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B 8415:2008

(1) 

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

3

4  重大な危険源のリスト

5

5  安全要求事項及び安全対策

5

5.1  工業炉全般

5

5.1.1  一般事項

5

5.1.2  機械

7

5.1.3  電気

8

5.1.4  熱

9

5.1.5  騒音

10

5.1.6  振動

11

5.1.7  放射線

11

5.1.8  材料及び物質

12

5.1.9  人間工学

12

5.1.10  危険源の組合せ

12

5.1.11  不具合

12

5.1.12  安全装置の欠如及び不適切な取付け

13

5.2  燃料供給設備

13

5.2.1  燃料配管など

13

5.2.2  予混合

16

5.2.3  酸素配管

16

5.3  バーナ

17

5.3.1  一般事項

17

5.3.2  点火装置

17

5.3.3  点火用バーナ

17

5.3.4  火炎の目視

17

5.3.5  点火監視口

17

5.3.6  残油処理装置

17

5.3.7  点火準備

17

5.3.8  点火

18

5.3.9  燃焼空気

18

5.3.10  点火安全時間

18

5.3.11  消火安全時間

19


 
B 8415:2008  目次

(2) 

ページ

5.3.12  消火

19

5.4  燃焼安全制御装置

19

5.4.1  要求事項

19

5.4.2  インターロック及び制御回路

19

5.4.3  プログラマブルコントローラ

20

5.4.4  安全遮断弁

21

5.4.5  火炎監視装置

21

5.4.6  燃料系

22

5.4.7  給排気系及び空気比

22

5.4.8  過熱防止装置

23

5.4.9  冷却水系統

24

5.4.10  その他の安全装置

24

6  安全要求事項及び安全対策の実証

24

7  使用上の情報

25

7.1  一般

25

7.2  使用上の情報の配置及び性質

25

7.3  信号及び警報装置

25

7.4  表示,標識(絵文字)及び警告文

26

7.5  附属文書(特に,取扱説明書)

26

附属書 A(規定)適用される熱利用設備の詳細

28

附属書 B(規定)重大な危険源のリスト

29

附属書 C(規定)インターロック及び制限装置の作動要求事項

34

附属書 D(規定)高性能工業炉などのリジェネバーナ火炎検出器の設置のための試験方法

36

附属書 E(参考)燃焼炉の点検要領の例

40

 


B 8415:2008

(3) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本工業

炉協会 (JIFMA) 及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS B 8415 : 1982 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


 
B 8415:2008  目次

(4) 

白      紙


 

   

日本工業規格

JIS

 B

8415

:2008

工業用燃焼炉の安全通則

General safety code for industrial combustion furnaces

序文

この規格は,JIS B 9700-1 : 2004,機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 1 部:基本用

語,方法論でいうタイプ C 規格(個別機械安全規格)である。

1

適用範囲

この規格は,次の a)∼d)  に示す産業分野において,気体燃料及び液体燃料で加熱される熱利用設備(工

業用燃焼炉など)に対する安全要求事項について規定する。

また,この規格は,製造業者が試運転,操業,保全中に起こり得る予知可能な間違い,不具合など

附属

書 に規定する重大な危険源に対し人及び装置の安全性を確保するための要求事項を規定する。

a)  や(冶)金・金属加工プラントにおける設備

b)  ガラス製造プラントにおける設備

c)  セラミック製造プラントにおける設備

d)  セメント・焼石灰・石こうの製造プラントにおける設備

産業分野における熱利用設備の詳細は,

附属書 による。

この規格は,化学プラント及び石油プラントにおける設備,廃棄物の焼却設備,製鉄プラントにおける

高炉・転炉,可燃性ガスを発生する雰囲気ガス発生装置及び雰囲気ガス,開放空間で燃焼される設備,並

びに被加熱物から発生する可燃物のある設備には適用しない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0113  工業用燃焼装置用語

JIS B 0203  管用テーパねじ

JIS B 2220  鋼製管フランジ

JIS B 2301  ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手

JIS B 2302  ねじ込み式鋼管製管継手

JIS B 2311  一般配管用鋼製突合せ溶接式管継手

JIS B 2312  配管用鋼製突合せ溶接式管継手

JIS B 2316  配管用鋼製差込み溶接式管継手

JIS B 8265  圧力容器の構造−一般事項

JIS B 9700-1  機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 1 部:基本用語,方法論



B 8415:2008

   

JIS B 9700-2  機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第 2 部:技術原則

JIS B 9702  機械類の安全性−リスクアセスメントの原則

JIS B 9703  機械類の安全性−非常停止−設計原則

JIS B 9704-1  機械類の安全性−電気的検知保護設備−第 1 部:一般要求事項及び試験

JIS B 9704-2  機械類の安全性−電気的検知保護設備−第 2 部:能動的光電保護装置を使う設備に対す

る要求事項

JIS B 9704-3  機械類の安全性−電気的検知保護設備−第 3 部:拡散反射形能動的光電保護装置に対す

る要求事項

JIS B 9705-1  機械類の安全性−制御システムの安全関連部−第 1 部:設計のための一般原則

JIS B 9706-1  機械類の安全性−表示,マーキング及び作動−第 1 部:視覚,聴覚及び触覚シグナルの

要求事項

JIS B 9706-2  機械類の安全性−表示,マーキング及び作動−第 2 部:マーキングの要求事項

JIS B 9706-3  機械類の安全性−表示,マーキング及び作動−第 3 部:アクチュエータの配置及び操作

に対する要求事項

JIS B 9707  機械類の安全性−危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離

JIS B 9708  機械類の安全性−危険区域に下肢が到達することを防止するための安全距離

JIS B 9709-1  機械類の安全性−機械類から放出される危険物質による健康へのリスクの低減−第 1

部:機械類製造者のための原則及び仕様

JIS B 9709-2  機械類の安全性−機械類から放出される危険物質による健康へのリスクの低減−第 2

部:検証手順に関する方法論

JIS B 9711  機械類の安全性−人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま

JIS B 9713-1  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 1 部:高低差のある 2 か所間の固定され

た昇降設備の選択

JIS B 9713-2  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 2 部:作業用プラットフォーム及び通路

JIS B 9713-3  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 3 部:階段,段ばしご及び防護さく(柵)

JIS B 9713-4  機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第 4 部:固定はしご

JIS B 9960-1  機械類の安全性−機械の電気装置−第 1 部:一般要求事項

JIS C 0508-1  電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全−第 1 部:一般要求事項

JIS C 6802  レーザ製品の安全基準

JIS G 3452  配管用炭素鋼管

JIS G 3454  圧力配管用炭素鋼鋼管

JIS G 3455  高圧配管用炭素鋼鋼管

JIS G 3456  高温配管用炭素鋼管

JIS G 3457  配管用アーク溶接炭素鋼鋼管

JIS G 3458  配管用合金鋼鋼管

JIS G 3459  配管用ステンレス鋼管

JIS G 3460  低温配管用鋼管

JIS G 3461  ボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管

JIS G 3462  ボイラ・熱交換器用合金鋼管

JIS G 3463  ボイラ・熱交換器用ステンレス鋼鋼管


3

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JIS H 3300  銅及び銅合金の継目無管

JIS H 3401  銅及び銅合金の管継手

JIS K 6774  ガス用ポリエチレン管

JIS K 6775-1  ガス用ポリエチレン管継手−第 1 部:ヒートフュージョン継手

JIS K 6775-2  ガス用ポリエチレン管継手−第 2 部:スピゴット継手

JIS K 6775-3  ガス用ポリエチレン管継手−第 3 部:エレクトロフュージョン継手

ISO 7000  Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis

ISO 23550  Safety and control devices for gas burners and gas-burning appliances−General requirements

ISO 23551-1  Safety and control devices for gas burners and gas-burning appliances−Particular requirements

−Part 1 : Automatic valves

ISO 23551-2  Safety and control devices for gas burners and gas-burning appliances−Particular requirements

−Part 2 : Pressure regulators

ISO 23551-3  Safety and control devices for gas burners and gas-burning appliances−Particular requirements

−Part 3 : Gas/air ratio controls, pneumatic type

ISO 23551-4  Safety and control devices for gas burners and gas-burning appliances−Particular requirements

−Part 4 : Valve-proving systems for automatic shut-off valves

IEC 60417  Graphical symbols for use on equipment−12-month subscription to online database comprising

all graphical symbols published in IEC 60417

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0113 及び JIS B 9700-1 によるほか,次による。

3.1

工業炉  (industrial furnace)

加熱,溶融,乾燥,焼成など材料を加熱する工業プロセスの用に供される,断熱材又は耐火物に覆われ

た加熱装置。

3.2

高性能工業炉  (high-performance industrial furnace)

リジェネバーナによって,高効率な排熱回収及び高温空気燃焼を行い,低酸素燃焼による低 NOx 及び均

一加熱を特長とする工業炉。

3.3

高温空気燃焼  (high temperature air combustion)

燃料の自然着火温度を超える高温予熱空気と燃料とを高速で炉内に吹き込み,大量の炉内ガスを巻き込

みながら低酸素濃度酸化剤による燃焼  (low oxygen content oxidant combustion)  をさせることで,NOx の低

減及び火炎温度分布の平たん化が得られる燃焼方式。

3.4

リジェネバーナ  (regenerative burner)

セラミックボール,セラミックハニカムなどの蓄熱体を熱交換器として給排気流路に内蔵した蓄熱燃焼

式バーナ。

3.5

交互燃焼式リジェネバーナ  (alternative regenerative burner)



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2 台を 1 組として,短時間に交互に切り換えながら燃焼するリジェネバーナ。1 台が燃焼中に,他の 1

台は炉内排ガスを吸引して蓄熱し,次に切り換えると,燃焼空気はこの蓄熱体を通過して,予熱され燃焼

に使用される。したがって,この方式では燃焼しているバーナは設置されたバーナの半数となる。

3.6

シングルリジェネバーナ  (single regenerative burner)

1 台で給気及び排気を同時に行わせる機能をもつリジェネバーナ。セルフリジェネバーナ (self

regenerative burner) ともいう。蓄熱体の一部で炉内排ガスを吸引して蓄熱し,他の部分で燃焼空気の予熱

を行うことによって,連続燃焼を行う。

3.7

爆発口  (explosion door/head)

炉内,配管内などで爆発が生じたとき,内部ガス圧力を逃がす構造をもつ安全扉。

3.8

予混合器  (air-fuel gas premixer)

燃料ガスと燃焼空気とを,燃焼に適切な割合に混合させる装置。

3.9

プレパージ  (pre-purge/pre-ignition purge)

点火前に,炉内及び排ガス通路に残留している可能性のある可燃性雰囲気を,空気又は不活性気体を入

れることで追い出し,炉内を不燃雰囲気に入れ換える操作。

3.10

ラジアントチューブ  (radiant-tube)

耐熱鋼又はセラミックス製の管の中で燃焼を行い,その管壁からの放射熱で炉内及び被加熱物を加熱す

る加熱管。

3.11

火炎監視装置  (flame supervisor)

火炎の有無を検出する火炎検出器及びその信号を燃焼安全装置に伝える装置。

3.12

燃焼安全制御装置  (combustion safeguard)

火炎の有無,燃料の圧力など,燃焼にかかわる信号を判断し,異常を生じた場合,安全のため燃焼遮断

を図る装置。

3.13

連続パイロットバーナ  (continuous pilot burner)

主バーナの点火の有無にかかわらず,常時燃焼している点火用バーナ。

3.14

時限パイロットバーナ  (interrupted pilot burner)

主バーナに先立って点火され,主バーナの点火試行時間の終了で自動的に消火する点火用バーナ。

3.15

セルフパイロットバーナ  (self pilot burner)

主火炎と同じ噴出場所から,燃料を噴出し,主火炎と合体して共通の火炎を形成,保炎する点火用バー

ナ。


5

B 8415:2008

3.16

ミニマム着火  (minimum ignition)

大容量のバーナを安全に着火させるため,低燃料流量で着火させる操作。

3.17

点火安全時間  (ignition safety time)

点火工程において,燃料供給開始から着火確認ができず遮断されるまでの時間。

3.18

消火安全時間  (extinction safety time)

バーナの断火があってから,燃料が安全遮断されるまでの時間。

3.19

空気比制御器  (air-fuel ratio controller)

バーナで燃焼させる燃料流量と燃焼用空気流量との混合比率を制御する装置。

3.20

プログラマブルコントローラ  (programmable controller)

