a)

次によって起こる人体に与える危険性を最小限にする設計をする。

−  材料の動き及び機械の作動

−  自動化

−  つり上げた荷物

−  落下物

−  作動部

b)

危険性のある駆動体部には,可能な限り全て安全カバーを設ける。安全カバーの設置が不可能の場合

は,聴覚的又は視覚的な信号装置を設置する。

c)

危険性の高い駆動機械に緊急停止装置を設置し,確実に停止する措置を講じる。緊急停止機器及び防

御装置は,JIS B 9703 及び JIS B 9960-1 に適合していなければならない。

d)

設備の作動部分と固定物との距離,又は作動部によって運ばれる材料との距離は,安全距離について

の要求事項による。設備の設計においては,JIS B 9711 に規定する最小隙間の要求事項を考慮する。

特に,搬送装置による押しつぶし,引込みの可能性があるため,リミットスイッチ付安全カバーの取

付け,インタロックによる保護,警報ラベルの貼付などの対策を講じる。

5.4 

挟まれ 

搬送物,扉,駆動部品に指などの人体の一部が挟まれる可能性のある場所には,安全カバーなどの防護

装置を設ける。また,インタロックによる保護を付加する。

5.5 

切断 

駆動部分に指などの人体の一部が入らないように,

隙間をカバーなどで埋めるか,

又は次の措置をとる。

a)

安全に作業するために,可能であれば駆動装置の設置間隔をあけて,空間を十分にとる。

b)

切断による危険がある場合は,操炉作業者に対する接近不可能な安全対策,位置固定のストッパなど


14

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の保護装置を設ける。

5.6 

巻込み 

回転軸,コンベヤ及び伝導装置による巻込みを避けるため,設計において保護対策をとる。その対策が

困難な場合は,保護装置を設ける。

冷却ファンに巻き込まれる危険がある場合は,安全カバー及び安全標識を取り付ける。

5.7 

引込み 

搬送コンベア,ベルト,チェーンなどの駆動部に人体の一部が引き込まれる事故を避けるために,設計

において保護対策をとる。その対策が困難な場合は,保護装置を設ける。

5.8 

衝撃 

動作機械の速度,力,トルク,運動慣性などの衝撃による事故を避けるために,設計において保護対策

をとる。その対策が困難な場合は,フェンスなどの安全柵・安全防護物を設ける。

5.9 

高圧流体 

高圧流体によるけがは,圧縮空気,蒸気,高圧油,高圧水などの流体の噴出によって起こるので,次の

対策をとる。

a)

対象設備の全ての装置は,製造業者が指定する操業圧力及び操業条件で操業する。

b)

対象設備の全ての部分は,耐圧強度内での安全性を定期的に確認する。漏れの有無は,少なくとも最

大使用圧力の耐圧試験を行って確認する。

c)

固定配管の継手部,脱着可能配管及び可動配管は,作動中の摩擦,曲がり,ねじれ及び熱損に注意を

払う。

5.10 

部品・製品の飛出し 

部品及び製品が偶発的に設備から飛び出して人体に接触したり,衝突する場合がある。部品が飛び出す

危険がある場合は,保護装置を備え付ける。保護装置は,次を考慮する。

第二種圧力容器の蓋が内圧上昇中に飛び出すのを防止するため,蓋閉の検知は,クラッチリングから検

出する。また,蓋又は扉の閉を確実にするためにメカニカルストッパを設けるとともに,閉確認信号は直

接検知とする。また,開閉位置にはマーキングを付け,ボルトの締付けは,トルク管理とマーキングとを

行う。

5.11 

減圧・加圧 

減圧・加圧状態から大気圧へ容器を復圧する場合,生じる急激な流体噴出による人体へのけが,機器へ

の損傷を避けるために設計において保護対策をとる。

5.12 

爆発 

爆発の防止は,次による。

a)

ガス爆発防止  可燃性反応ガス雰囲気を使用する炉において,次の条件がそろ(揃)えば異常燃焼を

起こし,かつ,密閉容器状態であれば爆発を起こす。

1)

炉内雰囲気の可燃性ガスと支燃性ガスとの混合割合が燃焼範囲内。

2)

引火点温度以上,又は火種がある。

爆発を防止するため,可燃性反応ガス雰囲気を導入する場合には,炉内を十分に保護雰囲気ガスで

置換しておき,かつ,支燃性ガスの炉内侵入を防ぐ手段をとる。

b)

水蒸気爆発防止  溶融高熱物上に水が漏れ込まない構造とする。

5.13 

安定性 

設備の構造物は,静的力及び動的力に耐えるよう設計する。設計においては,通常の予測できる偶発的


15

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な応力,熱による静的な応力及び動的に働く応力を考慮する。また,振動,風圧,衝撃などの予測できる

外部からの力も考慮する。

5.14 

滑り又はつまずき 

操炉作業者が階段を上昇中につまずく懸念がある部分について,通路,作業床には適正な手す(摺)り

及び滑り止めを設ける。階段についても適正なステップ高さ及び幅とし,安全基準がある場合は,遵守す

る。また,安全が十分に確保できない場合は,段差注意などのマーキング設置などを含む,安全を確保す

る対策を講じる。

工場における手す(摺)り,歩廊,通路,階段,防護柵,固定はしごなど,機械類への常設接近手段は,

JIS B 9713-1

JIS B 9713-4 による。

注記  厚生労働省が平成 21 年 6 月 1 日に定めた足場などに関する労働安全衛生規則を参考とする(552

条,575 条の 6)

5.15 

転落 

設備の設計上,又は設備を作動させるために床に開口部が必要な場合には,自動防御装置,警報装置又

は防護柵を取り付ける。自動防御装置,警報装置又は防護柵は,次を考慮する。

転落,落下,転倒の防止のための,手す(摺)りなどに関する安全規格がある場合は遵守し,落下防止

用の手す(摺)り及び安全防護柵を装備する。特に,高所作業に指定される場合では,安全ベルトの着用

を義務付け,安全ベルトのフックが掛けられる設備にする。

電気安全要求事項及び安全対策 

6.1 

一般要求事項 

6.1.1 

抵抗加熱炉 

6.1.1.1 

一般事項 

抵抗加熱炉の全ての部品は,使用する電圧及び周波数(直流を含む。

)に対して,運転モード,関連する

JIS

又は IEC 規格及び取扱説明書を考慮して,設計・製作・設置する。

装置は,設計された運転条件以外で使用してはならない。

電圧帯 3 の定格電圧交流 3 600 V 又は直流 5 000 V を超えない抵抗加熱炉について,沿面絶縁距離及び/

又は気中絶縁距離は,高温で高電界下で生じる電離現象を考慮に入れて行う。金属の蒸発,飛散,汚染な

どがある場合は,JIS C 60664-1 による特別な措置を講じる。

注記 1  一例として,定格周波数は定義されているが,その周波数がある範囲内で変動する可能性の

ある装置については,安全要求事項に対して最も好ましくない周波数を考慮する。

注記 2  場合によって,例えば,共振回路をもつ装置では,共振現象のために電圧が定格値を超える

場合があるため,特別な注意を払う。絶対最大電圧限度への準拠は,7.5.3 の中で扱う。

6.1.1.2 

リスクへの対応 

抵抗加熱炉は,製造業者の取扱説明書に従って設置・使用し,人体及び環境に対して危険を生じないよ

うに設計・製作・設置する。

特に,必要な場合は,受渡当事者間の協定に基づき,機械的ショック,振動,過熱,湿気,圧力,化学

作用,騒音,じんあい(塵埃)などのリスク及び予想される現地条件を考慮する。

6.1.1.3 

抵抗加熱炉の設置 

抵抗加熱炉は,運転中及びそれを使用する通常位置で十分に安定するように設計・製作・設置する。ハ

ンドル,運転レバーなどは,確実に固定し,緩み止めをする。


16

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運転レバー,制御機器の方向は,操作時の機械的動作の方向と可能な限り一致させる。

6.1.1.4 

圧力放散 

過剰圧力は,圧力調節器,安全弁などで放散する。

6.1.1.5 

過負荷 

傾転,旋回及び可動式の抵抗加熱炉は,終端位置又は運動中に,電気機器及び附属補機部分に機械的過

剰応力がかからないように設計する。

6.1.2 

抵抗加熱炉の電気装置 

6.1.2.1 

一般事項 

抵抗加熱炉においては,直接的及び間接的接触による感電,静電気による帯電,電気設備の過負荷,停

電,熱放射,電磁妨害などに対する措置を講じなければならない。

また,通常運転条件下で電流が流れる全ての点で,抵抗加熱炉の導体,絶縁物又は周辺部品が危険な加

熱を生じないように設計・製作・設置する。

基本的な安全を確保するためには,次による。

a)

設備内の全ての電気部品及び電気設備は,その機能及び使用意図に適していなければならず,緊急の

場合,設備への電源供給を遮断する装置を設置する。

b)

回避できない通電中の導体及びターミナルとの直接的,又は間接的接触をする場合,安全対策を講じ

る。

c)

受渡試験,保全,又は故障部の確認作業の間に通電部へ接近する場合があれば,適切な保護システム

又は安全装置を設置する。

d)

動力線の圧縮・圧着端子の固着不良によるケーブルの損傷などがないように,圧縮・圧着工具及び圧

縮・圧着状態が正常であることを確認する。

e)

定期的な絶縁パッキンの更新及び始業前の絶縁抵抗の確認を行うことが望ましい。

f)

電気設備の設置には,次を配慮する。

−  導体の電力容量及び絶縁特性

−  導体の温度上昇及び周囲の温度環境

−  導体のコネクタ及びターミナルの適合性

−  可動する機器に接続している導体の保護,又は繰返し疲労切断に対する保護

−  望ましくない誘導加熱現象の最小化又は排除

−  操業時における設置場所での機器の予測温度

−  動力配線と制御配線間及び動力配線又は制御配線とセンサ間との誘導電流による影響の最小化

−  オーバーロード及び短絡に対する配線,配線部品,機器及びモータの保護

−  熱,切断,巻込み,衝突などの悪影響による導体の損傷を防止

−  漏電の防止,又は漏電に対する保護

−  放電の防止,又は放電に対する保護

−  安全な通路,及び通電回路への接近防止

−  適切な警告表示

−  部品,機器,配線,ヒューズ及び分電盤の十分な識別

−  適切な電気構造図,配線図,ソフトウェアプログラム,及びこれらの設計,操業並びに保全に関す

る十分な資料


17

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6.1.2.2 

感電 

感電に対する保護対策をとる(6.4 参照)

6.1.2.3 

変圧器,インダクタ及びコンデンサ回路の異常 

変圧器,インダクタ及びコンデンサからなる回路は,残留電圧・電流が継続した場合,回路部品の劣化

及び人体への危険源となることを回避する設計とする。

6.1.2.4 

蓄電対策 

スイッチ切りの間又はその後に,コンデンサ又は誘導性構成品内に蓄えられたエネルギーによる危険を

回避する対策をする。コンデンサの残留電圧に対する保護は,コンデンサの効果的な放電によって行う。

ガイドラインは,関連規格,例えば,JIS B 9960-1IEC 60110-1 で適用されない発電機及び/又はコンデ

ンサに関する個別の規格から得られる。操炉作業者への適切な指示は,必要な場合には運転マニュアルに

記載し,場合によっては装置上の警告ラベルに示す。

6.1.2.5 

設置環境 

電気装置は,例えば,電磁力,紫外線,周囲からの熱,溶解物・塩浴の飛散,湿気,油,衝撃,摩擦な

どに起因する物理的及び化学的影響によって劣化しないように設計する。必要に応じて,例えば,溝(ピ

ット)

,暗きょ(渠)

,電線管又は同等の手段によって適切な構造上の対策をとる。

6.1.2.6 

アクセス 

検査,保守点検のため電気装置及びその部品,特に摩耗しやすい消耗部品は,できる限り接近を容易に

する。

6.1.2.7 

冷却 

構成品に強制冷却を使用する場合は,冷却動作監視の対策を講じる。冷却が不十分な場合は,警報を発

する。必要な場合には,抵抗加熱炉のスイッチを切るか,又は他の方法で,安全性を確保する。

6.1.2.8 

センサなど 

物理量を検出するセンサ,アクチェータなどは,全ての起こり得る運転条件(例えば,温度,機械的動

作,電磁現象)を考慮して選択及び設置する。

6.1.2.9 

押しボタン 

押しボタンは,JIS B 9960-1 の 10.2(押しボタン)による。

6.1.2.10 

表示灯など 

表示灯及び表示器は,JIS B 9960-1 の 10.3(表示灯及び表示器)による。

6.1.2.11 

緊急遮断装置 

緊急遮断装置は,JIS B 9960-1 の 10.8(非常スイッチングオフ機器)による。

6.1.3 

静電荷−電磁漏えい 

6.1.3.1 

静電荷 

抵抗加熱炉の効率的な運転を損なう可能性のある,又は人体に対して危険な静電荷は,例えば,接地,

遮蔽又は十分な距離を取って抑制又は無害化する。

6.1.3.2 

電磁漏えい 

電磁漏えい(漂遊フィールド)の影響,例えば,渦電流及び/又は誘導電圧に関しても,特別な予防措

置をとる。

6.1.4 

電磁両立性 

6.1.4.1 

電磁的外乱 

抵抗加熱炉が生じる電磁的外乱は,可能な限り CISPR 11 に定める限界以内にする。


18

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注記  CISPR 11 の工業用,化学用,医療用無線周波数機器の無線妨害の限度値及び測定法による。

6.1.4.2 

高調波 

必要な場合は,次の規格,技術仕様書(TS)又は技術報告書(TR)を参照して高調波電流の影響を考

慮する。

注記  高調波の影響を考慮する場合は,経済産業省制定の“高調波抑制対策ガイドライン”及び関連

する国内規格を優先する。

a)

定格入力電流が 16 A 以下の低電圧電源装置からの放射値に関する情報は,JIS C 61000-3-2 を参照す

る。

b)

高調波の程度とタイプの評価については,電源特性を考慮する。

c)

定格入力電流が 16 A を超える装置の高調波電流の限度値に関する情報は,IEC/TS 61000-3-4 を参照す

る。

d)

中間電圧及び高電圧電源の負荷ゆが(歪)みいき(閾)値に関する情報は,IEC/TR 61000-3-6 を参照

する。

6.1.4.3 

電圧変動及びフリッカ 

必要な場合は,次の規格,技術仕様書(TS)又は技術報告書(TR)を参照して電圧変動及びフリッカ

を考慮する。

a)

定格入力電流が 16 A 以下の装置の電圧変動及びフリッカ値は,IEC 61000-3-3 を参照する。

b)

電圧変動及びフリッカの評価については,電源特性を考慮する。

c)

定格入力電流が 16 A を超える装置の電圧変動及びフリッカ制限値は IEC/TS 61000-3-5 を参照し,定

格入力電流が 75 A 以下の装置は IEC 61000-3-11 を参照する。

d)

中間電圧及び高電圧の変動制限情報は,IEC/TR 61000-3-7 を参照する。

6.1.4.4 

電磁耐性 

工業設備の一般的な耐性要求情報は,JIS C 61000-6-2 を参照する。

6.1.4.5 

電磁妨害波 

抵抗加熱炉は,放散する電磁界の有害な影響から操炉作業者を保護するように設計し,運転する。

注記  詳細は,ICNIRP 指針(基本制限)のような電気的,磁気的及び電磁気的変動場(300 GHz まで)

の被ばく時間制限指針を参照するか,又は国家規格に従ってよい。

6.1.5 

電離放射 

電離放射線を発生する抵抗加熱炉の測定及び監視の機器及び構成品は,保護のための諸規定に可能な限

り従う。

注記  詳細は,ICRP の刊行物 60 のような勧告を参照するか,又は国家規格による。

6.1.6 

電気機器の冷却(水冷) 

6.1.6.1 

水冷による漏れ電流 

冷却が必要な充電部(例えば,インダクタ,変圧器,コンデンサ,ブスバー,ケーブルなど)を水冷す

る場合,冷却媒体の性状,チューブ及びホースの使用材料並びにホースの接続長さによって生じる漏れ電

流による接触電圧は安全レベル[安全特別低電圧(SELV)

]以下とする。

注記  使用するホース継手には,特に注意を要する。

6.1.6.2 

気泡 

冷却系統内での泡の生成は,極力避ける。


19

B 8420

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6.1.6.3 

閉ループ冷却 

冷却水以外の冷却媒体を使用する場合,環境汚染のリスクを減少させるために,閉ループ冷却をとる。

冷却水の場合も閉ループ冷却が望ましいが,開ループ冷却でもよい。

6.1.6.4 

水冷部の耐圧 

冷却媒体が循環する全ての部品は,最高使用圧力の 1.5 倍に耐えるように設計する。

6.1.6.5 

析出,腐食などの防止 

析出物,腐食及び生成ガス類による損傷を防ぐ予防措置をとる。結露することは極力避ける。ガルバニ

ック効果を定期的に確認する。

6.1.6.6 

冷却水設備仕様 

設備の製造業者は,冷却水の給排水の必要な次の設備仕様を明示する。

a)

