>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

B 8401 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS B 8401 : 1994 は改正され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 B

8401

: 1999

蒸気トラップ

Automatic steam traps

序文  この規格は,1982 年に発行された ISO 6704,  Automatic steam traps−Classification 及び 1981 年に発

行された ISO 6948, Automatic steam traps−Production and performance characteristic tests を翻訳し,対応す

る部分(適用範囲,定義,試験方法)については,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格

であるが,対応国際規格には規定されていない項目(性能,検査,表示)を追加した。

  なお,この規格のうち,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,次に示す作動方式による蒸気トラップ(以下,トラップという。)について規

定する。

a)

メカニカルトラップ  凝縮水の水位によって作動する。

b)

サーモスタチックトラップ  凝縮水の温度によって作動する。

c)

サーモダイナミックトラップ  凝縮水の動力学によって作動する。

備考1.  作動方式による区分の例を,図1に示す。


2

B 8401 : 1999

図 1  作動方式による区分(例)

2.

この規格の中で(  )を付けて示してある呼び径は,JIS G 3452 の B 呼びである。

3.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 6704 : 1982, Automatic steam traps

−Classification

ISO 6948 : 1981, Automatic steam traps

−Production and performance characteristic tests

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS B 0100

  バルブ用語

JIS G 3452

  配管用炭素鋼鋼管

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0100 によるほか,次による。

a)

蒸気トラップ  蒸気機器から凝縮水を自動的に排出し,原則として閉弁の間は生蒸気を漏らさない弁

装置を内蔵しているもの。

b)

最高許容圧力  トラップの弁箱及びふたが指定温度において許容される最高の圧力。

c)

最高使用圧力  トラップが作動できる最高の圧力。

d)

最低使用圧力  トラップが作動できる最低の圧力。


3

B 8401 : 1999

e)

最高許容背圧  トラップの作動に支障をきたさない背圧(出口側圧力)の最大値。

f)

空気抜き機能  トラップ内部の空気を排出する機能。

g)

作動温度  トラップが作動しているときのトラップ入口側の凝縮水温度。

h)

排出量  トラップの使用圧力の範囲内で,入口側圧力を指定圧力として,凝縮水を大気に連続排出す

る場合の 1 時間当たりの排出量。

4.

性能  トラップの性能は,5.の規定によって試験を行い,表 の規定に適合しなければならない。

表 1  性能

性能項目

性能

箇条番号

弁箱耐圧

弁箱及びふたに,変形及び漏れがあってはならない。

5.1

一般作動

作動が良好でなければならない。

5.2

作動温度

所定の作動温度で作動しなければならない。

5.3

最高使用圧力

所定の最高使用圧力で作動が良好でなければならない。

5.4

最低使用圧力

所定の最低使用圧力で作動が良好でなければならない。

5.5

最高許容背圧

所定の最高背圧で作動が良好でなければならない。

5.6

空気抜き機能

空気抜き機能が良好でなければならない。

5.7

排出量

所定の排出量以上でなければならない。

5.8

5.

試験方法

5.1

弁箱耐圧試験

a)

弁箱耐圧試験は,トラップの弁箱とふたとを組み立てた状態で,20  ℃における最高許容圧力の 1.5 倍

の水圧を加え,変形及び漏れの有無を調べる。

なお,呼び径 50A (2B)  以下で,20℃における最高許容圧力が 5MPa 以下の圧力範囲のトラップは,

0.6MPa

の空気圧で試験を行ってもよい。ただし,空気圧による場合は,水圧による代表試験が実施さ

れていなければならない。

b)

トラップの内部部品がこの試験圧力に耐えるときは,それを組み込んだ状態で試験を行うことができ

る。

なお,この試験圧力に耐えきれない内部部品は,最高許容圧力の 1.2 倍の圧力で別途試験を行い,

異常の有無を調べる。

c)

試験時間は,

表 による。

表 2  試験時間

単位  秒

呼び径

試験時間

 50A(2B)

以下

15

 65A(2

2

1

B)

∼200A (8B)

  60

250A(10B)