デジタル又はアナログの入出力を通し,種々の機械やプロセスの制御を行い,具体的な制御機能を実行

するため,使用者が使う命令を内部のプログラマブルメモリに記憶するデジタル演算電子システム。

3.21

紫外線式火炎検出器  (ultraviolet type flame detector)

火炎の発生する紫外線の強さで,火炎の有無を検出する火炎検出器。

4

重大な危険源のリスト

工業炉において予期し得る重大な危険源をリストとし,

附属書 に規定する。

表 B.1 には,箇条 に規定した各危険源に対応する防止手段を容易に参照できるように,対照表記する。

5

安全要求事項及び安全対策

5.1

工業炉全般

5.1.1

一般事項

5.1.1.1

要求事項

工業炉は,材料の搬送装置,扉開閉装置,加熱装置,制御装置などから構成される機械類である。

設計に当たっては,JIS B 9700-12JIS B 9702JIS B 9703JIS B 9704-13JIS B 9705-1JIS B 9706-1

3JIS B 9707JIS B 9708JIS B 9709-12JIS B 9711JIS B 9713-14JIS B 9960-1 などの要求事

項を満たさなければならない。

特に,製造業者は,この規格の箇条 全体に規定する要求事項を満たすように工業用炉を設計・製造す

る。他の規格に,この一般要件と異なる特別な要求事項があれば,他の規格の要件に従うものとする。

5.1.1.2

表示,警告ラベルなど

この規格で扱う機械にはられるすべての表示,警告ラベルなどは,ISO 7000 及び IEC 60417 の要求に従

うものとする。

5.1.1.3

一般設計及び構造要求事項

製造業者はこの規格に掲げる設計,製造要求事項を満たさなければならない。

設備,例えば,設備の一部を構成する土木工事,基礎工事,建屋,補助物及びユーティリティ装置は,



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この規格以外の適用すべき要求事項を満たさなければならない。

a)  特に,工業炉の設計は,次に関連する設備仕様及び建設時の対応を考慮しなければならない。

1)  接近のしやすさ

2)  保全及び清掃のための空間

3)  材料及び機械の動き

4)  操業における安全性

5)  作業場での健康及び安全性

6)  火災に対する保護

7)  地震に対する保護

8)  汚染

b)  工業炉の設計及び制御並びに安全装置の動作においては,次の事項の対策に配慮しなければならない。

1)  装置及び燃料配管から燃料以外の配管又は外部への未燃ガスの漏れ

2)  配管中の逆火

c)  安全装置は,次の性能をもたなければならない。

1)  設備の調節適合範囲内での効率性及び恒久性をもたなければならない。

2)  ある安全装置が他の安全装置の機能を阻害するなど,無効にすることがあってはならない。

d)  安全装置は容易に接近できたり,また容易に壊れたりしないように保護されなければならない。特に,

この安全装置は連続運転及び同一環境下で耐えるものでなければならない。

e)  潤滑油,誘電体,熱媒体,作動流体などの補助的流体が用いられる場合,それら流体物の燃焼によっ

てできる燃焼生成物は,可能な限り,有害でないようにしなければならない。

f)  設備の一部となる床の排水口は適切に隔離された排水槽へとつなげ,このような排水の収集及び排除

のための手段が整っていなければならない。

g)  設備の一部を形成する配管,配線システムは,腐食,極端な温度変化及び圧力変化,並びに電圧の大

幅な変動に対する危険性が明示されていなければならない。

h)  作業員が操業及び/又は保全のために接近可能であることが要求される設備のすべての部分に関して,

十分な接近手段が備えられ,固定されることが望ましい。階段,足場及び作業のための空間は安全で,

かつ,十分な安全さく(柵)

,安全カバーが備え付けられていなければならない(5.1.2.11 参照)

設備の検査及び作業のための空間は安全で,作業が容易で,十分換気され,放熱に対し保護されて

いなければならない(5.1.4.3.1 参照)

設備内の緊急避難出口を図示するなど作業員に容易に理解できるようにする。これは危険事態(例

えば,火事又は有毒ガスの蓄積)が起こったときに作業員が中に閉じ込められないようにするためで

ある。

i)

設備の屋根及び覆い(例えば,セラミックキルン及び溶解設備)は,それらの上を歩くことができる

ように設計されている場合,安全に接近できるような手段が講じられていなければならない。

接近する必要のない屋根及び覆いは,

“接近不可”と標識によって表示する。

屋根又は覆いで,操業,保全又は検査の目的でそれらの上を人が歩かなければならないもので,床

面から 1 m 以上  上を歩く場合は,安全階段を設置し,また転落を避けるため,手すりが備え付けら

れていなければならない。  熱源が屋根に配置されている場合は,例えばセラミック及びガラス産業に

おいては,熱源場所の前後に避難経路を設けて,そのうち少なくとも一つは階段とする。

j)  通路の寸法は,一般的に十分な空間がなければならない。また,トンネル炉及びキルンの床下に設け


7

B 8415:2008

た修理時に使用する通路は,少なくとも高さ 1.8 m×幅 0.7 m のものであり,熱源場所へは別方向二つ

の通路から接近可能とする。

5.1.2

機械

5.1.2.1

一般事項

設計においては,機械部品及び設備の作動,衝突,切断,巻込み,引込み及び衝撃による人体損傷の可

能性を避ける措置を講じなければならない。また,高圧流体を使う場合には,設備の部品及び材料の飛出

しを避ける措置を講じなければならない。

設備に次の箇所がある場合,危険のないように保護され,マーキングされなければならない。

a)  かど及び突出部

b)  高さの低い通路

c)  マンホールのふた(蓋),溝など

5.1.2.2

押しつぶし

設計においては,次のことから起こる人体に与える危険性を最小限にする手段を取り入れなければなら

ない。

a)  材料及び機械の作動

b)  自動化

c)  つり上げられた荷物

d)  落下物

e)  作動部

危険性のある駆動体部は,可能な限りすべて安全カバーを設けなければならない。安全カバーの設置が

不可能の場合は,聴覚的又は視覚的な信号装置を設置する。危険性の高い駆動機械は緊急停止装置を設置

し,確実に停止する措置を講じなければならない。緊急停止機器及び防御装置は,JIS B 9703 及び JIS B 

9960-1 に適合していなければならない。

設備の作動部分と固定物との距離又は作動部によって運ばれる材料との距離は,安全距離についての要

求事項に従っていなければならない。設備の設計においては,JIS B 9711 に規定する最短距離要求事項を

考慮しなければならない。

5.1.2.3

切断

起こり得る切断による危険源を,次の措置によって排除しなければならない。

a)  人体の一部がすき間に入らないように,作動部間のすき間を埋めるか,又は駆動体の最小すき間を小

さくする。

b)  作動部間のすき間を大きくして,人体が安全にすき間に入れるようにする。

c)  切断による危険が避けられない場合は,十分な防御装置を使用する。意図しない突然のドアの開閉を

避けるための対策を準備する。

5.1.2.4

巻込み

回転軸,コンベヤ及び伝導装置による巻込みを避けるための設計対策をとるか,又は適切な防御装置を

準備しなければならない。

5.1.2.5

引込み

引込みを避けるための設計対策をとるか,又は適切な防御装置を準備しなければならない。

5.1.2.6

衝撃



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動作機械の速度,力,トルク,運動慣性などの衝撃による危険性を最小限に抑え,けがの可能性を低下

させる設計を行わなければならない。実現不可能な場合には,周囲フェンスを含む十分な安全カバーなど

安全装置を準備しなければならない。

5.1.2.7

高圧流体

高圧流体によるけがは圧縮空気,蒸気,高圧油,高圧水などの流体の噴出によって起こる。対象設備の

すべての装置は,製造業者の仕様の範囲内で操業しなければならない。対象設備のすべての部分は耐圧強

度内における安全性を確保していなければならない。漏れの有無の確認は,少なくとも設計圧力までの圧

力試験によって,証明されなければならない。配管は恒久的であり,作動中の摩擦,曲がり,ねじれ及び

熱損傷に対する対策には,特別な注意を払わなければならない。

5.1.2.8

部品の飛出し

予期せず,偶発的に,設備から飛び出した材料及び部品が人体に接触したり,貫通することがある。部

品が飛び出す危険がある場合は,十分な防御設備を備え付けなければならない。

5.1.2.9

爆縮

真空を扱う設備のすべての部品は,可能な限り爆縮を避けるように設計,製作しなければならない。再

加圧してドアを開く前に,適切な機器によって,徐々に設備の復圧が行われていることを確認しなければ

ならない。

5.1.2.10  安定性

設備の構造物は,静的力及び動的力に耐えるよう設計されていなければならない。設計においては,通

常の予測できる偶発的な応力,熱による静的な応力及び動的に働く応力を考慮に入れる。また,振動,風

圧,衝撃,その他の予測できる外部からの力も考慮に入れる。

5.1.2.11  滑り又はつまずき

作業用の足場については,十分な広さをもった堅固な足場を備え付ける設計をしなければならない。通

路は,滑りにくい材料で作り,適切な手すり及びけり止めを備え付ける。必要であれば,手すり付きのは

しご,階段,その他の適切な手段を用いて,調整,給脂又は保全に必要なすべての設備に,安全で便利に

接近できるようにしなければならない。

5.1.2.12  転落

設備の設計上,又は設備を作動させるために床に開口部が必要な場合には,自動防御装置,警報装置又

は防護さく(柵)を取り付けなければならない。

5.1.3

電気

5.1.3.1

一般事項

設備内のすべての電気部品及び電気設備は,その機能及び使用意図に適していなければならず,緊急の

場合,設備への電気供給を遮断する装置を設置しなければならない。

電気設備の設置には,次のような配慮を必要とする。

a)  配線及び燃料配管が共用するダクト,ラック,パイプ,ピットなどは,燃料による危険雰囲気を生成

してはならない。危険場所となり得る場合,防爆工事などの安全措置を講じなければならない。配線

は電線管などを使用し,燃料配管と接しない構造とする。

b)  導体の電力容量及び絶縁特性

c)  導体の温度上昇及び周囲の温度環境

d)  導体のコネクタ及びターミナルの適合性

e)  可動する機器に接続している導体の保護,又は繰返し疲労切断に対する保護


9

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f)  望ましくない誘導加熱現象の最小化又は排除

g)  操業時における設置場所での機器の予測温度

h)  動力配線と制御配線間及び動力配線又は制御配線とセンサ間との誘導電流による影響の最小化

i)

オーバーロード及び短絡に対する配線,配線部品,機器及びモータの保護

j)  熱,切断,巻込み,衝突,流体との接触などの悪影響から導体の損傷を防ぐこと

k)  接地漏れの防止又は接地漏れに対する保護

l)