冷却材のタイプ及び性質(物理的,化学的及び電気特性)

b)

要求流量

c)

注入口での給水圧力(最低値及び最高値)

,排出口での排出のための背圧,並びに注入口及び排出口温

d)

注入口及び排出口での要求圧力差

6.1.7 

抵抗率 

運転中の発熱体の抵抗変化(間接式抵抗加熱の場合)又は被加熱物の抵抗変化(直接式抵抗加熱の場合)

を考慮して発熱体を選定及び設計する。

6.1.8 

補助装置 

補助装置(

例  操作,運搬,充電用機器)が危険源とならないよう,確実に予防措置を講じる。

6.1.9 

露出発熱体 

一般に露出発熱体は,正常な運転条件で人体,被加熱物及び被加熱物の搬送装置と接触しないように設

置する。ただし,JIS C 60364-4-41 で規定する SELV の要求事項を満たす熱源が露出発熱体を構成する場合

は,例外とする。

6.1.10 

漏電 

正常な運転条件で発生する漏れ電流に起因した,電気的危険源からのリスクに人体がさら(曝)されな

いための保護対策を適用する。

被加熱物を含む炉,

又は被加熱物を流れる漏れ電流がいかなる電気的危険源の原因にもならないように,

有効な対策を講じる。

6.1.11 

被加熱物からの蒸発物,沈殿物及び堆積物 

被加熱物が,蒸発物,沈殿物,堆積物及びそれに類するものを生成する場合は,それらの人体及び/又

は加熱装置に対して起こり得る物理的・化学的影響を考慮する。

6.1.12 

ソルトバス及び溶解炉 

6.1.12.1

ソルトバス,亜鉛めっき及びアルミニウム溶湯保持槽のような浴槽をもつ炉の場合は,浸せきヒ

ータの最大許容定格電圧は,400 V とする。

6.1.12.2

浴槽の最大許容温度は,温度表示器又は温度制御器に明示する。

6.1.12.3

アルミニウム又は鍛造アルミニウム合金の処理を目的とする亜硝酸塩浴炉において,次の被加熱

物を使用してはならない。

−  鋳造アルミニウム合金

−  成分が不明なアルミニウム合金


20

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−  他の軽金属又はそれらの合金

−  重金属又はそれらの合金

−  鉄鋼

運転中に炉温が 550  ℃を超える場合は,

“軽金属使用禁止”と書いた警告表示を,炉体上のはっきり見

える位置に設置する。

6.1.12.4

溶融体(塩浴)中に設置する浸せきヒータは,沈殿物の影響がないように配置する。

6.1.12.5

深さ 1.5 m を超える浴槽において,他の予防措置をとらない場合は,予熱機器は,垂直のチャ

ンネルを凝固した被加熱物中で溶融させるためものでなければならない。

6.1.12.6

外部加熱の場合,ヒータは,容器底での局所過熱による事故を避けるため,通常炉床側ではな

く炉側面だけに配置する。

6.1.12.7

大形の外部加熱の溶解炉で,炉底でのヒータの使用が避けられない場合は,次による。

−  底面の表面負荷密度は,その特別な用途のために製造業者が決定する係数を炉側面設置時の表面負荷

密度に乗じて低減させた値にする。

−  底面加熱の制御は,個別に行えるようにする。

−  浴槽を予熱する場合は,側面のヒータから通電するような制御回路とする。

−  底面加熱部は,側面のヒータ単独によって,浴槽の内容物が一部溶融した時点で初めて通電可能とす

る。

6.1.13 

浴槽中で凝固している内容物の予熱 

浴槽中で凝固している内容物を予熱する場合は,表面からの噴出を防止するため,内容物の表面から溶

融するよう考慮する。

塩浴電極炉の場合は,浴槽内容物の表面からの噴出を確実に防止するため,予熱装置は,起動時におい

て十分な電流が流れるような性能をもっていなければならない。

6.1.14 

真空炉 

真空炉のような特殊な場合において,大気圧以下の雰囲気中のヒータ,部品に印加される電圧は,放電

及び絶縁破壊が生じないように選定する。

6.2 

絶縁及び回路遮断 

6.2.1 

一般事項 

抵抗加熱炉は,絶縁,機械的保守のための手動回路遮断,緊急回路遮断及び自動制御回路遮断を装備し,

関連規格,例えば,JIS C 60364-4-41JIS C 60364-5-53 及び JIS B 9960-1 によるものとする。

6.2.2 

制御及び補助回路の断路 

次の回路は,入力電源断路器で断路しなくてもよい。

a)

照明用回路,及び,例えば,ランプ及びドリルのような修理・保守工具を接続するためのコンセント

回路。

b)

主電圧で作動する,不足電圧引外し装置及び回路遮断器を閉動作又はトリップさせる機能に電源を供

給する回路。ただし,制御目的に使用しない回路。

c)

電圧が,電圧帯 1 を超えない補助回路。

d)

主電源が中断している間もオフにしてはならない,例えば,ポンプ,ファンなどの必要不可欠な構成

部品に電源供給する他の補助回路。

電圧帯 1 を超える電圧の場合は,

前述の回路は,

電源の断路器から分離した電線又は保護導体を用いる。

さらに,回路は,独立した端子台を経由して結線する。これらの回路には,独立の回路遮断器を用いる。


21

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b)

の場合は,回路遮断器を省略してもよい。給電用回路遮断器で断路されない回路は,書面で表示する。

抵抗加熱炉は,危険源が発生しない場所からだけ電源遮断を手動操作できる対策を講じる。

6.3 

電源供給設備への接続及び内部接続 

6.3.1 

一般事項 

6.3.1.1 

電力供給網への接続 

電力供給網への接続は,JIS C 60364-1 の箇条 312 に従った供給系統のタイプ及び電圧による。導体は,

例えば,JIS B 9960-1 などの関連規格による。導体は,JIS C 0446 に従って識別する。

6.3.1.2 

異常な周囲環境変化 

通常運転下で相互接続する導体は,引張り,曲げ,ねじり,摩擦若しくは振動を含めた異常な機械的応

力,熱又は湿度の影響で損傷しない確実な措置をとる。

6.3.1.3 

導体の被覆 

導体の被覆は,次を確実にする。

−  摩耗及び断裂からの絶縁の保護

−  引張り及びねじりからの導体の保護

6.3.2 

固定接続 

6.3.2.1 

引張応力 

固定した電気接続部の引張応力の回避のために設けた器具は,充電部となってはならない。また,6.3.1.2

に定める異常な引張応力から守るための導体に,いかなる破損も起こらないように設計する。

6.3.2.2 

導体の曲げ半径 

固定配線の供給端への曲げ半径は,破損が生じないように,十分大きくする。被覆を含めた導体は,損

傷のリスクなく接続できるようにする。

6.3.3 

取外し可能な電源供給接続 

6.3.3.1 

フレキシブル導体 

常時電力供給網に接続していない抵抗加熱炉には,工具を使用してだけ取外し可能なフレキシブル接続

導体を使用する。

6.3.3.2 

フレキシブル配線の保護被膜 

全てのフレキシブル配線は,6.3.1.3 の要求事項に適合した保護被覆をもつものとする。また,引張応力

及びねじれに対して保護を確実にするための方法は,容易に認識可能なものとする。

6.3.3.3 

フレキシブル導体の保護 

フレキシブル導体は,装置の導入位置での過度の伸張に対する保護を施す。保護装置はしっかりと固定

し,十分な長さをもたせる。

6.3.3.4 

保護被膜 

接続導体の導入部は,保護被覆が劣化するリスクなく導入できるようにする。

注記  絶縁スリーブの使用が望ましい。

6.3.3.5 

機内配管スペース 

設備内の配線のための空間は,配線が容易に装入・接続できるようにする。また,カバー又は蓋がある

場合は,導体に損傷リスクがないように,確実に所定の位置に取り付ける。

6.3.3.6 

しゅう(摺)動接点 

しゅう(摺)動接点を用いた接続は,接続時及び取り外されて通電状態にある場合は,保護対策をとる。

少なくとも接近不可能とし,JIS C 0920 による標準テストフィンガを用いて確認する。


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6.3.3.7 

プラグとソケットとの接続 

プラグとソケットとの充電部は,通電時に取外ししない。

6.3.3.8 

取外し可能な接続線 

取外し可能な接続線は,必要な活線と保護導体とで構成し,明確に表示をして一緒に並べておく。

6.3.3.9 

複数種のプラグ接続 

複数種のプラグを使用する設備の場合,接続プラグ位置を間違えることによって安全及び運転が損なわ

れるリスクがある。このため,間違いが起きないような対策(例えば,形式区別,サイズ区別,色区別,

マーキングなど)をとる。同様な対策を,延長コード,コネクタ及びフレキシブル導線にも適用する。

6.4 

感電に対する保護 

6.4.1 

一般事項 

6.4.1.1 

一般 

感電に対する保護対策を講じる。電圧帯 1 及び電圧帯 2 で,周波数 60 Hz までの設備に対しては,JIS C 

60364-4-41

による。

注記  更に高い周波数に対しては,別に特殊要求事項が与えられる。

6.4.1.2 

直接接触−特別対策 

安全特別低電圧で交流 25 V 又は直流 60 V を超える場合,

JIS C 60364-4-41

と異なる通電部との直接接触

に関する要求事項は,設備の種類又は運転条件によって必要とされ,次の条件を同時に満たすときに許容

される。

a)

装置の定格電圧は,電圧帯 2 の範囲を超えない。

b)

運転位置にいる操炉作業者は,通常の作業で通電している導電部に接触した場合,その他の効果的な

対策で保護される。この保護対策の例として絶縁プラットフォーム,絶縁工具,接地した工具,その

他接地付き設備がある。

6.4.1.3 

間接接触−特別対策 

JIS C 60364-4-41

と異なる間接接触に関する要求事項は,

設備の種類又は運転条件によって必要とされ,

JIS C 60364-4-41

の 413.1 に規定する通常の接触電圧を超える可能性のある対地電圧の,露出していて接触

可能な導電部に限り,次の条件を同時に満たすときに許容される。

a)

設備の定格電圧は,電圧帯 2 の範囲を超えない。

b)

運転位置にいる操炉作業者は,異常時の感電に対する他の保護対策で守られる。その保護対策には,

絶縁衣,手袋,履物,ヘルメット,ゴーグルといった個人対策,及び絶縁プラットフォーム,絶縁工

具,接地工具,その他接地付き機器などの共通対策がある。

6.4.1.4 

取扱説明書に関する推奨事項 

6.4.1.2 b)

及び 6.4.1.3 b)に関する使用者のための適切な推奨事項は,取扱説明書に示す(IEC 60519-1:2003

の箇条 16 参照)

6.4.2 

直接接触に対する保護 

6.4.2.1

交流 25 V 又は直流 60 V を超える電圧で使用する露出発熱体をもつ抵抗加熱炉において,扉又は

開閉機能をもつ上蓋若しくは炉床が開口している場合で,露出発熱体が被加熱物,人体,又は工具に触れ

る可能性があるとき,保護導体に接続していない全ての加熱用導体は,扉など開放時に確実に電源遮断さ

れる機能をもつものとする。

6.4.2.2

6.4.2.1

に規定する要求事項は,正常な運転条件において導電性をもつ状態に変化する(温度によ

る絶縁劣化,熱処理時の導電性物質析出など)接触可能な部品をもつ抵抗加熱炉にも適用する。


23

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6.4.2.3

安全スイッチの接続部は,作動タペットによって機械的に確実に開状態にする。

6.4.2.4

安全装置は,容易にその保護的効果を無効にすることが不可能であり,かつ,その機能が動作機

構内部のリセットばねが破断した場合でも安全側に維持されるように設計及び設置する。

6.4.2.5

自己復帰形安全リミットスイッチを用いる場合は,全ての導体(接地された導体を除く。

)に対す

る開動作は,個々の回路遮断器(

例  コンタクタ)によって確実に行う。複数個の安全システムが存在す

る場合は,これらは全く同一の機器を動作させてもよい。

6.4.2.6

機械的動作によるノーマルクローズ接点の安全スイッチの代わりに,やむを得ず他の制御機器を

用いる場合でも,同等の保護機能レベルを確保する。

注記  保護機能は,制御機器又は関連する回路に不具合が生じた場合,又はこれらの制御機器の電源

供給に障害が生じた場合においても,維持されることが望ましい。

6.4.2.7

JIS C 60364-4-41

に従った“安全特別低電圧”の保護対策であるならば,抵抗加熱炉の点検時に

おける感電に対する追加の保護を行ってもよい。

6.4.3 

直接及び間接接触に対する保護 

6.4.3.1

次の例のように操業中に通電状態で炉内が開放される場合,適切な保護対策をとる。

a)

熱間時に装入扉を開閉し操業するほうろう焼成炉,鍛造炉などのバッチ処理炉。

b)

熱間時に上蓋を開閉し操業するピット炉又はるつぼ炉。

c)

ポット又はレトルトを直接上蓋とし,熱間時にポット又はレトルトを取り替えるピット炉。

保護対策の例には,次がある。

−  炉内に設置の帯電している機器に対する絶縁又は接地及び操炉作業者に対する保護(

例  適切な靴,

手袋及び乾燥した作業台)を行う。

−  操炉作業者に,危険を示す掲示物などによって警告する。

6.4.3.2

操業の形態によって,露出発熱体及び導体部への接触に対する電気的保護を講じることが不可能

な連続炉の場合は,被加熱物が装入・抽出されているときに露出発熱体及び導体部への接触防止を考慮し

た点検用開口部を設ける。

6.4.3.3

保護導体が遮断されるリスクがある場合は,例えば,次に示すような,適切な特別の対策を講じ

る。

−  IEC 60519-1:2003 の 9.2 及び 9.3 で定める対策

−  第二の,別個に設置された保護導体

−  複巻変圧器による電源システムの分離

−  漏電遮断器

−  絶縁監視

6.4.3.4

正常運転時又は不具合発生時に,センサ部(測定回路部を含む温度センサなど)で感電を引き起

こすような接触電圧が発生する可能性がある場合は,

JIS C 60364-4-41

に従って適切な保護対策を講じる。

6.4.3.5

液体又はその他の導電媒体を加熱する抵抗加熱炉に浸せきヒータを使用する場合は,クラス II の

機器(JIS C 0365 参照)は許容されない。

6.4.3.6

漏れ電流の適切な安全レベルについては,8.3.2.3 による。

6.4.3.7

漏電検出システムは,確実に電気絶縁システムの不具合又は故障を検知し,かつ,初期に設定し

た適切な動作を確実に開始するように設置する。

6.5 

過電流に対する保護対策 

過電流に対する保護対策は,関連規格,例えば,JIS B 9960-1 の 7.2 及び JIS C 60364-4-43 による。


24

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6.6 

等電位ボンディング 

6.6.1 

一般事項 

6.6

は,保護ボンディング及び機能ボンディングについて規定する。

6.6.2 

保護ボンディング回路 

6.6.2.1 

一般事項 

保護ボンディング回路は,次からなる。

− PE 端子

−  抵抗加熱炉の導電構造品

−  抵抗加熱炉の通電運転中に充電される機器

−  しゅう(摺)動接点が保護ボンディング回路の一部である場合は,しゅう(摺)動接点

保護ボンディング回路の全ての部品は,保護ボンディング回路のあらゆる部分を流れる可能性のある地

絡電流による,最大の熱的及び機械的ストレスに耐えるように設計する。

地絡監視システムを設置する場合は,電気装置のあらゆる構造的部品は,保護ボンディング回路の一部

として使用してもよい。

6.6.2.2 

保護導体 

保護導体は,JIS B 9960-1 の 8.2.2 による。

6.6.2.3 

保護ボンディング回路の導通性 

保護ボンディング回路の導通性は,JIS B 9960-1 の 8.2.3 による。

6.6.2.4 

保護ボンディング回路からの開閉機器の排除 

保護ボンディング回路からの開閉機器の排除は,JIS B 9960-1 の 8.2.4 による。

6.6.2.5 

保護ボンディング回路に接続する必要のない部分 

JIS B 9960-1

の 8.2.5 に規定する部品は,保護ボンディング回路に接続する必要はない。

6.6.2.6 

保護ボンディング回路の開閉 

保護ボンディング回路の開閉は,JIS B 9960-1 の 8.2.4 による。

6.6.2.7 

保護導体の接続点 

保護導体の接続点は,JIS B 9960-1 の 8.2.6 による。

6.6.3 

正常動作用ボンディング 

正常動作用ボンディングは,次による。

a)

一般事項  正常動作用ボンディングの目的は,次を最小にすることである。

−  絶縁不良が,機械の動作に与える影響[b)参照]

−  電気的妨害が,高感度電気装置の動作に与える影響[c)参照]

b)