以上 180

備考  表 は,試験圧力が規定の圧力に上

昇してからの試験時間の最小値を示
す。

5.2

一般作動試験  一般作動試験は,最高及び最低使用圧力の範囲内で,トラップに蒸気及びその蒸気

の放熱によって発生する凝縮水が流入するようにして,開閉状態を調べる。


4

B 8401 : 1999

5.3

作動温度試験  作動温度試験は,トラップに蒸気を入れてトラップを閉弁状態にした後,飽和温度

の凝縮水を流し,トラップ入口側を徐々に冷却し,トラップが開弁したときのトラップ入口側の凝縮水温

度を調べる。

5.4

最高使用圧力試験  最高使用圧力試験は,トラップ入口側圧力を徐々に上昇させ,トラップが正し

い作動をする状態でのトラップ入口側の最高圧力を調べる。

5.5

最低使用圧力試験  最低使用圧力試験は,トラップ入口側圧力を徐々に低下させ,トラップが正し

い作動をする状態でのトラップ入口側の最低圧力を調べる。

5.6

最高許容背圧試験  最高許容背圧試験は,トラップの入口側圧力を指定圧力とし,出口側圧力を上

昇させることができるような容器に接続する。

入口側圧力を指定圧力に維持しながら,出口側圧力を徐々に上昇させ,トラップが正しく作動する状態

でのトラップ出口側の最高圧力を調べる。

5.7

空気抜き機能試験  空気抜き機能試験は,トラップ内又は入口側配管内に空気を注入し,トラップ

が空気を自動的に排出して,正常な作動状態になることを調べる。

5.8

排出量試験  排出量試験は,トラップの入口側圧力を指定圧力とし,出口側を大気に開放して,飽

和水又はそれに近い状態の温水

(サーモスタチックトラップの場合は指定温度の温水)

を連続排出させて,

その排出量及び排出時間を測定し,1 時間当たりの排出量を算出する。

測定は,最高使用圧力までの適当な圧力 3 点以上で測定して,圧力−排出量曲線を作成し,トラップ入

口側の飽和水又は温水の温度を明示する。

6.

検査

6.1

形式検査  トラップの形式検査は,次の各項目について行い,4.の規定に適合しなければならない。

a)

弁箱耐圧

b)

一般作動

c)

作動温度

d)

最高使用圧力

e)

最低使用圧力

f)

最高許容背圧

g)

空気抜き機能

h)

排出量

6.2

受渡検査  トラップの受渡検査は,受渡当事者間の協定による。

7.

表示  トラップには,次の事項を表示する。ただし,f)の最高許容圧力については,最高使用圧力と

一致する場合には,

その表示が省略されることが多いので,

最高許容圧力の表示を省略することができる。

最高許容背圧については,形式によって背圧の上限に制限のないトラップが存在するため,最高許容背圧

の表示を省略することができる。

a)

製造業者名又はその略号

b)

呼び径

c)

流れ方向

d)

最高使用圧力又は使用圧力範囲

e)

最高使用温度


5

B 8401 : 1999

f)

最高許容圧力又は最高許容背圧

関連規格  JIS B 2003  バルブの検査通則

JIS B 2004

  バルブの表示通則

JIS B 8401

  蒸気トラップ改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

高  村  淑  彦

東京電機大学工学部

中  嶋      誠

通商産業省機械情報産業局産業機械課

本  間      清

工業技術院標準部機械規格課

西  澤      滋

建設省建設大臣官房官庁営繕部設備課

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会技術部

平  野  幸  夫

株式会社伊東設備設計事務所

比  企      諭

社団法人日本バルブ工業会

田  代  英  紀

昭和鉄工株式会社

小  川  喜  久

株式会社前田鉄工所

佐久間  敏  和

暖冷工業株式会社

藤  島      孜

株式会社ヨシタケ

高  橋  正  作

株式会社ベン

原  田  廣  夫

株式会社ティエルブイ

中  川      進

フシマン株式会社

鴨志田  隆  英

日本暖房機器工業会

(関係者)

仙  内      茂

株式会社ベン

(事務局)

山  本  次  郎

日本暖房機器工業会