放電の防止,又は放電に対する保護

m)  安全な通路,及び通電回路への接近の防止

n)  適切な警告表示

o)  部品,機器,配線,ヒューズ及び分電盤の十分な識別

p)  適切な電気構成図,配線図,ソフトウエアプログラム,並びにこれらの設計,操業及び保全に関する

十分な資料

5.1.3.2

直接的・間接的接触

次の対策が講じられていなければならない。

a)  通電中の導体及びターミナルとの直接的・間接的接触への対策

b)  受渡試験,保全又は故障部の確認作業の間に,通電部へ接近する場合があれば,適切な保護システム

又は安全装置の設置

5.1.3.3

静電気

適切な接地又は他の手段をとって,静電気による危険を最小限にする対策を講じなければならない。静

電気によって通常の制御ができないか,又は危険な状態になる場合,安全遮断装置及び停止機器は設備の

静電気の起こる部分に取り付けてはならない。

5.1.3.4

電気設備の過負荷

適切な手段を講じ,電気設備における電気的過負荷を避けなければならない。

5.1.3.5

熱放射など

導体及び電気機器を,炉開口部又は高熱のガス,蒸気若しくは流体の排出によって熱的影響を受ける場

所に設置する場合には,特別な注意を払わなければならない。

5.1.4

5.1.4.1

一般事項

工業炉設備の使用に際しては,多くの熱的危険源が包含されている。したがって,操業者又は見学者が

処理物,火炎又は装置に,無意識のうちに接触する可能性を最小限にするための対策を講じなければなら

ない。

5.1.4.2

高温部への接触

高温になった装置に偶発的に,又は操業中に接触することを防ぐ予防策を講じなければならない。製造

方法などの制約条件のために表面温度を適切な温度まで下げられないならば,適切な手段を講じて,高温

の装置に接触しないようにしなければならない。可能な場合は,適切な保護手段によってこれを行う。こ

れらの手段が実行不可能な場合,高温になる場所は,適切なマーキング,警告表示などで指示しなければ

ならない。さらに,そのような危険があることを取扱説明書などの中で注意書きする。

人体に危険な温度にある装置に触れなければならない場合,適切な保護具(保護服,保護めがね,安全

靴,保護手袋など)を着用する。保護具に関する要求事項は,技術書類の中に含めなければならない。

5.1.4.3

火災及び爆発


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5.1.4.3.1  火災

可能な限り,設備は耐火材で構築され,耐火構造物の中,又は上に据え付けられなければならない。可

燃材料の使用が避けられない場合,又は上記耐火条件に合わせられない場合,可燃材料部を熱及び発火源

から隔離しなければならない。設備の設計及び建設においては,意図的に設計された煙突,排気口,ドア

部などを除き,高熱ガス,燃焼生成物,又は火炎の漏れを防ぐ措置を講じなければならない。

特に次の事項を考慮に入れなければならない。

a)  開口部からの高熱ガス及び火炎の噴出

b)  高温の処理材の装入及び抽出

ガス及び液体の燃料配管は漏れを避けるよう設計する。さらに,燃料配管は予測可能な機械の損傷に耐

えられなければならない。

油圧の駆動部がある場合,配管及び油圧設備は,火炎から保護されていなければならない。適切な設計,

配置及び保全によって,高温部に油が漏出しないようにする。可燃油を含む焼入れ槽には,特別な注意を

払わなければならない。

熱媒体は,有害でないものを使用し,製造業者又は熱媒体製造業者の推薦する最大値を超える温度では

使用しない。熱媒体中の湿気及び酸素の量を制御しなければならない。熱媒体の最高温度を考えて,操業

中の熱膨張を考慮しなければならない。熱媒体の加熱設備には,温度を制限するための制御機器を取り付

けなければならない。

5.1.4.3.2  爆発

設備は,予測できる爆発を最小限にするよう設計しなければならない。

可燃混合物が生成される可能性が最小であること,又は予測可能な爆発が他の手段で安全に回避される

ことを示さない限りは,十分な広さの爆発口を設置し予測可能な爆発を解放するためのスペースを作らな

ければならない。

爆発口は,設備の内外に機器と干渉しないように設置され,そして人が危険にさらされないよう,爆風

が外部へ出て行くようにしなければならない。破裂板の強さは,設備に深刻な損傷が及ぶ前に,爆発の圧

力が外に出て行けるようなものとする。扉が爆発口として設計されていない場合は,予測できる爆発力で

扉が開かないようにしなければならない。

5.1.4.4

高温粉じん又は処理材の飛出し

設備は,高温粉じん又は処理材の飛出しに対して配慮した設計をしなければならない。装入,抽出区域

には特別な注意を払わなければならない。追加の安全カバー又は隔壁が必要な場合は,設置する。溶融し

た金属,油及び溶融化した塩を加熱する場合,液状の被加熱物への水分の混入は避けるものとする。

5.1.4.5

熱応力及び他の生理学的影響

人への熱的影響が最小限になるように設備を設計する(ISO 7933 参照)

。操業者が被る周囲温度を予測

し,必要に応じて予防策(例えば,換気,運転室の冷房)を講じる。

5.1.5

騒音

5.1.5.1

一般事項

いかなる設備でも程度の差はあるが,騒音を発生する。したがって,騒音による人体への悪影響を,最

低レベルになるよう設計しなければならない。

その場合には,音源で騒音を抑える手段を考慮する。

設計者は,騒音によって起こり得る障害に配慮し,それに対する予防策を講じなければならない。設計

者は,次の対策を考慮することが望ましい。


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a)  騒音を音源で低減する。

b)  設計などによる騒音を低減する。

1)  騒音の少ないバーナの選択

2)  最適な定格のバーナ

3)  騒音の少ない部品の選択

4)  機器による騒音緩和

c)  次のものを使って騒音を低減する。

1)  換気扇用のバッフル

2)  バーナ付近のバッフル

3)  ポンプの囲い込み

4)  サイレンサー

5)  騒音吸収壁又はカバー

6)  囲い

7)  作業場での騒音緩和

d)  次のものを使って騒音被害を低減する。

1)  操作室の設置

2)  耳あて

5.1.5.2

会話の妨害

会話又は声による指示及び警告が可能なまで,騒音を減らすように設計することが望ましい。

5.1.6

振動

振動による危険を最低限にするよう,設計及び建設を行わなければならない。第 1 の手段は,発生源で

振動を減らすことであり,第 2 の手段として,防振台の使用を推奨する。

特に,工業炉において,燃焼,バーナ及び炉体構造に起因する振動が発生した場合,又はその危険性が

ある場合は,適切な防振装置を設置する。

5.1.7

放射線

5.1.7.1

一般事項

5.1.7.2 及び 5.1.7.3 に規定しているように,放射線による害を低減する手段を取らなければならない。こ

のような手段は,炉設備内の環境条件に適しているものとする。

5.1.7.2

非イオン化放射線

操業者が赤外線又は紫外線に暴露されがちな検査場所では,適切な着色されたカバーなどの使用によっ

て保護し,直接の接触を避ける手段を講じなければならない。

制御,測定器及び監視附属品で,非イオン放射線,超短波,レーザ,電磁波,通信周波又はマーク放電

を使用するもので,それらが設備の重要な部分となる場合は,放射制限に関する法令に適合していなけれ

ばならない。

a)  赤外線,可視光及び紫外線によるふく射  赤外線,可視光及び紫外線に対して適切な防御を行わなけ

ればならない。放射源の直視を防止し,観察孔はシールドできる構造とされていなければならない。

そして,装置を構成する制御盤や部屋の必要な箇所は,ティンテッドガラスなどの保護板で覆われて

いなければならない。

注記  ティンテッドガラスは,遮光ガラスの一種である。

b)  レーザ光線  JIS C 6802 に従う。


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c)  電磁場  可能な限り大出力の電磁場源は,完全に囲われ通常の操業時又は待機時に操業者から隔離さ

れていなければならない。電磁場源が稼働中の区域には心臓ペースメーカ又は金属インプラントを付

けた人,及び金属製指輪,腕輪などを付けた人は入れない旨の警告表示をする。

5.1.7.3

イオン化放射

X 線を用いた測定機器又はモニター機器が使用されている場合,それらが人体に危険が及ぶようなこと

があってはならない。

遮へいされた発生源だけが使用され,

そのような装置には特別の危険表示がなされ,

またその区域には警告表示がなされていなければならない。生産時に接近の可能性がある場合,及びそう

した事態が予見可能な場合には,次による。

a)  発生源にシャッターが下りるか(発生源の被覆)又は電源遮断になるインターロックを設けなければ

ならない。

b)  装置の稼働状況の明確な警報表示がされなければならない(例えば,シャッター開・閉,放射線照射

オン・オフ)

5.1.8

材料及び物質

5.1.8.1

一般事項

設備設計者は,その設備によって処理される,又はその設備で使用される材料及び物質から,起こり得

る危険に対し注意を払い,適切な設計によって,可能な限り危険を避けるようにしなければならない。さ

らに,操業・保全の説明書には,設備の安全な使用を確実にするために必要な特別な労働教育及び人員保

護について規定しなければならない。

5.1.8.2

有害な副産物

設計では,有毒性又は窒息の危険を考慮し,副産物として発生した粉じん,煙及びガスの漏れを防ぐ手

段を講じなければならない。

漏れが不可避の場合は,

排気システムにつながる適切なベントを備え付ける。

また,特別な危険警告表示を設置する。

5.1.8.3

火災又は爆発

火災若しくは爆発の危険を防止する,又は最小化するための適切な対策を設備に組み込まなければなら

ない。

このような対策は,次のものを含む。

a)  火炎保護具

b)  燃料遮断機器及びインターロック

c)  設備及び処理材の冷却手段

d)  火気検知器

e)  ガス検知器

5.1.9

人間工学

設備の使用及び保守・保全につき,人間工学的な面を考えて設備を設計しなければならない。

5.1.10  危険源の組合せ

危険源が度重なった場合,又は累積的に起こることを防ぐための手段を講じなければならない。

5.1.11  不具合 
5.1.11.1  一般事項

関係設備の設計に当たっては,5.1.11.25.1.11.4 にある危険及び危険な状態を考慮に入れなければなら

ない。

5.1.11.2  エネルギー供給及び補助流体の故障


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駆動源の異状を検出し,設備を停止するか,又は安全動作を行わせなければならない。

付帯設備,例えば,空気圧縮器,電気供給ユニット,補助流体のための圧縮器,原動機付き発電機など

は,熱処理設備と離して設置しなければならない。燃焼空気取入れ口は,十分広い空間に設置し,ガス放

出口又は可燃性ガス源から離さなければならない。

5.1.11.3  据付中の装着又は組立てミス

据付中の装着又は組立て作業には,適切な監督を配置しなければならない。可能ならば,設計段階にお

いて部品が不正確に装着又は組み立てられないように配慮する。

5.1.11.4  制御システム又は構成部品の不具合による影響

製造業者は,制御構成部品の不具合による影響を設計段階で検討しておかなければならない。制御部品

の不具合が起こっても,危険な状態にならないように制御システムを構築しなければならない。

5.1.11.5  情報・警告機器

可能ならば,設備の不具合発生に関する情報・警告機器を取り付ける。このような機器は ISO 7000 に適

合していなければならない。

5.1.11.6  安全表示

安全表示は ISO 7000 の要求事項に適合していなければならない。

5.1.11.7  設備の故障

操作説明書及び保全要領書は,適切に準備していなければならない。

5.1.12  安全装置の欠如及び不適切な取付け 
5.1.12.1  一般事項

設計者及び製造業者は,

場合によっては使用中に構成部品又は安全装置が不正確に再取付けされること,

及びすべて取り除かれたりすることも考慮しなければならない。安全装置の不適切な設置について取扱説

明書に明記し,更に製造業者が,安全装置がないか,又は不適切に設置された場合に危険を招くと判断し

た場合には適切な警告をしなければならない。

5.1.12.2  エネルギー供給遮断機器

設備には,すべてのエネルギー源を遮断する手段,及び設備内に蓄積されているエネルギー源を放散す

る手段を備え付けていなければならない。また,これが達成されたことを確実に確認する手段,例えば,

圧力測定計器,聴覚的又は視覚的信号装置などを準備しなければならない。

5.2

燃料供給設備

5.2.1

燃料配管など

5.2.1.1

油配管及び継手材料

油配管及び継手の材料は,配管にあっては JIS G 3454JIS G 3455JIS G 3456 及び JIS G 3459,溶接式

管継手にあっては JIS B 2312,フランジ式管継手にあっては,JIS B 2220 による。

油配管に鋼管を用いる場合の接続方法は,溶接又はフランジ接続とし,JIS B 2311JIS B 2312 及び JIS 

B 2316 によるものとする。ただし,呼び径 50A 以下で,かつ,圧力が 1.0 MPa 以下の場合は,ねじ接合(JIS 

B 2301 又は JIS B 2302)を使用することができる。

5.2.1.2

燃料ガス配管

燃料ガス配管は,JIS G 3452JIS G 3454JIS G 3455JIS G 3456JIS G 3457JIS G 3458JIS G 3459

JIS G 3460JIS G 3461JIS G 3462JIS G 3463JIS K 6774 及び JIS H 3300 による。

ただし,JIS G 3458 は圧力 1.6 MPa 未満,JIS G 3452 は圧力 1.0 MPa 未満,JIS K 6774 は圧力 0.3 MPa

未満の埋設部,JIS H 3300 は圧力 0.1 MPa 未満の露出部分でだけ使用可能とする。


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また,この箇条に記載のないフレキシブル管を用いる場合は,最高使用圧力及び最高使用温度に耐える