保護回路へのボンディング  変圧器から給電される制御回路の片側を,保護ボンディング回路に接続

し,その制御機器を 6.7.1 に従って接続することによって,絶縁不良による予期しない動作に対する保

護が可能である。この接続は,制御回路の電源側で行わなければならない。

JIS B 9960-1

の 6.3.2.2 及び 6.3.2.3 の手段を施し,機器の露出導電性部分を保護ボンディング回路に

接続しない場合には,上記の安全手段が有効でなくなることに注意が必要である。

c)

コモン基準電位へのボンディング  電気装置内の高周波信号の基準レベルとして使用する低インピー

ダンス網として,抵抗導体(例えば,シャーシ又はグランド板)を使用することによって,電気的妨

害の影響を減らすことができる。このボンディング接続は,グランド板とのインピーダンスをできる

限り低くするように,設計しなければならない。その接続端子は,図記号 60417-2-IEC-5020(JIS B 


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9960-1

図 参照)で識別しなければならない。

保護ボンディング回路の電位とは別のコモン基準電位へのボンディング,又は外部アース導体(ノ

イズレスアース)接続用端子へのボンディングは,JIS B 9960-1 の箇条 及び箇条 の要求事項を満

足しなければならない。

コモンモード妨害を最小にするために,必要に応じ,PE 端子にできるだけ近い点に(JIS B 9960-1

図 の①参照),又は外部(ノイズレス)アース導体用端子に(JIS B 9960-1 の図 の②参照)直接

接続する,一点ボンディングをしなければならない。後者の端子は,図記号 60417-2-IEC-5018 によっ

て識別しなければならない。

6.6.4 

接地の能動回路への使用制限 

6.6.4.1 

能動回路の一部としての使用禁止 

個別設備要求事項で規定しない限り,接地,保護導体,シース及び構造物を能動回路の一部として使用

してはならない。ただし,中性点の接地又は帰路として接地を用いた安全装置の採用は許される。

6.6.4.2 

トラックレールの利用 

故障状態の下で,回路のインピーダンスが,レールと接触しているアースとの間の接触電圧が 25 V r.m.s

(実効値)を超えない場合は,トラックレールを帰路回路として使用してもよい。

電圧帯 3 で,定格電圧が交流 3 600 V 又は直流 5 000 V を超えない装置では,トラックレールを帰路回路

として使用しない。

6.7 

制御回路及び制御機能 

6.7.1 

制御回路 

制御回路は,JIS B 9960-1 の箇条 による。

6.7.1.1 

定格電圧 

制御回路には,交流 250 V を超えない定格電圧を供給する。

6.7.1.2 

ネットワーク 

制御回路は,

TT 又は TN タイプのネットワークから直接電力を供給できる(JIS C 60364-1 の 312.2 参照)。

6.7.1.3 

短絡保護装置 

短絡保護装置は,制御回路内のスイッチング回路に対して,適切に構成する。

6.7.1.4 

短絡保護(一端接地した変圧器) 

2 次巻線の一端を接地した変圧器経由で電力供給される制御回路では,短絡保護は 2 次側の接地されな

い導体に設ける。1 次側の短絡保護構成部品によって同等の安全が保証される場合には,このような保護

は必要としない。

6.7.1.5 

短絡保護(中央タップ接地した変圧器) 

2 次巻線の中央タップを接地した変圧器経由で電力供給される制御回路では,短絡に対する保護は,制

御回路の 2 次側の両極に設ける。

6.7.1.6 

光結合器における,クリアランス及び表面漏れ距離 

直流の分離手段として使用する光結合器において,半導体電力変換装置のように,クリアランス及び表

面漏れ距離は,IEC 60071-1(上流:パワーネットワーク側)及び JIS C 60664-1(下流:電力変換装置側)

の原則に基づき,最小の値として規定する。

6.7.2 

制御回路の接地 

6.7.2.1 

一般事項 

いかなる制御回路の(単一の)接地障害によっても,偶発的なスイッチオンを起こしたり,抵抗加熱炉


26

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又はその部分的なスイッチオフを妨げたりしてはならない。

この要求事項を満足するためには,制御変圧器の片側を接地し,そこからコイルと接点を接続する

6.7.2.3 参照)

。変圧器から電力供給する接地されていない制御回路は,地絡事故時に表示をするか,又

は地絡事故後に回路を自動的に遮断する絶縁監視機器を備える。絶縁監視機器の直流内部抵抗は,少なく

とも 15 kΩ 以上とする。ある種の電気機器では,はるかに高い抵抗が必要になる場合もある。

中央タップが接地されている制御変圧器の場合では,漏電遮断器を使用する。

注記  絶縁監視機器の操作は,DC コンポーネントの存在に影響を受ける可能性がある。

6.7.2.2 

接地 

運転上の理由で,単極の接地が必要な制御回路,例えば,内部のアースをもっている電磁クラッチ,又

は電子部品を使用した制御回路では,製造業者が接地を提供する。この場合は,独立した制御変圧器又は

数個の独立した 2 次巻線(コイル)がある 1 個の制御変圧器を使用する。

6.7.2.3 

巻線(コイル)と端子との接続 

制御回路電源を接地する場合において,制御回路の共通導体は,電源接続点(変圧器 2 次側の一端)に

おいて保護ボンディング回路に接続する。

電磁的機器又はその他の機器(例えば,リレー,表示灯)を制御する全ての接点,半導体などは,開閉

される側の導体とコイル又は機器の端末との間に接続する。コイル又は機器のもう一方の端末(常に同一

のマーキングであることが望ましい。

には,

開閉素子を接続せず制御回路電源の共通導体へ直接接続する。

保護継電器の接点は,次の条件を満たす場合には共通導体とコイルとの間に接続してもよい。

a)

地絡が起きたときは自動的に回路遮断

b)

その制御接点から被制御機器までの接続線が短いので地絡が起きない(例えば,同じエンクロージャ

内にある過負荷リレーの場合)

注記  b)における例外では,故障時の危険を避けるために,非常に慎重な設計が必要である。

6.7.3 

抵抗加熱炉における要求事項 

抵抗加熱炉における要求事項は,次による。

a)

起こり得る電磁妨害について,次の安全対策を講じる。

−  主回路(高調波を含む。

)からの磁界及び磁束による人体への影響を低減する対策。

−  電子式電力調整装置の使用によって発生する高調波電流を抑制するための技術要件を満たす。

b)

電熱ヒータ制御用に,電熱トランスと電子式電力制御装置とを組み合わせて使用する場合は,電熱ト

ランスが直流偏磁を起こさないよう考慮する必要がある。

c)

電熱ヒータ制御用リレーは,溶着検知機能付き又は無接点式の採用が望ましい。

d)

外部からの固体及び液体の侵入に対する制御装置の保護は,機械の運転を意図する場所での外部から

の影響(すなわち,設置場所,物理的環境条件など)を考慮して,適切な能力をもたせる。

6.7.4 

プログラマブルロジックコントローラ 

6.7.4.1 

一般事項 

制御回路及び操作回路にプログラマブルロジックコントローラを使用する場合は,6.7.4 の全ての要求事

項を満たさなければならない。

6.7.4.2 

ソフトウェアインタロックの禁止 

ソフトウェアだけによる温度安全のインタロックを構成してはならない。安全プログラマブルロジック

コントローラを使用する場合はこの限りでない。

ここでの安全プログラマブルロジックコントローラとは,

JIS C 0508-1

の SIL2 又は SIL3 の安全機能をもつ,認証されたプログラマブルロジックコントローラをい


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B 8420

:2013

う。

安全プログラマブルロジックコントローラで構築された温度安全回路は,回路の機能及び回路の安全性

を実証し,実証後は容易に回路が変更できない処置を講じる。

6.7.4.3 

アプリケーションソフトの開示 

プログラマブルロジックコントローラのアプリケーションソフトの供給者は,全ての制御操作回路が機

能を果たす状態であることを証明する資料を使用者に対し示す。

6.7.4.4 

電源遮断動作 

電源が遮断された場合に,プログラマブルロジックコントローラは装置が安全な初期状態に復帰するこ

とを妨げてはならない。電源が復旧した場合には,安全な状態を維持する。

6.7.4.5 

緊急停止 

プログラマブルロジックコントローラから独立して,装置を遮断できる緊急停止スイッチを設置しなけ

ればならない。ただし,緊急停止の信号伝送は,通信だけで構成しない。

6.7.4.6 

文書の保管 

ハード及びソフトの全ての変更は文書化し,現場で維持保管する。

6.7.4.7 

故障動作 

プログラマブルロジックコントローラは CPU,メモリーなどの診断機能を備え,ハードウェアの故障及

びソフトウェアの異常な作動又は破壊時に,システムを安全な初期状態に復帰させる。

6.8 

熱影響に対する保護 

6.8.1 

一般事項 

熱影響に対する保護対策は,JIS C 60364-4-42 による。

6.8.1.1 

高温対策 

抵抗加熱炉の部品は,通常運転条件下で運転する場合,操炉作業者及び環境に対して JIS C 60364-4-42

表 42A に規定する値を超える高温に達する可能性がある。人体及び環境の保護を確実にするために,装

置の設計及び運転の際には,これを考慮する。

6.8.1.2 

絶縁材の耐熱性 

有機及び無機絶縁材料で作られた部品は,その電気的及び機械的性質が,運転温度によって過度に損傷

しないように,耐熱性とする。

6.8.1.3 

接続による温度上昇 

導体相互間及び装置との接続は,過剰な局部的温度上昇を導体に引き起こさないようにする。

6.8.1.4 

誘導電流による温度上昇 

誘導電流の影響下で,導体,接続部及び近接する金属部品の過剰な温度上昇を避ける予防措置をとる。

6.8.1.5 

取付け温度 

抵抗加熱炉の電気的附属品は,設計された最高温度を超える温度にさらされないように取り付ける。

6.8.2 

抵抗加熱炉の表面温度 

抵抗加熱炉は,無人運転時,偶発的又は不注意によってスイッチが入った場合でも,温度による危険が

操炉作業者,環境又は被加熱物に及ばないように設計,製造,設置及び運転する。

JIS C 60364-4-42

で規定する要求事項と異なり,ここでは次を適用する。

a)

手の届く範囲にあるが,通常の操業では接近の必要がない抵抗加熱炉の部品は,JIS C 60364-4-42 

表 42A で規定する温度よりも高温に達してもよい。

b)

温度による危険が考えられる場合は,高温による影響を警告するため,取扱説明書に記載し,かつ,


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B 8420

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適切な警告掲示を抵抗加熱炉に取り付ける。

6.8.3 

温度安全装置 

6.8.3.1 

一般事項 

温度制御回路内部の不具合条件下にあっても必要な安全水準を確保するために,

表 に規定する適切な

安全装置及び安全対策を適用する。

表 1−熱に対する安全 

等級

保護目的

保護範囲

安全装置

安全対策

0

抵抗加熱炉及びその

周辺

操炉作業者による監視。ただし,

危険を伴わない被加熱物の場合

だけ。

構造上の対策による過昇温防止

1

抵抗加熱炉及びその

周辺

単一故障状態においても

抵抗加熱炉による危険が
生じない。

A 又は B

設備の利用状況と設置場所によ

る。 
過熱異常の場合は,該当抵抗加

熱 炉 へ の 電 力 の 供 給 を 遮 断 す

る。

2

抵抗加熱炉,その周

辺及び被加熱物

単一故障状態においても

抵抗加熱炉又は被加熱物

による危険が生じない。

C 及び D

温度安全装置は,次による。

a)  A

:温度スイッチ

b)  B

:温度ヒューズ

c)  C

:温度調節計

d)  D

:温度上限警報計

操炉作業者監視による操作の場合は,抵抗加熱炉の運転状況は合理的に制限された間隔で点検しなければなら

ない。

抵抗加熱炉に適用する安全等級は,取扱説明書に記載する。

例  JIS B 8420 の 6.8.3.1 による等級 2

6.8.3.2 

温度安全装置の要求事項 

温度安全装置は,次による。

a)

次の異常状態を検出した場合には,電気的外部遮断回路によって速やかに加熱電源を遮断する。この

加熱電源外部遮断回路は,加熱電源,その制御回路電源などから独立した電源で,かつ,安全プログ

ラマブルコントローラ,又はハードワイヤードな構成とし,必要に応じて安全リレーを採用すること

が望ましい。

−  温度安全装置によって過熱を検出した場合

−  電子式電力調整装置が自己診断機能によって異常を検出した場合

−  電磁接触器の接点溶着を検出した場合

−  電熱トランス自体が過熱を検出した場合

−  温度安全装置の作動用電源の遮断,電気配線の断線などが発生した場合

また,必要な周辺機器(

例  排気ファン,かくはんファンなど)は,加熱電源遮断時も動作するよ

う,電源系統を分けるなどの配慮をする。

b)

炉内温度が炉の規定温度範囲を超えて異常に上昇した場合に,炉内温度の異常を検出し加熱電源を遮

断する炉内過熱防止器を設ける。この炉内過熱防止器は,制御用の温度調節計及びその温度検出器と

共用してはならない。放射温度計を炉内温度制御用とする場合は,制御用とは別の放射温度計,又は


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別の手段で炉内温度を近似できる部分の温度検出手段,例えば,炉壁温度検出器などを過熱防止のた

めの温度検出センサとみなすことができる。

c)

温度安全装置は,定期的又は運転ごとに動作点検を実施し,正常に機能することを確認する。

d)

温度安全制御回路がセンサと制御回路とで構成されている場合は,温度計測範囲外及びセンサ断線な

どによる機能不全においても安全側に動作する。

e)

温度安全回路が作動した場合は,手動による復帰処理なしに再運転してはならない。

f)

温度安全装置は,容易にその機能を失わせることができてはならない。また,安全装置を取り外して,

又は機能をバイパスして使用してはならない。

g)

温度安全装置に用いるセンサ及びケーブル類は,その構造,性能及び特性が,意図する使用温度範囲

において,機械的,化学的及び熱的に耐えられなければならない(可能であれば,耐火構造,難燃ケ

ーブルなどの使用が望ましい。

h)

温度安全装置が電子回路で構成され,動作温度設定が可能なものは,その設定が容易に変更できない

構造又は仕組みが望ましい。

i) 

温度安全装置の表示器・通報器は,停止中及び運転中における作動試験が可能なものとする。

6.8.4 

冷却水系統 

6.8.4.1 

給水圧力検出装置 

冷却水供給配管には,圧力の異常低下を検出する装置を設け,異常時には警報を発して加熱電源を遮断

し,必要な措置を講じる。

6.8.4.2 

排水温度過昇検出装置 

重要な冷却水排水配管には,温度の過上昇を検出する装置を設け,異常時には,警報を発するとともに

必要に応じて加熱電源を遮断し,必要な措置を講じる。

6.8.4.3 

水量検出装置 

重要な冷却水配管,冷却水用の水槽,タンクなどには,水量の異常を検出する装置を設け,異常時には

警報を発し,必要な措置を講じることが望ましい。

6.8.5 

塩浴炉の温度制御 

炉には,軽金属類の熱処理における温度調節及び過熱防止の目的で,次を装備する。

−  自動温度調節装置

−  各被加熱物の許容最高温度を超えた場合に設備のスイッチを切る,個別動作する温度制限装置

−  塩浴の温度が 550  ℃を超える場合に加熱装置のスイッチを切る,6.8.3 に規定の個別動作する温度安全

装置

−  温度記録装置(複数の浴槽に使用する複合記録装置でもよい。

加えて,6.8.3 による温度安全装置が警報システムを作動させるものとする。

6.9 

火災又は爆発の危険性 

6.9.1 

一般事項 

抵抗加熱炉を次の条件で運転する場合は,不活性ガス及び熱処理用雰囲気ガスによって,炉内換気・掃

気及び緊急導入をする。また,処理のために導入している気体及び液体の安全遮断などの処置をとる。

必要に応じて,次の処置として扉の開閉,駆動停止などの安全処置をとる。

a)

可燃性雰囲気を必要とする処理目的

b)

可燃性ガスを発生させ得る処理目的

c)

塩浴又は金属類を溶解する処理目的


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d)

水蒸気爆発を起こす可能性のある処理目的・設置場所

e)

火災発生の危険のある処理目的・設置場所

f)

