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B 8397:2002 (ISO 5596:1999)

1)

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

まえがき

この規格は,工業標準化法第

12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本フルードパワー工業会(JFPA)/

財団法人日本規格協会(

JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,

ISO 5596:1999,Hydraulic fluid power─

Gas-loaded accumulators with separator─Ranges of pressures and volumes and characteristic quantities  を基礎と

して用いた。


 
B 8397:2002 (ISO 5596:1999)

2)

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目  次

ページ

序文 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1

1.  適用範囲・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1

2.  引用規格・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1

3.  定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1

3.1  気体式アキュムレータ(gas-loaded accumulator) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

3.2  トランスファ形気体式アキュムレータ(gas-loaded accumulator, transfer type) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

3.3  適合液(compatible fluid)  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

4.  用途・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

4.1  エネルギーの蓄積 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

4.2  脈動又は衝撃の緩衝 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

4.3  温度補償  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

5.  特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

5.1  圧力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

5.2  容積・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

5.3  流量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

5.3  温度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3

6.  圧力及び容積の範囲 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3

6.1  呼び圧力範囲,P

4

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3

6.2  呼び容積範囲,・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3

7.  規格適合表示(この規格に関する) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3

解  説 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4

 


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日本工業規格(案)

JIS

 B

8397

2002

(ISO 5596

1999

)

油圧─

セパレータ付き気体式アキュムレータ─

圧力及び容積の範囲並びに特性

Hydraulic fluid power─Gas-loaded accumulators with separator─

Ranges of pressures and volumes and characteristic quantities

序文  この規格は,

1999 年に第 2 版として発行された ISO 5596,Hydraulic fluid power─Gas-loaded

accumulators with separator─Ranges of pressures and volumes and characteristic quantities  を翻訳し,技術的内

容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

油圧システムにおいて,力は閉じられた回路中の圧力のかかった液体を通じて伝達され制御される。

気体式アキュムレータは,気体の圧縮性原理を利用して,エネルギーを蓄えかつ戻すことのできる機器

である。

1.  適用範囲  この規格は,油圧システムに使用するセパレータ付き気体式アキュムレータの定義,設計,

及び試験に必要な機能特性を規定する。また,この規格は,これらアキュムレータの圧力及び容積の範囲

をも規定する。

備考

  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,

ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している),MOD(修

正している)

NEQ(同等でない)とする。

ISO 5596:1999,Hydraulic fluid power─Gas-loaded accumulators with separator─Ranges of pressures

and volumes and characteristic quantities    (IDT)

2.  引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 0142  油圧及び空気圧用語

備考

  ISO 5598:1985,Fluid power systems and components─Vocabulary  からの引用事項は,この規

格の該当事項と同等である。

ISO 3:1973,Preferred numbers─Series of preferred numbers

3.  定義  この規格で用い主な用語の定義は,JIS B 0142 によるほか,次による。



B 8397:2002 (ISO 5596:1999)