ものとする。

5.2.1.2.1  燃料ガス配管継手

燃料ガス配管に鋼管を用いる場合の配管相互の接続方法は,溶接又はフランジ接続とし,JIS B 2311

JIS B 2312 及び JIS B 2316 によるものとする。圧力と直径とが次の組合せにある場合には,ねじ接合(JIS 

B 2301 又は JIS B 2302)を使用することができる。

a)  呼び径 100A 以下で,かつ,圧力が 0.03 MPa 以下の場合

b)  呼び径 50A 以下で,かつ,圧力が 0.3 MPa 以下の場合

c)  呼び径 15A 以下で,かつ,圧力が 1.0 MPa 未満の場合

また,呼び径 20A 以下で,かつ,最高使用圧力 0.1 MPa 以下の場合には,くい込み式接合を使用するこ

とができる。

燃料ガス配管にガス用ポリエチレン管を用いる場合には,その接合は JIS K 6775-1によるものとす

る。

銅及び銅合金継目無管を使用するときの接合は JIS H 3401 に従い,圧力 0.01 MPa 以下,かつ,呼び径

20A 以下の場合には,フレア接合又はくい込み式接合を使用することができる。

フランジ接合は JIS B 8265,ねじ接合は JIS B 0203 によるものとする。

5.2.1.3

燃料配管などの設置場所

燃料配管など(燃料配管,空気配管,酸素配管,排気管及びこれらの附属装置をいう。以下,

“燃料配管

など”という。

なお,附属装置とは配管接続用部品のほか,弁類,レギュレータ,ミキサ,圧力計,流量計,温度計な

ど配管内流体に接触する機器。ただし,ファン及びポンプは除く。

)は,過熱又は破損のおそれがない場所

に設置しなければならない。

5.2.1.4

配管の耐圧など

燃料配管などは,最高使用圧力の 1.5 倍以上の圧力及び最高使用温度に耐え,かつ,燃料などの特性及

び使用状態に適合したものでなければならない。

5.2.1.5

防食

燃料配管,空気配管,排気配管などは,防食措置を講じなければならない。

5.2.1.6

空気・酸素と燃料との混合防止・逆火防止

空気,酸素などが逆流するおそれがある構造の燃料配管には,空気,酸素などの逆流を防止する措置を

講じなければならない。特に,酸素濃度 27 %以上で酸化剤を供給する,開放でない炉内燃焼用燃料配管に

は,各々のバーナ直近部に対して,逆流防止装置及び逆火防止装置を各々1 個ずつ以上設置するものとす

る。また,燃料が逆流するおそれがある構造の空気,酸素配管などには,燃料の逆流を防止する措置を講

じなければならない。

5.2.1.7

圧力異常上昇の防止

燃料配管などには,燃料の膨張によって最高使用圧力の 1.5 倍以上の圧力に上昇しない措置を講じる。

5.2.1.8

接地

燃料配管などの配管及び附属装置は,静電気災害防止のため接地することが望ましい。

5.2.1.9

ガス抜き装置など

燃料配管には,燃料の特性に応じ,ガス抜き装置(ガス燃料)

,油抜き装置(油燃料)

,ドレン抜き装置,

又は空気抜き装置を設けなければならない。特に,燃料中に凝縮する成分を含むガス燃料(LPG など)で


15

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は,ドレン抜き装置を設ける。比重が空気より軽いガスの場合,燃料が滞留しない場所に放散することが

できるが,比重の重いガス燃料のガス抜き装置の場合,抜いた燃料が滞留しない安全な位置に放散するよ

うにしなければならない。油配管は,可能な限り空気が配管内に滞留しない構造とし,空気が滞留するお

それのある箇所には空気抜き装置を設けなければならない。

5.2.1.10  油予熱器

油配管に油予熱器を取り付ける場合は,次によらなければならない。

a)  燃料油の温度調節ができるものとする。

b)  タンクの油取出し口などには,温度計を設けるものとする。

c)  過熱防止器を設け,所定の温度範囲を超えて上昇した場合には,直ちに燃料及び油予熱器の熱源を遮

断し必要な措置を講じなければならない。この過熱防止器は,制御用の温度調節計及びその温度検出

器と共有してはならない。

d)  加熱装置は,蒸気又は温水を利用することが望ましい。この場合,蒸気又は温水が冬季に凍結するお

それがあるときは,凍結を防止する措置を講じるものとする。

e)  加熱装置は,点検・保守が容易にできる構造のものとする。

5.2.1.11  緊急操作弁

燃料配管及び酸素配管には,緊急時に安全を確保するために操作する手動弁又は自動弁を設けなければ

ならない。

5.2.1.12  振動又は衝撃による破損防止

燃料配管などは必要に応じ,フレキシブル管又はフレキシブル管継手を設けるなどして,地震などによ

る振動又は衝撃による破損を防止する措置を講じなければならない。

フレキシブル管は,可能な限り短いものとし,ねじれなどの応力がかからないように設置するものとす

る。

5.2.1.13  手動弁

燃料配管の手動弁は,開閉の度合が容易に確認できることが望ましく,かつ,点検・保守が容易にでき

る構造のものでなければならない。

5.2.1.14  検圧口

燃料配管及び酸素配管には,附属装置間に燃料及び酸素の漏れ点検のための検圧口を適宜設けなければ

ならない。附属装置に検圧構造がある場合にはこれを代用してもよい。

5.2.1.15  爆発口

燃料と空気又は酸素との予混合配管には,必要に応じ二次損害を発生しない場所に爆発口を設けなけれ

ばならない。

なお,点火用バーナの予混合配管については,必要に応じ爆発口を設置することが望ましい。

5.2.1.16  ラジアントチューブ炉の煙道の爆発口

ラジアントチューブ炉の煙道には,二次損害を発生しない場所に爆発口を設けることが望ましい。

5.2.1.17  フィルタ

燃料配管には,異物の混入による安全制御機器の故障及び誤動作を防止するため,必要に応じてフィル

タを設置するものとする。

5.2.1.18  ガスブースタ

ガスブースタは,ガスの漏れがなく,軸部などから空気を吸引しない構造とし,次によって設置するも

のとする。


16 
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a)  吐出ガス中に潤滑油などが混入しない。

b)  吐出圧力は,ガスブースタ下流に設置される配管などの設計圧力の 1.5 倍以上に上昇しない。また,

燃焼に影響を与える圧力変動がない。

c)  ガスブースタ上流の供給圧力に,支障を与える吸入圧力の異常低下を生じない。

d)  ガスブースタで昇圧されたガスが上流側に逆流し,上流側の供給圧力に支障を与えるおそれがある場

合は,逆流防止の措置を講じる。

e)  配管系に過度の振動を与えない。

5.2.1.19  開放管末の処理

使用する燃料配管の接続されていない部分は,金属製の栓,ふた,閉止フランジなどでふさぐものとす

る。

5.2.1.20  リリーフ弁

調節弁,安全弁などにリリーフを設ける場合には,安全な場所に燃料を放出するものとする。

5.2.2

予混合

5.2.2.1

予混合器の配管

空気と燃料ガスとの燃焼範囲にある予混合器の配管設計は,次によって行う。

a)  配管容量は可能な限り小さくする。

b)  管内流速は可能な限り速くする。

c)  混合器とバーナとの間にバルブ,その他の障害物を可能な限り設置しない。

d)  必要に応じ二次災害が生じない安全な位置に爆風抜きを設ける。

e)  必要に応じ逆火を防止する装置を設ける。

f)  主バーナへの予混合器供給配管には,逆火した場合に燃料の供給を遮断する装置を設ける。

5.2.2.2

予混合器

予混合器は,正確な混合比が保たれる構造とし,設置後,容易に設定変更ができないように,適切なロ

ック装置を装備するものとする。

5.2.2.3

逆流の防止

燃料ガスと空気との予混合気体が,逆流,内部漏れなどによって,予混合器の燃料ガス又は空気の供給

配管に混入することを避けるものとし,かつ,空気が燃料配管へ逆流すること,及び燃料が空気配管に逆

流することを防止する。

5.2.2.4

安全遮断弁の設置

予混合器に混合用ブロアが使用される場合,ブロア停止時及び燃料ガス供給異常の場合に自動的にガス

の供給を遮断する安全遮断弁を設置するものとする。

5.2.3

酸素配管

5.2.3.1

一般事項

酸素配管材料及び継手材料については,JIS G 3459 のうちオーステナイト系のもの,又は JIS H 3300

JIS G 3454 若しくは JIS G 3452 を使用し,スケールが配管内に残存しないよう施工しなければならない。

また,配管には禁油処置を施し,油脂分を残留させないこととする。他の配管と容易に区別のつく黒色の

着色を施し,流れ方向を明示する。配管圧力は 1 MPa 未満,管内流速は 10 m/s 以下で設計し,圧力 1 MPa

以上の場合には,高圧ガス保安法に従うものとする。また,曲げ加工配管を使用する場合は,その曲げ半

径は直径の 5 倍以上とする。

5.2.3.2

酸素配管継手


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酸素配管の継手は,差込み溶接又はフランジ接続とする。ねじ接合の場合は JIS B 0203 によるものとす

る。配管に使用するガスケット類は,ゴムなど可燃性のものは使用せず,不燃性の酸素用のものを使用す

る。

5.2.3.3

酸素富加配管

酸素濃度 27 %以上の酸素富加配管は,酸素配管と同等の扱いを行う。酸素と空気との混合部上流直近の

空気配管には,逆流防止装置を設置する。また,混合部においては酸素ジェットが空気配管に当たらない

ようにし,かつ,酸素が均一に混合されていない酸素富加空気をバーナに流してはならない。

5.2.3.4

酸素配管附属装置

酸素配管に使用する附属装置については,ステンレス製などの酸素用のものを使用し,鋳鉄製又は鋼管

製のものを用いてはならない。酸素配管同様,禁油処置を施す。

5.2.3.5

酸素配管の遮断弁

酸素配管の遮断弁のごみのか(噛)み込み,及びスケールの混入防止のため,フィルタ又は細かいメッ

シュのストレイナーを遮断弁の上流に配置する。

5.3

バーナ

5.3.1

一般事項

バーナは,使用する燃料の性状,燃料及び燃焼空気の供給範囲(圧力,温度,流量範囲,酸素濃度など)

に適合するものとし,定められた条件範囲内で,逆火又は吹き消えすることなく,安定し意図した火炎形

状を維持するものとする。

5.3.2

点火装置

主バーナは,点火用バーナ,点火用電極などの点火源を設けるか,又は点火棒によって確実な位置に点

火できる構造とする。

5.3.3

点火用バーナ

点火用バーナを設ける場合には,主バーナに点火する場合に主バーナの燃焼空気流などで点火用バーナ

の火炎が吹き消されないものとする。また,安全,かつ,確実に主バーナに点火できる位置に取り付ける

ものとする。

5.3.4

火炎の目視

主バーナ及び点火用バーナは,その火炎が容易に目視できるものとする。ただし,火炎監視装置がある

場合は,その限りでない。

5.3.5

点火監視口

点火棒又は点火トーチで点火を行う場合は,  バーナ炎が目視で確認できる位置にのぞ(覗)き穴を設け

なければならない。

5.3.6

残油処理装置

油バーナには,燃焼停止後に配管中の残油を,空気などを用いて除去する残油処理装置を設けることが

望ましい。

5.3.7

点火準備

5.3.7.1

事前準備

工業炉に点火する前には,次の確認作業を行うものとする。

a)  警報がなく異常が認められない。

b)  各配管などの手動弁(止め弁,バイパス弁,検査用コック,配管パージ用手動弁など)が正規の位置

にある。


18 
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c)  点火用バーナ及び主バーナの直前の燃料止め弁,又は燃料遮断弁が完全に閉止している。