爆発の危険にさら(曝)される設置場所

6.9.2 

塩浴炉の上限塩浴温度 

軽金属の熱処理に用いる亜硝酸及び硝酸塩浴炉においては,空炉の状態で塩浴の温度が 550  ℃を超えて

はならない。

マグネシウム合金に用いる許容最高塩浴温度は,

表 に規定する。

表 2−許容最高塩浴温度 

マグネシウム含有率

%

亜硝酸及び硝酸の許容最高塩浴温度

最大 0.5

0.5 を超えて  最大 2.0 
2.0 を超えて  最大 4.0 
4.0 を超えて  最大 5.5 
5.5 を超えて  最大 10.0

550 
540 
490 
435 
380

注記  補間手法による中間的値での判断は受け入れられない。

浴槽が過熱した場合,鋼部品の処理では発火を,軽金属の処理では爆発を引き起こしやすい。そのため

浴槽の沈殿物を定期的に取り除き過熱を防止する。

6.10 

感震装置 

地震による過度の振動衝撃[震度 6 弱(加速度 191 Gal 相当)以上]が発生した場合に,これを検出し,

加熱及び制御を含めた電源を遮断する感震装置を,必要に応じて設置することが望ましい。感震装置は,

設備独自に設けるか,事業所内に設けるか,又は気象庁からの地震警報信号のいずれでもよい。

使用上の情報表示 

7.1 

一般事項 

a)

製造業者は,抵抗加熱炉の情報を作成し提供する。この情報は,文章,標識,信号,記号又は図表の

ような伝達手段で構成し,操炉作業者へ情報を伝えるために個別に又は組み合わせて使用する。

また,これは専門の操炉作業者及び現場責任者を対象とする。

注記  使用上の情報の構成及び表現については,JIS C 0457 を参照。

b)

特に抵抗加熱炉の全ての運転モードを考慮して,抵抗加熱炉の“意図する使用”についての情報を操

炉作業者及び現場責任者に提供する。

c)

使用上の情報は,安全で,かつ,正しい抵抗加熱炉の使用を確実にするために必要な全ての指示事項

を含む。また,操炉作業者及び現場責任者に,残留リスクについて通知及び警告する。

d)

情報は,次を含む。

−  訓練を必要とする場合

−  保護具を必要とする場合

−  追加のガード又は保護装置を必要とする場合

e)

使用上の情報には,その指示及び記載の内容によって予期できる抵抗加熱炉の使用方法を除外しては

ならない。また,情報に記載した使用方法以外の方法での抵抗加熱炉の使用に起因するリスクについ

て警告する。特に,予見可能な誤使用を考慮する。


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f)

使用上の情報は,抵抗加熱炉の運搬,組立及び設置,立上げ,使用[設定(段取りなど)

,教育,プロ

グラミング,工程の切換え,運転,清掃,不具合の発見及び保全など]

,並びに必要ならば使用停止,

分解及び廃棄処分を,個別に又は組み合わせて行う。

7.2 

使用上の情報の表示方法 

操炉作業者及び現場責任者が情報を必要とする時期及び機械設計に応じて,次のいずれか又は組合せで

提供する。

a)

機械本体内部及び機械本体上に明記

b)

附属文書[特に,取扱説明書(7.6 参照)

]に明記

c)

こん包上に明記

d)

機械以外の所に信号又は警告のような他の手段によって明記

警告標識,安全標識などでの表示は,標準化された説明文を使用する(JIS C 0457 参照)

7.3 

信号及び警報装置 

視覚信号(

例  点滅灯)及び聴覚信号(例  サイレン)を,抵抗加熱炉の起動,温度超過などの緊迫し

た危険事象の警告に用いてもよい。

また,これらの信号を,自動的な保護対策が開始する前に操炉作業者及び現場責任者へ警告するために

用いてもよい。

ただし,これらの信号は,次の事項が必須である。

a)

重大事故を起こすと予知される危険事象が発生したときに発せられる。

b)

曖昧でない。

c)

明確に知覚でき,用いている他の全ての信号と識別できる。

d)

操炉作業者,又は一般作業者が明確に識別できる。

警報装置は,容易に点検できるように設計,及び配置する。使用上の情報には,警報装置の定期点検に

ついて記述する。

製造業者は,頻繁な視覚信号又は聴覚信号の発報による“感覚飽和”のリスクに注意する。

頻繁な信号の発報は,警報装置の無効化につながる場合がある。

注記  この箇条について,操炉作業者及び現場責任者は,しばしば協議する必要がある。

7.4 

表示及び標識 

7.4.1 

作動装置及び制御装置の全ての位置の表示 

作動装置及び制御装置の全ての位置は,文字,単語,数又は記号で明確に表示する。

IEC 60417 ISO 7000-DB-12M Subscription (b)

で規定する標準シンボルを優先的に使用する。

7.4.2 

電装品及びその参照図表 

電装品及びその参照図表は,恒久的に表示する。使用記号表示は,参照図表と合わせる。

7.4.3 

制御装置及び信号装置の特定 

制御装置及び信号装置は,文字,単語又は記号で明記する。

7.4.4 

導体の識別 

導体は,JIS B 9960-1 の 13.2 に従って識別する。

7.4.5 

高温箇所での保護ラベル 

250  ℃以上で使用するフード(ベル)及び類似の加熱装置の内表面部,被加熱物の表面部などの IEC 

60519-1:2003

に関する保護措置が実現できない危険源に関しては,恒久的に固定した警告を表示する。


32

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7.4.6 

標識 

抵抗加熱炉は,安全に使用するために必要な安全標識,警告標識,説明文などを記入した,例えば,次

のような標識を備える。

a)

防護具着用の必要性

b)

ガードの調整データ

c)

点検頻度

7.5 

製品銘板 

7.5.1 

一般要求事項 

抵抗加熱炉の製品銘板には,必要最小限,次に示す項目を表示する。

a)

製造業者の商標(名称又はロゴマーク)

b)

製品名称(形式・製品番号・製造番号)

c)

製造年月

d)

使用電気容量・電圧・交直流の別(定格又は最大)

附属機器及び予備品の加熱装置単体についても,a)d)の項目を製品銘板で表示する。

銘板の表示は,刻印などの恒久的に消えない方法を採用する。

抵抗加熱炉の製品に関する次に示す必要な情報は,製品銘板のほか,標識,技術文書,附属文書に基づ

いて表示する。

−  被加熱物の種類

−  最大処理量

−  最高使用温度

−  雰囲気ガスの種類及び最大使用量・最大発生量

−  雰囲気ガスの特性(成分,可燃性,揮発性,有毒性など)

−  滴下剤の種類,最大使用量及び特性(揮発性,引火点など)

−  使用焼入油の種類,特性(引火点など)及びタンクの容積

−  接続負荷(補助装置の接続負荷など)

−  CISPR 11 に従った装置の等級及びグループ

−  適応するエンクロージャによる保護等級(IP コード)

JIS C 0920 参照)

7.5.2 

表示位置 

7.5.1

で規定した製品銘板などは,プレート上に恒久的,かつ,読みやすく記載し,抵抗加熱炉又は装置

の本体に取り付けて明確に見えるようにする。製品銘板などの言語は,取決めのない場合,抵抗加熱炉が

設置される国の言語を用いる。

7.5.3 

特別要求事項 

電圧帯 3 の抵抗加熱炉及び装置は,地域規制に従った製品銘板,安全標識及び安全マーキングで表示す

る。

7.6 

技術文書 

抵抗加熱炉の運転及び保守説明書は,JIS B 9960-1 の箇条 17 に従った回路図及び部品表を含み,適時に

提供する。

質量,寸法,輸送,設置及び取扱いに必要なその他の情報は,説明書に記載する。取扱説明書には,最

大許容動作温度のような全ての重要なパラメータ及び 7.4 で示した危険源に対する警告文書を含める。

取扱説明書又はその他の記述による指示事項(

例  こん包上のもの)は,次の事項を含む。


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a)

抵抗加熱炉の運搬,取扱い及び保管に関する次の情報

1)

機械類の保管条件

2)

寸法,質量及び重心位置

3)

取扱いに関する指示

b)

抵抗加熱炉の設置及び立上げに関する次の情報

1)

固定,据付及び振動減衰に関する要求事項

2)

組立及び設置の条件

3)

使用及び保全のための必要空間

4)

許容できる環境条件(

例  温度,湿度,振動,電磁放射)

5)

抵抗加熱炉の動力供給源への接続に関する指示(特に,電気的過負荷に対する保護に関して)

6)

廃棄物の仮置方法及び廃棄物処分方法

7)

必要に応じて,使用者が採用しなければならない保護対策,例えば,追加の安全防護物[JIS B 9700

図 の注

d)

 参照],安全距離,警告標識及び信号についての推奨

c)

抵抗加熱炉本体に関する次の情報 

1)

抵抗加熱炉,附属品,防護装置及び/又は保護装置に関する詳細な説明

2)

抵抗加熱炉の意図する使用範囲。これには禁止する使用方法を含む。

3)

図面(特に,安全機能の構成説明図)

4)

抵抗加熱炉で生じる騒音及び振動に関するデータ及び抵抗加熱炉から放出される放射熱量,ガス類,

蒸気及び粉じん(塵)に関するデータ。これらには使用した測定方法を添付する。

5)

電気設備に関する技術文書(箇条 の規定を含め,JIS B 9960-1 参照)

d)

機械の使用に関する次の情報

1)

“意図する使用”についての情報

2)

手動制御器(アクチュエータ)に関する記述

3)

設定(段取りなど)

,調整及び試運転完了後の,装置の設定値及び調整値の一覧

4)

起動,運転及び停止(特に,非常停止)のモード及び手段

5)

設計者による保護対策で除去できなかったリスク

6)

特定の用途及び特定の附属品の使用によって生じるおそれがあるリスク,及びその用途に必要とさ

れる特定の安全防護物

7)

合理的に予見可能な誤使用,及び禁止する使用法

8)

不具合の発生及びその位置,修理並びに介入後の再起動

9)

使用しなければならない防護具及び必要な訓練

e)

保全に関する次の情報

1)

安全機能の点検の手法及び頻度

抵抗加熱炉の点検要領は,

附属書 JG を基にして作成することが望ましい。

2)

特定の技術知識又は特別な力量を要するために有資格者(操作及び保全)に限定して遂行しなけれ

ばならない保全作業に関する指示事項

3)

特定の力量を要しないので,操炉作業者が遂行できる保全作業(

例  部品交換)に関する指示事項

4)

保全作業者がその作業(特に,不具合の発見作業)を合理的に遂行することを可能にする図面

5)

労働安全衛生規則

6)

使用停止,分解及び廃棄処理に関する情報


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7)

非常事態に関する次の情報

7.1)

使用する消火設備の形式

7.2)

有害物質の放出又は漏れの可能性についての警告,及び可能ならばその有害物質の影響に対処す

る手段についての指示

設備の試運転,点検,操作及び保全 

8.1 

一般事項 

8.1.1 

一般事項 

抵抗加熱炉は,この規格の安全要求事項を継続的に満足するように管理,点検及び保守を行わなければ

ならない。

点検・保守中,操炉作業者及び保全作業者へのリスクが生じないように,あらゆる適切な予防措置をと

らなければならない。

8.1.2 

電源遮断時の接地端子 

電源遮断後,点検及び保守時に,導体及び露出導電部品の接地を必要とする場合は,装置のこれらの部

品の近傍に接地端子を取り付ける。

8.2 

点検及び試運転に関する情報 

抵抗加熱炉は,その運転状態に応じて定期的に点検及び試運転を行う。使用者及び製造業者からの要請

があった場合は不定期に点検及び試運転を行う。また,重要な装置変更があった場合,この変更時を基点

にし,定期的に点検及び試運転を行う。

点検及び試運転は,設備が要求事項を継続的に満足するように保守されているか否かを確認する。

特に点検は,接地回路の抵抗値及び等電位ボンディングの抵抗値の測定,導体の対地絶縁抵抗値及び両

者間の絶縁抵抗値の測定と関連させる。責任者はこれらの点検を,設備の特別要求事項(7.5.3 参照)及び

取扱説明書に従って専門家に依頼する。

試運転後抵抗加熱炉は,熱防御の役割もする電気絶縁物に,測定及び点検の目的で過剰なストレスを生

じる可能性のある通電はしない。一般的に,最大許容定格電圧を超えないようにする。

点検及び試運転のための情報を,技術文書に記載する。

金属発熱エレメントの試験方法は,IEC 60397 に従って実施する(

附属書 JD 参照)。

絶縁試験と漏れ電流測定とには,特別な注意を払う。

8.3 

絶縁試験 

8.3.1 

耐電圧試験 

耐電圧試験は,IEC 60398 の 7.1.3 に従う(

附属書 JE 参照)。

試験電圧は,供給電源の周波数で正弦波形でなければならない。特別な仕様がない限り,試験電圧は,

試験電圧の半分から 10 秒間で試験電圧まで徐々に上げた後に,1 分間試験電圧を維持する。

試験期間中に絶縁破壊などがあってはならない。

表 JE.1 は,新設時の最初の試験に適用する。その他の時期(例えば,定修復旧通電時など)は,受渡当

事者間の協定による。

8.3.2 

絶縁抵抗試験 

8.3.2.1 

一般事項 

抵抗加熱炉は,処理方法又は用途によって絶縁確保できない場合があり,また,使用部材の断熱材・絶

縁がいし(碍子)が温度上昇に伴い,電気絶縁性能が劣化する。このことから対地からの電気絶縁は困難


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とされる機種に分類されているが,安全確保のために,絶縁抵抗試験を行い検証することが求められる。

この絶縁抵抗試験は,直接抵抗加熱炉のように構造上絶縁確保ができない機種を例外として,大気圧状

態及び中性雰囲気で,直流又は交流電圧を負荷する発熱体で加熱される間接式抵抗加熱炉に適用する。

注記  中性雰囲気とは,発熱体及び炉内使用部材に対して,加熱時に害を与えない雰囲気をいう(例

乾燥空気,窒素,アルゴンなど)

間接式抵抗加熱炉における,発熱体と炉体・対地間の絶縁抵抗測定は,使用開始時の安全確認(

例  新

設時の初期通電,復旧通電時,定修復旧通電時)

,及び操業状態での試験が望ましいが,構造上絶縁確保で

きないものもある。

例  次のものは構造上絶縁確保できない。

−  乾燥前の初期通電時のレンガ積構造の抵抗加熱炉

−  水冷電極構造

−  黒鉛繊維などの導電性断熱材構造

−  高温絶縁低下の絶縁がいし(碍子)構造

−  操業による金属蒸着などによる絶縁劣化及び断熱材の絶縁劣化

これらの絶縁劣化要因をもつ間接式抵抗加熱炉については,要因除去について受渡当事者間で協定する

(例えば,水冷電極への通水ホースを外す,感電防止の安全対策を実施するなど)

また,操業時の測定については,感電保護のための処置がされている条件で,電圧・電流の計器読みで

代替することができる。

絶縁抵抗試験は,

附属書 JF に従って実施する。

使用温度・処理目的・構造上の要因から指定の絶縁抵抗の確保が困難と想定される抵抗加熱炉において

は,6.4 の感電に対する保護対策を満足していることを条件に,この感電保護対策の実施を絶縁抵抗試験と

代替することについて受渡当事者間で協定することができる。

8.3.2.2 

無電圧回路(停電状態)が可能な場合 

660 V 以下の場合は 500 V メガテスタで,660 V 以上の場合は 1 000 V メガテスタで絶縁抵抗測定試験を

行う(

附属書 JF 参照)。

測定値は,次の数値を基準とする。

− 150

V 以下は,0.1 MΩ 以上

− 150

V を超え 300 V 以下は,0.2 MΩ 以上

− 300

V を超えるものは,0.4 MΩ 以上

8.3.2.3 

停電できない回路の場合 

特別な要求として操業時の漏れ電流を測定する場合には,

附属書 JF に規定する停電できない回路の絶

縁抵抗試験によって漏れ電流を測定する。

接触電圧・接触電流及び保護導体電流の測定には,IEC 60990 を適用する。

さらに,人体及び家畜に対する電流の影響については,IEC/TS 60479-1 を参照する。

8.3.2.4 

受渡当事者間の協定による試験 

直接式抵抗加熱炉の塩浴電極炉,黒鉛化炉などに代表される絶縁確保ができないもの及びこれに準じる

間接式抵抗加熱炉においては,次の場合において受渡当事者間の協定に基づき,協定した試験方法を絶縁

抵抗試験に代えて行ってもよい。

−  安全特別低電圧以下である。

−  6.4 の感電に対する保護対策を満足している。


36

B 8420

:2013

8.4 

技術文書に記載する設備使用上の指示 

8.4.1 

安全要求事項の徹底 

抵抗加熱炉の操炉作業者,保全作業者,又は近傍での一般作業者には,設備の運転中守らなければなら

ない安全要求事項を明示し,注意を喚起する。必要な場合は,説明書にて安全要求事項の遵守を指示・教

育する。

現場責任者は,安全要求事項が遵守されていることを確認する。

注記  取扱説明書は,個々のリスクに関する注意を喚起し,質量及び寸法並びに輸送及び設置に必要

な情報を含む。

8.4.2 

応急処置 

電気的事故の犠牲者には,応急処置を施す。処置方法の適用に関する指示を,操炉作業者及び保全作業

者に通知する。

8.4.3 

安全装置 

電圧帯 1 を超える抵抗加熱炉において,操炉作業者及び保全作業者は,事故防止のための安全装置を使

用して作業を実行する。安全装置は作業電圧に適合させ,完全な状態を保つ。

8.4.4 

電極及び予熱装置の挿入,撤去及び交換 

電極及び予熱装置の挿入,撤去及び交換は,装置が低温状態で,電源が供給されていない場合に限り行

う。これは,定格電圧が交流 25 V 及び/又は直流 60 V 未満で操業する装置についても適用する。

8.5 

技術文書に記載する保守作業上の指示 

8.5.1 

保守作業の受託 

抵抗加熱炉の保守点検は,有資格者だけが作業を受託できる。

8.5.2 

作業中の通電禁止 

装置の通電状態では,いかなる保守作業も行ってはならない。作業進行中の装置のスイッチ入れを防ぐ

ため,特別な手段(ロック装置など)を講じる。

通電状態で保守作業が必要な場合は,関連した対策をとる(7.5.3 及び地域規制を参照)

