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日本工業規格

JIS

 B

8409

-1994

油バーナ用圧力形電磁ポンプ

Pressure type solenoid pumps for oil burners

1.

適用範囲  この規格は,主に灯油(

1

)

(以下,油という。

)用バーナなどに使用する吐出し圧力 700kPa

{7kgf/cm

2

}

における吐出し量(

2

)25l/h

以下の圧力形の燃料用往復動式電磁ポンプ(以下,電磁ポンプとい

う。

)について規定する。

(

1

)  JIS K 2203

に規定する1号灯油。

(

2

)

灯油がバーナノズル又はそれに相当する絞り機構から吐き出される量の最大値(8.1 及び 8.3.1

参照)

備考1.  この規格の引用規格を,付表1に示す。

2.

この規格でいう圧力は,すべてゲージ圧である。

3.

この規格の中で{  }を付けて示した単位及び数値は,従来単位によるものであって,参考

値である。

2.

種類及び記号  ポンプの種類及び記号は,吐出し量,定格電圧及び定格周波数によって,次のように

区分する。

(1)

吐出し量による区分  吐出し量による区分は,表 による。

表 1  吐出し量による区分

単位  l/h

記号

吐出し量

K 10

1.0

K 16

1.6

K 20

2.0

K 25

2.5

K 32

3.2

K 36

3.6

K 40

4.0

K 45

4.5

K 50

5.0

K 63

6.3

K 90

9.0

K125 12.5

K180 18.0

K250 25.0

(2)

定格電圧による区分  定格電圧による区分は,表 による。


2

B 8409-1994

表 2  定格電圧による区分

記号

定格電圧による区分

100

交流 100V

200

交流 200V

(3)

定格周波数による区分  定格周波数による区分は,表 による。

表 3  定格周波数による区分

記号

定格周波数による区分

50 50Hz

専用形

60 60Hz

専用形

50/60 50/60Hz

共用形

50/60T 50/60Hz

選択形

3.

性能  性能は,8.によって試験し,表 に適合しなければならない。

表 4  性能

項目

性能

試験方法

吐出し量

表 の規定に適合すること。

8.3.1

吸込み性

1

分間以内で液柱−0.3m の値が得られること。

8.3.2

耐圧

破損,変形,き裂,油漏れなどの異状がないこと。

8.3.3

騒音

次の値を超えないこと。

8.3.4

次の値を超えないこと。

許容最高温度

備考  絶 縁 の 種 類 は ,

JIS C 4003

によ

る。

8.3.5

電圧変動特性

表 の値の±10%の範囲内であること。

8.3.6

絶縁抵抗 10M

Ω以上であること。

8.3.7

耐電圧

耐えること。

8.3.8

始動性

始動すること。

低温 
特性  吐出し量

表 の値の 90%以上であること。

8.3.9

吐出し量

表 の値の 90%以上であること。

高温 
特性  吸込み性

1

分以内で液柱−0.3m の値が得られること。

8.3.10

耐熱性

機能上支障がある膨れ,変形,その他の異状がないこと。

8.3.11

絶縁抵抗 3M

Ω以上であること。

湿

耐電圧

耐えること。

8.3.12


3

B 8409-1994

項目

性能

試験方法

吐出し量

表 の値の 90%以上であること。

油漏れ

油漏れがないこと。

絶縁抵抗 10M

Ω以上であること。


耐電圧

耐えること。

8.3.13

4.

構造

4.1

構造一般  ポンプは,付図 及び付図 に示すような構造のもので,外部への油漏れがなく,通常

工具を用いて容易に着脱できなければならない。

4.2

各部の構造  ポンプの各部の構造は,次による。

(1)

本体  使用上,十分な強度をもたなければならない。

(2)

プランジャ,ピストン及びシリンダ  運転中,作動が円滑で固着,異音,その他異常を生じるおそれ

があってはならない。

(3)

ばね  使用上十分な強度をもち,折損などのおそれがあってはならない。

(4)

電磁コイル  絶縁が十分で通常運転による発熱によって変形,割れなどが生じてはならない。

(5)

吸込み弁,吐出し弁  開閉作動が円滑でなければならない。

(6)

吸込み口,吐出し口  ねじ継手とし,ねじは,JIS B 0202 又は JIS B 0203 で,ねじの大きさは,

8

1

4

1

とする。

(7)

ストレーナ  ストレーナを内蔵するものは,吐出し量をろ過する能力をもち,ふるい目の開きは,JIS 

Z 8801

の 300

µm 以下とする。

5.

取付部の寸法  ポンプの取付部の寸法は,付図 による。

6.

外観  ポンプの外壁は,各部の仕上げが良好で,割れ及び使用上有害なきず,鋳巣,ばりなどの欠陥

があってはならない。

7.