警報があり異常状態が発生している場合には,調査を行い,原因を究明し,正常状態に復帰させなけれ

ばならない。このとき,安全装置を短絡し,又は除去し,安全装置を作動しない状態とすることで,警報

及び異常信号を解除してはならない。

5.3.7.2

プレパージ

強制通風バーナにおいては,点火の直前に次の要領でプレパージを行わなければならない。

a)  プレパージは炉内容積又はラジアントチューブ内容積と排気ダクト容積との合計値の 5 倍以上の空

気,又は不活性ガスで行う。

b)  プレパージの空気流量は,最大燃焼時の 50 %以上とすることが望ましい。

c)  制御目的の消火後の再点火においてもプレパージは行わなければならない。ただし,次の条件で再点

火される場合はプレパージを行わなくてもよい。

1)  専用の火炎監視装置を設備した点火用バーナが連続燃焼を行っている場合。

2)  炉内温度が 760  ℃を超過している場合。

3)  複数のバーナシステムにおいて,共通燃焼室内又は燃焼帯でバーナが 1 本以上燃焼している場合。

4)  パルス燃焼方式で確実な点火源をもち,主バーナ専用の火炎監視装置を設備している場合。

5)  炉内雰囲気が,爆発下限界の 25 %以下であることが証明される場合。

6)  ラジアントチューブが金属製で,かつ,爆発耐力をもっており,確実な点火源をもっている場合。

なお,ラジアントチューブの爆発耐力は,試験の実施によって確認し,第三者機関の認証を受け

ることが望ましい。

d)  異常復帰後の再点火においてもプレパージは行わなければならない。ただし,次の条件で再点火され

る場合はプレパージを行わなくてもよい。

1)  炉内温度が 760  ℃を超過している場合。

2)  複数バーナシステムで,共通燃焼室内で少なくとも 1 本のバーナが燃焼を継続している場合。

5.3.8

点火

5.3.8.1

一般事項

プレパージの完了後,速やかに点火を行わなければならない。この場合,隣接する扉で開放が可能な場

合は,開放することが望ましい。その上で,燃焼用空気を先に供給し,その後に燃料を供給するものとす

る。

5.3.8.2

ミニマム着火

すべての燃焼範囲で安全に着火できないバーナでは,点火時のバーナの燃焼量を減少させる(強制低燃

焼点火)を行うものとする。

また,すべての直接着火方式のバーナは,350 kW 以下で点火するものとする。

5.3.8.3

着火時及び消火時の空気燃料投入法

高性能工業炉などの交互燃焼式リジェネバーナの着火は燃焼空気先行式,消火は燃料先行式の切換えと

する。

5.3.9

燃焼空気

燃焼時は,適切な量の,ごみがなく酸素濃度が十分な空気を供給するものとする。意図的に排気ガスを

混入させる場合は,この限りではない。

5.3.10  点火安全時間


19

B 8415:2008

点火用バーナから主バーナへの点火安全時間は,5 秒を超えてはならない。点火用バーナの点火安全時

間は 10 秒以下とする。

5.3.11  消火安全時間

バーナの火炎が断火した場合,消火安全時間 5 秒以内に燃料止め弁,又は燃料安全遮断弁を閉じなけれ

ばならない。原因解明後,再度点火を行う場合は必ずプレパージから行わなければならない。ただし,次

の場合はプレパージを省略できる。

a)  炉内温度が 760  ℃を超過している場合。

b)  複数バーナシステムで,共通燃焼室内で少なくとも 1 本のバーナが燃焼を継続している場合。

5.3.12  消火

点火用バーナが連続点火方式又は重複点火方式のものにあっては,主バーナを消火した後に点火用バー

ナを消火するのが望ましい。

5.4

燃焼安全制御装置

5.4.1

要求事項

燃焼安全制御装置は,製造業者の取扱説明書に従って機能が正しく発揮されるように,設計,製作,組

立てされるものとする。

燃焼安全制御装置は,次を満たすものとする。

a)  装置の構成部品は,その構造,性能及び特性が,意図する使用期間中に機械的,化学的及び熱的に耐

えなければならない。

b)  装置は,全作動圧力,周囲温度 0∼40  ℃及び供給電圧変動範囲±10 %において正しく動作するものと

する。ただし,これとは異なる環境に設置され使用される機器は,適切な機器を選定するものとする。

また,周囲温度が機器の最高使用温度を超える場合には,冷却装置又は熱遮断装置を用い機器温度が

上昇しない環境を整えるものとする。

c)  圧力の加わる制御部品は安全にかかわる変形を生じる機械的応力及び熱的応力に耐えなければならな

い。

d)  装置は工業炉及び燃焼機器の放熱による影響及び誤動作から防護されるものとする。

e)  装置は安全に操作でき,かつ,その操作結果が安全でない動作となることに対して防護されるものと

する。

f)  燃焼安全制御装置の作動用動力源の遮断,電気配線の断線などが発生した場合,直ちに燃料を遮断す

る機構を設けるものとする。

g)  安全上の故障及び安全装置によって工業炉が停止した場合,通常状態に復帰するときに,異常原因を

除去し,安全確認の上,起動スイッチによって再起動するものとし,自動的に再起動してはならない。

h)  安全装置は,容易にその機能を失わせることができてはならない。また,安全装置を取り外して,又

は機能をバイパスして使用してはならない。

5.4.2

インターロック及び制御回路

5.4.2.1

作動要件

インターロック及び制限装置の作動要求事項は,

附属書 によって,工業炉の仕様に合わせ,工業炉の

起動,運転及び停止が安全に行われるように設定しなければならない。

5.4.2.2

制御回路及び操作回路

制御回路及び操作回路は,リスクアセスメントに基づく本質的安全設計方策を講じなければならない。

さらに,次を満たすものとする。


20 
B 8415:2008

   

a)  インターロックとしてのすべての接点は,安全遮断弁の保持回路に直列に設置しなければならない。

b)  すべての遮断接点は,電源の非接地側としなければならない。また,必要に応じて漏電ブレーカ,接

点両切化などの漏電対策を実施しなければならない。

c)  制御操作回路は,異常の場合に必要に応じ,点灯,警報音などで速やかに警報を発するものとする。

5.4.2.3

操作盤など

制御盤及び操作盤は,次を満たすものとする。

a)  操作盤などのスイッチは,操作手順の順序に従って配列し,操作者の誤操作を防止するものとする。

b)  周囲温度が許容温度以下の場所で,かつ,爆発,高温物の接触,落下物などによって損傷を受けない

場所に設置するものとする。

c)  容易に点検できる構造とする。

5.4.2.4

中継リレー

燃焼安全回路のインターロックに使用する安全装置の接点は,中継リレーを介さないこととする。ただ

し,次の場合には,中継リレーを使用してもよいが,中継リレーを安全遮断弁ごとに設置する,又は起動

時及び点火時に安全遮断弁の閉確認スイッチによってインターロックをとるなど,中継リレーの誤動作,

又は接点融着に対する防護措置を講じる。

a)  負荷が安全装置の接点容量を超えている場合。

b)  電源遮断時に安全状態に復帰するために必要とされる場合。

c)  安全回路ロジック機能が必要な場合。

5.4.3

プログラマブルコントローラ

5.4.3.1

一般事項

制御回路及び操作回路にプログラマブルコントローラを使用する場合は,5.4.3 のすべての要求事項を満

たさなければならない。

5.4.3.2

ソフトウエアインターロックの禁止

安全プログラマブルコントローラを使用しない場合,ソフトウエアだけによる燃焼安全のインターロッ

クを構成してはならない。ここでの安全プログラマブルコントローラとは,JIS C 0508-1 の SIL2 又は SIL3

の安全機能をもつ公的に認証されたプログラマブルコントローラをいう。

安全プログラマブルコントローラで構築された燃焼安全回路は,回路の機能及び回路の安全性を実証し,

実証後は容易に回路が変更できない処置を講じなければならない。

5.4.3.3

使用の制限

火炎監視装置には,プログラマブルコントローラを用いてはならない。また,点火安全時間の機能には,

診断回路をもつか,構築するか又はプログラマブルコントローラとは独立したタイマ回路を設置しなけれ

ばならない。

5.4.3.4

アプリケーションソフトの開示

プログラマブルコントローラのアプリケーションソフトの供給者は,すべての制御操作回路が機能を果

たす状態であることを証明する資料を,使用者に対し示さなければならない。

5.4.3.5

電源遮断動作

電源が遮断されたときに,プログラマブルコントローラは装置が安全な初期状態に復帰することを妨げ

てはならない。電源が復旧したときには,安全な状態が維持されなければならない。

5.4.3.6

緊急停止

プログラマブルコントローラから独立して,装置を遮断できる緊急停止スイッチを設置しなければなら


21

B 8415:2008

ない。ただし,緊急停止の信号伝送は,通信だけで構成してはならない。

また,プログラマブルコントローラは緊急停止の信号を受け,安全な状態に復帰し,緊急停止が解除さ

れた後も安全な状態が維持されなければならない。

5.4.3.7

文書の保管

ハード及びソフトのすべての変更は文書化し,現場で維持保管されなければならない。

5.4.3.8

故障動作

プログラマブルコントローラは CPU,メモリーなどの診断機能を備え,ハードウエア故障及びソフトウ

エアの異常な作動又は破壊時に,システムを安全な初期状態に復帰させなければならない。

5.4.4

安全遮断弁

5.4.4.1

一般事項

燃料配管には,着火失敗,断火,燃焼用空気流量の不足,燃料流量の異常,設備温度異常昇温,電源障

害など,危険な状態が発生したとき,設備全体又は独立燃焼帯の燃料供給を 1 秒以内に遮断できる安全遮

断弁を設けなければならない。ただし,ガラス溶解炉などはこの限りではない。

5.4.4.2

耐久性

安全遮断弁は,5.2.1(燃料配管など)の規定を満たし,ISO 23551 に規定する作動回数に対し十分な耐

久性をもち,作動電源又は作動流体圧力が断たれた場合,自動的に燃料の供給を遮断する構造としなけれ

ばならない。

5.4.4.3

配置

安全遮断弁は主バーナ及び点火用バーナの燃料配管にそれぞれ別に通常 2 台直列に設けなければならな

い。

5.4.4.4

バイパス

安全遮断弁には,機械的又は電気的バイパスを設けてはならない。ただし,漏れ検査など保守管理上,

バイパスが必要な場合には,バイパス動作中に設備が稼動しないインターロックを設けたときに限り,設

置してもよい。

5.4.4.5

内部漏れ確認

気体燃料配管に設ける直列 2 台の安全遮断弁にあっては,遮断弁の内部漏れ試験を取扱説明書に従い,

定期的に実施しなければならない。

また,二つの遮断弁の間に内部漏れを自動的に監視する装置又はベント弁装置を設けることが望ましい。

5.4.4.6

リジェネバーナ用

高性能工業炉などのリジェネバーナの燃料切換弁を安全遮断弁とする場合,耐久性試験は 2×10

6

回(200

万回)以上作動の試験が望ましい。

耐久試験は,ISO 23550 に規定する方法による。

切換弁に使用するリレーは機械的に 10

7

回,及び電気的に 2×10

6

回以上の耐久性をもつリレーの選定が

望ましい。

5.4.5

火炎監視装置

5.4.5.1

一般事項

a)  火炎監視装置は,火炎検出器及び安全制御装置から構成され,火炎検出器からの失火信号で火炎消失

後 4 秒以内に燃料遮断信号を発するものとする。

b)  火炎監視装置は,工業炉の点火前に火炎の存在の有無を確認し,火炎の存在を確認した場合,安全遮

断及びロックアウトを行う安全スタートチェックシーケンスを設けるものとする。


22 
B 8415:2008

   