電圧帯 3 の定格電圧交流 3 600 V 又は直流 5 000 V を超えない装置については,通電状態で装置の保守

作業は,通常全面禁止とする。ただし,特別な場合には,制御設定値の確認及び調整,並びに故障修理(

故障の原因調査及び異常振動又はノイズ源の局所化)

のために装置の通電状態での保守作業が必要になる。

このような例外的状況の場合は,関連した安全対策を講じる。

8.5.3 

爆発対策 

6.9

に示す爆発のリスクに陥りやすい区域では,通電状態での作業は,たとえ照明ヒューズの交換であっ

ても,一切行ってはならない。これは,爆発のリスクを取り除く対策を講じない限り,電圧帯 1 の設備に

も適用する。

爆発リスクのある区域での作業は,

“作業認可”を必要とし,リスク回避対策を事前提出させる。特に爆

発性ガスの除去及び置換方法については,十分事前検証する。

安全要求事項及び安全対策の実証 

抵抗加熱炉の設計及び製造に,次の要求事項が組み込まれていることを実証する必要がある。検証は,

求められる安全要求事項に従って,次のいずれか一つ,又は最も適切な組合せによって行う。

a)

目視及び計測での安全確認

b)

溶接検査,寸法検査,気密試験,耐圧試験,作動試験などの製品確認


37

B 8420

:2013

c)

特定の要求事項に関する規格に規定する方法による試験

d)

購入した機器及び材料が要求規格どおりに製造されたという証拠書類の内容確認


38

B 8420

:2013

附属書 JA

(規定)

重大な危険源のリスト

運転,保守点検及び不具合の発見・処置の作業区分において,代表的な危険源,危険状態及び危険現象,

並びにその対策に関する事項を整理して

表 JA.1 に示す。

表 JA.1−重大な危険源のリスト

番号

危険源

この規格の

参照箇条

危険源,危険状態及び危険事象 

JA.1 

機械的危険源一般

 a)

  機械部品又は加工対象物が発生する,例えば,次のような事項から起こるもの

 1)

  形状

 2)

  相対位置

 3)

  質量及び安定性(重力の影響を受けて動く構成要素の位置エネルギー)

 4)

  質量及び速度(制御又は無制御運動時の構成要素)

 5)

  不適切な機械的強度

b)

  次の項目から起こる機械内部の蓄積エネルギー

 1)

  弾力性構成要素

 2)

  加圧化の液体及び気体

 3)

  真空効果

5.1 

5.2 

5.2.1 

5.2.3 

JA.1.1 

押しつぶしの危険源

5.3 

JA.1.2 

せん断の危険源

5.4 

JA.1.3 

切傷又は切断の危険源

5.5 

JA.1.4 

巻込みの危険源

5.6 

JA.1.5 

引込み又は捕捉の危険源

5.7 

JA.1.6 

衝撃の危険源

5.8 

JA.1.7 

突き刺し又は突き通しの危険源

5.10 

JA.1.8 

こすれ又は擦りむきの危険源

5.14 

JA.1.9 

高圧流体の注入又は噴出の危険源

5.9 

JA.2 

電気的危険源

JA.2.1 

充電部に人が接触(直接接触)

6.1 

6.1.2.2 

6.1.10 

6.4.1.1 

6.4.1.2 

6.4.2 

6.4.3 

JA.2.2 

不具合状態下で充電部に人が接触(間接接触)

6.2 

6.4.1.3 

6.4.3

JA.2.3 

高電圧下の充電部に接近

6.4.1.3 

JA.2.4 

静電気現象

6.1.3 

 
 
 


39

B 8420

:2013

表 JA.1−重大な危険源のリスト(続き)

番号

危険源

この規格の
参照箇条

JA.2.5 

熱放射,短絡,過負荷などから起こる溶融物の放出,化学的影響などその他の現象

6.1.11 

6.1.12 

6.1.13 

6.4.3 

6.8 

JA.2.6 

合理的に予見可能な使用条件下の不適切な絶縁

6.1.2.1 

6.1.9 

JA.2.7 

感電・火災を生じるような電気設備の不備,故障又は不具合

6.1.1 

6.1.2 

6.1.4 

6.1.2.1 

6.2 

6.3 

6.4 

6.5 

6.6 

6.7 

6.9 

JA.2.8 

機械に機能不良を引き起こすような電気回路の故障又は不具合 

6.1.2.1 

6.2 

6.3 

6.4 

6.5 

6.6 

6.7 

JA.2.9 

機械に機能不良を生じるような電源変動又は停止 

6.1.2.1 

6.2 

6.3 

6.4 

6.5 

6.6 

6.7 

JA.2.10 

パネル上での誤操作及び電気配線の誤接続による安全機能の喪失 

6.1.2.1 

6.1.2.9 

6.1.2.10 

6.1.2.11 

6.5 

6.6 

6.7 

JA.2.11 

電気設備の外部又は内部での電気的妨害

6.1.3 

6.1.4 

6.1.5 

JA.2.12 

蓄積エネルギー(電気的又は機械的)による被災

6.1.2.4 

 
 
 


40

B 8420

:2013

表 JA.1−重大な危険源のリスト(続き)

番号

危険源

この規格の
参照箇条

JA.3 

熱的危険源

6.8 

JA.3.1 

極度の高温,低温の物体又は材料に人が接触し得ることによって火炎又は爆発,及び熱源
からの放射による火傷,熱傷,その他の傷害

6.8 

6.9

JA.3.2 

熱間又は冷間作業環境を原因とする健康障害

5.2 

6.1.2.1

JA.4 

騒音から起こる危険源

JA.4.1 

聴力喪失(聞こえない)

,その他の生理的不調(平衡感覚の喪失,意識の喪失など)

5.3 

6.1.1.2 

7.3 

JA.4.2 

口頭伝達,音響信号,その他の障害

7.3

JA.5 

振動から起こる危険源

6.10

JA.6.1 

低周波,無線周波放射,マイクロ波

6.1.1.1 

JA.6.2 

赤外線,可視光線及び紫外線放射

6.1.2.5 

JA.7.1 

有害な液体,気体,ミスト,煙又は粉じん(塵)との接触又はそれらの吸入による危険源  6.1.11 

JA.7.2 

火災又は爆発の危険源

5.11 

5.12 

6.8 

6.9 

JA.8.3 

保護具使用の無視

5.15 

7.1

JA.8.6 

ヒューマンエラー,人間挙動

7.1 

7.2 

7.3 

7.4 

JA.8.7 

手動制御器の不適切な設計,配置又は識別

5.2.3 

6.1.1.3 

JA.8.8 

視覚表示装置の不適切な設計又は配置

5.2 

6.1.1.3 

7.3 

JA.8.9 

不適切なガード及び保護装置

5.2.1 

5.2.3 

5.3 

JA.8.10 

機械類への安全な接近の不適切な設計

5.2 

JA.9 

危険源の組合せ

5.2.1 

5.2.3 


41

B 8420

:2013

表 JA.1−重大な危険源のリスト(続き)

番号

危険源

この規格の
参照箇条

JA.10.1 

制御システムの故障及び混乱

6.7 

JA.10.2 

エネルギー供給の中断後の回復

6.7 

JA.10.3 

電気設備に対する外部影響

6.1.1.1 

6.1.2.1 

6.1.2.5 

6.7.3 

JA.10.4 

その他の外部影響(重力,風など)

6.10 

JA.10.5 

ソフトウェアのエラー

6.1.1.1 

6.7.4 

JA.10.6 

オペレータによるエラー[人間の特性及び能力と機械類との不調和による(JA.8.6 参照)

  7.1 

7.2 

7.3 

8.4.1 

8.4.2 

8.4.3 

JA.11 

機械を考えられる最良状態に停止させることが不可能

5.2.1 

5.2.3 

5.3 

JA.13 

動力源の故障

6.1.2.1 

JA.14 

制御回路の故障

6.2.2 

JA.15 

留め具のエラー

5.10 

JA.16 

運転中の破壊

6.1.1.3 

6.1.1.5 

JA.17 

落下又は噴出する物体又は流体

5.3 

5.9 

5.10 

5.11 

5.15 

JA.18 

機械の安定性の欠如及び転倒

5.13 

JA.19 

人の滑り,つまずき及び落下(機械に関係するもの)

5.14 

5.15 

JA.20 

運転員及びオペレータに対する指示が不十分(取扱説明書,保全要領書及び表示)

7.1 

7.2 

7.3 


42

B 8420

:2013

附属書 JB

(参考)

電気・電子部品関係の故障モード

JB.1

電気・電子部品関係の故障モード

電気・電子部品関係の故障モードについて,部品,故障モード及び故障モード比率を整理して

表 JB.1 

示す。

表 JB.1 は,JIS B 9961 の附属書 を抜粋し,作成している。

表 JB.1−電気・電子部品関係の故障モード 

採用 
:○

不採

用:×

No.

部品

故障モード

典型的
な故障

モード

比率例

(%)

故障モ
ード決

定比率

(%)

1

スイッチ

接点が開かない 20

操作時に強制開離するもの

接点が閉じない 80

例えば,押しボタン,非常停止装置,

ポジションスイッチ,カム作動形ス
イッチ,セレクタスイッチ

2

電動式ポジションスイッチ,リミッ

トスイッチ,手動スイッチなど(強

制開離式でないもの)

接点が開かない 50

接点が閉じない 50

3

リレー

コイルが非励磁のときに全ての接点が励磁状

態の位置にとどまる

25

コイルが励磁のときに全ての接点が非励磁状

態の位置にとどまる

25

接点が開かない 10

接点が閉じない 10

切換接点において 3 接点が同時にショート 10

NC 接点と NO 接点とが同時に閉状態になる 10

2 回路の接点間のショート及び/又は接点と
コイルとのショート

10

4

サーキットブレーカ,差動形サーキ
ットブレーカ,及び漏電ブレーカ

コイルが非励磁のときに全ての接点が励磁状

態の位置にとどまる

25

コイルが励磁のときに全ての接点が非励磁状

態の位置にとどまる

25

接点が開かない 10

接点が閉じない 10

切換接点において 3 接点が同時にショート 10

NC 接点と NO 接点とが同時に閉状態になる 10

2 回路の接点間のショート及び/又は接点と
コイルとのショート

10


43

B 8420

:2013

表 JB.1−電気・電子部品関係の故障モード(続き) 

採用 
:○

不採

用:×

No.

部品

故障モード

典型的
な故障

モード

比率例

(%)

故障モ
ード決

定比率

(%)

5

コンタクタ

コイルが非励磁のときに全ての接点が励磁状

態の位置にとどまる

25

コイルが励磁のときに全ての接点が非励磁状

態の位置にとどまる

25

接点が開かない 10

接点が閉じない 10

切換接点において 3 接点が同時にショート 10

NC 接点と NO 接点とが同時に閉状態になる 10

2 回路の接点間のショート及び/又は接点と
コイルとのショート

10

6

ヒューズ

過電流で切れない(回路ショート) 10

導通不良 90

7

近接スイッチ

出力回路の抵抗が永久的に過小 25

出力回路の抵抗が永久的に過大 25

電源系の不良 30

機械的故障によるスイッチ機能不能 10

切換接点において 3 接点が同時にショート 10

8

温度スイッチ

接点が閉じない 30

接点が開かない 10

隣接する接点とのショート 10

切換接点において 3 接点が同時にショート 10

センサの故障 20

検出特性又は出力特性の変化 20

9

圧力スイッチ

接点が閉じない 30

接点が開かない 10

隣接する接点とのショート 10

切換接点において 3 接点が同時にショート 10

センサの故障 20

検出特性又は出力特性の変化 20

10  電磁弁

励磁しない 5

非励磁にならない 15

スイッチング時間の変化 5

漏れ 65

切換不能(ゼロ位置又は最終位置に固定)又
は不完全な切換(無秩序な中間位置に固定)

2

(入力信号なしに)自然発生的にスイッチが 2

イニシャル位置から変化する

長い期間にわたる漏れ流量の変化 2

取付け用ねじの破壊又は折損,並びに弁の破

裂又は可動構成品の破壊

2

サーボ弁及び比例弁に制御できない挙動を起

こす空圧的又は液圧的な障害

2


44

B 8420

:2013

表 JB.1−電気・電子部品関係の故障モード(続き) 

採用 
:○

不採

用:×

No.

部品

故障モード

典型的
な故障

モード

比率例

(%)

故障モ
ード決

定比率

(%)

11

変圧器

各巻線の断線 70

巻線間のショート 10

巻線内のショート 10

変圧比の変化 10

12

インダクタ

導通不良 80

ショート 10

インダクタンスの無秩序変化 10

13

抵抗器

導通不良 80

ショート 10

抵抗値の無秩序変化 10

14

抵抗回路網

導通不良 70

ショート 10

接続点間のショート 10

抵抗値の無秩序変化 10

15

ポテンショメータ

個々の導通不良 70

全ての接続点間のショート 10

二つの接続移点間のショート 10

抵抗値の無秩序変化 10

16

キャパシタ

導通不良 40

ショート 40

容量値の無秩序変化 10

tanδ の変化 10

17

ディスクリート半導体

接続点の導通不良 25

二つの接続点間のショート 25

全ての接続点間のショート 25

特性変化 25

18

プログラムできない集積回路(すな

わち,1 000 のゲート以下及び/又は
24 ピン以下の複雑でないオペアン
プ,シフトレジスタ,ハイブリッド

モジュール)

接続点の導通不良 20

二つの接続点間のショート 20

スタックアット故障 20

出力回路の寄生振動 20

値の変化(例えば,アナログデバイスの入力
/出力電圧)

20

19

フォトカプラ

各接続点の導通不良 30

二つの入力接続点間のショート 30

二つの出力接続点間のショート 30

二つの入力,出力接続点間のショート 10

20

プラグ,ソケット及び多極コネクタ

隣接する 2 ピン間のショート 10

接続導体と露出導電性部分との間のショート 10

各ピンの導通不良 80

21

端子ブロック

隣接する端子間のショート 10

各端子の導通不良 90


45

B 8420

:2013

附属書 JC

(参考)

電気的検知保護設備電気用品の単一障害一覧

JC.1

電気的検知保護設備電気用品の単一障害一覧 

電気的検知保護設備電気用品の単一障害について,品名,障害及び障害比率を整理して

表 JC.1 に示す。

表 JC.1 は,JIS B 9704-1:2006 の附属書 を抜粋し,作成している。

表 JC.1−電気的検知保護設備電気用品の単一障害一覧 

採用 
:○

不採

用:×

No.

品名

危険側故障として考慮しなければならない障害

障害
比率

(%)

− 1  導体及びコネクタ

1.1

導体・ケーブル

2 導体間の短絡

導体の断線

露出導電性部分又は保護導体と他の導体間の短絡

充電部と任意の導体間の短絡

1.2

プリント配線及びプリント配線ユ

ニット

隣接 2 導体間の短絡

断線

1.3

端子板

隣接端子間の短絡

断線

1.4

多極コネクタ

(例えば,

ケーブル用,

リレー用,IC 用のプラグ及びソケ

ット)

隣接 2 ピン間の短絡

機械的誤挿入防止のないコネクタの入れ替わり又は誤挿

断線

− 2  スイッチ

2.1

電気・機械式スイッチ,手動操作ス
イッチ及び押しボタンスイッチ(例

えば,リセットアクチュエータ,デ

ィップスイッチ)

接点が閉じない

接点が開かない

互いに絶縁された隣接 2 接点間の短絡

切換接点の 3 端子間の同時短絡

2.2

電気・機械式機器(例えば,リレー,

コンタクタ)

無励磁位置に戻らない(例えば,機械的障害によって全

ての接点が励磁位置にとどまる。

励磁されない(例えば,機械的障害,コイルの断線によ

って,全ての接点が無励磁状態にとどまる。

1 接点が開かない

1 接点が閉じない

切換接点の 3 端子間の同時短絡

接点回路間,及び接点とコイル端子間の短絡

NC 接点及び NO 接点の同時閉路


46

B 8420

:2013

表 JC.1−電気的検知保護設備電気用品の単一障害一覧(続き) 

採用 
:○

不採

用:×

No.