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3.1

気体式アキュムレータ(

gas-loaded accumulator)  不活性ガス(例えば,窒素)の圧縮できる性質を利

用して加圧された液体を入れる,セパレータ付きアキュムレータ。

備考

  ガスと液体の分離はセパレータ(ブラダ,ダイヤフラム,又はピストンなど)で行う。

3.2

トランスファ形気体式アキュムレータ(

gas-loaded accumulator, transfer type)  一つ又は複数の付加容

器で付加的ガス容量を得られるようにポートをもったガス封入式のアキュムレータ。

3.3

適合液(

compatible fluid)  アキュムレータの構成部品,特にゴムでできたものの性質や寿命に顕著な

影響を与えない液体。

4.  用途   

4.1

エネルギーの蓄積  気体式アキュムレータは,装着された回路があまりエネルギーを必要としない

ときに加圧された作動油を蓄積する。蓄積された作動油は回路に返還され,一時的にポンプの吐出量を補

うか,その代わりをし,若しくは非常時の運転を保証する。

4.2

脈動又は衝撃の緩衝  気体式アキュムレータは,圧力ピークを減少させるため作動油を吸収し,圧

力降下を起こさないように作動油を放出する。このようにして,アキュムレータは,装着された回路の圧

力変動幅を緩和する。

4.3

温度補償  気体式アキュムレータは,回路の隔離された部分に存在する作動油の温度変化によって

生じた容積変化を吸収する。

5.  特性  気体式アキュムレータを定義し,かつ,設計する上で,次の数値を用いなければならない。

5.1

圧力

p

0

 =  封入圧力,すなわち,温度が 20±5℃で,油圧回路が加圧されていないとき(初期状態)のアキュム

レータ内のガスの圧力。

p

1

=  油圧回路の最低作動圧力。

p

2

=  油圧回路の最高作動圧力。

p

3

 =  アキュムレータに安全弁が装着されているときには,その設定圧力。

p

4

=  許容圧力,すなわち,アキュムレータが設計され,及び/又は試験で確認された最高許容圧力。呼び

圧力に使用する。

p

5

又は

p

t

=耐圧試験圧力;p

5

p

4

の比率は,関係する国内法規又は設計規則で定められる。

0

2

p

p

=これより低い比率でアキュムレータを使用してよい許容圧力比。

圧力はメガパスカルで表示し,バール表示が必要な際は同等の数値を括弧付きで併記する。

5.2

容積

V =    ガス室の内容積

V

0

 =    圧力 p

0

のときのガス容積

V

1

V

2

 =それぞれ圧力 p

1

p

2

(これらの圧力は

5.1 に定義)のときに,アキュムレータと補助ガス容器のあ

る場合は補助ガス容器も加え,それらの中に入っているガスの占める容積。

V

S

=  ピストン形アキュムレータの吐出量。

V

∆ =二つの圧力 p

1

p

2

の間で蓄えられ,又は吐き出される作動油の量。

  容積はリットルで表示する。

5.3

流量

q

in

  =アキュムレータに流れ込む最大流量。


3

B 8397:2002 (ISO 5596:1999)

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q

out

=アキュムレータから吐き出される最大流量。

流量は

1 分間当たりのリットルで表示する。

5.4

温度

t

1

  =作動油又は環境の最低作動温度のいずれか低い方。

t

2

  =作動油又は環境の最高作動温度のいずれか高い方。

t

c

min

  =

  最低設計温度;t

c

min

t

1

以下でなければならない。

t

c

max

  =

  最高設計温度;t

c

max

t

2

  以上でなければならない。

温度はセルシウス度で表示する。

6.  圧力及び容積の範囲

6.1

呼び圧力範囲,

P

4

6.3(63)  - 10(100) - 16(160) - 20(200) - 25(250) - 31.5(315) - 40(400) - 50(500) - 63(630)

圧力はメガパスカルで表示し,バール表示が必要な際は上記のように括弧付きで併記する。

  上記より高いか低い圧力を必要とする特殊用途について,標準数

R10 シリーズに該当する圧力を用いる

ISO 3 参照)。

6.2

呼び容積範囲,

V

0.25  - 0.4 - 0.5 - 0.63 - 1.0 - 1.6 - 2.5 - 4.0 - 6.3 - 10 - 16 - 20 - 25 - 32 - 40

 50 - 63 - l00 - 160 - 200

容積はリットルで表示する。

上記より小さいか大きい容積を必要とする特殊用途については,標準数

R10 シリーズに該当する容積を用

いる(

ISO 3  参照)。

7.  規格適合表示(この規格に関する)  この規格に従っている場合には,試験報告書,カタログ,及び

販売資料に,次の表示を使用する。

“セパレータ付き気体式アキュムレータの圧力及び容積の範囲並びに特性は,

JIS B 8397  油圧─セパレ

ータ付き気体式アキュムレータ─圧力及び容積の範囲並びに特性  に適合する。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

関連規格

JIS B 8398  油圧─気体式アキュムレータ─ガス封入口の寸法

備考

 ISO 

10945:1994,Hydraulic fluid power─Gas-loaded accumulators─Dimensions of gas ports  が,この規

格と一致している。

JIS B 8399  油圧─セパレータ付き気体式アキュムレータ─優先される給排油口の選択

備考

 ISO 

10946:1999,Hydraulic fluid power─Gas-loaded accumulators─Selection of preferred hydraulic ports

が,この規格と一致している。

ISO 2944:(

1

Fluid power systems and components─Nominal pressures

1

)発行予定。(

ISO 2944:1974 の改版)



B 8397:2002 (ISO 5596:1999)

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日本工業標準調査会

  標準部会  産業機械技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

岡  村  弘  之

東京理科大学理工学部

朝  田  泰  英

財団法人電力中央研究所

伊  藤  正  人

厚生労働省労働基準局安全衛生部

大  地  昭  生

日本内燃機関連合会(株式会社東芝電力システム社)

大  湯  孝  明

社団法人日本農業機械工業会

重  久  吉  弘

財団法人エンジニアリング振興協会

鈴  木  通  友

社団法人全国木工機械工業会

筒  井  康  賢

独立行政法人産業技術総合研究所

橋  元  和  男

国土交通省総合政策局

平  野  正  明

社団法人日本機械工業連合会

藤  咲  浩  二

社団法人日本産業機械工業会

松  山  新一郎

株式会社豊田自動織機

吉  田  岳  志

農林水産省生産局

渡  邉  和  夫

社団法人日本建設機械化協会