c) 24 時間以上燃焼が継続する工業炉に設ける火炎監視装置は,1 日 1 回以上,疑似火炎信号の有無など,

動作が正常であることを自己確認するものとする。

d)  火炎監視装置に有限寿命がある場合は,取扱説明書に交換時期,交換方法及び故障した場合に生じる

影響について記載し,火炎監視装置が確実にその機能を維持するように正しい保全方法を指示するも

のとする。

5.4.5.2

火炎監視装置の設置

a)  燃料の発火温度以下の起動時には,火炎監視装置又はオペレータによる監視が行われ,発火点以上(通

常炉内壁温度 760  ℃以上)で長期間連続(24 時間以上)して使用される炉を除き,点火用バーナ及び

主バーナ各々に火炎監視装置を設けなければならない。

b)  時限パイロット,セルフパイロット及び直接点火(低燃焼量で主バーナに電気スパークなどで直接点

火する方式)の場合は,一つの火炎監視装置とすることができる。

c)  ラジアントチューブが金属製で,かつ,爆発耐力をもっており,確実な点火源をもっている場合は,

一つの火炎監視装置とすることができる。

d)  隣接して設置され,確実に火移りするように設計,設置するラインバーナ,パイプバーナなどは,1

台のバーナとして考え,一つの火炎監視装置とすることができる。ただし,火炎検出器は点火位置か

ら最も離れた場所の火炎を監視する位置に設けるものとする。

5.4.5.3

火炎検出器

火炎検出器は,物理的な方法で火炎を直接検出するものとする。例えば,紫外線検出式,赤外線検出式,

可視光検出式,火炎イオン電流検出式,熱電対式などとする。

火炎検出器は,絶縁低下,炉内の放射光,他のバーナの火炎及び目的とする信号以外のものを検出せず,

またこれらの影響で誤動作しないものとする。

点火用バーナ火炎検出器は,対向バーナ火炎を検知しない位置に設置するものとする。また,主火炎用

検出器は点火用バーナ火炎及び対向バーナ火炎を検出しない位置に設置しなければならない。

5.4.5.4

火炎検出器の取付位置の指示

火炎検出器の取付位置が,バーナ本体以外に必要とされる場合には,その旨を取扱説明書に記載し,火

炎検出器が正しく取り付けられるよう指示しなければならない。

5.4.5.5

リジェネバーナの火炎監視

リジェネバーナ又は点火・消火による制御を行うバーナにおける火炎監視装置の出力信号は,燃料の供

給・停止と同期を取り,火炎の有無を監視しなければならない。

高性能工業炉などのリジェネバーナの場合の火炎検出器の取付位置は,

附属書 による試験で決定する

ことが望ましい。

5.4.6

燃料系

5.4.6.1

燃料圧力調整装置

必要に応じて圧力制御装置を設置する。圧力制御装置下流の燃料配管が最大供給圧力未満で設計されて

いる場合は,

圧力制御装置下流の圧力が設計圧力の 1.5 倍以上に上昇しない安全装置を設けるものとする。

5.4.6.2

燃料圧力検出器

燃料の供給圧力が規定の圧力範囲を超えて上昇又は低下した場合に危険な状況が発生する場合には,圧

力異常を検出することができる装置を設け,

危険な状態が発生する前に燃料を遮断するものとする。

また,

液体燃料の噴霧媒体についても,同様な措置を講じる。

5.4.7

給排気系及び空気比


23

B 8415:2008

5.4.7.1

燃焼空気圧力検出器

a)  燃焼用空気配管には,圧力,差圧又は流量の異常を検出することのできる装置を設け,異常時には直

ちに燃料を遮断し,必要な措置を講じなければならない。

b)  燃料空気検出装置は,バーナ起動時に空気の流れのない状態で,圧力,差圧又は流量を検出しないこ

とを確認する機構を設け,空気の流れのない状態で圧力検出装置が作動した場合には,バーナを起動

してはならない。

c)  誘引排風機によって燃焼用空気が供給される燃焼設備においては,次による。

1)  誘引排風機上流の圧力,差圧又は流量の異常を検出できる装置,若しくは炉内の圧力の異常を検出

できる装置を設け,異常時には直ちに燃料を遮断し,必要な措置を講じるものとする。

2)  この検出装置は,バーナ起動時に空気の流れがない状態で,圧力,差圧又は流量を検出しないこと

を確認する機構を設け,空気の流れのない状態で検出装置が作動した場合には,バーナを起動して

はならない。

5.4.7.2

空気比制御器

a)  バーナ燃焼領域全体において,常に空気流量と燃料流量との比率が,バーナの安定,かつ,安全な燃

焼を保障するために必要な範囲を確保する,機械式又は電子式空燃比制御器を設けることが望ましい。

b)  高性能工業炉用リジェネバーナなど,圧力損失の経時変化が予想されるバーナには,流量制御,排ガ

ス中の残存酸素濃度によるフィードバック制御,二重均圧弁などの空気比補正機能をもつことが望ま

しい。

c)  ターンダウン比は,すべての燃焼条件で安定,かつ,安全な燃焼をするように設定しなければならな

い。

5.4.7.3

排ガス温度異常検出装置

a)  排ガス温度の異常上昇が,排気筒及びそれに附属する熱交換器,切換装置などに影響を与える場合に

は,排気温度の検出器を設けるものとし,異常時には冷却空気を投入する,燃料を遮断する排気流路

を切り換えるなどの適切な処置を講じるものとする。

b)  排ガス温度の異常低下が,排気筒及びそれらに附属する熱交換器,切換弁などに影響を与える場合に

は,排気温度の検出器を設けるものとし,異常時には適切な処置を講じるものとする(排気温度異常

低下時の凝縮水防止)

5.4.7.4

熱交換器圧損異常検出装置

a)  レキュペレータにおいては,その通過圧損が過大となり燃焼に影響を与えないように差圧を検知する

装置などを設け,必要に応じ故障信号を発するのが望ましい。

b)  高性能工業炉用リジェネバーナなど,蓄熱体を熱交換器として給排気流路に設けたバーナにおいては,

蓄熱体の通過圧損過大による燃焼不良防止のため,必要に応じて差圧検出又は流量検出ができる装置

を設けることが望ましい。

5.4.8

過熱防止装置

5.4.8.1

炉内過熱防止器

炉内温度が炉の規定温度範囲を超えて異常に上昇した場合に,炉内温度の異常を検出し燃料を遮断する

炉内過熱防止器を設ける。この炉内過熱防止器は,制御用の温度調節計及びその温度検出器と共用しては

ならない。ただし,ガラス溶解炉などはこの限りではない。

5.4.8.2

ラジアントチューブ過熱防止器

ラジアントチューブ表面温度が規定温度範囲を超えて異常に上昇した場合に,ラジアントチューブ温度


24 
B 8415:2008

   

の異常を検出し,燃料を遮断するラジアントチューブ過熱防止器を同一燃焼室又は同一燃焼帯に少なくと

も一つ設けることが望ましい。このラジアントチューブ温度検出器は,炉の制御用温度検出器と共有して

はならない。

5.4.9

冷却水系統

5.4.9.1

冷却水給水圧力検出装置

冷却水供給配管には,圧力の異常低下を検出することのできる装置を設け,異常時には燃料を遮断し,

必要な措置を講じなければならない。ただし,ガラス溶解炉などはこの限りではない。

5.4.9.2

冷却排水温度過上昇検出装置

重要な冷却水排水配管には,温度の過上昇を検出することのできる装置を設け,異常時には,警報を出

すとともに必要に応じて燃料を遮断し,必要な措置を講じなければならない。

5.4.9.3

冷却水水量検出装置

重要な冷却水配管,冷却水用の水槽,タンクなどには,水量の異常を検出することのできる装置を設け,

異常時には警報を出し,必要な措置を講じることが望ましい。

5.4.10  その他の安全装置 
5.4.10.1  感震装置

地震による過度の振動衝撃(震度 6 以上)が発生した場合に,これを検出し燃料を遮断する感震装置を

必要に応じて設置することが望ましい。  感震装置は炉独自に設けるか,事業所内に設けるか,又は気象庁

からの地震警報信号のいずれでもよい。

5.4.10.2  ガス漏えい検知器

気体燃料にあっては,漏れたガスの滞留しやすい場所にガス漏れ検知器を設置することが望ましい。

5.4.10.3  可燃性ガス分析計

炉内,炉じり(尻)又は排ガス煙道には,可燃性ガスの分析計を設け,異常を検出した場合,警報を出

すとともに,燃料を遮断することが望ましい。

5.4.10.4  炉内酸素検知器

レキュペレータの漏れ,リジェネバーナの弁の漏れ,又は侵入空気を検知するため,炉内酸素検知器を

設置することが望ましい。

5.4.10.5  一酸化炭素検知器

炉内,炉じり(尻)又は排ガス煙道には,燃焼排ガスの中の一酸化炭素を検知するため,一酸化炭素検

知器を設置することが望ましい。

6

安全要求事項及び安全対策の実証

工業用燃焼炉の設計及び製造に,この規格の要求事項が組み込まれていることを実証する必要がある。

次のいずれか一つ,又はそれらの組合せによって,これを実証しなければならない。

a)  計測

b)  溶接検査,寸法検査,気密試験,耐圧試験,作動試験など

c)  目視による検査

d)  特定の要求事項に関する規格に規定する方法による試験

e)  購入した機器,材料が要求規格どおりに製造されたという証拠書類の内容の査定


25

B 8415:2008

7

使用上の情報

7.1

一般

a)  製造業者は,工業炉の使用上の情報を作成し,提供するものとする。この使用上の情報は,文章,語

句,標識,信号,記号又は図表のような伝達手段で構成し操炉者へ情報を伝えるために,個別に又は

組み合わせて使用する。また,これは専門の操炉者及び設備管理者を対象とする。

注記  使用上の情報の構成及び表現については,IEC 62079 を参照。

b)  特に工業炉のすべての運転モードを考慮して,工業炉の“意図する使用”についての情報を操炉者及

び設備管理者に提供するものとする。

使用上の情報は,安全で,かつ,正しい工業炉の使用を確実にするために必要なすべての指示事項

を含むものとする。また,操炉者及び設備管理者に,残留リスクについて通知及び警告しなければな

らない。

情報は,次を含むものとする。

1)  訓練を必要とする場合

2)  保護具を必要とする場合

3)  追加のガード又は保護装置を必要とする場合

使用上の情報には,その指示及び記述の内容によって合理的に予期することができる工業炉の使用

法を除外してはならない。また,情報に記述した使用方法以外の方法で機械が使用されることに起因

するリスクについて,警告しなければならない。特に,合理的に予見可能な誤使用を考慮する。

c)  使用上の情報は,工業炉の運搬,組立及び設置,立上げ,使用[設定(段取りなど),教育,プログラ

ミング,工程の切換え,運転,清掃,不具合の発見及び保全など]

,並びに必要ならば使用停止,分解

及び廃棄処分を,個別に又は組合せで含まなければならない。

7.2

使用上の情報の配置及び性質

操炉者及び設備管理者が情報を必要とする時期及び機械設計に応じて,次のいずれか又は組合せで実施

しなければならない。

a)  機械自体の内部及び機械自体の上に明記

b)  附属文書(特に,取扱説明書。7.5 参照)に明記

c)  こん包上に明記

d)  機械以外の所に信号又は警告のような他の手段によって明記

警告のような重要な伝達事項を必要とする場所では,標準化された文言を使用するよう考慮しなければ

ならない(IEC 62079 参照)

7.3

信号及び警報装置

視覚信号(例えば,点滅灯)及び聴覚信号(例えば,サイレン)を,工業炉の起動,温度超過などの緊

迫した危険事象の警告に用いてもよい。また,これらの信号を,自動的な保護方策が開始する前に操炉者

及び設備管理者へ警告するために用いてもよい。

ただし,これらの信号は,次の事項が必す(須)である。

a)  危険事象が発生する前に発せられる。

b)  あいまいでない。

c)  明確に知覚でき,用いている他のすべての信号と識別できる。


26 
B 8415:2008

   

d)  操炉者又は他の人が明確に識別できる。

警報装置は,容易に点検できるように設計し,かつ,配置しなければならない。使用上の情報には,警

報装置の定期点検について記述しなければならない。

製造業者は,頻繁な視覚信号又は聴覚信号の発報による“感覚飽和”のリスクに注意する。頻繁な信号

の発報は警報装置を無効化することにつながる場合がある。

注記  この箇条について操炉者及び設備管理者としばしば協議する必要がある。

7.4

表示,標識(絵文字)及び警告文

工業炉は,次の表示を備えるものとする。

a)  設備の名称又は製造番号

b)  製造業者の名前及び住所

c)  製造年月

d)  使用燃料の種類及び発熱量

e)  最大燃焼量

f)  最大処理量

g)  最高使用温度

h)  使用雰囲気(可燃,爆発性,有毒など)

i)

工業炉は,必要に応じ,安全に使用するために必要な標識及び警告文を備えるものとする。例えば,

次のようなものがある。

1)  防護具着用の必要性

2)  ガードの調整データ

3)  点検頻度

工業炉の電気設備の表示に関しては,JIS B 9960-1 によるものとする。

7.5

附属文書(特に,取扱説明書)

取扱説明書又はその他の記述による指示事項(例えば,こん包上のもの)は,次の事項などを含むもの

とする。

a)  工業炉の運搬,取扱い及び保管に関する情報

1)  機械類の保管条件

2)  寸法,質量及び重心位置

3)  取扱いに関する指示

b)  工業炉の設置及び立上げに関する情報

1)  固定,据付及び振動減衰に関する要求事項

2)  組立及び組付けの条件

3)  使用及び保全のための必要空間

4)  許容できる環境条件(例えば,温度,湿度,振動,電磁放射)

5)  工業炉を動力供給源に接続することに関する指示(特に,電気的過負荷に対する保護に関して)

6)  廃棄物の除去及び廃棄処分についての助言

7)  必要に応じて,使用者が採用すべき保護方策,例えば,追加の安全防護物[JIS B 9700-1 の図 

注(

4

)参照],安全距離,警告標識及び信号についての推奨


27

B 8415:2008

c)  工業炉本体に関する情報

1)  工業炉,附属品,ガード及び/又は保護装置に関する詳細な説明

2)  工業炉の意図する使用範囲。これには禁止する使用方法を含む。

3)  図表(特に,安全機能の構成説明図)