品名

危険側故障として考慮しなければならない障害

障害
比率

(%)

− 3  ディスクリート電気部品

3.1

変圧器

各巻線の断線

巻線間の短絡

3.2

インダクタ(固定又は可変)

断線

短絡

値の変化で,0.5 L

N

L<(L

N

+許容差)における の変

化を考慮する。L

N

はインダクタンスの公称値

可変インダクタンスの値の変化は,L

min

LL

max

におけ

る の変化を考慮する。

3.3

抵抗

断線

短絡

値の変化で,0.5 R

N

R<2 R

N

における の変化を考慮す

る。R

N

は抵抗の公称値

3.4

複合抵抗

個々の端子の断線

端子間の短絡

個々の抵抗値の変化で,0.5 R

N

R<2 R

N

における の変

化を考慮する。R

N

は抵抗の公称値

3.5

ポテンショメータ

個々の端子の断線

全接続部の同時短絡

端子間の抵抗値変化で,0.5 R

P

R<2 R

P

における の変

化を考慮する。R

P

は抵抗の公称値

3.6

コンデンサ,固定又は可変

断線

値の変化で,0.5 C

N

R<2 C

N

+許容偏差における の変

化を考慮する。C

N

は容量の公称値

− 4  半導体部品

4.1

ディスクリート半導体[例えば,ダ

イオード,トランジスタ,トライア
ック,定電圧制御素子,フォトトラ

ンジスタ,発光ダイオード(LED)

端子の断線

端子間の短絡

全端子間の短絡

安全関連出力信号が,信号設定範囲の上限又は下限をそ
の限界値の 25 %を超えて逸脱する結果を招く電気的特性

の変化

4.2

フォトカプラ

各接続部の断線

端子間の短絡

−  入力端子(発光器)

−  出力端子(受光器)

−  入出力間

安全関連出力信号が,信号設定範囲の上限又は下限をそ

の限界値の 25 %を超えて逸脱する結果を招く電気的特性
の変化


47

B 8420

:2013

表 JC.1−電気的検知保護設備電気用品の単一障害一覧(続き) 

採用 
:○

不採

用:×

No.

品名

危険側故障として考慮しなければならない障害

障害
比率

(%)

4.3

単純集積回路

端子の断線

端子間の短絡

全ての入力信号又は出力信号が,個々に又は一斉に“0”

又は“1”に固定される(すなわち,入力信号がない入力

部又は負荷を接続していない出力部が,負又は正の電源
回路に短絡する。

出力の寄生振動 
注記  試験に用いる出力回路駆動パルスの周波数とデュ

ーティ比の選択は,スイッチング技法と外部回路
による。

試験するときは,対象部分に駆動段を切り離す。

安全関連出力信号が,信号設定範囲の上限又は下限をそ

の限界値の 25 %を超えて逸脱する結果を招く電気的特性

の変化

4.4

複雑な集積回路又はプログラマブ
ル集積回路

機能の一部又は全部の欠陥 
欠陥には次のものが考えられる。

−  静的欠陥

−  論理の変化

−  ビットシーケンスに依存するもの

集積回路が複雑なので障害が顕在化しないため検出でき

ないハードウェア障害

プログラム全部を実行しても顕在化しない,メモリ及び

処理部の欠陥

端子の断線

端子間の短絡

全ての入力信号又は出力信号が,個々に又は一斉に“0”

又は“1”に固定される(すなわち,入力信号がない入力
部又は負荷を接続していない出力部が,負又は正の電源

回路に短絡する。

出力の寄生振動 
注記  試験に用いる出力回路駆動パルスの周波数とデュ

ーティ比の選択は,スイッチング技法と外部回路
による。

試験するときは,対象部分に駆動段を切り離す。

安全関連出力信号が,信号設定範囲の上限又は下限をそ

の限界値の 25 %を超えて逸脱する結果を招く電気的特性
の変化

− 5  電動機

5.1

電動機

電動機の停止

異常過速度

異常低速度


48

B 8420

:2013

附属書 JD

(規定)

抵抗加熱炉及び発熱体の試験方法

JD.1

一般事項 

この附属書は,ほぼ大気圧下,中性雰囲気下,直流電圧又は交流電圧で作動する発熱体で,400  ℃から

2 500 ℃に加熱されるバッチ処理間接式抵抗加熱炉及び発熱体の試験方法について規定する。ただし,       
1 000  ℃以上の炉内温度直接測定については,個々に受渡当事者間で協定する。

バッチ処理以外の間接式抵抗加熱炉(真空炉,高圧雰囲気炉,連続処理炉など)は,この試験方法に準

拠して受渡当事者間で協定する。

直接式抵抗加熱炉についても,この試験方法に準拠して受渡当事者間で協定する。

加熱・冷却の促進手段として,炉内に循環ファンを設置する場合,又は外部に熱交換装置とその循環通

風路を設ける場合は,その循環ファンモータ入熱及び熱交換熱量を考慮する。

発熱体取付完了時の,組立検査及び絶縁検査は合格品とする。

この規定は,IEC 60397 に従って作成している。

JD.2

試験項目及び方法 

JD.2.1

耐電圧試験 

冷間及び定格温度で測定する。測定方法は次のいずれかによる。

a)

絶縁耐力試験(

附属書 JE)による。

b)

絶縁抵抗測定試験(

附属書 JF)による。

JD.2.2

冷間出力測定

冷間で電力投入時の電力数値を測定する。次の項目を記録する。

−  電流値(各相)

−  電圧値(各相間)

−  電力

冷間出力は,次の式(JD.1)によって補正する。

E

c0

E

c1

E

c2

E

c3

  (JD.1)

ここに,

E

c0

冷間出力

E

c1

瞬時出力

E

c2

その他入力(ファンモータなど)

E

c3

損失電力(鉄損,変換損失など)

JD.2.3

昇温時間及び昇温積算電力の測定

無負荷時に,冷間から(定格温度−温度偏差)の温度までの所要時間及び消費積算電力を測定する。

可能な限り最大電熱出力とすることが望ましい。

次の項目を記録する。

−  電流値(各相)

−  電圧値(各相間)

−  一定間隔ごとの消費電力(最大 30 分間隔)

−  炉温などの温度計測


49

B 8420

:2013

昇温積算電力は,次の式(JD.2)によって補正する。

E

rI

=ΣE

r1,i

+ΣE

r2,i

−ΣE

r3,i

  (JD.2)

ここに,

E

rI

昇温積算電力

E

r1,i

i

番目の測定の消費出力

E

r2,i

i

番目の測定のその他入力(ファンモータなど)

E

r3,i

i

番目の測定の損失電力(鉄損,変換損失など)

i

一定期間ごとの測定の 番目

JD.2.4

均熱保持電力及び均熱時温度偏差分布の測定

無負荷時に(定格温度±温度偏差)の範囲内で炉温度を保持し,この状態で次を測定する。

a)

均熱保持電力  次の項目を記録する。

−  電流値(各相)

−  電圧値(各相間)

−  一定間隔ごとの消費電力(最大 30 分間隔)

−  炉温などの計測温度

均熱保持電力の算出は,一定間隔(最少 30 分間隔)で 3 回の平均値とする。

均熱保持電力の補正は,次の式(JD.3)及び式(JD.4)による。

E

k

E

kI

/T

obs

  (JD.3)

  =ΣE

k1,i

+ΣE

k2,i

−ΣE

k3,i

  (JD.4)

ここに,

E

k

均熱保持電力

E

kI

均熱保持積算電力量

T

obs

測定時間

E

k1,i

i

番目の測定の消費出力

E

k2,i

i

番目の測定のその他入力(ファンモータなど)

E

k3,i

i

番目の測定の損失電力(鉄損,変換損失など)

i

一定期間ごとの測定の 番目

b)

均熱時温度偏差分布  均熱保持時間は最低 1 時間以上とし,連続記録とする。次の項目を記録する。

−  電流値(各相)

−  電圧値(各相間)

−  一定間隔ごとの消費電力(最大 30 分間隔)

−  炉温などの計測温度

−  炉の有効加熱範囲内の温度偏差測定箇所の温度測定

JD.2.5

熱間時の炉壁表面温度測定

定格温度保持の熱間定常状態で,炉の外表面及び接近可能な部分の温度を測定する。次の項目を記録す

る。

−  外表面(各面 3 点以上の温度計測)

−  接近可能部(人体接触可能部)

−  周囲温度

−  保持温度

JD.2.6

炉冷却速度の測定 

無負荷時に定格温度均熱終了直後からの自然冷却時間を測定する。次の項目を記録する。

−  炉温


50

B 8420

:2013

−  消費電力(ファンモータなど)

JD.2.7

熱間試験

熱間性能試験は,指定の被加熱物挿入時に実施する。

熱間性能検査は,受渡当事者間で協定した項目について実施する。

JD.3

試験測定回路

次の

図 JD.1∼図 JD.3 によって実施する。

A :電流計 
V1,V2:電圧計 
W :電力計 
kWh:積算電力計 
OAF:電力制御装置 
θr :炉温(制御)

M :循環ファンモータ 
TIC:温度調節計 
R :記録計 
Tcr,Tci:温度センサ 
θi :炉温(記録) 
θo :設定温度

図 JD.1−測定回路の例 


51

B 8420

:2013

A :電流計 
V1,V2:電圧計 
W :電力計 
kWh:積算電力計 
OAF:電力制御装置 
θr :炉温(制御)

M :循環ファンモータ 
TIC:温度調節計 
R :記録計 
Tcr,Tci:温度センサ 
θi :炉温(記録) 
θo :設定温度

図 JD.2−測定回路の例 

A :電流計 
V1,V2:電圧計 
W :電力計 
kWh:積算電力計 
OAF:電力制御装置 
θr :炉温(制御)

M :循環ファンモータ 
TIC:温度調節計 
R :記録計 
Tcr,Tci:温度センサ 
θi :炉温(記録) 
θo :設定温度

図 JD.3−測定回路の例 

JD.4

試験記録及び試験成績

記録測定項目,記録用紙及び判定基準は,受渡当事者間で協定する。


52

B 8420

:2013

附属書 JE

(規定)

絶縁耐力試験方法

JE.1

一般事項 

この附属書は,絶縁耐力試験方法について規定する。

絶縁耐力測定は,当該電気回路が絶縁階級に相当する試験電圧に耐え得るかを確認する試験である。

この規定は,IEC 60398 の 7.1.3 に従って作成している。

JE.2

試験方法

この試験は,試験電圧を印加して次の各項による試験を行う。耐電圧の試験電圧値は,

表 JE.1 に示す値

とし,商用周波耐電圧試験によって検証する。ただし,使用機器でそれぞれの規格をもち,その規格に規

定されている商用周波耐電圧試験値が

表 JE.1 の値未満の機器,又は試験が困難なものは,受渡当事者間で

協定する。

a)

試験電圧の波形及び周波数  試験電圧は,供給電源の周波数で正弦波形に近くなければならない。波

形が正弦波とは著しく異なる場合は,試験電圧は規定値に 1.41 を乗じた最大値をもつ。

b)

試験電圧の印加部分  試験電圧は,電路と大地との間に印加する。

c)

試験電圧の印加方法及び印加時間  試験電圧は,特に指定のない限り試験電圧の 1/2 から 10 秒以内に

試験電圧まで次第に上昇させた後,試験電圧で 1 分間保持する。

d)

判定  試験期間中に,印加電圧の異常な変動・放電などの異常がない。

表 JE.1−耐電圧試験値 

単位  V

定格絶縁電圧  U

i

(r.m.s.)

試験電圧  U

t

U

i

≦60 500

 60<U

i

≦125 1

000

 125<U

i

≦250 1

500

 250<U

i

≦500 1

500

a)

2 000

U

i

>500 2U

i

+1 000

a)

  この試験電圧は,間接式抵抗加熱炉に適用し,異なる相の発熱体間

及び発熱体と炉殻間とでそれぞれ印加する。

例えば,中間周波数又は高周波数で作動する誘導コイルのような,他の導電性部分から非常に少ない距

離にあるコイルの場合,より低い試験電圧が必要になる。

水冷式の部品を備えた電熱装置については,試験は水冷システムへの接続なしで行う。

試験中に電気パスを構成する冷却水ホースは,設備から分離する。

真空炉に関しては,試験は非真空状態で行う。

コンデンサ,電子機器などのような,試験電圧に耐えられない電気部品は,試験中切り離すか又は短絡

する。


53

B 8420

:2013

附属書 JF

(規定)

絶縁抵抗測定試験方法

JF.1

一般事項 

この附属書は,絶縁抵抗測定試験方法について規定する。

絶縁抵抗測定は,当該電気回路の絶縁抵抗値が,所定の数値以上を維持していることを確認するための

測定である。

JF.2

無電圧回路(停電状態)が可能な場合の測定試験 

JF.2.1

測定試験方法

絶縁抵抗測定を実施する場合は,電力回路が 660 V 以下の場合は 500 V メガテスタを,660 V 以上の場

合は 1 000 V メガテスタを用いて,電力回路と保護ボンディング回路との間の絶縁抵抗値を測定する。そ

の測定値は,次の数値を基準とする。ただし,8.3.2.1 で示すような構造上絶縁確保ができないもの,及び

絶縁劣化要因のあるものについては,受渡当事者間で協定してもよい。

  150 V 以下

0 1 MΩ 以上

  150 V を超え 300 V 以下

0.2  MΩ 以上

  300 V を超えるもの

0.4

MΩ 以上

JF.2.2

注意事項

測定に際しては,次に注意して実施する。

a)

被測定回路は,無電圧である。

b)

電子回路などを含む機器で測定電圧に耐えられないものは,測定回路から切り離して測定する。

c)

対地静電容量が大きな機器及びケーブルを測定する場合,指針の安定に時間を要するので,指針の変

動が落ち着くまで待ってから指示値を読み取る。

d)

絶縁抵抗測定時は,電池容量確認,ゼロ点確認及び開放確認を実施し,絶縁抵抗計に異常がないこと

を確認してから測定する。また,測定電圧に間違いがないことを確認する。

JF.3

停電できない回路の絶縁抵抗測定試験

JF.3.1

一般事項

停電できない回路の絶縁抵抗測定は,電気装置のクラス(感電保護による分類)に応じて,次の回路に

よって測定する。

JF.3.2

クラス II の単相機器

図 JF.1 の回路によって測定する。


54

B 8420

:2013

記号 
C:IEC 60990 の図 の回路 
1:接触可能部 
2:接触不可能な金属部分 
3:基礎絶縁 
4:補助絶縁 
5:2 重絶縁 
6:強化絶縁 
漏れ電流は,選択スイッチの a 及び b の各位置にある状態で測定する。

図 JF.1−クラス II の単相機器 

JF.3.3

クラス II 以外の単相機器 

図 JF.2 の回路によって測定する。


55

B 8420

:2013

記号 
C:IEC 60990 の図 の回路 
漏れ電流は,選択スイッチの a 及び b の各位置にある状態で測定する。

クラス 0I 及びクラス I の機器においては,

“C”は低インピーダンスの電流計に置き換えてもよい。

図 JF.2−クラス II 以外の単相機器 

JF.3.4

クラス II の三相機器

図 JF.3 の回路によって測定する。


56

B 8420

:2013

記号 
C:IEC 60990 の図 の回路 
L

1

,L

2

,L

3

及び N:中性線あり供給電源

1:接触可能部 
2:接触不可能な金属部分 
3:基礎絶縁 
4:補助絶縁 
5:2 重絶縁 
漏れ電流は,選択スイッチの a,b 及び c のスイッチのうち二つのスイッチが“閉”の位置にある状態

の組合せで測定する。

図 JF.3−クラス II の三相機器 

JF.3.5

クラス II 以外の三相機器

図 JF.4 の回路によって測定する。


57

B 8420

:2013

記号 
C:IEC 60990 の図 の回路 
L

1

,L

2

,L

3

及び N:中性線あり供給電源

クラス 0I 及びクラス I の機器においては,

“C”は低インピーダンスの電流計に置き換えてもよい。

漏れ電流は,選択スイッチの a,b 及び c のスイッチのうち二つのスイッチが“閉”の位置にある状態

の組合せで測定する。

図 JF.4−クラス II 以外の三相機器 

JF.3.6

許容限度

正常な使用条件下の最も不利な状況で装置を運転後,漏れ電流は,次の値を超えてはならない。

クラス II の機器

0 3   A(ピーク値)

クラス 0 及びクラス III の機器   0.7

mA(ピーク値)

クラス 0I の機器

0 5 m

携帯用のクラス I の機器

0. 5 m

静止したモータで運転するクラス I の機器 3.5

mA

    静止したクラス I の加熱装置 0.75

mA 又は機器の定格入力電力 kW 当たり 0.75

mA(ただし,最大 5 mA)のいずれか高い方


58

B 8420

:2013

附属書 JG

(参考)