材料  ポンプの主要部に使用する材料は,通常の使用状態で,耐熱性,強度,耐食性,安全性及び耐

久性があるものでなければならない。

8.

試験方法

8.1

試験条件  特に規定する場合を除き次による。

(1)

試験油及び周囲温度は,5∼35℃とする。

(2)

電源は,定格電圧及び定格周波数とする。

(3)

吐出し圧力は,700kPa {7kgf/cm

2

}

とする。

8.2

試験装置  試験装置は,次による。

(1)

試験装置,及び供試ポンプの配置は,

付図 による。

(2)

油タンクの容量は,試験による油温の上昇が 10℃を超えない程度の大きさとする。

(3)

温度計,JIS B 7411 に規定するものを用いる。

(4)

吸込み管は,内径 4∼6mm,長さ 2m 以下とする。

(5)

マノメータは,JIS Z 8751 に規定する開管油マノメータを用いる。


4

B 8409-1994

(6)

圧力計は,JIS B 7505 に規定する最高目盛 1.5MPa {15kgf/cm

2

}

,精度 1.5 級以上のオリフィス(穴径

0.4

∼0.5mm,長さ 5∼8mm)付きのものを用いる。

(7)

メスシリンダは,JIS R 3505 に規定するメスシリンダで測定体積が最高目盛の

2

1

以上になるような呼

び容量のものを用いる。

(8)

絞り機構は,ポンプの吐出し側の圧力を設定するもので,ノズル又は可変絞り弁を用いる。

8.3

試験方法

8.3.1

吐出し量  付図 に示すような装置によって H=0 とし,吐出し側の絞り機構によって吐出し圧力

を 700kPa {7kgf/cm

2

}

に保って行い,供試ポンプから吐き出される試験油の体積を 3 回以上測定し,その

平均値を算出する。1 回の測定は,1 分間以上とし,容積は,100ml 以上とする。

なお,測定に疑義を生じない場合は,校正された流量計などによってもよい。

8.3.2

吸込み性  付図 に示す装置によって,運転状態で吐出し圧力を 700kPa {7kgf/cm

2

}

に保持しなが

ら供試ポンプの吸込み側を絞った後,吸込み側の圧力が液柱−0.3m に到達する時間を測定する。

8.3.3

耐圧  供試ポンプに油を満たした状態で,吐出し側を閉じ,吸込み側から吐出し圧力の 1.5 倍の圧

力を 3 分間加えた後,異常の有無を調べる。

8.3.4

騒音  供試ポンプを床面から 1m の高さで共鳴音が発生しないようにつり下げた状態で表 の吐出

し量で運転し,ポンプの表面から水平に 1m 離れた各点で JIS B 8350 の方法によって A 特性で測定する。

8.3.5

許容最高温度  8.1 の条件で連続で運転し,温度がほぼ一定に達したとき,コイルの温度を抵抗法

で測定する。

8.3.6

電圧変動特性  供試ポンプを 8.3.1 の試験を運転した後,定格電圧の 90%及び 110%の電圧を加え,

それぞれの吐出し量を調べる。

8.3.7

絶縁抵抗  JIS C 1302 に規定する 500V 絶縁抵抗計によって,充電部と非充電金属部との間の絶縁

抵抗を測定する。

8.3.8

耐電圧  充電部と非充電金属部との間に 50Hz 又は 60Hz の正弦波に近い表 に示す試験電圧のい

ずれかを加え,耐えるかどうかを調べる。

表 5  試験電圧

単位  V

試験電圧

定格電圧

1

分間

1

秒間

100

1 000

1 200

200

1 500

1 800

8.3.9

低温特性  供試ポンプに油を満たした状態で−20±2℃の低温槽内に 5 時間置いた後,そのままの

状態で次の試験を行う。

(1)

始動性  定格電圧の 90%の電圧を通電し,始動するかどうかを調べる。

(2)

吐出し量  8.1(3)の条件で 8.3.1 の試験を行う。

なお,油タンクは槽内に,測定装置は,槽外に置いて行う。

8.3.10

高温特性  供試ポンプを 60±2℃の恒温槽内で 8.1(2)(3)の条件で,24 時間作動させた後,そのま

まの状態で直ちに 8.3.1 及び 8.3.2 の試験を行う。

なお,油タンク及び測定装置は,槽外に置いて行う。


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B 8409-1994

8.3.11

耐熱性  供試ポンプを 70±2℃の恒温槽に 24 時間放置した後,槽から取り出し,供試ポンプを分

解し,熱的影響を受けるおそれがある部分に使用しているゴム,プラスチックなどについて目視によって

異常の有無を調べる。

なお,この試験は,供試ポンプに油を入れない状態で行う。

8.3.12

耐湿性  供試ポンプを周囲温度 20±2℃,相対湿度 90∼95%の槽内で 48 時間作動させた後,槽か

ら取り出し,水滴などが付着したときは,これを十分ふき取って 8.3.7 及び 8.3.8 の試験を行う。

8.3.13

耐久性  8.1 の条件で供試ポンプを連続 5 000 時間運転,又は 1 分間運転,1 分間停止を 1 サイクル

として 100 000 サイクル行った後,8.3.18.3.38.3.7 及び 8.3.8 の試験を行う。

なお,試験用油は,状況に応じて取り換えなければならない。

9.