4)  工業炉で生じる騒音及び振動に関するデータ並びに工業炉から放出される放射,ガス類,蒸気及び

粉じんに関するデータ。これらには使用した測定方法を添付する。

5)  電気設備に関する技術文書(JIS B 9960-1 参照)。

d)  機械の使用に関する情報

1)  “意図する使用”についての情報

2)  手動制御器(アクチュエータ)に関する記述

3)  設定(段取りなど),調整及び試運転完了後の,装置の設定値及び調整値の一覧

4)  起動,運転及び停止(特に,非常停止)のモード及び手段

5)  設計者による保護方策で除去できなかったリスク

6)  特定の用途及び特定の附属品の使用によって生じるおそれがあるリスク,並びにその用途に必要と

される特定の安全防護物

7)  合理的に予見可能な誤使用,及び禁止する使用法

8)  不具合の発生及びその位置,修理並びに介入後の再起動

9)  使用すべき防護具及び必要な訓練

e)  保全に関する情報

1)  安全機能の点検の手法及び頻度

燃焼炉の点検要領は,

附属書 を基にして作成することが望ましい。

2)  特定の技術知識又は特別な力量を要するために,熟練要員(保全要員及び専門要員)に限定して遂

行されるべき保全作業に関する指示事項

3)  特定の力量を要しないので,操炉者によって遂行してもよい保全作業(例えば,部品交換)に関す

る指示事項

4)  保全要員がその作業(特に,不具合の発見作業)を合理的に遂行することを可能にする図面及び図

5)  労働安全衛生規則

f)  使用停止,分解及び廃棄処理に関する情報

g)  非常事態に関する情報

1)  使用する消火設備の型式

2)  有害物質の放出又は漏れの可能性についての警告,及び可能ならばその有害物質の影響に対処する

手段についての指示


28 
B 8415:2008

   

附属書 A

規定)

適用される熱利用設備の詳細

序文

この附属書は,この規格が適用される熱利用設備の詳細について規定する。

A.1  や(冶)金・金属加工プラントにおける設備 
a)  熱設備  ばい焼,仮焼,還元,焼成,焼結,凝結,非鉄精錬,揮発精錬 
b)  溶解  注湯,溶解(鉄鋼,非鉄),湯保持,注湯,再溶融 
c)  加熱  加熱,予熱,冷却,均熱,乾燥 
d)  熱処理  焼きなまし,硬化,応力除去処理,焼戻し,焼入れ,焼結,圧力焼結 
e)  表面処理  浸炭,浸炭窒化,窒化,窒化浸炭,酸化 
f)  コーティング  金属コーティング,溶融亜鉛めっき,非金属コーティング,ニス乾燥蒸着(化学蒸着,

物理蒸着)

。ただし,可燃性ガス発生のないものに限る。

g)  接合  ろう付け,はんだ付け,溶接 
h)  表面前処理

A.2  ガラス製造プラントにおける設備

溶融,冷却,絵付け,熱処理

A.3  セラミック製造プラントにおける設備

脱脂,乾燥,加熱,焼きなまし,焼結,焼成,絵付け

A.4  セメント,焼石灰及び石こうの製造プラントにおける設備

仮焼,焼成,加熱,冷却

A.5  その他の産業における設備

建材乾燥,織物乾燥,木材乾燥,鋳物砂再生


29

B 8415:2008

附属書 B

規定)

重大な危険源のリスト

序文

この附属書は,重大な危険源について規定する。

表 B.1−重大な危険源のリスト

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

JIS B 8415

B.1

機械的危険源一般 

 a)

機械部品又は加工対象物の,例えば次のよ
うな事項に関する危険源

形状,相対的位置,質量及び安定性,質量
及び速度,不適切な機械的強度

4.2.2 4.2  5.1.1.1,5.1.1.3

5.1.2.1,5.2.1.1 
5.2.3.2

 b)

例えば,次の項目から起こる機械内部の蓄

積エネルギー 
弾力性構成要素,加圧化の液体及び気体,

真空の影響

4.2.2 4.10

5.5.4

5.1.2.1 
5.2.1.7 
5.2.1.20 
5.3.7

B.1.1

押しつぶしの危険源 4.2.1

4.2.1

5.1.2.2

B.1.2

せん断の危険源 4.2.1

4.2.1

5.1.2.3

B.1.3

切傷又は切断 4.2.1

4.2.1

5.1.2.3

B.1.4

巻込みの危険源 4.2.1

4.2.1

5.1.2.4

B.1.5

引込み又は補足の危険源 4.2.1

4.2.1

5.1.2.5

B.1.6

衝撃の危険源 4.2.1

5.1.2.6,5.1.2.9 
5.2.1.15,5.2.1.16 
5.2.2.1

B.1.7

突刺し又は突通しの危険源 4.2.1

  5.1.2.8

B.1.8

こすれ又は擦りむきの危険源 4.2.1

5.1.2.11

B.1.9

高圧流体の注入又は噴出の危険源 4.2.1

4.10

5.1.2.7

B.2

電気的危険源一般 4.3

4.9

5.4.1

B.2.1

充電部に人が接触(直接接触) 4.3  4.9  5.1.3.2

B.2.2

不具合状態下で充電部に人が接触(間接接触) 4.3 4.9 5.1.3.2

B.2.3

高電圧下の充電部に接近 4.3

4.9

5.1.3.2

B.2.4

静電気現象 4.3

4.9

5.1.3.3,5.2.1.8


30 
B 8415:2008

   

表 B.1−重大な危険源のリスト(続き)

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

JIS B 8415

B.2.5

熱放射,短絡,過負荷などから起こる溶融物
の放出,化学的影響などその他の現象

4.3 4.2.2

5.1.3.4,5.1.3.5 
5.1.4.4 
5.2.1.10

B.3

熱的危険源一般 4.4

5.1.4

B.3.1

極度の高温若しくは低温の物体若しくは材料
に人が接触し得ることによる,又は熱源から
の放射による火傷,熱傷及びその他の障害

4.4

5.1.4.2

B.3.2

熱間又は冷間作業環境を原因とする健康障害

4.4

5.1.4.5

B.4

騒音から起こる危険源一般     5.1.5.1

B.4.1

聴力喪失,その他の生理的不調(平衡感覚の

喪失,意識の喪失)

4.5 4.2.2,5.4.2

4.4,4.8.4

5.1.5.1

B.4.2

口頭伝達,音響信号,その他の障害 4.5

4.2.2,5.4.2 
4.4,4.8.4

5.1.5.2

B.5

振動から起こる危険源 4.6

4.2.2,4.8.4 5.1.6

B.5.1

特に劣悪な姿勢と組み合わされたときの全身

振動

B.6

放射から生じる危険源一般 4.7

4.2.2

5.1.7.1

B.6.1

低周波,無線周波放射,マイクロ波 4.7

4.2.2

5.1.7.2

B.6.2

赤外線,可視光線及び紫外線放射 4.7

4.2.2

5.1.7.2

B.6.3 X 線及び

γ

線 4.7

4.2.2

5.1.7.3

B.6.4

α

線,

β

線,電子又はイオンビーム,中性子 4.7

4.2.2

5.1.7.3

B.6.5

レーザ 4.7

4.2.2

5.1.7.2

B.7

機械類によって処理又は使用される材料及び
物質から起こる危険源一般

4.8

5.1.8.1


31

B 8415:2008

表 B.1−重大な危険源のリスト(続き)

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

JIS B 8415

B.7.1

有害な液体,気体,ミスト,煙霧及び粉じん
との接触又はそれらの吸入による危険源

4.8 4.2.2

5.1.4.4,5.1.8.2 
5.2.1.9,5.2.1.20 
5.4.10

B.7.2

火災又は爆発の危険源 4.8

4.3,4.4 5.1.4.3.1,5.1.4.3.2

5.1.8.3,5.2.1.3 
5.2.1.4,5.2.1.6 
5.2.1.15,5.2.1.16 
5.2.2.1,5.2.2.3 
5.2.3,5.3 
5.4.1,5.4.5

B.7.3

生物又は微生物による危険源 4.8

B.8

機械類の設計時に人間工学原則の無視から起
こる危険源一般

4.9 4.8 5.1.9

B.8.1

不自然な姿勢又は過剰努力 4.9

4.7,4.8.2 
5.5.6

B.8.2

手−腕又は足−脚についての不適切な解剖学

的考察

4.9 4.8.3

B.8.3

保護具使用の無視

4.8.7

5.1.4.2,7.1

B.8.4

不適切な局部照明

4.8.6

B.8.5

精神的過負荷及び過小負荷並びにストレス 4.9

4.8.1,4.8.5

B.8.6

ヒューマンエラー及び人間挙動 4.9  4.8,4.11.9 5.1.11.3,5.4.2.2

B.8.7

手動制御器の不適切な設計,配置又は識別

4.8.7,4.11.8 5.4.2.3

B.8.8

視覚表示装置の不適切な設計又は配置

4.8.8

5.1.1.2,5.1.11.5 
5.1.11.6,5.1.4.2 
5.1.7.3 
5.4.2.2,7.3,7.4


32 
B 8415:2008

   

表 B.1−重大な危険源のリスト(続き)

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

JIS B 8415

B.8.9

不適切なガード及び保護装置

5.2,5.3 5.1.4.4,5.1.12.1

5.1.4.2 
5.1.7.3 
5.4.1, 7.1

B.8.10  機械類への安全な接近の不適切な設計

5.5.6

5.1.1.3

B.9

危険源の組合せ 4.11

5.1.10

B.10

次の箇条(B.10.1∼B.10.6)から起こる予期し

ない始動,予期しない超過走行・超過速度(又
は何らかの類似不調)

B.10.1  制御システムの故障・混乱   4.11.1,4.12 5.1.11.2,5.1.11.4

5.4.1,5.4.2 
5.4.3

B.10.2  エネルギー供給の中断後の回復

4.11.4 
4.11.6

5.3.7,5.3.12

B.10.3  電気設備に対する外部影響   4.11.1

5.4.2.3

B.10.4  その他の外部影響(重力,風など)

4.6

B.10.5  ソフトウエアの不具合

4.11.7

5.4.3

B.10.6  オペレータによる誤操作(人間の特性及び能

力と機械類の不調和による)

4.9 4.8,4.11.10

6.1

5.1.11.4 
5.3.7,5.3.8 
5.3.11,5.3.12 
5.4.3.5

B.11

設備を,考えられる最良状態に停止させるこ
とが不可能

 4.11.3

4.11.5,5.5.2

5.3.12 
5.4.3

B.12

工具回転速度の変動

4.3

B.13

動力源の故障

4.11.2 
4.11.5

5.4.3.5

B.14

制御回路の故障

4.11,5.5.4 5.4.1,5.4.2

5.4.3.8

B.15

留め具の不具合 4.9

5.5


33

B 8415:2008

表 B.1−重大な危険源のリスト(続き)

番号

危険源

JIS B 9700-1

JIS B 9700-2

JIS B 8415

B.16

運転中の破壊 4.2.2

4.12.3,4.13 5.4.1,5.4.6

5.4.7,5.4.8 
5.4.9,5.4.10

B.17

落下又は噴出する,物体又は流体 4.2.2

4.3,4.10 5.1.4.3,5.1.4.4

5.2.1.9,5.2.1.15 
5.2.1.16,5.2.1.20 
5.4.10.2

B.18

機械の安定性の欠如・転倒 4.2.2

4.6,5.2.6 5.2.1.7,5.2.2.3

5.4.4

B.19

人の滑り,つまずき及び落下(機械に関係す

るもの)

4.10 5.5.6 5.1.2.11

5.1.2.12

B.20

運転員及びオペレータに対する指示が不十分
(取扱説明書,保全要領書及び表示)

  5.1.1.2,5.1.11.5

5.1.11.6,5.1.4.2 
5.4.1,5.4.2.1 
5.4.2.2,5.4.2.3 
5.4.3.4,5.4.3.7 
5.4.5.4 
7.1,7.2,7.3 
7.4,7.5


34 
B 8415:2008

   

附属書 C 

規定)

インターロック及び制限装置の作動要求事項

序文

この附属書は,インターロック及び制限装置の作動要求事項について規定する。

C.1

炉の起動,運転及び停止が安全に行われるために各機器及び運転要求事項に基づき,インターロック及

び制限装置の作動要求事項を,

表 C.1 に示す。ただし,炉の種類によって追加必要事項を生じるため,リ

スクアセスメントを実施して追加事項を決定することが望ましい。

表 C.1−インターロック及び制限装置の作動要求事項

箇条

項目

作動要求事項

検出器(例)

5.1

工業炉全般

燃焼空気送風機ダンパ開閉位置確認

リミットスイッチ

排気煙道ダンパ開閉位置確認

リミットスイッチ

ファン回転低下

回転速度検出器

ファン軸異常

振動計

炉出入り口扉開閉位置確認

リミットスイッチ

炉内駆動搬送装置異常

リミットスイッチ

保護ガード開閉位置確認

リミットスイッチ

電力設備オーバーロード

過電流継電器

サーマルリレー

火災検知

煙検知器,温度検知器

爆発弁位置確認

リミットスイッチ

5.2.1

燃料配管など

切換弁,手動弁開閉位置確認

リミットスイッチ

逆流防止,逆火防止作動確認

リミットスイッチ

燃料配管内圧力過上昇

圧力スイッチ

緊急操作弁作動確認

リミットスイッチ

5.3

バーナ

リジェネバーナ蓄熱器温度過上昇

温度検出器

リジェネバーナ切換弁開閉位置確認

リミットスイッチ

リジェネバーナ蓄熱器目詰まり

差圧スイッチ

5.4.4

安全遮断弁

遮断弁開閉位置確認

リミットスイッチ

遮断弁漏れ

漏れ検知器


35

B 8415:2008

表 C.1−インターロック及び制限装置の作動要求事項(続き)