抵抗加熱炉の点検要領

JG.1 

一般 

この附属書は,抵抗加熱炉(バッチ処理炉)の点検要領の例について記載するものであって,規定の一

部ではない。

JG.2 

日常点検 

この点検の目的は,日常炉の運転を維持するため,異常を早期に発見し,必要な処置を実施するととも

に,次期の炉の修理計画を立案するための資料とするためのものである。したがって,点検表には設備の

構造,過去の使用実績などから点検箇所を選び,これを点検項目及び対象として決定する必要がある。

JG.3 

定期点検 

この点検の目的は,日常炉の運転を正常に維持するため,運転中ではできない箇所に対し,あらかじめ

定められた周期に従って炉を停止し,最適な方法で点検するものである。

また,点検の実施は,これら定められた周期のほか,炉の停止又は修理の機会を利用することもある。

JG.4 

記録の保存 

記録の保存期間は,通常時期の炉の修理完了及び日常点検表の改正までとするのが一般的である。

また,

この点検によって予防保全を実施した場合,

又は炉の運転を変更した場合のような記録の保存は,

使用者側が定めた期間とする。

JG.5 

炉内点検時の注意事項 

a)

炉内の換気を十分に行う(O

2

濃度計を使用し,O

2

量 21 %以下及び 18 %以上であることを確認)

b)

駆動部の動作遮断を行う(主電源遮断,ストッパ類取付け)

c)

炉内を冷却した後,実施する(150  ℃以下)

d)

電気計装品及び駆動機器単体の保守点検は,各取扱説明書を参照する。

e)

炉内の大気復圧では,炉内 150  ℃以下を必ず確認後,ベント弁を開にする。

f)

各種ユーティリティ(電源,冷却水,高圧空気,雰囲気ガスなど)の停止。

個々の抵抗加熱炉の炉内作業注意項目に基づき実施する。

JG.6 

点検表 

日常・月次・定期の点検要領の参考例を,

表 JG.1∼表 JG.17 に示す。


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B 8420

:2013

表 JG.1−抵抗加熱炉の点検要領 

     

(製番            )

定期・月次・日常

点検者    年月日

点検項目

内        容

基      準

判定

結果

1  発熱体

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  電極部,ナットの緩み

異物の付着,消耗,損傷

増締

手締めでがたがない

    絶縁状態

ヒータ−接地間

測定

テスタ 5 Ω 以上

    消耗度合い

当初ヒータ径        mm

測定

消耗率 20 %以内

    サポートの状態

がたつき,絶縁状態

確認

接地間との絶縁確保

2  黒鉛電極

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

    水冷電極との接続

異物の付着,消耗,損傷

増締

手締めでがたがない

    ヒータとの接続

緩み,変色など

増締

手締めでがたがない

    絶縁状態

電極−接地間

測定

テスタ 5 Ω 以上

3  水冷電極

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

    漏水

炉内−外の状態

目視

漏水跡がない

    絶縁抵抗

電極−接地間

測定

テスタ 5 Ω 以上

    冷却水水量

別紙

別途

別紙

    端子

緩み,変色,絶縁物の状態

増締

がた,緩みがない

    サーモスタット

断線,破損

目視

動作確認

4  マッフル

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  異物の付着

目視

変色,変形がない

  損傷,消耗

目視

変色,変形がない

5  ケース受台

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  異物の付着

目視

変色,変形がない

  損傷,消耗

目視

変色,変形がない

6  断熱材(ボード構成)

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  シャッタ部の状態

目視

変色,変形,がたがない

  ケースへの固定

目視

がた,変形がない

  表面処理材の劣化

目視

特になし

  消耗(厚さ          mm) 測定

消耗率        %以内

7  断熱材ケース

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  支持固定部ボルト

目視

変色,変形がない

8  炉体関係(炉内)

レール

目視

破損していない

トレイ

目視

突き上げなし

熱電対

目視

炉内への突出長さ

目視

保護管の折損

9  炉体関係

  外観

炉殻

目視

変形なし

  発熱体

端部の赤熱変色

目視

変色なし

異常発熱

目視

異常発熱なし

  熱電対

補償導線の結線

目視

結線正常

  炉まわり電気配線

電気配線絶縁抵抗

測定

基準値に合格

10  炉内温度の確認

空炉時,各設定温度差

測定

基準値に合格

良:○  不良:×  注意:△


60

B 8420

:2013

表 JG.2−抵抗加熱炉の点検要領

炉体系その他 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者  年月日

点検項目

内        容

基      準

判定

結果

1

露出発熱体

発熱体(金属・非金属)

異物の付着,消耗,損傷

目視

赤熱,変色,変形がない

  電極部,端子部

異物の付着,消耗,損傷

目視

赤熱,変色,変形がない

電極接続部  編線,クランプ,ナットの

緩み

確認

赤熱,変色,変形がない

  絶縁状態

ヒータ−接地間

測定

テスタ 5 Ω 以上

  サポートの状態

絶縁がいし(碍子)状態,

支持金物変形

目視

変色,変形,がたつきが

ない

2

ラジアントチューブヒータ

炉内チューブ

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  内部発熱体

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  ヒータとの接続

緩み,変色など

増締

手締めでがたがない

  絶縁状態

電極−接地間

測定

テスタ 5 Ω 以上

3

断熱材(レンガ構成)

内張レンガ

せり出し・変形・損耗

目視

変形・損耗などがない

4

炉内金物

異物の付着,消耗,損傷

目視

変色,変形がない

  異物の付着

目視

変色,変形がない

  損傷,消耗

目視

変色,変形がない

5

循環ファン・冷却ファン

異音・振動・ベルト張り

目視

運転正常

給脂・冷却

確認

運転正常

6

炉内雰囲気

  シーズニング

乾燥・雰囲気置換

確認

雰囲気正常

  ガスシール

リーク・シール部損耗

確認

炉圧・雰囲気正常

7

雰囲気シール

  フレームカーテン

燃焼フレーム

確認

雰囲気正常

  ベント

炉圧

確認

雰囲気正常

良:○  不良:×  注意:△


61

B 8420

:2013

表 JG.3−抵抗加熱炉の点検要領

真空タンク系 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

タンク本体

腐食,水漏れ,外観

目視

変形,割れ,変色がない

  扉当たり面

きず,さび,汚れの有無

目視

真空シールが保てる

  内壁の汚損

腐食,異物の有無

目視

異物がない

  漏水

溶接目,ホースジョイントの状

目視

水滴,水のにじ(滲)みが

ない

  冷却水水量

別紙

別途

別紙

別途作業

2

タンク蓋,扉

腐食,水漏れ,外観

目視

変形,割れ,変色がない

  シール部

へたり,汚れ,きずの有無

目視

シール保持と変形とがな

  内壁の汚損

腐食,異物の有無

目視

異物がない

  漏水

溶接目,ホースジョイントの状

目視

水滴,水のにじ(滲)みが

ない

  冷却水水量

別紙

別途

別紙

別途作業

3

のぞき窓,測温口

ひず(歪)み,詰まりの有無

清掃

炉内確認に支障がない

  ガラスの汚れ

汚れ,きず,曇りの有無

清掃

測温に支障がない

  シール

へたり,汚れ,きずの有無

目視

シール保持と変形とがな

  袋ナット

さび,腐食

増締

増締固定ができる

4

熱電対挿入口

駆動,シール,素線の状態

確認

シールが保持できる

  保護管折れ曲がり

割れ,変形の状態

目視

変形,割れがない

  熱電対の絶縁

素線とアースとの間の絶縁抵抗

測定

テスタ(100 kΩ 以上)

  挿入位置

挿入位置の状態

目視

図面指示位置である

  漏水

ホースジョイントの状態

目視

水滴,水のにじ(滲)みが

ない

5

ゲージポート

シール,パッキンの状態

確認

センサシールがある

  真空センサ

指示誤差の有無

確認

新しい物と比較

6

安全弁

外観

目視

腐食がない

  動作

加圧吹き出し動作値

実施不可

7

ガス導入口

シールの状態

目視

シールが保持できる

  動作

弁の動作状態

確認

弁動作に異常がない

8

リーク弁

外観

目視

異常がない

  動作

弁の動作状態

確認

弁動作に異常がない

9

下蓋昇降

異常音,リミット検出の状態

確認

動作,停止に異常がない

  クラッチリング

動作,締め込み歯の状態

確認

シール,ロックが確実

  グリス

クラッチ歯のごみ,汚れ

給油

清掃,給油

良:○  不良:×  注意:△


62

B 8420

:2013

表 JG.4−抵抗加熱炉の点検要領 

真空排気系 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者  年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

メカニカルブースタポンプ

形式:

  油量,汚損

油量,汚れ状態

確認

油量窓の中央レベル

  異常音

動作中の異常音

聴音

異常音がない

  振動

動作中の振動

触手

異常振動がない

  真空スイッチ

真空排気時の動作値確認

確認

1 000 Pa 前後でオンする

  冷却水水量

別紙

別途

別紙

別途作業

2

油回転ポンプ

形式:

  油量,汚損

水抜き,油量,汚れ状態

確認

油量窓の中央レベル

  異常音

動作中の異常音

聴音

異常音がない

  振動

動作中の振動

触手

異常振動がない

  フィルタ

汚れ,詰まりの状態

清掃

汚れ,詰まりがない

  V ベルト

ベルト張力調整

調整

テンションメータ    kg

  冷却水水量

別紙

別途

別紙

別途作業

3

真空弁

  エア漏れ

本体,チューブのエア漏れ

確認

動作停止時に漏れない

  動作

開閉の状態

確認

スムーズに動作する

4

電磁弁

  エア漏れ

ソレノイドのエア漏れ

確認

SOL 本体の漏れがない

  動作

動作の状態

確認

動作端が確実

5

ダストキャッチャー

外観,腐食

目視

油漏れがない

  油量,汚損

油量,汚れ状態

目視

油量窓の中央レベル

6

フィルタ・ルブリケータ

メーター動作,汚れ,水抜

きなど

確認

固定,指示計に異常がな

  油量,汚損

油量,汚れ状態

目視

油量の適正レベル

  エア漏れ

各接続部のエア漏れ

確認

エア漏れがない

良:○  不良:×  注意:△


63

B 8420

:2013

表 JG.5−抵抗加熱炉の点検要領 

電源盤 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者  年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1  盤フィルタ,パッキンシール  盤内清掃

清掃

フィルタ目詰まりがない

2  ブレーカ,動作,配線

動作確認,増締

増締

緩み,がたつきがない

3  電磁開閉器

端子部の緩み,変色,異物な

増締

緩み,がたつきがない

    接点状態

接点変色,腐食,接触状態

確認

異常音,振動がない

4  抵抗,コンデンサ外観

変形,変色の有無

目視

変色,変形がない

配線の緩み,漏油

増締

緩み,がたつきがない

5  加熱トランス外観

汚れ,変形,水,油漏れの有

目視

変色,変形がない

    ケーブル端子部

端子部の緩み,変色有無

増締

緩み,がたつきがない

6 PT,CT 外観,配線

変形,変色の有無

目視

変色,変形がない

7  補助リレー

端子部の緩み,変色有無

増締

緩み,がたつきがない

8  サイリスタ

端子部の緩み,電食,変色有

目視

変色,変形がない

    抵抗値    K−A A−K 間抵抗(冷却水含む) 別紙 テスタ 5 kΩ 以上

                K−G G−K 間抵抗(冷却水含む) 別紙 テスタ 5 Ω 以上

9  ゲートユニット

波形の状態

測定

波形に異常がない

    プリント基板

変形,変色の有無

目視

変形,変色がない

10  メーター

指示動作,切替動作具合

確認

振れ,切替えがスムーズ

11  その他変換器

端子部の緩み,変色,異物な

増締

変形,変色がない

12  切替器

切替動作具合

増締

動作がスムーズ

13  押しボタンスイッチ

端子部の緩み,操作具合

増締

動作がスムーズ

14  表示灯

玉切れ,変色の有無

確認

適切に表示できている

15  クーラ,ファン

異音,振動,冷却効果の状態

確認

冷却効果に異常がない

    フィルタ

汚れ,破損の状態

清掃

詰まりなど異常がない

16  冷却水パイプ,ホース

腐食,水漏れ,ひび割れの状

増締

水漏れ,劣化がない

17  配線

変形,変色の有無

増締

変形,変色がない

18  冷却水水量

別紙

別途

別紙

19  絶縁抵抗値

別紙

別紙

500 V メガー  1 MΩ 以上

20  その他

  電圧・電流計

目視

表示正常

  パイロットランプ

目視

表示正常

  ヒューズ

目視

断線なし

良:○  不良:×  注意:△


64

B 8420

:2013

表 JG.6−抵抗加熱炉の点検要領 

操作盤,制御盤

(製番            )

定期・月次・日常

点検者  年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1  外観,盤内,換気ファン 扉部開閉シール,フィルタ状態 清掃

扉の開閉不良がない

ほこり,異物の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

2  主開閉器

端子部の緩み,変色,異物など

清掃

黒鉛けば,異物がない

    端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

3  分岐開閉器

変形,ほこり,異物の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

    端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

4  電磁接触器・開閉器

変形,異物,異音の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

    端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

    接点状態

異音,振動の有無

確認

溶損,変形がない

5  計器,変換器

変形,ほこり,異物の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

    端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

6  配線

変形,変色の有無

清掃

変形,変色がない

7  GP,表示灯,押しボタ

変形,ほこり,異物の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

断線,動作不良の有無

確認

表示,操作に異常がない

はんだ不良の有無

確認

はんだ部の不良がない

8  調節計

変形,ほこり,異物の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

    端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

  制御動作

プログラマブルコントローラ
動作の状態

確認

プログラマブルコントロ
ーラ動作が正常

    パラメータ確認

内容変更の有無

記録

パラメータデータ記録

  電池

電池電圧低下の有無

確認

電池の異常表示が出てい

ない

9  記録計

変形,ほこり,異物の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

    端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

    印字状態

記録状態

確認

印字状態に異常がない

    データ LIST 印字

記録

LIST 印字

10  シーケンサ

変形,ほこり,異物の状態

清掃

黒鉛けば,異物がない

  電池

電池電圧低下の有無

確認

電池の異常表示が出てい
ない

    端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

11  異常警報回路動作

各警報回路の状態

確認

異常検出回路が正常

12  操作回路絶縁

主 NFB 2 次−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

分岐 NFB 2 次−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

接触器 2 次−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

良:○  不良:×  注意:△


65

B 8420

:2013

表 JG.7−抵抗加熱炉の点検要領

手元操作盤 

(製番            )

点検者    年月日

   

定期・月次・日常

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

外観,盤内,換気ファン

変形,異物の有無

清掃

変形,異物がない

2

押しボタン,表示灯など操作

変形,ほこり,異物の状態

清掃

変形,異物がない

  端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

3

電装品

変形,ほこり,異物の状態

清掃

変形,異物がない

  端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

4

配線

変形,変色の有無

清掃

変形,異物がない

その他の操作盤 

(製番            )

点検者    年月日

定期・月次・日常

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

外観,盤内,換気ファン

変形,異物の有無

清掃

変形,異物がない

2

押しボタン,表示灯など操作

変形,ほこり,異物の状態

清掃

変形,異物がない

  端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

3

電装品

変形,ほこり,異物の状態

清掃

変形,異物がない

  端子部

緩み,変色の有無

増締

緩み,変色がない

4

配線

変形,変色の有無

清掃

変形,異物がない

良:○  不良:×  注意:△ 


66

B 8420

:2013

表 JG.8−抵抗加熱炉の点検要領 

外部配線,配管系 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

電気配線

  高圧電線

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  低圧電線

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  操作線

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  ブスバー

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  同軸ケーブル

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  水冷ケーブル

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  接地線

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  配管路(腐食,漏れ)

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  支持具

焼損,変色,変形の有無

目視

変色,変形がない

  端子接続部

端子類締付け状態

確認

主要部のマーキング

2

冷却水配管

  配管路(腐食,漏れ)

腐食,水漏れの有無

目視

水漏れがない

  圧力計

指示・汚れ・漏れの有無

確認

設定,検出動作

  ホース(クラック,漏れ)  ひび割れ,水漏れの有無

目視

水漏れがない

  支持具

腐食,変形の有無

目視

支持,固定が確実

  ホースバンド

確認,増締

増締

緩みがない

3

油圧配管

  配管路(腐食,漏れ)

腐食,油漏れの有無

目視

油漏れがない

  ホース(クラック,漏れ)  ひび割れ,油漏れの有無

目視

油漏れがない

  支持具

腐食,変形の有無

目視

支持,固定が確実

  圧力(作動圧)

指示・汚れ・漏れの有無

確認

設定,検出動作

4

エア配管

  配管路(腐食,漏れ)

腐食,エア漏れの有無

目視

エア漏れがない

  ホース(クラック,漏れ)  折れ,エア漏れの有無

目視

漏れがない

  3 点セット

オイル漏れ,エア漏れ,残水

の有無

目視

圧力設定に異常がな

  支持具

腐食,変形の有無

目視

支持,固定が確実

5

真空排気配管

  配管路(腐食,漏れ)