検査

9.1

形式検査  形式検査は,新規の設計又は改造によって,性能に影響を及ぼすとみなされるものにつ

いて,次の各項目の検査を行い,3.6.及び 11.の規定に適合しなければならない。

(1)

構造

(2)

外観

(3)

取付部の寸法

(4)

吐出し量

(5)

吸込み性

(6)

耐圧

(7)

騒音

(8)

許容最高温度

(9)

電圧変動特性

(10)

絶縁抵抗

(11)

耐電圧

(12)

低温特性

(13)

高温特性

(14)

耐熱性

(15)

耐湿性

(16)

耐久性

(17)

表示

9.2

受渡検査  受渡検査は,形式検査に合格し,性能の確認されたポンプと同種類のものについて,次

の各項目の検査を行い,3.6.及び 11.の規定に適合しなければならない。ただし,検査項目は,受渡当事

者間の協定によって,その一部を省略することができる。

(1)

外観

(2)

吐出し量

(3)

絶縁抵抗

(4)

耐電圧

(5)

表示


6

B 8409-1994

10.

製品の呼び方  ポンプの呼び方は,規格番号,定格電圧,定格周波数及び吐出し量の順で表す。

11.

表示

11.1

製品の表示  ポンプの見やすい箇所に次の事項を容易に消えない方法で表示する。

(1)

製造業者の型式名

(2)

定格電圧及び周波数

(3)

吐出し量

(4)

吸込み口,吐出し口のねじの種類又はその略号

(5)

製造業者名又はその略号

(6)

製造年月又はその略号

11.2

包装の表示  包装する場合は,次の事項を見やすい箇所に表示する。

(1)

製造業者の型式名

(2)

定格電圧及び周波数

(3)

吐出し量

(4)

製造業者名又はその略号

付表 1  引用規格 

JIS B 0202

  管用平行ねじ

JIS B 0203

  管用テーパねじ

JIS B 7411

  ガラス製棒状温度計(全浸没)

JIS B 7505

  ブルドン管圧力計

JIS B 8350

  油圧ポンプ及び油圧モータの騒音レベル測定方法

JIS C 1302

  絶縁抵抗計(電池式)

JIS C 4003

  電気機器絶縁の種類

JIS K 2203

  灯油

JIS R 3505

  ガラス製化学用体積計

JIS Z 8751

  液柱差を使う真空計による真空度測定方法

JIS Z 8801

  標準ふるい


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B 8409-1994

付図 1  油バーナ用圧力形電磁ポンプ

備考  図の形状は,上吐出し方式の一例を示す。


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B 8409-1994

付図 2  油バーナ用圧力形電磁ポンプ

備考  図の形状は,横吐出し方式の一例を示す。


9

B 8409-1994

付図 3  取付部の寸法

付図 4  試験装置,測定装置及び供試ポンプの配置


10

B 8409-1994

JIS B 8409

  改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

辻          茂

東京工業大学工学部

山  口      惇

横浜国立大学工学部

池  尾      茂

上智大学理工学部

平  野  幸  夫

株式会社伊東設備設計事務所

河  野  博  文

通商産業省機械情報産業局産業機械課

桐  山  和  臣

工業技術院標準部機械規格課

黒  木  勝  也

財団法人日本規格協会技術・検査部

御法川  義  雄

株式会社御法川工場

糸  川  英  樹

日精オーバル株式会社取締役技術部

安  西  敏  浩

三洋電機株式会社冷熱事業部技術部

村  野  雄  大

ロケットボイラー工業株式会社技術部

福  積  忠  男

株式会社長府製作所

仁  司  信  夫

日本無煙工業株式会社第二営業部

山  口  憲  一

株式会社ノーリツ開発部

福  地  一  夫

松下電器産業株式会社東京本部技術部

野  村      敦

日本コントロール工業株式会社

最  首  幸  一

三輪精機株式会社ニシウミ研究所

豊  島  常  佳

太産工業株式会社技術部

新  井  敏  夫

ダンフォス株式会社自動制御営業技術部

中  沢  宏  治

株式会社トロコイド

(事務局)

鴨志田  隆  英

日本暖房機器工業会

備考  ○印で示した委員は,分科会 (WG) 委員も兼ねる。