箇条

項目

作動要求事項

検出器(例)

5.4.5

火炎監視装置

点火バーナ失火

火炎検出器

主バーナ失火

火炎検出器

自己確認

火炎検出器

5.4.6

燃料系

燃料の圧力低下,及び圧力過上昇

圧力スイッチ

燃料油過熱

温度検出器

5.4.7

給排気系及び空気比

燃焼空気圧力低下

圧力スイッチ

空燃比異常

空燃比制御器

排ガス圧力過上昇

圧力検出器

排ガス煙道可燃物 CO 濃度計

排ガス温度過上昇

温度検出器

5.4.8

過熱防止装置

炉内温度過上昇

温度検出器

ラジアントチューブ温度過上昇

温度検出器

5.4.9

冷却水系統

冷却水給水圧力低下

圧力スイッチ

冷却水排水温度過上昇

温度検出器

冷却水水量低下

フロースイッチ

5.4.10

その他の安全装置

炉内可燃物 CO 濃度計

規定以上の地震の感知

感震計

燃料ガスの漏れ

ガス検知器

制御用電圧低下

不足電圧継電器

制御用空気圧力低下

圧力スイッチ

制御用油圧圧力低下

圧力スイッチ

炉内用雰囲気ガス圧力低下

圧力スイッチ

パージ用ガス圧力低下

圧力スイッチ


36 
B 8415:2008

   

附属書 D 

規定)

高性能工業炉などのリジェネバーナ火炎検出器の

設置のための試験方法

序文

この附属書は,高性能工業炉用などのリジェネバーナの場合の火炎検出器の取付位置を決定するための

燃焼安全試験方法について規定する。

交互燃焼式リジェネバーナは,短時間ごとに一組 2 台のバーナを交互に切換燃焼するため切換えごとに

断火の機会がある。また,高性能工業炉用バーナの特性として自己循環ガス量の増加とともに火炎が見え

にくくなる傾向がある。したがって,交互燃焼式バーナ及びシングルリジェネバーナともに燃焼安全確保

のために確実な火炎監視が必要である。

D.1  試験による確認事項 
D.1.1  燃焼火炎監視

燃焼火炎監視は,5.4.5 の規定による。

D.1.2  試験確認事項

次を確認する。

a)  主バーナがバーナ製造業者仕様の燃焼範囲で安定に燃焼する。

b)  点火用バーナの火炎検出器が対向バーナ火炎を検出しない。

c)  主バーナ用火炎検出器が主バーナ火炎を確実に検出する。

d)  主バーナ用火炎検出器が点火用バーナ火炎及び対向バーナ火炎を検出しない。

e)  火炎検出器が異常高温にならない。

D.2  試験方法 
D.2.1  試験装置 
D.2.1.1  試験炉

試験炉は,バーナ燃焼容量に適合する寸法の炉,又は実機炉を使用する。

試験炉の参考例を,

図 D.1 及び図 D.2 に示す。

D.2.1.2  試験バーナ

バーナ製造業者はバーナの容量,寸法,取付方法,配管サイズ,設置上の注意事項などバーナ設置の必

要指示事項書を作成する。

D.2.1.3  火炎検出器及びその燃焼監視機器

火炎検出器及びその燃焼監視機器は,バーナ製造業者の指定するものを使用する。

D.2.1.4  火炎検出器取付位置

バーナ本体に取り付けられる火炎検出器は,バーナ製造業者があらかじめバーナに取り付けておく。ま

た,火炎検出器を炉体に取り付ける必要がある場合(

図 D.2 の検出器 D)は,取付寸法,取付方法などを

バーナ製造業者が指示する。

D.2.1.5  燃焼制御装置


37

B 8415:2008

試験を安全,かつ,正確に実施するために必要な燃焼制御機器の構成は,バーナ製造業者が指示する。

図 D.1−試験炉の縦断面(例)

図 D.2−試験炉の水平断面(例)


38 
B 8415:2008

   

D.2.2  試験方法 
D.2.2.1  バーナ燃焼試験方法

バーナ燃焼試験方法は,

表 D.1 の内容を満足するようバーナ製造業者が作成して,試験を行う。

表 D.1−バーナ燃焼試験項目

炉温度

常温 760

℃未満 760

℃以上

点火用バーナ

○(点火−消火)

消火

○(消火)

25 %

50 %

主バーナ

燃焼量

100 %

空気比

− 1.1∼2.0 1.1∼1.5

火炎検出器作動

注記  ○は試験要,−は試験不要を示す。常温:5∼35  ℃

D.2.2.2  火炎検出確認試験方法

各バーナ燃焼試験項目に対応した試験バーナ及び対向バーナの燃焼条件における火炎検出確認試験項目

は,

表 D.2 の試験番号による。

バーナ製造業者は,試験するバーナの特性に応じて,

表 D.2 の試験番号から必要な番号を選択した火炎

検出確認試験方法を作成して,試験を行う。

表 D.2−火炎検出確認試験項目

バーナ燃焼条件

火炎検出確認

試験バーナ

対向バーナ

試験バーナ

対向バーナ

試験番号

点火用
バーナ

バーナ

点火用
バーナ

バーナ

点火用
バーナ

バーナ

点火用
バーナ

バーナ

備考

1

×

×

×

×  OFF OFF OFF OFF  全バーナ消火

2

×

×

× ON OFF

OFF

OFF

火炎検出の独立性

3

×

×

× OFF OFF ON OFF

火炎検出の独立性

4

×

×  ON OFF ON OFF 点火バーナ検出

5

×

× ON ON OFF

OFF 対向バーナ検出

6

× ON ON ON OFF

対向バーナ検出

7

×

○ ON OFF ON ON 対向バーナ検出

8

○  ON ON ON ON  両バーナ燃焼

9

×

×

×

― ON OFF

OFF 主バーナ検出

10

×

×

×

○ OFF OFF ― ON  主バーナ検出

注記  ○は点火,×は消火を示す。


39

B 8415:2008

D.2.2.3  記録

火炎検出器の表面温度は,バーナ燃焼試験項目ごとに計測し,記録する。

D.2.3  試験成績 
D.2.3.1  試験成績表の作成

試験の結果は,試験成績表にまとめる。試験成績表には少なくとも次の事項,記録が含まれていなけれ

ばならない。

a)  試験バーナの仕様,製造業者名(バーナ形番,燃焼容量,定格燃料量,燃焼空気量,点火用バーナ容

量,着火方式,外形図,火炎検出器取付け位置)

b)  試験炉の寸法(図 D.1,図 D.2 の Hlb

1

及び b

2

c)  試験燃料(名称,低位発熱量,理論燃焼空気量,化学成分など)

d)  火炎検出器の仕様(形式,検出方式,出力信号の種類及び最大信号強度,信号強度の ON 及び OFF レ

ベル)

e)  試験の計測データ及び試験結果

D.2.3.2  第三者機関による認証

試験結果は,第三者認証機関による認証取得が望ましい。


40 
B 8415:2008

   

附属書 E

参考)

燃焼炉の点検要領の例

序文

この附属書は,燃焼炉の点検要領の例について記載するものであって,規定の一部ではない。

E.1  日常点検

この点検の目的は,日常炉の運転を維持するため,異常を早期に発見し,必要な処置をとるとともに,

次期の炉修理計画を立案するための資料とすることである。したがって,点検表には設備の構造,過去の

使用実績などから点検箇所を選び,これを点検項目及び対象として決定する必要がある。この日常点検表

に必要な点検項目及び対象の例を,

表 E.1 に示す。

E.2  定期点検

この点検の目的は,日常炉の運転を正常に維持するため,運転中では点検できない箇所に対し,あらか

じめ定められた周期に従って炉を停止し,最適な方法で点検することである。また,点検の実施は,これ

ら定められた周期のほか炉の停止又は修理の機会を利用することもある。この定期点検に必要な点検項目

及び対象の例を,日常点検と同様に

表 E.1 に示す。

E.3  記録の保存

記録の保存期間は,次期の炉の修理完了及び日常点検表の改正までとするのが一般的である。また,こ

れらの点検によって,予防保全を実施した場合又は炉の運転を変更した場合のような記録の保存は,使用

者が定めた期間とする。

表 E.1−日常点検及び定期点検一覧

実施周期


項目

点検対象

日常点検要領

定期点検要領

日常

定期

破損・変形の有無

目視

目視

炉殻

異常温度上昇の有無

目視

目視

Y

炉床

損傷・損耗の有無

目視

目視

○ Y

炉壁,炉天井

損傷・脱落の有無

目視

目視

○ Y

耐火物の損傷・脱落の有無 目視

開閉作動試験

扉,開閉装置な

開閉動作の不具合の有無

目視

開閉作動試験

○  ▲

Y

ダンパの損傷・開閉状況

目視,作動試験

目視及び作動試験

煙道内部の損傷の有無

目視

目視

排気煙道など

異物の付着・たい(堆)積
の有無

目視

目視

○ Y

その他

炉内に異物がないか

目視

目視

○ Y


41

B 8415:2008

表 E.1−日常点検及び定期点検一覧(続き)

実施周期


項目

点検対象

日常点検要領

定期点検要領

日常

定期

作動状況

異常の有無

作動試験

○  ▲ Y

搬送機構

損傷・変形の有無

目視

作動試験

○ Y

異常音・振動の有無

異常の有無

作動試験

異常温度上昇の有無

異常の有無

作動試験

○  ▲

搬 

装 

駆動装置

過電流の有無

電流計の読み

電流計の読み

Y

詰まり・損傷の有無

目視

分解調整

○  ▲

燃焼状態

目視,異常音及び振

動の有無

作動試験

主バーナ

点火・消火時の異常の有無 異常音の有無

作動試験

Y

詰まり・損傷の有無

目視

点検,分解調整

点火装置

取付位置,作動不良の有無 作動の確認

分解調整,作動試験

○  ▲

M

異常音・振動・異常温度上
昇・過電流の有無

異常の有無

掃除

フィルタの目詰まりの有無 目視,圧力確認

掃除

○  ▲

焼 
装 

送風機

附属ダンパの開閉状態

目視,圧力確認

作動試験

Y

作動異常の有無

振動・異常音・過熱
の有無

作動試験

安全遮断弁

内外部の漏れ

圧力の確認,目視,
又は臭覚

漏れ試験

○  ▲ M

機能の異常の有無

作動確認

作動試験

○  ▲

燃焼監視装置

稼動部の損耗,汚れの有無 目視

掃除,作動試験

Y

燃 
焼 

全 
装 

他の安全装置

各種インターロック

作動状態確認

作動試験,取付状態

○  ▲ Y

供給圧の異常の有無

目視

点検,作動試験

漏えいの有無

臭覚など 異常の有

点検,漏れ試験

○  ▲

腐食の有無

目視

点検,試験

温度の異常の有無

異常の有無

点検,試験

ろ過器の詰まりの有無

異常の有無

点検,掃除

保温状態が正常か

目視

点検

燃 
料 

管 
な 

燃 料 配 管 及 び
バルブ

ドレンの有無

ドレン抜き試験

点検

○  ▲

Y

冷却水周り

温度,流量,水質 
(異常損耗,変色,汚濁)

異常の有無

点検,水質確認

○  ▲

Y


42 
B 8415:2008

   

表 E.1−日常点検及び定期点検一覧(続き)

実施周期


項目

点検対象

日常点検要領

定期点検要領

日常

定期

制御盤

盤内の汚れ及び異常な温度
上昇

目視,異常の有無

点検

○  ▲

Y

油漏れ

目視

点検,掃除,油質確

異常な温度上昇の有無

目視

点検,掃除,油質確

○  ▲

焼入れ油槽及

び附属装置

水混入の有無

目視

点検,掃除,油質確

Y

熱交換器

損傷の有無

目視

点検

漏れの有無

異常の有無

点検

異物たい積の有無

目視

点検,掃除

▲ Y

注記  ○:運転直前,M:1 回以上/月,▲:運転中,Y:1 回以上/年