腐食,漏れの有無

目視

漏れがない

6

雰囲気供給配管

  配管路(腐食,漏れ)

腐食,漏れの有無

目視

漏れがない

  圧力計

指示・汚れ・漏れの有無

確認

設定,検出動作

  ホース(クラック,漏れ)  ひび割れ,漏れの有無

目視

漏れがない

  支持具

腐食,変形の有無

目視

支持,固定が確実

  ホースバンド

確認,増締

増締

緩みがない

良:○  不良:×  注意:△


67

B 8420

:2013

表 JG.9−抵抗加熱炉の点検要領 

冷却水ヘッダー 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1  給水ヘッダー

  圧力計

指示,汚れ,漏水の有無

確認

設定 0.1 MPa,検出動作

  温度計

指示,汚れ,漏水の有無

目視

設定,指示が正常範囲

  バルブ

開閉,汚れ,漏水の有無

目視

開閉異常,漏水がない

  配管(腐食,漏水)

腐食,汚れ,漏水の有無

目視

腐食,漏水がない

2  排水ヘッダー

  バケット

腐食,汚れ,漏水の有無

目視

腐食,漏水がない

  バルブ

開閉,汚れ,漏水の有無

目視

腐食,漏水がない

  フローリレー

指示,汚れ,漏水の有無

確認

水量減で動作

  圧力計

指示,汚れ,漏水の有無

確認

設定 0.05 MPa 以下

  温度計

指示,汚れ,漏水の有無

目視

設定,指示が正常範囲

  配管(腐食,漏水)

腐食,汚れ,漏水の有無

目視

腐食,漏水がない

3  水圧(給水圧)

給水圧,背圧の状態

確認

設定範囲 0.2∼0.4 MPa

4  非常給水

  電磁弁

通電状態,接続の有無

確認

停電時開動作

5  純水装置

(圧力,フロー)

指示,汚れ,漏水の有無

確認

設定 0.1 MPa 以上

熱交換器,配管

腐食,汚れ,漏水の有無

目視

腐食,漏水がない

カートリッジ

水漏れ,変色の有無

目視

試用期間 1∼2 年以内

純水抵抗値(1 cm  間隔)

抵抗値,汚れの状態

測定

テスタ(50 kΩ 以上)

6  純水循環ポンプ

汚れ,水漏れの有無

清掃

漏水がない

  運転音,振動

異音,過熱の有無

確認

異音,振動がない

良:○  不良:×  注意:△


68

B 8420

:2013

表 JG.10−抵抗加熱炉の点検要領 

駆動移動系(1) 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

試料昇降装置

  駆動部

がたつき,異音の有無

確認

異音,がたがない

  水冷ロッド損傷

腐食,きずの状態

目視

腐食,きずがない

  ボールねじグリス

潤滑,異音の状態

給油

滑り,回転の異音がない

  ボールねじ損傷

がたつき,異音の有無

確認

滑り,回転の異音がない

  ベルトの緩み,消耗

きず,テンションの状態

調整

10 kgf で 10∼20 mm のたわ
(撓)み

  油圧シリンダ

きず,油漏れの状態

目視

きず,油漏れがない

  ガイド軸

きず,潤滑の状態

給油

きずがない

2

トレイ

  駆動部

がたつき,異音の有無

確認

異音,がたがない

  固定部

固定ボルトの緩みの有無

確認

異音,がたがない

3

水冷台車

  駆動部

がたつき,異音の有無

目視

異音,がたがない

  冷却配管部

漏水,腐食の有無

目視

漏水がない

  断熱系

断熱状態

目視

断熱状態が正常

4

試料移動

  駆動部

がたつき,異音の有無

目視

異音,がたがない

  チェーンの緩み

テンションの適正

目視

異音,がたがない

5

その他の駆動

  断熱シャッタ

開閉動作,LS 検出

確認

断熱材部の密閉シール

  T/C  駆動

挿入位置,LS 検出

確認

T/C  先端の位置決め

  扉開閉

開閉動作,LS 検出

確認

扉の密着シール

  強制冷却 FAN 動作,漏水

確認

異音,がたがない

  回転機構

異音,変色,がたつきの有無

確認

異音,がたがない

  電磁弁動作

開閉動作,異音

確認

異音,真空漏れがない

良:○  不良:×  注意:△ 


69

B 8420

:2013

表 JG.11−抵抗加熱炉の点検要領 

駆動移動系(2) 

(製番            )

定期・月次・日常

点検者    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

ハースロール

  運転

搬送状態・回転むら・異音

目視

搬送正常

  軸受ユニット

異音・振動・発熱・給脂

確認

正常回転

  駆動部品

振動・チェーンの張り・異音

確認

正常運転

給脂・回転むら

確認

正常運転

2

メッシュベルト

  運転

エッジの破損・蛇行

確認

搬送正常

  ベルト

摩耗

目視

異常がない

  駆動部品

振動・チェーン・異音・給脂

確認

正常運転

3

トレイ・こうばち

  搬送

変形・破損・損耗

目視

搬送正常

  搬送検知

検知の状態

確認

検知正常

4

搬送部品ほか

  炉内レール

変形・損耗

目視

正常

  スキッドレール

変形・損耗

目視

正常

  シールカーテン

変形・損耗

目視

正常

  センサ(LS ほか)

動作

確認

動作正常

良:○  不良:×  注意:△


70

B 8420

:2013

表 JG.12−抵抗加熱炉の点検要領 

冷却水流量測定値 

(製番            )

定期・月次・日常

測定圧力 MPa

常用圧力

(給水    MPa,背圧      MPa)

回路名

基準値

L/min

配管

サイズ

(A)

点検者

点検者

年月日

年月日

注記

注記

1

 

2

 

3

 

4

 

5

 

6

 

7

 

8

 

9

 

10

 

11

 

12

 

13

 

14

 

15

 

16

 

17

 

18

 

19

 

20

 

21

 

22

 

23

 

24

 

25

 

26

 

27

 

28

 

29

 

30

 

圧力:MPa,流量:L/min

前/後:洗浄の前後を示す。

良:○  不良:×  注意:△


71

B 8420

:2013

表 JG.13−抵抗加熱炉の点検要領

排気データ① 

(真空ポンプ単体)

(製番            )

定期・月次・日常

点検    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

油回転ポンプ

形式:

 0'

 10''

 20''

 30''

 1'

 3'

 5'

2

メカニカルブースタポンプ

形式:

 0'

 10''

 20''

 30''

 1'

 3'

 5'

良:○  不良:×  注意:△ 


72

B 8420

:2013

表 JG.14−抵抗加熱炉の点検要領 

排気データ② 

(容器ほか)

(製番            )

定期・月次・日常

点検    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1

分      T.

 0'

 1'

 3'

 5'

 10'

 20'

 30'

      リーク量 Pa・m

3

/s

 0'00''

Pa

  '    ''

Pa

2

分      T.

 0'

 1'

 3'

 5'

 10'

 20'

 30'

      リーク量 Pa・m

3

/s

 0'00''

Pa

  '    ''

Pa

3

分      T.

 0'

 1'

 3'

 5'

 10'

 20'

 30'

      リーク量 Pa・m

3

/s

 0'00''

Pa

  '    ''

Pa

良:○  不良:×  注意:△ 


73

B 8420

:2013

表 JG.15−抵抗加熱炉の点検要領 

絶縁抵抗測定値 

(製番            )

定期・月次・日常

点検    年月日

点検項目

内      容

基      準

判定

結果

1  主油回転ポンプ−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

附属書 JF 準拠

2  補助油回転ポンプ−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

3  メカニカルブースタポンプ−E  各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

4  油拡散ポンプ−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

5  熱電対モータ−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

6  シロッコファン−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

7  コンプレッサ−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

8  油水分離機−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

9  油圧ポンプ−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

10 SCR レギュレータ−E 1 次−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

2 次−アース間  500

V メガー  1 MΩ 以上

11  搬送モータ−E

各端子−アース間

測定

500 V メガー  1 MΩ 以上

  (多い場合は別紙)

12  整流 SCR 抵抗 Ω

TH1

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH2

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH3

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH4

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH5

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH6

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

13  高周波 SCR 抵抗

TH11

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH12

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH13

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH14

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH15

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH16

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH17

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

TH18

A−K  /  G−K

測定

5 kΩ / 5 Ω 以上

良:○  不良:×  注意:△


74

B 8420

:2013

表 JG.16−抵抗加熱炉の点検要領 

電流測定値 

(製番            )

定期・月次・日常

点検    年月日

点検項目

モータ定格

基      準

判定

結果

1

油回転ポンプ

R

  定格電流          A

S

  サーマル設定値    A        定格電流以下

T

2

補助油回転ポンプ

R

  定格電流          A

S

  サーマル設定値    A        定格電流以下

T

3

メカニカルブースタポンプ

R

  定格電流          A

S

  サーマル設定値    A        定格電流以下

T

4

油圧ポンプ

R

  定格電流          A

S

  サーマル設定値    A        定格電流以下

T

5

強冷モータ

R

  定格電流          A

S

  サーマル設定値    A        定格電流以下

T

6

拡散ポンプ

R

  定格電流          A

S

        定格電流以下

T

7

コンプレッサ

R

  定格電流          A

S

  サーマル設定値    A        定格電流以下

T

8

搬送モータ

R

  定格電流          A

S

  サーマル設定値    A        定格電流以下

T

(多い場合は別紙)

良:○  不良:×  注意:△


75

B 8420

:2013

表 JG.17−抵抗加熱炉の点検要領 

通電データ 

加熱条件…昇温 1 200 ℃,T/C→カメラ切換まで 
通電条件…手動,プログラマブルコントローラ

点検    年月日

定期・月次・日常

(製番            )

点検項目

定  格  値

基準

運転データ

判定

結果

1

入力電圧

  R−S

  S−T

  T−R

2

入力電流

  R

  S

  T

3

出力電圧

  R−S

  S−T

  T−R

4

出力電流

  R

  S

  T

5

切換温度

  熱電対        ℃

  カメラ      ℃

良:○  不良:×  注意:△


76

B 8420

:2013

附属書 JH

(参考) 
参考文献

JIS B 9704-1:2006

  機械類の安全性−電気的検知保護設備−第 1 部:一般要求事項及び試験

JIS C 0365

  感電保護−設備及び機器の共通事項

JIS C 0457

  電気及び関連分野−取扱説明の作成−構成,内容及び表示方法

JIS C 61000-3-2

  電磁両立性−第 3-2 部:限度値−高調波電流発生限度値(1 相当たりの入力電流が 20 A

以下の機器)

JIS C 61000-6-2

  電磁両立性−第 6-2 部:共通規格−工業環境におけるイミュニティ

IEC/TS 60479-1

,Effects of current on human beings and livestock−Part 1: General aspects

IEC 61000-3-3

,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 3-3: Limits−Limitation of voltage changes, voltage

fluctuations and flicker in public low-voltage supply systems, for equipment with rated current  ≦16 A per 
phase and not subject to conditional connection

IEC/TS 61000-3-4

,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 3-4: Limits−Limitation of emission of

harmonic currents in low-voltage power supply systems for equipment with rated current greater than 16 A

IEC/TS 61000-3-5:1994

,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 3: Limits−Section 5: Limitation of

voltage fluctuations and flicker in low-voltage power supply systems for equipment with rated current greater

than 16 A

IEC/TR 61000-3-6:1996

,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 3: Limits−Section 6: Assessment of

emission limits for distorting loads in MV and HV power systems−Basic EMC publication

IEC/TR 61000-3-7:1996

,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 3: Limits−Section 7: Assessment of

emission limits for fluctuating loads in MV and HV power systems−Basic EMC publication

IEC 61000-3-11

,Electromagnetic compatibility(EMC)−Part 3-11: Limits−Limitation of voltage changes,

voltage fluctuations and flicker in public low-voltage supply systems−Equipment with rated current  ≦75 A 
and subject to conditional connection

CISPR 11

,Industrial, scientific and medical equipment−Radio-frequency disturbance characteristics−Limits

and methods of measurement

ICNIRP

(International Commission on Non-lonizing Radiation Protection  国際非電離放射線防護委員会)指

針(基本制限)

ICRP

(International Commission on Radiological Protection  国際放射線防護委員会)刊行物(Publication)

60


77

B 8420

:2013

附属書 JI 
(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS B 8420:2013

  抵抗加熱炉の安全通則

IEC 60519-2:2006

  Safety in electroheat installations−Part 2: Particular requirements

for resistance heating equipment

(I)JIS の規定

(II) 
国 際

規 格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

3  用語及
び定義

対応国際規格の用語及び

定義に加え,この規格で

加えられた修正を理解す
る上で必要な用語及び定

義を追加した。

3

JIS

とほぼ同じ

追加

修正部分を理解するのに必要な

用語及び定義を追加。

実質的な差異はない。

3.39  電圧
帯による
電気加熱

装置の分

JIS B 9960-1

に従い上限

電圧でクラス分けした。

4

IEC 60519-1:2003

の 4.2 

よる。 

変更

電圧帯 3 に交流 3 600 V,直流 
5 000 V の上限を設けた。

我が国の実情に一致させた。

5

周波数帯による電熱設備
の分類

削除

周波数 60 Hz 以下を適用範囲と
規定している。

高周波装置などは,別の規定が必
要。

4  重大な
危険源リ

スト

予期し得る重大な危険源

のリスト

追加

危険源リストを追加した。

機械安全要求事項は ISO 12100 

従うべきであり,追加した。

5  機械安
全要求事

項及び安

全対策

機械安全要求事項を規定

追加

機械安全要求事項を追加した。

工業炉は機械装置でもあるため 
機械安全要求事項が必要。

6  電気安
全要求事

項及び安

全対策

対応国際規格で引用され
た引用規格の規定内容を

具体的に記載

引用規格の番号だけを記

追加

引用規格の内容を記載した。

実質的な差異はない。

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20
13


78

B 8420

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際

規 格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

6  電気安
全要求事
項及び安

全対策

(続き)

6.7.3  抵抗加熱炉におけ
る要求事項

追加

制御回路及び制御機能の一般要

求事項を追加。

高調波・直流偏磁の観点からの安

全保護を追加する必要がある。

6.7.4  プログラマブルロ
ジックコントローラ

追加

安全プログラマブルロジックコ
ントローラを規定。

制御安全の要求上必要。

13.7

特別対策

削除 6.8.2 と統合。

対応国際規格の 13.7 は 13.8 と重複

する部分がある。

 6.8.3

温度安全装置

13.8

JIS

とほぼ同じであるが,

機能安全に関する記載が
ない。

追加

機能安全に関する規定を追加。

安全規格としては,機能安全に関

する記述が必要。

 6.8.4

冷却水系統

追加

冷却水系統の要求事項を追加し

た。

安全上重要な事項であるため。

 6.10

感震装置

追加

地震対策を規定。

我が国では,地震対策も重要。

7  使用上
の情報表

操炉作業者へ情報を伝え
るために情報を作成し,

提供

15

マーキング,ラベリング
及び技術資料

追加

使用上の情報表示などを追加。

タイプ C の規格は使用上の情報が
必要である。

8  設備の
試運転,
点検,操

作及び保

安 全 要 求 事 項 を 継 続 的

に,管理,点検及び保守

16

利用,保守のための説明

書及び点検,試運転に関
する情報

追加

対応国際規格では試験方法に関

する規定が不十分なので,絶縁
試験方法を追加。

試験方法を明確にするため。

9  安全要
求事項及

び安全対

策の実証

設計及び製造に要求事項
が組み込まれていること

を実証

追加

実証の箇条を追加。

タイプ C の規格は実証の箇条が必
要である。

附属書 JA
(規定)

重大な危険源のリストに
ついて記載

追加

対応国際規格には,危険源リス
トがない。

ISO 12100

に従って記載。

附属書 JB

(参考)

電気・電子部品関係の故

障モード

追加

JIS B 9961

の附属書 D を抜粋

附属書 JC

(参考)

電気的検知保護設備電気

用品の単一障害一覧

追加

JIS B 9704-1:2006

の附属書 B を

抜粋

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B 8420

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国 際

規 格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

附属書 JD

(規定)

抵抗加熱炉及び発熱体の

試験方法について規定

追加

対応国際規格に記載なし。

安全対策の実証のための検査方法

が必要である。

附属書 JE 
(規定)

絶縁耐力試験方法につい
て規定

追加

対応国際規格に記載なし。

試験方法を明確にする必要があ
る。

附属書 JF

(規定)

絶縁抵抗測定試験方法に

ついて規定

追加

対応国際規格に記載なし。

試験方法を明確にする必要があ

る。

附属書 JG

(参考)

抵抗加熱炉の点検要領

追加

抵抗加熱炉(バッチ処理炉)の

点検要領の例について記載。

附属書 JH 
(参考)

参考文献

追加

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:IEC 60519-2:2006,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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